米政府はハイテク企業と協議し新型コロナとの戦いに位置情報を活す作戦を練る

Washington Postの最新報道によると、米国政府関係者は現在、携帯電話からのデータを新型コロナウイルスのパンデミック対策に活かす方法はないか、Facebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)を含む複数のハイテク企業と検討しているという。この会談では、医療の専門家によるパンデミックと伝播を監視する可能性も話し合われている。携帯電話のデータを有効活用する有望な方法として集約し匿名化した位置情報の利用があると、その記事の情報筋は伝えている。

米国人の携帯電話から回収した位置情報は、公衆衛生の専門家が大まかな感染の広がり具合を監視しマッピングするときの役に立つ。専門家グループはすでにそれを理論化しているものの、当然のことながらあらゆる位置情報が追跡されると考えると、人々の反感は避けられない。特にそれが大規模に実施され、政府と業務提携をしている民間企業のみならず、政府の人間も含まれるとなればなおさらだ。

だがこれらの試みは、米疾病予防管理センター(CDC)による感染パターンの概要把握という目的のみに厳格に用途を絞ったもので、個々の携帯電話利用者は対象にしていない。Washington Postの情報筋は、いかなるかたちであれ、そこから政府のデータベースが構築されることはないと強調している。あくまで匿名化され集約されたデータからCOVID-19の伝播と拡散のモデルを知るためだけに限定される。

すでに、新型コロナウイルスのパンデミックに関連する問題で、世界の最大手級のハイテク企業が前例のない共同研究を開始している。情報を広めるための製品を扱う事実上すべての大手ハイテク企業は、3月16日に会合を開き、ウイルスに関するデマや誤情報の拡散に対処するため緊密に連携するとの声明を発表した。

ホワイトハウスも、ウイルスと米国の対応についてハイテク企業に助言をもらってきた。先週、Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Facebook、Google、Microsoft(マイクロソフト)、Twitter(ツイッター)が参加した会合もそのひとつだ。AmazonのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)CEOは、現政権と定期的に接触している。Amazonは隔離、社会的距離の確保、収容さらには自宅待機命令に関する実質的な国際的指針に人々が対処する上で中心的な役割を果たし、ますます重要性が高まっているからだ。

今週初めに疫学者、企業幹部、医師、学会関係者が数多く署名した公開書簡が発表されたが、そこでもハイテク企業が貢献できるCOVID-19のパンデミック対策の概要が示された。そのひとつに(特にモバイル用OSを提供するAppleとGoogleに向けられているが)、ウイルス感染者と接触した可能性のある個人のために「本人の了承を得た上で、プライバシーを保護するOSの機能を接触者追跡に役立てる」といった提案がある。

もちろん、乱用を否定する保証があるなしに関わらず、広範に個人情報を収集しようという試みに警戒心を抱くのは自然なことだ。個人の自由か保護かの究極の選択を迫られ、その駆け引きが結果的に暴走するという歴史的な事例を見れば、なおさらそう感じる。New York Timesも今週伝えているが、これまで秘密にされてきたが実在していたイスラエルの携帯電話事業者とその利用者の携帯電話の自撮り写真などの個人情報データベースを使って、ウイルス感染者の位置情報を追跡しようという動きすらある。

それでも、プライバシーを保護しながらハイテク企業が持つ情報を活用する方法を探ろうという考えを、今すぐ止めさせるべきではない相応な理由はある。特に現在実施されている社会的距離を保つ措置による影響を知る上でも、そこには大きな恩恵が得られる可能性があるように思えるからだ。

画像クレジットAmin Yusifov / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

アップルが新型コロナによる実店舗閉鎖を無期限延長

Apple(アップル)は新型コロナウイルスの感染拡大による公衆衛生の危機を受け、実店舗の閉鎖を延長するようだ。

今週初め同社はプレスリリースで中華圏外の全店舗を3月27日まで閉鎖すると発表した。そして現在、ウェブサイトにあるメモには、閉鎖は無期限とある。店舗を「追ってお知らせするまで休業いたします」と書かれており、少なくとも店舗再開にはさらに時間がかかることが見込まれることを顧客にアナウンスしている。

Apple製品を購入したい人はウェブサイトで買い物するよう案内されている。サービスやサポートもオンラインまたは電話で受けることができる。

我々は方針の変更を確認すべくAppleに問い合わせている。

3月13日付の長い書簡で、同社は時間給で働く人には店舗が開いている時と同様の支払いを約束するとしている。また「自分自身あるいは家族のCOVID-19による健康問題に対応するため」の休暇制度を拡充することも明らかにした。

3月16日、サンフランシスコ・ベイエリアの6郡は新型コロナウイルスのさらなる感染拡大を抑制するために「屋内避難指示」を発令した。数日以内に追加の対策が講じられることも予想される。

EUのいくつかの国はすでに、生活必需品の購入のための外出や在宅勤務ができない人が仕事に行く以外は家の中に留まるよう、外出禁止令を出している。

画像クレジット: Anthony Kwan/Bloomberg / Getty Images (Image has been modified)

参考:サンフランシスコ・ベイエリア6郡に4月7日までの屋内避難指示

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(翻訳:Mizoguchi

UberとLyftが新型コロナ拡大を受けライドシェアサービスを一時停止

Uberは客が乗車をシェアする相乗りマッチングサービス「Uber Pool」の提供を一時的に見合わせる。同社が17日発表した。Uber Poolのオプションでは、行き先に基づいて乗り合わせをマッチングし、最大3人が1台の車をシェアすることができる。Uber Ridesとプラットフォーム担当の副社長Andrew Macdonald(アンドリュー・マクドナルド)氏は声明の中で「サービス提供の見合わせを通じて、我々がサービスを提供する街での市中感染の増加を抑制するのが狙いだ」と述べた。Lyftも同様の理由でサービスを展開するすべてのマーケットで「ライドシェアサービス提供を見合わせる」と発表した。

これは当面、米国とカナダに適用される。Uberはカープールを提供している他の国でも同様の措置を取るか検討している。一方で個人が予約する通常のオンデマンド乗車やUber Eatsデリバリーサービスはこれまで通りの展開となる。ただ、乗客向けのアプリ内で「Flatten the Curve(感染拡大を抑制しよう)」というメッセージを常時表示し、ユーザーに「移動は必要な場合のみ」「あなた自身のため、そしてコミュニティのために用心を」と呼びかけている。

Uberはまた、Uber Eatsが米国とカナダのレストラン向けに配達料を免除することも発表した。そして、配達員が食品を玄関先に置くオプションをユーザーが選べるようにもしている。さらに同社は、感染の最前線で働くヘルスケアワーカーや救急隊員に30万食を届けることを約束している。

こうした対策に加えて、Uberは同社のプラットフォームを利用するドライバーを対象に、COVID-19感染を診断されたり公衆衛生当局によって隔離を促された場合に経済的援助を提供する。援助する額は過去6カ月間のドライバーの平均収入に基づく。

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(翻訳:Mizoguchi

ユネスコが学校が閉鎖された全世界7億7670万人の子供たち用遠隔学習ガイドを公開

世界中の学校がCOVID-19の流行を緩和するために閉鎖されたり、オンラインのクラスに移行するなか、多くの保護者や教育者が良いアイディアを求めてもがいている。ユネスコ(UNESCO、国際連合教育科学文化機関)は、遠隔学習アプリや、その他のリソースへのリンクを掲載したオンラインガイドを作成した

ユネスコによると「COVID-19によって、前例のない数の子供、若者、大人が学校や大学に通えなくなっています」という。実際、100カ国の政府が学校の閉鎖を発表し、あるいはすでに実施している。全国すべての学校が閉鎖された85カ国では、合計で7億7670万人以上の子供たちが影響を受けている。

ユネスコは、各国の国営学習ポータルのリストに加えて、デジタル教育ツールのリストも更新している。その中には、ClassDojoGoogle Classroomといったデジタル学習管理システム、KaiOSというガラケーでスマホ的なアプリを利用できるようにするソフトウェア、Can’t Wait to LearnKolibriRumieUstad Mobileといったオフラインでも十分使える機能を備えたソフトウェアなどが含まれている。

このリストでは自己学習プラットフォームのMOOC、モバイル読書アプリ、教育用ソフトウェア開発ツールそしてDingtalkHangouts MeetZoomといったライブビデオのプラットフォームも紹介されている。

関連記事:Lawmakers look to bridge ‘homework gap’ with subsidized Wi-Fi hotspots for students

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

ジェフ・ベゾス氏がホワイトハウスと新型コロナ対策で密に連絡

米国時間3月16日のホワイトハウスのブリーフィングで、政権の新型コロナウイルス対策タスクフォースと、CDC(米疾病予防管理センター)からの公衆衛生に関する新しい勧告について、詳細が語られた。その中でトランプ大統領は、ホワイトハウスがAmazon(アマゾン)のCEOJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏とCOVID-19の流行に関して「毎日」のように連絡をとっているという報道について、報道陣から真偽をたずねられた。

トランプ氏の答えは、それを明確に確認するものではなかったものの、アマゾンの創立者兼最高経営責任者とホワイトハウスが、状況の変化に応じて一定程度協力していることを示すもののように思われた。明確な答えを求めたTechCrunchに対して、アマゾンの広報担当者は、新型コロナウイルスの流行に関して「ジェフ・ベゾスはホワイトハウスと連絡を取り合っています」と明かしている。

「まあ、それは本当だと聞いているよ」と、トランプ氏もブリーフィング中に語っている。「ホントかどうかはわからないが、我々のスタッフがアマゾン、あるいはベゾス氏本人と関わっていると、私は理解しているよ。素晴らしいことじゃないか。我々は多くの人達から多大なサポートを受けているんだ。彼もその1人だと思っているよ」

先週Fox Businessは、ウイルスを封じ込める対策にについて話し合うため、ホワイトハウスは大手IT企業と会合を持つことになるだろうと報じた。その対象としては、Facebook(フェイスッブック)、Google(グーグル)、アマゾン、Twitter(ツイッター)、Apple(アップル)、Microsoft(マイクソフト)が挙げられていた。

ベゾス氏が、どの程度ホワイトハウスと協力し、コロナウイルスのパンデミックに対処するのかは、まだよくわからない。とはいえ、アマゾンとしても世界的なウイルスの流行によって大きな影響を受けていることは確かだ。その証拠にアマゾンは、米国内で10万人の雇用を追加して、倉庫と配送に配備することを模索している。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

米国で新型コロナウイルスワクチンの人間への臨床試験開始

AP通信によると、新型コロナウイルスのワクチンの人間への臨床試験が、米国時間3月16日に開始される。今回の試験は、NIH(米国立衛生研究所)と医薬品メーカーのModernaが開発した実験的なワクチン注射の効果をテストするもの。一般的なワクチンのように、活性なウイルス、あるいは非活性化したウイルスのサンプルを使ったものではない。その代わりに、ウイルスの遺伝子に含まれるメッセンジャーRNAを利用して、ターゲットの免疫反応を引き出そうというものだ。

画像クレジット:Thana Prasongsin/Getty Images

Wall Street Journalは、2020年2月にModernaが開発中のワクチンについて報告している。同社は、このような遺伝子ベースのアプローチによる薬剤治療法の開発を主業務として設立された、比較的若い会社だ。当時の報告では、テストは4月に開始される予定とのことだったが、2月末から現在までの世界的な状況の変化を考慮して、スケジュールが前倒しされたようだ。とはいえ、公衆衛生当局によると、例え今回の治験で効果が実証されたとしても、ワクチンの最終的な検証には、少なくとも1年から1年半はかかるとのことだ。

COVID-19が突きつける継続的な脅威に対処するために、ワクチンを開発しようという試みは、もちろんこのModernaとNIHによる取り組みだけではない。ワクチンと治療法の両方で官民を問わず、多くの取り組みが進行中だ。今回のテストは、ヒトを対象にした臨床試験プログラムとして迅速に対処されたものとなる。

治験者は、実際にはウイルスを注射されるわけではないので、今回のテストプログラムでCOVID-19に感染するリスクはない。ただし、このプログラムにボランティアで参加しているとされる45人のように、若く健康な治験者でさえ、新たに開発されたワクチンを注射するとなれば、まだ知られていないことが多く存在する。この段階で、NIHとModernaは開発中のワクチンが望ましくない、あるいは危険な副作用を引き起こさないことを確認することを目指し、その後、有効性や別の他の安全性を証明するため、さらなるテストが必要となる。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Alphabet傘下のVerilyがカリフォルニアで新型コロナスクリーニングサイトのパイロット開始

Alphabet(アルファベット)傘下のヘルステクノロジー企業Verily(ベリリー)が新型コロナウイルス(COVID-19)のスクリーニングサイトを立ち上げた。トランプ大統領は当初、これは新型コロナウイルスをウェブベースでスクリーニング・検査する公共のサイトで、Google(グーグル)によって開発されたと誤って発表していた。週末のGoogleとVerilyの一連のブログ投稿ホワイトハウスの追加記者会見の後、スクリーニングと検査のサイトはVerilyによるプロジェクトであること、対象はカリフォルニア州の住民限定で、しかも当面は2つの郡に限られることが明らかになっている。

最終的に政府が明らかにしたように、サイトは3月16日朝から運用が開始された。VerilyのProject Baselineが運営。現在のところ、サイト利用者と医療分野の研究機関をつなぐポータルとして機能している。カリフォルニア州で新型コロナウイルスのリスクスクリーニングと検査を実施するこのサイトは、一定の要件を満たす人にスクリーニングと無料の検査を提供する。現在、サンタクララ郡とサンマテオ郡の住民が対象だ。

上記の地域に住んでいることに加え、パイロットテストへの参加に必要な要件は18歳以上であること、米国居住者であること、英語を話し、読むことができること、新型コロナ公衆衛生承諾フォームに署名する意思があることだ。このフォーム上で、Verityが個人情報を収集してスクリーニングプロセスに使用することを承諾する。サイトを利用したい人は、新しいGoogleアカウントを作成するか、既存のGoogleアカウントでログインした上で登録する必要がある。

Googleアカウントが必要にもかかわらず、VerilyはウェブサイトのFAQで「個人データの収集と使用に関する連邦および州の規制に従い」暗号化された形式で安全に情報を保管すると述べている。またFAQには、Verilyのスタッフがすべてのサイト利用者を特定する直接的な情報を有し、その情報が医療従事者、研究機関の職員、保健当局のみならず、Verilyにデータテクノロジーを提供するパートナー(Googleを含む)と共有される可能性があると記載されている。

同社はさらに、本人の同意なく保険会社や医療機関と情報を共有することはなく、新型コロナスクリーニングプロセスで得た情報は広告に使用されないと述べている。

ウェブサイトで実際に利用者が目にするのは、サイト利用資格を判定する複数の質問による調査と、それに続く新型コロナウイルスへの感染リスクを評価する詳細な質問表だ。評価結果によっては、移動検査会場に行くよう促される。そこで鼻粘膜から検体を採取し、Verilyによると「数日」後に検査結果が通知される。

Verilyは週末のブログ投稿で、カリフォルニア州のGavin Newsom(ギャビン・ニューサム)知事の知事室と協力して、ベイエリアの他の地域と他の州におけるツールの利用可能性を検討していると述べた。同社はこれまで他の州への拡大計画について明らかにしていなかった。筆者が問い合わせのメールを送ったところ、自動応答の返信があり、現在大量の問い合わせを受けている旨とブログ投稿へのリンクが記載されていた。

画像クレジット:SAUL LOEB / Contributor / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

在宅フィットネスPelotonの株価が新型コロナによる外出制限を受け急上昇

米国中の地方自治体が、ジムのようなそれほど重要ではない公的施設の営業中止を検討しているのに伴い、これまでになく多くの人がPelotonの高価なギアの購入を検討している。

株式市場はこのところ明らかにかなりの下落に直面しているが、上場したばかりのPelotonは他のテック株よりもいい位置につけている。3月16日、このエクササイズブランドの株価は13%上昇した。参考までにいうと、Nasdaqは同日12%超下落した。

公共施設の一時閉鎖に伴い、社会的責任としてより多くの人が家で過ごすようになっていて、当然のことながら、在宅でのエクササイズを専門とするPelotonは今後数カ月間の成長が見込まれる。もちろん、マーケット全体が(願わくば)回復するなかでも、いかに成長を維持していくかが、今後の同社における課題となる。

より多くの客を引きつける試みとしてPelotonは16日に、米国、英国、カナダでのアプリの無料お試し期間を30日から90日に拡大すると発表した。同社のライブクラスの多くは、高価なハードウェアで体験するのがベストだが、ヨガやカーディオトレーニング、瞑想などのオンデマンドクラスも提供している。また自転車の30日トライアルを継続しているのも特筆に値するだろう。

Pelotonは新型コロナの負の影響にも直面してきた。ショールームを月末まで閉鎖し、ライブスタジオの一般公開も中止している。ニューヨークにあるショールームからのライブクラスは、今週前半は中止され、3月19日の木曜日から再開される予定だ。

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(翻訳:Mizoguchi

Uber Eatsが新型コロナで苦しむ個人経営レストランの配達料を免除

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、不要不急の事業が休止を余儀されている中、Uber Eatsは3月16日、同社サービスを利用する個人経営レストランに対してその配達料金を免除すると発表した。

全米のレストランは、市や州の当局がCOVID-19拡大を阻止するための措置をとるにつれ、経営が苦しくなりつつある。デンバー市長のMichael Hancock(マイケル・ハンコック)氏は16日、すべてのレストランやバーのデリバリーを除いた営業を今後2カ月間禁止することを命じた。ロサンゼルス市長のEric Garcetti(エリック・ガーセッティ)氏は市内の全レストランに少なくとも3月31日までデリバリーやテイクアウトを除き営業を止めるよう命じており、ニューヨーク市はすべてのバーとレストランを対象に閉鎖措置をとっている。しかし、デリバリーは可能だ。

Uberによると、Uber Eatsアプリには10万店のレストランが登録している。

「人々が家で過ごすようになるにつれ、地域のレストランはこれまで以上にビジネスを必要としている。だからこそ我々はUber Eatsを利用する個人経営のレストランすべての配達にかかる料金を免除する。アプリにはレストラン10万店超が登録している」と同社は電子メールで述べた。

顧客はアプリ内のEAT LOCALバナーから個人経営のレストランを探すことができる。配達料金は、対象となる注文で自動的に免除される。

Uber Eatsはまた、接触しないデリバリーのオプションを含め、新型コロナウイルス感染拡大を抑制するための対策をしている。さらにドライバーには衛生用品の提供も行っている。「これまで同様、レストランがパックした食品は触れられることはない」と同社は付け加えた。

Uber Eatsは、デリバリー人員やドライバーが新型コロナ感染を診断されたりウイルスにさらされたりして働けなくなった場合の経済的な援助や、米国とカナダのヘルスケアワーカーや救急隊に30万食を無料提供することを約束している。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:Mizoguchi

ホワイトハウスが新型コロナ対策ガイドライン更新、8月まで流行が続く可能性も示唆

月曜日にホワイトハウスは記者会見を行い、冒頭でトランプ大統領は、新型コロナウイルス感染拡大を遅らせるためのガイドラインのアップデートを発表した。ガイドラインには子供たちは可能な限り自宅で学習させる、10人を超える人数の会合を避ける、必要でない旅行やバー、レストラン、フードコートでの食事を避けるといった勧告が含まれている。

こうした勧告は、トランプ政権の新型コロナウイルス対策タスクフォースの専門家が作成したもので、最低今後15日間適用されるべきだとしている。しかしながら「このような状況がいつまで続くと考えているか?」という記者団からの質問に対して、トランプ大統領は 「7月か8月だろう。もしかするとさらに長くなるかもしれない」と答えている。 これは2月下旬の大統領選集会で「新型コロナウイルス(のパンデミック)は民主党のデマだ」と否定したときとは違うトーンだった。

今回のアップデートでは個人がバー、レストランを避け、外食が必要な場合はドライブスルー、持ち帰り、宅配などを利用するだけでなく、COVID-19が流行している州では、レストランやバーのオーナーは店舗を閉鎖する必要があると勧告している。またガイドラインは、体調が悪い場合は外出を控えて医療提供者に連絡すること、家族の1人が検査で陽性反応を示した場合、その家族全員が自宅で隔離される必要があるとしている。

ガイドラインはまた「(自分以外の)多くの人が使うものの表面に触れた後は手を洗う」「咳やくしゃみをするときはティシュや曲げた肘の内側を口にあてる」といった勧告を繰り返して注意を呼びかけている。さらに、よく触れるものの表面を頻繁に消毒することもすすめている。

医師であり新型コロナウイルスの対策チームの責任者でもあるDeborah Birx(デボラ・バークス)博士は「ミレニアル世代(30代、40代)にはこの局面を乗り切る模範となってもらいたい」と述べ、アドバイスを遵守すると同時にハイリスクな状態にある高齢者や持病のある人々に感染を広げないよう十分に注意するよう呼びかけている。

Mike Pence(マイク・ペンス)副大統領は「ガイドラインにあるとおり、今後15日間が新型コロナウイルスの感染率を低下させるための最大のチャンスだというのが専門家の考えだ」と述べた。

【Japan編集部追記】ホワイトハウスが発表したガイドライン(PDF)文書(一度で表示されない場合は再読み込み)では、上記記事に含まれる内容のほか「必須のサービスを提供する場合以外、老人ホームなどの高齢者施設を訪問しない」「自分の顔に触れない」などと呼びかけられている。

画像:BRENDAN SMIALOWSKI/AFP / Getty Images

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滑川海彦@Facebook

カナダが新型コロナ対策で米国市民以外の外国人の入国を禁止

カナダのJustin Trudeau(ジャスティン・トルドー)首相は、同国での新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐために国レベルの追加対策を発表した。最大の対策はカナダ市民ならびに永住権保持者以外の入国を禁止するというものだが、米国の市民は対象外であり、また商業旅客機や貨物機の運航にも適用されない。

入国禁止措置に加えて、カナダの国民も含めて症状のある旅行者の飛行機搭乗は拒否される、とトルドー首相は記者会見で述べている。

「はっきりさせておくと、もしカナダ国外に滞在しているのなら帰国すべきだ。もし入国したばかりなら、14日間自己隔離すべきだ」と語って会見を締め括った。また「自宅にいる国民も症状がなくても家に引きこもり、可能な限り他人との接触は控えるべきだ」とも付け加えた。

トルドー首相は、なぜ入国禁止措置で米国の市民を対象から除外したのか、その理由を繰り返し質問された。米国では感染者数が急増していることを念頭に置いた問いだ。しかしこの質問に対する確たる答えは明確に示さず、国の方策はいかなるときもカナダ国民の健康を守る最善の策に基づくと繰り返した。そしてその方策は適時追加されるとも述べた。

トルドー首相は、米国国民に入国を許可し続ける理由は、部分的に両国の経済が統合されているという性質にある、と述べた。そして今後、米国市民の入国も禁止する可能性があることも示した。「我々はあらゆる対策を排除しない。すべてが検討対象だ」と語った。

今回の外国人の入国禁止措置は、航空会社の乗務員やトラックドライバーのような仕事をしている個人も対象外としている。また、カナダ国民の海外からの帰国や、すでに症状があったり国境の封鎖で移動が制限されて帰国できない国民が海外で安全を確保するのに経済的援助を行うことも表明している。

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(翻訳:Mizoguchi

米株式市場で新型コロナにより3度目のサーキットブレーカー発動

FRB(連邦準備制度理事会)は、大統領の強い要請を背景に金利をゼロ近くまで引き下げた。これは新型コロナウイルスのパンデミックによる世界経済の落ち込みを恐れる市場を安定させるための措置だった。しかし翌朝、アメリカの主要株価指数は軒並み大きく下げた。

ダウは市場の開幕と同時にこの過去2週間で3回目となるサーキットブレーカーによる取引停止に見舞われた。

  • ダウ(Dow Jones Industrial Average)は10%近く(2250ドル)ダウンし2万0935ドル
  • Nasdaqは6.12%ダウン、7392.73ドル
  • S&P 500は8.14%(220.55ドル)ダウンして2490.47

FRBの大幅な利下げは世界の市場にショックを与え、混乱を激化させた。この国際市場の値動きがさらにアメリカ市場に反映されたわけだ。 香港のハンセン指数、日本のNikkei、ロンドンのFTSE、上海のExchangeはいずれも利下げの当日に損失を被った(ロンドンはまだ取引時間内)。

3月16日の月曜日朝の売りは、3月13日金曜日にトランプ大統領が「歴史上最大の株価アップ」と宣伝に務めた回復を帳消しにした。大統領はこのとき、ホワイトハウスの中庭で演説し、COVID-19流行の拡大を防ぐために米国の諸組織がとっている施策について説明したところだった。

米国ではこの週末、各都市で緊急事態の宣言や不要不急の外出、移動自粛の要請が相次いだ。

一方、米国政府は大規模なCOVID-19検査を実施し、流行の広がりを正確につかもうとしている。 ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、全世界の感染者は約17万人、アメリカでは3800人だ(日本時間3月17日朝時点では全世界約18万人、アメリカは4281人、日本は825人)。

市場はシーソー的な乱高下を経験しており、デジタル金庫の役割を果たすはずだったbitcoinでさえ免疫を持っていないようだ。価格は1カ月前の1万ドル前後から4644.53ドルへと半減している。

いわゆるサーキットブレーカー(価格下落による取引の自動停止)が作動したのは過去数日間でこれが3回目となる。 3月9日にレベル1(15分停止)のサーキットブレーカーが発動し、3月12日に再度発動している。どちらも新型コロナウイルスの世界的流行に対する懸念の高まりに市場が反応したものだ。この間、株価は棒下げだったわけではなく、金曜には5%以上アップした。しかし消費者、旅行者に対する制限が拡大し続けたため、株価上昇はトレンドにならなかった。

レベル1のサーキットブレーカーはS&P 500が前日終値から7%のダウンすると発動し、取引を15分間停止する。 レベル2は13%のダウンで取引停止がさらに15分延長される。レベル3は20%のダウンで終日取引停止となる。これはNYSE(ニューヨーク証券取引所)をはじめ米国各地の証券取引所に適用される。

サーキットブレーカー制度は、SEC(米証券取引委員会)によって導入され、2012年から標準化されて米国の主要証券取引所のシステムの一部となっている。

サーキットブレーカーは個別株に対しても同様の基準で適用される。個別の株の一時取引停止は例が多いが、市場全体をストップさせることはまれだ。9.11のテロ攻撃の際にニューヨーク他の市場が1週間閉鎖されたのを除けば、わずか1週間で3回もサーキットブレーカーが作動したことは米国市場において前例がない。

画像:Somyot Techapuwapat / EyeEm / Getty Images

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[滑川海彦@Facebook]

米食品医薬品局が検査スピードを最大10倍に高める新型コロナ検査を承認

Bloomberg(ブルームバーグ)によると、FDA(米食品医薬品局)は既存の方法と比べて、患者の検査率を最大10倍に高める新型コロナウイルス(COVID-19)の新検査に対し、緊急使用許可を発行した。スピードの改善は具体的には検査プロセスの技術的能力拡大によるものであり、実際検査が受けられるかどうかはまた別の問題として残っている。だが、緊急使用許可を取得した最初の商業的に利用可能な検査であり、この検査には米国内の既存の機器が多く使える。

新型コロナウイルスの感染拡大と戦い、制御する試みの中で、検査は中心的な役割を果たす。ウイルス感染者にはさまざまな症状がみられるが、感染者の多くが非常に軽い症状しか示さない可能性がある。1日に大量の患者が検査できる効果的で広く利用可能な検査方法を持つことは、防衛戦略の重要な部分だ。感染した集団の範囲を的確に特定し、社会的隔離やお互いに距離を保つことのような緩和戦略を強化することができるからだ。

緊急使用許可が下りた新検査では、Rocheロシュ)の少し前の検査機器で1日最大1440人、より新しい機器では4128人の患者を検査できる。ブルームバーグによると、米国では両機器が現在約110台利用可能で、今後新型コロナ対策が強化される数週間で「かなり」の量が導入されると指摘している。この検査では患者の唾液や粘液を分析し、患者が既知のコロナウイルス株に感染しているか判断する。

米国における新型コロナ検査へのアクセスは、今週の議会公聴会を含め、これまで医療専門家や専門家から厳しく批判されてきた。オブザーバーらは、韓国、中国、日本など、感染の指数関数的な曲線を緩やかにすることに成功した国々で、優れた検査が大量かつ広範囲に利用可能な点に注目している。今回の承認により、米国の民間の検査機関で広く検査が利用可能になるはずだが、米国の患者の検査率に実際どこまで影響があるのかは依然不透明だ。

画像クレジット:Ben Birchall – PA Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

新型コロナ対策で米国・カナダのスタバ全店舗で一時的に「持ち帰り」販売のみに

米国時間3月15日よりスターバックスは、米国とカナダの全店舗で一時的に「持ち帰り」方式への シフトを実施する。これは主要飲食チェーンの中でも徹底した取組みであり、コーヒーの巨人は新型コロナウイルス(COVID-19)が急速に蔓延する中で「社会距離戦略」(Social Distancing Measure)の推進に協力しようとしている。

「店舗内およびテラスの座席を閉鎖する措置を最低でも2週間続ける」と同社は説明する。スターバックスはアプリによる事前注文、一部店舗でのドライブスルー、カウンター注文の持ち帰り、および配達による販売に専念する。

学校、ショッピングモールのような「社会的密集地帯」の店舗は一時休業する。新型コロナウイルスの大型クラスターが発生した場所も同様だ。

「ご承知のとおり、新型コロナウイルスの状況変化は著しく、今後も事実と科学に基づき、当社の社員、顧客、そしてコミュニティーを守るために先を見越した判断を心がけていく」と同社のRossan Williams(ロッサン・ウイリアムズ)執行副社長が声明で語った。「コミュニティーによってニーズは驚くほど異なる。当社は責任ある行動をとり、CDC(疾病対策センター)や地域の公共衛生当局と協力することで、社員や顧客にとって正しい行動をとり続けていく」。

先週、CEOのKevin Jonson(ケヴィン・ジョンソン)氏は、「顧客と社員の健康と安全を最優先しつつ、地域の公衆衛生当局や政府指導者によるウィルス対策推進を支援する建設的役割を担っていく所存だ」と語った。

画像クレジット:Starbucks.comの許可を得て掲載

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アメリカン航空が長距離国際輸送力を75%削減、ダラス/東京は維持

アメリカン航空は米国発の長距離国際便の輸送能力を一時的に75%削減すると発表した。これは新型コロナウイルス(COVID-19)の流行にともなう米政府の旅行制限と需要の低下に対処する措置で、3月16日から実施される。

すでに減便を始めているが、米国時間3月14日に発表された今回の措置は長距離国際輸送能力を75%削減するというものだ。これは3月16日に開始され5月6日まで継続される。乗客と乗員を米国に収容するために、減便の実施は今後7日間で徐々に実施されるという。

アメリカン航空は「ダラス-フォートワース(DFW)からロンドン・ヒースロー(LHR)まで、またマイアミ(MIA)かららLHRまで毎日1便を運航し続ける。DFWから東京・成田(NRT)も週3回飛行し続ける。カナダ、メキシコ、カリブ海、中米、南米北部の一部へのフライトを含む短距離国際便も継続される。アメリカン航空では、前年比で4月の国内能力は20%、5月は30%減少する計画だ。

デルタ、ルフトハンザ、ユナイテッドなどほかの航空会社もキャパシティの削減を勧めているが、アメリカン航空の措置はほかの航空会社の削減を上回るものだ。

この措置は、中国、イラン、ヨーロッパ26か国の市民ならびに最近それらの国に滞在した米国籍でない市民が今後30日間米国に入国することを禁止するというトランプ大統領が先週出した命令に対応したものだ。ヨーロッパからの入国禁止は3月13日にはアイルランドと英国にも拡大された

DHS(国土安全保障省)は、米国に帰国する米市民、永住権者とその近親者に対し、米国への入国には指定された13空港のどれかを利用するよう求める到着制限通告を出した。また入国後の検疫スクリーニングも強化する。 国土安全保障省では、これらの帰国者は最終目的地に到着したら14日間、自発的隔離を行うよう求めている。

今後30日間の旅行制限は米市民や貨物には適用されない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

デルタ航空が新型コロナ影響で輸送量を40%カット

あらゆる産業が新型コロナウイルス感染拡大という難題に直面している。しかし中でも、もろに影響を受けているのが航空会社だ。需要が急激に落ち込んでいる。

デルタ航空のCEOであるEd Bastian(エド・バスチアン)氏は3月13日付の従業員へのレターで、来月のフライトは新規予約よりもキャンセルの方が多いと述べた。その結果として、同社は今後数カ月で輸送量40%減を見込んでいて「2001年も含め、デルタ航空の歴史の中で最大の削減となる」としている。ほんの数日前、デルタ航空は輸送量15%のカットを想定していた。

ユナイテッド航空やアメリカン航空といった競合他社と異なり、デルタ航空は欧州大陸の全便を30日間運休すると発表した。これはデルタ航空にとって航空機300機の運航を停止することを意味する。同社はまた、社員採用を停止し、任意の無給休暇取得を受け付けている。

「今後数日以内にさらに厳しい決断をすることになる」とバスチアン氏は書いている。「状況は流動的で、さらなる悪化が見込まれる。しかし変わらないことがある。それはデルタ航空は史上最大の危機という嵐に立ち向かえるということだ。我々は10年かけて、この業界で最良のプロフェッショナルによる強靭な航空会社を築いてきた。我々はこの困難を乗り切る。強固で重大な行動をとることで、顧客が再び旅をするようになった時に適切な体制で事業再生に臨める」。

こうした動きはデルタ航空に限ったものではない。アメリカン航空は国際線の輸送量を34%減らしている。ルフトハンザ航空はすでに輸送量を50%減らす計画を発表し、全A380機の運航停止や、一時的に全ての運航を停止する可能性にも言及した。ノルウェイの格安航空会社は従業員の半分を一時解雇し、長距離線機材の40%の運航を停止した。

こうした動きは続いていて、危機が過ぎ去ったころには航空業界はまったく違う様になっているはずだ。特にデルタ航空の現状は、CESでのキーノートにははるか及ばないものとなっている。キーノートでは、さまざまな新テクノロジーのソリューションを導入する、としていた。わずか数カ月前までは、航空業界は活況を呈していた。だがいまは輝かしい最新テックどころではなく、今後数カ月をいかに耐えるかが喫緊の課題となっている。

画像クレジット: Alex Tai/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

米国で新型コロナのスクリーニングサイトがベイエリア限定で3月16日に試験展開

新型コロナウイルスの検査プロセスの中核を構成するスクリーニングサイトの構築にGoogle(グーグル)が取り組んでいるとトランプ大統領が発表後、Googleすぐにこれを修正し、実際に関与しているのはAlphabet(アルファベット)のヘルスケア部門であるVerily(べリリー)であること、このサイトはまだ全国展開に向け準備中であることを明らかにした。

3月14日、ペンス副大統領が少し詳しく説明したものの一連の混乱収集には至らなかった。同氏は、スクリーニングサイトのパイロット版が米国時間3月16日からベイエリア(サンフランシスコ湾の湾岸地域)限定で利用可能になり、必要に応じてサイト利用者を地域のドライブスルー検査施設へ誘導すると述べた。

同氏は政府がGoogleと協働していると改めて表明した。筆者の推測では、副大統領は、ほとんどの人々と同じようにAlphabet(アルファベット)の複雑な会社構造を理解していない。

「Googleがウェブサイト立ち上げを計画しているという声明を発表したと認識している」とペンス氏は述べた。「同社によれば、3月16日になるということだ。我々は文字どおり昼夜を問わず働き、政府と民間のパートナーシップのもと、1つのチームとして動いている。サイト構築に向けGoogleでハードに働くすべての人に対し、感謝に堪えない」。同氏は、政府が米東部時間3月15日午後5時(日本時間16日午前6時)に詳細を発表すると付け加えた。

ホワイトハウスのコロナウイルス対策コーディネーターであるDebbie Birx(デビー・バークス)氏は、「これは単なるチェックボックスサイトではなく、重い症状を識別することができる。だからこそ我々は週末を犠牲にして立ち上げに取り組んでいるのだ」。

また政府は声明で、トランプ政権はサイト開発でGoogleと協働しており、これは3月13日のVerilyに関する発表ともほぼ整合していると述べた。明日のブリーフィングで詳細が明らかになると願いたい。

画像クレジット:Tasos Katopodis/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

アップルが中国以外の全店舗を3月27日まで閉鎖

Apple(アップル)は、中国以外の全ストアを3月27日まで閉鎖する予定だ。アップルのウェブサイトに掲載された同社CEOのTim Cook(ティム・クック)氏の声明によれば、新型コロナウイルスが最初に確認された中国での感染拡大への対応から学んだ教訓が、今回の同社による決定の理由だとした。

「我々が共に学んだことは、我々のグローバルな対応に大いに貢献する最適な対応の開発に役立った」と、Cook氏は記している。「これらの教訓の1つとして、ウイルス感染のリスクを最小化する最も効果的な方法は、人同士の密度を減らし、距離を最大化することだ。他の地域では新たな感染が増加し続けていることから、チームのメンバーと顧客を保護するためにさらなる対策を講じる」。

アップルは、ストアが開店している時と同等の時間給を、労働者全員に支払うことを約束した。同社はまた、病気からの回復や感染者の治療、強制隔離、学校閉鎖による育児問題など、新型コロナウイルスによって引き起こされる個人や家族の健康状態に対応するために、休暇制度を拡大すると述べた。

同社はまた、新型コロナウイルスへの対応活動への寄付が、1500万ドル(約16億円)に達したことを明らかにし、従業員の寄付と同額を拠出して、地域や国、国際的な対応活動を支援する予定であると述べた。

世界的な新型コロナウイルスへの対応(病気の人々の治療と、パンデミックによる経済的・地域社会的影響の軽減の支援)に関する全世界での寄附金額は、世界全体で1500万ドル(約16億円)に達した。

また、新型コロナウイルスへの対応を支援するため、従業員からの寄付に1対2に相当する金額をアップルが寄付することも発表している。

「新型コロナウイルスの世界的な感染は、我々全てに影響を与えている」と、Cook氏は記している。「アップルでは人間が第一であり、テクノロジーが生活を変え、このような時に役立つツールになることを願って、するべきことを実践している」

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(翻訳:塚本直樹Twitter

米国が3月16日から新型コロナ対策で英国とアイルランドからの入国も禁止

トランプ米大統領はCVSやTarget(ターゲット)といった一連の企業のトップたちの名を出した3月13日の記者会見で、米国への入国禁止対象国のリストに英国とアイルランドを加える可能性があることをほのめかしていた。そして今日の会見で新型コロナウイルス(COVID-19)対策を指揮するマイク・ペンス副大統領は両国の追加を正式に発表した。

ペンス副大統領は衛生当局からの「全会一致の勧め」に従って決定された、と説明した。「大統領は、英国とアイルランドに対し、米国への入国を禁止することを決めた。米国東部時間の3月16日午前0時(日本時間3月16日14時)に発効する」と発表し、「英国とアイルランドに滞在する米国人は帰国することができるが、特定の空港に限定され、所定の手続きを経る」と付け加えた。

直近の入国禁止措置と変わらない警告だ。多くの場合、帰国する米国市民はウイルスにかかっていないことを確かめるためのスクリーニングを受けることになる。

「この感染の主要発生元の最新状況についての公式発表はというと、彼ら(中国)の感染者数は8万人で、新規患者はわずか8人、新たな死亡者は7人だった」と免疫学者のAnthony Fauci(アンソニー・ファウチ)氏はペンス副大統領に続いて述べた。「感染は中国から中国外に移っている。それゆえの入国制限措置だ。いかにコロナウイルスが突発的に発生するかは曲線で示される。すでに中国でみられたものであり、いま韓国でも示されつつある」。

英国とアイルランドは、この前に始まった欧州からの30日間の入国禁止措置からは除外されていた。以前の入国禁止対象リストは、オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェイ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイスだった。

画像クレジット:Joe Raedle / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

新型コロナ検査サイトのサービス内容についてトランプ大統領がミスリード

トランプ米大統領は3月13日、ホワイトハウスでの記者会見で1700人のGoogle(グーグル)のエンジニアが新型コロナウイルス(COVID-19)のスクリーニングサイトに取り組んでいると発表した。そのサイトは、新しいスクリーニングプロセスの最初のステップとなるはずだった。サイトで利用者が自身の症状に基づき詳細な検査が必要だと判定したら、新しい「ドライブスルー」検査場へ向かうという流れだ。だがトランプ氏は間違っていた。このスクリーニングサイトはGoogleによって開発されたものではない。Alphabet(アルファベット)のライフサイエンス部門であるVerily(べリリー)が手掛けていて、まだ立ち上げの準備中だ。

両社ともAlphabetという同じ親会社を持つが、それぞれまったく異なる会社だ。さらに、トランプ大統領の発表から約3時間後にVerilyが声明で明らかにしたように、このサイトはまだ準備中だ。

「Verilyは、新型コロナウイルスの検査でトリアージ(患者の重症度に応じて治療の優先度を決定・選別すること)を支援するツールを開発している。開発は現在初期段階だ。ベイエリアでテストを開始する計画を立てており、その後にほかの地域へも展開したいと考えている」と同社は声明で述べた。「支援してくれた政府関係者と業界パートナー、そしてこの取り組みに参加してくれたGoogleのエンジニアに感謝している」。

ホワイトハウス・コロナウイルス対策コーディネーターのDebbie Birx(デビー・バークス)博士は2020年3月13日、ワシントンDCのホワイトハウス・ローズガーデンで開催された記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領とホワイトハウス・コロナウイルス・タスクフォースメンバーが見守る中、新型コロナウイルス(COVID-19)に関して話している。トランプ氏は新型コロナウイルスに関して国家非常事態を宣言した。(写真:SAUL LOEB / AFP, Getty Images)

Verilyはサイトが「初期段階」だとを明確に述べている。ホワイトハウスのコロナウイルス対策コーディネーターであるバークス氏とトランプ氏は、このサイトがまだ準備中であること、最初はベイエリアでのみ運用することについては言及しなかった。

そのため記者会見を目にした誰もが、サイトはほぼ準備が整ったという印象を持った。スクリーニングプロセス全体的の中での役割の重要性を考えればなおさらだ。

「Googleに感謝したい。Googleがウェブサイトの開発を支援している」とトランプ大統領。「過去のウェブサイトとは異なり、検査が必要か迅速に判定し、近くの便利な場所での検査を勧める。検査場も多く用意した。この国と世界の大部分をカバーする。今すぐに世界について語るつもりはないが、我が国をとても、とても強力にカバーする。ほぼすべての地域で検査できる。Googleで現在1700人のエンジニアが取り組んでいる。進捗状況は著しくいい」。

同様に、バークス氏は新しいスクリーニングアプローチの発表で、プロセスがスクリーニングウェブサイトから始まることを強調した。トランプ氏の記者会見でのコメントもあったため、多くの評論家はサイトが米国時間3月15日の夜までに準備されると思った。

Verilyの広報担当者が発表したサイトの計画に関する声明は次のとおりだ。「現時点で共有できるのは、トリアージツールを広範に使用するということだ。最初はこのサイトとベイエリアの複数のサイトをリンクしてテストを繰り返す。他の地域で検査を便利で受けやすいものにするために取り組んでいるQuest DiagnosticsやLabCorpといった組織と緊密に連携する」。

The Vergeに発表した別の声明でVerilyは「このツールはもともと医療従事者向けだったが、大統領の発表により一般大衆向けサイトに変更された」と述べた。プロジェクトの当初の意図がどうあれ、Verilyが大統領の発表に多少なりとも驚いたことは明らかだ。

現在、テクノロジーの世界以外の人がAlphabetとGoogleを区別なく使用することは珍しくない。それでも、VerilyはGoogleではなく、ベイエリアは国全体ではない。いずれも重要な事実だ。

画像クレジット:SAUL LOEB/AFP via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi