香港で初めてのネットネイティブのペット保険が誕生、飼い主の安心のため新型コロナも対象

香港の保険テクノロジーのスタートアップOneDegreeが今日(米国時間4/23)、最初のプロダクトをローンチした。それは、Pawfect Careと名付けた一連のペット向け医療プランだ。同社は今後、サイバー保険や人間の医療保険なども出す予定で、すべてが完全にオンラインのそれらが出揃うのは今から12か月後だそうだ。

2016年に創業されたOneDegreeは、昨年シリーズAで3000万ドルを調達した。投資家はBitRock Capital、Cyperport Macro Fund、そしてCathay Venturesなどだ。

共同創業者でCEOのAlvin Kwock氏によると、香港では規制が厳しく保険の免許をもらうのが難しいので、Pawfect Careの立ち上げまでに2年を要した。

香港で初めてインターネットを利用する保険に免許が下りたのは、既存の保険企業Sun LifeのBow TieとAsia InsuranceのAvoの2例だ。香港の保険監督機関は、既存企業のデジタル進出には熱心だ。既存企業とは無縁の独立企業としてネット保険の免許が下りたのは、OneDegreeが初めてである。

OneDegreeは来年、サイバー保険と人間の医療保険を徐々に立ち上げるつもりだ。Kwock氏によるとCOVID-19のパンデミックが「パラダイムシフト」を起こした。人が顔と顔を合わせることが、激減したからだ。保険監督機関も今ではネット保険に免許を出すようになったし、いろんなネット製品の登場を許容している。

同社がペット保険から始めることに決めたのは、ペットの医療は高いにもかかわらず、香港では飼い主の3%しか医療保険に入っていないからだ。OneDegreeでは、顧客が保険証書を買って管理するのも、保険金を請求するのも、モバイルアプリからだ。請求の約90%は支払いが2営業日以内に行われるそうだ。

パンデミックへの対応としてPawfect Careのペット保険はCOVID-19関連の医療費もカバーしている。ただしOneDegreeが強調するのは、ペットを検査してウイルス陽性になった例がきわめて少ないことだ。実際にキャリアが見つかった証拠もない。でもペット保険にそれを入れたのは、飼い主を安心させるためだ。

画像クレジット: OneDegree

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会員制の動物病院Small Doorがニューヨーク7番街に正式オープン

会員制の動物病院Small Doorは米国時間1月22日、米国ニューヨーク7番街に正式オープンした。Small Doorは昨年11月から、この場所にソフトローンチしていた。

同社は2019年の4月に350万ドルのシード資金を調達して注目を浴びた。そのラウンドをリードしたのはLerer Hippeau Venturesで、Primary Venture PartnersBrand Foundry Venturesが参加した。また、Flatiron Healthの創業者であるNat Turner(ナット・ターナー)氏とZach Weinberg(ザック・ワインバーグ)氏、Warby Parkerの共同創業者であるDave Gilboa(デイブ・ギルボア)氏とNeil Blumenthal(ニール・ブルメンタール)氏、そしてSweetgreenの創業者であるJon Neman(
ジョン・ネマン)氏、Nic Jammet(ニック・ジャメット)氏およびNat Ru(ナット・ルー)氏らも参加した。

同社は、動物病院に会員制という新しいやり方を採り入れている。その点は、人間のプライマリケアサービスOne Medicalに似ている。

今の動物病院の問題は、獣医の過重労働と低収入だ。そして患者の待ち時間は長く、診療時間は短く、獣医もプロとしての尊厳ある生活を送れない。Small Doorは、会員制の導入によって獣医がペットの患者を診る時間が増え、患者と飼い主の待ち時間が大幅に減ると考えている。

同社は健康的な動物病院にも配慮している。たとえば待合室は広くて、小さな凹みが随所にあり、待ち時間に動物が他の動物の脅威を感じないようになっている。

会費は、サービスの内容によって段階的だ。たとえば月額12ドルの犬の基本メニューでは、当日または翌日診療と専門医への優先アクセス、そして24時間年中無休の仮想ケアが提供される。月額75ドルの特別メニューでは、年2回の健診、重要な予防接種、年1回の血液検査、フィラリアなどの寄生虫の予防と検査と駆除が含まれる。さらに月額89ドルの最高メニューでは、1カ月に一度のノミ、マダニ、フィラリアの予防処置がある。猫には、月額8ドルから74ドルで上と同様のメニューがある。

Small Doorは企業の形態として公益社団法人を選び、獣医とペットの両方が株主だ。今、獣医師の自殺が問題になっている。負債の増大や同情疲労、重労働、飼い主のわがままなどがその原因だ。

