ChromiumベースのEdgeブラウザーが公式プレビュー

Microsoft(マイクロソフト)は、米国時間4月8日、Chromiumエンジンを搭載したEdgeブラウザーの最初の公式バージョンを、Windows 10用にリリースした。最初のデベロッパー向け、およびカナリービルドは、ここからダウンロードできる。カナリービルドは毎日、デベロッパービルドは週1回のペースで更新される予定だ。もう少し経てば、ベータチャンネルも、そして最終的には安定版チャンネルのリリースも期待できる。

Microsoftは、このプロジェクトについて昨年12月に初めてアナウンスした。そのニュースは、やはりかなり物議を醸した。Microsoftは自らのブラウザーエンジンを棄ててまで、オープンソースのエンジンを選ぶのかと。しかも、オープンソースとはいえ、いまだGoogleの強い支配下にあるものを。そうなれば、ブラウザーエンジンはほとんど2つに集約されてしまう。GoogleのChromiumとMozillaのGeckoだ。

私は、先週あたりに出た最新版のビルドを使ってみた。Microsoftの新しいChromiumベースのEdgeブラウザーを使ってみて最も注目すべきことは、まったく注目すべき点がないように感じられることだろう。それは紛れもないブラウザーであり(最初のリリースにつきもののバグはいくつか見られるものの)期待した通りに動作する。それは良いことだ。Windowsユーザーであれば、新しいEdgeをデフォルトのブラウザーとして難なく使用でき、それは何事もなかったかのように動く。その一方で、少なくともこの段階のプロジェクトでは、Chromium版のEdgeを、Google自身のChromeブラウザと区別するものがほとんどない。

ただし、Windowsエコシステムへの統合が深まるにつれて、それもだんだん変化していくだろう。今のところ、これはほんとうに最初期のプレビューであり、ウェブサイトと拡張機能のデベロッパーに対して、サイトやツールのテスト環境を提供するためのものなのだ。

とはいえ、すでにMicrosoftの他のサービスと統合されている部分もいくらかは存在する。現在、Edgeのプレビュービルドをインストールする際には、新規タブのレイアウトを選択することができる。選択肢は、検索バーといくつかのブックマークだけを配置した非常にシンプルなものと、Bingのものに似た、きれいな写真を背景に設定できるバリエーションだ。さらに、Microsoft Newsの最近の主なニュースを表示する機能も、新規タブページをパーソナライズするオプションとして用意されている。

Microsoftによれば、タブの管理や、その他の特徴的なUIを強化する過程で、自社のブラウザーを他社のものから差別化する方法を検討していくということだ。

この最初のプレビューでは、いくらかの同期機能もすでに利用可能となっている。ただし、いくつかのヌケもある。たとえば、ブックマークは同期するが、機能拡張、閲覧履歴、設定、開いているタブ、アドレスやパスワードは同期しない。そうした部分は、今後のビルドで動くようになるはずだ。

今のところ、利用可能な検索エンジンはBingだけ。それについても、まちがいなく今後のビルドで変わるだろう。

Microsoftが優先しているのは、完全なエンドツーエンドのブラウザコードベースをユーザーに提供すること、Windowsの更新サイクルとは別に定期的な更新をプッシュし、同時にユーザーからテレメトリデータをプルすることを可能にするエンジニアリングシステムを構築することだという。

私が遭遇したバグのほとんどはマイナーなものだった。ただし、Netflixには何度も悩まされた。私が試した限り、他のすべてのビデオサービスは問題なく動くのだが、Netflixのホームページはしょっちゅうガクガクしたり、数秒間反応しなくなったりした。

まあ、それは例外だろう。新しいEdgeをデフォルトのブラウザーとしてほぼ1週間ほど使ってみたが、同じような問題に出会うことはめったになかった。ほとんどは、すでに「うまく動いて」いる。PDFもブラウザー内で、期待通りに読むことができる。Yubikeyによる2段階認証を使ってGmailにアクセスするのも、何の問題もなかった。複雑なウェブアプリも、素早く、問題なく動いた。私が日常的に利用しているLastPassなどの拡張機能も、シームレスに動作した。Googleのストアからインストールした場合も、Microsoftのライブラリからインストールした場合も、まったく同じだった。

いくつかのベンチマークも実行してみた。もちろん驚くべきことではないが、EdgeとChromeの最新バージョンは、実質的に同じ結果を示す場合が多かった。開発のこの段階で、ベンチマークについてうんぬんするのは気が早いが、それでも結果は期待を裏切らないものだと言える。

今回のリリースでは、新しいEdgeで拡張機能を利用する方法を、初めて公式に目にすることにもなる。Microsoftは、独自の機能拡張ストアを提供する予定だが、それはむしろ当然のこと。しかし設定を切り替えるだけで、サードパーティのマーケットプレイス、つまりChromeウェブストアから拡張機能をインストールして使うこともできるようになるのだ。拡張機能のデベロッパーは、自分のツールをMicrosoftのストアに追加したければ、基本的に既存のChrome用の拡張機能を、そのまま持ってくればいい。

Microsoftは、新しいEdgeを、当然ながらWindows 7とWindows 8でも使えるようにすると約束している。さらにMac版も登場する。ただし現時点では、この最初のバージョンは、64ビット版のWindows 10専用となっている。それ以外のバージョンの開発も進行中だが、Microsoftによれば、それらは単にWindows 10版ほど進捗していないだけだそうだ。また、この最初のリリースは英語版のみだが、ローカライズされたバージョンも近々リリースされるだろう。

もちろん誰でもこのリリースをダウンロードして試してみることができるのだが、Microsoftでは、今のところ技術に精通している人以外にはお勧めしない、と強調している。この最初のリリースは、はっきり技術者を対象としたものなのだ。しかし、これから数か月以内に、Microsoftがさらに機能の充実したベータ版を配布し始めるのは間違いない。そしてその時には、より広い範囲のユーザーに向けたものとなるはずだ。それでも今すぐ試したいのであれば、あなたの技術レベルはどうであれ、誰も止めはしない。

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

K-PopグループBlackpinkの「Kill This Love」がプレミアも含めYouTubeで新記録

韓国で人気トップのポップグループであるBlackpinkの最新のビデオが、YouTubeの記録を更新した。Googleのスポークスパーソンは本誌TechCrunchに、「Kill This Love」が3日未満というこれまでで最速のスピードで1億ビューに達したことを確認した。また投稿後の最初の24時間のビュー数5670万も音楽ビデオとして新記録だ。

また、Blackpinkの最初のシングルでそのEPのタイトル曲でもある「Kill This Love」は、YouTubeプレミアでピークの同時ビュー数が97万9000に達し、最大のプレミアになった。これまで同時ビュー数82万9000でYouTubeプレミアのトップだったのは、12月のアリアナ・グランデの「thank u, next」だった。YouTubeが新しいクリエイターツールの一環としてプレミアをローンチしたのは昨年の10月だ。クリエイターはこの機能でリリース前にビデオを宣伝するランディングページを作れ、そこにはライブのビデオなどによるチャット機能もあり、YouTubeがもっと直接的にTwitchと競合できるようになる。

「Kill This Love」はiTunesでも新記録を打ち立てた。すなわち米国ストアでアジアの少女グループが1位になったのは、これが初めてである。

韓国最大の音楽レーベルであるYG Entertainmentが作った女性4人組のBlackpinkは、最も人気の高いK-Popグループのひとつだ。2016年のデビュー以来、アジアを中心に大量のファンを獲得していたが、今月後半のロサンゼルスを皮切りに最初の北米ツアーを開始し、BTSに次いで西欧の市場のメインストリームを狙っている。その歌詞は常に韓国語と英語のミックスだったが、「Kill This Love」はさらに多言語性を明確に打ち出して訴求ターゲットを広げようとしている。

画像クレジット: YG Entertainment

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

PinterestがIPO公募価格を15〜17ドルに設定、時価総額は1兆1800億円に

ピンされた画像を通じてアイデアやコンテンツを見つけたりシェアしたりできるソーシャルメディアプラットホームのPinterest2週間前にIPO申請したが、米国時間4月8日にアップデートされたS-1書類を提出した。そこでは、売り出す7500万株の1株あたりの価格は15〜17ドルに設定している。このレンジだと、Pinterestが調達する額は11億2500万〜12億7500万ドルとなる。評価額という点では、クラスA、クラスB、そして追加のクラスBのオプションを計算すると、1株16ドルの場合の時価総額は106億4000万ドル、フルレンジは100億ドル(1株15ドルで計算)〜113億ドル(1株17ドルで計算)となる。

これはなかなか厳しい予想だ(あるいは保守的と思う人もいるかもしれない)。というのも、そうした数字は2017年に私募で資金調達したときの評価額123億ドルよりも20億ドルほど下回っているからだ。ソーシャルメディア業界において、アイデアのシェアやリンクといった分野ではPinterestはFacebookと競争を展開し、eコマース分野ではAmazonやeBayなどたくさんの競争相手がいる。

PinterestのIPO主幹事はGoldman Sachs、JP Morgan、そしてAllen & Coだ。サンフランシスコ拠点のPinterestはニューヨーク証券取引所で銘柄コード「PINS」で取引されることになる。

オリジナルのS-1では、2018年12月31日までの1年間の売上高は7億5590万ドルで、2017年の4億7280万ドルから増えたことが明らかになった。2016年初め以来、月間アクティブユーザー数はおおよそ倍になり、昨年後半は2億6500万だった。一方、損失は昨年は6290万ドルで、2017年の1億3000万ドルから縮小した。

Pinterestは2016年以来、累計で15億2500万ドルの売上高となっている。また、Pinterestはこれまでに15億ドルの資金を調達し、2017年の評価額は123億ドルだった。投資家リストにはBessemer Venture PartnersAndreessen Horowitz、FirstMark Capital、Fidelity、そしてSV Angelが名を連ねる。

2018年9月には、デスクトップとアプリでの月間アクティブユーザー数が2億5000万で、これは前年より25%アップし、半分以上が米国外のユーザーによるものだと明らかにした。Pinterestは2018年に広告収入として7億ドルほどを生み出し、これは新しいフォーマットやオプションの提供を開始した2017年から50%アップとなった。

もともとPinterestはGoldman SachsとJP Morganを指名した後に株式公開の書類を内々に提出した。年間売上高が10億ドル以下であれば内緒で申請することができる。だから、そうしたスタートアップは注目を集めることなく、IPO準備のやり取りができる。

Pinterestの株式公開の動きはテック企業のIPOラッシュの最中にあったが、そうした新規株式公開のすべてがバラ色というわけではない。Pinterestより前に華々しくデビューしたLyftの株価は公開後に大きく下がり、このところ少しずつ公開時の価格に戻してきている。

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(翻訳:Mizoguchi)

企業と社員のアップル製デバイス管理を自動化するFleetsmithが海外進出を目指す

Fleetsmithは2016年に、クラウド上のApple(アップル)製デバイスを管理することをミッションとしてローンチした。同社はAppleのDevice Enrollment Program(日本語ページ)を利用して、これまでは複雑だったITの活動を単純化する。同社は昨年そのサービスを大幅に充実し、そして米国時間4月8日、Menlo VenturesがリードするシリーズBのラウンドで3000万ドルを調達したことを発表した。

Tiger Global ManagementとUpfront Ventures、およびHarrison Metalがこのラウンドに参加した。契約の条件として、MenloのパートナーですNaomi Pilosof Ionita氏が同社の取締役会に加わる。彼女の同僚であるMatt Murphy氏が取締役会のオブザーバーになる。同社発表のデータによると、これで同社の調達総額は4000万ドルあまりになる。

同社の共同創業者でCEOのZack Blum氏によると、最初のミッションは痛点の解消を目指し、共同創業者はAppleのデバイスを管理する現代的なアプローチを手探りで探した。Blumはこう説明する。「Fleetsmithを利用すると、顧客企業はデバイスを社員たちに直接配布できる。そして、それをもらった社員はWi-Fiに接続し、デバイスは自動的に管理システムに登録される」。

彼によると、このような自動化と、同社プロダクトのセキュリティおよびインテリジェンスの機能が合わさって、ITはデバイスの登録やアップデートについて心配する必要がなくなる。社員は、世界中のどこにいてもよい。

最初は主に中小企業に問題解決を提供していたが、最近では規模の大小を問わず、ワークフォースが分散している企業が主な顧客だ。そういう企業にとっては、どこからでも自動的に登録ができるのでとても便利だ。登録が完了したら顧客企業は、会社の全社員にセキュリティアップデートをプッシュしたり、必要ならアップデートを強制できる。ただし社員がクライアントところで会議に出ていることもあるので、そのようなアップデートができない場合には、強力なリマインダーを送る。

昨年同社は、ITが管理下のすべてのデバイスを一望にできるために、ダッシュボードを開発した。それを見ると、個々のデバイスの健康状態や問題点が分かる。たとえば、ディスクの暗号化をやっていないMacBook Proが数台見つかるかもしれない。

このダッシュボードは、Office 365やG Suiteのアイデンティティ管理部位に統合できる。ITはこれら両ツールから直接に社員をダッシュボードへインポートし、すると社員はFleetsmitこれらツールの認証情報でサインインできるから、全社員を管理下に収めることが迅速にできる。

スクリーンショット提供: Fleetsmith

Fleetsmithはまた、Managed Service Providers(MSPs, 各種のマネージドサービスのプロバイダー)とのパートナー事業により、そのリーチをさらに広げた。MSPsは中小企業のITを管理しているから、彼らとの関係を構築すればFleetsmithの拡大も迅速に行える。

現在同社は社員数30名、顧客企業数1500社に成長しているから、このやり方がうまく行ってるようだ。今回の新たな資金は今後のさらなる社員増と、プロダクトの能力拡大、そして海外進出に充てられる(これまでは米国市場のみ)。

関連記事: 中小企業の多様なApple製品の利用を自動化クラウドサービスで管理するFleetsmith$7.7Mを調達(同社シリーズA時)

画像クレジット: MacFormat Magazine / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

企業向けアンケートツールのクリエーティブサーベイ、Sansanから2億円を調達

クリエイティブサーベイ前代表の田口亮氏(写真左)と、新たに代表に就任した菊池孝行氏

企業向けのアンケートツール「CREATIVE SURVEY」を提供するクリエイティブサーベイは4月8日、名刺管理のSansanから2億円を調達したと発表した。また、4月1日付けでこれまで同社の代表取締役を努めてきた田口亮氏に代わり、2012年より同社セールス部門のバイスプレジデントを務めてきた菊池孝行氏が代表取締役に就任した。

CREATIE SURVEYは、企業がもつ定量的なデータに加えてユーザーの声という定性データを顧客理解に活用するためのアンケートツールだ。法人向けの他に年299ドル〜利用できる個人プランも用意されている。

そのクリエイティブサーベイは今回、Sansanから資金を調達し、法人向けのアンケートツールを強化してDMP(データマネジメントプラットフォーム)やSFA(営業支援システム)などの機能を付け加えていくという。それにより、顧客企業の営業活動の効率化を図る。

一方のSansanは、本体からの2億円出資について「当社は『ビジネスにおける⼈と⼈との出会い』をデジタル化することにより、世の中にない価値を⽣み出してきました。CREATIVE SURVEY も同様に、『顧客や市場の感情や声』というこれまで定量的に表せなかったものをデジタル化し、価値を⽣み出しています。双⽅の事業の⽅針が同じ⽅向を向いており、互いにシナジーが⽣み出せると判断し、今回の出資に⾄りました」(新規事業開発室 室長 林祐樹氏)と話す。

クリエイティブサーベイにとって、これが初めての資金調達になる。2014年7月の設立から約5年が経過しようとするタイミングだが、それについて「製品やサービスによる素晴らしい体験を提供しつづけるためには、⼈間的な質感や感情を含んだ『お客様の声』を汲み取って、良質なコミュニケーションを継続的に保ち、把握をし続ける必要がある。そのような企業のニーズ増加を感じ、ビジネスをもっと大きくしたいと考えた」とコメントしている。

Gizmodo/Onionグループを投資ファンドのGreat Hill Partnersが買収

テクノロジーニュースのGizmodo、風刺サイトのOnionを運営するメディアグループに新しいオーナーが誕生した。非上場企業投資ファンドのGreat Hill Partnersがこれらのメディアを買収し、G/O Mediaと改称したことを発表した。

この買収の一環として、G/O MediaのCEO(兼投資家)にJim Spanfeller氏が就いた。Spanfeller氏は以前、Forbes.comのCEOを務めており、Daily Mealを運営するSpanfeller Media Groupを創立したことでも知られている。Spanfeller氏は次のように声明を出している。

デジタルメディアの世界は最近再び根本的な変革期を迎え、読者と広告主の多様化したニーズに応えられるユニークなチャンネルとして再認識されつつある。この分野における最大のプレイヤーとしてG/O Mediaはこのダイナミックな状況を活かすために理想的な立場にある。すばらしい実績を挙げてきたチームと協力してさらにオーディエンスを拡大し、読者の生活を豊かにすると同時に広告主にも一層高い価値を与えるために努力できることを喜ばしく思う。

声明によれば、新しいG/O Media Groupは月間ユニーク訪問者が1億人いるという。GizmodoグループにはGizmodo自身に加えてDeadspin、Jezebel、Kotaku、Lifehackerなどのサイトがある。当初はGawker Mediaの一部としてスタートしたが、Gawkerがハルク・ホーガン氏ことTerry Bollea氏との訴訟に敗れて倒産した後、Univisionに買収された。

この買収はスペイン語系テレビネットワークのUnivisionが英語メディアにおけるプレゼンスを高める努力の一環で、同グループは同時にThe Onionの株式も取得した。しかしUivisionは こうした英語メディアを損失処理し、買い手を探していると報じられていた。.

Wall Street Journalはいち早く、Great HillがGizmodoをポートフォリオに加えるべく交渉を始めていると報じた。新たな記事では買収額はUnivisionが2016年に支払った1億3500万ドルより大幅に安いと述べている。Great Hillは以前Vivek Shah氏が出版社のZiff Davisを買収するのを助けた。同社は後にj2 Globalに売却された。.

一方、BustleのオーナーBryan Goldbergに別途買収されて再建されたGawkerだが、今年に入ってライターが大挙会社を去るなど苦戦している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Netflixの「カウボーイビバップ」実写版、主要キャストが決定

Netflixが手がける「カウボーイビバップ」の実写ドラマシリーズで、「スタートレック」などへの出演で知られるジョン・チョーが主演することが明らかとなった。

チョーが演じるのは、カウボーイビバップの主人公、スパイク・スピーゲル。そのほかにも、スパイクの相棒、ジェット・ブラックをムスタファ・シャキール、ヒロインのフェイ・バレンタインをダニエラ・ピネダ、スパイクの宿敵のビシャスをアレックス・ハッセルが演じることが発表された。

Netflixは2018年11月、カウボーイビバップの実写ドラマシリーズ化を発表した。

エピソードは全部で10本。脚本は「マイティ・ソー」シリーズのクリストファー・ヨストが担当、アニメ版の監督を務めた渡辺信一郎氏は「コンサルタント」として参加する。

(本稿は米国版TechCrunchの記事を翻訳・編集したものです)

[US版TechCrunchの記事はこちら]

見逃し番組配信アプリ「TVer」のテレビ版が登場、ソニーのブラビアやFire TVで視聴できる

民放公式テレビポータルの「TVer」(ティーバー)は4月8日、「TVerテレビアプリ」を4月15日に公開することを発表した。これにより、家庭用テレビで民放各局のドラマやバラエティーといった番組を好きな日時に楽しめるようになる。アプリは無料でダウンロードでき、利用料もかからない。

対応するのはAndroid TVとFire TVで、Apple TVには非対応。具体的な対応機種は、2015年以降に発売されたAndroid TV機能を搭載するソニーのブラビアとAmazon Fire TVシリーズとなる。

「TVer」は、在京民放5社の日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビが共同運営するテレビ番組のネット配信アプリ、現在は在阪民放5社の毎日放送、朝日放送テレビ、テレビ大阪、関西テレビ、読売テレビを含めた10社が参加しており、約200番組を広告付きで無償配信している。

日本のテレビ局は欧米に比べるとネット配信においては後手に回っており、これまで視聴者が見たいときに見られるという環境をあまり整えてこなかった。ネット前提の時代にもかかわらず、注目スポーツの中継をライブ放映せずに、ゴールデンタイムに録画放映するという暴挙に出る局もある。

これまでTVerは、スマートフォンやタブレット端末では専用アプリ(iOSAndroid)で、PCではウェブサイト経由で視聴できたが、今回のAndroid TVやFire TVへの対応で、リビングにいながら家族や友人と見逃したテレビ番組を好きな時間に視聴する環境が整ったことは一歩前進だ。

Apple TV+

残念なのはApple TVのtvOS用アプリが配布されない点。アップルは、今秋に日本を含む世界各国で「Apple TV+」アプリの配布を予定しているので、ぜひともTVerのtvOS版の配布、もしくはApple TV+アプリ内のサービスとして対応してほしいところだ。ちなみに、TverだけでなくApple TV+アプリの対応機種に入っているFire TVは、国内で今後さらに存在感が高まるだろう。

TikTokの次の野望は未来のミュージックスター発掘

TikTokにはたくさんの音楽が必要だ。本当にたくさんの。この短尺動画サービスは、中国で口パクアプリとしてスタートし、Douyinと呼ばれていた。その後寸劇やライフハックなど別のカテゴリーのコンテンツも増えてきたが、音楽は同アプリの中心的要素であり、数億人のユーザーがビデオクリップにサウンドトラックを追加することが習慣になった。

そして、世界で10億近くダウンロードされたVineライクなアプリは、コンテンツクリエイターのために良質の楽曲を確保することを真剣に考え始めた。TikTokは日本と韓国で音楽の人材をスカウトする取り組みをスタートさせた。それ以前には、親会社であり世界で最も評価額の高いスタートアップ、Bytedanceが拠点を置く中国でも同様のプログラムを開始している。

Spotlightと呼ばれるそのオーディションは、TikTokを通じてデジタル的に行われる。アーティストは自分の作品をTikTokに投稿し、勝者は最終的に同社が提携する21のレーベルパートナーおよびパブリッシャーに紹介されてレコーディングの機会を得る。その結果TikTokユーザーは真新しい楽曲群から選んで自らの作品にひと味加える。

ユーザーは、TikTokが世界各地のレコード会社と提携して蓄積してきた著作権付き楽曲をすでに利用可能だ。中国だけで800以上のレコード会社と契約を結んでいると同社は言っている 。その中にはUniversal Music GroupとWarner Music Groupという大物も入っている。ユーザーは自作のサウンドトラックをアップロードすることもできる。

音楽マーケターたちはTikTokやVineのような短尺動画アプリに飛びついてアーティストを売り込んだ。聞くことを目的に作られた音楽ストリーミングアプリと異なり、TikTokにはソーシャル機能が組み込まれており、アーティストとファンの双方向の関係を作ることが可能なので、ファンは同プラットフォームのハッシュタグチャレンジの一環として、アイドルの歌のリミックス、ハンドバンス、口パクなどをよく行う。実際、韓国のボーイズバンド、BTSやガールズバンドのBlackpinkは、新曲のプロモーションにTikTokを利用している。

TikTokはSpotlightを、「独立アーティストを発見して成長を支援する」プログラムであると紹介している。マーケティング支援を受け音楽業界幹部とつながりが持てること以上に、TikTokがアーティストにどんな経済的利益を与える計画をもっているのかは不明だ。

TikTokのバイラル楽曲は、それを演じるアーティストに注目を向けさせられるかもしれないが、焦点は必ずしも音楽にはなく、15秒のビデオクリップを引き立てるのが本来の目的だ。多くの場合、楽曲が人気を博すのは耳について離れないからであったり、特定の流行に合っているためであり、必ずしもその音楽が「良い」ことが理由ではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

決められた正解がなく思考プロセスを重視する中学・高校生向け補助教材のエナジードがWiLから4.4億円調達

中学・高校生向け補助教材の開発を手がけるエナジードは4月8日、WiLを引受先とした4.4億円の第三者割当増資を実施した。同社としてはシードラウンドでの調達となる。

左から、エナジード代表取締役の氏家光謙氏、WiLパートナーの難波俊充氏

同社は、「『AIやロボットには代替の効かない、これからの時代に人が求められる力』を全国に展開する」というビジョンを掲げて、2016年より中学・高校生向けの補助教材「次世代型キャリア教育ENAGEED」の提供を開始。ENAGEEは、7冊のワークシートとムービーで構成されていおり、全国160校以上の国公私立の中学・高校のほか、学習塾で採用されているとのこと。具体的には、同志社中学校、立命館宇治中学校、滝川中学校・高等学校、三重県立聾学校、埼玉県立草加西高等学校、帝塚山中学校・高等学校、英進館、田中学習会など。

この教材は、決められた正解が一切なく、思考プロセスを示す事例と自身の考えを書き込むワークシートの組み合わせによる学習方式になっているのが特徴だ。

今回の資金調達により、ENAGEED の国内需要拡大に伴う人員の確保のほか、教材クオリティの向上、教師へのサポート強化、海外事業展開などを推進するという。国内外でWiLと資金面以外の連携も進めて事業を展開していくとのこと。

オンライン結婚式準備サービス運営のリクシィがXTech Venturesなどから約1.6億円調達

オンライン結婚式準備サービス「Choole」(チュール)を運営しているリクシィは4月8日、プレシリーズAラウンドとして約1.6億円の資金調達を発表した。XTech Ventures、SMBCベンチャーキャピタル4号投資事業有限責任組合、個人投資家8名を引受先とする第三者割当増資による調達となる。同社の資本金は、資本準備金含み合計2億7162万円になったとのこと。

Chooleは、ウエディングドレスやヘアメイクなどの必要なアイテムを自分の好みで選んだうえで結婚式場を決められるサービス。今回の資金調達で、中長期的なサービス運営体制を強化する。また今回の資金調達にあわせて、スクリーンショットを送るだけで結婚式場やドレスを提案してくれる「Chooleスクショリコメンド」のサービスを開始する。同サービスをべースに、ユーザーの嗜好に合わせた結婚式場やドレス、ショップ、クリエイターなどをAIにより提案できる新機能の開発を目指す。

同社によると、提供中のウエディングプラットフォーム事業である「gensen wedding」(ゲンセンウエディング)は、サービス開始以来350組以上の結婚式のプランニングを手掛けているとのこと。

GPSの「2000年問題」が終了、週番号ロールオーバーを迎えた

GPSの1つの時代が終わり、次の時代が始まろうとしている。これは時刻と位置をGPSから得ている(古い)デバイスやサービスに影響を与える可能性がある。ほとんどのシステムはUTC(協定世界時)から時刻を取得している。しかしGPS衛星搭載の原子時計はこれとは別の独自の0GPS時刻で作動している。しかしこのタイミング信号は非常に正確で世界中あらゆる場所で利用できるため、多くのシステムで時刻と周波数の基準としてGPSが利用されている。

当初、GPSが実装されたとき、日付フィールドには10ビットが割当てられた。グレゴリオ暦の年/月/日という形式を利用する一般のシステムとは異なり、GPSの日付はWN(週番号)が用いられている。つまり年、月が存在しない。GPSからブロードキャストされる日付データは毎週1ずつ増加する。そのフィールドが10ビットなので1024週ごとにゼロにリセットされる。これがGPSロールオーバーだ。

GPS週は1980年1月6日にスタートし、1999年8月21日深夜0時にWNはゼロに戻った。これが最初のロールオーバーだった。グリニッジ標準時4月7日の0時(日本時間4月7日午前8時59分41~42秒)にWNは2度目のリセットを迎えた。これはレガシーシステムに問題を起こす可能性がある。携帯網を含めて各種のインフラはGPSデータを利用している。たとえばアメリカの電力網はGPSのタイムスタンプを利用している。エネルギー省によれば、「電力システムの各種コンポーネントが協調動作することを可能にするグリッド機能はGPSのデータに依存している」という。

ファームウェアが書かれた日時によってWNロールオーバーの影響が異なる可能性がある点が問題だ。

日付のリセットといえば21世紀の開始時に、Y2K(2000年問題)が起きることが懸念された。GPSロールオーバーは「GPSのY2K」と説明されることがある。デバイスのGPS受信ソフトによっては位置データの破損などの問題が引き起される可能性はある。アメリカの国土安全保障省はGPSのWNロールオーバーはUTCの信頼性を損なう可能性があると警告している。ただし同省は「最新のIS-GPS-200に準拠してUTCを提供するGPSデバイスは影響を受けない」としている。【略】

最新のソフトウェアを搭載した新しいデバイスは影響を受けないはずだ。しかし、ソフトウェアが最新の状態にアップデートされていることを確認しておくほうがよい。

米海軍天文台 は、GPS WNのロールオーバーの影響を受けていると気づいた場合、GPS受信システムの製造元に連絡するよう勧告している。 GPS Worldには主要なGPSレシーバーのメーカーが掲載されている。

新しいGPSでは日付を格納する変数の桁を増やしてロールオーバー問題を根本的に回避している。新システムでは日付フィールドは13ビットとなったので8192週が経過するまでロールオーバーは起きない。これが起きるのは2137年だ。

画像:Rudolf Ammann / Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

写真フィルターの模倣でVSCOが競合のPicsArtを提訴、写真編集アプリメーカー同士の争い

写真編集アプリメーカーのVSCOが、ライバルのPicsArtを相手に裁判を起こした。訴えは「VSCOのフィルターからリバースエンジニアリングされた」と思われるPicsArtの19のフィルターに関するもので、嘘を広告し、PicsArtアプリの利用規約に反しているなど法的に問題だとVSCOは強く主張している。

「VSCOは自社の貴重な知的財産となっているプリセット(別名フィルター)の開発に多大な時間と資力を費やした」とVSCOは書いている一方のPicsArtは声明でVSCOの主張を否定した。

VSCOは直接の競争相手ではないが、明らかに彼らはPicsArtを脅威と感じている。VSCOの主張は全く根拠がない。我が社に対してこのような偽りの主張をしたというのはまったく残念だ。PicsArtはこうした根拠のない主張に対して毅然として正当防衛を行い、あらゆる手段を検討する」。

具体的にVSCOは、PicsArtの従業員少なくとも17人がVSCOのアカウントをつくり(おそらく競争行為としては一般的ではない)、彼らはフィルターをリバースエンジニアリングするためにそうしたアカウントを使用した、と主張している。これは、「ユーザーはVSCOコンテンツから生じた派生的な作品の販売、認可、貸し出し、修正、流通、コピー、複製、トランスミット、掲示、公演、出版、改造、編集、創作を行わないことに同意する」と定めている利用規約に反しているという。

加えて、PicsArtはPicsArt Goldサブスクリプションのフィルターを「唯一」「Goldユーザーだけ」などと表現することで虚偽の広告を展開しているとも訴えている。

なぜVSCOは、PicsArtのフィルターがVSCOのものをベースにしていると確信しているのだろう。その理由が訴状に書かれている。

VSCOのカラーサイエンティストは、PicsArtが公開している少なくとも19のプリセットが事実上、VSCOのアカウントでしか手に入らないVSCOのプリセットと同一であると結論づけた。具体的に言うと、そうしたPicsArtのフィルターは、VSCOのものより2つのCIEDE2000ユニットより少ないMean Color Difference(MCD)となっている(いくつかのケースでは2つのユニットよりはるかに少ない)。フィルター間のわずか2つのCIEDE2000ユニットというMCDは人の目ではわからず、偶然やマニュアルでの近似でできるものではない。そうしたことから、PicsArtはVSCOのアプリにアクセスするのに従業員のVSCOユーザーアカウントを使わなければ、PicsArtとVSCOのフィルターの類似性をそのようなレベルにできず、VSCOのプリセットをリバースエンジニアリングした。

また訴状では、VSCOの弁護士が2月に、VSCOからリバースエンジニアリングしたりコピーしたりしたフィルターを特定して削除するよう求める手紙をPicsArtに送ったことも記されている。この手紙では「そうしたフィルターによる売上高と収益の計算」と、VSCOのアカウントを作った従業員を特定することも求めている。

VSCOの話では、その後PicsArtは「期待よりもよくなかったフィルターの取り替えと、その他の修正をしている最中だ」と答えた。ここには疑いの19フィルターが含まれていたが、そのうち17のフィルターのみが削除された。そして推定では、「新しいフィルターの2つがVSCOが所有するプリセットからのリバースエンジニアリングと類似している」とのことだ。訴状ではまた「VSCOが要求した情報もPicsArtは提供しなかった」としている。

VSCOは具体的な額を訴状に記していないが「VSCOのフィルターを使ってPicsArtが得た利益に相応するもの」と、差し止め請求権、損害補償、「是正広告の費用」を要求している。

訴状の全文は下で閲覧できる。

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(翻訳:Mizoguchi)

Skypeがグループ通話で参加者50名をサポート、ライバルたちを抜く

Skype(スカイプ)はApple(アップル)がグループFaceTimeで苦戦しているすきに、自分のグループ通話機能を売り込みたいようだ。米国時間4月5日、同社は音声やビデオによるグループ通話に同時に参加できる人の数を、これまでの倍にした。つまり、前の25名から50名に。

グループ通話の人数を増やしたことでSkypeは、そのほかの人気メッセージングアプリWhatsApp、Google Hangouts、Instagramなどより能力が上回り、エンタープライス級の通話アプリZoomなどと競合することになった。Zoomは最大100名、プランによっては1000名まで参加できる。ギャラリーのビューでは、そのうち最大49のウェブカメラが表示される

SkypeはZoomほど堅牢ではないが、エンタープライズ向けプラットホームと消費者アプリの中間に位置する。Skypeは、Facebook Messengerも抜いた。後者は50名の参加が可能だが、画面に表示されるのは参加人数が6名を超えてからだ。Skypeでは、参加者は画面上部にバブルで表示され、エンドユーザーが選んだ人がマルチペインのメインウィンドウに出現する。

さらにまた、AppleのFaceTimeもiOS 12.1ではグループ通話は32名までだから、Skypeが上になった。

しかもグループFaceTimeは最近、ある問題を経験した。あるティーンエイジャーが見つけたバグにより、ユーザーは通話を取る(開始する)前に盗聴できるのだ。Appleはその機能を無効にし、バグを直し、そして2月のiOS 12.1.4のリリースでグループFaceTimeを再び有効にした。しかしそのアップデートはアプリの動作の変化をもたらし、少なくとも3人がFaceTime上にいないと「Add Person」ボタンを使えなくなった。一方Skypeの今度のリリースでは、ビデオ通話を簡単に開始できる。

同社によると、25名未満の通話ならグループ全員に一度に呼び出しをかけられる。それ以上大きなグループ通話では、呼び出し音ではなくデフォルトでは通知機能を使える。参加者は、pingのようなおだやかなアラートで通話に加われるのだ。

これらの機能は3月にテストしていたが、本日から一般供用される。これらの新しい機能を使うためには、Skypeの最新バージョンをダウンロードすること。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Android上のGoogle Assistantのビジュアルな答が改良された

半年ぐらい前にGoogleは、スマートフォンのAssistantのルックスを一新した。そして米国時間4月6日、同社はそのフォローアップとして、Android上のAssistantのビジュアルな応答性を良くするための、小さいけどすてきな手直しを発表した。それによってアプリの使い心地は、Googleのそのほかのサービスと同じになるだろう。

たとえば、イベントをたずねたときの応答は、同じ質問をモバイルのブラウザー上でたずねたときとまったく同じだ。これまでは、Assistantのビジュアルな応答は、かなり簡略化されていた〔下図のそれぞれ左(Before)〕。

[イベント][株価][犬][猫]

  1. Events

  2. Stocks

  3. Dog

  4. Cats

また、これにはユーザーからの苦情もありそうだが、Assistantでは最適解がないのでWebサイトのリストを“その他の解”としてユーザーに見せるとき、二つのボックスを画面上に縦に並べた。それは、とっても見づらい。しかし今度からは、ふつうのGoogle検索のレイアウトと同じになる。

良いアイデアじゃないの。なんでそれに苦情が来るの? つまり、表示が通常のGoogle検索と同じになったことによって、検索広告も出るのだ。Assisitantが広告をユーザーに見せるのは、これが初めてだ。Webサイトのリストを答としてもらうような質問は、そんなに多くないから、まあいいじゃないか。でもユーザーが心配するのは、これをきっかけにAssistant上の広告が今後多くなることだ。

Googleによると、Assistantのユーザーに見せるその広告では、広告主は広告のターゲティングができない。そしてユーザーに関する情報を、捕捉しない。

今度のAssistantには、住宅ローンの計算や、カラーピッカー(画面から色を拾う)、チップの計算、水準器などの機能が加わった。また、株価を知りたいときは、完全な対話型のグラフでそれができる。今までのように、株価が表示されるだけではない。

これらの新しい機能は今のところ、アメリカのAndroidスマートフォンのみだ。例によって、あなたのお手元のスマホに現れるのはもうちょっとあとだね。

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Twitterが会話をフォローしやすくするためのラベル表示をテスト中

Twitterはプラットフォーム上でのやり取りをフォローしやすくする試みを続けている。プロトタイプのアプリtwttrに加えて、最近“Original Tweeter”からのツイートをはっきりとさせるために返信にラベルをはる、というテストを行なった。このラベルつけは、いつ最初に投稿をツイートし、そしていつ会話のスレッド内で返信したのかを示すというものだった。そして今、Twitterはラベルシステムを再び変更しようとしている。

木曜日、Twitterは“Original Tweeter”を“Author”とラベル表示する新たな試みを展開すると発表した。Author”という言葉は“Original Tweeter”より少しだけ分かりやすいものだ。

“Original Tweeter”は“original poster”という一般的に使われている言葉とほぼ同等で、インターネット上のメッセージで会話を始めた人のことを指す。しかし、テックにさほど詳しくない人がTwitterを簡単に理解できるようにするというのが最終ゴールであるなら、“original tweeter”はそうした人にとってやや戸惑う言葉かもしれない。

Author”加えてTwitterは“Mentioned”そして“Following” という、会話スレッド内での他の重要なツイートにつけられる新たな2つのラベルも導入する。

“Mentioned”は、original tweeter…いやAuthorが最初のツイートで取り上げた人が投稿したツイートにはられる。一方、“Following” ラベルはあなたがフォローしているTwitterユーザーからのツイートにはられる。これは長いスレッドをスクロールするときに返信に気付きやすくするためだ。

奇妙なことに、Twitterがtwttrプロトタイプで同様に試しているものの中に同じ機能があるが、それは異なるやり方だ。招待制のテストアプリでは、オリジナル投稿者がツイートの横にグレー色のラインを使ってハイライトされ、その一方であなたがフォローしている人は明るい青色で表示される。

Twitterの大きな目標はアプリのデザインをより良くすることだ。しかしながらラベルはまた、ツイートへの返事に多くのパロディアカウントからの投稿を含むという特異な状況でも役立つ。しばしばパロディアカウントは、からかいの対象人物を真似るためにユーザーネームやプロフィール写真を取り入れている。それはときにユーザーを困惑させるものであり、図々しいトロルやスパムだったりする。

ラベル機能の有益性にもかかわらず、ユーザーの主な需要がいまだに編集ボタンであり、Twitterにとっては乱用やハラスメントへの対応が主要課題であるとき、こうした種のマイナーチェンジはTwitterにとって注目を集めるものとしては奇妙に映る。

乱用やハラスメントについていえば、Twitterは最近“Hide Tweet”機能に取り組んでいる。新しいラベルよりこちらの方が議論の的になり、Hide Tweetボタンは、投稿者が好まない返信を隠すなど、ユーザーの行動に影響をもたらす可能性がある。その結果、会話をフォローしている人は隠された返信を閲覧するためにボタンを押さなければならなくなるかもしれない。他のオンラインフォーラムでは、トロルや役に立たないコメントは反対にあったり、削除されたりすることが知られていて、これがユーザーの好ましくない行いをしつけたり、より良い会話を促進したりするのに役立ってきた。しかしながら、“Hide Tweet”機能は一部の人が好まない異議意見を黙らせるのに使われるかもしれない。

Twitterが編集ボタンを展開しなければ、プロダクト機能を通じたトロルに対処するための試みは、これまでにTwitterが少し仰々しくやってきたことよりもおそらく有効だろう。

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(翻訳:Mizoguchi)

ソーシャルメディアに暴力コンテンツの責任を問う法案が豪議会を通過

オーストラリアの議会は木曜日、ソーシャルメディアに共有コンテンツの責任を問うため、おそらく最も厳しい法的措置となるものを通過させた。

ニュージーランド・クライストチャーチのモスクで50人が殺害されてからまだ数週間だが、オーストラリア下院はソーシャルメディアプラットフォームに、誘拐や殺人、レイプ、テロ攻撃といったコンテンツを迅速に削除することを求める法案を通過させた。もしプラットフォームがそうしたコンテンツをタイムリーに削除しなかった場合、ソーシャルメディア企業は最大で年間売上高の10%の罰金を科せられる。

「ソーシャルプラットフォームはそうした目的で武器として利用されるべきではない」と豪司法長官Christan Porter氏は述べた、とNew York Timesの記事で紹介されている。「インターネットプラットフォームは、忌まわしい暴力的なコンテンツのオンライン上での拡散を真剣にとらえるべきだ」とも付け加えた。

この法律をめぐってオーストラリアでは、言論の自由、検閲、そして世界中で必要性が叫ばれているコンテンツモデレーションについての論争が展開された。

インドはまた、ソーシャルメディアプラットフォーム上で意図的誤報の拡散を制限する方策を提案されている。この案では、法の支配で攻撃的な動きを見つけられるかもしれないが、法律が言論の検閲にあたるかどうかという議論が起こった。そうしてEUは、ヘイトスピーチに対応するための2016年と2017年に制定された規制を、ソーシャルメディアプラットフォームがなかなか遵守できていないとしている。

FacebookやGoogle、他の企業を代表するグループはすでにオーストラリアでの規制に反対する声をあげている。

「有意義な諮問なしに5日間で通過したこの法律は、悲劇的なクライストチャーチでのテロ事件の根本的動機となったヘイトスピーチの問題を解決するのに何の役にも立たない」とソーシャルメディア企業を代表するDigital Industry Groupの最高業務責任者であるSunita Bose氏はニューヨークタイムズに対し語った。

ソーシャルメディア企業は、自らに課した基準に関してたくさんの問題を抱えている。Facebookは白人至上主義や白人国家主義を唱える投稿を削除すると約束していたにもかかわらず、そうした決定をものともせずに今週投稿されたコンテンツを削除しなかった。

悪名高いカナダ人の白人至上主義者のFaith Goldyは今週始め、白人至上主義を宣伝していると十分に認められるであろうコンテンツを投稿した。その投稿とは、(Verizon Media Groupが所有する姉妹媒体の)ハフポストのレポートによると、ユダヤ人や有色人種に、彼らが侵略した白人主体の欧州の国々に借りを返すことを求める、というものだ。

Facebookが白人至上主義コンテンツを禁止すると約束した後にGoldyが投稿した、「RACE AGAINST TIME」というタイトルがつけられたビデオの中で、Goldy下記のように話している。

The Great White North(カナダ)は1世代にも満たない期間で多数派が少数派になると運命付けられている。トランプ大統領が舵を取っている米国ですら、容赦なく進む人口構成の交替から逃れられていない…白人は1世代期間以下で米国において少数派になるだろう。

ヘイトスピーチを削除するという点において後ろ向きで反抗的だとして避難を浴びてきたYouTubeはヘイトスピーチのコンテンツを禁止するが、ビデオプラットフォーム上で閲覧できる状態を許している。

今週初めにBloombergが報じたように、YouTubeの何人かの従業員が嘘やプロパガンダ、そしてヘイトスピーチを拡散させるプラットフォームの役割について懸念を示した。Bloombergのレポートによると、多くの従業員が誤報やヘイトスピーチ、不審な内容を含む悪意のあるビデオの拡散を止めようと行動を起こそうとしたが、そのたびにそうした従業員は管理職によって困った立場に追いやられたという。

米国政府ですら白人至上主義問題と、ヘイトスピーチ拡散においてソーシャルメディアプラットフォームが持つ役割を認識しつつあり、また注意を払うようになっている。下院委員会前での今日の証言で、FBI長官のChristopher Wray氏は白人至上主義者のコンテンツの増加について尋ねられた。

「私が考えるに、白人至上主義者の暴力的な極端さや、その他の暴力的な過激主義の危険性は、当然見過ごせないものだ。絶え間なく拡散する脅威だと認識している」とWray氏は述べた。「米国における一般的なドメスティックテロ(編集部注:国外ではなく国内の組織・個人が起こすテロのこと)は、さほど組織化されておらず、また計画的でもなく、体系化された階層とは逆の、まとまりのない一度限りの個人によるもの、というふうに変わってきている。これにはソーシャルメディアの浸透が関わっている」。

Image Credits: Carl Court / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

Snapchatからほかのアプリにストーリーや広告を展開できるようになる

Snapchatは成長がみられなくなっていたことから生じていた収益の問題を解決する答えを見つけた。

Snapchat Ad KitとSnapchat Audience Networkを導入して、ほかのアプリに広告を表示できるようにする。Snapchatの写真やストーリーをコピーしてほかのアプリに表示するのではなく、共有マッチングサービスのTinderやグループビデオチャットのHousepartyなどのアプリの中でユーザーがStories Kitを使ってSnapchatのカメラで作ったストーリーを共有しホストできるようになる。

Snapchat Ad KitとSnapchat Audience Networkはともに今年の後半に導入される予定で、マネタイズとエンゲージメントを検討したい開発者は利用を申請することができる。

Snapchatはロサンゼルスで開催した初のプレスイベント、Snap Partner Summitで、このSnap Kitの強化を発表した。このイベントでは同時に新しいARユーティリティプラットフォームのScanと、マルチプレイヤーゲームのプラットフォームも発表された。200以上のアプリがすでにプライバシーに配慮したSnap Kitを統合して、ほかのアプリにSnapchatでログインしたり、Bitmojiを利用したり、ストーリーのコンテンツを見たり、ステッカーをSnapchatに共有したりすることができるようになっている。

今年の後半からは、開発者はAd Kitを使うことでSnap Kitで稼ぐことができるようになる。開発者がSnapchatのSDKを統合すると、Snapの広告主はSnapchatのユーザーと、Snapchatを使っていないほかのアプリのユーザーの両方にリーチする広告を出すことができる。

Snapchatは広告収入を開発者と分配することになるが、開発者の関心をうかがっている段階であるという理由でどのように分配するかについてはコメントを避けた。この動きはFacebookのPlaybookに通じるもので、基本的にはFacebookのAudience Networkの機能と名前を模倣している。

Snapchatが非ユーザーにどうリーチし、広告のビューを追跡するのか、またユーザーのプライバシーを保護しつつ必要な分析を他社にどう提供するかについては、まだ疑問が多い。しかしSnapchat独自の縦型ビデオの広告ユニットをほかのところで再利用できるようにすれば、広告主にとってはスケールの価値があるということになるかもしれない。

スケールできないことが、少なからず広告主がSnapchatを敬遠する理由になっていた。SnapのCEO、Evan Spiegel氏は「米国では、Snapchatは13〜34歳の75%、13〜24歳では90%にリーチしている。米国、英国、フランス、カナダ、オーストラリアの13〜24歳では、FacebookやインスタグラムよりSnapchatのほうが多くリーチしている」と語っている。

こうしたユーザーにSnapchatの外でもエンゲージするために、Story KitでApp Storiesの機能を追加する。Snapchatのユーザーは、写真やビデオを作成した後で、統合されたアプリに共有するかどうかを選べるようになる。こうして作られたストーリーは、ほかのアプリで設定された場所に表示される。

Tinderでマッチする可能性のある人を探しているときに、人々の写真とともにSnapが挿入されることになるだろう。友だちがグループチャットのソーシャルネットワークのHousepartyにいないときに、その友だちが何をしているかを見られるかもしれない。AdventureAideで探検家のおすすめビデオを見ることもできる。

現時点でSnapchatはほかのアプリでストーリーとストーリーの間に広告を入れることは検討していないが、常にその可能性はある。インスタグラムとFacebookがStories Kitを真似て、同じようなものをほかのアプリにいつ展開するのを注視していく必要があるだろう。

Snapは、ほかにも新しい統合やビッグネームとのパートナーシップを発表している。Bitmoji Kitでパーソナライズしたアバターを携帯電話やFitbitのスマートウォッチ、個人間送金サービスのVenmoの取引で使えるようになる。Netflixのコンテンツのプレビュー画像(予告編ではなく)をSnapchat Storyに共有して表示できるようになる。Webに新たに登場する共有ボタンで、ワシントンポストなどの記事を自分のストーリーに共有することもできる。

Snapchatのエクスペリエンスをほかのアプリに広げていくことで、ほかのアプリはSnapchatをコピーする必要がなくなる。ほかのアプリはオリジナルを取り入れ、開発の手間も大幅に削減できる。

そしてSnapchatのアカウントがWebでさらに価値を持つプラットフォームとなる。こうした統合によってSnapchatが大きく成長するわけではないかもしれないが、既存のユーザーの満足度を維持しマネタイズすることにはつながるだろう。

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(翻訳:Kaori Koyama)

オンライン学習の仏OpenClassroomsが修士号取得のためのAIコースを開設

フランスのオンライン学習コースOpenClassroomsが、新しいパートナーシップにより修士レベルのコースを始めようとしている。このコースに登録した学生は、人工知能に関する完全にオンラインの課程にアクセスできる。そして卒業したら企業に就職し、この事業のパートナーであるマイクロソフトも一部を雇用するだろう。

OpenClassroomsは、さまざまなテーマに関する人びとの学習意欲に応えるための、大規模でオープンなオンラインコースとして始まった。そしてその後、完全な卒業証書と学位をもらえる6か月から数年を要する長期コースも始めた。

OpenClassroomsはフランスの正式な学位を提供し、今後アメリカやイギリスでも同じことをしようと計画している。毎週メンターと対話して進捗状況を話し合えるから、完全な自学自習ではない。同社の場合、このやり方がとてもうまくいっている。

オンラインのコースは、学位を取るコストが通常の大学より低いし、時間/日/学期などのスケジュールの組み方に柔軟性がある。また同社は、卒業後6か月以内に就労できることを保証している

最近OpenClassroomsは、企業とパートナーして新入社員教育を提供している。その間新人は、週に数日出勤し、他の日はネットでOpenClassroomsを受講する。企業はそれにより各新人社員の適性がわかるし、一方社員は自分で金を払って基礎知識などを学習せずに済む。OpenClassroomsにお金を払うのは、社員ではなく企業だ。UberやDeliveroo、Capgemini、BNP Paribasなど数十社が、この新入社員教育事業を利用している。

マイクロソフトは、OpenClassroomsのデータサイエンスや機械学習、人口知能一般など学位取得コースの構築を助ける。同社は、学習コンテンツと実習プロジェクトの両方を提供する。最初の受講生は、フランスとイギリスとアメリカの計で1000名を予定している。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

デートアプリのBumbleがライフスタイル雑誌を発行

デジタルブランドによる印刷出版物への進出としては、Bumbleが最新の試みとなる。デートアプリ開発元のBumbleは4月4日、Hearst社との提携のもとにライフスタイルに関するBumble Magという出版物を発行すると発表した。この雑誌では、デートやキャリア、交友関係などに関する話題やアドバイスを5000万人以上いるBumbleユーザーに提供する。

100ページある創刊号のカバーは、Henningという大きいサイズの仕事着ブランドを展開するファッション起業家Lauren Chanだ。

雑誌の中身は、Bumbleアプリの各モード「You First」「You + BFFs」「You + Dating」「You + Bizz」に沿って4つのセクションから構成される。そこではセレブのインタビュー、特集、アドバイス、プロダクト紹介、日々のマントラ、その他が展開される。

創刊号に登場するのは、BumbleのアドバイザーでBumble初のスーパーボウルキャンペーンのスターのSerena Williams、ライターで女優そしてBumbleクリエイティブディレクターのErin/Sara Foster、Man Repellerの創業者のLeandra Medine、宝飾デザイナーのJennifer Meyer、Away luggageの共同創業者のJen Rubioだ。

デジタルブランドが印刷物に進出するというのはもはや珍しいものではない。

Airbnbは郵便で届くAirbnb Magazineを、UnileverのDollar Shave ClubはMel Magazineを、マットレスブランドのCasperはMcSweeney’sと提携してWoolly Magazineを作った。カバンブランドのAwayはHere Magazineを出版している。UberはVehicleやArriving Now、Momentumを含むいくつかの印刷タイプの雑誌を展開している。そしてFacebookすらビジネスリーダーに照準を当てた雑誌Growを立ち上げた。

Bumbleの場合、雑誌の発行でBumbleを知らない人にブランドを紹介すると同時に、既存のユーザーとはネットではなく現実世界でも関係を展開する。これは、Bumbleの既存事業にオフラインの要素を加えようという大いなる努力の一端だ。Bumbleはまた、ポップアップを展開したりイベントを開催したりしている。加えて、今年中にBumbleの言葉でいうと“Hives”という実在の交流場所をより多く展開する計画を明らかにしている。

こうした動きはデートアプリの1つ、あるいはTinderのライバルという以上の存在になりたいというBumbleの野心の表れだ。

Bumbleは、ユーザーがデートだけでなくオンラインでもオフラインでも人生全般においてネットワーキングできる、女性中心のライフスタイルブランドとして広く認識されたいと願っている。たとえばBumble BFFサービスでは新しい友達をつくることができ、Bumble Bizzはビジネスのネットワーキングにフォーカスしている。

新しく発行する雑誌は、Bumbleの宣伝に協力しているマーケッターやイベント主催者など3000余りのブランドアンバサダーを通じて配布される見込みだ。ユーザーはまた、アプリを通じて創刊号の無料コピーをリクエストできる。

Hearst社にとっては、印刷物の雑誌の購読者をデジタルに向かわせようとしているKindle UnlimitedやApple News+といったデジタルソリューションに攻勢を受けている昨今、Bumbleのようなオンラインブランドの印刷展開の動きは新たなビジネスラインとなる。

「Bumbleはエンパワーメントの前向きなメッセージで生活の全てにおいてつながりを構築し、イニシアチブをとるよう女性に働きかける最前線にある」とHearstMade編集ディレクターのBrett Hillは発表文で述べた。「雑誌は、HearstMadeがブランドの精神を最も確実な手法で反映させるカスタム出版をいかに変えているかを示すいい例だ」。

Bumbleによると、Bumble Magは4月5日金曜日に全米で入手できるようになるとのことだ。

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(翻訳:Mizoguchi)