Firefoxのマルチプロセス化がこの夏のv48でやっと一般実装へ、今はベータ中

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[筆者: John Mannes]
【抄訳】
ついにやっと、MozillaのプロジェクトElectrolysisにゴーサインが出た。

Firefoxの、全世界何億というユーザーにマルチプロセスアーキテクチャを提供する長年のプロジェクトがリリース規準をクリアし、全面展開にこぎつけた。

今では、ほかのブラウザーの多くがマルチプロセスを採用して、タブやエクステンションを個別のプロセスとして動かしている。その結果、Web閲覧体験がきびきびとした快適な体験になる。一つのタブでトラブルが生じても、ブラウザー全体がダウンすることはなくなる。

今週初めにローンチしたFirefox 48ベータに、 Electrolysis(E10S)*が実装されている。一部のベータユーザーは2015年の12月からE10Sにアクセスしていたが、今週のローンチではさらに多数がテスト参加者になる。〔*: E10S, EとSのあいだに10文字。〕

たとえばGoogleのChromeは、タブとエクステンションを複数のプロセスに分割している:

Chrome processes (1)

今日はいい日だから、責めるのはやめよう。ぼくの場合プロセス数が75ぐらいで、タブに問題が起きた。〔通常の使用ではプロセス数20ぐらい。〕

対照的に、これまでのFirefoxは、たった一つのプロセスで動いている:

Firefox JPG old processes

【中略】

8月2日にリリースされるFirefox 48にE10Sは実装されるが、ベータの人びととの比較を行いながら、段階的な一般公開になるので、全ユーザーへのサポートはやや遅れる。またMozillaの計画では、個々のタブやエクステンションをサンドボックス化して孤立隔離するセキュリティ措置がとられる。そうなると各プロセスに門番小屋があるような形になり、攻撃の影響はその小屋だけに限定される。

Mozillaのリリース規準をクリアしたE10Sは、今度は多くのユーザーベースの上での安定性や、ユーザーエンゲージメントの変化などがチームの注視対象になる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Torは検索エンジンが行うユーザー追跡から逃れるためDuckDuckGoの検索結果をデフォルトで使用

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プライバシー秘匿サービスTorのユーザーには現在、デフォルトではDuckDuckGoの検索結果が提供されている。

“検索エンジンの状況”と題するメモによると、プライバシーを守るためにTorを使っているユーザーは現在、DuckDuckGoの検索結果をデフォルトでは提供されている。同社が検索プロバイダーとしてはプライバシーツールDisconnectを今でも使っていることは確認したが、しかし同社はそれに対し、DDGの結果に切り替えるよう求めている。Disconnectには、Googleの検索結果にアクセスしている、という問題があるからだ。

Torはこう書いている:

このところDisconnectは、これまでTor Browserのユーザーも利用してきたGoogleの検索結果にもはやアクセスしていない。しかしDisconnectはいわばメタ検索エンジンなので、ユーザー自身が検索プロバイダーを選ぶことができるため、Bingの検索結果を利用するユーザーもいるが、検索の質の点でそのことは許容できない。Disconnect自身も状況を修復すべく努力しているが、われわれとしては彼らに、検索結果としてDuckDuckGoを使う方がBingを使うよりも断然良い、と要求した。

今でもTorユーザーがDisconnect経由でBingやYahooの検索を使うことは可能だ。しかしGoogleは現在、オプションに含まれていない。(Torのユーザーが直接Googleを使うことはできるが、その場合は、Google経由で行われているありとあらゆる、検索を介するユーザー追跡を認めることになってしまう)。

DisconnectがTorのデフォルトの検索プロバイダになったのは2015年の5月だ。検索が同社のサーバーを介することになるので、ユーザーのIPアドレスは露呈しない。それは、プライベートなWeb閲覧をミッションとするTorにとって、うってつけの機能だ。

DisconnectのファウンダーはGoogleの出身者たちだが、Googleとあまり仲が良くない。GoogleはDisconnect製の、ユーザー追跡を遮断するもモバイルアプリを、2014年にAndroid Play Storeから削除した。そして昨年の6月に、DisconnectはEUでGoogleを、同社のアプリの締め出しは独禁法違反だ、として訴訟した。

この状況について今、DisconnectとGoogleとTorに問い合わせているので、返事が得られ次第この記事をアップデートしたい。

今月(2016/5月)の初めに、プライベートな検索エンジンDuckDuckGoはTorに25000ドルを寄付した。合衆国政府への依存から解放されたいTorはこのところ、資金源の多様化に努力している。今年の初めには、クラウドファンディングで20万ドルあまりを獲得した。

昨日(米国時間5/30)Torは、その匿名ブラウザーセットのv6.0をリリースした。それは6.0として最初の安定バージョンであり、そのバグフィクスや、プライバシーとセキュリティの強化が、ドキュメンテーションに詳しく書かれている。

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Operaの株主たちが中国のコンソーシアムへの$1.2Bの売却に青信号、アップデートなどは平常どおりに

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ブラウザーメーカーのOperaは中国のコンソーシアムから12億ドルで買収というプロポーズを受けていたが、株主たちの賛意が得られたため、その実現に向けての一歩を踏み出すことになった。

Operaからの今日の発表によると、発行株の90.6%および議決権の90.9%に相当する株主たちが、買収を承認した。これは同社が公式に確認する前の結果だが、最終結果がこれら以上の数字なら、会社の売却がOKとなる。さらにその後は、ノルウェーと中国の関係当局からの承認が必要になる。

これまではGolden Brickへの売却に対し一部の不満もあっただけに、今日の承認は注目すべき結果だ。グループを構成するQihoo 360は中国でいちばんよく知られているインターネット企業のひとつで、最近93億ドルで非公開企業になり、物議をかもしたこともある。また上場しているゲーム企業Kunlunは、ゲイの人たちのためのデートサービスGrindrの60%のオーナー、そして投資企業のYonglianがグループの三つめのメンバーだ。

買収の申し込みが発表された数週間後にOperaのCEO Lars BoilesenとCTO Håkon Wium Lieは本誌に、自分たちは売る決定をしていない、と語った。

Boilesenはそのときこう語った: “私はOperaに99年からいるし、Håkonは98年からだ。彼が8番目の社員、私は16番だ。二人とも、Operaは長い。2004年にはストックホルム証券取引所に上場した。だから要するに、買収云々は株主たちの決定だ。われわれの決定ではない”。

それは到底、積極的な承認とは言えない。

買収の一件でOperaのアップデートなどが頓挫したわけではない。デスクトップブラウザーへのVPNの内蔵、そしてそのモバイルアプリ、さらに広告ブロッカーなど、いずれも予定通り進行する。

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FirefoxがMicrosoftのIE + Edgeを抜く、しかしChromeの市場支配は続く

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Microsoftは今日のインターネットに合った新しいWebブラウザーを作ったのかもしれないが、しかしEdgeを開発しInternet Explorerのプライオリティを下げるという決定は、ライバルたちを利したようだ。それが少なくとも、StatCounterが今日新たに発表した調査報告書の主旨だ。この著名なインターネット調査企業によると、今回初めて、MozillaのFirefoxブラウザーがEdgeとInternet Explorerを合わせたマーケットシェアを上回った。

StatCounterは毎月、300万のWebサイトとその推定150億のページビューからデータを取得しているが、同社によると4月の時点ではFirefoxはデスクトップのグローバルなWebトラフィックの15.6%を占め、Internet Explorer + Edgeの15.5%をわずかに上回った。

上記三つのWebブラウザーはしかし、全プラットホーム計でユーザー数が10億あまりに達し、StatCounterが調べたトラフィックの60%以上を占めるGoogle Chromeの、はるか後方に位置している。ただし注目すべきは、StatCounterのデータでは2月と3月はFirefoxがMicrosoftのブラウザーよりもシェアが低いことだ。AppleのSafariと近く中国の企業に買われるOperaは、等外のその他大勢の中にいる(下図)。

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昨年のStatCounterのデータを参考までに見ると、 Windows 10でしか使えないEdgeのマーケットシェアはまだないにも関わらず、4月の時点ではInternet ExplorerだけでFirefoxを上回っている(下図)。〔訳注: 2016に関し、上図データと下図とでは、Microsoft/Firefox間の上下関係に違いが存在する。〕

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StatCounterは今回初めて、Chromeが最人気のデスクトップブラウザーであるというデータを発表したが、もちろん一調査会社がWeb全域を調べたわけではない。また同社のデータは、世界最大のPC市場の一つならぬ二つである合衆国とイギリスでは依然としてMicrosoftのブラウザー(IEとEdge計)がFirefoxを上回っていることを、示している。

おそらく合衆国やイギリスと違って、古いマシンが多く使われているアジアなどの国々では、Windows 10/Edgeはまだ少なく、またInternet Explorerの古いバージョンがサポートを絶たれているため、これらの事情が結果的にFirefoxの逆転勝利に貢献しているものと思われる。

この報告書は、未来の兆候なのか、それとも粗悪な統計データなのか。いずれにしても、Chromeの優位は当分、揺らぎそうもない。

モバイルのトラフィックに関してはStatCounterのデータは信頼性が低いが、参考までに挙げておくと、Chromeはここでも、中国のUC BrowserやSafari、Opera、それにAndroid上のさまざまなデフォルトブラウザーを抜いてトップだ。なお、SamsungのGalaxy用ブラウザーは今年急増したが、StatCounterのデータではシェアは10%にも達していない。

〔訳注: 最近、ChromeがIEを抜いた、として各メディアが派手に報じたのは、Net Applicationsのデータです。〕

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差別化要素を着々と積み重ねるOpera、今度は省電力モードで電池寿命を長くした

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Operaはこのところ元気だ。たとえばこの数週間で同社は、内蔵の広告ブロッカーVPNサービスをデスクトップブラウザーに加えたりした。今日は、省電力モードのあるWindows用とOS X用バージョンの、デベロッパー向け早期リリースをローンチした。この新しいモードは、それがないときに比べて電池寿命が相当長くなるそうだ。

具体的には、Chrome、あるいは旧バージョンのOperaに比べて最大で電池寿命が50%増、という。もちろんあくまでもOperaの言う数字だから、ちょっと割り引いて理解すべきかもしれない。でもOS XのActivity MonitorのEnergyタブで見るかぎり、このデベロッパーバージョンの省電力モードは明らかにChromeよりもエネルギー使用量が少ないようだ。

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省電力モードは、電池駆動状態のときに自動的にonになる。

もちろんこれは、マジックではない。このモードではバックグラウンドのタブの活動を抑え、ページ再読み込みの頻度を少なくし、ビデオ再生のパラメータを変えているだけだ。

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なおOperaは、電池寿命の比較をSafariやOS Xに対してやってない。Appleも、同社のブラウザーを使えば電池寿命は長い、と主張している。Webの閲覧なら、ChromeやFirefoxよりも2時間長いそうだ。

ラップトップのユーザーにとっては、今後も電池寿命が重要な問題だから、ChromeとFirefoxにも将来、似たようなモードが加わるかもしれない。

 

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Operaのブラウザー内蔵VPNサービスがやっとデベロッパーバージョンに登場、一般提供は今年後半

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Operaが昨年の3月に、仮想非公開ネットワーク(virtual private network, VPN)サービスSurfEasyを買収したのは、もちろん、それを同社のブラウザーや、もしかしてデータ節約アプリOpera Maxに組み込むためだった。結局それには1年以上かかり、今日(米国時間4/20)やっとOperaはブラウザーのデベロッパーバージョンの初期的リリースで、SurfEasyの組み込みバージョンをローンチした。

ブラウザー内蔵のVPNにより、暗号化されていないブラウザーセッションが一般公開のWi-Fiネットワーク上に露呈することが防がれ、また職場や国(中国など)によっては、ファイヤーウォールをバイパスできる。また、ユーザーには仮想のIPアドレスが割り当てられるので、ユーザーの位置を調べることが困難になる。

SurfEasyの完全なバージョンとは違ってこの内蔵サービスはブラウザーセッションだけを保護し、ユーザーのコンピュータを起点とするそのほかのトラフィックは保護されない。

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OperaのSVP Krystian Kolondraが、今日の発表声明でこう言っている: “必要とあれば誰にでも、オンラインのプライバシーを秘匿する権利がある。無料で無制限のVPNをブラウザーに直接加えると、未知のサードパーティのプロバイダなどからアプリケーションやエクステンションを導入する必要がなくなる”。

今のところ、ユーザーが選べる仮想ロケーションは、合衆国とカナダとドイツの三つだ。しかし同社によると、この機能が今年の後半あたりに、ブラウザーのデベロッパーバージョンではなく通常バージョンに載せられるようになれば、ロケーションはもっと増やす。

現状では、この機能はブラウザーの設定メニューにも登場しない。試してみたい人は、Operaのデベロッパーバージョンをインストールしたら”Privacy & Security”タブを探し、それをトグルするとVPN機能がonになる。通常バージョンではOpera Turboみたいに、ワンクリックでonにできることを、期待したい。

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モバイル版Chromeユーザーが10億人突破

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GoogleはChromeブラウザのバージョン50を先週リリースし、この数日でユーザーに展開している。Chrome 50の主要な新機能は進化したプッシュ通知への対応だ。このリリースを祝して、GoogleはChromeに関する数字を公表した。Chromeがローンチしたのは2008年のことだ。

最も重要な数字は、Chromeの毎月のモバイルユーザーが10億人を超えたことだろう。これでモバイル版Chromeも他のGoogleの10億ユーザープロダクトの仲間入りを果たした。他のプロダクトはAndroid、Maps、Search、YouTubeとGoogle Play storeだ。デスクトップ版Chromeも10億ユーザー獲得している(モバイル版とデスクトップ版を併用しているユーザーも多いだろうから、全体のChromeユーザー数はその2つの数字を足し合わせても分からない)。

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Googleは月に7710億回ページをロード(デスクトップとモバイルの合計)し、これらのうち36億のページでGoogle翻訳を使用しているという。Googleはデスクトップとモバイルのデータ節約機能では、ユーザーが毎月合計で200万GBのデータを節約するのに役立っているという。

セキュリティー面では、月に1億4500万回ユーザーを悪意のあるウェブサイトを開くことから回避しているとGoogleは伝えた。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

完全なプライバシー保護を誇るメッセージングアプリSignalがChromeアプリケーションとしてデスクトップに登場

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Edward Snowden愛用のメッセージングシステムSignalを、誰もが試せるようになった。Open Whisper Systemsの発表によると、このデスクトップバージョンは12月からあるが、今日(米国時間4/7)までは招待制だった。

ネイティブのアプリケーションではなくてChromeのアプリケーションなので、ブラウザーの中でインストールするが、自分の小さなウィンドウがある…これには賛否両論があるだろう。また、SignalのAndroidアプリを使っていることも必要だ。iOSは、まだサポートされていない。

セットアップはほとんど自動的に行われる。あなたの電話番号に結びついているデバイスのリストに、テキストとQRコードでChromeアプリケーションを加える。急いでそれを外したいときは、タップ1〜2回でできる。

まだベータなので、機能は完全ではないかもしれない。たとえば、このデスクトップバージョンはSMSをサポートしていない。それでも、テキストはモバイルアプリにも表示される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Vivaldiブラウザーが1.0に到達、主対象はパワーユーザー、すでに安定度は高い

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これまで1年あまり、公開でアルファとベータをやってきたVivaldiブラウザーが今日(米国時間4/5)、1.0のリリースにこぎつけた

Vivaldiは、Operaの協同ファウンダーで元CEOのJon von Tetzchnerが立ち上げ、パワーユーザーのためのブラウザーである、と誇示している。一部のユーザーとvon Tetzchnerと彼のチームは、そのほかのブラウザーベンダはパワーユーザーを無視している、と信じている。

Vivaldiの、パワーユーザーのための機能は、たとえば、キーボードショートカットをユーザーがカスタマイズできる、コマンドライン的なインタフェイスを使える、マウスジェスチャーをサポートしている、タブのスタックを作れるなどなど多様なカスタマイズ機能だ。たとえば、タブをウィンドウの下や右に置く、といった細かいこともできる。HTMLのレンダリングにはGoogleのBlinkエンジンを使用し、Chromeのエクステンションも使える。

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最後の二回のリリースでチームは細部の磨き上げに注力し、1.0まであと一歩、という段階に達した。von Tetzchnerによると、チームは今、このブラウザーが安定に達し、機能も完全、1.0のリリースに十分耐える、と感じている。

ベータに関してvon Tetzchnerは、“反応はきわめて良好だった”、と言っている。“自分たちがやってきたことを、多くの人たちが気に入ってくれて、確かに人びとが求めているものを提供できる、と確信できたことは、最高にすばらしい”。

しかし彼の告白によると、最初のうちは、新しいブラウザーの方向性や、その構築に必要なツール、ライブラリなどについて方針が明確でなかった、という。

Vivaldiは今や1.0だけれども、von Tetzchnerは、あと二〜三の機能をすぐにでも加えたい、と考えている。たとえば、最初の約束にはメールクライアントの統合があった。Operaも、最初はそうだった。しかし結局、1.0には間に合わない、と決断した。von Tetzchner曰く、“メールクライアントは簡単に作れるものではない”、しかしこれからは、もっと多くの技術者をそっちに回せるそうだ。

ブックマークのシンクや設定、エクステンションもまだない。これらはすでにロードマップに載っており、これも予定にあるVivaldiのモバイルバージョンを出すころには、重要性を増すだろう。

ただし、内蔵機能にしてほしくないもののひとつが、広告ブロッカーだ。von Tetzchnerによると、それは複雑な問題だが、Operaの昔の仲間たちがそれを今実験していることは驚きだ、という。

まだVivaldiを試したことのない人にとっては、今がその絶好の機会だろう。ぼくの経験から言っても、今のVivaldiはそのほかのメジャーなブラウザー並に安定しているし、使い慣れれば、クイックコマンドタブのスタッキングのような他にない機能をありがたく感じる。

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Microsoft Edgeブラウザーがエクステンションをサポート、その初のプレビューを公開

MicrosoftのWebブラウザーの長年の弱点のひとつが、エクステンションだった。しかし今日的な新しいブラウザーEdgeを提供しようとしている同社では今日(米国時間3/17)から、Windows Insiderプログラムにサインアップしたユーザーが、エクステンションをサポートしたEdgeの最初のプレビューリリースを試用できる。

もちろんこれは、それほど意外ではない。Microsoftが発表するEdgeの公開ロードマップには、つねにエクステンションが載っていたが、その機能がいつ実装されるのかが、はっきりしなかった。

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Microsoftは、遅くなった理由を、エクステンションがブラウザーのセキュリティを破らないようにするため、と言っている。

EdgeのゼネラルマネージャーDrew DeBruyneが今日のリリースノートにこう書いている: “前にもみなさまと共有しましたように、弊社の最高のプライオリティは、Microsoft Edgeを確実に、われわれの作りうるもっとも安全で、信頼性があり、最速のブラウザーにすることです。過去20年間の経験がわれわれに教えたのは、低品質な、ときには悪意すらあるアドオンが、ブラウザーのセキュリティと信頼性とパフォーマンスの問題の、大きな原因であることです。このことを念頭に置いて私たちは、顧客がその正しい動作に確信を持ってエクステンションをブラウザーに加えられるような、Microsoft Edgeの構築に専念してきました”。

今のところ、Edgeの実動エクステンションは3つしかない: Microsoft Translator, Reddit Enhancement Suite, そしてMouse Gesturesだ。もうすぐ、AdBlock, Adblock Plus, Amazon, LastPass, Evernoteなども提供される。

当面、エクステンションのインストールはマニュアル(手作業)で行うが、将来的にはWindows Storeから直接インストールできるようになる。

Microsoftは、同社がW3CのBrowser Extension Community Groupに参加していることを強調している。このグループのねらいは、ブラウザーエクステンションのための標準APIを作り、デベロッパーたちの、‘ひとつ書けばそれがどのブラウザーでも動く’状態を作り出すことだ。

今回のアップデートで、(主なブラウザーには前からあった)タブのピン止め(固定タブ)がサポートされ、またコピー&ペースト機能の改良が行われた。

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Mac用のブラウザーFluidは画面の透明化などでマルチタスク体験を改良

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iOS 9で嬉しい機能のひとつが、iPadのピクチャ・イン・ピクチャ(picture-in-picture)モードだ。でもMacの上でNetflixを見ながらWebを閲覧しようとすると、画面上で二つのウィンドウをあちこち動かしたり、重なっている二つのウィンドウを頻繁に切り替えたりしなければならない。

そこで登場したMacのための新しい浮遊性の(floating)ブラウザーFluidは、仕事のためのウィンドウを見ながらYouTubeやNetflix, Vimeo, Huluなどのメディアコンテンツを見られるようにした。

ブラウザーとしてのFluidの機能は、そのほかのふつうのブラウザーと同じだが、ほかのウィンドウの上を“浮遊し”、必要なら透明にもできる点が違う。

ブラウザーを透明にすると、背後にある仕事用のウィンドウを操作できる。そしてFluidに戻りたくなったら、画面上部のメニューバーのアイコンや、ドック内のアイコンを使えばよい。

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Fluidの透明度の調整や、お気に入りや履歴の管理、ファイルのアップロードはFluidがアクティブの状態でできる。Fluidはビデオを見るためのユーティリティではなくて、ふつうの本物のブラウザーだ、と感じる。

このブラウザーはPDFや画像のほかに、もうすぐムービーファイルも表示できる(Appleによると、このバージョンでの.MP4のサポートは今App Storeの承認を待っている)。またYouTube, Netflix, Hulu, VimeoそしてYoukuなどを訪れると、サイトは埋め込みビデオのリンクに自動的に切り替えて全画面表示にする。

これらに加え、Fluidの中でChromeのURLを開けるChromeエクステンションがある。

FluidのデベロッパーGrant Wilkinsonによると、今彼はデンバー大学の専門課程の学生だが、Fluidのアイデアは、彼自身がつねに欲しいと思う機能そのものだった。

彼曰く、“今の若い学生は、コンピュータを使いながら同じ画面でTVを見たい人が増えている”。つまり今の子どものようにインターネット上でTVを見たい、ということだろう。しかも、単純に娯楽のためのビデオを見ているときでも、マルチタスクでほかのこともしたい、という欲求がある、と彼は言う。

“ぼくもそんな学生の一人だから、勉強したり小論文をタイプしているときでも、ビデオなどを見たい”、とWilkinsonは述べる。娯楽ビデオだけでなく、論文をタイプしながらチュートリアルやレクチャーを見たいときもある、と彼は言う。

Macの上のマルチタスク対応ブラウザーはFluidのほかにHeliumが人気で、機能も似ているが、ユーザー体験はやや違う。Heliumにも透明で浮遊するウィンドウはあるが、上部のメニューバーが出てお気に入りや履歴にアクセスできるFluidの方が便利だろう。もちろん、前に戻ったり、ページを再読み込みするなど、ブラウザーの通常のコントロールは、どちらにもある。またビデオなどを最前面へ切り替えると、Fluidのツールバーは消えて、ビデオ視聴の邪魔をしない。

Wilkinsonは前に、FacebookとTwitterとInstagramをひとつのアプリケーションにまとめたHashtackを作ったことがある。でも、今回友だちの Alec Tremaineと一緒に作ったFluidは、初めての大型アプリケーションだ。

彼らのチームはまだ、自己資本のみだ。FluidはMac Appストアで2ドル99セントでダウンロードできる。

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ブラウザーメーカーのOperaが中国のテク企業コンソーシアムに$1.2Bで身売りか…すでに買収オファーを受領

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【抄訳】
ブラウザーのメーカーOperaの未来に関していろんな憶測が飛び交っているが、それもついにやっと落着するようだ。今日(米国時間2/9)、このノルウェーに本社のある企業は、中国の消費者テク企業Kunlun TechとQihoo 360が率いるグループから12億ドルの買収オファーを受けたことを確認した。

買収対象は同社の100%で、それは同社の最近の株価に基づく時価総額の53%プレミアムに相当する。Operaの取締役会は声明の中で、この申し値を受け入れるよう株主たちに勧めることを、“全会一致で決定した”、と言っている。最終的には、株主のほかに政府の承認も必要だ。

この買収オファーを行ったグループ(コンソーシアム)はGolden Brickと名乗り、そのメンバーは、

・Qihoo 360(中国でもっとも目立つ…そして論争のマトとなる…インターネット企業で、最近93億ドルを投じて自社を非上場化した。)

・Kunlun(最近上場したゲーム企業だが、先月、ゲイのためのデートサービスGrindrの株60%を買い上げて筆頭株主になった。)

・Yonglian(投資会社。)

の三社だ。

OperaのCEO Lars Boileseは声明の中で、こう言っている: “このコンソーシアムによるOperaの買収には強力な戦略的かつ事業的な論理がある。このコンソーシアムには幅広い専門的能力があり、新興市場における強力な市場地位を有するので、Operaの強力なオーナーになるであろう。コンソーシアムがオーナーになることにより、ユーザーに奉仕すべきOperaの立ち位置も強化され、さらに大きなイノベーションとパートナーし、弊社の拡大と成長の計画を加速できるだろう”。

プレスリリースで同社は、この買収でOperaとKunlun/Qihooの両方がユーザーベースを拡大できる、というメリットを挙げている。

【中略】

Operaはブラウザー以外に、モバイルの広告ビジネスにも大きな投資をしている。それは今ではアプリのインストール広告も含み、またこれまで買収した企業としてVPNサービスのSurfEasyや、モバイルアプリの発見サービス(会員制)Bemobiがある。

買収の噂がうるさくなってからOperaは今週、決算報告を延期した。しかしこのオファーが一般に公開されたので、今日の07:30am CETにあらためて2015Q4の決算報告(電話会議)が行われる。議論の材料は、山ほどあるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Chrome For iOSが速くなり、あまりクラッシュしなくなった…新しいフレームワークの採用で

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Googleが今日(米国時間1/27)ローンチしたChrome for iOSのニューバージョンは、同社によれば、前のバージョンよりも速くて安定性も良いそうだ。

Googleによると、Chrome 48 for iOSはクラッシュする頻度が前よりも70%少なくなり、ブラウザの応答性が良くなったと感じるだろう。JavaScriptの実行も、目に見えて速くなった。

Googleはこれまでずっと、AppleのUIWebKitフレームワークを使ってきた。それにより、Googleの目的であるWebページの表示はできるが、セキュリティのためにサンドボックス化されているため、とりわけJavaScriptのパフォーマンスが良くなかった。

[安定性の向上(クラッシュ頻度)]
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今度からGoogleは、AppleがiOS 8で導入したWKWebViewに換えた。それはiOS 8の最新アップデート以来、問題なく使われてきたが、Googleによれば、 WKWebViewへの移行は“かなりの難事業だった”。Googleによると、とくに大きな問題は、この新しいフレームワークにはクッキーを管理する単純明快な方法がなく、SSLの処理にも問題があることだった。これらの問題の一部がiOS 9で改善されたので、今回やっと、公式な移行ができることになった。

新しいフレームワークに移行したことによって、ブラウザは速くなっただけでなく、安定性も向上した。それに、ページがクラッシュしたときでもアプリ自身はクラッシュしない。デスクトップの場合と同じく、エラーページが表示されるだけだ。

ブラウザ本体がクラッシュしないのは、たいへん良いことだが、それプラス、JavaScriptが快速になった。ページを切り替えたときのリロード(再ロード)が少なくなり、また、スクロールも速くなり、応答性が良くなった、とGoogleは言っている。

[JavaScriptのスピード(Octaneベンチマーク)]
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SafariをクラッシュさせるバグをAppleが修復、少なくともOS Xでは

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SafariをクラッシュさせるWebサイト事件の翌日、Appleはすでに対策を講じた、とBuzzFeed Newsが報じている。早速、クラッシュするページ(crashsafari.com)をロードしてみたが、問題は治っているようだ。少なくとも、OS Xでは。

治っているといっても、OS XのSafariでそのWebサイトをロードすると、ページのロードを無限にやっている。そのタブを閉じて、通常のWeb閲覧を続ければよい。

復習すると、CrashSafariは小さなJavaScriptをロードし、それが文字を加えることによってアドレスを長くし、ものすごく長いアドレスを作る。やがて、Safariはそのアドレスを持て余し、あっさりクラッシュする。以下は、そのJavaScriptのループ部分だ:

var total = "";
for( var i = 0; i < 100000; i++ ) {
total = total + i.toString();
history.pushState(0,0, total );
}

iOSでは、問題はもっと深刻だ。SafariでそのWebサイトへ行くと、iOSがクラッシュする。キャッシュをクリアしてそのWebサイトをロードしてみたが、iPhoneは今でもクラッシュする。iOSの次のアップデートを、待たなければならないのかもしれない。

うっかりCrashSafariのリンクをクリックした場合は、iPhoneをリブートすればまたSafariを使える。Safariは、そのWebサイトを再ロードしようとしない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Firefox 44がリリース、やっと本格的なプッシュ通知を実装

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Mozillaが今日(米国時間1/26)、 WindowsとMac、LinuxおよびAndroid用の、Firefoxブラウザを、アップデートした。今回のハイライトは、そのデスクトップブラウザに、Webからのプッシュ通知を実装したことだ。

Firefoxはこれまでも、いろんなタイプの、Web上の通知をサポートしていたが、それらはいずれも、当のサイトを常時開いている必要があった。しかし今回の実装は、ネイティブの通知に似ていて、モバイルの通知のように動作する。通知はオプトインなので、FirefoxのControl Centerでin/outを管理できる。

Mozillaが適切に説明しているように、この機能は、“Webメールや天気予報、ソーシャルネットワーク、ショッピングなど、ユーザがアップデートを頻繁にチェックするようなWebサイトで重宝する”。

なお、Googleは昨年すでに通知を実装しており、Facebookなどもそれをすぐに採用した

デベロッパとしてFirefoxのプッシュ通知をサイトに導入したい人は、Mozillaが発表した詳しい実装ガイドを勉強しよう。

今回はこの改良されたプッシュ通知がいちばん目立つ機能だが、ほかにもいくつかの変わった箇所が(とくに内蔵のデベロッパツールに)ある。デスクトップバージョンのリリースノートの全文はここにあり、Android用はここにある。

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JavaScriptの作者でMozillaの元CEOが広告ブロック機能のあるブラウザBraveを立ち上げ

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プログラミング言語JavaScriptを作り、Mozillaの前のCEOだったBrendan Eichが、新しいことを始めた。それは、広告をブロックするけれどパブリッシャーの収益性は犠牲にしない、というブラウザだ。ブロックする広告は、パフォーマンスの足を引っ張ったり、個人データを使うものが主だ。

EichのスタートアップBrave Softwareは、今日そのブラウザを一般公開するのではなくて、そのビジョンの概略を述べるとともに、サインアップしたユーザに初期的バージョンへのアクセスを提供する。同社のホームページでEichは、アドブロッカーは快適なWeb閲覧体験を提供するが、しかしそれは電車やバスのタダ乗りのようでもあり、戦争を招きかねない、と述べている。つまり、良質なパブリッシャーも傷つけられてしまい、アドブロッカーをブロックする“軍拡競争”になる、というのだ。

“弊社Braveが作ったソリューションは戦争を避け、ユーザに、Webを閲覧すると同時にWebに貢献もできる公正な取引機会を与える”、とEichは書いている。彼はインタビューで、“うちが作っているのは、アドブロッカーよりもっと大きなものなんだ”、と語った。

基本的には、Braveは広告をブロックするブラウザであり、さまざまなデータ収集機能もある。アナリティクスのためのスクリプトや、インプレッショントラッキングピクセルなどだ。Eichは、“うちは藻がいっぱい茂ってしまったプールを清掃する”、と言う。

ここにはしかし、重要なニュアンスもある。まず、Eichによれば、Braveはすべての広告をブロックするわけではない。ネイティブでトラッカーのない、パブリッシャー自身のデータしか使わない広告は正規のコンテンツだから、ブロックしない。

さらに、たぶんもっと重要なのは、Braveが自分の広告を挿入するかもしれないことだ。それは、ページのパフォーマンスを大幅に劣化させず、個人データを使ったターゲティングもしない広告だ。Eichは、こう説明している:

デフォルトでBraveは、広告を標準的なサイズでのみ挿入する。そういうスペースをクラウドロボットを使って見つけるが、ユーザが気づくほどの遅延や電池の消耗は生じない。広告のターゲティングはブラウザ側の通常言語による指定に基づいて行い、恒久的なユーザIDやユーザを同定しやすいクッキーは利用しない。

広告をブロックするけど自分の広告は出す、というアドブロッカーを、偽善と呼ぶのは簡単だ。Eichも、ブロッカーを通過させるアドバタイザーたちのホワイトリストは、身体検査をする関所のように思われるかもしれない、と述べている。しかし、微妙な違いにすぎないようだが、Braveがやりたいのは、承認するアドバタイザーのリストを作ることでも、がつがつとドルを追求することでもない: “Braveのユーザが十分に価値あるオーディエンスを形成し、弊社の、ブラウザサイドだけの情報に基づく匿名ターゲティングに、自然にアドバタイザーが集まることを期待したい。私たちは、ゲームをやりたいわけではない”。

このような、Braveからの独自広告は、収益の55%以上がパブリッシャーへ行き、比率は、ブラウザの成長とともに最高値の70%へ近づいていく。消費者もその収益の分け前に与り、それをBitcoinのウォレットでお気に入りのパブリッシャーに寄贈することもできる。

このやり方で、消費者やパブリッシャーの心を掴むことができるだろうか? 広告ブロックに対するあらゆる批判をかわせるだろうか? それはありえない、とは思うが、でもEichは、前向き思考で、そして、そう、勇敢な(brave)人びとを集めたい、と願っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Microsoftが今日でWindows 8とInternet Explorer旧バージョンのサポートを終了

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MicrosoftのWindows 10普及活動は、今もまだ続いている。今日(米国時間1/12)は同社はWindows 8のサポートを終了し、またWebブラウザInternet Explorerの旧バージョンIE 8, 9, 10のサポートも停止した。もちろんこれらのソフトウェアは、ユーザの手元にあれば依然として使えるが、バグフィックスやそのほかのセキュリティパッチのアップデートはもはや行われない。OSとブラウザを最新バージョンにアップグレードしなければ、マルウェア被害のおそれがある、とMicrosoftは警告している。

同社のWebサイトでMicrosoftは、被害を防ぐためにはセキュリティパッチが必要なので、“最新バージョンにアップグレードすることが重要”、と言っている。

Internet Explorerに関しては、最新バージョンInternet Explorer 11へ移行した方がよい、とMicrosoftは示唆している。セキュリティもパフォーマンスも後方互換性も良くて、Webのスタンダードをサポートしている、と。また、このバージョンなら、今後も引き続きバグフィックスやセキュリティパッチを受けられるし、Windows 10だけでなくWindows 7とのWindows 8.1の上でも技術サポートを受けられる。

あるいは、Windows 10デバイスへ移行する人は、ブラウザをMicrosoftの新しいWebブラウザMicrosoft Edgeに乗り換えてもよい。このIEの後継ソフトウェアはWindows 10内蔵のブラウザで、デザインがシンプル、Microsoft製の仮想アシスタントCortanaを使える、テキストが読みやすくなる”Reading View”〔“読み取りビュー”〕、Webページに注釈やメモを書き込める、などの機能がある。

Microsoftが前に言ったように、今でもWindows Vista(SP2)を鞭打って使ってる人には、IE 9が今後もサポートされる。またWindows Serverでも、Server 2008(SP2)でIE 9、 Server 2012でIE 10がサポートされる。

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NetmarketshareのデータによるとIE 8から10までは、今でもデスクトップのWebブラウザの約20%のマーケットシェアを占める。その内訳は、IE 10が4.18%、9が6.67%、8が8.95%だ。かなり大きい。

今日はさらに、Windows 8のサポートも終わる。これも今日のパッチを最後に、セキュリティパッチやそのほかのアップデートが今後は行われない。PCをセキュリティのリスクから守りたければ、Windows 8.1か10にアップグレードしてサポートを継続する必要がある。

Windows 8.1にアップグレードすると、サポートを受けられるのは2023年1月10日まで、Windows 10なら2025年10月14日までだ。

Microsoftはこのところ、より新しいOSであるWindows 10を積極的にプッシュし、最近の同社の発表ではWindows 10はすでに2億以上のデバイスで動いているという。しかし同社の目標はもっと大きくて、数年語には10億超を目指している。そのためには、一般消費者ユーザにおけるものぐさ志向と、企業における変化への抵抗、この二つを克服しなければならない。

ある情報によると、Windows 8は今でも2〜3%のPCで使われている。Microsoftは旧バージョンのサポートを強制的に終わらせることによって、ユーザがついに古いソフトウェアを捨ててくれることを、動機付けようとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Windows上のFirefoxユーザはプラグインなしでNetflixを見られるようになった

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みなさまは、MicrosoftにFlashに対抗するSilverlightというものがあったことを、まだおぼえておられるだろうか? Microsoft自身がかなり前に放棄したから、今の人は知らないかもしれない。でも、FirefoxブラウザでNetflixを見るためにはSilverlightが必要、という年月は長かった。しかし今日(米国時間12/17)からは、Windows上のFirefoxで、プラグインのインストール一切不要でNetflixを見られる

今それは、Firefoxの最新バージョンを32ビットと64ビットのWindowsで使う場合のみだが、FirefoxとNetflix両者によると、OS XとLinuxのサポートは来年になるそうだ。

非常に長期にわたってMozillaは、FirefoxにDRMソリューションを組み込むことを拒否してきた。それがなければ、NetflixはビデオをHTML5のプレーヤーで再生できない。しかし今年になってからMozillaは実用性重視を決断し、Adobeらと協働してDRMありのコンテンツをFirefoxで見られるようにした。

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そこでFirefoxの最新バージョンでは、HTML5がPremium Video Extensions(有料ビデオを見るためのHTML5の拡張)をサポートしている。それによりNetflixは、コンテンツプロバイダにDRMによる保護を提供できる。またビデオのストリームを可利用な帯域に合わせることもできる。同社はAdobeと密接に協力し、Mozillaの<video>タグがAdobeのPrimetime Content Decryption Module(CDM)を使って、Netflixを視聴できるようにした。

というわけで今のFirefoxはDRMソリューションありになったが、DRMのないバージョンをインストールすることもできる。しかし今やPrimetime CDMがデフォルトでインストールされるのだから、よっぽどのDRM批判者でないかぎり、わざわざそうする人はいないだろう。

このアップデートにより、Netflixはすべてのメジャーなブラウザの上のHTML5プレーヤーをサポートすることになる。それらは、Internet Explorer、Safari、Firefox、そしてChromeだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

スターウォーズ公開間近―Googleがスマートフォンをライトセイバーに変身させる〔日本語サイトあり〕

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このところ右を向いても左を向いても『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』というフレーズが目に入る。ディズニーは人類に知られているありとあらゆるブランドと提携して昨夜ロサンゼルスで先行公開されたこの映画のプロモーションに努めている。そしてディズニーはついにGoogleとも提携した。

今日(米国時間12/15)、ディズニー、 Google、LucasFilm、Industrial Light & Magicは新しい試みとしてChromeブラウザを通じてLightsaber Escapeを発表した。Google、ディズニーなどはウェブサイトを通じて「映画の世界への没入を体験できる」と主張している。本物の映画を見るためのチケットをお持ちなら、もちろんそっちの方がいいに決まっているのだが。

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それでChromeでの実験というのはこういうことだ。読者はスター・デストロイヤーの艦内にいて、手持ちのスマートフォンがライトセイバーだ。つまりこのゲームではChromeブラウザとスマートフォンの双方を必要とする(ウェブサイトとChromeにアクセスできれば種類は問わない)。読者は次々に現れる悪漢をなぎ倒すことができる。

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まずデスクトップのChromeからg.co/lightsaberというサイトを開くと、「スマートフォンでURLにアクセスしてください」という表示が目に入る。 黄色で目立つよう表示されたURLには個人別のキー文字列が含まれているはずだ。サイトの指示どおりにURLを入力する。やがてChromeの画面に「スマートフォンのキャリブレーションが必要です」と表示される。ユーザーは画面の指示に従ってスマートフォンを両手で握り、垂直になるようにかざす。

その後、ストームトルーパーの攻撃のかわし方を学ぶトレーニング・セッションが続く。スマートフォンを振り回すと敵はばたばたと倒れる。ビジュアルといい動きのスピードといい、非常によく出来ている。

ゲームの3Dグラフィックスは WebGLで書かれており、 3Dのレンダリングはウェブサイトを経由していると思えないほど速い。スマートフォンとデスクトップとの通信はWebRTCとWebSocketsが利用され、タイムラグやレイテンシーはまったく感じられない。プラグインは使われていない。つまりこのゲームはGoogleが技術力をデモするという重要な目的にも役立っている。

読者がギークならデベロッパー・ケーススタディーを訪問してみるとよい。いやというほどスターウォーズ関連のアプリを発見できる。少なくとも私の場合、実際に大きいスクリーンで動作を試してみたいアプリがいくつもあった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MozillaのコンテンツブロッカーFocus by FirefoxがiOS 9のSafariブラウザ向けにローンチ

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ちょっと意外な発表だ: Firefoxブラウザを作っているMozillaが今日(米国時間12/8)、Disconnectのブロックリストに基づいてiOS 9上のSafariブラウザのために悪質コンテンツをブロックするコンテンツブロッカー、Focus by Firefoxをローンチした。このコンテンツブロッカーは広告をブロックするだけでなく、広告やアクセス分析、モバイルWeb上でユーザを追跡するソーシャルメディアのトラッカーなどもブロックする。

これは、Firefoxのプライベート閲覧モードで新たにサポートされるコンテンツブロッカーと同種の、Mozillaによる追跡保護サービスだ。

コンテンツブロッカーそのものは旧聞に属するが、AppleがそれをiOS上のSafariに持ち込んだことにより、それらをめぐる議論が一層過熱している。

コンテンツブロッカーは、そのデフォルトの振る舞いですら、倫理的にアヤしい部分がある。インターネットの上の出しゃばり広告や、ネット上で追跡されたりプロファイリングされたりすることは、誰だって嫌だが、でも多くのパブリッシャーがコンテンツを無料にしてターゲティング広告で稼いでいるのは、それができるからだ。Focus by Firefoxは広告ブロッカーではないが、デスクトップで使ってみた経験からは、大量の広告をブロックすることも事実だ。

Mozillaは、今日ではあまりにも多くのユーザが“信頼を失い、自分のデジタル生活なのにそれを自分ではコントロールできない状態になっている”、と主張する。信頼の喪失はWebのエコシステムにダメージを与える。今年の初めに同団体は、コンテンツをブロックすることに関する一連の原則を公開した。それはたとえば、ソフトウェアをブロックする場合は広告をブロックするだけでなく、パフォーマンスやセキュリティやプライバシーも問題にすべきである、と言っている。しかし同時にMozillaは、ブロッカーはデフォルトではさまざまなコンテンツやパブリッシャーを差別すべきでない、とも言っている。そしてそのソフトウェア(コンテンツブロッカー)は、そのやってることに関して透明でなければならない、とも。Mozillaがその利用を決めたDisconnectのリストは、GNUの一般公開ライセンス(General Public License)により公開されている。

MozillaのFirefoxブラウザはiOS用もあるが、そちらではまだFocusのサポートはない。Appleは、サードパーティのツールがコンテンツブロッカーを使うことを、許していない。

またAndroid用にもFocusはローンチされないようだ。ただしAndroid上のFirefoxにはすでにプライベート閲覧モードがあるから、Focusとほぼ同じ保護機能を利用できるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。