アークエッジ・スペースがJAXA「『⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」委託先に選定

アークエッジ・スペース、JAXAの「『⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」の委託先に選定、コンソーシアムにて開発計画を検討

アークエッジ・スペースは1月11日、JAXAの公募型企画競争(コンペ)「『⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」の委託先に2021年12月22日に選定されたこと、同時にKDDIや東京大学などとコンソーシアムを組織し、月探査のための測位・通信システムの総合アーキテクチャーなどの開発検討を行うことを発表した。

アークエッジ・スペースは、超小型衛星の製作運用などを行う東京大学発の宇宙企業。コンソーシアムのメンバーは、アークエッジ・スペースの他、ispace、AAI-GNSS技術士事務所、清原光学KDDIKDDI総合研究所東京大学大学院工学系研究科三菱プレシジョンの7団体となっている。そこで、2022年1月初旬から3月25日まで、月探査の基盤となる測位・通信システムの総合アーキテクチャー、月測位衛星システム、月と地球を結ぶ超長距離通信システムなどの開発計画を検討する。これを通して、国際的な技術調整の場で提案できるアーキテクチャーの設定や、そのアークテクチャーに必要なキー要素技術の研究開発を加速するという。

アメリカが中心となって進められている国際宇宙探査計画「アルテミス計画」の中で、日本は測位や通信といった基盤を「早期に整備し、リードしていく」ことが求められているとのこと。産官学連携でスピーディに技術開発や実証を推進し、「日本の持続的な月・月以遠の深宇宙探査や月面産業の構築に貢献していきます」とアークエッジ・スペースは話している。

KDDI、最新の映像符号化方式H.266|VVC対応リアルタイムコーデックを用いた4Kおよび60fpsの映像伝送に成功

KDDI、最新の映像符号化方式H.266|VVC対応リアルタイムコーデックを用いた4Kおよび60fpsの映像伝送に成功

KDDI総合研究所は12月23日、今もっとも新しい映像符号化方式の国際標準であるH.266|VVCに対応したリアルタイムコーデックシステムを使った、12Mbps、60fpsでの4K映像の伝送実験を成功させた。現行のビットレートの半分以下のビットレートに圧縮しても、安定した映像品質が維持できることが確認されたという。現在の4K放送は60fpsというフレームレートで行われているが、このシステムでは、それに匹敵する映像の伝送も可能であることがわかった。

VVCは、2020年7月に国際標準化機関であるITU-TとISO/IECによって規格化されたばかりの技術。総務省は、地上デジタルテレビジョン放送高度化のための映像符号化方式のひとつとして採用を検討している。現在、インターネットの動画配信で広く使われているH.265|HEVCの2倍の映像圧縮性能があり、低いビットレートでも高画質が楽しめるようになる。また60fpsというフレームレートが実現するため、スポーツ番組のような高速なシーンの再現性も高くなる。

今回の実証実験では、2021年12月21日、大阪の関西テレビ放送から東京のKDDI research atelierへネットワーク回線を経由して映像を伝送した。そこで、ビットレート12Mbps、フレームレート60fpsでの4K映像伝送に成功。ここでは、高速化処理と並列化処理の改善を施したマルチコアCPUプラットフォーム上でVVCエコーダーを実現し、さらに入力映像に応じた適切な分割サイズと形状を、フレームレートを含む入力映像の事前解析で決定し、符号化処理を最適な1種類のみで完了させるという工夫が加えられた。

実験に協力した関西テレビ放送放送推進部の並川巌氏は、なめらかな動きが再現され、4K解像感とともに被写体がより自然な動きになっていると評している。さらに「とくに動きの良さがわかりやすい映像素材を提供しており、60fpsならではの顕著な効果」があったとも話している。今後は8Kも含めた、120fpsなどの高いフレームレートの映像への対応を視野に、処理速度の改善を進めるとのことだ。

30日定額5000円で自宅2キロ圏が乗り放題、KDDIとWILLERが複数ユーザーの相乗りサービスmobiを共同提供

30日定額5000円で自宅2キロ圏が乗り放題、KDDIとWILLERが複数ユーザーの相乗りサービスmobiを共同提供

KDDIとWILLERは、エリア定額乗り放題サービス「mobi」を共同提供します。新設の合弁会社「Community Mobility」を通じて提供し、同社にはWILLERが51%、KDDIが49%出資します。

「mobi」は、自宅から半径2km圏が乗り放題となる複数ユーザーの相乗りサービスです。保育園やスーパーといった自宅近辺の回遊需要をターゲットとします。

アプリ(Android版iOS版)から配車をリクエストすることで利用可能。地図上のピンをタップするだけで乗降地を設定でき、ドライバーと電話やチャットでの連絡も可能。車両の現在地もアプリの地図上に表示されます。30日定額5000円で自宅2キロ圏が乗り放題、KDDIとWILLERが複数ユーザーの相乗りサービスmobiを共同提供

提供エリアは東京都渋谷区・愛知県名古屋市千種区・京都府京丹後市で、2022年には東京都豊島区でも提供予定。また、さらなるエリア拡大も予定します。30日定額5000円で自宅2キロ圏が乗り放題、KDDIとWILLERが複数ユーザーの相乗りサービスmobiを共同提供30日定額5000円で自宅2キロ圏が乗り放題、KDDIとWILLERが複数ユーザーの相乗りサービスmobiを共同提供

料金は30日定額プランが5000円で、同居家族は6人まで、1人あたり500円追加で登録可能。また大人300円、小学生以下150円の1回乗車プランも用意します。30日定額5000円で自宅2キロ圏が乗り放題、KDDIとWILLERが複数ユーザーの相乗りサービスmobiを共同提供

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

福岡市がワクチン接種証明による特典を提供し経済復興支援の検証を開始、感染拡大防止と経済活動の活性化を目指す

福岡地域戦略推進協議会(FDC)、KDDIauコマース&ライフ(auCL)、ミナケアは11月18日、福岡県福岡市において、ワクチン接種証明による経済復興支援の検証を目的とした実証実験を行なうと発表した。期間は11月18日から12月31日まで。

現在、新型コロナウイルス感染症の感染状況は下降傾向にあるものの、将来の再拡大の可能性に備えて引き続き警戒が必要な状況にある。一方、対面型サービス業を中心に依然集客が厳しい商業施設の活性化が課題となっている。ワクチン接種証明を活用することでその両立を図ることができるのか、今回の実証実験によって検証する。

同実証実験の内容は、KDDIとauCL運営の総合ショッピングサイト「au PAY マーケット」から福岡市を中心とした対象店舗(11月18日現在で18店舗。随時拡大予定)の事前購入型飲食店チケットを購入したうえで、当日店頭でワクチン接種証明を提示すると、ワンドリンクサービスやデザートサービスなどの特典を受け取れるというもの。店舗の検索や予約はau PAY マーケットの特集ページより行なえる。

またワクチン接種の証明は、福岡市がワクチン接種管理アプリとして利用しているミナケア製「Health Amulet」(ヘルスアミュレット。Android版iOS版)の活用を推奨している。

FDCは、同実証実験で得られた結果を福岡市における経済復興支援策の立案に活かしていくとのこと。実証実験においてKDDIとauCLはau PAY マーケットの運営とワクチン接種証明の提示による特典付き商材の提供を行なう。ミナケアではHealth Amuletの運用、接種記録機能の同実証実験向け提供を担う。さらにKDDI、auCL、ミナケアの3社は、今回の実験で得られたノウハウを基に、感染拡大防止と経済活動活性化の両立を目指す他の地域・自治体への展開を視野に入れ連携を強化していく予定。

Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化

PocketRDが3DCGデータの二次流通・二次創作が可能なブロックチェーン活用サービスのβ版公開

Pocket RDは、シードBラウンドにおいて、第三者割当増資による4億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、リード投資家のKDDI Open Innovation Fund 3号(グローバル・ブレイン)、また講談社、大日本印刷(DNP)、SMBCベンチャーキャピタルが運営するSMBCベンチャーキャピタル6号投資事業有限責任組合。これにより、同社の資本業務提携先はスクウェア・エニックス、KDDI、講談社、大日本印刷の計4社となった。

調達した資金は、アバターの自動生成・編集システム「AVATARIUM」と、ブロックチェーン技術を活用したNFT 3DCGマーケットプレイス「Pocket Collection」の開発強化にあてる。また、資本提携先のKDDI、講談社、大日本印刷との業務提携による事業推進強化を行う。

すでにKDDIとは事業連携を開始しており、AVATARIUMスキャナーをGINZA456 powered by KDDIやau Style SHIBUYA MODIなどへ設置、オリジナルアバターと「バーチャル渋谷」が連携させた。「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021 ~Fun for Good~」においてコラボレーションを行い、ユーザー自身をデフォルメしたアバターや、有名キャラクターの衣装を提供し、オリジナルアバターでバーチャルハロウィーンを楽しめるようにした。

今後は、アバター生成技術やブロックチェーンを活用したマーケットプレイスをau版メタバースで活用してもらい、リアルとバーチャルが連携した「バーチャルシティ」でユーザーだけのオリジナルアバターで楽しめる体験や、生活者自身のデジタルデータを両社で協力し生み出すという。

アバターの自動生成・編集システム「AVATARIUM」

AVATARIUMは、撮影から用途に合わせたアバターをすべて同時に自動生成することを可能とし、外部環境へもシームレスなエクスポートを実現するという。エクスポート時の対応ファイル形式は、OBJ、FBX、PLY、glTF、VRMを実装。特殊なアバターを活用するメタバースの対応も完了しており、今後も業界ニーズに合わせて順次機能追加するとしている。Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化

ブロックチェーン技術活用のNFT 3DCGマーケットプレイス「Pocket Collection」

Pocket Collectionは、ブロックチェーンを活用し、3D技術を活用したアートワークなど、デジタル創作物全般の大量保存・2次創作・2次流通・販売が可能なサービス。作品の2次創作・2次流通においても権利を管理し、利益分配を行える。クリエイターの創作活動における中心的なプラットフォームとなれるように大容量ストレージ機能によるポートフォリオ掲載機能、プロジェクトマネジメント機能によるグループによる制作活動、マーケットプレイス機能による購入・販売も可能にし、創作活動を全面的に支援するとしている。Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化

バーチャル渋谷の知見活用、都市連動型メタバースのガイドラインを策定する「バーチャルシティコンソーシアム」発足

渋谷区公認「バーチャル渋谷」の知見活用、都市連動型メタバースのガイドラインを策定する「バーチャルシティコンソーシアム」発足

バーチャルシティコンソーシアム

KDDI、東急、みずほリサーチ&テクノロジー、渋谷未来デザインの4社は11月9日、バーチャルシティコンソーシアムの発足を発表しました。KDDIが2022年春に展開予定のプラットフォーム構想「バーチャルシティ」などでの利活用に向けて、オープンな議論や調査研究を行い、ガイドラインの策定や情報発信に取り組むとしています。

同コンソーシアムでは、都市連動型メタバースをバーチャルシティと定義。「昨今、メタバースと呼ばれるインターネット上に構成される仮想空間での生活やビジネスが注目されており、バーチャルシティにおいては、実在都市と仮想空間が連動し、ともに発展していく新たなまちづくりを目指しています」とバーチャルシティ構想をアピール。一方で「バーチャル空間と実在都市の両方の視点から、ステークホルダー間の諸権利の整理やコンプライアンス指針の策定など、課題解決のための仕組みづくりが必要になります」とコンソーシアムの目的を説明しています。

なお、コンソーシアムの参加メンバーは、すでに渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」の運営にかかわっており、ここで得られた知見をもとに、今後の他都市や類似モデル展開などに向けて活動していくとのことです。

一定の成功を収めているバーチャル渋谷の事例を他の都市にも展開しやすくなるのであれば、今後メタバースを盛り上げていく一助となる可能性はありそうです。バーチャル渋谷の知見活用、都市連動型メタバースのガイドラインを策定する「バーチャルシティコンソーシアム」発足

策定計画(予定)

  • 2021年11月:「バーチャルシティ」への期待感へ応える取り組みの構想。これまでの「バーチャル渋谷」の取り組みのスタディ。「バーチャル渋谷」におけるステークホルダーや法規制・権利などの整理。実在都市におけるステークホルダーや法規制・権利などの整理
  • 2021年12月:バーチャルシティ」と実在都市が連携するメリット・デメリット。「バーチャルシティ」上のコンプライアンスのあり方
  • 2022年1月:「バーチャルシティ」上のコンプライアンスのあり方(続き)。他都市展開にあたっての留意事項の整理。ガイドラインの骨子
  • 2022年3月:ガイドライン案

(Source:KDDIバーチャルシティコンソーシアムEngadget日本版より転載)

Apple Watchでau PAY(コード支払い)が可能に、支払履歴も確認可能

Apple Watchでau PAY支払いが可能に、支払履歴も確認可能

Apple Watchでau PAY (コード支払い) の支払いが可能になりました。au PAYアプリの最新バージョン(iOS 9.14.1以上)をダウンロードすることで利用できます。

これにより、店舗等でスマートフォンを出さずに、Apple Watchに表示したバーコードやQRコードを提示して決済できるようになります。

Apple Watchの画面上では、残高表示・非表示の設定、設定しているau ID、支払いの詳細情報、もらえるポイント数、支払履歴も確認できます。

Apple Watchでau PAY支払いが可能に、支払履歴も確認可能

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

渋谷区公認「バーチャル渋谷」が10月16日からハロウィンフェス、バーチャルSNS「cluster」で渋谷の街を完全再現

渋谷区公認「バーチャル渋谷」が10月16日からハロウィンフェス、バーチャルSNS「cluster」で渋谷の街を完全再現渋谷駅周辺の街並みを3DCGで再現した、渋谷区公認のオンラインスペース「バーチャル渋谷」において、ハロウィンイベントが10月16日から10月31日まで開催されます。

「バーチャル渋谷」は、いわば「マインクラフト」や「あつまれ どうぶつの森」で渋谷の街を再現したように、皆が集まれるオンライン空間です。

構築にはKDDIが出資する3DCGのバーチャルイベントプラットフォーム「cluster」(クラスター)を活用。街へはスマートフォンの「cluster」アプリや、PC・VRゴーグルなどからアクセスでき、アバターに扮して友達と渋谷の街を歩き回ったり、バーチャルのスクランブル交差点の前で自撮り撮影も行えます。

「バーチャル渋谷」におけるハロウィンイベントの開催は、2020年に続き2回目。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、家にいながら”ニューノーマルのハロウィン”として注目を集めていました。

今回は、新型コロナウイルスの感染拡大が一旦落ち着きつつあるなか、ハロウィンの時期には渋谷に人が殺到し、ゴミのポイ捨てや路上での排泄、店舗の破損等が問題になるとして、渋谷区側もバーチャル渋谷の利用を呼びかけています。

また、オリジナルのアバターでバーチャル渋谷に入れるようになったほか、カラオケのジョイサウンドと提携し、カラオケルームから直接バーチャル渋谷にダイブできる仕組みも用意します。

加えて、「バーチャル渋谷」および特設サイトでしか買えないタンブラーやランチバックなどの期間限定グッズも販売予定。「バーチャル渋谷」には商品ラインアップが展示されており、販売利益のすべてを渋谷区へ還元することで、バーチャル空間から渋谷の街づくりへ貢献できる仕組みも用意します。

(Source:バーチャル渋谷特設サイトEngadget日本版より転載)

24歳CEOが率いるスキマバイトアプリ「タイミー」が約53億円を調達

空き時間に面接不要ですぐに働け、勤務終了後すぐお金を受け取れるスキマ時間バイトアプリ「タイミー」(iOSAndroid)提供のタイミーは2021年9月15日、第三者割当増資と金融機関からの借り入れにより総額約53億円の資金調達を行った。

調達先には、日本の未上場企業への投資が初となる海外機関投資家のKeyrock Capital Managementなどが含まれており、同社CFOの八木智昭氏は「コロナ禍における、タイミーの力強い成長ぶりが評価された」と話す。タイミーは2018年8月に同アプリをリリースして以来、金融機関からの借入を含む累計調達額が約90億円となった。また、今回の資金調達先でもある伊藤忠商事とは資本業務提携契約を、KDDIとは業務提携の検討を目的とした基本合意をそれぞれ締結している。

スキマ時間にすぐ働けるアプリ

タイミーは「この時間なら働ける」人と「この時間だけ働いて欲しい」企業をつなぐスキマバイトアプリだ。働き手は応募や面接がなく、条件をクリアしていれば好きな場所・好きな時間・好きな職種ですぐ働ける。また応募の際には、過去に働いた人のレビューを見ることができる。仕事が終わったらその場で報酬がアプリに反映され、24時間好きなときに引き出しが可能である(タイミーが給与を一時的に立て替える)。

一方、企業側は来て欲しい時間や求めるスキルを指定するだけで、条件にあった働き手と自動でマッチングできる。求人掲載手数料は無料で、管理画面から簡単な情報入力を済ませれば、最短1分で単発アルバイトの求人を掲載可能。また「勤務ドタキャン」を防止するペナルティ制度や、過去に働いた実績・レビューが見える機能で、働き手の質の担保も行われている。企業は働き手への賃金プラス30%を手数料としてタイミーに支払い、これが同社の主な収益源となっている。規模や時間を問わず、飲食・小売・物流などあらゆる業種の企業が利用する。

画像クレジット:タイミー

タイミーが従来の派遣会社や求人サイトと決定的に異なる点は、その「手軽さ」にある。20・30代が中心のタイミーの働き手は、例えば「今日の○時〜○時、渋谷で暇だな」と感じたら、ピンポイントの案件をタイミーで探してすぐに仕事をすることができる。登録会や面接もない。また企業にとっても、必要な時に必要な人材を迅速に集められる。あるスーパーの店長は「募集からたった数十秒後にマッチングした時は、衝撃を受けた」と話しているという。

面接がなく手軽であるため、「働き手の質が低いのでは」と想像してしまうが、「従来の派遣などと比較しても、むしろ無断欠勤などは少ない」と八木氏は話す。抑止力となっているのは、勤務終了後に働き手・企業が双方に残すことができるレビューだ。両者にとって、タイミーというプラットフォーム上で継続的に活動していくためには「良いレビューを残さなければならない」というインセンティブが働く。

コロナ禍で大胆にポートフォリオを変化

タイミーCEOの小川嶺氏は現在24歳。高校生の頃から起業を志しており、大学在籍中にファッション関連の会社を立ち上げたものの1年半で解散。生活費を稼がなければならなかった同氏は、日雇いバイトをすることもあったという。その時に、バイト前に毎回説明会に行かなければならなかったことが「不便だと思った」(同氏)。「これだけスマートフォンが普及している時代なら、アプリだけでもっとシンプルに完結する仕組みをつくれるはず」と感じたのが、タイミーをローンチするきっかけとなった。

同社が最も苦しかった時期は、日本で新型コロナウイルスが感染拡大した2020年4月頃。それまで企業ユーザーの半数以上を占めていた飲食店が軒並みダメージを受け、タイミーの成長にも陰りが見えた。しかし小川氏は、営業リソースを物流関連企業などに迅速に振り分け直し、大幅に方向転換。現在ではEC倉庫での軽作業といった物流関連がタイミー利用企業の60%以上を占めており、全体の成長率ではコロナ禍前をも凌ぐほどに息を吹き返した。2021年8月時点でタイミーの利用者数は約200万人、導入店舗数は約4万4000カ所に上る。

しかし、小川氏の目指すゴールはまだまだ先にありそうだ。「私達はUberやAirbnbのようなシェアリングエコノミーのサービスを目指しています。その意味でいうと、現時点でのタイミーはただ案件が掲載されているだけのサイトにすぎない。今後は、例えばユーザーの傾向を把握した上でAIがレコメンドする機能であったり、時給が変化するダイナミックプライシングであったりなど、ユーザーのスキマ時間をもっと有効活用できるよう工夫したい」。

自動車や部屋だけではなく、私達が持つ「時間」は紛れもなく貴重な資産である。誰もがスキマ時間をシェアすることで報酬を得られる世界を目指すタイニーは、今後日本の「働き方」の新しい方向性を示す存在になるかもしれない。

画像クレジット:タイミー

KDDIがイーロン・マスク氏率いるSpaceXのLEO衛星通信サービスStarlinkをau通信網に採用

KDDIがイーロン・マスク氏率いるSpaceXのLEO衛星通信サービスStarlinkをau通信網に採用

KDDIは、イーロン・マスク氏率いるSpaceXの地球低軌道(LEO)衛星通信サービス「Starlink」(スターリンク)を、au基地局のバックホール回線(基地局と制御局・交換局などのコア網設備を結ぶ伝送路)に利用する契約を締結したと発表しました。

この契約によって、これまでサービス提供が困難とされていた山間部や島嶼地域、災害対策においても、auの高速通信を提供をめざします。2022年度をめどに、全国1200か所から順次導入を開始します。

「Starlink」は、従来の静止衛星に比べて地表からの距離が65分の1と近いため、衛星から低遅延かつ高速な通信を実現するサービスです。すでに地球低軌道衛星を1500基運用しており、βユーザーは10万人を抱えています。

KDDIは、光ファイバーに接続した通常のau基地局に加え、Starlinkをバックホール回線としたau基地局を導入し、山間部や島嶼のエリアを補完することで、日本中どこでもauの高速通信を利用可能とすることを目指します。KDDIがイーロン・マスク氏率いるSpaceXのLEO衛星通信サービスStarlinkをau通信網に採用

この提供に先立ち、KDDIは総務省より実験試験局免許の交付をうけ、Starlinkの衛星通信と地上のインターネット網を接続するゲートウェイ局を山口衛星通信所に構築しました。現在、品質と性能を評価するため、SpaceXと共同で一連の技術検証を行っています。

地球低軌道(LEO)通信をめぐっては、ソフトバンクが低軌道通信衛星OneWebと成層圏にソーラー発電の電気飛行機を用いて浮かべた携帯基地局の組み合わせによって、過疎地域のエリア化を目指しています。また、楽天モバイルは低軌道衛星からスマートフォンに直接電波を飛ばすAST Space Mobileに出資し、宇宙から日本全域100%のエリアカバーの実現を目指しています。

SpaceXの衛星インターネットサービス「Starlink」、端末出荷数が早くも10万台に到達
楽天モバイル、宇宙に携帯基地局 日本全土をエリア化する「スペースモバイル計画」22年開始めざす

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

渋谷区がKDDIと連携しデジタルデバイド解消目的に65歳以上の高齢者1700人にスマホ無償付与、通信料も負担

渋谷区がKDDIと連携しデジタルデバイド解消目的に65歳以上の高齢者1700人にスマホ無償付与、通信料も負担

東京都渋谷区は、コロナ禍による新しい生活様式や防災対策における高齢者のデジタルデバイド(情報格差)解消を目的に、65歳以上でスマートフォンを保有していない約1700人を対象にスマートフォンを無料配布する実証実験を開始しました。

この実験では、KDDIのスマートフォン(Galaxy A21)を、公募した高齢者約1700人に2年間無償で貸与します。その際の通信料も区が負担します。

あわせて、高齢者がスマートフォンをスムーズに使いこなせるように勉強会を適宜開催します。また、参加者専用のコールセンターを設け、遠隔操作でのサポートも実施します。

加えて、アプリの利用ログや勉強会でのアンケート情報を収集し、スマートフォンの利用状況を個人を特定できない形で可視化することで、高齢者のスマートフォン利用の活性化に関する課題を収集します。

渋谷区によると、区内の高齢者約4万3000人のうち、約25%はスマートフォンを保有してらず、渋谷区が実施しているLINEでの情報発信や防災アプリを用いたデジタルサービスの提供が十分に活用できていない状況だといいます。こうした「情報格差」の解消に本実証実験を役立てる狙いがあります。

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

プライバシーとパーソナライズを両立する検索エンジンXaynが日本のKDDIやGlobal Brainなどから約13億円調達

TechCrunchは2020年12月に新しいスマホアプリベースの検索エンジンXayn(ゼイン)を取り上げた。

「検索エンジン!?」。そういうのはわかる。個人に合わせて検索結果を調整する現代の検索エンジンの能力は便利なものだが、そうしたユーザー追跡はプライバシーを犠牲にしている。いくつか例を挙げると、この監視社会はGoogle(グーグル)の検索エンジンやFacebook(フェイスブック)のターゲティング広告を改善しているかもしれないが、我々のプライバシーにとってはあまり良くない。

関連記事:オンデバイスAIでプライバシー保護とパーソナライズを両立させる検索エンジン「Xayn」

もちろんインターネットユーザーは米国拠点のDuckDuckGoや、フランスのQwantなどに切り替えることができるが、プライバシーで得られるものがある代わりに、検索結果の調整の欠如によりユーザーエクスペリエンスや検索結果の適切性が往々にして損なわれる。

ベルリン拠点のXaynが提案しているのは、パーソナライズされているもののプライバシーが守られているスマホでのウェブ検索だ。これはGoogleが展開するクラウドベースのAIや、現代のスマートフォンにビルトインされているAIに代わるものだ。結果として、あなたに関するデータはXaynのサーバーにアップロードされない。

このアプローチは「プライバシー熱烈支持者」のためだけではない。検索を要するがGoogleのマーケットにおける支配的地位は必要としないという事業者もこのモデルにますますひきつけられている。

その証拠が8月9日に明らかになった。Xaynは、日本のベンチャーキャピタルGlobal Brain(グローバル・ブレイン)と通信事業者KDDIがリードしたシリーズAラウンドで約1200万ドル(約13億円)を調達した。本ラウンドには既存投資家であるベルリンのEarlybird VCなども参加し、Xaynの累計調達額は2300万ドル(約25億円)を超えた。

Xaynの検索エンジン、ディスカバリーフィード、そしてモバイルブラウザの融合はこうしたアジアマーケットの企業にアピールしてきたようだ。というのも、特にXaynはOEMデバイスに組み込むことができるからだ。

今回の投資を受け、Xaynは日本を皮切りとするアジアマーケット、ならびに欧州マーケットに注力する。

Xaynの共同創業者でCEOのLeif-Nissen Lundbæk(リーフ−ニッセン・ルンドベック)氏は次のように述べた。「我々はXaynで、パーソナライゼーションを通じたすばらしい検索結果、高度なテクノロジーを使ったプライバシー重視デザイン、そしてクリーンなデザインを通じた便利なユーザーエクスペリエンスのすべてを手にすることができると証明しました」。

そして「データーを販売し、多くの広告を表示するのが常態となっている業界にあって、当社はプライバシーを優先し、ユーザーの満足を中心に据えることを選びました」と付け加えた。

今回の資金調達は、 EUのGDPR(一般データ保護規則)やカリフォルニア州のCCPA(消費者プライバシー法)といった法制化がオンライン上の個人データについて市民意識を高めてきた中でのものだ。

リリース以来、Xaynのアプリは世界で21万5000回ダウンロードされ、アプリのウェブバージョンも間もなく展開される、と同社は話す。

電話取材で、ルンドベック氏は資金調達にともなうKDDIの役割について詳しく話した。「KDDIとの提携は、我々がユーザーにXaynへのアクセスを無料で提供することを意味します。KDDIのような企業が実際の顧客でありながら、KDDIが当社の検索エンジンを無料で提供します」。

Xaynの基本的な特徴には、パーソナライズされた検索結果がある。個人データの収集や共有はせずに、Tinderのようなスワイプから学ぶインターネット全体のパーソナライズされたフィードだ。そして広告なしのエクスペリエンスも提供される。

グローバル・ブレインのパートナー、上前田直樹氏は次のように述べた。「プライベートオンライン検索のマーケットは成長していますが、Xaynはオンラインでの情報収集がどのようにあるべきか、その再考法において他社より抜きん出ています」。

KDDI Open Innovation Fundの責任者である中馬和彦氏は「この欧州のディスカバリーエンジンは効率的なAIにプライバシー保護重視とスムーズなユーザーエクスペリエンスを独自に組み合わせています。KDDIは、専門性とテクノロジーで未来を形作ることができる企業に目を光らせています。ですので、今回の取引は当社に完璧にマッチするものでした」。

共同創業者であるCEOのリーフ−ニッセン・ルンドベック氏、最高研究責任者のMichael Huth(マイケル・フート)教授、最高執行責任者のFelix Hahmann(フェリックス・ハーマン)氏に加え、Daniel von Heyl(ダニエル・フォン・ヘイル)博士が最高財務責任者として取締役会に加わり、Frank Pepermans(フランク・ペパーマンズ)氏が最高テクノロジー責任者に、Michael Briggs(マイケル・ブリグズ)氏が最高事業成長責任者に就く。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:プライバシー検索エンジンKDDI資金調達スマートフォンアプリパーソナライズXayn

画像クレジット:xayn team

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi

空中親機ドローンと子機水中ドローンを合体させた世界初の「水空合体ドローン」が開発、2022年度の商用化目指す

空中親機ドローンと子機水中ドローンを合体させた世界初の「水空合体ドローン」が開発、2022年度の商用化目指す

KDDIKDDI総合研究所、2015年1月設立の産業用ドローンメーカー「プロドローン」(PRODRONE)は6月10日、ダム・港湾設備の点検や水産漁場監視を行う「水空合体ドローン」を開発したと発表した。モバイル通信を利用して、点検現場まで空中を自律飛行し、潜水型子機を切り離して水中での測位、映像伝送を行う。この形式のドローンは、KDDI総合研究所の調べによると、2021年6月10日現在世界初となる。3社は今後、2021年度中に各用途に応じた実証を行い、2022年度の商用化に向け開発を行う。

水産養殖や水域インフラの点検分野では、人手不足が深刻化し、水中ドローンの需要が高まっているものの、従来の水中ドローンは船で点検現場まで運ばなくてはならなかった。一方この水空合体ドローンは、点検現場まで自律飛行するため、船を出す必要がない。親機である空中ドローンは、現場の水面まで飛行し子機である水中ドローンを切り離す。水中撮影、映像の伝送などの作業を遠隔操作で行った後、空中ドローンは水中ドローンを回収して、また飛んで帰ってくる。

自律飛行中の水空合体ドローン

着水した水空合体ドローン

潜行する子機

子機を回収し離水する水空合体ドローン

機体の開発はプロドローンが担当し、KDDIは、ドローンを日常生活を支えるインフラにすることを目的に開発したモバイル通信によるドローン管制システム「スマートドローンプラットフォーム」を提供。KDDI総合研究所は、水中の音響計測技術を提供し、プロジェクト全体の統括を行っている。

水空合体ドローンは、6月14日から開催される展示会「ジャパンドローン2021」のKDDIブースに出展予定。

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KDDIがバーチャル人間「coh」発表、5Gの超低遅延技術を活用したリアルタイムクラウドレンダリング採用

KDDIがバーチャル人間「coh」発表、5Gの超低遅延技術を活用したリアルタイムクラウドレンダリング採用

KDDIがバーチャル人間「coh」(コウ)を発表しました。同社が新設した、XRや5G技術を組み合わせた体験コンテンツを企画・制作する「au VISION STUDIO」が手掛けたもので、5Gの超低遅延技術「MEC」を活用し、クラウド上でリアルタイムで描画される点が特長となります。

「coh」は、KDDIの5Gネットワーク内に配置されたエッジサーバー上でレンダリングされるバーチャル人間です。従来のクラウドレンダリングと比較すると、描画処理を担うサーバーをよりユーザー側に近い5Gネットワーク内に配置しているため、遅延を低減したレンダリングが可能。こうした技術は「MEC」(マルチアクセス・エッジコンピューティング)と呼ばれ、超低遅延のクラウド利用を実現する5Gのコア技術の1つとなります。

限りなく人間に近いビジュアルが特長で、「coh」という名前には「人に等しい存在である」「人と機械をつなぐ共通のインターフェースである」という意味を込めています。レンダリングにはUnreal Engineを採用しています。

なお、現時点で一般ユーザーが自身のスマートフォンで対話できるわけではなく、主に企業や団体とコラボしたバーチャルモデルとして活動予定。第一弾として、日本科学未来館のAR展示「HYPER LANDSCAPE」においてARゴーグル上に出現し、AR展示の案内役を務めるほか、コスメブランド「KANEBO」とのコラボも予定します。

今後のコラボ予定は下記の通りです。

(1)日本科学未来館「HYPER LANDSCAPE (ハイパー ランドスケープ)」 実施日: 2021年3月11日から2021年3月14日

5G・VPS・スマートグラスを活用した、KDDI、日本科学未来館、KDDI総合研究所による実証イベント。スマートグラスを通してのみ現れる、デジタル世界にある「もうひとつの日本科学未来館」の中に、バーチャルヒューマン「coh」がアテンダントとして登場します。体験者がより直感的に、より分かり易く、展示空間を楽しめるようサポートします。

(2)KDDI ART GALLERY 実施日: 2021年3月26日開始

au 5Gとスマートグラスによる新しいアート鑑賞体験。「coh」はナビゲーターとして登場し、ギャラリーに展示されている美術作品の解説をおこないます。その他にも、5G技術により高精細ARで再現されたエミール・ガレの作品「風景文花瓶 (ふうけいもんかびん)」を内側から鑑賞できる特別な体験を提供します。

(3)コスメブランド「KANEBO」 実施日: 2021年4月 (予定)

「I HOPE.」を掲げ、美しさではなく、希望を発信するブランド「KANEBO」とのコラボレーション。メイクアップアーティストのイガリシノブさんがKANEBO商品で「coh」の個性を引き出し、それを高めるメイクを施し、テクニックなどを伝授する次世代美容コンテンツを「@cosme TOKYO -virtual store-」にて公開予定です。

なお、cohの開発にはKDDIのほか、バーチャル人間のベース技術を提供する「Aww」(アウ)、バーチャル人間で自然な表情・仕草でインタラクティブなコミュニケーションを可能とする「CTRL Human」を提供するQuantum Capture、レンダリングした3DCGをリアルタイムに配信するSDKを提供する「Mawari」、バーチャル人間のモデルととしてのマネジメントを行う「Geometry Ogilvy Japan」の4社が関わっています。

KDDIがバーチャル人間「coh」発表、5Gの超低遅延技術を活用したリアルタイムクラウドレンダリング採用

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

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NTTドコモとKDDIが解約手続きページに「noindex」タグを挿入、検索で非表示にしていたと判明

  1. NTTドコモとKDDIが解約ページに「noindex」タグを挿入、検索で非表示にしていたと判明

総務省は2月26日、NTTドコモとKDDIが解約ページのHTMLに「noindexタグ」を埋め込み、検索エンジンで検索した際に表示されないようにしていたと明かしました。

これは、モバイル市場の競争活性化をめざす総務省の「スイッチング円滑化タスクフォース」の事業者間会合で指摘されました。

なお、KDDIは昨年12月25日に、NTTドコモは今年1月20日に同タグを削除しました。ソフトバンクはもともと「noindex」タグを挿入していませんでした。

(Source:総務省Engadget日本版より転載)

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