モバイルdGPUの最高峰NVIDIA「GeForce RTX 2080 SUPER」とコスパに優れるAMD「Radeon RX 5500M」を試す

モバイルdGPU最高峰「GeForce RTX 2080 SUPER」とコスパに優れる「Radeon RX 5500M」を試す

ノートPCで最新ゲームを快適にプレイしたい場合、あるいは何らかのクリエイティブ作業に欠かせない存在が、外付けGPUなどとも呼ばれるdGPU(discrete GPU、ディスクリートGPU)だ。

今回は、モバイル向けのdGPUとしては最高峰に位置するNVIDIA「GeForce RTX 2080 SUPER」を搭載するハイエンドゲーミングノートPCと、AMDエントリーdGPUの「Radeon RX 5500M」を搭載したエントリー向けゲーミングノートPCを借り受けて、話題のゲームにおけるパフォーマンスをdGPUの独自機能とともに紹介していこう。

モバイル向けの最高峰dGPU、NVIDIA「GeForce RTX 2080 SUPER」

まずはハイエンドノートPCから見ていこう。使用したのは、MSI製15.6型ノート「GS66 Stealth(GS66-10SGS-020JP)」で、GeForce RTX 2080 SUPER Max Q Designに加え、8コア/16スレッドCPUのIntel「Core i9-10980HK」や、リフレッシュレート300Hz駆動に対応するフルHD液晶などを備えたeスポーツにベストな1台になっている。

価格38万円前後のMSI「GS66 Stealth(GS66-10SGS-020JP)」

価格38万円前後のMSI製15.6型ノート「GS66 Stealth(GS66-10SGS-020JP)」。GeForce RTX 2080 SUPER Max Q Design採用

モバイル向けの最高峰dGPUだけあって、「DEATH STRANDING」や「モンスターハンター:ワールド」といった重量級のゲームをフルHD解像度、最高描画品質でプレイ可能。「DEATH STRANDING」では平均フレームレート112fps、「モンスターハンター:ワールド」では平均85.7fpsと快適なゲーミングの指標となる60fpsを余裕でクリアーしている。

なおGS66 Stealthの場合、リフレッシュレート300Hz駆動の15.6インチ液晶ディスプレイを搭載している点にも注目したい。

リフレッシュレート60Hz以上で駆動し滑らかな表示を実現する、いわゆる「ゲーミング液晶ディスプレイ」は、今やプロゲーマーの多くが愛用しeスポーツ大会にも採用されている。最近は10万円台のエントリーゲーミングノートPCの数多くにも採用されつつある。

GeForce RTX 2080 SUPERなら、リフレッシュレート300Hz駆動という、非常に高い性能を備える液晶ディスプレイを活かしやすいのだ。例えば、今最も話題となっている軽量級FPS系ゲーム「VALORANR」の最高品質設定で平均229.1fpsとなった。さらにGPU負荷の高めな「FORTNITE」でも、高品質設定で163.1fpsという平均フレームレートとなり、滑らかな動きでのプレイが可能だ。

NVIDIA DLSSでフレームレート向上

光の表現のリアリティを向上させるレイトレーシングとともに注目されているのが、「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)だ。

これは、GeForce RTXシリーズで利用できるAI(Tensor Core)を利用することで、画質のクオリティをなるべく維持したままフレームレートの向上を可能にするというものだ。従来は縦の解像度が1440ピクセル以上、例えば2560×1440ピクセルより上の解像度でないと使えなかったが、最新バージョンの「DLSS 2.0」ではフルHD(1920×1080ピクセル)でも利用可能になった。

NVIDIA DLSSを有効にすることで、表現がシャープになっている

NVIDIA DLSSを有効にすることで、表現がシャープになっている

実際に、DLSS 2.0対応の「DEATH STRANDING」を利用しDLSS有効時と無効時を切り替えてみると、有効時はフレームレートが20fps程度アップした。背景の滝の表現や、水面の表現がシンプルになっているものの、キャラはジャギーの減ったシャープな画になっている。

DLSS 2.0対応ゲームとGeForce RTX 2×00シリーズなら、クオリティを保ちつつ、快適なフレームレートでプレイすることを狙える。

DLSS 2.0に対応する「DEATH STRANDING」のワンシーン

DLSS 2.0に対応する「DEATH STRANDING」のワンシーン(有効化前)

同じシーンでDLSS 2.0を有効にした状態

同じシーンでDLSS 2.0を有効にした状態。背景の滝の表現、水面の表現などがシンプルになっているが、キャラはジャギーの減ったシャープな画になった印象だ

コストパフォーマンス良好なAMD「Radeon RX 5500M」

続いては、実売価格14万円前後の17.3型ノートPC、MSI製「Bravo-17(Bravo-17-A4DDR-010JP)」のパフォーマンスを見ていこう。エントリー向けながら、CPUに8コア/16スレッドのAMD「Ryzen Mobile 4800H」、dGPUにAMD「Radeon RX 5500M」を搭載しており、パフォーマンスの高さを期待できる。

優秀なコストパフォーマンスを発揮する、MSIの17.3型ノートPC「Bravo-17(Bravo-17-A4DDR-010JP)」。実売価格15万円前後

優秀なコストパフォーマンスを発揮するMSI「Bravo-17(Bravo-17-A4DDR-010JP)」。実売価格15万円前後。CPUがAMD「Ryzen Mobile 4800H」、dGPUはAMD「Radeon RX 5500M」というAMDづくしの製品だ

実際に試してみたところ、Radeon RX 5500Mはエントリークラスという位置付けながら、重量級の「DEATH STRANDING」でも「フルHD解像度・最高品質」で70.6fpsと、快適なゲーミングの指標となる60fpsを超えた。

また、人気MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の公式ベンチマークでは、「非常に快適」を示す数値(7000)を超えるスコア10764(フルHD解像度、最高品質)を記録し、平均フレームレートも73.73fpsだった。これだけの数値であれば、不満を持つ方は少ないはずだ。

最高品質では最重量級ゲームとなる「モンスターハンター:ワールド」では、平均53.3fpsと60fpsを切ったものの、人気FPS系ゲーム「Rainbow Six Siege」は中品質で平均66.5fpsとなった。「FORTNITE」では中品質で151.3fpsというフレームレートだ。リフレッシュレート144Hzの高駆動プレイを実現しようとすると、ゲームや描画品質を選ぶことになるはずだが、多くのゲームを快適にプレイできるだろう。

「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のスコア

「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のスコア。フルHD解像度・最高品質で、スコアは10764を記録

AMDのフレームレート向上のキーワードは「FidelityFX」

NVIDIA DLSSと同様、画質のクオリティをなるべく落とさずにフレームレートを向上させる機能としてAMDが推しているものが「FidelityFX」だ。

ゲーム開発者向けライブラリーとして公開されているFidelityFXは、GPU選ばず、DLSS非対応のGeForce GTX 1×00シリーズなどでも使える。ゲーム側での対応は必要になるがミドルクラスやエントリークラスのdGPUで快適なゲームプレイを実現できるので注目といえる。

実際、「DEATH STRANDING」と「モンスターハンター:ワールド」でFidelityFXを有効にしてみると、フレームレートはそれぞれ20fps程度向上した。エントリークラスやミドルクラスのdGPUを搭載したゲーミングノートPCでは、FidelityFXへ対応しているかどうかが、快適なゲームがキーワードになるだろう。

「DEATH STRANDING」は、FidelityFXに対応

「DEATH STRANDING」は、FidelityFXに対応

DLSSと同じシーンで、FidelityFXを有効にした状態。高画質のまま、フレームレートがアップしていた

DLSSと同じシーンで、FidelityFXを有効にした状態。高画質のまま、フレームレートがアップしていた

「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」: © 2010 – 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
「DEATH STRANDING」: ©2019-2020 Sony Interactive Entertainment Inc. DEATH STRANDING is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by KOJIMA PRODUCTIONS. All trademarks are the property of their respective owners.
PC version published by 505 Games. 505 Games and the 505 Games logo are registered trademarks of 505 Games S.P.A. Appearance in this game does not imply sponsorship or endorsement.
©2020 Valve Corporation. All rights reserved. Valve, the Valve logo, Half-Life, the Half-Life logo, Portal, the Portal logo, and the Lambda logo are trademarks and/or registered trademarks of Valve Corporation in the U.S. and/or other countries.

NVIDIAのGPUで新型コロナ研究中のAIスタートアップElixがアステラス製薬と共同研究開始

AIスタートアップのElixは8月6日、アステラス製薬との共同研究を7月から進めていることを明らかにした。

両社の共同研究は、AIを活用した化合物の薬理活性やその他の特性(ADME、物性、毒性など)の予測、化合物構造の生成、化合物の逆合成解析を目的とするもの。創薬は、さまざまな組み合わせから有効な化合物構造を創り出す必要があるため、時間とコストが非常にかかる事業であり、AIの活用に注目が集まっている分野だ。しかし、特性予測や化合物構造生成のAI研究が進む一方で、化合物の合成可能性についてはまだあまり考慮されていない状況にあるという。

そこで、AIによる特性予測と化合物構造生成に加えて逆合成解析に注力し、合成可能性の高い化合物構造の生成や、より効率の良い合成経路探索に重きを置いて研究を進めていく。Elixによると、2019年10月に創薬・医療系ベンチャーに特化した育成支援プログラムである「Blockbuster Tokyo」に参加したことをきっかけとして、AIを創薬領域に活用する事業に参入を決めたとのこと。

Elixは、AI創薬のほか、マテリアルズ・インフォマティクスとコンピュータービジョン(画像認識)を主力領域として事業を展開しており、新型コロナウイルスの治療薬探索に関する研究(NVIDAブログ記事)なども実施している。同社は、NVIDIA(エヌビディア)がスタートアップの市場参入を支援するプログラム「NVIDIA Inception」のメンバーで、ディープラーニングアルゴリズムの学習と推論に「NVIDIA DGX Station 」を活用している。

メルセデス・ベンツとNVIDIAのタッグが「ソフトウェアを中心に据えた」自動車を2024年に市場投入

2020年版メルセデス・ベンツ(もしくはほぼすべての最新の高級車)の中身を詳しく見てみよう。そこには何十個という電子制御ユニット(ECU)が登場する。従来の自動車メーカーは、これまでも多くの技術の追加にともなって、ECUを追加してきた。これは限界があるだけではく、複雑さとコストをもたらしてきた(こうした問題をテスラのような新しいライバルたちはうまく回避している)。

米国時間6月23日、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)とNVIDIA(エヌビディア)は、新世代車両のパフォーマンスと自動運転機能を向上させながら、複雑さの解消を目的としたパートナーシップを組むことを発表した。

その成果が、NVIDIAのDrive AGX Orin SoC(システムオンチップ)に基いた、ソフトウェアを中心としたコンピューティングアーキテクチャである。Daimler AG(ダイムラーAG)の会長でメルセデス・ベンツAGの社長でもあるOla Källenius(オラ・ケレニウス)氏は発表のライブストリーミングの中で、この基礎アーキテクチャーは2024年末までに発売されるメルセデスの次世代車両の標準となる予定だと語った。

NVIDIAのOrin SoCは、最近発表されたNVIDIA Ampere(アンペア)スーパーコンピューティングアーキテクチャに基いている。NVIDIA Driveプラットフォームには、自動運転AIアプリケーション用に設計された完全なソフトウェアスタックが含まれる予定だ。両社は共同で、レベル2並び3のドライバー支援機能を持つAIと自動運転車アプリケーションを開発する。同様に最高レベル4に達する自動駐車機能も開発する予定だ。ちなみに、自動車技術者協会(SAE)は自動化に5つのレベルを指定している。レベル2システムは、2つの主要な機能が自動化されていることを意味するが、依然として常に人間の運転手が運転に関与する。またレベル4は車両が特定の条件下で、人間の介入なしに運転のすべての局面を処理できることを意味する。

NVIDIA Orin SoCは、毎秒200兆回の演算を提供する。(画像クレジット: NVIDIA)

この新しい車載コンピューティングアーキテクチャは、無線による(OTA)ソフトウェアのアップデートもサポートする。これは、テスラが電気自動車の機能を継続的にアップグレードするために長年採用してきた技術戦略だ。これが意味するのは、メルセデスの2024年モデルのオーナーは、購入後何カ月さらには何年経っても、その先進ドライバー支援システムが改良されていくところを目撃することになるということだ。

ケレニウス氏は米国時間6月23日に、この新しいコンピューティングプラットフォームへの移行は、自社のビジネスモデルにとって重要であると述べている。

「多くの人が現在の自動車、最新の自動車のことを、車輪付きのスマートフォンのようなものだと話しています。もしそのアプローチを採用したい場合には、全体的な観点からソフトウェアアーキテクチャの根底を見直す必要があります」と彼は述べている。「ここで最も重要なドメインの1つは、ドライバーアシスタントドメインです。それは、私たちがソフトウェア駆動型アーキテクチャと呼んでいるものにうまく組み込まれ、(高い計算能力で)顧客のユースケースを追加できるようになっている必要があります。この場合は、自動運転に向けたドライバー支援という意味です」。

ケレニウス氏は、このことはビジネスに継続的な収入源を加える役に立つ、と付け加えた。この新しい車載コンピューティングプラットフォームは、メルセデスの車両をソフトウェアアプリベースのシステムへと移行させる。これにより、理論的にはメルセデスがサードパーティのアプリを車両に導入できるようになる。ケレニウス氏が新しい収入源について言及したときに意識していたものがこれである可能性が高い。ソフトウェアベースのアプリシステムを使うことで、車のユーザーは、車両の利用を続ける中で、機能やソフトウェアアプリケーションそしてサブスクリプションサービスを無線ソフトウェアアップデートを使って、購入し追加するこができる。

これは、1回限りものでも単なる試行でもない。このソフトウェア中心のコンピューティングシステムは、メルセデスの次世代車両全体の標準となる。そして、もしメルセデスがMBUXと呼ばれる次世代インフォテインメントシステムと同じ戦略に従うとするなら、最初にこのアーキテクチャが採用されるのは、フラッグシップのSクラスではなく、Aクラスになるだろう。

画像クレジット:Mercedes-Benz

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(翻訳:sako)

クアルコムの新しいロボット開発プラットフォームは5G対応

米国時間6月17日の午前に、Qualcomm(クアルコム)は、そのロボット開発プラットフォームの最新バージョンを発表した。今回同社が発表したのは、昨年発表したRB3から番号を1つスキップしたRpbotics RB5というものだが、最大の特徴は特に5G接続性の提供にあるようだ。

次世代のワイヤレステクノロジーである5Gは、IoT製品やロボット製品などの主要な構成要素と見なされており、幅広いコネクテッドデバイスに新しいレベルの高速ワイヤレスをもたらす。こうしたことから同社がここを懸命に推進しようとしていることは不思議ではない。もちろんシステムは、念の為に4Gもサポートしている。

クアルコムは、サードパーティによるロボット開発の最前線に参入しようとしている、数多くの事業者の1つだ。おそらく同社にとってのライバルの中で、最も注目すべき対象はNvidia(エヌビディア)のIsaacプラットフォームである。しかしクアルコムは、コンポーネントという観点から、接続性、処理能力、AIに関する深い知識と共に、多くのことを確実に行っている。また、すでに新しいプラットフォーム向けに開発を始めているIntel(インテル)、パナソニック、AirMap、SLAMCORE、ROS gatekeepers、Open Roboticsなどの有力なパートナーも多数抱えている。

このシステムは、インテルのRealSense深度カメラやパナソニックのTOF(飛行時間)カメラなど、多くのサードパーティコンポーネントをサポートする予定だ。現在、新しいプラットフォームを採用している早期採用メーカーは20社以上におよび、最初の商用製品は今年の末までにはリリースされる予定だ。

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(翻訳:sako)

NVIDIAがAmpereアーキテクチャのデータセンター用GPUを出荷、タンパク質モデリングなどAI学習の性能が20倍に

NVIDIAは米国時間5月14日、同社のAmpereアーキテクチャをベースにした最初のGPU、NVIDIA A100の生産が軌道に乗り、世界中の顧客に向けて出荷を開始したと発表した。

画像クレジット:Argonne National Laboratory

Ampereは、NVIDIAのGPUアーキテクチャーの世代に大きな飛躍をもたらすもの。同社では、これまでの8世代に渡るグラフィックハードウェアの中で「パフォーマンス的に最大の飛躍」と表現している。

具体的にA100は、これまでのNVIDIA製のデータセンター用GPUと比較しても、AIトレーニングと推論のパフォーマンスを20倍ほども向上させる。例えば、データ分析、タンパク質モデリング、その他の科学的なコンピューターの利用や、クラウドベースのグラフィックレンダリングなど、ほどんどあらゆる種類のGPU集約化型のデータセンターのワークロードに対してメリットを提供できる。

A100 GPUは、ニーズに応じてスケールアップしたり、逆にスケールダウンさせることも可能だ。つまり、1台のユニットを使用した場合には、パーティションに分割することで、最大7つの独立したタスクを処理できる。あるいは、それらをすべて組み合わせて、1つの大きな仮想GPUとして動かし、AIアプリケーションの最大級に難しいトレーニングタスクに取り組むこともできる。特に「マルチインスタンスGPU」と呼ばれるパーティショニング機能は、この世代にとって新機軸のもの。あらゆる規模のクライアントに対してコスパの高いA100の能力を提供できる点は強調に値する。データーセンターで使われているGPUの利用状況に多少の余裕がある場合、理論的には1台で最大7基の独立したGPUを置き換えることができるからだ。

生産と出荷の状況の報告に加えて、NVIDIAは、スーパーコンピューターやデータセンターで使用するために、すでに多くの顧客がA100を採用していることも併せて発表した。たとえば、Microsoft Azure、Amazon Web Services、Google Cloudをはじめとして、現存するほぼすべての重要なクラウドプロバイダーが含まれるという。

さらにNVIDIAは、8基のA100 GPUを独自のNVLinkを使って組み合わせるDGX A100システムも発表した。すでにこれも、NVIDIAから直接、あるいは承認された再販パートナーから入手可能となっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

NVIDIAがネットワークOSのCumulus Networks買収

NVIDIA(エヌビディア)は米国時間5月4日、企業のデータセンターネットワーキングスタック最適化のサポートを専門とし、オープンソースをベースに開発を進めているCumulus Networks(カミュラス・ネットワークス)の買収計画を発表した。Cumulusはネットワークスイッチに自社のLinuxディストリビューションを、そしてネットワークオペレーションを管理するツールを提供している。Cumulus Expressでは自前のデータセンタースイッチという形でハードウェアソリューションも提供している。

両社とも、買収価格については明らかにしていない。しかしCumulusが2010年の創業以来、1億3400万ドル(約143億円)調達してきたことを考えると、それなりの額であることは想像に難くない。

マウンテンビューに拠点を置くCumulusはこれより前に、NVIDIAが69億ドル(約7358億円)で買収したMellanox(メラノックス)と提携を結んでいた。Mellanox買収は数日前にクローズしたばかりだ。MellanoxのAmit Katz(アミット・カッツ)氏は本日の発表文で、両社は2013年に知り合い、2016年に正式に提携を結んだと書いている。CumulusがOpenStackエコシステムにおいて先駆けた存在であったことは記すに値するだろう。

CumulusとMellanoxをしっかりと手元に置くことで、NVIDIAは実質的に企業やクラウドプロバイダーが自社のデータセンターに高パフォーマンスのコンピューティングやAIワークロードを構築するのをサポートするのに必要なすべてのツールを手にする。ほとんどの人がNVIDIAと聞くとグラフィックスカードを思い浮かべるだろうが、同社はかなりの規模のデータセンターグループを擁し、直近の四半期の売上高は前年同期比43%増の10億ドル(約1066億円)だった。参考までに、NVIDIAのゲーミング部門の売上高は15億ドル(約1600億円)に満たない。

「Cumulusとともに、NVIDIAは顧客にすばらしいパフォーマンスと価値を提供しつつ、チップやシステムからCumulus NetQのような分析を含むソフトウェアに至るまで、全ネットワーキングスタックを刷新し、最適化できる」とカッツ氏は書いている。「このオープンネットワーキングプラットフォームは拡張可能で、企業やクラウドスケールデータセンターがオペレーションを完全にコントロールできるようにする」。

画像クレジット: Omar Marques/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

NVIDIAの主任研究員が4.3万円で作れる人工呼吸器を開発

NVIDIAの主任研究員のBill Dally(ビル・ダリー)氏は、人工呼吸器のハードウェア設計をオープンソースとして公開した。世界的な新型コロナウイルスのパンデミックによって、人工呼吸器が不足していることに対処するためだ。ダリー氏が開発した人工呼吸器のメカニズムは、既存の部品を利用して手早く組み立てることができる。費用は総額で約400ドル(約4万3000円)程度。通常の専用人工呼吸器の価格が2万ドル(約214万円)以上であることを考えると、かなり入手しやすいものとなる。

ダリー氏の設計はシンプルさを追求したもので、主要な部品は、基本的にソレノイドバルブとマイクロコントローラーの2つだけとなっている。この設計は「OP-Vent」と名付けられた。以下のビデオを見れば、一般的な人工呼吸器のハードウェアに比べて、部品がスカスカなことがわかるだろう。また新型コロナ対策として、救急用に設計された他の人工呼吸器よりもずっとシンプルだ。

ダリー氏は、これを機械工学のエンジニアや医師からのインプットを活用して設計した。その中には、スタンフォード大学のチーフレジデントであるAndrew Moore(アンドリュー・ムーア)博士や、医療機器の専門家で、企業の共同創立者でもあるBryant Lin(ブライアント・リン)博士も含まれている。わずか5分で組み立てることができ、ペリカンケースに余裕で収まるので、輸送するのも持ち運ぶのも簡単だ。部品点数が少ないだけに、エネルギー消費も少ない。救急医療隊員が緊急対応で使うシンプルな手動のブリーザーバッグを利用するタイプよりも少ないくらいだ。

次のステップは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応機器として、FDAの緊急使用許可プログラムの認可を得ること。それから製造パートナーを探して、大量生産を実現することだ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

NvidiaはGPUを使ったゲノム分析ツールキットを新型コロナ研究者に無料で提供

Nvidia(エヌビディア)は、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックと戦って感染拡大を防ごうと努力している研究者に、その研究内容の如何を問わず、同社のParabricksツールを90日間無料で提供する。ニーズによっては、期間の延長もありえる。このツールはGPUを利用したゲノム分析ツールキットで、GPUのパワーを利用してこれまで数日かかっていた処理をわずか数時間で完了する。

Parabricksの遺伝子配列(ゲノムシークエンシング)スイートを動かすためにはNvidiaのGPUへのアクセスが必要だが、このソフトウェア実行環境についても無料になる。これは、新型コロナウィルスや感染した患者を研究している者にとって大いに助かる。このGPUメーカーは、さまざまなクラウドベースのGPUサービスプロバイダーへのリンクも提供するのでハードルはさらに低くなる。

過去数年間で遺伝子配列のスピードはめざましく向上したが、そのためには依然として膨大な量の計算機資源を必要とする。Nvidiaが昨年買収したParabricksの技術は、人間の全ゲノムのシークエンシングを1時間未満で行う。しかもサーバーファームの全体を使うのではなく、サーバーを1つしか使わない。

ウイルスの拡散と、それによる呼吸器疾患を防ぐあらゆる取り組みにとって、スピードが重要だ。特に薬物治療やワクチンの研究開発にとっては信頼性の高い情報の欠如が大きな問題だ。ウイルス本体と、感染時および治癒後の患者の遺伝子構造の特性を理解するためには、なるべく大量のシークエンシングをなるべく短時間でやりたい。それによって一般の治療法や免疫療法の発見と実用化も早くなるはずだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Nvidiaの開発者イベントGTCは新型コロナ懸念でオンラインでのみ開催

Nvidia(エヌビディア)は3週間後に開催予定で、1万人の参加者がサンノゼに集うGPU Technology Conference(GTC)を中止する。この決定を「新型コロナウイルスに対する懸念の高まり」のためだと同社は説明し、可能な限り多くのコンテンツをオンライン上で提供するように努めると述べた。

NvidiaはGTCページのアップデートで「Jensen(ヤンセン)氏は引き続き基調講演を行い、発表内容を共有する。さらに、講演者による話を共有できるように努力する。これらはすべて、オンラインで実施される」と説明している。

GTCは3月22日から5日間。サンノゼのコンベンションセンターで開催される予定だった。イベントには約250社の企業が出展、参加し、GPUやハイパフォーマンスコンピューティングの最新アプリケーションに関する、プレゼンテーションや講演を行うはずだった。

残念なことに、GTCはGame Developers Conference(GDC)Mobile World Congress(MWC)F8といった数多くのイベントと同じ道をたどった。世界中の旅行者が集まることが新型コロナウイルスの温床になっているのではないかという懸念が、その理由だ。

かなりの数の出展者と参加者がすでに参加をキャンセルしたり、参加に疑問を呈していたことは間違いない。すでに多くの企業がさまざまな理由で、海外渡航を制限している。

GTCのイベントパスを購入した者は、誰でも全額払い戻しを受けることができるが、Nvidiaは少なくともプログラムの一部をサルベージしたいと考えている。

同社は今回の決定に関するブログ投稿で「今後数週間のうちにカンファレンスの講演者と協力して、そのオンライン公開を開始する予定だ」と記している。また「さらに、Nvidiaの開発者プログラムに登録していた参加者のために、研究者、エンジニア、およびソリューションアーキテクトと技術的な質問に答えるためのスケジュールを組む予定だ」としている。

コンテンツを含むすべてのアップデートは、GTCの公式ページに今後追記される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NvidiaのQ4売上高は前年同期比41%増、粗利率が改善するも通期の不調は挽回できず

人工知能向け、およびグラフィック向け の大手半導体チップメーカーであるNvidia(エヌビディア)は2月13日、2020年1月26日を期末とする2020年度の第4四半期決算(2019年11月〜2020年1月)を発表した。同四半期の売上高は31億1000万ドル(約3420億円)となり、前年同期から41%の増加、第3四半期からはわずかな増加となった。

重要なのは粗利率の改善で、前期の54.7%から64.9%へ著しく改善した。同四半期の純利益は9億5000万ドル(約1050億円)だった。決算発表後、時間外取引を行うトレーダーが同社株に殺到し、Yahoo ファイナンスによると株価は約6.32%上昇した。

良いニュースだが通期の財務数値の悪さを挽回するには至らず、全体的にはやや複雑になった。2020年度の売上高は2019年度と比べてわずかに減少し、営業費用、営業利益、純利益、希薄化考慮後利益はすべて想定外の結果となり、数値によっては30%以上減少した。

エヌビディアの2019年の苦戦はチップメーカーに限ったことではない。昨年は半導体業界全体が苦しんだ。業界の売上高総額が最後にこれほど急激に減少したのは10年以上前だ。要因は複数あるが、市場の一部における需要減退や供給過剰が価格低下、つまり売上減少を招いたほか、進行中の米国、中国、韓国、日本の間の貿易摩擦などだ。

同社自体は近年、数多くの浮き沈みを経験した。仮想通貨の波に乗って同社の株価は急騰した。これは仮想通貨のマイナー(採掘者)がGPUを求めたからだ。GPUは、仮想通貨プロトコルで行われる多くの確認作業で中核となるハッシュ関数を処理するツールとして有利な立ち位置にいた。だが、仮想通貨の冬が同社の株価を暴落させ、2018年の終わりには50%という激しい下落に見舞われた。

ただし過去1年間で潮目が変わった。今年約150ドル(約1万6500円)で始まった株価は、今日約271ドル(約2万9800円)で終え、上げ幅は80%以上となった。その背景には、半導体業界の他の分野もそうだが、シリコンが新しい業務分野でより必要とされているという感覚がある。自動車、高性能コンピューティング、IoT、さらには5Gなどだ。ちなみに同社は、チップメーカーのMellanoxを昨年初めに69億ドル(約7600億円)で買収している。

大企業の世界のそうした熱狂がベンチャーの世界にも現れている。新しい業務分野をターゲットにしているCerebras(せレブラス)、Nuvia(ニュービア)、Graphcore(グラフコア)などのスタートアップの動きが、エヌビディア、Intel(インテル)などの既存企業に対しスタートアップを上回る業績を出すプレッシャーとなっている。

画像クレジット:Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

NvidiaがクラウドゲームサービスGeForce Nowを月額5ドルでスタート

Nvidia(エヌビディア)は、長かったベータをやっと終えたクラウドゲームサービスであるGeForce Nowをついにローンチする。GoogleのStadiaと違ってGeForce Nowでは、ゲームを自社で作って提供しない。ユーザーはこのサービスからSteamやEpic、Battle.netなどの自分のアカウントに接続して自分のゲームを楽しむ。だからそれは、Shadowなどに似ている。

でもGeForce Nowは無料ではない。顧客は近くにあるデータセンターのゲーム用PCを借りるのだ。その借り賃は時間制限のないFoundersエディションで月額5ドル。でも同社によると、料金はそのうち上げるそうだ。

無料のアカウントでこのサービスを試すこともできる。あまりにも多くの人がこのサービスに接続していると、ゲームを立ち上げるまで待たされることもある。1時間という時間制限ありのアカウントもあり、また自分があまり強力なハードウェアを使用できないこともある。

GeForce Nowへはウェブからではなく専用アプリケーションでアクセスする。macOSとWindows、Androidデバイス、それにNvidia Shield TVなど用のアプリケーションがあるから、まずそれをダウンロードする。GeForce Nowは、レイテンシーを少なくするために指定のデータセンターの近くからしかアクセスできない。同社のデータセンターは、米国に9つ、ヨーロッパに5つ、韓国に1つ、そして日本に2つある。

Nvidiaは、ゲームを1つ1つこのプラットホーム向けに最適化している。だから自分が持ってるゲームが、このサービスでプレイできるゲームのリストにまだ載ってないこともある。この記事では制限ばかり挙げてしまったが、でもそれがゲームの未来かもしれない。

背後では、レイトレーシングをサポートするNvidiaのグラフィクスカードが使われている。でも、それ以上の情報はない。最初は無料アカウントで試してみて、接続のスピードや安定性を確認すべきだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Nvidiaが驚異の360Hz駆動のeスポーツ向けG-Syncディスプレイを発表

Nvidia(エヌビディア)はPCディスプレイで新しいテクノロジーを開発した。これにより、プレイ中のパフォーマンスに関わるリフレッシュレートの向上が重要となる、eスポーツに最適なかつてない応答性を実現する。

新開発された360Hzのリフレッシュレートを実現する新G-syncテクノロジーは、今週に米国ラスベガスで開催されるCES(コンシューマ・エレクトロニクスショー)で展示されるAsus ROG Swift 360モニターが搭載しており、初めて市場へと投入される。これはNvidiaのRTXシリーズのGPUと連携して動作し、3ミリ秒以下の入力レイテンシを実現し、24.5インチのフル1080p HD解像度のゲーミングディスプレイで利用できる。

NvidiaのG-Syncは2013年に登場した技術で、ディスプレイのリフレッシュレート(G-sync認定済み製品に限る)とGPUのフレームレートを同期させるVariable Refresh Rate(VRR)の導入によって、パフォーマンスを最適化できる。同社はG-Syncの導入以来、その機能をeスポーツプレーヤーやプロのためにより最適化させることに特に注力しており、ミリ秒単位の操作が重要なシューティングゲームなどのジャンルで、可能な限り最高の反応時間を確保している。

Asus ROG Swift 360モニタは年内に発売される予定だ。価格はまだ発表されていないが、その高度なパフォーマンス機能とeスポーツのターゲット市場を考えれば、一般的なゲーム用モニタより高くなるのは間違いない。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

Nvidiaが5Gの波に乗るべく新たな提携とソフトウェア開発ツールキットを発表

Nvidiaは米国ロサンゼルスで行われている今年のMobile World Congress(モバイルワールドコングレス)で、将来のソフトウェアベースの5Gネットワークは同社のチップセットが主役になると売り込んだ。

一連の新しいソフトウェア開発ツールの提供したほか、米国時間10月21日に発表されたネットワーキングのためのEricsson(エリクソン)、クラウドコンピューティングのためのMicrosoft(マイクロソフト)、Kubernetesの専門知識のためのRed Hat(レッドハット)と提携した。Nividiaは通信会社に対して、同社のチップセットは5Gネットワークで可能になるさまざまな新サービスを実現するための最適な基盤になると語った。

5Gアンテナを効果的に使うためにはかなりの数を遍在させる必要があるので、先陣を切ることはチップメーカーにとって非常に重要だ。それを支えるのが、5Gネットワークの「ネットスライシング」(通信会社がセッション毎に容量を増減できる機能)を通信会社が効果的に活用するためのソフトウェア開発ツールキットを提供することがだ。

NvidiaのCEO Jensen Huang(ジェンセン・ファン)氏はコンベンション前の機長講演で、同社のチップセットと新しいソフトウェアを5Gネットワークに組み込むことで、通信会社は新たなサービスを動的に追加することができるようになると語った。同社はCUDA Virtual Network FunctionとCUDA Basebandという2種類のソフトウェア開発キットを開発した。

また、Nvidiaが以前発表したEGXスタックの上で実行されるAerialソフトウェア開発キットは、Kubernetesの新しいコンテナ化ソフトウェア開発パラダイムとともに動作する。

NvidiaのEriccsonとの「協業」はもうひとつの新たな試みだ。Ericssonと組むことによって、Nvidiaは無線エリアネットワークアーキテクチャーをバーチャル化して、低価格、スケーラブルでエネルギー効率のよいネットワークング技術を構築しようとしている。

「Nvidiaとの提携によって、我々は無線アクセスネットワーク全体をバーチャル化する代替ツールを提供するつもりだ」とEricssonの執行副社長でネットワーク責任者のFredrik Jejdling(フレドリク・ジェドリング)氏が語った。

もう1社のパートナーはマイクロソフトで、クラウドサービスのAzureと、Nvidiaのハードウェア、EGZXやビデオ分析ツールのMetropolisとこれまで以上に密に統合する。

「コンピューティングがあらゆる場所に組み込まれている世界では、クラウドからエッジまでカバーする分散コンピューティング基盤が必要になる」とMicrosoftのCEOであるSatya Nadella(サティア・ラデラ)氏が声明で語った。Nvidiaはエッジコンピューティングをマイクロソフトはクラウドサービスを提供する。

クラウドサービスとの密な連携は、自社ネットワーキングサービスを補完するハードウェア会社を探している通信会社に、Nvidiaのハードウェアとソフトウェアツールをアピールするひとつの方法だ。Nividiaのチップセットがデベロッパード相性がいいことを強調することも必要だ。

それを遂行するために、同社はさらにRedHatと組み、新しく発表したNvidia Aerialソフトウェア開発キットを通じて、データセンターや通信基盤のKubernetes採用が加速されることを期待している。

「業界は益々5Gを推進し『スマート・エブリシング』の革命は始まっている。何十億というセンサーとデバイスが世界中に散らばり、新しいアプリケーションとサービスの可能性を生み出している」とファン氏は言った。「我々ばRed Hatと共同で、クラウドネイティブでスケーラビリティーに優れた高性能なGPUコンピューティング・インフラストラクチャーを構築している。NVIDIA EGX Edge Supercomputing Platformを使うことで、スマートフォン革命と同じく、新時代のアプリケーションが次々と出てくるだろう」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NvidiaのAndroidストリーミングデバイス新型Shield TVがAmazonに一時出現

Nvidia(エヌビディア)がShield TVをアップデートするという事実は、すでに米連邦通信委員会(FCC)への提出書類から報じられているが、米国時間10月19日のリーク情報はより詳細を伝えてる。Amazon(アマゾン)に一時ではあるが、新型セットトップストリーミングデバイスのNvidia Shield Proが掲載されたのだ。

Android TV Rumorsが保存したキャプチャによれば、Nvidia Shield Proの価格は199.99ドル(約2万2000円)で、Nvidiaの新しいTegra X1+チップと3GBのメモリー、16GBの内蔵ストレージを搭載し、2基のUSBポートが用意されている。さらに、その発売日は10月28日と記載されていた。

Amazonの流出ページが正しければ(Nvidiaによる公式製品ページのように見えるが)、新しいShield TVのプロセッサーは「前世代より最大25%高速化した」とされ、4K解像度対応ディスプレイでHD解像度動画の品質を向上させるほか、次世代AIアップスケールが提供される。

製品はDolby Vision HDRとDolby Atmosによるサウンド、そして「ほとんどのストリーミングメディアプレーヤーの4K HDRコンテンツ」をサポートする。また、現行モデルと同じくGoogle アシスタントをサポートし、Alexaによるハンズフリーコントロールにも対応する。

ページに掲載されていた製品画像では、ピラミッドのような新しいデザインでたくさんの専用ボタンが用意されたリモコンが確認できる。詳細説明によると、リモコンにはバックライトやTVコントロール用のIR送信機、そして「リモコン紛失防止用のロケーター」が搭載されているという。

Amazonのページには予想される製品の全体像が示されており、また同時に魅力的なアップデートのようだ。すでに製品ページは消去されてしまっているので、今後の追報に注目してほしい。

アップデート:最初のリークに続き、The Vergeによると今度は小売店のNewegg(ニューエッグ)からのリークが登場した。スペックはほぼ同じだがずっと小型で、microSDカードスロットを内蔵しストレージ容量が半分(16GBではなく8GB)になったShield TV(名前にProはつかない)の小売価格は約150ドル(約1万6000円)だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

トヨタとGM、Nvidia、ボッシュらが新たな自動運転技術コンソーシアムを結成

我々はまだ自動運転におけるコラボレーションの段階で、消費者が日常的に利用できるようになるのはかなり先のことだ。つまり、米国時間109日に発表された新しい「オートノマス・ビークル・コンピューティング・コンソーシアム(AVCC)」のような団体が形成される機会はたくさんある。AVCCにはARMBosch(ボッシュ)、Continental(コンティネンタル)、GM、トヨタ、NvidiaNXP、デンソーが含まれ、今日の自動車業界をリードするチップメーカーや一流サプライヤー、自動車メーカーが集まった。

AVCCの目標は、「自動運転車を大規模に展開するために最も重要な課題を解決する」ために協力することで、これは自動運転が商業的に利用可能な技術になり、最大の利益を得ようとする努力を結集し、商業化を加速させるためのものだ。自動運転技術はここ数年、熱心な投資と注目を集めてきた分野だが、これらの企業が投資から本当に利益を得られるようになるまでには、まだ時間がかかる。

では、この目標の達成にはなにが必要だろうか。まず、AVシステムのアーキテクチャとコンピュータが遵守すべきサイズ、温度、消費電力、および安全基準を概説した、推奨仕様を定義する。この基準を守ることで、高価で少量しか生産できないプロトタイプから、商業規模でのAVシステムの製造と展開へと移行できるようになる。

しかしこのグループの目標は、単にシステムの仕様を定義するだけではない。参加企業は「共通の技術的課題を研究」し、実際に自動運転車を路上で走らせる際に克服すべき根本的な技術的課題を克服するために、力を合わせることになる。

もちろん、グループの初期メンバーには上記の企業しか含まれていないが、新しいメンバーにも門戸は開かれている。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NvidiaとVMwareが提携し、GPU仮想化をより容易に

Nvidia(エヌビディア)は米国時間8月26日、GPU仮想化技術(vGPU)をVMWareのvSphereとAWS上のVMware Cloudに導入するために、VMwareと協力していることを発表した。同社のコアなvGPUテクノロジは新しいものではないが、サーバー仮想化をサポートするようになったため、vSphereのような環境で新しいvComputeServerテクノロジーを使用し、ハードウェア・アクセラレーテッドAIやデータサイエンス関連処理を実行することができる。

従来(人工知能の訓練に関する限り)、GPUにより高速化される処理はベアメタルサーバー上で実行される傾向があり、通常は企業の他のサーバーとは別に管理されていた。

「vComputeServerにより、IT管理者は既存のワークフローを維持し、全体的な運用コストを削減しながら、GPUにより高速化された仮想化サーバーの管理を効率化できる」 と、Nvidiaは説明している。「この技術がもたらす利用効率の向上により、企業はGPUの共有と集約において、コスト面でのメリットを享受できる」。

vComputeServerはVMware Sphere、vCenter、vMotion、VMware Cloudと連携する。実際、両社は同じvComputeServerテクノロジーを使用して、AWS上のVMware CloudにもアクセラレーテッドGPUサービスを提供している。これにより、企業はコンテナ化されたアプリケーションを必要に応じて自社のデータセンターからクラウドに移行し、AWSの他のクラウドベース技術に接続できる。

「運用インテリジェンスから人工知能に至るまで、企業は収益に直接影響する高速で正確な予測を行うために、GPUアクセラレーテッドコンピューティングに依存している」と、Nvidiaの創設者兼CEOのJensen Huang(ジェンスン・フアン)氏は述べている。「VMwareとともに、企業全体でイノベーションを促進するために、最も先進的で最高のパフォーマンスを発揮するGPUアクセラレーテッド・ハイブリッドクラウドインフラストラクチャを設計している」

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アポロ11号の月面着陸をリアルタイムレイトレーシング技術で再現

アポロ11号の月面着陸ミッションの50周年記念にあたり、Nvidia(エヌビディア)はこの記念日を利用して最新GPU技術を披露している。最新のGTCカンファレンスで焦点となったのは、RTXシリーズで利用できるリアルタイムレイトレーシング技術だ。

Nvidiaは同社の最新技術を利用して、「Turing GPU」 アーキテクチャを披露するために5年前に制作され、昨年リファインされた月面着陸のデモ大幅に改良した。完成したシミュレーションは太陽光をリアルタイムにモデリングする完全にインタラクティブなグラフィックデモで、正確な影やバイザー、金属表面の反射を取り入れた映画のような写実的な月面着陸の描写を実現している。

同社はすでに、最先端グラフィックスハードウェアの一部で動作するこのシミュレーションに注力してきた。例えば仮想世界の構築に着手したときには、同社はランダー(着陸船)や宇宙飛行士の宇宙服の実際の反射率、そして月の表面のダストや地形の特性を研究した。リアルタイムのレイトレーシングにより、太陽の相対的な位置を前後へと移動させたり、すべての地面が実際世界のように光を反射することができるようになったのだ。

愚かな陰謀論者は月面着陸がフェイクだと主張するかもしれないが、Nvidiaのレクリエーション(再構築)は実に見事であり、12人しか実際に体験したことのない「アーカイブよりリアルな」ものをみせてくれる可能性がある。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ボルボがNVIDIAと共同で商用/産業向け自動運転トラックを開発

Volvo(ボルボ)とNVIDIA(エヌビディア)は米国時間6月18日、ボルボグループの商業/産業向けの自動運転トラックの次世代エンジンの開発を目標とした、新たなパートナーシップを発表した。この提携では、センサーからのデータの処理や知覚システム、位置情報、マッピングや経路予測/計画を担当する、エヌビディアの人工知能プラットフォーム「Drive」を利用する。

ボルボはすでに、初期サービスにて自動運転技術を搭載した貨物車をいくつか運行しており、これはスウェーデンのGothenburg(イェーテボリ)港のように厳しく管理され監視された環境にて配備されている。エヌビディアとボルボのパートナーシップではAI(人工知能)による自動運転が可能な車両を配備しテストするだけでなく、最終的にはこれらの商用車が公道や高速道路にて運行できることを目標としている。

また配送車両はパートナーシップの目標の一つにすぎず、エヌビディアとボルボはゴミやリサイクル品の回収、建設現場や鉱山、林業でも運用できる、自動運転システムと車両の構築を目指す。Nvidiaのブログによると、同社のソリューションは消費者向け荷物の運搬需要の増大による、世界的な配送需要の拡大の対処に役立つという。また、オンサイトでの港湾貨物管理など、小規模な用途にも対応できる。

両社の合意は数年間にわたり、それぞれのチームはイェーテボリにあるボルボの本社とエヌビディアのカリフォルニア州サンタクララの両方でスペースを共有する。

エヌビディアはこれまでにも中国の自動運転スタートアップのTuSimpleへの出資や完全自動運転を目指すEinrideの配送車両へのインテリジェンスの強化、そしてUber内部のATGによるトラック事業への協力など、数多くの自動運転トラック事業に関わってきた。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NvidiaがMacBook Pro対抗のStudioラップトップを発表

Computexの前日に台北にて開催された記者会見で、Nvidia(エヌビディア)はRTXグラフィックスプロセッサを搭載した新型ラップトップと、グラフィックのレンダリングやその他のタスクを高速化させるSDKとドライバによるソフトウェアプラットホーム「Studio」を発表した。

このユニットは動画エディターやフォトグラファー、グラフィックデザイナーなどのクリエイティブのプロフェッショナルを対象とし、またMacBook Proに対抗するものだ。

このシリーズには、Acer(エイサー)やASUS(エイスース)、Dell(デル)、Gigabyte(ギガバイト)、HP、MSI、Razer(レイザー)といった17社のNvidiaの製造パートナーが製造するラップトップが含まれる。価格は1599ドル(約18万円)からで、6月に販売が開始される。

17機種のラップトップにはGPUとしてQuadro RTX 5000/4000/3000や、GeForce RTX 2080/2070/2060が搭載される。Nvidiaによれば、その性能はMacBook Proの最大7倍にも達するという。Quadro RTX 5000搭載モデルは16GBのグラフィックスメモリを搭載し、いくつかのデバイスでは4KディスプレイとNvidiaの薄型軽量ラップトップ技術「Max-Q」にも対応する。

また、Studioはビデオのカラーマッチングや画像のタグ付けを自動化するAIプラットフォーム「CUDA-X」が含まれている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

イスラエルのAIチップメーカーが最新ディープラーニングチップを発表

Hailoは、テルアビブに本拠を置くAIチップメーカーだ。米国時間の5月14日、同社初のディープラーニングプロセッサとなるHailo-8チップのサンプル出荷を開始すると発表した。このチップは、1秒あたり最大26テラオペレーション(TOPS)が保証されている。現在、何社かの選抜された顧客とともにテスト中で、その多くは自動車業界だ。

Hailoは、昨年になって表舞台に登場した会社で、シリーズAラウンドで1250万ドル(約13億7000万円)を調達した。その時点では、まだチップのサンプル出荷もできていなかった。同社によれば、Hailo-8は他のあらゆるエッジプロセッサの性能を凌駕し、しかもより小さなチップサイズ、より少ないメモリサイズで、その性能を達成できるという。「ニューラルネットワークの中核的な性質に特化したアーキテクチャを設計することにより、エッジデバイスはディープラーニングのアプリケーションをフルスケールで、しかも従来のソリューションよりも効率的かつ効果的に、さらに持続可能な状態で実行できるようになりました」と、同社は説明している。

Hailoでは、自社のチップが、Nvidiaの競合するJavier Xavier AGXよりも、いくつかのベンチマークで優れていると主張している。しかも、消費電力も少ないので、比較的低温で動作するという。これは、小さなIoTデバイスでは特に重要な特長と言えるだろう。

もちろん、さらに多くのエンジニアがこうしたチップを手にしたとき、それらが実際にうまく動作するのか、ということも確かめる必要があるだろう。しかし、エッジ領域でのAIチップに対する需要が増え続けることは疑いようがない。なにしろ市場は数年前に、演算処理をクラウド内に集約化することをやめ、エッジに分散することにシフトしたのだから。それは、応答時間を短縮し、バンド幅のコストを削減し、ネットワーク性能に依存しない安定したプラットフォームを提供するためだ。

後にIntelに買収されたMobileyeという先例と同じように、Hailoも自動車業界のOEMや1次サプライヤと協業してチップを市場に供給することになる。しかしHailoでは、スマートホーム製品などの垂直市場も視野に入れている。実際には、物体の検出や識別のために高性能のAIチップを必要としている、あらゆる業界が対象となりうる。

「近年、ディープラーニングが応用可能な分野が増加し続けるのを目の当たりにしてきました。それはサーバークラスのGPUによって可能となったことです」と、HailoのCEO、Orr Danon氏は述べている。「しかし、産業はAIによってますます大きな力を獲得し、むしろかき回されているような状況もあります。そのため、類似したアーキテクチャで過去のプロセッサを置き換え、エッジ領域のデバイスでディープラーニングを可能にすることが、切実に必要となっているのです。Hailoのチップは、最初から、まさにそのために設計されたものなのです」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)