ストック画像/ビデオサービスのVideoBlocksが360度ビデオをレパートリーに加える、VRにはまだ懐疑的

会員制やふつうのマーケットプレースとして、使用料有料でさまざまな画像やビデオを提供している“ストック画像サービス”のVideoBlocksが今日(米国時間4/18)、その提供品目に360度ビデオを加えた。

VideoBlocksのファウンダーで常勤会長であるJoel Hollandによると、同社はコンテンツを(主に会員制用のライブラリのために)自分で作る場合と、Ovrture, DeepVR, 360labsなどのパートナーからのプロの作品を利用する場合がある。そしてパートナーからの作品に、最近では都市や風景、ビーチなどの360度ビデオがある。また無制限のダウンロードができる会員制のライブラリには、主にニューヨークやロサンゼルスなどの都市の360度映像がある。

そのほかのコンテンツプロバイダたちも、同社とパートナーしてビデオを提供したがっている。VideoBlocksの収益は会員制サービスからなので、マーケットプレースにおける一回かぎりの利用は売上が全額、コンテンツプロバイダへ行く。

Hollandによると、同社の有料会員は今14万名/社を超えている。そして、今年の、コンテンツプロバイダへの支払い額の予想は約600万ドルだ。

Hollandは、自分はVRコンテンツに対しては懐疑的だった、と認める。同社は今でも3Dビデオを完全に無視しているが、まあ賢明な判断だろう。Hollandは語る: “VRには懐疑的だったが、装置のメーカーたちがカメラも作り始めたようだから、そろそろ市場も本物になるかな、と感じている”。顧客からはすでにVRコンテンツの要望はあるが、もうすこし様子を見たい、と彼は言っている。

しかし、360度ビデオには、今からすでに、さまざまな商用利用があるだろう、と同社は見ている。プロモーション用にYouTubeにポストするだけでなく、自社のアプリで使うこともありえる、と。Hollandによると、同社の提供コンテンツを直接利用するのではなく、自分で360度ビデオを作るための参考にする、という使われ方も多い。しかし、360度ビデオの自作は、企業にとってまだまだ、難しいし費用もかかるのだ。

今のところ同社のマーケットプレースには40〜50本、会員制ライブラリには10本あまりの360度ビデオがあるが、今後は急速に増やしたい、という。マーケットプレースでは、単眼ビデオが399ドル、立体映像なら499ドルだ。360度ビデオにはまだ標準フォーマットがないので、同社はいろんなコンテンツプロバイダから各種のフォーマットのビデオを集めている(あらかじめフォーマットを特定・指定しない)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeが360度ライブストリーム動画と空間音声に対応

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YouTubeは本日、360度のライブストリーム動画に対応すると発表した。これは以前、そのような機能が開発中であるとした報道を裏付けるものだ。音楽イベントCoachellaのライブストリームで初めてこの没入的な動画形式を活用する。フェスでのいくつかのパフォーマンスは360度動画で生中継される予定だ。

また、オンデマンドYouTube動画に空間音声(spatial audio)が対応するとした。

今回のローンチでYouTubeは、大規模に360度ライブストリーミング動画と空間音声を展開する初のサービスとなる。

空間音声とは、人が実際に聞くのと同じように音を再生することを指す。YouTubeは、現実世界で人が音を聞くように聞こえると説明し、「奥行き、距離、音の強さ、全てが関わっています」とYouTubeのChief Product Officerを務めるNeal Mohanは同社のブログに記載している。

Googleは他の自社製品のラインナップに空間音声を適応している。それには最も重要なVRプラットフォーム、Google Cardboardも含まれている。1月にGoogleは開発者が自分たちのアプリにも空間音声を適応できるよう、UnityとAndroid用のCardboard SDKをアップデートした。なので、その技術をYouTubeにも展開したということなので驚きはない。

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ローンチ時には、ライブ動画ではなく、オンデマンド動画でしか空間音声を利用することはできない。つまりCoachellaのコンサートのストリーム動画では空間音声を利用する選択肢はないということだ。また、この機能はAndroidのスマホでヘッドフォンを使う場合に限定される。(Googleはサンプルのプレイリストをここに掲載している。)

今日の大きなニュースは別にある。360度ライブストリーム動画のローンチだ。

YouTubeのクリエイターがこの新機能を活用するのに必要なのは、この技術に対応したカメラだけだ。それ以外は既存のライブストリーミングを行う手順と同じであるとYouTubeは説明する。

YouTubeはさらに、同サービスのライブストリーム動画は1440p 60fps解像度に対応すると発表した。ライブストリーム動画の1440pは、通常のHD解像度1080pより70%もピクセル数が多いということだ。どれほど向上したかが分かるだろう。高い解像度とフレームレートは、360度動画の体験を向上させるだけでなく、ゲーム動画のストリーミングもさらに楽しめるようにする。YouTubeが展開するTwitchの強豪サービス、YouTube Gamingにも役立つということだ。

エンドユーザーからすると、360度ライブストリームを視聴するのに、追加で必要な技術やヘッドセットはない。デスクトップ、タブレット、iOS、Androidのどの端末でも視聴可能だ。他で開発中のハイエンドのVR技術はコンシューマーに多額の先行投資を求め、さらにコンテンツ不足で苦戦していることを考えると、Googleのサービスは使用しやすい。

(360度動画の例)

360度ライブストリームと空間音声の両方に対応するため、YouTubeはカメラとソフトウェアのベンダーと協力した。それには、VideoStitch、Two Big Ears、ALLie、Vahana VR、Orah 4iらが含まれていると伝えている。

また、本日YouTubeは「Live API」を開放すると伝えた。360動画に関心のあるカメラ企業は、YouTubeのライブストリームAPIを使用して、YouTubeに360度ライブストリーム動画を配信することができる。業界内でライブストリームをどのように浸透させるとかという課題へのYouTubeの施策だ。市場にある異なるソリューションや製造企業の製品にどのように対応するかということへの具体策だ。

もちろん、全ての動画クリエイターが360度ライブストリームや空間音声を試すためだけに装備に投資することはできないだろう。そこで、クリエイターはこれらの技術を「YouTube Space」のスタジオで試すことができる。

ロサンゼルス、ニューヨーク、ロンドン、東京、パリ、ベリリンなどの都市にYouTubeはスタジオを開設している。このスタジオでクリエイターはコンテンツを制作したり、スキルを習得したり、当地の動画コミュニティーと協力して動画を制作することができる。YouTubeは360度ライブストリームと空間音声も全世界のSpaceのスタジオで利用可能であると伝えた。

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これらのローンチはYouTubeにとって重要なことだ。彼らは最新技術でより広範なオーディエンスの獲得することに大きな賭けしている。YouTubeのコンテンツを消費しているのは、これまで以上に若い層で、特にモバイルでそれが顕著だ。YouTubeは昨年7月に動画視聴時間は前年比60%増加し、モバイルでの視聴は2倍になったと伝えた。

YouTubeがこれらの技術への投資とローンチまでの時間は注目に値する。昨年3月に360度動画に対応し、今日の発表によると、この機能を複数のミュージシャンアスリートブランドが採用したという。また、自社のVRカメラである Jump VR動画カメラを 2015年のI/Oカンファレンスで発表した。これは2015年後半からクリエイターの手に届けている。

昨年11月にはGoogle CardboardをVR動画(360度動画に奥行きを持たせたもの)に対応し、全てのYouTube動画をCardboardで視聴可能にした。

これらのテクノロジーは動画でストーリーを伝える新たな手段だが、まだ最新のものであるために長期におけるエンゲージメントや視聴時間といったユーザーの視聴指数を伸ばすことができるものであるかは分からない。だが、コンシューマーの間では360度動画やVRへの関心が高まっているのは事実だろう。例えば、Googleは今年の1月、これまでに500万個のCardboardビューワーを出荷したと発表している。

本日から、誰でもYouTubeで360度動画でライブ配信ができると同社は伝えている。Coachellaは週末に開催予定で、YouTubeのサイトにおける新ライブストリーム機能で配信する最初の一大イベントとなる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

GREEがVRコンテンツの初期段階のスタートアップを育成するために$12Mのファンドを立ち上げ

Andrew Nicholls demonstrates the latest version of a View-Master, a collaboration between Mattel and Google, at the Mattel showroom at the North American International Toy Fair, Saturday, Feb. 14, 2015, in New York. The new version of the classic toy uses Google's smartphone-based virtual reality solution, Cardboard. (AP Photo/Mark Lennihan)

GREEが今日(米国時間4/13)、初期段階のVRコンテンツ企業に成長資金を提供していくために、1200万ドルのファンド、GVR Fundを立ち上げた。

このファンドは主にVRのコンテンツ企業が対象で、GREE VR Capitalの専務取締役Teppei Tsutsui(筒井鉄平)によると、ファンドはゲームとゲーム以外のVR企業を半々ぐらいで対象にしていきたい、という。

“Oculus, Samsung, HTC, Googleなど業界の主要な選手たちと一緒に仕事をしてきた経験のあるわれわれには、この市場に大きなインパクトを与えうるほどの実力とコネがある”、とTsutsuiは語る。

同社はモバイルの経験が長いので、VRも主にモバイルのプラットホームを探していきたい。GREEはすでにこのファンドから、VRChatへの最初の投資をしている。それはユーザーが独自の仮想現実世界をUnityで作り、それらをまるで巨大なVRチャットルームみたいに公開しシェアしていく、というプラットホームだ。注目すべきは、Colopl VR FundとmixiがこのファンドのLP(Limited Partner)であることだ。

“GVR Fundは、今後伸びていくプラットホームとしての、仮想現実のポテンシャルに対する、GREEのコミットメントを強く印象づけるものである。弊社は、コンテンツのデベロッパーであるだけでなく、投資家でもある、と考えている。われわれが過去に作り出したものと同等の価値を、モバイルのプラットホームが離陸していく今、企業への投資で作っていきたい”、とGREEのSVP Naoki Aoyagi(青柳直樹)が声明文で述べている。

GREEは、この特定のファンドを発表するよりも前に、内部的にVRに向かって動いている。たとえば昨年11月にはGREE VR Studioを作り、同じく昨年のTokyo Game Showでは、同社の初めてのVR作品を披露した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

IKEAが顧客の家具購入検討をVRで行うパイロット事業をHTC Viveのアプリで開始

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IKEAがVRにやってくる。でも、同店の名物料理スウェーデン風ミートボールは、ふつうの現実の中にしかないらしい。

この低価格家具店が今朝(米国時間4/5)突然、SteamVRのストアでHTC Vive用のパイロット体験をリリースする、と発表した

このアプリのゲームプレーはキッチンの中を歩きまわってキャビネットの色を変えるだけだから、すごい、すばらしい、という形容詞は似合わないが、でも、こんなテクノロジーをトライしてみるIKEAの根性はクールだ。

まじめな話、VRはリテール(小売商業)にとって意味が大きい。とくに、今後拡張現実を利用して業態(〜売り方)を抜本的に変えようとしているところにとっては、VRの導入が重要な契機になるだろう。

スウェーデンのIKEA本社の専務取締役Jesper Brodinが、声明文の中でこう述べている: “仮想現実は急速に発展しているから、5年ないし10年以内に人びとの生活の中に定着するだろう。弊社の顧客の未来にも、仮想現実が重要な役割を演ずるはずだ。たとえば、未来のある日には、顧客は仮想現実を使ってさまざまな家具やインテリアを、実際に買う前に検討できる”。

このアプリがとくにクールなのは、Viveではスペースのサイズ、つまり部屋の大きさなどを自由に調節できるので、顧客の実際のリビングルームなどに合わせた家具などの検討を、メジャー(巻き尺)を使わずにできることだ。

IKEAの店内を数時間かけて歩きまわるようなVRは遠い先の話だろうが、今小売企業は確かに、この新しいコンピューティングプラットホームが業界と顧客にもたらすものを、前向きに気にし始めたようだ。

〔関連記事: 住宅リフォーム店とMicrosoft Hololens

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

分解レポートでわかったOculus Riftの修理しやすいデザイン

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新しいカテゴリーのガジェットが登場した時、先進的デバイスが必ずしも良いデザインでないことは理解できる。あるいは分解、修理が難しいことも。幸いなことにそれは、Oculus最初のVRヘッドセット製品にはあてはまらないようだ ― iFixitの分解レポートによると、それはエレガントなエンジニアリング作品で、特殊なネジや封印シールでユーザーを困らせることもない。

Oculus Rift CV1(Consumer Version Oneだそうだ)は、私が試したバージョン ― 数年前の初期プロトタイプ(ガムテープで包まれていた)とコード名Crystal Coveのプロトタイプ ― から大きく改善されている。分解レポートはいくつかの形でそれを証明している。

重要なのは、ユーザーが交換したくなる可能性のいちばん高いもの ― ヘッドホンとフェイスパッド ― が簡単に取り外せて、カスタム交換パーツの作成も明らかに可能であることだ。

さらに奥を見ると、Oculusが作成したカスタムディスプレイと光学システムが誇らしげに姿を見せる。非球面フレネルレンズとデュアル456ppi OLEDディスプレイは顔のわずか数センチ前の画像を、限りなく広がる無限の深さのように感じさせる。もちろんそれはアイデアにすぎない ― 仕事を完結させるのはソフトウェアエンジニアと環境デザイナーだ。

hMFPrdHTerWYNFtM様々な頭の大きさに合わせ、不完全な目測に対応し、できるだき多くの人々が快適に使えるために、数多くの小さな工夫がこらされている。工業デザイナーはこの美しく実現されたメカニズムと省スペースの技に感動することだろう。

iFixitのrepairbility(修理しやすさ)スコアが7なのは、あらゆる部分が簡単に交換できるわけではないことを表しているが、壊れたり劣化しやすい部品の殆どは容易に交換できる。エルゴノミクスとアクセスしやすさの両方を備えたデバイスを作ったOculusに拍手。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Oculus Riftはすばらしいけど、たぶん買うべきではない

Oculus Riftの今日までの旅路は長かった。

遅れに次ぐ遅れの日々。そして消費者はやっと今日(米国時間3/28)、Riftの消費者製品を実際に手にすることができるようになった。その仮想現実ヘッドセットは、これからOculusが頑張って予約ぶんを製造発送していくが、これまでの予約受付ぶんだけで7月までかかるそうだ。

長時間、寝食を忘れてRiftに文字通り‘没頭した’ぼく自身の経験から言えば、たしかにすごいと感じたけど、多くの人びとにとって良い投資ではない。上のビデオを見ると、599ドルの価値に対する、ぼくの疑念がご理解いただけると思う。しかも実際に使用するためには、本体以外にも買うべきものがある。

まだご覧になってない方は、ぼくが書いたOculus Riftの長編レビューをお読みいただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

SonyのPlayStation VRヘッドセットは必要アイテム込みで500ドル、3月22日から予約開始

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今週早くSonyは、PlayStation VRを399ドルという低価格で発売する、と発表した。競合するVRヘッドセット、たとえばOculusなどは、それより少なくとも200ドル以上は高いから、この価格はみんなの心を踊らせた。そしてArs Technicaによると、PlayStationのカメラのAmazonでの売れ行きは3000%アップ、Moveコントローラーは1000%アップとなった。

その発表のあとにMoveコントローラーやCameraに関心が向かうのは、実は当然なのだ。PlayStation VRヘッドセットで主なゲームをプレイするには、それらのアイテムが必要だ、とSonyが言ったからだ。

今朝(米国時間3/18)Sonyは、VRヘッドセットとCameraとMoveコントローラーの同梱パッケージ(+ミニゲーム集VR World)の価格は500ドル、と発表した。Sonyの説明では、Cameraは位置追跡のために必要、またほとんどのゲームは、プレイするためにMoveワンドが必要なのだ。

CameraのMSRP(メーカー希望小売価格)60ドル、Moveコントローラーは50ドルだ。しかしAmazonの価格はCameraが44ドル、Moveワンドが24ドルだ。だからPlayStationバンドル(同梱製品)の価格は、アイテムを個別に買う場合とほぼ同じだ。

しかしそれでも、Oculus Riftの599ドルから、HTC Viveの799ドルから、などに比べると、SonyのVRヘッドセットは安い。ただしPlayStation本体も要るから、それも買う人はさらに数百ドルを払うことになる。

予約は、3月22日から受け付ける。

[出典: Ars Technica]

〔参考記事: Sony’s Playstation VR Costs More Than Expected(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

「ソニーはこの秋PS4向けVRを発売」とGameStop CEOーライバルの脅威に

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HTC ViveとOculus Riftの市販開始が迫っており、ヘッドマウントディスプレイ(HMD〕による仮想現実〔VR〕のファンは最後に残ったメジャー企業の動向に熱い視線を注いでる。つまりPlaystation VRのことだ。

昨日(米国時間1/15)、Fox Businessのホスト、Maria BartiromoがGamestop CEO、Paul Rainesをインタビューした。この中で噂のPlayStation VRに関連して、Rainesは「われわれはこの秋にソニーのプロダクトの販売を開始する」と述べた。またOculusとHTCのヘッドセットの販売も「話し合われている」ということだ。

この発言でPSVRがこの秋に出ることは間違いないことになったが、市販開始と同時にGameStopからPSVRが購入できるようになるのか、もっと早く買える別のルートがあるのかは依然として不明だ。

以前、Project Morpheusという名前で開発されていたPSVRは既存のゲーム専用機PS4上でVRが作動するという点で、ゲームVRの世界においてユニークなアプローチだ。PS4にはPlaystation Moveコントローラーなどの周辺機器を含めて、すでに大きなシェアを確立した強力なエコシステムが存在し、PSVRはライバルに対する大きな脅威と考えられている。OculusとHTCはパソコンをベースとした製品だ。そのためメーカーは消費者にヘッドセットが作動する高価なパソコンを同時に購入させようと努力中だ。これに対してPS4はすでに3600万台も売れており、消費者はPSVRヘッドセットを買うだけで仮想現実が楽しめる。

ヘッドセットの価格については情報がないが、昨年9月、ソニーの幹部、Andrew HouseはBloombergのインタビューで「「新しいゲーム・プラットフォーム〔として適切な〕価格になる」と述べている。

この情報が正しいなら、ソニーにはOculus Rift(3月)とHTC Vive(おそらく4月)の出荷後に、消費者の反応を観察してから価格を決めるのに十分な余裕があることとになる。ソニーは最近、VRヘッドセットの出荷時期を2016年の前半と示唆していた。

〔日本版〕Gamstopはアメリカの大手ゲーム販売店。Wikipediaによると世界最大のゲームショップ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

PCやスマートフォンを必要としない自立型VRヘッドセットをGoogleが開発中、という噂

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Googleは早ければ年内にも、従来の分類に当てはまらない、駆動と制御にPCやスマートフォンを要しない、消費者向け仮想現実ヘッドセットをリリースすべく、準備を進めているかもしれない、とWSJが報じている。

Googleによる、VRハードウェアの自社開発をめぐる噂は数週間前からある。Financial Timesは数日前に、GoogleがSamsung Gear VRのコンペティターとなるモバイルデバイスを近い将来、おそらく5月のGoogle I/Oあたりでリリースする、と報じた。

今日のWSJの記事は、Googleがこの完全自力タイプのヘッドセットにMovidiusの高性能チップを使う、とほのめかしている。そのチップはデバイス本体を駆動するだけでなく、外部カメラでヘッドセットの装着者を追跡するシステムにも使われる。

Movidiusも最近、同社のMyriad 2プロセシングプラットホームに関するパートナーシップを二週間前に結んだことを発表した。その中で同社は、Googleと協働して“マシンインテリジェンスをデバイスに持ち込む”、と具体的な話もしている(下のビデオ)。

また先月のブログ記事でMovidiusのCEO Remi El-Ouazzaneが次のように述べている: “マシンインテリジェンスとニューラルネットワークの分野でGoogleが成し遂げた進歩は驚異的だ。この技術を消費者製品に組み込むという課題は、きわめて高い電力使用効率の必要性に帰着する。そしてそここそが、製品が内蔵するハードウェアのアーキテクチャと、ニューラルコンピューティングの、深い統合化の舞台となる”。

仮想現実の消費者製品化については、これまでの数か月間で、Googleにはそのほかの重要な動きもあった。ただしその多くはCardboardやProject Tangoのような、消費者というよりVRやARのサードパーティのハードウェアメーカーやコンテンツ作者向けの、大枠的な開発ベース(プラットホーム)が主な話題だった。

Project Tangoはまだ初期的段階だが、Lenovoは現在、今夏リリース予定の初のTangoデバイスの開発を進めている。またGoogle Cardboardは、ベアボーンなデバイスでありながら、すでに500万台出荷され、消費者の顔に括りつけられている。

WSJの噂の源泉のひとつが、最近のGoogleの人事だ。数週間前にGoogleのプロマネ担当VP Clay Bavorが、そのほかのプロダクトの担当を外され、仮想現実提供物の専任になった。

また最近のGoogleの求人の中には、VR Hardware Engineering Technical Lead Manager(VRハードウェアのエンジニアリングのテクニカルリードマネージャー)という肩書があり、その職責は、複数の消費者電子製品を制作するチームのリーダーおよび、“高性能で電池駆動方式の、きわめて特殊な制約のある、消費者電子製品のシステム・インテグレーションを指揮する職務、とある。

PCやスマートフォンを必要としない電池駆動のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)が、今の業界のデベロッパー製品や消費者製品の現状を見るかぎり、相当重要な開発テーマであることは間違いない。

しかしモバイルのエコシステムと因縁の深いGoogleのような企業が、自分でそんなハードウェアの開発に乗り出すのは、やや異様でもある。モバイルのVRはすでにユーザーのアクセス性もかなり高く、消費者は強力で高性能なスマートフォンに駆動されるVR、およびそれらが提供する高精度で高速フレームレートの、他と比べるもののない体験に浸っているのだ。

