Apple、Siri SDKとEchoライクなホームアシスタントを準備中

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Appleは、デベロッパーがSiriを大幅に使いやすくするSDKを準備中だ ― そして、その強化されたアシスタントはAmazonのEchoライクな固定ハブデバイスを駆動する。The Informationの報道は、われわれが過去数週間聞いてきた情報と一致する。6月のWWDCで、製品そのものでなくても、発表は見られるだろう。

Siriは、残念ながら順調に老いているとは言えない。4~5年前には魅力的だった機能も今や精彩を欠き、ライバルサービスはこの有名バーチャルアシスタントを様々な形で追い越している。もちろん、Siriの開発者たちは何年も前から改善に取り組んできた:つい数週間前にDisrupt NYで、Vivが発表された。

AppleのSiriエコシステム支配へのこだわりは、スムーズなスタートと失敗の少なさを保証したが、彼女の利便性を大きく損ってきた。Appleが契約を結んだサービスを誰もが使いたいわけではなく、もちろん、人気の新アプリが出てきてもSiriとつながる可能性は低い。

Siri SDKは全デベロッパーに公開され(本来のAppleらしさから、厳しい制約はあるに違いないが)、必要十分なバーチャルアシスタントを、便利で強力なものにする道を開くだろう。そして、AppleがHomeKitで家庭への参入を進める中、万能音声認識ハブの追加は、自然の成り行きだろう。

Appleがこの分野で狙うのはおそらくハイエンドで、Apple TVのような低価格で最小限の製品ではないだろう。新しいデバイスは、Echoより価格はかなり高く ― 私の予想は300ドル ― 、Appleユーザーにとって重要な要素 ― デザインとサービスの統合 ― が改善される可能性が高い。

スピーカーは品質をウリにすることが予想され、デザインは、スローなパン満載のビデオでJony Iveが紹介するに違いない。そして、いかにAppleが[モノのインターネットのパートナー覧のスライド]と密に協力してきたかを聞くことになる。もちろん、iTuneやメール、iCloudストレージ等ともシームレスに動作する。

AmazonとGoogleの本性についても、Appleは無駄口を挟むかもしれない。一つは、あなたに物を売りたがる会社、もう一つはあなたの動きをすべて知りたがる会社。そしてもちろん、Appleはあなたの家を居心地よくしたいだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルがiOSアプリのデペロッパー支援センターをインドに開設予定

CUPERTINO, CA - SEPTEMBER 09:  Apple CEO Tim Cook models the new iPhone 6 and the Apple Watch during an Apple special event at the Flint Center for the Performing Arts on September 9, 2014 in Cupertino, California. Apple unveiled the Apple Watch wearable tech and two new iPhones, the iPhone 6 and iPhone 6 Plus.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

アップルはインド国内初のデペロッパーセンターを開設する計画について発表(米国時間5月17日)し、インドの重要度を上げている。その新しい「iOS App Design and Development Accelerator」はバンガロール(ベンガルールという名前でも知られている)に位置することになる。2017年早くに開設予定だ。

そのセンターはインド国内でアプリを開発するデペロッパー向けの支援を提供するためのものだ。センターは「デペロッパーをインスパイアし、ベスト・プラクティス(最善の実践方法)を教えます。デペロッパーがスキルを磨けるように支援したり、彼らが開発しているiOSプラットフォームのアプリのデザイン、クオリティー、パフォーマンスを変革できるように支援します」とアップルは言う。

アップルは自社で選抜したiOSアプリのデペロッパーと綿密に取り組んでいる。しかし、センターはインドのデペロッパーコミュニティー内のより多くのデベロッパーにリーチするために設計された。最高のアプリのエコシステムを築くことは、アップルがスマートフォン市場の消費者に対してアピールする1つの方法なのだ。

「インドは世界で最も活気があり起業家精神あふれるiOSデベロップメント・コミュニティー拠点の1つです。バンガロールに新しい施設をオープンすることで、デベロッパーは世界中にいる消費者向けの革新的なアプリ開発を支援するツールが利用できるようになります」と声明においてアップルCEOのティム・クック氏は伝える。

米国の会社は近年インドに注目し続けてきた。その理由はインドのスマートフォン市場が顕著な成長の可能性を示していること、そして売上における中国への依存をいくらか相殺するためだ。

インドは米国を追い抜き、推定2億2000万ものスマートフォンユーザーが存在する世界で2番目のスマートフォン市場となった。それは12億ある人口の一部でしかない。さらに成長する余地があるのだ。米国、欧州、中国のような市場においては売上は停滞しているが、 市場調査会社のGartnerはインドでは少なくともこれから2年間は2桁の成長をとげると見ている。

けれども、アップルの市場シェアは依然として小さい。 最近のレポートによると、平均的な価格より高いアップルのデバイスを買う購買力を持った消費者が多く住む都市部におけるアップルの市場シェアは約5.8%とのことだ。Kantarのデータでは中国におけるスマートフォン売上の約22%をアップルが占めていて、それに比べるとインドの数字は遠く及ばない。

アップルの中国での成功は問題も引き起こしている。アップルが政府からの圧力を受けていることは多くの人に認知されているだろう。中国政府は海外のテクノロジー企業を締め付けていて、アップルが中国のUberのライバルであるDidi Chuxingに10億ドルを投資した背景には、その圧力を緩和したいという考えがあったのかもしれない。また、中国のスマートフォン市場の減速が、アップルの前期純利益のへの失望を招いた主な原因といえる。インドにおけるスマートフォンの市場とスマートフォンの売上シェアを伸ばすことがアップルの主な目的といえる。そして、この新しいデペロッパーセンターはその戦略に適したものである。

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(翻訳:Morimoto Shinya)

プロのスポーツカメラマンもiPhoneのみで撮影する新時代

PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 15: Jason Day holds up the championship trophy after winning THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 15, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)

プロのスポーツ写真家を思い浮かべてみよう。どのような人を思いうかべるだろうか。ベージュのベストを着て大きな望遠レンズを持ってエンドゾーンあたりに立つ人だろうか。

「プロカメラマン」ときいて、iPhone 6s Plusと、予備のバッテリーパックを持っているだけの人を思い浮かべる人はいないだろうと思う。

ところが、実際にそういう人物がいるのだ。名前をBrad Manginという。かれこれ20年以上もスポーツカメラマンとしての仕事をしていて、スーパー・ボウルやワールドシーリーズ、そしてオリンピックでも写真を撮ってきた。

ただし、彼もこれまでは「ふつう」のDSLR(デジタル一眼カメラ。もちろん昔はフィルムカメラも使っていた)で仕事をしていた。しかし最近はもっぱらiPhoneを使ってスポーツイベントの撮影を行うようになった。カメラがコンパクトになるおかげで、大きな機材を持ち込む必要がなくなり、また違った魅力をもった写真が撮れるようになったのだとBradは言っている。

