マイナー企業がAmazon Alexaに挑戦して負けないために…キッチン専用のHello Eggが考えた勝負手とは?

音声アシスタントではAmazonのAlexaがリビングルームを独占しようとしているし、家全体の主(ぬし)になる可能性もある。でも負けを宣言したくない小企業RnD64は、黒い卵型の音声アシスタントを作り、キッチンからならまだ入れる、と考えている。

このHello Eggと名付けられた音声アシスタントは、料理が専門で、スクリーンにもなるかわいい目が、お友だちになりたい、とユーザーに訴える。スクリーンにはもちろん、料理のレシピやテクニックが映り、もちろん音声も伴う。これがあればたとえば、アボカドにいきなり包丁を入れる前に、正しい切り方が分かる。

今年のCESには、音声で動かすデバイスがたくさん登場した(その多くはAlexaがベース)。だからこの製品はCES 2017の二番煎じ三番煎じにすぎないのかもしれない。しかも料理のレシピや作り方を知るためには、たぶんスマートフォンのアプリで十分だ。生(なま)の肉を触った手でスマホを握ることに、なるだろうけど。こんな厳しい競争環境の中で生まれた、卵ちゃんだが…。

AlexaのEchoも、レシピぐらいは教えてくれるが、Hello Eggはあくまでもキッチンに特化して、それならではの多様なユースケースと機能を提供する。Echoは今のところ音声のみだが、RnD64は、レシピにはヴィジュアルな要素も必要、と考えた。

そのほかの、音声アシスタントならではの機能もたくさんある。音楽ストリーミングや、キッチンにある食材や消耗品の在庫管理なども。Echoはこれからどんどん進化するだろうから、キッチンだけは譲り渡したくないHello Eggは十分な差別化に努めようとする。卵のなめらかな表面に映しだされるスクリーンは、それだけでも十分な差別化と言えるかもしれない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

レゴBoostは、Mindstormsにはまだ早い子供向けの教育玩具

img_0703

Boostは印象的なキットだ。5種類の事前に用意された作例が、ロボットからギター、レゴによる疑似「3Dプリンター」(レゴブロックを組み立てるまるでルーブ・ゴールドバーグ・マシンのような組み立てライン)といった多くのものを提供する。

このセットは教育キットとして提供され、難しさのレベルとしては同社の大いに愛されているMindstormのラインからは一步下げられたものだ。最近の他の多くの教育玩具と同様に、接続されるAndroid/iOSアプリによって、とても基本的なコーディング要素が提供される。同社は、それを子供たちにコードのやりかたを教える方法だとは声高に言ってはいないが、初期の土台固めを行う試みの1つだ。

img_0804

このキットは、7歳以上の子供向けにデザインされており、傾き、色、距離などのさまざまなセンサーを利用するMove Hubを中心に構築されるため、色々な自動タスクをアプリ画面上に並べたアクション可能なブロックアイテムで実行する、様々なデザインを行うことができる。

箱から取り出して最初に作ることを意図してデザインされているのはVernieというロボットだ、ちょうどジョニー5Wall-E(どちらも映画に出てくるロボット)のようなもので、自己紹介を行うようにプログラムされている。それが、やがてロボットを壊して次の新しい作品に取り掛かる前に個人的なつながりを作るために、このロボットがうまくこなす役割だ。ロボットは表情を持ち、相手の名前を復唱する。

img_0720

セットは543ピースで構成され、他のレゴのすべての製品と同様に、さまざまなキットと互換性がある。このセットの発売は今年後半が予定されている。価格は160ドルで、レゴはMindstormへ飛び込む準備がまだ整っていない子供向けの大規模な教育用セットのラインにする予定だ。

原文へ

(翻訳:sako)

LGの家庭用ロボット新製品Hub Robotは、自力で動きまわるAmazon Echoではないかな?

lg-smartthinq-hub-1-1024x926

LGとSamsungは、CESという大嵐の前の静けさをちゃっかり利用して、彼らの目新しい製品を次々と紹介してきた。この二人を比べると、奇抜な製品が多いという点ではLGの勝ちだ。本誌TechCrunchにもこれまで、空中浮遊するスピーカーや、首周りに着けるウェアラブルスピーカーなどが載った。

LGは今回、ロボットの出品も多いようだ。ただし、すでに掃除機ロボットなども出しているからロボットに新規参入というわけではない。中でもユニークだったのが、昨年のMWCでデビューした転がるロボットRolling Botだ(下図)。

lg-rolling-bot

今年の同社の、“掃除機ではない”ロボットは三つあり、それらは、芝刈り機らしいロボットと、空港やホテルで旅行情報を提供する商用ロボット、そしてHub Robotだ。最後のは、その説明を見ると、Amazon Echoの可動バージョンではないか、と思われる。

現時点ではまだ十分な情報はないが、同社が“Hub Robot”と呼ぶこの製品は、…LGの言い方では…、“消費者向けのスマートホームゲートウェイおよびパーソナルアシスタント”だ。同社によると、今回のロボット製品はどれもAIを搭載しているというが、でもそれらが、Alexa的な音声による応答とホームオートメーションのコントロール機能を“超えた”、新しい何かであるのか、その点がよく分からない。

同社は前にもSmartThinQ Hub(上図)というEchoふうのスピーカーを発表し、それにその後、Alexa的な機能を導入したことがある。だからぼくの推察としては、今度のHubは同社のHOM-BOTに似ていて、お掃除の代わりにパーソナルアシスタントをしてくれる、というものではないだろうか。

まあ、あと数日で分かることだけれどね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

SamsungがAmazon Echoと互換性のあるロボット掃除機をCESに出品、Roombaのようなスマホからのコントロールも可能

vr2am7070ws-aa_004

電池発火問題に象徴される厳しい一年を経験したSamsungは、来年を起死回生の年にしたいようだ。その意気込みが、1月にラスベガスで始まるCESの出品からも伺われる。今同社は、それらの一部を次々とメディアの目の前でちらつかせ、関心を煽ろうとしている。

それら、CES向け製品群の中でも、いちばん最近発表されたのが、音声コマンドでAmazon Echoと互換性を持つ掃除機ロボットだ。

詳細はまだ明らかではないが、そのPowerbot VR7000にはほぼ間違いなく、先月おそくにデビューした電気掃除機Neatoと類似の機能があるのだろう。Neatoの場合はAlexaに、“Alexa, ask Neato to start cleaning”〔掃除の開始〕とか“Alexa, ask Neato to pause cleaning”〔掃除の停止〕という言葉でコマンドする。内蔵しているロボットとしての機能は、同社のそのほかのWi-Fi接続型ロボットPowerbotシリーズと同じらしい。

このロボット掃除機は前の機種よりも20〜30%小さくなり、また、壁際(かべぎわ)の掃除をきれいにできるようになった。他社製品は、それが苦手(にがて)なものが多い。同じくWi-Fi対応の最新のRoombaは同機の強敵だが、Samsung Powerbotのこの最新機にも、スマートフォンのアプリからのリモートコントロール機能があるから、必ずしもAlexa/Echoに依存する必要はない。

価格や発売時期などは、来週のCESで明らかにされるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Hondaが1月のCESの予告編をリリース、Safe Swarm技術、個人車Uni-Cub、感情ロボットカーNeuVなど

honda-smart-swarm

Hondaは1月に行われる今度のCESで、同社がこれから展開する“cooperative mobility ecosystem”なるものを軸とする、いくつかの発表を行う。そして今日同社は、その発表の中身の一部を、“予告編”として公開した。

その短いビデオでは、三つの新しい機能が紹介され、その中には、今年の11月に発表された新しいトレードマーク“Safe Swarm”*も含まれる。それは、一種の車両間コミュニケーションネットワークのようなもので、車同士が情報を共有しながらより安全に道路を通行する。ただしその仕組みは、今回のグラフィクスからはよく分からない。〔*: Safe Swarm, 安全な大群, 主にロボット工学の用語で、大量の群れがハチやアリなどの群れのように、どんなにたくさん密集して高速移動しても、お互いに事故ることなく安全・整然と行動できるための制御とコミュニケーションの方式。 〕

第二のテーマUni-Cubは、個人が利用する未来の移動デバイスだ。このいわゆる“個人車”は、自動車業界全体としての大きな未来的テーマであり、とくに高齢化社会では重要、と見なされている。Hyundaiも今週の初めに、CESでデモする予定のプロジェクトをプレビューした

この予告編の三つめのスターは、コンセプトカーNeuVだ。この、今月初めに発表された通勤用自動化電気自動車は、“感情エンジン”と呼ばれる人工知能を搭載している。Pepperを作った企業との共同開発で、ロボットのPepperくんと同じような、AIによる対話機能を持ったサービスロボットを内蔵している。

今度の消費者電子製品ショウ(consumer electronics show, CES)でHondaは、未来志向の発表をたくさん行うようだ。問題は、その中のどれだけが実現するか、だけど。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AnkiのCozmoロボットが12月初旬で売り切れ、子どもが欲しがるロボット玩具の好例だ

img_0382

Ankiの今年のホリデー商戦は、完勝かもしれない。同社はハードウェアのスタートアップだが、初めて世に知られたのは数年前のAppleのキーノートのステージで、そのDriveカーがデモされたときだ。その同社は今、今年の秋に発売した最新製品Cozmoに全精力を注いでいる。

この元気で小さなロボットは、同社がPixarやDreamworksなどのスタジオから人材を集めた成果で、ウォーリー(Wall-E)のそっくりさんを目指し、そして音楽は完全なオリジナルを制作した。

cozmo_6_360-gif-png

そしてどうやら、このギャンブルは同社にとって吉と出たようだ。Cozmoは今年のホリデイシーズンでついに、全米の子どもたちの、‘あれ買ってよ’の“あれ”になってしまい、最初のロットは月初に売り切れた。売上台数などは公表していないが、Amazonでは今月初め、一時的に“在庫なし”になってしまった。

でも同社によると、クリスマスまでには需要に対応できるよう、増産に励む。このロボットが店頭に登場したのは10月だが、これまでは約束通り同社は、定期的なアップデートにより、Cozmoの知識と技能の増強拡張に努めている。〔その例

Cozmo関連記事集(未訳)〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

脳波によるロボットアームのコントロールに成功、人の心でロボットを制御できる技術がついに誕生

129255_web

これまでは、人間の意思でロボットアームをコントロールしようとすると、非常に複雑で非常に侵襲的な脳へのインプラントを必要とした。そこでミネソタ大学の研究者たちは、ちょっとかっこいいヘルメットと人間の思考能力だけを必要とする新たなシステムを作り、本物のマインドコントロールなロボットツールへの道を、拓(ひら)こうとしている。

この研究のリーダーで、生物医学工学の教授Bin Heは語る: “脳へのインプラントを使わずに、人間の思考だけでロボットアームを操作し、複雑な3D環境の中でオブジェクトに到達してそれをつかむシステムは、世界で初めてだ。アームを動かすことを想像するだけで、ロボットアームを動かすことができたのだ”。

そのシステムは脳波ヘルメットと、ある程度の訓練が必要だ。脳波を利用する技術はかなり前からあるが、ミ大の研究者たちは脳の運動皮質を利用して複雑なシステムをコントロールする方法をついに完成させた。人間が動きについて考えると、運動皮質中のニューロンが反応し、ニューロンの新たな集合を活性化する。これらのニューロンを整列し読み取ることで、脳/コンピューター間のインタフェイスが本物の腕の動きをシミュレートし、ロボットアームに与えるコマンドに翻訳する。

Heは語る: “被験者全員が、完全に非侵襲的なテクニックを使ってタスクを達成したから、すごいと思う。麻痺などの神経性疾病の患者を救う技術へ、発展する可能性があると思っている。彼らは外科手術によるインプラントを使わずに、もっと本格的な独立性(非依存性)を持てるようになるだろう”。

Heが書いた記事は、ここで読める

この方面の以前の実験では、感電事故で両腕を失った人が、彼の神経系につないだシステムのおかげで二つのロボットアームを同時にコントロールできた。しかしHeと彼のチームの新しいシステムは、そのような侵襲性を減らして、ロボットをコントロールする。そして誰もが、自分の心でロボットアームをコントロールできるのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Boston Dynamicsのミニロボットと腕立て伏せ競争してみた―ジェシカ・アルバも大喜び

先ごろロンドンで開催されたTechCrunch DisruptのステージにはBoston Dynamicsの最新のロボット、Spot Miniが登場して大いに注目を集めたが、われわれのビデオ責任者、Tito Hamzeは本番のステージ上のインタビューの前にロボットとBoston Dynamicsのファウンダー、Marc Reibertをビデオに収めるチャンスがあった。

〔日本版〕ビデオでのReibertの説明によればこのミニ・ロボットは重量28kg、4脚でナットクラッカー(クルミ割り)と呼ばれる腕があり、バッテリー駆動時間は90分だ。Lardinois記者が腕立て伏せ競争に挑んでいるが、これでは勝てそうにない。Spot Miniはその場でスキップしたり、動きながら動画を撮影したり、器用なところを披露している。

ゲスト講演者の1人、ハリウッドスターでオネスト・カンパニーのトップ、ジェシカ・アルバがナットクラッカーにスマートフォンを保たせて動画を撮らせたようだ。1:37あたりで一瞬本人とLardinois記者のツーショットが映る。Lardinois記者がえらく張り切ったのはアルバがいたせいかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ロボット、仕事、そして変化に対する人びとの恐れ

3D illustration of robots.

【編集部注】著者のSteve CousinsはSaviokeの創業者兼CEOである。同社は人間の環境で働き、人間の生活を改善する自律ロボットの開発と展開を行なっている。以前にはロボットインキュベーターのWillow Garageの社長兼CEOを務めていた。

経済に対する技術のインパクトという話になると、ロボットや他の進歩が、失業につながるのではという懸念が続いている。しかし、新しいテクノロジーが仕事と経済に及ぼす影響について歴史が教えてくれるのは実際にはどのようなものだろう?さらに重要なことは、自動化を拒否して技術革新を妨げた場合には、世界経済におけるアメリカの競争力はどうなるのか?

コンピュータ科学者として、研究者として、そして今は急速に成長しているロボット企業のCEOとして、私は自分のキャリアを人々の生活を改善し、企業の成長を助けるための技術構築に捧げてきた。自動化が急速に経済を変革し続ける中で、ロボットが社会にどのような影響を与えるかを深く気にしている。

だからニュース記事がイノベーションを祝うのではなく、恐怖を撒き散らすとき、私は落胆している。最近もボストンの調査会社Forresterが、ロボットによって2025年までに米国の仕事の7%が失われることになると予測した。しかし報道でしばしば報道されないものは、Forresterが、ロボットから得られると述べているものだ。Forresterのアナリスト、J.P. Gownderは次のように述べている。「これらのテクノロジーは本当に重要で、一部の仕事は無くなってしまいますが、全体としては多くの予言者が信じるほど悲観的ではありません。現実には、自動化は、まったく新しい職種を含む、多くの新しい雇用増加を促すでしょう」。

多くのデータが、テクノロジーの進歩によって実際に仕事が創出されるという事実を裏付けている — 退屈で高いスキルの不要な職業を排除すると同時に、まったく新しい仕事のカテゴリーを創出する。イングランドとウェールズにおける1871年以来の国勢調査データの調査では、この140年間に破壊された仕事よりも、はるかに多くの雇用が創出されていることが判明している。 「機械は、繰り返しと労力を要する作業により使われるようなるが、過去150年間に比べても人間の労働の必要性の排除に向かっているようには見えない」と、デロイトによる報告書には書かれている。

ロボットは通常「仕事」全体を置き換えるのではなく、その代わりに「タスク」を肩代わりする。

ロンドンの経済研究センター(Center for Economic Research)による2015年の別の調査によれば、ロボットの使用は生産性と賃金を向上させ、全体的な雇用には悪影響を及ぼさないことが示されている。この研究によれば、これまでの全体経済へのロボットの貢献は、鉄道や米国の高速道路などの、歴史的に重要な技術とほぼ同じである。ロボットは通常「仕事」全体を置き換えるのではなく、その代わりに物品の運搬、機械の操作、情報の提供などの「タスク」を肩代わりする。企業が反復的または危険な作業を遂行するためにロボットを使用するなら、従業員はより面白くて価値のある作業を行うことができる。

しかしForresterの予測が正しくて、ロボット工学が将来的に実質的に雇用を失わせるとしたらどうだろうか?現状維持のために、研究を止め、革新を止め、新しい技術を創造しようとするのを止めるのが解決策なのだろうか?

競争が激しい今日の世界経済において、イノベーションを阻止することを選択することは、わが国にとって壊滅的なものとなるだろう。 2016年のブルームバーグ・イノベーション・インデックスは、米国を世界で8番目に革新的な国と位置付けている。2015年には6番目だった。他の国は、特に第1位の韓国、第2位のドイツは、革新主導型経済の構築に全力で取り組んでいる。

競争力を維持しながら、革新的な製品を開発するために、米国は技術革新を減速ではなく、加速させる必要がある。エアコン、ワクチン、ロボット、スマートフォンなど、企業が人生をより良くし、働きやすく、人々の健康を向上させる製品やサービスを開発すると、経済は成長する。

技術進歩にとり残されていると感じている社会のメンバーを見捨てるのではなく、革新によって作られた仕事にその人たちを引き込む必要がある。

私は自動化が雇用に影響を与えないだろうと言うほどおめでたくはない。歴史的に、技術によって一部の仕事が排除され、他の仕事が創出されている。産業革命の間に機械が大量に出現したため、洗濯屋、鍛冶屋、織物業者は廃業を余儀なくされた。しかし、それらの労働者の多くは、より良い給与と、工場でのより安定した仕事を得た。それ以来変化のペースは減速していない。ソフトウェア、コンピュータ、携帯電話、ロボットなどの技術は、一部の仕事を絶えず排除し続けてきた(貸ビデオ屋、受付係、メールルーム係、タイピスト、電話オペレーター、など)し、他の仕事を生み出してきた(ビデオゲームプログラマー、3D建築デザイナー、ソーシャルメディア専門家、など)。

例え途中で痛みが増しても、長期的には自動化が経済にプラスの影響を与えるという点で、私はオバマ大統領に同意する。最近のインタビューで、オバマ大統領は「私は楽観的な立場をとりがちです…歴史的に見れば、私たちは新しい技術を吸収し、人々は新しい雇用を見出しそして創出し、移動し、生活水準が一般的に上昇してきました」と述べた。

イノベーションが起きようとしている。米国が世界経済において強固な地位を維持したいならば、それを止めることはできず、止めるべきでもない。それが私たちが集団的な挑戦と機会である、この移行をうまく乗り切る方法だ。収入格差は世界中で増加し続けており、教育を受けた個人は革新的な経済において急速に地位を獲得し、一方低技能労働者は低迷している。技術進歩にとり残されていると感じている社会のメンバーを見捨てるのではなく、革新によって作られた仕事にその人たちを引き込む必要がある。

技術の急速な進歩に社会のすべてのメンバーを組み込むためには、教育と訓練を含むだけでなく(もちろんそれらは本質的だが)、エンジニアが直感的で使い易い機械を設計することを必要とする。タッチスクリーンインターフェースとシンプルなコマンドにより、新しく登場するコラボレーティブロボットの多くは操作が簡単だ。販売員たちがハイテクレジスター(基本的には小売店)を使うことを学んだことと同じように、人々はサービス、ホスピタリティ、小売、ヘルスケアなどの分野でロボットを操作する方法を学ぶことができる。したがって、ロボットが日常的な作業を引き継いでくれることで、人間はこれらの機械を使う側としてより充実した仕事に就くことができる。

これは、私の会社においては、Relayデリバリーロボットが「チームの一部」となるように、役立ち、信頼性が高く、使いやすいものにすることを意味する。ロボットが企業の生産性と収益を高めるのを助けるため、これらの企業はより多くのスタッフを雇うことに投資する。

人間には先天的に変化を恐れる習性がある、それが技術が現状を混乱させるような場合には特にそうだ。しかし、歴史は、ロボットのような革新的な技術を取り入れることによって、大きな進歩が見られることを証明してきた。経済全体を成長させる進歩は、より安全で有意義な仕事を見つけ出し、競争の激しい世界市場でアメリカの地位を確保するのに役立つのだ。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: 3ALEXD/E+/GETTY IMAGES

瓦礫の上を慎重に歩くロボット

screen-shot-2016-12-01-at-2-04-46-pm

ボストン・ダイナミクスの体重330ポンドの二足歩行ヒューマノイドロボットAtlasが慎重に凹凸面のフィールドを移動しようとするのを見ていると、妙に心慰められるような気がする。何か…人間くさいのだ。もしそれが適切な表現ならば。顔のないロボットが、その体重を次のブロックに移す前に、ゆっくりと十分な注意を払いながら足場を慎重に探るからだ。

フロリダ州ペンサコーラにあるIHMC(人間と機械認知研究所)ロボティクスラボは、さまざまなサイズと形状の異なる表面が連続する場所を移動できるロボットシステムを開発した。特集ビデオの中の様子では、レンガが様々な角度で転がされていて、ロボットがわずかな角の上に足をおくしかない場合も映されている。

giphy-1

ロボットAtlasはその前にレイアウトされた表面に関して、何の予備知識も持っていない。プログラムを使用して、一度に片足の下の表面をテストし、その過程で体重をシフトして行き、最終的には安定した足場へと移行させる。Atlasがより難しいステップを実行する際に、この過程はロボットの上半身によって提供される角運動量によって支えられている。

このプロジェクトは、研究所が実施している一連の2足歩行プロジェクトの1つだ。

giphy

「最近、ロボット工学では大きな進歩がありましたが、いまだにロボットは人が行くことができる場所と同じ場所に行くことができないのです」とIHMCの担当者は語っている。「私たちのヒューマノイドプロジェクトは、二足歩行ヒューマノイドに搭載されたセンサーが地形のモデルを構築する必要なしに、起伏の多い地形を扱えるようにすることに焦点を当てています。また、外乱を頑健に扱うことにも力を入れています。私たちの目標は、より困難な歩行の課題に取り組むことです」。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

Neatoのロボット掃除機はAmazon Alexaに話しかけてコントロールできる

2016-11-24-neato-botvac-d5-connected-lifestyle-wood-top-front-hi-1

Neatoのロボット掃除機は当初からWiFi接続機能を備えていた。そこでAmazonの多芸なホーム・アシスタント、Alexaに接続される最初の掃除機になるのは割合簡単だったようだ。NeatoのBotvac Connectedロボット掃除機は今週からAlexaと連携するようになり、ユーザーはAlexaに話しかけて掃除を命じることができる。

使い方はいたって簡単で、“Alexa, ask Neato to start cleaning(Alexa、ネイトに掃除をスタートさせなさい)”などと命じるだけでよい。しかし同社のプレスリリースによれば将来の「利用法は無限だ」という。

Neatoでは新しい能力をプロモートするためブラックフライデーからクリスマスイブ前日の12月23日までWiFi掃除機にAmazonのEcho Dotを1個無料で同梱するという。もちろAmazonが加わったプロモーションでなくてNeatoが配るのだが、Echoが無料でついてくるというのはうれしい。

昨年発売が開始されたBotvac Connected掃除機はスマートフォンの専用アプリから起動、停止ができる。また特定の場所を掃除するよう操作することもできる。単にランダムに床中を動き回るライバルに比べてきめ細かく掃除ができるというのがセールスポイントだ。

〔日本版〕Alexaに接続可能なのは当面アメリカ、イギリスに限られる。今年中にドイツも加わるという。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MITが開発したナイロン製人工筋肉は気味が悪いほどSF的

MITの研究者が開発したナイロン素材の人工筋肉繊維は最終的にはロボットを動かすことを目指している。やがて二の腕に力こぶが盛り上がるロボットが登場するかもしれない。MITのナイロン筋肉はHBOのSFテレビドラマ、Westworldのオープニングで3Dプリンターから出力される人工筋肉フィラメントに気味が悪いほどそっくりだ。

そこでGizmodoその他のメディアはこれがWestworldに出てくるような人間そっくりのロボットを実現させるかもしれないと興奮している。

今回MITが開発した素材は、もちろん最初の人工筋肉繊維というわけではない、しかし既存の繊維とは異なり、製造が容易で低コストだ。開発にあたったMITの科学者によれば、ある種のナイロン繊維は加熱によって屈曲、収縮するためそのような動きを必要とする箇所に応用できるという。この繊維は加熱すると直径が太くなり、長さが縮む。これはまさにわれわれの筋肉繊維と同じ動作だ。ビデオにあるように、加熱する側面を選ぶことによって繊維の運動を精密にコントロールできる。

加熱箇所を連続的にコントロールすれば繊維に円運動、8の字運動といった複雑な繰り返し運動をさせることが可能になる。電気抵抗、化学反応、レーザー光の照射など加熱の熱源は何でもよい。これは利用の可能性を大きく広げる。

研究者はこの素材は当初ペンチのような動作をする保持器具やバイオメディカル分野のツールなどに利用できると考えている。もちろん長期的な可能性としてはWestworldのようなスーパー・リアリズムの人型ロボットを実現させることもあり得るだろう。そうなればテレビドラマをで描かれていたようなロボットと倫理という問題もまた浮上してくるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

サンフランシスコのショッピングセンターがクリスマス商戦を控えてPepperロボットを投入

2016-11-23-softbank-pepper-robot

商戦が過熱する時期に合わせて一時的に売り場を増員するのは難しい。そこで当然ながら(かどうかわからないが)、大手ショッピングセンターのWestfieldでは顧客サービス向上のためにロボットの手を借りることにした。今日(米国時間11/22)からサンフランシスコとシリコンバレーのWestfieldに日本のSoftBankのロボット、Pepperが登場する。

当初Softbankの人間タイプのロボットは話題作りが主な役目のように見えた。しかし1月くらい経つと6ヶ国語で「こんにちは」とか「ハロー」とか挨拶できるようになった。また顧客とゲームをしたり、セルフィーを撮影したりする能力も備えた。簡単な顧客アンケートもできるようになるという。それだけでクリスマス商戦を大幅に効率化するようなことはなさそうだが、Softbankではこう言っている。

Pepperのパイロット・プログラムにおいてアンケートは重要な能力となる。Westfieldショッピングセンターではこれによって顧客の総合的ショッピング体験を改善することができる。

また12月からPepperの職務は高度化する。これまで顧客は壁に掲出された「現在地」という地図を眺めていたが、PepperはWestfieldのナビゲーションAPIを活用して顧客に売り場やレストランを案内するようになる。Pepperの活用にあたってWestfieldはモデルケースだという。SoftBankではPepperを季節商戦のアシスタントとして幅広く役立てようとしている。ここ1、2ヶ月で多くの売り場でPepperを見るようになるかもしれない。

画像: Dick Thomas Johnson/Flickr

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

賢いちびロボットCozmoがアップグレード、犬や猫、それに暗い部屋も認識する

unspecified-12

この前ぼくがAnkiのCozmoを試したときは、彼をぼくのうさぎLucyに紹介した。でも終始両者は、相手に無関心だった。この元気者のロボットのソフトウェアアップグレードのリストに、うさぎはまだ登場しなくて残念だけど、でも一部のペットの飼い主たちは、小さな愛をもらえるようだ。

Ankiの新しい機能はいくつかあるが、その中には“Part of the Pack”(動物仲間の一員)と言って、猫と犬を認識する技(わざ)がある。それがどんな‘対話’になるのか、その説明はないが、Cozmoのような小さなロボットが、犬や猫とファイトをすることは考えにくい。とくに、犬のお友だちとの喧嘩はないだろう。でもCozmoの身長と小型犬の背丈は似ているから、犬の耳に直接話しかけたりはできるだろう。犬は、耳をピンと立てて聴くかな。

unspecified

もうひとつの新しい機能は、ロボットの“調べるモード”(explorer mode)に夜間の視界が加わったこと。これはユーザーが手作業で、ロボットの視点カメラをコントロールする。さらに、新しいゲームが増え、Cozmoの、新しい言葉を覚える能力も改良された。まるで、小さな電子オウムだ。ただし同社によると、Cozmoはユーザーの言うとおりを繰り返してはならない言葉を知っているそうだ。「クソッ!」とか「バカ!」などなど、暴言の言葉は覚えないんだ。あらくれ男の水夫のようには、ならないんだね。でも、一度YouTubeで、Cozmoが悪口ばかり言うところを、見てみたいな。

今度の機能拡張の詳細はここにある。これらは12月に行われるCozmoのアップグレードだ。Anki社は、今後も約束どおり、ロボットのスキルを増やしていくらしい。

参考記事。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AIによる全自動衣類折りたたみ機を開発する日本のセブンドリーマーズが60億円の大型資金調達を発表

tdq7ueh5uax0hv91478918018_1478918045

AIによる全自動の衣類折りたたみ機を開発する日本のセブンドリーマーズは11月14日、パナソニック株式会社、大和ハウス工業株式会社、SBIインベストメントを引受先とした第三者割当増資、技術開発提携および販売提携により、60億円の大型資金調達を実施したことを発表した。2015年6月のシリーズAで調達した約15億円を含め、同社のこれまでの資金調達額の合計は約75億円となる。

日本のスタートアップとしては、今年3月に約84億円を調達したメルカリなどに次ぐ大型の資金調達だ。

放り込むだけでAIがベストな折りたたみ方を判断

セブンドリーマーズが開発するのは、構想に10年を費やした全自動の衣類折りたたみ機「ランドロイド」だ。同社によれば、人間が一生のうちに洗濯物の折りたたみに費やす時間は9000時間で、日に換算すると375日にもなるという。ランドロイドを活用することで、この時間を他のことに費やすことができるというのがコンセプトだ。

洗濯乾燥が済んだ衣服をランドロイドに放り込むと、画像解析によって衣類の種類ごとにベストなたたみ方をランドロイドが判断する。このテクノロジーの背後には機械学習が応用されているため、長く使えば使うほど賢くなっていく仕組みだ。また、設定により家族のメンバー別やアイテム別に仕分けることもできる。一度に約30枚の衣服が投入可能だ。

laundroid_carbon_2

ランドロイドの価格、サイズについては「来年3月の記者会見まで非公開」ということだが、サイズは大型の冷蔵庫のイメージが近いとのこと。衣類の折りたたみにかかる時間については、「出勤前にランドロイドを利用すると、帰宅前には折りたたまれた状態になっている」。ディープラーニングの度合いによっても折りたたみにかかる時間は変動するため、長く使えばそれだけ折りたたみにかかる時間が短縮する可能性もある。

長く培った技術力が強み

形の整ったモノを扱うのではなく、衣類という柔軟物を扱うには高度なロボティクス技術が必要になる。セブンドリーマーズ代表取締役社長の坂根信一氏によれば、ランドロイドに使われている技術は「セブンドリーマーズ独自のアルゴリズムを構築し、独自設計のロボットアームおよび制御技術との融合に実現した唯一無二の人工知能」だと語る。また、ランドロイドの開発の過程で生まれたあらゆる技術は、国内外で特許を取得済み、または申請中だという。

history1

スーパーレジン工業の創業者である渡邊源雄氏。1957年、彼が東京に設立したコンポジット成形工場がスーパーレジン工業のはじまり。

このように、みずからを「世の中にないモノを創り出す技術集団」と呼ぶセブンドリーマーズの強みは、同社の卓越した技術だ。同社の創業は2011年だが、そのルーツは1957年に創業のスーパーレジン工業株式会社までさかのぼる。同社は独立系専業FRP(繊維強化プラスチック)成形メーカーとしては国内最古参の企業だ。現在は航空宇宙分野などにおいてその技術力が広く認められており、2010年に話題となった小惑星探査機の「はやぶさ」にも部品供給をしている。テクノロジーの分野こそ違えど、ランドロイドは同社が長く培った技術力の結晶だと言えるだろう。

 

セブンドリーマーズは現在、サンフランシスコとパリにそれぞれ営業所と支店を構えており、ランドロイドについても国内外同時発売を計画している。ただし、出荷は国内優先になるとのこと。

2019年には洗濯乾燥機能も付いたオールインワンタイプも

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

セブンドリーマーズ代表取締役社長 坂根 信一氏(理学博士)

家電分野への参入というところで気になるのが販売チャネルだ。特に日本国内では家電メーカーと販売チャネルの結びつきが強い。ランドロイドの販売チャネルについて坂根氏は、「自社での独自販売を軸に計画を立てています。具体的には、Webやショールームなどを通して、お客様に直接お届けできるチャネルを構築していきます。家電メーカーの販売チャネルについては、活用はするが戦略の中心ではありません」と話している。

セブンドリーマーズは今年10月、今回のラウンドに参加したパナソニック、そして大和ハウス工業と業務提携を結んでいる。同社によれば、折りたたみ技術の開発はこれまで通り独自で進めていくものの、ランドロイドの量産に関してはパナソニックのアドバイスを受けながら進めていくという。また、同社は2019年に全自動洗濯乾燥機と折りたたみ機能を合わせたオールインワンタイプのランドロイドを発売予定であり、その開発には「パナソニック社の先進的な洗濯乾燥機の技術が必要不可欠」となる(坂根氏)。同じく、2020年には大和ハウス工業と共同してスマートハウス向けのビルトインタイプを販売予定だという。

ランドロイドの予約販売開始は2017年3月16日、現在はプロジェクトの参加メンバーを募集している。

ルンバのiRobotのCEO、「世界の電気掃除機の2割はすでにロボット」―TechCrunch北京カンファレンス

2016-11-08-irobot-beijinjpg

自ら動き回って床を掃除するロボットは、少し前まで奇妙なデバイスと見られていたが、現在では電気掃除機市場の少なくない部分を占めている。

Roombaのメーカー、iRobotの共同ファウンダー、CEOのColin Angleから聞いたところでは、Roombaのメーカー、iRobotの共同ファウンダー、CEOのColin Angleから聞いたところでは、ロボット掃除機のシェアは世界全体で20%だという。 北京で開催されたTechCrunch Beijing 2016で私はAngleと対談したが、iRobotはこの市場で70のシェアを握るトップメーカーだということだ。

しかしこの数字は台数ベースになおすとどのくらいになる のだろう? Angleによれば、現在までに1400万台以上のRoombaが売れたという。一般的な掃除機よりも高めな価格であることを考えれば家電製品として悪くない数字だ。

「iRobotの製品が市場のトップシェアを握っているのには理由がある」とAngleは言う。同社はハウス・クリーニングを専門とする家電メーカーであり、長年この問題のみを研究してきたことによる大きな優位性があるのだそうだ。iRobotは2016年にはいって軍事ロボット部門をすべて売却し、ホーム家電製品に集中している。

ロボット掃除機の分野での優位性は同社の長期的目的の達成のためにも大いに役立つはずだとAngleは考えている。iRobotではAIの利用によって人間の腕や足の代わりになり、また延長となるデバイスの分野でも確固たる地位を築こうとしている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

直径24ミリのPiccolissimoは動力内蔵・操縦可能ドローンとしては世界最小

6h0a3703_1

Spotのような巨大ロボットは、物を運んだり、見世物としてはすごいかも知れないが、それらと同じ高度な技術が、小さなロボットにも使われている。ペンシルベニア大学のこの超ミニドローンは、中でも世界最小のひとつだ。

そのPiccolissimoという名前は、イタリア語で最小を意味し、また作者Matt Piccoliの名前にも由来している。空を飛ぶロボットとして必ずしも世界最小ではないが、動力内蔵でコントロールできる空飛ぶロボットとしては世界最小そうだ。ほかのもっと小さいのは、操縦ができなかったり(例: Robobee)、電力を外部から供給したりする。

6h0a3694

幅は25セント硬貨ぐら(直径24.26ミリ)で、可動部品は二つしかない。それでも、今月初めに見たballbotよりは一つ多い。ひとつはプロペラ、もうひとつは3Dプリントで作られた本体だ。両者が、異なる速度で回転する。プロペラはわずかに中心を外れていて、本体は毎秒40回回転し、それにより垂直方向の推力を均等化するが、その回転速度をちょっと変えることによって、方向を変える。制御信号はすべて、単一の赤外線ビームで送られる。

今できることは、ホバリングのみだが、新たな機能を加えるのは容易だ。

大学のニューズリリースでPiccoliは説明している: “本体が回転する乗り物は人間にとっては恐怖でも、センサーを搭載するにはとても適している。空港のレーダーに見られるように、センサーを回転させて利用することは、よく行われている。われわれの場合は、わざわざセンサーだけを回転させなくても、本体と一緒に回転する。だからバーコードリーダーのようなラインスキャンカメラへの応用もありうるし、また車に載せたら360度の写真やビデオが撮れる”。

追加する装置は、重量1グラム未満ならOKだ。それが、この超ミニ機の最大積載量だ。

超小型で超単純なデバイスを作る理由は、たくさんある。単純は往々にして効率と安価を意味し、ときには使い捨て可をも意味する。消費者製品だけでなく、産業用の可能性もある。たとえば放射能漏れや建物の被害調査に、いきなり、1台100万ドルもする人型ロボットを使うのは意思決定だけでもたいへんだが、それは高価なだけでなく、本物の人間と同じく、放射能や粉塵やそのほかの障害物に弱い。

でも、100基のPiccolissimosを編隊としてコントロールしながら飛ばせば、そのカメラや放射能探知器や加速度計が、一定範囲を素早く安価に偵察するだろう。そして、もしも彼らが生還しなかったら、また100基プリントすればよい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

家庭用ロボットの可能性をさぐる、群れロボット型インタフェース

zooid

工場や倉庫では、ロボットがすっかり当たり前の存在になってきた。いよいよ次は個人の家のデスクや、あるいはキッチンなどに進出してくるのだろう。そんな時代に向け、小さな生き物のようなロボットを集団として活用しようとする試みが行われている。蟻のように集団で作業をしたり、情報の伝達を行うのだ。

そんなロボットが発表されたのは、Association for Computing MachineryのUISTカンファレンスだ。工学系の複数大学が協力して、「群れロボットインタフェース」(swarm user interface)の実験を行っているそうだ。

ロボットには小さなホイール、タッチセンサー、ジャイロコンパス、および光学センサーを搭載していて、上にあるプロジェクターに映し出されるパターンにしたがって動作を律している。個々に判断して動作する機能は持っていない。外部のコンピューターからの動作指示をうけて動くようになっているのだ。

それでも可能性はいろいろと考えられそうだ。並び方を変えることでいろいろな情報を伝達することもできる。並んだロボットのひとつを捕まえて、向きを変えたり、動かしたりすることで指示を送ることもできる。何かを操作するためのツールが自動的に目の前に現れたり、特定のアプリケーションを開いているときに、その操作用のダイアルが自ら登場してくるような使い方ができるわけだ。

zooids_examples

何か小物を動かしたりすることもできる。上の写真にあるように、スマートフォンなどを押してもってくることもできる。また、使っている人がいなくなった机の上を整頓したりするようなこともできるだろう。あるいはネズミのように、壁に開けた穴から出てきてパン屑を片づけたり、スリッパを見えないところに持って行ったりというようなこともできる。

研究者自身、さまざまな応用可能性を感じているようで、論文でさまざまな用途を検討している。さらに、世界中の人たちにもいろいろな可能性を感じてもらいたいと考えているようで、必要なもの(パーツは自分で用意する必要がある)をGitHubに公開してもいる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

MegaBotsが新ロボットの開発ビデオを公開―水道橋重工との対戦準備進む

2016-10-13-megabots-unnamed3

日本の水道橋重工業の巨大ロボットとの対戦に向けてシード資金の調達に成功したMegaBotsチームが、開発の現状を詳しく紹介するビデオの第一弾を公開した。

ここには過酷なテストや既存モデルが激しく転倒する様子などが収められている。全体で7分半ほどで、Megtesチームが戦闘で乗員を保護するメカニズムを開発するためにロボットに激しい打撃を与えているところが見られる。武器もモジュール式になり、バリエーションが増えた。威力も恐るべきものになる…かもしれない。

今朝(米国時間10/12)発表されたプレスリリースでMegaBotsは「既存モデルに対して実施されたほぼすべてのテストで乗員は死亡ないし重傷を負うような衝撃を受けるはずであることが判明した」と述べている。

unspecified

アメリカの国旗デザインのド派手な衣装で9月のTechCrunch Disruptに登場した開発チームだが、アメリカ・チームは日本チームとの対戦を非常に真剣に考えている。高さ4.5メートルのロボットが転倒し、その衝撃で乗員が死亡するというのはなんとしても避けねばならない事態だ。

そこで、MegaBotsのウェブ・ビデオ・シリーズのテーマはまったく新しいロボット、Mk. IIIの製作となっている。最新の映像を見た限りではMk Ⅲの戦闘準備は相当に進んできたようだ。新モデルにはF1やNASCARににヒントを得たというロールケージが備えられ乗員を保護している。

armor

MegaBotsではDARPAのロボティクス・コンテストの2位入賞者と協力して新しいロボット操縦システムを開発している。モジュラー式のアームに脱着できるガン、ドリル、チェーンソーなど『キャプテン・スーパーマーケット』的な武器も公開された。最終的にこのロボットは重量10トン(前モデルの約4倍)、最高速度は時速16キロ、製作費用は250万ドル程度になる見込みだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ディズニーが愉快な1本足跳躍ロボットをお披露目

ピッツバーグにあるDisney Researchの研究者たちは、1本足で飛び跳ねるロボットを作った。現段階では転倒せずに19回跳ねることができる。

Zachary Batts、Joohyung Kim、そしてKatsu Yamaneによるこのプロジェクトは、当初コンピューターシミュレーションとして開始され、ついにハードウェアとして実現された。研究者たちは彼らのシステムを、Marc Raibertのホッピングコントローラを使い、並列線形伸縮アクチュエーター(linear elastic actuator in paralle:またの名をLEAP)で制御している。現在それは転倒せずに、約7秒間ジャンプすることができる。

研究者たちは、一本足ロボットが、より複雑な運動のための最高のテストベッドであることを発見した。「足のあるロボットは有用です、特に有利なのは、水平ではない土地でも行動することができることで、見物客を複雑な動きで楽しませることも可能です(例えば色々な足取りで)」と彼らは書いている。「一本足のロボットは、足のあるシステムとしては最も単純なトポロジーで、跳ねるという足取りに限定されています。一本足跳躍ロボットは、運動制御アルゴリズムに対する最も簡単なテストベッドを提供してくれるだけではなく、安全で堅牢な地表移動を実現するためには高速で、力の要るアクチュエーションを必要とし、多足システムよりも大きな機械的ストレスにアクチュエーターは耐えなければなりません。こうした理由から、一本足跳躍ロボットは、足を使った移動に使用されるアクチュエーターのための理想的なベンチマークを提供します」。

私にはこいつは海賊Q-Bertのように見える、個人的にはこの1本足のロボット君主を歓迎したい。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)