しかし、何らかの結論を出すのは早すぎる。WSJは、デバイスの登場は年内と言っているが、記事に登場する情報筋たちは、開発は初期的段階であり、そのプロジェクトがお蔵にされることもありえる、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

映画やゲームの動きに合わせてカウチを振動させるImmersitがKickstarterでクラウドファンディング中

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Immersitは、今日(米国時間2/10)Kickstarterでローンチした、あなたのリビングのカウチのための、新種のコネクテッドデバイス(connected device)*だ。Immersitは振動を作り出して、あなたを、今見ているムービーやビデオゲームに没入させる。今部屋にあるカウチで、使える。〔*: connected device, インターネットに接続されたデバイス。〕

テーマパークで振動シートに座ったことが、おありかな? Immersitは、それのご家庭用だ。とはいえ、簡単に作れるものではない。同社は新しいカウチを作ってそれを売る方式を最初から拒否し、ちっちゃな台座を既存のカウチの下(脚部の下)に置くやり方にこだわった。その台座は二つの部分に分かれていて、上部が、上下や前後左右に短い周期で動く==振動を発生する。

カウチの中央部に置かれたブリッジが台座内のモーターを制御し、各モーターの同期を図る。キットは565ドルのタイプと904ドルのタイプがある。ムービーやビデオゲーム以外に、VRヘッドセットでも利用できる。いや、用途はもっともっと広い。

ただし、Immersitの各モーターは互いに同期しても、ゲームやムービーの動きとは(視覚的には)同期しない。そこで同社は、いろんな映画の中の振動をエンコードして、あなたが今見ている映画の動きにあった動き(振動)を作り出す。何を見ているかは、自動的に検出する。音声を、その映画の指紋として利用しているのだろう。

Immersitはベッドでもソファーでも、四つ足のものなら何でも使える。振動の強さは変えられるから、眠くなったとき自分を起こせる。

そして、仮想現実だ。仮想現実(VR)のヘッドセットは、それ自身がテレビなどよりも没入的だが、同社はコントローラーやカメラやトレッドミルを利用してVRの没入性を強めようとしている。VRヘッドセットでImmersitを使うのは、良い相性だ。

発売は、今年の12月を予定。ただしクラウドファンディングはどんなものでも、眉にやや唾を付けて見るべきだ。ImmersitはCESで実動プロトタイプを見せたが、最終製品はまだない。でもぼく自身は、ぜひこれを使って、カーチェイスの場面を見てみたいな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

VRヘルメットのスタートアップDaqriが、Space X、Qualcomm、バージングループの元幹部らを獲得

VRがトレンドになって来ているが、特に未来の従業員の体験をリデザインしようとしている企業の間で期待が高まっている。

Roy Ashok

Roy Ashok

Patrick Alo

Patrick Alo

Mike Lynch

Mike Lynch

VRの「スマートヘルメット」を手がけるスタートアップのDaqriは、デバイスのテストを続けながら同社の重要なリーダーシップを更に拡大させている。同社は、今日3人の役員を加える。Space Xで人材採用と人事を行っていたMike Lynchは、Daqriにヒューマンポテンシャルオフィサーとして参画。Qualcommの元プロダクトマネージメントリーダーであったRoy Ashokは、チーフプロダクトオフィサーとして加わる。そしてバージングループの元マーケティングリーダーであったPatrick Aloはチーフマーケティングオフィサーに任命される。

この直近の採用は、トップ人材を積極的に採用することでDaqriにより優れた柔軟性をもたらし、エンタープライズ業界内での同社のブランド認知を拡大させることだろう。

デバイスそのものは、産業労働者に「映像の上に合成された業務上の指示や、安全に関する情報、地図やその他」を提供するのに加えて、安全なヘルメットと安全メガネのセットという二役を務める。ヘルメットは既に、オートデスク、GE、トプコン、ハイパーループ、KSPスチールを含むいくつかの大企業でテストされている。

このロサンゼルスに拠点を置くスタートアップは、CES2016において企業特化の拡張現実ヘルメットのベールを脱ぎ注目を集めた。TechCrunchのSarah LaneがDaqriのチームと対談し、VRが仕事現場にもたらす未来やデバイスの使用場面の可能性について語った。

DaqriのCEOであり創業者のBrian Mullinsは、発表の中で、「Roy、Patrick、Mikeの3人はそれぞれのフィールドでエキスパートであり、世界で最も革新的な数々の会社からやってきた」と発言。「彼らは、私達がVRとホログラフィーにおいて大きな進歩を続けており産業界に革新的なインパクトを与えるであろうこのきわめて重要な時に参画している。私達はDaqriのスマートヘルメットで仕事現場を変えるというミッションに集中しており、それを成し遂げられるチームを持っている」

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(翻訳:Kana Shiina)

Apple Watchは2015年のスマートウォッチ市場の2/3を獲得、とアナリストが推計

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Appleはその最初のウェアラブル製品Apple Watchの売上を公表しないから、アナリストたちの推定に頼るしかない。そしてCanalysからの最新の推計は、1200万以上売れたApple Watchは、そのマーケットシェアが全市場の2/3だった、と言っている。そして、そのうちの500万以上が、クリスマスのあるホリデイシーズンの四半期に売れた。

Canalysの推定では、AWよりも先に出たSamsungが二位に復帰している。それはGear 2でデザインが良くなり、消費者に気に入られたからだ。Pebbleは三位、Huaweiが四位だ。後者はAndroid WearのOEMとしてはトップだ。

フィットネスのウェアラブルに限定すると、Canalysの推計では、昨年発売された総数は3700万あまりでFitbitがゆうゆうトップ、記録的な四半期台数となった。二位は中国のXiaomiで、その低価格製品Mi Bandが2015に1200万あまり売れた。

ホリデイシーズンのFitbitやApple、Garminに引っ張られて、ウェアラブルのバンド類は前年比で60%以上も伸びた。‘バンド類’と総称してしまえば、ホリデイシーズンのAppleはFitbitの後塵を拝して二位、三位がXiaomiだ(いずれも台数ベース)。

Canalysは、先月のCESで発表されたFitbitのスマートウォッチBlazeを前向きに評価している。投資家たちは、Appleのウェアラブルに似すぎ、と否定的だが、アナリストの見解としては、お値段が手ごろでしかもフィットネス機能が正統派であることが、肯定評価の理由になっている。それに対して多機能デバイスであるApple Watchでは、フィットネス機能がファッションやライフスタイルの方を向いている、と。

同じくアナリスト集団のGartnerも、スマートウォッチに対して肯定的だ。同社が今月発表した予測によると、2019年のウェアラブル市場で売上にもっとも貢献するのはフィットネス製品ではなくてスマートウォッチだ。スマートウォッチが作り出す売上(予測値)は、175億ドルである。

また2016年では、ウェアラブル全体の売上が287億ドルに達する。うちスマートウォッチは115億ドル、Appleの参入によってウェアラブルがライフスタイルのトレンドになったため、という。

ヘッドマウント型のウェアラブルに対しては、Gartnerはやや弱気だ。FacebookのOculus RiftもHTCのValve Viveも、予定されている立ち上がりが今春だから、それはまだ“新興市場だ”、とGartnerは評価している。

ウェアラブルのヘッドセットは2016年に一般的な消費者製品としての普及が端緒につくが、それでも総台数はスマートウォッチの5040万に対して、わずか143万だ。だから一般的な普及への端緒とは言っても、よちよち歩きの段階だ。

Gartner

Gartnerによると、今年は、スマートウォッチですら、スマートフォンのはるか後方をよちよち歩くだけだろう、という。スマートウォッチはあくまでも副次的な(添え物的な)製品だから、それも当然である、と。現時点では、スマートフォンをリプレースする、という意欲的なコンセプトを持ったウェアラブルデバイスは存在しない。

GartnerのAngela McIntyreはこう書いている: “スマートウォッチはウェアラブルという枠の中だけで見るとよく売れている方だが、でもその普及率はスマートフォンに比べてずっと低い。たとえば2016年にはスマートフォンが、成熟市場国と、香港、シンガポールなど新興市場国の大都市圏の計だけでも3億7400万台売れると予測される”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

クロスプラットホームなVRコンテンツネットワークを目指してWevrが$25Mを調達

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今、多くの起業家たちの心の中に、ひとつの疑問がある: 仮想現実の世界では、あらゆるもののレプリカのネットワークが必要だろうか?。それとも、VRコンテンツは入力形式や視聴インタフェイスがまちまちなまま、VRのFacebookやVRのTwich、VRのGmail、などなどができてしまうのか?

今日(米国時間2/5)Wevrが非公開ベータでローンチしたTransportは、仮想現実コンテンツのためのYouTubeになりえるかもしれない、ビデオプラットホームだ。

Wevrのチームが考えているのは、TransportがVRユーザーの巨大なネットワークになり、そこでコンテンツのクリエイターたちと出会えるなら、それは究極的に、“VR作家が自分の作品をお披露目するためのもっとも有効な方法になるだろう”。それはできるかぎり大きなネットワークでなければならないから、TransportはWebだけでなく、Google Cardboard, Samsung Gear VR, HTC Vive, Oculus VR, PlayStation VRなどなど、主なVR HMD(head-mounted display)のすべてで、可利用でなければならない。

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プロダクトのローンチと並行してWevrは、2500万ドルの資金を獲得したことを発表した。出資者はパートナー各社で、HTC, Samsung Ventures, Evolution Media Partners, Madison Wells Media, Orange Digital Ventures, Digital Garage, AME Cloud Ventures, Boldstart Ventures, Scott McNealy, そしてRoss Levinsohnだ。

コンテンツは、その配布/流通(distribution)がもっとも手強い難関だ。しかも各社には、VRコンテツへの人びとの接し方を十分によく知るための時間がないから、優秀な人材と資金力のある企業が、普遍的で共用的な配布の場と方法(‘VRのYouTube’)を、今からすでに実験開始する必要がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

3D VR画像であなたの部屋のインテリアデザインをサービスするModsyが一般公開に備えて$8Mを調達

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Pencil+Pixel社は、最先端のテクノロジーであなたの部屋をアップグレードする。ついにやっと、その時が来た。そのModsyと呼ばれるサービスはまだベータ中だが、早くもシリーズAで800万ドルを獲得し、一般公開に向けて飛び立とうとしている。

同社がその革新的なインテリアデザインサービスを非公開ベータでローンチしたのは2015年の半ばだったが、それを見たぼくは、ぶっ飛んでしまった。その正式ローンチの前の段階では、ユーザーは自分の部屋の写真を4枚同社へ送る。すると数日後に、見事にインテリアデザインされたその部屋の様子が、VRで返ってくる。それが気に入ったら、Modsyがお店の名前やサイトを教えてくれるから、そこでそのVR中のカーテンやソファーなどなどを買える。

消費者から見ると、それはまるでマジックみたいだ。Modsyは、スマートフォンの写真4枚を3Dの画像に変えて、その中におしゃれな家具や装飾品を配置する。もちろんそのためには、ソフトウェアが高度な分析や描画を行っている。

今、Modsyのベータには参加したい人たちの待ち行列ができているが、Pencil+Pixelは一般公開に向けてアクセルを踏み込む気だ。CEOでファウンダーのShanna Tellermanによると、今度得た資金で技術者とデザイナーを増員し、またローンチに備えてマーケティング努力にも力を入れる。

800万ドルの投資により、同社の総資金は1175万ドルになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

米国Best Buy、Galaxy購入者に無料でGear VRを提供中(週末キャンペーン)

サムスンのスマートフォンを購入する予定があるのなら、この土日がチャンスだ。Best Buyで対象のGalaxyスマートフォンを買うと、無料でSamsung Gear VRがついてくるのだ。Gear VRの価格は99ドルだ。唯一の市販VRヘッドセットをたいへんお得にゲットするチャンスだといえる。

ただし、サムスンのスマートフォンならなんでも良いというわけではない。Gear VR対応の機種のみが対象となっているのだ。詳細についてはBest Buyのサイトに記載されている。

Samsung Galaxy S6、S6 edge、S6 edge+ないしNote5を購入またはリースしてアクティベートされた方に、99.99ドルのSamsung Gear VRを無償で提供いたします。対象の製品をカートに入れれば、自動的にSamsung Gear VRもカートに入るようになっています。

Gear VRはなかなかのプロダクトだと思う。Google Cardboardの「VR風」を超えて、本当のVRを体験する入門機として最適だともいえよう。より本格的なRiftもプレオーダーが行われているが、こちらは599ドルもする。TechCrunchでもGear VRのレビューを行なっているので参考にしていただきたい。

Gear VRの存在は、確かにGalaxyスマートフォンの魅力を高めるものといえる。今回のBest Buyのキャンペーンは良いところをついているように思う。

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(翻訳:Maeda, H

Appleが拡張現実/仮想現実の研究家を社員に招く…果たして何が生まれるのかな?

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テクノロジの次の重大局面の座にすわる者は絶対的に、拡張現実と仮想現実である、とする説が喧しい。そんな中で、目立つほど静かだったAppleだから、同社のAR/VRに関する一挙手一動にはみんなが注目する。

Financial Timesの報道によると、Appleはこのほど、AR/VRのスペシャリストをチームに招いた。その、3Dインタフェイスに関する著書すらあるDoug Bowman(彼は3D User Interfaces: Theory and Practiceの主席著者)は、バージニア工科大学のコンピュータサイエンスの教授で、Center for Human-Computer Interactionのディレクターだったが、休暇を取ったのちにクパチーノの巨大テクノロジ企業に加わる。大学の職員経歴ページによると、彼は2007-2008年に行われたIEEE Virtual Reality Conferenceの総合議長を務めた。

Bowmanは1999年からバージニア工科大学に在籍し、拡張現実と仮想現実に関するさまざまな記事を発表し、共著もした。それらは、 “Virtual Reality: How Much Immersion Is Enough?”、”3D User Interfaces: New Directions and Perspectives”、”The Effects of Visual Realism on Search Tasks in Mixed Reality Simulation”などだ。

FTの報道でとくにおもしろいのは、彼はMicrosoftがHoloLensの普及促進のために出している10万ドルの研究助成金を、最初にもらった人物であることだ。そのときの研究テーマは、“大規模な混成現実データの共同分析”だった。

彼の履歴書をざっと見ただけでも、AR/VRの研究で多数の華々しい成果をあげていることが分かる。AR/VR分野への、少なくとも関心ぐらいはすでに示しているAppleにとって、たしかにうってつけの人材だろう。履歴書の詳細注記によると、彼の研究関心は三次元ユーザインタフェイス、仮想環境、仮想現実、拡張現実、そして人とコンピューターの対話だ。

競合するGoogleやFacebook(Oculus)、Samsung、HTCなどと違ってAppleはまだ、仮想/拡張現実における本格的なハードウェアやソフトウェアの取り組みを公式に発表していない。しかし特許の出願や同社の360度ビデオなどを見るかぎり、同社がその実験をやってることは確実だ。AR/VRがAppleの次の事業、と決めつけるのは短絡的だが、今回のようなスペシャリストの招聘から将来何が生まれるのか、ぜひ注視していきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Google、VRで社会科見学できるプログラム「Expeditions」を拡充

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GoogleがExpeditionsプログラム拡充することを発表した。このプログラムはクラスが仮想空間で社会科見学に行くためのものだ。Googleはモバイル端末で仮想空間で学生の社会科見学を実施したい学校や教育者向けに専用のAndroidアプリをローンチする。それに加え、Googleは「Expeditions」のツアーを新たに2つ用意する。仮想空間でグレートバリアリーフとバッキンガム宮殿の見学ができるようになる。

Googleは 昨年春のI/Oで初めてExpeditions Pioneerプログラムを発表した。その時、Googleはクラスで仮想旅行に出発するのに必要なヘッドセットや学生と教師用のハードウェアなどが入ったキットを提供すると伝えた。そのキットには、ASUSのスマホと教師用のタブレット、そして全ての端末をつなげるルーターが入っていた。おかげで必要な場合はExpeditionsアプリをオフラインでも利用することも可能だ。Google CardboardかMattel View-Master VRのビュアーも提供していた。

これらのハードウェアはアメリカで9月に出荷を始め、11月には10万人以上の学生がExpeditionsをクラスで利用したとGoogleは発表している。

本日、Googleはアメリカ国外でもプログラムを展開を進めたことから、Expeditionsの利用学生数は全世界で50万人に達したと伝えた。

Googleの仮想空間での社会科見学は、VR技術を良い方向で使っている。学生は訪れるのが難しい世界各地の光景を見ることができる。例えば、古代遺跡(マチュピチュなど)や自然の神秘である渓谷や熱帯雨林、あるいは南極大陸といった都市から遠く離れた場所や地域も見ることができる。

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今回追加したExpeditionsのツアーは、Sir David AttenboroughとAlchemy VRがデザインして制作したもので、オーストラリアのグレートバリアリーフを水中散歩できるものだ。

もう1つはRoyal Collection Trustと協力して作成したバッキンガム宮殿のツアーだ。学生は宮殿を仮想現実内で訪れ、その歴史的な意義を学ぶことができるとGoogleは伝える。(バッキンガム宮殿に関しては独自のYouTube 360動画もローンチしているので、誰でもスマホから訪れることができる。)

ExpeditionsのAndroidアプリはスマホでもタブレットでも使うことができ、今日からベータ版をローンチし、プログラムに参加を申し込んだ学校や教育者に提供するという。参加者はどのような新機能が欲しいかや他に仮想空間で訪れたい場所などの意見やフィードバックを送ることができる。

Googleのこのプログラムに興味がある人は ここからサインアップすることができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Google、バーチャルリアリティーに本腰。製品担当VPをCardboard専任に

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Re/Codeの記事によると、Googleはバーチャルリアリティーにいっそう力を入れ、製品管理担当副社長、Clay BavorのGmail、Google Drive等のアプリ職を解き、CardboardとVRに専念させることになった。

AAEAAQAAAAAAAALNAAAAJGM2ZjViNzRmLTZhOTYtNGMwNi05ODA0LTVlMjNmN2FlOTRmMgBavorはGoogleに10年以上勤めており、この新しい部門を彼に任せることは、GoogleがVRでとことん戦うつもりであることの証だ。Cardboardで成功し、New York Times等をこのニューメディアに呼び込んだことが功を奏した。

Re/Codeによると、Bavorの担当していたアプリ業務は、上級副社長のDiane Greeneが引き継ぐ。

VRの強化は、Googleの消費者製品全体を後押しする。例えばYouTubeは、もちろん360度ビデオを取り入れ始めている。

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VRの世界でFacebook(Oculus)と戦い続けることは、Googleが没頭型テクノロジーのリーダーになるための絶対条件だ。チームの規模は不明だが、Cardboardプラットフォーム開発のために、いくつかの買収先が集結したことはわかっている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

未来を描く短編ムービー‘Uncanny Valley’はVRに起こりうる予期せぬ結果を探究する

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われわれは日に日に、仮想現実(virtual reality, VR)に深入りしつつあるが、それの、遠い未来の、‘予期せぬ結果’はどういうことになるのだろう。

“Uncanny Valley”(不気味な谷)と題する短編ムービーが、それを探究している。ストーリーと雰囲気は、“Ender’s Game”的だ。作者のFederico Hellerが、概要を述べている:

未来のスラムでは、仮想現実ジャンキーたちがネット上のエンタテイメントで自分たちの暴力衝動を満たしていた。一人の名人プレーヤーが、ゲームと現実の境界がなくなろうとしていることに、気づく。3DARの最新の短編ムービーは、われわれの次の技術革命の恐るべき可能性を探究する。それは予告なくやってくる! ずっとネットに接続していよう。でも、のめり込みすぎないように。 ;)

一見の価値は、あるよ。

遠い未来っていつのこと? あまりにリアルってどんだけリアル?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

AvegantのGlyphは3Dヘッドセットにも、ヘッドフォンにもなるハイブリッド型デバイス

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ラスベガスで今週開催しているCES(コンシューマー電化製品ショー)でAvegantは新製品の展示を行っている。元々Kickstarterでファンディングを達成したプロジェクトで、Glyphという名のメディアプレーヤーとヘッドセットが合わさった製品だ。

3D映像を見る機能を備えたこのウェアラブルデバイスは、HDMIコネクターでコンピューターやスマートフォンとつなぐことができる。プライベートな視聴スクリーンから映画を見たり、インターネットを利用したりすることができる。向きを変えればヘッドフォンとしても利用可能だ。

TechCrunchはAvegantのチーフ・マーケティング・オフィサーである Richard Kerrisに話を聞いた。Glyphを使えばユーザーは「好きなものをどこでも見れる」とKerrisは言う。例えば、飛行機に乗っている時もプライベートな空間で映画を見たり、メールをチェックしたりできるという。

スクリーンにはゴリラガラスを搭載し、「細かな100万個の鏡を使って映像を目に投影する」とKerrisは説明する。

このウェアラブルデバイスの見た目は、他の仮想現実のヘッドセットに良く似ているが、特徴は違うのだという。Oculusのような仮想現実ヘッドセットはユーザーを全く違う世界へと連れて行くが、Glyphは「自分が現在いる空間にも注意が向く」ようになっていて、周囲の環境を認識したままコンテンツを楽しむことができるとKerrisは説明する。

今月から予約注文を受け付け、15日までは599ドルで購入できる。それ以降は699ドルで小売販売を行う予定だ。

Avegantはレッドウッドシティに拠点を置き、Intel Capitalらから3000万ドル以上を調達している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter