アップルがApple MusicやApple Arcadeなど複数サービスのサブスクセット販売を計画中

Bloomberg(ブルームバーグ)によると、アップルはさまざまな定期購読(サブスクリプション)サービスのバンドルプランをリリースする準備を進めているという。「Apple One」 と呼ばれる可能性があるこのバンドルパッケージには、Apple Music、Apple Arcade、Apple TV+、Apple News+、iCloudなど同社のサービスが含まれており、それぞれを個別に購読するよりも安い料金で提供される。

ブルームバーグによると、この新バンドルサービスは新型iPhoneが発売される言われている10月に、早くも登場する可能性があるという。バンドルにはApple MusicとApple TV+を含むエントリーレベルのプランのほか、Apple Arcadeを追加するアップグレードオプション、Apple News+を含むオプションも存在する。記事によると、より高価なオプションとして追加のiCloudストレージもバンドルされるというが、これらの計画はリリース前に変更される可能性がある。

最終的な価格設定は報じられていないが、月額2ドルから5ドルの月額料金が節約できるとされている。またすべてのサブスクリプションは、既存のファミリープランで利用できる。つまり1世帯で最大6人の家族が、アップルのバンドルサービスにアクセスできることになる。

アップルはまた、新しいハードウェアの購入に無料サブスクリプションをバンドルする戦略を継続するといわれている。昨年にはApple TV+が発表され、最近リリースされたハードウェアを購入した顧客に1年間無料で提供された。

サービスサブスクリプションのバンドル化は、アップルがサービスプランへの投資を本格化して以来、アナリストらの多くが予測してきた。この戦略は非常に理にかなっており、特にアップルがほかのサービスほど人気があるとは限らないサービスの採用を促進するのに役立つ。これはまた、同社がより包括的で潜在的に安定した経常収益ビジネスを構築するための方法を提供するという意味で、Amazon Primeのようなものに似ている。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

アップルはApp Store、Apple Music、iCloudなどのサービスをさらに数十の国や地域に拡大

アップル(Apple)は米国時間4月21日、App Store、Apple Podcasts、iCloud、およびApple Musicの各サービスを、アフリカ、欧州、アジアパシフィック、中東などの数十の追加市場に向けて開始すると発表した。これは、世界最大規模の企業によるサービスの世界最大規模の地理的な拡張となる。

画像クレジット:David Paul Morris/Bloomberg/Getty Images

App Store、Apple Arcade、Apple Podcast、iCloudについては、利用できる国が20か国増えた。また同社の音楽ストリーミングサービス、Apple Musicについては、これまでより52も多くの国で利用可能となっている。

アップルによると、Apple Musicには、Africa Now、Afrobeats Hits、Ghana Bounceなど、地域ごとにキュレートされたプレイリストが、新しい市場向けに提供される。また、新たな市場に対する導入時の特典として、Apple Musicを6か月間無料で使用できるようになっている。

App Store、Apple Arcade、Apple Music、Apple Podcast、iCloudは、以下の国と地域で利用可能となった。

アフリカ:カメルーン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ガボン、リビア、モロッコ、ルワンダ、ザンビア
アジアパシフィック:モルディブ、ミャンマー
欧州:ボスニア·ヘルツェゴビナ、ジョージア、コソボ、モンテネグロ、セルビア
中東:アフガニスタン(Apple Musicを除く)、イラク
オセアニア:ナウル(Apple Musicを除く)、トンガ、バヌアツ

Apple Musicが利用可能となったのは、以下の国と地域だ。

アフリカ:アルジェリア、アンゴラ、ベナン、チャド、リベリア、マダガスカル、マラウイ、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ナミビア、コンゴ、セネガル、セーシェル、シエラレオネ、タンザニア、チュニジア
アジアパシフィック:ブータン
欧州:クロアチア、アイスランド、北マケドニア
ラテンアメリカおよびカリブ諸島:バハマ、ガイアナ、ジャマイカ、モントセラト、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、スリナム、タークス·カイコス諸島、ウルグアイ
中東:クウェート、カタール、イエメン
オセアニア:ソロモン諸島

「皆様から愛されているAppleのサービスの多くが、これまで以上に多くの国々のユーザーの皆様にお届けできるのをうれしく思います」と、Apple Musicおよびインターナショナルコンテンツ担当バイスプレジデントのオリバー・シュッサー(Oliver Schusser)氏は述べている。

また、「お客様に選りすぐりの新しいアプリケーション、ゲーム、音楽、ポッドキャストを見つけていただくことで、世界有数のクリエイター、アーティスト、アプリケーション開発者を、私たちが引き続き支援していけることを望んでいます」とも付け加えた。

App Storeは、これで175の国と地域で利用できるようになった。一方Apple Musicの市場は167まで拡大している。それに対して、大手音楽ストリーミングサービスのSpotifyが利用できるのは、100か国未満にとどまっている。

アップルのこのようなサービスが、数十の新しい市場で利用できるようになることで、同社のサービス部門の売り上げは、さらに伸びることになるはずだ。アップルのサービス部門は、すでにMac、iPad、ウェアラブル、アクセサリよりも多くの収益を記録している。

また、こうしたサービスの利用範囲が拡がることは、より多くのユーザーの目をアップル製品に向けさせることにもつながる。これまでもiPhoneユーザーは、同社のサービスを利用できる地域が限られていることに不満を表面することがあった。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

アップルが各国政府によるApp Storeアプリの削除要求を公表

Apple(アップル)は、App Storeから特定のアプリを削除するよう、各国政府から受けた要求の件数を、初めて公表した。

米国時間7月2日に発表された最新のAppleの透明性に関するレポートは、2018年7月1日から12月31日の間に、ローカライズされたApp Storeから、合計634のアプリを削除することを求める80件のリクエストを、11カ国の政府から受けたことを明らかにした。

Appleは削除された個々のアプリ名は公開していないが、ほとんどの場合、アプリが削除されることになった理由は挙げている。大半の要求は中国からのもので、ギャンブルとポルノを取り締まる法律に違反しているとする517のアプリの削除を求めるものだった。ベトナムとオーストリアも、ギャンブルに関する法律に違反するとして、何本かのアプリの削除を要求した。またクウェートは、プライバシー関連の法律に違反するとして、いくつかのアプリの削除をAppleに求めた。

他にも、サウジアラビア、トルコ、レバノン、オランダ、ノルウェー、スイスが、何本かのアプリの削除を要求した国として挙げられている。

今回の最新の透明性に関するレポートから、数字を公表することにするとAppleが約束したのは、1年以上前のことだった。

Appleは、2020年半ばに計画されている次の透明性に関するレポートでは、同社のローカライズされたApp Storeからのアプリの削除を求める政府の要求に付随して受け取った訴状についても報告すると述べている。

