プレイするハードも台数も問わない夢のAlienware製家庭用ゲームサーバーConcept Nyxは「あくまでも」コンセプトモデル

ここ数年、Dell(デル)および同社のゲーミングブランドであるAlienware(エイリアンウェア)は、将来登場する可能性のあるものとして、コンセプトデバイスの披露を好むようになっている。実際、これは自動車業界をお手本として家電業界全体のトレンドになりつつある。見方によっては、潜在的な未来を垣間見ることができる興味深いものであり、ちょっとした注意をそらすものでもある。

Dellにとって、これはゴールデンタイムにはまだ早い技術に対するコミュニティの関心を測る機会だ。最近のよい例が、Concept UFOだ。Alienwareが2021年の今頃に発表した携帯ゲーム機で、これは現在でもまだコンセプトの域を出ていない。

画像クレジット:Alienware

Concept Nyxは、家庭用サーバーとして動作し、家中どこにでもゲームをストリーミングすることができる。この製品の究極のコンセプトは、どのハードウェアでプレイしているかに関係なく、家庭内で複数のゲームを複数のデバイスに同時にストリーミング配信できるようにすることだ。一方、コントローラーは、スマートテレビやコンピューター、その他のデバイスと接続し、Dellのアプリを通じてゲームをプレイする主要コンタクトとなる。

価格や、複数のゲームを同時にストリーミングするために必要な計算能力など、解決しなければならない問題がいくつかありそうだ。CPUやGPUを大量に搭載すると迅速に駆動するようになるが、家庭のWi-Fiを使ったストリーミングでは現実的ではなさそうだ。

当面のもっと大きな問題は、どれだけの需要があるかということだ。潜在的なユーザーの多くは、すでにゲーミングPCやコンソールに投資しているのではないかと筆者は思う。たとえそうでなかったとしても、このような製品は競争力のある価格でなければならない。家の中で2つ(あるいは4つ)のゲームを同時にストリーミングできるという約束は、ほとんどのシナリオにおいてコンソール2台と同じ価格ではない。

画像クレジット:Alienware

Alienwareはブログ記事で次のように述べている。

私たちは、4つのゲームのストリーミングを同時に駆動する方法、デバイス間のスマート切り替え、どこで購入したかに関係なくすべてのゲームの中央ライブラリからのストリーミングを検討してきました。Concept Nyxは、ゲームをお気に入りの音楽、テレビ番組、映画にアクセスするのと同じくらい簡単にすることを目指しています。各デバイスにインストールされたシンプルなアプリからすべてのゲームに瞬時にアクセスし、家にあるあらゆるデバイスでよりシームレスなゲーム体験ができることを想像してください。ゲーム時間をめぐって家族やルームメイトとケンカすることもありません(食料品や洗濯のことでケンカすることはあります)。バリケードを取り払い、誰もが自分のペースでゲームを楽しめるようになるとしたら、すばらしいことだと思いませんか?

繰り返しになるが、これはあくまでもコンセプトの段階であり、現状ではNyxは市場に出る前に中止となる可能性が高いと思われる。

画像クレジット:Alienware

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

中国国内からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、政府の意図的なブロックか

中国からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、中国政府の意図的なブロックか

Engadget

近年の中国ではゲームの規制が強められているなか、新たにグローバル版のSteamストアが中国国内からアクセス不能になっていることが明らかとなりました。Steamウィンターセールで「Battlefield 2042」や「Cyberpunk 2077」、「Hades」など話題作がお買い得になっている最中のことです。

なお、今年2月に中国国内向けにオープンした「Steam China」は問題なくアクセスできる模様です。そちらはValveが中国のゲーム会社Perfect Worldと提携して立ち上げた中国版Steamですが、記事執筆時点ではわずか103本のゲームしか配信されていません。全世界向けのSteamストア(Steam Global)が配信する約11万本のごく一部というわけです。

この事態に初期に気づいたのは、『フォートナイト』の情報リークやデータマイナー(アプリの解析から未発表情報を発掘する人)として知られるRicky Owens(別名iFireMonkey)氏です。

Rickey氏の報告を受けて、The VergeもComparitech(英企業で、中国で規制されているサイトをドメイン毎にチェックできるサービスを提供)で調べたところ、「store.steampowered.com」(Steam Global版ストア)が中国全土からアクセス不能の一方で、Steam China(store.steamchina.com)は利用できると確認されたしだいです。日本時間で26日のお昼現在でも、状況は以下の通り変わっていません(12月27日午前9時時点でも同様)。

中国からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、中国政府の意図的なブロックか
かたやアクセスに問題ないSteam Chinaは、ワークショップやフレンドのプレイを視聴できるブロードキャストおよび掲示板など、本家にあるコミュニティ機能がすべて削られています。販売ゲームが著しく絞り込まれているのも、開発者が中国政府の承認を得る必要があるためです。

もっとも一時的なネットワークの障害ではないかとの指摘もあり、今のところ真実は不明です。が、もしも中国政府によるSteam Globalストアへの意図的なブロックだとすれば、8月末に未成年者は週にわずか3時間しかオンラインゲームを遊べないと規制したことや、厳しいルールに沿って大きく修正されていた中国版『フォートナイト』のサービス終了に続く、ゲームへの締め付けが強化された1年の総括に相応しいといえそうです。

(Source:the VergeEngadget日本版より転載)

NFT活用のブロックチェーンゲームMy Crypto HeroesがDAO型外部コミュニティを提供するForNとパートナーシップ締結

NFT活用のブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」がDAO型外部コミュニティを提供するForNとパートナーシップ締結

イーサリアム(Ethereum)ベースのブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」(マイクリ)の運営・開発を行うMCHは12月21日、国内でブロックチェーンゲームのDAO(自立分散型組織)型外部コミュニティの提供を行うForN(フォーン)とパートナーシップを締結したと発表した。2022年1月早期リリース予定としているマイクリの新たなエコシステム「My Crypto Heroes -Rays Mining-」の展開に際し、相互のマーケティング支援を含め連携する。

同パートナーシップにおいては、「ForNが組成するコミュニティにおけるMy Crypto Heroes -Rays Mining-の普及、スカラーシップモデルの拡大」「グローバル展開を見据えた相互サポート」を中心に、幅広く今後の連携を行うことに合意したという。

マイクリは2018年11月のローンチ以降、「ヒーロー」「エクステンション」「ランド」と呼ぶ3種のNFTを軸としてゲーム内のエコシステムを形成。また、2020年10月にはガバナンストークンとして「MCH Coin」(ERC-20)をリリースし、ユーザー主体のDAO型ブロックチェーンゲームの創出に向けて開発を進めてきた。

またローンチ当初より「ヒーローNFTは最大でも200種までしか販売しない」としており、公約通り2022年1月11日のセールをもってヒーローNFTはすべての販売を終了する。現在に至るまで価値を高め続けてきたヒーローは、今後ユーザー需要の拡大に対して供給量は一定を保ち続けるため、より一層貴重なNFTとなるとしている。

ただ一方で、マイクリのプレイに必須となるヒーローNFTの価値が高まることは、同時に新規ユーザーの初期投資額が上がり、ひいては参入障壁が上がることを意味するという。

このため、My Crypto Heroes -Rays Mining-では、供給量を無制限とするNFT「Soul」とFT「RAYS」を軸とし、高額な初期投資を必要としないマイクリのエントリーレベルのコンテンツとしてリリースする。

バトルシステム、UIなどは現在のマイクリのものを踏襲しており、エントリーレベルとしてMy Crypto Heroes -Rays Mining-をプレイしながら、本流のマイクリエコシステムへの接続もスムーズになる設計を採用しているという。

またMy Crypto Heroes -Rays Mining-では、「Free to Play」のスカラーシップモデルを前提としたエコシステム設計となっており、NFT保有者は全世界のユーザーに対してNFTを貸し出し、収益をシェアすることが可能となっている。スカラーシップモデルとは、NFT保有者がゲームプレイを請け負うユーザー「スカラー」に投資を行い、スカラー側はこれにより獲得した収益の一部をNFT保有者に還元するというものだ。

プログラミング不要のゲームエンジン「GDevelop」が約1.6億円調達、ゲーム開発をより身近に

GDevelopは、特定の開発経験がなくてもビデオゲームを開発できるゲームエンジンだ。2021年は「ノーコード」がかなりのトレンドとなったが、GDevelopはだいぶ前から存在している。

Florian Rival(フロリアン・リヴァル)氏は、オープンソースのサイドプロジェクトとしてGDevelopの開発を始めた。GitHubでの最初の公開バージョンは2014年にリリースされた。

リヴァル氏はGDevelopで、ゲーム開発を可能な限り身近なものにしたいと考えていた。GDevelopは、ウェブブラウザから起動することも、PCにインストールすることもできる。テンプレートから始めて、それを修正し、好きな時に試すことができる。

GDevelopは2Dゲームに特化しており、プレイヤーにとっても開発者にとってもより親しみやすいものとなっている。レベルデザインにおいては、オブジェクトをシーンにドラッグ&ドロップするだけでOK。

ゲームデザインに関しては、イベントタブからすべてのゲームメカニズムを見ることができる。すべては条件とアクションで記述される。例えば、プレイヤーがジャンプしていたら「ジャンプ」アニメーションでキャラクターを動かす。

GDevelopにはデフォルトでたくさんのアクションが用意されている。また、少し特殊なことをしたい場合には、ゲームにロジックを追加することができる拡張システムがある。また、開発者は、より高度なことをしたければ、自分でエクステンションを作ることもできる。エクステンションとは、条件とアクションのセット、つまりJavaScriptコードだ。

GDevelopは、WebGL、JavaScript、WebAssemblyなどのウェブ技術を活用してゲームをレンダリングする。ゲームをエクスポートする準備ができたら、ウェブ用にエクスポートしたり、Android用のゲームにしたりすることができる。平均して、GDevelopユーザーの半数がゲームをAndroidにエクスポートしている。

画像クレジット:GDevelop

何年もの間、GDevelopはいくつかの立派なメトリクスを得てきた。GDevelop のウェブサイトのショーケースページには何百ものゲームがある。GDevelopで作成されたゲームの中には、かなり人気のあるものもある。例えば「Vai Juliette」は、ブラジルのPlay StoreとApp Storeのトップ無料ダウンロードチャートで1位と2位を獲得した。これは100万以上のダウンロードを表している。

開発者によっては、GDevelopを使って複雑なゲームの制作に多くの時間を費やし、SteamやItch.ioでリリースしているケースもある。また、プロモーション用のゲームを作成し、新製品の発売をサポートするためにこのエンジンを使用するブランドもある。

「私の夢は、次のAmong UsがGDevelopを使って開発されることです」とリヴァル氏はいう。

これらの理由から、リヴァル氏はGDevelopを中心とした会社を作り、現在はゲームエンジンの開発にフルタイムで取り組んでいる。同スタートアップは最近、Seedcampが主導して140万ドル(約1億6000万円)の資金調達を実施し、ラウンドにはSecretfund、Kima Ventures、Ascension、Jabre Capital Partners、The Fund、Foreword.vcも参加した。また、Michael Pennington(マイケル・ペニントン)氏 、Ross Sheil(ロス・シェイル)氏、Emmanuel Nataf(エマニュエル・ナタフ)氏、Will Neale(ウィル・ニール)氏、Ian Hogarth(イアン・ホガース)氏など、数名のビジネスエンジェルも出資している。

6人のチームは、同社のオープンソースゲームエンジンがより良いものになるよう、イタレーションを続けている。収益化に関しては、GDevelopは商用エンジンをリリースしたいとは考えていない。MITライセンスのおかげで、ゲーム開発者はGDevelopを使って開発したゲームを100%所有することができる。

その代わりに同社は、GDevelopのユーザーにとって便利なサービスを考えている。例えば、GDevelopは、ゲームをリリースしてマネタイズするためのワンクリックエクスポートソリューションを提供することができる。

多くのモバイルゲーム開発者は、収益を得るために広告に依存している。しかし、ゲームに広告を統合するのは複雑な作業になり得る。開発者は、GDevelop独自の広告機能を使って広告を統合することを選ぶことができ、その場合、同社は広告収入の分配を受けることができる。

基本的に、GDevelopが人気を維持する限り、将来の開発をサポートするための収入源を作るさまざまな方法があることだろう。

画像クレジット:Igor Karimov / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)

Voodooは「Play-to-Earn」、遊んで稼ぐブロックチェーンモバイルゲームに約227億円超を賭ける

フランスのスタートアップVoodoo(ブードゥー)は、ブロックチェーンを活用したモバイルゲームに多額の投資を行う計画を発表した。同社は、今後数年間で2億ドル(約227億4000万円)規模の投資を行うことになると見積もっている。

2021年は暗号ゲームにとって重要な年となり、中でもAxie Infinity(アクシー・インフィニティ)はPlay-to-earn(ゲームして稼ぐ、P2E)モデルを普及させた。Mythical Games(ミシカルゲームス)のように、大規模な資金調達ラウンドを行い、メインストリームのブロックチェーンゲームに取り組んでいる企業もある。

サイドノートとして、ファンタジースポーツのNFTゲームも暗号ゲームと考えられる。その分野では、ファンタジーフットボールのSorare(ソラーレ)が6億8000万ドル(約773億3000万円)のシリーズBラウンドを調達し、NBA Top Shotを開発したDapper Labsは2億5000万ドル(約284億2000万円)を調達してNFT分野でのさらなる発展を目指している。

関連記事:レアル・マドリードやリヴァプールなどと提携するファンタジーサッカーNFTゲーム仏Sorareがソフトバンク主導で約743億円調達

Voodooは現在、ハイパーカジュアルゲームで最もよく知られており、50億のダウンロード数と3億人の月間アクティブユーザー(MAU)を抱えている。同社のゲームには「Helix Jump」「Crowd City」「Hole.io」「Paper.io 2」などがある。

Voodooは自社スタジオを持つ一方で、サードパーティのゲームスタジオのパブリッシャーとしても活動している。Voodooの秘伝のソースは、配信、ユーザーあたりの平均収益、絶え間ないイテレーションを最適化する技術スタックだ。

そして、モバイルゲームのエキスパートであるVoodooは、暗号ゲームに関しても何もせずじっとしているつもりはない。Voodooはすでに10の社内スタジオでブロックチェーンベースのゲームに取り組んでいる。2022年には、さらに20の暗号ゲームに特化したスタジオを開設する予定だ。

2021年、Voodooは8社を買収した。つまり、新しい暗号ゲームのスタジオは、買収から生まれる可能性があるようだ。

VoodooのAlex Yazdi(アレックス・ヤズディ)CEOは、声明の中で次のように述べている。「複数の業界を変革するような技術的ブレイクスルーを経験することは、人生においてほとんどありません。プレイヤーはすでにデジタル資産を購入することに慣れているため、ブロックチェーンは特にゲームに影響を与えるでしょう。この技術により、プレイヤーは自分のデジタル資産の真の所有権を得ることができ、ゲーム内のデジタル通貨やゲーム資産の収集、取引、販売などを通してプレイヤー同士の交流が深まり、楽しさやエンゲージメントが向上します。またこれにより、プレイヤーは自分の資産から利益を得ることができるようになり、新たな『Play-to-earn』モデルにつながります」。

つまり、今後のVoodooのゲームでは、取引可能なNFTが期待できるということだ。ユーザーがオンラインマーケットプレイスでNFTを売買できるようになれば、ゲーム外でも経済的価値を持つことになる。

Voodooの既存のスタックに加えて、同社はトークンの管理、NFTの作成、ウォレットアドレスの作成、(イーサリアムのような)レイヤー1ブロックチェーンやレイヤー2のソリューションと統合して取引コストを削減するための再利用可能なブロックチェーンスタックに取り組む予定だ。

画像クレジット:Afif Kusuma / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)

Netflixのゲームサービスに3タイトル追加、iOSとAndroidでグローバル提供

Netflix(ネットフリックス)の新たなゲームサービスが11月にiOSAndroidの両方で世界展開され、まずは「Stranger Things」をテーマにした2つのゲームと、いくつかのカジュアルゲームが提供された。そして今回、Netflixはそのラインナップを拡充し、新たに3つのゲームをiOSとAndroidの両方で提供する。

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1つ目の新作品は「Dominos Cafe」で、1対1または2対2の対戦でさまざまな種のリアルなチャレンジができるドミノゲームが含まれている。このゲームには、難易度が3段階あるクラシックなゲームモードが用意されている。また「Knittens」というマッチ3ゲームも追加される。他のマッチ3ゲームに似ているが、目的を達成すると子猫をドレスアップできるという工夫が加えられている。最後に「Wonderputt Forever」というミニゴルフゲームだ。このゲームでは、プレイヤーは適宜ショットを計画し、それぞれのユニークなホールにボールを沈める必要がある。

Netflixはまた、近い将来さらに2つのゲームをリリースすることを発表した。1つ目は「Hextech Mayhem:A League of Legends Story」という作品で、音楽のビートに合わせて跳ねながら障害物を避けたり、敵の武装を解除したり、導火線に火をつけたりするリズムゲームだ。2つ目は「Arcanium:Rise of Akhan」というもので、オープンワールドの1人で遊ぶカード戦略ゲームだ。

Netflixのラインナップは現在「Bowling Ballers」「Shooting Hoops」「Teeter Up」「Asphalt Xtreme」「Stranger Things 1984」「Stranger Things 3」「Card Blast」を含む計10タイトルとなっている。

Androidでこれらのゲームにアクセスするには、NetflixアプリAndroid版の新しい「ゲーム」タブをタップする。するとゲームのリストが表示される。タイトルを選択すると、他のアプリと同様にGoogle Play Storeに移動し、ゲームをインストールすることができる。ゲームをダウンロードした後は、Netflixアプリ内またはAndroid端末のホーム画面上でゲームをタップすることで、いつでもプレイできる。iOS版でも同様のシステムを採用していて、ユーザーはAppleのApp Storeにアクセスしてゲームをダウンロードする。

長期的には、Netflixは他の追加要素やゲームジャンルでゲームカタログを拡大する計画だ。例えば、同社はゲームライブラリをさらに充実させるために「Oxenfree」などのストーリー性の高い作品で知られる独立系ゲーム開発会社Night School Studioを9月に買収した

関連記事:Netflixのゲームスタジオ初買収は青春ミステリーADV「Oxenfree」で知られるNight School Studio

Netflixは以前、ゲームに触手を伸ばしたのは、会員を楽しませ、加入を維持するための方法にすぎず、ゲーム自体から直接収益を得るためではないと説明していた。現在のところ、ゲームは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。同社は、カタログが拡大すれば、同じ推薦アルゴリズムを適用して、テレビ番組や映画だけではなく、新しいゲームをモバイルユーザーに提案することも可能だと述べている。

画像クレジット:Netflix

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

Facebook Gamingに「PAC-MAN」登場、ゲーム配信者と一緒にプレイできる新機能も

Facebookゲームは、TwitchやYouTubeのゲームといったホットなストリーミング配信先ではないかもしれないが、ソーシャルネットワークは、その魅力を高めるためにインタラクティブな機能を着実に追加している。

Facebookは、視聴者がお気に入りのストリーミングパーソナリティと一緒にゲームストリームに参加できるようにする「Play with streamer」(配信者と遊ぼう)と呼ぶ新しいインタラクティビティを試している。この機能は、「Twitch Plays Pokémon」のような魅力を引き出すことを目的に、マルチプレイヤー、ユーザーが作成する迷路、視聴者のインタラクティブ性などの現代的な要素を加えた古典的なゲームバージョン「PAC-MAN COMMUNITY」を発表したことで注目を集めている。

この機能が有効になっているゲームでは、視聴者はボタンをクリックしてゲームを直接開き、マルチプレイヤーモードに参加することができる。今のところ、ゲームの種類はとても少なく、新作の「パックマン」と、8月にひっそりとこの機能を導入したMinecraftクローンである「Worlds FRVR」に限られる。

配信者は、誰がこの特権を得るかをコントロールでき、最も熱心なサポーターに特典として提供することができる。これは、クリエイターがゲームベースのコミュニティを構築し、接続するための重要なツールだ。

新人配信者にとって魅力的なハブとなるように、Facebook Gamingは現在、収益の100%をクリエイターに提供しているが、この契約は2022年に期限切れになる。

Facebookは10月に、クリエイター同士が協力して同時に配信できる「co-streaming」機能を追加した。これは、Twitchでは2019年当時から「Squad Stream」として提供していた機能であり、活気あるストリーミングエコシステムを構築するために必要なものだ。

関連記事:Facebook Gamingで全ユーザーが共同ストリーミング機能を利用可能に

FarmVilleの登場以来、Facebookは、Twitchの人気タイトルとはほとんど共通点のない安定したカジュアルゲームを提供してきた。Facebook Gamingでは「Fortnite」や「Call of Duty」といったゲームのストリームを配信しているが、モバイル向けのHTML5ゲームに重点を置いているため、ハードコアゲーマー以外にもユニークな魅力を持つプラットフォームとなっている。さらにストリーミングが主流になれば、Twitchでは見られないような視聴者を惹きつけることができるだろう。

Twitchは、現在もストリーミング視聴時間の大半を占めている。2020年末には視聴時間の66%をTwitchが占め「YouTube Gaming」が23%「Facebook」が11%で続く。現在、後者2つのプラットフォームは成長しており、2020年には、Facebook Gamingのストリーミング視聴時間は前年の3倍に、YouTubeは2倍になっている。

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画像クレジット:Facebook Gaming

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

「PUBG」の韓国KRAFTONがMENA地域に初投資、モバイルゲームパブリッシャーTamatemの約12.5億円調達を主導

ヨルダンを拠点とするモバイルゲームパブリッシャーのTamatemは、人気バトルロイヤルゲーム「PlayerUnknown’s Battlegrounds(PUBG)」を開発した韓国のゲーム開発会社KRAFTON(クラフトン)が主導するシリーズBで1100万ドル(約12億5000万円)を調達したことを発表した。KRAFTONにとっては、中東・北アフリカ(MENA)で初の投資となる。このラウンドには、Venture Souq、Endeavor Catalyst、および既存の投資家も参加した。

今回のシリーズBラウンドにより、Tamatemの累計調達額は1700万ドル(約19億3000万円)を超え、評価額は約8000万ドル(約91億円)になると、Tamatemの創業者兼CEOであるHussam Hammo(フッサム・ハモ)氏はTechCrunchに語った。

Tamatemは、アラビア語のユーザーに適したゲームを取得した後、文化に合わせてローカライズし、配信している。

「ユーザーは、ある言語から別の言語に翻訳されただけではなく、自分のために作られたゲームだと感じる必要があります。Tamatemは、ゲームをエンドユーザーにとって文化的に適切なものにします」とハモ氏は語る。「親しみやすく楽しいモバイルゲームの需要はかつてないほど高まっており、当社の使命は、この地域のみなさまに最高のゲーム体験を提供することです」。

Tamatemは今回の資金調達により、アラビア語圏の市場に、より人気の高いタイトルを含むさまざまなゲームを提供することで、取り組みを強化していく。同社はさらなる拡大のために、サウジアラビアで現地の人材を雇用する予定だ。Tamatemのユーザーの約70%を占めるサウジアラビアでは、ゲーム業界が活況を呈しているとハモ氏は指摘している。

「この地域のモバイルゲーム業界は、大きく動いています。当社は、過去の成功体験を糧に、より多くの経験と気概を持って前進しています。MENA地域におけるモバイルゲームの大きな可能性を考えると、当社がしていることは氷山の一角であり、より多くの人々がこの業界と地域に投資してくれるたびに、私はいつも非常に感激します」とハモ氏は語った。

同社は、市場の成長と成熟を促すためにゲームアカデミーを立ち上げ、業界でのトレーニング、教育、雇用の促進を行う予定だ。

Tamatemは2013年以降、4本の主要なゲームを含む50以上のゲームを公開している。「VIP Baloot」「VIP Jalsat」「Fashion Queen」「Clash of Empire」が最も知られるタイトルだ。同社はポートフォリオ全体で1億2千万以上のダウンロード数を誇り、トップゲームでは350万人のデイリーアクティブユーザー(DAU)を抱えている。

同社の従業員数は現在75名で、今後6カ月間で2倍の規模に拡大する予定であるとハモ氏は述べている。

Tamatemは、今後もグローバルに事業を拡大し、世界中のあらゆる人材を採用していく予定だ。

「当社は米国、インド、エジプト、サウジアラビア、ドイツ、ハンガリー、ヨルダンに従業員を抱えています。2020年、サウジアラビアとエジプトにオフィスを開設しましたが、今後もさまざまな国に地域オフィスを開設する予定です」とハモ氏は語る。

KRAFTONのコーポレートデベロップメント(インドおよびMENA地域)担当であるAnuj Tandon(アヌジ・タンドン)氏は次のように述べている。「当社はMENA地域に大きな可能性を見出しており、Tamatemのような数多くのタイトルを配信しているパブリッシャーとともに、この地で投資の旅を始められたことをうれしく思います。我々はMENA地域にコミットしており、メディア・エンタテインメント分野全体に、より多くの投資をしていきたいと考えています。今回の投資は、スタートアップエコシステムへのコミットメントを強化する当社の取り組みと一致しています。今回の投資は、この地域における多くの投資の始まりに過ぎません。『PUBG:NEW STATE』をはじめとするさまざまなゲームのMENAユーザーに最高の体験を提供することに注力し続ける中で、現地の状況を深く理解しているTamatemとのコラボレーションは非常に有益なものとなるでしょう」。

画像クレジット:Tamatem

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(文:Kate Park、翻訳:Aya Nakazato)

このキアヌは本物?CG?キアヌが映画「マトリックス」世界に誘うUnreal Engine 5技術デモ、PS5・Xbox版無料公開

このキアヌは本物?CG?キアヌが映画「マトリックス」世界に誘うUnreal Engine 5技術デモ、PS5・Xbox版無料公開

Epic Games/Warner Bros.

12月17日に公開の映画『マトリックス・レザレクションズ』は本予告編が月曜に世界一斉に公開され、いよいよ期待も高まってきましたが、その映画のテーマでもあるコンピューターの世界ではEpic Gamesは、『マトリックス・レザレクションズ』とのタイアップにより、映画の世界感をUnreal Engine 5(UE5)で再現するデモンストレーション「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」を先行公開しました。

YouTubeで公開されたこのデモのティーザー動画では、例の緑色のテキストの雨のなかネオことキアヌ・リーブスが現れ「それが現実だと、なぜわかる?」と問いかけます。そして、このキアヌを観た人たちの感想は、これが本人の実写映像なのか、UE5で描かれたCGなのかで意見が分かれています。前置きを含めてわずか15秒の映像ながら、すでに映画『マトリックス』の世界感を再現していると言っても過言ではありません。

このデモはラナ・ウォシャウスキー監督をはじめ映画のスタッフがEpic Gamesその他パートナー企業と制作したもの。デモ内ではキアヌ・リーブスに加えて、キャリー=アン・モスも登場します。

記事執筆時点でPS5およびXbox Series X|S版がそれぞれのストアからダウンロード可能になっており、ほとんどの人にとってはこれがUE5を実際に動かしてみる最初の機会となるはずです。今年5月、EpicはPC向けにUE5の早期アクセス版をリリースしていますが、要求されるPCハードウェア要件的に、それを試せた人はほんのわずかしかいませんでした。もし、手もとにPS5もしくはXbox Series X|Sをお持ちなら、デモをダウンロードして試してみてはいかがでしょうか。

(Source:Unreal EngineEngadget日本版より転載)

Epic Games「フォートナイト」がチャプター3開始、スパイダーマンやドウェイン・ジョンソンなどが登場

Epic Games「フォートナイト」がチャプター3開始、スパイダーマンやドウェイン・ジョンソンなどが登場

Epic Games

Epic Gamesは、人気ゲーム『フォートナイト』のチャプター3とその最初のシーズンとなる「Flipped(フリップ)」を簡単に紹介する予告映像を公開しました。チャプター2の最後のイベントで発生したフリップ現象によって島が反転し、まったく新しいマップに切り替わったフォートナイトの世界は、ゲームプレイそのものにも変化を及ぼしている模様です。

たとえば「スライド」と「スイング」という2つのアクションが追加され、以前よりも素早い移動が可能になりました。スライドはスライディングと言う方がわかりやすいでしょう。下り斜面で使えば普通に走るよりも早く移動し、敵にに撃たれにくくもなります。スイングはスパイダーマンのようにロープを射出して、遠心力を利用して飛ぶように立体的に移動します。

ほかにもアイテムのテントを使ってキャンプを張れば、スクワッドの体力回復を助けると共に最大3つのアイテムを保管し、次回以降のマッチでそのアイテムを使用できます。

また、マッチで十分上位(ソロなら4位以上、デュオは2位以上、トリオとスクワッドは勝利が条件)に進出すればビクトリークラウンを獲得、次回マッチではそのクラウンを被ってプレイでき、さらにXPを獲得できます。またクラウンを被ったまま勝利すれば、限定エモートも貰えるとのこと。このエモートではシーズン中に王冠を被って勝利した回数を反映するものになっているとのことです。

前シーズンのv18.40パッチからはバトルロイヤル以外でもXPを獲得することが可能になっており、フォートナイトはトッププレイヤーたちを維持してバトルロイヤルの面白さを維持しつつ、必ずしも戦闘を目的としないプレイヤーたちによるメタバース的な利用も促進していきたいと考えているようです。

そのほか、チャプター3シーズン1のバトルパスでは、コラボによるスパイダーマンのほか6キャラクターがアンロック可能になるのほか、ドウェイン・ジョンソンの演じるファウンデーションもシーズンが進めばアンロックできます。さらにはEpic Gamesの別のゲーム「Gears of War」のキャラクター、マーカス・フェニックスとカイト・ディアスもトレーラー映像に登場しています。

いろんなキャラクターの登場は、フォートナイトに新たなプレイヤーを呼び込むのに役立つかも知れません。またスライドやスイングといったアクションの追加はフォートナイトのプレイスタイルの幅を拡げる要素になりそうです。

なお、さっそく新チャプターをプレイした人たちからは、スライドや追加された新武器などが『Apex Legends』に似ているとの感想も多く出ている模様。フォートナイトはTPS、Apex LegendsはFPSという違いはあるものの、アクションが似てくるとゲーム性も同じように感じるところはあるかもしれません。

(Source:Epic GamesEngadget日本版より転載)

ナイアンティックがゲーム内ソーシャル体験向上でゲームプレイ撮影アプリLowkeyを買収

Niantic(ナイアンティック)は、同社のAR(拡張現実)プラットフォームを構築するために、また1つ企業を買収した。同社は、ゲームプレイの瞬間を簡単に撮影して共有できるアプリLowkey(ローキー)の開発チームを獲得すると発表した。ゲームを録画するには、スクリーンキャプチャアプリや携帯電話に搭載されている機能を使うことができるが、Lowkeyはカジュアルゲーマーや動画の編集に時間をかけたくない人のために設計されている。

例えば、パソコンでビデオを撮影し、それを携帯電話と同期させ、簡単な編集ツールを使って、携帯電話での視聴に最適化された短いクリップを作成することができる。また、そうしたクリップをSnapchatのようなスタイルでアプリ内で友達と共有したり、TikTokのように公開したりすることもできる。LowkeyのチームがNianticのARゲームやエクスペリエンスでどのような役割を果たすのかについてNianticは明らかにしなかったが、同チームの「この分野でのリーダーシップは、(Nianticが)製品で構築しているソーシャル体験を加速させるでしょう」と述べている。そして「我々は、共有されたエクスペリエンスを中心にコミュニティを構築し、好奇心あふれる人のために新しいつながり方や遊び方を可能にするという共通のビジョンを持っています」と付け加えた。

Pokémon Goの生みの親であるNianticはこれまで、拡張現実プロダクトのためにより多くのツールや機能を構築すべく、数社を買収してきた。2017年には、ゲーム用のソーシャルネットワークを構築するために、ソーシャルアニメーションのスタートアップEvertoonを買収した。2020年は「プラネットスケール」の拡張現実を開発すべく3Dマッピングのスタートアップ6D.aiを、2021年8月には世界の3D地図を作成するためにLiDARスキャンアプリScaniverseを買収した。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のMariella MoonはEngadgetの共同編集者。

画像クレジット:Lowkey

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(文:Mariella Moon、翻訳:Nariko Mizoguchi

ゲーマー向けコミュニティプラットフォームGauGが4000万円のシード調達、マーケティングや開発人材強化

ゲーマー向けのコミュニティプラットフォーム「GauG」(ゴーグ)を運営するGauGは11月24日、第三者割当増資による総額4000万円の資金調達を行ったと発表した。引受先はマネックスベンチャーズ。調達した資金はGauGのサービス向上のため、eスポーツ大会主催を含む新規顧客獲得のためのマーケティング強化と、開発人材・インターンの採用強化にあてる。

GauGは、ゲーマーもしくはチームとしてのプロフィール作成・管理ができるほか、掲示板でフレンドやチームメンバーの募集、配信・イベント告知などが可能なプラットフォーム。ゲームのオンラインプレイデータを反映することで、プロフィール情報を充実させることも可能。11月には、新サービスとして大会の主催・運営が行えるトーナメント機能をリリースし、データ連携を通じた自動集計も提供している。

2021年10月設立のGauGは、メンバー全員がハードコアゲーマーというスタートアップ。ゲーマーにとって使いやすい、またワクワク感を得られるコミュニティプラットフォームとすべく、GauGの開発を進めている。eスポーツ大会「GGT」(GauG Tournament)の主催なども実施しているそうだ。

ゲームにおけるアクセシビリティは課題でありチャンスだという英国のレポート

ゲームのコミュニティ、開発者、パブリッシャーが、アクセシビリティをビジネスと楽しみの重要な部分と考え始めている。しかし先はまだ長い。英国における障がい者ゲーマーのニーズと習慣のレポートは、世界中の多くのゲーマーがプレイや購入などゲームを楽しむ際にいつも困難に直面することを示唆している。

障がい者支援組織のScopeが実施したアンケート調査についてゲームメディアのEurogamerにVivek Gohil(ビベック・ゴーヒル)氏が寄稿したところによると、1326人(障がい者812人、障がい者でない人514人)がゲームの世界で直面する問題について回答した。

回答者の3分の2がゲームに関する障壁に直面し、最も多い障壁は支援技術に対応していない、あるいは手頃な価格で利用できないということだった。アクセシビリティのオプションがないためにゲームを購入しなかった、あるいはアクセシビリティが欠如しているゲームを購入したがゲームをプレイ(または返品)できなかったと回答した人が多かった。

興味深い点として、障がいのあるゲーマーはゲーム内アイテムを購入したりeスポーツを観戦するなど、さまざまなプラットフォームに関わる傾向がかなり強い。ゴーヒル氏が指摘しているように、英国内だけでも1400万人ほどの障がい者が多くの可処分所得を有している。その中にはアクティブなゲーマーが多数いて、経済効果が望める人々だ。それにもかかわらず、ゲーム内広告のターゲットにしたりゲームに登場したりする層であるとはほとんど考えられていない。

アクセシビリティのオプションを備えればあらゆる人にとってより良いゲームになると認識する大手開発企業が増えて、こうした状況は変化しつつあるようだ。「ラチェット&クランク」「The Last of Us Part II」「Forza Horizon 5」などの新作人気タイトルは、色覚特性からゲームプレイのスピードダウン、きめ細かい難易度設定などに幅広く対応している。

中小企業が多様なニーズに応える支援デバイスを製造するようになって、ハードウェアも向上しつつある。MicrosoftのXbox Adaptive Controllerはこれまでのコントローラを使えない人たちの間で大ヒットとなった。

Microsoftは最近、スペシャルオリンピックスとの共催でインクルージョンを重視したeスポーツのトーナメントも開催した

関連記事:Xboxとスペシャルオリンピックスが知的障がい者のためのeスポーツイベントを初開催

しかしすべきことはまだたくさんあり、それはエンジニアリングや開発にはとどまらない。ゲーム内チャットは特に問題がないときでも有害であることは周知の通りだが、障がい者がチャットに参加するとひどい状況になることがScopeの調査で明らかになった。「オンラインでの障がいに対するネガティブな態度への対応にもっと取り組むこと」は優先事項として最も多い回答だった。ゲーム内で障がい者がもっと正確に、また頻繁に登場することと、支援技術がもっと手頃な価格になることも重要であるとの回答も多かった。

ゲームの世界でのアクセシビリティの向上が必要であることは明らかだが、その評価は難しい。このため、こうした研究は極めて有用だ。レポートの全文はこちらから読むことができる。

画像クレジット:aurielaki / Getty Images

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Kaori Koyama)

ゲームクリエイター小島秀夫氏率いるコジマプロダクションがLAに映画・TV・音楽コンテンツ関連の新部門開設

ゲームクリエイター小島秀夫氏率いるコジマプロダクションがLAに映画・TV・音楽コンテンツ関連の新部門開設

Kojima Productions

『メタルギアソリッド』シリーズや『デス・ストランディング』で世界的な支持を集めるゲームクリエイター、小島秀夫氏が率いるコジマプロダクションが、映画・テレビ・音楽に関する新しい部門を開設しました。GamesIndustry.Bizによると、コジマプロダクションはロサンゼルスにこれら新部門の拠点を置き、元SIEのライリー・ラッセル氏が陣頭指揮を執るとのこと。

ラッセル氏は28年間SIEに務め、PlayStationの法務や商務部門を率いてきた人物で、今回のコジマプロダクションとの合流について新部門の役割を「ゲーム業界に加え映画・テレビ・音楽の各業界でクリエイティブな才能を持つプロフェッショナルたちとの協力体制を構築する」ことだと述べ「コジマプロダクション作品の認知度向上、大衆化を目指す」としています。

また「新しいビジネス開発チームはロサンゼルスを拠点としてすべてのエンターテインメント業界で、できる限り最高のエンターテインメントの才能と協力することを楽しみにしている」と続けました。

小島作品はこれまででもすでに『メタルギアソリッドV』でスネーク役の声優としてキーファー・サザーランドを起用し、『デス・ストランディング』ではノーマン・リーダス、マッツ・ミケルセン、レア・セドゥ、ギレルモ・デル・トロ、リンゼイ・ワグナーといった豪華キャストを揃えてきました。

今回の新部門開設は、ゲームというジャンルを超える創造的な物語を提供し、ファンがその世界に没頭しコミュニケーションできるようにする方法を切り開いていくためと考えられます。小島作品はそのストーリー展開や”見せ方”における映画的なアプローチを特徴としており、新しい部門は将来、ゲームのコンセプトを長編映画、サウンドトラック、さらには配信向け映像作品といったジャンルに展開していく可能性を示しているのかもしれません。

ちなみに現在、ハリウッドでは『メタルギアソリッド』の実写映画化が進められており、スネーク役にオスカー・アイザックの起用が発表済みです。

(Source:GamesIndustry.BizEngadget日本版より転載)

ゲームボーイなどのカセットを挿して遊べるAnalogueの携帯ゲーム機「Pocket」がいよいよ12月13日に発売

「Nt Mini」「Super Nt」「Mega Sg」などを開発したレトロゲームハードウェアメーカーAnalogueは、待望の携帯ゲーム機「Analogue Pocket」が米国時間12月13日に出荷される。この携帯ゲーム機は、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスのカセットに対応しているが、新型コロナウイルスの流行と供給上の制約により延期されていた。同社によると、すべての予約商品は12月13日に出荷され、12月14日から12月30日の間に配送される予定だという。

アナログポケットは、解像度1600×1440、総表示密度615 PPIの3.5インチ液晶ディスプレイを搭載。すばらしいレトロゲーム体験を提供してくれそうだ。また「ゲームボーイ」シリーズに加え「ゲームギア」「ネオジオポケットカラー」「Atari Lynx」のカセットにも対応している。さらに、デジタルオーディオワークステーション「Nanoloop」が内蔵されており、シンセサイザーとシーケンサーの両方の機能を備えているため、音楽制作も可能だ。

ハードウェアの設計に加えて、Analogueが成し遂げた大きな技術的成果は、FPGAチップを開発したことだ。これにより、対応するゲームカートリッジを、本来の目的通り、ネイティブで動作させることができる。つまり、純粋にゲームを楽しみたい方には高品質のゲーム体験を、ハードコアなゲーマーにはオリジナルハードウェアでの体験を再現するスクリーンモードを提供する。

さらに、199.99ドル(約2万3000円)のAnalogue Pocketは、Analogue Dockなどのアクセサリーにも対応しており、接続したテレビに1080pの映像を出力することができるだけでなく、有線またはワイヤレスで最大4台の8BitDoコントローラーを接続してローカルマルチプレイヤーを楽しむこともできる。また、内蔵バッテリーとUSB-C充電により、最大10時間のゲームプレイが可能になっている。

画像クレジット:Analogue

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Katsuyuki Yasui)

ナイアンティック「現実世界のメタバース」構築のために約344億円調達、評価額1兆328億円に

「Pokémon GO(ポケモンGO)」などのゲームを開発する拡張現実プラットフォームのNiantic(ナイアンティック)は、Coatueから3億ドル(約344億円)を調達し、同社の価値は90億ドル(約1兆328億円)に達した。サンフランシスコを拠点とし、Googleからスピンアウトしたこのスタートアップは、この資金を使って「現実世界のメタバース」と呼ばれるものを構築する予定だ。

Nianticの創業者兼CEOであるJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏は、2021年8月以降、メタバース(少なくとも「レディ・プレイヤー1」のようにVRヘッドセットに拘束されるようなもの)を「ディストピアの悪夢」と呼んでいる。VR技術への投資を示すために社名を「Meta」に変更したFacebookとは違い、Nianticは人々を外の世界に近づける技術を開発したいと考えている。2021年11月初め、NianticはAR開発キット(ARDK)「Lightship」を発表した。これは、ARゲームを開発するためのツールを公開するというもので、ゲームエンジン「Unity」の基本的な知識を持っていれば誰でも無料で利用できる。

関連記事:Nianticが「現実世界のメタバース」というビジョン&AR開発者キット「Lightship」を発表、AR体験構築をよりアクセシブルに

「Nianticでは、人間はバーチャルな世界がフィジカルな世界につながるときに最も幸せだと考えています。SFのメタバースとは異なり、現実世界のメタバースは、何千年も前から知られている私たちの世界における経験を向上させるためにテクノロジーを活用します」とハンケ氏は語っている。

今回の資金調達は、Coachella、Historic Royal Palaces、Universal Pictures、SoftBank、Warner Music Group、PGA of Americaといった企業が拡張現実(AR)体験の構築に使用しているARDKの拡張に役立てられる。ARプロジェクトでは、VRヘッドセットのようなまだ多くの人がアクセスできない技術を使うのではなく、主にスマートフォンを使って、人々が外の環境を探索するように促す。例えば、毎日その前を通る壁画があるとして「ポケモンGO」では、ユーザーが作成したポケストップの説明文を見れば、その壁画が実際に何を表現しているのかがわかるかもしれない。Nianticによると、毎月何千万人もの人たちが同社のゲームをプレイしており、登場以来、ゲーム内でプレイヤーは109億マイル(約175億418万km)以上歩いているという。

CoatueのゼネラルパートナーであるMatt Mazzeo(マット・マッツェオ)氏は「Nianticは、3Dの世界地図をベースにしたARのプラットフォームを構築しており、次のコンピューティングの移行期において重要な役割を果たすと考えています。私たちは、このインフラが現実世界のメタバースを支え、インターネットの次の進化に貢献すると考えているため、Nianticとの提携に興奮しています」と述べた。

VRのメタバースはハンケ氏の目には「ディストピア」に映るかもしれない。しかし、他のテクノロジーと同様にARにも問題がないわけではない。Nianticの最新ゲーム「Pikmin Bloom(ピクミンブルーム)」は、歩くことを中心にデザインされており、高齢者や障がい者のプレイヤーに疎外感を与えかねない。ポケモンGOには障がいを持つプレイヤーのコミュニティがあるが、Nianticはゲーム内での小さな調整で、移動手段が限られている人でもゲームをより利用しやすくすることができることを主張しなければならなかった。

それでも、NianticのビジョンはMetaのヘッドセットに依存した計画に代わるものだ。アプリ分析会社のSensor Towerによると、依然として「ポケモンGO」は大成功を収めており、2020年には10億ドル(約1148億円)以上を稼ぎ出し、2021年はすでにその収益を上回る勢いだという。しかし、すべてのゲームが愛されているわけではありません。同社は最近「Harry Potter:Wizards Unite(ハリー・ポッター:魔法同盟)」は、アプリ内の消費者支出と全世界でのインストール数が前年比で57%減少したため、終了すると発表された。しかし、独立系の開発者がNianticのLightship ARDKを手に入れれば「現実世界のメタバース」というコンセプトはさらに広がっていくだろう。

画像クレジット:Steve Jennings/TechCrunch / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Dragonfly)

Riot Gamesの新eスポーツ社長がNBAとのコラボ、Netflixヒットシリーズ、NFTについて語る

米国時間11月21日、NBAゴールデンステート・ウォリアーズ対トロント・ラプターズの試合中に演出されたイベントで、Riot Games(ライアットゲームズ)の新eスポーツ社長であるJohn Needham(ジョン・ニーダム)氏が、スポーツファンで埋め尽くされたスタジアムに「League of Legends(LoL)」のTシャツをパラシュートで落下させ、シネマティックトレーラーとともに、世界最大級のeスポーツトーナメントが北米で復活することを発表した。

これは、2022年11月に開催される「2022 League of Legends World Championship」の決勝戦が行われるサンフランシスコの最新施設、Chase Centerを、世界中から数十名のプレス関係者が集まって見学した1日のクライマックスだった。

ニーダム氏はTechCrunchの取材に対しこう語った。「2016年以来、メジャーな国際イベントを北米では開催しておらず、さらにここ数年は新型コロナにともなう渡航制限のため、カムバックが果たせませんでした。ライブイベントを再開できることに非常に興奮しており、ファンのみなさまには、スーパーボウルのハーフタイムショーのようなスリリングな演出を期待していただきたいと思っています」とも。

2011年にRiotが「Worlds」と呼ばれるワールドチャンピオンシップを初めて開催して以来、10年以上になる。マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲームであるLeague of Legendsは、月間1億8千万人以上のアクティブプレイヤーを誇る。LoLには10のフランチャイズチームがあり、それぞれNBA関係のオーナーと繋がりがある。Steph Curry(ステフィン・カリー)氏Michael Jordan(マイケル・ジョーダン)氏、Magic Johnson(マジック・ジョンソン)氏といったNBAのオールスター選手をはじめ、ゴールデンステート・ウォリアーズ、ロサンゼルス・レイカーズ、ヒューストン・ロケッツ、クリーブランド・キャバリアーズ、ミルウォーキー・バックス、メンフィス・グリズリーズ、ニューヨーク・ニックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ワシントン・ウィザーズ、シャーロット・ホーネッツなどの関係者がLoLチームに出資している。

ニーダム氏によると、2020年の4600万人から2021年には7380万人のファンがWorldsの決勝戦を観戦するようになり、League of Legends eスポーツトーナメントは、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)、AXE by Unilever(ユニリーバ・アックス)、Spotify(スポティファイ)、Bose(ボーズ)、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)、Red Bull(レッドブル)、Coca-Cola(コカ・コーラ)、Fenty by Rihanna(リアーナ・フェンティ)などの大手ブランドを引き寄せるビッグビジネスとなっている。

「当社はファンにバリューを提供するためにブランドと提携していますが、そうした際に、両方のブランドが引き上げられることがよくあると発見しました。ブランド各社は、我々の貴重でリーチしにくいZ世代へのアクセスを得られる一方で、当社はブランドと提携することで信頼を得ることができるのです」とニーダム氏は語る。「ルイ・ヴィトンが当社のために初のデジタルファッションラインを作ってくれたことで、ファンのゲーム体験がさらに充実しました。この種のスキンは非常に人気があるため、当社のビジネスモデルの基盤となっており、圧倒的に多くの収益を生み出しています」。

Riotの巨大なファン層は、グローバルなエンターテインメント企業になることを目指す同社の資産であることも証明されている。

米国時間11月6日には、Riot初のNetflix(ネットフリックス)シリーズ「Arcane(アーケイン)」の予告編がWorlds決勝戦で流され、約7400万人のファンが視聴した。また、Riotの親会社であるTencent(テンセント)が一部所有する、3億5千万人以上の登録プレイヤーがいるゲーム「Fortnite(フォートナイト)」の中でも「Arcane」のプロモーションを行った。数日のうちに「Arcane」はNetflixのチャートのトップに躍り出て、11月8日の週には3400万人以上の視聴者を獲得して第2位となった

北米よりも欧州とアジアで大きなプレゼンスを持つ同社についてニーダム氏は、2022 Worldsツアーを、同ゲームへの新たな関心を生み出す手段と考えている。

「創設以来、世界中で6億人以上のプレイヤーがLeague of Legendsの世界を楽しんでくださっています。チャーンして現在ゲームをプレイしていない方も、プレイインのメキシコシティ、準々決勝のニューヨーク、準決勝のトロント、決勝のサンフランシスコと、我々が北米エリアをカバーしていく中で、再開していただきたいと思っています」。

  1. Riot-Games-eSports-president-John-Needham-_-photo-credit-Martine-Paris

  2. Riot-press-conference-with-John-Needham-on-the-left-_-photo-credit-Martine-Paris

  3. Riot-eSports-president-John-Needham-on-the-left-giving-press-tour-of-where-the-2022-League-of-Legends-World-Championship-will-be-held-at-the-Chase-Center-_-photo-credit-Martine-Paris

  4. Riot-rings-the-game-bell-_-photo-credit-Martine-Paris

  5. Warriors-Steph-Curry-investor-in-League-of-Legends-esports-team-TSM-_-Photo-by-Martine-Paris

Riotは新しいプラットフォームへの進出に興味を持っているが、ニーダム氏によると、メタバースに飛び込む計画はないとのこと。

「当社と提携してNFTをやりたいというパートナーはたくさんあり、分析しているところですが、今はまだ語れるようなNFTやブロックチェーンの戦略はありません。コレクターズアイテムは、伝統的なスポーツとは異なり、eスポーツでは大きな役割を果たしていないのです」と彼はいう。「eスポーツの観点から飛び込む前に、NFT市場がもう少し成熟するのを見たいと考えています」。

また、RiotはNetflix Gaming(ネットフリックス・ゲーム)やRoblox(ロブロックス)との提携も予定していないと同氏は付け加えた。

画像クレジット:Netflix

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(文:Martine Paris、翻訳:Dragonfly)

PS4/PS5のリードシステムアーキテクトが明かす、PS5のSSD重視設計の理由は? Unreal Engine 5とも深い関わり

PS4/PS5のリードシステムアーキテクトが明かす、PS5のSSD重視設計の理由は? Unreal Engine 5とも深い関わり

WIERD

PS4/PS5のリードシステムアーキテクトとして知られるマーク・サーニー氏(メガドライブの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』にも関わる)が、PS5の設計が高速SSDに重点を置くことになったのはEpic Games社のティム・スウィーニーCEOの要望によるところが大きいと明かしています。

サーニー氏はテックメディアWiredの動画にて、PS5がどのように設計されたかを語っています。そのほとんどはGPUやコントローラー、3Dオーディオなど発表済みの内容を繰り返しているだけですが、いくつかの興味深い新情報も含まれています。

その1つが、PS5の最大の特徴の一つであるSSDにつき、「フォートナイト(Fortnite)」などを送り出しているEpicのスウィーニーCEOがこの技術を最も強く要望したという事実です。

サーニー氏いわく「PlayStation 4の頃からずっと、SSDを搭載してほしいという要望が寄せられていました。特にEpic Games創設者のティム・スウィーニー氏は、ハードディスクが業界の妨げになっていると言っていました。彼はHDDといわず「錆びついた回転メディア」と読んでいたのです。(開発者からは)最低でも1GB/sの読み込み速度を持つNVME SSDが求められました。私たちはそれを見て、その5~10倍の速度を出すことにしたのです。高い目標を設定するのは、常に良いことです」とのことです。

さらにサーニー氏はEpicの次世代ゲームエンジンUnreal Engine 5の新技術「Nanite」にも言及しています。Naniteは映画用の高精細なアセットなど、従来のゲームエンジンでは扱えなかった規模のデータをインポートした上でリアルタイム処理可能にするものであり、(高速にデータを読み書きするため)SSDに依存しているとのことです。

つまりPS5そのものが、EpicとUE5の要求仕様に沿って設計されたようにも思われます。UE5のデモが初めてPS5ライブ動作の「Lumen in the Land of Nanite」として公開されたことは、単なるPRではなかった模様です。

ほかサーニー氏は、PS5のファイルサイズを小さくする技術「見えない圧縮」など、これまであまり詳細に説明されなかったテーマにも触れています。たとえば『バイオハザード ヴィレッジ』のファイルサイズはPS5版がXbox版の半分程度だと判明したことがありますが、これはロード時間の短縮にも結びつくことであり、かなり興味深いと言えます。

スウィーニー氏と言えばアップルとApp Storeの手数料を巡って訴訟を繰り広げ、最近ではXboxやPlayStation、Nintendo SwitchやPCゲームなどを全て扱える統一アプリストアを提唱していました。あまりに壮大すぎる構想にも思えますが、EpicのUEは今やマルチプラットフォームでのゲーム開発には必須のゲームエンジンだけに、それほどの影響力があるのかもしれません。

(Source:How PlayStation 5 Was Built (feat. Mark Cerny) | WIRED(YouTube)。Via WccftechEngadget日本版より転載)

エド・シーランの好きなポケモンは「ゼニガメ」、ポケモンGOがコラボを発表

2日前、Ed Sheeran(エド・シーラン)が、Pokémon GO(ポケモンGO)とのコラボレーションがまもなく発表されることをほのめかす謎めいたTwitter(ツイッター)メッセージを投稿した。白状すると、私はエド・シーランの大ファンではないのだが、#PokemonGOxEdSheeranというハッシュタグには笑わせてもらった。そこで、自尊心のあるジャーナリストの例にもれず、私はNiantic(ナイアンティック)の知り合いにメールを送り、(箝口令がしかれた)秘密情報を明かしてくれないかと打診してみた。

彼は「残念ながら、このTweetについてはまだ何も話せないんだけど、できるようになったら必ず知らせるよ!」と返信してきた。

案の定、米国時間11月19日、Pokémon GOはエド・シーランとのコラボレーションを発表した。どうやら、アプリ内でエド・シーランのパフォーマンスが行われるようで、その詳細はイベントが始まる11月22日に判明するようだ。今のところ、イベント期間中は毎晩、エド・シーランの曲「Overpass Graffiti」が流れることと、自分のアバターに着せることのできるエド・シーランの衣装が用意されていることがわかっている。このPokémon GOとエド・シーランのコラボでは、11月30日までの期間中、第1世代から第5世代までのポケモンのうち、水のスターターであるゼニガメ(サングラスをかけている)、ワニノコ、ズゴロウ、ミジュマル、ケロマツの野性ポケモンにより多くエンカウントするようになる。

「エドはPokémon RPGを始めるとき、最初のパートナーとして必ずみずタイプのポケモンを選びます」とアプリの ブログには書かれている

Pokémon GOのTwitterでは、エド・シーランがいつも水のスターターを選ぶだけでなく、実際彼の好きなポケモンは「ゼニガメ」であることが明かされている。

さて、私には音楽PR会社で丸3カ月間インターンをしていた経験があるので、話をさせてほしい。エド・シーランは、私たちと同じように、ゲームボーイカラーがハイテクだった時代を懐かしんでいると思わせたいのかもしれないが、彼の背後には宣伝のプロ集団がいて、彼の一挙手一投足の是非を検討している。なにしろ「Shape of You」という世界で一番ストリーミングされた曲を生み出した人物なのだ。彼にはリソースがある。ということで、ゼニガメは本当にエド・シーランのお気に入りのポケモンなのだろうか、それとも単に宣伝のための口当たりの良い事実なのだろうか?ゼニガメは一般の人でもわかる程度の人気があるし、ピカチュウほどつまらない選択でもない。そこは理解できる。もしあなたがPRのプロなら、クライアントから好きなポケモンを明かされるときには、カラカラなどとは言われたくないだろう。カラカラが最も地味なポケモンであることは誰もが知っている。でも、バッフロンと言ったとしても同じだ。なぜかって?そんなの誰も気にしない。

みずタイプは、特にカントー地方ではすごいパワーを持っていることは、真剣にポケモンをプレイしている人なら誰でも知っていることだ。最初に出会うジムリーダーであるタケシは、いわタイプのポケモンを得意としている。フシギダネとゼニガメは岩に有効な技を持っているが、火属性のヒトカゲは、タケシのレベル14のイワークには弱い。さらに悪いことを知りたいだろうか?初めてプレイする「Pokémon Yellow(ポケットモンスターピカチュウバージョン)」で、ピカチュウの「サンダーショック」を使ってタケシの「イワーク」と戦ってみて欲しい。これは最悪だ。

別の筋のネタを待つ他の優秀なジャーナリストたちのように、私は調査を行うことにした。エド・シーランの好きなポケモンは本当にゼニガメなのか?それとも、単なるPRのための策略なのか?
TechCrunchは今朝このありえない健全なコラボレーションについて短いニュースを掲載したが、現在「ed sheeran pokemon」で検索すると、TechCrunchよりも強力なスタッフによるニュース記事が見つかる。だが、私はもっと深く追求をしたくなった。この発表以外で、エドの好きなポケモンはどうなっているのだろうか?そこで、検索条件を絞りこんだ。

すると2年前にエド・シーランがラグビーワールドカップの決勝戦の後、日本のカラオケバーを訪れていたことが判明した。イングランドが南アフリカに負けた日だ。残念だった。ここで彼は、カビゴンやリザードンのロンパースを着て、自分の曲をカラオケで歌っているところを撮られてしまったが、これは見るものにとって気恥ずかしくも力強いシーンだった。

これまでシーランは、カントー地方のポケモン、つまり基本的なポケモンの存在しか認めていなかったようだ。2021年の5月、エド・シーランは大きなカビゴンのぬいぐるみの横で、旧友のように優しく見つめる写真をInstagram(インスタグラム)に投稿した。彼は靴下を履いている。

翌6月に、エドはスペインのストリーマー、Ibai Llanos(イバイ・ラーノス)氏と話をした。Nintendo Hill(ニンテンドー・ヒル)でシーランは、任天堂ファンとしての3つのこだわりを語っている。すなわち、大事にしているのはNINTENDO64の「GoldenEye 007(ゴールデンアイ 007)」のカートリッジであること、ポケモンの生みの親に会ったこと(手紙も書いてもらったそうだ)、そして(もうおわかりだろうか)好きなポケモンはゼニガメであることだ。

ということで、シーランの非常に優秀なPRチームが少なくとも5カ月以上前からこの計画を立てていたのでない限り(実際、あり得ないことではない!)、エド・シーランの好きなポケモンは本当にゼニガメだといえるだろう。でも、もし彼の好きなポケモンが、たとえばミノムッチ、ノズパス、ジグザグマのようにとてもありふれたもので、Pokémon GOがそれを中心にイベントを展開しなければならなかったら、と想像してみるのも楽しいかもしれない。

シーランはそのインタビューの中で、第一世代のポケモンが一番好きだということも認めている。うん、エド、そいつはよくわかるよ。とはいえ、少なくとも21世紀に発売されたポケモンのコンテンツには触れているようだ。2013年には、ポケモンカードと一緒に猫の写真を投稿している。それは何のポケモンカードだったかって?第4世代のスターターポケモンの「ナエトル」だ。こいつはくさタイプだ。

ナエトルといえば、Nintendo Switchの第4世代リメイク「ポケットモンスター ブリリアント・ダイヤモンド」と「シャイニング・パール」が明日発売される。やったね!

画像クレジット:Niantic

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(文: Amanda Silberling 、翻訳:sako)

クリエイターがゲーム内でアイテム作成、共有、収益化できるプラットフォームのOverwolfが約85億円調達

クリエイターがゲーム内でアイテムを作り、共有し、収益化できるプラットフォームを提供するOverwolf(オーバーウルフ)は、Andreessen Horowitz(a16z)がリードしたシリーズDで7500万ドル(約85億円)を調達した。既存投資家であるGriffin Gaming Partners、Insight Partners、Intel Capital、Liberty Technology Venture Capital、Markerなども参加した。調達した資金は、OverwolfのCurseForge Coreに投入される。CurseForge Coreは、ゲームスタジオ、IPオーナー、ゲーム内クリエイターがゲーム内にユーザー生成コンテンツを構築することを可能にするソリューションだ。

「ゴールド」やゲーム内MODが売買されていた世界は、大きく変化している。今やプレイヤーは、ゲーム内で体験を構築して共有できることに魅力を感じており、クリエイターとゲームオーナー向けにまったく新しい分野が生まれている。

テルアビブを拠点とするOverwolfは、Andreessen Horowitz、Atreides Management、Griffin Gaming Partners、Insight、Marker、Intel Capital、Liberty Technology Venture Capital、Market、Ubisoftなどの投資家から、これまでに1億5000万ドル(約171億円)超を調達している。

CurseForge Coreはホワイトレーベルのソリューションで、パブリッシャーが既存および新規のゲームにModを簡単に統合することを可能にする。

Overwolfは、技術的なソリューションであると同時に、ゲーム開発者に対してコンテンツのモデレーション、IP、その他さまざまな側面をカバーするフルサービスのUGCプラットフォームを提供している。

Overwolfの共同創業者でCEOのUri Marchand(ウーリ・マルシャン)氏は「情熱的なコミュニティの実行速度と圧倒的な創造性には、単一のゲームスタジオでは太刀打ちできません。主要なゲームスタジオが、コミュニティの創造に抵抗するのではなく、これらのクリエイターがコミュニティやスタジオ自体にもたらす価値を受け入れ始めているという認識の変化が見られます」と話す。

Overwolfによると、約8万7000人のインゲームクリエーターを擁し、毎月2000万人超のゲーマーがOverwolfの製品を利用しているとのことだ。Overwolfは、2020年の約3倍となる2900万ドル(約33億円)をゲーム内クリエイターに支払うと予想している。また、ゲーム内アプリのクリエイターやMODの作者、さらにはMODを新作品に統合することを計画しているゲームスタジオを支援するため、5000万ドル(約57億円)の基金「Overwolf Creators Fund」を立ち上げている。

a16zのパートナー、Jonathan Lai(ジョナサン・ライ)氏は、次のように語る。「TikTok、YouTube、Instagramなど、今日の最大のソーシャルプラットフォームは、友人や家族、コミュニティのためにコンテンツを生成するクリエイターによって大きく支えられています。ゲームがソーシャルネットワークに進化していく中で、クリエイターやユーザー生成コンテンツも同様に重要な役割を果たすでしょう。Overwolfのプラットフォームは、堅牢な開発エンジン、配信用のアプリストア、クリエイターが作品から生計を立てるための収益化ツールを備えているため、どんなプレイヤーでもお気に入りのゲームの共同制作者になることができます」。

筆者は電話でマルシャン氏に、Overwolfがメタバース形式の環境を提案するための「建築用ブロック」のようなものになる可能性があるかどうか尋ねた。

「ゲーム間で一貫した体験ということであれば、IPの所有者と一致した方法でそのようなものを作り、ギャップを埋めることができるかもしれません」と同氏は答えた。

「それは剣かもしれないし、物語かもしれないし、さまざまなものの可能性があります。人々が会話したり、体験を切り替えたり、所有権を生み出したりできることとは別に、メタバースの大きな部分を占めるのは創造であり、当社は創造の要素に焦点を当てている会社です」と付け加えた。

Overwolfの競合他社には、最近2600万ドル(約29億円)の資金調達を行ったMod.ioがある。

画像クレジット:Overwolf / Overwolf leadership team

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi