高知高専が中学生対象に情報セキュリティの技量・知識を競うクイズ形式CTFコンテストを9月4日オンライン開催

  1. 高知高専が中学生対象に情報セキュリティの技量・知識を競うCTFコンテストを9月4日にオンライン開催

高知工業高等専門学校(高知高専)は8月12日、中学生を対象とした、クイズ形式の問題を解くことで情報セキュリティの技量や知識を競う「高専に挑もう! 中学生向けCTFオンラインコンテスト」を9月4日に開催すると発表した。参加費は無料。オンラインなので、インターネットに接続できる環境があれば、全国どこからでも参加できる。

CTFとは、もともと旗を取り合う陣取りゲーム「キャプチャ・ザ・フラグ」(Capture The Flag)のことだが、それが転じて情報セキュリティー分野では、「フラッグ」と呼ばれる隠された文字列やサーバーの権限を奪い合って得点を競うゲームの総称として使われている。ゲームを通じて、情報セキュリティーやハッカー攻撃からの防御法などを学ぶことが目的。

高知工業高等専門学校は、日本で唯一「情報セキュリティーコース」のある国立高専だ。国立高等専門学校機構が推進する「高専発!『Society 5.0型未来技術人財』育成事業」のプロジェクトのひとつ「COMPASS 5.0」(次世代基盤技術教育のカリキュラム化)のサイバーセキュリティー分野で中核拠点校にもなっている。このイベントは、高知高専が2020年から実施しているもので、中学生向けに同校の教員や学生が作った問題や、高知や高知高専にちなんだご当地クイズなどが出題される。

2020年のコンテストの様子(写真は井瀬潔校長)

2020年のイベント中継画面

高知高専は、これからの社会の変化と時代のニーズに対応できる人材を育成する1学科制の高等専門学校。1・2年次では、教養科目・専門基礎科目・実験実習で基本力を身に付け、3年次からは専門分野5コースのいずれかに進み、コアな専門分野と多面的な知識を融合、幅広い学識・技術が活かせるハイブリッド型の人材を育成している。自らの力で新しい社会をデザインする「みらい人」の輩出を高知高専は目指している。

「高専に挑もう! 中学生向けCTFオンラインコンテスト」概要

  • 開催日時:2021年9月4日10:00~12:00
  • 対象:中学1~3年生(全国から参加可能)
  • 参加費:無料(通信費は各自負担)
  • 表彰:ゲーム終了後、高得点者のユーザー名・得点をオンラインで発表
  • 申込方法:高知高専ウェブサイトのイベント情報ページ(下記)から申込フォームに記入
    <申込必要項目> 氏名、フリガナ、郵便番号、都道府県、住所、電話番号、学校名、学年、当日使用するユーザ名、当日使用する機器の種類
    ※申込には保護者の承諾が必要
    イベント情報ページ:https://www.kochi-ct.ac.jp/event/archives/165
    ※ 申込多数の場合は先着順
  • 申込期間:2021年8月1日~25日17:00まで
  • 推奨環境:
    <ハードウェア> PC、タブレット、スマートフォン
    <ソフトウェア> Microsoft Edge、Google Chromeなどのウェブブラウザーがインストールされていること

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ソフトもハードも開発するIoTスタートアップobnizインタビュー、第2回目TC HUBイベントレポート

2021年3月に開始したスタートアップとその支援組織、そしてTechCrunch Japan編集部をつなぐSlackコミュニティ「TC HUB」。人気記事の登場企業をゲストに、Startpassの小原氏がモデレーターとしてインタビューをしていく第1回イベントは2021年5月に開催されたが、その第2回が同年7月30日に開催された。今回もバーチャルコミュニケーションプラットフォームのoVice上での開催となり、セッション後にはゲストを交え、参加者同士の交流が行われた。

今回ゲストは、こちらの人気記事に登場するobnizのCEOである佐藤雄紀氏と共同創業者の木戸康平氏。2人とも小学生の頃からプログラミングやハードウェア開発に取り組み、早稲田大学創造理工学部総合機械工学科で出会い、在学中にiPhoneアプリ「papelook」を開発。アプリは1000万ダウンロードを達成している。卒業後は各々別の仕事をしていたが、2014年に同社を共同創業している。obnizは「すべての人にIoT開発の機会を」を使命に掲げ、専用クラウド上でプログラミング、そしてデバイスや対象物の管理・操作まで対応できるIoT開発サービスを提供している。ソフトウェアとハードウェアそれぞれの開発に携わり続けてスタートアップするに至った2人に小原氏がインタビューを通して起業家へのヒントとなるポイントを探った。

関連記事:作品応募数175点、本物の「忍びの地図」など「obniz IoT コンテスト2021」最優秀賞・優秀賞を発表

お互いの得意と苦手を補完する2人の共同創業者

第2回目もバーチャルコミュニケーションプラットフォームoVice上で行われた

11歳でプログラミング解説をするウェブサイトをリリースし、高校卒業後には漫才師を目指して吉本興業12期生として活動したという異色の経歴の佐藤雄紀氏。彼の強みは、常識にとらわれずに、人と違う視点を持って考えるようにしているところにあるという。しかしながら、佐藤氏はチームで物事を進めることは苦手としている。一方、木戸康平氏は佐藤氏の意図を汲み、他のメンバーに理解してもらえるよう咀嚼し潤滑油の役割を得意とする。共同創業者の2人は良い補完関係にあるといえるだろう。

2人とも幼少期からソフトウェアやハードウェアに取り組んできている。木戸氏は「自身が気になっている分野をまさにobnizでドッグフーディングできると考え、共同創業者としてジョインした」と語る。立ち上げ当初は資金も人もなかなか集まらず苦労したそうだが、2人の専門性や相性、佐藤氏のオウンドメディアが築いてきた信用などが創業期を支えた。

逆転の発想で作ったIoTプロダクト

2014年11月に設立され、2018年4月に公式デバイスの販売を開始したobnizは、現在に至るまでどのような変遷をたどったのだろうか。

obnizは「obnizOS」が搭載されたさまざまなタイプのデバイスを提供、同社サービスを使えば専用クラウド経由で簡単にIoTが始められるようになっている。操作する半導体チップ自体は従来さまざまなモノに埋め込まれていたが、PCやスマートフォンを皮切りに、家電やクルマなどに搭載されたチップが次々とインターネットに接続され、IoTは広く知られるようになっていった。「Wi-Fi接続用チップが安価で購入できるようになり、ウェブ専門エンジニアがアプリに着手してみるきっかけも増えた。このIoTのラストワンマイルを汎用的にしていくのがobniz。ソフトウェアだけでなく電子回路も触って欲しいという気持ちから、『object』+『-nize』ということで『obniz』と名付けました」と佐藤氏は語る。

何故、obnizはハードウェアも提供するのか。PCやスマホの方が先に普及しているのだから、一般的に考えると家電を便利にするならば、その家電にスマホの機能を搭載すればいいという発想になる。しかし、ON / OFF程度しか求めない家電にスマホレベルの機能は過剰だ。「そこで専用ハードウェアを開発することにしたのです。またソフトウェアを書き込んでもらうこと自体も参入ハードルを上げてしまうので、クラウドサービス込みのモノの販売という現在の形にたどり着きました」と佐藤氏はいう。

「obnizOS」を搭載した「obniz Board」シリーズ

グローバルでの展開を視野に入れつつ、まず2017年12月に「obniz Board」でKickstarterでのクラウドファンディングに挑戦。世界で160万円を集めプロジェクトは成功するも、人脈頼りの集金には限界があり、大きな売上げが立つようになったのは、2018年5月以降に電子回路販売サイトなどの販路を確保してから。その後の事業拡大にともない、支払いサイトの影響によるキャッシュフロー悪化を回避するため、同年11月にはUTECから約1億円を調達した。

前に進むたびに課題に直面し、チームワークでそれを乗り越えてきたobniz。佐藤氏は「自分もまだ成功フェーズにいないので大きなことを言える立場ではないが、挑戦したいことがある人は、優柔不断でもいいからぜひやってみて欲しい」と語る。木戸氏も「自分はプロダクトマーケットフィットを重要視して事業に取り組んでいるが、常に広い視野を心がけている。スタートアップをするときは、特定の技術や分野に特化することが多いと思うが、既存概念にとらわれずぜひ柔軟な発想をしてみて欲しい」とスタートアップにエールを送った。

TC HUBのサポーターにJETROがジョイン

また、今回のイベントでは、サプライズとしてJETROスタートアップ支援課も参加も発表された。日本企業の海外展開を支援する同社だが、グローバル・アクセラレーション・ハブの提供や海外展示会出展支援など、さまざまなプログラムを展開する。今後、TC HUB内には専用窓口チャンネルが設置され、コミュニティ内のスタートアップが気軽に申し込みや相談ができるようになる。

TC HUBでは今後も多様なイベントやサポートを予定している。関心のある方はこちらから。

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タグ:TC HUBobnizIoT日本インタビュー

ガイアックスが日本初の「スマートシティ実現に向けたLiDARデータ活用アイデアソン&ハッカソン」を9月30日開催

ガイアックスが日本初の「スマートシティ実現に向けたLiDARデータ活用アイデアソン&ハッカソン」を9月30日開催

ガイアックスと芝浦工業大学は8月5日、LiDARをテーマとした「スマートシティ実現に向けたLiDARデータ活用アイデアソン&ハッカソン」を9月30日に開催すると発表、参加者の募集を開始した。

LiDARとは、光を使って検知や測距を行うシステムのこと。電波を使うレーダーに対して「ライダー」と呼ばれる。このイベントでは、京都市内の10地点で数カ月間にわたりLiDARで取得した交差点、幹線道路、駐車場の3Dデータを使ってアイデアを競い合う。内容は、「新規事業のアイデアを創出することを目的としたアイデアソン」と、「ディープラーニングによる分析により新たなナレッジを創出することを目的としたハッカソン」に分かれている。その結果は、京都市の交通混雑、交通事故、路上犯罪の対策に役立てられることが期待されている。LiDARで実際に取得した画像「動的LiDARデータ」を使ったアイデアソンやハッカソンは、ガイアックスによれば日本初の取り組みとのこと。

共催者には、エクサウィザーズ、京都リサーチパーク、京都高度技術研究所(ASTEM)が参加。後援者には、エースコード、データサイエンティストの古屋俊和氏 (エクサウィザーズ創業者およびQuantum Analytics CEO)、京都大学桂図書館が参加している。

LiDARの開発の競争は100社以上に激化しており、応用についても2021年2月Google TensorFlow 3Dの発表、2021年6月の「3D-LiDAR活用ビジネスを創出するスマートセンシングアライアンス」の設立に代表されるとおり、今後急速な活発化が予想されるという。エンジニアや学生が同イベントに参加することで、今後のキャリアパスやキャリアアップにつながると考えているという。

概要

  • 開催日時:2021年9月30日9:00〜18:30
  • 対象者:学生、社会人で下記の参加要件を満たす方
  • 参加要件
    ・LinuxのCUI操作に関する基礎的知識とスキルを有すること
    ・プログラミング言語の基礎的知識とスキルを有すること
    ・機械学習プログラミングに関する基礎的知識とスキルを有すること
    ・Dockerに関する基礎的知識を有すること
    ※3DデータやAI未経験者歓迎
  • 参加費:無料
  • 募集人数:最大30チーム
  • 収容人数:京都会場10名、東京会場10名、オンライン会場50名
  • 開催形態:オンラインと会場のハイブリッド
  • 会場
    ・京都会場 京都リサーチパーク KRP1号館4階 G会議室(京都市下京区中堂寺南町134)
    ・東京会場 芝浦工業大学豊洲キャンパス研究棟14階 新熊研究室(東京都江東区豊洲3丁目7-5)
    (新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては完全オンラインになる可能性もある)
  • 参加形態:最大3名のチーム。1名で参加も可能だが、複数チームを兼ねての参加は不可
  • 入賞特典:入賞したチームには下記の特典を付与
    ・最優秀賞 / 賞金20万円 1件
    ・ガイアックス特別賞 / ガイアックスでのエンジニアインターンの権利 最大1件
    ・データサイエンティスト古屋俊和 特別賞 最大1件など

ガイアックスの技術開発部マネージャー、日本ブロックチェーン協会理事の峯荒夢氏は、こう話している。
「人間は道具を使うことより食料調達を効率化し、節約できた時間でさらなる進化をしてきました。スマートシティはデータを使った効率化による人間の進化を引き起こすものだと私は考えています。本アイデアソン・ハッカソンでは、LiDARを軸にその新たな効率化そして人間の進化の一歩となることを期待しています」。

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サムスンが8月11日に新型折りたたみスマホを発表、「Unpacked」では新Galaxy Watchも登場!?

Samsung(サムスン)は、次回イベント「Unpacked」の招待状を送った。その中にヒントを忍ばせるのが好きな企業もあるが、Samsungもその1社だ。招待状の冒頭には「Get ready to unfold」と大きな太字で書かれており「Galaxy Z Fold」と「Flip」の形状を模したといっても過言ではない2つの平らなモノが描かれている。

この1年半の世界の状況に合わせて、このイベントは米国時間8月11日にバーチャルで開催される。興味深いことに、同社は「次のフラッグシップ」の予約を開始している。早期予約の特典としては「Samsung Care+が12カ月間無料で利用できる他、最大200ドル(約2万2000円)の下取りクレジットが追加され、予約特典も用意されています」という。

しかしながら、正直なところ実際に製品を見て、さらにレビューを読んでから予約したほうがいいだろう。

イベントに向けて、解き明かしておくべきことがたくさんある。次のビッグイベントでは、Galaxy Watchに焦点を当てるのではないかと予想したのは、おそらく私だけではないだろう。MWCで行われたビッグイベントは、(MWC自体とは違い)ちょっとした不発に終わり、ハードウェアの代わりに、Googleとの提携による次期ウェアラブル製品に関する発表が行われた。

その際、同社は「次期One UI Watchは、2021年夏の終わりに予定されているUnpackedイベントでデビューし、新しいUIと、来るべきSamsung / Google共同プラットフォームを搭載する予定です」と述べている。

次のイベントは、たとえトップバッターでなくても新しい時計のイベントになる可能性が高いと思われる。1つには、夏が終わってしまうということ。また、新しいGalaxy Watchが8月下旬(27日)に発売されるという噂もある。

今夏のUnpackedは2020年のようにバーチャルインベントで次々とデバイスを発表するのではなく、夏のイベントとしてはかなり大規模なものになると思われる。噂ではGalaxy Watch 4、Galaxy Z Fold 3、Galaxy Z Flip 3、Galaxy S21 FE(Fan Edition、基本的には同社の低価格フラッグシップモデルの最新版)、さらにはAirPods Pro対抗のGalaxy Buds Proなどが登場する可能性があるという。

ここに欠けているものは何だろうか?「Note」と答えた人にはポイントはない。サムスンの人気ファブレットは、チップ不足が続いているため、2021年は発売されないといわれている。これは、サムスンの6カ月サイクルに大きな打撃を与えることになるが、その結果はすぐにわかるだろう。

8月11日のイベントは、米国東部時間午前10時(日本時間8月12日午後11時)に開始される。

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タグ:SamsungGalaxyスマートフォンフォルダブルフォンUnpackedGalaxy Watchスマートウォッチバーチャルイベント

画像クレジット:Samsung

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

視覚障がい者にとってのAIとアクセシビリティの未来を探るイベント「Sight Tech Global」が2021年も開催

黒い背景の上に、目の虹彩を描いたコンピュータグラフィックス。大きい文字で2021年のSight Tech Global が12月1日と2日に開催されると書かれている

2020年12月に第1回のSight Tech Globalが開催されてから間もなく、AppleとMicrosoftがスマートフォンの注目すべき新機能を発表した。ユーザーがスマートフォンのカメラを向けて「周囲の説明」をリクエストすると、即座にクラウドベースのコンピュータビジョンAIが周囲を判断し機械音声で情報を読み上げる。見える人にとっては「部屋に椅子が3つとテーブルが1つある」ことがわかっても大したことではないと思うかもしれないが、視覚障がい者にとってはこの新しい機能はアクセシビリティのテクノロジーに関して画期的だった。手頃な価格で、持ち運ぶことができ、ほぼ汎用と言えるデバイスが、あらゆる人の「目」の代わりになる可能性があるのだ。

2021年12月1日と2日に開催される第2回のSight Tech Globalイベントでは、周囲を説明するようなテクノロジーもプログラムに含まれるだろう。このイベントへの参加は無料で、スポンサーの支援を受け、バーチャルで全世界を対象に開催される。世界トップクラスの技術者、研究者、支援者、起業家が多数集い、AIを中心とする急速なテクノロジーの進化が視覚障がい者のアクセシビリティをいかに変えていくか(良い方にも難しい方にも)を論じる。

無料の事前登録がすでに始まっている。

Sight Tech Globalの根底にあるのは難しい問題だ。高度に進化したAIベースのテクノロジーは、視覚障がい者がすぐに使える魅力的で手頃な価格の製品になるのだろうか。例を挙げると、5万ドル(約550万円)の箱型のデスクトップデバイス「Kurzweil reading machine」(カーツワイルの読み上げマシン)から、スマートフォンでテキストを「読める」無料アプリを視覚障がい者が普通に使うようになるまでにおよそ40年かかった。この分野に携わる人なら誰もがいうように、テクノロジーを視覚障がい者にとって日常的に役立つ手頃の価格のツールにすることが、40年前と比べて簡単になったわけではない。

2020年のSight Tech Globalには、MicrosoftのSaqib Shaikh(サーキブ・シャイフ)氏、AmazonのJosh Miele(ジョシュ・ミーレ)氏、AppleのChris Fleizach(クリス・フライザック)氏、OrcamのAmnon Shashua(アムノン・シャシュア)氏、人権問題を専門とする弁護士のHaben Girma(ハーベン・ギルマ)氏、作家で大学教授のSara Hendren(サラ・ヘンドレン)氏、研究者で大学教授のDanna Gurari(ダナ・グラリ)氏など、アクセシビリティ関連テクノロジーのさまざまなジャンルから最高の講演者が多数集まった。さらに、Perkins Access、Salesforce、APH、Humanwareなどが開催した分科会も多数の参加者を集めた。

2020年12月のイベントは無料でバーチャルで極めてアクセシブルであったため、70カ国から4000人以上が参加した。全セッション(ビデオと字幕)を2020年のアジェンダから、またはYouTubeで現在も視聴できる。参加者アンケートでは、プログラムが5点満点で4.7点、アクセシビリティは5点満点で4.6点の評価を得た。

関連記事:視覚障がい者がバーチャルイベントに参加することを想像し、あなたが主催する次のイベントでその想像を実践しよう

登録すると、ボランティアチームからアジェンダの最新情報をお伝えする他、参加者数限定の分科会に申し込むチャンスもある。ぜひ今すぐご登録いただきたい

プログラムのアイデアをお持ちの方、特にテクノロジー系プロダクトに関わっている起業家、投資家、研究者のみなさんからのご連絡をお待ちしている。プログラム委員会のメンバーはBenetech / TechMattersのJim Fruchterman(ジム・フルヒターマン)氏、Verizon MediaのLarry Goldberg(ラリー・ゴールドバーグ)氏、Facebookの Matt King(マット・キング)氏、カリフォルニア大学サンタクルーズ校教授のRoberto Manduchi(ロベルト・マンドゥチ)氏、Be My EyesのWill Butler(ウィル・バトラー)氏だ。連絡先は、Info@sighttechglobal.com

スポンサーも募集している。2021年のスポンサーとしてすでにGoogle、TechCrunch、Verizon Mediaが決まり、他にも2020年のスポンサーのほとんどが今回も支援する意向で、たいへんうれしく思っている。個人の方からの寄付もぜひお願いしたい。詳しくはこちらをご覧になるか、sponsor@sighttechglobal.comまでお問い合わせいただきたい。

サンフランシスコのベイエリアで75年にわたって人々を支援している 501(c)(3)団体(非営利公益法人)のVista Center for the Blind and Visually Impairedが、Sight Tech Globalを設立した。VistaのエグゼクティブディレクターであるKarae Lisle(カレー・ライル)氏がこのイベントの実行委員長だ。イベントに対する寄付とスポンサーシップはすべてVistaの収益となる。2020年にはSight Tech Globalの収益の92%がVista Centerに対する支援となり、多くの視覚障がい者がベイエリアでより良い生活をするための活動に使われている。

12月にSight Tech Globalでお会いしましょう!

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タグ:アクセシビリティSight Tech Global

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(文:Ned Desmond、翻訳:Kaori Koyama)

MWC 2日目。本当にやってる?イーロン・マスク登場

ちょっと聞いて欲しい。イベントが初日に活力がなくなりつつあるのは良い兆候ではない。Mobile World Congress(モバイル・ワールド・コングレス)の開幕は、Samsung(サムスン)が見出しを飾り、いくつかの提携の発表と、実際にハードウェアを発売する次のイベントの紹介に同じ時間を割いた。主催者であるGSMAについて語らないわけにもいかず、イベントの運営は、いつもの年でも、おそろしく大変であることを私は繰り返し伝えるべきだろう。2020年のイベント中止は断腸の思いだったに違いなく、今回の実施方法を決定するにあたっても同様だっただろう。ただしまったく別の理由で?

見どころがなかったわけではない。それは何かって?Elon Musk(イーロン・マスク)氏の動画?あれは「この男をどう思うか」によらずあらゆる意味で大きかった。彼を好きでも嫌いでも、見た人はこの人に対して何らかの強烈な印象をもったことだろう。

画像クレジット:Mobile World Congress

Dogecoin(架空の暗号資産)の高僧はSpaceX Starlink(スペースエックス・スターリンク)についてうれしそうに語った。「正直をいうと、私たちは今あの端末で損をしています」とマスク氏がインタビューで言った。「この端末はコストが1000ドル(約11万円)を超えるので、当然今はそのコストを私が補助しています」。懐が深いのはいいことだ。

彼は2022年に新バージョンの人工衛星を出すことを約束した。「能力がずっと高くなります」。

これまでHuawei(ファーウェイ)は消費者よりネットワーキングに大きく焦点を当てている。ただし、あらゆる報道は消費者向きデバイスの発表に焦点を当てているが、MWCがネットワーキングのショーであることを加味することが大切だ。同社は5Gネットワーキングハードウェアを数多く発表し、その中にはMIMO(複数入出力)製品もいくつかあった。

ネットワークといえば、TechCrunchの(そう、今のところの)親会社のことを完全に忘れていた。Verizon(ベライゾン)は5Gブランドをつけたロボットをたくさん発表した。同社は未来のロボット・コミュニケーションにおける携帯通信の重要性を強調した。

CSO(最高戦略責任者)のRima Qureshi(リマ・クレシ)氏がReuters(ロイター)の記事でこう語っている「5Gを使えばロボットは他のロボットやあらゆる種類のデバイスと、これまでまったく不可能だった方法でつながることができます」。

画像クレジット:Huawei

たしかにロボットは良い見世物になる。私の知るところでは、このBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)風の四本脚は、Ghost Robotics(ゴースト・ロボティクス)の製品であり、Verizonは2021年1月のCES(コンシューマー・エレクトコロニクス・ショウ)にも持ち込んでいた。

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もし選らべたとして、私なら2021年夏にバロセロナで有人イベントを開催しただろうか?ない。それはない。主催者のGSMAは金銭的なり何らかの理由で選択肢を持っていたのだろうか?それは答えるのが難しい質問だ。イベントを運営する会社にとって、大きなショウを1つ中止するだけでも莫大なショックなのである。

果たして私はこのショーの概要紹介を木曜日まで続けるべきなのかどうか。もちろん何か興味深いものが登場するか、イーロン・マスク氏が人のまばらなコンベンションセンターをホバーボードで飛び回る動画でもあれば別だが。しかし期待はしていない。

関連記事:リアルでも開催されているMWC 2021、初日まとめ

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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

TC HUBが人気記事に登場する起業家を迎えるイベントを開催、記念すべき第1回目のゲストはモビリティスタートアップglafit代表の鳴海氏

2021年3月に開始した、スタートアップとその支援組織、そしてTechCrunch Japan編集部をつなぐコミュニティ「TC HUB」。Slackを通じて、過去取材先の起業家や広報チームなどが交流する場となっているが、コミュニティ向けのイベントの第1回が2021年5月28日午前9時から10時まで、バーチャルコミュニケーションプラットフォームのoViceにて開催された。

TechCrunch Japanの人気記事で取り上げた人をゲストに

TechCrunch編集部では毎月の人気記事を編集部内でも共有しているが、今後TC HUBでは、最近のPV上位記事で登場した起業家たちを迎え、スタートアップたちに現在、必要な情報や起業ストーリーを語っていただく。後半ではゲストブース、編集部ブース、自由交流ブースなど場所を設定し、参加者が自由に交流できる仕組みだ。

第1回目のゲストは、ハードモビリティベンチャーのglafit代表である鳴海禎造代表を迎えた。モデレータを務めるのは元エンジェルでスタートアップコミュニティStartpassを運営するStartPointの小原聖誉氏。事前の打ち合わせで今回のストーリーのポイントを抑えつつ、申し込み時に集めた事前質問を参加者の代わりに質問し、内容を深掘りしていく。

モビリティスタートアップの創業者に聞く事業成長ストーリー

glafitは和歌山県を拠点とし「日本を代表する次世代乗物メーカー」を目指して活動するハードスタートアップ。電動スクーター「X-SCOOTER LOM」(クロススクーターロム)」や折りたたみ式電動ハイブリッドバイク「glafitバイク」を製造、販売。米国で開催される世界的な電子機器の見本市であるCESでもプロトタイプを発表し、KickStarterでのクラウドファンディングに続いて、日本でもMakuakeを通じてglafit本体や関連グッズの予約販売を実施した。2021年4月には、バイクと自転車の機能を切り替えられるモビチェンについて発表、こちらの記事がTechCrunch Japanでも注目を集めた。

関連記事:glafitの電動ハイブリッドバイクを自転車・電動バイクに切り替えて道路を自由に走れるようにする「モビチェン」販売へ

glafitの電動ハイブリッドバイク「GFR-02」

イベントでは、鳴海氏は事業成長のポイントをはじめ、クラウドファンディングを通したメディア戦略について語った。

今後もTechCrunch Japanでは、定期的にTC HUBメンバーに向けたインタビューイベントや、交流イベントを行なっていく予定だ。TC HUBの加入に関心をもったら、ぜひこちらからアクセスして欲しい。

カテゴリー:イベント情報
タグ:TC HUBバーチャルイベントglafit電動自転車

アップルのWWDC 2021基調講演をライブ中継で観よう!

明日、日本時間6月8日午前2時、アップルは開発者会議の初日に(バーチャル)基調講演を行い、大量のソフトウェアアップデートを発表する予定だ。同時刻より、このイベントの様子をライブストリーミングでご覧いただくことができる。

Appleの開発者会議ではいつものことだが、同社OSの次期メジャーアップデートに関する情報が期待できる。iOS 15、iPadOS 15、macOSの新バージョン、そしてwatchOSとtvOSのアップデートも予定されている。

しかし、Appleはこの機会を利用して、開発者に特に人気のある新製品を発表することもできる。Appleはすでに、独自のARMベースのM1チップを搭載したノートPCとデスクトップPCを複数出荷している。

ハイエンドモデルはまだアップデートされていない。噂によると、アップルは今日の機会に、新しいiMac ProやMacBook Proのアップデートモデル、あるいは新しい外付けディスプレイを発表する可能性があります。

ハイエンドモデルはまだアップデートされていない。噂によると、Appleには今回、新しいiMac ProやMacBook Proのアップデートモデル、あるいは新しい外付けディスプレイを発表する可能性があります。

AppleはカンファレンスをYouTubeでストリーミングしているので、このページで直接ライブストリームを見ることができる。

Apple TVがある場合は、新たにアプリをダウンロードする必要はない。アプリ「Apple TV」を開くと「Apple Events」が表示される。今回のイベントをストリーミングしたり、過去のイベントを再視聴できる。

また、Apple TVがなく、YouTubeを使いたくない人は、AppleのウェブサイトApple Event」からイベントをライブストリーミングすることもできる。この動画配信はSafari、Firefox、Microsoft Edge、Google Chromeなどの主要ブラウザーで観ることができる。

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カテゴリー:イベント情報
タグ:AppleWWDC 2021WWDC

画像クレジット:David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images

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(文:Romain Dillet、翻訳:Katsuyuki Yasui)

WWDC 2021で期待される発表は?iOS 15、iPadOSリニューアル、もしかしたら新Macも

あらゆることを考え合わせると、Apple(アップル)は2020年、非常に洗練されたバーチャルWWDCを開催した。Microsoft(マイクロソフト)やGoogle(グーグル)のような他の企業がよりライブ感のある(あるいはライブスタイルの)体験を選択したのに対し、Appleは、スムーズなドローン撮影と巧みなトランジションを駆使して出演した幹部たちを引き立てた。そして最初の1年を経て、同社がどのように新しい境地に達するか見ものだ。

キックオフからニュースを提供するWWDCの基調講演はいつも大盛況だが、今回もその例に漏れず、さらに多くの新情報が発表される可能性が高い。iOS / iPadOS、watchOS、macOS、tvOSなど、開発者向けの標準的なアップデートに加えて、このイベントで新しいハードウェアが発表される可能性もある。

いつものようにライブでニュースをお伝えしていくが、今回はライブブログを復活させる。ライブニュースをさまざまな方法でフォローすることが可能だ。イベントは、太平洋標準時6月7日(月)午前10時(日本時間6月8日午前2時)に開始される。

YouTubeのライブストリームはここで見ることができる。

例年通り、このイベントではiOSが最大の目玉となる。なんといっても、Appleは他の何よりも多くiPhoneを販売しているからだ。2020年には特に、同社の最新5Gデバイスが低迷するモバイル市場に救いの手を差し伸べた中でその傾向が強まった。

少なくとも最初の段階では、iOS 15はAndroidの最新バージョンほど過激なアップデートには見えない。しかし、今日から6月7日の朝までの間に、多くのことが起こり得る。(少なくとも今のところ)最重要課題は通知機能のアップデートのようだ。報道によると、モバイルOSの新バージョンでは、睡眠中、仕事中、運転中などのステータスに応じてカスタマイズ可能な通知が提供されるとのこと。

また、iOS 15には、新しいアクセシビリティ機能が多数追加されると考えられている。

画像クレジット:Apple

さらに大きなニュースは、待望のiPadOS 15へのアップデートだろう。最新のiPad Proのレビューではこの古いソフトウェアが問題となっていたが、iPadOS 15は、タブレット端末用のOSをモバイルOSからさらに遠ざけるための重要なステップになりそうだ。現在のiPadOS 15は、ほとんどの意図と目的においては、iOSをタブレット向けにスケールアップしたものとなっている。

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まだ詳細は明らかになっていないが、ホーム画面はウィジェットを含めて大幅にアップデートされる予定だと言われている。これにより、大きくなったホーム画面をより有効に活用できるようになると思われる。また、新しい通知機能やiMessageの大幅な改良など、iOSの新しいアップデートも行われるはずだ。

Big Surで行われた大規模なオーバーホールの後、macOS 12はより小さな波となることが予想される。ここでのビッグニュースは、ハードウェアかもしれない。噂では、Appleの超高速M1チップがアップデートされると囁かれている。M1X(現在の呼称)は、14インチと16インチの新型MacBook Proと一緒に登場する可能性があり、そうなればAppleのラップトップ製品ラインのハイエンドとローエンドの間に、ようやく少しだけ日が差すことになる。

画像クレジット:Brian Heater

また、今のところ情報が少ないものの、watchOSも大きなアップデートの時期に来ているように見える。特に合併したばかりのGoogleとFitbit(フィットビット)と競合しているAppleにとって、新しい健康機能は確実な賭けだろう(最近発表されたSamsungのアシストはいうまでもない)。

そして、最も興味をそそられるミステリーがhomeOSだ。求人情報ではこの謎のOSが参照されていたが、これは単なるタイプミスかもしれない(その後、求人案件では「HomePod」に変更された)。

画像クレジット:Apple

噂のまとめということで、より大きなものにつながるかもしれない可能性を指摘しておく。これは、既存および近々発売されるAppleのホーム製品と連動するように設計された、より統合的なホームオペレーティングシステムだと思われる。おそらく、tvOSともう少し密接に統合するものだろう。長期にわたる噂の中心にあるのは新しいApple TVデバイスだが、これまでのところ、その点は確認されていない。

他には、新しいMac Miniの噂もある(ただしこちらは、2020年末にリフレッシュされたばかりだが)。また、Beats Studio Budsに関する噂も興味をそそられる。LeBron James(レブロン・ジェームズ)が未発表のハードウェアを身につけているのを見れば、人々は話題にせざるを得ない。しかしAppleは従来、Beatsチームに独自の発表を任せ、このような大きなイベントはAirPodsのような自社ブランドのオーディオ製品のためにとっておくことを選んできた。

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

アップルがWWDC21のスケジュールやOSアップデートを多数発表

Apple(アップル)は米国時間5月24日、iOS、macOS、watchOS、tvOSなど数多くの新しいOSアップデートと、そして6月7日に(バーチャルで)開幕するWorldwide Developers Conference(WWDC)スケジュールに関する情報を公開した。

ほとんどのデバイスに影響を与えるという理由もあり、やはりiOSとiPadOSがアップデートの主役だ。今回公開されたiOS / iPadOS 14.6には、先日のハードウェアイベントで発表された有料ポッドキャスト配信サービスApple Card Familyの追加など、いくつかの大きな更新がある。

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前者はポッドキャスト配信者が番組の定期購読を有料化でき、アップルは初年度に30%の手数料を取る。そして1年後には手数料は半分になる。後者はApple Cardの所有者がカードを実質的に分割し、利用することを可能にする。

Tim Cook(ティム・クック)CEOは発表時にこう述べている。

(Apple Cardを立ち上げた)当初に明らかになったことの1つは、クレジットカードの所有者が2人いる場合、業界がクレジットスコアを算出する方法に公平性が欠けていることでした。1人は良好なクレジットヒストリーを構築するメリットがありますが、もう1人はそうではありません。私たちは、この仕組みを再構築したいと考えています。

macOS 11.4では追加のグラフィックカードのサポート、いくつかのバグ修正、そしてiOSと同様に有料ポッドキャスト購読のサポートが追加されている。また新バージョンのwatchOS 7.5では、前述のポッドキャストとApple Card Family機能、さらにマレーシアとペルーでの追加の健康機能のサポート、Apple Cardの支出追跡機能が追加された。一方でtvOS / HomePod 14.6では、前者ではバグの修正とカラーバランスの変更が行われている。

これらに加えて、2021年のバーチャルWWDCのプログラムも発表された。2021年の同イベントは6月7日午前10時(日本時間6月8日午前2時)より基調講演で幕を開ける。ここでは上記すべての最新バージョンのOSに関するビッグニュースだけでなく、もしかするとハードウェアも発表されるかもしれない。また午後2時(日本時間6月8日午前6時)からは、恒例の「Platforms State of the Union」でさらに詳しい情報が提供される予定だ。

WWWDCの詳しいスケジュールはこちらを参照して欲しい。

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画像クレジット:Apple

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

IFAベルリン2021が中止、「新型コロナワクチン接種の状況が見通せない」

IFAは2020年に会場で開催された極めて少ない展示会の1つとなったが、gfu Consumer & Home Electronics GmbHは2021年のイベントを中止する。当初、ベルリンで9月3〜7日に予定されていた大規模なコンシューマーエレクトロニクス国際見本市は休止する

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最大の理由として、運営者は新型コロナウイルス変異型の脅威、そして世界のワクチン接種のスピードと今後の進捗に関する不確実性を挙げている。

「究極的には、世界の健康問題に関するいくつかの主要な指標が望んでいた正しい方向に速く向かいませんでした。例えばアジア南部では新たな新型コロナ変異型が急速に拡がっていて、世界のワクチン接種プログラムのスピードは依然として不透明です」と運営組織はプレスリリースで述べた。「これは参加を約束していた、あるいは関心を示していた企業、メディアやビジターにさらに不確実性を与えています。IFAだけでなく世界中の同様のイベントのために参加者は皆、予算や投資、移動など前もって計画する必要があります」。

もう1つの大きな理由が、Messe Berlin(コンベンションセンター)が緊急医療施設、そしてワクチン接種会場として今後も引き続き使用されることだ。ARENA Berlinで計画されているBerlin Photo Week、そしてHIFT Mobilityイベントは開催される。一方でIFAは2022年9月2日に戻ってくる予定だ。

今回のニュースの前には、数多くの有名企業が2021年6月下旬にバルセロナで開催されるMWCに出展しないことを決めている。これまでのところ出展を取りやめた企業はQualcomm、Google、IBM、Nokia、ソニー、Oracle、Ericsson、Samsung、Lenovoなどだ。前回のIFA同様、MWCの運営組織は移動規制や出展を取りやめた企業、ワクチンを接種した人ですら持っている一般的な警戒感があることを考慮し、数多くの安全措置を取っていること、そしてイベントを縮小する意向を示している。

MWCはオンラインと会場での展示を展開するハイブリッドイベントのようなものになる。一方、IFAは完全にキャンセルとなったようだ。一般の人も来場するという点でベルリンのトレードショーは他の見本市と大きく異なる。

【更新】MWCの主催者は、TechCrunchに次のようなコメントを寄せてくれた。

世界情勢が不透明な中でイベントを企画するのは容易なことではありません。また、今年、常連客を集めるのに苦労されたイベント業界の方々にも同情いたします。私たちは、IFAのようなイベントが来年も開催されることを願っています。今年のMWCバルセロナは数週間後に迫っていますが、私たちは自分たちの計画に自信を持ち、イベントを成功させるためにパートナーと懸命に取り組んでいます。

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画像クレジット:Michele Tantussi / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

2022年、CESがラスベガスに戻ってくる

正直言って、ここ1年はラスベガスに戻らなければならないことについて休暇中に極度の不安を感じなかったのは、少し奇妙だった。しかし、状況は変わった。世界の多くの地域でワクチン接種が始まっており、CESが再び開催される準備が整っている。

巨大な消費者向け家電ショーの運営委員会であるCTAは米国時間4月28日朝、イベントが2022年1月5日から8日までCity of Second Chancesで開催されると発表した(メディアデーは正月明けの3日から始まる)。プレスリリースによると、およそ1000社の企業がこのイベントへの参加を表明している。

これまでのところ、Amazon(アマゾン)、AMD、AT&T、Daimler AG、Dell(デル)、Google(グーグル)、Hyundai(ヒュンダイ)、IBM、Intel(インテル)、Lenovo(レノボ)、LG Electronics、パナソニック、Qualcomm(クアルコム)、Samsung Electronics(サムスン・エレクトロニクス)、Sony(ソニー)が含まれている。しかし、この1年を振り返ると、すべてが常に変更される可能性があることに注意する必要がある。

CTAのエグゼクティブヴァイスプレジデントであるKaren Chupka(カレン・チュプカ)氏は、「私達の顧客は、ラスベガスで開催されるイベントに再び参加することに熱狂しています」と述べた。「グローバルブランドやスタートアップによる計画は順調に進んでおり、世界中のより多くの人々と対面式のCESの魅力を共有することを約束しています」。

もちろん、飛行機がラスベガス空港に着陸するまでは(マスクをしているかもしれないし、していないかもしれないが)、いろいろなことが宙に浮いたように感じられるだろう。またCTAは、デジタル要素は今後も存在し続けるだろうと強調した。これは、今後もこれらのショーの重要な側面であり続けるだろう。パンデミックによってトレードショー(特にハードウェアのトレードショー)が完全になくなる可能性は低いと思われていたが、同じことが繰り返されないのは人生と同じである。

2020年、ウイルスが米国内で実際に被害を与え始める約2カ月前に、CTAは新型コロナウイルス(COVID-19)の被害をギリギリのところで免れた。CESの最初の(そして当面は唯一の)オールバーチャルイベントは、複雑な結果となった。このようなショーの規模と範囲を考えると当然かもしれないが、実際には多くの不満が残った。しかしインフラが整備された現在、このイベントを完全に放棄するのは愚かなことだ。特に、この1年でこうしたイベントへの参加に多くの人が疑問を抱いている。

2021年のショーについては、ヨーロッパのMWCやIFAをはじめとする多くのショーが、安全対策を強化した上で開催される予定だ。しかし、これらのショーの規模や範囲は流動的であり、多くの企業がバーチャルでのショーにのみの参加する意向を表明している。

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画像クレジット:ROBYN BECK/AFP / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

アップル2021年春の新製品イベントは投資家マインドに響かず、株価は微減

Apple(アップル)の米国時間4月20日の新製品発表イベントには同社の今後の成長と業績についての多くの情報が含まれていた。こうした情報は株式市場にとってAppleが期待に応えるかのか下回るのかを決める重要なヒントになるはずだった。しかし実際にはAppleの株価はほとんど動かなかった。

つまり新たな常識はこういうことだ。「Appleが新製品、新サービス、新ソフト、新周辺機器などをいくら発表しようと株価に影響しない」。Appleといえども四半期決算の発表は株価に影響することがある。しかし新製品の予告では対した影響は出ない。

少なくともTechCrunchが注目している間には多きな動きはありそうにない(こちらに詳しい記事)。Appleのユーザー(とマスコミ)はApple製品に熱狂的だ。見たものについて非常に声高に語る。一方、投資家はその間、いわば黙々とランチを食べていた。

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今回のAppleイベントの結果はといえば、場内の引け値は1.28%下落、その後さらに時間外取引で0.36%下落した。株価はイベントが始まった時には133.40ドルだったが現在は133.11ドルだ。Appleはこのイベントで逆風が強まるのを防ぐことはできなかった。

Yahoo Financeによれば、市場の総合的な状態を示すNASDAQ指数は0.92%の下げだった。

言い方を変えると、Appleからの多数の発表クレジットカードをアップデートすること、ポッドキャストアプリをリニューアルして有料会員をサポートすること、iPhoneのカラバリに紫色を追加すること、AirTagsを本当に準備していること、ついに新しいApple TVが登場すること、新しいiMacがとてもホットであるらしいこと、新しいiPad(iPad Proを含む)が登場すること、等々のニュースは投資家からは概ね無視された。

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使い古されているのでここには「君らは退屈しているのか?」という(映画の)「Gladiator(グラディエーター)」をネタにしたGIFは貼らないでおくが、こうした結果になったのには理由がある。投資家は決算の数字にしか注意を払わない。将来の決算の収入の源となるはずの製品には目を向けず、影響が出たら出たときに改めて検討すればいいと考えるわけだ。Yahoo Financeのグラフを貼っておく。

 

画像クレジット:YCharts

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カテゴリー:イベント情報
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021株価

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:滑川海彦@Facebook

アップルが「Spring Loaded」で発表した新製品まとめ、新iMac、iPad Pro、AirTagなど

Apple(アップル)のイベントの日だ。

Apple Cardの改良から新しいiMacやiPadまで、Appleは1時間のイベントでたくさんのニュースを発表した。しかし、すべての発表に目を通している時間がない方のために、それぞれのポイントをまとめてご紹介しよう。

Apple Card

画像クレジット:Apple

Appleはまず「Apple Card」の仕組みの変化について、簡単だが重要な説明を行った。「Apple Card Family」では、13歳以上の家族なら誰とでもカードを共有でき、追加ユーザーごとに利用限度額をカスタマイズできる。また、Appleカードを他の大人と「共同所有」することもできるようになり、両方の所有者が等しくクレジットを蓄積できるようになる。

Appleはまず、Apple Cardの仕組みの変更について、簡単に、しかし重要な説明を行った。「Apple Card Family」では、13歳以上の家族であれば誰でもカードを共有することができ、追加ユーザーごとに利用限度額をカスタマイズできる。また、他の大人とApple Cardを「共同所有」することも可能になり、2人の所有者が同じようにクレジットを貯めることができるようになる。

Apple Podcasts

画像クレジット:Apple

Appleは、Podcastアプリのデザインを一新し、それぞれのPodcastを有料購読(月額または年額)できるオプションを提供する。

パープルのiPhone

画像クレジット:Apple

今回、新しいiPhoneは発表されなかったが(iPhoneは通常、年内に発売される)、既存のiPhone 12とiPhone 12 miniに新色「パープル」が加わった。彼らはWilly Wonka(ウィリー・ウォンカ)の歌が使われたが……、まぁそれはパープルだからだろう。

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AirTag

画像クレジット:Apple

Appleはついに、ソファーで紛失したさまざまなAppleデバイスを探すのにときと同じく「Find My」アプリを使って、鍵やお財布、バッグなどを追跡するためのアクセサリーを正式に発表した。

AirTag」(不思議なことに「AirTags」ではない)と名づけられたこのアクセサリーは、1個29ドル(日本では税込3800円)、4個入りで99ドル(日本では税込1万2800円)、4月30日に発売される予定だ。バッテリーはユーザーが自分で交換できるが、奇妙なことにアタッチメントループは付属しない。キーホルダーなどに取り付けたい場合は、ケースを追加する必要がある。もちろん、Appleはそれを作り、販売する。

AirTagにはそれぞれスピーカーが内蔵されており、紛失したアイテムを見つけるのに役立つ。オンラインで購入すると、テキストや選択した絵文字を無料で刻印することができる。

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次世代Apple TV 4 K

画像クレジット:Apple

Appleは、2017年に初めて発売した「Apple TV 4K」を大幅に刷新する。その内訳は以下のとおりだ。

  • AppleのA 12 Bionicチップ搭載。
  • iPhoneを使って映像のキャリブレーションが行える。キャリブレーションプロセスを開始し、iPhoneの前面カメラをテレビに近づけると、Apple TV 4Kはそれに応じて自らのカラー / コントラスト出力を自動的に最適化する。
  • リモコンのデザインも一新。これまでのタッチパッド付きのリモコンから、iPodのようなスクロールホイールを備えた5方向のクリックパッド付きのリモコンに変更された。ボタンを押す代わりにテレビに話しかけたくなったときのために、側面にはSiriボタンが付いている。このリモコンは、前世代
  • Siri RemoはApple TV 4KおよびApple TV HD用として59ドル(日本では税込6500円)で別売りされる。
  • 32GBモデルが179ドル(日本では税込2万1800円)、64 GBモデルが199ドル(日本では税込2万3800円)。

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新しいiMac

画像クレジット:Apple

iMacがM1にシフトするときが来た!Appleは、iMacの新ラインナップを発表した。往年のiMacを彷彿とさせる、ファンシーなカラーバリエーションが特徴だ。その概要は以下のとおりだ。

  • Appleが2020年にノートPCに初導入した驚異的に高速な「M1」チップセットを搭載。
    24インチの「4.5K」ディスプレイ。
  • ついに、まともなウェブカメラが登場!新iMacには1080pのFaceTimeカメラが搭載される。
    予約注文は4月20日から始まり、出荷は5月下旬。
  • 1299ドル(日本では税込15万4800円)で8コアCPU / 7コアGPU、1499ドル(日本では税込17万7800円)で8コアCPU / 8コアGPUにアップグレードできる。
  • カラーはグリーン、イエロー、ピンク、オレンジ、ブルー、パープル、シルバーの7色。一部の色は、より高額なモデルでのみ提供される。
  • どちらのモデルも256GBのSSDとThunderboltポートが2つ備えている。1499ドルのモデルでは、USB 3ポートが2つ追加される。
  • Appleは、Touch ID指紋認証センサーを搭載したBluetooth Magic Keyboardの新バージョンも発表。高額なモデルに同梱される。

画像クレジット:Apple

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新しいiPad Pro

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iPad ProもM1を搭載する!Appleによると、この移行により従来のiPad Proと比べてパフォーマンスが50%向上したという。新機能は以下のとおりだ。

  • 8コアGPU / 8コアCPU。
  • 11インチモデルは799ドル(日本では税込9万4800円)から、12.9インチモデルは1099ドル(日本では税込12万9800円)から。
  • セルラーモデルは5Gをサポート。
  • USB-Cポートを介してThunderboltおよびUSB 4をサポート。
  • 12.9インチモデルは「Liquid Retina XDR」ディスプレイを搭載。Appleによるとフルスクリーン輝度は1000ニト、ピーク輝度は1600ニトとのこと。
  • Appleが「Center Stage」と呼ぶ機能は、FaceTime通話中に、部屋の中を動き回っても自動的に自分の顔をフレームの中央に保つ。
  • 最大2TBの内蔵ストレージと16GBのRAMを搭載。

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Open Network Lab第22期デモデーを開催、社内向け動画ツールやCO2削減サービスなど4社が登場

2021年4月20日、デジタルガレージは同社が主催する起業家支援プログラム「Open Network Lab」 の第22期デモデーを開催した。2020年4月に開始したOpen Network Labは2021年で11年目を迎える。2021年3月にOpen Network Labが公開したインフォグラフィックスによると、これまでに投資したスタートアップの累計は132社で、そのうちの5社がM&A、1社がIPOを達成しているそうだ。

第22期となる今期は134社から応募があり、そのうち1次面談と最終面談を通過した5社が採択された。デモデーに登場したの次の4社だ。

社内向け音声・動画プラットフォーム「IMA」

リモートワークで社員同士の会話が減り、会社のミッションや価値観を共有しづらくなった。「IMA」はテキストでは伝えきれない声や表情を音声と動画を通じて発信できるようにすることで、社内のコミュニケーション不足、情報連携不足の解決を目指す。特徴は、Slackなどのツールと連携してすぐに音声や動画を撮影し、同僚や部署に共有できること。インタビュー形式や対談形式での撮影や画面共有機能に加え、動画の自動文字起こし、検索、コメント機能などを備えている。

不動産オーナー向けESG推進支援SaaS「EaSyGo」

国連の調査によると世界の温室効果ガスの約50%が不動産と不動産を起点とした移動、交通から排出されているという。しかし、不動産が排出する85%はテナントの活動が主体であるため、ビルオーナーは残りの15%分しか把握できていない。EaSyGoはビルオーナーがテナントによるCO2排出量の収集・解析の機能を提供することでCO2排出量を可視化し、CO2排出量を削減するためのサービスである。

EaSyGoは今回のデモデーのベストチームアワードとオーディエンスアワードを受賞した。

ウェルビーイングな活動の習慣化をサポートするコミュニティプラットフォーム「nesto」

新型コロナウイルスの影響で、生活習慣の改善に対する意識が高まっている。だが、生活習慣を改善しようと思っても1人では続けるのが難しい。nestoは価値観の合う会員と時間に合わせて、互いにウェルビーイングな習慣ができるようサポートするコミュニティプラットフォームだ。それぞれの活動は「リズム」と呼ばれ、各リズムのホストが中心となって体操や瞑想といった活動やメンバーを集めた対話イベントなどを開催する。nestoは入会金と月会費の30%を得るビジネスモデルを採用している。

「nesto」は今回のデモデーの審査員特別賞を受賞した。

中小企業向けの貿易金融プラットフォーム「Nu-Credits」

80%の貿易取引が融資を活用しているが、中小の輸出入業者の場合は信用情報が足りず、融資を受けられないことが多い。融資する銀行側も、書類の情報漏洩や改ざんリスク、融資判断に必要な情報の不足、複雑な債権回収プロセスといった課題を抱えている。Nu-Creditsは中小の貿易業者向けに、複雑な請求業務を解消するファクタリングサービスやブロックチェーンを用いた与信管理サービスを提供することでこうした問題の解決を目指している。

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タグ:デジタルガレージOpen Network Lab日本IMAリモートワークEaSyGo不動産二酸化炭素nestoウェルビーイングNu-Creditsイベント

画像クレジット:デジタルガレージ

【4月21日2時開催】アップルの2021年春イベントで期待されている製品たち

おやおや、Apple(アップル)のイベントがまたあるね。今や、少なくとも来年、2022年までのはすべてのイベントがバーチャルになり、通知が何週間も前にある時代ではない。同社がニュースを発表したのは、先週のことだ。

しかし幸いにも、米国時間4月20日(日本時間4月21日)のイベントには、かなり前から大量の噂が流れている。そして、招待状にもいくつかのヒントがあるかもしれない。2020年の春のイベントは新型コロナの蔓延で中止されたが、その後は、定期的だったり、なかったりするイベントは、ライブ配信するのが、同社のパターンになっている。TechCrunchではいつものように、この太平洋時間午前10時(日本時間4月21日午前2時)に始まるこのイベントを、ライブで取り上げるつもりだ。本稿ではドローンで一掃するかのように駆け足気味だが、期待されているものについてご紹介しよう。

まず、ほぼ確実だと思われるのが新しいiPadだ。招待状には、指で描いたような絵がある。トップバッターはiPad Proで決まりだ。このハイエンドタブレットは今シーズンのどこかで刷新されると噂されているため、今以上のタイミングはない。

最大のニュースは、12.9インチモデルに小型LEDディスプレイが追加されたことになるだろう。11インチの刷新も近いうちに行われる予定らしい。LEDディスプレイには、輝度の向上とバッテリー寿命の延長、画像の焼き付きの減少といったメリットがある。現在、iPhoneに使われているOLEDに代わるものになるのだろう。

ディスプレイが改良されることにより本体がやや厚くなるという話もあるが、それ以外はほとんど変化はない。供給上の制約により、明日発表されるが発売は後日になる可能性もある。

プロセッサーのアップデートも行われるようだ。噂によると、A14Xには最近のMacに搭載されているM1チップと同じ技術が採用されているとのこと。その結果、パフォーマンスが大幅に向上する可能性がある。

 

その一方で、iPad miniにも注目が集まっている。この8.4インチのタブレットは2年ぶりの大幅に強化されるが、そのアップデートはiPad Proに比べると控えめなものになるらしい。iPadの本来のデザイン言語はそのまま残るが、新チップのおかげでパフォーマンスが向上するという。Apple Pencilもアップデートされるらしいが、詳細は不明だ。

そしてついにAirTagsが公式に発表される、という噂もある。あらゆる兆候が「絶対にその可能性がある」ことを示している。何度かの延期を経て、AppleのTile競合製品がついに登場するといわれている。少なくとも、このタイミングは理に適っている。というのも、同社は先日、サードパーティーに「Find My」機能を提供したばかりで、対応するデバイスも多数登場している。その中には、直接の競合製品である「Chipolo ONE Spot」もある。

関連記事:アップルの「Find My(探す)」がサードパーティーの電動自転車とイヤフォンをサポート

噂の山の中には、Apple TVのリモコンがFind My対応になるというものもある。世界で最も紛失しやすいデバイスなので、当然のように思える。また、Appleが2年間にわたって製品ラインを刷新したことで、新しいシリコンMacが登場する可能性もある。最も可能性の高い候補は?現時点では、待望のiMacシリーズの刷新のようだ。

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画像クレジット:Peloton

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

アップルの次回イベント「Spring Loaded」は4月20日開催

2週間前に、Apple(アップル)はWWDCに関する情報を公開したばかりだが、同社はまた別のイベントを発表した。米国時間4月13日朝、Siriが秘密を漏らしたのに続き、アップルは次回イベントを4月20日に行うことを正式に発表した。今回のイベント「Spring Loaded」の招待状には、iPadで描かれた落書きのようなものが添えられている。

また、イベントがクパチーノのApple Parkで開催されるというSiriの話は真実だった。2021年になった今でも、すべてはオンラインで実施される。つまり、ドローンで撮影され編集された宇宙船のようなアップル本社を拝むことになる。

製品の観点から見た場合、あらゆる兆候が新型iPadの登場を示唆しているようだ。具体的には、アップルはMini LEDや改良されたカメラ、高速プロセッサーを搭載した12.9インチモデルのiPad Proをリリースすると噂されている。しかし、供給面での制約が続くと問題が生じるかもしれない。

もう1つの長年にわたる噂は、AirTagsの登場だ。アップルはFind My(探す)機能を大幅に改善し、その土台を作ったばかりだ。同社はこのアプリを他社に開放するとともに、この技術を採用したサードパーティー製ハードウェアを多数発表した。その中には、アップルに先駆けてFind My技術を採用したChipolo ONE Spotも含まれている。

イベントは太平洋時間の午前10時(日本時間4月21日午前2時)から始まる。(バーチャルな)会場でお会いしよう。

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

欧州の主要テックイベント「Shift」と「TOA」がアフターコロナの新拠点・新モデルへとシフト

パンデミックの影響で、かつては業界の活力源であったテックイベントにも大きな変化が訪れている。これまで幾多のスタートアップがイベントで資金調達ピッチを行い、幾多のハッカソンでチームが結成され、より大きな目標に向かって進んでいった。少なくともパンデミックが完全に収束するまでそのような時代は終わったということは悲しい事実だが、これには時間がかかりそうだ。欧州の2つの重要なイベントは、ブランドを新たな境地へと導くために、変化を余儀なくされた。

ヨーロッパで大ブレイクしたサクセスストーリー「Infobip」(資金調達額2億ドル、約219億4000万円以上)は、クロアチア発のユニコーンだ。また、影響力の大きい開発者カンファレンスであるShiftもクロアチアで生まれた。Infobipはエンジニアリングコミュニティを必要としており、Shiftは不安定な時代に安定した拠点を必要としている。InfobipがShiftを買収し、後者の創業者兼CEOであるIvan Burazin(イワン・ブラジーン)氏を最高開発者エクスペリエンス責任者(chief developer experience officer)として役員に任命することで、開発者を企業戦略の中心に据えるのは自然な動きに思える。Shiftは、Infobipの新しい開発者エクスペリエンス部門の基盤となる。

ブラジーン氏はこう述べている。「世界最大級の開発者カンファレンスになること、そして、クロアチアとソフトウェア開発者の世界とのつながりを強化することが、常にビジョンとしてありました。ですから今、ユニコーン企業の後ろ盾を得て、独立して活動を続けられる自由を得たことで、ようやくそのビジョンが可能になったように思います」。

同氏によれば、Shiftは消滅するわけではなく、今後はグローバルに展開し、まずは米国、そしてラテンアメリカや東南アジアで、最初はバーチャルイベントで展開していくとのこと。

InfobipのCEOであるSilvio Kutić(シルビオ・クティッチ)氏はこう語った。「Infobipは、B2C分野、より具体的にはB2D(Business-to-Developer)の領域で急速に拡大する成長軌道に乗っています。B2D SaaS企業であるCodeanywhereの創業者であり、地域最大の開発者カンファレンスであるShiftの生みの親としての経験を持つイワン(・ブラジーン)を迎え入れることは、これからの当社にとって大きな財産となるでしょう」。

一方、スタートアップや創業者・投資家向けの重要なカンファレンスである「Tech Open Air Berlin」も変化している。

Tech Open Air(TOA)はテクノロジーとスタートアップの祭典として知られ、毎年夏になるとベルリンに2万人以上の人々を集めていたが、現在は「TOA Klub」という新しいブランドにピボットしている。これは今後「コホートベースの学習・行動プラットフォーム」となる。4~6週間のオンラインプログラムは、テック業界で活躍するプロフェッショナルを支援することを目的としている。

TOA Klubでは、Founders Klub(スタートアップを学ぶ創業者向け)、Investors Klub(初心者投資家向け)、Crypto Klub(「暗号資産分野の速習コース」)、Co-Creators Klub(ピボットや成長を目指す創業者向け)が提供される予定だ。

最初に確定したメンターとスピーカーには、Trivago(トリバゴ)の創業者Rolf Schrömgens(ロルフ・シュレームゲンス)氏、HelloFresh(ハローフレッシュ)の創業者Dominik Richter(ドミニク・リヒター)氏、そしてLa Famiglia VCの創業パートナーJeannette zu Fürstenberg(ジャンネット・ツー・フュルステンバーグ)氏が含まれる。

TOAの創業者であるNikolas Woischnik(ニコラス・ヴォイシュニック)氏は次のように述べている。「世界はこのパンデミックを乗り越える過程で、数年ではなく数十年単位でデジタル化を進めることになるでしょう。ビジネス環境の複雑さは大きく加速しています。TOAの『人、組織、そして地球を未来につなげる』という長年のミッションは、これまで以上に大きな意味を持ちます。Klubの立ち上げにより、当社はテクノロジーを活用して、よりインパクトのある、利用しやすい方法でそのミッションを実現する時が来たのです」。

筆者個人としても、これらのすばらしいブランドが新しい拠点を見つけたことをうれしく思う。ブランドも創業者たちも、ヨーロッパのスタートアップシーンで大きな尊敬を集めていると知っているからだ。

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タグ:バーチャルイベントShift Conference新型コロナウイルスクロアチアTech Open Air Berlin買収ドイツTOA Klub

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Mike Butcher、翻訳:Aya Nakazato)

Google I/O 2021が5月18〜20日にバーチャルイベントで復活

2020年初めに、米国でパンデミックが発生した際、各社は長年にわたって開催してきた対面式の開発者イベントをどうすべきか考えあぐねていた。企業はそれぞれに模索し開催したが、Apple(アップル)とMicrosoft(マイクロソフト)は、バーチャルイベントを実施した。

Googleは2020年、I/Oを中止した。同社は毎年5月にカリフォルニア州マウンテンビューのショアライン・アンフィシアターで行われていたデベロッパーカンファレンスを中止にしたのだ。

「開発者、従業員、地域コミュニティの健康と安全への懸念から、またベイエリアの郡による最近の『シェルターインプレイス』の命令に沿って、今年はI/Oを開催しません」と当時同社は述べている。

そして1年間の休みの後、ショーはバーチャル形式で戻ってくることになった。Googleは恒例となっているパズルの招待状を送付し、イベントが2021年5月18〜20日にかけて開催されることを明らかにしている(9 to 5 Googleが解いてくれた、感謝)。最近の他のオンライン限定イベントと同様、この開発者会議も参加費無料で、誰でも参加できます。(「olive(オリーブ)」ではなく「live(ライブ)」だと思われるが、下の図を見る限りでは何とも言えない)。

画像クレジット:Google

2021年にバーチャルイベントを開催する企業が増えているが、Googleもその一社となった。米国では積極的なワクチン接種が始まっているが、I/Oのような伝統的に屋外で開催されるイベントでも、大規模な集会でのウイルスの蔓延については、まだ多くの疑問や懸念が残っている。Appleは最近、2回目となるバーチャル版WWDCを6月に開催することを発表し、MicrosoftのBuildは5月25〜27日に開催される。

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タグ:GoogleGoogle I/OGoogle I/O 2021

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

アップルのWWDC 2021は6月7日に開催、今年もオンラインのみ

Apple(アップル)は米国時間3月30日の朝、2年目となる完全にバーチャルな形式でのイベント開催を発表した。同社は2020年、新型コロナウイルスの影響で対面式のイベントを中止し、初めてオンラインのみでのイベント開催を実施した。世界の多くの地域ではワクチンの導入が始まっているが、オフラインイベントが復活するかどうかはまだわからない。なお、2021年のイベントは6月7日から11日まで開催される。

「私たちは、WWDC 21が史上最大かつ最高のイベントになるよう努めており、Appleの開発者のみなさんが私たちの生活、仕事、遊びを変えるアプリケーションを作り出すのを支援するために、新しいツールを提供できることをとてもうれしく思います」と、Appleのワールドワイドデベロッパリレーションズ、エンタープライズおよびエデュケーションマーケティング担当バイスプレジデントであるSusan Prescott(スーザン・プレスコット)氏はリリースで述べている。

オンライン形式には確かに利点がある。特に、アクセシビリティは最重要課題だ。Appleは2020年のイベント展示会が「過去最大」だったと述べており、今回も世界中から約2800万人の開発者が参加すると予想している。同社はSouth Bayのホテルに泊まる必要がないことはもちろん、移動に対応する必要がなく、すべての資格のある開発者が無料でイベントに参加できるとしている。

このイベントはAppleのさまざまなオペレーティングシステム(OS)にまたがり、iOS、iPadOS、macOS、watchOS、tvOSの新バージョンが発表される。2020年はMacが第一世代のAppleシリコンに移行するという、待ちに待った大きな話題があった。ハードウェア関連の予測は難しいが、なんらかのサプライズがある可能性もある。

大規模なキーノートや開発者をテーマにした1週間分のプログラミングに加えて、Appleは若いコーダーに焦点を当てたコンテスト「Swift Student Challenge」などのイベントを開催する。また、ここ数年オフラインイベントを開催しているサンノゼに拠点を置く教育イニシアチブであるSJ Aspiresに、100万ドル(約11億円)を寄付するとAppleは述べている。

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タグ:AppleWWDC

画像クレジット:Apple

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter