FacebookとInstagramのコメント欄でショッピングができるサービス、Soldsieが400万ドル調達

マーチャントがFacebookのファンとInstagramのフォロワーにコメント欄を通じて商品を直接販売できるeコマース・サービスのSoldsie〔ソルジーと発音する〕は今朝(米国時間5/15)、First Round Capital他からシリーズAラウンドで400万ドルの資金を調達したと発表した。SoftTech VC、Lerer Ventures、Correlation Ventures、Great Oaks Ventures、e.Ventures、500 Startupsに加えて何人かの個人のエンジェル投資家も今回のラウンドに参加している。

このスタートアップは2012年5月、Facebook上の通販(一部ではf-commerceと呼ばれる)が成功するものかまだ疑問視されている時期に創立された。

SoldsieのFacebookページにマーチャントは商品の写真と説明を投稿する。ファンは通常の投稿と同様、これに感想をコメントしたり「いいね!」を押したり、シェアしたりできる。しかしSoldsieがユニークなのは、コメント欄にファンが“SOLD”と入力すると商品購入プロセスがスタートする点だ。

消費者はSoldsieアプリケーションをインストールするときに一度だけ登録の手続きをすればよい。これによってマーチャントはユーザーのプロフィール・データとメールアドレスを入手する。Soldsieはマーチャントに支払い請求、販売管理、在庫管理などのサービスをi提供する。売り手はSOLDと入力したユーザーにメールで請求書を送る。ユーザーはPayPalまたはクレジットカードで支払いを行う。下はSoldsieが制作したデモビデオだ。

昨年11月にSoldsieは同様のシステムをInstagramにも導入した。ユーザーはアップロードされた写真に対してコメント欄にSOLDというキーワードとメールアドレスを入力する。

現在、Soldsieでは1500のマーチャントが延べ2500万ドルの売上を記録、昨年同期の数字に比べて3倍になっているという。Soldsieではマーチャントに対して取引毎の少額の手数料と毎月150ドルからの出店料を課金しているが、ビジネスモデルについてはさらに検討を重ねるとしている。

Soldsieの共同ファウンダー、CEOのChris Bennettによるとコメント欄にSOLDと書いたユーザーの70%が実際に商品を購入し、支払いを行っているという。購入手続きの60%はSOLDを記入してから30分後に行われ、70%の購入手続きがモバイルからだという。多くのユーザは通勤の生き返りの交通機関の中などでSOLDと記入し、手が空いたときに購入手続きに移るのではないかとBennettは推測している。

今回調達した資金でSoldsieは新たな人員を採用し、さらに2つのソーシャルメディアをプラットフォームとしてサポートする計画だ。現在社員は13人だが、今年の末までに25人に増員される。

ソーシャルメディアを利用するeコマースの分野でSoldsieのライバルとなるのスタートアップにはChirpifyやInstagramのショッピング・サイトHashbagなどがある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Yahoo、自動消滅型メッセージングサービスのBlinkを(人材目的で)買収

Yahooが、モバイル向け自動消滅型メッセージングサービスのBlinkを買収したようだ。Snapchatが有名で、その他にも最近登場したFranklyや、Confide、あるいはWickrなど、競合となるサービスがひしめいている分野だ。買収の詳細については明らかにされていない。

Blinkは現在7人で運営されており、ファウンダーを含む全員がYahooに加わることとなっているらしい。

Blinkの開発を行ったのはMeh Labsで、元GoogleのKevin StephensおよびMichelle Norganにより設立された。元々は位置情報サービスのKismetを提供していた。SXSW 2012の頃にはHighlightなどとともに話題になっており、Banjoなども同種のサービスを提供しようとしているところだった。しかしKismetは充分な利用者を獲得するにいたらず、結局は別の人気ジャンルで再スタートを切ることとなったのだ。そのジャンルがモバイル向けのプライベートメッセージングの分野だ。

Blinkがリリースされたのは約1年前のことで、iPhone向けアプリケーションとしてリリースされた。現在のアプリケーションではメッセージ、写真、ビデオ、音声などを、個人ないし特定のグループ間で共有することができるようになっている。また有効時間をタイマーで設定できるようになっていて、すなわち送ったメッセージや写真などを、見始めてから何秒間表示するかを設定することができる。

今年になってAndroid版がリリースされたが、その時点でのダウンロード数は10万ほどで、利用者のうちの半数以上がアメリカ在住であった。アメリカ以外では中東での利用者が増加する傾向にあり、大きな成長が期待されていた。

Stephensもアラビア語をサポートするなどして、中東市場に注力していきたい旨を表明していた。またビジネス用途でも利用できるような「プロ版」の提供なども考えていたようだ。

しかしそうした予定についてはご破算ということになる。Blinkのサービスは数週間のうちにも消え去ることになるらしいのだ。すなわち、このBlinkの買収もサービスそれ自体を活用するというよりも、人材の方を目的としたものだということだ。そしてStephensのことだけを考えても、Yahooにとっては良い買収(人材獲得)であると言えるだろう。Boxeeでデバイスプロダクトパートナーシップ部門のディレクターを務め、あるいはGoogleおよびYouTubeでのPMの経験もあり、さらにAppleでもエンジニアとして働いていた。

Kismetを運営していた時代に、Meh Labsはシード資金としてTriple Point、NEA、AngelPad、およびShiva Rajaraman、Steph Hannon、Roham Gharegozlou、Ben Narasinなどのエンジェルから併せて100万ドルを調達していた。今回の買収により、投資家たちにはそれなりの見返りがある模様だ。但し、投資面に限っていえば「大成功」というわけでもないらしい。

尚、YahooのM&Aでは、買収の詳細についてあまり明らかにしてくれないのが最近の状況となっている。人材獲得のための企業買収を行うことについて非難されることも多く、また投資家たちもそうした買収戦略が有効に機能しているのかどうかを疑問に感じ始めているようなのだ。私たちの取材に対して、Blink側も詳細なデータを明かしてはくれなかった。

Blinkのサイトで公開された文章を掲載しておこう。

2014年5月13日付で、BlinkはYahooの傘下に入ることとなりました。私たちはメッセージングを、実際に会話するような自由さで利用できるようにと考えてBlinkの開発を行いました。こうした概念をYahooに持ち込み、その中でできる新しいことを考えていきたいと思っています。

どのようなプロダクトを提供できるかについて、まだ具体的なお話ができる段階ではありません。しかしこれからもぜひ、私たちBlinkチームの活躍に期待していただきたいと考えています。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


食品を分子レベルで分析して栄養素や完熟度を判定するスペクトロメータSCiOがKickstarterで人気沸騰

今週行われたTechCrunch Disrupt NYのHardware Alleyに登場したConsumerPhysics社のSCiOは、左図のようなハンドヘルドの“フードスキャナ”だ。このデバイスはポケットサイズのスペクトロメータ(分光計)で、物(とくに食品)に光を当ててその光の反射光の波長から、それが何であるかを判定する。現在市販のスペクトロメータに比べて、小さくて安いことが最大の特長だ。

したがって消費者が食品の含有カロリーを知ったり、薬の真偽を判定するためにも気軽に買える。

デバイスを目的物に向けてボタンを押すと、近赤外線光がその物を照らす。デバイスはBluetoothでスマートフォンのアプリに接続されていて、そのアプリはクラウド上のデータベースを調べてその物が何であるかを判定し、結果を返す。

スペクトロメータは前からある技術だから、その機能もよく知られている。しかしSCiOが成し遂げたのは、同社によると、低価格の光学部品と最先端の信号処理アルゴリズムを結びつけて小型化したことだ。開発に3年を要した、という。

小さくするために感度を犠牲にしたのではないか、という否定的な説もある

Hardware Alleyのデモでは、りんごやトマト、チーズといったありふれた食品が使われたせいか、問題は感じられなかった。信号媒体が光だから、食品がラップされていても大丈夫だ。スペクトロメータの信号をデータベースと照合したアプリは、その食品のカロリーや糖分に関する情報を返す。Kicstarterの資金募集ページでは、果物などの熟度もわかる、と言っているが、それはデモには含まれなかった。

でもDisruptで評判になったせいか、今では目標額20万ドルに対してすでに100万ドルを突破している。

ConsumerPhysicsのCEO Dror Sharon自身も、この成果に驚いている。彼は最初SCiOについて、ハードウェアハッカーや技術マニアの人たちにしかアッピールしないだろう、と考えていた。でもKickstarterでのこの人気ぶりは、SF映画に出てくる奇妙なガジェットのようなこの製品が、ビジネスの軌道に乗りそうなことを示している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


容量無制限のBitcasaが自分を無名のクラウドストレージインフラとして使えるAPIサービスCloudFSを提供

かつてTechCrunch Disrupt Battlefieldでデビューし、“容量無制限”*で話題になったクラウドストレージサービスBitcasaが今日(米国時間5/6)、デベロッパ向けのAPIサービスCloudFS〔クラウドファイルシステム〕を立ち上げる。これにより、デベロッパが作るアプリケーションの中から、Bitcasaというブランド名を意識することなく、クラウドストレージにアクセスできるようになる。Bitcasaによると、すでにPlexやCloudlessなどがこのAPIサービスを利用している。〔*: 今では無料(20GB)から無制限(11900円/月)まで4段階の利用プランがある。 〕

CEOのBrian Taptichによると、11月にローンチしたデベロッパ向けサービスはすでに5000名の登録ユーザがいるが、彼等からのいちばん強い要望が、自分のアプリケーションの中からBitcasaというサービスをBitcasaという名前で利用することでなく、まるで自分のアプリケーションの中に、それの機能の一環として、クラウドストレージの利用もある、すなわちサードパーティサービスのブランド名が表に出ない、という使い方だった。

このAPIセットは、いろんな機能を提供している。ファイル管理、ファイル共有、メディアのコード変換、パスワード不要の暗号化、などなど公開クラウドストレージの主機能すべてだ。しかも同社は、Bitcasaの従来の”Turn-key Drive”に加えて9つの既製のアプリケーションを提供するので、デベロッパの仕事も楽になる。しかもデベロッパは、BitcasaのCloudFS APIサービスからAWSなどそのほかのクラウドサービスにもアクセスできる。

“EvernoteやDropboxには、バックエンドのストレージを管理する機能がない。消費者向けサービスとしては、優秀だけどね”、とTaptichは説明する。彼によれば、同社は今後、次世代のデベロッパ向けのサービスに力を入れる。次世代のデベロッパとは、パブリッククラウドの構築に要するオーバヘッドや時間、労力などを自ら投じようとはしない、文字通り新人類のデベロッパたちだ。

“このAPIを使うと、デベロッパが自分だけのiCloudを簡単に作れるんだ”、と彼は言う。

CEOは、デベロッパプラットホームへの注力は同社の方向転換ではない、と念を押す。本来の消費者向けサービスはユーザ数が100万を超えており、今後も継続する。デベロッパ向けサービスの開始は、同社のプロダクトの多様化だ。今の顧客の中には(実名を挙げないが)合衆国やそのほかの国のモバイル事業者もおり、彼等は、Google(Google Drive)やApple(iCloud)に対抗して独自のクラウドストレージを提供できることに関心がある。そういう意味でデベロッパ向けのBitcasaは、各顧客が自分のクラウドストレージを築くための、無印の原料だ。

APIのドキュメンテーションは、今日からあるが、APIの非公開ベータは今月末に始まる。公開ベータは夏の予定だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ヘビのように曲がって断線しないUSB充電ケーブル、Snakeble

一度でもUSB充電ケーブルを使ったことのある人なら(TechCrunchの読者はほぼ間違いなく)、Snakableが解決しようとしている問題に遭遇したことがあるだろう。つまり、繰り返し使用するうちにケーブルが壊れて導線が露出し、ついにはケーブル自体の信頼性が低下し、充電するたびにケーブルをゆすってやらなくてはならなくなる。Snakableは新しいタイプのUSBケーブルで、折り曲げられたり引っ張られたりされるという、これまでのケーブルが曝される危険から身を守るしくみを内蔵している。両端につけられた特許出願中の緊張緩和機構の自在ジョイントによって、ケーブルが安全な半径を超えて曲げられることを防ぐ。

そう、その結果ケーブルの動きがちょっとヘビ(snake)に似ていることから、その名がつけられた。

プロジェクトを立ち上げたWes Goulbourneは、航空宇宙産業の経歴を持ち、常にエンジニアに囲まれて仕事をしてきた(現在彼はフィラデルフィアのBoeingに勤めている)。

「Snakebleを思いついたのは、USBケーブルを修理するのが嫌になり、そもそも壊れること自体に疑問を持ったときでした。プラスチック製のおもちゃのヘビがどうして曲げても壊れないのかを考えていて、Snakebleケーブルのデザインが生まれました」。

あのおもちゃのプラスチック製ヘビ — 3センチごとに節があって蛇行する — が、今Snakebleを支える仕組みを生んだインスピレーションだった。

Goulbourneはまず3DプリンターでSnakebleのプロトタイプを作ってから、工業プリンティングで実用版のケーブルを作った。

今日(米国時間5/5)彼がTechCrunch Disrupt NYのスタートアップ・アレイでプロトタイプ版を披露し、Kickstarterプロジェクトについても紹介する予定だ。

ボールジョイント機構によって、ケーブルが限度以上に曲げられる可能性は低くなっているが、もし張力がかかりすぎた時は、関節部分が簡単に分解されて元に戻せる。

Goulbouneが量産を目指すケーブルは、Apple Lightning(認定済み)およびMicro USB規格で、長さは4フィート(1.2m)。色は、赤、白、黒、緑、およひオレンジが用意されている。

価格は30ドルの予定だが、Kickstarter支援者は20ドルで早く入手できる(今年の夏に出荷見込み)。30ドル寄付した人にはお揃いのカラーの電源アダプターも付いてくる。Goulbourneは製造コストをカバーするために2万8000ドルの資金調達を目標にしている。

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ネットワーク経路の匿名化を行うTorをLinuxボックス化したoRouterが登場

長らくTechCrunchのハッカソンに参加してくれているKay AnarとGilad Shaiが、今回はハードウェア・ハックを見せてくれた。LinuxベースのRaspberry Pi風コンピュータを利用して、Wi-FiによるネットワークアクセスをTor経由で行うようにするものだ。プロダクトを「oRouter」という。ソフトウェアのダウンロードは無用となり、またiPhoneなどのモバイルデバイスでもTorを利用できるようになる。

Kayによると、このプロダクトのアイデアは技術に詳しくない人との会話から生まれたのだそうだ。その友人に「簡単に取り付けられて通信を安全にするツールはないのか」と尋ねられたのだそうだ。その質問を受けて「oRouter」のように簡単に利用できるデバイスがないことに気付いたのだとのこと。

「oRouter」はTexas Instruments製低電力ワンボードコンピュータや低電力USB Wi-Fiドングルなど、ラジオシャックで売っているパーツを使って組み立てられている。5ボルトの電圧で動作し、ポータブル充電器で充分対応可能だ。ハッカソン会場で行われたデモでは、32回線の同時接続にも対応することができた。

「oRouter」の使い方は非常にシンプルだ。何も設定など必要なく、電源を入れてoRouterの提供するWi-Fiネットワークに繋ぐだけだ。ソフトウェア版のTorを使う場合と異なり、追加のソフトウェアなども必要ない。ウェブのブラウズも、オンラインサービスを利用する場合もTor(Wi-Fi経由)を利用することになり、通信の安全性を高めてくれることとなる。安全性をさらに高めるため、oRouterのMACアドレス(ハードウェアに付されるアドレス)も、10分毎に変更されるようになっている。

開発者たちは、さらに進化させてさまざまな設定ができるようにもしたいと考えているようだ。必要に応じた機能強化などを行えるようにしたいということの様子。

もともとは、ハッカソンの課題としてちょうど良いレベルのものだという考えもあったようだ。しかしいざ作ってみるといろいろな可能性も見えてきたようだ。投資を受けたり、あるいはクラウドファンディングによって実際に販売していく方向で考えていきたいと話してくれた。

原文へ

Maeda, H


卵を割らずにスクランブルエッグを作れるキッチンツール(Kickstarter)

Kickstarterで資金募集中のGolden Gooseは、卵の殻のなかでスクランブルエッグを作れる新しいキッチンツールだ。なぜ? それが可能だから。なんというか私は、まったく無意味ではなく、非常に簡単にできること — 例えば卵をスクランブルする — を、一から再発明する人が大好きだ。ちなみに、お湯を沸騰させてマカロニをだめにする私にも、スクランブルエッグは作れる。だから、これは複雑すぎるので考え直す必要がある、というような工程ではない。                       
しかし、この数日間何度かもインターネット を賑わせ最近ではNPR (!!!)にも取り上げられたGolden Gooseは、間違いなく私の琴線に触れた。

これは〈必要〉ではないが、やっばり欲しくなる。黄金のゆで卵を一度作れれば、十分すばらしい。そしていつか、ガレージセールで朝7時に、疑い深いおばさんたちを相手に、楽しくデモンストレーションをして何ドルか手にしているかもしれない。

発明を支えるテクノロジーは、ちょっと気が利いている。このローテク製品は、遠心力を使って殻を割ることなく卵をスクランブルする。

Gooseはいくつかの部品からなる。卵を入れるための蝶番のついた本体、固定用のリング、両側についたナイロンロープ、そしてエルゴノミックハンドルを持って両手で引っ張れば、15秒後に作業が完了する。普通にスクランブルしたのとは少し違う「濃厚で繊細」な味わいの卵が出来上がる。

「舌触りはなめらかで、茹でる時間と温度によって、さまざまな味と特徴を出せる」とKickstarterページは説明する。しかも、ボウルや泡立て器を汚さない。卵は、固ゆで、半熟、デビルドエッグ、スクランブルエッグ、卵サラダなど様々な料理に使える。

まるで普通の卵のように!

アイデアを出したのは、デザイナーのGeraint Krumpeで、専門家として60件のデザインおよび実用特許を取得している。レイオフされた後、製品デザイン会社を立ち上げ、 後にシャツの袖の中で卵を回している男のビデオをYouTubeで見つけた。11ヶ月後、Golden Gooseが公開された。.

発明は、Kickstarterで調達目標の3万4500ドルをはるかに越え、(執筆時点で)8万7700ドルを集めている。だから、たぶん出荷されるだろう。

支持者は、18ドル払えば最初のGolden Gooseが手に入り、レシピガイドとマニュアルも付いてくる。計画ではこの夏に量産を開始して11月に販売さされ価格は24ドル程度になる予定。Kickstarterの支援者はそれより早く手に入れられる。(訳注:18ドルコースはすでに売り切れ)

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi / facebook


モバイル用のプロトタイプを、ネイティブアプリケーション上で動作させるProto.io

ここ数年で大きく成長しつつある、モバイルアプリケーションのプロトタイピング作成サポートツールのProto.ioが、注目すべき新たな機能をリリースした。簡単にモバイルアプリケーションを作成するだけでなく、そのプロトタイプの動作を確認するためのネイティブアプリケーションが登場したのだ。iOS版およびAndroid版があり、双方の環境で、プロトタイプを実際のアプリケーションのように動かしてみることができる。

このアプリケーションを使うことで、フルに動作するアプリケーション風のものをスマートフォン上で動作させながら、プロトタイプに変更を加えていくことができるようになるわけだ。一般的にプロトタイプツールといえば、ブラウザ上で動作を確認するようなものが多いが、そこから比べると大きく進化したものということができよう。

CEOのAlexis Piperides曰く、「フルスクリーンでの動作環境を提供したかったのです」とのこと。以前はProto.ioでもプロトタイプはモバイル版のSafariやChromeなどのブラウザ上で動作させていた。しかしブラウザにはタイトルバーやアドレスバーなど独自のUIが備わっているし、必ずしもプロトタイプ表示に最適であるというわけでもなかったのだ。

また、アプリケーションを媒介することにより、作成したプロトタイプをiPhone、iPad、そしてAndroidデバイスで動かしてみることができるようになった。作成した環境と異なる環境の人に見てもらう場合にも、簡単にアプリケーション経由で見てもらうことができるようになったのだ。

もともとはキプロス発のプロジェクトで、クライアントサイドの開発をいろいろと行っていた。プロトタイピングツールはもともと自分たちで使うためのツールとして開発したものだった。きちんとしたデザインを行って開発をすると費用もかかるので、その前にアプリケーションの「テスト版」を見せて評価を促したいと考えてのものだったわけだ。しかし作ってみると、一般の人も多いに興味を持つツールができあがっていた。そこで2年半ほど前に、このプロダクトのスピンアウトを行ったわけだ。

昨年になって、Piperidesは拠点をアメリカに移し、アメリカの企業としてProto.ioを立ち上げた。今やこのフリーミアムサービスは7万の利用者を抱え、少ないながら1500の有料会員を抱えることとなっている。有料プランは月額24ドルから用意されていて、企業向けにはより高価なプランも用意されている。

また、サービスはいくつかのビッグネームによっても利用されている。たとえばPayPal、eBay、Disney、Sportify、あるいはEvernoteなどもユーザーに含まれる。他にも大小問わずさまざまな企業に利用されているし、もちろんフリーランサーによる利用も多い。

アプリケーションプロトタイプを提供するサービスには、Invision、Flintoなど最近注目を集めているところもある。またAxureやJustinmindなどのように便利なプロトタイプオーサリングツールを提供しているところもある。Proto.ioは、これまでもプロトタイプ作成時の機能や使い勝手のよさで他サービスと競ってきていた。機能比較についてはきっとこちらのサイトも参考になるだろう。

実際に動作するプロトタイプを簡単に作成できれば、たとえばメニューの反応の様子を示すためのPhotoshop画像なども必要なくなる。実装しようとするメニューを配置して、それぞれのメニューからのリンクを設定することで、より簡単に具体的なイメージを掴んでもらうことができるようになる。またもし必要なのであれば、カスタムアニメーションなどを利用することもできるようになっている。

「私たちは非常に強力なアニメーションエンジンを持っています。さまざまなアニメーションを使ってもらえますし、またタイムライン上にて、アニメーションの継続時間などを指定することもできるようになっています」とPiperidesは言っている。

さらに、もともとはスマートフォン用のデザインツールとして開発したのではあったが、smart TVやゲーム機、冷蔵庫、目覚まし時計、車(AppleのCarplayもここに含まれる)などに向けた開発にProto.ioを利用しようとする人も増えてきた。さまざまな環境に対するニーズが高まる中、Proto.ioとしてはAndroid Wearスマートウォッチには対応できるようになっている。

シード資金こそ少額であったものの、シリーズAではサンフランシスコでチーム展開を可能とする人材を得るのに充分な金額を得ようとしている。

Proto.ioのアプリケーションはiTunesのこちらないしGoogle Playで入手できる。

訳注:上のスマートフォン画面はスクロールして見ることができます。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Appleのマップに、ネス湖の怪獣はいなかった

真面目な話 、インターネットではAppleマップで見つかった奇妙な画像に関する真剣な議論が起きており、一部の人々はこれをネス湖怪獣の証だと言っている。もちろん「一部」というのは、アマチュアのネス湖怪獣愛好家のことで、そのファンクラブの創設者、Gary Campbellは報道陣に対して、今やバイラルになったこの画像について、彼らのグループでは何ヶ月も前から研究を続けていると語った。

「あれはボートの航跡のように見えるが、そのボートがない。湖岸に係留されているボートは何隻か見えるが、ここにはいない。船舶の専門家にこれを見せたが、彼らにも何であるかはわからなかった」、とCampbellはある英国ニュースメディア(エヘン、タブロイド紙ね)に伝えた
Appleの地図アプリで見つかった衛星写真には、かなり大きな波紋が見られ、航跡のようにも見える。

そしてそれは、結局、航跡だった。

しかし、ロールシャッハテストのインク模様と同じく、そこにはその人の〈見たい〉ものが見えるのだと私は思う。

あなたは航跡と言う、彼らは怪獣と言う。トメイトー、トマトー。

だが待て! なぜボートがないのに航跡ができるのか? 実は、その後いくつか記事が指摘したところによると、動いている物体 ― ボート等 ― が衛星写真から消えることは、よくある現象であり、画像をつなぎ合わせて一枚にするコンピュータープログラムの処理方法によるものだという。接合アルゴリズムがおかしくなると問題が起きるらしい。

数多くのメディアがこの話題を取り上げた ― ニュースのない週末!ページビューだ! ― その後、一部のサイトは、わざわざ以前の衛星写真から取ってきた問題のボートの写真と共に暴露記事を載せていた。

というわけで、あれはボートの航跡であり、巨大なひれ足を持つ体長30メートルの大ナマズではなかった。

ブーーーッ。

Appleには、本誌がインターネットを代表して謝罪の意を表したが、コメントの要求に対する回答はない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google Trends(‘トレンド’)がメールによる通知を開始, ‘アラート’は廃止か

Web上で最近人気の高い話題を教えてくれるGoogle Trendsが、メールによる通知サービスを始める、とGoogleが今朝(米国時間4/18)発表した。メールが今以上増えてもかまわない人は、関心のある検索トピックとhottrends〔急上昇中〕やtopcharts〔ランキング〕の対象国を指定する。詳細は、Googleのブログ記事に載っている。〔日本語による登録案内ページ、この記事に書いてあることと、やや違うような…。〕

ただしGoogle Trends本体はリアルタイムのデータで、まさに今、人びとが何を検索しているかを教えてくれるが、このメール通知は登録時に「週1回程度」か「月1回程度」を指定するから、リアルタイムではない。なおGoogleによると、これらの指定は、厳密に毎週とか毎月という意味ではなく、おおまかなもの、ということだ。

だからこの機能は、関心分野のニュースのアップデートを、ほぼ定期的に知りたい、という受動的な人向けのサービスだ。数分前のホットな情報を知りたい人は、能動的にGoogle Trendsを使うべきだ。

 

それでもGoogle Trendsのあちこちにある”Subscribe”ボタン〔“登録”ボタン〕を押すと、いろんなオプションがある。たとえば”Hot Searches”〔急上昇中〕なら、”Hottest”、”Hotter”、”Hot”の三段階から選べる。ここでは「毎日」という指定も可能だ。

またTop Chart〔ランキング〕なら、それがアップデートされたときに通知をもらえる。このことは、Webサイトに明記されていないけど。

Googleは、このメールによる通知は、自分のブランドの人気が気になる企業や、特定のトピックを研究している学生、スポーツチームのファン、などなど、一定のトピックを時間を追って追跡したい人に向いている、と言っている。

登録内容の変更や削除は、”Subscriptions”でできる。

この通知サービスによって、Googleと競合しているサービスの変化を、早めに知ることもできるかもしれない。

Googleにはかなり前から、Google Alerts〔Googleアラート〕という通知サービスがある。指定したトピックに関する最新のニュースや、競合他社の情報などを教えてくれるのだが、最近の噂によると、Googleはこのサービスを閉鎖するらしい。同社は昨年、RSSによるアラートをユーザに断りなく閉鎖したが、そのため、アラートの機能がおかしくなるという問題が発生した

これからはGoogle Trendsに定期的に知りたい検索トピックを登録できるのだが、アラートの方は今後どうなるのか、気になる人も多いと思うな。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOSの上でシロートでも簡単に合成写真を作れるUnion, TangentのPixiteから

Pixiteは、UnboundFragmentTangentなどなど、iOS用の高度な写真アプリを作っていて、Tangentは2013年の”App Store Best”にもなった。その同社が今回は、合成写真を作るアプリ、いわゆるフォトブレンディング(photo-blending)アプリケーションUnionをリリースする。このアプリを使うと、たとえば左図のように、複数の写真の重ね合わせや、シルエット(輪郭)化、二重露出効果、背景と前景の合成、などなどを容易にできる。

PixiteのEugene Kanekoによると、このアプリは既存のアプリやライブラリなどに依存せず、ほとんどゼロから作った。だから、“二つの写真をこれまでなかったような、すごいやり方で組み合わせることができる”、という。

チームのScott Sykora、Ben Guerrette、Rich Changらは最初、同社の既存の写真編集アプリTangentやFragmentに、マスキングの機能を加えようとしたが、それをすると、それらのアプリが複雑になりすぎることに気づいた。そこで、単独のアプリとしてUnionを作ることになった。

Unionは写真の合成やマスキングができるだけでなく、Pixiteのそのほかのアプリと組み合わせて使えるので、作業が自然に一つの流れになる。別々のアプリを立ち上げる、という感覚がない。

このアプリを使うときは、まず最初に、背景や色塗り、透明レイヤなどをロードして、そこに、上にのせるべき前景や色塗りなどをロードする。これらのロードの過程で、明るさ、コントラスト、色温度、飽和レベルなどを、スライダーを使って調整できる。

最後にマスクを加えて、前景のどこが背景を隠すのかを指定し、合成画像を作り上げる。

編集ツールがとても精密なので、画像の細かい変化を自由に指定できる。

ブラシもいろいろあるので、塗りつぶし、グラデーション、スクエアブラシなどなどを使い分ける。ブラシサイズを、ズームイン/アウトできる。PixiteのほかのアプリにないMagic Wand(魔法の杖)というユニークなツールは、色などの調整と結果のプレビューをリアルタイムでできるので、やり直しなどにそれほど時間を取られない。

こんな写真編集は誰もが頻繁にやりたくなるものではないと思うが、プロや写真マニアには喜ばれるはず、と同社は考えている。

でもプロでない人でも、Unionではこんな高度な写真編集が比較的簡単にできるから、いろいろ試してみると楽しいだろう。眠っていたあなたのクリエティビティが、目を覚ますかもしれない。

Unionで作った画像は、Instagram、Facebook、Twitter、それにメールで、すぐに共有できる。

これだけ高度な機能がありながら、UnionはiTunesでたったの1ドル99セントだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOSの上でシロートでも簡単に合成写真を作れるUnion, TangentのPixiteから

Pixiteは、UnboundFragmentTangentなどなど、iOS用の高度な写真アプリを作っていて、Tangentは2013年の”App Store Best”にもなった。その同社が今回は、合成写真を作るアプリ、いわゆるフォトブレンディング(photo-blending)アプリケーションUnionをリリースする。このアプリを使うと、たとえば左図のように、複数の写真の重ね合わせや、シルエット(輪郭)化、二重露出効果、背景と前景の合成、などなどを容易にできる。

PixiteのEugene Kanekoによると、このアプリは既存のアプリやライブラリなどに依存せず、ほとんどゼロから作った。だから、“二つの写真をこれまでなかったような、すごいやり方で組み合わせることができる”、という。

チームのScott Sykora、Ben Guerrette、Rich Changらは最初、同社の既存の写真編集アプリTangentやFragmentに、マスキングの機能を加えようとしたが、それをすると、それらのアプリが複雑になりすぎることに気づいた。そこで、単独のアプリとしてUnionを作ることになった。

Unionは写真の合成やマスキングができるだけでなく、Pixiteのそのほかのアプリと組み合わせて使えるので、作業が自然に一つの流れになる。別々のアプリを立ち上げる、という感覚がない。

このアプリを使うときは、まず最初に、背景や色塗り、透明レイヤなどをロードして、そこに、上にのせるべき前景や色塗りなどをロードする。これらのロードの過程で、明るさ、コントラスト、色温度、飽和レベルなどを、スライダーを使って調整できる。

最後にマスクを加えて、前景のどこが背景を隠すのかを指定し、合成画像を作り上げる。

編集ツールがとても精密なので、画像の細かい変化を自由に指定できる。

ブラシもいろいろあるので、塗りつぶし、グラデーション、スクエアブラシなどなどを使い分ける。ブラシサイズを、ズームイン/アウトできる。PixiteのほかのアプリにないMagic Wand(魔法の杖)というユニークなツールは、色などの調整と結果のプレビューをリアルタイムでできるので、やり直しなどにそれほど時間を取られない。

こんな写真編集は誰もが頻繁にやりたくなるものではないと思うが、プロや写真マニアには喜ばれるはず、と同社は考えている。

でもプロでない人でも、Unionではこんな高度な写真編集が比較的簡単にできるから、いろいろ試してみると楽しいだろう。眠っていたあなたのクリエティビティが、目を覚ますかもしれない。

Unionで作った画像は、Instagram、Facebook、Twitter、それにメールで、すぐに共有できる。

これだけ高度な機能がありながら、UnionはiTunesでたったの1ドル99セントだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、Androidからパソコンに接続して操作できるるリモートデスクトップ ・アプリをリリース

今朝(米国時間4/16)、GoogleはAndroidデバイスからパソコンにリモート接続するアプリ、Chrome Remote Desktop app for Androidをローンチした。

このアプリはGoogleがすでに提供しているパソコンの画面共有サービス、Chrome Remote Desktopをモバイル版に拡張したものといえる。

デスクトップ版の場合と同様、AndroidアプリもまずChrome リモートデスクトップというクライアントをパソコンにインストールする必要がある。このアプリはChromeウェブストアから入手できる(XP以降、OS X 10.6以降、 Linux)。これはGoogle Chromeブラウザのアプリだが、リモート接続の際にChromeを起動している必要はない。

アプリをインストールした後は、ユーザーはAndroidデバイスからマウスを動かし、フォルダやアプリを開き、キーボードから入力するなどコンピュータを自由に操作できる。以前のGoToMyPCの現代版のような操作感覚だ。.

われわれはChromeリモートデスクトップ・クライアントがしばらく前からテストされていることに気づいていた。1月には作動するバージョンも公開された。ただしこれはソースコードで提供されており、ユーザーがコンパイルする必要があった。iOS版も開発中ということだが、Android版に比べると進捗はかなり遅れているらしい。

今回のGoogleの動きは、Amazonがエンタープライズ向けに似たようなリモートデスクトップ機能を提供し始めたことに対抗する意味もありそうだ。3月に正式公開されたAmazon Workspacesは企業の従業員が他のパソコンやモバイルデバイス(Mac、PC、iPhone,、iPad、Android、Kindle Fire HDX)から会社のパソコンにアクセスすることを可能にする。Amazonの場合、タブレット(特にKindle)をビジネスの場に浸透させる助けとすることが狙いだ。

これに対してGoogleのリモートデスクトップは一般ユーザー寄りのプロダクトだ。Googleはリモートデスクトップ機能を使って息子が離れて住んでいるママのプリンターの設定を調整したり、パパのコンピュータから見失ったファイルを探し出したりするというストーリーでプロモーションをしたぐらいだ。

Chrome リモートデスクトップのAndroidアプリはGoogle Playのこちらからインストールできる。

〔日本版〕リモートデスクトップのChromeアプリもAndroidアプリも日本語化ずみ。ヘルプも日本語化されている。リモートデスクトップを有効にするには6桁以上の暗証番号を設定する必要がある。デスクトップがAnddroidから共有されているときはパソコンの画面の下部にその旨表示され、「共有を停止」ボタンから接続を切断できる。

AndroidからPCを操作する場合、画面を1本指でスワイプするのがマウスポインタの操作となるので画面が逆に動くように見える。その他、
・1本指タップ:左クリック
・2本指タップ:右クリック
・3本指タップ:中央クリック
・2本指スワイプ:上下スクリール
・3本指上スワイプ:キーボード表示
などのジェスチャーが用意されている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Play、依然ダウンロード数でiOS App Storeを上回る―売上高でも差を詰める

Androidが世界のスマートフォン市場をリードしているという事実がモバイル・アプリのダウンロード数だけでなく、そろそろ売上にも反映してきたようだ。

今朝(米国時間4/15)App Annieから発表された最新レポートによれば、2014年第1四半期の世界のアプリダウンロード数はGoogle PlayがAppleのiOS App Storeを45%上回った。世界での売上高ではAppleは依然としてAndroidに大差をつけている。App Annieによれば、App Storeの売上はPlay Storeを85%も上回っている。

App Annieの2014年第1四半期の市場調査レポートには、世界150カ国の市場データが網羅されている。ただしこのレポートではAmazonのAppstoreは対象になっていない。AmazonのストアはデベロッパーにとってはPlay Storeよりも条件が有利だ。

第1四半期のレポートを見てまず気づくのはこれまでと同じく、インストール台数では大きく上回っているGoogleを抑えてAppleがはるかに大きな売上をデベロッパーにもたらしているという点だ。しかしデータをさらに詳しく検討すると、Google Playが売上高でApp Storeとの差を詰め始めていることが分かる。

新しい市場の爆発的成長に助けられてAndroidのアプリのダウンロード数は大きく伸びている。昨年メキシコではスマートフォンの売上が75%も伸びた。トルコでもスマートフォンとタブレットの伸びに支えられてI.T全体の売上が9%成長すると予測されている。ブラジル、ロシアでもダウンロード数が伸び、Google Playのダウンロード数でそれぞれ2位、3位となった。

しかしレポートの分析によれば、Androidアプリの売上の増加をもたらしたのは主としてアメリカ、イギリスなどの先進市場だという。

たとえばアメリカではGoogle Playの売上は直前の四半期に比較して55%も伸び、韓国(SamsungとLGの母国)を抜いて2位となった。韓国は日本(1位)、アメリカに続く3位に後退した。この変化は、アメリカのAndroidユーザーもやっと有料アプリの購入やアプリ内課金を利用するようになったことを示している。

イギリスもまた直前の四半期に比べて売上が35%アップしている。2013年の第3四半期から第4四半期にかけての伸びはさらに大きく、55%にもなったという。

一方、iOS App Storeの売上の伸びは大部分が中国とアメリカ市場によるものだ。規模は小さいながらベトナムと南lアフリカでも伸びている。

中国の貢献は絶対的な市場規模の巨大さを考えれば不思議ではない。App Annieによれば、中国での売上の伸びはダウンロード数の伸びさえ上回って、直前の四半期比で70%にもなっているという。ジャンルではゲームがトップでソーシャル・ネットワーク関連がそれに次いだ。

iOSでは全体としてゲームがトップのカテゴリーだが、財務会計関連も対前四半期比で45%伸びた(アメリカで納税申告の時期にあたったせいだろう)。

App Storeの売上の75%はゲームが占めている。

ゲームはGoogle Playでもトップ・カテゴリーで、コミュニケーション関連(WhatsApp、Facebook Messenger、LINE、Telegram、hreemaなど)が2位、さらにニュース、雑誌、ツールなどが続いている。

Google Playの売上ではゲームが90%を占めている。

さらに詳しいデータが載っているレポート全文はこちら

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Appleのデベロッパに広告識別子の規則遵守が義務化, 違反者はApp Storeから拒絶される

Appleが今日(米国時間4/11)、iTunes Connectの一部をアップデートした。これはモバイルのデベロッパが自分のアプリケーションをiTunes App Storeで配布や更新するために使うサービスだが、今回のアップデートでAdvertising Identifier(IDFA)(広告識別子)の使い方に関する規則が変わった。そしてデベロッパは、この規則へのコンプライアンスを、チェックボックスにチェックを入れて示さなければならない。

2月にAppleは、ユニークな識別子を使っているが広告を表示しないアプリケーションを拒絶するようになったが、今回の規則変更はその措置を正規化して、今後は規則に準拠していないアプリが一律に拒絶されることになった。

そもそも、iOSのアプリケーション内で広告を追跡する正規の方法をIDFAにするぞ、とAppleがデベロッパにお布令したのは2013年からだ。

デバイスのユニークな識別子UDIDの段階的廃止が発表されたのが2011年だから、それに続く遅まきながらのルール変更だ。UDIDは、プライバシーや規制などへの配慮から、Appleの製品やアプリのエンドユーザをデベロッパが正確に同定する方法としては今後使うな、ということになっている。

UDIDなどの追跡方法は、Web上のクッキーのような機能がねらいだが、しかしクッキーのようにユーザが自由にコントロール(消去、オプトアウトなど)できない。クッキーの消去のような簡単な方法がユーザに提供されていない。

UDIDの段階的な廃止に伴って、サードパーティ製の追跡方法があれこれもと、たくさん現れたが、iTunes Connectの新しい条文が明記しているように、これからはIDFA, Advertising Identifier, 広告識別子が唯一のオフィシャルな方法だ。

iTunes Connectのその部分は、デベロッパに、“IDFAがターゲット広告を提供する唯一の方法だ”、とアドバイスし、以下の三つのユースケースを挙げている:

  • アプリ内で広告を出す

  • このアプリのインストールを前に出した広告に帰せしめる

  • アプリ内で行われたアクションを前に出した広告に帰せしめる

またデベロッパは、チェックボックスにチェックを入れることによって、自分のアプリケーションと、そのアプリケーションと関わるサードパーティが広告識別子を使うこと、および、エンドユーザによるiOSの”Limit Ad Tracking”(広告追跡を制限する)の設定を尊重することを、確認しなければならない。

自分の関心に対応したいわゆるターゲット広告が出るのがいやなユーザは、この設定を有効にする。これのセット/リセットは、iOSのSettingsアプリの”Settings–>Privacy–>Advertising–>Reset Advertising Identifier“でいつでもできる。おおまかに言えばこれは、ブラウザの設定でクッキーを消去することに、ほぼ相当する。

この変更によって、モバイル上のプライバシーに関するユーザの選択が究極的に尊重されることになるが、また同時に、iOSのデベロッパが消費者のデータを集めて保存して利用しているという政府の懸念を沈静することもねらいだ。IDFAはiOS 6からあるが、しかしその使い方のルールは不明確だった。もともと広告主ではなくアプリのパブリッシャーが使うことがねらいだが、IDFAを広告ネットワークに渡してターゲティングに利用する広告主が多くなり、またデベロッパなどほかの人たちも、広告追跡データを集めていろんな目的…キャンペーンのターゲティング調整やユーザプロフィールの構築など…に利用するようになった。

今度の規則変更でAppleが言いたいのは、アプリにアクセスするサードパーティですら、IDFAを正規にリクエストしてから広告を出す、インストールを数えるなどのことをしろ、ということだ(エンドユーザがIDFAをリセットしていたら、そのことに従わなければならない)。

しかしまだはっきりしないのは、デベロッパは最近ローンチしたOpen IDFAのような別の識別子を、IDFAの代わりに使ってよいのか、という点だ。OpenIDFAはIDFAが対応していない広告関連のユースケースにも一部対応しているし、ユーザのプライバシーにも配慮している(たとえば使用有効期限の設定)。

もうひとつの疑問は、このルールをAppleが果たして網羅的に強制できるのか、ということだ。ともあれ、この条文がデベロッパに対する警告になり、意図的意識的なルール違反は徐々に抑制されるだろう。そしてAppleは、あなたのアプリケーションをApp Storeから拒絶したり取り去る権利を、これからは持つのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Vine風ビデオをプライベートチャットに活用するConvies登場

Vineがプライベートなビデオメッセージを送ることができるようにしたその直後ではあるが、新たなビデオチャット用アプリケーションのConviesがリリースされた。友人(ないし複数の友人)にビデオメッセージを送ることを主目的にするものだ。プライベートなビデオチャットが第一義のサービスだが、FacebookやTwitterで共有することもできるようになっている。

ConviesはLerer VenturesのSoho Tech Labsのインキュベーションを受けて誕生したものだ。友人の間で利用するためのVine風アプリケーションを生み出そうとしてきたのだが、サービスのリリース直前に、Vineがプライベートメッセージ機能を実装して発表してしまった。

しかしファウンダーのMichel Loenngrenは、Convies独自の魅力があり、マーケットでも受け入れられるはずだと考えているのだそうだ。さらに、VineやInstagramなどはそもそもパブリックな写真/ビデオ共有ツールであり、一定の認知が行われたあとにダイレクトメッセージング機能などを追加してもあまりうまくいかないのが一般的だと感じてもいるとのこと。

「Vineはそもそもソーシャルアプリケーションで、そこにダイレクトメッセージの機能を追加しようとしています」とLoenngrenは述べる。「ConviesはWhatsAppやLineのように、まずチャットを指向したアプリケーションなのです。プライベートなチャットツールの中でのビデオの扱いについて、深く考えた設計となっています」。

Loenngrenは、このConvies以前にTimeFreezeというモバイル向けビデオアプリケーションを作った経験を持つ。日本の投資銀行で働く傍ら、サイドプロジェクトとして生み出したアプリケーションだ。Loenngren曰く、これがモバイルメッセージング分野の人材を探していたLerer Venturesの目に止まったのだそうだ。

Lerer Venturesとの交渉の末、Loenngrenは日本での職を辞し、ニューヨークに居を移した。そこでConviesのアイデアを生み出されることとなった。

Loenngrenはエンジニアリングおよび物理関係のバックグラウンドをもっており、それもあってTimeFreezeではビデオの再生速度をいろいろといじる仕組みを実装していた。ConviesでもTimeFreezeにて実装した機能をいろいろと再利用しているようだ。たとえばメッセージの送信前に、アプリケーションでスライダーバーを操作することによりビデオメッセージの再生速度をスローにしたり、あるいは逆に高速化することができる。

ともかくビデオありきのメッセージングアプリケーションということも、汎用的なメッセージングアプリケーションとは異なる魅力を備える要因となっている。ビデオのやり取りが自在の行えるように設計され、また複数ビデオの連続再生機能なども備えている。

ビデオの撮影はVineと同様の方法で行い、収録時間は6秒となっている。やり取りされるビデオメッセージは外部サイトで共有することもできるが、「locked」指定をすることで、あくまでもプライベートなものとしておくこともできる。尚、Vineのビデオフィードのような形で、特定の人に向けてではなく、公開ビデオとすることもできるようになっている。Conviesの中で公開しておくこともできるし、またFacebook、Twitter、WhatsApp上で公開したり、あるいはリンクをシェアすることもできるようになっている。

Lerer Venturesは40%の持ち分と引き替えにかなりの額を出資していて、またオフィスおよび各種リソースの提供も行っている。Conviesの運営に携わるメンバーは現在のところ4名で、Vineに似たところも多いアプリケーションを通じて、独自の使用感などもアピールしつつ、利用者を開拓しつつあるところだ。

VineというのはTwitterを使う場合と同様に、パブリックな意味合いを強くもつものだと言える。そしてVineについてはそれが魅力となり、いろいろな人が面白いビデオを作ろうとしている。Conviesの方はメッセージングに注力することで、よりパーソナルな魅力をアピールしようとするものだ。

モバイルメッセージング全般と同様、ビデオメッセージングの分野も非常に多くのサービスが競合しているエリアだ。ビデオ共有アプリケーションはもちろん、SMSツールとして親しまれてきたものも、ビデオなどのマルチメディアに対応するようになっている。そのような中、Cinviesがどのような動きを示していくのか興味深いところだ。

Conviesは現在iOS版が提供されており、Android版も開発中だとのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


ブロードキャストツールに変身したSkype, Skype TXがもうじき提供開始

Microsoftの今朝(米国時間4/7)の発表によると、ビデオチャットサービスSkypeのブロードキャスト用バージョンSkype TXがリリースされる。“スタジオ級”と説明されているそのソフトウェアは高品質なオーディオとビデオを出力し、ブロードキャストする者たちに、来信通知や広告などの邪魔物のないプロフェッショナルなフィードと、API、起呼管理機能などを提供する。

この新サービスはMicrosoftが買収した、昔からあるブロードキャスト用ソフトウェアCat and Mouseの技術を利用して構築された。

Skype TXはHD-SDI対応のビデオ入出力と平衡オーディオ入出力、アスペクトレシオ自動変換、同時複数起呼、オペレータプレビュー、などの機能を備える。詳細は、今朝のSkypeのブログ記事に載っている。

MicrosoftはSkypeの企業利用の例を、関連サイトSkypeinmedia.comで紹介している。それらは、ニュース専門のBBCやCNN、Jimmy Kimmel Showなどの娯楽番組、ファッションや音楽やアート関連のメディア、等々だ。

利用を検討しているメディア企業が詳しい情報を入手するためには、サインアップが必要だが、まだ料金やサービス提供開始の日程は発表されていない。

Skypeのサービスとしてはレベルアップだが、オーディオとビデオに関してわれわれ一般庶民には、何がもたらされるのかな?

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Dropboxの共有フォルダがコラボレーションワークスペース(としてのWebサイト)になるSitedrop

みんなに同じプロジェクト管理ソフトを使ってもらうのは、なかなか難しいが、Dropboxのアカウントは誰もが持っているようだ。この大人気の消費者向けサービスを仕事にも利用しよう、と考えたSitedropは、Dropboxの任意のフォルダを、ビジュアルな要素の多い、コラボレーションのためのWebサイトに変えてしまう。

Sitedropのユーザは、そうやって作られたオンラインのワークスペースを、見たり、コメントや好きな画像などを送ったり、ファイルをアップロードしたりできる。ファイルは、ファイル本体やリンクをDropboxのフォルダにドラッグ&ドロップするだけだ。

同社は今、ニューヨークでインキュベータBetaworksの傘下にあり、昨秋非公開ベータでデビューしてから今日まで、徐々にユーザベースを拡大してきた。今日現在でベータユーザはほぼ3000名おり、まだまだ増えそうだ。

 

このサービスを考えたのはBetaworksの社員ハッカーJessey White-Cinisで、デザインは彼の以前からのビジネスパートナーThomas Brodahlが担当した。二人はこれまでの10年間、デザインエイジェンシーを共同経営してきたが、その間に、このサービスの発想の元となる、さまざまなフラストレーションを経験した。

“デザイン会社ではプロジェクト管理が難しい。だから、これを考えたんだ”、とWhite-Cinisは言う。“Basecampを確実にみんなに使ってもらって、すべてのコミュニケーションがそこで行われるようにするのは、ほとんど不可能だ。でも、そんなにばらばらな彼らでも、なぜかDropboxのフォルダは共有してるんだ”。

では、その共有フォルダをもっと便利なものにしよう、というのがSitedropの発想だ。そこで、Dropboxの欠陥をそこここで補いながら、共有フォルダをコラボレーションツールに変えてしまったのだ。

Sitedropにサインアップし、認証はDropboxで行われる。共有フォルダにあるファイルは、この‘Webサイト’のサブドメインとして表現される。ファイルはそのリストを見たり、あるいは(画像などは)スライドショウで見ることもできる。ファイルのプレビュー機能は今のDropboxにはないので、Photoshopにやらせている。そのため、写真家やデザイナーなどクリエイティブ方面に人気がある。

 

Sitedropにおける管理の対象はあくまでもフォルダとその中のファイルなので、使い心地はデスクトップ上のフォルダ/ファイル操作と同じだ。ユーザ個々に対し、アップロード可、とか、見るだけ、などの権限を指定できる。パスワードで保護することもできる。コンテンツのコラボレーションは、コメント、親指アップ/ダウン、などなどの関連ツールを使って行う。Webページのリンクをドラッグ&ドロップすると、そのコンテンツも表示される。

このサービスの今後の課題は、GitHubなみの堅牢な(混乱や破壊が起きない)コラボレーション的リビジョン管理だ。とくにコンテンツの改変履歴を、過去のどの段階でもあとから見られる/遡れるような、タイムマシン機能が重要だ。

White-Cinisによると、このサービスにはいろんな機能があるので、クリエイティブ以外の人たちも使い始めている。“スクラップブックの代わり、あるいはドキュメンテーションのためのwikiのような使われ方もある。共同作品集のようなものも、いくつか見たことがある”、と彼は言う。

Sitedropは無料で、ユーザは最大5つのオンラインワークスペースを共有できる。今後は、ビデオファイルの共有、ワークスペース数の拡大なども含めて、有料プランも導入したい。しかし今現在でも、ワークスペースのサイズに制限はないし、要件はただ一つ、ユーザにDropboxのアカウントがあることだけだ。

実際の利用例を、Xtrapop(iOSアプリ)やThe Life Aesthetic(クリエイティブ)、Ian Brewer(写真)などで見ることができる。あるいはここにサインアップして、ご自分で体験してもよい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、音声認識のパイオニア、Novaurisを買収していた―プロダクトはSiriに組み込み済み

Appleは自動音声認識(ASR= Automatic Speech Recognition)テクノロジーのパイオニア企業の一つ、 Novauris Technologiesを買収していた。

Novaurisの買収が行われたのは昨年らしい。しかしその情報は一切公表されなかった。Novaurisチームは現在Appleの音声認識によるバーチャル・アシスタント、Siriの改良のために活動しているという。買収金額などの詳細は不明だ。

Novaurisは音声テープ起こしの有力企業であるイギリスのDragon Systemsの子会社、Dragon Systems R&D U.K. Ltd.から発展した会社だ。 創立は2002年で、CEOのYoon Kim、共同ファウンダーのMelvyn HuntJohn Bridle (Co-founder)が現在の経営陣だ。BridleはDragon、Nortel,、SRI (Appleが買収したSiriが誕生した場所だ)、Marconi、Aurixでの勤務経験がある。

アップデート: Appleは先ほどNovaurisの買収を確認した。

ただしTechCrunchの取材に対しては「Apple小規模なテクノロジー企業の買収を時折行っているが、通常その目的や将来計画については公表iしないものとしている」といういつものコメントが返ってきた。

またNovaurisのウェブサイトにもAppleによる買収は掲載されていない。しかしわれわれがイギリスのNovaurisのオフィスに電話すると共同ファウンダーのHuntが電話に出て「Appleです」と名乗った。HuntはAppleのために働いていることを認め、Novauris自体はすでに活動を止めていると述べた。

Novaurisは世界的に著名な企業ではないかもしれないが、共同ファウンダーは音声認識の専門家として国際的に知られている。

ライバルに対するNovaurisの優位性は、デバイス上のアプリとサーバ側のアプリの双方を開発していること、コアとなる音声認識エンジンを独自開発していることなどが挙げられる。言うまでもなくこれらはAppleにとって貴重な資産となる。AppleはSiriのテクノロジーを開発したNuanceの買収を試みたことがある。買収は実現しなかっtが、提携には成功した。この提携はよく知られていたものの、Nuanceが提携を公式に認めたのは昨年になってからだった。

Novaurisの音声認識プロダクトはすでにiOS、iPhoneにNovaSearch Compactとして組み込まれている。

Novaurisのウェブサイトによれば、提携先としてVerizon Wireless、Panasonic、Samsung、SingTel、Alpine,BMWなどが挙げられている。たとえばVerizonは2006年からBREWシリーズのデバイスに組み込まれたGet It Nowという音声認識検索”サービスに利用している。

2012年にはPanasonicと提携して“、さまざまな家電製品に音声認識機能をもたせるためのNovaLiteという組み込み用”モジュールを開発した。

Novaurisの音声認識プロダクトはアメリカ英語、イギリス英語を始めとしてシンガポール英語、ドイツ語、カナダ・フランス語、日本語、韓国語、フランス語、スペイン語、メキシコ・スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ブラジル・ポルトガル語、中国普通話など多数の言語をサポートしている

Novaurisのアプリはウェブ検索に加えてApp Store,内のナビゲーションと検索、楽曲や連絡相手などデイバイス内のコンテンツ検索ができる。、また翻訳にも利用できる。.

画像:Novauris

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


モバイルは2014年もアプリ利用が増えてWebは減少, 広告ではGoogleの一人勝ち

今日(米国時間4/1)リリースされたFlurryの調査レポートによると、スマートフォン上のネイティブアプリの利用は成長が依然続いており、それと対照的にモバイルからのWebの利用は減少傾向にある。この調査報告によると、2014年3月現在では、ユーザは一日平均2時間42分をモバイルデバイスに捧げている。これは、1年前に比べて4分の増加だ。その2時間42分のうち、2時間19分がアプリの利用で、モバイルWebの利用は、全モバイル時間のわずか14%、22分でしかない。2013年には、これが20%だった。FlurryのCEO Simon Khalafによると、今やモバイルブラウザはアプリの海を泳ぐアプリケーションの一つにすぎないものになった。

Flurryは、全世界13億台のデバイス上にインストールされている45万あまりのモバイルアプリケーションからデータを集め、さらにモバイルブラウザの利用に関してはcomScoreのデータを利用している。またブラウザの利用の分布については、 NetMarketShareを参照している。つまり、互いに整合性が保証されない複数のデータソースを利用していることに、ご留意されたい。

 

アプリをカテゴリ別に見ると、最人気のカテゴリは昨年と変わらずゲームで、モバイルデバイス(iOSとAndroid)上で費やされる時間の32%がゲームにあてられている(この数値は前年と同じ)。ゲームに次ぐ次位は、カテゴリではなく単独のアプリで、Facebookの17%である(これも前年とほぼ変わらない)。

ただしFacebookの時間占有率(Instagramを含む)は、2013年は18%だったから、今年は微減である。FacebookがWhatsAppを買収するなど、このところモバイルに力を入れているのも、依然ダントツではありながら、モバイル上の競争の厳しさを十分に自覚しているからだ。

Facebookの17%にTwitterの1.5%とソーシャルメッセージングアプリ全般の9.5%を足すと28%になり、これらを“モバイルデバイスのソーシャルな利用”と呼ぶなら、2013年の24%にくらべてかなりの増加だ。増加の中でのFacebookの微減が暗示している光景は、メッセージングをベースとする小規模でプライベートな共有の人気拡大だ。

昨年までのデータに個別名として登場しないYouTubeが、今回は4%の時間シェアを獲得している。しかしYouTubeを含むエンタテイメント全体の時間シェアは、昨年も今年も8%で変わらない。対して生産性アプリは、2%から4%へと伸びている。

なお、モバイル上では、GoogleとFacebookを合わせた二巨人の合衆国消費者の時間シェアは25%弱、またcomScoreのデータではインターネットの上位10社の時間シェアの合計は40%弱である。

Khalafはこう言う: “GoogleもFacebookもこのところモバイルに大きく注力しているが、新規参入がコンスタントに激しい分野なので、時間市場がこの二社に支配されていく傾向は見られない”。新規参入のうちでとくに人気が高いのはPinterest、Snapchat、WhatsApp、Waze、Spotifyなどだが、このうちWhatsAppはFacebookが、WazeはGoogleが買収した。これらのアプリはいずれも、モバイルの時間シェア1~2%を握っている。

2013年から2014年にかけてシェアが減ったアプリの中で、それがもっとも顕著なのがSafariで、12%から5%へと落ち込んでいる。GoogleでもAppleでもないブラウザは4%から2%へ減少。ブラウザ以外では、“その他”(Other)のカテゴリが6%から3%へ落ちている。ただしこのカテゴリは雑多なアプリを含んでいるから、カテゴリとしての意味はあまりない。

ネイティブアプリで過ごす時間2時間19分(139分)は、昨年に比べて12分(9.5%)の増である。この伸び率は、過去5年に比べるとややゆるやかで、人びとがモバイルのアプリとデバイスに捧げる貴重な人生の時間の量は、今後それほど増えないのかもしれない。

また、Flurryが参照しているeMarketerのデータによると、モバイル広告全体の収入(広告費収入)の17.5%をFacebookが稼いでいる。この比率は、上述の時間シェアとほぼ同じ値だ。一方、YouTubeを含むGoogleは49.3%を稼ぎ、時間シェアより相当に大きい。GoogleとFacebook以外のアプリは全体で65.3%の時間シェアを占めるが、広告収入における彼らのシェアは32%にすぎない。

“ゲームやそのほかのアプリにはまだまだ今後、広告で稼げる機会がある”、とKhalafは言っている。

〔訳注: このような消費者行動に関する数値的量的調査データは、“平均値”にはあまり意味がない。なぜなら、行動の差異や格差が極端に大きい場合が多いからである(たとえば超長時間ゲームをする少数者が全体の平均値を相当上へ引っ張ったりする)。むしろ、マーケターなどが参考にすべき値は、メジアンや最宥値(値域)(ボリュームゾーン)だ。〕

画像: Shutterstock/PureSolution

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))