中国政府が決済事業の規制案を発表、AntとTencentによる寡占を抑制

中国の決済業界における最近の一連の出来事は、Ant Group(アントグループ)とTencent(テンセント)による複占が揺らいでいる可能性を示唆している。

Ant Groupの急な新規株式公開の中止と、中国政府が同社の事業に修正を指示したことに続き、中国当局は先週、繁栄を続けるデジタル決済業界の寡占を抑制する計画を示す新たなメッセージを送った。

ノンバンク決済を規制するために、中国人民銀行(PBOC)が先週発表した一連の草案によると、1社でノンバンク決済市場の3分の1を占める場合、または2社の合計で半分を占める場合、国務院に属する反独占委員会から規制上の警告を受けるという。

一方、ノンバンク決済事業者1社でデジタル決済市場の半分以上を占める場合または2社で3分の2を超える場合は、独占状態にあるかどうか調査される。

2つの規則の違いは微妙であり、前者はノンバンク決済、後者はデジタル決済に焦点を当てている。

さらに当局が企業の市場シェアをどのように測定するのか、たとえば総取引額なのか、総取引量なのか、それともそれ以外の基準で判断するのかについては、規則では特定されていない。

市場調査会社のiResearch(アイリサーチ)によると、Ant GroupのAlipay(アリペイ)は2020年第1四半期に中国の第三者決済取引の半分以上を処理しており、Tencentは同期間に40%近くを処理していたという。

中国は決済大手への監視を強めており、一方で金融市場を国際的なプレイヤーに開放してもいる。2020年12月には、Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)が中国の合弁事業の完全所有権を取得した。そして2020年1月、PayPal(ペイパル)は現地の決済パートナーであるGoPay(国付宝)の残りの株式を買い取り、中国で1つの決済事業を100%支配する初の外資系企業となった

業界の専門家は、PayPalが中国内の決済大手を追うことはないだろうが、代わりにクロスボーダー決済の機会を探る可能性があると、TechCrunchに語った。つまり、Antのベテランチームによって設立されたXTransferなどの地元企業がいる市場だ。

AntとTencentは、他の中国インターネット企業との競争にも直面している。食品配達プラットフォームのMeituan(美団)や電子商取引プラットフォームのPinduoduo(拼多多)やJD.com(京東商城)、TikTokの親会社であるByteDance(バイトダンス)まで、様々な企業が独自の電子ウォレットを導入しているが、いずれもAntのAlipay(アリペイ)やTencent傘下のWeChat Pay(ウィーチャットペイ)に差し迫った脅威を与えるものではない。

PBOCの包括的な提案では、決済処理業者が顧客データをどのように扱うかについても定義している。ノンバンク決済サービスは、一定のユーザー情報や取引履歴を保存し、データチェックについて関係当局と協力することになっている。また、企業はユーザーの同意を得て、顧客のデータがどのように収集され、どのように使用されるかを明確にすることも求められている。これは不正なデータ収集を取り締まる中国の広範な取り組みを反映した規則だ。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:モバイル決済AlibabaAnt GroupTencentWeChat Pay中国独占禁止法

画像クレジット:Alipay via Weibo

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(翻訳:TechCrunch Japan)

創業者ジャック・マーが3カ月ぶりに姿を現しアリババ株が急上昇

Alibaba(アリババ)の創業者で億万長者で知られるJack Ma(ジャック・マー)氏が、2020年10月に最後に公の場で姿を見せてから3カ月ぶりに、農村部の教師100人にオンライン会議であいさつをしたことが明らかになり、香港ではeコマース大手の同社の株が8%以上も上昇した。

このビデオ通話の動画は、Alibabaが本社を置く中国東部の浙江省政府が後援するニュースポータルに最初に投稿され、Alibabaの広報担当者によって確認された。

2020年12月に彼は自らが制作したテレビ番組の収録に参加しなかったとメディアが報じた後、マー氏の行方を巡って憶測が渦巻いていた。脚光を浴びるのが好きなことで知られるマー氏だが、自身のeコマース帝国であるAlibabaとフィンテック大手のAnt Group(アントグループ)は、ここ数カ月の間にますます中国当局の攻撃の的となっていた。

マー氏が最後に公の場に姿を現した際、高官の前で中国の金融規制システムを激しく非難した。報道によると、彼の物議を醸す発言により、中国の規制当局は、史上最大の株式公開となるはずだったAnt社のIPOを突然中止することになった

Antはその後、政府の指示の下、企業再編と規制遵守に取り組んでいる。中国最大のeコマースプラットフォームであるAlibabaもまた、市場規制当局がAlibabaの独禁法違反の疑惑について調査を開始したことで注目を集めている。

ジャック・マー氏のインターネット帝国に対する最近の取り締まりは、中国の超富裕層や民間の影の実力者に対する中国政府の不安感の高まりを示しているとの意見もある。

「現在、AlibabaとそのライバルであるTencent(テンセント)は、Google(グーグル)やFacebook(フェイスブック)といった米国のハイテク企業が同国で行っている以上に、より多くの個人情報を管理し、中国での日常生活に密接に関わっている。そして、中国の巨大テック企業は、米国の同じような企業がそうするように、時には小規模な競合他社をいじめ追いやり、イノベーションを阻害することもある」と、ニューヨーク・タイムズ紙コラムニストのLi Yuan(リ・ユアン)氏は書いている

「共産党の一員でなくとも、彼ら(テック企業)を制限する理由はわかる」とも。

50秒のクリップでは、マー氏は浙江省の典型的な水辺の町を描いた装飾画のように見えるものを背景に、カメラに向かって直接話している。花瓶に生けられた花と、ゆったりとくつろいでいる男性を象った陶器の置物とともに、積み上げられた本の山の中には美術史の本が見られる。

マー氏は、ジャック・マー財団によって毎年優れた農村部の教師を表彰するために設立された「Jack Ma Rural Teachers Award(ジャック・マー農村教師賞)」を受賞した100人の教師に向けあいさつを行った。マー氏がどこからスピーチをしていたのかは不明だが、ビデオは彼が2021年1月10日に浙江省農村部の寄宿学校を訪問している様子を短時間見せている。授賞式は今年、パンデミックのためにオンラインで行われることになりましたと、マー氏は受賞者に語った。

マー氏はは引退を発表した際、教育者としての原点に戻り、教育の慈善活動にもっと時間を割くと約束したが、強大な権力を持つAlibaba Partnershipの終身パートナーとして同社にかなりの影響力を持ち続ける。伝説の億万長者は杭州で英語教師としてキャリアをスタートさせ、中国のTwitterに相当するWeibo(新浪微博)では「ambassador for rural teachers(田舎の先生の大使)」という愛称で呼ばれている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AlibabaAnt Groupジャック・マー

画像クレジット:Jack Ma / Source: ZJOL

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(翻訳:Nakazato)

アリババが12年続いた音楽ストリーミングアプリXiamiを閉鎖

かつて中国では、Xiamiを使うことは音楽のセンスが良いことと同義だった。2008年頃にデビューし2013年にAlibaba(アリババ)に買収(Tech in Asia記事)されたXiamiは米国時間1月5日、ストリーミングサービスを終了するとユーザーへの通知で発表した。

中国語で「小さなエビ」を意味するXiamiは、スマートな発見機能、エレガントなデザイン、ソーシャル機能、インディーズミュージシャンのサポートで知られ、中国の芸術的かつヒップスター的なタイプのファンを引きつけるのに役立った。そしてその衰退の始まりは、中国での音楽著作権をめぐる争いと重なった。2016年にTencent(テンセント)がChina Music Groupの株式の過半数を取得(WSJ記事)したことでデジタル音楽業界の巨大グループが形成され、Tencentが音楽取引を独占した。2017年、テンセントの音楽アプリは中国の音楽ストリーミング市場の75%ものシェアを支配(RADII China記事)した。

一方、Xiamiは音楽の権利を大量に失ったため、ユーザーはしぶしぶながらよりリソースの豊富なプラットフォームに移行した。

一方、NetEase Musicのような新規参入者はTencentの音楽帝国との戦いを続けているが、その支配は今日まで続いている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AlibabaXiami音楽ストリーミング中国

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

アリババ創業者ジャック・マー氏が2カ月間公の場から姿を消す、Twitterで話題に

世界の関心がJack Ma(ジャック・マー)氏の行方に集まっている。Alibaba(アリババ)とAnt Group(アントグループ)の億万長者創業者が2020年10月下旬以降、公の場で姿を見せていないと報道されている。

2020年10月24日にマー氏は、中国の金融システムに対する激しい批判を高官の前で行った。数日後に中国当局はAntのIPOを突然停止したが、これはマー氏の演説が物議を醸したためだと考えられている。その後、中国政府は比較的規制の緩い環境で繁栄してきたフィンテック大手に対して、法に基づいて事業を「修正」するようにと命じた。これにより、Ant Groupの未来は宙に浮いている。

同時に、中国の規制当局は、独占的行為の疑いについてAlibabaに対する前例のない調査を開始している。

歯に衣着せぬ物いいで知られているマー氏は脚光を浴びることが好きなことでも知られているため、彼が制作したアフリカのテレビ番組の最終回(Bloomberg記事)を含む最近のイベントでその姿を見せないことが話題になっていることは驚くに当たらない。経済学者からジャーナリストまで、Twitter(Twitter)の世界では、次のように注目している。

「アフリカのコンペ番組Business Heroesに関しては、マー氏はスケジュールの都合で最終回を欠席せざるを得なかった」とAlibabaの広報担当者は述べている。

中国のツイッターと呼ばれるWeiboは「ジャック・マー 行方不明」の検索をブロックしなかったが、投稿には「いいね」や「再投稿」がほとんどない。中国のインターネットのどこかでは、WeChatの複数のグループの中では、マー氏が「消された」か、または国外逃亡したという憶測が飛び交っている。

しかしながら、かなり前からマー氏がAlibabaの日常的な経営活動から退いていることを忘れてはならない。2019年10月に彼は、同社の会長としての権限を公式に後継者のDaniel Zhang(ダニエル・チャン)氏に渡している。しかし実際には彼は、いわゆる上級管理職のグループで、取締役の任命権があるAlibaba Partnershipの終身パートナーとして、同社のeコマース事業に相当な指揮権を持っている。

中国では、大物が難事を避けるために身を隠すことがよくある。AlibabaのライバルであるJD.comの派手好きの創業者Richard Liu(リチャード・リュウ)氏は、レイプの罪で訴えられた後、2020年は重要な政治的イベントを欠席した(South China Morning Post記事)。Tencentの創業者Pony Ma(ポニー・マ)氏は、すでに世間の注目を集めておらず、1年近く公の場に姿を見せていない。情報筋によると、彼は背中に慢性の疾病を抱えているというが、2020年は一部のイベントに音声メッセージでバーチャル出演した(The Paper記事)。

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カテゴリー:その他
タグ:Jack MaAlibabaAnt Group中国

画像クレジット:Jack Ma

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

中国政府のAnt、Alibabaへの規制強化を受けて世界の投資家は中国のハイテク株から脱出中

ジャック・マー(馬雲)氏が設立したAntとAlibabaは最近まで中国のテクノロジー・エリートの最高の達成点として歓迎されていた。しかしこの世界的企業グループが中国政府から厳しい取り締まりを受けたことで世界の投資家は中国のテクノロジー株から脱出し始めている。

中国の主要テクノロジー企業の株価は急激に下落している。Alibaba、Tencent、JD.com、Meituanは数日で時価総額2000億ドル(20.7兆円)を失ったとBloombergは推計している。

中国を代表するフィンテック企業であるAntグループの株式上場が土壇場で政府から中止を命ぜられたことで関連企業である電子商取引の巨人も大きく動揺していた。中国政府の市場監視機構は反競争的行為の疑いでAlibabaの捜査を始めたと伝えられる。

Antグループ自身は12月26日に政府の召喚を受け、ビジネス慣行を「修正」する計画を提出することを余儀なくされた。

Alibabaの株価は、10月下旬の直近の高値から約30%下落している。さらに中国国内市場におけるテクノロジー株も広範囲に下落している。 中国のテクノロジーに焦点を当てた上場株投資信託の1つは、今日の取引による1.5%の下落を含めて直近高値から約8%ダウンした。

投資家がAlibaba株式に投資するために利用した米国預託証券(ADR)はニューヨーク証券取引所での12月23日の取引終了時の1株あたり256ドルからわずか1日で約222ドルに下落した。 同社は今日、さらに0.5ポイント下落している。 今四半期当初には1株あたり319ドル以上だった。

中国でハイテク企業と中国共産党との間で緊張が高まっていることは明らかでこれまでも投資家を強く懸念させていた。しかしジャック・マー氏の中国政府との関係は他の有名起業家の場合と比べても一層険悪化なものとなった。Tencentのファウンダー、ポニー・マー(馬華騰)氏、百度の共同ファウンダー、エリック・ヨン(徐永)氏とロビン・リー(李延紅)氏はジャック・マー氏とくらべて脚光を浴びまいとしている。

Bloombergは現在の市場の状態を簡明にまとめている。それによれば、最も直接的に政府の標的となっているのはジャック・マー氏のように見えるが、別の機会に中国の規制当局はTencentのゲームにおける影響力を減殺しようと焦点を当てている。

特にAlibabaの事態は悪化の一途をたどっており、大規模な自社株買いプログラムによっても出血を止めることができなかった。

今回の新たな規制は、単発的、一過的なのか、それとも中国政府がハイテク企業を国益に従属させようする努力の表れなのかはまだはっきりと見極められない。アメリカと中国の間でテクノロジー上の対立が激化しする中、これまで政治を避けて成長を遂げてきた多くの企業が外交と国家安全保障の十字砲火にさらされることになるかもしれない。

一方、新たに中国政府から後押しされて幸運が微笑んでいる企業もある。

これはCPU分野では以前から明白で、中国がテクノロジーの自立化を推進する中で新たな事業と新たな富豪が生まれつつある。Liu FengFeng(刘峰峰)氏は国内に新しい半導体メーカーを建設しようとするTsinghon(清鸿光科)を設立してすぐに500万ドルを調達することができた。機械学習アプリケーションに特化したチップセットを製造すIntellifusion社は、4月に1億4100万ドルを追加調達している。

非政府投資家は、中国政府の規制の風向き次第で危機に直面するリスクがある中国のテクノロジー・スタートアップを支援することに意欲を失うかもしれない。 この地域の他のスタートアップ市場(とりわけインド、日本)が中国の規制強化から恩恵を受けるかどうかは、2021年に津注目すべきトピックの一つとなるだろう。
画像:Getty Images

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滑川海彦@Facebook

中国政府がジャック・マー氏のフィンテック帝国Ant Groupの「修正」計画を発表

Jack Ma(ジャック・マー)氏と彼のフィンテック帝国にとって、なんと慌ただしい休日だったのだろうか。中国の中央銀行である中国人民銀行は米国時間12月26日、規制に関する話し合いのためにAnt Groupを呼び出し、フィンテック企業が規制違反を「是正」するための包括的な計画を発表した。

この会合は、中国の金融当局が規制遵守問題を理由に、記録的な新規株式公開(IPO)を突然中止してから2カ月も経たないうちに行われた。Alibaba(アリババ)のオンラインマーケットプレイスにおける決済処理会社として始まり、2011年にスピンアウトした同社は、健全なガバナンス体制を欠き、規制要件に反し、裁定取引を違法に行い、市場での優位性を利用して競合他社を排除し、消費者の権利を侵害したと、中国人民銀行は述べている

同時に、ジャック・マー氏のeコマース大手であるアリババは、独占的行為の疑いで中国の市場規制当局から調査を受けている

銀行当局は、億万長者であるアリババ創業者のジャック・マー氏が支配するよって管理されているAnt Groupに対して「フィンテック企業は決済の原点に立ち返り、取引の透明性を高めること」「クレジット事業に必要なライセンスを取得し、ユーザーデータのプライバシーを保護すること」「金融持株会社を設立し、十分な資本を確保すること」「法律に従ってクレジット、保険、資産運用などの金融事業を見直すこと」「証券業務のコンプライアンスを強化すること」という5つのコンプライアンスアジェンダを提示した。

非公開会議後、Ant Groupはすべての規制要件に取り組むための社内に「従業員調整」のチームを設置したと述べている

この再編が完了するまでには数カ月かかる可能性があり、Ant Groupの評価額を下げる可能性もある(Reuters記事)。評価額は上場予定時期に3000億ドルを(約31兆円)を超えていた。たとえば政府は最近、消費者へのローンを提供するための基準を引き上げる計画(Reuters記事)。を発表していた。これはAnt Groupの年間収益の約35%を占める(未訳記事)セグメントだ。中国政府の債務リスク管理努力の一環として提案されているこの変更では、オンライン小口融資業者が銀行と共同で、融資する資金の少なくとも30%を提供することが新たな要件となり、Antのキャッシュフローを圧迫する可能性がある。

しかし、Ant Groupの将来について楽観的な意見もある「(Antは)多くの勝ちを生み出している。長い目で見れば、IPOの一時的な停止が同社のビジネスに与える影響は限定的だ」とクロスボーダー決済事業者であるXTransferの創業者であり、Antの元幹部であるBill Deng(ビル・デン)はTechCrunchに語っている。

「規制当局の観点から見ると、「(Antの)融資規模は非常に大きくなっており、従来の規制範囲を超えて拡大している。また、伝統的な金融関係者の核心的利益をある程度侵害している」とデン氏は付け加えた。

Ant Groupに対する取り締まりは、間違いなく業界全体に警告でもある。Antへの挑戦者であるJD.comのフィンテック部門は、驚くべき動きとして、元チーフコンプライアンスオフィサー(Caixin記事)を新たな最高経営責任者として同社の舵取りに任命している。

Tencentの海外フィンテック事業のパートナーの匿名希望者は、Tencentはフィンテック事業を拡大(未訳記事)しているが、このソーシャルとゲームの巨人はその推進に対して「Antほど積極的ではない」ためAnt Groupと同じレベルの調査を同社は受けていない可能性があると述べている。

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Antの超大型IPOが延期、中国当局がアリババ創業者から事情聴取
中国eコマース大手アリババの独禁法違反調査始まる

カテゴリー:フィンテック
タグ:AlibabaAnt Groupジャック・マー中国

画像クレジット:Sean Gallup / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

中国eコマース大手アリババの独禁法違反調査始まる

中国の最高市場監視機関が、eコマース企業の反競争的慣行の疑惑をめぐりAlibaba(アリババ)の調査を開始。これは拡大を続ける同国のインターネット大手に歯止めをかけようとする中国政府の最新の取り組みだ。

12月24日、国家市場監督管理総局は短い声明の中で、企業がAlibabaでの独占販売を余儀なくされ、競合するJD.comやPinduoduoを避けるという「2つの中から1つを選ぶ」という方針に関して同社を調査していると述べている。

Alibabaからのコメントは得られていない。

同日、Alibabaの関連企業であるAnt Groupが金融当局に召喚され「コンプライアンス」業務について話し合われたと中国国営の新華社通信は報じている

金融サービスと顧客の仲介役を務めるAnt Groupは、中国当局が2020年11月に巨額の新規株式公開を突然中止したことを受け、債務リスクを抑制する措置を講じると約束した。

同社は声明で「本日、Ant Groupは規制当局から会議通知を受け取った。私たちは、あらゆる規制要件を真剣に検討し、厳格に遵守し、関連するすべての業務を遂行するために全力を尽くします」と述べている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AlibabaAnt Group反トラスト法中国

画像クレジット:Andrea Verdelli / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アリババがウイグル人を識別する自社クラウド部門の民族検知アルゴリズムに「がく然」

中国の巨大テック企業数社は、権力機構のためにウイグル人イスラム教徒を識別する技術を有しているとの調査結果を受け、国際的な批判にさらされている。

Alibaba(アリババ)のクラウドコンピューティング部門であるAlibaba Cloud(アリババ・クラウド)は、民族やその人が「ウイグル人」であるか否かを識別できる顔認識アルゴリズムを開発していたことが、映像の監視を行う業界団体IPVMの調査でわかった。

ウイグル人やカザフ人などのイスラム教少数民族向けの悪評高い中国の「職業訓練プログラム(中国外務省リリース)」を、中国政府はテロ対策だとして擁護(中国外務省リリース)を繰り返してきた。

アリババは声明の中で、Alibaba Cloudが「アルゴリズムとしての民族性」や「いかなるかたちにせよアリババのポリシーと価値観に反した人種または民族の差別や識別」などを含む技術のテストを行っていたことを知り「がくぜんとした」と述べている(Alibabaリリース)。

「私たちは、自社技術が特定の民族に対して使われることを決して意図しておらず、それを許すつもりも毛頭ありません。私たちは、自社製品が提供するものから、民族を示すタグを一切排除しています。この試験的技術が、いかなるお客様にも使用されたことはありません。私たちの技術が特定の民族を対象に使われること、特定の民族を識別することに使われることはなく、それを許可することもありません」と同社はいい加えた。

2019年のセキュリティ侵害事件で、Alibaba Cloudがホスティングしていた「スマートシティー」監視システムに民族の識別やイスラム教ウイグル人にラベル付けできる能力があることが発覚したと、TechCrunchでもお伝えした。当時、アリババは、公共のクラウドプロバイダーとして「顧客のデータベース内のコンテンツにアクセスする権限を持たない」と話していた。

IPVMはまた2020年12月の初め、Huawei(ファーウェイ)と、顔認識製品Face++で知られる人工知能のユニコーン企業Megvii(メグビー)が、システムがウイグルコミュニティーのメンバーの顔を認識すると中国政府に通報する技術を共同開発していたことを突き止めた(The Washington Post記事)。

これらの中国テック企業は海外進出を目指しているが、北京からの要求と、その人権問題への態度に対する国際的な監視の目との間に挟まれて、ますます苦しい状況に追い込まれている。

クラウドコンピューティングは、アリババで一番の急成長セグメントであり、海外の顧客をより多く呼び込みたいと同社は目論んでいる。調査会社Gartner(ガートナー)の調査(Alibabaリリース)によれば、Alibaba Cloudは2019年、アジア太平洋地区の最大手企業となり、世界で3番目に大きい(Alibabaリリース)サービスとしてのインフラストラクチャー(IaaS)提供企業になった。

アリババのクラウド部門は、前年比で60%の成長を果たし、9月までの3カ月間(Alibabaリリース)、全社の収益10%を支えた。この四半期の時点で、中国本土に拠点を置き人民元で取引を行っているA株上場企業のおよそ60%がAlibaba Cloudの顧客になっていると、同社は主張している。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:Alibaba中国顔認証差別

画像クレジット:Alibaba Databases In Hebei / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

中国が独禁法違反でアリババとテンセント子会社に罰金処分

中国政府は、国内で最も影響力のあるインターネット企業のパワーを抑えにかかっている。市場監督管理総局は米国時間12月14日、過去の買収案件で当局に申請して承認を得なかったとしてAlibaba(アリババ)とTencent(テンセント)のスピンオフのeブック(未訳記事)会社China Literature(チャイナ・リタラチャー)に罰金を科すと発表した。

Alibabaの中国大手モール運営会社Intownへの株式投資(未訳記事)、China LiteratureのフィルムスタジオNew Classics Media買収(未訳記事)が対象だ。公告によると、Alibaba、China Literatureともに50万元(約800万円)の罰金が科される。何十億ドル(何千億円)という買収規模に比べて罰金の額は取るに足りないものだが、今回の罰金は業界にとって警告となるはずだ、と当局の広報担当は記者会見で述べた。

Alibabaは近年、積極的な買収を通じてオフライン小売に事業を拡大してきた。デジタルエンターテイメント帝国を築いたTencentも同様に事業を拡大するために外部パートナーに投資してきた。

AlibabaとChina Literatureは当局に買収を申請しなかった。しかし買収はいずれも「マーケットの競争を阻害するもの」とみなされなかった。そのため、市場管理当局は中国の独禁法に則って買収を破棄するのではなく罰金を科した、と述べた。

China Literatureはコンプライアンスと申請の要件に取り組むために当局の命令に厳密に従っていると話した。Alibabaにもコメントを求めたが連絡がなかった。

一方、Tencentが出資しているゲームストリーミング大手HuyaとDouyuの合併もまた当局の調査を受けている。

AlibabaとChina Literatureは、市場集中違反で「持分変動事業体(VIE)である企業に中国が罰金を科した初のケースとなる。VIEの企業構造は、外資企業がコントロールしつつ国内企業として運営することができるため、中国のインターネット企業では人気だ。しかしこれは規制の抜け穴となるとして議論を呼んでいる。

2019年1月にパブリックコメントの募集を開始した中国の独禁法は現在、見直しが進んでいる、と当局は記者会見で述べた。先月、中国政府はインターネット企業の独占的な行動に照準を合わせた規制の草案を公開した(未訳記事)が、業界専門家はこの規制は複雑なものになると指摘した。

カテゴリー:その他
タグ:AlibabaTencent買収中国

画像クレジット:Chesnot / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

中国で注目が集まるオンライン医療、AlibabaとJD.comのヘルスケア部門を比較する

中国テクノロジー業界の注目はオンライン医療へと転換し始めている。今週、JD Health(JDヘルス)は香港で2020年最大(Reuters記事)となるIPOの登録申請を行った(JD Healthリリース)。

Amazon(アマゾン)と同じく、中国の2大eコマース企業であるAlibab(アリババ)とJD.comは、巨大な医療業界を征服するための努力を続けている。提供するサービスは医薬品の深夜配達、美容整形などの消費者向け医療サービス、患者のオンライン診断から病院向けデジタルソリューション(予約管理など)、薬品メーカーの広告サービスまで多岐にわたる。

Alibaba Healthはeコマース企業である親会社の投資ポートフォリオとしてスタートを切り、ここ数年の一連の事業統合を経て子会社(Alibaba Groupリリース)へと成長した。一方のJD Healthは、2019年にJD.comからスピンオフしたあと、次々と大型出資を獲得した

ヘルスケア分野への進出は、巨人たちが目指すあらゆる商品のワンストップショップに向けての一歩だ。二大デジタル医療巨人を数字で比較する。

売上

収入源は両社とも医薬品(市販薬と処方薬の両方)およびビタミンサプリメントなどのヘルスケア製品の販売が大半を占めている。いずれも医薬品の消費者向け直接販売事業を有しており、サプライチェーン経由を主としながらもサードパーティー向けマーケットプレイスの機能も果たし、手数料の徴収によって収益化している。それぞれ、消費者、病院、および医薬品メーカーをターゲットにした小規模だが成長しているサービスセグメントを持つ。

Alibaba Health — 70億人民元(約1114億9000万円、9月末までの6カ月間)

JD Health — 88億人民元(約1401億2000万円、6月末までの6カ月間)

収益性

2020年、Alibaba Healthは初の黒字転換を果たし、9月期中間決算で2億7860万人民元(約44億3000万円)の利益を上げて、前年同時期の損失760万人民元(約1億2000万円)から大きく成長した。

JD Healthは6月までの半年間に54億人民元(約860億2000万円)の損失を計上、2019年の同時期は2億3630万人民元(約37億6000万円)の利益を上げていた。損失の主な原因は転換優先株追加発行後の公正価値の変化による。

アクティブユーザー

Alibaba Healthは生み出した売上は少ないがユーザー基盤は大きく、これはAlibabaの壮大なエコシステムのおかげだ。6月決算の1年間に、2億5000万ユーザーがAlibabaの企業・消費者間マーケットプレイスであるTmallのオンライン薬局を通じて購入した。Alibaba Healthの消費者直接薬局のアクティブユーザーは6500万人だった。

それに対して、JD Healthのプラットフォームで2019年1回以上購入したユーザーは7250万人だった。

医師ネットワーク

2社ともにオンライン健康相談サービスを提供しており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延によって需要が急増した。Alibaba Healthは9月時点で3万9000人以上の医師からなるネットワークを有していたのに対して、JD Healthは社内および第三者の医師6万5000人とつながっている。

関連記事:JD.comの創業1年のヘルスユニコーンがHillhouseから876億円を調達する

カテゴリー:ヘルステック
タグ:AlibabaAlibaba HealthJD.comJD Healtheコマース

画像クレジット:JD.com

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アリババとエチオピア航空が中国の新型コロナワクチンを輸送する低温物流設備を準備

中国は新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンを他の国々、特に緊密な関係にある国(Nature Research記事)と共有することを約束している(The New York Times記事)。​同国はワクチンを国際的に展開する準備はできていないが、大量輸送のためのインフラ整備進めている。

​今週、Alibaba(アリババ)はエチオピア航空と提携し、中国から他の国に温度管理がシビアな医薬品を輸送できるコールドチェーン(低温物流)を導入すると発表した。​航空貨物は、中国初となる国境を越えた医療用コールドチェーン施設がある深圳空港から週に2回、ドバイとアディスアベバ経由で各国に向けて出発する。

​「ワクチンの準備が整い次第、それを輸送する能力を私たちは確保しました」とアリババの物流部門であるCainiaoの広報担当者はTechCrunchに語った。

深圳は、中国におけるもう1つの大手物流事業者であるSF Expressの本拠地であり、同社はワクチンの保管と出荷にも取り組んでいる(SF Expressリリース)。

アリババの路線は、物流部門Cainiaoによって運営されており、同社は200以上の国と地域で事業を展開している。新型コロナ​のワクチンは通常、低温で保管する必要があるが、このワクチンを空輸することは国際航空運送協会の認定を受けている(IATAリリース)。たとえば客室には温度管理のモニターが設置され、エチオピア航空の貨物ターミナルには-23°Cから25°Cの間で温度調整可能な設備が備わっている。

​Cainiaoの国際サプライチェーン部門のゼネラルマネージャーであるJames Zhao(ジェームズ・ジャオ)氏は「コールドチェーン航空輸送の開始により、グローバルな物流能力がさらに強化され、新型コロナウイルスワクチンをはじめとする医薬品のグローバルな流通にワンストップソリューションを提供できるようになりました」と述べている。

​中国は新型コロナウイルスの大流行時、個人用保護具(PPE)の主要な輸出国(PBS記事)であり、またCainiaoからSF Expressまで、中国の物流大手はいずれも、医療救援物資の輸送に特化したプログラムを迅速に導入した。

カテゴリー:その他
タグ:Alibaba新型コロナウイルスCOVID-19中国ワクチン

画像クレジット:Cainiao Logistics

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アリババとファーウェイが急成長の中国巨大EV市場に参入

  1. 近頃は、中国のテクノロジー大手が既存の自動車メーカーと組むというニュースがない日はない。Alibaba(アリババ)やHuawei(ファーウェイ)などさまざまな企業は数兆ドル(数百兆円)といわれる中国の自動車市場に関連しようとしている。自動車産業は、5Gが成熟するにつれ、電動化への移行とインテリジェントなアップグレードの道を探っている。

中国大手の1つ、国有の自動車製造企業SAIC Motorは今週、Alibabaと上海の政府支援企業が少数株主となっているZhijiという新しい電動車部門を発表した(SAIC Motorリリース)。今回の提携は、XpengやNioといった中国のEV新興企業とその前身であるTeslaが、ここ数カ月で自社株を急騰させていることを受けたものだ。

 

AlibabaとSAICの関係は、2015年に遡る。そのとき両社は、インターネットに接続された車への1億6000万ドル(約166億5000万円)の投資を共同発表した(Reuter記事)。その後、この協力関係はさらに前進してBanmaと呼ばれるジョイントベンチャーを作り (「Zebra」とも呼ばれる)、音声によるナビや音声によるコーヒーのオーダーまでAlibabaはBanmaのための自動車関連技術を山のように開発した。その技術はもちろん、eウォレットのAlipayを前提している。

確かにAlibabaはSAICだけのためのサプライヤーではなく、何年も前からBMW(Business Wire記事)やAudi(Business Wire記事)とも一緒に仕事をしている。

SAICの新しいEVブランドに対してAlibabaは、「テクノロジーのソリューションのプロバイダー」であり続ける、と同社の広報担当者はいう。

自動車業界で大きく動いているほかのテクノロジー大手といえば、Huawei(ファーウェイ)だ。まさに今週、この通信機器とスマートフォンのメーカーは、そのスマートカー部門をこれまで携帯電話に注力していた消費者ビジネスグループと統合すると発表した(心声社区投稿)。消費者ビジネスグループはこれまで主に、ハンドセットにフォーカスしていた。今回、拡大されたグループを仕切るのが、モバイル業界の負け犬だったファーウェイを世界有数の企業へと成長させたといわれるRichard Yu(
リチャード・ユー)氏だ。

同社の声明によると、自動車におけるファーウェイの野心は「自動車を作らないがそのICT(情報と通信技術)の開発にフォーカスして自動車メーカーによる車の生産をアシストする」というものだ。同社が伝統的自動車メーカーの領域を侵す、という噂を否定している。

ファーウェイのスマートフォン事業は、米国の制裁にサプライチェーンを妨げて以来、打撃を受けている。同社は最近、低価格機のブランドHonorを売却してファーウェイから独立させ、通商関連の拘束から逃れようとしている。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:AlibabaHuawei電気自動車中国

画像クレジット:AlibabaのBanmaスマートカーソリューション

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型コロナ後初の「独身の日」に中国で30億個の小包が出荷

世界最大のショッピングフェスティバル「独身の日」に先立ち、深セン市のアパートの外に積み上げられた小包

中国のeコマースの巨人AlibabaJD.comが、現地時間11月11日に行われた世界最大のショッピングイベント「独身の日」(Singles’ Day)で再び新登録を打ち立てたことを宣言した。こうした数字は、永続的な成長のバラ色の絵を描くために、しばしば誇張されがち(Bloomberg記事)なものだと、ジャーナリストやアナリストは長い間の経験で知っている。そのため数字そのものは、新型コロナウイルス時代の企業のパフォーマンスや中国の消費者の購買力を測定するためのものとしては、限られた指標に過ぎない。

とはいうものの、宅配業者の重い作業負荷は、議論の余地なく現実的で目に見えるものだ。

私は11月の第2週から、深圳市のダウンタウンにある私のアパートの外に、最終的な個々の部屋への配達を待つ小包が、積み上げられ始めていることに気がついた。宅配業者の担当者たちはエレベーターに駆け足で出入りし、買い物客がディスカウントで購入したり、賢い買い物をしたと思い込まされて買わされたりしたアイテムの入った箱を放り投げていた。

プレセールの時期に受けた注文も含め、業者たちが発送を始める11月11日から16日にかけて「独身の日」に関連して中国全土で送られる小包は29億7000万個に達するだろう、と中国国家郵政局は声明を出している。これは、前年比28%の増加であり、通常の1日分の分量の2倍となる。

またそれは、すべての中国人がこのショッピング騒ぎの間に、平均すると2個以上の小包を受け取るということを意味する。また同時に段ボール、テープ、気泡シート(いわゆるプチプチ)などの、多数のeコマース廃棄物を受け取ることになる。JD.com(JD.comブログ)と、Alibabaの物流部門Cainiao(ツァイニャオ)は(Alizila記事)、オンラインショッピングをより持続可能にすることを目的としたプログラムを展開している。

新型コロナウイルス感染症は多くの国で増加し続けているが、中国では数カ月間、地域感染はほとんど発生してこなかった。そのため、今回のパンデミックは2020年の独身の日の配送スピードに影響をほとんど与えていない、とJD.comとAlibabaの両社はTechCrunchに語った。

それでも、両社は安全性とスピードを確保するための新しいルールを採用している。例えばJD.comは、配送ステーションやトラックを消毒し、労働者がマスクを着用し、毎日体温を測定する必要があると表明している。これは現在、中国内の物流業界では標準となっている慣行である。プレセールを行うことによって、事前に購入者の近くの在庫を割り当てることも可能となった。また自身の物流システムで出荷された注文のうち、93%が24時間以内に完了したと述べている。

カテゴリー:その他
タグ:AlibabaJD.com独身の日

画像クレジット:Rita Liao

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(翻訳:sako)

AlibabaがIBMをクラウドインフラストラクチャ市場で追い抜き、売上2000億円超へ

Alibaba(アリババ)が2015年に本格的にクラウドインフラストラクチャ市場に参入したとき、同社には野心的な目標(未訳記事)があった。以来、着実な成長を重ねている。米国時間11月5日、中国のeコマース大手Alibabaは、前四半期ののクラウド売上が21億9400万ドル(約2270億円)だったと発表した。この数字とともに、同社はIBMの売上である16億5000万ドル(約1700億円)を抜き去った(数字はSynergy Researchの市場シェア報告によるもの)。これは重要なマイルストーンだ。

とはいえ20億ドル(約2070億円)超は大きな数字ではあるものの、その数字は公平な文脈の中でとらえる必要がある。例えばAmazon(アマゾン)は直近の四半期におけるクラウドインフラストラクチャの売上を116 億ドル(約1兆1990億円)と発表し(未訳記事)、 Microsoft(マイクロソフト)のAzure(アジュール) の売上は59億ドル(約6100億円)で第2位につけている。

またGoogle Cloud (未訳記事)は、クラウドインフラストラクチャ市場をみる限り、第3位の地位にいる。Syergy(シナジー)による最新の数字では、Google(グーグル)の市場シェアは9%、売上としては約29億ドル(約3000億円)を達成している。

Alibabaの数字はまだグーグルの後塵を拝しているが、それでも今回の数字はIBMを十分に上回り、しっかりと4位の地位を確保している。とはいえAlibabaが、CEOのThomas Kurian(トーマス・クーリアン)の下でより一層集中を始めたグーグルをすぐに追い抜けるかどうかは未知数だ。それでもエンタープライズ市場にとって新参者である同社が、長年にわたってエンタープライズの世界で生きてきたIBMを追い抜くことができたことは驚異的だ。

60%の成長は、前四半期の59%に比べるとわずかに増加しただけだが、要するに同社が安定した成長を続けていることを意味している。このことはある水準の売上レベルに到達してしまった企業にとっては容易なことではない。米国時間11月5日に行われた業績報告会でAlibaba Groupの会長でCEOであるDaniel Zhang(ダニエル・チャン)氏は、まだ同社の主要な市場である中国での、パンデミックによって推進されているデジタルトランスフォーメーションが、安定した成長の主要因であると述べた。

「クラウドは急速に成長しているビジネスです。売上の内訳を見ると、明らかに、クラウドは驚くべき速度で成長しています。そして、私たちが目にしているのは、すべての業界がデジタルトランスフォーメーションの最中にあるということです。そうした業界にとって、クラウドへの移行は、非常に重要なステップなのです」と、チャン氏は報告会で語った。

彼は、最終的にほとんどのビジネスはクラウドで行われ、多くの企業はまだトランスフォーメーションを済ませておらず、それを進める企業がまだ続くため、同社の成長は中期的に継続できると信じている。

Synergy Research(シナジー・リサーチ)のアナリストであるJohn Dinsdale(ジョン・ディンスデール)氏は、Alibabaの主要市場はまだ中国のままだが、同社は中国外でもその存在感を示しているという。そして米国と中国間の貿易緊張をともなう、現在の地政学的状況の観点から、長い勝負を続ける余裕があるとも述べている。

「Alibabaはすでに、中国と香港以外でもある程度の実績を残しています。中国内での事業に比べると規模は小さいのですが、Alibabaはアジア太平洋地域の6カ国、米国、英国、アラブ首長国連邦を含むさまざまな国にデータセンターやクラウドのプレゼンスを確立しているのです。中でもインドネシアとマレーシアではマーケットリーダーです」とディンスデール氏はTechCrunch氏に語った。

数週間前にリリースされた最新のデータでは、Synergyは市場の内訳を「近くのパーセントへ丸めた値は、Amazon 33%、Microsoft 18%、Google 9%、Alibaba 5%、IBM 5%、Salesforce 3%、Tencent 2%、Oracle 2%、NTT 1%、SAP 1%である」と報告している。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AlibabaIBMクラウドコンピューティング

画像クレジット:Zhang Peng / Getty Images

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(翻訳:sako)

アリババ子会社Ant GroupのIPO調達額は上海、香港同時上場で数兆円規模に

ずいぶん前から予想されていたが、Alibaba(アリババ)の子会社で中国のフィンテック大企業であるAnt Group(アント・グループ)のIPOによる調達額は、上海と香港株式市場への同時上場で数百億ドル(数兆円)に達する可能性がある。

Ant Group(旧社名Ant Financial)の株価は80香港ドル(約1080円)あるいは68〜69人民元(約1060〜1080円)になることが予想される。同社は香港株式市場デビュー時に1億3400万の株式を売り出し、1株80香港ドルの場合172億5000万ドル(約1兆8000億円)の調達が見込まれる。

上海株式市場でも似たような額の調達が予想されることから、同社のIPOによる調達額は345億ドル(約3兆6000億円)ほどになりそうだ。これはAramco(アラムコ)が最近IPOで調達した294億ドル(約3兆800億円)を(Reuters記事)上回って過去最大規模となる。

AlibabaのAnt Groupの持分は33%だ。現在予想される株価で計算すると、Ant Groupの企業価値はニThe New York Timesによると3100億ドル(約32兆5000億円)、CNBCによると3130億ドル(約32兆8000億円)だ。

Ant Groupの巨大なIPOは、同社の途方もない規模を反映している。TechCrunchが7月に報じた(未訳記事)ように、2020年3月時点のAntの年間アクティブユーザー数は約13億人だった。そしてこの数字はここ数四半期でさらに増えている可能性もある。AntのAlipayは、巨大で儲かる中国マーケットにおいてTencentのWeChat Payと競合する。

Ant GroupのIPOは、米国の株式市場が弱さを露呈した中でのものとみることができる。Alibabaが2014年に株式を公開したとき(未訳記事)、同社はニューヨーク証券取引所に上場した。同社はその後、香港株式市場にもデビューした。Ant Groupのニューヨークではなく、香港と上海でのダブル上場は米国外で資本調達が可能なことを示している。

グローバルパンデミックで消費者の行動が変わり、商品の購入や決済をデジタルで行うようになったため、大方のフィンテックスタートアップは2020年に売上高を増やしている。そして一般的にIPOはプラスに作用し、Ant Groupは株式が売買され始めた時にさらに追い風を受けて企業価値を増やすことが考えられる。

Antは本来の業務に固執しておらず、他のスタートアップに投資することで忙しくしてきた。例えば同社は、2020年初めに分割払いサービスKlarna(クラーナ)の少数株式を取得した。

3100億ドル(約32兆5000億円)超というバリュエーションだと、Ant Groupは現在最も企業価値が大きい米国企業であるJPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)に匹敵することになる。また米国拠点のデジタル決済リーダーPayPal(ペイパル)のバリュエーション2360億ドル(約25兆円)、そしてSquare(スクエア)のバリュエーション770億ドル(約8兆円)を上回る。

カテゴリー:フィンテック
タグ:Ant GroupAlibaba新規上場ジャック・マー

画像クレジット:Chesnot / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

アリババグループが中国スーパーマーケット大手Sun Artの経営権を3800億円で取得

Alibaba Group(アリババグループ、阿里巴巴)は米国時間10月19日、36億ドル(約3800億円)を投入して中国スーパーマーケットチェーン最大手、Sun Art(サン・アート、高鑫零售)の支配権を取得すると発表した。取引完了後、同グループはSun Artの72%を所有する。

他の国々同様、新型コロナウイルスによる都市封鎖は中国のオンライン食料品購入需要の増加をもたらし、これまで食料品を店頭で購入することを好んでいた買い物客も引き寄せた。封鎖が解けた後も、多くの人たちがネット購入を続けている。アリババのSun Artへの投資は、フランス拠点のAuchan Retail InternationalからA-RT Retail Holdings株式の70.94%を取得することによって実施される。A-RT RetailはSun ARTの株式の約51%を保有している。

契約完了後、アリババはSun Artを自社の財務諸表に組み入れる。Sun ArtのCEOであるPeter Huang(ピーター・ホアン)氏は同社の取締役会会長にも就任する。

アリババが最初にSuna Artに投資したのは2017年で、約28億8000万ドル(約3040億円)を費やして株式の36.16%を取得した。Sun Artは“New Retail” 戦略の一環として、RT-Martブランドを展開している。.

今回の「New Retail」の狙いは、実店舗でのオンライン注文の受け取り、サプライチェーンの統合、買い物客がeコマースと実店舗で同じデジタル支払い方法を使えるようにするなどの方法によって、オンラインとオフラインコマースの境界をなくすことだ。

中国にあるSun Artの実店舗484カ所はすべて、食料品はアリババのスーパーマーケット、Taoxianda(淘鮮達)とTmall(天猫)に、オンデマンド食品配達アプリと運送事業はEle.me(餓了麼)とCainiao(菜鳥)にそれぞれ統合される。これは顧客にとって、配達の迅速化と商品選択の幅が広がることを意味し、アリババにとってもサプライチェーンや事業運営の改善に役立つ情報源が増える。

他のeコマース企業もオンラインとオフラインの食料品購入を統合する同様のアプローチをとっている。アリババの最大のライバルであるJD(京東商城)は、スーパーマーケットグループのYonghui Superstore(永輝超市)やWalmart(ウォルマート)と同じような提携を結んでいる。

報道資料でアリババのDaniel Zhang(ダニエル・チャン)CEO兼会長は、「新型コロナウイルスのパンデミックが消費者のライフスタイルや企業運営のデジタル化を加速する中、このSun Artに対する取り組みによって、当社の『New Retail』ビジョンを強化し、さらに多くの消費者に完全統合された体験を届けることができる」と語った。

カテゴリー:その他
タグ:AlibabaSun Art買収中国

画像クレジット:Dong Wenjie / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アリババ系列のTaobao Taiwanが台湾から年内撤退へ、当局の裁決を受け

海峡で隔てられている台湾と中国本土のインターネットはまったく異なる世界だ。中国本のテック大企業Alibaba(アリババ)とTencent(テンセント)ですら台湾参入はさほど成功しておらず、しばしば規制のハードルにぶつかってきた

アリババ支援のジョイントベンチャーを通じてTaobao(タオバオ)が台湾で展開されるようになって1年にも満たないが、Taobaoは今年末までにオペレーションを停止すると発表した。10月15日に顧客に通知した(Taobaoリリース)。

この決定の2日前に、台湾の経済部投資審議委員会はTaobao Taiwanが中国支配の企業だと裁決(Taiwan Times記事)し、同社に台湾から撤退するか異なる企業構造で再登録するよう求めた。台湾の法律では、中国の投資家は直接、あるいは非直接的に台湾の企業の30%超の株式を取得するには台湾政府の許可を取得しなければならない(Taiwan Times記事)。

Taobao Taiwanは英国登記のCladdagh Venture Investmentが所有・運営している。そしてCladdagh Venture Investmentの株式28.77%がアリババが所有している。にもかかわらず投資当局は、AlibabaがCladdaghの役員会の決定に対し「拒否権」を持っていて、Taobao Taiwanを事実上コントロールしているのはアリババだと裁決した(台湾経済部リリース)。

アプリ調査会社App Annieによると、Taobao Taiwanは直近では台湾のGoogle Playストアで最もダウンロードされている買い物アプリで、Shopeeがそれに続く。意外なことに、Taobaoの中国版はiOS買い物部門第6位で、Shopeeが首位だ。

Taobao Taiwanはアリババのメインのマーケットプレイスとは別のものだ。アリババのマーケットプレイスのモバイル月間ユーザーは直近の四半期に8億7400万人を誇った。アリババの買い物客のほとんどは中国本土だが、香港や台湾の顧客は長い間、中国のTaobaoアプリを利用することができ、追加料金を払って商品を輸入していた。

一方、人口約2400万人の台湾のローカルベンダーを引きつけるために設立されたTaobao Taiwanは、シンガポール拠点のShopeeやローカルのPChome 24といった人気のサービスと競合している。

Taobaoが台湾の法律の影響を受けるのはこれが初めてではない。2015年に当局は、当時アリババの香港法人によって設立されたTaobao Taiwanに対し、中国とのつながりを理由に撤退を命令した。Shopeeも例外ではなかった。親会社Seaの40%の株式をTencentが所有しているとして、2017年に調査を受けた(The Business Times記事)。

「当社はCladdaghの決定を尊重します」とアリババの代理はTechCrunchへの声明で述べた。「Alibabaの事業は台湾マーケットで通常どおりです。引き続きTaobaoアプリを通じて高品質のプロダクトを消費者に提供します」

Claddaghがどのようにジョイントベンチャーの再構築ではなく撤退という判断に至ったのかは不明だ。同社はコメントの求めに応じなかった。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:アリババ、ネットショッピング、Taobao Taiwan

画像クレジット: Taobao Taiwan

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(翻訳:Mizoguchi

日本を含むAPAC地区の第2四半期クラウド売上は9400億円以上、トップはアマゾン

APAC(アジア・パシフィック)地区のクラウドインフラ市場は中国のベンダー、中でもAlibaba(アリババ)がリーダーだろうと考えがちだ。しかし調査会社のSynergy Researchが発表した新しい数字をチェックすると、トップはAmazon(アマゾン)で、この地区の第2四半期のクラウド売上総額は90億ドル(約9400億円)以上となっている。

アマゾンがトップでない唯一の地区は中国でここではアリババがトップ、以下にはTencent(テンセント)が2位 、Baidu(バイドゥ)が3位を占める。SynergyのJohn Dinsdale(ジョン・ディンズデール)は「APAC地区他の市場ではアマゾンが強い競争力でリードしているが、中国の市場は独特であり例外だ」とコメントした。

「中国市場は特殊であり地元企業が独占している。しかし中国以外の市場ではグローバル企業と地元企業の間で激しい競争が繰り広げられている。アジア太平洋地区では5つの地区のうち4市場でアマゾンがリードしている」とのことだ。アリババ、テンセントという中国企業以外ではマイクロソフト、グーグル、日本のNTTがアマゾンの後を追っている。

(APAC市場のクラウドインフラサービスのトップ企業 /Synergy Research画像:Synergy Research)

第2四半期のクラウドインフラの世界での売り上げは300億ドル(約3兆1400億円)であるので90億ドル(9425億円)というのはその3分の1に満たない。しかしAPACの前年比で40%の成長を続けている。ただし比較するなら、アマゾンだけで第1四半期の世界の売上は1.13兆円あり、これはアジア太平洋地区のクラウド売上の総額以上だ。

ディンズデール氏は地元ベンダーにも成長の余地があることを認めているものの「クラウド市場は本質的にグローバルであり巨大企業が地域に進出を始めればこれに対抗することは難しい。ことに地元以外の市場に進出しようとすれば大きな困難に突き当たる」とも述べている。

「クラウドサービスはほとんどあらゆる面でグローバルな市場であり、世界でトップクラスの地位を占めねばならないという点がローカル企業にとって困難な課題となる。世界に進出するためには最新のテクノロジー、ブランド力、信頼性、巨大投資に耐えられる資本力、長期的なビジョンなどが必要となる。地元企業にとってこれらは極めて大きな障害となることが考えられる」とディンズデール氏は説明している。

画像:Chris Clor / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

中国物流大手YTOが海外展開強化へアリババから1025億円調達

eコマースは過去10年で中国に物流ブームをもたらし、小さな町の配達業者を複数の国で事業を展開する会社に変えた。業界をリードする1社であるYTOは長年のパートナーかつ顧客であるAlibaba(アリババ)から66億人民元(約1025億円)を調達し、国際展開を積極的に進めようとしている。

設立20年のYTOは今週、3億7900万株を1株あたり17.4人民元(約270円)でAlibabaに売ると発表した。新規株の取得によりAlibabaの持ち分は10.5%から22.5%に増える。YTOの創業者2人の支配持ち分は41%となる。

発表によると、新たな投資によりAlibabaとYTOはグローバル展開を強化する野心的な取り組みの一環として、配達、航空貨物、グローバルネットワークとサプライチェーン、デジタルトランスフォーメーションなどで提携を深める。

Alibabaの広報担当は、顧客サービス能力をさらに高めるためにデジタル化とグローバリゼーションにフォーカスしたYTOとの戦略的提携をさらに強化できることを当社は喜んでいる、と述べた。

中国のエクスプレス配達マーケットで14%のシェアを占めているYTOは、5大物流会社の1社だ。これら5社は中国東部に位置する浙江省桐盧県で創業された。ライバルのSTO、ZT、 Best Express、Yundaと同様、YTOの興隆もAlibaba抜きには語れない。Alibabaは AmazonやJD.comと異なり、自前でインフラは構築せず、サードパーティーの物流サービスに頼っている。

eコマース大手のAlibabaはこれまで桐盧県にルーツを持つ物流大手5社にさまざまな額の出資を行い、グループの物流部門Cainiaoを介して関係を維持してきた。Cainiaoは年500億個の荷物をさばくためにベンダーと配達業者をマッチングしている。

YTOとCainiaoはすでに海外進出で提携していて、合弁会社が2018年に世界で最も貨物取扱量が多い香港国際空港にデジタルロジスティックセンターの建設を開始した。中国国営の航空会社、中国航空集団もまた合弁会社に出資していて、センターは早ければ2023年にもオペレーションを開始する見込みだ。

2019年の時点で、YTOは世界中に18法人と53のサービスステーションを置き、150カ国・地域で配達サービスを展開している。積極的な海外展開は、世界中に鉄道や通信ネットワーク、その他のインフラを構築するという中国の大きな計画、一帯一路により生み出され得るかなりの輸出チャンスを取り込むというさらに大きな目標に合致するものだ。

画像クレジット: Visual China Group / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

中国アリババがインドスタートアップへの投資を最低6カ月凍結

中国のインターネット大企業であるAlibaba Group (アリババグループ)は、中国・インド間での地政学的緊張が続いている中、インドのスタートアップへの投資計画を凍結した。ロイターが8月26日、匿名2人の話として報じた

報道によると、インドのスタートアップに2015年以来20億ドル(約2120億円)超を投資してきたアリババグループは、新たな投資を少なくとも6カ月間凍結する計画だが、既存のポートフォリオ企業の持ち分を減らすつもりはないという。

アリババグループと、傘下のAnt(アント)はインドのいくつかのユニコーン企業の主要投資家だ。ここにはインドで最も価値の大きいスタートアップであるPaytm(ペイティーエム)が含まれ(未訳記事)、アリババの持ち分は約30%だ。また、フードデリバリースタートアップのZomato(ゾマト)、グローサリーデリバリースタートアップのBigBasket(ビッグバスケット)、eコマースのSnapdeal(スナップディール)などにも出資している。

投資凍結は、国境を接する2国間の関係が緊張していることを受けてのものだ。6月のヒマラヤでの軍事衝突でインド兵士20人超が死亡し、緊張が高まった。それ以来、多くの人が中国製のスマホやテレビ、その他の製品を破壊する様子を収めたビデオを投稿し、「ボイコット・チャイナ」やそれに近い言葉がインド国内のTwitter(ツイッター)でトレンドとなった。

報復措置と多くの人が受け止めている動きとして、インド政府はTikTokやその他58の中国のアプリを6月末に禁止し数週間後にさらに数十のアプリを禁止対象に加えた(未訳記事)。世界第2位のインターネットマーケットであるインドはまた、中国の投資家がインド企業に新たに投資しにくいようにするために、今年初めに海外直接投資規制に変更を加えた。

Zomatoは今年1月、Ant Financialが1億5000万ドル(約160億円)の投資を約束したことを発表した。ただ、グルガーオン拠点のZomatoがこれまでに受け取ったのは5000万ドル(約53億円)だけだ、と他の主要投資家の1人は先月話していた。

Ant Financialは8月25日、「インドの海外投資規制の変更により、Zomatoへの追加投資のタイミングを見極める必要が出てきた」とIPO目論見書で明らかにした。

画像クレジット: Alex Tai / SOPA Images / LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi