Apple、2014年最終四半期の販売成績は3930万台のiPhone、1230万台のiPad、そして550万台のMac

Appleは2014会計年度の第4四半期についての業績報告を行った。まず目立つのは、ともかく膨大な数のiPhoneが売られたことだ。なんと3930万台ものiPhoneが売れたのだそうだ。iPadは1230万、Macが550万台で、縮小しつつあるらしいiPodラインは260万台となっている。

iPhoneは販売台数だけでなく、年次成長率についても素晴らしい成績となっている。この四半期よりiPhone 6および6 Plusが販売開始となり、そしてApple自らも認めるように、売り出し直後の販売成績は過去最高となっていることからも、当然のこととは言えるだろう。

アナリストはiPhoneの販売台数は3800万台、iPadが1300万台程度、Macが500万台弱で、iPodが230万台程度だと見込んでいた。ちなみに昨年同期はiPhoneが3380万台、iPadが1408万台、Macが457万台でiPodが350万台となっていた。

今年の成績を見ても、Appleの販売成績は大きくiPhoneによっている。iPadは、Macのように安定した販売台数を維持しつつも、伸び率的にはiPhoneに遠く及ばないという状況になっているようだ。iPad Air 2やiPad mini 3といった新しいデバイスも登場してきているが、来期の販売動向によって、Appleとしてのタブレット戦略が再考されることにもなるのだろう。

売上額についてみれば、昨年同期のiPhone売上額は1950万ドルだったが、今年はこれが2370万ドルに跳ね上がっている。iPadの方は620万ドルから540万ドルに減っている。但し、その分はMacの560万ドルから660万ドルとなった売上増できちんと埋めている形となった。

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(翻訳:Maeda, H


iOS 8の最初のメジャーアップデート、 8.1が公開―カメラロール復活以外にも新機能多数

今日(米国時間10/20)、AppleのiOS 8.1が一般公開される〔日本でも公開済み〕。これにはいくつか重要な新機能が含まれている。長期的なインパクトでは、なんといっても、Apple Pay機能の導入が大きい〔日本では未公開〕。このモバイル支払システムは、iPhone 6、6 Plusと先週リリースされた新しいiPad Air 2、iPad mini 3から利用できる。しかし8.1にはこれ以外にもMacと通話できる機能、写真アプリのカメラロール復活、iCloudライブラリのベータ版などさまざまなアップデートが含まれている。

8.1はiOS 8初のメジャーアップデートで、オリジナルの8.0のローンチに間に合わなかった機能が追加されている。またAppleはカメラロールの復活など8.0に対するユーザーからのフィードバックを真剣に受取っている。Macとの間で音声通話、「緑のバブル」(iMessage以外のテキストメッセージ)、SMSがやりとりできるようになることは今年6月のWWDCカンファレンスで予告されていた。しかしこれはMac側でOS X Yosemiteが必要となるので、iOSへの追加を先週のYosemiteの公開まで待っていたようだ。

公開前のiOS 8.1を短時間テストしたところでは、少なくともiPhoneに関しては、大きな改良となっていると感じられた。特にデスクトップとのコミュニケーションが強化されたのは便利だ。Macと通話できるだけでなく、Appleデバイス上にいない相手からもメッセージが送受信できるのは非常に良い。もっとも仕事中に気を散らされる要素にもなり得る。私の場合は通話もテキストもそれほど頻繁に着信しないし、した場合はだいたいにおいて重要なものだ。カメラロールの復活はiOS 8で生じた写真アプリへの不満を沈静化させるだろう。もっとも私自身は8.0の写真アプリは騒がれるほど使いにくいとは思わなかった。

Apple Payは確かに長期的にはきわめて重要な意味を持つことになるだろうが、カバーされているのはアメリカ国内のみなので私は実際に使ってみることができない〔Etherington記者はカナダ人でトロント在住〕。デモで試した限りではUIはよく考えられており、すべてスムーズに作動した。またアメリカ国内でも現在のところ、利用できる店舗等はまだそれほど多くない。

iOS 8.1はWiFi接続でもアップデートできる。この場合は「設定、一般、ソフトウェア・アップデート」を開けばよい。あるいはiOSデバイスをLightningケーブルでコンピュータに接続し、iTunes経由でアップデートすることもできる。もしユーザーのデバイスに搭載されているOSが8.0以前のバージョンである場合は、WiFi接続の場合、必要とされる空き容量が非常に大きくなるので、ケーブル接続が推奨だ。またMacとの間でシームレスに作業を続けられるContinuity機能を利用するにはMac側でOS X 10.10をインストールする必要がある。このアップデートはMac App Storeで無料で公開されている。

〔日本版〕 Appleは日本版のiOS 8.1について次のように概要を紹介している。

• “写真”Appの新機能、機能改善、修正
 ◦ iCloudフォトライブラリをベータサービスとして追加
 ◦ “写真”Appに“カメラロール”アルバムおよび“自分のフォトストリーム”アルバムを追加(iCloudフォトライブラリを使用していないとき)
 ◦ タイムラプスビデオの撮影時に空き容量が少ないときは事前に通知を表示
• “メッセージ”Appの新機能、機能改善、修正
 ◦ iPhoneユーザが自分のiPadやMacからSMSおよびMMSテキストメッセージを送受信できる機能を追加
 ◦ 検索結果が表示されないことがある問題を修正
 ◦ 開封済みメッセージが開封済みとして処理されない問題を修正
 ◦ グループメッセージの問題を修正
• 一部のベースステーションに接続した際に発生するWi-Fiパフォーマンスの問題を修正
• Bluetoothハンズフリーデバイスに接続できない問題を修正
• 画面の回転が機能しなくなる問題を修正
• モバイルデータ通信で2G、3G、またはLTEネットワークを選択できるオプションを追加
• Safariでビデオが再生されないことがある問題を修正
• PassbookパスのAirDropサポートを追加
• Siriとは別にキーボードの設定で音声入力を有効にするオプションを追加
• HealthKit対応Appによるバックグラウンドでのデータアクセス機能を追加
• アクセシビリティの機能改善と修正
 ◦ アクセスガイドが正しく機能しない問題を修正
 ◦ 他社製キーボードでVoiceOverが機能しない問題を修正
 ◦ iPhone 6およびiPhone 6 PlusでMFi補聴器の使用時の安定性と音質を向上
 ◦ VoiceOverの音声ダイヤルで別の番号をダイヤルするまで音が鳴り続ける問題を修正
 ◦ VoiceOverで手書き入力、Bluetoothキーボード、点字ディスプレイを使用するときの信頼性を向上
• iOSアップデートにOS Xキャッシュサーバを使用できない問題を修正
• バグの修正

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


iPadは種類が多すぎる―迷ったらこうして選ぼう

多くの消費者にとってどのiPadを買ったらいいのか、選択が難しくなってきたのではないか? 予期されたとおり、Appleは今朝(米国時間10/16)、新しくPad mini3Pad Air2を発表した。しかし既存製品の一部は販売が継続されたので、iPadのモデルは5種類になった。しかもそれぞれのモデルにはWi-Fiとセルラーがあり、色とメモリーサイズも各種揃っている。

新製品のうちiPad Air 2はAppleのタブレットのフラグシップモデルとなるフルサイズiPadで、新たにTouch ID指紋認証センサーが加えられた。これはApple Pay!での支払いに使われることを考えると当然の追加だろう。ボディーは薄くなり、カメラ、CPU、GPUが改良された。その他にも細かい技術的な改良点があるが、読者がママやおばあちゃんに説明するときにいちいち説明する必要があるものではなさそうだ(ゴールドが出たよとは言うだろうが)。

気圧計が装備されたので将来、ユーザーの位置だけでなく高度も測れるようになるだろう。Hacker Newsによると軽飛行機のパイロットはそれを楽しみにしている。

では価格を見てみよう。

  • Wi-Fi接続:499ドル、599ドル、699ドル(それぞれ16GB、64GB、128GB)
  • Wi-Fi +セルラー接続: 629ドル、729ドル、829ドル(同上)

iPad mini 3は次のとおりだ。

  • Wi-Fi:399ドル、499ドルj、599ドル(それぞれ16GB、64GB、128GB)
  • Wi-Fi+セルラー: C529ドル、629ドル、729ドル(同上)

おっと、これだけではなかった。

上でも述べたようにAppleは既存モデルの一部も継続販売する。オリジナルのiPad mini、昨年のRetina mini(iPad mini 2)、iPad Airは、WiFi+セルラー版の場合、それぞれ249ドル、299ド399ドルからとなっている。Wi-Fi接続版は従来の価格より値下げされた

わからないのはなぜAppleがベーシック・Modelとして32GBを出さないのかという点だ。いまどき16GBがどんな役に立つというのだろう? HDでビデオを撮影したり、ちょっとしたゲームをダウンロードしたらファイルがどのくらいのサイズになるのかAppleは知らないのだろうか?

おそらくAppleは市場に出回っている低価格タブレットに対抗するためにカタログに載せる最低価格モデルとして16GBを捨てられないのだろう。今やかなり高性能のAndroidタブレットも手頃な価格にが下がってきた。Googleの16GBのNexus 7は現在、229ドルだ、近く発売されるNexus 9は400ドルからだ。

また企業が大量に購入して社員に配布する場合、大容量、最新のModelは必要ない場合が多い。そのためにも低価格Modelを落とすわけにはいかないのだろう。

しかし一般ユーザーの目から見ると、AppleのiPadの製品ラインはSamsungに似てきた。「シンブルであること」を至上の価値としてきたAppleの製品ラインがこれほど込み入ってくるというのはいささか奇妙だ。

もしどのiPadを買うべきか迷っているなら、次のようなステップで選べばよい。大か小か? 予算はどれほどか? それで最適のiPadが選べる、と思う。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

【以上】


ビデオ:5K Retina iMacおよび新しいiPadはこんな感じ


 
クパチーノにて、iPad Air 2、iPad mini 3、そして5K Retinaディスプレイを搭載したiMacなどが発表された。いずれのデバイスについても、ごく短い間ながら触ってみる機会もあった。外見も美しく、ハードウェアスペック的にも非常に興味深いプロダクト群だと思う。

上にiPadの様子を載せておいた(訳注:こちらは動作の様子はほとんどありません)。下のビデオではiMacに触ってみた(訳注:こちらは動作している様子が収められています)。


 
また別記事にてiPad Air 2(英文)および新しいRetina iMac(翻訳済)のハンズオン記事も掲載しているのでご覧頂きたい。いずれも前のモデルから大きく進化したものとなっているようだ。今回のイベントでは予想外のものは登場しなかった。しかしAppleのもつ技術力を惜しみなく注入して新しい時代のデバイスを実現してきたとは言えそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


iOS 8.1は火曜に公開―目玉はApple Pay、iCloud写真ライブラリー、カメラロールも復活

今日(米国時間10/16)、Appleのクパチーノ本社のタウンホール・オーディトリアムで開かれたプレスイベントで、ソフトウェア・エンジニアリング担当上級副社長のCraig FederighiがApple PayとiCloud Photo Libraryを始めとするiOS 8.1の新機能について説明した。iOS 8.1の一般公開は月曜日〔日本時間火曜〕となる。

Federighiによれば、8.1でiCloud Photo Libraryを利用する場合、5GBまでは無料、20GBまで月額0.99ドル、 200Gまで月額3.99ドルだという。プランは最高1TBまで用意されている。

もうひとつの良い知らせは、8.0で削除されて不評だったカメラロール・ギャラリーが8.1で復活したことだ。

Federighiは「この点についてAppleに苦情が押し寄せたのでわれわれは改善を決断した」とジョークを飛ばした。つまりカメラロールの削除を取りやめたわけだ。.

iOSデバイスのユーザーは8.0にアップデートした後、カメラロールとフォトストリームが見つからず、アップデートによって削除されたと知って強い不満を訴えていた。この問題に対する問い合わせと苦情でAppleのサポートスレッドはパンクしてしまった。iOS 8.0でAppleはカメラロールの代わりに「最近追加された写真」というセクションを用意したのだが、古い習慣は根強く、新しい仕組みはユーザーに受け入れられなかった。

iOS 8.1にはiCloud Photo Libraryのベータ版が追加され、すべてのAppleデバイスで写真を閲覧、編集できるようになる。またContinuityという新機能はユーザーがひとつのAppleデバイスで始めた作業を他のAppleデバイスで続けることができるようにする。デスクトップ、ノート、スマートフォン、タブレットがすべてシームレスにつながるという。またContinuityにはMacで電話を受ける機能が含まれている。

アップデート:iOS 8.1の一般公開は月曜という発表があったので本文をそのように修正した〔日本では火曜〕。

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Apple、iPad Air 2とiPad Mini 3の写真をうっかり(?)1日早く公開

何ヶ月も前から噂と推測が渦巻いた後で、Appleは自らiPad Air 2とiPad mini 3の詳細を公表した。たぶんうっかりしたのだろう。1日早すぎだ。Appleではだれかがクビになるかもしれない。

新iPadは明日に予定されているプレスイベントで発表されるはずだったが、9to5MacのMark GurmanがiBooksのiPad User Guide for iOS 8に新モデルが掲載されているのに気づいた。おーっと!.

iBookのユーザーガイド( こちらにある)によれば、新iPadの外観はTouchIDを備えている他は現在のモデルとまったく同一のようだ。このユーザーガイドには価格や出荷時期は書いてない。いずれにせよ明日わかることだ。

Appleは明日のイベントOS X Yosemiteと共にMacの新モデルも発表するものと見られている。新しいiMacとRetina MacBook Airがお目見えするのではないだろうか。

奇妙なことにこのリークはGoogleが新しいNexusAndroid 5.0を正式発表した直後に発見された。もしかすると偶然ではないのかもしれない。

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LINE、ついにiPad用(サブデバイス)アプリケーションを投入

アジアを中心に多くの利用者を集めるメッセージングサービスのLINEが、ついにiPad専用アプリケーションをリリースした。無料のメッセージングサービスをコアに据え、多くの利用者に向けてスタンプやゲームなどのアプリケーション販売など、マネタイズの手段を拡大しつつもあるサービスだ。これまでにデスクトップ版および各種スマートフォン版はリリースしてきている。

ちなみに先週には月次アクティブ利用者数のデータも発表している(ちなみに1億7000万だ)。登録利用者数は5億6000万なのだそうだ。先にも書いたが、主力サービスのメッセージングは無料で提供し、スタンプなどアプリケーション内販売によるマネタイズを行なっている。

今回リリースされたiPadアプリケーションは「サブデバイス版」(sub-device)としての位置づけで、スマートフォン版LINEの利用を前提としたものだ。すなわちiPad版の新しいアカウントを作成することはできない。iPadを使っている際にも、スマートフォン版LINEを使っているときと同様に、友だちとメッセージやスタンプのやりとりができるようにしようという発想に基づくものだ。

このことからもわかるように、アプリケーションの機能としてもサブセット版のような存在となっている。音声やビデオメッセージの交換に利用することは(少なくとも今のところは)できない。もちろん、チャットの中で写真やビデオ、ないしは音声メッセージを共有することはできる。サブセット版となっている理由のうちには「早期にリリースするため」ということもあるそうだ。今後、機能が増えていくということはあるのだろう。

iPad版LINEの動作にはiOS 7以降が必要だ。リリース時点で16ヵ国語に対応している。グローバルなアプリケーションであることを示すための作戦だろう。サポートデバイスを増やすことで、利用者層にもつながる。画面の大きなiPadをサポートすることで、いろいろとリリースしている有料サービスの普及も目指したい考えだ。

LINEはこれからさらに提供サービスを増加させていく考えで、たとえばLine Pay(他のLineメンバーに送金することができる)、Line Taxi(既存タクシー会社と連携しつつUber風オンデマンドを実現するサービス)などを(まずは)日本で立ち上げていく予定となっている。また国内企業と連携したフードデリバリーサービスのLine Wowのソフトローンチや、商業施設内ナビゲーションを目的としたLine Maps for Indoorやサブスクリプション方式の音楽ストリーミングサービスのLine Musicなどが提供されるようになる予定だ。

メッセージングサービスをハブとして、各種デジタルデリバリー可能なものを配信しようとするサービスは大規模バトルに突入しようとしているようだ。Facebookもさまざまなサービスを提供予定であるらしい。

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(翻訳:Maeda, H


今週のAppleイベントを予想する

Appleはこの秋第二の大型イベントを、10月16日木曜日にクパチーノの同社Town Hall Theaterで行う。イベントでは様々な新製品が発表されることが予想される。

iPad

新しいiPadは、主としてiPad Airの新機種になると見られており、噂やリーク画像によると、すでに十分薄い現行機が、さらに薄い7 mmになるらしい。これはiPhone 6とiPhone 6 Plusのちょうど中間の厚さだ。

他には、指紋認証でログインできるTouch IDがiPadにも導入される。Touch IDが最初に登場したのは昨年のiPhone 5sで、現在は5s、6、6 Plusの3機種で利用されている。iPadにTouch IDが加わることによって、セキュリティーが向上するだけでなく、Appleが推進するApple Payに利用できるようになる。

また、iPadの製品ラインにゴールドカラーが加わるとの情報もある。

iPad miniの改訂についてはあまり情報が入って来ないが、Touch IDが追加されたケースのリーク写真があることから、AppleがここでもApple Payを使える機種を増やそうとしている可能性は十分ある。iPad Airと共にプロセッサーがA8にアップグレードされるかもしれない。薄くなることも考えられるが、私が考えるに、iPhone 6 PlusがiPad miniの売上を食い始めている今、焦点はiPad Airだろう。

12.9インチのiPadという噂もあるが、殆どの情報源は来年まで出ないという意見で一致している。

Macハードウェア

新しいMacがこのイベントに向けて準備されていることは間違いない。Appleはいくつかの新しいMacを開発中と言われ、12インチのRetina MacBookという声もあるが、最もありそうなのが新しいiMacだ。

Appleのオールイン機はそろそろアップデートの時期に来ており、今年はスペックやプロセッサーの改訂だけではなさそうだ。iMacは長い間、AppleがデスクトップにRetinaディスプレーを持ち込む場所だと言われてきたが、ついに今年はそれを見られそうだ。Retinaについてはまだ疑問も残るが、いずれにせよiMacの新モデルが出てくることは間違いないだろう。本体のデザイン変更もあり得るが、テーパーのついた細いエッジのデザインは今も十分にモダンだ。

新しい12インチのRetina MacBookは来年になりそうだと多くの情報筋が言っている。AppleはしばらくアップデートされていないMac miniの新機種を発表するかもしれない。このラインアップはAppleがあまり力を入れていないカテゴリーであり、今後の成り行きが注目される。

OS X Yosemite

Appleは、間違いなくこのイベントでYosemiteの一般公開バージョンを発表する。プレビュー版は6月のWWDCで発表され、まずデベロッパーに、続いて特別プレビューベータが一部ユーザーに提供された。Yosemiteは、iPhone 6/6 Plusと共に9月に公開されたiOS 8と協働する機能を数多く含んでいるため、そろそろ公開されないとおかしい。

Yosemiteへのアップデートは無料であることを、既にAppleが発表しており、Mac App Store経由で入手できる。OS X Marvericksが動作するMac全機種で動作するので、古い機種のユーザーには郎報だ。Yosemiteが公開される正確な日時はまだ不明だが、ユーザーはハードウェアをアップデートに備えておくとよいだろう。

その他

Appleはこの機会を利用してApple Watchの最新情報を提供するかもしれない。発売予定は来年たが、9月のiPhoneイベントおよびパリのファンションウィークで披露された。デベロッパーがどうかかわれるのか、あるいは発売時期の詳細を聞けるかもしれない。

他に考えられるのが、Apple TVのハードウェアだ ― Appleはこのメディアストリーム機を長い間改訂しておらず、ソフトウェアだけがアップデートを続けているが、Siriの音声コマンドを使用できるマイク内蔵バージョンが出るという噂もある。ホリデーシーズン前にApple TVが発売され、HomeKit等のiOS 8機能と統合されればその意味は大きい。

イベントまであと数日に迫っており、本誌は現地からライブで状況を伝える予定なので、木曜日の西海岸時刻10 amにはチェックをお忘れなく。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、特許資料でApple PayのNFC機構を詳しく説明

Appleは、新しいApple Payモバイル支払いシステムに関連した特許を申請し(via AppleInsider)、その資料の中でユーザー端末と支払い端末との間で近距離通信が働くしくみを詳しく説明している。iPhone 6イベントでは語られなかった技術的詳細が含まれており、一見に値する。

例えば、トークン化された通信のしくみに関して、買い物客はワンタイム利用の特殊なデジタルトークンのみを送信し、POSシステムが共有鍵でそれを解読する。クレジットカード情報は、ユーザーのデバイスの安全領域から外へ出ることがない。これはApple Watchでも同様だ。

要する、iPhoneと店の端末は秘密のパスフレーズを使ってやり取りし、通信に成功したらその情報が支払い提供者(銀行等)に送られ認証処理される。使用したカード番号は、客とカード会社にしかわからない。店の端末は、ワンタイム利用の自動的に生成されるパスフレーズしか知らない。

Appleは、万が一NFC通信がハックされ外部にデータが漏れた時でも、盗まれたデータが全く無価値になるようにした。これは、何であれ支払いに関するデータを無線で送ることに対する恐怖を和らげるものだ。その恐怖はNFCの普及の遅さを説明する要素の一つでもある。

特許には、ユーザー端末は通常NFCを能動的に使用していないが、受動的検知機構を使って支払い端末を検出し、NFC受信機をアイドルからアクティブへと状態変化させることも書かれている。これによって取引が開始され、iPhoneの指紋スキャナーまたは、Apple Watchの確認入力によって承認される。

Appleの特許は、その時点で携帯ネットワークに接続されていない端末(iPhoneから離れているApple Watch等)であっても、ユーザーの支払い情報がセキュリティー領域に保存されてさえいれば、Apple Payを利用できる方法が説明されている。これは、端末内の安全領域が、少なくとも互換支払い端末のある店では、物理的クレジットカードと同じように機能することを意味している。これは、発売が噂される新しいiPadにとって理想的な仕組みだ。Touch IDとApple Payが使えるようになっても、特にWiFi専用モデルの場合は、常にネット接続されているとは限らないからだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、10月16日iPad/Macイベントの招待状を発送

Appleは多くの人々が期待していた10月のイベントを正式に発表した。そこでは新しいiPadやMac、さらにはデスクトップOSの最新アップデート、OS X Yosemiteの公開バージョンがデビューすると思われる。日付は10月16日、本誌は現地からあらゆるニュースを入り次第レポートする。

イベントは、クパチーノにあるApple本社内のTown Hallシアターで行われる。これは、昨年iPhone 5sと5cが発表された場所と同じで、先月iPhone 6と6 PlusがデビューしたFlint Centerよりはるかに狭い。Appleは前回Town Hallで行ったイベントをストリーム中継しておらず、今回も全体的に非公開の出来事になるかもしれない。

このイベントに登場する新しいデバイスやソフトウェアも、iPhone 6、6 PlusやApple Watchの発表ほどの強裂なインパクトには欠ける可能性が高いが、それでも山ほどの新製品が出てきそうだ。例えば現行モデルよりさらに薄いiPad Air。iPadで他にありそうなのがスペックの向上で、ストレージの選択肢はiPhone 6に倣うだろうし、Apple PayのためのTouch IDも入るかもしれない。

Macに関しては、Apple初のデスクトップ用Retinaディスプレーが新しいiMacに塔載されるかもしれない。これらと共に発表されるはずのYosemiteは、直ちに一般公開されるか、イベント後間もない時期の公開がアナウンスされることは確実だ。

何が出てくるにせよ、すばらしいショウになるに違いないので、本誌のレポートに注目されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


今月のアップデートでiPadにゴールド版追加、12.9インチの大型iPadの発表は来年早々か

Bloombergによると、Appleは次世代の9.7インチiPad Airのカラーバリエーションにゴールドを加え、さらに来年早々に12.9インチの大型iPad Airが発表され、これにもゴールドが加えられるという。

Bloombergは去る8月に大型iPadが開発中だというリーク情報を記事にしていた。しかし今回、現行の9.7インチ版iPadに関するリーク情報がカラーバリエーションだけだったというのは、近く行われるはずのiPadのアップデートではさほど大きな新機能の導入はないことを示唆する。

これまでにわれわれがつかんだ情報でも、Appleの今年の新しいiPadはマイナーアップデートにとどまるという感触だ。プロセッサーがiPhone 6/6 Plusdで採用されたA8に代わることがおそらく、もっとも大きな変更だろう。これまでもAppleはタブレットのプロセサーをスマートフォンから差別化してきたので、あるいはA8+が投入されえるかもしれない。

Appleはプロセッサーのアップグレードとゴールド版の追加で向こう1年iPadシリーズの売れ行きを維持するには十分と考えているのかもしれない。ここ数年のタブレットの販売動向をみると、消費者のタブレット購入サイクルはスマートフォンよりもコンピュータに近い。ユーザーはタブレットを購入すると数年使い続ける。これに対してスマートフォンの場合は、毎年新製品に買い換える率が高い。iPhoneの場合、この傾向は来年まで続きそうだ。

また今月はマイナー・バージョンアップに止め、来年早々に大型iPadを投入し、秋に現行iPadのメジャー・バージョンアップというように通年で順次新製品を発表する方が大きな売上を期待できるのだろう。Appleが大型iPadを製品ラインの中でどう位置づけるかも興味深い。タブレットよりむしろMacビジネスに近い位置づけとするのだろうか?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


iOS 8レビュー:洗練されてユーザー体験は大きく進化―制限緩和はデベロッパーのチャンス

AppleからiOS 8が公開された。 昨年のiOS 7へのアップデートほど劇的ではないが、それでも大幅な改良であり、追加された新機能も多い。新しいiPhone 6でiOS 8を利用するとその真価がよく理解できる。Appleが制限のいくつかを緩和したことはサードパーティーのアプリ・デベロッパーにとって大きなチャンスを開くものだ。iOS 8でもたらされた自由化と新機能は今後iOSエコシステム全体に大きな変革をもたらす可能性がある。以下、カテゴリーごとに紹介していこう。

メッセージ

iOS 8のAppleメッセージ・アプリは他の人気のあるメッセージ・サービスによく似たものになっている。いちいち新しいメッセージアプリをインストールし、登録しなくても今流行の機能がデフォールトで使えるのだから便利だ。

新しいAppleメッセージでは、タップとスワイプで画像、音声、動画が送れる。私が一番気に入った機能は、グループを選択して「ミュート」し、一時的に非表示にできることだ。これはAppleがグループ・メッセージ機能を導入したときから必要だと強く思っていた。私の家族はAppleメッセージの大の愛用者で、仕事中には少々邪魔になるのだ。

また特定のスレッドに自分の位置情報を付加するのも簡単になった。友達や家族の間で居場所を教えあうのがずっと簡単になった。単独アプリのFind My Friendsを使うより便利だ。

写真

写真で特筆すべきなのは検索機能の充実だ。iOS 8では写真やビデオを日時、場所、アルバム名で検索できる。また高度なコンテキスト検索機能が利用できるようになり、たとえば「ある場所で撮ったすべての写真」を検索して表示できる。編集能力も強化され、露光、明るさ、ハイライト/シャドウ別調整などをマニュアルで操作できるようになった。今や写真編集能力はApertureのような単独アプリなみの水準となった。

しかも機能が豊富になっても、複雑なオプションで初心者を迷わせるようなことはない。デフォールトでは高度な編集機能は隠され、自動補正のオン/オフのボタンだけが表示される。自動補正の傾きの補正機能はアマチュアの写真の多くを救ってくれるだろう。

ひとつだけ私を面食らわせたのは、iCloudでの共有はすべてのデバイスの写真を統合してしまうので、どの写真がローカルにあるのかクラウドにあるのかを判別することができないことだ。もちろんこれによってユーザー体験がシンプルになっているわけだが、 iPadとiPhoneで別々のライブラリを管理できないのはちょっと不便な場合もある。

QuickType

Appleのモバイル用ソフトウェア・キーボードはこれまでiPhone登場の当初からほとんど変わっていなかった。今回初めて予測変換機能を取り入れるなど大幅な改良が図られた。予測変換はあまりに便利で、いままでこれなしにどうやっていたのだろうと思うほどだ。メッセージなどの入力の場合、過去の履歴を参照して相手ごとに最適な予測候補を表示するようになっている。本当のところこの機能はもっと早く実装して欲しかった。

サードパーティー・キーボード

ソフトウェア・キーボード関連ではもうひとつ、Appleがサードパーティーにシステム全般で利用できる独自のキーボードの開発を許した点も見逃せない。残念ながらAppleはその手順を「設定」の奥に隠しているため、サードパーティーのソフトキーボードをインストールするのはあまり簡単ではない。もっともAppleはこれによって知識のない初心者がうっかり新しいキーボードをインストールしてまごつくことを防ごうとしているのかもしれない。

いずれにせよ、この機能は大歓迎だ。〔これにともなってジャストシステムはiOS版ATOKのリリースを予告している。〕

ヘルスケア

Appleのヘルスケア・アプリはiPhone自体のモーションセンサー(5sのM7、6/6 PlusのM8)」から取得されるデータも含め、さまざまなデバイスからアップロードされる健康とフィットネス関連のデータを集中管理するハブとなる。またそれらのデータをアプリを通じて特定の相手と共有することもできる。

今のところ私自身はヘルス関連のデータを記録するデバイスをたくさん使っているわけではないが、 それでもサードパーティーのヘルス関連アプリをインストールしたり、データの種類ごとにあれこれアプリを移動したりする必要をなくしてくれた。Apple Watchが登場すれば、ヘルスケア関連のデータは飛躍的に拡充されるだろう。

デベロッパーは収集されたデータを一般ユーザーにわかりやすく表示するアプリを開発するチャンスだ。

ファミリー共有

iOS 8では6人までの家族が単一のiTunesアカウントを共有できるようになった。メインのユーザーはApple IDを使って家族をファミリー共有機能に登録できる。すると登録された家族メンバーは他のメンバーが購入、ダウンロードしたiTunesの音楽やiBookの本、App Storeのコンテンツを自由に利用できる。子供のために特別のApple IDを作ることもでき、両親のクレジットカードが使える。ただし子どもたちの購入には親の承認が必要になる。

またファミリー共有では家族のメンバー全員が写真、カレンダーなどを共有、同期して利用できる。ファミリーといっても別にDNAで親子関係を鑑定するわけではないから、親しい友だちとファミリー共有のグループを作ることも可能だ。その他、ファミリー・メンバーの間で位置を共有したり、「iPhoneを探す」で協力して位置がわからなくなったデバイスを探したりできる。

iCloud Drive

iCloudも強化され、iOS 8のiCloud DriveはDropboxやGoogleドライブに近づいてきた。ドキュメント、ファイルをクラウドに保管するだけでなく、デバイス間での同期も自動的に実行される。つまりあるデバイスで編集した結果が即時に他のデバイスにも反映されるようになった。また同じファイルを目的によって異なるアプリで開くこともできる。

連携

新しい「連携」機能によってデバイス間での作業の連携がより緊密になった。メールを書き、メッセージを読み、ウェブをブラウズするというような作業はiOSデバイスとMacの間でシームレスに実行できる。ただしMac側でこの機能が完全に実現するためにはYosemiteの登場を待つ必要がある(おそらく来月一般公開となるもよう)。しかしHandoffはiOS 8デバイス同士の連携を実現しているので、iPhone 6で書きかけた文書をiOS 8にアップデートしたiPad Airで開いて作業を続けるといったことはすでに可能だ。

Instant HotspotはiPhoneが自動的にホットスポットとなってiPadとMacにWi-Fiを提供する。iPad、Mac側ではWiFiが届かなくなるといちいち接続操作を行わなくてもiPhoneのホットスポットに切り替わる。

Spotlight

Spotlightを利用すると多様な情報源を横断的に検索して答えが得られる。Wikipediaからの結果がすぐに得られるのは特に便利だ。その他App Storeの関連あるコンテンツ、最新ニュース、周辺の位置情報なども検索される。

一見ささいな追加に思えるかもしれないが、iOS 8の有用な新機能のひとつだ。これでiPhoneがモバイル検索ポータルとして大幅に価値を増した。Spotlightはホーム画面の上部からプルダウンするだけで使える。いちいち検索やApp Storeなどのアプリを開く必要がなくなった。

通知と拡張

iOSデバイスの通知センターは必要な情報を見落とさずにすむ便利な機能だが、iOS 8では、メール、カレンダー始めサードパーティー・アプリからの通知に対してもいちいちアプリを開かずに通知センターから直接返信ができるようになった。私の場合、これはたいへんな時間の節約をもたらしている。ロック画面をスワイプしてアプリを開くとInstagram/Twitter/Facebookという魔のバミューダ・トライアングルにはまりんで、とんでもなく時間を無駄しがちだが、通知センターからの返信機能のおかげで、その回数が大幅に減った。

拡張機能はサードパーティーのデベロッパーが、たとえば、ロック画面で下にスワイプするだけでフィリップスのスマート照明を操作するショートカットを作るなど、さまざまな可能性を開くものだ。

音声認識

音声認識はiOS 8で大きく改良された。ユーザーの頭の中を読み取っているのではないかと思うほど正確に音声を認識してテキスト化してくれる。

さらなる成長への期待

iOS 8にはこれ以外にも無数のアップデートが含まれている。上でも述べたとおり、AppleはiOS 8でソフトウェア・キーボードを始めいくつかの重要な領域で制限を緩和した。またApple Payがアメリカでリリースされた。これらはデベロッパーにとっては大きなチャンスであり、今後エコシステムの多方面に影響が出てくるだろう。また来月のYosemiteの公開で「連携」がMacから利用できるようになることも重要だ。

現在iOS 8のアップロードは始まったばかりで、サーバーへの負荷などのため、やや待ち時間がかかっているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、iPadとOS Xのイベントを10月開催か

AppleはiPhone 6の派手な9月発表イベントを終えたばかりだが、新しいiPadとMac、さらにはOS X Yosemiteを披露する10月イベントの準備も進めている。Bloombergは、発表イベントの時期を「10月中旬」と報じAppleInsiderもこれに倣っているが、Daily DotのMichah Singletonは、10月21日がその日であると特定している。本誌は他からも21日に注意という声を聞いており、さらに新しいiPadが一部のアプリデベロッパーのところ送られているという噂もある。

昨年Appleは、iPadに焦点を絞ったイベントを10月22日に行い、iPad AirとRetina iPad mini、およびOS X Marvericksを発表した。今年はより薄く、より軽くなったiPad Airを開発中との噂を聞いている(少なくとも1人のアナリストは9月イベントでの披露を予想していた)。本誌はさらに、Appleが12.9インチの大型iPadを発表するという情報も得ている。スーパーサイズ5.5インチiPhone 6 Plusの発表を踏まえると、Appleが大型化をはかっているとしても不思議ではない。Daily Dotは、第3世代のiPad miniが出てくるとも予想している。

Yosemiteの発表はほほ間違いない。なぜならこのMac OSは、Appleが既に公開を始めたiOS 8が描く世界の、残り半分を描くものだからだ。OS X Yosemiteでは、「連係」(continuity)によって、ウェブ閲覧、メール作成等の作業途中でも、モバイルからデスクトップへスムーズに移行できるようになる他、iMessege以外のテキストメッセージや音声通話を、iMac、MacBook、Mac mini、およびMac Proに転送することもできる。

イベントはまだ確定してはいないが、得られている情報と過去の発表サイクルに加え、これでホリデーシーズンを前に製品ラインアップが全面リフレッシュされることを考えると、開催は間違いないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Jony Iveもきっと満足のiPadスタンドがKickstarterに登場。名前は「Yohann」

これまで「iPad用スタンド」なるものに興味を持ったことは一度もない。しかしスイスの建築家であるBerend FrenzelがデザインしたYohannにはぐっときた。まず、ともかくデザインが美しい。シンプルでありながら、かつ機能的でもある。「こういうものが欲しかったのだ」と感じさせるものに仕上がっている。いろいろな角度でiPadを見ることができるようになり、「さすがのヨーロピアンデザイン」などと言ってみたくもなる。

2つのモデルが現在Kickstarterでキャンペーン中となっている。1つはグラスファイバーで強化したボディを、ハイエンドのピアノラッカーで塗装したもので、もうひとつは手作りの木製モデルだ。それぞれドイツおよびイタリアで製造されている。

まず注目すべきは、Frenzelのデザインがひとつのパーツでできたシンプルさを維持しつつ、それでいて3種類の角度でiPadを支えることができる点だ。ランドスケープにもポートレートにも対応していて、しかも膝の上やベッドの上といった不安定な場所でも利用できるのだ。

以前Jonathan “Jony” Iveは言ったように、「真のシンプルさというのは、無用なものを削ぎ落したとか、装飾を廃したというようなところから生まれるのではありません。複雑さの中に秩序をもたらしてこそ、シンプルさが実現されるのです」と言っていた。無駄を削ぎ落して「禅」的魅力を備えたYohannは、まさにその言葉を体現したものと言うことができよう。さらに言えば、言葉を発したIve自身、このプロダクトを見て「まさに言った通りだ」と言いたくなるのではあるまいか。

ちなみに、このデバイスは(Appleのプロダクトがいつもそうであるように)なかなかの高価格なデバイスだ。グラスファイバーを使った高品質ラッカー仕上げのものは、初期割引でも69ドルの値段がついている(最安値のオーダーについては既に売り切れとなっている)。木製バージョンは129ドルからとなっている。対応機種はiPad 2/3/4/Airで、木製版はiPad miniにも対応している。

価格が高めとなっているのは「欧州におけるエコロジー関連法に対応するため」というのも一因だ。また木製版については、さまざまな法律が求める「サステナビリティ」基準を満たすためでもある。安価なコピー製品を防ぐためにパテントもも取得申請中であるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


Appleがフレキシブルディスプレイの多機能化で特許…ボタン、マイク、スピーカー、MacBookの蓋オープナーにもなる

AppleInsiderによると、今日(米国時間8/26)Appleが新たに認可された特許は、フレキシブルディスプレイで使用するさまざまなコントロールの仕組みを記述しており、それらは従来の物理的なボタンなどに代わって、より丈夫で耐久性のある方式を提供し、またマイクロフォンのようにサウンドを検出させたり、ユーザがフィードバックを触覚的に行えたり、あるいはMacBookの蓋をより開けやすくするなど、さまざまなトリックを仕組むことができる。

Appleのこのパテントは、フレキシブルディスプレイを使っていろんな入力を行う方法を長々と説明していて、フレキシブルディスプレイをアクチュエータの上に重ねればオンデマンドのボタンなども作れる、とも言っている。また今のiPhoneのHomeボタンのような物理的ボタンに重ねると、ボタンの使用がふつうにできると同時に、保護機能と表面(おもてめん)全面を連続的な面としてユーザに提供できる、という。

このようにフレキシブルディスプレイでボタンやスイッチを覆うと、別の利点もある。つまり、画面のスペースを拡張して面全体がディスプレイであるようなデバイスを作れると同時に、必要になればボタンなどを露呈できる。それらはアクチュエータがディスプレイ層の下にあっても、従来の物理ボタンのように突起したボタンにすることもできる。すると結果的にそれは、フラットで透明なディスプレイカバーから物理キーボードが現れるTactusキーボードのようなものになる。

全面がフラットなディスプレイだと思っていたら、なぜかボタンが突起してくる、という仕組みはクールだし、視覚に障害のある人にとっては絶対に便利だが、もっとクールなのは、ディスプレイ面があるときはスピーカーの振動膜になって音が出る、という使い方だろう。いや、音の入力に使われるときにはそれは、音を拾うマイクロフォンの振動板だけど。

この特許はディスプレイを超多機能化してスペースを稼ぐ、というタイプだから、将来のiPhoneやiPadなどで使われるのだろう。しかしそれと同時に、この技術をMacBookのトラックパッドに応用すれば、単なるフラットな面の一部を突然突起させることによって、このノートブック機の蓋を開けやすくする、という記述もある。蓋の開け閉めにこの方法が使われれば、今のモデルにある細い溝はいらなくなる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS 8マルチウィンドウの不出来なデモビデオは、この機能がないことを証明

iOSデベロッパのSteven Troughton-Smithは、iOS 8のコードをほじくって、実際にそこにスクリーン上のマルチウィンドウを伴うマルチタスクの機能があることを、最初に見つけた人物だ。ただしそのことはなぜか、iOS 8の公式発表の中には含まれていない。水曜日(米国時間6/11)の夜にTroughton-Smithはその機能のビデオをアップロードして、iOSのマルチタスクの対象が、リアルタイムI/Oの要らないバックグラウンドジョブだけではないことを、疑い深い人たちに見せつけようとした:

ご覧のように不完全でバグいデモだが、でもだからこそこれは、この機能が一度計画されて放棄されたか、または今後のアップデートのために今なお開発中であることの、さらなる証拠だ。Troughton-Smith自身もこのビデオをややまともなものにするために、コードをちょっといじっているから、完動の実装はまだ遠い先の話だ。

Appleがマルチウィンドウ(画面分割)のマルチタスクをやる、という話はiOS 8の正式発表の前に、機能予想談義の一環として漏れてきた。最初にそれをリークした9to5Macは、この機能は遅れてiOS 8.1に載るか、または廃棄される、とも報じていた。 WWDCにおけるiOS 8の公式発表でこの話がまったくなかったのは、たぶんそのためだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、プッシュ通知を表示できるiPadのSmart Coverの特許を出願

AppleInsiderによれば、AppleはiPadにSmart Coverをしたままで各種のプッシュ通知が表示されるようにする特許を出願中だ。通知の表示はSmart CoverにLEDなどの発光素子を組み立むアクティブ方式とSmart Coverの一部を透明化してiPadの画面が見えるようにするパッシブ方式の2種類が出願されている。

アクティブ方式の場合、Smart Coverの表面に埋め込まれたアイコンが発光してユーザーに通知があることを知らせる。メール着信の場合は封筒のアイコン、メッセージの場合は吹き出しのアイコンといった具合だ。また通知の重要性に応じてアイコンの位置や色を変える。一方、透明パネルを利用する方式はiPad自体のスクリーンが利用できるのでさらに表示の柔軟性が高い。この場合は、単にメッセージやメールを受け取ったことを知らせるだけでなく、その通知に関連するコンテンツも表示できる。たとえばカレンダーから予定されたイベントの通知を受けた場合、イベントの内容や参加者も表示できる。

アクティブ方式の場合は電源が必要になるが、Appleの特許はこれに対して2つの方式を提案している。Smart Coverを本体に接着させている磁石をMagSafeアダプターのようなタイプに変更し、電力を供給できるようにするという案と、Smart Coverに電磁誘導充電機能をもたせ、iPadないし他の外部機器で充電するという案だ。透明パネルを利用する方式は電源を必要としないという大きな利点がある。

この改良型Smart Coverは既存のものと同様の折りたたみ式デザインで、従来通りiPadのスタンドとして利用できる。Smart CoverはiPadでもっとも人気のあるアクセサリーの一つだし、こうした改良が加えらればユーザーには便利だろう。ただし、電力消費や製造コストの問題が考えられるので、すぐに製品化されるかどうかは不明だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iOS 8発表―通知、写真、クラウド同期、キーボード、ヘルス・アプリなど重要な新機能が多数

昨年、AppleはiOS史上最大のアップデートを実施した。今年、進化はさらに新たな段階を迎えた。ジョニー・アイブのチームはユーザーからのフィードバックに耳を傾け、機能を深めていく時間が十分にあったはずだ。ついにiOS 8が登場した。

WWDCでの発表は続いており、われわれは現在も取材中だ。この後もWWDC関連記事をアップするのでお読みいただきたい。

AppleはまずiOS 8の概要を説明した。以下、その要点を報告する。

通知センター: 大きな変更があった。通知が対話的になり、下にスワイプするとメッセージにすぐに返事ができるようになった。この機能はロックスクリーンでも有効だ。OS X Mavericksの対話的通知によく似ている。

ダブルタップで「お気に入り」の相手を表示できる。日頃よく連絡を取り合っている相手がすぐに探せる。

iPadのSafariの場合、右上隅のタブ・ボタンをクリックするとタブ表示に切り替わる。 これは今回同時に発表されたOS X Yosemite搭載版と同じだ。

メールを書いているときに、下スワイプする受信トレイにジャンプできる機能が加わった。メールを書きながら関連のメールをチェックできる。終わったら画面下をタップすると編集中のメールに戻れる。

クイック・タイプ:iOS 8では新しいキーボードが搭載された。このキーボードでは初めてキーワード候補が表示されるようになった。これはコンテキスト感知タイプで、ユーザーが以前に入力した単語を自動的に候補として表示する。

しかもこのキーボードは会話の相手が誰であるかをコンテキストとして考慮に入れる。これによって入力される単語の候補を予測する精度がアップしているという(チャットの相手が上司か恋人かで会話の内容も大きく変わる)。

連続性(Continuity): これはiOS 8からOS X YosemiteまでAppleの全ソフトウェア・エコシステムの新たな核ともなるべき機能だ。iPHone、iPad、Macは常にお互いの存在を意識するようになる。ユーザーはどんな作業をしている場合でも、一つのデバイスから別のデバイスにごく簡単に移動できる。

たとえばMacでメールを書いているとしよう。iPhoneの左下隅に小さなアイコンが現れる。ユーザーが上スワイプすると、さきほどまでコンピュータで書いていたメールの下書きが表示され、編集を継続できる。逆にiPhoneからMacにも同様に移動できる。

iMessage: iPhoneで一番よく使われるアプリの一つだろう。これにも改良が加えられた。

グループ・メッセージの場合、Facebookメッセージのようにスレッドに名前を付けられるようになった。またスレッドに新たな相手を追加したり、既存の相手を削除したり、また個別に相手を指定して一時的にメッセージを受け取らないようにすることもできるようになった。

また音声メッセージ機能が追加された。入力窓の右側にある小さなビーコンを左にスワイプすればよい。また通知センターに表示されたメッセージに音声で返信したい場合はiPhoneを耳に当てるだけでよい。

もうひとつ重要な点は、音声、ビデオのメッセージの場合、一定時間後に自動的に削除されるように設定できることだ。

ヘルス(Health): われわれはAppleがヘルス関連の発表をすることを予期していたが、アプリの名前がシンプルに「ヘルス」となるとは思わなかった。このアプリは、iOSを利用したヘルス・アプリをひとまとめに登録し、バックグラウンドで動作させるためのプラットフォームだ。ユーザーはヘルス関連のアプリの操作やデータの閲覧をすべてここから行える。

ヘルス・アプリにはHealthKitと呼ばれるSDKが用意されており、デベロッパーだけでなく、医療機関などもアプリを開発できる。

ファミリー共有:これもiOS 8の重要な新機能だ。ユーザーは家族が所有するすべてのデバイスを同期できる(ただし単一のクレジットカードに関連付けられている必要がある)。ファミリー共有を設定すると、コンテンツ、カレンダー、リマインダー、連絡相手などが全デバイスで自動的に同期するようになる。また家族所有のデバイスの位置を追跡できる。これはよく忘れ物をする子供を持つ親にはありがたい機能だ。

しかしファミリー共有機能でいちばん重要なのは子供がお金を使うのをチェックできることだ。子供の買い物のせいでとんでもない額の料金支払に青くなる心配はもうない。子供がiTunesとAppStoreでなにかを買おうとすると、両親のデバイスに承認を求める通知が行く。

写真:

これまでAppleの写真ギャラリーには最大1000枚までした保存できず、それ以上の写真を保管したければ、Macに移動するしかなかった。今回AppleはiTunesがユーザーの音楽と映画を保管するように、ユーザーの写真とビデオをクラウドに保管し、どのデバイスからでもアクセスできる機能を提供した。

また写真にアクセスできるだけでなく、ビデオと写真に対して驚くほど高度な編集ができるようになった。もちろん編集結果もすべてのデバイスで同期する。

また写真アプリの検索機能を大幅に強化した。また最近撮った写真、最近見た写真が候補として優先的に表示されるようになった。

また写真アプリの全体的なデザインもかなり変化した。写真の余白スペースが広くなったところなども含めてYosemiteに似た印象だ。.

Siri: こちらも大きなバージョンアップがあった。「ヘイ、Siri」と呼びかけるだけで、デバイスに触れることなく起動できる。私はSiriが登場したときからこの機能がサポートされるのを切望していた。またSiriはShazamと連携するようになり、iTunesで買い物をしたり22カ国語でディクテーションができるようになった。

デベロッパー:

今年はデベロッパー向けの新機能も数多く提供された。TouchIDによる認証はすでにサードパーティーのデベロッパーに公開されているが、今回はキーボード・アプリをAppStoreに登録できるようになった。これでSwypeもiOSデバイスについに登場するかもしれない。カメラのAPIも公開されたのでサードパーティー・アプリによってカメラをマニュアルで細かくコントロールできるようになりそうだ。

今回公開されたHomeKitも大変興味深い。HomeKitはApple版のホームオートメーションのプラットフォームだ。デベロッパーはHomekitを利用してモノのインターネット(IoT)をコントロールし、iOSベースのさまざまなホームオートメーション・アプリを開発できる。 Siriと組み合わせると、たとえば「もう寝る!」とiPhoneに呼びかけるだけでエアコンの温度設定を下げ、家中の電気を消すなど、さまざまな就寝準備が一度に命令できるようなるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleがソーラーパネルとタッチディスプレイの一体化で特許を取得

Appleが最近取得したパテントは、モバイルデバイスが太陽光発電を利用する未来に向かうための一歩だ。AppleInsiderによると、この特許は、従来のタッチパネル表示装置とソーラーパネルの配列を一体化する技術だ。すなわち、可撓性のあるディスプレイモジュールと太陽光発電装置が一つになるので、スペースを節約でき、デバイスのさらなる小型化という近未来の要請にも対応できる。

同社は、この前にも類似の技術で特許を取得している。しかしその特許では、タッチを感取する面が表示装置でもある、とはなっていない。ただ、タッチ面とソーラー面の同一を記述しているだけなので、用途が限定される。

今回の特許では、ソーラーセルがタッチセンサの部位兼ディスプレイの部位から顔をのぞかせることになるので、そのための(太陽光を通すための)技術が鍵となる。たとえば表示面にピンホールを並べるとか、光ファイバを使って光を導く、といった方法がありえるだろう。

AppleがiPhoneやiPadのソーラー化を真剣に考えているのなら、この特許はそれらのための喫緊の技術になる。しかし今のソーラーセルの性能と、高品質なディスプレイを備えたモバイルデバイスの電源要件を対比させると、完全にソーラー化されたiOSデバイスの登場はまだまだ先の話、とも思える。ただし、電池寿命を延命させるための補助的技術としてなら、もしかして…。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、iOS 8でiPadにマルチタスクと画面分割を導入するらしい

Appleのソフトウェアの動向の予測にかけては数々の実績がある9to5MacのMark Gurmanが、AppleはiOS 8で画面分割とマルチタスクを開発中だと報じた。この画面分割機能は最近のSamsungタブレットやMicrosoft Surfaceのものに似ているという。最近、これとほとんど同一のマルチタスク機能を追加するOS ExperienceというiPad向けジェイルブレーク(脱獄)が発表されている。

画面分割はMicrosoftがiPadに対するSurfaceの優位性を示すものとして広告で強調しているし、多くのユーザー・フォーラムや記事で必要性が指摘されている機能でもある。iOS 8で開発中の画面分割は、2つのアプリを並べて表示し作動させることができるだけでなく、画像やビデオファイルなどを一つのアプリから他のアプリへドラグ&ドロップできるものになる。Appleでは2つのアプリが独立に作動するだけではなく、相互にコミュニケーションを取れる機能も開発中だという。

9to5Macによれば、画面分割のサポートは9.7インチ以上のiPadで横位置のみだという。iPad miniがサポートされるかどうかは不明だ。画面分割とマルチタスクのサポートはiPadによるノートパソコンの代替をさらに大きく進めることになるだろう。

iOS 8にはこの他にも、フィットネス・センサーや医療センサーと連携するHealthbookアプリ、マップへの公共交通機関の乗り換え案内の追加など数々の改良が準備されているようだ。9to5Macによれば、こうした新機能の一部はiOS 8.1アップデートを待つことになるかもしれないと注意している。リリース時期はともあれ、iOS 8はユーザーにとって多数の新機能がパックされたうれしいプレゼントとなりそうだ。

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