ロケットスタートアップAstraがSPAC経由でNASDAQに上場の予定、ステルスから現れて1年

昨年12月にアラスカからのテスト打ち上げで宇宙空間に到達したばかりのロケット打ち上げスタートアップAstra(アストラ)が、Holicityという特別目的買収会社(SPAC)との合併を通じNASDAQに上場することになった。最近のSPAC熱はすでに宇宙ビジネスセクターにまで及んでおり、Virgin Galacticがこの新しい波に乗って上場した企業の一つであることを見ると、宇宙船打ち上げについては前例があるが、NASDAQに上場するのはAstraが初めてとなる。

取引の条件は、Holicityが信託で保有する3億ドル(約315億円)と、BlackRockが運用するファンドからのPIPE(パブリック・エクイティへの私募投資)による2億ドル(約210億円)の注入を合わせて、Astraに5億ドル(約525億円)の現金がもたらされることが予想される。この取引によりAstraのプロフォーマ評価額は約21億ドル(約2205億円)となるが、これは同社の評価額から、SPAC合併によってもたらされる5億ドル(約525億円)の現金を差し引いたもの。Astraは、今年の第2四半期までに合併を完了し、その後はティッカーシンボル「ASTR」で取引される予定だ。

Astraはカリフォルニア州アラメダの施設で、小型の軌道上ペイロードを運ぶために設計された独自のロケットを製造している。これまでのところ、アラスカ州コディアックにロケットを輸送して飛行を実施しているが、実際の宇宙港施設ではほんの一握りのスタッフがロケットの搭載と打ち上げを担当した。チームの大部分は、カリフォルニアにあるミッションコントロール施設から遠隔操作で飛行を監督した。同社のモデルは、比較的安価なロケットを高い供給能力で生産することに重点を置いており、ニーズに応じてほぼどこでも出荷・打ち上げが可能だという。

12月のテストが成功したことで、Astraは、打ち上げモデルの構築と反復型開発の作業に何年もかけて取り組んできた成果を得ることができた。同社はもともと、衛星を迅速に打ち上げることを目指し、DARPA(Defense Advanced Research Projects Agency、米国防高等研究計画局)が資金提供して実施した技術開発レースを追求していたが、そのレースは賞金の該当者が出ることなく期限切れになってしまった。12月に行われたテストの成功により、Astraのモデルの実行可能性は証明されたが、実際にペイロードを届けるための軌道速度を達成するにはわずかに足りなかった。同社によると、これは比較的簡単に解決できる問題であり、ソフトウェアの微調整で完全に管理できるとのことで、今年の夏には最初の商業衛星を納品する予定だという。

Astraは、最終的には2025年までにペイロードを毎日のように打ち上げることを目標としている。SPACのニュースに伴うブログ記事の中で、Astraの創業者兼CEOのChris Kemp(クリス・ケンプ)氏は「宇宙サービスのプラットフォームを構築する」ことにも取り組んでいきたいと述べており、現在のロケット事業の域を超えた野心を示唆している。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Astra 新規上場 SPAC

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nakazato)

テスラが同社オートパイロットのライセンス供与に意欲、他メーカーと予備交渉をすでに開始

Tesla(テスラ)は、高度な自動運転技術である「オートパイロット」や、自律運転技術の改善のために自社開発したニューラルネットワークのトレーニングシステムを含むソフトウェアのライセンシングに意欲を見せている。TeslaのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、米国時間1月27日に開かれた第4四半期収支報告会でそうした考えを示した。その上、同社はすでに「オートパイロットのライセンス供与について他のOEMと予備的交渉を行った」事実も公表している。

2020年末、同社はオートパイロットのいわゆる「完全自動運転(FSD)」バージョンのベータ版の展開を開始している。

通常版のオートパイロットは、基本的にはハイウェイでの走行を主眼とした高度なクルーズコントロールが使える高度運転支援(ADAS)機能の一般リリース版に組み込まれている。今回の収支報告会でマスク氏は、もしライセンシングの方向性が決まった場合には、同社のFSD機能を、その契約が成立する前に提供したい考えを示した。

マスク氏は、Teslaの「哲学は決して庭(全体)を壁で囲うようなものではない」と訴え、同社は他の自動車メーカーにもSupercharger(スーパーチャージャー)ネットワークと自律性ソフトウェアを使えるようにする計画があると強調した。事実、彼は会社として自社の自律運転技術を「他の自動車会社」に「ライセンスすることをこの上なく喜んでいる」と述べている。

Teslaの技術が標準的な人間のドライバーを大きく上回る確実な信頼性を実証するためには、超えなければならない決定的なハードルがある。それは、ニューラルネットークの仕事をクルマの中に移すことだ。そして、そこへ知覚エンジンにパワーを与える分析結果を提供するには、それらを映像化する必要がある。これは単一のカメラと単一のフレームでトレーニングされたニューラルネットワークのニューラルネットをベースにしたシステム全体のフルスタックの移行だ。

そのために、Teslaは映像ラベリング用のソフトウェアを開発した。それは「ラベリングの効率に大きな影響を与える」ものであり、最終的にはラベリングを自動化する目標がある。マスク氏は(自社の業績を控えめに語るような人物ではないと忠告しておくが)、「それが世界で最も優れた桁違いに高性能なニューラルネットワーク・トレーニング・コンピューター」だと信じていると主張する。さらに「潜在的にはサービスとして提供できるものでもある」と言い加えている。

膨大な量の映像データを使ったトレーニングにより、Teslaはそのソフトウェアの信頼性を人間のドライバーを100%とした場合に200%に向上させ、最終的には「標準的な人間よりも2000%」にまで高めるとマスク氏はいう。だがまたそこでも、この技術的成果を自社の中に封印しておきたくはないと訴えていた。

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タグ:Tesla自動運転

画像クレジット:Christopher Goodney/Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

イーロン・マスク氏が電動トラックTesla Semiの生産準備は整ったがバッテリー不足がネックと発言

Tesla(テスラ)のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、2020年第4四半期の決算報告の場で、全電動パワートレーンを採用した貨物輸送セミトラックTesla Semi(セミ)の工学系の開発が完了したことを発表した。同社は2021年中にTesla Semiの出荷を開始したいと考えているが、第4四半期収支報告書とマスク氏の話によると、生産にブレーキをかけている問題としてバッテリーセルの供給不足があるという。

「現在、たとえばTesla Semiといった新型車の開発を加速できない最大の原因は、ひとえにセルの不足です」とマスク氏。「今すぐSemiの生産しようと思えば、すぐにでも簡単に始められますが、十分な数のセルが手に入りません」。

だがマスク氏は、同社の4680バッテリーパックの生産が始まれば、需要に見合う十分な数のセルが揃うはずだと主張する。このバッテリーパックは、いわゆる「タブレス」構造による高エネルギー密度のもので、走行距離が長い独自開発の新型セルだ。

「Tesla Semiには乗用車の5倍のセルが使われますが、販売台数は乗用車の5倍というわけにはいかないので、現在、生産するのは理に適いません」とマスク氏。「しかし、セルの生産制限が解消されたなら、ただちに生産を開始するのが最善策です」。

その制約は、同社バンの開発予定にも同じ影響を与えているとマスク氏はいう。そしてセルの制約が解消された場合には、同様にそのカテゴリーの車種も開発を進めることができるようになると彼は話す。

Teslaには、年間計200ギガワット時の生産能力を有するインフラを2022年までに整備することで、セルの製造を「飛躍的」に増大させる大計画があり、同年までには実際にそのおよそ40%の生産を可能にするという目標を掲げている(将来、製造工程の改善によりセルの電力量、つまりギガワット時は増加し、その後も次第に向上していくとのことだ)。