さらにAppleは、公表の許可を受けたいくつかの国家安全保障文書を初めて掲示した。

国家安全保障文書(NSL=National Security Letters)は、FBIによって発行される召喚状で、司法による監視もなく、受け取った会社に、その存在すら口外することを禁止するものであるため、物議を醸している。2015年に米国自由法が導入されて以来、FBIは定期的に口外禁止令を見直して、必要ではなくなったと判断された場合には、解除しなければならなくなった。

Appleは最初2017年に、NSLを受け取ったことを明らかにしたが、これまでその文書の内容を明らかにしたことはなかった。最新の透明性に関するレポートで、Appleはついにその文書を公開した。あわせて、2019年の4月と5月に口外禁止令が解除された他の4つの文書も公開している。

Appleが公表した最初の国家安全保障文書。これまでは未公開だったもの(画像:Apple)

透明性に関するレポートの残りの部分によれば、ほとんどの政府からの要求は、以前のレポート期間に比べて、その6ヶ月間では減少しているという。

Appleは、昨年後半に、21万3737台のデバイスにアクセスできるようにするための2万9183件の要求を、各国政府から受けた述べている。これは前回のレポート期間と比べると10%ほど減少している。

ドイツが最も多く、2018年12月までの6ヶ月間に、1万9380台のデバイスに対するアクセスを求める1万2343件の法的な要求を提出している。こうした大量の要求は、主に盗まれたデバイスを警察が調査するためのものだと、Appleは明かした。

2位は米国で、1位からはかなり離れた4680件の要求を、1万9318台のデバイスに対して発行している。

またAppleは、iCloudに保存されている情報など、アカウントデータへのアクセスを求める4875件の要求も受けた。これは前のレポート期間にくらべて16%の上昇で、2万2503のアカウントに関するものだった。

さらにAppleは、最大3ヶ月間データを保存するようにという政府からの要求の件数も増加していることを明らかにした。それによれば、前期から15%増となる1823件の要求を受けた。これは5553のアカウントに関するものだった。それについては、法律の執行機関がデータにアクセスするための適切な法的命令を取得しようとしていたという。

画像クレジット:Jaap Arriens/Getty Images

 
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(翻訳:Fumihiko Shibata)

AppleはiCloudのデータをGoogle CloudとAmazon S3に保存している

AppleがiCloudのためにサードパーティーのクラウドサービスを利用していることはよく知られている。そしてCNBCは、Apple自身の文書に興味深い情報があることを発見した。現在Appleは、iCloudデータの保存にAmazon S3およびGoogle Cloudのストレージサービスを使っている。

去る2016年、CRNはAppleがクラウドストレージに関してGoogleと契約を結んだことを報じた。しかし、Appleの文書は初めてこの関係を正式に認めた。

この情報は2018年1月発行のApple iOS 11セキュリティー・ガイドに書かれている。そこにはユーザーのファイルが小さな断片に分割かつ暗号化されて保管されていると説明されている。暗号化キーとメタデータ情報はAppleの自社サーバーに保管される。しかし、暗号化されたファイル自身はサードパーティーのサービスに保管される。

ユーザーは、AmazonやGoogleが自分のiCloudデータを管理しているとは思いもよらないだろうが、暗号化キーがなければAmazonとGoogleはこれらのファイルをどうすることもできない。つまり、AmazonやGoogleにデータを見られる可能性は極めて低い。

「暗号化されたファイルの断片にユーザーを特定できる情報は含まれておらず、S3、Google Cloud Platformなどのサードパーティー製ストレージサービスを利用して保存される」と文書に書かれている。

かつてAppleは、Microsoft Azureとの提携関係に言及したことがある。文書の文言はいまひとつ明確ではない。Appleは名前を出さずに他のサービスも使っているかもしれない。

いずれにせよ、これはいわゆる「非対称競争」の好例だ。AppleとGoogleはスマートフォン市場のシェア争いで非常に激しい戦いを繰り広げているが、AppleはGoogleの顧客でもある。AppleはAmazonやMicrosoftとも別の分野で競合している。したがってAppleがライバルとの関係を完全に断ち切るためには、クラウドホスティングをいっそう強化する必要がありそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、中国ユーザーのiCloud暗号化キーを中国サーバーに移行

AppleはReutersに対して、同社が中国当局の要請に従ってiCloudのデータを中国のデータセンターに移行しなければならなかったことを伝えた。全ユーザーのデータが中国に移管されるのではない。中国本土在住で、かつAppleアカウントを作るときの国登録を中国にしたユーザーのみが対象だ(香港、マカオ、台湾は対象外)。

中国政府はiCloudデータへのアクセスをずっと容易に要求できるようになる。人権用擁護活動家らは、民主主義支持者の逮捕につながることを懸念している。

この変更以前、暗号化キーはすべて米国内に保管されていた。これは、iCloudに保存されているユーザーデータを中国当局がアクセスするためには、米国の法制度を経由する必要があったことを意味している。Appleは中国企業と提携して中国のデータセンターを運用している。

Appleは、米国内ではすでにiCloudデータの提出要求に応じている。サンバーナーディーノの射撃犯のiPhone 5cを巡り、AppleがFBIと争った件を思い出すかもしれない。しかし、あのときはFBIがiCloudのデータだけでなくiPhone本体のデータをアクセスするためにiPhoneのバックドアを要求したものであり、今回とは事情が異なる

Appleは、iCloudデータの暗号化キーを常に保管してきた。これは、Appleのサーバー上のデータは暗号化されているが、Appleはこのデータを復号する方法をもっていることを意味する。たとえばユーザーがパスワードを忘れた時でもAppleがデータを復活させることができるので便利だ

もしあなたがiMessageのことを心配しているのなら、そのメッセージプロトコルは、メッセージが送信者の端末で暗号化され、復号化は受信者の端末で行われるように作られている。Appleがメッセージを読むことはできない。

ただし、ユーザーがiPhoneを使い始めるときにiCloudを有効にすると、iPhoneデータのバックアップをiCloudにアップロードする、というのが標準設定だ。このバックアップには、削除していないiMessageの全会話のデータベースが含まれている。Appleは、iCloudサーバー上にiMessageデータを保存する際、エンドツーエンドの暗号化を施す準備を進めているが、まだ実現していない。

Appleは中国ユーザーに対して、今回の変更についてしばらく前から通知を送ってきた。おそらくAppleは、機微な情報をもつユーザーは、移行前にiCloudへのバックアップとiCloudとのデータ同期を無効にしておくことを願っているのだろう。

これで中国当局は、Appleの現地パートナーに対して、中国の法手続きに沿ってユーザーデータの引き渡しを要求できるようになった。現地パートナーは(Appleも)この命令に従うほかはない。

Appleの声明は示唆的だ。「iCloudがこうした法の対象になることにわれわれは反対したが、最終的には成功しなかった」と同社はReutersに言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleの中国iCloudデータ移管は海外ユーザーも対象になっていた

iCloudの中国拠点ユーザーのアカウントを、中国のローカルホストに移行するというAppleの計画は、海外で登録されたアカウントも対象になるらしいことがわかり物議をかもしている。

中国拠点のユーザーは、昨日移行について昨日知らされた。Apple 曰く、「この提携のおかげで、中国における iCloud の速度や信頼性を向上していく素地が固まり、中国の法規制にも準拠できます。」

しかし、何人かのユーザーに問い合わせたところ、米国で開設され、米ドルで支払われ、米国のApp Storeアカウントに紐づけられたiCloudアカウントも、中国の提携企業であるGuizhou-Cloud Big Data (GCBD) が運用するデータの対象になることがわかった。

Appleは中国拠点のユーザーに対して自分のデータを削除するオプションをあたえているが、他の場所への保管を選ぶことは許されていない。一部のユーザーはこのデータ移管を中国政府との密接なつながりの兆候であるとして懸念を示しており、GCBDはGuizhou(貴州省)政府管轄企業であることからいっそう不信感を高めている。

Appleは本誌のコメント要求に対して、利用規約サイトを参照するよう答えた。そこにはiCloudアカウントの移行は地域に基づいて行われていると書かれている。

国や地域の設定が中国になっている Apple ID に紐づけられている iCloud サービスの運用が、今回の移管の対象となります。この移管については、お使いのデバイスにメールや通知をお届けしてお知らせします。特に何か対応する必要はなく、そのまま中国で iCloud の利用を継続できます。

2018 年 2 月 28 日以降、中国で引き続き iCloud をご利用になるには、GBCD が運用する iCloud の利用規約に同意いただく必要があります。

しかし本誌が調べたところ、中国以外で登録されたiCloudアカウントも移管の対象になっている例が見つかった。

あるユーザーは、オプトアウトらしきことをする方法を発見した。そのためにはまずiCloudアカウントを中国に切り換え、全デバイスでサインアウトする必要がある。その後、デバイスとiCloudの設定を米国に切り換えてiCloudに再びサインインすれば、そのアカウントは移管の対象にならない(ようにみえる)。

政府管轄の企業がデータ保管に直接関わっていることを懸念する声があることから、オプトアウトは賢明な行動かもしれない。

「最大の疑問で、利用規約に書かれていないのは、果たしてAppleは、中国当局が暗号化されたデータをアクセスする抜け道を要求した時にどう対応するのかだ。現地の法律と規制に基づいて要求に従うのか?それとも現地パートナーであるGCBDにその判断を全面的に委ねるのか?」。検閲監視サイトGreat Fireの匿名ファウンダー、Chalied SmithはTechCrunch宛のメールでそう語った。

このデータ移管について最初に発表されたのは、昨年7月にAppleが中国版App StoreでVPNアプリを禁止する決定を下した直後だった。その後Appleは、これが現地法に準拠するために必要な措置であったことを明らかにした ― 中国はここ数年VPNと戦っていた。しかしCEO Tim Cookは、中国が将来方針を覆すことを望んでいると公の場で語った。

新たな政策に関連して非中国ユーザーの扱いに苦労しているIT企業はAppleが初めてではない。LinkedInは、中国でサービスを開始する際に中国ユーザーのコンテンツに制限を加えたが、その対象には中国で利用されている海外アカウントも含まれていた。同様に、海外コンテンツが中国ユーザー向けに検閲されている例はほかにもあった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、10ドル/月のiCloud容量を倍増、2TBに――家族共有も追加

AppleはiCloudのストレージ容量を料金据え置きで2倍にした。今回のWWDCデベロッパー・カンファレンスでは大量の発表があったために重要な情報がいくつか埋もれてしまった。これもその一つだ。AppleはiCloudの料金体系を変更し、月額9.99ドルのプランの契約者に対し従来の2倍の容量を提供する。この容量は写真、ビデオ、音楽、バックアップ、その他多様に利用できる。

現在月額9.99ドルで提供されているのは1TBだが、これが2TBとなった。

Appleが発表した料金表によれば、6月5日以前に1TBのプランを契約した場合、容量は自動的にアップグレードされて2TBとなる。

残念ながらAppleは安いプランや新規ユーザー向け無料プランのオンライン・ストレージ容量は変更しなかった。

ユーザーがiCloudにサインアップした場合に自動的に付与される無料ストレージはわずか5GBのままだ。iCloudの有料プランでは従来どおり月額0.99ドルの50GBプラン、月額2.99ドルの200GBプランが引き続き利用できる。

ただし、Appleの追加発表によれば、 月額2.99ドル、9.99ドルのプランのiCloud契約者に提供されるサービスは拡充された。

200GBまたは2TBのiCloud契約者はストレージを家族と共有できることになった。これは人数の多い家族にとって非常に有利となるだろう。これまでユーザーは家族であっても個別にiCloudプランの契約を行う必要があった。

ただし家族共有はiOS 11及びmacOS High Sierraで可能となる。どちらも一般公開はこの秋の予定だ。しかし月額10ドルで2TBのプランは今日(米国時間6/6)から現行のデバイスおよびOS上で利用可能となっている。

〔日本版〕Appleの日本サイトのiCloudの料金表は現在(6/7)「2TB:¥2500」のままだが、英語版では「2TB: ¥1300」に改定ずみとなっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

エマ・ワトソンのプライベート写真が流出

エマ・ワトソン、アマンダ・サイフィールドなど、ハリウッド女優たちのプライベート写真が4chanとReddit上にポストされたようだ。複数のハリウッド女優のヌード写真が流出した「The Fappening」と呼ばれる2014年の大量リークを彷彿とする事件だ。2014年の事件でプライベート写真をiCloudから盗みとったハッカーのRyan Collins氏は、昨年秋に18ヶ月の有罪判決を受けている

今回流出した写真のなかには、衣装を試着する様子を写した写真ややセクシャルな内容を含むコンテンツが含まれている。複数のポストによれば、エマ・ワトソンの他にも複数の女性たちの写真がリークしたという。

「エマ・ワトソンから盗まれた写真は、衣装の試着を行っている様子を数年前に撮影したものです。これはヌード写真ではありません。私たちはこの件を弁護士に任せる方針で、これ以上のコメントはいたしません」とエマ・ワトソンのスポークスパーソンはBBCによる取材に応えた

2015年、国連でジェンダー・イクオリティについてのスピーチを行ったエマ・ワトソンは、彼女が過去に「ヌード写真を流出する」という脅しを受けていたことを明らかにした。「それがでっち上げであることは知っていました。そのような写真など存在しないことは分かっていたのです」と彼女は語る。「むしろ、その件によって私の決意は固まりました。私はその時、怒りに震えていました。この件で私は激昂し、『だからこそ、私が立ち上がらなければならないのだ!』と思ったのです。ですから、実際のところ、私の気力を失くそうとした人々の試みは失敗しました。むしろ、私のやる気は高まったのです」。

過去に発生したハッキング事件では、フィッシング詐欺の手口が幾度となく利用されている。2016年の大統領選の最中、ヒラリー・クリントン候補の選挙マネージャーだったJohn Podesta氏が被害者となったハッキング事件も同様の手口だ。ハッカーは被害者たちにリンク付きのEメールを送りつけ、その遷移先でログイン情報を入力させる。それによってユーザーのログイン情報が盗み出され、アカウントにあるデータが抜き取られるのだ。

今回のハッキングで利用された手口はまだ明らかになっていない。しかし、木曜日から流出画像がアップロードされはじめた4chanのポストによれば、これらのリーク画像はハッカーたちの画像シェアグループからアップロードされたものだという。フィッシャーやハッカーたちが利用するこの画像シェア用のプライベートグループは、2014年の大量リーク事件にも関与していた。このグループでは有名人たちのヌード画像が通貨のように利用されているという。

そして時折、プライベートグループ内に存在する画像が外部に流出する。それによってハッキングに対する公衆の関心は高まり、事件の調査も始まるのだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

トランプの元選挙参謀の家族のテキストメッセージがハックされ闇サイト上で公開

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トランプの選挙戦とロシアとの関係をめぐる疑問が高まる中、大統領の元側近の少なくとも一人が、DNC的扱い*を受けたようだ。〔*: DNC, Democratic National Committee, 民主党全国委員会; DNC的扱い, ハックされたこと〕

Politicoの記事によると、今闇サイト(dark web)に出回っているデータダンプの中には、Paul Manafortの娘Andreaが送受した28万あまりのテキストメッセージがある。Manafortは2016年の8月までトランプの選挙参謀だったが、ウクライナの親ロシア派たちとの仲が明らかとなって以降、退いた。

そのテキストの中でAndrea Manafortは、彼女の父親の“ウクライナにおける仕事と報酬は法的にも疑義がある”と述べ、彼がウクライナの前大統領Viktor Yanukovycとの関係を通じて蓄積した富を “血で汚れた金(blood money)”と呼んでいる。Yanukovycは現在ウクライナで国事犯として訴追され、ロシアに逃亡している。

このハックはAndrea ManafortのiPhoneのデータにアクセスして行われた、と見られており、そのデータはローカルに保存されるか、またはiCloudのアカウントへシンクされていたもののようだ。Politicoの記事は、ファイルをポストした“活動家ハッカー集団(hacktivist collective)”の名を挙げていないし、自分たちが最初の発見者だとも言っていない。先週のPoliticoの記事は、Manafortがトランプの大統領選に仕えていた間、恐喝されていた、と報じている。これも、今回のテキストと同じWebサイトがニュースソースのようだ。

8月にPaul Manafortは、娘の一人がフィッシングによりハックされたと疑い、Andreaにこう警告したらしい: “お前の姉〔妹?〕がハックされた。今日彼女から来たメールは、‘重要なドキュメント’があった、Googleのスプレッドシートを共有した、と言っている。もちろん、それを開いてはいけない!”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleがiCloudに月額19.99ドルで2TBのプランを追加

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この度、Appleは月々19.99ドルで2TBのストレージを利用できるプランを追加し、iCloudユーザーはストレージ容量をさらに増やすことができるようになった。

念のため簡単に概要を説明すると、iCloudストレージはMacとiOSユーザーが利用可能で、写真やビデオ、ドキュメント、デバイスのバックアップデータ、音楽、メールなどの情報を保存したり、デバイス間で同期したりできるサービスだ。

AppleはさらにiCloud Driveと呼ばれる、Dropboxのようなサービスを提供している。このサービスはiCloudストレージを利用しており、ユーザーはiOSデバイス、Mac、PC間でどんなドキュメントでも同期することができる。Appleは、iCloud Driveを標準サポートしたmacOS Sierraのリリースに向けた準備を進めており、iCloud Driveがデスクトップでも利用できることから、現状の1TB以上のストレージ容量が必要になってくるユーザーを想定し、恐らく今回の2TBのプランを追加したのだろう。

さらに、この大容量ストレージのオプションが追加されたことで、Appleが近々256GBのHDDを搭載した新しいiPhoneをリリースしようとしているという噂の信用性も高まってきた。2TBのオプションが登場する前は、256GBのHDDを備えたiPhoneが登場しても、バックアップ時にこれまでのiCloudストレージのリミットである1TBに達してしまうユーザーが出てくる恐れがあったのだ。

今回追加された2TB以外にも、iCloudには5GBの無料プランのほか、月額0.99ドルの50GBプラン、月額2.99ドルの200GBプラン、そして月額9.99ドルの1TBプランが用意されている。

利用料に関して言えば、Appleの金額は競合他者のサービスとほぼ同じレベルに設定されている。Google Driveの1TBプランは月額9.99ドル(それ以上は月額99.99ドルの10TBプランまで間を埋めるプランは用意されていない)に設定されているほか、Microsoftは、Office 365のプランの一部として1TBのスペースを月額6.99ドルで提供している。さらにDropboxの1TBプランも月額9.99ドルに設定されている。

利用料はどのプラットフォームでもほぼ横一線に並んでいるため、判断の際には、ユーザーにとっての利便性や、保有する複数のデバイス間で使いやすいプラットフォームといった観点しか残されていない。今回のストレージ容量の拡大や、今度のiCloud DriveのmacOSへの統合によって、AppleはついにiOSやMacユーザーが、DropboxやGoogle Driveを解約してiCloudだけを利用するのに踏み切れるほど良いiCloudベースのストレージサービスを構築することができたのかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

AppleのApp Storeがダウン(復旧済み)

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AppleのApp Storeが、モバイル、デスクトップ共に技術的トラブルに見舞われているようだ。

ダウンの報告が上がり始めたのは3:30 pm ET頃からで、Appleのサポートサイトも停止を認めた

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当初はApp Storeだけが機能せず、ユーザーはアプリのダウンロードや検索ができなくなった。App Storeを見に来たユーザーは直ちに、「現在iTunes Storeはこの購入を処理できません」と言われた。

その後、Apple Music iCloudeの機能もダウンしていることが複数報告された。

Screen Shot 2016-06-02 at 1.56.14 PM

そして今、それ以外のAppleサービスもいくつかトラブルに遭遇している。Apple Music、写真、Apple TV、iPhoneを探す、iTunes in the Cloud等のiCloudサービスだ。

言い換えれば、今はパソコンやiPhone上で何か重い作業(ソフトウェアアップデート、復旧、バックアップ等)をする時ではないかもしれない。

on Twitterによると、最も広い範囲で起きているトラブルは、App StoreとApple Musicだ。

Appleのサポートは、この問題を認識しているとツイートしている:

本誌はAppleに連絡を取っており、進展があり次題報告する予定。

アップデート(5:30 pm ET/ 6:30 am JT):一部のサービスは復旧している。しかし、App Storeは今もダウンしている。

【日本語版注:日本時間7:50現在App Storeは復旧しているもよう。iCloud関連サービスに一部不具合が残っている。こちらで状況を見ることができる

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 9.3へのアップデートが途中で止まってしまった古い機種のユーザーにAppleが対策を提供…最新のサポート記事で

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古いデバイスのiOSユーザーの一部が、9.3へのアップデートで思わぬトラブルに遭遇しているらしい。アップデートに際してApple IDとパスワードを入力するのだが、それらは最初にそのデバイスをセットアップしたときのでないといけない。あとから変えたIDやパスワードでは、だめなのだ。

ID/PWが違うと、アップデートは途中で停止し、そこから先へ進めない。

Appleは本誌TechCrunchにこんな説明をくれた:

“一部のケースでは、顧客がパスワードを思い出せないとデバイスは不活状態になり、正しいパスワードを入力するまでその状態を保つ。そのような古いデバイスに関しては、一時的にアップデートを控えている”。

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この問題が生ずるのは、iPhone 5SまでとiPad Airまでの機種の一部だ。“古い”ではなくて、“新しくはない”と言うべきだね。たぶん今でも多くの人たちの現用機だから、アップデートを待たされる人が多いだろうな。

Appleは、この問題を修復するためのアップデートのアップデートを“数日後”にリリースするそうだ。でも、今すでに、停止した画面を見て途方に暮れている人は、この最新のサポート記事に書いてあることを、試してみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleはインフラストラクチャ多様化の一環としてGoogleのCloud Platformを使用か

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今日(米国時間3/16)飛び交っている噂によると、Appleは同社のクラウド事業の一部をAWSからGoogleのCloud Platformに移しつつある。本誌も独自に調べてみたが、確かにAppleはiCloudのストレージの多様化に努めているようで、その事業用としてGoogleも利用するようだ。

これは、いちばん控えめに言っても、Googleにとってはまた一つの大勝利で、AWSにとっては敗北だ。これまでも、Dropboxは合衆国におけるストレージ事業の相当量をAWSから自社内へ移したし、Spotifyはそのビジネスの少なくとも一部をAWSからGoogleへ移した。

これまでの試合経過を見ると、今月はGoogleにとってとくに良い月だった…とりわけ、同社のクラウドビジネスの新しいトップDiane Greeneにとっては。SpotifyやAppleのような有名企業が顧客なら、そのほかのエンタープライズ顧客もますますGoogleに魅(ひ)かれるだろう。GoogleのCloud PlatformはGoogle自身のデータセンターの技術がベースだが、しかしそのことはこれまで、AWSやMicrosoftのAzureに対する有利な競合要因になっていない。AWSには古顔の有利性があり、Azureの背後にはMicrosoftの強力な営業力とハイブリッドクラウド技術への特化がある。ただしAzureは、バックにいくら強力なMicrosoftがいても、クラウドビジネスではずーっと後方の二位だ。

まだ、プラットホームの移行に関するApple自身の意思決定の内容は不明だ。AWSやGoogleも、この件に関しては口をつぐんでいる。

某匿名情報筋によると、Appleは今確かに、複数のパブリッククラウドベンダ、中でもとくにMicrosoft AzureとGoogleを、自社のオプションとして検討している。しかしまだ、最終的な意思決定は行われていない。、なおAppleはすでにiCloudサービスやメディアのサービングにおいて、AzureとAWSを使っている。

要するに事態が本当に(今日の噂どおりに)‘AWSからの離脱’なのか、その辺も明確でない。ただしAppleが、クラウドのサプライヤーのポートフォリオの中身を多様化しようとしていることは、確かなようだ。

状況のもうひとつの側面として、今Appleはオレゴン州プラインビルのデータセンターを拡張中であり、合衆国とヨーロッパで新しいデータセンターも作るらしい。そして、これに今回の話が絡むのなら、AWSからGoogleへ、Googleからさらにプラインビルへ、という線はないだろう。新しいデータセンターの竣工を、単純に待つだろうから。

もしもAppleが、単純にインフラストラクチャの多様化を目指して、これまでのAzure、AWS、および自社データセンターに加えてGoogleも使う、ということなら、無理のない線だ。また、AppleがGoogleのクラウド上の特定のサービスを使うつもりなら、データ分析プラットホームBigQueryあたりが、ねらい目だろう。

われわれにとって既知の事項のひとつは、Akamaiの最近の決算報告だ。Akamaiはその中で、同社の最大のクライアントのうちの2社が、多様化しつつある、と言っている。“過去数年間にわたり、中でもとくに弊社の最大の二つの顧客 が、Akamaiの全体的な売上の約13%を占めてきた”、とAkamaiのCEO Tom Leightonが述べている。“2016年を展望するならば、これら二つのアカウントが依然として弊社の最大のメディア顧客であり続け、弊社の総売上の約6%に貢献するだろう。貢献率のこの7ポイントの変化は、彼らのDIY努力の増加がその原因であり、それは、今後の2四半期における、低い前年比売上増加率が予想される主な理由でもある”。

Akamaiの最大のクライアントがAppleであることは衆智だから、上の言葉は、AppleがCDN(Content Delivery Network)事業の一部も自社化しようとしていることを、意味している。

Googleは来週サンフランシスコで、大規模なクラウドイベントGoogle Nextを開催する。もしも(←これは確かにビッグな“もしも”だが)同社が、同社の新しい顧客について何かを発表するつもりなら、それはたぶん、このイベントにおいてだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Microsoftのオープン化さらに進む―iOS版OfficeからiCloud、Boxへのアクセスを提供

Microsoftは、最近のDropboxとの統合に続いて、今日(米国時間2/17)、Officeソフトと新たなサードパーティーのクラウドサービスとの連携を発表した。手始めとして、iOS版OfficeがiCloudとBoxに直接アクセスできるようになる。これはOfficeのファイル選択機能とiOSのクラウド上に保存されたファイルにアクセするス機能を連携させることによって 実現された。

Microsoftは 公式ブログの記事で、「OfficeユーザーはOfficeアプリ内からサードパーティーのクラウド上のファイルを直接開き、編集し、保存することができるようになったことを歓迎するだろう」と述べた。Microsofによれば「このアップデートは最初にiOSに適用されるが、同様の機能は今後Windows 10アプリ全般、さらにはAndroid版Officeにも提供される」という。

最近Microsoftはサードパーティーのサービスのサポートに強い意欲を見せている。伝統的にMicrosoftはクローズドな自社のエコシステムにユーザーを囲い込もうとする戦略の代表と見られてきたが、この点は 大きく変わった。たとえばMicrosoftは昨年後半にiOS版Officeを、今年に入ってiOS版、Android版Outlook をローンチしている。現在MicrosoftはiOSとAndroidアプリを合計100種類も提供中だ。

またMicrosoftは新しくクラウドストレージ・パートナー・プログラムを発足させた。これはサードパーティーのクラウドストレージのプロバイダーが自身のアプリとOffice365とを直接連携させることができるゆにする。これによりユーザーはウェブ版Officeからサードパーティーのクラウドストレージのファイルを呼び出し、編集し、保存できるようになる。このプログラムの当初のパートナーにはBox、Citrix、Salesforceなどが含まれるが、他のプロバイダーもこちらから参加を申し込める。

有力クラウドストレージ・サービスの中ではGoogleが提携に含まれていないが、Google Driveの生産性ツールはOfficeの直接的ライバルということなのだろう。

一方、BoxのCEO Aaron LevieはTwitterでMicrosoftの動きを「オープンさを新段階に進めたもの」とし、その原動力となっているMicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラを賞賛している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、セレブのヌード写真流出に関してiCloudへの不正アクセスを認める―システムのハッキングは否定

ジェニファー・ローレンスら100人前後の女性セレブの ヌード写真がインターネットに流出した事件ついて、Appleが公式声明を発表し、iCloudストレージ・システムに何らかの脆弱性があったことが原因ではないかという推測を強く否定した。ただしAppleはシステムのセキュリティーが破られたことはないとしたものの、一部のユーザーのアカウントがフィッシング、パスワードや「秘密の質問」の答えを推測するなどの一般的な方法によって不正にアクセスされた形跡があることは認めた。

Appleの声明の全文は以下のとおり。

カリフォルニア州クパチーノ(BUSINESS WIRE) 一部のセレブの写真の流出に関して、われわれの調査結果をアップデートする。ユーザーのプライバシーとセキュリティーはわれわれの最大の関心事であるので、この憎むべき盗難に気づくと同時に全力で調査を開始した。40時間に上る調査の結果、一部のセレブのアカウントが不正にアクセスされた形跡があることを発見した。その方法はユーザーを個別に標的としたパスワード推測、「秘密の質問」の答えの推測など、これまで無数に繰り返されてきた伝統的なものだった。いずれのケースでもiCloud® やFind my iPhoneを含むAppleのシステムそのものへのハッキングではなかった。われわれは捜査当局と協力して犯人の身元の割り出しに当たっている。

こうした被害を防ぐため、強いパスワードと2ステップ認証を利用するよう勧める。詳細いついてはこちらのウェブサイトを参照。 http://support.apple.com/kb/ht4232

要するにiCloudのアカウントの一部が不正にアクセスされたが、それはAppleのシステムの脆弱性によるものではなかった、ということだ。不正アクセスの手口は個人ごとにさまざまな情報を収集してパスワードを推測するなどきわめて古典的なものだった。

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ジェニファー・ローレンスのヌード写真はなぜ流出したのか―ハッカーから身を守るには?

すでにご存知だろうが、ジェニファー・ローレンス、アリアナ・グランデ、ビクトリア・ジャスティス、ケイト・アプトンら100人前後の女性セレブのヌード写真がインターネットにリークした。リーク元はiCloudアカウントらしく、まず4Chanでインターネットに公開され、続いてあらゆる場所に拡散した。iCloudは写真、メール、連絡先その他の情報を自動的にクラウドにバックアップし、同じユーザーが利用するAppleのデバイス間で同期を行う。ジェニファー・ローレンスはリーク写真が本物だと認めた。他の写真の多くも本物らしい。

匿名のハッカーは画像を最初に4Chanに投稿し、iCloudのアカウントから盗んだものだと主張した。ハッカーはPayPalとBitcoinによる寄付を募ったが、集まったのは0.2545 BTCに過ぎなかった。この寄付は次のアドレスから確認できる。 18pgUn3BBBdnQjKG8ZGedFvcoVcsv1knWa

iCloudそのもののセキュリティーが破られたとは考えにくい。しかしインターネット・セキュリティー全般をもう一度チェックする機会として、セレブ写真のハックがどのように行われたか考えてみよう。

マスコミ

メインストリームのメディアは「スマートフォンがハックされた」と報じている。しかしマスコミの使う「ハック」という単語はその内容が非常にあいまいだ。ローレンスは以前、「私のiCloudは『バックアップしろ』って言うんだけど、どうしたらいいか分からない。自分でやってくれればいいのに」と語っていたからiCloudを利用していたことは確かだ。画像のメタデータからするとリーク写真の大部分はAppleのデバイスで撮影されたもののようだ。.

「ハック」の内容

iCloudが ハックされたという記事があるが、Appleからはもちろん確認されていない(この可能性については後述)。iCloud自体のセキュリティーが破られたという可能性は低いが、ハッカーが特定のセレブ・ユーザーを対象にパスワード攻撃、ソーシャルエンジニアリング攻撃、「パスワードを忘れた場合」攻撃、ないしその組み合わせを仕掛けたということは考えられる。

メールアドレスとパスワードの推測

ジェニファー・ローレンスはTimeの記事で「自分のメールアドレスにはキーワードが含まれている」と語った。これは賢明な発言ではない。いずれにせよメールアドレスがわかれば偽のiTunesストアにおびき寄せるようなメールを送ることができる。被害者は偽のページにパスワードを入力してしまう。Guardianはこのようなフィッシング攻撃がリークの原因ではないかと推測している。

標的の生年月日と「秘密の質問」の答えを知っていればAppleシステムの「パスワードを忘れた場合」を使って新しいパスワードを設定できる。セレブの場合、プライベートな情報が大量に出回っているので、「秘密の質問」の答えが推測できてしまう可能性は十分にある。

iCloudのセキュリティー対策

しかしiCloudにアクセスする場合、Appleはいくつかのセキュリティー対策を施している。ユーザーが新しいApppleデバイス(OSXまたはiOS)からiCloudにアクセスした場合、iCloudはユーザーのメールアドレスに新しいデバイスからのログインがあったと通知する。またiCloudアカウントが設定されているすべてのAppleデバイス(iPhone、iPad、Mac)に同じメッセージが送られる。

もしユーザーが新しいデバイスからログインしたことがないなら、その通知を受け取ったユーザーは「ハック」されていることに気づくはずだ。メッセージは新たなログインと同時に送信されるから、すぐに気づいてパスワードを変更すればハッカーが30日分の写真をダウンロードする時間はないかもしれない。

ブルートフォース攻撃

もうひとつパスワードを手に入れる方法はランダムにパスワード入力を繰り返すブルートフォース攻撃と呼ばれるものだ。スクリプトによるiCloudアカウントへのブルートフォース攻撃は理論的には可能だ。

Next Webの記事によれば、最近、悪意あるユーザーがiCloudにブルートフォース攻撃を仕掛けるPythonスクリプトをGithub(その後Hacker Newsにも転載)にアップロードしたという。これはFind my iPhoneサービスの脆弱性を利用したものだったが、Appleはすでにこの脆弱性を修正ずみだという。このスクリプトが今回のリークの原因かどうについてはまったく情報がない。

その他の可能性

上記以外にもリークの原因はさまざまに考えられる。Androidで撮影されたらしい写真もあるのでリーク元はすべてがiCloudではないかもしれない。セレブのWiFiが盗聴されたのではないかという説もある。リークは往々にしてアシスタント、ボディーガードなど身内の人物が手を貸している。デバイスを紛失したり盗まれたりすればアカウントにアクセスされてしまう。。

2ステップ確認を使おう

もっとも効果的なのはiCloudの2ステップ確認(Googleの場合は「2段階認証」)を有効にすることだ。新しいデバイスからログインする際に、ユーザーはパスワードと同時に指定したモバイルデバイスに送信される確認コードを入力しなければならない。つまりハッカーはパスワードを知っても、確認コードを知らなければログインできない。Apple、Googleだけでなく、ほとんどの主要サービスが2段階認証をサポートしている。

またパスワード再発行の際に必要になる「秘密の質問」を「ペットの名前」のような見え透いたものにすることを止める必要がある。qwertyとか123456といった馬鹿げたパスワードを使わないのももちろんだ。

それでもまだ心配なら、設定を開いてiCloudへの写真の自動バックアップをオフにしておくことだ。

これが初めてではない

セレブのプライベート写真がリークしたのはこれが初めてではない。2011年にも大勢のセレブの写真が流出した。犯人のChristopher Chaneyは単なる推測でパスワードを得てメールアカウントに侵入していた。Chaneyは裁判で懲役10年を宣告された。しかしこうした事件でハッカーが逮捕されることはめったにない。ユーザーは結局、自分で身を守るしかない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


AppleのiCloudに対する新しいアプローチは、全員を幸せにする

先週のWWDC基調講演で、AppleはCloudKitを発表した。これは、アプリ開発者がAppleのiCloudを「事実上フリー」に使える開発フレームワークで、これまで以上にモバイルアプリでの利用が簡単になる。

今日(米国時間6/6)午前、QuartzのDan Frommerはこれを、ようやくAppleがクラウドを「モノにした」ことを示す兆候のひとつだと言った。

しかしそれは、AppleがiOSおよびMacデベロッパーの懸念をこれまでになく真剣に受け止めている証しでもある。昨年、本誌のMatthew Panzarinoが、iCloudsは事実上2つあると書いた。一つは巨大で概ね信頼のおけるインフラストラクチャーで、Appleが自身のアプリを載せているもの、もう一つは、デベロッパーが最初のバージョンのiCloudで手渡された寄せ集めのネットワークや同期のプロトコルだ。

Apple自身は、同じテクノロジーを使っていなかったため、例えばCore Data同期等の機能で一般iOSアプリが遭遇するようなトラブルを経験したことがなく、問題を真剣に捉えてこなかった。Panzarinoがこう書いている。

望むらくはAppleが自社アプリでiCloudのデベロッパーAPIをもっと使うことだ。会社が自社の機能を内部で使うことはドッグフーディングとも呼ばれ、iCloudのような複雑なシステムでは特に、成熟と安定を確かめる優れた方法た。現在Appleは、Core Data同期機能を、iTunes Trailersアプリでしか使っていない。これは多くのビデオを配信するが決して複雑なアプリではない。AppleはこれらのAPIをあまり使っていないために、デベロッパーたちが出くわす問題を体験していない。

その結果、多くのデベロッパーは自身のアプリでiCloudを使うことを諦め、自前でクラウド同期を行ったり、Amazon、Dropbox、Google等のライバルを統合している。

Appleはそれを変えたがっているようだ。Andreessen Horowitzのアナリスト、Benedict Evansは水曜日(6/4)に、AppleはiOS 8で数多くの魅力的なクラウドベース機能を披露した ― そしてデベロッパー全員が使えるCloudKitフレームワークを構築した、と書いた。

Appleがウェブ(URL)だけでなく、クラウドを大切に思っていることがわかる。これはGoogleとは対照的で、あちらは完全に逆のアプローチを取っている。Googleにとってデバイスは無能な容器にすぎず知能はクラウドにあるが、Appleにとってクラウドは単なる無能なストレージであり、デバイスが知能のための場だ。そのために、全く新しいAPIセット、CloudKitを使り、デベロッパーがそれを実行することを可能にした。そして写真アプリの開発では、(おそらく初めてと思われる)ドッグフーディングを行っている。

誰もが利用できるフレームワークの上に作られた機能は、iOS 8の新しい写真編集ツール群だけではない。同社は他にもKeynote、Safari、メール、マップ、連絡先、メモ、およびリマインダーの「ハンドオフ」機能(iPhoneのMacの間でやりかけの作業をスムーズに継続できる)が、サードパーティーデベロッパーが利用できるものと同じ公開APIの上に構築されていると言っている。

Appleとサードパーティーデベロッパーが同じ条件で開発できることは、全員の利益だ。Appleは、自社アプリの水準を守るためにも、今まで以上にデベロッパー向けフレームワークの品質向上に注力するようになり、デベロッパーも「安心して動く」便利なクラウド部品を使うことに尻込みしなくなる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、iCloud版iWorkをアップデート。コラボレーション、プリント、フォルダーを追加

Appleは今日(米国時間11/14)、iCloud版iWorkを改訂し、以前開発中であると発表していた機能をいくつか追加した。中心となるのは、コラボレーション用のツールで、iCloudユーザーにGoogle Docsの優れた代替手段を提供することを目的としている。

iCloud上の、Numbers、Keynote、およびPagesがいずれもアップデートされ、現在iCloud.comで利用できる。変更点はアプリ毎にやや異なるが、概ね共通だ。コラボレーション機能の一つに、現在文書を編集しているユーザー名のリストがある。リスト中の名前をクリックするとその人が編集している箇所にジャンプする。コラボレーターが画像を移動したり再フォーマットする様子もリアルタイムで見ることができる。

Appleによる新機能のリストはこちら:

iCloud版Pages、Numbers、およびKeynote、各ベータ共通:

  • コラボレーター・リスト:現在文書を編集中のコラボレーターを一覧する。
  • コラボレーター・カーソル:文書にいる全員のカーソル位置と選択範囲を表示する。
  • コラボレーターにジャンプ:コラボレーター・リストの名前をクリックすると、その人のカーソル位置にジャンプする。
  • コラボレーション・アニメーション:コラボレーターが画像や図形を移動する様子をアニメーションで表す。
  • プリント:ツールメニューから文書を直接プリントする。
  • フォルダー:文書をフォルダーにまとめる。

iCloud版Numbersベータ:

  • シートの並べ変え:ブラウザー内でスプレッドシート中のシートの順番を、入替える。
  • リンク:HYPERLINK関数てリンクを作る。

iCloud版Keynoteベータ:

  • スライドのスキップ:再生中にナビゲーター中のスライドを右クリックしてスキップする。

新しいiCloud版iWorkで文書を開くと、ファイルが変換されるという警告が出ることがある。文書をコピーするか、オリジナルを変換するかを選択できる。変換した場合、新しいフォーマットと非互換の部分を一部失う可能性がある、とAppleは注意している。

もちろんこの新フォーマットは、AppleによるOS XとiOS 7を含む全プラットフォームを横断するiWorkアップデートの一環だ。これで統一が完了し、いくつか機能の欠けているものはあるが、新アプリの足並みが揃った。Appleは最近、一部ユーザーからの批判に答えて、今後数ヶ月のうちにiWorkの機能を一部復活させると発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Yコンビネーター出身のLoomは、より良いiCloudを目指す

Yコンビネーター出身写真共有サービスPopsetは、スタートしてわずか2月後に、自分たちが間違った問題を解こうとしていることに気付いた。ユーザーはグループ内で写真を共有したいのではない。必要なのは様々なプラットフォームやサービスを横断してフォトライブラリーを整理・管理するためのツールだ。そこで方向転換を決断したこの会社は今日(米国時間5/23)新サービスを発表した。Loomは、クラウドストレージと同期のサービスで、iCloudを置き換える改善版だ。

「ユーザーからの機能要望やフィードバックを聞いて気付いた」とPopset改めLoomの共同ファウンダー、Jan Senderekは語る。1ヵ月間に何百人ものユーザーをインタビューした結果、ファウンダーたちはユーザーが何を望んでいるかの理解を深めた。人々は彼らに、写真を管理するための手順のひどさを訴えた。iPhoneから外部ディスクにバックアップを取るためにiTunes経由で同期しなければならないこと、携帯デバイスやMacBookのSSDドライブの貴重なスペースがたちまち減っていくこと等々。

「間違っていることが多すぎるが、解決方法はある意味でわかり切っていた。全部をクラウドに入れて、全部のデバイスからアクセスできるようにすればいい」とSenderekは言った。

それは、もちろんApple iCloudaの約束だ。しかし、その通り働いているようには見えない。

ここ数ヵ月間、AppleユーザーやデベロッパーはiCloudに益々腹を立てるようになり、難しくてバグが多くて一般ユーザーにわかりにくいと言っている。

「みんなiCloudを正しく理解していない。フォトストリームがどういうもので、どういうしくみなのかも理解できない。むしろ問題を悪化させている」とSenderekは説明する。フォトストリームは最新1000枚の写真をデバイスに保存し、独立したアルバムのように見えていることも一部ユーザーを混乱させている。

共同ファウンダーのPhilipp WeinDaniel Wagnerも含め、チームは決めるべき選択肢に気付いた。Popsetに倍賭けするか、それとも全く新しいサービスでユーザーの問題を解決するか。

彼らは後者を選んだ。

Popsetのユーザーは今月初めに、同サービスが6月に終了することを知らされ、これまでに共有した写真の .zip ファイルが提供された。

新サービスのLoomは、写真,ビデオをすべてクラウドに送り込むことによって、カメラロールを空にしてディスクスペースを取り戻す。内蔵の写真アプリを置き換えるべく作られたLoomは、高度な技術によって使用しているデバイスのサイズに応じて写真やビデオをキャッシュする。例えば、16GBのiPhone 5で高解像度写真を撮った時、小さな画面で見たり友達と共有したりする時に、最高解像度は必要ない。

Loomはネットワークにつながっていない時でも使える ― Appleの写真アプリも同じ。オフラインで行ったことは、デバイスが再びつながった時にすべて同期される。アルバム作成と共有に関してはPopsetの旧機能もサポートしている。

これもiCloudと同じく、Loomに保存されたデータはユーザーの全デバイスで利用できる。デベロッパー用のAPIも提供される。

Loomは当初、iPhone、iPad、Mac、およびウェブのみで利用できるが、Androidにもこの技術を適用する計画で、その際はさらに深くオペレーティングシステムと融合する予定だ。また、写真とビデオは始まりにすぎない。長期計画では、文書、音楽、音声、テレビ、映画などもサポートする。

Loomは多くの人が抱える問題の解決策を提供するが、現在の予定通りフリーミアムの道を選ぶなら、写真の同期とストレージに関しては価格競争力のある数多のライバルと戦うことになる。Facebook、Google、Flickr、さらにはShutterflyも写真アップロード(自動アップロードも)やホスティングを、完全無料かそれに近い設定で提供している。

しかしLoomは、もう一つ興味深い収益化方法を考えている。もしユーザーが自分の全写真アーカイブをダウンロードしくなったら、ダウンロード用のリンクに加え、有料オプションとして、データの入った外付けハードディスクをユーザーに送る。

ただし価格の詳細は未定だ。

Loomは1ヵ月以内をめどにプライベートベータを開始する。TechCrunch読者はここでサインアップできる。

サンフランシスコ拠点のスタートアップは現在社員が8名で、Popsetのスタート後間もなくLoomのための資金調達を済ましている。追加のシードラウンドも近く完了する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi)