今のところ、これはまだ少々新奇なアイデアもしくは研究プロジェクトのように見える。Nvidiaは、この技術を内蔵し、それをサポートするために必要なすべてのセンサーを備えた車を作るために、この先も複数の製造業者と提携する必要がある。ということで、私たちはこの技術が広く受け入れられたとき、そして受け入れられたとして、物事がどうなるかを正確に知ることはできない。そしてその実現は容易なものではないだろう。トヨタ研究所(Toyota Research Institution)の長Gill Prattは、私たちは完全自動運転からは「ほど遠い所にいる」と述べている。
Concept-iは運転者のビヘイビアを学習し、“Yui”と呼ばれるAIエージェントが活躍する。AIは運転者との関わりを持ち、周囲に対する運転者のコンスタントな注意を支援する。Toyota Research Instituteが今行っている二つの研究開発のうち、そのひとつであるGuardianは、運転者の素早い反応/応答を必要とする状況で彼/彼女をアシストし、もうひとつのChauffeurは、自動運転の研究開発努力の一環だ。
両社がパートナーシップを発表したのは木曜日(米国時間12/29)で、この提携により、クラウドソースなデータを利用してリアルタイムで最適ルートを見つけ、地図上に表示するMobileyeのRoadbookと、Hereの地図サービスHD Live Mapを重ね合わせたようなサービスを提供していく、とされた。これにより自動運転車は、HDの地図の上に車載のセンサーからの情報をオーバレイで表示して、今まわりに何が見えるかを知らせるだけでなく、これから先の路上に何があるか、という情報も絶えずアップデートしていくことができる。
このパートナーシップの一環として、MobileyeはHereのOpen Location Platformを利用し、またHereは、MobileyeのREM技術で道路状況のリアルタイムモニタを行っている車両の、センサーから得られる生データにアクセスする。これによりHereのHD Live Mapのアップデートがさらに高速化することが期待され、実際のリアルタイムの運転状況を自動運転車により適格に反映させることができる。
このビデオではTeslaの前面衝突警告システム(警告音を発して前方の障害物と衝突する可能性があることをドライバーに知らせる)が作動するのは直前の車が衝突に巻き込まれる前だ。Tesla Model Xはなぜこれほど素早くブレーキングを開始できたのだろう? 高速道路上で黒いSUVが突然停止し、その直後を走っていた赤い小型車が避けきれずに追突している。〔ビデオを観察すると、SUVはその前方を走っていた車に何らかの理由で追突して急停止したもよう〕。
通常ならこの事故はModel X自身を含めて大規模な多重衝突に発展しそうな好例だった。しかしドライブレコーダーの映像が示すとおり、Teslaはドライバーに危険を警告すると同時にドライバーの反応より早く急ブレーキを作動させている。その結果、Tesla Model Xは多重衝突の十分手前で停止した(さいわい事故は物損にとどまり、乗員は無事だった)。
信じられないかも知れないが、空飛ぶ車の誕生から既に70年以上が経っている。1904年にJules Verneが発表した小説Master of the Worldの中に空飛ぶ車が登場して以来、技術者は何世代にも渡ってその実現に向けて努力を重ねてきた。1940年にはHenry Fordが、飛行機と自動車を組合せた乗り物がそのうち誕生すると予言していた。当時の飛行機と自動車は、機体の価格が低下する一方、技術力は向上し、普及率も上がってきていた。そのため、近いうちに車と飛行機を組合せた乗り物が登場すると思われていたのだ。Fordの予言は正しく、彼の予言から数年後に、航空エンジニアのTed Hallが世界初の完全に機能する空飛ぶ車を完成させた。
VTOL機とは垂直離陸機(Vertical Take Off and Landing vehicles)のことを指している。要するに、今日のドローン革命を起こしたテクノロジーを使って、将来人間を運べるような空飛ぶ車をつくることができるかもしれないのだ。翼や車輪のことは一旦忘れ、宇宙家族ジェットソンが乗っているような空飛ぶ車や、DJIのドローンを人間が乗れるように大きくしたものを思い浮かべてみてほしい。
著書「From Zero to One」の中でPeter Thielは、私たちはもう革新的な世界に住んではいないと述べ、物議を醸した。産業革命の結果、電気や家電、超高層ビル、自動車、飛行機といったさまざまなイノベーションが誕生した一方、現代のイノベーションのほとんどは、ITや通信の世界に留まっていると彼は主張しているのだ。Thielの指摘通り、ライフスタイルが1950年代から不思議なほど変わっていないという事実に、私たちはスマートフォンのせいで気づいていないだけなのかもしれない。
Uberは今週火曜、サンフランシスコで 自動運転車に実際に乗客を乗せるタクシー営業の小規模な実験を開始した。Uberが自動運転による実車営業の実験を行うのはサンフランシスコが2都市目だが、カリフォルニア州の規制当局は快く思っていないようだ。州の運輸車両局(DMV=Department of Motor Vehicles)は自動運転車を州道で走らせる際にテストを行い、合格した相手に許可を出している。