創業者のJosh Guttman(ジョシュ・ガットマン)氏によると、ソフトローンチのときには、顧客の55%がミレニアル世代で、70%は女性だったとのこと。

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動物と飼い主と獣医師にとって快適な動物病院を目指すModern Animal

ペットと飼い主と獣医師の三者を平等に幸福にしたいと願うスタートアップであるModern Animal(モダン・アニマル)が、1350万ドル(約14億6700万円)のシード資金を獲得して来年初めに、米国ロサンゼルスに最初の開院を目指す。シードラウンドをリードしたのはFounders Fundで、Upfront VenturesやSusa Venturesなどが参加した。

創業者のSteven Eidelman(スティーブン・エデルマン)氏は、前に犬の運動量を測るスタートアップWhistle(ホイッスル)を創業し、のちにそれをPetcare(ペットケア)に売却した。Modern Animalは、次世代の動物病院を目指している。ペットのためのOne Medicalと考えてもいいかもしれない。獣医師は全員がフルタイムの正社員で、同社の株を保有する。

エデルマン氏はTechCrunchに対して「One Medicalと似ているといえば、うちもテクノロジーとデザインの両面でケアのあり方を抜本的に変えようとしている。One Medicalとの共通点は多い」と語る。

Modern Animalを率いるのは獣医学博士のChristie Long(クリスティ・ロング)氏で、前はペットショップ大手のPetcoの獣医学部長だった人だ。Modern Animalは年額100ドルの会費制で、すべての検査が無料、ネット利用も含め1日24時間週7日のケア、アプリからの処方リクエストとデリバリー、などのサービスを提供する。そのほかの診療サービスは有料だ。

エデルマン氏は「弊社の目標は市場に合わせることなので、高額なペットケアサービスは提供しない。最良のケアをもっとも効率のいいシステムで提供したい。長期的な低コストを支えるのは、そのような効率性だ」と説明する。

Modern Animalの最初の診療所は歯科と外科もあるが、入院サービスはない。同氏による「緊急治療室のようなものはないし、そのための専門医もいない。高度なケアが必要な動物には、救急医や専門医を紹介する」とのこと。

同社は、今後の5年間で米国に50カ所の開院を目指している。どの院も環境への配慮を重視し、例えばフロントで電話の呼び出し音がけたたましく鳴ったりしない。犬と猫を同じ場所に居させない。犬は平気でも猫アレルギーの人とか、その逆もいるからだ。また動物たちの間にも、さまざまな相性がある。

「動物のための安全で快適な環境を作りたい。それに動物病院では、本当に優れたケアは人間へのケアも含む」とエデルマン氏は主張する。

画像クレジット: TechCrunch/MRD

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安心して犬を飼うための良質な人間関係を構築するGood Dog

私は今、自分ちで犬を飼いたいと思っている。でも、まず、犬を見つけるのが思ったほど簡単ではないことに気づく。犬を手に入れられる場所は、ブリーダーやシェルターやドッグレスキューなど山ほどたくさんあるが、それらの施設や人びとのやってることがどこまでまともなのか、それが分からない。良質な提供者を、どうやって見つけるのか。

そんなとき助けてくれるのがGood Dogだ。同社は米国時間4月1日、David Tisch氏が率いるBoxGroupやFelicis、Slow Ventures などから670万ドル(約7億円)を調達した。今日立ち上がったばかりのGood Dogは一種のマーケットプレイスで、事前によく調査したブリーダーやシェルター、レスキューなどが自分たちの持ち犬を紹介するセンター的なサイトでもあり、ここ1カ所で納得と満足ができる犬探しを目指している。

Tisch氏はこう声明している。「JoshとLaurenにGood Dogの始まりから関われたことは幸運だ。自分でも犬を探してみてすぐにわかったのは、その過程が完全に破綻していること、だから720億ドルのペット市場には大きな機会が開けていると言える」。

Good Dogの共同ファウンダーであるLauren McDevitt氏とJosh Wais氏は、eコマース大手Jet.comの社員だったが、犬を家族の一員にしたくなって犬探しをしたとき、アイデアがひらめいた。McDevitt氏によると、犬探しでいちばん苦労したのは犬に関するスタンダードと、それを熟知したプロの不在だ。ドシロートのいいかげんな活動や商売が多いようだ。

彼女は曰く「どれがいいのか悪いのかさえ、わからない。誰のやってることが正しいのかもわからない。犬を危険な状態に置いている人たちもいるから、いい意思を持った人間がいい犬を見つけることが、とても難しくなっている」。

Good Dogは、犬を世話するために人間がやるべきことを、人々に教育することに力を入れている。また、この人たちにはどんな犬がいいかという相性も大事にする。それから同社は犬を探している人たちに、信頼できる、動物への注意の行き届いた提供者のプロフィールを調べさせ、彼らとの結びつきを取り持つ。

その際、位置やシェルターを指定できる。犬種だけを指定してもいい。

Wais氏はこう言う。「我々のミッションはいい人といい提供者を結びつけて、悪い人たちを減らすことだ。ペット業界はとっくに破綻しているから、このような人と人を結ぶ仲人業によって無責任な提供者を減らしていけるだろう。そこに、うちの商機がある」。

今のところGood Dogは全米の1000人を超える責任ある提供者からの犬を紹介している。提供者は、Good Dogに載せる前に同社独自の基準でふるいにかける。それにより、犬の健康や社交性(人慣れ)、安全性に配慮した提供者だけをGood Dogから紹介する。

ユーザーが犬を決めて実際にそれを買ったとき、Good Dogはおよそ100ドルの料金をいただく。ブリーダーやシェルターやドッグレスキューには課金しない。また犬の提供者は、Good Dogにお金を払っても載せてはもらえない。

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自動車技術の各種応用製品を指向するFordが犬を花火の騒音から護るノイズキャンセル犬小屋を開発

犬は可聴域が人間より相当広いので、われわれには平気なノイズでも彼らにとってはつらいことがある。花火はとくに多くの犬たちにとって厳しいし、パニクったペットを鎮めようとすう飼い主にとってもつらい。そんな彼らを助けるべく、Ford…そう、自動車のFord…はノイズキャンセル犬小屋のプロトタイプを作った。同社によるとそれは、同社のSUV車Edgeのエンジンとトランスミッションの音を和らげるために導入したノイズ制御技術を応用している。〔可聴域: 人間は20-20000Hz、犬は67-45000Hz(英語版Wikipediaより)。〕

犬小屋の中のマイクロフォンが花火の音を検出すると、内蔵のオーディオシステムがそれに対抗する妨害波を送出し、その騒音をかなり減らすかまたはキャンセルする、とFordは言っている。犬小屋の素材が高密度コルクなので、それも外部のノイズを抑える。

このノイズキャンセル犬小屋はまだ発売されていないが、Fordによるとそれは、“自動車技術のノウハウを日常の問題解決に応用するインターベンション(interventions)と呼ばれるイニシアチブの最初の製品”、だそうだ。

小さなお子さんのいる方なら覚えておられるかもしれないが、昨年FordはMax Motor Dreamsと呼ばれる小児用ベッドを開発した。それは、走っている車の中ならよく寝る赤ちゃんの習性に着目したベッドで、静かな低燃費カーでは赤ちゃんが寝なくて困った方もおられるだろう。そのベッドには、車の揺れを模すための小さなモーターと、道路上のノイズを再生するオーディオ装置、そして街路灯の光を模すLEDライトがついている。

当時Fordは、関心が多ければその小児用ベッドを発売する、と言っていたが、口コミで広まったにもかかわらず、Max Motor Dreamsが市場に登場することはなかった。それは、このノイズキャンセル犬小屋を買いたい人にとって不吉な情報だが、でも祝日の花火から犬を護る方法はほかにもある。また、犬の不安を解消するThunderShirtという製品もあるが、その効果はもちろん、犬によって違うだろう。

画像クレジット:Ford

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Google Photosはペットの名前で彼/彼女の写真をグループ化できる…顔認識技術を利用

ペットがいてGoogle Photosを使ってる人は、その毛むくじゃらのお友だちを自分の写真の中に見つけるために、“dog”とか“cat”とタイプすることが多いだろう。それはたとえば、誰かにペットのことを聞かれたときなどだ。ペットというと誰もが、ディズニー・アニメのMr. Fluffypantsみたいな画像を期待するんだよねー。今日(米国時間10/16)Googleは、Photosアプリの中でペットの写真だけを一箇所に集められる簡単な方法を導入した。それはGoogleの顔認識技術を利用する機能で、下図のように人間の顔とペットの画像をまとめることもできる。

ペットの名前〔下図では‘Oliver’〕を指定できるから、一般的に“dog”とタイプする方法に比べるとずっと便利だ。さまざまな犬の写真がある人にとっては、とくにね。

人間の顔写真を名前でグループ化できるように、ペットの顔にも名前をつけておくと、それらを簡単に取り出せるし、それらの写真を使ってアルバムやムービーやフォトブックを作ることもできる。

またGoogle Photosでは、動物の品種(犬種など)による検索ができるし、絵文字で犬や猫を検索できる。同社が今年の初めに導入した機能を使うと、ペットを主役とする短編ムービーを作れるが、写真をあらかじめ選んでおいて既成の動画をくっつける簡易な方法もある。

ペットの(そしてもちろん子どもの)写真を便利に操作できる機能は、写真アプリの重要なセールスポイントだ。たとえばGoogleのカメラ新製品Clipsでは、子どもやペットの‘動き’を無音で撮れるから、ベストショットを捉えやすい。しかもベストショットは、一連の動きの中からAIが自動的に選んで決めてくれる。

Google Photosのこのペットフレンドリーな機能は、世界のほとんどの国で今日から提供される。

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犬泥棒が横行する今の都市、犬用のスマートハウスDog Parkerを利用しよう

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犬は大きな責任だ、と誰もが言うけど、その責任の重さは、実際に飼ってみて初めて分かる。

ERA出身のニューヨークのスタートアップDog Parkerは、犬を飼うことに伴うストレスを、ある程度軽減したい、と考えた。

Dog Parker、‘犬を駐車させる’という名前は、犬を食料品店やコーヒーショップの外に置いておいて、自分はそのお店の中に入る、という意味だ。

犬の窃盗がニューヨークでも大きな問題になっている。だから犬をお店の外につないでおくのは、わずか数分でもとても不安だ。犬を散歩させることと、バーガーを買ったり、朝のコーヒーショップを利用することは、マルチタスクが難しい。

そこで、Dog Parkerだ。

Dog Parkerは犬一頭用のハウスで(上図)、ネットにつながっている。犬のオーナーはDog Parkerの会員になり、近くのベーグル店のDog Parkerをアプリから予約する。するとあなたが日曜の朝、ベーグルをあれこれ選んで買ってるとき、ワンちゃんはParkerの中で安全に休んでいる。

店内でアプリを起動すると、犬の様子がWebカメラで分かる。Parkerのドアの開閉ができるのは、今それを使っているオーナー(Dog Parker会員)だけだ。犬泥棒にやられる心配がない。

Dog Parkerの中には短波長紫外線(UVC)消毒灯があるので、次の人も安心してParkerを使える。そして一日の終わりには巡回のメンテナーが来て、完全な掃除をする。

今同社は、ブルックリン界隈で7箇所5基のDog Parkersを使ってベータテストをやっている。今日(米国時間11/17)は、Dog Parkerの新型機が投入された。その新型Dog Parkerはニューヨークで製造されていて、今週はブルックリン地区に100基設置される。

Dog Parkerの会費は、年額25ドル、プラス、使用時間1分につき20セントだ。

Dog Parkerについて詳しく知りたい人は、同社のWebサイトへ行ってみよう。

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オンデマンドで獣医を派遣するペットのためのTreat

ペットの様子がおかしくなって、どうすれば良いのかわからなくなったことはおありだろうか。Googleで検索してみても異なる対処方法が出てくるばかりだし、獣医の予約を取るのにも時間がかかってしまう。そういう事態に対処しようとするのが、iOSアプリケーションとして登場してきたTreatだ。アプリケーションを経由して獣医師とチャットしたり、あるいは訪問を依頼したりすることができるのだ。さらにこのアプリケーションを使って、ペット関連製品を購入したり、あるいはトレーニングやグルーミングの依頼をすることもできる。

つまりTreatはペット医療系のコンシェルジュとして機能するわけだ。

まずはサンフランシスコおよびオークランドを対象にサービスを開始することとなった。下に4匹の子猫について相談する様子をFacebookのライブストリームで流したものを掲載しておこう。

サービスを開始したばかりではあるが、SlackのApril Underwoodや、ペットケア分野で戦略投資を行う人物からの資金を獲得している。iOSアプリケーションを使えば午前8時から深夜まで獣医師に無料で相談できる。また獣医師に訪問してもらう場合の費用は99ドルとなっている。また30分のトレーニングセッションを行う場合は59ドルで爪の手入れが29ドルだ。

Treat Chat

Treat Vet ChatTreatはペットオーナーの悩み全般を解決することも目的としている。関連市場は、餌市場をあわせて600億ドルとなる。Treatがチャットを通じての結びつきを築くことができれば、食べ物からコスメ、健康関連まで、さまざまな面でのワンストップサービスを提供することができるようになる。

サービスのアイデアは共同ファウンダー兼CEOのSteve Simitzisの猫が発作を起こした関連で思いついたのだとのこと。猫は理学療法および人工栄養により回復したそうだが、病が発症したのは午前2時のことで対応に困り、また自身の仕事中にどのように処遇すれば良いのかでとても悩んだのだとのこと。「今の世の中、答えはネット上にあると思っていました。しかしそうではなかったのです」。そこで共同ファウンダーのMarta Croweおよび獣医のKait Linkとこのサービスを考えだした。

Treatの競合としてはオンデマンドで獣医を派遣するVetProntoや、犬の散歩に付随するサービスを展開するWagWalkingなどが想定される。しかしTreatとしては、PetcoやPetSmartなどのペット関連の小売サービス全体をライバルとして成長したいのだとのこと。ペット関連の小売サービスでは現在、緊急時に対応するようなサービスを展開しているところはない。飼い犬の吐いたものが緑であったり、飼い猫の様子がいつもとまったくちがうとき、インターネットに答えを探してもたいていは不安が増すばかりとなってしまう。

Treat Book Appointment確かに、Treatもペットが骨折したような場合に自宅でレントゲンをとったり、麻酔を施したりするようなソリューションは提供していない。「基本的な、予防的手段を提供しようと考えているのです」とSimitzisは言っている。ただしTreatはいくつかのクリニックと提携し、深刻な症状についてはそちらで対応できるようにも考えている。

ペットの具合が悪くなったら獣医につれていく、という発想を変えることが、Treatにとって必要なことだろう。自宅で医療ケアを受けたり、あるいは医師に相談するというのは一般的なことではない。しかしUberは外出時の振る舞いをまったく変えてしまった。それにならって、料金を支払うことによってペットの健康に関する不安を和らげるというあり方を探っているわけだ。

サービス提供開始のプロモーションとして、Treatはベイエリアに子猫を持ち込んでみる予定となっている。これは捨てられた猫などの住まいを探すためのプロジェクトとの共同で行われるプロモーションだ。このプロモーションには獣医も帯同する。この一環としてTechCrunchにも4匹の子猫を連れてきてくれたわけだ。子猫の様子やTreatがどのようなチームなのかについてはFacebook Liveのビデオ(上に掲載した)にて確認することができる。

Treatは現在iOS版のみ提供されており、また利用できるのはサンフランシスコおよびオークランドに限定されている。

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(翻訳:Maeda, H

犬が自分が撮った写真を自動的にFacebookにポストする装具、冗談だが現実に必要かも

dogpack

見どころは犬のお顔

Facebookの問題は、犬の写真が多いことではない。犬自身が撮った写真がないことだ。やっとこの災悪に取り組む人が現れたが、残念ながらそれは広告代理店だ。この記事はちょうちん記事ではないけれども、そうであってもおかしくはない。

その“Posting Tail”、と名付けられた、かなり滑稽なプロトタイプデバイスを名犬のために作ったのはSaatchi & Saatchi Madridという会社。しっぽのところのセンサーをRaspberry Piが読み、しっぽの振り方をモニタするが、同社によると、ふつうのしっぽ振りと、興奮時のしっぽ振りを区別するそうだ。興奮を検出するとお尻に装備しているカメラが写真を撮り、それを直ちにモバイルのデータ用のドングルでFacebookへアップロードする。

犬は人間ではないから、犬のアカウントとページを作りたくなるだろう。しかし猿のセルフィー(自撮り写真)の先例が示しているように、犬には著作権がないから、ヴァイラルに得られた収入はすべて飼い主のものだ。

今はまだ1台しかないが、スペインの読者ならPedigree.esに申し込むと、1週間貸してくれる。

この製品自身はかなり冗談だと思うが、こういうものを実際に欲しい飼い主は少なくないだろう。ペットのウェアラブルを作ってる企業がすでに数億ドルで買収されたし、Petcubeのようなデバイスも人気を集めつつある。ソーシャルメディアのプラットホームが実際に犬の背にマウントされるのも、時間の問題だ。しかもそれには、十分に意義がある。

この、すさまじくアホなアイデアを、そのうち実際に製品化してあげるよ、とあなたの名犬に約束してあげよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

猫専用のGPS首輪Pawtrack、家にいるときは電池を節約

GPSによるペット追跡システムはすでにいろいろあるから、新規参入の余地はもうないかな? ペット用品業界はアメリカだけでも585億ドルの規模、ペットの犬や猫は1億7000万頭/匹以上いるという。そして迷子になるペットが絶えないかぎり、彼らを見つけようとして半狂乱の飼い主たちを助ける方法を、あれこれ工夫する企業も絶えないのだ。

そのひとつPawtrackは、猫専用のGPS首輪を作ることで他社との差別化を図りたい、と望んでいる。今同社は Kickstarterで15000ポンド(約25000ドル)を集めようとしており、すでにその2/3あまりに到達しているから、締め切りの9月6日までには目標額を達成しそうだ。

Pawtrackの首輪はGPSのアンテナが猫の首の後ろにあるので感度が良いのと、飼い主が調べる回数を指定できるという特長がある。たとえば10分おきに二日間とか、あるいは飼い主が休暇旅行に出かけるときなどは、もっと長期に設定できる。

PawtrackにはGPSに加えてWiFiの機能もあり、猫が家にいることを感知したらスリープして電池を節約する。また“迷子モード”にすると、猫が見つかったら自動的に飼い主にアラートする。

制作者のJeremy Priceはメールでこう言っている: “他社製品の大きな欠点は、猫が家で寝ているときでも装置が動いているから電池を浪費するし、しかも無意味なGPS信号を読んでしまうこともある。うちのは、WiFiによって確実に家にいることがわかるから、そういうスプリアスな信号を職場で読んで大慌てすることもない”。

Pawtrackは、履歴データをサーバ上に収集する。

Priceの説明によると、これまでは単純なSMSのインストラクションで操作する追跡装置が多かったし、また猫が塀を越えたらアラートする、というタイプだった。“でもデータをすべてサーバに集めれば、状況をもっと正確に分析できる”、と彼は言う。来年はそのデータをソーシャルメディアに統合して、たとえばTwitterからでも飼い主が愛猫の所在を確認できるようにしたい、と彼は言う。それにまた、収集したデータから猫の活動履歴を分析して、ほかの猫達と比較できるようにするそうだ。この二つの機能は、いずれもオプションとして提供される。

猫の飼い主は、猫が気むずかしい動物であることをよーく知っている。Pawtrackの首輪は猫が外しにくいように設計されていて、しかも、引っ張っても延びるような弾性のあるバックルを使っている。だから万一木の枝にひっかかっても、絞首刑になるおそれはない。

Priceによると、Pawtrackのチームは、このWeb上の猫追跡プラットホームと首輪用のファームウェアを2年間テストしてきた。そしてこれまでの12か月、世界中の猫の追跡をやってきた。そして一般消費者にお渡しできるのは、11月ということだ。

“今ではGPSの機能性の磨き上げと電池管理の部分のアップデートに集中している。だからハードウェアもファームウェアもそしてソフトウェアの方でも、難しい部分はすでに終わっている。使用するプラスチックも新しくして、そのための製造機械を9月に導入したい”、と彼は言っている。

Pawtrackについて詳しく知りたい方は、Kickstarterのページへ行ってみよう。

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リモートで愛猫をモニタしながら遊んでやれるKittyo, わずか一日でKickstarterの目標額を突破

あなたはご自分の猫といつも一緒にいないといやな方(ほう)ですか?(もしそうなら、猫にとっては理想の飼い主ね)。猫は、わがままな個人主義者でありながら、室内で飼われていると、歩き回ったり、刺激を求めたり、たっぷりとエクササイズをしたくなったりするものなのだ。動物愛護団体、Humane Societyもそう言っている。ここでご紹介するKittyoは、飼い主が猫をリモートで監視しながら猫と遊んでやれる、というデバイスだ。

これのKickstarterキャンペーンは二日前に始まったばかりだが、すでに目標額3万ドルの4倍、12万ドル近くが集まっている。一見、小さなコーヒーメーカーのような形をしているが、KittyoはiOSやAndroidのアプリでコントロールして床や壁にレーザービームを投射し、猫はそれを追っかけて遊ぶ。おやつを出してやることや、内蔵のカメラとマイクで猫の姿をモニタしたり、ビデオに撮ることもできる。

スピーカーもあるので、猫に話しかけることもできる。猫にその気があれば、耳を傾けてくれるだろう。猫にとって残念なのは、Kittyoに猫パンチを食らわせてひっくり返し、粉々にしてしまうことはできない。壁や棚にクランプで固定されるからだ。

クリエイティブディレクターのLee Millerは、友だちの子猫の世話を頼まれたときに、Kittyoを発想した。ひっきりなしに彼からテキストや写真のアップデートを求められるので、彼女はさとった。猫を飼っている人は、その毛むくじゃらのお友だちに夢中なのだ。Kittyoを実際に作ったのは、製品開発スタジオのIon Designだ、そして生産過程はEastbridge Engineeringが監督した。

合衆国のペット市場の規模は555億ドルといわれ、またインターネット接続型デバイスの市場は2020年に3090億ドルになると予想されている。その中には当然、犬や猫をリモートで世話したり、遊んでやるデバイスも含まれるし、その製品はますます多様化するだろう。本誌TechCrunchが最近取り上げたものの中には、電脳給餌器PetNetや、同じくリモートでペットと遊んでやれるPetcubeなどがある。

Kittyoの小売予価は189ドルだが、Kickstarterの出資者には50ドル以上安くなる。発売は11月の予定だ。

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外出先からテレビ電話経由でペットとコミュニケートしながら、おやつもあげられるiCPooch

昨年夏、留守番をさせている犬を少し幸せにするためのPetzilaのPetziConnectの記事を掲載した。遠隔地から、ペットの様子を見ながらおやつをあげることのできるデバイスだった。それとよくにたプロダクトなのだが、iCPoochというプロダクトがKickstarterで資金調達を行っている。もちろんPetziConnectにはない機能も備えている。ペットと双方向のテレビ電話機能を使うことができるのだ。

iCPoochの調達目標額は2万ドルだ。プラスチック製でAndroid/iOSのスマートフォンないしタブレットを装着して、ビデオ映像の送受信を行う。家にいなくても、ペットの犬とお互いの姿を確認できるという仕組みだ。

ちなみにこのプロダクトにスマートフォンないしタブレットはついてこない。すなわち、最も高価なパーツは、iCPooch本体とは別に、自分で、用意する必要があるということだ。設置用のブラケットはさまざまなサイズに合うように、調節できるようになっている。スマートフォンを何台か乗り換えてきて、うちに使っていないデバイスがあるというのなら、それを利用するのが便利だろう。

また、PetziConnect同様に、iCPoochでもおやつをあげることができる(大きめのサイズのビスケットのみではある)。アプリケーションから「drop cookie」のボタンを押せばOKだ。

先程から書いているように、一番大きな違いは双方向のテレビ電話が使えることだ(家庭のWi-Fiを使って、Skype経由で繋げるようになっている)。PetziConnectにもマイクとカメラが搭載されていたが、犬の方から飼い主を見ることはできなかった。

もちろん、犬が飼い主を見たいのかどうかはよくわからない。犬の関心はおやつの出てくるトレイばかりに向くような感じもする。Kickstarterのビデオを見ても、犬が反応をしめしているのはおやつ用トレイばかりであるようにも見える。まあこの辺りは飼い主の「気持ち」に関わることなので、使っていて満足ならば、それはそれで良い話だ。

尚、大好きな飼い主の姿が見えて声も聞こえ、さらにはおいしいビスケットまで出てくる箱があるとなると、犬が興奮してしまってすっかり壊してしまうのではないかという不安はある。この辺は、実際のプロダクトが世に出てこないと、何とも言えない部分ではあるだろう。

下の紹介ビデオにも登場するが、このiCPoochを思いついたのは14歳のBrooke Martinだ。Kickstarterのプロジェクトページでも考案者およびスポークスマンとして名前が出ている。ちなみに、彼女の父親がファウンダー兼COOとなっている。思いつくきっかけとなったのは、家族が忙しい時期に、犬が寂しさのあまり病気のようになってしまったからだそうだ。それで家にいられないときでも、なんとか愛犬とコミュニケートしたいと考えたわけだ。

Kickstarterでは、3月4日までに2万ドルを集めたいと考えている。そうすると5月に、このiCPoochを出荷することができる予定だ。プロダクトを入手するには、早期割引で99ドルからとなっている。繰り返しになるが、iCPoochを利用するには、スマートフォンないしタブレットを別途用意する必要があることには注意が必要だ。

(ライバルのPetziConnectはプロダクト自体にHDカメラおよびWi-Fi接続機能を備えていて、プレオーダーの価格は170ドルとなっている。こちらもまだ出荷されていないが、2014年初頭のうちに手に入れられる予定だとのことだ。)

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(翻訳:Maeda, H


ネットから制御する自動給餌機SmartFeederでペットの過食と肥満を防ぐ

【抄訳】

ロサンゼルスのPetnetが今日(米国時間1/21)、112万5000ドルのシード資金を獲得したと発表した。投資家はGrishin RoboticsKima VenturesSparkLabs Global Ventures、そしてLaunch Capitalだ。Petnetは得られた資金を、最初の製品であるSmartFeederの商用化に投じ、発売は今年半ばを予定している。なお、オーストラリアのペット用品ショップPetnetと、こちらのPetnetはお互いに無関係である。

ここ数年でペットケア産業は不況に強いことを証明した。American Pet Products Associationの統計によると、2008年の世界金融危機のあとでもペット製品への支出は着実に成長を維持し、2013年には合衆国における支出額が推計で555億3000万ドルに達した。その38%、212億6000万ドルが、フードだ。

またアナリスト企業のEuromonitorによると、ペットケア市場は世界的にも成長しており、2013年の総売上は960億ドルと推定される。

ペットのオーナーには、他の支出を切り詰めてでもペットにはお金を投ずる傾向がある。中には、あまりにもやりすぎではないか、と思われるほどの可愛がり方も見受けられる。Association for Pet Obesity Prevention(ペットの肥満防止協会)によると、合衆国の犬と猫の推定54%が、過食による太りすぎ、ないし肥満である。それは言うまでもなく不健康であり、さまざまな疾病の原因、そして短命の原因になりやすい(典型的には、糖尿病、腎臓病、心臓病、癌、関節の障害など)。

今売られているペットフードの給餌機、たとえばPetmate Le Bistro Portion-Control Automatic Pet Feederなどは、タイマーとドアシャッターを使って給餌量を制限する。ペットの首にスマートIDをつけておき、ペットの接近を感知したら給餌機がシャッターを開けて一定量のフードを出すのだ。

後発のPetnetが考えたのは、物のインターネットを利用するペット給餌機だ。定価199ドルのSmartFeederには、インテリジェントなセンサ、学習アルゴリズム、ペットの食餌要件に基づいて給餌量や給餌スケジュールを計算するプロセッサ、などの機能がある。給餌が終わったら飼い主にアラートし、また給餌機内のフードの量が少なくなりすぎるとアラートする。需要はすでに活発で、今現在10000を超える予約が集まっている。

SmartFeederの競合ないし類似製品には、Bluetooth LEを利用するペットトラッカーPuppyや、インターネットからコントロールするペットの遊具PetcubeEggなどがある。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


迷子ペットの識別に顔認識技術を使うPiP

飼い犬や飼い猫を迷い犬/迷い猫にしてしまって、そのまま失ってしまうというのはトラウマに成りかねないほどの衝撃をうける出来事だろう。またもし誰かが迷子のペットを見つけてくれても、どうやって飼い主を見つけられるのかと途方にくれてしまってお終いになってしまうこともよくある。そして収容施設に送られて安楽死させられてしまうことすらあるのだ。PiP(The Pet Recognition Company)CEOのPhilip Rooyakkersは、これをなんとかしたいと思った。そして、ICタグの現状を研究しつつ、迷子になってしまったペットを見つけるシステムを有効に動作させるために、顔認識技術を使うことができないかと考えたのだった。

PiPはIndiegogoにおけるキャンペーンを立ち上げてもいる。目標はアプリケーションを市場に出すために必要な資金のうち、現在のところ不足している10万ドルの資金を調達することだ。

先週バンクーバーで行われたGROWカンファレンスでRooyakkersに話も聞いた。話によると、アプリケーションで利用するシステムは画像認識のエキスパートであるDaesik Jang博士が開発したものであるとのことだ。このシステムにより98%の犬や猫を識別できるのだという。ここにメタデータ(品種、大きさ、体重、性別、色)を加えれば、実際的にはすべてのペットをきちんと認識できるのだとしている。

アプリケーション動作の仕組みを記しておこう。まず、飼い主がPiPにペットの写真をアップロードする。そしてシステム側でペットの顔つきなどの情報を整理して、データベースに情報を登録しておくわけだ。

迷子のペットを見つけた人は、ペットの情報を参照するのにアプリケーションをダウンロードして利用することができる。アプリケーションを通じて、見つけた迷子ペットの写真をシステム側にアップロードするのだ。買主側の方はサブスクリプション方式でアプリケーションを利用する(月額費用1ドル49セントで、収益の2%はペットレスキュー基金に寄付することにしたいとのこと)。ペットがいなくなってしまったとき、PiPは地元の動物保護組織、獣医、そしてソーシャルメディアなどにアラートを流す。

この「Amber Alert」(緊急迷子報告のようなもの)がサービスの肝となる部分だ。他には、どこかで迷子ペットを保護しているという情報があがっていないかを、ソーシャルメディア上で検索したりもする。「迷子ペットの情報をソーシャルメディアに流すだけではありません。アプリケーションをインストールしている(近隣地区の)人には、アラートもポップアップするようになっています。また飼い主との直接的コンタクトも取り情報を収集し、可及的速やかに情報収集・提供を行えるようにします」と、Rooyakkersは述べている。

迷子ペットの発見情報がシステムに寄せられた場合には、送られてきた写真を顔認識技術にてデータ化して、システムに登録されているペットに該当するものがいないかを検索する。ちなみにこの際、誤認識を防ぐために、認識手順を完全には自動化せず、必ず人力でメタデータの確認を行うことにしているとのこと。

もちろんペットの個体識別を行う技術は他にもある。たとえばIDタグや埋込み型マイクロチップなどだ。しかしマイクロチップに記録する情報についてはいろいろなスタンダードがあり、施設によっては情報をスキャンできない場合もあるのだ(訳注:日本の場合に当てはまるのかどうかは不明です)。顔認識は、迷子らしきペットを保護した人の誰もが、特殊な機材なしに情報提供できるのがメリットだとのこと。この手軽さにより、飼い主とペットの再開までの時間を短くしたいというのがサービスの狙いだ。

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(翻訳:Maeda, H)