この話を最初にきいたときは、話を大げさにしているのだろうと思った。しかしiPhoneで撮影して、そしてiPhoneのみを使って編集したTHE PLAYERS Championshipの写真を見せてもらって、ようやく彼の話を信じることができた。

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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 10: Young fans wait for autographs after a practice round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 10, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 15: Jason Day tees off on the first hole during the final round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 15, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 12: Early morning on the practice tee prior to the first round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 12, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 8: Champions locker room in the clubhouse before THE PLAYERS Championship on at TPC Sawgrass on May 8, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 10: Caddies carry clubs through a tunnel away from the 17th green during a practice round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 10, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 10: Rickie Fowler signs autographs for young fans after a practice round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 10, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 13: Jason Day's caddie Colin Swatton cleans his clubs prior to the second round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 13, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 15: NBC sports personalities Johnny Miller and Dan Hicks broadcast live from the studio behind 18 tee during the final round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 15, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 15: Jason Day tees off on the 18th hole during the final round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 15, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 14: The championship trophy sits in front of the clubhouse during the third round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 14, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)
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    PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 15: Jason Day poses for a portrait with the championship trophy after winning THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 15, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)

スポーツ写真といっても、通常イメージするようなものとは少し異なったアプローチで写真を撮っているのだ。

Bradは、まず自分の機材で撮ることのできる写真(すなわち機材の限界)を知ることが大事なのだと言っている。iPhoneに搭載されたカメラは素晴らしい性能を持っているが、しかしコンマ数秒を撮るのに適しているとは言えないだろう。そこでBradは、従来のスポーツ写真とは異なる表現方法を探り、iPhoneのコンパクトさによって得られるメリットを活かした写真を撮るようにしたのだとのこと。

たとえば大きな機材の持ち込みがはばかられる場所がある。さらに、大掛かりな機材を持ち込まないことにより、被写体の緊張感を和らげる機能もあるのだとのこと。より自然な写真が撮れるケースがあるのだそうだ。

PONTE VEDRA BEACH, FL - MAY 13: The private caddie dining room in the clubhouse during the second round of THE PLAYERS Championship on THE PLAYERS Stadium Course at TPC Sawgrass on May 13, 2016. (©2016 Brad Mangin/PGA TOUR)

©2016 Brad Mangin/PGA TOUR

また、撮影および編集をすべてiPhone上で行うことにより、作業のスピードアップを行えるというメリットもある。従来の方法にくらべてはるかにはやく、写真を世界中の人に見てもらうことができるようになるのだ。

ゴルフトーナメントでは、ホールを移動するたびにカメラマンについて回って、写真の入っているメモリカードを編集室に持ち込む人材を用意している。Bradはその場で影の具合の編集などを行い、ただちにメディア本部に写真を送るようにしているそうだ。Bradの方法は、過去のいかなる方法よりも素早く写真を公開/シェアできるようになっているのだそうだ。

ちなみに写真の編集にInstagramのフィルターを用いたりするのかどうかも気になるところだ。問うてみたところ、たまに使うのだとのこと。

ただし、Instagramのフィルターを使う場合も、まずはカメラを機内モードにするのだそうだ。そうしておけば、写真はスマートフォン本体に保存され、間違って共有される心配もない。またGoogleのSnapseedを使うこともあるとのこと。Googleの無料写真編集アプリケーションで、アマチュアおよびプロフェッショナルの双方から支持を集めているアプリケーションだ。編集終了後はPhotoShelterのLibrisを使っているそうだ。これは最近登場した、複数の写真を一括して特定の場所にアップロードするためのiPhoneアプリケーションだ。

ちなみに、ゴルフの1大会中に、Bradは3,232枚の写真を撮影したのだそうだ。このうち最終的に公開したのは380枚だとのこと。なおBradは同じ写真をさまざまなカラーバリエーションないしサイズバリエーション(たとえばInstagramなら正方形になる)でシェアしているそうで、これにより編集部側で目的に応じた写真を選択することができる。

ともかく、スマートフォンに搭載されるカメラは高機能化の一途をたどっているようだ。たくさんの重たい機材を運ばずに、iPhoneなどにシフトするプロフェショナル写真家も増えつつあるようだ。常に狙った写真が撮れるわけではないのだが、コンパクトで邪魔にならないiPhoneでこそなし得る表現があり、それを活かした写真家が増えつつあるようなのだ。

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(翻訳:Maeda, H

AMP(Accelerated Mobile Pages)についての新情報。レシピやiOSへの対応、インデックス数など。

アメリカのサンフランシスコで開催されている、Googleのデベロッパー向けカンファレンスのGoogle I/Oにて、AMPについての新情報がいくつか発表されました。速報ベースの記事ですが、まずは発表内容を確認しておきたいと思います。– SEO Japan

*Google I/Oの”リアルタイムインデックス”の紹介記事もあります

AMPは成長し、拡大している。この記事では、Google I/Oにて、Googleのリチャード・ギングラス氏が発表した、AMPについての新情報をいくつか記載する。

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*リンク先は英語となります。

検索とモバイルコンテンツのエコシステムと銘打たれたセッションにて、Googleのリチャード・ギングラス氏がAMP(Accelerated Mobile Pages)についての新しい情報をいくつか伝えている。

AMPの成長率

リチャード・ギングラス氏が発表した内容によると、GoogleはWeb全体で、64万の異なるドメインから、1億2千5百万を超えるドキュメントをインデックスしているようだ。下記は、ジェフ・ジェイブス氏が撮影したスライド写真だ。

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iOS、Androidアプリ、レシピページへの対応

リチャード氏は、AMPがまもなく登場する新しいiOSとAndroidの検索アプリへ対応すると発表している。下記はその説明に使用されたスライドの写真だ。

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さらに、AMPに対応したレシピ系のページへも、対象を拡大することを発表している。下記は、彼のスライドから引用した写真だ。

検索結果画面は下記のようになる。

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AMP対応のページは下記の通りだ。

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この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google AMP has reached 125 million documents & is expanding to apps & recipe pages」を翻訳した内容です。


AMPの対象範囲の拡大は予測されていたことで、その中でもレシピ系を推す意見は目立っていたように思えます。実装方法など細かい部分は未確認ですが、多くのサイトが導入しそうですね。– SEO Japan

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AppleのGarageBand、最新アップデートで中国伝統楽器のサウンドを採用

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Appleの、世界第2位の地域市場、中国に対する関心の高まりは、最近のDidi Chuxingへの10億ドルの投資に留まらない。中国での存在感を高めるべく、同社はそのコンテンツ作成ツールに、この国の創造力と想像力を取り込もうとしている。

今日(米国時間5/16)Appleは、音楽製作ソフトウェア、GarageBandのiOS版とMac版のアップデートを公開し、プログラムに中国伝統楽器のサウンドを本格的に組み込んだ。

既存ユーザーに無料で配布されるこのアップデートには、何種類かの中国楽器とスタイルを考慮した300以上のループが追加されており、guzheng(古箏)、dizi(笛子)、yangqin(揚琴)や、北京オペラ等がGarageBandの中国音楽コンテンツライブラリーに加わった。

伝統的響きのループで遊んだ後、ユーザーは新しい中国楽器で独自のカスタムサウンドを作ることができる。pipa(中国の琵琶)、erhu(二胡)、中国の打楽器等の音もある。3D Touchでビブラートや強さをリアルタイムで制御して、新しい楽器の複雑さを感じたり、コードをいくつかタップして、pipaやerhuの演奏をオートプレーに任せることができる。

新しい楽器とループの追加に加えて、Appleは中国のユーザーがGarageBandの楽曲を、当地で人気の高いソーシャルネットワーク、QQ、Youku等で簡単にシェアできるようにした。

もちろんこれは、GarageBandで最大のアップデートではないが、Appleが中国のユーザーを引きつけニーズを満たすために、MacとiOSのクリエイティブソフトウェアをどれほど密に統合できるかに注目していることを示す兆候だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple株に新たな大型投資家―ウォーレン・バフェット、10億ドルの買いと判明

2016-05-17-timcook

今日(米国時間5/16)、著名な投資家、ウォーレン・バフェットの持株会社バークシャー・ハサウェイの証券取引委員会への報告書が公開された。それによると、同社は981万株のApple株式を所有していることが判明した。これは前期末で10億7000万ドルの価値となる。昨年来Appleの株価は大幅に下げていた。

特に最近は52週間で最低の株価を記録している。特に第2四半期の決算がアナリストの期待に反していることが明らかになった際には400億ドルがAppleの時価総額から削り取られた。Apple株の下落は非常に大きかったため、短時間だがGoogleの親会社、Alphabetが時価総額でAppleを抜き返したほどだ(この両社の時価総額は50億ドルくらいしか差がなく、世界トップの座を争っている)。

バークシャー・ハサウェイがApple株を大量に保有しているということは、金融機関が現在のApple株を安いと判断していることを意味する。iPhoneの頭打ちがはっきりするにつれ、Appleの株価は調整局面に入っているが、こうした巨大企業の株価が大きく動く場合、機関投資家が好機と見るのは珍しいことではない。ウォールストリートはAppleに対し「iPhoneをもっと売るか、別のヒット商品を見つけ出せ」と迫っているが、バフェットがApple株を大量に買ったのは同社への追い風となるだろう。

以前もAppleはこうした経験をしている。2013年4月に「もの言う株主」のカール・アイカーンがAppleをターゲットしたことがあった。このときにもアイカーンは10億ドル程度を買い、ティム・クックに株主への配当を増やすよう迫った。現在のAppleの株価だと価値は9億ドル程度に下がっている。

ただバフェット(バークシャー・ハサウェイ)の場合はすぐに方針変更を求めて騒ぎ立てることはなさそうだ。10億ドルの株式といってもAppleにとっては「小さなシミ」に過ぎず、「もの言う株主」(バフェットはおそらく違うだろう)はよほど激しく主張しない限り、クックに考えを変えさせることはできそうにない。アイカーンでさえ、配当増額を強く求めたものの、この数週間でAppleと縁を切ったと述べている。

いずれにせよ、この情報でAppleの株価は上げそうだ。市場が開く前の取引ですでに2%上げているが、これはAppleのような巨大企業にとっては大きな値動きだ。バークシャー・ハサウェイはこれまでテクノロジー株を避ける傾向が強かった。それがこれだけのポジションを取ったということはAppleの将来に対してよほどの確信があるのだろうと推測させる。証券取引委員会への報告書は前四半期末の株式保有状況しか明らかにしていない。もっとも興味ある点は、バフェットが今後もAppleの株を買い進むのかどうかという点だ。

画像: Stephen Lam/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、中国最大のタクシー配車アプリ、滴滴出行に10億ドル出資

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今日(米国時間5/12)、Appleは中国最大のタクシー配車アプリ、 滴滴出行(Didi Chuxing)(以前の滴滴快的、Didi Kuaidi)に10億ドルを投資することを発表して世界を驚かせた。

滴滴出行はアメリカでは「Uberの中国版」と説明されることが多いが、中国ではすでにUberをはるかに引き離してトップシェアを獲得している。同社は昨年1年で10億回配車しており、中国のタクシー配車サービス市場の87%を占めた発表している。

Reutersのインタビューに答えて、AppleのCEO、Tim Cookは「われわれが投資を決めたのはいくつかの戦略的な理由による。これにはこうした中国市場についてさらに実地の知見を得たいという動機も含まれている。もちろん投資自体も十分な利益を生むと信じている」と述べた。

一方、滴滴出行はReutersに対し、「(Appleの投資は)わが社として過去最大の資金調達ラウンドだった」と認めた。このインタビューによれば、同社は毎日1100万回の配車を実施し、このプラットフォームを利用するドライバーは1400万人に上るという。Apple以外の大株主にはTencent、Alibabaという中国の2大インターネット企業に加えて日本のSoftBankが含まれる。

2月のWSJ記事によれば、当時、滴滴出行は評価額200億ドルで10億ドルの投資を受け入れる交渉の最終段階にあるということだった。同社の幹部はAppleがこの投資ラウンドのメンバーであることを認めたが、会社評価額を明かすことは避けた。TechCrunchはAppleにメールでさらに情報を求めていた。

プレスリリースで滴滴出行のファウンダー、CEOの程维(Cheng Wei)は「〔10億ドルの投資という〕Appleからの信任を受けたことはわれわれの過去4年間の努力に対する非常に大きな激励であり、インスピレーションの源だ。信頼性が高くかつ柔軟な移動手段をあらゆる人々に提供すべく、滴滴チームはドライバーや世界のパートナーと共に日々懸命に努力している。また中国の都市が抱える交通機関、環境、雇用の問題を解決するためにも協力している」と述べた。

中国はApple最大のiPhone市場となる途上にあったが、最近そこで激しい競争と若干の後退を経験している。Apple中国でアメリカ企業としては比較的自由に行動できていたが、中国政府はiBooks Store、iTunes、映画の各サービスを現地でのスタート後わずか半年で閉鎖を命令した

それに加えてAppleの中国市場での売上は依然伸びているとはいうもの、中国経済の成長の減速にともなって、伸び率は大きく減少している。またスマートフォン市場そのものにも需要の減退が感じられていた。Appleが中国市場に強く依存していることは、カール・アイカーンのような「もの言う株主」の懸念を高め、Appleの持ち株をすべて手放すという行動を取らせた。

滴滴出行への出資でAppleは中国におけるスマートフォン以外のテクノロジー市場への足場を築くことができた。もし滴滴出行がCarPlayを利用するならAppleは中国でソフトウェアやサービスを販売する有力なチャンネルを手に入れることができる。またソフトウェアやサービスを中国市場に適合させるために欠かせない中国のユーザーに関する貴重なデータを入手することもできるだろう。もしApple版の自動走行車が実現した際には滴滴出行は有力なユーザーになるはずだ。

画像:: August_0802/Shutterstock

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleのiOS用キーボードアプリ、”Gboard(Gボード)”が非常に便利な予感。

小ネタです。SEOとは直接関係がないため、記事タイトルもそれ風にしてみました(笑)。GoogleがiOS用のキーボードアプリをローンチしましたが、非常に便利なアプリのようです。チャット中に何かの情報を相手に送る場合、「チャットアプリから離脱し、Googleで検索し、情報をコピーし、チャットアプリに戻って送信」、といった作業が必要なくなります。”Gboard”から検索し、そのまま相手に送付できるという仕組みです。すぐにでも使いたくなりましたが、残念ながら米国の英語対応のみのようです。Googleのブログでは、他言語の対応もするという旨も記載されているので、今は指をくわえて待ち望みたいと思います。– SEO Japan

iOS用の新しいキーボードアプリ、Gboardが本日ローンチされた。アプリを離脱することなく、キーボードで直接検索することが可能だ。

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*リンク先は英語となっています。

GoogleがGboardのローンチを発表した。これは、iOS用のキーボードアプリで、アプリを離脱することなく、あらゆるアプリ内で直接検索が行えるというものだ。キーボードが直接検索し、情報を送るだけでなく、GIFや絵文字なども簡単に発見できる。

下記に、使用例の動画を記載しておく。

ご覧いただいた通り、iメッセージを使用中に、情報をすぐに検索することができ、検索した情報をメッセージ内に直接埋め込み、相手に送信することができる。

また、絵文字を探すためにスクローリングする代わりに、💃👯を、”dancer”と検索し、発見することができる。絵文字だけでなく、GIFの検索も可能だ。さらに、Gboardは”Glide Typing(グライドタイピング)”機能も搭載している。つまり、通常のタップ操作ではなく、キーからキーへと指をスライドすることでタイプが可能となるものだ。これにより、入力作業が若干早まるだろう。

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このアプリは、こちらから無料でダウンロードできる。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google launches iOS keyboard that lets you search in any app & more」を翻訳した内容です。


上部のコメントでは、SEOとは直接関係がないと述べましたが、iPhoneユーザーのGoogleプロダクトの利用増加を狙ったアプリと考えれば、非常に面白い企画かと思います。このアプリがどのような影響を与えるか、非常に興味深いところではありますが、単純に素晴らしいアプリだと思いますので、早く使用してみたいと感じています。– SEO Japan

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Siriの共同ファウンダー、Dag Kittlaus、次世代AIのVivアプリを来週のTechCrunch Disruptでデモ

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Siriは世界中の何億というAppleユーザーに使われているが、この遍在的ソフトウェアを開発したのはほんの小人数のチームだということはあまり知られていない。Siriの共同ファウンダー、元CEOのDag Kittlausはその1人だ。

現在Dagのチームは新しい人工知能プラットフォームVivを開発中で、Dagは来週のTechCrunch DisruptでVivを利用して開発されたアプリをデモする。

Dagは同じく元SiriのAdam Cheyer、Chris Brighamと共にVivの共同ファウンダーであり、現在同社のCEOを務めている。Siriのテクノロジーは最初にSRIで開発され、2007年にDagらがこのテクノロジーを利用するビジネスをスタートさせた。

Siriは当初App Storeに登録されたアプリだった。2010年にAppleはSiriを買収し、DagはiPhoneアプリ担当副社長としてSiri及び音声認識テクノロジーの開発チームを指揮した。2012年にDagはAppleを去り、さらに高度な人工知能プラットフォームを目指すVivを起業した。

Dagは来週ニューヨークで開催されるDisrupt NY 2016で人工知能の将来について講演すると同時に世界最初のVivアプリをデモしてくれることになった。

Vivプラットフォームはまだ正式にリリースされていないが、その目的は「どんなことについても自然に会話できる」ような人工知能をデベロッパーがアプリに簡単に組み込めるようにするプラットフォームの開発だ。 DagはAppleを離れた直後に、TechCrunchにSiriはほんの手始めにすぎないという記事を書いて Vivを予告した。Dagは人工に知能についてカンブリア期の生物進化の爆発のテクノロジー版が起きるという記事も寄稿している。

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Dagはモバイル・ビジネスに長い経験がある。VivとSiri以前にはTelenor MobileとMotorolaで幹部を務め、Motorolaでは人工知能インターフェイスを開発するInteractive Media Groupを創立した。VivはAIシステムが新しいタスクを実行するためには自らコードを書く機能、いわゆるプログラム合成テクノロジーの大幅な進歩をベースにしている。

Siriは単独のアプリだが、VivはデベロッパーがAIによる会話的能力をアプリに組み込めるようにするためのインフラ開発を目指している。Dagによれば、現在あらゆるアプリに搭載されている「検索ボタン」と同じくらい、Vivによる会話機能を普遍的なものにしたいという。TechCrunch DisruptではVivプラットフォームを使って開発されたアプリがデモされるというので、プラットフォームの能力の一端が明らかになるだろう(Disrupt NY 5月9日から11日にかけてブルックリンのレッドフックで開催される。チケットはこちら)。

Dagの他に、KikのTed Livingston、Starfish MediaのSoledad O’Brien、Amazon Echoの副社長Mike Georgeなども講演する予定。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

SAP、Appleとの提携を発表。iOSをエンタープライズに拡大

A man walks up the stairs at the Apple Store in Grand Central Station February 25, 2016. 
Apple has been in a legal fight with the government in the San Bernardino case, where the FBI wants the company to help hacking the iPhone of Syed Farook, a US citizen, who gunned down 14 people with his Pakistani wife Tashfeen Malik in the California city in December. / AFP / Timothy A. CLARY        (Photo credit should read TIMOTHY A. CLARY/AFP/Getty Images)

SAPは今日(米国時間5/5)、Appleと幅広い提携を発表した。iOSをSAPのエンタープライズ顧客ベースに拡大する。この発表のほぼ2年前、AppleはIBMと同様の提携契約を結んでいる。

SAPのデジタルエンタープライズプラットフォームのプレジデント、Steve Lucasは、両契約に類似点があるのは当然だが ― 大きなエンタープライズ企業がAppleと契約した ― 大きな違いがあると言う。

まず、SAPは厳然たるエンタープライズソフトウェア会社であり、ERP製品、SuccessFactors、あるいはConcur等、同社が開発した全ソフトウェアをアクセスできるクラウドプラットフォームを作っている。この中核部分は、間違いなく差別化要因だと彼は考えている。

それでも似た点はある。IBMと同じく、SAPはAppleと密接に作業することによって、その徹底したデザインセンスを取り組みに生かそうとしている。この提携の目的は、iPadおよびiPhoneでの業務を革新することに留まらない、とLucasは言う。

Appleがエンタープライズ市場に大きく進出したがっていることは自明であり、この種の契約は同社のエンタープライズでの位置づけを確立し、従来PC世界 ― 即ちMicrosoft領域 ― だった企業にAppleハードウェア製品を売る推進力になる。

こうした提携を後押しする主な要因は、iPhoneとiPadの驚異的な人気だ。社員はこれらの機器を職場に持ち込むようになるにつれ、企業にカスタムアプリの開発等、自分たちの要求を満たすことを要求する。これを、大企業でのデジタル転換の動きと合わせると、企業はiOSデバイスや、それをどう使って会社の転換に役立てるかを深く理解する必要がある。

SAP CEO Bill McDermott with Apple CEO Tim Cook.

AppleのCEO Tim CookとSAPのCEO Bill McDermott。写真提供:SAP

SAPは、自社顧客にiOSを推進するプログラムを複数発表しており、まずiPadとiPhoneでSAPツールに保存されたデータを利用するためのアプリ群を提供する。同社のインメモリーデータベース製品、SAP HANAのためのiOS SDKも提供し、企業がSAPの開発したアプリを使うだけでなく、HANAに蓄積したデータを使うカスタムアプリを自社開発できるようにした。

「われわれは、これまでと全く異なる方法で企業にアプローチしようとしている。それは主として、Appleのアプリデザインに対する考え方によるも。これらのアプリが、iPadとiPhoneでの業務を革新するという使命を果たすことを私は強く信じている」とLucasはTechCrunchに語った。

そして、IBMと同じく、教育なくしてこの種の契約はない。SAPは、iOS版SAP Academyを、SAPプログラマーが HANA iOS SDKの使い方を学習する教育の場として提供する。Lucasは、同社がこの教育に強く力を入れていると言い、発表して数ヵ月で消えてしまうものではなく、将来に向けて続けていくことを約束した。

SAPとAppleの関係はまだしっくり来ないと感じるかもしれないが、IBMが2014年に提携を結んだ時も、眉をひそめる人たちはいた。しかし昨年末までに、Apple – IBM提携によるアプリは100種類となった ― それ以降も確実に数は増えている。

実は、SAPも100種類のアプリを作る計画だ。アプリもSDKもまだ提供されていないが、今年中にベータテストを始めるつもりだと言っている。Lucasは、多くのアプリが既に開発中だがまだ公開準備ができていないと話した。

Appleは、昨年夏にCiscoとも提携している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Watchの上で動かすWindows 95には世界一ちっちゃなStartボタンがある

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大きくて複雑なものが小さなものの上で動く、それが今週の本誌の共通テーマだ。先日は、Android WearにCounter-Strikeを入れるハックがあった。そして今日は、どこかのマニアがWindows 95をApple Watchにインストールした。これなら、実用的価値もありそうだ。もちろん、そこに、Startボタンがあれば、ね。

この、ばかばかしくて笑える努力に挑戦したのは、Tendigi InsightsのNick Leeだ。彼はジョークの天才で、懐中電灯アプリをApp Storeにポストしたときは、そこにテザリングツールを隠していた。しかも、びっくりしたのは、それを6年前に書いたのはぼくだったのだ!

考えてみればたしかに、Apple Watchは当時Windows 95が動いていたコンピュータよりもずっと強力だ。だから、古いOSを動かすのも簡単なはず。…だろうか?

意外と、そうでもなかった。

Apple Watchはオープンなシステムではない。コマンドラインから簡単に新しいOSをブートできる、というものではない。もしそうだったら、楽勝だ。しかし、ものごとが難しいことと、それを達成したいデベロッパーの欲望には、正の相関性がある。しかもそこには、頑固というスカラーの修飾子と、ノスタルジーの指数的乗数が伴う。

どうやら、任意のコードをロードできるWatchKitアプリを手に入れる方法があるらしい。しかもそのコードがたまたま、x86エミュレータのポートのポートをチューインガムとやけくその神頼みで組み立てたものであってもよい。

Windows 95、8GBのストレージ、0.5GBのRAM。なんとぜいたくな。しかし唯一の問題は、エミュレータであって仮想マシンではないから、520Mhzのプロセッサーのサイクルを直接使えないこと。

その結果: Leeは小さなモーターを竜頭につけて、1時間を要したブートプロセスの間、それをずっと回し続けなければならなかった。

でも、それが終わったら、手首にWindows 95マシンがある! 約2%のスピードであることと、カーソルのコントロールに何十回もの指の運動が必要なことが気にならなければ、地下鉄の中でMinesweeper(マインスイーパ)をプレイできる。広告はない。iPhoneも要らない!。

ぼくの楽しい金曜日を作ってくれたNick Leeに、おめでとう、と言いたい。あまりにもあほらしくて、言葉が出ない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleのマーケティングのトップPhil Schillerが、Appleの製品名を複数形にするな、とツイート

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昨夜(米国時間4/28)、みんなが大好きなニュースプラットホーム上のたった一つのツイートが、世界中に広まった。ツイートといってもそれは、NFLのドラフト予想額が1400万ドルになるという話ではないし、Drakeの自分のニューアルバムViewsの宣伝でもない。

ぼくが言ってるのは、AppleのマーケティングのボスPhil SchillerがTwitterを利用して、複数のiPhoneの正しい綴り方、という長年の疑問に決着をつけたことだ。複数のiPhonesではなく、複数のiPhone devicesと書くのが正しい。

話は、Benedict Evansが自分のポッドキャストのキャプションに”iPads Pro”という複数形を使ったことから始まった。”Attorney General”(司法長官)の複数形が”Attorneys General”であるように。いろんなやりとりがあった挙句、誰かがSchillerを呼び出して、この議論を最終的に終わらせてくれ、と頼んだ。

Philip Schiller[Appleの製品名を複数形にする必要はない。正しい書き方の例: Mr. Evans used two iPad Pro devices.]〔一般名詞deviceを複数形にする。〕

うーん。Schillerによると(そして当然Appleも)、”I have two iPhones”と言うのは間違い。そうではなく、”I have two iPhone”とか”I have two iPhone devices”と言わなければ(書かなければ)ならない。

Philip Schiller[正しい言い方は、 “I have 3 Macintosh”、または”I have 3 Macintosh computers”だろう。]

でもこれは、すごく格好悪い。不幸にして、Appleは何でも自分の決めたとおりにしたいタイプだから、今後のプレスリリースなどではいつも“iPhone devices”を使うのだろうね。

しかしそれでも、Schillerが自分のTwitterでAppleファンやデベロッパーと対話したのは、とっても良かったよ。カンファレンスのキーノートやAppleの公式声明とかじゃなくて、個人の肉声だからね。Appleの役員を一人の人間として感じられる機会は、すごく貴重だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

決算ラッシュの週のキーワードは「成長性」―Apple、Alphabet、Twitter、軒並み株価ダウン

2016-04-30-timcook-down

今週は決算発表のラッシュだった。IT業界のメジャープレイヤーのほとんどが決算を発表し、その数字が株価を揺り動かした。まったくクレージーな週だった。

ここで判明したのは市場は変わらぬ主題として「成長性」を非常に重視するという点だ。成長性に陰りが見えると市場はネガティブに反応する。これはウォールストリートの投資家の場合特に顕著だ。会社が成熟に近づいているほど反応は激しくなる。Facebookはアナリストの予測を売上でも利益でも軽く上回り、さらに依然として財務でもユーザー数でも十分に成長余力があるることを示した。これと逆に、Appleの場合は成長していないことが明白になった。成長していないというより、正確にいえば縮小している.のだ。

そういう次第で、株価のアップダウンの激しい週だった。MicrosoftとAlphabetの決算も含めて結果を簡単にまとめておこう。

そして大物だ。

Apple:11%のダウン。決算は完全な期待はずれ、13年ぶりの売上減少最大の「もの言う株主」、アイカーンが株を手放したと発言

この波乱の週のキーポイントを見ていく。

まずTwitterのマイナスはほぼそのままFacebookのプラスになっている。Twitterの決算で投資家に「SNSの広告収入は期待したほど急速に伸びてていないのではないか」という懸念が生じたとしてもFacebookのブロックバスター的決算でそうした不安は吹き飛ばされた感がある。Twitterは数百万の新しいユーザーを追加してユーザーベース数の減少という不安に応えたが、肝心の売上の伸びが予測を下回り、市場は鉄槌を下したFacebookの場合はその逆だ。

次に、さらに重要な点だが、Appleの成長エンジンはついにスローダウンし始めた。Appleはこの四半期のiPhonesを販売台数を5120万台と発表したが、その前の四半期には6120万台が売れていた。長年Appleはテクノロジー業界の風見鶏だった。Appleが成長しているなら業界も成長していると考えられていた。成長していないのなら業界を取り巻く環境に何か問題がある。しかし今回何十億ドルという価値が時価総額から削られたのはApple自身の問題だった。

そしてAmazonはついにウォールストリートが期待していたとおりのモンスターになりつつある。Amazonのクラウドビジネス、AWSは25億7000万ドルを売上げ、ジェフ・ベゾスの「AWSは通年で100億ドルを売り上げる」という目標を達成しそうだ。さらに重要なのはAmazonが4期連続で黒字を計上した点だ。これまでAmazonは利益という点では投資家を無視していると考えられてきた。それが着実に利益を出すようになったことは、Amazonの今後の新事業参入や国際展開に好影響を与えるだろう。

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【略】

もちろん株価がダウンした企業も依然として巨額の売上を上げ続けている。AppleとGoogleは10億ドル単位で利益を出しているし、Twitterの売上も億ドルの単位だ。しかし株価は成長性に連動している。成長中であり、成長が維持できることを示した企業の株価はアップする。投資家がそうした会社の株を所有することにメリットを見出すからだ。それがさらに株価を押し上げるという循環が生まれる。こうした企業の場合、ウォールストリートの投資家からの圧力を気にせず、自由に戦略を決められる。また人材獲得の面で問題に直面することもない。

決算発表はこの後も続くが、以上に見てきた企業に比べれば小規模な会社となる。だか原則は変わらないだろう。ウォールストリートは成長性を認めた会社の株価はアップさせ、成長性を欠くと認めればダウンさせるに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple本社で死体で見つかった社員の身元が判明

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[筆者: Kate Conger]
Santa Clara County(サンタクララ郡)の検視官事務所は、水曜日にAppleのCupertino本社で死体で発見された男を、25歳のEdward Mackowiakと同定した、とReutersが報じている。

Mackowiakの遺体は水曜日の朝、会議室で発見された、と報じられている。Santa Clara Countyの保安官事務所はその死を“単発的な事件”と説明し、死因や武器の関与については口をつぐんでいる。初期の報道は、Mackowiakの頭部の負傷と、遺体とともに銃があったことを示唆している。

Appleは、Mackowiakが同社の社員であったことを確認し、今は削除されているLinkedInのページは、彼をソフトウェアエンジニアと記載している。

Appleのスポークスパーソンは本誌にこう語った: “私たちは若い有能な同僚を失った悲劇に心を痛めている。彼の家族と友人、そしてAppleで彼が共に仕事をした多くの人びとに、私たちの想いと、深いお悔やみの気持ちをお届けしたい。この困難な時において私たちは、彼らを支援するために、できることは何でもいたしたい”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleの投資家たちはAppleの時価総額400億ドルあまりを失った

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当然そうなるはずのことが、今やオフィシャルだ。Appleの株価は今日(米国時間4/27)$96で寄り付き、前日終値$104.35から8%の下げだ。でもこの下げはAppleだから、金額的にも大きい。Appleの投資家は、同社の市場時価総額を約430億ドル削られたのだ。

Appleほどの超巨大企業ともなると、これほど大きな下げはめったに起きるものではない。たとえば2013年にAppleは、10%下げた。そのとき同社は、大きな不確実性とボラティリティに悩まされた。

今回投資家たちは、iPhoneがピークに達したことを懸念している。今四半期は、iPhoneの売上が初めて前年同期比で落ち込んだ

Appleの、次の展開が読めない。iOSは二つの支配的なプラットホームの一つであり、Appleは毎四半期に何千万台ものiPhoneを売ってきた。それは、大量の金を産むビジネスだ。しかし投資家たちが唯一求めるものは、成長、成長、そして成長だけだ。

ちょっと大局的に見てみよう。Appleは今でも約5390億ドルの価値がある。今との関連では、Appleの株は2月23日に$94.69(今日よりも安い)で取引されていた。

不運なApplep! 64日間も安値なんて!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleの株価急落の原因を検討する

SAN FRANCISCO, CA - OCTOBER 22:  Apple CEO Tim Cook speaks during an Apple announcement at the Yerba Buena Center for the Arts on October 22, 2013 in San Francisco, California.  The tech giant announced its new iPad Air, a new iPad mini with Retina display, OS X Mavericks and highlighted its Mac Pro.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

昨日(米国時間4/26)、Appleが第2四半期の決算を発表した後、時価総額は400億ドル減少した。これは深刻な事態だ。時間外取引でAppleの株価は最大で8%もダウンした。

事態は考えられる限り最悪のコースをたどった。まずAppleは売上と利益で予想を達成できなかった。iPhoneの売上はとうとう対前年比で崖から転落したように減少した。Appleが発表した第3四半期のガイダンスはきわめて生温いものだっった。簡単にいえば、良い四半期だったとはいえない。Appleはこの点について比較の対象となる昨年の四半期の業績が好調過ぎたことと世界経済のマクロな問題を指摘している。

まずは発表された数値をまとめておこう。

  • 売上:506億ドル。 昨年同期は580億ドル。アナリストは520億ドルを予想していた。
  • 利益:一株あたり1.90ドル。アナリストの予測は2ドル。
  • ガイダンス:第3四半期の売上予測は410億ドル、利益は43億ドル。前年同期は496億ドルでアナリストの予想は474億ドル。
  • iPhone販売:5120万台はアナリストの予測、5070万台を上回ったが、昨年同期の6120万台を下回った。
  • iPad販売:1030万台。アナリスト予測は940万台。昨年同期の実績1260万台に届かなかった。
  • Mac販売: 400万台はアナリスト予測の440万台、前年同期の実績460万台をいずれも下回った。
  • 中国本土:これまできわめて強い成長を遂げてきた地域だが、売上は125億ドルで昨年同期の実績、168億ドルを大きく下回った。

アナリストの予測を上回った点が多少はあったが、売上実績とガイダンスは低調で、市場の反応はAppleに大きな打撃となった。一日で8%の株価急落というのは同社として初めてのことだ。なるほどAppleは昨年1年で20%の下落を経験しているが、これほどドラマティックな株価の変動は過去になかった。ドラマティックな演出はAppleの得意分野だが、これはそれとは異質だった。

さまざまな数字に株式市場は反応する。プラスに働くのはまず利益だ。アナリスト予測の達成は良いニュースで、予測を上回るならなおさら良い。しかしApple、Twitter、Facebook、Alphabet(Google)のような大企業となると、成長性が株価の動きに占める割合がおそろしく大きくなる。Appleは過去13年で初めて売上の前年同期割れを発表しただけでなく、次の四半期の見通しも同様に暗いことを認めた。

同日に決算を発表したTwitterと比較してみよう。Twitterは売上でアナリスト予測を上回ることに成功した。さらにユーザーベースも意味ある成長を達成していた。Twitterの今期の月間アクティブ・ユーザーは3億1000万で、前年同期の3億500万を上回った。しかしTwitterの発表によれば、ガイダンスの売上予測は5億9000万ドルから6億1000万ドルの間で、アナリストの第3四半期の売上予測、6億7800万ドルを大きく下回った。着実に売上を伸ばしているものの、ユーザーベースの拡大が歯がゆいほど遅い(ときおり減少する)企業としてはまことに不本意な決算となった。

では別の企業と比較してみる。Alphabetはアナリストの予想をドラマティックに上回り、一時、時価総額でAppleを上回った。 クリックあたり単価(要するに1クリックの価値)が連続的に低下しているにもかかわらず、売上が健全な成長を見せたからだ。ところがAlphabetはc売上でも利益でもまったく弱気」であることが発表されて株価はただちに5%も下落した。

そこで話はAppleに戻る。前四半期、Appleの成績は業界関係者の期待に届かなかった。関係者は皆これが一時のことなのか、将来も続くのかいぶかった。その結果はやはり下落傾向が続いた。Appleは2期連続でウォールストリートの予測を下回った。これまでAppleの株価は健全な成長をもっとも長く続けてきた。単にIT分野の話ではなく、世界を通じてそうだった。もしAppleの株価が期待どおりアップしないなら、テクノロジー業界全体に(為替変動など)何か問題があるはずだと考えられていた。しかし最近の四半期では、Appleの成長の核心であるiPhoneに陰りがみられることがはっきりしてきた。

公開企業であることは一般投資家の意思に株価が左右される可能性を意味する。一般投資家は独自の利害にもとづいて行動する。 つまりカール・アイカーンのような「もの言う株主」はApple株を大量に取得することによって、一般投資家の利害を背景にAppleに強い圧力をかけけて不本意な行動を取らせることが可能となる。 なるほどAppleは群を抜いて巨大な企業だが、独自の戦略のみで行動することはできない。〔株式を公開している以上〕Appleはウォールストリートをハッピーにしておく必要がある。

ウォールストリート側からいえば、AppleにはもっとiPhoneやiPadsを売り、さらに新しいビジネス分野を発見してもらいたい。これに対してAppleはiPhoneとiPadをアップデートし、iPad ProやiPhone SEといった新製品を投入してきた。またサービス面でもApple Musicをスタートさせた。これは期待どおりに成長すれば売上の新しい柱のひとつなり得る。同社の発表ではApple Musicにはすでに1300万の有料ユーザーがおり、今期の売上は60億ドルに達したという。全体の売上からすればまだごく一部だが、すくなくとも新しい成長の可能性は見せたことになる。

今回の株価の下落はもうひとつ、人材の獲得という面でも問題となる。Appleのような企業に就職した場合、報酬のかなりの部分がストック・オプションで支払われ、いわば半凍結状態となるのが普通だ。株価が下落すれば、報酬は当初の期待を下回る。現実に報酬の目減りを経験している社員はAppleよりもっと安定した成長した成長が見込める企業への転職を考えるようになる―たとえばFacebookだ。あるいは成功すれば巨額のリターンが期待できる起業という道を選びたくなるかもしれない。Appleが今後も成長していくためにはきわめてイノベーティブな人材が必要だ。そうした人材を獲得し、保持するためには十分な報酬を支払えなくてはならない(Appleは貯めこんだ巨額のキャッシュに当面手を付けるつもりはなさそうだが)。

Appleにはウォールストリートを満足させるために打つ手がいつくかある。利益を株主に還元する、あるいは自社株買いによって株価をアップするのがその一つだ。しかし株価を投資に見合うレベルに引き上げるためにはAppleは本業で成長を続けなければならない。一株当たり利益のアップや自社株買いはたしかに役立つが、それは投資家の利益を真剣に考えていることを市場に向けてアピールするという効果が大半を占める。問題はAppleの成長であり、成長が続くかぎりウォールストリートは満足し、Appleもフリーハンドを得る。

それが実現できない場合、Appleは戦略の練り直しを必要とするだろう。さもなければ、ここ数年、Appleの実績に不満の声を上げてきた株式市場との危険な対決に踏み込むことになる。

〔日本版〕Appleの株価はこのページなどに掲載されている。4月28日早朝(JST)のAppleの株価は97.82ドル、時価総額は5386億ドルなどとなっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Music、有料購読者数1300万人を突破

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芳しくないニュースの多い決算会見の中で、Apple CEO Tim Cookは、同社の拡大を続けるポートフォリオの輝かしい部分をいくつか、辛うじて示した。その一つが、Apple Musicの有料メンバー数の成長だ。

その数は1300万人となり、a href=”http://techcrunch.com/2016/02/12/apple-music-tops-11-million-subscribers-icloud-reaches-782-million/”>去る2月にEddy Cue、Craig Federighiの両幹部が発表した1100万人から上昇した。もちろん、この数字は巨漢のストリーミングゴリラ、Spotifyと比べると未だに見劣りする。

先月、CEO Daniel Ekは、オンライン音楽を支配する王者が登録者数3000万人を突破したとツイートした。

それでも、かつてBeatsと呼ばれていたサービスにとっては堅調な伸びだ。少なくとも、テイラー・スウィフト(およびスタントウーマン)の苦労が無駄ではなかったことを、私たちは知っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 10が採用すべき改善項目はこれだ

正直なところ、殆どのコンセプトビデオはゴミだ。最終製品と似ても似つかぬ想像上のデバイスを見せ、物理法則を無視する。しかし、〈ソフトウェア〉のコンセプトビデオの中には、実に要点を突いたものもある。例えばこのMacStoriesのビデオ

Federico ViticciとSam BeckettのふたりがiOS 10コンセプトビデオを作った。それは来たるべき最新iOSへの見事な欲しいものリストだ。Appleは6月13日のWWDCでiOS 10を発表するものと思われるが、Appleに何ができるのかを考えるのは良いことだ。私はiOSがこの方向に進化することを是非とも願っている。

3D Touchショートカット付きのカスタマイズ可能なコントロールセンター、メッセージのリンクプレビュー、スプリットビューのUI改善などの簡単なものもある。しかしViticciは、マルチタスキングとSiriに、iOSらしいUIトリックを加えて強力にする方法も考えている。実装方法の中には意外なものもあり、「すばらしい!」と思わせてくれる。

ともあれビデオをこ覧あれ。MacStoriesに行けば、私が書いていない全機能の説明がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple App Storeのデベロッパーサイトがオーバホール、デベロッパー教育のためのコンテンツを充実

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Appleが今日、同社のApp Store(アプリストア)のデベロッパーサイトのオーバホールを発表した。このサイトを今では1100万の登録デベロッパーが利用し、今やアプリの本数が150万以上にもなるApp Storeの成長を、これまで支えてきた。このデベロッパーサイトでは、デベロッパーとしてのビジネスの育て方や、ユーザーの参加性を高める方法などをガイドする記事やビデオを提供しているが、今回のオーバホールで新しいコンテンツが増える。たとえば、アプリストアでアプリを発見してもらいやすくする方法、とか、フリーミアムビジネスモデルのやり方、アプリのアップデートをユーザーエンゲージメントの機会として利用する、などのトピックが加わる。

今のApple App Storeは、デベロッパー間の競争が激しくて、自分のアプリに気づいてもらうことがますます難しくなっており、業界内部で”アプリ疲労“という言葉も生まれているぐらいだから、これら新しい記事やガイドの投入は良いタイミングだ。

Appleも明らかにこのような問題に気づいており、Bloombergの先週の記事が、同社はApp Storeのリニューアルの方法をひそかに検討している、アプリを検索の中でプロモートすることを有料制にするかもしれない、と報じている。検索結果と有料プロモーションとの混在は、Googleと同じやり方だ。

言うまでもなく、App Storeはこれまでの年月で大きな経済的実体に育ってきた。開店以来デベロッパーに支払った金額の合計は400億ドル、そしてApp Storeは合衆国で、190万の雇用に貢献している

しかし、App Storeのミドルクラスは縮退している、という説もある。

だから、Appleが今、デベロッパー教育用の新しいリソースを同社のデベロッパーサイトに供給して、そんな懸念に対応しようとしているのも当然だ。

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新しいサイトのコンテンツは、もっとそのものずばりのハウツーと、説明的な記事の、ミックスになる。たとえば”Discovery on the App Store”という記事は、同サイト上の編集の方針を説明するとともに、とくに、Appleが特定のアプリをフィーチャーする(大きく紹介的に扱う)ときのやり方を述べている。そしてそのほかの記事は、一定のフォーマットによるケーススタディだ。たとえば”Releasing App Updates”という記事では、SlackとSmuleとBuzzFeedにおける、アップデートロードマップのプランニング、既存のユーザーのエンゲージをリフレッシュし新しいユーザーも惹きつけるためのアップデートのやり方、などを解説している。

そのほかに、”Choosing a Business Model”, “User Acquisition Marketing with App Analytics”, “Choosing a Category”といったトピックもある。これらは、売上を得るための本格的なアプリビジネスのガイドだ。

新しいデベロッパーサイトには、デベロッパーが自分のアプリを、“これをフィーチャーすることを検討してください”、というお願いをつけて提出することができる。

“Developer Insights”と題する、ケーススタディのビデオ集もある。そこでは成功したデベロッパーが、自分の知識やそのほかの話題をシェアしている。

たとえばSeriouslyというデベロッパー企業は最初のゲーム”Best Fiends”が一日のダウンロード数150万を超え、最初の年でソーシャルメディアのフォロワー100万を獲得したが、ビデオではソーシャルメディアを利用してブランドとコミュニティを構築するやり方を述べている。

またEvernoteが登場するビデオは、生産性ソフトウェア(OAソフト)のローカライゼーションについて、アプリの日本語化を例に挙げて説明している。

今やiOS App Storeでは中国と日本が売上2位と3位の国だから、ローカライゼーションは言うまでもなく重要なトピックだ。

デベロッパーのための新しいリソースはすでに提供が始まっているが、今後はもっともっと増える予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

OS Xの次期バージョンは「Mac OS」になるかもしれない

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それは小さなブランド変更だが、その意味は大きい。多くの様々兆候が、Appleが “OS X” の名前をやめて、”MacOS” 、あるいはたぶん、大文字にしない “macOS” に変えることを示唆している。

Appleのワールドワイドマーケティング担当SVP、Phil Schillerが最初にこの変更をほのめかしたのは昨年のWWDCで、John Gruberのインタビューを受けた時だった。次に、構成ファイルにOS Xの代わりにmacOSと書かれていた。そしてついに、Apple自身のウェブサイトのページでも、Appleの環境イニシャティブの説明にOS XではなくMacOSの名前が使われていた。

これはかなり十分な煙だ。そしてTechCrunchは、これが6月のWWDCで発表されるかもしれないという情報も得た。

AppleがMacのオペレーティングシステムを再ブランドするのはこれが初めてではない。Mac OS 9の後継が発表された時、それはMac OS Xと呼ばれた。Appleは2012年に “Mac” 部分を外した。

当時、Appleはハードウェアとソフトウェア要素を区別したがっていた。iPhone OSは2010年6月にiOSとなり、iPhoneとiPadで動作した。

しかし、その後AppleはiOSをベースとする新たなプラットフォームを2種類公開した。現在Apple TVではtvOSが走り、Apple WatchではwatchOSが動いている。トレンドを理解いただけるだろうか?

いまやOS Xは、Appleの他のプラットフォームと比べると時代遅れのブランドに感じられる。同様に、名前に “ten” を持ち続けることは、OS Xのバージョン番号が15年間変わっていないかのような印象を与える。現実は少し異なり、AppleはMacオペレーティングシステムの主要バージョンを毎年提供している。

しかし、OS Xが消えゆくことを私に信じさせている理由はずっと明白だ。Appleは6月のWWDCでiOS 10を発表しようとしている。デベロッパーもジャーナリストもApple自身も、今後何ヵ月にもわたってiOS 10について話すことになる。

iOS 10[ten]とOS X[ten]の名前は似すぎている。特に誰かがこれらのオペレーティングについて〈話す〉のを聞いた時。OS XをMacOSに再ブランドすることで、Appleのオペレーティングシステムの命名法が統一されることになるが、これは新しいOSについて語る時、誰もが同じ認識でいられるという意味で実に歓迎されるべき変更といえるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook