メルカリCEO山田氏がダイバーシティ&インクルージョン推進財団設立、高校入学時点で理系を目指す女性100名に奨学金支給

メルカリCEOの山田進太郎氏が財団設立、高校入学時点で理系を目指す女性100名に奨学金支給

メルカリ代表取締役CEOの山田進太郎氏は、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進していくため、「山田進太郎D&I財団」を7月1日に設立したと発表した。第1弾として、「高校入学時点で理系を目指す女性」最大100名に対して奨学金を支給するプログラムを開始する。今後総額30億円を財団に寄贈し、D&I推進のための取り組みを行う。第2弾以降のプロジェクトとしては、第1弾の対象ではない高校へ進学した・する方も対象にできるように検討中という。

また、理系に興味のある女子中学生を対象に、理系職で活躍する女性研究者や起業家が登壇するオンラインイベントを8月22日に開催する。

メルカリCEOの山田進太郎氏が財団設立、高校入学時点で理系を目指す女性100名に奨学金支給

山田氏は、これまで企業活動を通じてD&Iの推進に取り組んできたものの、中長期な取り組みは営利企業では難しいことも多くあると感じ、一般財団法人を設立したという。ジェンダー・人種・年齢・宗教などに関わらず誰もが自身の能力を最大限に発揮できる社会の実現を目指すとしている。

同財団は、初の取り組みとして、理系職種が男性に偏り、国内の女性エンジニア比率は20%にとどまる(情報サービス産業協会「2019 年版 情報サービス産業 基本統計調査」)などジェンダーバランスが崩れているという課題に注目。この背景には、日本の大学における理工学系女性比率が18.15%とOECDの中でも最低という現状がある(令和2年度 文部科学省 学校基本調査 関係学科別 大学入学状況より)。また、中学生時点では理系科目の成績の男女差はないにも関わらず、周囲の反対やロールモデルの欠如から、進学時に文系を選択する女子学生が多くなっているという。

このような状況をふまえ、同財団は、中長期的な課題解決として中高生教育の時点で理系を選ぶ女子学生の増加に取り組む。目標として、大学における理工学部系の女性比率を2035年までに28%まで伸ばすことを目指す。

「高校入学時点で理系を目指す女性」100名に対して奨学金を支給

第1弾として「高校入学時点で理系を目指す女性」100名に対して奨学金を支給するプログラムを開始する。これにより、理系科目が好き・得意、あるいは理系職種に興味があるにも関わらず、周囲の環境からイメージがつかめない、または金銭的な問題で諦めているなどの女子学生が自身の可能性を広げるために理系を選ぶことを後押しする。

同奨学金プログラムでは、応募・選考・支給などのプロセスを極力オンライン化することで、劇的な効率化を目指し、将来的には常時1000名以上への支給を目指す。

また、より多くの方に興味を持って気軽に応募できるよう、能力主義ではなく抽選制で支給者を決定する。応募のハードルを下げるため、面接も行わない(ただし、多様性などの観点から調整を行う可能性はある)。

奨学金募集概要

  • 募集期間:2021年8月4日~9月30日
  • 対象高校:日本国内の高等学校理数科、令和3年度スーパーサイエンスハイスクール指定高等学校、または高等専門学校を受験し入学予定(中学校からの内部進学者を除く)
  • 選考方法:選考は書類審査と抽選により実施。抽選では、同財団が掲げるミッションであるD&Iなどの観点から調整を行うことがある
  • 支給金額:国公立学校25万円(年額)、私立学校50万円(年額)
  • 支給方法と時期:2022年5月頃、指定の口座への振り込みを予定。最大高校在学中の3年間、高専在学中の5年間の支給(ただし継続審査を行う)
  • 採用人数:最大100名程度
  • 応募方法:財団サイト上の「エントリーフォームより応募
  • その他支給条件:他の奨学金との併用可。休学・復学・転学・退学や、停学・除籍等の処分を受けた際、正規の最短修業年限での成業の見込みが立たなくなった場合等は給付を中止することがある。負傷、疫病などで就学が困難になった場合や、氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどの重要事項に変更がある場合には必ず問い合わせフォームより連絡

オンラインイベント概要

  • タイトル:活躍中の先輩が語るSTEM(理系)の面白さ
  • 日時:2021年8月22日17:00〜18:00(オンライン)
  • 対象:理系に興味のある女子中学生
  • 参加料:無料
  • 内容:第1部は「理系職先輩のパネルディスカッション&QA」。登壇者は、スプツニ子!氏(アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授)、高橋祥子氏(ジーンクエスト代表取締役社長/ユーグレナ執行役員、農学博士(生命科学分野))、大隅典子氏(東北大学副学長・附属図書館長・大学院医学系研究科教授)、山田進太郎氏(同財団代表理事/メルカリ 代表取締役CEO)。第2部は奨学金の概要、第3部は事務局QA
  • 申し込み:「8月22日【女性中学生向け】オンライン配信イベント開催のお知らせ」より応募(学校推薦は不要)

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第2四半期のChromebook出荷数は前年同期比75%の増加

2021年第1四半期にChromebookの売上台数は前年同期比275%増の1200万台となった。調査会社Canalysの最新の調査によると、第2四半期はそこまで大きな数字ではないが、それでも前年同期比75%の成長で1190万台を出荷した。

コロナ禍でPC市場全体が成長する中、Chromebookはこの市場の一角を占めるようになってきた。消費者が緊急に在宅勤務の体制を整えなくてはならない状況で一般的なタブレットやPCが堅調に成長する一方、GoogleのOSは学校がリモート学習を始めたことからさらに大きく伸びている。

コロナ禍の発生から1年以上経って多くの学校が再開しているが、Chromebookの売上の伸びは依然として目覚ましい。GoogleはこのOSを教育分野にとどめずさらに範囲を広げて、この成長を足がかりにしようとしていると見られる。

Googleは間違いなくエンタープライズ分野に注目している。デプロイもロックダウンも簡単なシステムはエンタープライズから歓迎されるだろう。

画像クレジット:Canalys

CanalysのBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は発表の中で「Chromeが教育分野で比較的堅調を維持し、2021年にGoogleは商用分野に大きく乗り出しています。Google Workspaceの『個人用』サブスクリプションや、古いPCを転用して既存のChromebookと共存させるCloudReadyライセンスのプロモーションといった新たなサービスで、スモールビジネス対策を強化していると見られます」と述べた。

AppleもM1ベースのシステムを複数発売してからはビジネス分野に力を入れている。同社は最近、新しいApple at Workのサイトを公開した。

Appleは企業向けITの取り組みについてサイトに次のように書いている。「組織でお使いのデバイスが10台でも1万台でも、Appleは既存のインフラと簡単に統合できます。IT部門はゼロタッチ導入によってリモートで構成と管理を行い、あらゆるチームに合わせて設定プロセスを調整できるので、すべてのMac、iPad、iPhone、Apple TVを、すぐに使い始めることができます」。

2021年後半にはWindows 11が登場し、Microsoftはリモートなども含めた職場での優位性を維持するために独自の主張をしていくはずだ。

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画像クレジット:Boston Globe / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Kaori Koyama)

競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」の世界登録ユーザー数が30万人を突破

競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」の世界登録ユーザー数が30万人を突破

AtCoderは7月28日、競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」において、全世界での登録者数が30万人を突破したと発表した。

AtCoderは、31万4070人(うち日本人16万7537人)が参加登録し、毎週開催の定期コンテストに約1万1000人が挑戦するという、日本最大級の競プロサイト。2020年3月以降、コロナ禍により全世界で外出自粛が進んだことが影響し、インド、中国、バングラデシュなど海外の競技プログラマーが急激に増加したという。

また日本国内では、小学校でのプログラミング教育必修化や、コロナ禍で加速した企業のDXなど、プログラミングに関する社会的な関心の高まりに加え、競プロを学ぶ手段が増えたことも影響し、登録者数が例年を上回るペースで増加した。

2012年6月設立のAtCoderは、日本語で競プロを開催する、プログラミングコンテスト運営企業。同コンテスト以外にも、高度IT人材採用・育成事業として、コンテスト参加者の成績を8段階にランク付けした「AtCoderランク」を利用する転職・求職支援サービス「AtCoderJobs」や、IT人材のプログラミングスキルを可視化できる検定「アルゴリズム実技検定・PAST」といったサービスを展開している。

AtCoderが無償提供するオンライン学習コンテンツとして、C++言語を学べる「C++入門 AtCoder Programming Guide for beginners(APG4b)」、またAtCoderユーザー「E869120氏」が企画・製作した競技プロ学習コンテンツ「典型競プロ90問」を公開している。

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全国14の教科書出版社と提携、有償導入600校超の中高生向けデジタル教材・問題集「リブリー」が資金調達

全国14の教科書出版社と提携、有償導入600校超の中高生向けデジタル教材・問題集「リブリー」が資金調達

デジタル教材とAIドリルの特性を併せ持つデジタル教材プラットフォーム「リブリー」を展開するLibryは7月21日、グロービス・キャピタル・パートナーズ、凸版印刷などを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施したことを発表した。調達金額は非公開。

「一人ひとりが自分の可能性を最大限に発揮できる社会をつくる」をビジョンとするLibryは、2017年にプラットフォーム「リブリー」をリリース。ひとつの端末で複数の教材や問題集を管理でき、学習履歴に基づいた「類似問題」機能などで、生徒ごとの学習状況や理解度に合わせた個別最適化学習を行うというものだ。同時にLibryは、全国14の教科書出版社と提携し、数学、物理、化学、生物、地学、英語の教科書と問題集260冊をデジタル化して提供している。特に高校理数科目では、教科書会社5社中の4社と提携しているという。有償導入している学校は全国600校以上。2022年には複数の出版社が「リブリー」上でデジタル教科書の提供をすることになっている。

今回の資金は、次の目的に使われる。

  • 営業体制の強化による導入校数の拡大
  • 操作性の高いUIへの改善およびカスタマーサクセス体制の強化による顧客の活用促進
  • 「生きるチカラを育むデジタル教科書」に向けた新機能開発
  • 地理・歴史・公民科目など、対応科目の拡張に向けた新機能開発

2012年5月設立のLibryは、共同創設者で代表取締役CEOの後藤匠氏と取締役テクリードの中村文明氏が東京工業大学在学中に立ち上げたスタートアップ。その成り立ちから今日までの記録が、「note」の記事で紹介されている。

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料理を学びたい人向けミールキット宅配「シェフレピ」がレシピと動画のみ版「#シェフレピアーカイブ」を期間限定で提供

料理を学びたい人向けミールキット宅配「シェフレピ」がレシピと動画のみ版「#シェフレピアーカイブ」を期間限定で提供

本格的な料理を学びたい人向けのミールキット宅配サービス「シェフレピ」を展開するefoo(イフー)は7月12日、レシピと動画のみを販売するサービス「#シェフレピアーカイブ(β版)」を期間限定で開始すると発表した。購入できるのは「シェフレピ」で過去に発表した全10品と、正式公開前の9月に発売されたレシピ10品の計20品。

シェフレピは、家事労働の軽減やメニューの質の向上を目的とした「家事改善型」とは異なり、「シェフのテクニックや食材の知識といった知的財産」の習得に特化した「スタディ型」のミールキット・サービス。2021年4月からサービスを開始したが、5月は売上げ前月比1.35倍(販売初日から20日間の売り上げで算出)、6月は前月比1.93倍(月初から月末の売り上げで算出)と大きく成長しているという。しかし、相次ぐ緊急事態制限で内食需要が高まり、またミールキットの配達区域外の人から、レシピと動画だけでも販売してほしいとの要望を受け、食材のつかない「#シェフレピアーカイブ(β版)」をスタートさせた。

販売期間は7月12日12時から8月22日23時59分まで。購買者には、レシピのPDFデータと調理動画のURLを記載したメールが送られてくる。販売レシピは次のとおり。価格はそれぞれ1500円(税込)。

煮込み特集

  • 米沢豚のトムセップ風|h.b.(フリーランス料理人)
  • 牛ホホ肉の赤ワイン煮込み|大森雄哉(TOYO Tokyo)
  • ウサギ肉のバスク風シードル煮込み|清水和博(エチョラ)
  • ブランケット・ド・ヴォー(仔牛肉のクリーム煮込み)|白竹俊貴(ペルティカ)

ラム肉特集

  • 水煮羊肉片(スイジュウユイロウピェン)|東浩司(AUBE)
  • ラム肩ロースのラグーと手打ちカバテッリ パスクア(復活祭)風 グリーンピースと木の芽添え|田淵拓(サッカパウ)
  • ごまとクミンで香りを付けたラムチョップのロースト ひよこ豆のピュレ添え|福田浩二(プルマン東京)
  • 仔羊背肉のローストと骨つきバラ肉のブレゼ|宮島由香里(フランス料理人)

スパイス×肉特集

  • スパイスをまぶした鴨ムネ肉のエギュイエット 焼きリンゴとゴボウのチップス|h.b.(フリー料理人)
  • 石黒農場ホロホロ鳥のバロティーヌ馬告とスモークパプリカ|小泉敦子(フランス料理人)

また同時に、正式リリース前の9月に販売していた、以下の「幻」のβ版レシピも販売。価格はそれぞれ1400円(税込)。

「幻」のβ版レシピ

  • 海水のフィロ|竹矢匠吾(フリー料理人)
  • 季節の果物とオレンジのグラニテ|竹矢匠吾(フリー料理人)
  • 蟹のグラタン~バスク風~|清水和博(エチョラ)
  • 鶏肉のバスク風煮込み|清水和博(エチョラ)
  • 豚肩ロースとムール貝のフヌイユ風味|h.b.(フリーランス料理人)
  • 羊肉のクスクス|h.b.(フリーランス料理人)
  • 麻婆豆腐|yuccho(フリーランス料理人)
  • 四川風ごまだれ雲呑(ワンタン)|yuccho(フリーランス料理人)
  • ラザニア|表原平(ペルトナーレ)
  • ネチっと食感のパンナコッタ~季節の果物のソース~|表原平(ペルトナーレ)

今回の取り組みは、緊急事態宣言で苦しむ料理人たちを応援する目的もあり、レシピが1つ売れるごとに、それを考案したシェフに1000円が還元される仕組みになっている。以前にミールキットを購入した人が、シェフを応援する目的で再度購入する場合は500引き(β版は400円引き)クーポンが発行される。この場合も、考案シェフには1000円が還元される。

「お力をお借りしているシェフのみなさんに『いつか』お返しをしなければ」と思い続けてきた共同創設者・代表取締役の山本篤氏は、今こそ応援すべきときだと、まだ準備が不十分ながらβ版として「#シェフレピアーカイブ」の販売に踏み切ったという。シェフレピには、本格的な料理を指導するという目的以外に、「シェフのレシピで料理をする」文化を創出してシェフの存在感を高め、「シェフの知的財産」に価値が付けられるような未来を創造することも掲げていると、山本氏は話している。

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入門ロボット「mBot」でプログラミングが学べる小中学生向け「mBotスタートガイドセット」が発売

入門ロボット「mBot」でプログラミングが学べる小中学生向け「mBotスタートガイドセット」が発売

SB C&S(旧ソフトバンク コマース&サービス)は7月12日、小学校中学校でのプログラミング教育およびSTEM教育用のMakeblock製入門ロボット「mBot」(エムボット)に、SB C&Sオリジナルのスタートガイドをセットにした「mBotスタートガイドセット」の発売を開始した。SoftBank SELECTION オンラインショップとAmazonで購入できる。SoftBank SELECTION オンラインショップでの直販価格は1万6500円(税込)。

同製品は、プログラミング学習用ロボット「mBot」(mBot V1.1-Blue Bluetooth Version)に、SB C&Sが制作した学習教材「楽しいプログラミング! mBotスタートガイド」をセットにして、プログラミングの基本からセンサーなどを使った応用的なプログラミングまで8つのレッスンが学べるというもの。また、モーターが回る仕組み、摩擦、色と光の関係など、プログラミング以外の物理的な要素も同時に学べる。

mBotは、STEM教育用機器の開発販売を行う中国深圳のスタートアップMakeblockの製品。簡単に組み立てられて、障害物回避やライントレースといったあらかじめ設定されている機能を使ってすぐに遊べる。Scratchベースの「mBlock」(エムブロック)という専用のビジュアルプログラミングソフトウェアでプログラミングでき、豊富な拡張パーツで世界を広げることもできる。

「mBotスタートガイド」で学べるレッスンは次の8つ。

  • 円を描こう(順次処理1):モーターの仕組みとプログラムの基本である順次処理を学び、mBotでいろいろな大きさの円を描くプログラミングに挑戦
  • 8を目指そう(順次処理2):摩擦について学び、mBotが8の字を描くプログラムに挑戦
  • 光と音のワンダーランド(LEDとブザー):繰り返し処理や色と光の関係、音が伝わる仕組みについて学び、パレードを行うプログラミングに挑戦
  • メッセージを伝えよう(メッセージ機能1):メッセージの機能について学び、メッセージを使って画面上のキャラクターを動かすプログラミングに挑戦
  • コントローラーで動かそう(メッセージ機能2):メッセージ機能を使い、mBotを自由に動かすコントローラーのプログラミングに挑戦
  • 目指せ! 自動運転車!(超音波センサー):音の周波数や超音波と超音波センサーの仕組みについて学び、mBotが壁にぶつからずに動き続けるプログラミングに挑戦
  • おやすみmBot(光センサー):光センサーの仕組みについて学び、明るさによって違う動きをするプログラミングに挑戦
  • 部屋の中のmBot(ライントレースセンサー):ライントレースセンサーの仕組みについて学び、黒い線の上に来たら、違う動きをするプログラミングに挑戦

「mBotスタートガイドセット」には、mBotスタートガイド、mBot組み立て用パーツ、ライントレースシート、組み立て用ドライバー、リモコン、USBケーブル、取り扱い説明書が含まれる。

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ANOBAKAが事業会社対象に急成長スタートアップ100社への出向型留学サービス「CROSS WORK」を開始

ANOBAKAが事業会社対象に急成長スタートアップ100社への出向型留学サービス「CROSS WORK」を開始

シードおよびアーリーステージの起業家を支援する独立系ベンチャーキャピタルANOBAKA(アノバカ)は7月6日、HR支援事業を核とする戦略的子会社ANOBAKA Human Capital(ヒューマンキャピタル)を設立し、第1弾事業となる出向型留学サービス「CROSS WORK」を開始した。

出向型留学とは、大手企業の社員が籍を置いたまま、別の企業に一定期間出向して研鑽を積む制度。「CROSS WORK」は、おもに新規事業の立ち上げやDX人材の育成に取り組む企業を対象に、ANOBAKAが成長目覚ましいスタートアップ100社を厳選し、希望者をそこへ1年間ほど「留学」させるというもの。投資企業にハンズオン支援を提供するANOBAKAは、それぞれのスタートアップの経営状況を熟知しているため、優良な企業を留学先として紹介できるという優位性がある。また、環境が変わることで負荷がかかる留学者には、事前研修や定期的なメンタリングも提供される。

出向型留学については、経済産業省も「越境学習によるVUCA時代の企業人材の育成」や「出向起業等創出支援事業」といった職場留学を推進する事業を行うなど、その効果には期待が高まっている。ANOBAKAは、これまでの事業会社とスタートアップの人材交流を通じて、「スタートアップ留学」で大きく成長し、会社に戻った後に活躍する人たちを多く見てきた経験があるという。今後は、それを「CROSS WORK」として幅広い事業会社に提供してゆくとのこと。サービス開始記念として、7月15日までに問い合わせをすると、初月無料割引が受けられる。

ANOBAKAは、「夢見るバカを信じつづけるバカでいたい」との理念のもと、「ときには無謀ともいえるような夢の原石」を見いだし支えることを目指している。

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カテゴリー:HRテック
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学費出世払い方式のプログラミングスクール「Microverse」、世界188カ国の生徒が参加

入学費も授業料もゼロで、世界中からプログラミングを学べるMicroverseは、生徒の就職後の所得シェアに収益を依存している。その同社が、新たな投資家を見つけたようだ。

同社はこのほど、Northzoneがリードする1250万ドル(約13億9000万円)のシリーズAを完了した。参加した投資家はGeneral Catalyst、Iron Ventures、そして多くのエンジェルたちだ。先にTechCrunchは、General CatalystとY Combinatorによる同社のシードラウンドを取り上げたが、今回のラウンドで同社の調達総額は1600万ドル(約17億8000万円)近くになる。

最近、大手テクノロジー企業は地理的な境界や複数のタイムゾーンをまたぐリモートワークを積極的に採用しているため、Microverseのビジョンはいかにもパンデミックの時代らしい吸引力の高さを得ている。同社のレッスンは現在、世界の188カ国からの英語を話す生徒を受け入れている。

CEOのAriel Camus(アリエル・カマス)氏は以前のチャットで、今では同社のおよそ300名の卒業生がMicrosoftやVMWare、Huawei(ファーウェイ)などのテクノロジー企業に就職している、と語った。これまで、同社の卒業生が卒業から6カ月以内に雇用される率は95%よりも高て、生徒を米国だけに限定した所得シェア型のスクールのように、肝心の卒業生の就職という問題で行き詰まることがない。

Microverseで目立つのは、同業のLambda Schoolなどと比べて、学費の徴収が厳しいことだ。私が前に書いた記事は、その違いを次のように説明している。

Lambda Schoolの所得共有協定(ISA)では、就職した生徒の年収が5万ドル(約555万円)を超えたら、その後の24カ月間、3万ドル(約333万円)を上限として毎月の給与の17%をLambda Schoolに払う。Microverseは、生徒の月額給与が1000ドル(約11万1000円)を超えたら、その額の15%を要求する。上限はなく、生徒は1万5000ドル(約167万円)を完済するまで支払いを続ける。両社とも、生徒が払うのは彼らが学んだことの関連分野で雇用されたときに限る。しかしMicroverseでは、ISAの期限切れがないため、学習内容に関連する分野で職に就いたら、ずっと返済義務を負う。Lambda SchoolのISAは、最長の延べ払い期間が5年で、それを過ぎると債務は消滅する。

立ち上げ以来、同社はそのフルタイム10カ月のレッスンで生徒たちが本当に有能になるためにプログラムの合理化に努めている。たとえば生徒たちがあまり時間の余裕がなくても内容を習得できるために、レッスンを短い時間へと濃縮する工夫も行っている。カマス氏によると毎月、数千の応募はあるが、同社自身が早くから負荷が大きくなりすぎないように、そのごく一部だけを受け入れているという。2021年は、年間の受け入れ生徒数は1000人だ。

同社の将来計画は非常に大きく、卒業後の生徒がより円滑に就職できるように、日頃からテクノロジー企業と密接に協力していきたいと考えている。

「テクノロジー企業とのパートナー事業は、まだ行っていませんが、スケジュールにはあります。これにより生徒の受け入れ先は現在の5倍になるでしょう。世界人口の90%が高等教育を受けることができないこの時代に、

それによってうちの生徒たちの受け入れ口は今の5倍に大きくなるだろう。世界人口の90%が高等教育を受けられない世界で、年間1万人の学生獲得は、正直なところ、それほど難しいことではないと思います」とカマス氏は語る。

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カテゴリー:EdTech
タグ:Microverseプログラミングオンライン学習教育資金調達

画像クレジット:oatawa/Getty Images

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ARと3Dモデルを使えば知識の共有もスムーズ、無料アプリも提供するJigSpaceが約5.2億円調達

元アートディレクターのZac Duff(ザック・ダフ)氏は、2015年にゲーム開発コースをオンラインで教え始めたが、新型コロナウイルスの影響によるロックダウンが起きた後、世界中の教師が経験したのと同じ困難に直面した。そこでダフ氏は、自分の3Dデザインの経験を活かして、バーチャルリアリティの教室を構築し、生徒たちがリモート学習をもっと魅力的に感じられるようにした。この学校では、Zoom(ズーム)で講義を受ける代わりに、生徒たちはVRヘッドセットを装着して、ダフ氏が作った古代ギリシャ風の教室に移動する。

とはいえ、このような学習モデルを容易に普及させることはできないことも、ダフ氏にはわかっていた。ほとんどの学校にはVRヘッドセットの準備がないし、ほとんどの教師は10年を超えるゲームデザインの経験を持っていないため、緑の野原に蝶が舞う教室を(ダフ氏のように)作ることはできないからだ。しかし同氏は、誰もが3Dプレゼンテーションを作成し、ARで情報を共有できる、ユーザーフレンドリーなプログラムに可能性があると感じた。

「その中心にあるのは、知識の伝達です。ある人が別の人に知識を本当に効果的な方法で伝えることです」と、ダフ氏はTechCrunchに語った。同氏は、一般的なユーザーでもアイデアを伝えるためのプレゼンテーションやグラフィックを簡単に作成できる、Microsoft Powerpoint(マイクロソフト・パワーポイント)やCanva(キャンバ)のような製品に言及した。「2Dではそういったシステムがありますが、3Dではそれがありませんでした。何かを作るためには、本当に複雑で高価な技術的プロセスを経なければなりません。それが私の心に引っかかっていました」。

画像クレジット:JigSpace

それからすぐに、ダフ氏は金曜日に仕事を休んで、3Dにおける知識共有の標準を確立するための会社となるJigSpace(ジグスペース)の概要をまとめ上げた。2017年にローンチした同社のプラットフォームは、現在400万人以上のユーザーを抱え、App Store(アップ・ストア)における平均評価は4.8。JigSpaceのアプリをダウンロードすると、水漏れしたシンクを修理する方法や、乾いた壁の補修方法、あるいはLego(レゴ)Star Wars(スターウォーズ)の宇宙船の作り方などを示す3Dモデル(Jigと呼ばれる)に、ARで触れることができる。また、ピアノの構造や人間の目の仕組み、新型コロナウイルスの感染経路などを教える教育用モデルもある。JigSpaceの潜在的な使用例は多岐にわたる。ダフ氏はメーカーと協力し、自社製品のJigを作ってもらいたいと考えている。そうすれば、例えばエアコンのフィルターを交換する際に、説明書に載っている白黒の2次元の図面ではなく、3次元のモデルをARで見ることができるようになるというわけだ。

JigSpaceは米国時間6月30日、シリーズAラウンドで470万ドル(約5億2000万円)の資金を調達したと発表した。この投資ラウンドはRampersand(ランパーサンド)が主導し、Investible(インベスティブル)の他、Vulpes(ウルペス)、Roger Allen AM(ロジャー・アレンAM)などの新たな投資家も参加した。

JigSpaceのアプリは無料で利用でき、誰でも3Dモデル化されたオブジェクトのプリセットやテンプレートを組み合わせて独自のJigを作成することができる。技術的な知識を持った人なら、無料版でも30MBまでのファイルをアップロードして、よりカスタマイズされたJigを作ることもできる。しかし、Jigspaceの収益源は、商業ビジネスや製造会社向けに設計された「Jig Pro(ジグ・プロ)」プラットフォームだ。Jig Proの個人向けサブスクリプションは月額49ドル(約5450円)だが、企業向けの価格はオンラインに記載されていない。

画像クレジット:JigSpace

「当社にとって最適な分野は耐久消費財の製造業です。なぜなら、ほとんどの製造業の製品にはCADファイルがあり、3Dデータがすでに存在しているからです」と、ダフ氏はいう。「当社はそれらの企業と協力することで、製品の構造を示す素材を製作するためのツールを企業に提供することができます」。

JigSpaceはPro版を発表した直後、Apple(アップル)のiPhone 12発表イベントで取り上げられ、iPhone 12のLiDARスキャナーと5G機能を使って製造業の時間とコストを削減する方法の実例を示した。また、JigSpaceはSnapchat(スナップチャット)とも提携し、キッチン用品をスキャンすると、電子レンジやコーヒーメーカーなどがどのように動くかを示す3Dイメージ(Jig)が表示されるレンズを作成した。

Jig Proの顧客数は、2020年半ばの発売以来、毎月40%ずつ増加しており、平均的なユーザーは1日1回以上アプリにログインしているという。Verizon(ベライゾン)、Volkswagen(フォルクスワーゲン)、Medtronic(メドトロニック)などの企業は、JigSpaceを使って3Dモデルを開発し、関係者や顧客、遠隔地の従業員に提示する方法として活用している。アップルのCapture(キャプチャ)のような製品が出てくれば、自分の3DモデルをJigSpaceに取り込むことがさらに容易になるだろう。

商業的な可能性を秘めているにもかかわらず、JigSpaceは手軽にARを通して学べるように、無料版を維持している。これはダフ氏にとって重要なことであるという。

「私たちは、トップ技術者だけでなく、情報を共有したいと思っているすべての人々に、確実にサービスを提供できるようにしたいのです」と、ダフ氏はいう。「共同設立者のNuma Bertron(ヌマ・ベルトロン)と私は、最初から無料版を提供したいと考えていました。知識は可能な限り最善の方法で人々がアクセスできるようにすべきであり、そうすべきでない理由はありません」。

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カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:JigSpace教育資金調達アプリ3D / 3Dモデル

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Apple Podcastランキング1位「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」を運営するCOTENが8400万円を調達

歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」(YoutubePodcastSpotify)を運営するCOTEN(コテン)は6月30日、総額8400万円の資金調達を発表した。引受先には、REAPRA、ドーガン・ベータ、都築国際育英財団、ウラノス、ゼロトゥワン、個人エンジェル投資家としてメルカリ共同創設者の石塚亮氏と富島寛氏、スターフェスティバル取締役CTOの柄沢聡太郎氏など4人が参加している。この資金は、2021年中にベータ版リリースを目指す世界史データベース「coten」(仮称)の開発にあてられる。

代表取締役の深井龍之介氏によれば、「コテンラジオ」は世界史データベース事業の広報活動として始められたものだという。現代は誰もが人生をどう歩むべきか、幸せとは何かを考える時代になったと深井氏は話す。「この『悩み・問い』を解く糸口が歴史や哲学といった人文学的な思考にはあり、その社会的な価値が、史上最も高まってきている」と考える深井氏は、開発中のこの世界史データベースを「人類の叡智といえる数千年分のケーススタディを体系的にまとめ、検索可能にし、数百冊の本を読むことなく叡智を活用できるようにする試み」だと説明する。

coten(仮称)では、世界史のデータベース化は、歴史上の情報や知識を「同じ型に揃えて整理する」ことで比較を容易にし、さらに、固有名詞が頻出するため体系的な検索が難しい歴史上の出来事を、たとえば「部下に殺された歴史上の人物」のように抽象化したタグ付けで分類し、検索しやすくする。また、社会情勢を同時に盛り込むことで、歴史上の事件をその当時の気候や人口動態などを踏まえて俯瞰できるようにする。これにより「新たな仮説を立てることも可能に」なるとのことだ。

現在は、構造としての基本構想は完成しているが、ユーザーインターフェイス、ユーザーエクスペリエンス、マネタイズモデルは、ベータ版の開発を通して確立してゆくという。

「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」は、2021年6月30日現在、ユニークリスナー数約14万2000人、総再生回数約1900万回、エピソード数は番外編を含めて240本、Apple Podcast総合ランキング1位となっている。

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Voicyとスタディプラスが「大学に特化した」音声配信サービス開始、新潟医療福祉大学が導入

Voicyとスタディプラスが「大学に特化した」音声配信サービス開始、初期導入大学として新潟医療福祉大学が決定

日本初の音声プラットフォーム「Voicy」(ボイシー)を提供するVoicyは6月17日、学習管理SNS「Studyplus」(スタディプラス)などを提供するスタディプラスと提携して大学に特化した音声配信サービスを6月1日から提供開始したと発表した。

Voicyは、2016年にサービスを開始した音声プラットフォーム。著名人による「声のブログ」、4大マスメディアの記事が声で聞ける「メディアチャンネル」、企業の社外報「オウンドメディア」など500以上のチャンネルがあり、ラジオともポッドキャストとも違う音声体験が楽しめる。

これを活かし、スタディプラスと提携することで、大学が発信する音声コンテンツの企画・制作・編集・配信・分析までを統合的に行うというのが、この大学向けプラットフォームだ。管理はVoicyとスタディプラスが行うので、大学側は人的リソースを確保することなく、リスナーの確保やコミュニティー形成といった支援が受けられる。

また新潟医療福祉大学が導入を決定し、「新潟医療福祉大学健康ラジオ617」として大学教員による「健康になれる話」や「ちょっとした健康雑学」といったコンテンツの配信を6月17日から始めている。

Voicyとスタディプラスが「大学に特化した」音声配信サービス開始、初期導入大学として新潟医療福祉大学が決定

今後は、高校生や高校教員、保護者に向けた「大学のブランディング、興味関心の向上、長期的な関係構築を目的とした音声配信」を可能にしてゆくという。

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東京大学が国内初の「数理・データサイエンス・AIモデルカリキュラム」完全準拠教材を無償公開

東京大学が数理・データサイエンス教育の充実に向け「数理・データサイエンス・AIモデルカリキュラム」完全準拠教材を無償公開

東京大学 数理・情報教育研究センター(MIセンター)は6月8日、数理・データサイエンス・AIモデルカリキュラム(モデルカリキュラム)に準拠したスライド教材・実習用補助教材を開発し、国内すべての大学・高等専門学校などに向けて無償公開したと発表した。この取り組みは、政府の「AI戦略2019」に対応したもので、モデルカリキュラムの内容のすべてに対応した教材の公表は、全国で初めての試み。ライセンスとして、クリエイティブ・コモンズ ライセンスの「CC BY-NC-SA」を採用しており、原作者のクレジット表示、非営利目的での利用、再配布などが可能となっている。

モデルカリキュラムに完全準拠した教材の開発・公開によって、数理・データサイエンス・AI教育の全国的な広がり、教育の質向上が図られるとともに、教育コンテンツなどを直ちに完備することが困難な大学での活用、専門分野の教員の不足の解消などの効果が期待されるとしている。さらに、近年のデータサイエンティストへの期待の高まりを受け、高等教育機関だけでなく、社会人教育の場などに教材の活用が広がることも期待しているという。

同教材の活用により数理・データサイエンス・AIの基礎的素養を持つ人材を幅広く輩出し、デジタル改革やDX推進の一助となることを期待しているとした。

今後、東京大学が幹事校を務める数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムの活動の一環として、同教材を活用したワークショップなどを行い、具体的な活用方法も含めて広く全国に普及・展開する。これらの取り組みによって、国内の数理・データサイエンス・AI教育の底上げを図るとともに、教えることができる教員の不足を解消しデジタル改革の推進の一助となることを期待しているという。

数理・データサイエンス・AIモデルカリキュラム

数理・データサイエンス・AIモデルカリキュラムとは、国内すべての大学・高等専門学校が参照可能な全国的なモデルとなるカリキュラムとして、数理・データサイエンス・AI 教育強化拠点コンソーシアムが策定したもの。これまでに、「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム ~データ思考の涵養~」(2020年4月公表)および「数理・データサイエンス・AI(応用基礎レベル)モデルカリキュラム ~AI×データ活用の実践~」(2021年3月公表)を公開している。

モデルカリキュラムには、獲得する知識・スキルをキーワードとして列記しており、その数はリテラシーレベルで84、応用基礎レベルで108に及ぶ。

ただこれらは、学修項目や知識・スキルが体系的・網羅的に整理されている一方で、実際の授業に際し内容・構成をどうすべきかわからない、モデルとなる教材がほしいなど意見が多くの大学などからあったという。そこで今回公開の教材では、各大学の課題解決にも資するものとして、モデルカリキュラムを教材に落とし込むことでより一層の理解を図り、数理・データサイエンス・AI 教育の全国への普及に貢献するものとしている。

MIセンターが開発・公開した教材は、前述192のキーワードをすべて取り上げているほか、各大学の利便性を考慮し、キーワードと教材の対応なども掲載している。また、各大学などの授業内容に合わせてスライド教材をページ単位で使用できるなど、条件を設けずに自由に利用できるようにしており、学生の自学自習での活用も期待されるという。今後、教材の利用者アンケートを随時行うことで、意見を反映して適宜改善する予定。

またMIセンターは、コンソーシアムの活動の一環として同教材を使用した模擬授業を含むワークショップを行う予定。2021 年 6月24日に第1回目を開催し、順次拡大していく。詳しくはコンソーシアムのサイトを参照。

AI戦略2019は、2019年6月に統合イノベーション戦略推進会議が決定した政府主導の戦略。具体目標として「文理を問わず、すべての大学・高専生(約50万人卒/年)が、課程にて初級レベルの数理・データサイエンス・AIを習得」「文理を問わず、一定規模の大学・高専生(約25万人卒/年)が、自らの専門分野への数理・データサイエンス・AI の応用基礎力を習得」などを掲げている。

数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムは、2016年12月に数理及びデータサイエンスに係る教育強化を目的として幹事校の東京大学を含めた6校(北海道大学、東京大学、滋賀大学、京都大学、大阪大学、九州大学)が文部科学省より拠点校に選定され、各大学内での数理・データサイエンス教育の充実に努めるだけでなく、全国の大学に取組成果の波及を図るため、地域や分野における拠点として他大学の数理・データサイエンス教育の強化に取り組んでいる。

2019年度には協力校として国立大学20校、2020年度には全国展開の活動をさらに加速するために、協力校3校と特定分野協力校7校、公私立大学校および国立高等専門学校機構も連携校となった。2021年4月現在では120校が参加している。

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カテゴリー:EdTech
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習得したいけど勉強は嫌……外国語が苦手な日本人でもゲーム感覚で言語が学べる無料アプリDuolingo

現在世界で5億人が使用している言語学習アプリ「Duolingo」をご存知だろうか。5分程度の隙間時間で、ゲーム感覚で継続できるよう設計されており、大学1年生レベルまでの言語が学べるようになっている。グアテマラでは学校教育にも取り入れられ、オバマ前大統領やビル・ゲイツ氏も愛用者だそうだ。40種類の言語、100コースを揃えており、なんと「ゲーム・オブ・スローンズ」や「スタートレック」など、エンターテインメントに出てくる独特の言語も学ぶことができるという。

外国語は習得したいが勉強は避けたい日本

2020年に3500万ドル(約38億3000万円)を調達し、海外で知名度を広げているDuolingoだが、日本へは2020年11月に本格参入している。日本でのカントリー・マネジャーに就任した水谷翔氏は、ミクシィ新卒入社後、マーケティングに携わり、2020年8月より日本の第一号社員として参画し、2021年より韓国市場も担当している。

日本在住者男女15~69歳1200人を対象にした「全国英語学習のホンネ調査」では、日本人の70%が「英語に対して苦手意識がある」と回答。また英語に苦手意識があると回答した方の約半数が「中学校在学時」の時点で、すでに苦手意識を感じてしまっているという。

また、同調査では「英語を学習したい」人は80%近くいるが「実際に学習をしている」人は13%にとどまるという。学習環境が整っていない国とはまた違う視点となるが、「英語を習得したいが、勉強したくない層にリーチする」という意味では、日本はブルーオーシャンだと思っていると水谷氏は語る。

適切なマーケティングでDAU増加

楽しく学びやすいUI/UXのDuolingo

そんな日本では、その特性に合わせたマーケティングにより、DAUの増加に成功しているという。2020年末には「ゴロゴロしながら、無料で英語学習ができる」というキャンペーンを実施。年末に来年の目標を立てる人は多いが、実際に年初から勉強する気はなかなか起こらないことから、ゴロゴロしながら勉強している感を得られるようにPRを行い、DAUが前年度比60%増となった。

日本人が関心があるのは英語だけではない。2021年2月には、対応言語に韓国語も追加された。日本の10代、20代における韓国への関心は強く、新型コロナで渡航自粛が続く中で「卒業旅行に行けない学生のみなさまへ…韓国語を学べるアプリDuolingoから『未来で行く卒業旅行券』プレゼントキャンペーン」を行い、 DAUが前年度比70%増になったという。

グローバルに働ける人を増やしたい

共同創業者CEOのLuis von Ahn(ルイス・フォン・アン)氏は「誰もが使える世界最高の教育を開発する、教育を通して経済格差を是正したい」を理念に掲げており、グローバルに英語教育を提供することを目指している。言語を習得した後には、仕事を得られるところまで支援することをネクストステップとして意識しているという。水谷氏も「言語を簡単に楽しく学べるアプリは、意外と今までなかったと感じており、言語を習得してグローバル活躍してくれる人が増えて欲しいと願っています」と語った。

今後は、言語コースの拡充によるユーザ増加を目指す他、既存の英語力テストの代わりとして米国ではすでに受験生の英語力判定に採用しているという「DET(デュオリンゴ・イングリッシュ・テスト)」の普及(オンラインかつ1時間受験可能)や、学校教材としての採用拡大等を検討しているという。

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競プロ「AtCoder」が東京海上日動火災保険主催のプログラミングコンテストを発表、6月12日開催

競プロ「AtCoder」が東京海上日動火災保険主催のプログラミングコンテストを発表、6月12日開催

日本最大級の競技プログラミング(競プロ)コンテストサイト「AtCoder」を運営するAtCoderは6月4日、東京海上日動火災保険主催の個人戦コンテスト「東京海上日動プログラミングコンテスト2021」(AtCoder Regular Contest 122)の開催を発表した。コンテスト時間は6月12日21時~23時(120分間)。

総合順位1位の者には10万円分のAmazon ギフトカードなど、順位ごとの賞品が用意されている。また学生の場合は、大学生・大学院生・短大生・専門学校生・高専生・高校生・中学生を対象としており、別途順位および賞金を用意している(未成年の参加者は、賞品の受け取りについて保護者の同意が必要)。

同コンテストは、6月12日21時~23時(120分間)の開催時間中に出題されるプログラミング問題に対するソースコードを提出し、獲得した得点を競うというもの。誤答を提出するたびにペナルティが加算される(同コンテストの場合は5分間)。また、参加者のレベルを表すレーティング更新対象は0~2799となっている(レートが2799以下の参加者は、コンテスト結果によってレートが変動)。

東京海上日動は、創業以来140年間、データを基とした数理モデルで事故や災害などのリスクを見える化し、社会に求められる新しい保険商品・サービスを提供し続けてきたという。なかでも、東京海上グループのIT戦略を支える中核会社「東京海上日動システムズ」では、新たなビジネスモデルの構築や既存ビジネスのトランスフォーメーションを推進するなど、最先端のデジタル技術を含め、ITを駆使した付加価値の高いシステムを開発しているそうだ。

ただ、昨今の技術革新や社会構造が高度にデジタル化していく中で、これまで以上のスピード感で変化していくことが求められていると指摘。最先端のデジタル技術、IoT機器や人の行動から生まれた複雑なデータを有効に活用することで、より安心・安全な社会を実現するには、従来以上に高度なアルゴリズム構築力やプログラミング力を持った人材がキーになると考えているという。

そこで同社は、コンテスト参加者が先端技術や複雑化したデータを駆使して、安心・安全な社会の実現に向けた新たなビジネスを生み出している、あるいは誰かの挑戦を後押ししているといった未来を思い描くため、コンテストを主催するにいたったと明かしている。

なお活用できる技術・歓迎する言語としては、フロントエンドの場合はVue.js、React、HTML、CSS、またサーバーサイドの場合はNode.js、Java、C#、Kotlin、Objective-C、Python、R言語、Ruby、SQLを挙げている。

AtCoderは、競技プログラミングコンテストサイト「AtCoder」を運営。20万名超(うち日本人は11万名以上)が参加登録し、毎週開催される定期コンテストには約1万名以上が挑戦するという。

また、高度IT人材採用・育成事業として、コンテスト参加者の成績を8段階にランク付けした「AtCoderランク」を利用する転職・求職支援サービス「AtCoderJobs」や、IT人材のプログラミングスキルを可視化できる検定「アルゴリズム実技検定・PAST」といったサービスを展開している。

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東京大学に量子ネイティブ人材を育成する「量子ソフトウェア」寄付講座が開設、2021年6月1日~2024年5月31日の3年間

東京大学に量子ネイティブ人材を育成する「量子ソフトウェア」寄付講座が開設、2021年6月1日~2024年5月31日の3年間

電通国際情報サービスは5月24日、東京大学大学院に、協賛企業9社による「量子ソフトウェア」寄付講座を開設すると発表した。期間は2021年6月1日から2024年5月31日までの3年間。

この講座は、東京大学大学院理学系研究科に設置され、同研究室科の「知の物理学研究センター」の協力で推進される。寄付講座とは、大学外部の団体から資金や人材などの寄付を受けて開かれる講座のこと。協賛企業は、CSK、NTTデータ、電通国際情報サービス、日鉄ソリューションズ、三井住友フィナンシャルグループ日本総合研究所、日本電気、日本ユニシス、富士通、blueqat。

この講座の目的は次の3つ。

  1. 量子コンピューター、情報圧縮や計算の効率化に役立つテンソルネットワーク、情報抽出を行うサンプリング手法などを組み合わせた新しい量子機会学習手法や量子アプリケーションの開発
  2. 大規模シミュレーションによる量子コンピューターの背後に潜む物理の理解と最先端知見の獲得による社会実装における課題の解決
  3. 量子ネイティブな専門人材育成

2021年度は、試行段階として、学生向けのセミナー形式の講義、社会人向け講義、シンポジウムなどのイベントの実施を予定している。2022年から本格的な講座を開始し、量子ネイティブ人材の育成を行う。協賛企業は、自社社員をここで学ばせることもできる。

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難民救済NPOのBuffaloGridとTechfugeesが資金募集と教育とソーラー充電で協力

電気がない環境で暮らしている人たちに、スマートフォンの充電とデジタルコンテンツを提供しているBuffaloGridが、非営利の難民救済団体Techfugeesとともに、アフリカ東部と中東の故郷に戻れない人たちに無料の教育コンテンツとデバイスの充電を提供しようとしている。

Techfugeesは最初のサービスとして、太陽光発電による「BuffaloGrid Hub」をケニアとウガンダに展開し、教育と健康関連コンテンツへの無制限の無料アクセスを提供、またその他のストリーミングサービスへのアクセスやモバイルの充電サービスも提供する。

この共同キャンペーン「Knowledge is Freedom(知識は自由だ)」は、今後2年間で300万ドル(約3億3000万円)の調達を目標にしている。

BuffaloGridのCEOであるDaniel Becerra(ダニエル・ベセラ)氏は、次のように述べている。「私たちのミッションはインターネットアクセスの障壁を取り除き、次の10億人に情報とエネルギーとデジタルのスキルを提供することです。このキャンペーンで故郷を追われた人たちへの気づきを喚起し、私たちが力を合わせれば状況を変えられることを周知したい。チーム全員がTechfugeesと協力できることを喜んでいます。一緒になることで私たちの技術力も経験も他との結びつきもより強力になり、真の違いを作り出せるでしょう」。

一方、TechfugeesのCEOであるRaj Burman(ラージ・バーマン)氏は次のように述べている。「デジタル化と気候変動がますます激しくなっている今の世界で、私たちのミッションは強制的に故郷を追われた人たちが取り残されないようにすることです。約40万の難民が、ウガンダおよびケニアのルワムワンジャとカクマ-カロベイエイ救難キャンプで暮らしています。BuffaloGridとのコラボレーションには、私たちのケニアとウガンダの支部からの支援により、革新的で責任性のあるデジタルソリューションが故郷なき人たちに力をつけ、教育と健康のコンテンツへのアクセス障壁を克服して、生計を改善していける機会があります」。

Techfugeesによると、世界の人口の約1%にあたる8000万人が、気候変動や戦争、紛争、経済の悪化、そして迫害によって難民になっている。この数は、2050年には10億を超えると予想されている。

ベルファストに本部のあるBuffaloGridは、これまで640万ドル(約7億円)を調達し、Tiny VCやADV、Seedcamp、Kima VenturesそしてLocalGlobeなどを投資家として迎えている。

情報開示:Mike ButcherはTechfugeesの議長だ。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:BuffaloGridTechfugees難民アフリカ中東ソーラー充電教育

画像クレジット:BuffaloGrid

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)

医療現場の課題を自身で解決できる医者・看護師を育てる日本初の医療者向けプログラミングスクールが開校

医療現場の課題を自身で解決できる医者・看護師を育てる日本初の医療者向けプログラミングスクールが開校

医療法人社団新潮会は5月19日、医師や看護師などの医療従事者を対象としたプログラミングスクール「ものづくり医療センター」を6月よりトライアル開校すると発表した。それにともない「プログラミング教育入院」希望者を募集する。

コロナ禍の影響もあり、今の医療現場では様々な側面で変化に対応せざるを得ず、「目の前の課題について、テクノロジーを用いたらすぐに解決可能な事象だと認識できるスピード感」が求められているという。そこで、ものづくり医療センターは、通常のプログラミングスクールのようにウェブデザインなどの特定のスキルの習得ではなく、医療の現場で遭遇する課題に対して柔軟に対応できる技能を幅広く学ぶことを目指している。

「プログラミングを学ぶことを目的とせず、サービスを形にすることや課題を解決することをいち早く行える人材育成を目的として授業を行なっていきます」という方針を掲げる同院では、医療現場で問題に遭遇する可能性の高いIoTやハードウェアについても学ぶ。

大きな目標は「医療現場の課題を自身で解決できる人を育てること」と「多くの選択肢(技術)を知ることで『もしかしたらこの技術って、あれに使えるんじゃない?』といった気付きを得られる場になること」だという。

期間は、6月から週1回のオンライン授業で3カ月間。定員は5〜10名。受講対象者は医者、看護師などの医療者であること。費用は税別9万9800円(トライアル開校中のみ。トライアル以降は値上げ予定)。現在申し込み受け付け中だ。

画像クレジット:医療法人社団新潮会

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関西学院大学と日本IBMが授業と同内容の「AI活用人材育成プログラム VL版」を企業・自治体・大学に提供開始

関西学院大学と日本IBMが実際の授業と同内容の「AI活用人材育成プログラム VL版」を提供開始、2024年度に受講者年間5万人を目指す関西学院大学は4月27日、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)と共同開発した「AI活用人材育成プログラム バーチャルラーニング版」(VL版)について、2021年7月より企業・自治体・大学に対し有償提供を開始すると発表した。2024年度に受講者を年間5万人に拡大するとしている。

価格は1科目につき税込2万2000円/年、同じ科目の2年目以降の再受講は税込6600円/年で履修可能となり、継続的な学習による知識の定着を目指す。2021年度は年間5000人の社会人の受講利用を見込んでおり、2021年7月より大同生命保険が本社職員1500人の受講を予定している。関西学院大学と日本IBMが実際の授業と同内容の「AI活用人材育成プログラム VL版」を提供開始、2024年度に受講者年間5万人を目指す

関西学院大学と日本IBMが実際の授業と同内容の「AI活用人材育成プログラム VL版」を提供開始、2024年度に受講者年間5万人を目指す

VL版は、初学者でもAI活用の実践的な知識・スキルを体系的に修得できるよう設計した「AI活用入門」「AI活用アプリケーションデザイン入門」、「AI活用データサイエンス入門」の3科目(1科目20時間程度)で構成しており、すべてオンライン(オンデマンド)での開講となる。

これら内容は学内開講プログラムと同じで、音声や字幕によるガイダンス、講師の解説、デモ動画、オンラインでの演習、時間制限付きの課題研究、ランダムテストなどの多様な機能を有するオンライン・プラットフォームとなっているという。またプロシーズが提供するLMS「Learning Ware」(ラーニングウエア)を利用しているため、企業・自治体・大学側でのシステムの導入は必要ないそうだ。

学習者の質問に対しては、IBM Watson Assistantを搭載したチャットボットで回答する仕組みを構築しており、提携する企業・自治体に所属する社会人は、時間や場所の制限なく、いつでもどこでも何度でも受講が可能。

受講時間は、1科目あたり20時間程度。単元ごとに設定されているオンラインテスト(ランダム出題)すべてを一定の正解率でクリアすれば合格し、修了証と、オープンバッジ・ネットワークがブロックチェーンで管理するデジタル修了証「オープンバッジ」が発行される。オンラインテストの正解率、講義の早送り・スキップ禁止などの条件を解除する設定も可能だが、その場合は修了証は付与されない。またオープンバッジは、IMS Global Learning Consortium(IMS Global)が定める国際技術標準規格に準拠したものとなっている。

2022年度以降、「AI活用実践演習A(JavaによるWebアプリケーションデザイン)」「AI活用実践演習B(Pythonによる機械学習・深層学習)」「AI活用実践演習C(Webデザイン)」の3科目を提供科目として順次追加し、2024年度には合計6科目を提供する。

今後は企業や自治体をはじめ大学にも提案し、2022年度からは社会人、高校生などにも展開。2024年度には受講者を年間5万人に拡大させることで、関西学院大学と日本IBMは、AI人材の創出に貢献する。

関西学院大学と日本IBMが実際の授業と同内容の「AI活用人材育成プログラム VL版」を提供開始、2024年度に受講者年間5万人を目指す

関西学院大学は、「AI・データサイエンス関連の知識を持ち、さらにそれを活用して、現実の諸問題を解決できる能力を有する人材」の育成を目的に、2017年より日本IBMと共同プロジェクトを立ち上げ、「AI活用人材育成プログラム」を開発した。

関西学院大学による学術的な知見と、日本IBMのコンサルタントやデータサイエンティストによる多様なAIの社会実装の先進事例を反映した実践型プログラムとして10科目で構成しており、2019年4月より文系理系問わず全学部生を対象に開講しているという。

2021年度には「AI活用入門」「AI活用アプリケーションデザイン入門」「AI活用データサイエンス入門」の基礎3科目をe-ラーニング化しVL版として開講したところ、AIリテラシーの修得を目的とする「AI活用入門」のVL版初年度春学期の履修者は2071人に上り、学生のAIに関する関心の高さが示されたという。

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セレブが教えるオンライン講座MasterClass効果がEdTechに与える意味とは

MasterClassは、セレブが教える講座のサブスクリプションを販売する、エンターテインメントと教育の境界を行く会社だ。Serena Williams(セレーナ・ウィリアムズ)のテニス教室、Gordon Ramsay(ゴードン・ラムゼイ)の料理教室など、バーチャルだが、意欲的な内容だ。講師が直接話しかけてくるという滅多にない可能性もなくはないが(実際に起きたことがある)、基本的にはドキュメンタリースタイルのコンテンツを会員専用ページで提供する。

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その構想は注目を集めた。MasterClassは資金調達を実施中であり、評価額は25億ドル(約2690億円)だとAxiosが報じており、TechCrunchも別の情報源から確認した。しかし、MasterClassが芯で捉えたこの成功は、果たして他者が再現できるものなのだろうか。

投資家はまちがいなくそう思っている。MasterClassの共同ファウンダーが設立したOutlier(アウトライアー)は、手頃価格のデジタルカレッジコースのために 3000万ドル(約32億円)のシリーズCを今週完了した。Outlierとそのファウンダーの古巣との類似点は少なくない。この会社は事実上、MasterClassの高品質映像技術を大学教育に応用しようとしている。そしてそれは、チェスの元世界チャンピオンであるGarry Kasparov(ガルリ・カスパロフ)が立ち上げた「チェス愛好家のためのMasterClass」の記事を私が書いてからわずか1週間後のことだった。

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MasterClassのコピーが立て続けに2社、数千万ドル(数十億円)のベンチャーキャピタルを集めたことで、私はこのモデルを分野に特化させ、さまざまなニッチに適用できるのではないかと考えるに至った。2020年以来、Zoom Universityの成功を受け、EdTech(教育テック)はもっと魅力的でなくてはならないことがわかってきたが、どうすればよいかは正確なところはわかっていない。嗜好の共通する人たちのためのマイクロラーニングコミュニティを作る?それともゲーミフィケーション?向上のための学習と、単位を取るための学習とでは動機づけが異なる。Outlierが成功するためには、MasterClassのマジックを使って対面授業に匹敵する結果を出せることを大学に証明してみせる必要がある。それはより困難でかつ野心的な約束だ。

私のつたない意見はさておき、私はEdTechのファウンダー2人に、彼らがMasterClassの効果をどう見ているかを尋ね、私の直感を確認するべく話を聞いた。

言語学習のスタートアップ、Toucan(トゥーカン)のファウンダーであるTaylor Nieman(テイラー・ニーマン)氏。

私たちがToucanで活用しているこの「インビジブルラーニング」というテーマに注目するこれらのモデルのやり方は良いと思いますが、人々のとても忙しい日々から時間を奪うという、他の多くの消費者製品と同じ問題を抱えています。継続する時間との競争は、低い参加率と非常に高い脱落率に繋がります。プロダクト自身をまったくといってよいほど使わないでどんな学習結果が得られるのか、私は疑問に思っています。

高校生向けの学習プラットフォームであるFiveable(ファイバブル)のファウンダーAmanda DoAmaral(アマンダ・ドアマラル)氏。

MasterClassが、なぜ教育コンテンツはもっとエンターテインメントのように扱われるべきなのかを表していることは重要です。コンテンツ品質のハードルは以前よりずっど高くなっており、そのことがあらゆる学習に与える影響を見るのが楽しみです。

生徒のためには、彼らを総合的に支援する環境を作り、自由に共同作業出来る場所を与えることが重要です。若者たちにそういう場所が必要なことは明白ですが、学生が本当に必要としているのが何かを私たちは見失っていました。私の学校では、生徒の最悪の事態を想定したポリシーを作りました。これを変えたいのです。最善を想定し、積極的に生徒たちを守り、必要な時に行動を起こせる手段を作ります。

ともあれ、この良き日に考えるべきことがいくつかある。この記事の後半では、資金調達のことからいつかやりたくなるかもしれない求愛行動まで、ファウンダーへの戦術的アドバイスに焦点を当てる。

孔雀のダンス

孔雀のオスがメスの注意を引くためにいつ羽を広げるかはご存知だろう。スタートアップが買収されようとする時はどうだろう。先のEquityでは、Discord(ディスコード)がMicrosoft(マイクロソフト)の買収を断ったニュースを取り上げ、そもそもそんな話が存在したのか、単にこのオーディオゲーミングプラットフォームに対する投資家の関心を高めるためだったのかについて語った。

ポイント:複数の会社からの買収提案を断ったあと、オーディオ・ゲーミングの巨人はIPOを目指している

Discordはだけでなく、統合環境は一部のセクターにとって引き続きホットな話題だ。

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ベンチャーキャピタルでさえ、未来はベンチャーキャピタルだけではなくなることを知っている

カナダ・トロント拠点のフィンテックスタートアップで、企業に非希薄的融資を行うClearbanc(クリアバンク)は、企業価値20億ドル(約2154億円)で1億ドル(約108億円)調達し、ブランドを変えた。Cleacoと改名したスタートアップは、単なる資金プロバイダーではなく、サービス・プロバイダーにもなろうとしている。

ポイント:この会社は2020年、プロダクト開発に大忙しで、評価計算機やランウェイ(資金の猶予)ツールなどのサービスを立ち上げた。それはClearbancが当初標榜していた20分の条件規定所や矢継ぎ早の投資からは一歩外れていた。私はいくつかの要因を記事に書いた。

Clearcoの最近のプロダクトの多くはまだ生まれたばかりだが、会社の成否はベンチャーキャピタルに代わる資金源を探しているスタートアップの成長全般にほぼ結びついている。AlgelList(エンジェルリスト)の成長が、新たなファンドマネージャーの成長に結びついているのと同じように、Clearcoの成長はY Combinatorからのシード資金以上の融資を求めるファウンダーの成長と明らかに関連している。

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チャンスを売り飛ばすな

ファウンダーへの戦術的アドバイスというテーマの続きで、マーケティングについて話そう。Parkin ConsultingのプレジデントであるTim Parkin(ティム・パーキン)氏は、スタートアップのファウンダーが騒がしい環境の中で突出するためのツールとしてマーティングをどう使うかを説明した。差別化はかつてないほど困難であり、かつ不可欠だ。

ポイント:パーキン氏はマーテック(マーケティング技術)が2021年に起こす4つの変化,について、いくつかの逸話とインフルエンサーへの投資の重要性を絡めて概説した。

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TechCrunch周辺

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nob Takahashi / facebook

サイバーセキュリティ事業のFlatt Securityがセキュアコーディング向けeラーニング「KENRO」正式公開

サイバーセキュリティ事業のFlatt Securityがセキュアコーディング向けeラーニング「KENRO」正式公開

サイバーセキュリティ事業を展開するFlatt Securityは4月13日、ウェブエンジニアのセキュアコーディング習得を支援するSaaS型eラーニングサービス「KENRO」(ケンロー)を正式リリースした。正式リリースにあわせて、β版時のサービス名「Flatt Security Learning Platform」からKENROに変更した。

また、一部制限されたコンテンツを除いて、自由に試用できるトライアルを現在無料で提供している。まずはサービスに実際に触れて利用を検討してみたい、コンテンツを精査したいという場合は問い合わせるよう呼びかけている。β版期間に試用しサービスを評価したサイバーエージェントは、2021年度新卒研修において約80名規模で導入したそうだ。

KENROは、「資料に目を通して三択問題のテストを受けるだけ」といった一般的なeラーニングとは異なり、攻撃者が用いる手法を体験する「ハッキング演習」や、開発者の立場で脆弱なソースコードを修正する「堅牢化演習」を通じて、より実践的なトレーニングを一元的に受講できるという。

また正式リリースでは、「堅牢化演習」における修正対象のソースコードとして、Python、Java、Goで書かれたソースコードがダウンロード可能となっている。4月中にRubyも追加予定という。

また、学習コンテンツ中に含まれるサンプルコードに関しても、複数の言語に表示を切り替えられる。

サイバーセキュリティ事業のFlatt Securityがセキュアコーディング向けeラーニング「KENRO」正式公開

正式リリースでは、管理画面も大幅に拡充。学習の進行状況を直感的に把握できるダッシュボード機能や、未受講の受講者に通知する機能など、大規模なグループでの学習も便利に利用しやすくなったとしている。

サイバーセキュリティ事業のFlatt Securityがセキュアコーディング向けeラーニング「KENRO」正式公開

このほか、ボリュームのある学習コンテンツの中から、求める内容に素早くアクセスできるよう目次を追加するなど、受講者体験を向上するためのUI改善を実施。全体的なカラーテーマについても、白基調を採用している。

サイバーセキュリティ事業のFlatt Securityがセキュアコーディング向けeラーニング「KENRO」正式公開

2017年5月設立のFlatt Securityは、サイバーセキュリティ領域を手がける東京大学発のスタートアップ。各種パブリッククラウドやmBaaS、ウェブアプリ・スマホアプリ・ネットワーク・IoTを対象として、顧客情報の流出やデータ改ざんにつながる脆弱性がないかセキュリティエンジニアが診断する「セキュリティ診断サービス」も提供している。

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