iPadのiOS 11にドラッグアンドドロップ、ウィンドウ、ファイルシステムが登場

今日(米国時間6/5)のWWDC 2017キーノートの後半でAppleはiOS 11に立ち戻り、iPad用iOS独自の新機能を紹介した。これは疑いもなくiPadの生産性を高めるものだが、同時にiOSとmacOSの差をいっそう縮めることにもなった。

今回iPad用iOSに追加されたのは、通常ノートパソコンで作業する場合に頻繁に用いられるような機能だ。これまでだとモバイルOSでの作業は無理で、ノートパソコンを取り出すことになっただろう。

最初の変更はドックに選択可能なアプリが多数並ぶようになったことだ。これはiMacのスクリーン下部に表示されるドックにそっくりだ。しかもドックはユーザーがどのアプリを使っていてもアクセス可能だ。つまりドックを表示させるためにいちいちホームスクリーンに戻る必要がない。

次は新しいアプリ切り替え機能で、簡単にいえばウィンドウ・システムがiPadにやって来た。 複数のアプリがそれぞれのウィンドウに表示され、ウィンドウ間を移動して作業することができる。スプリット・ビューを利用している場合はそれぞれのウィンドウでそれが維持される。

AppleはまたiOS 11全体にドラッグアンドドロップを導入した。たとえば、ユーザーはiPadにSafariとメール・アプリを半分ずつ表示させ、URLや写真をSafariからドラグしてメールに挿入することができるようになった。

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さらにFilesという新しいアプリが発表された。これは iPad版のファイル管理システムでデスクトップ・スタイルだ。このアプリはデバイスのすべてのファイルを表示可能で、フォルダをネストさせることができる。タグ付け、検索などファイル管理アプリに必要な機能が揃っている。FilesはまたiCloudだけでなく、サードパーティーのクラウドサービス、DropboxやGoogle Driveもサポートする。

Filesアプリの導入は一般ユーザーにとってiPadをあまりに複雑化することなくパワーユーザーのニーズに応えようとした努力の結果だろう。フル機能のファイルシステムをiOSに導入するのは平均的ユーザーにとって負担が大きく、iPadのメリットであるインターフェイスの単純さを損なうことになりかねない。もちろん一方でAppleは、モバイルデバイスは単純であるべきだとはいえ、複雑な仕事をするためにはやはりテスクトップ級のファイル・システムやウィンドウ・システムが必要だということをはっきり認めたことでもある。

iOS 11のデベロッパー向けベータ版は即日公開された。 一般公開は9月になる予定。



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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Appleからテンキー付きMagic Keyboard――ワイレス・フルキーボード(日本でも発売開始)

Appleは今日(米国時間6/5)のWWDCで数々の発表を行った。しかし華々しい新機能や新デバイスの紹介に時間を食われたか、10キー付ワイヤレスキーボード、Magic Keyboardはついにステージでは紹介されなかった。その理由は理解できないこともないが、やはり許しがたい。私の見るところ、これは今回のWWDCで最大、最高の新製品だ。

なるほど最大というのはやや誇張だったかもしれないが、それでも重要な製品だ。機能は従来のMagic Keyboardとほぼ同様で、Lightningポートで充電を行い、キーはApple独自のシザー構造だ。しかし新製品はテンキーとファンクションキー、それに上下左右の矢印キー、page up/page downキーなどが追加された。要するにフルサイズキー配列となっている。

特に印象的なのはフルサイズ化された矢印キーだ。 従来のMagic Keyboardの上下キーはキー1個分を上下に分割したせせこましいサイズだった。新キーボードではナビゲーションははるかに快適になるはずだ。ウェブページをスクロールしたりスプレッドシートのカーソルを移動したりコードを書いたりするときに矢印キーは始終用いられるから影響が大きい。

Appleではバッテリーは充電後1月保つとしている。もちろんMac標準のメディアキーも揃っている。USB/Lightningケーブルも同梱される。Appleがフルサイズ・キーボードを作るのにこれほど時間がかかった理由は知る由もないが、ともかく登場したのだからありがたい。即日出荷される。

〔日本版〕Magic Keyboard(テンキー付き)-日本語(JIS)は13,800(税別)で発売中。

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WWDC:AppleがHomePodを発表――Amazon Echoに対抗するスマートスピーカー

AppleがAmazon Echoに対抗する製品を開発しているという情報は事実だった。この製品は(もっともなことに) HomePodと呼ばれる。AppleのCEO、ティム・クックは今回のWWDCカンファレンスのキーノートで「われわれはホーム・ミュージックを再発明した」と述べた。つまりAppleスピーカーは単にSiriを登載したスピーカーではなく本格的な音楽用だった。

Appleのグローバル・マーケティング担当上級副社長、フィル・シラーは「Sonosはスマート・スピーカーではないしAmazon Echoは良いスピーカーではない」と主張した。Appleは両者の「いいとこどり」を狙ったようで、マーケティング戦略として巧みだ。HomePodは今年後半に出荷される予定だが、まだ量産段階ではないようだ。

HomePodはクッションを思わせる円形のスピーカーで、7個のツィーターのアレイと1個のカスタムメイドのウーファー、AppleのA8チップを登載する。マルチチャンネルのエコー・キャンセラー、リアルタイムのアクースティック・モデリングなどの機能を備える。

HomePodは置かれた環境をスキャンし、それに応じてオーディオを最適化する。シラーはこのスピーカーのサウンドがいかにすばらしいか説明するために大いに時間をかけた。ただしWWDCの会場では巨大なスピーカーシステムから音が流れていたのでHomePodの音質について正確なところは判断できなかった。

当然ながらこのスピーカーはApple Musicと高度に協調作動する。Apple Musicのライブラリーにある曲ならなんでもスピーカーに向けて呼びかけるだけで再生できる。それ以外にも「これに似た音楽をもっと再生」と指示したり「この曲はいいね」などと言うことができる。

ユーザーはニュース、天気、スポーツの試合の結果その他、Siriが理解できるような他の情報をこのスピーカーに求めることができる。また照明、ガレージドア、エアコンその他がHomeKit対応デバイスである場合はHomePodに話しかけることでコントロールができる。

興味ある点は、今日のWWDCでAppleがAirPlay 2を発表したことだ。これはWiFiを通じて複数のスピーカーをコントロールできるシステムだ。多くのユーザーが複数の部屋で音楽を聞くために複数のスピーカーを買うのではないかと思う。

HomePodの価格は349ドルになる予定だ。カラーバリエーションは白とスペースグレイという。当面アメリカ、イギリス、オーストラリアで販売が開始される。他の国での発売は来年になる。

現時点で判明した情報はざっと以上のようなものだ。秋までにさらに詳しい情報が得られるものと思う。ただAppleはHomePodの発表をあまり華々しいものにはしなかった。Appleとしてもだいぶ遅れてこの市場に参入することになるのを知っており、キャッチコピーなどよりまず実物で優れたスピーカーであること実証したいようだ。

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WWDC:Apple、iOS 11を発表

今日(米国時間6/5)のWWDCでAppleがiOSの時期バージョンを発表することは以前から予測されていた。今回のデベロッパー・カンファレンスでiOS 11が紹介されたのは順当といえる。一般ユーザー向けの公開は9月を待たねばならないが、AppleによればiOS 11は以下のようなモバイルOSになるという。

AppleのCEO、ティム・クックはまず「iOS 10は86%のiOSデバイスにインストールずみだ」と述べた。続いてAppleのソフトウェア・エンジニアリング担当上級副社長、クレイグ・フェデリーギがiOS 11の新機能を紹介し、「iOS 11はテクノロジー面で大幅な進歩を遂げると同時に新機能も多数追加された」と述べた。

iOS 11ではスタンプ(sticker)とiMessageがショートカット・ドロワーから簡単にアクセスできるようになった。スタンプを送信するために何度もタップする必要はなくなる。すべての会話は自動的にiCloudに同期される。この同期は以降も維持されるため、ユーザーが一つのデバイスであるメッセージを削除するとすべてのAppleデバイスで削除される。 つまり今後は休暇旅行から戻ってMacを開くと膨大な未読メッセージの雪崩に襲われるということはなくなる。

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Apple Payに関して、他のApple Payユーザーに現金を送ることができるようになった。VenmoあるいはSquare Cashに似た機能だ。この機能はiMessageにビルトインされている。現金を受け取った場合、Apple Pay Cash cardの残高に追加される。この資金はApple Payを通じて支払に充てることができる。自分の銀行口座に振り込むことも可能だ。

SiriもiOS 11で大幅に強化された。 Siriは毎月3億7500万のデバイスで利用されているという。iOS 11ではSiriの発音は改良され、抑揚もさらに自然になったという。またSiriを用いて翻訳も可能になる。中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語が翻訳では最初にサポートされる。

Siriは文脈やユーザーの関心の把握でも改善された。Appleはこれを「Siri知能( intelligence)」と呼んでいるが、iOSのあらゆる場面で利用される。たとえば誰かiMessageで「どこまで行くの?」と尋ねたとすると、iOSはカレンダーを開いてどこに行く予定か調べ、回答の候補を表示する。ユーザーがアイスランド旅行について検索したとすると、iOSはスペルの自動訂正辞書にReykjavik〔アイスランドの首都〕などの単語を追加する。ニュース・アプリにもアイスランドのニュースが表示されるようになる、といった具合だ。

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カメラ・アプリはHEVC(h.265)をサポートする。 このコーデックはビデオの画質を改善すると同時にファイル圧縮にも優れている。画像処理ソフトも改良を受け、既存のカメラで撮影した場合でも画質の向上が期待できるようだ。【略】

コントロール・センターも大幅にアップデートされた。デザインが一新され、多数のボタンが追加された。今後はユ次々にタブを切り替える手数が省かれる。たとえば、ミュージックビデオを再生している場合、輝度調整と一時停止を同一の画面で実行できる。さらに詳細な選択が必要な場合、3Dタッチで即座に機能を呼び出せる。

Apple Mapsのカーナビ機能もiOS 11で強化された。アメリカ内ではショッピング・モールや空港の詳細地図が利用できる。アメリカ人には非常に便利だろう。

iOSは運転中、Bluetoothで車載オーディオに接続していることを認識する。iPhoneのモーション・センサーは自動的に「電話に出られません」モードを起動する。このモードではすべての通知の表示が保留される。メッセージが着信した場合、予め用意した返信が自動送信されるよう設定できる。

AirPlayにもメジャー・アップデートが来た。AirPlay 2ではWiFi経由で複数のスピーカーを接続しiOSデバイスからコントロールできる。Libratone、Devialet、Bose、B&Oその他多数のオーディオ・メーカーがAirPlay 2をサポートする予定だ。それだけではない。AirPlay 2にはデベロッパー向けAPIが用意され、AirPlayを利用したアプリの開発が可能になった。

MusicKit APIの登場にによりデベロッパーはApple Musicの利用ができるようになった。たとえばShazamは(とうとう)Apple Musicのプレイリストに楽曲を自動で追加できるようになる。

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Appleのフィル・シラーはApp Storeのアップデートについて簡単に触れた。もっとも重要な点はデザインが一新されることだろう。見た目はApple Newsにやや似ている。 ‘Today’タブには個人別にカスタマイズされたお勧めが表示される。ゲームは別に独自のタブが用意される。‘Apps’タブにはApp Storeチームによるお勧めアプリが掲載される。【略】

iOS 11のベータ版は今日から公開されるが、今後夏までに細かいバグ修正が行われるはずだ。一般ユーザー向け公開は9月。アップデートは無料。

アップデート: Appleはさらに多数の機能を発表した。キーノートの最後でフェデリーギがステージに戻り、iPad専用機能を発表した。 iPad画面の下部にはドックが用意され、これまでより簡単にアプリを切り替えられるようになった。Split Viewを用いれば同時に2つのアプリを並べて開くことができる。ドラッグアンドドロップで簡単に実行できる。

Split Viewについていえば、アプリ選択機能が一新された。コントロール・センターを開くショートカットと最近使ったアプリのプレビューが表示される。iOS 10の小さなアイコンのリストよりずっと使いやすい。

新しいFilesアプリはiPad上のファイルとクラウド・サービスを表示する。ユーザーはFilesアプリとメール・アプリ間でファイルをドラッグアンドドロップで移動できる。iPadのアプリは閉鎖的に単独で作動するだけではなくなった。これはAppleとしては画期的な方針転換だ。

ユーザーはApple PencilでNotesアプリに書き込むことができる。Appleは書かれたテキストをOCRを使って処理し検索可能にする。カメラ・アプリにもネーティブで文書をスキャンする機能が追加された。スクリーンショットを撮ると、小さいポップアップが隅に表示される。タップするとスクリーンショットをトリミングし、説明を加えることができる。いちいち写真アプリを開く必要はない。

いろいろな面でiPadのiOSはデスクトップ・コンピュータのOSに近づいてきた。アプリは全画面でなく移動可能な窓で表示できるようになりドックも追加された。AppleはiPadをますます強力にしようと計画している。

iOS 11はiPad Air以降、iPad mini 2以降、第5世代iPad以降、iPhone 5s以降の各シリーズで作動する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple開発者会議WWDC 2017の見どころ

年に1度のお祭りがまたやってくる。何千人もの開発者たちがサウスベイに向かい、ソフトウェアを手に入れようとするのだ。そして会場には向かわないものの、Appleに関心を持つ人たちは、(米国太平洋標準時)月曜朝にその目をWWDCのキイノートを映すスクリーンに釘付けにして、Tim Cookとその仲間たちが、Appleの様々なOSに対する最新情報を披露するのを眺めるのだ。

早い段階からのリークによれば、今回は通常のWWDCに比べてよりハードウェアにフォーカスしたものになるようだ。多くのキープロダクトラインの更新があり、ついに本当の意味でSiriをリビングルームに持ち込むためのAmazon Echo競合商品も出ると噂されている。実際、イベント前に聞こえてくる噂や憶測の大半はデバイスに関するものだ。

もちろん私たちは(米国時間)6月5日(太平洋標準時10時/東部標準時1時)にはそこにいて、新しいことがわかり次第、次々にブログ記事としてアップして行く予定だ。とりあえず、この大イベントで私たちが見ることを期待できるものを挙げてみよう。

ハードウェア

WWDCではハードウェアが常に発表される訳ではないが、今年は選ぶのに迷うほどの豊作になるかもしれない。

噂のSiriスピーカー少なくともここ1年間は多くの噂が囁かれていた。Appleは密やかに(いや、実際にはそれほど密やかでもないが)、独自バージョンのAmazon Echo/Google Homeを開発していると伝えられている。長年に亘りスマートアシスタントを努めてきたSiriに対する需要な変更も伴う予定だ。同社はHome KitとiOS 10 Homeアプリを通じて、コネクテッドホームに関心を向けてきたが、この市場を制するために必要なのは、全てのものをまとめ上げる1つのハードウェアなのだ。

現時点では、Apple TVがインハウスハブの位置に最も近いものだ。しかし、このシステムは音声統合機能を備えているものの、EchoやHomeのような、常時音声入力を待ち続けるスピーカーハブへの、理想的な代替品とは言い難い。そのデバイスに関する詳細は、ほとんど存在しないが、競合相手たちに比べてより優れたプロダクトになることは期待できるだろう。何故って、まあ、AppleはまだAppleだからだ。

早い段階の噂では、EchoやHomeとは異なり、仮想サラウンドサウンドの可能性が指摘されていたりした、Appleは、家にスマートアシスタントを導入する際の単なるオマケとしてサウンドを考えているのではなく、その質などにもこだわる筈だからだ。そして、最近はあまりAppleによって力が注がれていなかったように見えるSiriに対する、重要なアップデートが期待できる。

iPad Pro 10.5:このイベントに先立って流されている別の噂は、最近の製品ラインの見直しを受けて、AppleがiPadラインにまた別のサイズのスクリーンを追加しようとしているというものである。登場が予想されている10.5インチのiPad Proは、9.7インチの兄弟と同じサイズになると言われている。Appleはいまだに、Surfaceのような2in1製品に、Proを使って戦いを挑もうとしている。Surfaceは元気のないタブレット市場では珍しい輝きを放っている。

MacBook ProとAirを引き継ぐものたち:Appleがメジャーな変更をMacBookに行ってから丸1年は経過していない、このため多くのアップグレードはマイナーなものにとどまるだろう。イベント前の噂では、インテルのKaby Lakeプロセッサーが、高速とバッテリーの長寿命を実現する最新の選択肢として搭載される。このチップはMacBook Airにも搭載されると噂されている。やっと(マイナーではあるが)長く待ち望まれていたアップグレードが、このAppleから忘れられていたラップトップにやってくるのだ。

ソフトウェア

たくさんある。非常に多くの、あらゆるソフトウェアが対象だ。Appleのオペレーティングシステムのすべてが、今回意味のあるアップデートを受けていると言われている。しかし、イベント前にはほとんど情報が流れてきていない。

iOS 11:Siri Speaker関連は言うまでもなく、iOSはキイノートスピーチの中心となるだろう。なにしろこれは開発者会議なのだ。10周年記念iPhone 8は、少なくとも秋まではデビューしないだろうが、iOS 11の最初の味を知ることはできるだろう。実際にどのような形態になるのかは、現時点では本当にわからない。しかし少しばかりのリーク情報がそこここに散らばっている。もちろん、考えるまでもなくSiriにはハブ機能の発表が行われるだろう。Alexaや、Assistantなどに対して先行してきたAppleの立場を考えれば当然だ。AppleのAIは、月曜日のステージではセンターをとるだろう。また、新しいiPad Proと同時に、タブレット版のオペレーティングシステムは、マルチユーザーログインやApple Pencilのより強力なサポートといった、プロレベルのアップデートが行われると言われている。特にAppleがより多くのビデオコンテンツを推している中、Musicの改訂も同様に大きなものとなりそうだ。

macOS/watchOS/tvOS:この3つのオペレーティングシステムも、今回大幅に更新される予定だが、やはり詳細はほとんどわかっていない。watchOSとtvOSの見かけには最も劇的な変化が期待される。watchOSに関しては、Apple Watchは決して順調とは言えない世のウェアラブルカテゴリーの中では、珍しい希望の星であり、今年後半に計画している新しいデバイスのためのチラ見せをしたいと思っているに違いない。特に注目すべきことは、最近のAppleのウォッチへの修正が、皆デバイス上のヘルスケア機能に関連しているということだ。

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(翻訳:Sako)

Appleのアプリデベロッパーへの支払額が700億ドルを突破、ゲームとエンタテイメントが引っ張る

Appleはついにアプリの売上でAndroidに抜かれたようだが(というかアナリストたちがそう言っているが)、今日(米国時間6/1)はそれ自身の道標をまた一つ越えた。すなわち同社によると、アプリのデベロッパーへの支払いが700億ドルを突破したのだ。1年前は500億ドルだった。なお、‘売上’は、これらにAppleの取り分を加えた額である。

スマートフォンの売上は多くの大市場の飽和とともに、昨年の年成長率わずか3%へと落ち込んでいるが、アプリのエコシステムは依然として強力なモーターが動かしているようだ。

Appleによると、アプリのダウンロード数は前年比で70%増加した。Pokémon GOやSuper Mario Runなどのゲームに依るところが大きいが、CancerAid, SPACE by THIX, Zones for Training with Exercise Intensity, Vanido, Ace Tennis, Havenlyなどの一般アプリも市場の成長に貢献している。

ここ数年の同じ傾向として、上位ではゲームとエンターテインメントが依然として強いものの、LifestyleとHealth and Fitnessのカテゴリーは前年比70%を超える成長を示している。また、写真とビデオは昨年来、90%という最高率の成長を見せた。

これらの発表はAppleの年次デベロッパーカンファレンスWWDCの先駆けとして、絶好のタイミングだった。

スマートフォンの売上台数では数年前からAndroidがiPhoneを抜いているが、アプリとなると、その売上も使われ方も、Appleが伝統的に強い。

しかし一部の推計では、Google Play Storeとそのほかのストアを合わせたAndroidアプリの売上がAppleを抜き始めたらしい。App Annieが3月に挙げた数字では、2021年のAppleの売上が600億ドルに対して、Google Play Storeが420億ドル、そのほかのAndroidストアが360億ドルという推計だ。でも今日発表された数字でAppleは、アプリの作者と販売者が得る利益が継続的に大きいことを示したいようだ。

“人びとはどこでもアプリが大好きであり、われわれの顧客は記録的な数のダウンロードを行っている”、と、Appleのグローバルマーケティング担当SVPが声明している。“デベロッパーが稼いだ700億ドルは、ひたすら驚異的である。デベロッパーたちが作る新しいアプリのすばらしさには、いつも感嘆しており、来週のWorldwide Developers Conferenceでお会いできることが楽しみである”。

Appleは新しい決済方式を導入して、さまざまな経済圏の人たちがアプリ内購入をできるようにした。アプリの料金をキャリアの請求書に含めるキャリア決済(carrier billing)という方式もある。プリペイ(事前支払い)のクレジットでもよい…とくにこれは、通常のクレジットカードがあまり普及していない市場で便利だ。

そしてさらに、有料会員制(サブスクリプション)がある。Appleは通常のアプリ内購入では30%を取るが、1年を超えるサブスクリプションに対してはその率が15%に下がる

Appleによると、今では25のカテゴリーのすべてにわたってサブスクリプションが認められるので、有料会員制は前年比58%増加した。この分野のリーダー格は、NetflixとHuluだ。料理アプリのTastemadeや写真アプリのOverとEnlightがそれに次ぐ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

元Appleのデザイナーと元Twitterのエンジニアがチームを組んだプレミアムiPhoneカメラアプリHalide

元Appleのデザイナーと元Twitterのエンジニアがチームを組んで、本日(米国時間5月30日)iOSカメラアプリHalideを発表した。iPhoneの写真撮影に新しいオプションが加わった。質の高い写真を撮るためのさまざまなハイエンドツールを提供することが基本アイデアだが、物理的なカメラのダイアルを操作するときのように、様々な機能がジェスチャーを使った体の記憶として馴染むように工夫されている。

アプリのウェブサイトでの説明によれば、新しいアプリのジェスチャーベースのコントロールスキームは「古いライカやペンタックスといった偉大なフィルムカメラのように、直感的で触覚的」を目指したものということだ。

現在iOS向けには、Camera+やCamera Awesomeのような数多くの代替カメラアプリケーションがあるが、これらは「プロのように撮影したい」多数のユーザーに向けてマーケティングされている傾向がある。一方Halideは、まず第一にパワーユーザーを念頭に置いてデザインされている。つまり、写真撮影をある程度理解していて、露出をすばやく変更したり、スワイプでピントをマニュアル調整するようなことをしたいと思う人には、大いにアピールするということだ。

とはえ通常のiOSアプリのような自動モードも組み込まれている。このことで、トリッキーなショットを撮ろうとするときには、手伝いの必要なこともある初心者iPhoneカメラマンでも、アプリを使用できるようになる。

しかし、この自動モードは”A”ボタンをタップすることで解除することができるようにデザインされており、ISO、ホワイトバランス、シャッタースピードなどの特定の値を調整することができる。また、フォーカスピーキング(フォーカスの当たっている部分を強調表示し、ユーザーがマニュアルでピントを変えることができるようにする)、詳細なヒストグラム、適応レベルグリッド、そしてJPGとRAWによるキャプチャなどのプロフェッショナルツールも含まれている。

Halideは、Ben SandofskySebastiaan de Withによって開発された。どちらもハイエンドの写真撮影に関する経験がある。Sandofskyは以前はPeriscopeのビデオ機能に携わり、HBOの”Silicon Valley”とShypの顧問を務め、TwitterでiPhone、iPad、Macアプリケーションの技術リーダーとして働いた。

一方de Withは元Appleのデザイナーで、Sony、T-Mobile、Mozillaなどを顧客としても仕事をしていたことがある。またNylas MailアプリをデザインしたサンフランシスコのデザインエージェンシーPictogramを経営していて、その他にもDoubletwistのデザインなどにも取り組んだ。彼は写真家でもあり、オートバイで旅行するときに写真を撮ることもよくある。

アプリの機能セット以外に、アプリを差別化しているものは、ジェスチャーベースのインターフェースだ。しかし、それらはタップでも利用できるので、すぐにすべてのジェスチャーを覚える必要はない。これにより、全体的な体験がより一貫したものとなり、新規ユーザーがアプリの機能にアクセスする方法を忘れることもない。

チームは、ジェスチャーベースのインターフェースはHalideを使いやすいものにしてくれるものだと考えている。たとえ経験の浅い写真家だったとしても。

「Halideの機能を楽しむには、露出補正、EV、あるいはマニュアルフォーカスなどの概念を理解する必要はありません」とde With。「だからこそ頑固な写真家だけではなく、なるべく多くの人びとに使って貰えることを期待しています」。

このアプリのもう1つの機能が「インスタントレビュー」だ。この機能では撮った写真を左右にスワイプすることで、ゴミ箱行きかお気に入りかをマークすることができる。またHalideで撮影した最後の写真を3D Touchでプレビューすることもできる。

ここ数年でiPhoneのセンサーが改善されて来たにもかかわらず、撮影経験自体が停滞していたことにチームが気が付いたことが、Halide開発のヒントになった。

「友人とハワイに行ったのですが、私は巨大なカメラを抱えてウロウロする奴でした」と、Sandofskyはどのように最初のアイデアを得たのかを説明した。「滝壺近くに行った時には、湿気が原因でカメラのセンサーが結露してしまったので、カメラ内部が乾燥するまで、1日撮影を止めなければなりませんでした」と彼は言う。「翌日は、iPhoneですべてを撮影しました。その当時、iOSには重要な機能が欠けていて、すべてのカメラアプリは問題を抱えていました。にもかかわらず、私はその小さなカメラの品質に感服しました。そして身軽になることで、どんなに旅を楽しむことができるようになったかを実感したのです」。

Sandofskyは、その旅行から自宅に向かうフライトの中で最初のプロトタイプを作成し、その後それをde Withに見せた。するとde Withがユーザー体験に関するさらなるアイデアを持っていることがわかったという。新しいカメラAPIが発表された昨年のWWDCの頃から、開発が正式に始まった。

そして1年後、アプリは発表の準備が整った。

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チームは、新しいアプリがデフォルトのカメラアプリを完全に置き換えるのではなく、ただのスナップ以上の素晴らしい写真を撮りたい時に備えられるようにしたい、と考えている。

このアプリの共同開発者たちはTechCrunchに対して、彼らが「情熱的副業プロジェクト」と呼ぶHalideは、自己資金で開発したものだと語った。

Halideは発売時には2.99ドルだが、来週以降は4.99ドルに値上がりする予定だ。もしそれがうまくいくようなら、チームは将来新しい価格体系を検討するかもしれないが、詳細には触れなかった。

このアプリは英語で提供されており、この後スペイン語、オランダ語、ドイツ語、フランス語へのローカリゼーションが計画されている。

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(翻訳:Sako)

スマートフォンのギミックとゲームチェンジャーの違い

近頃は明らかに出来の悪いスマートフォンのフラグシップ機を見つけるのは難しい。時としておかしなものもあるだろうが、総じてよくできている。画面、カメラ、そして内部。改善の余地は常にあるが(バッテリー、耐久性など)、良いものと悪いものとの隔たりはかつてとは比べ物にならないほど小さい。

そしてここ何世代か、ほとんどのフラグシップ機は見た目がほぼ変わらなくなった。指紋センサーやホームボタンはあちこちに移動しているが、一般人はおそらくiPhone/Galaxy以外を識別することはできないだろう。これは知的財産権のコピー問題なのかもしれないし、あるいは、画面がほとんどのポケットサイズ通信デバイスには、理想のフォームファクターというものが存在しているのかもしれない。

最大手以外のスマートフォン会社にとって、自らを差別化することは非常に困難だ。少なくとも米国では、SamsungとApple以外の会社すべてが当てはまる。トップ2社以外にとって(実際のところ、その2社でさえ)この混みあった業界がいかに厳しいかを踏まえると、多くのメーカーが差別化に走るのは当然だろう。

ギミック(ちょっとしたからくり)はそれ自体悪くない。主流になってしまえば、もはやギミックではない。標準機能だ。たとえば防水。いくつかのメーカーが展示会で水槽に自社製品を入れ始めたとき、注目を集めるためだと思われた。しかし、実は誰もが欲しがっていた機能だった。今やフラグシップ機にとって当たり前の機能になった。スノーケリングのためだけではなく、土砂降りにあったりうっかりトイレに落とした時のためだ。

袋一杯の乾燥した米では十分ではないこともある。

対称的なのがAlcatelのA5 LEDだ。これは90年代に流行ったスニーカーのL.A. Lightsに相当する。かかとが地面につくたびに光る靴だ。これは一か八かの神頼みのような製品であり、スマートフォンを高価なおもちゃだと思っている証拠だろう。

一方、良くできたギミックもある。LGの製品はつまづきもあったが、興味深いアイデアがないという意味ではない。この会社はデュアルレンズ・カメラの先駆者の一つであり(V20)、縦に長いフォームファクター(G6)も早期に採用した。いずれも今やフラグシップ機では標準になっている。

もちろんこうした端末は、良いギミックだけではスマートフォンとして成功できないことを示す好例でもある。さらに明白な例は、あのG5に見ることができる。この機種はモジュラー端末の期待を背負って登場した。しかし結果は破滅的であり、会社が経営難に陥った主要な原因ともいわれた。しかし、これはモジュラー方式が失敗の運命にあることを意味していない。G5から遠からず発表されたMotorrola/LenovoのMoto Zシリーズは会社に成功をもたらした。すでに数百万台を売ったと発表している ―― 発表当時多くの人たちが見限った製品としては大したものだ。

こうした端末の出来栄えの違いははっきりしている。まず、Moto Zはハードウェアとしてよくできている。ギミックだけに頼ってはいけないという現実的教訓だ。マグネット方式もこれまでで最高のモジュラー実装だ。Moto Zの発売時に有用なモジュールがいくつかあったことも大きい。ゲーム機にゲームが必要なのと同じく、モジュールのないモジュラーフォンはおよそ意味がない。

もちろん、Motoralaの単一の成功例は「ゲーム・チェンジャー」にはならない。ほかのメーカーもモジュール化に目を向けているようではあるが、かつて競ってモジュラー製品を出した時とは違う。

HTC U11の結論はまだ出ていない。そもそもこの製品はまだ市場に出ていない。それでも、現時点で Edge Senseはギミック以上に思える。しかし端末にもたらす現実的な機能はあったとしても限定的だ。会社は、スクイーズ可能な端末側面の使い方を増やしていくことを約束しているが、アプリを起動できるくらいでは、ユーザーがスマートフォンを買う動機にはなりそうもない。

ギミック自体に問題はない ―― ギミックだけにならなければ。成功するためにはデバイスに有用な機能を付加し、スマートフォン全体の利用体験を邪魔しない、意味のある機能でなくてはならない。目先にとらわれないことも重要だ。メーカーは現在の栄光に満足してほかのハードウェアやソフトウェアに対する努力を怠ってはならない。

そうでなければ、ライトのつくスニーカーを売る羽目になる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

このコンセプトビデオは、iOS 11の大きな改善点を提案する

2017年になっても変わらない ―― 私はコンセプトビデオが大嫌いだ。しかしFederico ViticciとSam Beckettは再びチームを組んで、彼らの望むiOS 11をデザインした。これは普通のコンセプトビデオより説得力がある。

このビデオは特にiPadのiOSに焦点を絞っている。Shelfは興味深い新機能だ。画面の上端から引っぱり下ろしてデータの断片を保存しておける。ビジュアル化されたクリップボードマネージャーともいえる。複数アプリを横断して長期間作業する時に便利そうだ。

Viticciは、iPadをメイン・コンピューターとして長年使っている。これ以上熱烈なiPadユーザーを見つけるのは難しい。ビデオを見れば感じることができるだろう。

Appleがすでに次のレベルに進んでいることを私は願っている。あれだけ多くの社員がいれば、iPad機能に特化したiOS開発チームを構成することは難しくないはずだ。

AppleはiPadをコンピューターの未来だと考えている。必ずしもMacを完全に置き換えることはないだろうが、多くの場面でiPadの方が優れた選択肢になることは間違いない。もしAppleが未来のコンピューターに関するこのビジョンを追究していくなら、iOSを今の限界以上に拡張する必要がある。

Appleは6月5日の WWDC基調講演でiOSの新機能を発表するはずだ。iPadの新型が出てくる可能性もある。だから今はiPadをもっと強力にする良い機会だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、iPad miniの改訂は終了か?

近々Appleが新しいiPadを出すと噂されている。しかしiPad miniはどうなのか? BGRの最新記事によると、iPad miniの改訂はなさそうだ。そしてiPad miniは終末を迎えるかもしれない。

AppleはWWDCで、10.5インチ画面で外枠の細い新型iPadを発表するらしい。このiPadは現在の9.7インチiPad Proとほぼ同じ大きさなので、iPad Proラインアップでこの小型機を置き換えることになるだろう。

ローエンドでは、最近低価格の9.7インチiPadを発売した。価格はわずか320で399ドルのiPad mini 4よりも安い。

この入門レベルのiPadやiPhone 7 Plus(およびファブレット全般)がiPad miniより人気なのは明らかだ。だからAppleはiPad miniをやめようとしている。iPad miniを店頭からなくすことはAppleにとって苦渋の決断かもしれない。しかし私はAppleがまだ少しの間iPad miniを残すと思っている ―― ゆっくりとフェードアウトしていくのだろう。

2012年に登場したとき、iPad miniはホットな新製品だった。フルサイズのiPadは重量級のモンスターで、だれもがNexus 7やKindle Fireといったタブレットに興奮した。携帯電話には小さな3.5インチディスプレイしか付いていなかった。

みんなが軽くて持ち歩けるデバイスを求めていた。iPad miniはウェブを見てメールを読むなどに最適な端末だった。映画を見るには少々小さかった。私はiPad miniが大好きだった。

しかし、iPadが軽くなり、スマートフォンが大きくなるにつれ、iPad miniは以前ほど便利ではなくなった。そしてタブレット市場全体は成長していない。AppleがiPad miniをどうするつもりか、WWDCを待つことにしたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、MacBookを近くアップデート――6月5日のWWDCで発表か

Bloombergによれば、AppleはMacBookとMacBook Proのアップデートを近々行う予定だ。Appleはこれを6月5日のWWDCカンファレンスのキーノートで発表するはずだという。

Retinaディスプレイの12インチMacBookがアップデートされたのは1年前だが、このモデルは全体的に優れたデザインなので、新バージョンはスペックの強化程度にとどまるだろう。

もしかするとAppleは第2のUSB-Cポートを追加するかもしれない。現行モデルはポートが1つしかないため、充電しながら別のデバイスを接続することができなかった(ドングルを使えば可能だが、少々煩わしい)。またキーボードも最新のMacBook Proと比較するとやや見劣りがした。

Touch Barを装備したMacBook Proはまだ十分新しいモデルだが、AppleはCPU、RAM、ハードディスク容量などを定期的に拡大してきた。

現行MacBook ProはIntelのKaby Lakeプロセッサを登載するのが間に合わなかった。Skylake CPUでも特に不都合はないが、この機会に新世代CPUが登載されるなら歓迎だ。

むしろBloombergの記事で驚いたのは、AppleはMacBook Airの新モデルの発表も考えているという点だった。タッチバーなしのエントリーモデルの13インチMacBook ProならMacBook Airの新型機にぴったりだろう。重量は13インチMacBook Airと同程度がProはかなり高価だ。

Makbook Airは安価なのがその(少なくとも当面の)存在理由だが、もう少し能力を高めたMacBook Airが後継機になるなら素晴らしい。とはいえMacbook Airが今回のアップデートに含まれることはないかもしれない。.

WWDCはその名称の通りデベロッパー・カンファレンスだ。Appleはこのカンファレンスをデベロッパー・コミュニティー向けにソフトウェアのアップデートを発表する場としている。今年もその点には変わりはない。したがってiOS 11、tvOS 11、watchOS 4、macOS 10.12などについていろいろ聞くことになりそうだ。

もちろんWWDCに集まるデベロッパーは毎日Macを使っているユーザーだ。そこでハードウェアのマイナー・バージョンアップを発表するのは理にかなっている。Macのユーザーは以前からiMacとMac Proの新モデルを待ちわびているが、それらの発表はWWDCには間に合わないようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今度のAppleのiPhone 7 Plusポートレートモードのコマーシャルは大量の髪の毛をチャリティに寄付

Appleの今日(米国時間5/15)からのコマーシャルは、最後に“practically magic”(まるでマジック)というキャッチフレーズがある。それはまたまたポートレートモードの宣伝で、ニューオリンズの床屋さんが舞台だ。

ポートレートモードは、iPhone 7 Plusのソフトウェアの機能で、二つのカメラを使って互いに異なる奥行き感を表現する。背景は自動的にぼかされるので、短焦点のカメラなのに高価なDSLRで撮ったような写真になる。

このコマーシャルでは、ポートレートモードが小さな床屋さんの秘密兵器になる。散髪が終わるとお客さんの写真を撮り、それらのポートレートを額に飾る。そのことが知れ渡り、この床屋さんの前の道路には長い待ち行列ができるようになる。

古い下町を思わせるセピア色の映像。ちょっとふざけた演出。そしてWilliam Onyearborの“Fantastic Man”が流れる。しかし、撮影はたいへんだった、と思う。わずか1分の映像の中に、大量のショットと額入り写真がある。

その撮影では24人が散髪して、AppleはそのヘアをLocks of Love(愛の頭髪)に寄贈した。病気等の理由でウィグを使う子どもたちのための、非営利チャリティだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

間近に迫るWWDC。目玉は新iPadおよびSiriスピーカー

信頼できるアナリストであるKGIのMing-Chi Kuoや9to5macの情報によれば、Appleは間もなく開催されるWWDCカンファレンスにて、複数のハードウェアデバイスを新たに発表する予定であるそうだ。ひとつはベゼルを薄くして画面を広くしたiPadとなりそうだ。こちらのデバイスについては、既にさまざまな噂も流れている。また、Amazon Echoの競合プロダクトの登場も噂されている。

ちなみにWWDCはWorldwide Developers Conferenceの略称であり、その名の通り開発者のためのイベントという位置づけだ。これまでのカンファレンスでは、新しいソフトウェアに関する開発者向け情報を発表してきたが、もちろん今年も例外ではないはずだ。iOS 11、macOS 10.13、tvOS 11、およびwatchOS 4などについての情報が発表されるものと思われる。

元来、Appleは新しいハードウェアプロダクト(および新しいオフィスについての発表)については、春のイベントで発表を行なってきた。Ming-Chi Kuoによれば、どうやら春のイベントには間に合わなかったものもあり、今回のWWDCが発表の場となりそうだとのことだ。

Appleは春の段階でiPadのエントリーモデルのパフォーマンスを改善し、価格を下げている。今回新しくなるのはiPad Proだろうか。ただし、しばらく変更されていない外観について、大きな変更はなさそうだとのこと。

従来モデルから大きく変わるのはディスプレイの大きさだ。ベゼルを狭めることで、これまでのモデルとほぼ同じサイズを保ちながら、画面サイズを10.5インチにしたものが発表されるようだ。iPadの解像度バリエーションが増えることになるが、開発者に対してどのような手段を提供していくつもりなのかは、まだわからない。ベゼルが狭まれば、手に持って利用する際には指が画面の一部を覆ってしまうことになりそうだが、それについての対処があるのかどうかについても、今のところは不明だ。

さまざまな噂が流れているスピーカーについてはどうか。AppleはSiriの機能を新しくしてきているが、この面での進化はまだまだ留まるものではないようだ。Appleは高音質かつ高価格のAmazon Echo競合デバイスを発表する予定となっているからだ。ディスプレイも搭載しているとも噂されている。

伝えられるところでは、このEcho競合デバイスは「ハイエンド」デバイスの位置づけであるようだ。音声入力に対応していることは言うまでもない。詳細については不明なことが多いのだが、もし対応する音楽ストリーミングがApple Musicだけだということになれば、こちらの利用者も大幅に増やすことが期待されているのだろう。Siriが使えるということもうりのひとつなのだろうが、Apple Music専用デバイスとしての展開も狙っているのかもしれない。

WWDCは6月5日だ。さまざまな情報がが発表されることになるはずだ。カレンダーに印をつけて当日を待ちたい。

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(翻訳:Maeda, H

Apple、「iPhoneカメラの使い方」ビデオを公開

iPhone 7およびiPhone 7 Plusで、写真をうまく撮りたい人は必見だ。Appleが、写真撮影Tipsのビデオを公開したのだ。ビデオはAppleのサイトおよびYouTubeにて公開されている。最初にみたときは、カメラアプリケーション上に現れるボタンの機能説明ビデオのようなものかと思った。しかし単なる機能説明ビデオではなかった。気付きにくい機能や、その機能の有効活用の仕方などを説明する興味深いものに仕上がっている。

一連のビデオは「iPhone 7で写真を撮ろう」(How to shoot on iPhone 7)と題されている。それぞれのビデオで、具体的な撮影シーンに応じたTipsを紹介している。ビデオ中の説明は非常にシンプルでかつ効果的だ。iPhone 7があればカメラなど必要ないとAppleはいうが、それを証明しようとする意欲作になっている。

ちなみに、iPhoneのカメラインタフェースは何年も変わっていない。しかしこれは新しい機能がないということを意味するのではない。さまざまな機能が旧来のインタフェースの中に埋め込まれているのだ。何がしたいのかを意識してこそ、みつかる機能もさまざまに実装されているようになっている。

たとえば、個人的にはシャッターボタンにタッチし続ければバーストモードになることなどすっかり忘れていた。また、ボリュームボタンをシャッターに使えることも忘れていた。フォーカスをロックしたり、手動で露出を変えることもできる。

Appleは、新技術を実現することにも力をいれているが、その技術をいかに使ってもらえるかという点に注力しているように思う。

1980年代のように、Appleのソフトウェアばかりが「わかりやすい」わけではないかもしれない。しかしソフトウェアを使って何ができるかを示す能力は、まだまだAppleが秀でているように思う。Apple発のTipsを知ることで、利用者全員がパワーユーザーであるかのように感じることさえできるのだ。

今回公開されたビデオも、やはりAppleの基本方針にふさわしいものであると思う。SnapchatやInstagramなどが、写真撮影用のアプリケーションとして普及しつつはある。Appleとしては、標準のカメラアプリケーションこそが、もっとも充実した機能をもつものであると示したくなったのかもしれない。サードパーティーのアプリケーションは、iOSのカメラAPIのすべてにアクセスできるわけではない。Snapchatなどでは撮ることのできないバーストモードやパノラマモードの魅力をアピールすることで、Apple謹製アプリケーションの魅力を利用者に伝えているわけだ。

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(翻訳:Maeda, H

iTunesがWindows Storeにやってくる

ちょっとしたサプライズ。今日(米国時間5/11)Microsoftは同社主催のBuildカンファレンスで、AppleのiTunesが年内にWindows Storeに入ることを発表した。このiTunesアプリは既存のWindows版iTunesと事実上同じ機能を提供する。

これがなぜ重要なのか?最近発表された軽量版OSの “Windows 10 S” では、Windows Storeアプリしか実行できない。このためiTunes等のアプリがStoreに入らないかぎり、アプリのユーザーがSurfaceノートを使いたければ、Windows 10 Proにアップグレードするか(可能とは限らない)iPhoneとの同期を諦めるしかないからだ。

ただし、Appleとの契約の詳細はいまだに不明だ。Microsoftはアプリの外観がどうなるのかのスクリーンショットも見せていない。しかしAppleがこの機会を利用してiTunesを大幅に改定し、ライバルOSのサポートを改善するとともにMicroosftの新しいFluent Design Systemを採用する可能性は高い(というのは私の希望的観測にすぎず、Windows Store版のiTunesはダサいままかもしれない)。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

WindowsでiOSアプリを開発、テスト、公開できる――MicrosoftがXamarin Live Playerを発表

これまでもiOSのデベロッパーはMicrosoftのXamarinを利用してC#でアプリの開発ができた。 これにはXamarin.iOS for Visual Studioのような便利な開発環境が含まれていた。ただし依然として開発やテストにはMacが必要だった。今日(米国時間5/12)、MicrosoftがBuild 2017で発表したところによれば、デベロッパーはMacを使う必要がなくなった。

新しいXamarin Live Playerを利用すれば、iOSアプリの開発、導入、テスト、デバッグのすべてをWindowsパソコン上のVisual Studio環境から実行できる。

これによりMicrosoftはほぼ「円環を閉じた」ことになる。つまり多くのデベロッパーにとってWindows 10をクロスプラットフォーム開発のデファクト標準にするという最終目標にMicrosoftは大きく近づいた。

この機能を利用するには、デベロッパーはまずターゲットのiOSデバイスにXamarin Live Playerアプリをインストールし、表示されるQRコードをスキャンして開発用Windows 10パソコンとペアリングする必要がある。Xamarin Live PlayerはVirtual Studio自身に埋め込まれているので、デベロッパーはこのIDEが持つすべての機能を利用できる。たとえば、iOSデバイスでアプリを作動させながらパソコン側でそのソースコードを書き換えるライブ編集が可能だ。色の指定を書き換えると同時に結果をiOSデバイスで確認できる。

Microsoftによれば、同社はあらかじめAppleと協議しており、Live PlayerがAppleの通常のコーディングの規則に完全に準拠していることをAppleが確認したという。

画像: Gh0stman/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Appleは睡眠追跡のBedditを買収、それでも製品とサイトは存続している

本誌TechCrunchが確認したところによると、Appleは睡眠追跡ハードウェアとソフトウェアの企業を買収した。この買収のニュースは、CNBCが最初に報じた

そのBedditのプライバシーポリシーのページで、同社も買収されたことを確認し、さらに、ユーザー情報は“Appleのプライバシーポリシーに従って収集、利用、そして開示される”、とある。

買収の条件は現時点では不明だが、今後いろいろ嗅ぎまわりたい。

Bedditが製品をAppleのストアで発売したのは2015年の後半だ。Appleのストアに並ぶ製品はアプリのアナリティクススイートの上出来の物理バージョンで、今どんな層に何が人気かを、Appleはじかに知ることができる。

フィンランドのBedditは2007年に創業され、これまでに約350万ドルの資金を得ている。最新製品のBeddit 3はセンサーを収めた薄い紐で(上図)、説明書によると、ユーザーはそれをベッドに敷いて睡眠関連のデータ…睡眠時間、睡眠効率、心拍、呼吸、体温、体の動き、いびき、室温、湿度…を測る。小売価格は150ドルで、今でもApple Storeのページで売られている。

たぶん、製品がAppleブランドになることはないだろう。むしろAppleが欲しいのは、睡眠の質を測る方法と技術だ。

現時点では、製品はあくまでもBedditの製品なので、Bedditのカスタマサービスのページが今後も残ると考えられる。現在の顧客は当分のあいだ、そのことをあてにできるだろう。ただしAppleが買収した企業を無限に放置することはないので、長期的な将来については分からない。でも、最近買収したWorkflowはアップデートして機能が増えたし、メンテナンスもしているけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple App Storeのアフィリエイトのコミッション引き下げはアプリ内購入だけがターゲットだ

Appleは2週間前に、App Storeの全品目のアフィリエイトのコミッションを7%から2.5%に下げる、と発表した。Appleはこのほど、この変更を明確化して、コミッションのカットはアプリ内購入にのみ適用される、と述べた。

これがAppleの発表声明だ:

アフィリエイト事業に対して行った変更について、明らかにしたい。iOSのアプリ内購入はすべてコミッションがグローバルに7%から2.5%に下げられ、そのほかのコンテンツタイプ(音楽、ムービー、本、有料のiOSアプリ、TVなど)は現状の7%のままである。

Appleのこの心変わりに最初に気づいたのはMac Gamer HQだ。たぶん、予想以上に大きな反発があったのだろう。AppleのコミュニティのWebサイトは、その多くが収益をこのコミッションに依存している。

だれかがその商品やサービスのリンクをクリックすると、Appleは売上のごく一部を、その売上に導いたパートナーに支払う。デベロッパーは今でもアプリの売上の70%を取る。残りがAppleの取り分だ。

だからAppleがなぜアプリ内購入のコミッションを下げたいのか、よく分からない。たぶん同社は、アフィリエイト事業を利用してユーザーがアプリ内購入をタップしたらお金が入る、という方式をあまりにも多くのデベロッパーが利用していることに、気づいたのだろう。それは、最初にWebブラウザーにリダイレクトされるから、ユーザーにとっても愉快な体験ではない。

あるいはそれとも、今後さらなる変更があるのかもしれない。来月行われるWWDCで、App Storeのいろんな再調整が発表される、その前兆かもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleがアナリティクスサービスをアップデートしてアプリの発見のされ方を知るための新しい測度を追加

Appleは昨日(米国時間5/3)、iTunes Connect上の、モバイルアプリデベロッパーのためのApp Analyticsサービスをアップデートした。それにより、ユーザーがどうやってアプリを見つけているかに関する情報…App Storeでの閲覧や検索、ほかのアプリやWebサイトから知らされたなど…がより詳しくなった。またキーワードの変更がApp Store上の検索ランキングに与える影響や、検索よりもチャートで上位にランクされた方がベターか、などを理解できるようになった。

App Analyticsが初めて導入されたのは2年前で、今でもあらゆるサイズのデベロッパーに、技術を要しない方法で、重要な情報へのアクセスを与えている。それらは、ユーザーのエンゲージメント、マーケティングキャンペーンの効果、収益化の動向などの情報だ。このサービスは、Apple Developer Programの会員になると無料で利用できる。

このような測度はサードパーティの統合により、もっと詳細に得られることもあるが、AppleのApp Analyticsのアドバンテージはサードパーティでなくファーストパーティーが測定するソリューションであるところにある。つまりデータがAppleとApp Storeから直接来るので、信頼性が高い。

今週行われたアップデートで、次のようなソースタイプが導入された: App Store Browse, App Store Search, App Referrer, Web Referrer。〔AppStoreを閲覧、〃検索、アプリから知った、Webから〃〕

上記のBrowseでデベロッパーが分かるのは、顧客がアプリを見つけた経路がApp StoreのFeaturedからか、Categoriesからか、Top Chartsからか、という情報だ。一方Searchでは、顧客がアプリを検索のクェリ入力で見つけたことが分かる。

App Referrerでは、どのマーケティング関係が他より好結果だったかが分かるので、そういう、アプリのダウンロードの多いパブリッシャーを今後選べるようになる。

Web Referrer(以前のTop Websites)では、アプリをiOS上のSafariで見たWebサイト上で見つけた顧客が分かる。

これらの変更はAppleが小さなデベロッパーのニーズに応えるようになった最近の傾向の一環だ。昨年はデベロッパー向けWebサイトを改装して情報やビデオを増やしたし、今年はApp Store上でインディーのデベロッパーを優遇する措置を講じた。また最近では、デベロッパーが顧客のレビューに応答でき、ユーザーがいちいちApp Storeへ行かなくてもアプリ内でApp Storeのランキングができるなど、デベロッパーフレンドリーな機能を展開している。

WWDCでApp Storeの改造が発表されると思われるが、それによってアプリ発見における検索やランキングが果たす役割が変わる前に、これらの測度の展開は行われるだろう。つまりそういう変化の前に、アップデートされたアナリティクスサービスをデベロッパーの手に渡したいのだ。

(画像提供: トップ, Sensor Tower; そのほか, Incipia.co)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Qualcomm、iPhoneの米国輸入禁止をITCに提訴へ

QualcommはAppleに予想外の強烈なパンチを見舞うかもしれない。 Bloombergによれば、Qualcommは国際貿易委員会(International Trade Commission) (不公正貿易を排除してアメリカ産業を保護するための独立機関)に対してiPhoneのアメリカへの輸入を差し止めるよう訴えることを検討しているという。これはQualcomm対Appleの法廷闘争に新しい段階をもたらすだろう。

Qualcommは裁判所や他の機関よりITCの審理が迅速なことに着目している。これはQualcommにとって見逃せない有利な点だ。iPhone、iPadは全数が中国で生産されており、Appleはこれらの製品をアメリカで販売するためには中国から輸入しなければならない。

QualcommもITCがAppleに対して輸入の全面禁止の裁決を出すとは期待していないだろうが、Qualcommは時間を稼ぐと同時にその主張をさらに多面的に展開するチャンスを得ることになる。

先週金曜にAppleは金額が不公正であるとしてQualcommに対してロイヤルティーを支払うことを中止した。 これはQualcommにとって四半期で数億ドルの金額となる。QualcommはもちろんAppleよりはるかに小さい企業だ。

Qualcommは世界のスマートフォン・メーカーにとって最重要のチップセット供給者だ。システムチップもLTEモデムもQualcommが多い。Appleは長年Qualcomm LTEチップをiPhoneに組み込んでいる。iPhone 7ではAppleはサプライチェーンのリスクを低減するためにはLTEチップセットの納入企業をIntelとQualcommに分散した。

しかしチップセットの製造はQualcommのビジネスの一部門に過ぎない。同社はワイヤレス・テクノロジーに関し重要特許を数多く保有しており、たとIntelのチップセットを購入する場合でもQualcommにライセンス収入がもたらされる。チップセット製造からの売上がライセンス収入の伸びを上回っているとはいえ、ライセンス料は依然としてiQualcommの売上の3位を占めている。

Appleは「われわれはQualcommに過大なライセンス料金を支払ってきた。QualcommはAppleに不必要な数の特許の使用を強い、iPhoneの売上の一部を抜き取っている」と主張している。Appleは訴訟で10億ドルの損害賠償を求めている。.

QualcommとAppleは互いに提訴と反訴を繰り返しているがこれは巨大企業間での特許訴訟では珍しくない。

両社は互いに相手を真っ向からねじ伏せようとしている。Appleはこの訴訟でライセンス料金を値下げさせようと試みている。逆に Qualcommは特許ビジネスを守らねばならない。もしAppleに対してライセンス料の値下げを認めれば他のメーカーも一斉に値下げを要求してくるのは明らかだからだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+