Facebookの“広告透明性機能”は来月発効、政治広告出稿者の説明責任を重視

ロシアが昨年の大統領選に影響を及ぼすべく、Facebookの広告を使った、という懸念に応えて同社は、広告の透明性を増進して、広告の出元を誰が見ても分かるようにする、と発表した。

今日(米国時間10/27)同社はその計画の具体的な詳細を明らかにし、その新しい透明性機能は来月から動き出す、と述べた。それ以後はFacebook Pageに“View Ads”(広告を見る)というボタンが登場し、それをクリックすると今Page上にあるすべての広告が一覧される(下図)。

Facebookによると、近くそのテストをカナダで開始する。アメリカの場合は、国の選挙に関する広告のアーカイブも含まれ、それは向こう4年ごとに更新される。また広告費の累計と平均、各広告が受け取ったインプレッション数、広告のターゲットの層特性、などの情報も開示される。

さらに、政治広告は出稿者の身元確認、住所、選挙関連であることの明記、などを必要とする。またそれらの広告には、“paid by”(誰が広告費を出しているか)のリンクがあって、その詳細情報を見れる。また機械学習のツールを使って、身元を明かしていない政治広告の出稿者を見つける。

これらの機能が、多くのFacebookユーザーの利益になるだろうか? それはないと思うが、でも広告担当のVP Rob Goldmanはこう言っている: “透明性はみんなを助ける。とくに政治の監視グループや記者などの役に立つ。広告主たちに説明責任を持たせることによって、どこの誰が何のためにこんな主張を(広告で)しているのか、分かるようになる”。

この同じ時期に議会は、ネット広告に対する規制を超党派で法制化しようとしている。そして少し前にはTwitterが、これと同じような透明性対策を発表した。

Facebook View Ads

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebookもついに4Kビデオをサポート

せっかくいいモニターを買ったのにFacebookのビデオが美しく映らないと不満だったむきに朗報だ。ソーシャルメディアのあちこちにスーパー精細度のビデオが現れるようになり、Facebookも4Kビデオに対応することとなった。

TechCrunchが確認したところでは、Facebookは2160p UHD-1(ウルトラHD)規格で4Kのアップロードと再生を実験中だ。一部のFacebook Pageやプロフィールでは4Kビデオがアップできるようになり、これを4Kで視聴することが可能だ。YouTubeが初めて4Kビデオの再生のテストを始めたのが2010年だからずいぶん時間がかかったわけだ。

このアップグレードはスポーツ、科学、トラベル、ファッションなどの分野でFacebookのオリジナルビデオを観ることを後押しするだろう。4Kストリーミングを試してみたい場合、こちらはスポーツ 、こちらは音楽ビデオだ。 Facebookは最近ビデオ分野に真剣に取り組んでいる。今日(米国時間10/24)はFacebookはInstagram Live Storyに友達を呼べる機能を追加した。

Facebookのビデオは当初、短いクリップで「たまに掘り出し物が見つかる」という程度だったが、次第に「わざわざ観る」ための本格的な長いビデオに重点を移してきた。しかしYouTubeやNetflixと対抗するためには画質の進歩が必要だったようだ。YouTubeが4Kビデオを広くサポートするようになったのは2014年から2015年にかけてで、2016年には4Kライブ・ストリーミングがサポートされた。

Facebookは去る7月にLive 360ビデオで4Kをサポートしたが、通常のビデオは長い間720pが上限だった。Facebookにアップされるビデオのほとんどはスマートフォンで撮影されたものなのでこれでも不都合はなかった。しかしFacebookビデオにハリウッドの本格的映画製作者やフレームレートが速い高性能ビデオゲームの愛好家が集まってくるにつれて4Kの必要性が高まっていた。

読者のディスプレイが4Kをサポートしている場合、Facebookのビデオを再生するときには歯車アイコンをクリックし、精細度が2160p(4K)に設定されているか確認しておくのがよいだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookが写真から自動的にアバターを生成する研究結果を発表

アバターの作成。いったい誰が、そんなことに使える時間を持っているというのだ?もちろんその「誰が」はコンピューターだ。もしこのFacebookも研究が製品化されたら、髪型や、肌の色や、ヒゲの長さを選ぶのにただの1秒も無駄に使う必要はなくなる。

コンピュータービジョン国際会議(International Conference on Computer Vision)で発表された論文(PDF)で、Lior Wolfたちが報告したのは、入力した実際の顔から、絵文字ジェネレーターによる最高の出力結果を生み出す、機械学習システムの構築だ。

読者はおそらくこう思っているかもしれない。待て待て、確か今年の始めにGoogleが同じことをやっていなかったか?と。ある意味その通り。しかし、両者には重要な違いがある。Googleのバージョンもクールだが、様々な顔に共通する様々な特徴に関するランク付けと説明を人間の作業に頼っていた。例えば巻き毛、鼻のタイプ、目の形などなど。そして、これらは特定の特徴の表現としてイラスト化されていた(非常によくできていたと私は思う)。

本質的には、コンピューターが目立つ特徴、例えばそばかす、を見つけて、それに対応する部分アートをデータベースから引き出してくる仕掛けになっている。それは上手く行くものの、その結果は特徴を定義する人間の入力に大きく依存している。

Facebookのアプローチはこれとは異なっている。ここで追求されているアイデアは、手元にある道具(顔の部品や調整手段)を総動員して、与えられた顔を最高にそれっぽく表現できるシステムを追求することだった。つまり既存のツールである、emojiでも、Bitmoji(shudder)でも、Miiでも、VRフェイスジェネレーターでも何でも、そうしたタスクを達成するために使うことが可能だということだ。研究者の言葉を言い換えれば、これらはいつでも人間がやっていることだ、ならばなぜAIを使わないのか?ということになる。

システムは、元の顔と生成された表現の両方に対して、あたかも同じ人物の2枚の写真であるかのように、同じ分析と特徴同定アルゴリズムを使用することによって、このことを(ある程度)達成している。結果として、2つの顔から得られた数値が似通っている場合には、それは2つの顔が視覚的にも十分似通っていることを意味している。(この漫画的な顔を使う限り、ある程度以上は良くはならないということでもある)。

論文に掲載されたこの図では、一番左に元の顔の画像があり、左から2番目に手で作成されたemojiがあり(比較のために置かれていて、システムでは利用されない)、そして今回のシステムの異なるアルゴリズムによる例が示されて、さらに3Dアバターシステムによる例が続く。

この技法の優れている点は、特定のアバタータイプに結び付けられていないため、(理論的には)いずれのアバタータイプに対しても動作するということだ。システムは様々な表現を実際の顔と一致させ、どれが良いものかを判定する。

Facebookはこの情報を多くの有用な目的のために使用することができる——おそらく直近に考えられるのは、専用絵文字システムだ。ユーザーが新しい髪型やヒゲを整えた写真をアップロードするたびに、プロファイルが自動的に更新される可能性さえある。しかし、アバターマッチング機能は、他のサイト向けにでも行うことができる——例えばFacebookから他のVRゲームにサインインした際に、即座に説得力のある自分のアバターを登場させることができる。少なくとも、自分の絵文字の肌の色のディフォルトが黄色ではなくて実際の色に近くなることには、多くの人は反対しないだろう。

完全な論文は、AI会議で発表されたものなので、当然ながらかなり技術的なものだ。

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(翻訳:Sako)

Facebook、ロシアの米選挙介入について「悪いことは起きる」と回答

Facebookは米国大統領選挙に影響を与えた同サービスの責任、特に「フェイクニュース」とロシアが購入した広告について攻撃の的になっている。

水曜日(米国時間10/18)、ラグナビーチで開催されたWSJ D.Liveでこれについて質問されたFacebookのVP David Marcusは、はじめに同ソーシャルメディアが世界に与えたプラスの影響について延々と語って話をそらし、「毎月20億人が使うプラットフォームを運用していれば…ときには悪いことも起きる」と締めくくった。

MarcusはFacebookが「議会の特別委員会と協力して」米国政治に関するロシアによる同サービスの利用状況を調査したと語った。「起きたことが再び起きないようにシステムを作る」ことが会社の優先課題だとMacsusは言った。

MarcusはFacebook Messenger プラットフォームの責任者として、「少数の」ロシア関連事象がMessengerサービス上で起きたことを認めたが詳細は語らなかった。

今後は「広告をレビューする人員を数千人雇用し、世界中の注目される選挙に関わる活動をすべて検査する」と同氏は語った。

Marcusは、「完全というものは存在しない」が「われわれの計画が正しいことには絶対的確信がある」と付け加えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが米国全土で”Order Food”機能を正式にローンチ

本日(米国時間10月13日)Facebookは、利用者がアプリを使って、近隣のレストランに食事を注文できる新しい機能を正式に発表した(米国内限定)。他の食品注文サービスと直接競合するのではなく、Facebookは、EatStreet、Delivery.com、DoorDash、ChowNow、Olo、Zuppler、そしてSliceなどを含む、業界の既存の企業たちと手を組んでいる。またレストランチェーンとも直接組んで仕事を進めようとしている。こちらに含まれるのは、Jack in the Box、Five Guys、Papa John’s、Wingstop、TGI Friday’s、Denny’s、El Pollo Loco、Chipotle、Jimmy John’s、そしてPaneraなどだ。

ユーザーは、FacebookアプリのExploreメニューの中にある「Order Food」オプションを使って、近隣のレストランを検索し、注文が決まったら「Start Order」をクリックして注文することができる。

注文はテイクアウトまたは配達を選ぶことができる。もしDelivery.com アカウントを既に持っている場合には、既存のログインを使用することができる。もしアカウントを持っていない場合には、Facebookアプリから直接Delivery.comアカウントにサインアップすることができるということだ。

さらに、決断の手助けをするために、気になるレストランに関する友人たちのレビューを読むこともできる。

Facebookはここしばらくの間、食品注文ビジネスとの関わりを深めて来ていた。昨年の秋には、Facebookはオンライン注文サービスのDelivery.comとSliceとの提携を発表している。これはFacebookユーザーたちが、それぞれのFacebookページから登録レストランへの注文を行えるというものだった。

今年の初め、TechCrunchは、このExploreメニュー内の新オプション”Order Food”機能がテスト中であることを報告していた。そのときはFacebookは、それがFacebookページで提供してきた”Order Food”機能の拡張であることを認めた。そのときの狙いは、Facebookのより目立つ場所にエントリーポイントを設けることで、食品注文機能の利用が増えるかどうかを調べることだった。

ただし、そのときにはオプションがどの位の期間残されるのか、Facebookユーザーの何%がそれを使えるようになるのか、といった質問にはFacebookは回答していなかった。

本日Facebook は、”Order Food”オプションが昨年からテストされていたことを明かし、より多くのパートナーを追加して、ユーザーからの要望をも取り込んだ上で、全米での展開を始めた。対象になるのはiOS、Android、そしてデスクトップだ。

食品注文機能を導入することで、Facebookは利用者たちを、より長い時間アプリの中に留めることができる。そうでなければユーザーたちは、ピザを注文したりするような、ありがちなタスクのために他のアプリへと移動してしまうからだ。

同社はこれまでも同じ目標のために様々な機能を展開してきた、たとえば 天気情報インスタントゲーム求人広告募金活動映画一覧予約、そして見積もり依頼などである。

とはいえ”Order Food”は、Facebookにとっては直接の収益ドライバーではない。同社は、いかなる手数料もかからないこと、ソーシャルネットワークを通して行われた注文から得られる売上からの徴収も行わないことを明言している。

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(翻訳:Sako)

Oculus Dashで『マイノリティ・リポート』が実現――Core 2.0ベータは12月リリース

Oculus Riftの新しいユーザー・インターフェイスではHome VRのあらゆる部分を簡単にカスタマイズできるようになった。またパソコの伝統的なモニターをVRで置き換えれば表示スペースは事実上無限になる。Riftを作動させるコア・ソフトの最新版、Oculus Core 2.0は12月にベータ版がリリースされる。

Oculus Dash

Oculusの新しいUI、Dashは映画『マイノリティ・リポート』にそっくりだ。空中にディスプレイ窓が開き、手を振ることで自由に動かせる。DashはVRのプログラミングに使うことができるのはもちろんだが、Facebook、Messenger、YouTube、Spotifyなど使い慣れたアプリを開くことができる。Google Chromeブラウザを使うことさえできる。

Oculus Dashではプログラミング、コミュニケーション・ツールの他にデスクトップのアプリを使える。

Oculus Dashのアプリ・プレビュー画面。Facebook、Messenger、Instagram、Spotify、Google Chromeが表示されている。

DashはVRアプリのデベロッパーにとって非常に役に立つ。Visual Studio、Unity、Unrealなどのツールを用いてDashでコードを書き、同じ環境のまま仮想現実での動作を検証することができる。 スクリーンはDash内に高解像度で表示され、パソコンを通じて他のアプリにもアクセスできる。

Oculus Homeをカスタマイズ

スタート画面、Oculus HomeはRiftのユーザーが自由にカスタマイズできる。実用的なツールを集めてもいいし、ハードコアなSFマニア風にアートやガジェットで飾り立ててもいい。ゲームで稼いだトロフィーやメダルを置くこともできる。昔のゲーム機にカートリッジを挿せばレトロなゲームも楽しめる。Oculusでは将来Home画面で友達とコミュニケーションできるようにする計画だ。

Oculus Homeはアーネスト・クラインのSF、『ゲームウォーズ』(Ready Player One)の重要なキャラクター、エイチ(Aech)の地下室からインスピレーションを得ているようだ。VRのスタート画面が親しみやすく、カスタマイズしやすいものになれば人々はOculusのプロダクトに一層のめり込む。The Simsが驚くほどの人気を得たのもこの手法の効果を示している。アップデートされたOculus Homeでユーザーは好みのバーチャルハウスを自分の回りに構築することができる。

さらにDashはパソコンに複数のモニターを接続して表示面積を稼いでいるデベロッパーその他のユーザーにも福音だ。 DashをUIに使えば自分の周囲がすべてスクリーンになる。音楽を聞くためにアプリを立ち上げ、操作したら後ろに回し、チャットアプリは天井の近くに開いたままにしておく。そして現在取りかかっている作業のためのアプリだけを正面に表示する、といった使い方できる。一日中VR環境で仕事をするといえば、疲れそうだが、日頃さまざまな作業をマルチタスクでこなしている仕事人間にはDashは効果的な新しいプラットフォームになるかもしれない。マーク・ザッカーバーグがOculusを買収したのはそういう未来を予想したからのようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Oculus、イベントで199ドルのモバイルVRを発表

OculusはサンノゼでOculus Connect 4イベントを開催し、FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグが新しいモバイルVRヘッドセット、Oculus Goを披露した。

ザッカーバーグによれば、「これまででもっとも手軽に使えるVRヘッドセット」ということだ。価格は199ドルからで、来年早々に出荷が開始される。機能や使い勝手はGear VRに近いものになる。ユーザーは周囲を見回せるが自由に移動できるわけではないようだ。

FacebookのVR担当副社長、Hugo Barraは「このデバイスはデベロッパーがVRを開発する入り口としても最適」と説明した。また軽量であるため「かけ心地がきわめてソフト」だという。レンズはRiftとほぼ同様の視野を確保する。またGear VRのものに似た小型のコントローラーが付属する。

Oculus GoにはWQHD規格の液晶によるfast-switchディスプレイと臨場感が高いスペイシャル・オーディオが装備される。コンテンツはすべてGear VRと互換性がある。バッテリー駆動時間などのスペックについては現在のところ情報がない。デベロッパー向けキットは11月に出荷される。

Oculusが独自の低価格スタンドアローン・ヘッドセットを発表したことは、現在提携しているSamsungのGear VRへの依存を減らし、ローエンドのVR市場でのフリーハンドを広げる。Facebookが新たなユーザーを開拓する助けとなりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Mark ZuckerbergがVRのアバターになってFacebookのプエルトリコ救難活動を説明

FacebookのCEO Mark Zuckerbergが今日(米国時間10/9)、同社がアメリカの赤十字と協働してプエルトリコの災害救助に取り組み、とくに人工知能と衛星画像を利用して、援助を届けるべき地域を同定している、と発表した

Zuckerbergは曰く、“人工知能を利用して‘人口地図’というものを作り、それを参照しながら衛星画像を見ると、各地の人口密度とその地域のインフラの被害状況が分かる。それにより赤十字は、救助を必要としている人びとの所在が分かる”。

この発表が一風変わっているのは、それが、Ocluls Riftのヘッドセットを利用する同社の仮想現実アプリSpacesから、Mark Zuckerbergの漫画のアバターが語る、という形で行われたことだ。

今週はOculusのデベロッパーカンファレンスが行われるので、まったく突飛な試みとは言えないが、NPRが製作した360度ビデオがプエルトリコの状況を映す中で、現地の人びとが家の被害状況を調べて歩いている映像を背景とする、漫画のアバターの登場は、あまり適切とは思えない。

しかしともかくZuckerbergは、Facebookを利用して友だちに安否を伝えるSafety Check so機能や、現地の人びとが救援組織を作るためのCommunity Help機能などを紹介した。そしてさらにZuckは、救援努力にFacebookが150万ドルを寄付し、また救援活動がより円滑にできるための、ネットワークの保全作業に数名の社員を派遣したことを発表した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebookが密かにスクリーン共有機能付きのデスクトップチャットアプリをローンチ

TechCrunchは、Facebookがスクリーン共有機能をもつ公式デスクトップチャットアプリ(PCとMac向け)を密かに立ち上げていたことを発見した。これまで多くのユーザーたちが待ち望んでいたものだ。現段階では、この機能はWorkplaceの中でのみ利用可能だ。WorkplaceとはSlackやその他のビジネスアプリと競合している、Facebookのエンタープライズコラボレーションソフトウェアである(いつか一般向けMessengerアプリのデスクトップ版が登場し、スクリーン共有を行えるようになったなら、喜ぶ人は沢山いることだろう)。

現在Workplace1万4000社以上の企業が利用しており、ユーザー1人あたり1ドルから3ドルを支払っている。最近ではWal-Martがサインアップした。このスクリーン共有機能は、SkypeやWebExといった、使い難い企業向けスクリーン共有アプリに比べて、より多くの顧客を引きつけそのシェアを奪うことができるだろう。競合他社がパズルのピースを提供しているだけなのに対して、Facebookはスピード感のある開発スタイルを使って、オールインワンのコラボレーションアプリでオフィスを制圧しようとしていることは明らかだ。

Facebookがデスクトップソフトウェアに再参戦

TechCrunchは、Workplaceのヘルプセクションに埋もれる形で、PCならびにMac向けのWorkplace Chatデスクトップアプリへのリンクがあることに気が付いた。このアプリを使えば紛れやすいブラウザのタブを使うこと無く、簡単に他の従業員たちと終日メッセージを交換することができる。

FacebookのWorkplace広報担当者Vanessa Chanは、TechCrunchの問い合わせに対してデスクトップアプリの提供開始を認め、次のように語った。「これは顧客の皆さまから最も広く求められていた機能の1つでした。それが開発の理由です。デスクトップアプリケーションはまだベータ版でして、より広範なリリースに先立ち、製品を改善するためのフィードバックを提供していただけるWorkplaceカスタマーの皆さまにお使いいただいております」。

デスクトップアプリケーションは、Workplace Chatの専用Webサイト(Messenger.comをモデルにしているサイト)と同様に動作する。大きなダッシュボード上では、全ての会話記録、テキスト検索、そして今や普通の機能である、写真、ビデオ、音声クリップ、絵文字、GIF、そしてWebカムの共有が提供される。他のウィンドウの上に表示されるデスクトップ通知を設定することもできるので、メッセージを見逃すこともない。

Workplace Chatは、カジュアルなゲームプラットフォームであるFacebook Gameroomを除けば、Facebook唯一のデスクトップソフトウェアである。 Facebookは、2012年にWindows向けMessengerアプリを提供しようとしたことはあるものの、2014年にはそれを中止している。それ以来、それっぽいものながら、サードパーティによる偽のデスクトップアプリケーションの数が急増している。Messengerチームは、これまではデスクトップ機能やウェブ機能ではなく、モバイル機能に主眼を置いて来た。しかし現在は、13億人の月間ユーザーを抱えているため、成長を続けるためにデスクトップソフトウェアの探究を行っている可能性は高い。

何でも共有。あなたのスクリーンも

Facebookにとって全く新しいのはスクリーン共有だ。Facebookがテキストからビジュアルなコミュニケーションに進化するにつれて、あなたが見ているものを他の人びとに見せることができるようにすることが、ビデオチャットの重要な補完機能となるだろう。Slackはデビュー4年目のこの5月に、やっとスクリーン共有機能を追加したが、Workplaceはそのデビューから1年も待たずにそれを提供することとなった。

現在スクリーン共有は、Workplace Chatデスクトップアプリケーションと、Webの両方で利用できるようになっている。フルスクリーンを共有するだけではなく、実行中の特定のデスクトップアプリを選んで共有することも可能だ。これは秘匿性の高い仕事のデータや通信などをうっかり晒してしまい、当惑することを防ぐためには重要な仕組みである。たとえば、ExcelやWebブラウザのみを共有することはできるが、Slackや電子メールクライアントを共有することはできない。

スクリーン共有において、このレベルのプライバシーを確​​立することは重要である。なぜならこれはFacebookによって作られたオフィスソフトウェアを利用する顧客たちの、最大の懸念事項の1つなのだ。これが、Facebookがあなたの通常のソーシャルネットワークプロファイルをWorkplaceには直接統合することはせずに、それらを完全に別々に保つことを選択した理由だ。ニュースフィードとインスタントメッセージが仕事に役立つからといって、あなたの上司に自分のソーシャル活動を見て欲しいわけではないからだ。

要するに、新しいデスクトップソフトウェアは、ChromeやFirefoxの中に紛れてしまいそうな場合に、Workplaceをコンピューター上のお好みの場所に置くことができる仕掛けなのだ。Facebookは、慣れ親しんだデザインと目立つ専用のデスクトップアプリを組み合わせることで、同社が可能にしたいと望んでいる常時コラボレーションを促進することができる。

Workplaceは、従来のホワイトカラー従業員同士のみならず、企業内の全員が上から下までコミュニケーションを取れるように設計されている。これが幅広いアクセスポイントの提供が重要な理由なのだ。ほとんどのエンタープライズソフトウェアは不格好で不便だと考えられているが、Workplaceはそのアイデアを覆そうとするものだ。

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(翻訳:Sako)

InstagramからFacebookへ、ストーリーのクロス投稿が可能に――Facebookのクローン戦略進化中

Facebookアプリの「24時間で消える」ストーリー機能にはまだあまり利用者がいない。しかし近くこの状態は変わりそうだ。われわれは先月、Facebookがポルトガルで「InstagramストーリーをFacebook本体に配信するオプションをテストしているのを発見した。さきほどFacebookはInstagramストーリーに Facebookストーリーと同期させる機能をアメリカのユーザー向けに追加したことを公式に確認した。まだこの機能が公開されていないユーザーも間もなく利用できるようになる。例外は企業アカウントで、こちらはFacebookストーリーの利用を許されていない。

InstagramはFacebookとストーリーを共有する機能を追加した。ユーザー名、プロフィール写真はプライバシー保護の観点からエモーティコンと黒いバーに変えてある]

Facebookの広報担当者がTechCrunchに説明したところによれば、「Instagramストーリーに投稿する際、誰でも簡単にFacebookストーリーにも投稿できるようになる」という。現在のところその逆にFacebookストーリーからInstagramストーリーへの同期はできない。ただし将来は可能になるかもしれないという。

このクロス投稿機能は2箇所に投稿する手間を半減させる。またローカルに保存して再投稿することにともなう画質の低下も防げる。最近Facebookは努力の中心をストーリーにピボットさせた。Facebook CameraやCamera EffectsプラットフォームによるAR効果の主たる投稿先はストーリーだ。今日の新機能の追加は、7月にスタートしたFacebookストーリーの出足が期待ほどでないことに対する強力なテコ入れだろう。

Facebook本体にSnapchat Storiesのクローンを追加することについて、「FacebookはすでにInstagramストーリーに加えてMessenger Day,、WhatsApp Statusもを持っているのだからムダだ」という批判も出ていた。またInstagramストーリーがリリース後わず2か月の2016年8月に1億ユーザーを獲得したのに対してFacebookストーリーのユーザー数はまだ公表されていない。現在Instagramストーリーのユーザーは2億5000万で WhatsApp全体とほぼ等しく、Messenger Daのユーザーも7000万となっている。

Instagram doesnでは2億5000万のユーザーの内訳を公表していない。つまりそのうちどのくらいが投稿し、どのくらいが閲覧しているだけなのかは分からない。しかしInstagramの母数の巨大さから考えて同時投稿機能によってFacebookストーリーに大量のコンテンツが流入してくることは確実だ。Instagramはウェブ版がリリースされデスクトップから写真を見るとことができるようになったが、ストーリーもデスクトップから投稿、閲覧できるようになる。【略】

将来はFacebookグループのどのアプリにも簡単にクロス投稿できるようになることを期待している。つまりFacebook、Instagram、WhatsApp、Messengerのどれを開いていても友達の動静がわかり、また1回の投稿ですべてのアプリのユーザーに自分が何をしているか知らせることができるようになるのが望ましい。Facebookがさらに賢くなれば、誰がどのアプリで何を見たかを判別し、たとえばInstagramですでに見た写真はFacebookでは表示しないようになるかもしれない。

Facebookの4つのストーリー・プロダクトが巨大なユーザーを集めていることはSnapchatに深刻な脅威を与えている。Instagramのストーリー・クローンのローンチ前、Snapchatのユーザー数の四半期成長率は17.2%もあったのに、o a 2017年の第2四半期にはわずか4.2%に低下してしまった。【略】

Facebookはいかに「人まね」と非難されようとこのクローン戦略を捨てる気はない。Facebookのデザイン責任者、Luke Woodsは先月開催されたTechCrunch Disrupt SFで講演した後、「Snapchatのセールスポイントをコピーすることを倫理的だと考えているか?」と質問された。Wooodsは「われわれはユーザーを第一に考えている。われわれは結果を重視する。ユーザーが目的を達成することを手助けするのがわれわれの役目だ。それに引き続いて〔特定の〕フォーマットが選択される」と答えた。

つまりユーザーが24時間で消えるストーリー的プロダクトを望むならFacebookはクローンだという非難にもプライドにもかまわず、それらを世界に向かって提供するということだ。統計の数字が示すところによれば、Facebookのユーザーはまさにストーリーのような「一定時間後に消えるスライドショー」的プロダクトを求めており、そのフォーマットをもともと誰が発明したかはまったく気にしていないようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookが人材募集サイトと提携し求人広告を増やす

Facebookは、オンライン求人市場における自社の野望を隠すつもりはないようだ。同社は、SNSを使った求職活動の促進において業界を支配するLinkedInの牙城に迫る。今日(米国時間9/28)、Facebookはその過程における次の一歩を踏み出した。

今日、FacebookはZipRecruiterと機能連携する。ZipRecruiterは、従来の求人掲示板や、 LinkedIn、Google、Twitterなどのウェブサイトに、企業の求人広告を掲載するアグリゲーションサイトだ。Facebookの目的は、自社の20億人の月間アクティブユーザーをターゲットに、Facebook上の求人広告の数を増やすためだ。

Facebookは今年初めに求人広告の取り扱いを開始し、その後にメンターを探す人と指導する人を繋ぐプラットフォームなどといった、キャリアに焦点を当てた機能を増やすことに関心を示していた。

今回の展開もその方向性と一致している。今まで、Facebookを人材募集に使いたい企業は、Facebookから直接、自社のFacebookページに求人広告を掲載する必要があった。

FacebookがZipRecruiterなどと提携したことで、人材を募集する企業は、今やチェックボックスにレ点を入れるだけで、Facebookや様々な求人掲示板に求人広告を掲載できるようになる。ZipRecruiterなどのアグリゲーションサイトは、このような求人掲示板をまとめており、例として、ZipRecruiterは何百もの求人掲示板を網羅している。

Facebookの求人広告プロジェクトマネージャーGaurav Dosiは、今朝の人材業界のカンファレンスで、この新しい機能連携について発表を行う予定だ。

Facebookのこの動きは興味深い。なぜならこれは、Facebookが求人広告機能のさらなる量と利用方法を求めているだけでなく、自社の力だけでは目的を達成できない可能性があると理解したことを示している。結果としてより対立を生まない、ユーザーフレンドリーな姿勢に至った。

「アメリカの中小企業の40%は、予想以上に人材採用が難しいと答えています。これら中小企業がアメリカ国内の半分近くの労働者を雇用していることを考慮すると、厳しい問題です」とFacebookがTechCrunchに送った声明の中でDosiは語った。「Facebookの目標は、地元の仕事を見つける時や、適切な人材を雇用する時の手間を省くことです。ZipRecruiterとの提携は、このような人々や企業のため、その一連の作業をさらに簡単にする方法の一つです」。

Facebookはこの提携の詳細についてはコメントを控えた。しかし、TechCrunchが理解しているところでは、ZipRecruiterが主な提携先であるものの、独占契約ではなく、Facebookは他の企業とも協力しているようだ。

また、この取引は人材業界全体がいかに細分化されているかを浮き彫りにしている。

「アメリカには4万以上の求人サイトがあり、歴史ある優良企業も気を引くために求人欄で競い合っています」とZipRecruiterの共同創設者兼CEO Ian Siegelは語る。「そのため、Facebookが参入して、1つの求人サイトになるとは言っても…やり方は1つだけではありません」。

しかし、うまくやってのければ、Facebookにとって大きなチャンスになるとSiegelは付け加えた。

SNSは、求人広告において一般的に非常に大きな成果をもたらす。理由の一つは、従業員の人脈を活用することができ、その繋がりから応募する人は一貫した関心を持つ傾向にあるからだ。「SNSは質の高い候補者を送り込んでくれます」とSiegelは言う。「現在の従業員の人脈から来た人たちの質は、保証することが可能です」。また、求人情報におけるノイズが少ない。「その人たちとは、仕事だけではなく、幅広い話題を通して交流しているので、非常に自然な繋がりだと感じます」。

さらにSiegelは、ZipRecruiterを介して広告を出稿する企業の多くはFacebookとの機能連携を求めていたと話す。SiegelとFacebookはどちらも、どちらがこの機能連携を持ちかけたかについてはコメントを控えた。

ZipRecruiterは2014年、1回だけ資金調達を実施している。調達額は6300万ドルだった。今後さらなる資金調達を予定しているかに関しては、Siegelはコメントしなかった。

 

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(翻訳:Keitaro Imoto / Twitter / Facebook

コンテンツマーケティングの成果を倍増させるFacebook広告活用術

バズ部では、コンテンツマーケティングを実践し成果を上げているクライアント様に対して、さらなる成長を目指してFacebook広告の活用を提案している。 もし、あなたがコンテンツマーケティングの成果をもっと伸ばしたいと思って […]

Facebook、顔認識を使ったアカウント復元をテスト中

Facebookには、Apple FaceIDの独自バージョンがある。Facebookアカウントにアクセスできなくなったとき、本人認証に自分の顔を使ってアカウントを復元できる。これは、飛行機の中や旅行中などSMSで二要素認証を受け取れない時や、メールを読めない時には特に便利そうだ。

ソーシャルメディア研究者のDevesh Logendran(筆名)がTNWのMatt Navarraに新機能のスクリーンショットを送ってきた。本誌がこれをFacebook見せたところ、以下の回答があった。

「当社ではアカウント復活の際に、ユーザーが早く簡単にアクセスを取り戻すための新機能をテストしている。このオプション機能は過去にログインしたことのある端末でのみ利用できる。これは、SMS経由の二要素認証に加えて、アカウント保有者が本人であることを確認する新たな方法だ」

この機能がユーザーにとって信頼できるもので、ハッカーに騙されることがないと証明されれば、Facebookはもっと広く公開するかもしれない。

ここ数年Facebookは、凍結アカウントを復活するための新しい方法をいくつか試してきた。友達の写真を識別することで、自分が自分であることを証明するものもあった。あるいは、「信頼できる友達」を何人か指名しておき、アカウントのロック解除コードがそこに送られる、という方式もテストされた。

過去にFacebookは、写真のタグ付け候補に顔認識を利用して反発を受けた経験があるが、今回は本人を助けるためだけにテクノロジーが使われる。そのため、プライバシー問題を心配する必要はあまりないが、生体データに関わるものは何であれ人々を躊躇させるのはたしかだ。それでも、メッセージやニュースフィードやハッカー被害の復旧に役立つのであれば、多くの人はFacebookで自分の顔を使うことに抵抗を示さないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagram、月間アクティブユーザー8億人を突破、日間アクティブも5億人に

Instagramは未だに急成長を続けている。前回データを発表してからわずか4カ月あまりで、月間アクティブユーザーを1億人増やした。同サービスを少なくとも月に一度は利用するユーザーが8億人いることを、月曜日(米国時間9/25)にニューヨークのイベントで同社が明らかにした。毎日サービスを利用しているユーザーが5億人いることも発表した。

Instagramが、節目の月間アクティブユーザー数7億人を公表したのは4月のことで、その4か月前は6億人だった。つまり、今も同じペースで増えていることになる。すでに膨大なユーザー数を抱える同サービスだが、成長のスピードは落ちておらず、親会社のFacebookをユーザー数で抜く道筋も見えてきた。

またInstagramはTechCrunchに、同プラットフォーム上の広告主が200万社に達したことも話した。3月には100万社だった。成長の大部分が中小規模の企業によるものだと同社は言っている。

ユーザーがInstagramでビデオを視聴した時間が前の年から80%以上増え、ユーザーの制作するビデオも増えている ―― 1日あたりの本数は前年比で4倍近い。

こうした数値は、プラットフォームであるInstagramに投資している誰にとっても勇気づけられるものであり、Facebookの壮大な野望にとっても同様だ。しかし、Instagramとユーザーの注目を奪い合う主要なライバルであるSnapchatにとっては落胆させられるデータだ。Instagramのとどまるところを知らない成長は、ストーリーズを始めとするSnapchatのいくつかのユーザー体験を、Instagramが模倣、実装したことによるところが大きい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、「ユダヤ人嫌い」問題を受け、ターゲット広告の人力監視を約束

Facebookは、ユーザープロファイルの興味分野や勤務先情報を広告ターゲティングに利用することが、攻撃的行為を生む可能性を予知できなかった。 Facebook COO Sheryl Sandbergは現在の状況を詫び、今後Facebookは広告ターゲティングをすべて、手動でチェックすると発表した。

Facebookは、先週ProPublicaが「ユダヤ人嫌い」や「ユダヤ人を焼く方法」などのキーワードでターゲットしたFacebook広告を出せることを指摘した後、広告ターゲティングにユーザー生成情報を利用することを全面的に禁止した。Sandbergによると、Facebookは「看護師」や「歯科」などユーザー生成によるターゲティングオプション上位5000件を精査した。新しいキーワードはすべて人間による厳格なレビューを経てから登録される。

Facebookは、侮辱的な広告ターゲティングを禁止するためのルールを明確にするとともに、人間の管理者によるチェックを強化する。さらにFacebookは、広告サービスの悪用に関して、ユーザーインターフェースや技術的問題と同じ方法で通報できるしくみを検討している。

「これまでFacebook上でのヘイト行為を禁止する厳格なポリシーを長年運用してきた。私たちのコミュニティーは、このポリシーも入念な注意と配慮をもってFacebookに適用させる権利がある」

Facebookは広告主が「ユダヤ人嫌い」をキーワードにターゲットすることを許している。画像出典:ProPublica

このスキャンダルは、Facebookが自社の広告システムが悪用される可能性を「予期していなかった」ことをSandbergが認めたこととあわせて、最近Facebookで起きている多くの問題が認識の甘さに起因することを象徴している。2016年の米国大統領選挙でロシアスパイが政治的広告を買ったことを始め、Messengerの位置情報機能がユーザーのいた場所を突き止めることに悪用されたり、ユーザー滞留を優先するあまりニュースフィードにクリックを誘う偽ニュースを流していることまで、一連の問題は、Facebookの理想主義的なリーダーシップが、最悪のシナリオ予測することよりも、善意の利用場面の推進に長けていることを証明している。

Facebookのもつパブリッシングや広告、コミュニケーションの規模と力を踏まえると、この会社は人間の本性の邪悪な側面を予見することを学ぶべきだ。おそらくそれは、熟練の懐疑論者を雇い、悪用を発見する正義のハッカーとして活用することを意味しているのだろう。

Sandbergの投稿全文は以下で読める。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、クリックした広告の履歴を見る “Recent Ad Activity” を追加

自分はFacebook広告に影響されない、と思っているかもしれないが、ときどき誘惑されることもあるはずだ。しかし、広告は必ずしも永久にどあるわけではないので、もう一度見てみようと思っても見つけるのは難しいことがある。Facebookはその答えとして、クリックした広告をまた見たいときのために、Recent Ad Activity[最近見た広告]という機能を作った。

Matt Navarraがこのスクリーンショットをシェアしたあと、TechCrunchが問い合わせたところ、Facebookはこの新機能を米国で一般公開したことを認め、ほかのどこの国でテストするか検討中だと語った。米国のユーザーは、モバイルアプリとデスクトップサイトのサイドバーから利用できる。

Recent Ad Activityには、過去3か月ほどの間に、ユーザーがクリック、コメントまたはシェアした広告があらわれる。意図的に保存した広告を見るためのタブもある。

