怪我の心配のないパーソナルドローンHover Cameraは空飛ぶ自撮り棒としても最適だ

自撮り棒にあきて、ナルシストのためのもっとすばらしいツールを探している人には、Hover Cameraできまりだ。この“パーソナル”ドローンは、空から見たあなたの映像を撮影してくれる。

Hover Cameraは小さな折りたたみ式のドローンで、スマートフォンのアプリでコントロールしながらあなたの回りを飛ばせると、13メガピクセルのカメラで4Kのビデオを撮る。本格的なポータブル機で、カーボンファイバー製だから丈夫だ。子どもやペットのいる人には嬉しいことに、回転翼がケースに収められているから怪我の心配がない。これはたぶん、世界でいちばん安全なドローンだろう。

アメリカと中国の企業Zero Zero Roboticsが二年がかりで開発した同機は、数か月後に発売予定だ。まだお値段の正式発表はないが、CEOでファウンダーのMengqiu Wangは、600ドル弱、と言っている。中国とアメリカで最初に発売し、ヨーロッパなどはそのあと、ということだ。

スタンフォードを卒業してTwitterなどにもいたことのあるWangは、本誌主催のTechCrunch Shanghai 2016でこの製品を披露した。使い方は超簡単で、空中に放り投げて始動し、ドローンをたたんで止める。

ドローンの共通の問題として、電池寿命は短い。現状では、約8分しか飛ばせない。発売までにはもうちょっと長くする、とWangは言っているが、電池は取り外せるから、交換用電池をたくさん持って出かける、という‘対策’もありえる。

Wangは、彼の会社がドローン大衆化の口火を切る、と信じている。そんな大衆の一人になりたいあなたなら、早速Hover CameraのWebサイトへ行って予約をしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

FAA、小型商用ドローンの運用規則を発表

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今日(米国時間6/21)、アメリカのFAA(連邦航空局、 Federal Aviation Administration)は 55ポンド〔25kg〕以下の小型ドローンの商用運用に関する規則を発表した。この規則はFAAが商用ドローンの運用者に関して、個別に例外的な許可を与えてきた現状からの最初の大きな進歩となる。これは商用ドローンの操縦士免許の取得に関する手続きも定めている。

全体としてみると、この規則はドローン関係者が望んでいたよりやや厳しい。 新規則では操縦士は常にドローンが目視可能な範囲にとどまる必要がある。これは配達ドローンを含めてドローンのあらゆる遠距離での運用の可能性を否定するものだ。商用ドローンの運用は日中および市民薄明(常用薄明)の時間帯に限って許可される。現在のドローン規制と同様、「ドローンの運用に直接関与していない」人々の上空の飛行を禁止している。

他の制限に関してFAAは 飛行高度を地表から400フィート〔122m〕以下(多くの関係者が望んでいた500フィートより低い)としている。また400フィート以上の高さがある構造物の付近は飛行禁止となる。ドローンはこうした構造物の400フィート以内に近づいてはならない。.また「人口密度の極めて低い地域」を除いて、移動する車両からドローンを運用してはならない。

FAAの規則では、ドローンの操縦にはFAAが定めるRemote Pilot Certificate(遠隔操縦士免許 )の所持、また免許所持者の監督が必要とされる。免許の取得のためには、16歳以上であり、必要な知識を有していることを証明するためのペーパーテストに合格していなければならない。また新たにひ操縦士の免許を取得した者はTSA.〔連邦運輸保安庁〕の審査を受ける。

新規則に対する関係者の反応は全体としては好意的なものだ。 たとえば、有力ドローン・メーカーDJIの規制および法務担当,副社長、Brendan
Schulmanは「これはドローンのような先進的テクノロジーがいかに人々の生活を改善するかを実証する点で歴史的な分岐点といえる。 小型ドローンに関する規則(Small UAS Rule)は企業、農園主、研究者、救難サービス、その他関係者すべてにとって運用のコストとリスクを下げ、適用の可能性を拡大するものだ」と述べている。

新しい規則は、8月末に施行されるものとみられる。

画像: Peter Linehan/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Autodesk、3DロボットドローンとIoTaaSに将来を見据えた投資

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Autodeskといえば、デスクトップソフトウェアや従来型の製造を思い浮かべる人も多いだろう。しかし、同社はその印象を変えるべく普段の努力を続けており、本日1億ドルのForge Fondから行う最初の3つの投資として、3Dロボットドローン企業、オンデマンドのマシンショップサービス、スマートコネクトされたIoTデバイスのプラットフォームを発表した。

1982年創業のAutodeskは、事業再興の道を模索してきたが、その1つが昨年末にローンチされたクラウドベースのForge開発プラットフォーム と、同社がそのプラットフォームで興味深いアプリケーションを作成するための1億ドルの資金だった。

Autodeskは今週、同社初となる Forge DevCon開発者会議を開催するが、これらの3つの企業は、明らかに平凡な1980年代のCADソフトとは一線を画した存在となるだろう。

3D RoboticsMakeTimeSeeboの3社は、すでに設立からある程度の期間が経過している。中でも3DRの創立は2009年で、これまでに1億2600万ドル以上の資金を調達している。AutoDeskは各社への投資額を明らかにしていない(著者が質問したが回答は得られなかった)が、3社にはForgeプラットフォーム上に新しい機能を構築するという共通項がある。

Forgeプラットフォームは、進化する一連のAPIからなり、この3社のような開発企業がAutodeskのサービスにアクセスできるようにする。たとえば3D Roboticsでは、ドローンで写真を撮ってその写真をAutodesk 3D Mesh APIを使って3Dメッシュに変換するために使っている。

MakeTimeは、プロジェクトとダウンタイムのあるマシンショップをマッチングするサービスを運用している。これには、設計図をさまざまなフォーマットに変換する必要があり、それを実現するために多種多様なAutodesk APIツールセットを使用している。

Seeboは、デザイナーが任意の製品をコネクテッドデバイス化するために、簡単にセンサー、GPS、加速度計などの部品をデザインに追加する手段となるSaaS(Software as a Service)を提供している。Seeboはプラットフォームに組み込まれたFusion IoT APIを活用している。

これらの企業(およびその他の企業)だけではプラットフォームに十分な数の開発者を引き寄せられなかったとしても、AutodeskはプラットフォームAPIへの無料アクセスと、カンファレンス後90日間無制限のAPI利用権という、極めて気前のよいオファーを用意している。無料期間後は、月間400ドルからの利用量に応じた料金体系が適用される。

すべてが魅力的な要素ではあるが、それを支えるモチベーションは、企業にプラットフォームの使用を奨励することであり、最終的にはモノづくりの将来においてAutodeskが繁栄する助けとなってもらうことだとAutodeskのクラウドプラットフォーム担当VPのScott Reese氏は言う。

Autodeskは、いつまでも20世紀の世界を生き続けることはできないことを明確に理解しており、3D製造を改善するためのクリエイティブなアプローチであるProject Escherは、同社が変化する世界に対応していけるように設計されている。

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(翻訳:Nakabayashi)

Xiaomi(小米科技)、ドローン市場に参入

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水曜日、小米科技(Xiaomi)が新たなプロダクトを発表するらしい。詳細についてはまだ明らかにされていないが、どうやらドローンを投入することになりそうだ。

小米科技はスマートフォンの製造で有名なメーカーだ。しかし実はAndroid TVセットトップボックススマート炊飯器なども製造している。

明日発表予定の新プロダクトについてはYoukuにティーザービデオが公開(下に掲載している)されていて、間違いなくドローンが登場してくるものと思われる。

中国のドローンメーカーは(多くの場合)安価なドローンを提供する。
Amazonで現在一番売れているのはSYMA X5C Explorersで、価格は43ドル49セントだ。

安い価格で魅力的な製品を供給しようとする小米科技にとって、確かに面白そうなプロダクトターゲットではありそうだ。スペックなどについてはまだ何もわからない。100ドル以下でそれなりの性能のものが出てくれば面白いことになりそうだ。

なお、このプロダクトについては先週あたりから下の写真を使ってティーザーキャンペーンを行なってもいた。

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(翻訳:Maeda, H

ドローンレースの人気が高まりつつある中、ドローン界のランボルギーニのようなVortex 250が登場

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DJIのInspire 1やPhantom 4などを飛ばしてきて、そろそろドローンについてはエキスパートの仲間入りだなと考えていた。Horizon Hobbyのレース用ドローンであるVortex 250 Proに「経験者向け」と書いてあっても、べつにそれが何を意味するのか考えてみることもなかった。ちょっと家の周りを飛ばしてみて、写真やビデオを撮ってみようくらいにしか考えていなかったのだ。

もちろん、今は反省している。

自己安定の仕組み(self-stabilizing)を搭載したドローンに慣れた自分にとって、このVortexドローンはプリウスで運転練習をしたあとにランボルギーニに乗るようなものだと感じられた。左スティックを少しだけ長く倒していると、あっという間に木に突っ込んでしまう。スロットルの調整を少し間違えれば、操縦不能な錐揉み状態になってしまう。

そうは言ってもドローンだろうとか、おまえの操縦が下手なだけだろうとか、そうした意見もあるに違いない。ぜひ下のビデオを見て欲しいと思う(操縦しているのは、私よりもはるかに上手な人だ)。

非常にセンシティブで、すばやく進行方向を変えることができるマシンなのだ。多目的型ドローンとはまったくことなる、まさにレースのために生まれてきたメカだ。

このドローンの重さは1ポンドをわずかに超える程度であり、4台の2300Kv無整流子モーターを積み、最高速度は時速60マイルに達する。

FatShark FPVを積み、5.8 GHzヘッドセットに対応している。加えてGoProなどのビデオレコーダーを追加搭載することもできる。

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いくつかのプリ設定が行われていて、状況に応じて選んだり、カスタマイズしていくこともできる。Phantomなどとは違い、状況に応じて設定を変更することに楽しみを見出す人向けのものだとも言える。細かな設定が行えるし、逆にいえば細かく設定しなければ最適な結果を出すことはできないようになっている。

マシンの細かいところまで知らなければ、すぐに破壊してしまうことにつながるだろう。その意味でも細かい設定を必要とすることは、むしろ良いことだとも言えるわけだ。前部と後部は2mm厚のカーボンファイバーで覆われ、モーターアームは4mm厚のカーボンファイバーでできている。

価格は499ドル(コントローラー、バッテリー、充電器、FPVゴーグルなどは別売り)だ。現在すでに発売中となっている。

障害物を自動的に避けたり、4Kビデオの撮影機能などはもっていない。気軽に飛ばして友だちを感心させるためのものではないのだ。しかし、いよいよ広がろうとしているドローンレーシングの世界に飛び込みたいのなら(あるいは既にドローンレーシングに参加しているのなら)、ぜひ検討したい一台だといえるだろう。

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(翻訳:Maeda, H

不法侵入ドローンを即座に探知するDedroneが1000万ドルの資金を調達

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一般ユーザー向けドローンはますます高性能化、低価格化中だ。こうした中、上空をモニターしてドローンの進入を即座に告げるシステムを開発しているスタートアップ、 Dedrone Inc.が1000万ドルのベンチャー資金を調達した。

シリーズAのラウンドをリードしたのはMenlo Venturesで、今回の資金調達によりDedroneの資本は総額1290万ドルとなった。

Dedroneの共同ファウンダー、CEOのJoerg Lamprechtによれば、同社のフラグシップモデル、DroneTrackerシステムには多様なセンサーが搭載され、監視対象地域の周囲の地上に設置される。招かれざる客であるか否かを問わず、上空に入ってきたドローンを探知する能力があるという。

ドイツで製造されたDroneTrackerにはカメラ及び音響、電波センサーが組み込まれ、ドローンの存在を探知するだけなく、種類も特定できるという。狭い地域の監視であれば、DroneTrackersは1、2基しか必要としない。スポーツやコンサートが開かれるスタジアムなどの大規模な施設になると10基以上が必要となる。

Dedroneはセンサーで収集したデータをいかなるサードパーティーにも販売しないが、上空周辺で記録されたドローンの活動を日報にまとめて利用者に知らせる。DedroneはこのシステムをBooz Allen HamiltonやBosch Security Systemsのような物理的警備を実施する能力のあるパートナーを通じて販売する計画だ。

Lamprechtは民間のドローンの多くは崇高な目的のために利用されているとして、 絶滅危惧種の保護遠隔地の病院への薬の配送、農業における水の節約支援などの例を挙げている。

しかしドローンの普及は同時にあやしげな目的での利用も増加させている。ドローンを使って麻薬を刑務所内に落とす、工場をスパイする、個人の家をのぞき見するなどの例が報告されている。またドローンの販売台数とともに事故件数も増えている。ホワイトハウスの芝生に墜落したり、カリフォルニア州で送電線に引っかかったドローンもある。

Lamprechtは「ドローンが有用であるためには、現在見られるような空の無政府状態を乗り越えねばならない」という

Dedroneはドローン・ユーザーのために上空でのドローンの稼働状況をモニターできる能力をDroneTrackerシステムに追加する計画だ。

Menlo Venturesのマネージング・ディレクターのVenky Ganesanは「われわれがDedroneを支援する理由は、ドローン関連の望ましくない問題が世界中で急増することは間違いないと考えるからだ」と述べた。

Dedrone cofounders and their DroneTracker hardware.

Dedroneの共同ファウンダー。左から右に、Ingo Seebach、Joerg Lamprecht、Rene Seber.

「ドローンの普及でセキュリティーに関する限り、地上に設置された塀は無意味になった。ドローンが侵入できないほど高いフェンスはありえない。 Dedroneはサイバーセキュリティーと物理的セキュリティーを同時に提供する」と共同ファウンダーのGanesanは述べた。

現在40人のフルタイム従業員をかかえるDedroneは、最近本社をドイツのKasselからサンフランシスコに移した。

DroneTrackerは現在すでにスタジアム、空港、データセンター、高級ホテル、セレブの自宅などの高価値施設の警備に用いられているという。しかしLamprecthは「セキュリティー上の理由からユーザーや利用箇所について具体的なことを明らかにすることはできない」と述べた。同社は例外としてメッツ球団の本拠であるニューヨークのシティ・フィールド・スタジアムの警備にDedroneシステムが利用されていることを挙げた。

民間ドローンの安全性を高めるためのスタートアップがベンチャーキャピタルの支援を受けた例としてDedroneは最新のものとなる。この種の他の例としてはPrecisionHawkAirMapDroneDeployなどがある。

Internet Security SystemsのCEO、Tom NoonanとTarget PartnersがDedroneのエンジェル投資家に含まれている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

マウンテン・デューのスポンサー参加により、ドローンレースが全米テレビ放映へ

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編集部注:本稿執筆はStefan Etienne

賞金を賭けたドローンレースがテレビおよびTwitchで放映されることとなった。マウンテン・デューがスポンサーとして名乗りをあげたのだ。ドローンレースが全米規模のテレビで放映されるのは初めてのこと。Discovery ChannelおよびNational Geographicが取り扱う。ドローンに興味のある人には、Twitchで流れるのも嬉しい話だろう。

ドローンレースはどのように行われるのか。ドローンをリモートコントロールするまでは良いだろう。当たり前の話だ。操縦者はドローンから送られる映像をみるために、専用のゴーグルをつけて操縦するようになっている。

まずは2大会が8月が予定されている。DR1 InvitationalとDR1 Drone Racing Seriesだ。継続的なチャンピオンシップ大会へと発展させていく心づもりであるようだ。

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(翻訳:Maeda, H

養殖業などのための海の中の検査点検作業を無人で行う水中ドローンSeaDrone

ドローンはこのところ、あっという間にメジャーな存在になってきて、人気の製品はますます安くなり、コントロールしやすくなっている。でも、ドローンは空中だけに限定されるべきものか? 今日(米国時間5/10)のDisrupt NYのステージでデモをしたSeaDroneは、複数回転翼の航空ドローンの単純さが持つ利点を、水中で生かそうとする。

O-Robotixの協同ファウンダーEduardo Morenoはこう語る、“水中用のクァッドコプター(4翼ヘリ)だから、ミサイルに似ていないし、そのほかの水中ドローンにも似ていない。自己安定化能力がある。われわれが取り組んだイノベーションは、人間がコントロールしないロボットが水中で長時間、非常に安定した映像を撮れることだ”。

彼の水中ドローンは今の空中ドローンに似たスタイルだが、タービンは同社の特製だ。それは一般市販品よりも小型軽量でシンプルで、しかも耐久性がある。あらゆる部分でコスト削減に努め、操縦性を改良した結果だ。

ケースに収めると、車のシートの収まる大きさだ(下図)。これも重要な特徴のひとつ。

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SeaDroneはタブレットのアプリでコントロールし、製品自体もカスタム化したLinuxを搭載して、リモコンの水中機によくある“きわめてアナログな”コントロール方式を避けようとしている。機自身がOSを動かしているため、プログラマブルな動きができる。たとえば漁業用や養殖海域のネットの自動点検とか、360度の水中撮影などだ。

一見、ホビイスト用にも見えるが、実際には仕事用をねらっている。とくに、養殖業や海中農業がターゲットだ。

“養殖業はこれまで、人間が頻繁に水中に潜って点検する必要があった”、とMorenoは述べる。そのほか、船やドックや網、パイプラインの点検なども、これまでは高価な遠隔操作機や専門のダイバーを必要とした。SeaDroneなら、それらの数分の一〜数十分の一の費用で点検でき、専門家でなくても操作できる。

今後O-Robotixは、水中ドローンを売るだけでなく、それらが集めてくるデータを保存し、組織化し、分析するプラットホームも作る予定だ。とくに養殖場や孵化場などは、大量のデータ収集と分析を要する。お役所に提出すべき文書も、少なくない…それらの作成もたいへんな作業だ。

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“人間が自分で文書を作ったり、写真やビデオを自分で撮らなくても、この水中ドローンが必要な情報収集をやってくれる”、とMorenoは語る。SeaDroneユーザーのためのデータプラットホームは、同社のもうひとつの重要な収益源になるだろう。

同社は今のところ外部資金を導入していないが、本番の製造は開始している。もちろんそのために当然、資金が必要になるはずだ。ハードウェア企業は軌道に乗るまでがたいへんだが、でもO-Robotixは、競合相手の少ない、まだ混み合っていない市場で、有利にやっていけそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Movidius、今度はFathomを発表―どんなデバイスもUSBスティックでニューラルネットワークが利用可能

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数週間前にFLIRと提携してBostonスマート・サーマルカメラを発表し、大きな注目を集めたMovidiusが再び重要な製品を発表した。 同社はサーマルカメラでも使われたMyriad 2プロセッサのメーカーだが、新たな応用分野を発見した。Fathom Neural Compute Stickと名付けられたスティックはUSBをサポートするあらゆるデバイスにニューラル・ネットワークによるコンピューティング能力を与える。

ユーザーはFathomを文字通りどんなデバイス(コンピューター、 GoPro、Raspberry Pi、Arduino etc)のUSBポートにも挿してそれらをスマート化できる。Fathomeに内蔵されたMyriad 2プロセッサが画像をニューラルネットワークに読み込む(結局このチップがカギとなる)。

簡単にいえば、Fathomをプラグインとしたデバイスは認識能力を備える。カメラないし他のデバイスからの画像を高度なコンピューター・ビジョンで処理し、プログラムに従って独自の知的判断を下せるようになるという。重要なのは、こうした処理がすべてUSBスティック内で自己完結的に実行可能だという点だ。いちいちクラウド上の資源を呼び出す必要はない。

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このUSBスティックに加えて、MovidiusはFathom Deep Learning Software Framework〔Fathom深層学習ソフトウェア・フレームワーク〕と呼ばれるアプリケーション開発プラットフォームも提供する。ユーザーはこのフレームワークを用いてアルゴリズムを最適化し、コンパイルすることができる。生成されたバイナリー・ファイルはきわめて低い消費電力でMyriad 2プロセッサ上で¥各種のコンピューター・ビジョンを実現できる。 Movidiusではフルパワー、ピーク・パフォーマンスは1ワットで、このとき画像16枚を処理できるとしている。Fathomeスティックの利用分野はもちろん画像処理だけにはとどまらない。

Movidiusではテスト用に1000個のスティックを用意しており、一部の企業、研究者、スモール・ビジネスに対しここ数週間のうちに無料で配布する。第4四半期には大量生産の開始が予定されている。価格は100ドル台になるもようだ。

ここまでが発表されたニュースだが、ではこのニューラルネットワークというのはいったいどんな仕組みで、どんな応用が考えられているのだろう?

Fathomは何ができるのか?

ニューラルネットワークの仕組みやFathomデバイスが現実にどのようなケースに応用できるのか理解するのはたいへん難しい。私は何時間も苦闘して(Movidiusには何回も電話した)やっとある程度のイメージをつかむことができた。以下は問題を大幅に簡単にした比喩的な理解だということを承知していただきたい。

コンピューターがある種のに画像をリアルタイムで認識し、プログラムされたとおりに反応することができれば非常に便利だ。たとえばドローンのコンピューターにどのような場所なら着陸に適しているか、広さや平坦さを覚えさせることができたらどうだろう? ドローンは適切な地点を自ら発見して着陸することができる。

こうしたことを実現するためには非常に複雑なコンピューター・システムを構築しなければならない。 GPUも大量に必要とするだろう。またユーザーはTensorFlowのようなオープンソースのライブラリーを用いて機械学習のためのニューラルネットワークを開発することになる。ソフトウェアが完成したら、次に何百、いや何万という画像をシステムに読み込ませ「着陸可能地点」の特徴を学ばせる。しかしドローンの着陸に適した場所としては裏庭、船の甲板、取り付け道路、山頂…あらゆるバリエーションが考えられる。

努力を重ねていけば、やがてシステムは自ら学習を進め、「着陸可能な地点を認識する」という目標に向けてアルゴリズムを改良していくだろう。だがこうしてシステムが完成したとしても、リモートのデバイスからシステムに接続しリアルタイムでの処理を実現するのは難事業だ。クライアント/サーバー・モデルではある程度の遅延は避けられず、情報の欠落も起きる。ドローンを着陸させようとしている場合、こうした遅延や脱落は致命的な問題を引き起こしかねない。

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Fathom Neural Computeスティックが解決しようとしているのはまさにこの種の問題だ。Fathomはニューラルネットワークに基づいたコンピューティング・パワーを自己完結的に内蔵し、リアルタイムで結果を返すことができる(どのように反応すべきかはFathomソフトウェア・フレームワークで アプリを開発する必要がある)。Fathomスティックを装着したデバイスはあたかも内蔵されたシステムであるかのようにコンピュータ・ビジョンを利用できる。

この例でいえば、ドローンは着陸可能地点を認識するためにクラウドと通信する必要はなく、デバイス内で判断を完結させることができるわけだ。しかも必要な電力は非常に少ない。

ひとことで言って、これはすごい。

さらなる応用

低消費電力で高度な画像認識機能を備えたハードウェアという点を理解すれば、あとは多少の想像力を働かせてFathomが利用できる応用分野をいくつも考えることができる。知的判断ができるドローンはその一例だが、コンテキストを認識するセキュリティー・カメラ、自動走行車、進化したレベルの自然言語認識等々だ。

またUSBスティックという小型軽量で接続にきわめて汎用性が高いフォームファクターはウェラブルデバイスが利用するにも適している。各種のヘッドセットへの応用がまず考えられるだろう(量産レベルとなればUSBスティックが外付けされることはなく、デバイスに内蔵されることになるだろうが)。仮想現実、拡張現実がメインストリームに参入しようとしていることを考えればFathomの影響は非常に大きくなりそうだ。

コンピューター・ビジョン (CV)のアルゴリズムは拡張現実、仮想現実、混合現実を実現するたの大きな柱の一つだ。したがってCVの機能を向上させ、フットプリントを小さくするような改良はどれも大きなインパクトを持つことになる。

ビジネス戦略的に考えても、MovidiusのUSBスティックは潜在的顧客獲得の手段として適切だろう。 拡張/仮想現実の実現を目指す大企業はすでにGoogleその他の大企業と提携している。しかしスタートアップや小規模メーカーは手軽に利用できるCVハードウェアを探している。モジュラー性が高く、安価であり手額に追加できるFathomモジュラーはそうしたメーカーにとって理想的なソリューションになる可能性がある。

画像: Movidius

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

安定した自撮りができるミニ・ドローン・カメラのHover、2500万ドルを調達して開発を加速

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通常のドローン・カメラで自分や友達のアップを撮ろうとした経験があれば、それはほとんど不可能だとわかったことと思う。

この問題を解決するために中国に本拠を置く Zero Zero Roboticsは2500万ドルの資金を調達して超小型の自動飛行ドローン・カメラ、Hoverの開発に取り組んでいる。IDGがシリーズAラウンドで2300万ドルを投資し、金額としては大部分を占めた。この他に中国のGSR VenturesZhenFund、ZUIGが加わっている。

今回のラウンドは同社として初の公開資金調達だったが、Zero Zeroは2014年から約70人のチームで自動飛行ミニ・ドローンの開発をスタートさせている。Hoverは最初の製品だが、Zero Zeroでは同じテクノロジーを用いた各種のドローンを開発する計画だ。

Hoverは1300万画素で4Kビデオ対応のカメラと多機能のソフトウェアを搭載しており、ほとんどユーザーの介入なしでさまざまなビデオが撮影できるという。

このドローンには他のもっと大型のドローン・カメラに見られるジンバル機構を備えていない。しかしZero Zeroでは独自の手ブレ防止ソフトによってビデオ画像は十分に安定化されるとしている。

振動キャンセルソフトの他にもHoverには多くのカスタム・ソフトが搭載されており、これまでにドローンを使ったことのない初心者でも容易に飛行させることができる。ソフトには空中の1点でホバリングする機能に加えて顔認識、顔追随、360度パノラマ撮影などの能力がある。

Hoverはきわめて軽量で折り畳むことができる。畳んだ状態の外観はホビー用のルーターにそっくりだ。

実際、重量はわずか240gなのでFAAに登録する必要がない。このことはFAAにドローンを登録した経験があるホビイストにはあまり関係ないが、ドローンにもFAAへの登録手続きにも不慣れな一般ユーザーには大きな魅力となるかもしれない。

Hoverはこの夏出荷の予定で、われわれはデモ機が入手でき次第テスト・レポートをお届けする予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

フロリダ大の世界初の脳波コントロール・ドローン・レース、ESPNで放映

最近ではドローンの飛行レースは珍しくない。しかしドローン・コミュニティーで始まった小さな実験がESPNテレビとの提携を含めた大掛かりなイベントに発展した

脳波でコンピュータを制御するBCI(brain-computer interface)は以前から各地で研究されている。まだ実用化としては早期の段階ではあるが、このテクノロジーは運動機能に障害を持つユーザーが義肢を操作するために用いられている。

しかしBCIテクノロジーで飛行するドローンを操作するとなると、これはまったく新しい応用だ。

先週、フロリダ大学ではBCIソフトウェアを利用してDJI Phantomドローンを操作する初のコンテストを開催した。ドローンは映画のように高速で飛び回るというわけにはいかなかったが、16人パイロットは10四方の屋内飛行区画でドローンを操縦するために努力した。

レースの見た目はやや平凡だったが、なんといっても飛行が脳で直接コントロールされているというのは驚きだ。

その仕組はこうだ。

ドローンのパイロットは個人別にカリブレーションされた脳波を電子的に読み取るヘッドセットを装着する。装着者に「何かを前方に動かす」ことをイメージするよう求めると、そのニューロン活動が脳波として読み取られる。これがドローンの操縦桿を前方に倒すデータとして記録され、次に同様の脳波が読み取られると実際にドローンを前進させるわけだ。

原理としては新しいゲームをプレイする際に固有のキーボード操作を覚えるのと変わりない。ただこの場合は用いられるのがキーボードではなく脳波を読み取るヘッドセットだという違いがある。

ビデオを見ればわかるとおり、脳波コントロール・ドローンはまだ本気のレースに使えるほどの反応速度に達していない。しかしテクノロジーの進歩は速い。近い将来BCIはわれわれの日常生活に入り込み、さまざまなデバイスを操作するのに利用されるようになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ドローンを飛ばす人たちに安全のための空域地図を提供するAirMapがシリーズAで$15Mを調達

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ドローンを使う人たちに、現時点の飛行の是非を知るための空域情報を提供するAirMapが今日、シリーズAで1500万ドルを調達したことを発表した。ラウンドをリードしたのはGeneral Catalyst Partners、これに、同社の260万ドルのシードラウンドをリードしたLux Capitalと、Social Capital, TenOneTen Ventures, Bullpen Capital, Pritzker Groupらが参加した。

3DRやDJIをはじめ、大手の消費者向けドローン企業の多くが、すでにAirMapsのサービスを利用している。また同社は最近、合衆国最大の空港の一部と協力して、各空港のフライトおよび空域情報をリアルタイムで得られるようにした。

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同社によると、新たに得られた資金は同社の空域管理ツールの開発を加速化するために使われる。

“弊社は、ドローンの利用をもっと日常化していくことに貢献したい、と考えている”、とAirMapのCEO Ben Marcusが今日の発表声明で述べている。“ドローンには世界を変える力がある、と信じている。今すでに何千名ものイノベーターたちが、ドローンのすばらしいアプリケーションを開発している。それらの中には、荷物の配送もあれば、各業界における点検検査作業、精密農業、公共安全など、多様な分野がある。ドローンのための安全で効率的なオペレーティング環境を確保することは、これらのアプリケーションの実験段階からメインストリームへ移行を促進する”。

今日は、資金調達の発表と併せて、同社顧問団に三名の新メンバーが加わったことも発表された。その三名とは、Alaska AirlinesのCEO Bill Ayer、イギリスのNational Air Traffic Servicesの元CEO Richard Deakin、そしてAdvanced Energy EconomyのCEO Graham Richardだ。

なお、社名はAirMapだが、空域地図の提供はこの種の企業の最初の第一歩にすぎない。真の目標は、商用ドローンのためのナビゲーションシステムを作ることだ。そのためにはあと数年の開発期間を要すると思われるが、当面、AirMapや同業他社は、そんな未来のための基盤を作りつつあるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

楽天が日本のドローンメーカーに投資し、まずゴルフコース上への飲み物配達でドローン利用をテスト

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日本のRakuten(楽天)がAmazonやAlibabaに続いてドローンを利用するeコマース大手の仲間入りをする。この東京の企業は日本の最大手のインターネット商業企業だが、今週はドローンメーカーへの投資と、ゴルフ場というあまり条件の良くない場所で実践試験を行う計画を発表した。

Rakutenによると、同社が投資ラウンドに参加する企業はAutonomous Control Systems Laboratory(ACSL)で、産業用のロボットやドローンを作っている日本の企業だ。ACSLは2013年に千葉大学からスピンアウトし、同社が’Mini Surveyor’と呼ぶドローンを、測量や空からの査察、モニタリングなど用に提供している。最近では、消費者向けドローンで最大手だった中国のDJIも、今後の大きな成長が望める産業部門に進出し、Sonyもやはり同じ方向を向いている

RakutenはACSLの株の20%を持つことになるが、投資額は明らかでない(公表しない)。しかし声明文は、“両者は協働して、産業用ドローンの利用においてお互いの強みを活かし、日本起源の技術とサービスで社会にイノベーションを提供していきたい”、と言っている。

しかし、その最初のテストが行われる場所は、産業とは無縁なところのようだ。NHKの報道によると両社は、千葉のゴルフコースでプレイしているゴルファーたちに飲み物やボールなどを届ける実証テストを行う。つまり、ゴルファーが自分のスマートフォンのアプリから飲み物や軽食などをオーダーすると、クラブハウスから飛び立ったドローンがコース上にそれらを届けるのだ。

これは、顧客への荷物の配達にドローンを使おうとしているAmazonやAlibabaとはかなり違うやり方だ。Alibabaは昨年、三日間のパイロットをやり、Amazonは2013年から‘Prime Air’を実験してきた。昨年Amazonは使用するドローンをアップデートし、最初のドローンよりも大型で、しかもドローンと通常の飛行機のハイブリッドのようなデザインになった。

Rakutenのドローンへの関心は、同社が発表した成長のための新戦略がその下地にあるようだ。その戦略の一環として同社は東南アジアのeコマースマーケットプレースを閉鎖し、同社が全世界的に保有する資産の内3億ドルあまりを償却した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

楽天とUTECが千葉大発のドローンスタートアップに出資、5月にもゴルフ場で実証実験

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Amazonが「空飛ぶ配達ドローン」の実現に向けて動いているようだが、国内でも楽天がスタートアップと組んで実証実験を開始する。実験のパートナーとなるのは、千葉大学発のドローンスタートアップである自律制御システム研究所(ACSL)だ。同社は3月28日、東京大学エッジキャピタル(UTEC)および楽天から総額7億2000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。

ACSLは2013年11月の設立。千葉大学・野波健蔵研究室で1998年から行われている還元自立型ドローンの技術をベースに、産業利用可能な純国産ドローンの開発進めている。

両者は5月から千葉県御宿町のゴルフ場で実証実験を行う予定。ゴルフ場の利用者に対して,飲み物やゴルフボールなどを届けるサービスを提供するとしている。

またこれとは別に、楽天は千葉市が4月から国家戦略特区で実施する配達ドローン関連の実証実験にも参加する予定。この実験には楽天やACSLヤマト運輸なども参加する予定。

合衆国上院で審議中のドローン法案は配達ドローン用のルール策定を2年以内に、と要請

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合衆国上院の商業科学運輸委員会が今日(米国時間3/16)、連邦航空局(Federal Aviation Administration, FAA)の再認可法案を承認した。上院議員HellerとCantwellによる法案に対する修正で、同委員会はFAAに、配達用ドローンのルールを2年以内に作るよう命じた。

法案はまだこのように上院で審議中であり、採決は来月になる予定だ。

この再認可法案の最初のバージョンでは、商用ドローンの運用者に関する規則がまだ不十分だったため、今回の修正は、AmazonやGoogleなどがドローンを配達目的で使う場合の一連のルールを作るよう、FAAに求めている。

“この節の立法化から2年以内に運輸長官は、小型の無人航空機システムの運用者がそれを充当または雇用して合衆国国内で行う物産の運搬を認可するための、最終的なルールを発行すべし”、と修正は述べている。

これらのルールでは、配達ドローンを使いたいドローン運用者の資格証明をFAAが確立することになるだろう。それらには、きわめて高度に自動化されたドローンの編隊なども含まれる。修正はまた、この資格証明が(ドローンと申請者の)パフォーマンスの評価に基づき、安全性を重視したものであるべき、と求めている。

この公的資格証明は、AmazonやGoogleなどドローンを配達に使おうとしている企業が、かねてから求めていた。たとえばAmazonの提案では、ドローンをその安全性機能で複数のランクに分類する、となっている。そして、完全な自動飛行が認められた機種のみを、配達用に使ってよい、とか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ParaZero SafeAirはドローンを軟着陸させるパラシュート―完全自動でバッテリー切れにも対応

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ドローンは高価なガジェットだが、残念ながらいずれ必ず墜落する。イスラエルのスタートアップ、ParaZeroはこの問題に解決策を提案している。パラシュートだ。 ParaZeroのSafeAirはドローンのトップに取り付けるカプセルで、射出式パラシュートを内蔵している。作動は1秒以内で、非常に低い高度でもドローンを安全に着陸させることができるという。

ParaZeroではこのパラシュートはユーザーからのコマンドなしに自動的に作動するとしている。つまりドローンがビルの向こう側に回りこんで見えなくなったとたんにバッテリーが切れるというような状況でも自動的にパラシュートが開くわけだ。

SafeAirはエアバッグのドローン版といえるだろう。当面ターゲットとするユーザーはホビーイストで、市場に最初に出るSafeAirは3DR Solo用だ。ParaZeroはこれまでもDJIと協力してきた。将来はホビー市場だけでなく、プロ市場にも対応させたいという。

ParaZeroは 2012年に航空安全の専門家チームによって創立された。 ParaZeroのCEO、Eden AttiasはTechCrunchの取材に対して「われわれはホビー向け小型ドローンから数百キロもある商用大型ドローンまですべてに対応させていく」と語った。ParaZeroでは世界初の実用的有人マルチコプターMartin Jetpackのパラシュートも手がけている。

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Attiasはドローンの将来についてこう語った。「将来、われわれの生活にドローンが大きな役割を果たすようになることは明らかだ。空中撮影、宅配、ホビーなどあらゆる応用が考えられる。そうなればドローンの機能として自身を墜落の衝撃から守ると同時に地上の人々や施設にダメージを与えないような安全性を組み込むことが最優先となる。SafeAirは自動車のエアバッグ同様確実に作動する信頼性の高さからしても、この用途にもっとも適したソリューションだと信ずる。われわれのシステムはバッテリー切れなどドローンの飛行継続に致命的な支障が生じた場合、完全自動で作動する。さらに重要な点だが、作動が高速であり、広範囲に安全を保障する」。

ParaZeroでは3ヶ月前から業務拡大のための資金を募集中だ。 ともあれ、重く、高価なドローンを飛ばすユーザーはクラッシュの際の自他の安全を確保するためのなんらかのシステムを必要としているこは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

バズーカ砲SkyWall 100は大きなネットでドローンを捕獲する…ターゲット追跡を電脳化

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ドローンによる世界征服が目の前に迫っているが、SkyWall 100は、それを防ぐと称するデバイスのひとつだ。それは基本的にはスマート(電脳)なバズーカ砲で、ネットの入った容器を撃ち、100メートル先までのドローンを捕らえる。どかん!と一発。

容器弾に入った大きなネットが途中で広がり、ドローンに命中すると、ドローンのローターにからみつく。そしてパラシュートが文明人のようにやさしく、ドローンを地上に戻す。このデバイスを作ったOpenWorks Engineeringは、一般公開しないイベントや建物をドローンから守る、と売り込んでいる。あなたの家を隣人たちの覗きから守る、という製品ではない。

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この肩かけ式のデバイスは、‘スマート’というだけあって、インテリジェントなシステムがあり、対象のドローンの照準をロックする。照準合わせも発射のタイミングも、システムが人間オペレーターに教える。ドローンの距離と方向に合わせて、射撃角度を計算する。その技術は、TrackingPointのスマートガンに似ていて、そっちは誰もが数百メートル先の標的に命中させられる本物の銃だ。

同社の上級機種SkyWall 200には、三脚のような半恒久的な発射台があり、射程もSkyWall 100より長い。SkyWall 300もあって、こちらは、施設などに恒久的に据え付けておけるタレット(砲塔)のようなデバイスだ。同社によると、300には追跡と発見の機能があり、オペレーターがリモートでコントロールできる。

ドローンの技術が進歩すると、アンチドローン技術も対応して進歩する。SkyWallのソリューションは、「網」というローテクと、最先端の追跡システムを組み合わせている。他社製品は、電波を使ってドローンの通信を妨害したり、大型のドローンで小さなドローンを捕獲したりする。

SkyWallは価格を公表していないが、年内には発売できる、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

不法飛行のドローンを強制着陸させるために、訓練した鷲に襲わせるオランダ警察

ドローンを飛ばす民間人がますます増えているから、スタジアムとか政府の建物などの上空を飛ぶ操縦の下手なドローンをできるだけ早く地上に下ろしたい、という当局のニーズも指数関数的に膨らむ。

でもドローンメーカーはデバイスのコントロールを警察などが横取りするためのバックドアを今のところ提供していないから、当局筋は、飛行中のドローンを安全に下におろすための方法を、独自に考案しなければならない。

オランダのGuard From Above社は、訓練した猛禽類(鷲、鷹、…)にUAVを撃墜させるという、画期的な方法を開発した。

同社は主に、“国内だけでなく各国政府のセキュリティ機関”のための仕事をしているが、今はオランダ国家警察とパートナーして、猛禽類を利用するドローンの強制着陸方法の実用性を、試験している。

幸運にもオランダ国家警察は、鷲を使ってドローンを下におろす方法が最高にクールだと認めてはいるが、どんな場合にも使えるとは思っていない。そこで彼らは、鷹や鷲を使えない場合に備えて、“網や電子的方法”も探している。

当然ながら、法執行機関がドローンを下ろす最良の方法を探しているのは、オランダだけではない。先月、東京の警察が公開したビデオでは、警官たちが複数のドローンに大きな網を持たせて、小さなドローンを飛行中に“捕らえている”。

なお、鷹や鷲は生き物なので、オランダ国立科学研究所は、鳥たちが職務中に傷つかない方法を研究中だ、と宣言している

Feb 01, 2016 16:43

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

登録制の開始から30日、約30万名のドローンオーナーが登録とFAAが発表

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連邦航空局(Federal Aviation Administration, FAA)が今日(米国時間1/22)、同局のオンライン登録システムを利用して登録をしたドローンオーナーが、およそ30万名である、と発表した。そのサイトは30日前に立ち上がり、今日までは5ドルの登録料金が実質無料(即時返金)、とされていた。

最初の二日で45000人が登録したが、これがおそらく最大のラッシュだろう。でもFAAは、今でも毎日、着実な登録数がある、と言っている。

登録は保有しているドローンの登録ではなく、ドローンのパイロットとしての人間の登録だから、ドローンの台数は30万よりもたぶん多い。オーナーは自分の登録番号を、何台でも複数のドローンに付与できる。

FAAは、ホリデイシーズンのドローンの売り上げを100万近い、と予想していた。もしそうだったら、今ごろは未登録オーナーのドローンがあちこちで飛んでいることだろう。個人的には、100万という予想は多すぎる、と思うけど。

ルールを復習すると、重さ0.55〜55ポンドのドローンを保有していてそれを屋外で飛ばせたい人は、登録が必要だ。今日一台買った人は、飛ばす前に登録しなければならない。ドローンを12月21日よりも前から持っていた人はやや遅れてもよいが、それでも2016年2月19日までには登録しないと、違法になる。

登録サイトとそのシステムは、3月21日までは民間企業が運用を代行するが、その後どうなるかはまだ分からない。この日限自体も、今後変わるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Aerodromeが初のドローン専用民間空港をネバタ州に開設予定

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Aerodromeはネバタ州ボルダー市と協力し、初のドローン専用の民間空港を開設しようとしている。エルドラド・ドローンポートだ。FAAがアメリカで認可した数少ないUAS(無人航空機)テスト場の1つだ。

そこではドローンのトレーニングやメンテナンス、民間ドローン業界と個人のドローンパイロットが必要とするサポートを提供する予定だ。同社はすでにドローン操作を教える施設をミシガン州デトロイト、ネバタ州ヘンダーソンで運営している。

彼らは3年内にもドローンポートと併設するドローンのトレーニング施設の建設を完了させる予定だ。彼らのチームはすでにボルダーにある5エーカー(約20234平方メートル)の囲いの中で運営を始めているという。

私たちはCESでAerodromeに会った時にインタビューを行った。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter