ドラえもん並の能力を持つiPhoneケース、Kickstarterで現在出資者を募集中

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一般的なスマートフォンケースというのは、たいていプラスチックでできている。手を滑らせて落としてしまったときなどに、本体を衝撃から守ることを役目としている。しかし、ケースに他の目的を持たせてみてはどうだろうかと考えて実現したプロダクトがある。ケースを心拍計やバックアップバッテリーとしても使おうというのだ。他にもいろいろな用途に使えるようになっている。

ケースの名前はMoscaseという。ハンガリー発のプロダクトで、現在15万ドルの資金獲得を目指してKickstarterキャンペーンを展開中だ。ケースはiPhone 6および6 Plus用で、ケースの裏側は取り外しができるようになっている。この取り外し可能部分に、さまざまなツールを取り付けるようになっているのだ。たとえばアルコール検知器やスピーカー、さらにはe-inkスクリーンなどのモジュールが用意されている。

プロダクトは2つの部分により構成される。まずひとつはバンパー部で、ここでも心拍数、体温、そして生体電気インピーダンス(ようするに肥満具合を測定するもの)を計測することができる。このバンパーに特別な機能をもたないバックプレートをつけて価格は129ドルとなっている。先述のスピーカーやアルコール検知など、インテリジェントな機能をもつバックプレートを1つつけて219ドルとなる。さまざまなバックプレートの中でも、個人的にはe-ink機能を実現するものがもっとも気に入った。ケースの背面でコンテンツを表示しながら、本体のバッテリーをセーブすることができるのだ。

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値段が高い、というのは確かにそうだ。しかし追加できる機能との比較でいえば、十分にバランスのとれたものとも言えそうだ。ブダペストでファウンダーのひとりと会ったが、身の回りでもかなり興味を持つ人が多いのだと言っていた。また、ケースの出荷時期は6月を予定していて、これが予定通りにいけばUSB-Cと高性能化したリアカメラを搭載したiPhone 7が登場する前に、存分にMoscaseを楽しむ時間があるはずだとも話していた。

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(翻訳:Maeda, H

MIT大学院生たちが考案した、つけ爪型Bluetooth対応タッチパッド

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ディック・トレイシーの腕時計型無線機を見るまでもなく、なぜか人々は2つのテクノロジーをひとつにまとめ、それによってなんとなく「デキルヤツ」風にみせかけることが大好きだ。本日ご紹介するNailIOも、そうした発想から生まれてきたものだといって良いかもしれない。タッチパッドを親指につけるネイルチップに融合し、インタフェースの新局面を繰り広げようとするものだ。

具体的にはどういうものだろうか。簡単にいえばネイルチップ型ウェアラブルデバイスだ。このデバイスの上で線を描いたり、スワイプを行ったり、あるいは文字をタイプしたりすることができる。製作したのはMIT Media Labのリサーチャーたちだ。料理をしているときやウォーキングのとき、あるいは何か手作業をしているときにも邪魔にならないウェアラブルであると自賛している。

「目立たず、邪魔にならないデバイスです」と、MIT大学院で学ぶCindy Hsin-Liu Kaoは言う。「身につければ、ほとんど身体の一部のようにしか感じなくなります。もちろん取り外しも簡単ですから、身体に融合してしまうというわけではありません。ただ、自身の身体を動かすような感じで、外部デバイスを操作できるようになるのです」。

ネイルチップはアジア諸地域で流行しているアクセサリーだ。これをみたKaoが、アクセサリーをセンサーにしてしまおうと考えたのだ。バッテリーやBluetooth通信機能も備え、サイズは切手ほどのものとなっている。プロダクトはキッチンやオフィスワーク中など、さまざまなシチュエーションで試してみたのだそうだ。プロトタイプはタッチセンサーに回路をプリントして製作し、さらには表面に装飾用のステッカーを付けてみたりしたそうだ。

「一番難しかったのはアンテナの配置ですね」と、同じく大学院で学ぶArtem Dementyevは言う。「干渉しないような距離を稼ぐのがとても難しかったのです」とのこと。

親指の爪を使ってメールを書くような時代が迫っているのだろうか。そんなことはないだろう。ただ、モバイル時代が進化するにあたって、新しいインタフェースを用意しておくのはとても重要なことだ。Apple Watchとのペアで親指タッチパッドを使うことはないだろう。しかし、表立ってデバイスを扱えないようなシーンにて、すぐにも使い始めたいと考える人もいることだろう。親指を使うデバイスだけあって、なかなか「いいね」な未来を感じさせてくれる。

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(翻訳:Maeda, H

一流シェフの動作をコピーしてレシピを完璧に再現する料理ロボット

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ロボットはいつも厳しい環境での作業を強いられる。たとえば砂漠や核廃棄物処分場のようなところだ。そんなロボットが、さらに厳しい環境での作業を強いられることとなった。その場所とは、家庭の台所のことだ。ShadowRoboticsのロボットアームを使って構築したものだ。包丁を使い、材料をかき混ぜ、調理して、そして給仕する。

製作したのはMark Oleynikだ。ロボットアームは用意したレシピを完璧に再現するようにプログラムされている。完全に自動というわけではなく、材料はきちんと定められた通りに並べておく必要がある。しかしIBTimesのデモを見る限り、料理の腕は相当なものである様子(ぜひリンク先のビデオを見ていただきたい)。それもそのはずで2011年のBBC MasterChefで優勝したTim Andersonの動きを再現しているのだそうだ。デモビデオの中では、美味しそうなスープを30分で作り上げている。

ちなみに、料理の最中に使用済みとなった食器はきちんとシンクに入れている様子も映っている。

残念ながら、まだ各家庭に配備するような状況ではないようだ。かなりの規模のプログラミングが必要となるし、また真似して動作させるシェフのデータも必要となる。ただ、特定のレシピを何度も、というか何百回も作るような生活をしているのなら、このロボットもペイするかもしれない。もう少し手頃な存在になったら、導入を考えてみたいと思う。

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(翻訳:Maeda, H

この秋、ギター・ヒーローに新バージョン登場―大観衆相手に1人称視点でライブ演奏が楽しめる

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ギター・ヒーローのプラスティック製のギター・コントローラーがまた多くの居間を占領しそうだ。まったく新しい製品、Guitar Hero Liveがこの秋に出荷される。楽曲のストリーミング・ライブラリー、公式ミュージック・ビデオに加えてユーザーの演奏に実際に反応する聴衆を前にしたライブ演奏を体験できる機能を備える。

新しいギター・ヒーローの開発チームはDJ Hero、DJ Hero 2と同じだ。 ライブ・コンサート・モードでは、プレイヤーはステージに上がって1人称視点でバンド仲間と聴衆を見ることができる。聴衆はプレイヤーの演奏内容によって熱狂したりブーイングしたりする。以前のバージョンでは聴衆は音声だけで表現されていから臨場感は大幅にアップすることになる。

もうひとつの新機能はActivisionが「世界で最初の演奏できるミュージック・ビデオ・ネットワーク」と自賛するGHTVだ。これは24時間休みなしに新曲から人気の定番まで、さまざまなアーティストの公式ミュージック・ビデオをストリーミングするサイトだ。GHTVはローカル演奏もオンラインでのギター演奏コンペもサポートする。

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新しいギター・ヒーローのコントローラーはボタン配置がこれまでの製品とは全く異なる。つまり後方互換性はサポートされないとみてよい。新しいコントローラーのボタンは本物のギターにより近くなっており、3個のボタンが2列ずつ6個ある。

Activisionでは出荷時期については今のところ「今年の秋」とだけ発表している。プラットフォームとしてはXbox One、PS3、PS4、Xbox 360、Wii Uがサポートされる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズの懐かしの怪物全部のフィギュアが無料で3Dプリントできる

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あなたは広い部屋にいる。北東の隅に籠が置かれている。ドアは右手にある。床には玉石が敷き詰められている。部屋の中央の床に血が流れている。あなたのグループは南から部屋に入る。突然、部屋の天井からフックホラーが襲ってきた! さあ、あなたはどうするか?

「何分か立ち止まって、 ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ・モンスター・マニュアルの3Dデータをダウンロードして3Dプリントする」と答えたら正解だ。

Miguel Zavalaというデザイナーが、 D&D Monster Manualに出てくるモンスターをすべて3Dモデル化し、誰でもデータをダウンロードできるようにしてくれた。このコレクションにはアウルベアー、エッティン、このアニメの主役の多頭の竜、ティアマットまで揃っている。

でのモデル(どういうわけかポケモンのキャラクターも混じっている)は無料だ。いくつかのパーツに分かれているモデルもある。私はビホルダーをプリントアウトしてみた。80年代にD&Dを始めたころ、特に苦しめられたキャラクターだ。あの一つ目が凶悪なのだ。

Zavalaは自分でプリントアウトしたフィギュアを彩色している。プラモに色を塗って以来、お蔵になっていた筆と絵の具を取り出して独自のデザインで彩色すれば長時間楽しめるだろう。

Owl Bear
by johndbiggs
on Sketchfab

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

3D RoboticsからSolo登場―誰でもプロ級撮影が可能なGoPro利用の最強空撮ドローン

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3D Robotics (3DR)が発表したSoloは一般ユーザー向けドローンとして間違いなくもっとも進歩した製品だ。箱から出せばすぐに飛ばせるクアドコプターの機体に3D Robotics(とこの分野のライバル)がこれまでに得てきた経験がすべて詰め込まれている。 同時に3DRはSoloに対してドローン分野で初となるきわめて強力なカスタマー・サポートを提供する。

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ライバルの多くが機体に独自カメラを組込んでいるのに対して、SoloはHero3+以降のGoProがそのまま使える。

空撮画像はスマートフォンまたはタブレットに直接ストリーミングされる。またカメラは3DRの新しいSolo 3軸ジンバル(オプション)で支えられ、安定した画像を撮影する。

数々の技術上の新機能が盛り込まれているが、特に興味深いのは、3DRが「Soloはプラットフォームであり、今後、継続的にアップデートと拡張を行う」としている点だ。

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Soloの継続飛行時間はカメラとジンバルを搭載した状態で最大20分、搭載しない状態で25分という。

3DRはGoProと提携して、GoProsからパイロットのコントローラーにストリーミングができるようにした。

一から新しく開発されたSoloのコントローラーにはバッテリー状態その他重要な情報を表示するディスプレイが設けられている。またHDMI出力端子が設けられているので、大画面のディスプレイやVRヘッドセットに接続して表示することもできる。機体のWiFiの受信範囲は約800mだ。

3DRの最高収益責任者、Colin Guinnによれば、映像ストリーミング機能の拡充のために3DRはGoProと密接に協力したという。パイロットはコントローラーから飛行中のSoloのGoProの録画のスタート、停止ができる。これまでは地上で録画をスタートさせ、あとは狙ったショットが取れているよう祈るしかなかった。7_app

Soloには周回飛行、パイロット追跡飛行、事前に設定した地点への往復飛行などこれまで3DRが開発してきた自動飛行モードがすべて組み込まれている。さらに、撮影したい複数の地点をアプリで指定するとドローンがそれらの地点をスムーズな経路で結んで飛行するモードなどの新機能が提供されている。

またSoloには自動離陸、トラブル時の自動帰還など 最新のドローンに期待される機能はすべて備えている。

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テクノロジーのスペックとしては、Soloは1GHzのARM Cortex A9を機体とコントローラーの双方に1基ずつ備える。また3DRの新しいPixhawk 2自動操縦チップを備えるが、通常は機体制御も含めてCPUが処理するので、自動操縦チップはプロセッサーがクラッシュして再起動がかかったとき(あるいは再起動に失敗したとき)などトラブルが起きたときのバックアップ役だ。

ライバルのドローンとは異なり、SoloのファームウェアはWiFi経由でアップデートできる。バッテリーを上部から出し入れできるので交換が素早い。

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3DRがSoloをプラットフォームと考えていると述べたが、その一例がアクセサリー・ベイだ。これによってサードパーティーはSoloの機能を拡張するハードウェアを容易に開発できる。3DR自身、Soloを屋内で飛行させるためのLidar〔Googleが自動運転車に採用している周囲をモニタする〕カメラを開発している。 Guinnは3DRでは射出式パラシュートやLED照明なども考えていると語った。

Soloはジンバルを簡単にサードパーティーの製品と交換できる。またカメラ駆動モーターがポッド化されているので何か故障が置きた場合はポッドごと交換できる。モーター・ポッドは将来さらに強力なものにアップグレードされる計画だ。

またSoloはフライト情報をコントローラーに保存するので、ドローンが万一失われた場合でも機体回収や原因の究明に役立つ。さらに3DRではドローンがクラッシュした場合にフライト情報を分析して原因を探り、もしクラッシュがパイロットミスによるものでないと判明した場合は、機体とジンバルの無償修理ないし代替ドローンを提供するという。 搭載していたGoProについては割引購入クーポンが提供される。バッテリー残量警告を無視したり、手動操縦で木に激突させたりした場合は別だが、こういう手厚い保証も一般ユーザー向けドローンとしては珍しい。

Soloのジンバルなしの価格は999ドル(ジンバルは別売で399ドル)で、アメリカ国内は5月から、その他の地域では7月から販売が開始される。またBest Buy、B&Hなどの大手量販店と多数のカメラショップでも販売される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Watch、プレオーダー開始日のアメリカ国内における注文数は100万台程度?!

Apple Watch

Appleがリリースした「最もパーソナルなテクノロジー」の需要はどれほどのものなのだろうか。今後のウェアラブル市場の規模を見据える意味もあり、テック業界の人はみなその状況に注目している。Appleが販売実績データを公開するまでは(公開するのかどうかは不明だが)、多くの人がApple Watchの販売データをいろいろな側面から推測しようとするに違いない。

Apple Watchのプレオーダーが開始されたのは金曜日で、店舗における試用も可能となった。直ちにプレオーダーボタンをクリックした人については、4月末ないし5月頭の出荷となったようだが、すぐに6月出荷となってしまったようだ。

今のところAppleは、プレオーダー用に何台を用意したのか明らかにしていない。しかしリサーチファームのSlice Intelligenceは、9080人の購入受付データを分析して、アメリカ国内における販売データの解析を試みている。

Slice Intelligenceによれば、プレオーダー開始の日にアメリカ国内では100万近く(957,000台)のオーダーが発生したのだそうだ。予想通り、最も多くオーダーされたのは価格の安いSPORTモデルとなった。米国内でのプレオーダー台数のうち、62%がこのモデルであったとのこと。

(SPORTモデルの価格は349ドルからとなっている。ミッドレンジのWATCHモデルは549ドルからという価格帯で、最も高価なEDITIONラインは1万ドルからとなっている)。

さらにSliceのデータによれば、米国内でオーダーされた全Apple Watchの平均価格は503.83ドルとなっている。SPORTモデルの購入価格平均は382.83ドルで、WATCHモデルは707.04ドルであったそうだ。すなわち、それぞれのモデルの購入者は、各モデルの最安値ではないものを選択したらしい。

細かくみると、ケースについては大型(高額)のモデルを選択し、ベルトは安いものを選んだという人が多いようだ。SPORTエディションを購入した人の3分の1以上が、黒ないし白の最も安いベルトを選んでいる。またSPORTモデルおよびWATCHモデルでは、黒のスポーツバンドが圧倒的な一番人気であるらしい。

ケースのサイズについては、モデルにかかわらず42mmのケースを選ぶ人が多い様子。71%の人が大きい方のモデルを選んでいる(手首の平均的なサイズから判断するに、プレオーダーしたのは男性の方が多いということなのだろう。ただし、Sliceのデータでは男女比などについての数値は明らかになっていない)。

ちなみに、SPORTモデル購入者の方が、38mmモデルを選ぶ割合が若干高いようだ。WATCHモデルでは38mmを選ぶ人は24%であるのに対し、SPORTモデルでは32%となっている。

最も人気のあるのはスペースグレイアルミニウムのモデルで、プレオーダー中40%をこのモデルが占めた。続くのはステンレススチール(34%)、シルバーアルミニウム(23%)となっている。もっとも不人気なモデルもみておくと、スペースブラックステンレススチールで、これはプレーオーダー中3%を占めるに過ぎないようだ。

また、Apple Watchをオーダーした人は、他にもApple製品を利用している人が多いのだとのこと。オーダーした人の72%が、過去2年以内にApple製品(iPhone、Mac、ないしiPadなど)を購入しているのだとのこと。また21%の人は、iPhone 6ないし6 Plusもプレオーダーで入手しているそうだ。

さらに、3分の1近くの人が、過去2年以内に複数のAppleプロダクトを購入しているという数値もあるらしい。11%の人はiPhone、Mac、およびiPadのいずれをも所有しているのだそうだ。

なおSliceはとても薄くかつポートも極限まで減らしたMacBookについてもデータを収集している。こちらも金曜日から販売開始となっている。新しいMacBookはオンラインで48000台が販売され、こちらもスペースグレイが最も人気であるそうだ(58%)。新しくでたゴールドモデルが2番手(36%)となっている様子。記憶容量をみると、512GBモデルの方が少々人気を集めているようだ。

MacBookを購入した人の半分近く(43%)がApple Watchも購入しているらしい。過去2年のデータをみても、MacBookの購入者は他のAppleプロダクトを購入するという傾向がある(75%)らしい。MacBook購入者の4分の1(26%)は、iPhone 6ないし6 Plusをプレオーダーしている。

上に紹介したデータは、アメリカ国内限定のものであり、かつひとつの調査ファームのデータであることにはご注意いただきたい。Apple Watchは合計9つの国と地域にて同時にプレオーダーが開始されている。アメリカ以外にプレオーダーが開始されたのは、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、日本、およびイギリスだ。

Appleは新製品のリリースにともない、売上データを公開することがある。Apple Watchについても、もし数値が発表されるのであれば数日以内に明らかになるはずだ。

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(翻訳:Maeda, H

Lego、おもちゃが生きて動き出すLego Dimensionsゲームを9月27日にリリース―DCコミックス他と提携

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Legoはワーナー・ブラザーズ・インタラクティブと共同でスカイランダーズに似た「おもちゃが生きて動き出す」タイプのゲームを開発中だ。Lego Dimensionsと呼ばれるこの新しいゲームは9月27日にリリースされる予定で、DCコミックス、ロード・オブ・ザ・リング、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ザLegoムービーなど多数の人気コンテンツ・プロバイダーと提携している。

ゲームはXbox 360、Xbox One、PlayStation 3、PlayStation 4、Wii Uなど主要なプラットフォームをほとんどすべてサポートする。開発チームは既存の人気Legoゲームと同様、Travelers Talesスタジオだ。Dimensionsのユニークな点の一つは、スターター・パッケージにゲーム内で活躍するキャラクターのミニ・フィギュアとその舞台となるLego Toy Padとが同梱されることだ。

「おもちゃが生きて動き出す」というゲーム・カテゴリーはActivisionのスカイランダーディズニー・インフィニティーの成功によって注目されるようになった。おもちゃをベースにしたゲームも人気を集めている上にLego自体がおそろしいほど世界的に普及しているから、この分野に参入するにはまさに理想的だ。ゲームをベースにしたミニ・フィギュアなどにも大きな市場が期待できる。

スターター・パッケージには、Toy Pad、数個のレゴ・ブロック、Legoムービーのキャラクター(バットマン、ガンダルフ、ワイルドスタイル)のミニフィギュア3体が同梱される。Legoのプレスリリースによると、Dimensionは今後さらに多くのサードパーティーと提携していくことになるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

もはや国境は意識しない、日本発IoTスタートアップの強みと課題

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新経済連盟が開催するカンファレンス「新経済サミット2015」が4月7日から8日にかけて東京で開催された。初日となる4月7日には「世界を担う日本発のIoT 〜グローバルマーケットで日本企業はどのように闘うのか〜」と題するセッションが開催された。IoT(モノのインターネット)の時代、世界で勝つ為に求められるものは何か。官民それぞれの立場から意見が交わされた。

登壇したのは総務省 情報通信国際戦略局 通信規格課  標準化推進官の山野哲也氏、経済産業省 商務情報政策局 情報経済課長の佐野究一郎氏、WiL 共同創業者ジェネラルパートナーの西條晋一氏、イクシー代表取締役社長の近藤玄大氏、Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏の5人。モデレーターはABBALab代表取締役の小笠原治氏が務めた。

国はIoTをどう見ているか

総務省や経産省は、IoTをどう捉えているのだろうか? 経産省の佐野氏は、ドイツの国策である「インダストリー4.0」やアメリカGE社のIoTプラットフォーム「Predix」といった、生産工程の自動化・デジタル化、センサー・人工知能(AI)を使った開発パフォーマンス向上施策を例に挙げ、海外でのIoTの急速な広がりを説く。

では日本はどうなっているのかというと、産業競争力会議においてビッグデータやIoT、AIの推進に取り組む事が決まった段階であり、具体的な政策のあり方は検討中とのこと。今後は「ベンチャー企業の力をいかに増やすかが重点事項」と課題を語る。

山野氏は総務省の観点から標準化について解説。IoTには4つの要素があるという。

・センサーで情報を集める技術
・収集した膨大なデータをネットワークに送る技術
・膨大なデータを解析し、意味あるデータを発掘する技術
・得られた意味をデバイスにフィードバックする技術

それぞれの要素別に見ると国際標準化は進みつつあるとし、M2Mの標準化団体oneM2Mを例として挙げた。ただ国内における標準化作業は出遅れている感が否めないとのこと。

IoTビジネスはに国境はない

「世界と戦う」という意味について、実際にIoTでビジネスを立ち上げているスタートアップはどう考えているのだろうか。

Cerevoの岩佐氏は、日本、海外という意識は全くしていないと言う。インターネットという世界共通プロトコル上で動作する「モノ」を販売しているため、発表すればおのずと世界中から注文が来るとのこと。むしろわざわざ「グローバル」と意識をすることなく、それで世界で成功できるのがハードウェアの良い点だと持論を述べた。

筋電義手「handiii」を手がけるイクシーの近藤氏は、「モノは分かりやすいので、コンテンツが良ければどこでも売れる」と説明。handiiiをSouth by Southwest(SXSW)でデモした時の反響の大きさを例に挙げた。handiiiは医療分野のプロダクトであり、国によって法律が異なるためローカライズは困難を極めるプロダクトだ。だがイクシーでは極力データも公開し、各国の研究機関と共同で開発を進めていきたいとした。

ベンチャー投資を手がける傍らでソニーと合弁会社「Qrio」を立ち上げ、スマートロックの開発しているWiLの西條氏も、「モノ(ハードウェア)は非言語なのでイメージされやすく、世界展開はしやすい」と語る。

日本でビジネスを行う3つメリット

スタートアップ側の登壇者3人が「国境はあまり意識していない」と語るが、モデレーターの小笠原氏は、日本でビジネスをすることの利点を尋ねた。

「そもそも僕ら(日本でビジネスをするスタートアップ)は有利」——岩佐氏はそう語る。その理由の1つめは「Japanブランド」。先代の方々(これまでの日本のメーカー)が築き上げてきた信頼のおかげで、全く同じ製品だったとしても日本製が選ばれるのは大きいとした。2つめは「家電設計者の多さ」。これだけ家電開発者が多い国は世界を見渡してもほかにない。これがIoT時代の武器になると話す。3つめは「時差」。家電やハードウェアのほとんどの工場は現在アジアに集中しており、時差も少なくいざとなれば3〜4時間で行ける距離にある日本は欧米と比較して地理的にも有利だとした。

また近藤氏は、「長期的に日本に留まるかは分からない」とは言うものの、「日本人のこだわり、職人気質はプロトタイプを開発する上でメリットになった」と言う。

IoTスタートアップ、挑戦するには「いい時期」

セッション終了後の囲み取材で、西條氏、岩佐氏、近藤氏から、ハードウェア、IoTスタートアップに挑戦する人に向けたメッセージを貰ったので、以下にご紹介する。

WiL 西條氏

起業するにもいろんな方法がある。イクシーやCerevoのように自力でやる方法もあれば、WiLのように大企業とコラボレーションする方法もある。「メンバーが不足しているからできない」と諦めて欲しくない。自分は文系人間でものづくりの経験も無かったが、今は非常に良いチームができている。いろんな山の登り方がある。やりたいという気持ちを大事にしてほしい。

Cerevo 岩佐氏

基本は「やりたいと思った時がやり時」だが、ここ1〜2年急激にハードウェアスタートアップがやりやすくなった。2007年当時はハードウェアスタートアップとか言うと笑われる時代だったが、今はDMM.make AKIBAの様なシェアオフィスもあり、興味を持ってくれる投資家も増えた。始めるにはいい時期。あと、ITでの起業というとエンジニアが起業するイメージが強いが、自分の周りでは文系、調整型の人間が立ち上げた企業が成功している。ぜひ文系の人にも挑戦してほしい。

イクシー 近藤氏

むしろ今の学生はすでに起業している。大学の研究室の成果をクラウドファンディングに乗せて製品化を目指すような流れが普通になってきている。逆に、定年退職したベテラン職人が起業するようになると面白いと思う。

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左から小笠原氏、山野氏、佐野氏、西條氏、岩佐氏、近藤氏

 

FCバルセロナのイニエスタなども出資する、スポーツ選手用ウェアラブルのFirstV1sionが実戦デビュー

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以前の記事でも紹介しているように、Gartnerはフィットネス系ウェアラブルの将来は明るいとみなしているようだ。ウェアのスマート化というのもその流れのひとつだということができる。スペインのスタートアップであるFirstV1sionが提供するのもそうしたウェア(ラブル)のひとつだが、このウェアがヨーロッパのプロバスケットボールの試合で実際に使われることになったそうだ。プレイヤーが身につけることにより、一人称視点のカメラアングルから試合を見ることができるようになるわけだ。

FirstV1sionのウェアラブルはこれまでにも、レアル・マドリードとバルセロナの試合にて、レフェリーが使用したことがある。しかし今回は、始めてプロフェッショナルゲームにおけるプレイヤー自身が身につけることとなった。身に付けるのはリトアニアのŽalgiris Kaunasで、相手はやはりレアル・マドリードとなっている。この試合の様子は世界中で12のチャネルにより放映されることになっていて、スペインでもCanal+が扱うことになっている。

FirstV1sionにウェアラブルにはHDカメラやマイクが搭載されていて、胸部に装着される形となっている。さらに心拍計や加速度計などのセンサー類も装備されており、一人称視点で楽しむのみならず、装着したプレイヤーの動作速度を数値で確認したり、生体データなどを確認することもできるようになっている。一人称視点カメラは、スポーツ界にいろいろと登場してきてはいる。FirstV1sionは、ここにセンサーを結びつけることで、さらに新しい世界を開こうとしているわけだ。

また、FirstV1sionは心拍計などでリアルタイムの情報を入手することで、プレイヤーの安全面にも役立つと主張している。もちろんそうはいっても主な目的はエンターテインメント面にあるのは間違いない。プレイヤーの生体データを収集してそれを放送画面に映し出すことにより、スポーツ観戦の面白さを広げようとしているわけだ。プレイヤーのさまざまなデータを閲覧することで、楽しみがいっそう増えると言うファンも多いことだろう(ただし、金曜日に放送されるEuroLeagueの試合ではカメラ画像のみが放送される予定だ。音声や生体データについては、今回は扱わない予定であるそうだ)。

FirstV1sionは、バルセロナのWayraの実施するアクセラレータープログラムから登場してきたスタートアップだ。母体であるスペインの通信会社のTelefónicaは、FirstV1sionに€60,000/$65,000を出資して7%の株式を取得している。他にはFCバルセロナでプレイするサッカー選手であるアンドレス・イニエスタやNBAのオクラホマシティ・サンダーでプレイするサージ・イバーカなども出資している。

さらにFirstV1sionはBank To The Futureを使った出資キャンペーンも実施中だ。より多くの資金を集めて、さらに多くのスポーツファンが一人称視点でスポーツを楽しめるようにしたいという狙いだ。5000名ほどの投資家から250万ユーロほどそ資金を調達することを目標としている。

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(翻訳:Maeda, H

HAXLR8Rのレポートに見る、ハードウェアスタートアップのトレンドと予想

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深圳市(中国)に拠点をもつハードウェアスタートアップをインキュベートするHAXLR8Rが、興味深いレポート「Hardware Trend 2015」を2月末にリリースした。少し時間が経っているが、2015年のハードウェアスタートアップのトレンドを知るには非常に有用な資料だから、その要点と、目を引いたプロダクトをいくつかTechCrunch Japanでも紹介しよう。

ちなみに、HAXLR8Rは去年、本家TechCrunch「Lean Hardware」というハードウェアスタートアップ関連の連載をしてきた(日本語には未訳)。HAXLR8Rを含む中国語圏の動向を伝える記事としては、「米西海岸と急接近、中国深圳や香港、台湾に根付くハードウェアスタートアップの今」も参考にしてほしい。

さてレポートだが、以下の構成となっている。

1. Hardwear Trends
2. Fundings & Exits
3. Ecosystem Growth
4. Lifestyle
5. Personal Health
6. 3D Printing
7. Smart Home
8. AR/VR
9. Drones
10. Robotics
11. Twelve wares to avoid
12. Prototyping
13. Manufacturing
14. China Rising

HAXLR8Rのジェネラル・パートナーであるBenjamin Joffeによると、レポートの要旨は以下の通りだ。

  • レポートではハードウェアスタートアップへの投資とイグジットをピックアップしている。2014年には多くのハードウェアスタートアップに投資され、Oculus VR、Beats Electronics、Nest Labsんどがその地歩を固めた。
  • ハードウェアスタートアップのエコシステムは、ハッカースペース、メーカーズフェア、インキュベーター等により急成長している。
  • ウェアラブル、トラッキングデバイスのマーケットは活況となってきている。トラッキングデバイス、新センサーは、ヘルスケアや身体能力強化にフォーカスしてきている。
  • 3Dプリントは商品として認知されてきている。
  • スマートデバイスはドア鍵、ドアベル、セキュリティカメラ、サーモスタットから家庭内に浸透してきている。
  • AR、VRは消費者へのリーチ寸前で2015年クリスマスにはヒットすると予測している。
  • ドローンとロボットは拡大している。ロボットはワークショップ、ラボや家庭に入ってきている。清掃、調理、サービス、庭掃除、保管、ピンポンで遊んでくれるなど多岐ににわたる。
  • プロトタイプ製作は以前より安価、簡単、迅速になったプラットフォームがでてきている。電子回路をプリントできるものまで出てきている。
  • 深圳がハードウェアスタートアップのプロトタイプ製作、製品製造の拠点となってきている。
  • 中国と深圳はグローバルスタートアップに目を向けている。
  • これからは構造がシンプルな製品はみな”Xiaomization”されるリスクにさらされる(Xiaomi(小米)の新しい流通モデルに破壊されるリスク)。Xiaomi は既にSamsung、GoPro、Dropcamなど多くと競合関係になっている。

レポートの中にあることだが、大きなトレンドとして「深圳がハードウェアのシリコンバレー化してきた」ということがある。かつては中国といえば低レベルな製品を安価に製造するだけの工場と思われていたのが、現在は様変わりしている。深圳ではその地域一帯が工場で埋め尽くされており、しかもユニークなプロトタイプ製作と量産のエコシステムを形成しているのである。深圳、香港、台湾では以前よりもプロトタイプ製作が容易になってきているようだ。

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深圳の電子部品マーケットは数十の高層ビルにわたって展開されている。これは一見秋葉原と同じようなマーケットに見えるが、深圳のマーケット店舗は周辺の工場と直結しており、単品〜1000個のパーツまで柔軟に供給できるようになっているのが異なる点であろう。

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さて、レポートは192ページにわたるスライドになっているが、この中から興味深かったプロダクトを搔いつまんで紹介しよう。

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KickStarterプロジェクト。 テニスをする人はすぐにわかると思うが、打球時の衝撃を和らげるゴム製品と同様な、ガットとガットの間に装着するタイプのもので、Bluetoothでスマートフォンと通信し、ラケットスイングのスピードを測定したり、ガットの衝撃からラケットのどの部分でボールを捉えているかチェックできる。

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ライブ中にMCをしながらギターのチューンを変えるのは結構大変な作業だ。MCに集中するとチューンができない、チューニングに集中するとMCがとまってしまう、というジレンマに遭遇する。多勢のオーディエンスの前で無言でペグをまわしているときほど気まずい瞬間はない。しかも、あわててしまうとチューンがぴったり合わなかったりする。そんなギタリストの救世主がRoadieかもしれない。従来はチューナーのメーターを見ながら手動でギターのペグをまわしていたのを、チューナーとモータが一体化してペグまで自動でまわしてチューンしてくれる。これならMCで談笑しながらチューンも自動で完了させることが可能となる。

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3Dプリンタは色々なバリエーションが出てきて、プリントできるサイズも大きなものが可能となってきている。中国の巨大な3Dプリンタは1日で10棟の家を建てることが出来る。しかも1棟50万円程度と安価である。荒天や極寒においてもほぼ自動で短時間に家が建つのであれば、災害時の仮設住宅建設などに最適かもしれない。

Beddit

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薄いシーツ型センサーを布団に敷いて睡眠をモニタし、スマートフォンアプリにデータを送信。睡眠が浅いときに目覚まし機能がはたらく。いろんな睡眠時の情報をモニタしてくれる。

Mousr

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ネコを家の中だけで飼っている家庭が増えてきた。しかし、ネコは元々は野生動物。家の中の環境に慣れているはずがない。ネコは本来1日20回狩りをするという。家の中で飼われてそんないつもの行動が制限されてしまってはネコにとって大きなストレスとなる。ストレスが溜まったばかりに飼い主に面倒を起こしたりする。そこで、Mousrは、ロボットネズミとしてネコから逃げ回り、ネコの狩猟行動をシミュレートしてあげる優れものだ。これで家庭内も円満に。

Copenhagen Wheel

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米国発のスタートアップSuperpedestrian社が開発した、自転車の後輪ホイールを交換するだけで電動アシスト自転車にすることができるCopenhagen Wheel。製品名のCopenhagenは自転車大国デンマークの首都名が由来。ホイールの赤い円盤内にモーター、バッテリー、ジャイロなどを搭載。

HUVr

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ハードウェアスタートアップの中には駄目なものも出てきている。例えばHUVrだ。これはホバーボードをうたっていたが全くのフェイクだった。あったらいいなと誰もが夢想するものだが、現実はあまくはなかった。反重力でも何でもいいから実現されることを願っている。

Hendo

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ところがカリフォルニアのスタートアップHendo Hoverは、レンツの法則を応用して強力な地場を発生させ浮上させるホバーボードをKickstarterで資金調達完了してしまった。1台約100万円だが既にKickstarterでの予約は完売状態。HUVrのフェイク動画から考えたら夢のようだし、夢を実現してしまうところがまたすばらしい。

OTTO hackable Camera

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オークランドに拠点を置くの Next Thing Co.がつくったスマホアプリと連動するGIF動画を簡単に制作できるデバイス(カメラ)だ。カメラのクランクをひっぱってまわすだけでGIF動画が撮影でき、画像エフェクトもかけられる。Wifiでスマホアプリと同期して、アプリ上で撮ったGIF動画を友人と共有したりできる。

以上スライドの中からいくつか紹介したがこれ以外にも192ページにわたってスライドレポートになっているので2015年ハードウェアトレンドを占うのに参考にしてみてはどうだろうか。

Hiroki Takeuchi / POYNTER CEO Ph.D)

楽天、Kobo Glo HDを予約受付中―Kindle Voyageと同クラスの高解像度で70ドル安い〔日本発売は不明〕

Koboの新しいGlo HD eリーダーのキャッチフレーズは「最高の解像度を最低価格で」だ。販売開始は5月1日で、価格は129.99ドルが予定されている。楽天傘下のKoboの新製品は300ppiの解像度の6インチ・ディスプレイを備える。199.99ドルのKindle Voyageと解像度では同等なのでピクセル感のまったくないシャープなフォントが表示されるだろう。

実は、Kobo Glo HDとKindle Voyageはどちらもe-inkのCartaスクリーンを使っており、テキストのレンダリングの精細さにかけてはiPhoneや最新のAndroidデバイス同等だ。ただし低消費電力のeインクを使っており、表示はモノクロだが、長時間の読書には適している。

Glo HDはまたKoboのComfortLightテクノロジーを使っており、暗い場所でも読める。その他のスペックとしては、1GHzプロセッサー(これもVoyageと同等)、4GBの内蔵ストレージ(これもVoyage同等)などが判明している。重量は180gでサイズは 157 x 115 x 9.2mmとVoyageより少し短く、少し厚い。

Glo HDになくてVoyageにあるのは、周囲の明るさに合わせて照明の強さが自動的に調節される機能とベゼルに設けられたページめくりボタンだ。またKoboはWi-Fi接続のみでVoyageのようにセルラー接続は用意されていない。こうしたVoyageの機能はあれば便利だが、やはり最大のセールスポイントは解像度だ。Koboがこの点でまったく同一のスクリーンを備えたモデルを大幅に安い価格で投入してきたことはKoboファンにはうれしいニュースだろう。ただしAmazonのKindleエコシステムに満足しているユーザーをKoboに引き寄せるのに足りるかどうかは不明だ。

〔日本版〕楽天のKoboページにはまだ情報がない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

実機展示が始まったMicrosftのSurface 3に触ってみた

surface 3

新しいSurafaceデバイスを使ってみることができた。そのデバイスとはもちろんSurface 3のことだ。昨年登場したされたSurface Pro 3をご存知の方には話がはやい。そのPro 3と同じようなコンセプトで、価格をおさえたモデルという位置づけだ。

新しいSurfaceは、基本モデルの価格が499ドルからとなっている(訳注:日本のストアにはまだ情報はありません)。Surface Pro 3のエントリー価格は799ドルだったので、確かに価格はかなりおさえられているといえる。Surface Pro 3が消費者の心を掴んでいるはずだということで、そこに低価格モデルを投入することで購入者層を広げたいと考えているわけだ。

Microsoft Surface 3

Microsoftはハードウェア部門での収益を増加させたいと考えている。Surface Pro 3の市場投入によりその動きを鮮明にしたとみられているが、さらにSurface 3のリリースによりハードウェアビジネスにおける本気度を示したと考えることができそうだ。

いま、手元にはSurface 3とSurface Pro 3がある。触ってみたところ、Surface 3はなかなかよくできたデバイスであるように思える。Microsoftの狙いは現実のものとなるのかどうか。本気の戦いの幕が上がったわけだ。

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(翻訳:Maeda, H

7歳の少女が3Dプリントされたピンクと紫のロボット義手を受け取る

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3Dプリンターの普及のおかげで毎日、大勢の人々の生活の質が大きく向上している。今回はフェイスという7歳の少女がフラミンゴのようなきれいなピンクと紫のロボット義手を手に入れた。少女は腕の曲げ伸ばしによって義手を操作し、モノをつかむことができるようになった。この義手はストラップとネジを除いてすべて3Dプリンターで出力されている。ビデオでは少女が自転車に乗るところが撮影されている。

私は最近、こうしたスマート補装具に関するニュースをたびたび紹介しているが、こうした補装具の普及のために働いているEnablingTheFutureの活動には目覚ましいものがある。従来、こうしたロボット義手はきわめて高価な上に、子供には装着が苦痛となることが多かった。今や家庭用3Dプリンターでほとんどの部分が製造できるようになり、大幅にコストダウンが可能になっただけでなく、子供の成長に合わせて新たなバージョンを出力することができるようになった。価格はほとんど使い捨て器具のレベルまで下がっている。こうしたテクノロジーによって子どもたちの生活が一変するのを見るのは嬉しい。一人でも多くの子供たちが恩恵を受けられるよう祈りたい。

こちらはアイアンマンのトニー・スタークに扮したロバート・ダウニー Jr.がアイアンマン風デザインのロボット義手を少年に 手渡すシーンだ

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

東京大学発。必要なキーだけを装備するカスタムキーボードのTrickeyがKickstarterキャンペーン中

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「当面はCtrl+Zしか使わないので、他のキーなど必要ない」と思うことがある(あるんじゃないかと思う)。そんなときの対処法は、もちろんある。その名もTrickeyという小さなハードウェアで、グラフィック用途やゲーム用途などで、必要となるキーだけを慣れべて利用するものだ。フルサイズのキーボードを外してこちらを使うことで、机のスペースは広くなるし、手を動かす範囲も小さくすることができる。

Trickeyのキーボードは取り外して他のキーと交換できるようになっていて、さらにどのキーにどんな機能をもたせるのかは付属のソフトウェアで定義することができる。カーソルキーだけのキーボードを作ることもできるし、ゲームなど利用するソフトウェアでの必要性に応じた特定の数字キーや数種類の文字キーからなるキーボードを用意することもできるわけだ。また、ひとつのキーに、特定のキーコンビネーションを割り当てることもできる。すなわちCtrl Zの動作をするキーを作ることもできる。

ひとつのユニットに取り付けられるキーは6個となっているが、Trickeyボードをつないでより多くのキーを使うこともできるようになっている(開発チーム曰く、20個のキーを繋いでみても問題なく動作したとのことだ)。キーは透明なパーツでできているので、キートップを自在にデザインすることができるのも魅力だ。

現在存在するのはプロトタイプではあるが、たとえば外観はこんな感じになる。なかなか面白いデザインだ。

Trickey

製作チームは、このプロトタイプを商品化するためにKickstarterにてクラウドファンディングキャンペーンを展開中だ。ゴールは3万ドルで、1ヶ月以上の残り期間で半分以上の額を集めている。

製作者のひとりである城啓介(Keisuke Shiro)氏(東京大学で工学を学んでいる)によると、このプロジェクトは東大内で行われたコンテストにて生まれたものなのだそうだ。そのコンテストからの支援もあって現在のプロトタイプの形がまとまったのだそうだ。城氏はロボティクスおよびエンジニアリングを手がけるキビテク(QibiTech)にもパートタイムで参加していて、同社の協力により商品化に乗り出しているようだ。

「大好きなゲームをしているときにひらめいたのです。そのゲームはいろいろと複雑なキー割り当てのあるものでした。割り当てを覚えるのが面倒だと感じるうち、キーボードをカスタマイズしてしまおうと考えたのです」と城氏は言っている。

「Trickeyは普通のHID USBキーボードですので、いろいろな機械に繋いで使うことができます。キーの割り当てを定義するプログラムはウィンドウズ版およびMac版の双方を用意するつもりです。現在のところ、Windows版が動作しています」。

Trickeyの開発は昨年の12月に開始された。キャンペーンを成功裏に終えた場合、9月頃にプロダクトの出荷を行いたい考えだ。早期割引への申し込みは予定数に達しているので、価格は139ドルからとなっている。この値段で、1つのベースユニットに6つのキー、そして失くしてしまった場合を考慮してひとつの予備キーを入手することができる。

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(翻訳:Maeda, H

Microsoft、Surface 3を発表―安く、薄いが、やや非力

今日(米国時間3/31)、MicrosoftはタブレットとノートのハイブリッドであるSurfaceシリーズの新機種、Surface 3を発表した。Surface 3の特徴を要約するなら、Surface Pro 3より薄く、小さく、軽く、ただし非力なモデルといえる。

Surface 3は価格も安く499だが、10.8インチのスクリーンで一回の充電で10時間のビデオ再生が可能だという。またフル機能のWindowsがインストールされており、Office 365が1年間無料で利用できる。〔CPUはIntelのクアドコアAtom x7、3.5メガピクセルのフロントカメラ、8メガピクセルのりあカメラを内蔵するという。 〕

499ドルのSurface 3は64GBのストレージ、2GBのRAMが内蔵されるが、無料のアクセサリは付属しない。Microsoftによれば、あと100ドルの追加でストレージとRAMを倍増できるとう。Surface 3のタイプカバーはPro 3同様129ドルで別売だ。

Surface 3は正式発売は5月5日が予定されている。Microsoftの決算に影響を与えるのは2015年第2四半期からということになるだろう。

外観も取り外しできるキーボードやスタイラスのサポートなどもSurface 3はProとほとんど同一だ。しかし当然ながら多少の違いがある。ためしてに両者を比較してみよう。下はMicrosoftから公開されたSurface 3の写真だ。

Screen Shot 2015-03-30 at 2.53.03 PM

Surface 3

こちらはTechCrunchがレビューしたときに撮影したSurface Pro 3だ。

Screen Shot 2015-03-30 at 2.55.19 PM

Not Surface 3

違いがわかっただろうか? 難しかったかもしれない。Surface 3のType Coverにはキーと端の間にベゼルがない。これはSurface 3の方がスクリーンが小さく、薄いためだ。

こちらがSurface 3用キーボードの資料写真だが、キーがデバイスの幅いっぱいに設けられているところは新しいMacBookのキーボードにやや似ている。

Screen Shot 2015-03-30 at 3.19.41 PM

Also not Surface 3, but built for Surface 3. Not for Surface Pro 3.

小型化、低価格化で普及を狙う

MicrosoftがSurface Pro 3の小型版を作ったのは価格を下げる努力の一環だろう。Surface 3のベース価格はPro版の62.4%にあたる。平均的なノートパソコン・ユーザーを対象にした場合、価格に反比例して販売台数が伸びる傾向があるからこれは理にかなっている。

MicrosoftはSurface 3の利益率を明かしていないが、 取材中に私が「利益は129ドルのType Coverから得て、本体はブレークイーブンだろう」とジョークを飛ばしたのを正面から否定もしなかった。とはいえ、プロジェクトのスタート当初からMicrosoftはSurfaceを最終的には収益の柱の一つにしようと計画している。

最近の四半期決算でMicrosoftはSurface Pro 3の売上が増大し、ハードウェア事業の利益率が改善していると報告している。Surface 3が財務上どのような影響を与えるか興味がもたれるところだ。

Surface RTに似ているが、あの失敗はくりかえしていない

MicrosoftはこれまでProとノンProの2シリーズのSurfaceを販売してきた。前者はIntelプロセッサーにフル機能のWindowsをインストールしたモデルで、後者のWindowsはフル機能版ではなかった。失敗したWindows RTはデスクトップというWindowsの過去とアプリ・ベースのWindowsの未来の間に引き裂かれた中途半端なモデルだった。これに対してSurface 3はフル機能のWindows 8.1を搭載しており、RTの根本的な欠陥を繰り返さないようにしている。

とはいえ、Surface 3がビジネス的にどの程度成功するかはまだ不明だ。Microsoftは主要26ヵ国の市場でSurface 3の予約受け付けを開始した。 広い範囲でのリリースは販売台数の増加に役立つだろう。

実機を入手しだいファーストインプレッションをお届ける。

〔日本版〕 日本のMicrosoftストアにはSurface 3についての情報はまだ掲載されていない。 

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon、日用品をワンプッシュで補給できるハードウェア、Dash Buttonをリリース

AmazonはDash Buttonという新しいハードウェアを発表した。これは消費者が定期的に補充を必要とするような日用品を簡単に注文できるデバイスだ。Dash Buttonは横長の小さなデバイスで、それぞれ特定のブランドの商品に関連付けられており、多くの種類が用意されている。デバイスの裏に粘着テープがあり、対象となる商品を保管している場所に貼り付けられる。

Dash ButtonはAmazonのワンクリック注文の拡張といえるだろうが、専用のハードウェア化したところが独創的だ。たとえば洗濯機に日頃使っている洗剤用のダッシュボタンを貼り付けておけば、洗剤が残り少なくなったらワンプッシュするだけで補充がができるというわけだ。商品を実際に消費する場所にこのボタンが置かれていれば、たとえ近所の店に買いに行く方が配達を待つより便利な商品であっても、消費者はこのボタンを押して注文するだろうとAmazonは狙っているのだろう。

Dash Buttonの設定はAmazonのモバイル・アプリから行う。ボタンを家庭のWi-Fiに接続し、ワンプッシュで注文する商品を確認する(これはハードウェアによって限定される)。設定が終わってからこのボタンが押されると、指定の商品が指定の住所に配達される。支払いはデフォールトのAmazon支払い方法が用いられる。ボタンを押した後でもモバイル・デバイスから取り消しができる。また二重注文を防ぐため、一度ボタンが押されると、その商品の配達が完了するまでボタンは無効にされる。ただし、ユーザーは設定でこの機能を無効にできる。

ローンチの時点でDash Buttonがサポートする商品はトイレットペーパー、洗剤、清掃用品、トイレタリー、ドッグフードなどだ。

Dash Buttonは AmazonのDash補給サービス(DRS)の一環でもある。このサービスではデバイス自身から補給品の補充注文ができる。コーヒーメーカーからコーヒーの粉のパックが、洗濯機から洗剤が注文できるというわけだ。AmazonはWhirlpoolやbrotherなどのメーカーをパートナーとしてベータテストを行っている。一部のデバイスでは、デバイス自身がストックの量をモニタし、自動的に補充発注する機能を備える(ユーザーはこの機能をオフにすることもできる)。サービスの本格スタートはこの秋となる予定だ。

Screen Shot 2015-03-31 at 11.13.59 AM

消費者がDRSの恩恵を受けるには当面、Dash Buttonを利用するのがいちばん簡単だ。ただしそのためにはAmazonのプライム会員であり、またプログラムへの参加の招待を受ける必要がある。ただしDash Buttonハードウェアそのものは無料だ。もちろんAmazonはボタンを通じての売上の増大を狙っているわけで、ボタンの販売で利益を上げようとしているわけではない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

イーロン・マスク、「Teslaは4/30に車以外の新製品を発表」とツイート―家庭用バッテリーか?

Teslaのファウンダー、CEOのイーロン・マスクのツイートによれば、同社は来る4月30日午後8時〔日本時間5月1日正午〕に、自動車以外の新しい製品ラインを発表するという。 マスクは自分の認証ずみアカウントで下のようにツイートしたが、今のところ、これ以外の情報は一切不明だ。

〔Teslaから新しい主要な製品ライン―自動車ではない―が発表される。Hawthorne Design Studio、4月30日(木)午後8時〕

マスクはこれ以前に、Teslaは自動車ではなく、家庭用内で利用できるバッテリーを開発していると述べている。2月に行われた決算説明のカンファレンス・コールでマスクは「家庭用バッテリーパックは早ければ6ヶ月程度で量産が開始できるだろう」と述べた。タイミングから考えて、マスクが月曜にツイートした「新しい製品ライン」というのはこのバッテリーのことかもしれない。

Teslaのホーム・バッテリーは停電の際のバックアップや太陽光で発電した電力を蓄積するのに役立つだろう。

もちろんマスクはなにかまったく別のプロダクトのことを言っているのかもしれない。来月の月末が楽しみだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

F8:FacebookのAquilla大型太陽光ドローンはインターネット接続を万人に提供する

今日(米国時間3/26)はFacebookのデベロッパー・カンファレンス、F8 2015の2日目だが、今朝のキーノートでCTOのMike Schroepferkが何十億人もの人々に新たにインターネット接続を届けようとする同社の試みのカギとなるハードウェアを明かした。

Aquila〔ラテン語でワシの意味〕というコードネームで呼ばれる巨大ドローンは翼幅がボーイング767ほどもある。しかし極めて軽量の素材を用いるので、重量は自動車1台分程度だという。

今日のF8ではこの他にもオープンソースの開発ツール、React Nativeやビデオやテキストのコンテキストを理解する新しい人工知能のデモも行われた。

Aquilaが信じられないほど軽いのは、太陽光を動力源に連続して3ヶ月も滞空しなければならないからだ。大型ドローンを6万から9万フィート〔18kmから27km〕の高空に長時間飛ばすだけでも難しい課題だが、Facebookの目的はこのドローンを利用して地上の人々にインターネット接続を提供しようというところにある。

Aquila is the first complete concept we’ve seen come out of Facebook’Facebookがイギリスのドローン・スタートアップAscentaを主として人材獲得のために買収したのは約1年前になるが、その成果がまとまった形で公表されたのは今回が最初だ。〔Googleも同じ頃インターネット接続提供のためにドローン・スタートアップ、Titan Aerospaceを買収している。〕Aquilaはこの夏にも試験飛行が予定されているが、実用化開始までにはさらに数年かかるもようだ。

画像: Harvest Zhang/Facebook

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


プロッター萌え必見 ― 4種のお絵かきロボットに変身するmDrawBots登場

4種類のお絵かきロボットに変身するmDrawBotsがKickstarterに登場した。製作したのはMakeBlockだ。組立玩具の「エレクターセット」にも似ているが、組み立てたあとに「お絵かき」をやらせることができる。

このロボットは、多数のキットを目的に応じて組み立てて利用する。「目的」とはすなわち「お絵かき」だが、たとえば「壁」や「床」などに描かせたりすることもできるし、あるいは卵の上に顔を描かせることもできる。絵を描く動作はプロッター風で、あちこちを動き回りながら絵を完成させる。

このお絵かきロボットにはArduinoコンパチのモジュールも搭載されているので、プログラミングして動作させることもできる。一般的には同梱のソフトウェアを利用して、用意した絵を読み込ませて使うことになるだろう。アップグレードパッケージにはBluetoothシステムも用意されていて、これを利用すればワイヤレスで絵を読みこませることもできるようになる。

4種類のロボットを作ることのできるパッケージは、早期割引(間もなくなくなる)が159ドルで提供されている。レーザーを使って描画できるモジュールを含むものも299ドルで提供される。先述の通り、本体に画像を送るmDrawというアプリケーションも同梱されている。出荷は5月を予定しているのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H