残念ながら、3カ月ということは、2016年の米国大統領選挙でドナルド・トランプに有利な方向に進めるために、ロシアのスパイが購入した政治広告を掘り出すことはできない。

Facebookは、対象となる広告コンテンツの公表を再三拒否し、その広告とターゲット情報は広告主に属するビジネス上の秘密だと語った。しかし捜査令状があれば、Facebookは広告コンテンツやターゲット、購入者などの情報を、特別検察官のRobert Mullerにロシア選挙介入捜査の一環として引き渡したことがある、The Wall Street JournalおよびCNNが伝えている。

新機能は、覚えてもらう方法を求めている広告主にとっては朗報だろう。Recent At Activityによって、企業は古い広告をクリックした人たちに新たな購入やアクションを促すチャンスを得られる。

結果的にFacebookは、購入を促進した手柄を自分のものにできる。6週間前に見た広告を思い出せないとき、Googleで探すことがよくあるが、その場合の手柄はGoogleのものになる。Recent Ad Activityは、そんなユーザーをFacebookに呼び戻し、もう一度その広告をクリックさせることで、広告主にもっと宣伝費を使わせる口実を手に入れることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookの「スヌーズ」ボタンは、友達を一時的にフィードから外す

友だちのエンドレスな休暇の写真にうんざり? どこかの企業ページのグランドオープニングの話題なんか聞きたくない? グループからの今度の会合の話題が止まらない? Facebookにスヌーズボタンが出来る。友達やFacebookページやグループを、一時的に24時間または30日間フォローから外す機能だ。

スヌーズボタンの狙いは、ユーザーにある程度フィード内容を制御させることで、完全にフォローを外したり、友達を解除するのを思いとどまらせることだ。Facebookは、ユーザーが密なソーシャルネットワークを維持することで、広告ターゲティングにも、遠方の知り合いからの重要な知らせを届けることにも役立てられる。つまり、これからは面倒な人や物ごとに悩まされたときでも、つながり完全に絶つことなく問題を解決できるようになる。

TechCrunchは、今日の午前(米国時間9/14)に米国内のFacebookデスクトップサイトでスヌーズボタンを目撃した。

【アップデート 11:30am PT:Facebook広報はスヌーズ機能をテストしていることを正式に認め、TechCrunchに次のように話した。「われわれはユーザーがニュースフィードを制御して、自分にいちばん関係のある話題とつながるための新しい方法をテストしている」】

誰かをスヌーズするには、その人の投稿の右上にあるドロップダウン矢印をクリックする。「フォローをやめる」の代わりに「フォローをやめるまたはスヌーズ」というオプションが表示されるので、クリックすると、1日、1週間、あるいは1カ月スヌーズするか、永久にフォローを外すかを選べる。

Facebookはこれまでにも、ユーザーが混乱することなくニュースフィードを制御するベストな方法を追求してきた。2012年には、友だちのプロフィールに“See Less”[見る機会を減らす]オプションが加わった。しかし、結局Facebookは、これがユーザーに混乱をもたらすことに気づいた。なぜなら、その友達はその後もフィードに現われるので、オプションの効果があったのかどうかはっきりしないからだ。2014年、Facebookは “See Less” をやめ、明白な「フォローを外す」ボタンを導入し、友達関係は続けるがフィードから消すことができるようになった。

Facebookはスヌーズを導入することで、おしゃべりな人やグループやページの雑音を、明確で直観的な方法で減らしつつ、今後も最も重要な投稿をユーザーに届けることを可能にする手段を得た。

企業ページやグループも、スヌーズの恩恵にあずかることができる。いいね!を外されたり脱退されたりする機会を減らせるからだ。さらには、多すぎる投稿やスパムを自粛するきっかけにもなるはずだ。さもないと、押し入れに入れられてしまう。

今でもFacebook、ユーザーのいいね!やクリック、コメント、シェアなどによる暗黙の信号に基づいて、フィードの表示内容を定期的に調整している。私はスヌーズを、その人が戻ってきたら出現頻度を減らしてほしい、という信号として使うつもりだ。Facebookによる顔のないアルゴリズムが集めたニュースフィードを読むことに、生活の大きな部分を費やしている今、この会社がわれわれ人間に二択だけでない制御方法を与えるのは喜ばしいことだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook Messenger Dayは1日7000万――アプリは月間13億、グループビデオチャットにも力

FacebookはSnapchat Storiesのクローン、24時間で投稿内容が消えるメッセージ・サービスの運用成績を発表した。同じFacebookグループのInstagram版やWhatsApp版に比べれば成長速度は爆発的ではないものの、Messenger Dayの1日当たりユーザーは7000万だという。Messenger Dayがスタートして半年経ったところで、毎日それだけの人間が1日で消える写真やビデオを見たり投稿したりしているわけだ。

比較してみると、 Instagram Storiesはユーザー1億に到達するのにわずか2ヶ月、WhatsApp Statusに至っては1億7500万に到達するのに10週間しかかかっていない。両方とも現在では1日当たり2億5000万のユーザーがいる。これに対してライバルのSnapchatは全アプリを合計して1日当たり1億7300万ユーザーだ。

一方、Facebook Messengerは全体として拡大を続け、西側諸国において複数OSをまたぐメッセージ・アプリとして最大となっている。Messengerのユーザーは月間13億人となり、今年4月の12億人から1億人アップしている。2016年7月には10億人だった。これはFacebookのもうひとつのチャット・アプリ、WhatsAppと同サイズだ。

Messengerの成長率は年を追ってわずかに減速している。8億から10億まではわずか半年しかかからなかったが、そこから12億人に達するまでには9ヶ月かかり、最後の1億人を加えるために5ヶ月かかっている。Messengerは一部のコア市場においては飽和点に近づきつつあるようだ。

Facebookグループ以外のMessengerのライバルとしては、中国のWeChatがこの5月に月間9億3800万人を記録している。同じく中国のQQは2017年の第1四半期で月間8億6100万人、Snapchatは2017年第2四半期で1日当たり1億7300万人(ただし全員がメッセージのやり取りに用いているわけではない)などとなっている。AppleのiMessageもiOS 11では平凡なSMS代用品から脱してアニメーション、絵文字を加えたダイナミックなプラットフォームを提供することになる。iOS 11のAnimojiはARテクノロジーを利用してユーザーの表情をアニメーションに変えてくれる

【略】

Messengerのビデオチャット機能はユーザーに歓迎された。昨年12月にMessengerに画面分割により同時に6人が参加するビデオチャットが導入された後、月間ユーザーは2億4500万に達した。このグループ・ビデオチャットのデザインはティーン向けアプリのHousepartyにやや似ていたが、その後FacebookはHousepartyの本格的クローン、Bonfireを独立アプリとして開発し、テストを行っている(昨日、一部ユーザーが発見している)。Bonfireはゼロからユーザーを獲得する必要はなく、Messengerの13億人のユーザーはBonfireアプリをダウンロードする必要なしに、Messenger内からBonfireのグループビデオチャットに参加できる。

またMessengerはついに収益化に向けての動きも開始している。企業、ブランドはスポンサード・メッセージをアプリのユーザーに送信することができる(すでにユーザーと会話を行っている場合)。また6月にはバナー広告の表示を始めている。【略】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、事前にWi-Fiでデータ読み込んでおく「インスタントビデオ」 をテスト中

Facebookは、ユーザーがビデオを見続けて通信データ枠を使い果たしてほしくないと考えている。同社のテストしているInstant Videosという機能は、Wi-Fiが使えるときにFacebookビデオをダウンロードしておき、後で見ることができる仕組みだ。プレロードされたビデオには稲妻アイコンが表示される。

Instant Videosは、Instant Articlesを思い出させる機能だ。Instant ArticlesはFacebookの定めた形式のコンテンツを速く読み込むことで、ユーザーが外部記事の表示を待たずに済むシステムだ。ビデオの読み込みはウェブページ以上に遅いため、自分のビデオを見て欲しいと思うパブリッシャーには魅力だ。

この機能は、Facebookに新たに加わったオリジナルビデオコンテンツ用のWatchタブにとっても有益だ。キャッシュされたコンテンツを出先でもデータプランを気にせずにみることができる。

FacebookはInstant Videosのテストはごく限られた割合のAndroidユーザーを対象に行っていると本誌に話した。Instant Videosを最初に報告したのは “Devesh Logendra” と名乗る人物で、TNWのソーシャルメディア担当ディレクター、Matt Navarraに匿名でスクリーンショットを送ってきた。本誌はFacebookに連絡をとり、この機能の目的はFacebookのビデオを見るための通信料金という障壁をなくすことだと正式に確認した。

これまでFacebookは、帯域幅や通信料金の異なるユーザーのために、ファイルサイズの小さいコンテンツを優先してニュースフィードに流したり、すでに見たコンテンツを再掲するなどの方法をとってきた。

Instant Articlesの主な狙いがFacebookでニュースを読む際のスピードと利便性であったのに対して、Instant Videosはコストとアクセスしやすさに重点を置いている。これは途上国での利用を開拓しているFacebookにとって重要な機能になるだろう。データ料金が平均収入とくらべて著しく高く、通信も途絶えがちの地域ではビデオの閲覧はストレスのたまる体験だ。

しかし、もしFacebookが今日だけでなく明日のソーシャルネットワークになりたいのなら、ビデオをもっと前面に押し出す必要がある。ビデオはテキストや写真以上に魅力的なエンターテイメントや個人間のつながりをつくる。モバイルビデオの利用は急増しており、eMarketerが報じたNewsWhipの調査結果によると、Instagramで配信されたニュースビデオの視聴は前年比53%も伸びている。

ビデオは、ブランドが制作に慣れているテレビCMに近い広告を利用できるため、実入りのいいメディアでもある。通常のビデオを見ることに慣れたユーザーは、ビデオ広告を受け入れやすい。さらにFacebookは、ビデオの途中に広告を入れ、収益の55%をクリエイターに分配するシステムも開始している。Instant VideosにもこうしたCMが挿入される可能性がある。

Instant VideosのテストをAndroidで行うことで、FacebookはiPhoneが稀な途上国と、予算に敏感な若者の両方を取り込の基盤を作ろうとしている。技術を駆使し将来を見越したアクセス拡大への取り組みと普及の高さを利用して、FacebookはYouTube、Snapchat、Twitterを始めとするビデオのライバルとの戦いを優位に進めようとしている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、オリジナルビデオ番組が見られる「Watchタブ」を米国で一般公開

本日(米国時間9/5)Facebookは、オリジナルビデオコンテンツを見られるWatchタブを、米国の全ユーザーに公開した。ひと月前に限定公開され、先週公開範囲が拡大されたところだった。Watchは、Facebookのモバイルアプリ、ウェブサイト、およびTVアプリで利用が可能で、ユーザーはニュースフィードに無差別に流れてくるビデオと違う、気に入ったシリーズを定期購読できる。米国のユーザーには、モバイルアプリのナビゲーションバー、あるいはウェブサイトのブックマークにTVアイコンが表示される。

またFacebookは、ユーザーの作成したビデオが、主要レコード会社の音楽を含んでいたために削除されることへの対策を検討している。Bloombergによると、Facebookは、数億ドルを支払うことによって、著作権に触れるビデオを削除されることなく公開しておける契約をレコード会社に提案している。

当初Facebookは、YouTubeのContent IDと同様のシステムを作り、レコード会社が自社作品の利用を検出できるようにすることで、収益の一部を請求できるようにするつもりだった。しかしBloombergによると、そのシステムの開発には最大2年を要するため、Facebookは削除要求を回避するために今すぐ支払う方法を選んだ。

タイトルは貧弱

Facebookは、ビデオコンテンツを見つけるためのさまざまな方法を提供している。特集プログラムの回転トレイ、「今日のスポットライト」「今週の新着」「人気作品」「友だちの見ている作品」「話題の作品」「あなたにお勧め」などだ。

現在目立っている番組はリアリティー・ショウがほとんどだ。安上がりで、脚本も不要で、気楽に見られるため、コンテンツパートナーが挙って作るからだ。しかし、YouTubeやNetflixを見慣れた視聴者を引き付けるためうには、質の高い台本のあるコメディーやドラマが必要だ。

そんなコンテンツとして期待できるのが、独立映像作家のFrancois Ferracciが作ったSF短編映画 “Lost Memories” で、「ホログラムに囲まれた」未来が描かれている。ほかに魅力的な作品は今のところ見当たらない。スター不在で大作も続きが気になる作品もない。それでも、Discovery Channelに回してソファでくつろぎながら見るタイプの人には、Facebook Watchは楽しい暇つぶしになるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook