映画見放題のHuluに『ラマになった王様』などディズニー作品50本がやってくる

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Huluは動画配信サービスでNetflixと激しくシェアを奪い合っているが、このほどディズニーと新たなライセンス契約を結んだことを発表した

新しい契約によりHuluはユーザーに対して相当数のディズニー映画の新作を独占配信する権利を得た。 今後数ヶ月の間に公開されるディズニー映画は合計50本に上る。これには『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、『ムーラン』、『ポカホンタス』、『ヘラクレス』、『リロ・アンド・スティッチ』、『ターザン』などの人気作品が含まれる。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、『ムーラン』、『ポカホンタス』、『ヘラクレス』に加えて『天使にラブ・ソングを…』、『Air Bud』はすでに公開されている。

2017年に公開が予定されているのは『コン・エアー』、『ステップアップ』、 『60セカンズ』、『パール・ハーバー』、『ロミーとミシェルの場合』、『飛べないアヒル』、『リロ・アンド・スティッチ』、『ターザン』、『ラマになった王様』、『マペットの宝島』、『プリンセスと魔法のキス』などだ。

ディズニーはHuluの30%の株主であり、ディズニー・ABCテレビが権利を持つコンテンツの一部はすでにHuluで配信されている。これにはDisneyのテレビ向けチャンネルのコンテンツも含まれる。

今回のHulu-ディズニーの独占ライセンス契約により、Disneyのコンテンツは複数のサービスに分割されることになる。今回の契約に先立って、2012年にNetflixはディズニー、ウォルト・ディズニー・アニメーション、マーベル、ピクサー、ルーカスフィルムなどのディズニー・グループの製作になる映画を配信する権利を得たことを発表している。 配信の期間、内容はケーブルテレビのHBOと同様。

Netflixは今年5月にこの契約をユーザーに告知した。コンテンツのストリーミングはこの秋から開始されている。【略】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Homeが機能を一気に増強、Netflixを見れる、Domino’sにピザを注文できる

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スマートアシスタントを安価なハードウェアで提供する、という発想を持ち得なかった他社を出しぬいて、Amazonはまんまと家庭に入り込んだ。あわてた他社は今、追いつこうと必死だ。Xmas商戦が目の前に迫った今日(米国時間12/17)、Googleも果敢な努力を披露している。

同社のHomeハブ(Google Home)は10月から小売店に登場しているが、最初から非常に多くの機能を約束している。そして今週は、そのデバイスにたくさんの新しいコントロールが加わった。昨日は、インターネット常時接続の同機が、Netflixをサポートし、一部のテレビ番組の再生、すでに見た(または見たくない)‘回’のスキップ、巻き戻し、ポーズ、Chromecast経由で字幕の表示、などができるようになった。

Google Photosのサポートも予定に載っていた(これもChromecastが必要)。場所や物、日付、アルバムなどを指定して画像をテレビの大画面で見られる。

またHomeの上でおよそ30社の“アクション”を実行できる。Domino’sでピザの注文、CNNや The Wall Street Journalはニュース、さらに、ProductHuntやWebMDのようなサービスもある。WebMDには健康関連の質問ができるから、“おいおいGoogle、この急激な大盤振る舞いは一体何だい?”、と聞いてみたいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

NetflixのiOSアプリが、App Storeの売上トップランキングで第1位を獲得

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1年以上前、NetflixはiOSアプリから直接の会員登録ができるオプションを導入した。それにより同社は、ストリーミングサービスの会員数を伸ばすことに成功し、App Storeの「売上トップ」ランキングに仲間入りすることができた。Netflixのアプリが売上トップ・ランキングに初めて姿を表したのは、昨年11月のことだ。当時の順位は9位だった。そして今日、Netflixはもう1つの偉業を成し遂げた。Netflixアプリが米国App Storeの売上No.1アプリとなったのだ

同アプリが売上No.1となったことに最初に気づいたのは、アプリ調査会社のSensor Towerだ。彼らはNetflixが昨年秋にアプリ内からの会員登録オプションを追加して以降、同アプリの動向を追っていた。Sensor Towerが発行したレポートによれば、アプリ内会員登録が可能となって以降、当時は5万ドル程度だったNetflixアプリの週次売上高は、現在では290万ドルにまで増加しているという。

またSonsor Towerは、Netflixアプリがこれまでにも売上トップ・ランキング第1位の座に近づいていた時期もあると話す。2016年11月14日、同アプリはそれまでの最高記録である第2位にランクインしている。これを言っても仕方がないかもしれないが、Sensor Towerのライバル会社であるApp Annieでは、Netflixが第2位に到達したことを記録しておらず、彼らの記録では、2016年11月8日に同アプリが売上トップ・ランキングの第3位となった時が同社の最高記録ということになっている。

この矛盾は、この2社のアプリデータの記録の仕方の違いによるものだが、どちらにしろ、この2つの調査会社によってNetflixアプリがランキング第1位を達成したと認められたのは、今回が初めてのことだ。

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Netflixがランキングで第1位を達成できたことは、彼らにとって非常に意味のあることだ。飽和状態に近づいているとささやかれる米国市場において、同社が顧客ベースを順調に伸ばせていることを表しているからだ。Netflixの第3四半期決算を見ると分かるように、彼らは米国市場の成長鈍化をすでに乗り越えている ― オリジナル・コンテンツを充実させたことが、この成長に寄与したと言われている。

「Fuller House」や「Gilmore Girls」など、視聴者を懐かしくさせるようなオリジナル・コンテンツもあるなかで(調査会社によれば、この2つの番組はそれぞれ、Netflixのオリジナル番組の人気ナンバー1とナンバー3だ)、Netflixはより幅広い視聴者から受け入れられるようなオリジナル・コンテンツも製作している。

その例として、多くの人々に受け入れられた政治ドラマの「House of Cards」や、SFシリーズの「Stranger Things」、コメディーの「Unbreakable Kimmy Schmidt」や「Orange is the New Black」、麻薬捜査官を主人公にしたドキュメンタリー・ドラマの「Narcos」、マーベル・コミックに登場するキャラクターが主人公の「Daredevil」、「Jessica Jones」、「Luke Cage」などが挙げられるだろう。

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Netflixがストリーミング・サービスであることの利点とは、シリーズを継続するために毎回視聴率の高いコンテンツを生み出さなければならないテレビ局とは違い、Netflixではすべての番組が大ウケする必要はないということだ。その代わりに彼らはニッチな視聴者の要望に答えることができ、それが結局は同社の利益拡大につながるのだ。

Netflixは今後もオリジナル・コンテンツを強化して、新しい顧客の獲得を目指していく ― 2017年は今年に比べ、コンテンツの長さにして2倍以上のオリジナル・コンテンツを製作する見通しだ。同社は現地時間5日、トークショーなどの台本のないオリジナル番組を来年に20本以上製作することを発表している。

Netflixが米国のApp Storeで売上トップ・ランキングの第1位を達成したのは今回が初めてだが、外国ではすでにランキング1位を獲得している市場もある。NetflixのiOSアプリは現在、インド、メキシコ、コロンビアの売上トップ・ランキングで第1位を獲得している。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Netflix、オリジナル番組を強化。2017年に台本のない番組を20本製作へ

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Netflixはコンテンツの半分をオリジナル作品で埋め尽すという野望に向かって突き進んでいる。最高コンテンツ責任者のTed Sarandosによると、同社は来年台本のないシリーズ約20本を公開する予定だ。これで2017年中に年間1000時間のオリジナル番組を提供するという同社の目標に近づく。

これはNetflixが今年放映したオリジナル作品の量よりも多いが、それでもSarandosによると、1000時間以上というのは「控え目な数字」だという(以前Netflixは、 オリジナル番組を2015年の450時間から2016年には600時間に増やすと目標を語っている)。

同氏はさらに、Netflixが2017年に損益計算書ベースで約60億ドルをオリジナルコンテンツに注ぎ込み、今年の50億ドルからさらに増やす計画だとVarietyが報じている

新規参入のストリーミングサービスとの競争が激化する中、Netflixは自社番組への投資がライバルとの差別化に役立ち、ライセンシング状況の簡易化にもなると信じている。

加えて、主要テレビネットワークと異なり、Netflixはオリジナル番組でニッチ視聴者をターゲットできる ― 定期購読者を引きつける材料だ。

現在同サービスには、台本のあるシリーズを30本、放映中あるいは制作中で、ここから台本なしのショウへとさらに拡大していく計画だ。

UBS Global Media & Communicationsカンファレンスの壇上Sarandosは、台本のない番組に言及し「非常に楽しみな事業」だと語った。同氏はNetflixがこのジャンルで持つ優位性について、必ずしもユニークなコンセプトを思いつくことではなく、番組を世界規模にスケーリングできる能力にあると説明した。

「コンテンツそのものはどれでも大きな違いはない。つまり、秘蔵品の番組を見たければ、そういう番組は3種類ある」とSarandosは言った。The Wrapが伝えている

一例として、同氏はNetflixが以前発表したUltimate Beastmasterへの投資に言及した。シルベスター・スタローンとThe Biggest Loserの製作責任者、Dave Broomeがプロデュースしたリアリティー・コンペティション番組のシリーズだ。シリーズには6つの国別バージョン ― 米国、ブラジル、韓国、メキシコ、ドイツ、および日本 ― があり、いずれも現地の言語、現地の競技参加者、現地の進行役で製作される。

SarandosはNetflixのオリジナルコンテンツに関する他の取り組みについても簡単に話し、長編映画への投資にも触れた。Netflix製作のアダム・サンドラー作品が人気だと語ったが、実際に何人の顧客が見ていたかについては明らかにしなかった。それでも定期購読者の約1/3がNetflixで映画を見ているという。

さらにSarandosは、Netflixでスポーツを生中継するアイデアを否定した。昨年同氏はNetflixがライブ中継を実施する可能性はあるが、それはイベント自体を自社で制作・運用している場合に限られると言っていた。つまりNetflixがライブスポーツ中継の放映権に入札することは当面ありそうにない。

今日もSarandosはその立場を強調し、「当社が大規模な放映権に入札することは期待しないように」と話したが、リーグ設立に同社が興味を持っている可能性はある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

英語学習のFleexでNetflixのコンテンツが利用可能に

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最初にFleexを特集した時は、それはよくできたビデオプレーヤーで、お気に入りの映画やテレビ番組を使って英語が学習できる、というものだった。それ以来、ReversoはFleexで働いていたチームを買収により獲得し、この語学学習のプラットホームに新しい特徴を付け足して再ローンチしようとしている。その特徴というのは、Netflixだ。

以下の点に関して私の考えは少し偏っているかもしれない、というのも、私がそのように英語を学んだからだが、私は言語を学習することにおいては、映画やテレビ番組をその言語で見ることが言語学習に極めて効果的だと考えている。

最初は、字幕を入れる。次に字幕を外国語に切り替えて、音声と字幕の両方を外国語にする。その後、字幕を非表示にしてしまう。毎回、次のステップに行く時、最初は理解するのが難しいと感じるよう自分を追い込まなくてはならない。

Fleexでは、最初は自分の母国語と英語の両方の字幕からスタートする。徐々にFleexは母国語の字幕を抜いて行く。ビデオの難しい部分では、両方の言語の字幕が表示されるが、いつも両方が表示される訳ではない。その後、字幕が完全に非表示となる。

使用中はいつでも、ビデオはポーズすることができ、単語をクリックするとReverso Contextを使ってその語の定義を参照し、その単語を学習リストに加えることができる。

Fleexのコストは月6.90ユーロ、または年39ユーロだ。Fleexプレーヤーをコンピュータに直接ダウンロードしなければTEDトークや自分のビデオも使うことが出来る。しかし、同社は使用可能なソースとしてNetflixも追加する予定だ。まだ試すことはできないが、いつ利用可能になってもおかしくない状態のようだ。

それでは、Netflixはどの様にこの事に関与しているのだろうか。実はこれはクライアント側で組み込んだサービスなのだ。NetflixはAPIを持っておらず、代わりにブラウザのエクステンションが利用するHTML5プレーヤーを使用している。例えば、字幕や種々の動作をNetflixプレーヤー上で付け加えることが可能だ。

「Netflixは2年前までは他の国では見ることが出来ませんでしたが、今ではNetflixは非常にオープンになり、直接Netflixプレーヤーと作業することが可能になりました。APIを使っておらず、オープンなのです」と、ReversoのCEOであるTheo Hoffenbergは私に言った。

良いことには、自分のブラウザをいじっても、Netflixはそれを止めることは出来ない。Netflixのサーバーから見れば、更にもう一人がNetflixの番組をストリーミングしているように見えるだけだ。そして、Netflixの観点からも、顧客がもっとNetflixのコンテンツに時間(とお金)を使ってくれてハッピーなはずだ。つまりはどちらもハッピーな関係なのだ。

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(翻訳:Tsubouchi)

Netflix、『ストレンジャー・シングス』のシーズン2製作を発表

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Netflixは『ストレンジャー・シングス』がシーズン2も製作されることを公式に発表した。独特の赤文字のフォントを用いた予告編には1984年に製作された映画やテレビ番組のタイトルが多数ちりばめられている。1984年というのは『ストレンジャー・シングス2』が舞台とする年だ。この人気番組のシーズン2は2017年にストリーミングで公開される。

1984年はシーズン1の設定から時間が1年ほど進んでいることを意味する。シーズン2のエピソードのいくつかではその1年に起きた出来事が回想されるのではないだろうか?

シーズン1をまだ見ていないのならぜひチェックすることをお勧めする。80年代への没入感がただごとではない。不気味な魅力をたたえたシーン、複雑なプロットは見始めたら止めるのが難しくなる。これ以上はネタバレになるので止めておく。ネタバレなしに新鮮な目で見るのがよいと思う。

〔日本語版〕こちらのサイトでは予告編で表示されるタイトルがシーズン2のそれぞれのエピソードを暗示しているはずだと書いている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

大評判の『ストレンジャーシングス』のタイトル・ジェネレーターが登場

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インターネットに少々不気味な新しいミームが登場した。TechCrunchのRomain Dillet記者の記事にもあるようにNetflixの新テレビ番組、ストレンジャー・シングス(Stranger Things) のタイトル画面は驚くほど美しく仕上がっている。そこでデザイン・スタジオのNelson Cashではユーザーが自分の好きなテキストを入れてこのタイトル画を作れるようにした。

これまでに見たオリジナル・タイトルはあまり怖くない。しかしなかなか面白いものもある。たとえば、
これとか、
これとか、
これなどだ。

『ストレンジャー・シングス』のブレークは、これまでストリーミング・テレビといえばドキュメンタリーや再放送、B級映画のものとされていた常識を覆し、テレビの概念自体に変革を迫る変化の象徴かもしれない。こちらは真剣な考えのミーム。

リンク先画面で赤いタイトル文字をクリックするとテキスト入力画面が表示される。右側のSTRANGIFYをクリックするとカスタマイズされたタイトル画面になる。動作がやや不安定。画面のクリック、再読み込みなどを試す必要がある。また英数字しかサポートしていないもよう。カスタマイズされた画面をダウンロードしたり共有したりできる。記事のトップ画面は「TechCrunchはすごい」というカスタム・タイトル。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NetflixのiOS/Androidアプリでモバイル上のインターネット接続のスピードが分かる

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Netflixは、ユーザーが自分のインターネット接続のストリーミングの速度を、自分で調べられるサイトFast.comを、5月に立ち上げた。そして今度は、モバイルでもそれができるために、iOSAndroidのアプリをリリースした。それを最初に見つけたのは、9to5Macだ

その“Fast Speed Test”アプリは、デスクトップ用のWebサイトFast.comと同じく、ユーザーが今の自分の接続でNetflixを見たときのスピードを教える。スピードを記録している間、グレーのカウンターが変化し、最後にはSpeedtestであなたの接続のスピードを見よ、と言われる。リンクをクリックするとそのページへ連れて行かれるので、そこでSpeedtestのモバイルアプリをダウンロードする。

スピードを調べることだけが目的のアプリだから、広告も何もない、さっぱりとしたUIのアプリだ。

Fast.comのときに説明したように、調べるのはNetflixのサーバーから直接ダウンロードするときのスピードで、Speedtest.comなどそのほかのサイトからのスピードではない。だから、実際にNetflixを見るときのスピードが分かる。

もちろんこのサービスは、Netflixが自分のストリーミングサービスのクォリティを訴求するための、格好の宣伝素材でもある。

同社はデータを集めることにとても熱心だ。そしてそれらのデータを使って、ユーザーにおすすめするコンテンツを決めたり、これまで見たコンテンツの関連コンテンツを勧めたり、そして、インターネット接続のスピードを調べたりしている。

またNetflixが独自に作った ‘ISP Speed Index’ は、大量のデータを駆使して各ISPの平均スピードを調べ、ユーザーに推奨するISPを決めている。そして、ストリーミングをモバイルで見るユーザーの増加とともに、重要な変数がまた一つ増えた。それは、モバイルのキャリアのサービスの質だ。今度のアプリでは、それもほぼ分かるから、とくに会費を払ってNetflixを見ているユーザーには、有意義なアドバイスができるはずだ。どこが、映画をストリーミングで見るのに最適のキャリアか…。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Netflixがお気に入り作品を共有するためのプレイリストサービスFlixtapeを立ちあげ、昔のミックステープのよう

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ウィークエンドに間に合わせるためにNetflixは今日(米国時間7/5(金))、Flixtapeという新しいサービスを発表した。同社の説明ではこれは、好きなNetflixタイトルの短いプレイリストを作るもので、“いわばNetflix用のmixtapeだ”、という。ジャンルやテーマに基づいてリストを作り、それをテキストメッセージやメール、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークなどで、友だちや家族と共有できる。

Flixtapeのようなサービスは、いろんな目的に使える。好きなムービーや番組を単純にメモっておくのもよいし、もっと凝ったリコメンデーションを作って友だちに贈るのもよい。

ただし、ひとつのFlixtapeには最大で6つのタイトルしかリストアップできない。最初に3つの推薦タイトルが載っているが、それらは別のに変えられる。昔のmixtapeにはもっとたくさんの曲を並べられたが、長期間キープしておきたいお気に入りリストに6つしか載せられないのは寂しい。

しかしそれでも、Flixtapeは楽しくないことはない。Netflix自身のリコメンデーションシステムはユーザーのソーシャルから上手に情報を取ってこないから、その欠陥を埋め合わせる意味もある。Netflixは、今のトレンドや人気作品は教えてくれるが、これまでは、口コミ的で個人的な共有の方法がなかった。Flixtapeはその欠陥を補う。

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昔のmixtapeのように、Flixtapeはパーソナルでカスタマイズ可能、とNetflixは言っている。その表紙もカスタマイズできて、いろんなメッセージや友だちの名前などを書ける。そんな要素の配置は、ドラッグ&ドロップでできる。

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しかもNetflixは、FlixtapeのWebサイトで見本のリストをいろいろ提供している。「家族会のためのFlixtap」、「親友でない友だちのためのFlixtape」、などなど。ボタンを押すと、ヒントまでくれる。

Flixtapeをもらった人がNetflixの会員なら、もちろんクリック一発でそれらの作品を鑑賞できる。いっそのこと、Flixtapeは今のような別サービスでなく、Netflixアプリの機能になった方が便利かもしれない。

でもNetflixは前にも、プロモーションのためのスタンドアロンのサイトを立ちあげたことがある。たとえば今年の5月には、スピードテストのためのWebサイトFast.comを作った。それはどちらかというと、性能のお粗末なISPを反省させるためだったが、今回のFlixtapeはもっとソーシャルな取り組みだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Netflix、独自の速度テストサイトFast.comをローンチ

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Netflixは本日(米国時間5月18日)、ユーザーがインターネット接続速度を把握するための新しいウェブサイトFast.comローンチした。基本的に、ビデオの画質を決定する指標となるダウンロード速度のみに特化した簡易的なスピードテスト用のウェブサイトである。このサイトの目的は、Netflixの接続に問題があった場合に、その責任の所在を明らかにする手立てとなることだ。原因はNetflixではなく、ISPの速度低下かもしれない。

サイト自体は極めてベーシックなものだ。ウェブページを開くと、すぐにテストが開始する。クリックさえ不要だ。テスト実行中は、灰色の文字が増えていき、完了すると黒くなる。

Web上の他の速度テストサイトと異なるのは、Netflixのサイトには使用感を悪くする広告がないことだ。

サイトでリンクをクリックすれば、Speedtest.netの数字と比較することもできる。おそらく、本気で接続速度を知りたい人には、サーバを選択したり、ダウンロード速度、アップロード速度、Pingなどを表示できる、もっと適したサイトがあるだろう。

きっと、多くの一般消費者には、NetflixのFast.comで測定される数字が良いのか悪いのかもわからないだろう。ISPと契約したインターネットパッケージの内容すら覚えていないかもしれない。この新しいサイトは、自分の接続が通常より遅いかどうかがわかる類のものではないのだ。

しかし、問題があるかどうかを判断するためにサイトを訪れている人ならば、おそらくテスト後はISPに問い合わせる用意があるだろう。

少なくとも、Netflixはそう願っている。FAQには、支払っている金額に見合った速度を得ていない消費者は、「ISPに結果について問い合わせることができる」と書かれている。

Fast.comと汎用的な速度テストサイトの間にあるもう1つの違いは、テスト内容がNetflixのサーバーからのダウンロード速度だという点だ。また、ウェブ上で機能するので、タブレットや電話端末、ブラウザがあればスマートTVであっても利用できる。

Netflixのユーザーベースと使用量は年々増加しており、同社はISPが謳う接続速度について競争力を保持しつつ正直であるように働きかけてきた。すでに同社が世界中のISPをパフォーマンスに応じてランキングしたISP Speed Indexを管理している。

しかし、NetflixのFast.comはこのSpeed Indexとは異なる、と同社は言う。Speed Indexは、ピーク時間帯に行われる実際のNetflixのストリーミング配信の月間平均速度を測定するのに対し、Fast.comでは任意の時間帯にユーザー個人のインターネット接続速度を測定する。

サービスの品質を維持する上で、速度は非常に大きな影響があるため、Netflixにはこのようなツールが欠かせない。Fast.comに加えて、同社は先頃、消費者がNetflixのモバイルアプリで使用するデータ使用量を設定できる携帯端末のデータ制御ツールも提供を開始した。

Fast.comはすでにオープンし、世界中の誰でも(Netflixの会員でなくても)サイトを利用できる。

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(翻訳:Nakabayashi)

プラットフォームを持つ企業こそが、シリコンバレーで最も影響力をもつ

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編集部注:本稿を執筆したVivek WadhwaはCrunch Networkのコントリビューターである。彼は学者、起業家、執筆者である。Stanford、Duke、Singularity Universityでの教員の職も兼ねる。

シリコンバレーの企業が学び、ビジネスに戦略的アドバンテージを与える数多くの教訓の一つとは、単なる製品やビジネスモデルを超えた思考だ。そしてそれがプラットフォームを創り出す。

歴史上もっとも早いスピードで成長し、破壊的な力をもつ企業のGoogle、Amazon、Uber、AirBnb、eBayなどの企業は、製品を売ることではなく、プラットフォームを構築することにフォーカスしている。

テック企業だけではない。Walmart、Nike、John Deere、GEなどの企業もまた、それぞれの業界においてプラットフォームを構築しているのだ。

たとえばJohn Deereは、農作物を集積するハブを構築している。すべての情報がデジタル化されて、あらゆるものがIT化し、従来の業界が破壊されている状況下において、プラットフォームは重要なものになりつつある。

オープンかつ包括的で、それ自体が戦略的な意味を持つものを構築するというプラットフォームのコンセプト自体は古くから存在する。道端にある店舗と、ショッピングモールの違いを考えてみるといい。ショッピングモールにはサイズと規模において優位性があり、モール内のすべての店舗は、他の店舗が展開するマーケティングやプロモーションから恩恵を受ける。

彼らはインフラとコストを分かち合うのだ。ショッピングモールのオーナーは、ひとつの大きな店舗を持つこともできたはずだ。だがそれではテナント料を得る機会や、テナント店舗が呼び込んできた大勢の顧客から得られる恩恵を失ってしまう。

プラットフォームビジネスでは生産者と消費者の間で高い価値の取引が行われる。その最も主要な資産が情報と交流だ。

先日発売された「Platform Revolution: How Networked Markets are Transforming the Economy and How to Make Then Work for You」(著:Geoffrey Parker、Marshal Van Alstyne、Sangeet Choudary)では、プラットフォームが持つパワーについて説明されている。この本の中で著者たちは、Appleがどのようにプラットフォームを活用し、iPhoneを展開するモバイル分野において最も収益性の高い存在となったのかを説明している。

つい最近の2007年まで、この業界全体の収益の90%をNokia、Samsung、Motorola、Sony Ericsson、LGが握っていた。そのうちに、美しいデザインをもつiPhoneが、iTunesとApp Storeというマーケットプレイスをひっさげて参入してきた。2015年までに、iPhoneは世界中のモバイル市場全体の収益の92%を獲得し、そして他社はその後塵を拝することとなった。

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Nokiaや他の企業は当時、彼らがもつ伝統的な競争優位性に守られているはずだった。その優位性とは、良く差別化された製品、信頼のあるブランド、時代の先端をいくオペレーションシステム、素晴らしい流通システム、保護規制、巨大なR&D予算、そして彼らが持つ巨大な規模といったものだ。

しかしAppleは、iPhoneとiOSを単なる製品だとかサービスを提供するための手段とは考えていなかった。彼らにとってそれは、アプリ開発者とユーザーという2つのマーケット参加者をつなげるためのものだった。

それは両方のグループにとっての価値を生み出すと同時に、Appleにそれぞれの取引から料金を徴収することを可能にした。開発者が増えれば、ユーザーも増える。生産が消費を増やし、そしてその増えた消費が今度は生産を促して、プラットフォームが生み出す価値が雪だるま式に増えていった。「ネットワーク・エフェクト」を創り出したのだ。

2015年1月までにApp Storeには140万のアプリが存在し、開発者はそこで250億ドルもの価値を生み出してきた。

ショッピングモールが消費者と店舗をつなげてきたように、新聞は長らく購読者と広告主をつなげてきた。これまでと変わったのは、テクノロジーのおかげでインフラと資産を持つ必要がなくなり、デジタル・プラットフォームの構築と拡大のためのコストが著しく下がったことだ。

Parker、Van Alstyne、Choudaryが「パイプライン」とよぶ伝統的なビジネスは、直線的につながったプロセスをコントロールすることによって価値を生み出す。インプット、つまりサプライヤーから提供された原材料はバリューチェーンの片端から投入され、それが何度も形をかえることで付加価値をつける。

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Appleのモバイル端末ビジネスそれ自体は、伝統的なパイプラインである。だが、開発者とユーザーをつなげるマーケットプレイスのApp Storeと端末が組み合わさることで、それはプラットフォームへと変化した。そしてネットワーク・エフェクトのおかげで、そのプラットフォームは加速度的に成長したのだ。

前述した本で著者たちは、パイプラインからプラットフォームへの進化には3つの重要な変化がともなうと語る:

  1. 資源のコントロールから、オーケストレーションへ。パイプラインの世界では、鍵となる資産は鉱山や不動産といった実体的なものだ。プラットフォームでは、知的資源やコミュニティーの中にこそ価値がある。ネットワークは、アイデアやデータといった、デジタル経済において最も価値をもつ資産を生み出す。
  2. 内部の最適化から、外部との交流へ。パイプラインのビジネスは、労働力とプロセスを最適化することによって効率性を手に入れる。プラットフォームでは、生産者と消費者のあいだの交流を最大限促すことが鍵となる。ビジネスの効果と効率性を高めるためには、エコシステムそのものを最適化させなければならない。
  3. 個人よりエコシステムに価値を置く。従来のビジネスのように単一のカスタマーにフォーカスするのではなく、プラットフォームの世界では、循環し、反復可能なフィードバックに基づくプロセスにおいて拡張するエコシステムの全体価値を高めることにフォーカスしている。これはつまり、成功という指標も刷新しなければならないということだ。

Harvard Business Reviewの記事で「transitional business platforms(移り変わるビジネスプラットフォーム)」の説明において、Kellog School of ManagementのRobert Wolcott教授は、Netflix創業者であるReed Hastingsが1997年に同社のプラットフォームを構築する際に抱えていた問題を説明している。

長い間、Hastingsはオンデマンド・ビデオを提供したいと思っていた。しかし、当時はテクノロジー面においてインフラがまだ整っていなかった。そこで彼は、現在のNetflixのプラットフォームの姿を長期戦略として描きながらも、DVDを郵便で届けるビジネスを始めたのだ。

Wolcott氏によれば、Uberには自動運転車を提供するという戦略的な意図があるものの、テクノロジーが発達する間は人間のドライバーによるビジネスを展開しているのだという。テクノロジー、消費者行動、規制の変化と共に爆発的な進化を遂げるプラットフォームを構築している。

プラットフォームの構築にはビジョンが必要だが、将来を予測する必要はない。必要なのは、道端の店舗ではなくショッピングモールを構築する機会を捉えることと、ビジョンまで到達する方法に柔軟性を与えることだ。現在では製品よりビジネスモデルだが、これからはビジネスモデルよりプラットフォームだということを覚えておいてほしい。

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(翻訳: 木村 拓哉/ Website / Twitter

Netflix Partyで他のユーザーと番組視聴を共有してチャットができる

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残念ながら『ハウス・オフ・カード 野望の階段』の今シーズンが終わってしまったらNetflixが次のシーズンのストリーミングを始めてくれるまで新しいエピソードを見ることはできない。しかし朗報だ。Netflix Partyがやってきた。

これはChromeブラウザの拡張機能で、時間も場所も関係なく、番組の視聴を他のユーザーと共有できる。このサイドバーでは自由にグループ・チャットができる。Xbox LiveでもNetflix Partyは可能だ。ただしChromeブラウザを立ち上げなければならない。

重要な点はこの拡張機能はNetflixが提供するものではなく、サードパーティ製だという点だ。インストールは自己責任で。

Netflix Partyのインストールは非常に簡単だ。拡張機能をダウンロードしてNetflixを見るだけだ。プラグインは自動的に共有可能なリンクを用意する。もうThe Red Fern Grows(原作は『ダンとアン』』)を見ても一人で涙をこぼさなくてよい

〔日本版〕このChrome拡張機能は日本からも追加できるもよう。ただし記事にもあるように、作者はStephan Boyerという個人。ランダム文字列を暗記しやすくするためのハフマン符号化を利用したニーモニックの自動生成などのアプリを発表している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

フォースの覚醒―最後に勝つのは能力と戦略を備えたNetflixだ

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以前私は「最後に勝つのはNetflixだ」と主張した。そして最近、ますますその思いを強くしている。Netflixは独自コンテンツの製作でも伝統的テレビ・ネットワークやハリウッドのスタジオをすぐに追い付き、やがて追い越すだろう。

NBCがNetflixに対して強力なネガティブ・キャンペーンを実施していたという事実も私の意見を強めている。NBCの調査レポーター、Alan Wurtzelが最近リークしたように、Netflixでいちばんの人気番組、Jessica Jones,は1話当たり平均480万のビューを集めている。これに対して伝統的テレビ・ネットワークの看板番組、たとえばFoxのEmpireは900万、CBSのBig Bang Theoryは830万のビューだ。

このリークの目的は言うまでもなく、Netflixのビジネモデルの穴を探ることだ。だがBGRの記事は「NBCはNetflixとテレビの将来について幻想にふけっている」と指摘する。私は全面的に賛成だ。

その理由は、条件を等しくして比較するなら、Netflixはテレビ・ネットワークよりはるかに高いビジネスのパフォーマンスを示しているからだ。Concurrent Mediaブログの記事が明らかにしているとおり、Wurtzelのデータには読者の誤解を招く脱落がある。Netflixのアメリカにおける登録ユーザーは現在4200万であるのに対してNBC、Fox、CBS、ABCが放送の対象としているのは全米1億1600万世帯だ。

つまりNetlfixのJessica Jones を見ているのは登録ユーザーの11.4%という驚くべき数字になるのに対して、EmpireBig Bang Theory の視聴者はそれぞれ7.8%、7.2%にしかならない。

Netflixがさらに成長してNBCなみの登録ユーザーを獲得すればJessica Jonesは1300万人が見ることになる。NetflixのユーザーベースはNBCその他のテレビ局の視聴者よりずっと忠実度が高い。このことはハリウッドのスタジオのトップにとっても心配の種となるだろう。

When Netflix people create a new show, they’re not guessing and hoping.

ハリウッドが心配しなければならない理由がもう一つある。Netflixはビッグデータの解析によってほとんど定期的にヒット作を生む能力を得ている。この点でハリウッドはまったく遅れている。The Atlantic.の記事は参考になるが、「Netflixはアメリカ人の映画の好みを網羅したデータベースの構築に成功」している。</p
<pこのデータベースは『どうやったらヒット番組が作れるか』は教えないが『どんな番組がヒットするか』は教えてくれる。NetflixはHouse of Cardsをあてずっぽうで作って当てたわけではない」と述べている。Netflixは地道にユーザーデータの収集と分析を進めてきた。ユーザーの好みを調査するに当たって、単に「何を見たか」だけでなく、「どんな検索をしたか」、「どの場面が気に入ったか」、「どこで再生をポーズし、どこで巻き戻したか」などをすべて分析している。Netflixではコンテンツを8万種類にも細分している。

Netflixが独自コンテンツの製作に乗り出すときにあてずっぽうでやまぐれはない。彼らはデータに基いて、視聴者はどんなジャンルのどんなテーマの番組を見たいのか、どんな俳優や監督はどんなタイプが人気があるかをすべて事前に把握している。いってみればテレビ・ビジネス版のマネーボールだ。

Netflixはスタート当初コンテンツ製作に乗り出す考えはまったくなかった。それを考えるとこの急成長ぶりには驚かされる。有力スタジオがヒットコンテツからNetflixを閉めだして日干しにしようとする動きが見えてからはNetflixには自らもコンテンツ製作者になる以外の選択の余地はなかった。

Netflixの目標はHBOがわれわれのようになる前にわれわれがHBOになることだ。

— リード・ヘイスティングス、Netflix CEO

もうすぐNetflixは全国ネットワークと同じくらいの数の番組を作るようになる。ひとたびこのピボット地点に達すれば、Netflixがテレビ番組のトップ5を押さえるようになることを想像するのはたやすい。パワーバランスはNetflixの優位に向けて急速に傾きつつある。もし大手スタジオがNetflixにヒット映画を提供するのを拒み続けるなら、今年Netlixは独自映画の製作を開始するだろうと思う。また現在の登録者数が4200なのであれば、今年中にそれを倍増させようとするだろう。

実際、リード・ヘイスティングスは最近、Netflixの目標はHBOがわれわれのようになる前にわれわれがHBOになることだ」と述べている。賭けるなら私はNetflixに賭ける。資金があり、データがあり、それらを使って登録ユーザーが見たがっている高品質の番組を製作する能力があるからだ。

Featured Image: Bryce Durbin

〔日本版〕Netflixの日本版サイトはこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NetflixはVPNの取締りで善戦、ただしその勝利は短命か

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Netflixは、今月初めのグローバルな拡張と、その後の、供用区域内でライセンスされていないコンテンツにVPNソフトウェアを使ってアクセスしている顧客は取り締まる、という宣言に続き、実際にVPNサービスを使っているユーザの一部をブロックし始めた。メルボルンのVPNプロバイダuFlixによると、同社のアンブロッカーサービスを利用してオーストラリア以外のコンテンツをストリームしようとした一部のユーザには、エラーメッセージが表示されるようになった。

それは、こんなメッセージだ:

“You seem to be using an unblocker or proxy. Please turn off any of these services and try again.”
[あなたはアンブロッカーまたはプロキシを使っているようです。これらのサービスをすべて切ってから再度お試しください。]

uFlixのユーザ宛てメッセージによると、何も問題なかった顧客もいる。しかし同社は、それもいずれ変わるだろう、と述べている。“現時点では一部のユーザだけが影響を受けているようですが、その数は今後増えると思います”、だそうだ。

VPNをブロックするというNetflixの声明は見せかけだ、という説も多い。Netflixのサービスには、コンテンツのライセンスの地理的制限を強制する仕組みがないので、それを心配するコンテンツ権利者を、なだめるための演技だ、と。

Netflixはサービス供用域を130か国増やし、全世界で計190か国になった。それとともに、VPNを利用して自分の国では見られないコンテンツを見ようとするユーザも増えるだろう。

さらに、ラスベガスで行われた今年のCESでNetflixのチーフプロダクトオフィサー(CPO)のNeil Huntは、“業界の標準技術を使ってプロキシの利用を制限している”が、VPNプロバイダを追跡することは“徒労な追いかけっこゲームだ”、と述べた

彼は、プロバイダがNetflixのブロックをかいくぐるのは比較的容易だ、とさえ言った。

そのときHuntは、“その道の専門企業がメンテナンスしているVPN出口のブラックリストを利用している。しかし、そのブラックリストに載っているVPNプロバイダがIPアドレスを変えて網をかいくぐるのは簡単だ”、と述べた

その後Netflixは、これらの声明を訂正しようと試みた。さらに同社のブログ記事で、“数週間後”に、アンブロッカーとプロキシの利用の取締りを開始する、と漠然とした言い方で述べた。

そのブログ記事は、Netflixのコンテンツデリバリアーキテクチャ担当VP David Fullagarが書いたもので、“…プロキシやアンブロッカーを使っているユーザは、自分が今いる国のサービスにしかアクセスできない。プロキシを使っていない会員にこの対策の影響が及ばないことは、確実である”、と言っている。

しかし今日(米国時間1/22)現在では、uFlixをブロックしようとするNetflixの試みも、空しい結果に終わりそうだ。このVPNプロバイダによると、同社は今、“これらの新しい対策を迂回するための”ソリューションに取り組んでおり、それは数日後に可利用になるそうだ。

実際には、同社のツイートによると、迂回策を作ったのは1月の20日らしい。それは、問題をユーザに報告した翌日だが、2〜3手を加えてから公開する、と言っている。

Netflixは今後もVPN利用の取締りに真剣に取り組むと思われるが、結果的にそれは、もぐらたたきゲームに終始するのではないか。NetflixがuFlixのようなサービスを一時的に妨害しても、専業のプロキシプロバイダたちはすぐに、逃げ道を見つけるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Netflix、2015年第4四半期は世界で560万の加入者を獲得と発表―株価も急反発

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Netflixの第4四半期の決算がアナリストの予測を大きく上まわって好調だったことはわれわれが報じたとおりだ。同社の国際展開強化の計画も投資家に熱烈な歓迎を受けた。アメリカ国内の成長率には多少の弱みがあるNetflixだが、株価は急上昇した。

Netfilixの発表によれば、第4四半期に獲得した新規ユーザーは国外で約400万人、アメリカで156万人だった。外国市場でのユーザー増加が印象的な数字となる一方で、国内の成長が停滞気味であることが裏付けられたといえるだろう。「アメリカ市場におけるNetflixの浸透率が高くなるにつれ、新規ユーザー獲得が今までになく困難となった」決算レポートは述べている。

しかし株式市場は国内成長の鈍化を問題にしてはおらず、Netflixの株価は即座に12%もアップした。CEOのリード・ヘイスティングスは今年のCESで「Netflixは今年新たに130ヵ国に進出する」と述べている。インドやロシアなど巨大な人口を抱える国への展開は国際市場での成長への期待を大きく高めた。

さて第4四半期の決算レポートには大きなサプライズが含まれていた。Netflixは今年の第1四半期に600万人の新規ユーザーを獲得するはずだという。もしこれが実現すれば、昨年を含めた1年で最高のパフォーマンスの四半期となることは間違いない。CESでヘイスティングスが披露した国際展開の計画は効果あったというべきだろう。

Netflixの株価はヘイスティングスの発表の直後だけで9%アップしている。同社の株価は昨年第3四半期の決算発表が期待はずれだったために10%急落していた。

Netflixはこの1ヶ月、株価がジェットコースターのように急降下したことに悩まされてきた。しかしヘイスティングスの発表のおかげで、値下がりのかなりの部分を取り戻すことができたようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Netflix、Q4の利益と全世界成長で予測を上回り、株価は急騰

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Netflixは第4四半期決算を発表し、時間外取引で8%以上株価を上げた(4:35 pm ET現在)。

同社の売上は182億ドルで、前年同期から14.8億ドル増え、1株当たり利益(EPS)は10セントだった。アナリストの予測は、売上18.3億ドル、EPS 2セントだった。つまり、売上は極くわずかに届かなかったが、利益/利益率は予測を大きく越えた(利益率向上は2016の大きな目標のようだ)。

投資家たちはNetflicの加入者数に注目しており、Q3には成長が期待に答えられずに株価は暴落した。今回Netflixは米国内で156万人の新規加入者を報告し、同社が予測していた165万人には足りなかったものの、全世界では純増404万人で、予測の350万人を上回った。これで総加入者数は560万人増え、現在全世界で7500万人となった。

Q4以降について、同社は新たに130ヵ国への拡大(中国は含まず)を発表し、おそらくそれが次四半期の加入者数600万人増の理由だろう。

Q4の投資家に宛てた手紙には、Netflixが独自テレビ番組や映画の製作を続け、今年中にオリジナルコンテンツを600時間分公開し、2015年の450時間から増加する計画であることが書かれている。さらに、おそらく皮肉をこめて、こうも書かれている:

Netflixの成長は、テレビネットワーク界に不安を与え、恐怖の声が上がった。一方では、NBC幹部は最近、インターネットTVは盛りを過ぎ、リニアTVは「神が意図したかのようなテレビ」だと語った。当社の投資家たちは、テレビに対する神の意思はよくわからないが、インターネットTVの方が基本的に優れたエンターテイメント体験であり、今後何年にもわたってシェアを広げていくと考えている。殆どの伝統的メディア企業は実によく未来を理解しているが、彼らの課題はNetflixやその他のSVOD[定額制ビデオオンデマンド]からの収益を使って、すばらしいコンテンツや彼ら自身のインターネットTVネットワークへの進化に投資することだ。Seeso、BBC iPlayer、Hulu、CanalPlay、HBO Now、およびCBS All Accessがそうした取り組みを始めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NetflixがYouTubeのスターMiranda Singsと契約して台本のある連続番組を制作

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NetflixがYouTubeのスターMiranda Singsと契約して、同社としては初めての、ソーシャルメディアのスターによる、台本のある連続番組を始めることになった。

Miranda SingsはYouTube上のフォロワーが500万あまりおり、1ビデオあたりの平均ビュー数は約150万だ。ただしWhere My Baes At?のよううな大ヒット作は、今現在で1700万あまりのビューを稼いでいる。

Miranda Singsの中にいる本物の人間Colleen Ballinger-Evansは、Jerry Seinfeldの”Comedians In Cars Getting Coffee”に出たこともある。

これまでにもYouTubeのスターがよりメジャーな機会をつかむ例はいくつかあったが、台本のある連続番組は珍しい。たとえばGrace Helbigの場合は、E!のトークショウのホストを務めた。

ともあれMiranda Singsは、全部で8本の連作に出演する。プロデューサーと脚本家はFriendsのときの人たちだ。Varietyによると、番組のタイトルはHaters Back Offだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

VPNアクセスを許容していたNetflixがグローバル展開とともに厳しい取締りに転ず

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Netflixは今月初めにグローバルになり、そして今度は、この合衆国の企業は、VPNソフトウェアを使って自分たちの国では見れないコンテンツにアクセスする顧客を厳しく取り締まる、と言っている

Netflixは、こう声明している: “一部の会員がプロキシやブロック解除ソフトウェアを使って、自分の国の外で見られるタイトルにアクセスしている。数週間後には、これらプロキシやアンブロッカーを使っているユーザも、自分が今いる国のサービスにしかアクセスできないようになる”。

私を含め多くのNetflixユーザが、かなり前から会費を払い、大規模な国際展開の以前にはサポートされていなかった国から、VPNでアクセスしていた。しかし今やNetflixは全世界にローンチし、中国とシリアと北朝鮮とクリミアを除く各国でサービスが提供されているが、しかしそれでも、VPNを使うべき理由はある。それは、先週も説明したように、各国向けの制限された特選タイトル集ではなく、Netflixの国際的なライブラリのすべてにアクセスしたいときだ。

これまでのNetflixはVPNユーザに対し好意的だったが、事業がグローバル化した今では、ライセンスを持つコンテンツ製作者を怒らせないために、追い払うしかない。とはいえ、VPNの取締りはもぐらたたきゲームだ。コンテンツサービスとVPNソフトウェアの技術は、Netflixの言葉を借りれば日に日に“進化して”おり、NetflixのグローバルコンテンツにVPNする方法も必ず登場するだろう。その使い方は、今のVPNより難しいかもしれないけど。

Netflix自身は、VPNなんか使わずに、国の別を問わず世界のすべてのユーザに普遍的なカタログを提供したいと願っている。しかしそんな同社も、“世界のどこにいる人にも同じ映画やテレビ番組を提供できるようになるまでは、違うやり方を採らざるをえない”のだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

NetflixのCEO、リード・ヘイスティングス、「アカウントの共有はOK」

2016-01-12-netflix

しばらく前になるが、HBOのCEOが、当面、ユーザーがHBO GOパスワードを共有してもかまわないと語ったことがある。称賛すべきことに、Netflixもこの前例にならうようだ。先週のCESのセッションで―Netflixが海外130ヵ国に進出という大ニュースに紛れたらしく、まだ報道されていないが―同社の共同ファウンダー、 CEOのリード・ヘイスティングスは「消費者がNetflixのアカウント情報を共有するのは良いこと」だと語った。

オンライン・ストリーミングの分野では、アカウントの共有というのは一般的にいえばグレーゾーンだ。 他人のアカウントを使ってコンテンツを視聴すると、消費者はそれと知らずに契約、さらには法律に違反することになる可能性がある。しかしストリーミング・サービスの運営者側からみると、 HBOの社長、Richard Pleplerがはっきりそう語ったように、アカウントの共有は一概に悪いこととばかりはいえない。Pleplerはユーザーがアカウントを共有するのは「次世代のユーザーを開拓する上で素晴らしいマーケティング手法だ」と述べた。これによって視聴が増えブランド名が浸透し、「新たなHBO中毒」を生み出すからというわけだ。

NetflixのヘイスティングスがCESで説明したのも同じようなメカニズムだ。他のユーザーのアカウントを借りてNetflixを視聴するユーザーは、やがて自身が契約者になる可能性がきわめて高い。

「Netflixのアカウントが共有されるのは歓迎だ。われわれは居間でNetflixを見ているのが2人なのか10人なのか気にしない。〔パスワードの共有は〕良いことであって悪いことではない」とヘイスティングスは語った。

ヘイスティングスは「ユーザーである両親が子供にアカウント情報を教えると、子供が大きくなったとき自分自身もNetflixのユーザーになる」と説明した。

もちろんNetflixには以前から家族のメンバーがそれぞれパスワードを作れるファミリー契約がある。しかしCEOが将来のユーザー獲得のためになるからアカウント情報の共有はOKだと考えていることが分かったのは歓迎だ。

〔家族や親しい友だち同士でない間でのパスワード共有には問題がある〕とはいえ、ヘイスティングスはそうした共有を今すぐ取り締まるつもりはないようだ。いずれにせよNetflixにはまだ大いに成長の余地がある。特に新規参入を果たした地域ではそうだ。Netflixがインドやロシアを含む130ヵ国に進出するというのがCESでのビッグニュースだった。これによって現在ユーザー7000万のサービスが世界190ヵ国で視聴可能となるわけだ。

〔日本版:Netfllixは日本でも昨年から月額650円からサービスを提供中

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

YouTubeがNetflixやAmazonに並んでHDRビデオをサポート、対応TVやディスプレイも今後続々

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YouTubeがNetflixやAmazonに続いて、HDR(high dynamic range)ビデオをサポートする、と今週CES 2016で発表した。YouTubeのチーフビジネスオフィサー(CBO) Robert KynclとGoProのCEO Nick Woodman、そしてVRSEのCEO Chris Milkの三名が、360度ビデオについてステージ上で鼎談しているとき、雑談的にHDRの話もちらっと出たのだ。

GoProとYouTubeがパートナーして、YouTube上で360度ビデオにもっと力を入れる、という話の中でKynclが、YouTubeはもうすぐHDRビデオをサポートする、と、たまたま言ったのだ。

HDRはその名のとおり、画像のダイナミックレンジ、すなわちコントラストの幅やカラーパレットの数(色幅)を、人間の目が実際に見るようなリアルで自然な画像で拡大する。暗い部分が黒くつぶれたり、明るい部分が白く飛んだりしないから、HDRはリッチで色彩豊かな画像になる。当然、暗い部分の細部もよく分かる。

HDR画像の実現には、テレビの側の協力も必要なので、すでにCESではLG、Sony、Panasonicなどが、近くHDR TVを出す、と発表している

またディスプレイに関しては、YouTubeがCESで語ったところによると、Samsung、LG、Hisenseの三社とのパートナーシップにより、NASAKarmin提供の4K HDRビデオをCESの会場でデモしている。〔シャープは昨秋、8K HDRディスプレイを発表。日本ビクター(JVCケンウッド)もHDRディスプレイを発表。〕

HDRのサポートに関してはそれ以上詳しい発表はなかったが、どこかの記者がスケジュールについて訊くと、HDRの再生は年内に実現、との答が返ってきた。

パートナーシップに関するそのほかの話の中で、GoProは近く、安価で気軽に使える球面画像獲得カメラ(spherical capture camera)を出すから、YouTube上の360度コンテンツが今後は一挙に増える、という話が出ている。

CES 2016

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