UdacityがCloudLabsを買収してグループのコラボレーションによるプログラミングを教える

Full Frame Shot Of Program Codes On Screen

オンライン教育のUdacityは主に、ソフトウェア開発やデータサイエンス、機械学習などを教えている。そのために同社は、創業5年目にして初めての買収、CloudLabsの買収により、ネット上(==ブラウザー上)に対話的なグループ・プログラミングの環境を作ろうとしている。言い換えるとそれは、複数の人たちのコラボレーションでプログラムが作られていく過程だ。

CloudLabsという名前はあまりにも漠然としていて分かりにくいが、同社が提供しているTerminal.comは、ユーザーがその上で、独自に対話的なコンピュータープログラミングのコースを作れる、という文字通りのプラットホームだ。各ユーザーのコースはコンテナのイメージに収められるが、コースのユーザーインタフェイスはコマンドラインだ。Udacityは同社の、ライブな(==リアルタイムの)デベロッパー環境を、一部のコースに実装するつもりだ。インストラクターはコードをその場ですぐに点検でき、特定の問題に注意を喚起したり、生徒たちとスクリーンを共有したりできる。

CloudLabsの5名の技術者チームは全員がUdacityに残るので、人材込みの買収になった。CloudLabsのCEO Dr. Varun Ganapathiが同社の機能のUdacityへの統合を指揮し、またUdacityの今後の機械学習プロジェクトに貢献していく。

この二つのプラットホームが合わさったことによって生徒は、一歩々々段階的なプログラミングが容易にできるようになり、またその過程でのフィードバックも得やすくなる。Udacityは、オンラインのプログラミング学習が生徒にとってより心地よい体験になることに加えて、生徒の成績評価や報告機能の自動化でも、CloudLabsのチームの力を借りたい、と考えている。

“人間的な(人間からの)フィードバックはネット学習においてものすごく重要、と考えている。でも、それと同時に、成績評価をもっと効率化したいし、それによって生徒一人あたりのコストを下げたい”、UdacityのCEO Vish Makhijaniはそう説明する。

対話的なプログラミング環境を開発している企業の買収をUdacityは、計画的に進めてきた。まずやったのが、CloudLabsの競合他社の調査分析だ。また同社の一部のナノ学位に、Terminal.comの機能を試験的に実装してみた。Udacityは、ナノ学位と呼ばれるその短い学位取得課程を、ディープラーニングや自動運転技術、VRの開発など、ホットな専門科目で重点的に利用している。

“Terminal.comのうち独自のバージョンも作ってみたし、それがすごく堅固な構造であることも分かった。また同社とは前に、ちょっとした業務関係もあった”、とMakhijaniは付言する。

チームの移籍により、Terminal.com本体の開発は停止する。SECのファイルによると同社はこれまで、612万ドルを調達しているようだ。Udacityは、今回の買収の価額等を公表していない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

インターネットのあちこちを探しまくって目的のコード片を見つけてくれるDeepCoder、プログラマーの生産性は上がるか?

markus-spiske-207946

ぼくはプロのプログラマーではないけど、でも彼らを真似て、多くのコードをStackOverflowのQ&Aからもらっている。Flaskに認証を加えるやり方は? そんなの簡単。sendmailのシャットダウンの仕方は? ほら、これさ。そして、今やインターネット上のすべてのコードのおかげで、ロボットが年俸18万ドルのプログラマー並に優秀だ。

そのシステムはDeepCoderと呼ばれ、コードのコーパスを検索して仕様どおりに動くコードを構築する。すでにプログラミングのコンペに‘参戦’したこともあり、またコードではなく、複雑なプロダクトを作るための大きなデータセットを見つけることもできる。

彼らのペーパーより:

たとえばIPSシステムを作るためには二つの問題を解決しなければならない。最初に、その問題の解になりそうな適切なプログラムの集合を見つける。そして次は、手元の要件に照らしてそれらのプログラム集合をランク付けする。どれが、今抱えている問題の解として使えそうか? この二つの問題はどちらも、問題の具体的な内容に依存している。したがって、プログラムを組み立てていくための最初の重要な決定は、ドメインスペシフィックな言語を選ぶことだ。

 

このシステムは使ってるうちに次第に賢くなり、どんな場合にどんなコード片が良いのかを、自分で見分けるようになる。そして、そうやって‘学習’を重ねるたびに、ユーザーはプログラムをより早く書けるようになる。

ケンブリッジ大学のMatej BalogとMicrosoft ResearchのAlexander L. Gaunt, Marc Brockschmidt, Sebastian Nowozin, Daniel Tarlowがこのプロダクトを作り、その使い方に関するペーパーを共著した。ただし、このようなシステムを使って、小さなコード片から大きなプロジェクトを構築することはできない。そういうのを、‘ないものねだり’と言う。

こういった、既存のコードの切り貼り再利用は、多くのプログラマーが実際にやっていることだから、ディープラーニングの優れた応用と言えるだろう。データベースの更新のようなシンプルなCRUDアプリケーションには、十分に使えると思う。入社したばかりの初心者プログラマーにやらせる仕事がなくなる、と言えるかもしれない。でもAIロボットが地球と人類を支配して、人間の仕事が完全になくなってしまうのも、悪くないね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

安定雇用による再犯率低下を目指して刑務所内でプログラミング教育を展開するThe Last Mile

アメリカの刑事司法がぶっ壊れていることは、今や公然たる事実だ。全国で220万人の人が刑務所や拘置所にいるアメリカは、刑務所/拘置所人口が世界最大だ。本誌がトークショウ・コンテンツBullishを提供するのは昨年の5月以来久しぶりだが、今回はTransmedia CapitalのゼネラルパートナーでThe Last Mileの協同ファウンダーChris Redlitzに、テクノロジー業界が刑事司法の改革のために果たすべき役割について聞いた。The Last Mileはサンクエンティン刑務所の中にあって、入所者に起業の心得やプログラミングを教えている。

“アメリカの刑務所の大きな問題は、出所しても仕事がないため、累犯率(再犯率)が60%以上もあることだ。彼らは、前と同じことをして、刑務所に舞い戻ってくる”、とRedlitzは語る。“彼らが、雇用してもらえるスキルを身に付けることがきわめて重要だから、刑務所でプログラミングを教えることにした。プログラミングは、雇用者がもっとも求めるスキルのひとつだからだ。したがって、学習者のモチベーションも高い”。

The Last Mileはこれまで、出所者のテクノロジー企業への就職のお世話もしてきたが、その多くは初期段階のスタートアップだ、とRedlitzは語る。

“今の刑務所は、大きな人材プールでもある”、とRedlitzは述べる。“この事業を始めてから分かったのは、才能や資質はあるのに道を踏み外してしまった人が、とても多いことだ。だから、すこし教育訓練を施せば、彼らは雇用されうるし、今日のテクノロジー企業に多くの価値を加えることができる”。

SlackのCEO Stewart ButterfieldとFacebookのCEO Mark Zuckerbergがサンクエンティンに来て、The Last Mileの事業に参加している人びとを見ていった。“彼らはここで行われていることをよく理解したから、求職者が刑務所を出たばかりの人であると分かっても、もう驚かないだろう”、とRedlitzは言う。この二つの企業はまだThe Last Mile出身者を一人も雇用していないが、感触としては彼らは前向きだったそうだ。

“まだまだ時間はかかる”、とRedlitzは語る。“現状は、理解と納得の前の議論の段階だ。でも将来的には良い結果になることを、確信している”。

先週トランプ大統領は、刑事司法に関する三つの大統領令を発令した。それらは、防犯体制の強化と、暴力団の取り締まり、そして警官への暴行の罰則強化だった。でも、刑事司法の仕組み全体をコントロールできるのは連邦政府だけなのに、これらの大統領令の具体的な中身と効果が現状では曖昧だ。でも、トランプのやることの中にThe Last Mileにネガティブな影響が及ぶものはない、と Redlitzは考えている。

“嬉しいことに、刑務所人口のうち連邦の管轄下にあるものはわずか10%だ。多くは各州の司法の下にあり、そしてカリフォルニア州はわれわれがやっていることを積極的に支持している。知事のJerry Brownも個人的に支持してくれているから、トランプ大統領になって何かが悪い方へ大きく変わる、とは考えられない”。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ソニーから子供でも楽しめるプログラミング学習キットKOOVが登場−−2月18日より発売予定

img_0724

IT人材の育成に向け、日本でもSTEM教育(科学・技術・工学・数学)への注目が集まっている。2016年4月、文部科学省は2020年をめどに小学校でのプログラミング教育の必修化を検討すると発表し、今後子供たちがプログラムやコードに触れる機会が増えそうだ。子供向けのプログラミング学習キットには、レゴのプログラミングロボットの「マインドストーム」や深センのスタートアップMakeblockが提供する「mBot」などが思い浮かぶ。今回、この市場にソニーも参入するようだ。

本日、ソニーグループのソニー・グローバルエデュケーションは、子供向けのロボット・プログラミング学習キット「KOOV(クーブ)」を発表した。ソニー・グローバルエデュケーションは、2015年4月に設立した会社で、教育サービス事業を展開する。同社は2016年3月にKOOVの概要を発表していたが、今回その詳細を明らかにした。

KOOVのアドバンスキットの内容

KOOVアドバンスキットの内容

KOOVの学習キットには、ブロックと電子パーツが入っている。電子パーツにはバッテリーとプログラムを転送するコア部分の他に、加速度センサーや光センサー、LEDライトなどのパーツがある。それらのパーツを組み合わせることで様々な動きをするロボットが作成できる。ブロックや電子パーツを接続するにはハンダ付けをする必要はなく、パーツを組み合わせるだけでいい。

ロボットのプログラミングには、WindowsのパソコンやiPad向けに提供されるKOOVの専用アプリを使う。このアプリでプログラムを作成し、ロボットに転送することで、ロボットを動かすことができる。

ただ、いきなり子供にブロックを与えても、ロボットを作ることは難しいだろう。そこでKOOVでは、子供一人でも学習を進めて、最終的には自由にロボットを作れるようになるアプリの学習メニューの開発に力を入れたという。

ワニのロボットレシピ

ワニのロボットレシピ

アプリの学習メニューには「ロボットレシピ」と「学習コース」がある。ロボットレシピでは、子供たちがアプリを見ながらブロックをつなげてロボットを作成できる。プログラムがあらかじめ用意されているので、あとはプログラムをロボットに転送するだけでロボットを動かすことができる。学習コースでは、プログラミングの基礎やパーツの使い方を学ぶ。課題をクリアすると、町が彩られ、バッチなどが手に入れられる。これらのロボットレシピや学習コースといったコンテンツは、今後さらに追加していく計画だという。

学習メニューの他には「自由制作」モードがある。学習コースを学び終えた子供たちは、ここで自由にロボットを作成し、プログラムを書くことができる。さらに作成したロボットの写真をアップロードして、世界中のKOOVユーザーとシェアできる「コレクション」機能もあるそうだ。

KOOVの制作にあたり、デザインにこだわったと担当者は話す。KOOVは8歳以上の子供向けの製品だ。そのため、子供でも遊びながらプログラミングを学べるよう、使いやすくなじみやすいデザインを取り入れている。例えば、カラーブロックの色合いやビジュアルプログラミングの画面、アプリ全体のUIなどに気を配った。また、プログラミングやロボットというと男の子向けと思われやすいが、女の子でも親しめるものを心がけたそうだ。

KOOVは価格はスターターキットが3万6880円、拡張パーツキットが2万1880円だ。スターターキットと拡張パーツキットの両方の内容が入ったアドバンスキットは4万9880万円だ。拡張パーツキットにはKOOVのメイン基盤が入っていないため、単体での利用はできない。KOOVはソニーストアの直営店とEコマースで、2月18日より発売を開始する。ソニーストアを確認したところ、すでに注文は受け付けているようだが、配送予定日は2月18日となっていた。

卒業後は起業もありーーフランス発のブートキャンプLe Wagonが日本進出

img_0675

プログラミングを独学で学ぶのはなかなか続かないし、身に付かない。日本でもプログラミングを学べる場所が増えてきたが、今回新たにフランス発のプログラミングブートキャンプLe Wagonが日本に上陸した。Le Wagonは目黒のコワーキングスペースImpact HUB Tokyoと連携し、2月27日からブートキャンプを開催する。Le Wagonでは9週間、朝から晩まで集中的にプログラミングを学ぶプログラムを提供する。講義は全編英語だ。

Le Wagonは2013年にパリで始まり、現在はヨーロッパに加え、ブラジルや中国、カナダなど19都市でブートキャンプを開催している。Le Wagonから卒業した生徒数は1000名以上になる。

9週間のプログラムの内、最初の7週間でレクチャーとプロジェクトをこなし、最後の2週間で自分のプロダクトを作る。ブートキャンプの最終日には、制作したプロダクトをピッチするデモデーを開催する。ブートキャンプが終わる頃には、ウェブ開発に必要なスキルを全て習得し、ポートフォリオにいくつかプロジェクトを掲載できる状態になるという。

ジャパン・ディレクターを務めるゴメル・ポール氏は生徒としてLe Wagonのブートキャンプに参加した経験がある。「Le Wagonではスタートアップエコシステムに関わるテクノロジー、コーディング、起業家精神の全てに触れることができます。この9週間は、人生が変わるような体験となるでしょう」と話す。

Le Wagonの魅力は、コミュニティーにあるとゴメル氏は説明する。ブートキャンプではテクノロジー業界で活躍する起業家を呼んでリアルイベントを開催し、スタートアップ業界とのつながりを作る場としても機能するという。コミュニティーがあることで卒業後の起業を支援できる。ブートキャンプで作成したプロダクトで起業した卒業生もいるそうだ。また、生徒と就職先との接点も作っていくため、ブートキャンプの卒業生の採用に興味を持つテクノロジー企業とのパートナーシップも進めているという。

日本にもプログラミングを学ぶ場として、夜間の学校やオンライン講座などがある。だがそうした講座はいずれもドロップ率が高いだろうとゴメル氏は指摘する。Le Wagonの9週間では、集中的にプログラミングを学ぶことになる。「難しいと感じる人も多いのですが、コードに没頭することでマインドセットが変わるのです」とゴメル氏は言う。

仕事を休んだり、辞めたりして9週間プログラミングを学ぶのをハードルが高いと感じる人も多いかもしれない。受講料も79万円と決して安い金額ではない。しかし、Le Wagonのブートキャンプは受講して終わりなのではなく、将来への投資になるとゴメル氏は話す。現在小さな会社で働いたり、独立してフリーランスとして働く人が増えている。プログラミングを学び、起業家精神を持つことは、柔軟な働き方をするきっかけになる。特に女性や若い世代にとって、そうした自由な働き方をする機会が広がるだろうとゴメル氏は言う。

Le Wagonのブートキャンプを開催するImpact HUB Tokyo

Le Wagonのブートキャンプを開催するImpact HUB Tokyo

東京でのブートキャンプの開催時期は2月27日から4月28日だ。ブートキャンプの応募者は面接とコーディングのテストで選考する。最も重要視しているのは、本気でプログラミングを学びたいというモチベーションがあるかという点だとゴメル氏は言う。ブートキャンプは10名から15名の少人数で行う予定だ。現在、参加者をLe Wagonのサイトから受け付けている

女性がCEOのGMがGirls Who Codeとパートナーして女性のための放課後コンピューティング教育事業に$250Kを助成

h1b6473-e1484012981896

GMが、STEM教育とその専門職分野における性差を解消する運動をしている非営利の全国団体Girls Who Code(GWC)(プログラミングする女の子)とパートナーして、GWCが展開している放課後事業に25万ドルを助成する。このClubと呼ばれる活動は、学校やコミュニティセンターなどを利用してコンピューティングなどの技術的スキルを教え、アメリカにおいてより多くの女性がハイテクの労働力に加わることを目指している。

GMのCEO Mary Barraはプレスリリースで、女性である自分のキャリアが成功したのは、大学は工学部、就職先の会社では技術者という経歴のおかげだ、と述べている。STEM教育の振興に関心を持つのも、そのせいだ。BarraとGWCのファウンダーでCEOのReshma Saujaniは、今日から始まるモーターショウ(North American Auto Show)で、自動車のインターネット接続や、自動運転、カーシェアリングなどの未来的な移動手段、などをテーマに、30名の生徒を対象にショウの会場で‘授業’を展開する。

AccentureとGWCが最近行った共同研究によると、コンピューティング分野で雇用されている労働者に占める女性の割合は、1995年の37%から今日の24%へと減少している。Barra とGMは、減少を増加に転ずる方法を模索している。今回のGMとGWCとの共同事業のようなものがもっと一般的なトレンドになれば、次の10年間で女性労働力三倍増も夢ではない。

GMからこの事業に参加するのは、カーシェアリング事業MavenのディレクターJulia Steyn、税務と会計監査担当VP Victoria McInnis、グローバル製造担当EVP Alicia Boler Davis、自動運転電気カー担当役員相当主席エンジニアPam Fletcher、などなどだ。さらにGMのもっと上の役員たちも、今年いっぱい、GWCのClubとその生徒たちに協力していく。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

任天堂が3DSバグ報奨金プログラムを開始、最高賞金は2万ドル

3ds

ということで、あなたはポケモン・サンをプレイするために任天堂の3DSを買った…しかし既に、あなたのポケモン図鑑は完成し、あなたはアローラのあらゆる場所も探検し尽してしまった。さあ、それで?

もし技術的な背景を持っているなら、3DS自体を突き回すことを考えてもよいかも知れない。あなたのための大金がその中に埋まっているかもしれない。

というのも、任天堂がHackerOneを通してバグ報奨金プログラムを開始したからだ。3DSに想定されていないことを行わせるバグを見つければ、任天堂は100ドルから2万ドルまでの報奨金を支払う。

任天堂は、排除したいと思うものの種類に対してかなりオープンだ。以下にそれらを直接引用しよう:

以下に示す物は任天堂が防ぐことに焦点を当てている活動の種類の例です:

海賊行為(著作権侵害行為)、例えば:
– ゲームアプリケーションのダンプ
– コピーされたゲームアプリケーションの実行

不正行為、例えば:
– ゲームアプリケーションの変更
– データ変更の保存

子供たちにとって不適切なコンテンツの普及

ほとんどのバグ報奨金プログラムと同様に、いくつかの留意点がある:支払いは任天堂に任されている、あなたはバグについて(公的にあるいは私的に)伝える最初の人物でなければならない、そして、バグについて誰にも口外しないことに同意する必要がある。

特に最後の条件には二の足を踏む人も出るかもしれない — 多くの研究者は、会社がそれを修正できた後なら、彼らのバグハンティングの詳細を発表することが大好きだからだ。だが悲しいかな、任天堂はすべてのコンソール(インターネットに接続していないものが多い)に存在するすべてのバグを必ずしも修正することができないので、物事を徹底的に守ろうとしているのだ。

私はこれに、任天堂の予行演習のようなものであるという感触を得た — このようなものが、任天堂Switchでどのように働くのかを知るための実験だ。例として、3DSの海賊行為を防止することが主要な目標の1つとして挙げられているが、その船が出港したのはずいぶん前のことだ。彼らはこのプログラムを通して未知の新しい悪用を見つけるかもしれないが、3DSが2011年に出荷を開始して以来、明るみに出てきたすべてのものに役立つわけではないだろう。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

幼児に木製のロボットを使ってプログラミングを教えるPrimo Toys社のCubetto、コンピューターの画面をいっさい使わない

社名をPrimo Toysというスタートアップが今日(米国時間10/31)、3歳からの子どもを対象とするプログラマブルな木製ロボットCubettoを発売した。

アクセラレータPCH Highway 1を卒業し、Randi Zuckerberg(Markの姉)の支援を受けているこのロンドンのスタートアップは、まだ読み書きのできない子どもたちに、コンピューターの画面を使わない方法でプログラミングの基礎を教える。

screen-shot-2016-10-31-at-9-20-52-pm

225ドルのCubettoキットには、キューブ型で車輪のある木製のロボットと、木製のゲーム盤、それに差し込むブロック、ロボットがその上を転がるマット、そして遊び方の本がある。

ブロックは、LOGOのようなシンプルなプログラミング言語にあるようなコマンドを表す。前へ、右へ、左へ、そして関数などだ。

子どもはブロックをゲーム盤の上に置いて、ロボットを、マットの上に配置したさまざまな障害物を迂回しながら動かすためのプログラムを書く、おっと、作る。

screen-shot-2016-10-31-at-9-21-05-pm

Primo ToysのCEO Filippo Yacobによると、この新しい版のCubettoは、開発を2015年に開始した。

初期のCubettoは、2013年にKickstarterに出して成功したが、それはどちらかというと、もっと年上の子にプログラミングとハードウェアの基礎を教えるDIYキットだった。

今年の3月には、二度目のKickstarterキャンペーンをやり、Yacobによると、エドテック(edtech, 教育+テクノロジー)のカテゴリーでは新記録となる額を集めた。

screen-shot-2016-10-31-at-9-19-52-pm

その新記録は、6553名の支援者出資者から160万ドルを集め、その後ネット上で2万の予約を獲得、それらはこれから、92か国に発送される予定だ。

Cubettoはアプリをいっさい使わないので、スマートフォンやタブレットのない子でも、好きなとき、好きなところで遊べる。Yacobによると、コンピューターの画面にいっさい依存しないため、子どもたちの社会性も発達する。

どういう意味かというと、画面があると子どもはそっちばかり見て画面上のものと対話的アクションをするので、ほかの子に関心を持たなくなるのだ。

screen-shot-2016-10-31-at-9-19-35-pm

CEO曰く、“教え方/学び方の原理はMontessoriのやり方に負っている。それを、プログラミングという21世紀的なスキルに応用したんだ”。

Cubettoは今、家族向けに売っているが、今後は世界中の幼児教育や就学前教育の機関や施設、それに学校教育の教区〔教材採用決定権を持つところ〕にも売っていきたい、とYacobは言っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleのDartプログラミング言語に再びスポットライトが…その高い生産性にまず社内で人気が盛り上がる

3351037214_1fabfbe31d_o

昔々、GoogleのDartプログラミング言語は、今すぐにもJavaScriptに置き換わって、Webのデフォルトの言語になる、と思われていた。Googleは同社のブラウザーChromeで、JavaScriptと同格の扱いをしたほどだ。しかしDartがそうやってスターになりつつあったときでも、JavaScriptと、それを取り巻く分厚いエコシステムは、すでに数マイル先を走っていた。ほぼ1年前にGoogleは、DartをJavaScriptの直接的なコンペティタと見なすことをやめ、位置づけをJavaScriptへコンパイルされる言語と変えて、TypeScriptやCoffeeScriptなどと同列に置いた。

                       [クリックすると文字を大きく表示]
screenshot-2016-10-25-at-18-37-54

その後、Dartの周辺は静かになった。しかし今、それが変わろうとしている。Googleは今週ミュンヘンでDartデベロッパーカンファレンスを開催し、Dartに再び、ステージのライトを当てた。Googleの内部でも、Dartは大きく成功している。今ではAdWordsとAdSense(Googleのメインの収益源を駆動)、およびGoogle Fiberのチームが、消費者向けのWebアプリケーションをDartで書いている。AdSenseのアップデートはすでに本格稼働し、AdWordsの次世代インタフェイスは目下テスト中だが、近い将来には前よりも広範囲にローンチされる。GoogleのこれらDart愛用チームは、開発スピードが25〜100%アップした、と報告している。Google内部で今いちばん急成長しているプログラミング言語は何か、といえばそれはDartだ。コードの行数で言うと、Dartで書かれたコードの量は昨年比で3.5倍以上になっている。ただし3.5倍と言っても絶対数はそんなに大きくないから、びっくりするほどの数値ではない。

Google以外では、Wrike, Workiva, Blossomなどの企業がDartで製品開発をしている。つまりGoogleの外にも、Dartユーザーのコミュニティは確かにある。

Dartの協同ファウンダーKasper Lundは、最近のDartの巻き返しについて、“最初が頑張りすぎだ。Dartのランタイムをブラウザーに組み込んで今日的なWebの全体を狙うなんて、とてもついていけなかったな”、と、言語の初期を回想する。しかしランタイムがChromeに載ることがなかったとしても、言語自体とそのツールは大成功だった。それはDartからJavaScriptへのコンパイラーをすでに彼らが作っていて、Dartで書いたコードがChromeの外でも動く、という状態が確立していたからだ。Dartコードがいちばん速く動くのは、Chrome上だったけれども。

そこでチームはランタイムの開発を断念し、DartからJavaScriptへのコンパイラーおよび関連ツールの開発に専念した。

DartとJavaScript両方のランタイムがChromeにあると、二つの言語間の対話がかえって困難になった、とLundは述べる。ランタイムを放棄した今では、その問題もなく、最初そのために苦労して作り出した依存性も、すべてなくなった。逆に今のDartは、サードパーティツールとの協働が容易だ。チームが今とくに力を入れているのがAngularで、それはWebアプリケーションとモバイルアプリを作るためのGoogleのJavaScriptフレームワークだ。

Angular 2.0はデフォルトでMicrosoftのTypeScriptを推奨言語としている。でも今日ベータを終了したAngularDart 2.0では、当然ながら推奨言語はDartだ。今週のミュンヘンのイベントでは、たくさんの、AngularDartによるMaterial Designのコンポーネントがデベロッパープレビューとしてリリースされた。それらの、データピッカー等々は元々、Googleの社内チームのために開発されたものだ。

Dartにはstrong modeというオプションがあって、そのモードではDartが強い型付けのある言語になり、ジェネリックメソッドも使える。なお、JavaScriptへのコンパイル速度は、今や多くの場合1秒未満だそうだ。〔本来のJavaScriptは型付けが厳格でない言語…楽だけどある意味危険。〕

ひとつのアプリのiOSバージョンもAndroidバージョンも書くコードは一つでOK、というGoogleのプロジェクトFlutterは、今プレビューの段階だが、使う言語はDartだ。Flutterのウィジェットは、関数型反応型フレームワーク(functional-reactive framework)を使っている。reactive?!、そう、その基本的な考え方はFacebookのReactと同じだ(Flutterのチームもそれを認めている)。今のところは、Reactが相当前の方を快調に走っているが、Googleの基本的な考え方は、デベロッパーに完全なDartツールキットを提供して、多くのユースケースに対応していただくことだ。

というわけでDartは今、Google内部で人気が盛り上がっているが、Googleは社内で終わらせたくないからこそ、今週のミュンヘンのイベントを開催したのだ。でも、その歴史が歴史だけに、多くの外部デベロッパーをその気にさせるためには、今後なお一層の努力が必要なことは、今からすでに明々白々だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

いろんな要素を組み合わせて気軽で飽きないプログラミング学習アプリSoloLearnがシードで$1.2Mを調達、難民の学習者が急増

devices

ネットでプログラミングを勉強する方法は、いまどき山ほどあるが、最近目立つ傾向は、ほかの仕事をしながら学ぶやり方だ。たとえば本誌が以前取り上げたEnkiは、モバイルで小さな‘スナックサイズの’レッスンをこなす、というタイプだ。

最近登場したSoloLearnもそのタイプだが、すでにかなりの人気がある。今日(米国時間10/18)同社は120万ドルのシード資金を獲得して、そのモバイルのプログラミング学習をソーシャル化しようとしている。ラウンドをリードしたのはシリコンバレーのVC Learn Capital、すでにSoloLearnに投資をしていた数名の匿名投資家も参加した。

SoloLearnは本格的なエンジニアというよりは、ミレニアル世代の連中や学生など、気軽に勉強したい人たちが対象だ。教科の内容は、対話的レッスンや、プログラミングのエクササイズ、ピアツーピアの問題解決、それにコミュニティベースのQ&Aなどだ。つまり、結構多面性のある学習アプリだ。

今すでにユーザー(学習者)は200万を超えていて、毎日のプログラミングアクティビティは100万件以上ある。

成績が良くなるとそのユーザーのプロフィールが公開されるから、自動的に求職モードになる。

SoloLearn CEO Yeva Hyusyanが言うには、“プログラミングは今や、万人必須(must-have)のスキルになりつつあるから、楽しく学びながらプロとして限りなく成長していける学習環境を作ることが、課題だ。多様な体験とトピックにピアツーピアの対話性が組み合わされば、徐々にプログラミングのスキルは向上していく。そして一歩々々、学習者のプログラマーとしての信用や評判も築かれていく”、ということだ。

おもしろいエピソードとして、今では、このアプリでプログラミングを勉強する難民の数が、ものすごく増えている。

〔SoloLearn == “独学”〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

VidcodeとSnapchatが若者のプログラミング学習を促進するコンテストを開催予定

product-image_6

10代の若者、特に若い女性にプログラミングへの興味を持たせるという課題には、近年幾多の企業や団体が取り組んできた。しかし、Vidcodeと呼ばれる最近誕生したスタートアップは、違ったアプローチでこの課題を解決しようとしている。Vidcodeは、プログラミングの基礎を教えることに特化したオンラインコースの代わりに、Instagram風フィルターや、ミーム、Snapchatのジオフィルターなど若者が実際に興味を持っているものを作るための知識を提供することで彼らにアピールしているのだ。

さらに今回、SnapchatがVidcodeの取り組みにパートナーとして加わることになった。

Vidcodeは、水曜日からSnapchatジオフィルターコンテストを開催予定で、選ばれた作品は実際にSnapchat上にアップロードされ、全てのSnapchatユーザーがそのフィルターを使えるようになる。同社によれば、参加者は1ヶ月間でオリジナルフィルターを作成しなければならない。

Vidcodeの設立以前は大学院でコンピューターサイエンスの研究をしていた、共同設立者兼CEOであるAlexandra Diraclesは、「ティーンエイジャーにとって、Snapchatユーザーのような大規模のオーディエンスに対して何かをつくる機会を持つというのは素晴らしいことですし、彼女たちにとって大きな意味を持っています」と説明する。

Leandra TejedorとMelissa Halfonによって共同設立されたVidcodeは、元々ふたりの出会いの場でもある、2014年のはじめに行われたStartup Weekendハッカソンのプロジェクトとして誕生した。結果的に彼女たちはコンテストで優勝し、自分たちのアイディアが即座に認められただけでなく、優勝がプロジェクトに取り組み続けるための励みとなった。

このプロジェクトについてDiraclesは、「私は、自分のSTEM分野やプログラミングへの愛を利用して、もっと多くの女の子がこの分野に興味を持てるような方法をみつけられないかと考えていました」と言う。

Vidcodeはハッカソンから1年後に正式な形でローンチされ、製品開発のための資金調達キャンペーンをKickstarter上で実施した。

Vidcode_screen_2

さらにDiraclesは「私たちはコーディングとティーンエイジャーの日常的な趣味を結びつけようとしていて、今で言えば、ビデオフィルターやInstagram、Snapchatなどがこれにあたります。Vidcodeでは、このようなテクノロジーの作り方やコーディングを使った改良の仕方を紹介しています」と語る。

現在Vidcodeは、Codeacademyのようなオンラインの自習用コースを提供している。生徒は1つ45分程度のレッスンを進めながら、オンラインコードエディターで実際にコーディングを行うことができる。しかし、Vidcodeの特徴はスクリーンの右側に設置されているメディアライブラリーの存在で、生徒はここに自分の写真やビデオをアップロードすることができる。この機能を使うことで、生徒は自分自身のメディアを使うことができ、勉強をより身近なものに感じられるのだ。

また、各レッスンは必要に応じて繰り返すことができるため、学生は自分のペースで勉強を進められる。

download

昨年ローンチされたオンラインコースのほか、最近では教室でVidcodeのサービスを使うための教師用ツールも導入され、年単位での契約が可能だ。今ではアメリカの5000もの学校でVidcodeのソフトが利用されており、プラットフォーム上には10万人の生徒が登録している。同社によれば、生徒は週に2つから3つのプロジェクトを完了させている。

Vidcodeのこれまでのデータを見れば、ティーンエイジャーの好きなものを使ってコーディングに興味を持たせるというアイディアが機能していることが分かる。ポケモンGOの人気をうけ、Vidcodeが1週間ちょっと前にARゲームの作り方について学べるコースを開設したところ、1週間のうちに5000ものプロジェクトが作成されていた。

また、SnapchatはVidcodeにとって数あるパートナーの1社に過ぎない。同社は、Girl Scouts of Greater New Yorkと共同でミドルスクール用のコーディングプログラムの作成にあたっているほか、Intel EducationやAmy Poehler’s Smart Girlsといった組織とも協業を行っている。さらにDiraclesは、現在彼女たちがFacebookとVR教育に関する話をし始めたところだと付け加えた。

7人のフルタイムスタッフで構成されるVidcodeは、今夏Y Combinatorに参加予定で、Kickstarterキャンペーン後には小規模エンジェルラウンドで資金調達を行った。

Snapchatコンテストは水曜日からこちらで開催予定。

原文へ

(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Linux上の高級言語プログラミングでハードウェアプロジェクトを作れる超小型コンピューターボードOnion Omega2

6c15c56111eae091b957a1640ea8e56e_original

5ドルで買えるコンピューターで、スリッパを持ってきてくれたり、マッサージチェアを動かしてくれたり、毎日の晩酌のバーボンをグラスに注(つ)いでくれるロボットを作れないかな? 

Onion Omega2なら、それ以上のこともできるよ。

これはArduino互換のボードだが、ネイティブでLinuxも動く。そしてデスクトップ的なWebインタフェイスから、コマンドラインができたり、システムにアクセスできる。Wi-Fiをサポートしているし、拡張すればセルラー(携帯キャリア)やBluebooth、GPSにも接続する。

協同ファウンダーのBoken Linはこう説明する: “Omega2は、ハードウェアプロジェクトのためのLinuxコンピューターだ。いろんなことができる。まず第一に、デベロッパーは高級言語と使い慣れた開発ツールを使ってハードウェアの開発ができる。ドラッグ&ドロップで、技術系でない人でもプログラムを作れる。モジュール方式なので、拡張は単純にモジュールの追加でできる。だから電子回路の設計ができない人でも、複雑なハードウェアを作れる”。

コロンバスで本誌主催のミートアップをやったとき、このおちびなボードを知り、感銘を受けた。こんなちっちゃなコンピューターなのにコマンドラインができるってクールだし、拡張機能等が完全にモジュール方式で組み込めるのもすごい。コンピューターとプログラミングに関する基礎的な知識は必要だが、とにかく電子回路の設計ににびびらなくても、誰でも気軽にハードウェアに取り組めるのが良い。楽しい、おもしろい、と思う。

今Kickstarterで買う(出資する)と1台5ドル、出荷は11月からだ。Linが最初のOnion Omegaを作ったのは、2015年だ。でも今度のは、もっとスタンドアロンで速い。5ドルのやつはRAMが32MB、ストレージが16MB; 9ドルの”Plus”タイプはRAM 128MB、ストレージ32MBだ。電源やストレージに接続するためのドックは15ドル。なんと、OLEDのディスプレイもあるから、この小さなシステムの、何でも視覚化できるね。

言語はPythonとPHPとNodeJSを使える。プログラミングの初心者でも、お隣の仲良しのワンちゃんの真似をするロボットぐらい、すぐに作れるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleが謎めいたOSをベータテスト中―Fuchsiaは小さなIoTデバイスでも走る

2016-08-16-fuchsia

Googleは新しいOS、Fuchsia〔フクシア=花の品種名〕を開発中だ。その最初の成果はGithubに公開されており、勇気あるユーザーは自分で実行プログラムをコンパイルすることもできる。

このOSは根本的にAndroidともChrome OSとも異なっている。そもそもLinuxカーネルを使っていない。コアとなるコードはMagentaと呼ばれる。 IoTなどで特定の目的のための組込OSとして用いるのに向いているようだ。

Googleのプロジェクト・メンバー、Travis Geislebrecht以前はPalm、Appleに所属していた他、DangerのOSプロジェクト、Jawbone向け組込OSの開発チームで働いた経験がある。Geislebrechtによれば新OSのコアはRaspberry Pi 3で動くという。これからするとおそらく車載エンタメ、交通信号、デジタル腕時計などのデバイスから上はスマートフォン、タブレット、パソコンまであらゆるプラットフォームで動くのだろう。

Fuchsiaが現実に利用できそうなシステムについてのアイディアは多様だが、理屈からいえばどんなデバイスでも動くということは現行のChrome OSやAndroid OSに代えて使えるだろうし、現在Android Wearが用いられているスマートウォッチではいっそうの低消費電力を達成できるはずだ。

AndroidとChrome OSの成功から次世代OSの体験がどういうものであるべきか多くを学んでいることから考えてもGoogleが「世界を統べる一つのOS」を開発しているというのはいささか不気味だ。ゼロから作り直すことによって現在のAndroidにくすぶり続けている問題も根本的に解決されるだろう。たとえばAndroidのアップデートはキャリヤやメーカーに任されてるため、多くのユーザーは数世代も前のOSを使い続けなければならない破目になっている。

もちろんFuchsiaは航空機でいえばロッキードのスカンクワークスのプロジェクトのようなもので、ひょっとすると人知れず消えてしまうかもしれない。しかしGoogleが加速度的にデジタル化、ネットワーク化を続ける世界に適合した独自のOを作るというのは理にかなっている。いまやわれわれが目にするほとんどの製品にはなんらかの形でコンピューターが組み込まれており、したがってネットワークを介して相互につながることが可能だ。

Via Engadget

More: Android Police

画像Justine K/Flickr UNDER A CC BY-SA 2.0 LICENSE

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Q&Aの答よりもやや長くて詳しい情報を、創立10周年近いStackOverflowがドキュメンテーションのクラウドソース化に挑戦

stack-overflow-documentation-logo

Stack Overflowは2008年の発足から今日までに、プログラミング関連の質問をする場所の定番のようなサイトに育ってきた。そして今回同サービスは、そのコミュニティの力を利用する新しいプロダクトを立ち上げようとしている。それはピアレビューされる技術的ドキュメンテーションの貯蔵庫(リポジトリ)だ。Stack Overflow Documentationと名付けられたこの新しいプロダクトは、各システム(プログラミング言語、ライブラリなど)に付随するマニュアルを補うと同時に、場合によっては、モアベターなドキュメンテーションとして、既存のマニュアル類を置換するかもしれない。

“これまでQ&Aでやってきたことと同じく、Documentationもデベロッパーの現実的な問題を解決することが目標だ”、StackOverflowのVP Jay Hanlonが、今日の発表声明でこう述べている。“プログラミングに関する世界中の良質な知識の和を、その上にわれわれが育っていく土壌として、個々の個人やチームに作れるもの以上に役に立つものを、作っていけるだろう”。

Organization of Documentation

StackOverflowのチームによると、Q&AのタグとDocumentationのタグは共通にする。同サイト上に、利用できるタグは5万近くある。Documentationリポジトリ上のドキュメンテーションは原則としてユーザーが書き、言語のさまざまな機能や、そのほかの技術、プロダクトなどが対象となる。

またStackOverflow Documentation上のドキュメンテーションは、機能等の単なる定義を超えて、実際的な用例まで含むものとする。そこで、ページの編成は下図のようになり、最初に用例(Examples)が来て、そのあとにパラメータとシンタックスに関する情報がある。さらにその下には、追記的なコメント(Remarks)を置く。

Organization of Individual Topic Page
[各ドキュメンテーションのお肉は用例である]

上のような、Documentationのページは、非公開ベータの間に生まれ育っていった。始まりは昨年の秋だった。重要なことのひとつは、ほかのソースから既存のドキュメンテーションをインポートするのではなく〔それはリンクと注記があれば十分!〕、コミュニティがコンテンツをスクラッチで作るものとする。Q&Aでも、その流儀…リアルでライブでオリジナルな対話…だからうまくいったのだ。今Googleの検索でプログラミング関連の質問を検索すると、結果の上位にはほとんどつねに、StackOverflow上のQ&Aが並ぶ。同じくDocumentationも、Googleの上位を占めるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

無料のオンラインプログラミングスクールCodecademyが3000万ドルを新たに資金調達

Codecademy  the free online coding school  raises another  30M led by Naspers   TechCrunch

Codecademyは1600万人の登録ユーザーを持つオンラインのコーディングスクールだ。これまでサービスを利用するのに生徒に一銭も課金しないという経緯を辿ってきた。今、Codecademyがいつ、どのようにサービスをマネタイズするかと疑念が湧く中、3000万ドルの新たな資金調達をCodecademyが発表した。これは同社が次にどうするかを示す出来事かもしれない。

南アフリカに拠点を置く(営利目的の)巨大メディア企業、NaspersがシリーズCラウンドを率いる。CodecademyはシリーズCラウンドで調達した資金を、引き続きCodecademyのサービスを世界に普及させ、モバイルなどなプラットフォームでも使えるよう開発に充てると語っている。

ラウンドに参加する投資家には以前のラウンドにも参加したUnion Square Ventures、Flybridge Capital Partners、Index Ventures、Sir Richard Bransonを含む。Codecademyは評価額を開示していないが、私たちは探り出そうとしている。Codecademyが調達した資金は合計で4250万ドルだ。

Codecademyの共同創業者でCEOのZach Sims氏はインタビューにおいてCodecademyは有料の「プロフェッショナル」サービス(月額約20ドル)からすでにいくらかの収益を生んでいると語った。プロフェッショナルサービスではコーディングの独習コンテンツにプラスしてメンターへの相談、成績の評価が可能だ。

しかし、Sims氏は今年度初頭のインタビューでTechCrunchに対し、Codecademyには1600万人の登録ユーザーベースをマネタイズできる他の手段があると示唆した。

「プロシューマー(製品の開発にも携わる消費者)層、追加コンテンツ、メンターへの相談、さらにはユーザーがゼロから仕事を得るまでの支援とそれに対する課金」が今年度初頭にフィリピン・ダバオで開かれたWorld Economic Forumでのインタビューの中でSims氏が言及したすべての手段だ。

コーディングトレーニングプログラムにとって問題となってきた仕事斡旋の領域にCodecademyの長期的なビジョンがある。他の高額な競合サービスは多くのことを約束するが、学習が終わった後、最終的に仕事まで提供できるところはほとんどない。

オンラインのトレーニングプログラムを通してCodecademyはユーザーに関するすべてのデータを収集する。そして、そのデータの活用で、長期的にはCodecademyは他のスクールよりも卒業生を有望な仕事とつなげることが可能だとSims氏は考えている。そしてSims氏はそれでマネタイズができればと期待している。

実際に、Codecademyはカリキュラムの卒業生をアドバイザーとして雇い、Codecademyの主張通りのことをすでに実践している。現在、アドバイザーはプロフェッショナルサービスの料金を払っている人のためのメンターとして従事している。

「私たちは自社のことを経済的な機会への入り口として捉えています」とSims氏は語った。採用候補者の能力に関して十分に理解していない担当者が門番を務める業界において、Codecademyのようなサービスは、必要とする企業が選りすぐりの人材を見つけるための助けとなるとSims氏は言う。

26歳の共同創業者Sims氏はCodecademyの成長につれて、そのオンライントレーニング・プラットフォームを別のデジタル分野に拡げていくことを望んでいる。

コーディングの時代の波に乗る

ニューヨークに本社を置き、2011年のY Combinatorに参加したCodeacademyが本腰を入れて着手している市場は巨大だ。

クラスで教えている内容、仕事の現場で理解している内容、そしてどの職に人材を充てるべきか(あるいはどのようなビジネスを構築するか)においてそれぞれテクノロジーギャップが存在する。現在、テクノロジーはいたるところに存在している。それが意味するのは私たちはすべての産業、すべての段階の仕事がテクノロジースキルを必要としているいうことだ。

これに加え、今では30億人以上の人がオンライン上にいる。対象となる大きな市場が存在するのだ(Codecademyには現在1600万人の登録ユーザーしかいないことを思い出してほしい)。

現在、CodecademyはHTML/CSS、Javascript/jQuery、Python、Ruby、PHP、APIなどのプログラミング言語やコンポーネントに重点を置いている。Codecademyの前提は単にレッスンを習うだけではなく、書いたコード、成果物へのフィードバックをプラットフォーム上で他のユーザーから受けることができる教室のような環境を再現していることだ。

人々がコードを習うのを支援しているオンライン・プラットフォームはCodecademyだけではない。同じ分野で展開するサービスは他にもLinkedInが所有するLynda.com、Thinkfuk、Code.org、Coursera、Udacity、Pluralsight、Khan Academy、Treehouseなどがある。

さらに教育が専業の企業からAmazonのような企業まで、オンライン学習ツールを開発している企業は数多く存在する。これらの企業もCodecademyが解決することを目指すスキルギャップの解消を目的にしたコンテンツを開発準備中だ。

競争の渦中にいるCodecademyのユニークな売りの1つは無料で使用できることだ。ある人たちは、Codecademyの教育では十分には学べず、よりプログラミング学習に真剣な生徒は最終的には別のオンラインプラットフォームを見つけなければならないと指摘している。しかし、Codecademyは何か試してみたいという好奇心のために入門の敷居を低くしているのだ(深い専門性やレベルの高いスキルを学ぶ教育コンテンツにおいては、マネタイズが確実にできるだろうとSims氏も述べている)。

端的に言えば、多くの競合が出てきたということは、コンピューター・プログラミングの機能を学ぶことへの関心の高まりにCodecademyが乗ってきたことを示している。

「2011年にCodecademyを設立して以来、21世紀の教育の鍵となる科目としてコード学習への関心が爆発的に高まっている様を見てきました」とCodecademyのZach Sims氏は声明において語った。「数百万の月間ユーザー、米国外に50%以上のユーザーがいるので、Naspersとパートナーを結ぶことは最高の機会です。幅広い学習コースを多くの言語で、新たな地域に提供していくことでビジネスを拡大させ、誰もが経済的な機会にアクセスできる教育を創造していきます」。

ラウンドの一環として、Naspers VenturesのCEOのLarry Illg氏がCodecademyの取締役に就任した。

「従来の大学は、テクノロジーを学ぶ生徒や雇用者の要求の変化に対応するには不十分な備えしかありません。Codecademyは市場において重要で埋める価値のあるギャップを解消させることができるでしょう」とLarry Illg氏は語った。「Codecademyの製品の質とチームの実行力で海外展開を進め、今後の拡大に向け、確固たる地位を築くことができています」。

Naspersは米国の教育界に長いこと関わってきた。NaspersのCodecademyへの投資は米国のEdTech(教育テクノロジー)において3回目の投資となる。Naspersの投資先にはBrainlyやUdemyが含まれる。

今年度初頭のSims氏へのインタビューはこちら

原文

(翻訳:Shinya Morimoto)

コーディングブートキャンプは事実の開示を…誇大宣伝や詐欺まがいから決別するために

hackathon

[筆者: Darrell Silver](Thinkfulの協同ファウンダーでCEO。)

コーディングブートキャンプはこのところ成長著しいが、しかしメインストリームになるためには、彼らが宣伝している結果が真実であることを、証明する必要がある。

コーディングブートキャンプは2012年に出現し、ソフトウェア開発のコースを提供して、卒業生にテクノロジーのキャリアを約束し始めた。そんなスクールを今では何億ドルものベンチャー資金が支え、2016年の生徒は約3万名に達すると予想され、総額5億ドル近い指導料をかき集めている。

多くのスクールが、100%近い卒業率と就職率を主張しているが、しかしその主張にはほとんど証拠がなく、スクールの経営実態も多くが開示されていない。入学志望者は、結果を数値で知ろうとする。大学のような数十年数世紀におよぶ評判の歴史がないスクールにとっては、それが唯一の評価の目安なのだ。

そこで今のところは、生徒たちの多くはアーリーアダプターで、初物食いのリスクを厭わない。しかしどんな製品でもそうだが、大きな市場で採用されるためには、透明性と信用と実証性が欠かせない。プログラミングの教育では、なおさらこのことが言える。なぜなら同じスキルを学ぶ費用が、Code Schoolの月額25ドルからブートキャンプの平均的指導料14000ドルまでと、幅がありすぎるからだ。

生徒にとって学び方の賢い決め方は、実際にどんな結果が得られるのかを知り、またピアグループの存在や、学習方法の時間的要件と約束を知ることが前提になる。でもこの業界はまだ、そのための情報を提供していない。

スクールの多くが、ある一人の卒業生がY Combinatorに行ったとか、ほんの数名がGoogleに雇用されたとか、そんな一度限りの成果をマーケティングに利用している。それらはメールのそそるタイトルにはなるが、生徒に正しい期待を持たせることはできない。そして結局、企業が消費者の信用を築いていく必要があるまさにそのときに、信用は食い荒らされている。

テクノロジー業界がブートキャンプを否定的に見るようになったのも、そのためだ。Zed Shawはブートキャンプの派手な誇大宣伝に対する調査を開始したし、ThinkfulのメンターBasel Faragは本誌TechCrunchに、“まともで生徒思いのブートキャンプも少なくはないが、それよりずっと多いのは、現代版の蝦蟇(がま)の油売りのような営業が、人生の窮地にあり、藁にもすがりたい平均的アメリカ人を食い物にしているスクールだ”、と書いた

Online education

業界は、自分が明言した約束を守れないブートキャンプにも注目し始めている(中にはホワイトハウスへの就職を約束するところもある!)。そんな、教育よりもマーケティングに力を入れすぎているブートキャンプが、この市場で操業しているすべての企業に迷惑をかけている。

一部のスクールは、透明性を真剣に考えるようになりつつある。Lighthouse Labs, HackReactor, それにTuring Schoolなどは、生徒の最終結果を公表している。数か月後には、General Assemblyなどもその仲間に加わるだろう。

透明性を求める外圧もある。Skills Fundのようなローン企業が今ではコーディングブートキャンプの生徒の約20%に融資をしているので、彼らは当然ながら(一定の制限はあるものの)良質な結果データを集めている。Skills Fundはブートキャンプたちに、共通的なスタンダードと教科カテゴリーを守らせて、良質な結果報告(匿名の)を得ようとしている。

政府のパイロット事業EQUIP(新しい奨学制度)にも、同様の外圧効果がある。また独立のブートキャンプレビューサイトCourse Reportは、生徒のレビューにその生徒の結果を付けるようにした。いずれは公的な標準化が避けられないと思われるが、しかし現状では、生徒の成功の定義すら流動的なほどに、急速にイノベーションしている市場なので、良質なデータの整備とその公表は、なかなか進んでいない。

dev bootcamp

また、スクールによって違いがあって当然、という部分もある。たとえば入学を認めるポリシーはスクールごとにまちまちだし、長期休暇を取った生徒を脱落と見なすか見なさないか、などの違いもある。

しかし、長くとも2年以内には、各校が自分の定義によるデータと、それらの数字に至った方法論(何をどう計算したのか)を、公表すべきだ。そうすればスクールは公開の場で議論せざるをえなくなり、生徒は選択と決定をしやすくなるだろう。

2年前に、BPPE(Bureau for Private Postsecondary Education, カリフォルニア州私学高等教育監督局)が、同局の基準を満たしていないいくつかのブートキャンプを閉鎖しようとしたことがある。当時それは違法というより規則違反と見なされたが、それらは小さなスクールばかりで、数年後にそんな違反は起きなくなった。しかしブートキャンプに入学する生徒の数は、今や当時の10倍もいて、数百万人がプログラミングを学び、そこに何億ドルものVC資金が投じられている。

透明性がなければ、メインストリームの採用は遅々として進まないだろう。それどころか、今度また閉鎖命令があったりしたら、プログラミングスクールの未成熟な評判は再起不能の致命的なダメージを受けるだろう。スクールが今後も事実の報告に関して消極的な態度を維持すれば、お役所が面倒な規制を課さざるをえなくなる。それすらも、運が良ければの話だ。

生徒たちの信用をかち取ることが、長期的には、今の、高騰する奨学金ローンと、慢性的な不完全就業(非正規雇用など)という大きな経済的問題の解決に導くはずだ。それこそが、すべてのコーディングブートキャンプが共同して目指すべき道ではないか。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleのProject Bloksは言葉や画像でなく電子回路ブロックでプログラミングを体験する教材のプロトタイプ…広範な参加を呼びかける

generic_kit

Googleが今日(米国時間6/27)発表したProject Bloksは、子どもたち(5歳以上)が、上図にようにハードウェアのブロックを連結してプログラミングを体験する、という新しいハードウェアプロジェクトだ。

今あるのはGoogleがデザイン企業IDEO一緒に作った参考製品だが、ユーザーはこれらを組み合わせて自分独自のデバイスを作る。Googleはこのプラットホームの基礎を提供するが、自分では商用製品を作らない。同チームを率いるJayme GoldsteinとJoao Wilbertは、“今のところGoogleは玩具産業に進出するつもりはない”、と言っている。

GoogleのCreative LabのメンバーだったGoldsteinとWilbertは、Google Research、Google Education、IDEO、スタンフォード大学のTransformative Learning Technologies Lab〔仮訳: 学習改革技術研究所〕のディレクターPaulo Bliksteinらにより、このプロジェクトを推進した。

触知型〔手で触る方式〕のプログラミング教育は、かねてから関心を喚(よ)んでいるものの、研究はあまり進んでいない。Project Bloksの連中も、触知型プログラミング(tangible programming)は技術的工学的な作業部分が大きくてお金もかかるから、実験が難しい、と言う。そこでチームが自分たちに課した課題は、“触知型プログラミングを研究していくための簡単な基材となるようなものの開発”だ。

Bliksteinは声明でこう言っている: “子どもたちが従来と違って、音楽を作ったり身の回りの物理的な世界をコントロールするときのような、自由な発想でプログラミングを覚えていける方法を、今後はもっともっと多くの人たちが研究していくべきではないか? それを可能にするのが、Project Bloksだ。子どもたちが、コンピューターという箱の外で、コンピューターという機械にまつわるさまざまな技術的制約のないところで、ものごとを自由に考えられるようにしたい”。

ProjectBloks_PR_SplitscreenC_3000x2000_300ppi

それでは、Project Bloksはどんな構成か? 基本要素は三つある: その中核的要素は”Brain Board”と呼ばれ、Raspberry Pi Zeroを使った小さなボードだ。それは中央処理装置(central processing unit, CPU)の役を担い、システム全体を動かす(スピーカーもついている)。

Brain Boardが対話をする残る二つの要素は”Pucks”と”Base Board”で、以上三つのものが、Project Bloksの物理的プログラミング言語を構成する。

ProjectBloks_PR_PuckGrid_3000x2000_300ppi

Pucksにはアクティブな電子部品が何もなく、伝導性インクを塗った紙のような部材だ。これらが、“on/off”、“左へ行け”、“180度回転せよ”など、プログラミングのさまざまなコマンドを提供する。静的なPucksと対話的なPucksの二種類がある。

コマンドはいろんなものを作ることができるが、現在のGoogleの参考実装にあるのは、ダイヤルとスイッチとボタンだけだ。

ProjectBloks_PR_Paper_x3Kits_3000x2000_144ppi

Base Boardは、Pucksからの命令を読んでそれらをBrain Boardに渡す。つまりBase Boardは、プログラムのいろんな部分からの命令を脳に運ぶ導管だ。Base Board上には触覚モーターやLEDなどがあり、ユーザーはリアルタイムのフィードバックを得られる。Base Boardを使ってBrain Board上でオーディオを再生/演奏することもできる。

重要なのは、Base Board(s)はきわめて柔軟性に富んでいて分岐ができることだ。だから単純な線形の実行の流れだけでなく、かなり複雑なこともできる。

子どもたちはこれらのBloks(ブロック集)を使ってたとえば、Lego WeDo 2.0のロボットをコントロールしたり、あるいはインターネット経由でタブレットとPucksを接続したりできる。ただし今回の参考実装には、ネット接続のブロックはない。

Project Bloksが今回一般公開されたことによって、教育者や研究者や企業などが今後どう反応していくか、それが問題だ。Google自身は今年の後半に研究プロジェクトを立ち上げて、それへの参加を、教育者、研究者、デベロッパー、父兄などに呼びかけていく。チームが今日発表したポジションペーパーは、このプロジェクトの目標をやや詳しく述べている。

ProjectBloks_PR_SequenceC_3000x2000_300ppi

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

コーディング・ブートキャンプFullstack Academyは卒業生が創ったスタートアップに投資する

fullstack_academy_2015

コーディング・ブートキャンプ(coding bootcamp, プログラミング猛特訓塾)が最近のアメリカで流行っている。そのひとつ、Fullstack Academyが今日(米国時間6/1)、卒業生が創った有望なスタートアップに投資をしていく、と発表した。

Fullstack AcademyのCEO David Yangによると、このニューヨークのスタートアップは自社の経営科目の一環として投資を行い、年に最大8社までの企業に、シード前ないしシード段階の資金提供をする。条件や額はその都度決める。

この投資を受ける資格としては、そのスタートアップの少なくとも一人の協同ファウンダーがFullstack Academyの13週間のJavaScript集中コースの終了者でなければならない。

Yangはこう語る: “これはうちの生徒たちに、あなたがたを信じていると伝える手段でもある。‘いつか会社を作りたい’という声をよく聞く。その「いつか」は「今」だ、と言いたい。せっかく、スキルを身につけたのだから”。

昨年の卒業生は300名だった。今年は450名を目標にしている。来月は、ニューヨークだけでなくシカゴにも進出する。それは今年初めの、The Starter Leagueの買収の結果だ。

すでに黒字なので、投資のためのファンドも、外部のパートナーに資金を仰ぐ必要はない、という。

同社の正社員は現在35名、卒業生たちが大手のテクノロジー企業に就職していることを、誇りとしている。とくに、GoogleとAmazonとFacebookが多い。でもVC的な要素が今回加わったことによって、大企業への就活を目指す若いデベロッパーだけでなく、起業家タイプも同社に関心を持つだろう。

Fullstack Academyは、同業者の中でもいちばん、入学基準が厳しいという。プログラムを完成させる能力のない人や、仕事に向かない人を、事前にふるい落とす、とYangは言う。

コーディング・ブートキャンプの格付けをやっているCourseReportによると、Fullstack Academyは37のレビューが5つ星だが、入学者数、終了率、就職率などは公開していない。一部のコーディング・ブートキャンプは、サードパーティの監査人にデータを開示している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

実践重視で生徒の関心が持続するプログラミングスクールAcadGildが開校

4466482623_cf7a5c483b_o-1

今、プログラミングを勉強したい人にとって、選択肢はとても多い。Codecademyのようなところでマイペースでやるのもよいし、無料や有料のMOOCもある。あるいは、Holberton Schoolのような個人教授タイプもある。

今日(米国時間6/1)アメリカでローンチするAcadGildは、やり方がちょっと変わっている。その学習課程は10名以下の小さなクラスと、経験豊富な先生たちの指導を組み合わせて、プロジェクトベース(具体的現実的なプロジェクトを作っていく)で勉強をしていく。週に7日、1日24時間のサポートもつく。すべてオンラインで行われるが、クラスは一定の日にちと時間に(ネット上で)集まって、教科を消化する。

Image-1

プロジェクトの協同ファウンダーVinod Dhamはそれまで、IntelのPentiumプロセッサー部門のVPだった。彼によると、自分のキャリアはハードウェアで築いたけど、“これからの成長株はソフトウェアだ”、と考えている。しかも現状では、プログラミングのスキルに関して、未だに大きな需給ギャップがある。

Dhamも、今や人びとにプログラミングを教える企業や非営利団体がたくさんあることを知っている。しかし彼は、ビデオを使うMOOCは絶対に、プログラミングを効果的に教えられる方法ではない、と確信している。“プログラミングはビデオを見ておぼえるものではない”、と彼は言う。“それは、人にビデオを見せて水泳を教えようとするのと、おんなじだよ”。

パイロット事業によるAcadGildの最初のテストは、彼の故国インドで行った。故国であるというより、インドはプログラミングを教える人材がアメリカよりも見つけやすいのだ。しかも、ほとんどの人が英語能力が高い。

そのパイロットの間に、いろんなカリキュラムやコース編成をテストした。そのとき彼らはさまざまな発見をしたが、そのうちの一つは、生徒は具体的現実的なプロジェクトに自分で取り組む方が、学習成果が良い、ということだ。だから今日ローンチするコースでも、時間の半分はメンターに助けられながらアプリケーションを実際に作ることに当てられる。

AcadGildが今提供しているコースは、フロントエンドのデベロッパー向け、バックエンドのデベロッパー向け、データサイエンス、モバイル開発、テクノロジー主体の経営学、などだ。ひとつのコースが約12週、授業料は約600ドルだ。

子どものためのクラスもあり、それは500ドルぐらい。今後は、企業の社員教育もやってあげたい、という。

一部のプログラミングスクールと違ってAcadGildでは全員入学、途中で、ついていけないと自覚した者には返金する。インドで行ったパイロットでは、生徒の大半は既存のプログラマーのスキル・ブラッシュアップが目的、しかし、事前のプログラミング経験はゼロ、という人たちもけっこう多かった。後者のような生徒のために同社は、複数のプログラミング入門クラスを設けている。

AcadGildは今、各コースの入学申し込みを受け付けている。新しいクラスは、週に一つまたは二つのペースで始まる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、iPadで子供たちにコードを教えるSwift Playgroundsをローンチ

0310

Appleは本日、iPad用Swift Playgroundsを発表した。この新プロジェクトの目的は子供たちにSwiftでコードを教えることだ。

最初にSwift Playgroundsを開くと、基本的なコーディングのレッスンと課題をいくつか表示する。インターフェイスはどことなくCodeacademyに似ているが、より画像重視で遊び心のある印象だ。子供を対象としているので、理にかなっている。子供のモチベーションを保つために、ほとんどのプロジェクトはゲームやちょっとした楽しいアニメーションを使っているようだ。

iPadでのコーディングをより簡単にするため、Appleは特別なキーボードを用意している。ショートカットや他の機能を搭載し、コードの入力を助けるためだ。

0312

Swiftで、Appleは新たなプログラミング言語を提案した(現在はオープンソースで利用できる)。そして、多くの人にSwiftを学んでほしいと考えている。早い年齢からSwiftに慣れ親しんでもらうことは、Appleにとっても嬉しいことだ。Swift Playgroundsは、プログラミング経験者がSwiftを学習するためのものではない。コーディングの基本を学びたい子供たち向けのものだ。このようなレッスンベースのサービスは、新たな言語を学び始める時には便利かもしれないが、結局のところレッスンを受けるよりプロジェクトベースの学習方法の方が一般的にもうまく学習が進むだろう。

0317

ちなみに同じ名前のSwift Playgroundも、子供にコードを教えるプロジェクトとして始まった。2014年にAppleが初めてSwiftを紹介した時、Stefan Mischookが始めたプロジェクトだ。見たところ2つは関連していないようだが、Appleがほぼ同じプロジェクト名を使用したのは興味深い。

Swift Playgroundsの開発者向けプレビューは今日からローンチし、最終バージョンはiOS 10と共に秋頃展開予定だ。アプリは無料で利用できる。

0314

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website