関連記事:未来のテスラ車のバッテリーは車体と一体構造で剛性、効率、安全性、コストを改善

カテゴリー:モビリティ
タグ:Teslaイーロン・マスク電気自動車バッテリー

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(翻訳:金井哲夫)

Tula Micは、USB-Cマイクとしても使用できるパワフルなポータブルレコーダーだ

Tula(トゥーラ)は、音声取り込みのための使いやすいハードウェアとソフトウェアを開発することを目的に設立された新しい会社だ。昨年行われたクラウドファンディングの成功を受けて、最初の製品であるTula Mic(トゥーラ・マイク)が出荷された。Tula Micは、パソコンやモバイル機器用のUSB-Cマイクであると同時に、ストレージを内蔵した専用レコーダーでもあり、最大14時間の連続使用が可能な専用バッテリーを搭載している。それは魅力的な価格帯で多くのユーザーのニーズに適合できる、力強い初製品だ。

基本

Tula Micは小型の製品だ。一組のトランプ程度の体積や面積であることを考えると、まさに「ハンドヘルド」と表現するのがふさわしい。物理的なデザインとしては、上部にマイクユニット、両側にコントロールボタン、そしてハードの背面中央にUSB-C充電ポートを備えている。また、左上側面には標準の3.5mmポートジャック装備していて、モニターや再生用のヘッドフォンだけでなく、ラベリアマイク(ピンマイク)の入力にも対応しており、Tulaを効果的に身に付ける機材にすることができる。

Tula Micの、録音ユニットが入っている上部の網目部分のすぐ下には、2つのライトが付いている。それらはゲイン/ピーキングインジケーターと録音インジケーターで、シンプルだがわかりやすいビジュアルフィードバックが提供される。内蔵メモリは8GBで、内蔵の充電式バッテリーは最大14時間の連続録音を提供する。内蔵される録音ユニットは1つではなく2つだ。1つはカーディオイド型の単一指向性で、マイクに向かって喋る人の声を捕らえる。そしてもう1つは無指向性で室内の音を捕らえるもので、イベントやインタビューの使用に最適だ。

Tula Micにはスタンドが付属しており、持ち運びに便利なように折り畳んで本体にマグネットで固定することができる。また、取り外しも可能で、標準的なマイクロフォンスタンド向けのネジ式アタッチメントに交換することができる。シンプルでエレガントなデザインは、アクティブな使用には非常に便利だが、独自のマウント方法を採用しているため、アクセサリーを万一紛失してしまった場合には、例えば標準的な三脚用ネジ穴を使っている場合のように一般的なものを使うことはできない。

デザインと性能

Tula Micのデザインからは間違いなくレトロな美学が伝わってくる、平べったく楕円形の側面形状はすぐに目を引き、一目でそれと分かるようになっている。独特の外見は、手によるホールド性にも優れているが、スタンドモードで使用すると、ユーザーが使用時にどのようにマイクを扱うべきかがすぐにわかる。フリップダウン式のスタンドはエレガントで、重量感のある金属製の構造によって、マイクをしっかりと固定する。

Tula Mic の左右の側面にあるコントロールボタンにはそれぞれラベルが付けられているが、それぞれが何をするのものかを覚えるまでには、付属のユーザーガイドを何度も参照しなければならなかった。アイコンは役に立つが、必ずしもすぐに直感的に使えるとは限らない。だが、タッチ式のパネルや入力スクリーンではなく物理的なコントロールがあるのはよいことだ。

Tula Micの性能で特筆すべき最も重要な点は、有線USB-Cでもスタンドアロンのレコーダーモードでも、素晴らしい音を実現できるということだ。また、無指向性と単一指向性の集音パターンを切り替えることができることから、1本で多様な用途に使えるという意味でもとても有用だ。ポッドキャスティング、授業や講義の録音、対面インタビューの録音などで、変わらず簡単に高品質の結果を得ることができる。

そして、Tulaにはローカルノイズキャンセルアルゴリズムが内蔵されていて、室内の背景音を少し録音するだけで、自動的に続く録音からその音を消去してくれる。これは非常に扱いやすく驚くほど効果的な機能で、後に録音したものをOtter.ai(オッターAI)のような文字起しサービスに与える際に大きなメリットを発揮する。

まとめ

Tula Micの199ドル(2万円強)という価格は、市場をリードする USB マイクの多くと似たような価格設定だ。それがフル機能を備えたスタンドアロンのデジタルレコーダーでもあるという事実は、別途デジタルレコーダーを買う場合には同じくらいの支払いが必要であることを考えると、コンパクトなパッケージで柔軟なポータブル録音の手段を探しているひとにとっては明らかな選択肢となる。

関連記事:ゼンハイザーのオンカメラマイクMKE 200はホームビデオ会議用に最適

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(翻訳:sako)

超コンパクトな家庭用トレッドミルTreadly 2はアプリでコミュニティとの連携も可能

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行が続く中、自宅でアクティブに過ごすための選択肢がますます重要になっている。Treadly(トレッドリー)はコンパクトで使いやすく、魅力的なスマートコネクテッド機能を備えた家庭用トレッドミルを開発することに注力しているスタートアップだ。同社は最近、第2世代の製品を発表した。この「Treadly 2 」と名づけられた新モデルは、超コンパクトで、ハードウェアの改良により使用者の体重制限も引き上げられ、さらにワークアウト時間を延長する冷却機能も追加されている。

基礎知識

Treadlyのデザインは、おそらくあなたが想像するよりもずっと小さい。ベース部分の高さはわずか9.4cm、重量は35kgだ。デッキ全体の長さは142cmで、幅は63.5cm。可倒式のハンドルは、速いペースでジョギングする際には伸ばすことができ、ウォーキングを行うだけなら畳んでおける。

デッキにはディスプレイが内蔵されており、スピード、総歩数、時間、距離などの主要なデータを白黒でシンプルながら見やすく表示する。手すり部分には手動で操作する各種コントロールが装備されているが、ベーシックモデルでは専用のリモコンで、アップグレード版の「Treadly 2 Pro」ではBluetooth経由でTreadlyアプリ(現在はiOSのみだが、Androidも近日中にリリース予定)を使って操作することもできる。

また、Treadly 2にはBluetoothスピーカーが内蔵されており、スマートフォンを接続して好きなアプリで音楽を再生しながらエクササイズに励むことが可能だ。TreadlyのiOSアプリでは、コミュニティやライブビデオと連携し、繰り返しワークアウトを行うこともできる。ユーザーはグループに参加したり、自分でグループを作ることもでき、他の人が運動している様子を見ながら一緒に運動したり、ユーザー同士が歩数や距離などの課題を出し合える機能も用意されている。

デザインと機能

Treadlyのデザインは前述のとおり非常にコンパクトで、狭いスペースにもフィットするサイズだ。使わないときには、ほとんどのソファの下に収納できるし、縦に置けば壁際やクローゼットの中に片づけることもできる。ミニマルなデザインは魅力的で、そのまま部屋に置いておいても一般的なエクササイズ器具ほど目立たない。

デッキに内蔵されたディスプレイは、コンパクトなサイズを維持しながらも、ホームジム器具に求められるすべてのフィードバックの数値を表示できる。もしこれが可倒式のハンドルバーに装備されていたら、運動中に定期的にチェックするのも簡単になるが、そうすると間違いなくバーを畳んだときに邪魔になる。それに多くの人にとって、統計的な数値が見づらいくらいの方が実はちょうどいいのかもしれない。思ったよりも数字が伸びていかないと、必要以上にワークアウトがきつく感じることがあるからだ。

ベーシックモデルには、有能でコンパクトなリモコンが付属する。ストラップがついているので、トレッドミルを使用している間には腕にかけておけば見失うことはない。Bluetoothスピーカーは期待するほどすばらしい音ではないかもしれないが、運動中に音楽を流すには必要十分といったところだろう。他にスピーカーやイヤホンを用意せずに済む。

画像クレジット:Treadly

実際にTreadly 2を使ってみたところ、確かに走ったり歩いたりする運動は可能だが、いくつか注意点もある。まず、本当の意味でのインドアランニングを期待してはいけない。このサイズのトレッドミルとしては、確かに耐荷重は優れているものの、最高速度は時速8kmほどなので、ほとんどの人にとっては低強度のジョギングにしかならない。ハンドルバーを下げると時速6kmまで落ちる。早歩きするくらいの速度だ。

Treadly 2はコンパクトな製品にもかかわらず、特に新しく改良された冷却システムのおかげで、時速8km以内で使用する分には使用時間に制限がなく、いつまでも走り続けることができる。これはすばらしい特長だ。室内に籠もって座りっぱなしのライフスタイルを改善するためと考えれば、Treadly 2の速度設定は、フィットネス上級者を除くほとんどの人にとって十分だろう。

結論

このTreadly 2は利便性、ソーシャル機能、ガイド付き使用、コネクテッドコントロール、省スペース設計を見事に融合させたコネクテッドトレッドミルで、ベーシックが749ドル(約7万8000円)、プロが849ドル(約8万8000円)と、価格も手頃な範囲に収まっている(すべてニューイヤーセール特別価格)。人気のエクササイズバイク「Peloton(ペロトン)」と同様、ほとんどの人が実際に長期的に使用する可能性が高い。この未曾有の時代の長い冬の間、アクティブに過ごすには最適だ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Treadlyエクササイズレビュー

画像クレジット:Treadly

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(翻訳:TechCrunch Japan)

クラシックな炭火焼きとモダンなアイデアが融合したNomadのスーツケース型炭火焼きグリル

ダラスを拠点とするNomad(ノマド)は、古典的な調理方法を現代化した。とは言っても、ネットにつながったりスマート機能を搭載しているわけではない。Nomad Grill & Smoker(グリル・アンド・スモーカー)は昔ながらの炭火焼きグリルを、気の利いた工業デザインできれいな形に収めてポータブル化したというもの。同時に、上級者レベルの調理も可能ながら、初心者でもおいしい炭火焼きが作れる。

基本仕様

Nomadのグリルの外観は、映画の撮影班が持ち歩いていそうな洒落た機材ケースと、最新のMac Proなんかを掛け合わせたような感じだ。一体鋳造されたアルマイト加工のアルミニウム製で、外側は耐久性に、内側は保温性に優れている。サイズは縦横およそ60センチメートル、厚みが約24センチ、総重量は約13キログラム。中に収まるステンレスの鋳造グリルが基本セットに含まれる。

13キロはちょっと重いように思えるが、Nomadの調理面積を考えれば非常に軽いほうだ。グリル1枚で蓋ができるモード(スモークができる)でおよそ1370平方センチメートル、オープンモードなら約2740平方センチメートルまで広げられる。グリルをもう1枚追加購入すれば、両面を使って調理ができる(網焼きのBBQ向き)。

ケースには、頑丈な二重ラッチ式の留め具が2つと、持ち運ぶことを考えて強化型のハンドルが備わっている。本体を置いて調理する際には、シリコン製の滑り止めが表面を保護してくれる。手でスライドさせて空気の流れと炎の強さを調整できる、磁石式の通気口が両脇にそれぞれ1つずつある。

デザインと性能

画像クレジット:Nomad

Nomadのデザインは思いのほかシンプルだ。言ってしまえば金属の箱なわけだし。しかし、その中をちょっと覗くだけで、非常に高度な仕組みが見てとれる。外側が高温にならない二重構造もそのひとつ。調理する人にとって安全であるばかりか、実際に調理する際の置き場所も、素材による制限をあまり受けない。ポータブルグリルにとって、それは大きな長所だ。

とくにグリルは熱伝導のいいハニカムデザインで、わずかにドーム状に盛り上がっているため、下の炭火からの距離が稼げるようになっている。取り外しができ、本体には磁石で固定される仕組みだ。これは持ち運ぶ際に安心できる。少々ぶつけても、中のものが散乱しない。

もうひとつの大きな特長は、ちょっと見には細かいことのようだが、ケースに取り付けられた温度計だ。グリルの温度が一目でハッキリとわかる。アナログ式なので電池もいらない。これも持ち運ぶ際には有り難い。

実際にグリルは、優れた炭火焼きグリルに求められる要素をすべて備えている。このサイズのポータブル式にしては驚くべきものだ。ひとつ、ぜひお薦めしたいのは、チムニー型の火起こし器だ。これがあれば火起こしがずっと楽になる。どんなバーベキューコンロを使うときでもかなり重宝する。

画像クレジット:Nomad

私はスモークをした際に、Nomadの性能に本当に感心した。蓋を閉じると一定の温度を長時間保ってくれる。調理具合を調整したいときも、本体に備わっている通気口で簡単に温度調節が行える。炭火から食材までの適切な距離も、素晴らしい味わいを与えてくれる。

まとめ

Nomad Grill & Smokerの価格は599ドル(約6万2000円)。かなり高価に感じられるが、市場では、便利でありながら、これだけの性能を提供してくれる唯一の存在だ。家でも旅先でも、Nomadは趣味の料理人の道具一式にぜひ追加したい1台だ。その気になれば据え置き型の炭火焼き専用グリルに置き換えることも可能な、オールインワンの助っ人になる。

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画像クレジット:Noma

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(翻訳:金井哲夫)

ヴァージン・オービットがオランダ初の防衛衛星を打ち上げ、航空機を使った同社の柔軟な打ち上げ能力を実証へ

Virgin Orbit(ヴァージン・オービット)は軌道打ち上げの成功後も、歩みを緩めるつもりはない。同社は、オランダ王立空軍(the Royal Netherlands Air Force、RNAF)のペイロードの打ち上げを発表したばかりだ。これはオランダ国防省が開発した初の衛星で、さまざまな通信実験のテストプラットフォームとして機能する小型衛星だ。

この衛星が 「BRIK-II」 と呼ばれるのは2機目だからではなく、RNAFが所有し運用した最初の飛行機である「BRIK」にちなんで名づけられたからだ。このミッションはVirgin Orbitがデモンストレーションに成功した後の最初の商用運用の1つで、年内に打ち上げられる予定だ。さらにこれは相乗りミッションとして計画されており、他のペイロードも加わるとことになる。おそらく米国防総省が、VirginOrbitの同省向け防衛産業子会社であるVOXSpaceと協力して、ミッションに何かを追加するかを計画している

今回のミッションは、ロケット打ち上げ市場におけるVirgin Orbitの独自の優位性示す重要なデモンストレーションとなる。そのうちの1つは、小型通信衛星を打ち上げる際に米国防総省とその同盟国の防衛機関が、宇宙分野でどのように協力できるかを示すことだ。同社はまた「後期ペイロード統合」機能を披露する機会としてミッションを使用する。これは、打ち上げ直前にLauncherOneロケットにペイロードを追加する能力を意味する。

今回の飛行では準備期間が十分に用意されているため、後期ペイロード統合を行う必要はないが、Virgin Orbitのロケットの魅力の1つに、離陸高度までロケットを輸送するキャリアジェットが滑走路を離れる直前に、迅速にロケットに衛星を追加できることがある。このデモはRocket Lab(ロケット・ラボ)やSpaceX(スペースX)などの、ロケット市場における他社のサービスとの違いを示すのに役立つだろう。

関連記事:ヴァージン・オービットが改造747からロケットを宇宙へ発射する様子を公開

カテゴリー:宇宙
タグ:Virgin Orbit

画像クレジット:Virgin Orbit

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

モデルナが既存の新型コロナワクチンも変異株に効果ありと発表

Moderna(モデルナ)が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異型に対しても、同社のワクチンが引き続き有効であるようにするために、行っているステップの詳細を説明した。そこで説明されている内容は、既存の新型コロナワクチンを使って、3回の接種でどのようにブースター効果を得るかの検証方法や、英国と南アフリカで初めて確認された新しい変異ウイルスの、スパイクタンパク質を標的とするようにデザインされた、系統特異的なワクチンの開発についてだ。

Modernaはプレスリリースの中で、こうした手段を「念には念を入れて」追求していると語っている。なぜなら初期の研究では、既存のワクチンがこうした新しい系統に対しても(南アフリカで確認されたB.1.351系統に対しては多少有効性は損なわれるものの)、変わらず有効であることが示されているからだ。とはいえ、同社がウイルスの変異に対して迅速に対応していることは心強い。なぜなら今後、現在のパンデミックが一度収束したとしても、新型コロナウイルスを長期的に制御下に置き続けるためには、すばやい対応を続けていくことが必要になるからだ。

さらにModernaは、同社の次のワクチン候補や既存のワクチンが、市場に出回っている「すべての主要なワクチン候補」と組み合わせて使用されることによって、追加の免疫導入能力を提供できるのではと述べている。つまり、同社は自社のワクチンを、オックスフォードやPfizer / BioNTech(ファイザー / ビオンテック)のワクチンと組み合わせて、免疫力を高めるために使用することができると考えているということだ。このことによって自社もしくは他社のワクチンが不足した際に、ブースター効果をタイミングよく与えるための緊急需要を満たすことができる。

もちろん、この中で最もすばらしいニュースは、Modernaが現在世界中の人々に提供しているmRNAベースのワクチンが、この先もSARS-CoV-2ひいては新型コロナウイルスに対する保護を、引き続き提供できることを示唆する証拠が出てきたことだ。特に英国の変異株に対しては、ワクチン接種を受けた患者の免疫力の低下は見られないという研究データが出されている。南アフリカの変異株については、その有効性の低下は、主に注射によって提供される免疫がより早く減衰していることに起因している可能性がある。つまり、単に追加の注射を、予定されていた期間よりも短い間隔で行えば良いだけなのかもしれない。とはいえ少なくとも初期段階では、これは世界的なワクチン接種アプローチに大きな変更を強いるものではないだろう。

カテゴリー:バイオテック
タグ:Moderna新型コロナウイルスワクチン

画像クレジット:ADEK MICA/AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

独Wingcopterが米国に進出し新世代配送用ドローンを展開、4年間の自己資金運営を経て22.8億円調達

ドイツのドローン技術スタートアップWingcopter(ウィングコプター)は、これまでほぼ自己資金でやってきたのだが、初めての大型ベンチャー投資となるシリーズAラウンドで2200万ドル(約22億8000万円)を調達した。

ドローン配送に特化する同社は、2017年の創設以来、長い道のりを経て、特許技術である独特なティルトローター機構を採用した配送用Wingcopter 178 Heavy-lift(ヘビーリフト)の開発、製造、飛行を実現させた。これは、垂直離着陸機が持つあらゆる利点と、長距離の水平飛行を可能にする固定翼機の長所を持つものだ。

この新しいシリーズAラウンドは、シリコンバレーのベンチャー投資企業Xplorer Capitalと、ドイツの成長株ファンドFutury Regio Growthが主導した。WingcopterのCEOで創設者のTom Plümmer(トム・プラマー)氏はインタビューの中で、シリコンバレーの投資企業を加えたことは、同社にとって特に重要だったと話している。FAA(米連邦航空局)の規制をクリアして事業認可を得るための試験飛行の実施や、将来の米国におけるドローン製造のための同国支社設立など、米国進出の準備を進めている最中だからだ。

Wingcopterはすでに、世界各地のさまざまな市場で商用運用を行っている。たとえばバヌアツでは、ユニセフと共同で辺境地域にワクチンを届けている。タンザニアでは、政府とともに医療物資の双方向輸送を行っている。アイルランドでは、インスリンの輸送のために世界初の目視見通し外(BVLOS、緊急対応のための人間のオペレーターが目視できる範囲を超えてドローンが飛行することを意味する専門用語)の運用を世界で初めて実現した。

WingcopterのCEOで創設者のトム・プラマー氏(画像クレジット:Jonas Wresch)

これまでWingcopterはドローンのOEMメーカーとしてのビジネスモデルを追求しており、彼らのドローンを効果的に購入したいという熱心な顧客もいた(ある客などは、まだ会社用の銀行口座もないうちに送金しようとしきたとプラマー氏は話す)。しかし現在は、ドローンで「サービスとしての配達」を提供する事業を進めようとしている。苦労して技術を一から作り上げ、事業展開に必要な世界各地の規制当局の認可を取得してきたプラマー氏と共同創設者たちは、その過程でこう悟った。サービス事業への参入は単に新しい収入源を得るためのものではなく、潜在顧客のより多くのニーズに、より良い対応できるようにするためのものだと。

「認可の申請、認可の取得、そして今は5つの大陸のいくつもの国との共同事業を通して、実際にBVLOS飛行でドローンの運用を行っている私たちは、それに大変に長けているのだと知りました」と彼はいう。「それが非常に大きな収入源となりました。収益の半分以上を占める時期もありました。しかしOEMとしてビジネスモデルの拡大を考えると、それは何というか……リニアです」。

確かな収益と安定した需要によるリニアな成長は、大学生たちが家族や友人から少額の資金を集めて設立し、自己資金でやってきたスタートアップであるWingcopterにすれ重要なことだった。しかしプラマー氏は、彼らが開発したテクノロジーにはもっと大きな潜在力があると、みんなで話しているという。しかも、ドローンによる「サービスとしての配達」市場の急激な拡大が、旧来型のベンチャー投資家に対して説得力を持つようになっている。初期のころからWingcopterに話を持ちかけるベンチャー投資企業はあったものの、その当時は彼らの方向性に合わないと感じていたとプラマー氏は話す。だが、状況は変わった。

「この4年間、自己資金でやってこられたのはラッキーでした」とプラマー氏。「なにせ、ドローンの販売収益だけで、30人もの従業員を雇えたのです。しかしある時点から、本気で収益の計画を考えるようになると、月々決まった収益がほしくなります。ソフトウェアビジネスの、サービスとしてのソフトウェアのように継続されるものです」。

Merckの配送を行うWingcopter 178配達ドローン。

Wingcopterはまた、サービス事業にとって都合のいいヘッジを構築することもできた。それは自社がハードウェアの供給元であることに加え、商用ドローン飛行の黎明期に世界の数多くの航空規制当局と密接に協力して規制プロセスを作り上げてきた実績によるものだ。たとえば現在同社は、FAAと認可のための協議の最中だ。週に1度当局を訪問して、BVLOSドローン運用のための認可手続きを協議している。規制環境を理解していることと、さらには規制環境の構築の手伝いもしていることが、自社に専門家を雇い入れて規制対応部門を創設するのが難しい企業への大きなセールスポイントになる。

だが同社は、およそ6kgの荷物を搭載して最大時速160kmで120kmまでの範囲を飛行できるWingcopter 178 Heavy-Liftを販売するだけではなく、OEMとしての役割も継続する。なぜなら、そのユニークなティルトローター機構により、飛行効率がよいばかりか、さまざまな条件下での飛行も対応できるからだ。他のドローンと違い、より厳しい条件での離着陸ができる。

Wingcopterは、ハードウェア開発業者としての栄光の上にあぐらをつもりはないとプラマー氏は話す。同社は間もなく、異なる能力を有する新型機を発表し、OEMとして、またサービスとしてのドローン事業として、対応可能な市場の範囲を拡大する予定だ。

 

米国に進出しても、配送市場に重心を置くことに変わりはないが、その特異なテクノロジーが、観測や調査などの市場や、さらには通信分野の需要にうまく対応できない理由はないとプラマー氏は指摘する。しかし、Wingcopterには望まない市場がある。軍事と防衛だ。これらは宇宙航空とドローンの市場では上得意客ではあるが、プラマー氏によれば、Wingcopterには「持続可能で効率的なドローンソリューションを生活の向上と命を守るために創造する」という理念があるという。そして彼らは、この理念に沿うあらゆる潜在顧客に目を向けているが、防衛産業はこれに当てはまらない。

同社はシリーズAラウンドのクローズを発表したばかりだが、すでにいくつかの有望な投資家にシリーズBラウンドへの参加を呼びかけているとプラマー氏は話す。さらに、FAAの認可に必要な試験過程で力になる、内蔵システムソフトウェア開発と飛行運用試験のための人材を米国で募集する予定でいる。

プラマー氏は、Wingcopterの特許技術であるティルトローターからはロングテールとしての価値が生まれ、幅広い業界で活躍できる可能性があると見ている。だが、その価値を本当に実現するまでは、M&Aによる可能性は一切探らないという。その一方で同社は、ユニセフのAfrican Drone and Data Academy(アフリカン・ドローン・アンド・データ・アカデミー)に協力して、ドローンの飛行と運用のための訓練プログラムを実施するなど、未来の潜在顧客のための種まきを始めている。

Wingcopterがドローンによる配送事業に明るい未来を描いていることは確かだ。他に差をつけるハードウェアの上に構築した事業に集中し、さらに世界の規制作りに貢献することで、その未来の中心に同社が立てるようになるだろう。

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カテゴリー:ドローン
タグ:Wingcopter資金調達ドローン配送

画像クレジット:Wingcopter

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(翻訳:金井哲夫)

Cloudflareが新型コロナワクチンを配布する世界中の保健当局・機関にデジタル待合室を無料提供

ウェブインフラ企業Cloudflare(クラウドフレア)は米国1月22日、新型コロナウイルスワクチン接種を提供する世界中の保健当局・機関に公正で公平、そして透明性のあるデジタル待ち列を維持する方法を供給すべく、完全無料の新しいツールを発表した。同社のProject Fair Shot initiative(ワクチン公正接種プロジェクト)が、要件を満たした組織に無料で新しいCloudflare Waiting Room(Cloudflare待合室)を提供する。今後ワクチン接種を受ける人が登録し、接種待ちの列のどのあたりに自分がいるのか常にアップデートされる透明性ある情報を得る手段となる。

「オースティンのオフィスに勤務する当社幹部の妻が、新型コロナワクチン接種プログラムに両親を登録しようとしていました」と同社のCEOであるMatthew Prince(マシュー・プリンス)氏は電子メールで説明した。「登録サイトはクラッシュし続けました。そして彼女は夫にこういいました。『なぜCloudflareは、ワクチン接種のサイトをサポートする順番待ち機能を構築しないの?』。そうして当社はまさにその機能の開発に取り組み始めました。2月初旬に立ち上がる予定です」

世界中の人がウイルスの脅威に直面しているなか、可能な限り早くワクチン接種を展開しようと試みるときに起こる、多くのインフラの問題を軽減するのに役立つツールの緊急の必要性を認識し、同社はリリース時期を変更して追加のリソースをプロジェクトに注いだ。

「チームには、Waiting Room機能の予定されていた立ち上げを前倒しするよう話しました」とプリンス氏は付け加えた。「チームは昼夜休むことなく取り組みました。というのも、ワクチン接種の展開のサポートがいかに重要かを認識していたからです。こうしたプロジェクトは真にチームを駆り立てる種のものです。幅広い問題を解決するのに当社のテクニカルな専門性とインフラを使い、ポジティブな影響を与えられるのです」。

テクニカル面に関しては、同社によるとCloudflare Waiting Roomの実装はシンプルで、同社の既存のデリバリーネットワーク上で構築されているあらゆる予約登録ウェブサイトに追加できる。エンジニアリングやコーディングの知識は不要だ。サイト訪問者はそこで登録ができ、順番待ちの列に加わったという確認を受け取る。そして順番が回ってきた時、ワクチンを管理する組織のサインアップページに誘導するフォローアップを受け取る。追加の設定オプションで Waiting Room運営者は、予想待ち時間や順番が近づいてきたときのアラーム(今後のアップデートで導入される見込み)を登録者に提供することもできる。

プリンス氏が言及したように、Waiting RoomはすでにCloudflareのプロジェクトロードマップにあったもので、実際には需要が多くて供給配分が限定的な他のアイテムへの活用が意図されていた。絶対に手に入れたいコンサートチケットや注目の最新スニーカーの発売などだ。しかしFair Shotプログラムは必要とする組織に完全無料で提供され、商用プロダクトとはならないはずだ。ワクチン接種待ちに関心のある人はCloudflareの登録ページでサインアップできる。

「当社はFair Shotプロジェクトで、接種対象者全員が公平に新型コロナワクチンにアクセスできるようサポートする用意がいつでもできています。他の人々と同様、この病気を乗り越えるのを楽しみにしています」とプリンス氏は説明した。

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(翻訳:Mizoguchi

人気の次世代音声SNS「Clubhouse」がクリエイターへの支払い計画を発表、Andreessen Horowitz主導の新ラウンド準備中

音声によるライブチャットを利用したSNSであるClubhouseは新しい資金調達ラウンドを準備していることを確認した。ただし具体的な金額は明らかにされなかった。シリーズBラウンドをリードするのはAndreessen HorowitzでパートナーのAndrew Chen(アンドリュー・チャン)氏が担当する。この発表の直前にThe Informationが「Clubhouseは評価額10億ドル(1038億円)で資金調達中」という記事を公開していた。TechCrunchは今回のラウンドの評価額、調達予定額を確認しようとしている。それと別に我々は、Cubhouseがサブスクリプション、チップ、チケット販売などにより、クリエイターがプラットフォームで収入を得る機能を導入する計画を確認している。

シリーズBラウンドによる資金はこの「クリエイター助成プログラム(Creator Grant Program)」にも充てられる。Clubhouseブログによればのプログラム「プラットフォーム上で人気を得つつあるクリエーターをサポートする」ための仕組みだという。Clubhouseのモバイルアプリはセレブや政治家などをクリエイターとして引きつけることに驚異的な成果を挙げている。クリエーターが収入を得られるようにすることは現在のクリエーターの関心を持続化させると同時に、新たな関心を刺激してメンバーへの参加を促すのに役立つことは間違いない。YouTubeやTikTokでインフルエンサーのようになれるというのは魅力的な可能性だ。

もちろん、ユーザーの収益化と同時にClubhouse自身の収益化も追求されるはずだ。今のところ、このプラットフォームはすべてのユーザーに無料で提供されており、ユーザーに課金するプラン、方法はまだない。広告もサポートされていない。メンバーがクリエーターに支払いを行う方法が追加されれば、Clubhouse自身がその一部を手数料として保持する機会が得られるはずだ。

クリエイターのための収益化機能の開発スケジュールは、現時点ではまだ十分に厳密に決定されていないようだ。Clubhouseは3つの分野(チップ、チケット、サブスクリプション)について「この数カ月間 」に最初のテストを開始すると述べている。YouTubeなどのクリエーターに収益化の機会を提供するPatreonのような機能をClubhouseプラットフォームに組み込むことを考えているのかもしれない。この中で「チケット」は独特で、座談会形式のClubhouseイベントと相性の良いオプションだ。チケットの導入は バーチャルイベントを開催したい企業などがClubhouseを利用することを後押しする可能性がある。

同社のアプリは今のところiOS版のみだが、Android版の開発を開始し、ニーズの急増に対応できるようバックエンドのスケーリングにも投資する。人材の獲得、不正利用を検出し排除するためのツールの開発にも力を入れていくと発表した。Clubhouseは、過去に悪用の防止に関して失敗があったと批判されたことがあったので開発のこの側面には各方面の関心が集まるだろう。同社はまたユーザーグループ(アプリの用語では「クラブ」)を検索、表示する方法の改良も行う。

Clubhouseがホストしている公開のクラブ「タウンホール」でファウンダー、CEOのPaul Davison(ポール・デビッソン)氏は同社には週あたり200万人のアクティブユーザーがいることを明らかにした。また現在同社の投資家は180を超えるとと述べていることも注目だ。シリーズB段階のスタートアップにしては大きな数だが、その多くは小規模な独立投資家で投資も少額だろうと思われる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

スペースXが最新Falcon 9打ち上げで衛星投入数の記録達成、143機の衛星を軌道上へ

SpaceX(スペースX)は米国時間1月24日に実施されたTransporter-1のミッションで、1回で投入された衛星数の記録を更新した。この打ち上げは同社のライドシェア専用ミッションの最初の試みで、複数の顧客でロケットのペイロード容量を分割することでそれぞれのコストを削減しながら、完全な打ち上げの実施と必要な収益のすべてをスペースXに提供した。

今回の打ち上げには143機の衛星が含まれており、そのうち133機はペイロードを予約した他の企業からのものだった。スペースXはまた自社のStarlink衛星10機を打ち上げ、同社のブロードバンド通信ネットワークを運用するためにすでに軌道上に送られている1000機以上の衛星に加えた。先週の打ち上げ配信の中で同社は、カナダで顧客へベータ版サービスを開始し、プライベートなプレローンチテストを英国にも拡大することを明らかにした。

本日の打ち上げでは、48機のSuperDove地球観測衛星を打ち上げたPlanet Labs、36機の自社製小型IoT通信衛星を打ち上げたSwarm、8機の自社製通信衛星を追加したKeplerなどが顧客に名を連ねた。スペースXが現在実施しているライドシェアモデルは、小規模な新規宇宙開発企業やスタートアップ企業が軌道上で運用可能なコンステレーションをより早く構築するのに役立ち、Rocket Lab(ロケット・ラボ)や新規参入のVirgin Orbit(ヴァージン・オービット)のような他社の小型ペイロードランチャーを補完するものだ。

今回のスペースXの打ち上げは、Starlink衛星を極軌道に投入する初の試みでもあり、これは同社のブロードバンドサービスの継続的な拡大における重要な鍵となる。ミッションにはFalcon 9ロケットの第1段ブースターの着陸と回収の成功やブースターの5回目の使用、打ち上げ時にペイロードを保護する半分のフェアリングの両方の回収も含まれており、フェアリングは同社の回収船で大西洋の海から回収され、整備され再利用される予定だ。

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カテゴリー:宇宙
タグ:SpaceXFalcon 9

画像クレジット:SpaceX

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

SpaceXが記録的な数の衛星を搭載した初の専用ライドシェアミッションをライブで公開、予定変更で日本時間1月25時0時から

【更新】米国時間1月23日の打ち上げは、天候のため中止に。翌日である東部標準時1月24日午前10時(日本標準時1月25日午前0時)に行われる。

SpaceXはライドシェア専用ミッションの第1弾を打ち上げる。これは2019年に導入されたもので、小型衛星の運用者がSpaceXのFalcon 9ロケットの打ち上げ時に搭載物の一部を予約できるというものだ。Falcon 9は現在、製造されているほとんどの小型衛星と比べて、比較的大きなペイロード容量があるため、このようなライドシェアミッションは、中小規模の企業やスタートアップに、現実的な予算の中で彼らの宇宙船を軌道に乗せる機会を提供する。

今回、Falcon 9に搭載されている貨物用カプセルには、合計133基の衛星が搭載されている。これは、インド宇宙研究機関のPSLV-C 37が2017年2月に打ち上げた104機の衛星のペイロードを超えるもので、単一のロケットで打ち上げられた衛星数としては過去最高記録となる。また、今回の打ち上げはSpaceXのライドシェア機能だけでなく、複数のペイロードを比較的迅速に異なる記号に展開させることを含む、打ち上げでの複雑な調整機能の重要なデモンストレーションになる。

※リンク

特に今回の打ち上げは、軌道上のトラフィック管理をどのように行うのかという点が注目されている。というのも、今後、民間による打ち上げの活動量がどうなるかを明確に示しているためだ。打ち上げられる衛星の中にはiPadほどのサイズしかないものもあり、専門家たちは衝突の可能性を避けるために、どのように展開、追跡されるか最新の注意を払うことになるだろう。

今回、打ち上げられるペイロードには、Swarmの小さなIoTネットワーク衛星が36機、KeplerのGEN-1通信衛星8機など大量のスタートアップ衛星が含まれている。また、SpaceXのStarlink衛星は10機、Planet Labsの地球観測衛星も48機搭載されている。

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カテゴリー:宇宙
タグ:SpaceXFalcon 9

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルが次期MacBook Airのさらなる薄型軽量化、MagSafe搭載を計画中と報道、2021年後半に登場か

Bloomberg(ブルームバーグ)の報道によると、Apple(アップル)はMacBook Airの新バージョンを開発中で、M1チップを搭載し2020年末にアップデートされた現行製品よりも薄くて軽い、新しい本体デザインを採用するという。報道の情報源によると、早ければ製品は2021年後半か2022年にはリリースされる予定で、MagSafe充電(次期MacBook Proでも2021年中に復活すると噂されている)も採用される予定だ。

MagSafeは電力供給と充電機能を提供し、2つのUSB 4ポートが新しいMacBook Airのデータ転送に利用される。ディスプレイのサイズは現在の13インチのままだが、Appleは画面のエッジを囲むベゼルを狭くすることで、本体サイズを小さくすると伝えられている。

Appleは今後2年間で、独自のAppleシリコンプロセッサでMacの全ラインナップを刷新する計画を立てている。2020年末、M1チップを搭載した初のAppleシリコン搭載Macが発表され、Intel(インテル)製プロセッサを搭載した前モデルから性能が大幅に向上した。しかし物理的なデザインは基本的に旧モデルと変わらず、いつ本体デザインを変更したMacを発表するのかと噂になっていた。

また、AppleはMagSafe充電を採用した新しいMacBook Proの開発にも取り組んでいると報じられているが、これもBloombergによると、物議を醸しているTouch Barインターフェイスを捨てて、専用のSDカードスロットを復活させる可能性がある。これらの変更はすべて、Appleが2012年に最初のRetinaディスプレイを搭載したMacBook Proを導入したときに行ったデザイン変更を、元に戻すことになる。しかしそのデザイン変更は同社の愛好家やプロの顧客の一部から、不満の声が寄せられていた。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleMacBook AirAppleシリコン

画像クレジット:Apple

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

MITの研究者がカスタムチップを使ってロボットの「応答速度」を高速化

MITの研究者たちは現在、ロボットがどれだけ速く情報を処理できるか(まだまだ遅い)と、どれだけ速く動けるか(現代のハードウェアの進歩のおかげで非常に速い)の間の大きなギャップに対処しようとしており、そのために「robomorphic computing(ロボモーフィック・コンピューティング)」と呼ばれるものを用いている。

この方法は、MITコンピュータ科学・人工知能(CSAIL)の卒業生であるSabrina Neuman(サブリナ・ノイマン)博士によって考案されたもので、応答時間を高速化するための手段として、ハードウェアアクセラレーションを提供することができるカスタマイズしたコンピュータチップを使用するというものだ。

特定の目的に合わせて、カスタマイズされた特注のチップというのは新しいものではない。しかし、企業や技術者が、ネットワーク接続を介して大規模なデータセンターとデバイスの間でデータを往復させるよりも、より控えめな電力と処理能力の制約のあるデバイスで、より多くのローカルコンピューティングを行うことを求めるようになるにつれ、カスタムチップはより一般的になってきた。

このロボモーフィック・コンピューティングという方法では、ロボットの物理的なレイアウトや用途に応じて設計された超特化型のチップを製作することになる。ロボットが周囲の環境を認識し、その中で自分を位置づけて理解し、それに基づいて計画される動作を考慮した上で、ソフトウェアのアルゴリズムをハードウェアアクセラレーションで補完すれば、最終段階の効率を大幅に向上させる処理チップを、研究者たちは設計することができる。

多くの人が日常的に遭遇するハードウェアアクセラレーションの典型的な例は、GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)だろう。GPUは基本的に、ディスプレイのレンダリングやビデオ再生などの画像処理を行うために特別に設計されたプロセッサだ。現代では、ほとんどすべてのコンピューターが画像処理を多用するアプリケーションを実行するため、GPUは広く使われている。しかし最近は、より高いカスタマイズが可能で効率的な小ロットのチップ製造技術が進化したおかげで、さまざまな機能を備えたカスタムチップの方が、より一般的になってきた。

MIT Newsでは、特にロボット制御用ハードウェアチップの設計を最適化する際に、ノイマン博士のシステムがどのように機能するかについて、以下のように説明している。

このシステムは、特定のロボットのコンピューティングニーズに最適なカスタマイズされたハードウェアの設計を作成します。ユーザーはロボットの手足のレイアウトや様々な関節の動き方など、ロボットのパラメータを入力します。ノイマン博士のシステムは、これらの物理的特性を数学的な配列に変換します。これらの配列は「疎」であり、ロボットの特定の解剖学的構造では不可能な動きにおおむね相当するゼロ値を多く含むということを意味します。(同様に、あなたの腕は特定の関節でしか曲げられないため、動きが制限されています。無限に柔軟なスパゲッティヌードルではありません)。

このシステムでは、配列の中の0以外の値だけを計算することに特化したハードウェアアーキテクチャを設計します。ゆえに結果として得られるチップの設計は、ロボットのコンピューティングニーズに合わせて効率を最大化するようにカスタマイズされたものになります。このカスタム化はテストで成果を発揮しました。

ノイマン博士のチームは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)をテストで使用した。これは完全なカスタムチップと既製品のCPUの中間のようなもので、後者よりも大幅に優れた性能を実現した。つまり、実際にゼロからチップをカスタム製造した場合には、はるかに大きな性能向上が期待できるということだ。

ロボットが環境に対してより速く反応するようになるということは、単に生産の速度や効率が上がるというだけではない(もちろんそれもあるが)。人がロボットのすぐ側で作業したり、一緒に作業したりという状況で、ロボットをより安全に働かせることもできるということだ。これは、我々の日常生活の中でロボット工学がより広く使われるようになるための大きな障壁となっている。つまり、ノイマン博士の研究は、人間とロボットが調和して暮らすSF的な未来の扉を開くのに役立つ可能性があるのだ。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:MITロボットプロセッサ

画像クレジット:Ivan Bajic / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルがAR機能も搭載した高価格VRヘッドセット開発中と報道、発売は2022年か

Apple(アップル)が、高価格な仮想現実(VR)ヘッドセットの開発に取り組んでいると、Bloomberg(ブルームバーグ)が報じている。販売開始は2022年を目指しているという。このヘッドセットには独自のプロセッサと電源が内蔵され、Appleが現在、MacBook Airや13インチMacBook Proに搭載しているM1 Appleシリコンプロセッサよりもさらに強力なチップが搭載される可能性があるとのことだ。

目標とする発売日から遠く離れた時期の報道によくあるように、Bloombergはこれらの計画が変更されたり、完全にキャンセルされる可能性もあるという注意書きをしている。Appleが多くのプロジェクトを、それらが日の目を見る前に抹殺することがあるのは間違いなく、中には多大な時間と設備投資を費やしたものさえ含まれる。そしてこのAppleのヘッドセットは、現在市場で販売されている1000ドル(約10万4000円)ほどの比較的高価なVRヘッドセットよりも、さらに高価格になると報じられている。記事によると、Appleはまず専門的な顧客向けに少量販売のニッチな製品として発売することを意図しているようだ。つまり、現在Appleが販売しているMac ProやPro Display XDRのような種類の製品になるということだ。

このヘッドセットは、主にVRに焦点を当てていると報じられているが、外部カメラから送られてくる現実世界の景色に映像を重ね合わせる拡張現実(AR)機能も、限られたサイズの筐体に搭載される予定だという。これは、Appleが拡張現実カテゴリーにおける同社初のヘッドセット製品として、一般消費者向けのARグラスを開発していると示唆していた当初の報道とは異なる。Bloombergの報道によると、このVRヘッドセットは開発後期のプロトタイプが作られる段階にあるが、ARグラスは設計プロセスのごく初期段階にあり、少なくとも1年以上はVRヘッドセットより遅れて市場に投入される見込みだという。

Appleの戦略は、まずは少量しか販売が見込めないハイテクで高性能、高価格なデバイスを作り上げ、それをもとに効率化を図り、関連技術の生産コストを下げることで、後のマスマーケット向けデバイスへの道を切り開くということだろう。

記事によると、AppleのVRヘッドセット製品はOculus Quest(オキュラス クエスト)とほぼ同じサイズになる見込みで、軽量化のためにファブリック製の外装を採用する可能性があるとのことだ。外部カメラは周囲の環境を撮すほか、ハンドトラッキングにも使用でき、VRコンテンツに特化した専用のApp Storeがデビューする可能性もある。

仮想現実は、現在最も成功している製品であるOculus QuestやPlayStation VRで市場を測ったとしても、まだ萌芽期のカテゴリーといえる。しかし、少なくともFacebook(フェイスブック)は、VR製品への投資と改良を続けることに多くの長期的な価値を見出しているようであり、Appleの見解も同様である可能性が高い。同社はすでにiPhoneのARに多大な力を注ぎ、技術開発に取り組んでいる。そして CEOのTim Cook(ティム・クック)氏は多くのインタビューで、ARの将来について非常に楽観的な考えを表明している。

関連記事:アップルがVR配信スタートアップのNextVRを買収した理由

カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:スマートグラスAppleヘッドセット

画像クレジット:Facebook

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(翻訳:TechCrunch Japan)

スペースXが宇宙船Starship用の洋上基地建設のために採掘リグを2基購入

SpaceX(スペースX)の次期宇宙船はテキサス州で開発中だ。同社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は以前、開発監督の募集広告が掲載された後にスペースXがStarshipの運用のためにフローティングスペースポートを建設する計画だと明かしていた。そして今回、同社はこの目的のために2基の石油採掘リグを購入した。この情報はspaceflight.comのMichael Baylor(マイケル・ベイラー)記者が最初に報じ、CNBCによって確認された。

この採掘リグはSpaceXによって、Deimos(デイモス)とPhoibos(ポイボス)と名付けられた。これは火星の2つの衛星(元はギリシャ神話の恐怖と恐怖の神々の名前)の名前だ。この採掘リグはもともと、最大深度8500フィート(約2600m)に到達する深海掘削用に建造された。これらの採掘リグは現在、テキサス州ブラウンズビルにあるスペースXのStarship開発拠点近くの、メキシコ湾の港町ブラウンズビルにある。

これらの採掘リグの大きさは240フィート×255フィート(約73×78m)で、理論的にはStarshipの打ち上げをサポートするために再利用される予定だ。(同ロケットは再利用が可能で、着陸もできる)。これまでのところスペースXはStarshipのプロトタイプをボカチカの拠点で打ち上げ、着陸させてきたが、これまでは低空飛行しか実施していない。同社はまた、現在のFalcon 9ロケットのブースター用の自律型浮揚着陸パッドとして、長さ300フィート(約91m)、幅約170フィート(約52m)のドローン船を2隻運用している。

スペースXはまた、南テキサスの施設を「21世紀のスペースポート」にするためのリゾート開発マネージャーを募集する別の広告を掲載し、リゾート施設の専門知識を持った人を探している。一方でマスク氏は2020年12月、カリフォルニア州の税制や規制環境を理由に、多くの人々の提案を受けてテキサス州に移住したことを認めた

マスク氏の他の会社であるTesla(テスラ)も、米国での次のギガファクトリーの場所としてオースティンを選んだ。これはCybertruck、Model Y、Tesla Semiおよび東海岸の顧客向けのModel 3の組み立てを目的としている。同社はテキサス州マクレガーにエンジンテスト施設を保有しつつ、フロリダ州に近い2カ所のStarshipの開発サイトの1つとしてボカチカを選択した。その後、テキサス南部の同地にてStarshipの開発を統合し、宇宙船の建設とテストに用いる唯一の焦点にした。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Space X

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

スペースXが宇宙船Starship用の洋上基地建設のために採掘リグを2基購入

SpaceX(スペースX)の次期宇宙船はテキサス州で開発中だ。同社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は以前、開発監督の募集広告が掲載された後にスペースXがStarshipの運用のためにフローティングスペースポートを建設する計画だと明かしていた。そして今回、同社はこの目的のために2基の石油採掘リグを購入した。この情報はspaceflight.comのMichael Baylor(マイケル・ベイラー)記者が最初に報じ、CNBCによって確認された。

この採掘リグはSpaceXによって、Deimos(デイモス)とPhoibos(ポイボス)と名付けられた。これは火星の2つの衛星(元はギリシャ神話の恐怖と恐怖の神々の名前)の名前だ。この採掘リグはもともと、最大深度8500フィート(約2600m)に到達する深海掘削用に建造された。これらの採掘リグは現在、テキサス州ブラウンズビルにあるスペースXのStarship開発拠点近くの、メキシコ湾の港町ブラウンズビルにある。

これらの採掘リグの大きさは240フィート×255フィート(約73×78m)で、理論的にはStarshipの打ち上げをサポートするために再利用される予定だ。(同ロケットは再利用が可能で、着陸もできる)。これまでのところスペースXはStarshipのプロトタイプをボカチカの拠点で打ち上げ、着陸させてきたが、これまでは低空飛行しか実施していない。同社はまた、現在のFalcon 9ロケットのブースター用の自律型浮揚着陸パッドとして、長さ300フィート(約91m)、幅約170フィート(約52m)のドローン船を2隻運用している。

スペースXはまた、南テキサスの施設を「21世紀のスペースポート」にするためのリゾート開発マネージャーを募集する別の広告を掲載し、リゾート施設の専門知識を持った人を探している。一方でマスク氏は2020年12月、カリフォルニア州の税制や規制環境を理由に、多くの人々の提案を受けてテキサス州に移住したことを認めた

マスク氏の他の会社であるTesla(テスラ)も、米国での次のギガファクトリーの場所としてオースティンを選んだ。これはCybertruck、Model Y、Tesla Semiおよび東海岸の顧客向けのModel 3の組み立てを目的としている。同社はテキサス州マクレガーにエンジンテスト施設を保有しつつ、フロリダ州に近い2カ所のStarshipの開発サイトの1つとしてボカチカを選択した。その後、テキサス南部の同地にてStarshipの開発を統合し、宇宙船の建設とテストに用いる唯一の焦点にした。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Space X

画像クレジット:ENSCO

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

MITが植物を実験室で植物の組織を培養する方法を開発、最終的には林業や農業の代わりに木材や野菜を生産

企業や研究者が実験室で肉を育てることにアプローチしているように、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究者は、植物の組織を実験室で育てる新しい方法を開発した。このプロセスは実験室環境で木材や繊維を生産することが可能で、研究者たちはすでにジニアの葉から採取した細胞を使って単純な構造体を成長させることで、このプロセスがどのように機能するかを実証している。

この研究はまだ非常に初期の段階にあるが、実験室で栽培した植物材料の潜在的な応用は大きく、農業と建築材料の両方の可能性を含んでいる。伝統的な農業は畜産に比べれば生態系へのダメージは少ないが、それでも大きな影響とコストがかかり、維持するためには多くの資源を必要とする。もちろん、小さな環境の変化でも作物の収量に大きな影響を与えることはいうまでもない。

一方、林業は環境への悪影響がより顕著だ。今回の研究者たちの研究成果を利用して、最終的には拡張性と効率性を備えた方法で建設や製造に使用する実験用木材を生産する方法が開発できれば、林業が世界的に与える影響を減らすという点で大きな可能性がある。たとえば木製テーブルを直接成長させるように、最終的には植物由来の素材を特定の形状に成長させることで、研究室が製造の一部を担うこともできると、研究チームは考えている。

研究者たちの道のりは、まだ先が長い。彼らは非常に小規模な規模でしか材料を育てておらず、最終的に異なる特性を持つ植物由来の材料を育てる方法を見つけることが、課題の1つになると考えている。また、効率を上げるためには大きな壁を克服する必要があり、研究者たちはこれらの解決策に取り組んでいる。

研究室で栽培された肉はまだ黎明期にあるが、研究室で栽培された植物材料はさらに初期の段階にある。しかし、そこに到達するまでには長い時間がかかるとしても、非常に大きな可能性を秘めている。

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カテゴリー:バイオテック
タグ:MIT植物農業林業

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

ロケット・ラボが2021年初のロケット打ち上げ完了、18回目のミッションを実施

Rocket Lab(ロケット・ラボ)はニュージーランド標準時1月20日午後8時26分(日本標準時1月20日午後5時26分)、18回目のミッションであり、2021年最初のミッションとしてロケットを打ち上げた。Another One Leaves The Crustミッションはニュージーランドのマヒア半島にある同社のLaunch Complex 1から離陸し、ヨーロッパを拠点としドイツ、スウェーデン、チェコ共和国に施設を持つ衛星メーカーOHB Groupに代わって、通信用超小型衛星を1機打ち上げた。

Rocket Labの打ち上げでは、複数の顧客からのペイロードがElectronロケットに搭載されていることが多いが、今回の専用ペイロードでの打ち上げは、小型ロケットの柔軟性が単一の小型衛星ミッションを望む顧客にも役立つことを示す例である。ロケットは離陸後、予定軌道にペイロードを投入した。

Rocket Labは、ロケットの一部を再利用するためのブースターステージの回収プロセスを開発・テストしているが、今回のミッションでは回収の試みは行われなかった。しかし同社はその開発プロセスで大きな成功を収めており、2020年には最初のブースターを回収している。そして2021年中には、戻ってきた第1段をヘリコプターを使って空中でキャッチしての回収を試みる予定だ。

関連記事:Rocket Labが打ち上げ後のブースター回収に初成功!

カテゴリー:宇宙
タグ:Rocket Lab

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter