アラート機能のある赤ちゃん用ウェアラブルモニタSproutlingが$2.6Mを調達

ウェアラブルはもはや大人だけのものではない。最近の一群のスタートアップたちは、赤ちゃんのためのウェアラブルデバイスを作って、幼い子どもの状態や睡眠のパターンなどを伝え、親たちを安心させようとしている。ここでご紹介する、本日(米国時間9/16)ステルスを脱するSproutlingも、新しいウェアラブルベビーモニタによって、親たちの子育て能力を高めてくれる。しかもそれが伝える情報は、単純な“うちの赤ちゃんは無事か?”だけでなく、複数のセンサからのデータをもとに、もっといろんな情報を教えてくれる。

ハードウェアインキュベータLemnos Labsを卒業した彼らは、260万ドルの資金調達も発表している。投資家はFirst Round Capital、Forerunner Ventures、FirstMark Capital、Accelerator Ventures、Lemnos Labs、BoxGroup(David Tisch)、そしてShawn Fanningだ。

Sproutlingによれば、これまでのベビーモニタは概してお粗末である。赤ちゃんの状態が悪いときに(ユーザがこっちからアクセスしなくても)知らせてくれるアラートがない。実際の数値データがない。などなど。Sproutlingの製品は小さなそらまめのような形をしたウェアラブルで、Bluetoothで通信し、赤ちゃんの足首につける(上図)。ほかに基地局と小型カメラと携帯用のアプリがある。赤ちゃんの呼吸がないときアラートするだけでなく、心拍数や、部屋の明るさや温度、赤ちゃんの体温なども知らせてくれる。情報はすべて携帯の画面で見られるし、異状を検出してアラートするのも、携帯上のアプリの役目だ。

また赤ちゃんの「今起きてる/寝てる」も教えてくれるから、十分睡眠がとれてないようなときには室温を調節するなどの対策をとれる。赤ちゃんの様子のビデオも見られるが、それには画質をはっきりさせる調整機能がある。眼鏡を忘れても大丈夫だ。

このウェアラブルと、それ用のカメラをデザインしたのは、ベビーカーのロールスロイスという悪名を持つBugabooをデザインした連中だ。

ステルスを脱したのは、製品の告知が主な目的で、実際の発売は来年の第二四半期を予定している。協同ファウンダのChris Bruceによると、Sproutlingのビジョンは、赤ちゃんやその環境に関する多種類のデータを集めて、それらのデータをもとに、親業を支援する多様なサービスを作ることだ。単一のSproutlingアプリ/サービスがある、という状態は目指していない。またデバイスそのものも、今後はもっと多様化していく。

私も目下、親業初心者だから、子どもの睡眠パターンなどが分かるウェアラブルがあることはありがたい。それで子どもの夜更かしをやめさせられるかどうか、それは分からないけど、私のような新米のママさんにとって、知識は心強い味方だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


コツンとぶつけてスマホのデータを交換する人気アプリ、BumpをGoogleが買収

2000万ドルのベンチャー資金を集め、ダウンロード数でもトップのモバイル・アプリとなったBumpだが、十分な売上を得ることだけは失敗したようだ。Bump TechnologiesはGoogleに買収された。

Bump〔コツンと打ち合わせる〕という名前のとおり、このテクノロジーはスマートフォン同士(あるいはスマートフォンとコンピュータ)を物理的に接触させることでさまざまなデータの交換を可能にする。独立したビジネスとして成功することはできなかったものの、Googleの一員として有望な未来を確保することができたようだ。

Bumpの共同ファウンダー、CEOのDavid Liebは公式ブログでGoogleに参加したことを発表した。共同ファウンダーのLiebとAndy Huibersを含む25人のBumpチームは引き続きGoogleで働くことになるもようだ。

Bumpは昨年新しいコンセプトの写真共有アプリ、Flockをリリースしている。ブログ記事によれば、BumpとFlockの開発は今後も継続されるという。ただしPayPal的な支払いサービス、Bump Payアプリの今後については言及がなかった。

買収金額等の詳細が明かされていないので、Y Combinator、Sequoia Captial、Felicis Ventures、SV Angel、Andreessen Horowitz、その他多数のエンジェル投資家にとっての収支について推定するのは難しい。

いちいち連絡情報をタイプする面倒なしに新しい友だちやビジネス相手と情報を共有できるのがうけて、BumpはApp Storeの初期の大ヒットになった。iPhoneを握った拳を突き合わせるだけで連絡情報のみならず、写真、オーディオ、ビデオ、その他選択したファイルをなんでも交換できるのだから簡単だ。3月には1億2500万ダウンロードで10億枚の写真が交換されたという。

しかしBumpは無料アプリで、意味のある売上を獲得するビジネスモデルを発見することができなかった。その一方で最近Appleが爆弾を落とした。近接したデバイス間でのファイル交換を可能にするAirDrop機能がiOS 7に含まれることをAppleが発表した。これでBumpもついにタオルを投げ入れることを余儀なくされた。こうした状況から察するに、投資家はGoogleの買収で損失は免れただろうが、大きな利益を挙げたようには思えない。

ところでGoogleが関心を示したのはBump自身よりFlockだったかもしれない。このアプリには位置情報を解析して付近にいるFacebookの友だちを探し出し、共同して写真アルバムを作るように勧める機能がある。これはパーティー、コンサート、カンファレンス、旅行などでたいへん便利だ。パーティーなどの場で撮った写真をソーシャルメディアで一般公開するつもりはなくても、その場にいて同じ体験した知り合い同士でなら共有してもよいと考えるユーザーは多いだろう。 Flockは余分な機能をできるかぎりそぎ落として、ほとんど自動的にこうした写真共有ができるようにしている。GoogleはFlockをGoogle+の機能の一つとして取り込むはずだ。

またこの買収でGoogleはモバイル・コミュニケーション関係の重要な特許を多数手に入れた。この中にはアプリがGPSその他のセンサー情報を解析して複数のデバイスが位置的に近接していることを判断するテクノロジーなどが含まれる。

Googleであれば直接BumpとFlockのテクノロジーをから収益を上げる必要はない。Googleが膨大な既存ユーザーにこれらのアプリを提供することになれば、Liebのいう「非還元的」デザイン 、すなわちユーザーに代わって状況を判断して自動的に作動するアプリのインパクトがいっそう広く感じられることになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TC Disrupt:ザッカーバーグ、「Facebook Homeを改良中。Instagramその他ソーシャル・コンテンツをロックスクリーンに追加する」

サンフランシスコで開催中のTC DisruptカンファレンスでFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグはFacebookはFacebook HomeのロックスクリーンにInstagramやサードパーティーのソーシャル・コンテンツを追加するように改良中だと述べた。

同時にザッカーバーグはさきごろ公開されたAndroid向けFacebook Homeランチャーが「期待したほど急速には普及していない」ことを認めた。ザッカーバーグはまた「現在Facebook HomeはGoogle Playストアを通じて配布されているが、将来はFacebookから直接ダウンロードできるようになる」と述べた。

現在Google PlayストアではFacebook Homeアプリはダウンロード数が100万から500万にランクされている。最初の1ヶ月ではわずか100万ダウンロード程度だったし、 アプリをプレインストールしたHTCの専用スマートフォンを販売するなど当初は熱心だったAT&Tのようなキャリヤのパートナーもすぐに興味を失った。ヨーロッパではフランスのキャリヤ、Orangeが予定されていた専用スマートフォンを発売前に中止してしまった。

今日のインタビューでマイク・アリントンが「Homeは失敗だったと思うか?」と尋ねたのに対してザッカーバーグは「チャットヘッドのように人気が出た機能もある」と答えた。

Facebook Homeは同社が当初期待したほどの成功は収めていないが、すぐに引っ込めるつもりもなさそうだ。「私はやがてユーザがFacebook Homeを好きになると思っている」とザッカーバーグはいう。

これはFacebookがいかにモバイル体験の向上と拡張に野心的であるかを示すものだ。モバイル・トラフィックの拡大はFacebookの売上に直結するのだからそれも当然だろう。「今年の第2四半期には月間アクティブ・ユーザー総数 11億人に対して6億9900万人モバイル・ユーザーがあった」と今日のインタビューでザッカーバーグは明らかにした。このモバイル・ユーザーこそFacebookの売上の急増を支えている。8月にeMarketerが発表したレポートによれば、今年Facebookは世界のモバイル広告売上の16%を占めるだろうという。昨年に比べると10%ポイントの急増だ。

InstagramをFacebook Homeのロックスクリーンに加えるというモバイル重視の姿勢をみると、買収した他のモバイル系サービスのコンテンツもやがてHomeに連携、表示されることになりそうだ。またサードパーティーのコンテンツと連携させていけば、Homeがインターネット・コミュニケーションの新たなプラットフォームとなることを助けるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iPad向け新ブラウザ、Opera Coastが登場―すべてスワイプとタップで操作するタブレット最適化UI

半年前からOperaでは小チームでタブレット向けブラウザの開発を進めていた。 そしてついにOpera Coast for iPadが発表された。Chromeを無用のものにするかもしれない画期的な新ブラウザだ。

先週、Coastプロジェクトの責任者、Huib Kleinhoutは私の取材に対して「われわれがCoastを開発することに決めた動機は、現在のブラウザのUIがMosaicの時代から実質的に変わっていないことに我慢がならなくなったからだ。マルチタッチ・スクリーンがこれだけ普及したというのに、それがブラウザではほとんど生かされていない」と述べた。Coastはタブレットに最適化されたブラウザを世界で初めて作ろうとしたOperaの試みだという。

Kleinhoutは「タブレットのブラウザはそもそも生産性ツールとして使われるわけではない」と指摘する。Coastはこの基本的考えに基づいて、現在のブラウザに満載されている複雑でかつほとんどの場合に不必要な機能をすべて削除し、UI要素を大きくシンプルなものにしてタッチによる操作性の大幅な向上を図っている。

実際、Coastには画面下部のホームボタンと画面右下の最近訪問したサイトの履歴を表示するボタン以外に目に見える操作部分はない。ほとんどすべての操作はジェスチャーで行われる。たとえば 「進む」、「戻る」は左右のスワイプになる(もっともMicrosoftもGoogleもこのジェスチャーを採用している)。

Coastではブックマークに代わってよく訪問するサイトはiOSのホームスクリーン風の大きなアイコンで表示される。Coastはユーザーが最近訪問したサイトをすべて自動的に記録しており、ホームスクリーンの右下のボタンからリストとして呼び出せる。そこからブックマーク・アイコンを追加できる。ホームスクリーンには検索バーが用意されている。Operaのバックエンドがユーザーの入力をモニタして、インクリメンタルに3つの候補を表示する。

この極めて簡潔なデザインについてKleinhoutは「サイトに代わって勝手に共有ボタンを表示するのがブラウザの役目ではない」と語った(最近のMozillaのプロダクトへの遠回しな批判)。Kleinhoutは「ユーザーとどのように会話するかを決めるのは全面的にサイトの役割だ。われわれはユーザーのセキュリティの強化にも力を注いでいる。ユーザーがHTTPSや認証手続きについて知らなくても、ユーザーが危険なサイトにアクセスしようとした場合にはCoastが警告する」という。

Opera独自のサーバサイドのレンダリング・エンジンを利用していたOpera Miniや以前のiOSブラウザとは異なり、CoastはAppleの内蔵レンダリング・エンジンを利用する。

KleinhoutはAndroid版Coastについては開発しているかどうか明らかにしなかったが、iOS以外のプラットフォームへの拡張を計画していることは間違いないだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Dots、GEのBrilliant Week企画に連動した提携に基づく「Gravity Mode」を実装して配布中

betaworksのDotsが、GEとネイティブ広告を展開することになったとアナウンスしている。契約金などの詳細については発表されていない。

今回の契約により、Dotsは「Gravity Mode」(重力モード)を加えた新たなアプリケーションをリリースしている(訳注:現在は、このモードを選ぶと9月8日にリリースというようなメッセージが表示されるようになっているようです)。

きっかけとなったのは、GEが1週間におよぶ科学技術関連の「記念日」(記念ウィーク)を制定したことによる(ブランド発の記念日制定はNational Dance Dayなど、いろいろと出てきている)GEはこれをBrilliant Weekと名づけている。この中で9月8日にはGravity Day(重力デー)が準備されていて、Dotsは、とくにこの日とタイアップしている(ちなみに9/8は地球の重力加速度である9.8m/sから定められたものだ)。

共同ファウンダーのPaul Murphyによると、Dotsにはこれまで、半ダースほどの提携オファーがあったのだそうだ。

「いろいろと検討させて頂いて、結局GEと組むことになりました。GEとの企画が、Dotsに魅力的な機能を組み込む上で最も可能性のあるオプションだと考えたのです」とMurphyは言う。「プレイヤーが楽しめるようにするというのが最も大事なことですから」とのこと。

ちなみにMurphyの言うところでは、Dotsは1日に2500万回ないし3000万回プレイされているのだそうだ。念のため申し添えておくと、DotsはAndroid版、iPhone版、およびiPad版がリリースされている。

「Dotsを利用することで、双方にメリットが現れる提携作業というのは面白いものだと思います」と、Murphyは相互メリットについても語っていた。「GEのようなビッグブランドと組むことにより、私達は利用者に対して新たな魅力を提示できるようになります。そして利用者が増え、ゲーム自体の魅力も高まるという展開ができそうだと考えています」。

しかしDotsの成長の速さには驚くばかりだ。デビューしたのは今年の5月で、まだ数ヵ月しか経っていない。これまでネイティブ広告の仕掛けを試みたこともないのに、いきなりGEという大物と組むのにも驚かされる。DotsはZENモードや、マルチプレイヤーモードを導入して新たな魅力を訴え続けている。しかし外部ブランドと手を組むのは今回が最初だ。広告臭さを気にして離れる利用者がいるのか、あるいはそもそも広告臭がするものになるのかどうか、日曜日を待っていようと思う。

ところで、Gravity Modeとはいったいどういうものなのか。

まず、時間制限がないという意味では「ムーブモード」と同じだ。できるだけ多くのドットを四角く繋げられるように頭を使えばいい。

但し、行き詰まった時にはGravity Mode Shufflerボタンをタップすることができる。これにより画面は自動的にシャッフルされ、また「重力」およびスマートフォンの傾き方に応じて特定のドットが消滅する。なかなか面白そうではなかろうか。

ゲームを進めていくとレベルがあがり、レベルカードを入手できる。レベルカードを入手すれば、それにともなってdotsポイントが溜まっていく仕組みだ。Gravity Modeは1週間の期間限定であるようだが、期間が過ぎてもポイントは残ったままになるそうだ。

もちろんこれまでにもモバイルゲームが大手ブランドと手を組むというシーンは目にしてきた。たとえばAngry Birds Rioがあった。20世紀FOXとのタイアップで、アニメシーンに乗り込んできたものだ。これがきっかけとなりRovioはAngry Birds関連製品を多く世に出すこととなり、短編アニメなどの配信にも乗り出すこととなった。

またHasbroはBackFlipスタジオの大半の株式を取得し、Hasbroブランドのゲームを世に出している。またKabamもWarner Brosと戦略提携を結び、「指輪物語」や「ワイルド・スピード」などに基づいたゲームをリリースしている。

但し、RovioやKabamの場合とは違い、Dotsはゲーム中にGE関連のコンテンツを盛り込む必要はない。GEは、ゲーム内での言及を一切期待せず、ただただ新しいゲームの開発に出資したわけだ。これもまた話題になるひとつの方法だと判断したのだろう。確かに面白い試みではある。ただ、これがブランド側にとって、どれほどの効果があるのかは今後の状況を見てみる必要がある。

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(翻訳:Maeda, H)


身の回りの音(会話)を録音し続け、タップひとつでスマートフォンに保存するウェアラブルマイクのKapture

またしてもKickstarterの話題で恐縮だが、毎度、面白いプロジェクトが出てくる。今回紹介するのは、リストバンド風デバイスで、マイクが内蔵されている。「ウェアラブル」と「Quantified Self(QS)」(身体データの数値化)の動きに乗ろうとするプロダクトだと言えるかもしれない。リストバンド内蔵マイクは直近60秒の音声を録音し続け、iOSないしAndroidアプリケーションを使って、簡単に共有することができる。

コンセプトはHeardというアプリケーションと同様だ。こちらも自分の周りの音を録音するもので6月にデビューしている。録音時間は無料版で12秒となっており、アプリケーション内購入によってアップグレードすることにより、直近の5分間の音を録音できるようになる。一番大きな違いは、もちろんKaptureがハードウェアであるという点だ。リストバンド風ハードウェアをタップすることで、外部デバイス(スマートフォン)に録音音声を保存するように指示を出すことができる。

Kaptureは本体が耐衝撃性プラスチック製。ストラップはシリコン製になっている。バッテリー持続時間は24時間を上回る程度とのこと。マルチカラーのLEDを搭載しているが、画面はない。バイブレーション機能は搭載しており、防水加工がなされており、そして無指向性マイクを装備している。プロトタイプ段階ではBluetooth 2.1経由でスマートフォンに接続するようになっているが、製品版ではBluetooth 4.0を使う予定だ。他には充電用のマイクロUSBおよびモーション検知のための加速度計も搭載されている。

Kaptureを生み出したのは、Procter & Gambleで10年以上のプロダクト製造の経験を持つMike Sarow、プロダクトプレイスメントを担当してきたマーケティング担当のMatthew Dooleyたちだ。Kaptureの出荷のため、15万ドルの調達を目指している。調達をサポートしてくれる人へのプロダクト提供価格は99ドルだ。この価格で提供されるのはブラックあるいはホワイトモデルとなっている。他にもいろいろな色が用意されているが、そちらは110ドルからの提供となっている。

Heardと比較すると、Kaptureの方がよりコンセプトに相応しい設計になっていると言えるのではないだろうか。録音時間は60秒で、スパイ的な用途に使われる可能性は低い。まさに自分が記憶しておきたい瞬間が時の中に流れ去っていくことを防ぐためのデバイスとして位置づけられているわけだ。また、専用のハードウェアであるという意味で、録音品質などについえてゃアドバンテージがあるものと思われる。手首に取り付けるようになっていることも、音質面では有利に働くだろう。

もちろん問題点がないわけではない。バッテリーのもちが24時間少々というのは短いように思う。また、手首をタップして直近60秒を保存するという動作は、自然の流れの中で行える動作ではなく、慣れるのに時間もかかるかもしれない。また、下の写真にある「You being you.」というコピーは、自らのファッション性を訴える意味もあるのだろうが、同意しかねると考える人もいそうだ。

取り敢えず、ライフロギングツールのひとつとして面白い試みであるとは思う。無骨な、いかにも機械然としたものでないのも良い点だろう。但し、人間の手首の数には限りがあることも問題となってくるかもしれない。Samsungなどのビッグネームも同じ場所を狙ってスマートウォッチをリリースしてきている。デザインはまずまず面白く(異論はあるだろう)、コンセプトも時代の流れに則ったものだと言えそうだ。但し、非常に限られた利用者層しか想定できないという面も忘れてはならない。いずれにせよ、身の回りの音や会話など、有効に活用しようとする一つの試みとして評価できるものであると思う。

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(翻訳:Maeda, H)


1000億円規模のモバイル企業を作る9つの方法

スマホブームの終わりなんて記事を紹介しておきながら、こんな記事を上げるツンデレ?な展開ですが、モバイルにはまだまだチャンスがある!ということで、米国有名VCのDFJでマネージング・ディレクターとして活躍する筆者がモバイル帝国を築く(もしくは高価格で売り抜く)ためのヒント集を伝授。前職はFacebookのアンドロイド関連プロダクトの開発責任者というだけあり、リスト記事ながら深みは十分な内容、のはず。 — SEO Japan

親友のババ・ムラカが、最近、bubba.vcでブログを書き始めた。現在彼は、DFJのManaging Directorで、@bubbamでツイートしている。DFJの前は、FacebookでAndoroidの取り組みを率いていたため、ソーシャルとモバイルに関するあらゆることのエキスパートだ。彼は、以下の投稿を自分のブログに書き、私がそれをここでクロスポストした。 ― アンドリュー・チェン

“New Mobile”―ワイヤレスブロードバンドとモバイルOSプラットフォームが最高のエンドユーザー体験を可能にしている世界―がやって来ておよそ5年が経つ。デバイス機能の向上は驚くべきものだった。しかし、実のところ、私たちは今もまだ、私たちがする全てのことそしてそれをする全ての場所について再形成しているNew Mobileのファーストイニングにいるのだ。

Facebookを辞めて以来、私は、モバイルエコシステムに関する見解についてますます尋ねられるようになった。New Mobileが今もアーリーステージにいる理由について、私の現在の所見は以下の通りだ:

  1. フィーチャーフォン(ガラケー)―頑強なブラウザや魅力的なアプリケーションエコシステムのない携帯電話―から、私たちのポケットに入る常時接続したタッチスクリーンコンピュータへの移行は、まだまだ長い道のりだ。スマートフォンは、アメリカ国内での携帯電話総販売数の過半数がやっとだ。まして世界レベルにおいては、とんでもない話だ。
  2. 業界は、スマートフォンとタブレットについて、2つの全く異なる生物として見るのではなく、どちらも“モバイル”デバイスとして話す。これは変わり始めていて、私は、“まずはタブレット”という企業の波を目にするのを楽しみにしている―しかし、それを愚かな合言葉にしないで欲しい!
  3. もはや、iOS対Androidが全てではない。今は、どのAndroidバージョン(Gingerbread対Jelly Bean)、どのフレーバー(例:Samsun、Amazonなど)をターゲットにしているのか、そしてその理由というのは、難しい質問だ。別の言い方をすると、Androidのフラグメンテーションと優勢は始まったばかりだ。
  4. モバイル上で決済をするのは、今でもかなり煩わしい(M-Pesaを除いて)。アプリストアとキャリアの支払い手数料があまりにも高すぎて、マージンの高いデジタル用品以外のものにとっては選択肢にならない。サードパーティアプリが使用できる方法でこれを解決する人が、裕福になるだろう。
  5. モバイルデバイスでのコンテンツ作成は、最悪だ。私たちが今日モバイルで消費するコンテンツのほとんどは、キーボードやマウスや専用アプリなど、生成するにはPCの能力を必要とする。PaperVineのような製品は、タッチスクリーンを介したコンテンツ生成に相当の需要があることを示している。
  6. 真のモバイル・マルチタスクキングはまだ開発されていない。スマートフォンの画面は小さく、抽象化されたファイルアクセスを用いて一度に一つのアプリを扱うのにより適している。しかし、私たちは、グローバルなファイルシステムのあるコンピュータで複数のウィンドウやアプリケーションを使って作業することに慣れているのだ。マルチタスキングを可能にするために、新しいUXモデルが、特にタブレット上で、現れるのはいつなのだろう?
  7. パブリッシャーがオーディエンスをマネタイズすることによってよりリッチでより魅力的な体験を築くことに焦点を合わせることを可能にする“モバイルネイティブ”な広告ユニットは存在しない。その代わりに、スタートアップはたくさんの時間をビジネスモデルのイノベーションに費やさなければならない。それももう一つの難しい問題だ。私は、Facebookがこの問題を解決すると賭けている(実を言うと、私はまだ株を大事に取ってあるため、文字通り私のお金がかかっているのだ)。しかし、Yahooが意外な競合相手となる可能性もあると思っている。
  8. スマートフォンで勢いを増してきた有料サブスクリプションサービスは、たった2種類だけだ:RdioPandora Oneのようなコンテンツ・ライセンシングと、Evernoteのようなストレージだ。ユーザーは他にどんなサブスクリプションにスマートフォン上でお金を支払うだろうか?
  9. InstagramやWazeのような数十億ドルのエグジットがあったが、アメリカやヨーロッパでは、ガレージから持続力のある数十億ドルの独立企業になったスタンドアローンのNew Mobile企業はまだ目にしていない(中国では起きているが)。

まだ紐解かれていないものはたくさんあるし、私たちは議論を通して自分たちの集団的な考えに磨きをかけるため、上に挙げた全てのことについて議論する気がある。私が確信している唯一のことは、世の中にあるモバイルに焦点を合わせた最高の企業を特定したり、育てたり、学んだりするのを私が楽しみにしているということだ。


この記事は、@andrewchenに掲載された「9 ways a billion dollar new mobile company might be created (Guest Post)」を翻訳した内容です。

流石にどれもナルホドと思わせる内容でした。さて次のモバイル帝国を夢見るあなたのヒントになったメッセージはあったでしょうか?
— SEO Japan [G+]

アメリカは、ソフトウェア開発大国の地位を失いつつあるのか?!

PC時代のソフトウェア産業というものは、モバイル時代のアプリケーション開発に当たるだろうか。そうだとすると、アメリカはPC時代の栄光を失いつつあるようだ。モバイル関連データ分析を行っているFlurryの最新データによると、モバイルアプリケーションの開発で、アメリカが世界をリードするという状況にはないようなのだ。モバイルアプリケーション開発国別のマーケットシェアを見ると、2011年時点でアメリカの占める割合が45%であったのが、2013年には36%に落ち込んでいる。ちなみにPC時代の2008年を振り返れば、販売されたソフトウェアの68%程度がアメリカ産という状況だった。ある意味で、モバイルアプリケーション産業というのは、真の国際化を実現しているのだとも言える。

但し、別の観点でみればアメリカのアプリケーション業界も相変わらず頑張っているという見方もある。すなわちエンゲージメントないし利用者数の観点から言えば、アメリカ発のアプリケーションが好成績をおさめているのだ。アプリケーションの利用時間や利用者数、利用頻度等を考えた場合は、アメリカ産アプリケーションが依然として牽引者としての立場を維持しているのだ。但し、こうした面を考慮にいれて計算した市場占有率も2011年の75%から、2013年には70%と低落傾向であることは間違いないようだ。

さらに、国別で考えると、また別の側面が見えてくる。すなわち、アメリカ国内で考えた場合は、全アプリケーション利用時間の59%が国内で生産されたアプリケーションによるものとなっている。中国でも国内発アプリケーションの比率が64%となる。一方でイギリスやブラジルをみると、国内産アプリケーションの率はそれぞれ13%および8%となるのだ。

中国での利用時間を見ると、アメリカ産アプリケーションの占める割合はわずか16%ということになる。中国のアプリケーション市場の規模は大きく、ますます成長していく傾向にある。それを考えるとアメリカ産アプリケーションの比率はますます下がっていくことになるだろうと、FlurryのSimon Khalafは書いている

アメリカ産アプリケーションがシェアを失いつつあるらしいことの一因は、「ローカライズ」ということだろう。これまでは英語というのは世界中で使われているのだということに甘えてきた面があると思われる。英語利用国以外は、懸命にアプリケーションの各国語対応を考えてきた。フィンランドやデンマーク、ブルガリアやスロヴェニアに開発者たちは、おかげでローカライズの技術を積み上げることができたのだ。たとえばフィンランドのRovio(Angry Birds)、ロシアのZepto Labs(Cut the Rope)、そしてオーストラリアのHalf Brick Studios(Fruit Ninja)などのアメリカ外メーカーが、世界的なマーケットを獲得しているのは注目に値する。

ところで、アプリケーションの製作は比較的安価で行える。アプリケーションストアもあるのでグローバル化したものを販売しやすいという性質がある。但し、Flurryの調査によるとプロモーションにかかる費用が高騰しつつあるのだそうだ。Fiksuもアメリカ国内の調査を行って、2011年あたりと比べると、ユーザー獲得のための費用が高騰していると報告している。今年を見ても6月には1.50ドルだったものが、7月には1.80ドルになっている。2011年12月以来の最高値となっているそうだ。

Facebookのモバイルアプリケーション広告プラットフォームも、プロモーション費用の応答の一因となっているだろう。稼いでいる会社がますますプロモーションに力を入れ、すると弱小のところも対抗上プロモーション費用を用意しなければならなくなってくる。アプリケーションストアではビッグネームによる寡占状態に拍車がかかり、新参者がトップ250に入ることがますます難しくなってきている。アプリケーションマーケットの世界でも強者がすべてを獲得する(winnter-takes-all)仕組みが生じているわけだ。そしてどうやら、今回のFlurryの報告を見るに、勝者の多くはアメリカ発ではないようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Digg(およびDigg Reader)のAndroid版アプリケーションが登場

ソーシャルニュースサービスおよびGoogle Readerの代替としてのDigg Readerを提供しているDiggが、Androidアプリケーションをリリースした。Digg.comで提供されているサービスと、Digg Readerの機能が提供され、またFacebook、Twitter、Tumblr、Google+などのサービスとも連携させることができる。

Diggブログの記事によると、Digg Readerをリリースしてからの2ヵ月のうちに届けられた利用者からのリクエストでは、Android版アプリケーションのリリースを望む声が最も大きかったのだそうだ。Diggは、今はなきGoogle Readerの代替となるRSSリーダーの開発に必死に取り組み、6月に暫定版のような形でウェブ版をリリースし、そして数日して、iOS版アプリケーションを投入している。

今回リリースされたAndroid版では、iOS版と同様に、Diggが以前から扱っていた人気記事リンクとRSSの双方を扱う。特徴については、ブログ記事中に以下のような説明がある(当たり前のことが多いが)。

  • Diggのトップストーリーや記事、あるいはフォルダ間はスワイプ動作で簡単に行き来可能。記事はウェブビューとパースされたテキストビューのいずれかを選択可。
  • 記事はDiggしたり保存したりすることができる。後で読むためのサービスはInstapaper、Pocket、およびReadabilityに対応(設定により、Digg Reader内で保存した記事を自動的に外部サービスにも保存することもできる)。またFacebook、Twitter、Google+、LinkedIn、Tumblr、WordPress、Buffer、Dropbox、Google Drive、メール、ショートメッセージなどで記事の共有可能。
  • Digg Top Storiesは検索可能
  • 記事を人気順に並べ替えることが可能。Digg上で注目を集めている記事をまとめて読むことができる。
  • Google、Facebook、あるいはTwitterアカウントでログインできる。
  • フィード情報の検索、追加が可能。フィードはフォルダ単位での管理が可能。
  • 設定により、Diggした記事を自動的にFacebookに投稿可。

ただ、まだアプリケーションは完成という段階にはないようだ。たとえば未読アイテムのみを表示するという機能はまだテスト中ということで利用できない。またテキストサイズやディスプレイモードの変更、バックグラウンドでのアップデートなども、将来の実装予定ということで、今回のバージョンでは利用できない。今後数ヶ月をかけて定期的にアップデートを行っていくことにしているそうだ。

Android利用者はこれまではHTML5で作られたウェブ版を利用していた。iOSないしAndroid以外の利用者は、今後もそちらのウェブ版を利用することとなる。

運営母体としては、Digg.comおよびDigg Readerを双極とする、人気リンクを集めてくる仕組み全体を「Digg」と称していきたい考えだとのこと。RSSフィードを読むためのReaderというのは、パワーユーザー向けのプロダクトだと言えるだろう。各利用者に、自力で面白い記事(リンク)を探してもらうための仕組みだ。一方でDigg.comの方は、クラウドソースによる投票や、その他のアルゴリズムを使ってフィルタリングした後のリンク集を提供するものだ。ちなみにこの中間のサービスも提供されている。それは、記事を後で読むために利用するInstapaperだ。今月に入って最初のメジャーアップデートを行い、一般公開されている。

Android版DiggはGoogle Playより入手できる。

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(翻訳:Maeda, H)


Flickr、リニューアル後は成長を加速。参照元の7.2%はTumblr

YahooはFlickrについて新たな料金プランを導入、買収により関連サービスを強化、ウェブページのリニューアル、あるいはモバイルエクスペリエンスの改善などを行ってきており、どうやらそれが実を結びつつあるようだ。SimilarWebのレポートによれば、Flickrの訪問者数は着実に伸びており、4月比で38%の伸びを示すまでになっているのだとのこと。

統計データは4月比ということになっているが、Flickrが大規模なデザイン変更や、あるいはこれまでの料金体系を変更して広告なしのメンバーシップや、1テラバイトの追加(年間500ドル)といった料金プランを導入したのは5月末のことだった。マリッサ・メイヤー(Marissa Mayer)指揮のもと、ビジュアル面での変更や、モバイル版のアップデートなどを強力に推し進めてきている。

4月と5月を比較すると、訪問者数は8600万から9000万へと伸びていた。これはすなわち、サイトの外見や機能面での改善がなくても、利用者は増加傾向にはあったということだ。但し、サイトの各種リニューアルを経た6月には、訪問者数が1億700万となり、7月には1億1000万へと伸びを加速させている。

さらに、平均のサイト滞在時間も6月には4月(4.5分だった)比で11%伸びて4.9%となり、7月には5分となった。ソーシャルトラフィックも増加し、4月に970万だったものが6月には1200万、そして7月には1370万へと伸びている。つまるところ、Flickrのリニューアルは、「ソーシャル」という視点からみても成功だったということを意味するのだろう。

尚、同じくYahooが買収したTumblrが、Flickrの成長に寄与している点も興味深いところだ。検索エンジンおよびソーシャルネットワークを除いて、Flickrにとって最大の参照元となっているのだ。この3ヵ月のトラフィックのうち7.2%がTumblrからのものなのだ(訪問者数になおすと475万人ということになる)。Yahooが傘下に収めたがったのも当然ということなのだろう。SimilarWebによると、この関係はTumblrの買収前と後にて特に変化はないそうだ。Flickr利用者の多くも、Tumblrとの親和性が高いことは以前から感じていたようだ。プロの写真家兼ブロガーであるThomas Hawkは、FlickrがTumblrを買収して、種々のリニューアルを行い始めた時点で「Flickrに投稿した写真の最大の参照元はTumblrだ」という旨を発言している。

FlickrおよびTumblrは、今後ますますシナジー効果を高めていくということがあるかもしれない。Tumblrの買収がアナウンスされてから、Flickr利用者たちは、Flickrの写真を簡単にTumblrに登録する方法だとか、あるいはTumblrに投稿した写真をすぐにFlickrにバックアップする方法などについてブレインストーミングを行っている様子だ。

もちろん、SimlarWebのトラフィックっ解析は(他のサービスと同様に)一部の利用者の行動に基づいたものではある。しかしSimilarWebは、自社ブランドプラグインなどからのみではなく、自社名を冠していない利用者向けプラグインなどからも情報を収集している。調査報告に出てくる数字が全く正確なものではないにしても、時期毎の変化などについてはきちんと読み取ることができる。もちろん、他のトラフィック計測サービスでも、Flickrはリニューアル以来トラフィックを伸ばしているという報告を行っているようだ。

たとえば、アメリカ国内での状況は、QuantcastやCompeteなどでも見ることができる。ちなみにQuantcastの予測では、利用者像がリニューアル後の一時的な現象で、また減っていく可能性もあるとはしている(一番下に掲載したGoogle Trendsのデータとも比較して考えてみたいところだ)。

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(翻訳:Maeda, H)


スマートフォンから設定し、タッチで作動する未来の鍵、UniKeyがAmazonで予約受付け開始

タッチ作動のロック、UniKey Kevoは昨年からマスコミ、投資家、消費者すべての関心を集めていた。この自動ロックシステムはCBSのShark Tankという番組で紹介された後で総額275万ドルの資金調達に成功し、会社を立ち上げることができた。

このUnikeyがいよいよ予約を受付け始めたのを機に、われわれはUniKeyのファウンダー、Phil Dumasに株主のff Venture Capitalのオフィスでインタビューすることができた。

しかしまずはUniKey Kevoがどんなプロダクトなのかおさらいしておこう。

KevoロックはBluetooth 4.0を通じてユーザーを認識する。認識されたユーザーがロックにタッチするだけで解錠/施錠される。Lockitronのようなリモート操作機能は備えていない。Kevoは操作の簡便さを優先している。つまりユーザーは操作のためにいちいちポケットから鍵、スマートフォンその他のデバイスを取り出す必要がない。

Unikeyはアメリカ最大のロック・メーカーのKwiksetと提携しており、ロックの本体はKwikset製であるため、ドアへの取り付けは非常に簡単だ。

「スマートフォンでドアのロックを操作するシステムを開発したのはわれわれが最初ではない。しかしタッチするだけで解錠/施錠できる使いやすいシステムを開発したのはわれわれが最初だ」とDumasは言う。

しかし肝心のスマートフォンを失くしてしまったらどうするのか? Kevoのウェブサイトかアプリにログインすれば新しいデバイスを登録することができる。またKevoにはキー・フォブ(電子キー)が1個付属してくる。予備のフォブも25ドルで購入できる。

将来、Unikeyは自動車、旅行など他の分野にも進出する計画だ。やがてわれわれはガチャガチャと鍵束を持ち歩かなくてすむようになるだろう。またUnikeyはホームセキュリティーやホームオートメーションのシステムの企業とも提携していくという。特定の事態に対応して自動的に施錠したり解錠したりするようなスマートシステムが考えられている。

当面、Unikeyは予約注文を受け付けている段階だ。219ドルでAmazon、Newegg、Home Depot、Build.comで注文できる。出荷は10月になる予定。

〔日本版〕専用アプリを登録したスマートフォンを身につけたユーザーがロックに近づくと、Bluetooth 4.0でアプリとロックが交信しユーザーを認証する。この状態でロックの表面にタッチすると解錠/施錠動作が行われる。現在アプリはiPhone4S、5、iPod touch 5, iPad 3+ and iPad miniが開発ずみ。Andoroidなど他のプラットフォームは現在開発中。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、今年の世界のモバイル広告売上シェア、15.8%へ(昨年は5.35%)

最近モバイル分野でFacebookがビジネスを躍進させていることは秘密ではない。今日(米国時間8/28)、有力調査会社のeMarketerが発表したレポートによると、Facebookの世界のモバイル広告市場におけるシェアも急上昇中だ。

このレポートは今年のFacebookの世界のモバイル・インターネット広告のシェアが15.8%に達するものと予測している。 これは2012年の5.35%の3倍近い伸びだ。eMarketerによれば、2013年の世界のモバイル広告市場は昨年同期比で89%アップして166億5000万ドルになるという。

Facebookのモバイル広告の急成長は、モバイル・アプリを通じて、ニュースフィードの通常の投稿と同じ形式のニュースフィード広告を積極的に表示し、クリックスルー率を大きく高めたことが影響しているという。

Facebookがモバイル・アプリに広告を流し始めたのは去年のことだから、この成功にはいっそう驚かされる。先月の第2四半期の決算報告でFacebookはモバイル広告が全広告収入のなんと41%を占めると発表した。5月には3分の1、第1四半期には5分の1(23%)だったことを考えればその急成長ぶりがわかる。また第2四半期の決算報告には「近くモバイル広告の売上がデスクトップの売上を追い越すだろう」と書かれている。

Facebookのモバイル広告で特に好成績なのがアプリのインストールを勧める広告だ。5月にFacebookの広告プロダクト・ディレクターGokul RajaramがTechCrunchのインタビューに答えて、「モバイル・インストール広告は好成績を上げており、ユーザーの反応の質も高い」と述べた。つまりこれによって実際多くのアプリがインストールされているという意味なのだろう。

Facebookのモバイルでの躍進はあるものの、全体としてみれば依然Googleが世界のモバイル広告の王者だ。eMarketerの推計ではGoogleは全モバイル広告の53.17%のシェアを握っており、これは2012年に比べて微増だという。

GoogleはモバイルOSの主導権を握っており、Androidは世界のスマートフォンの80%にインストールされている。同時にプレインストールされたYouTubeが何千万というデバイスから広告売上を稼ぎ出しているわけだ。

ともあれ、Googleが世界のデジタル・パブリッシャーの王者であることは間違いない。 今年Googleは世界の全デジタル広告収入の33%を得るという。これは2012年の31.46に比べてわずかに増加している。Facebookは5.41%になるという。これに対してYahoo!は微減、Microsoftは昨年並みを維持しそうだとeMarketerでは推計している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Twitter、初心者にも分かりやすいようUIをアップデート―会話を今までと逆に「時間順」に表示

【抄訳】Twitterは先ほど会話のタイムライン表示の順序をひっくり返した。通常のタイムラインの表示は今までどおり「最新のツイートがトップ」のままだが、ツイートにリンクされた会話については「いちばん古い返信がトップ」に表示される。

リンク・ツイートは青い縦線で関連していることが表示され、全体がボックスの中に収まっている。このアップデートで会話を追ってストーリーを読み取ることがTwitterに慣れない初心者にも容易になった。しかしこのアップデートの理由は単にそれだけではなく、もっと深いところにある。つまり会話をより人間的にして、Twitterらしさを薄めることを狙ったのだろう。

会話で最新の返信が最後に表示される新しいUIはTwitter.comだけではなく、iPhoneとAndroidアプリにも導入されている。

下に会話を拡張表示したサンプルを掲載しておく(オリジナル・ツイートをクリックないしタップしないと返信はすべて表示されない)。

右端のタイムスタンプを見ると、従来とは逆に上から下へだんだん新しくなっていくのが分かる。時間の順序で会話を読めるこのやり方の方が話の流れを理解しやすいと私自身も感じた。

Twitterのコミュニケーション方式は、サードパーティーのデベロッパーがイニシアチブを取って@記号によるメンションやRTなど独特の機能が追加されるにつれて、初心者には理解が難しいものになってきた。

そうした追加機能がなければTwitterの魅力は半減するだろう。しかしTwitterが開かれたメディア企業を目指すなら、新しいユーザーにも容易に理解できるようにUIを改良する配慮が必要になってくる。

とはいえ、新しい会話ビューは長年のユーザーの間に賛否の議論を巻き起こしているようだ。たとえばあるツイートに返信があるとオリジナルのツイートと関連する会話が全て一括してタイムラインで上に押し上げられる。たしかに会話の流れは理解しやすくなったが、逆にタイムラインの流れは把握しにくくなったという意見も出ている。つまりTwitterは個別の会話の理解を、タイムライン全体の把握より優先したのだろう。

新UIについてもうひとつ付け加えると、ツイートを拡張表示しない状態では従来通り、フォローしている相手のツイートだけが表示される。しかし会話を拡張すると、フォローしていない相手からの返信も含めてすべての会話が表示される。【後略】

画像: John Verive /CC Flickr

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ビッグデータが私たちの生活を改善する身近な事例集

近年最強クラスのバズワードとして君臨するキーワードの1つであるビッグデータ、定義も限りなく緩いことから人・会社都合で多種多様な解釈がされ様々な自称関連サービスが登場しています。実際にビッグデータを意味ある・効果ある情報として活用できるのか、という点ではまだまだ懐疑的な意見も多いようですが、今回は既に起きている身近なビッグデータ活用事例を幾つか紹介します。 — SEO Japan

ビッグデータは、私たちが自由にアップロードしたり、共有したり生成したりしている大量のデータの流れを処理し、ユーザーに関する情報を集め分析するための広く認められた手法としての地位を確立している。高性能の分析と組み合わさって、組織や調査グループが、データそのものから推測される実際のユーザーパターンに基づいて製品またはサービスを改善することを可能にする。また、それは、デジタルテクノロジー全般において最速で成長している分野の1つでもある。もしあなたがデータアナリストならば、あなたが求めるどんな役職にも足を踏み入れることができる。

これが、第三世界諸国における食料価格の高騰を追跡する能力や、インフルエンザ流行の予測のような、企業分野の外での画期的な仕事につながっている中、もっともっと身近に起きているビッグデータの革命がある。私たちは、パーソナルデータの高性能な追跡と分析によって自分自身についてもっと知ることを推進するムーブメントであるQuantified Selfグループのような人達によって導かれた‘セルフ・トラッキング’現象の台頭を目撃している。

これは、日々の生活の実状にとっては余計なことのように聞こえるかもしれないが、その逆も言えるのだ。私たちが効果的に自分自身と日々の習慣を追跡して、生活の特定の側面や、睡眠パターンや、運動能力や、さらにはセントラルヒーティングをどれくらい消費するかさえも改善することを可能にするアプリやガジェットで市場は溢れかえっている。ビッグデータは、革新的なサービスを提供するために膨大なデータを集めるサービスから、私たちが自分自身のデータを分析&照合する方法まで、私たちの生活において必然的に(大きな)役割を果たすことになるのだ。

自己分析のためのデータ

この分野はすでにNike Run Plusのようなモバイルアプリと共に確立している。このシンプルなモバイルアプリは、地形や天気などの外部要因を考慮しながら自分の平均ペースや燃焼カロリーを表示し、ランニング界に革命を起こした。ユーザーの負担は最小限に抑えられている:走り始めと走り終わりにタップして、自分のヒストリを完成させるだけで、自分の向上を記録することが可能なのだ。

この自己分析のテーマを拡大したMood Pandaは、あなたが特に喜んだり落ち込んだりしたときなどのパターンにスポットを当てて、気分を追跡することができる。基本的に、これはスマートデータを使用して、あなたをハッピーにする手助けをする。気分ダイアリーの取り組みによって、Mood Pandaが実際に成し遂げたことは、日記というアイディアを用いてそれをスマートフォン用に簡単にアップデートし、そこであなたはより詳細な洞察を手に入れることができるというものだ。

他のこういった製品と同様、それはあなたが実際にデータを使用する場合に限ってとても役に立つ。つまり、もしあなたが日曜日(恐らく、夜遊びをした次の日)に落ち込むことがよくあることに気が付いたなら、もしくは運動をしている時に特にハッピーであることに気が付いたなら、悪いものを除外して良いものだけを取り入れることができるのだ。

お金の節約

家計に関するお金を節約するためにデータを使用するというのはどうだろうか?OPowerはこれの良い例であり、未来の賢い家庭を垣間見せている。それは本質的には、あなたが供給するデータに反応するWiFiサーモスタットだ。従来の方法(例えば、冬になったら始まるようにセットすると再度変更しない)でサーモスタットのタイマーをセットする代わりに、それが自分の実際の生活習慣に反応するように設定することができるのだ。

夜外出することを決めた場合にヒーターをオンにするのではなく、このアプリを使用して何時に家に着くのかや何時に起きるのかをサーモスタットに知らせることができ、それが自動的に調整してくれるのだ。あなた自身に関するデータを共有することによって、あなたは自分のラジエーターとの関係を築いたということだ。

これは、不必要な暖房を防ぐことによって効率的にお金を節約することを可能にし、また、お金を節約するという考え方が、多くの人達にスマートデータに興味を持たせるだろう。Mintは、2009年にIntuitに買収される前の2006年からこれを実施しており、このサービスの正当性の証になっている。収入、支払い、予期される支出などのあなたが供給するデータを使用することによって、あなたが節約できる分野を提案するのだ。

実際のデータを介してお金を節約するのはどうだろうか?Onavo Countは、スマートフォン上でのデータ使用を追跡して、どのアプリがあなたのデータを消耗していたり不必要にデータを使用しているかを教えてくれる。また、このアプリは、あなたが請求書の月のデータ利用を超えようとしている時には警告もしてくれる。

実際のデータ追跡をするスマートアプリを介して、Onavo Countはあなたの利用に基づいて一番ぴったりなデータプランを推奨するため、お金の節約にも役立つのだ。OnavoアプリはiPhoneとAndroidで手に入れることができる。

スマートなモノ

市場に出ている優れたアプリと同じく、あなたのために考えてくれる‘モノのインターネット(Internet of Things)’にも大きなイノベーションがある。自分の気分に対して睡眠パターンを入力すると寝るのに最適な時間を見つけてくれる睡眠アプリがしばらくの間人気だったが、ある会社が、スマートパジャマを用いてこれをさらに先へと進めた。

Rest Devicesの製品、SleepShirtは、呼吸パターンを基にあなたの睡眠パターンを分析する。集められたデータは自動的にサーバーにアップロードされて、あなたはオンラインでアクセスすることができる。そこでどの晩が最も落ち着かないもしくは眼が冴えているかの洞察を得ることによって、いつ寝るべきかを決めることができるのだ。ここでは、あなたが認識できない寝ている時に生成しているデータにアクセスすることができる。

ビッグデータは個人的な使用に本当に役立つことから、私たちは日々の生活のシームレスな部分になったモノにますます頼るようになる。Pebbleは、あなたに出先でデータ分析をもたらすことを目標をとしているKickstarterプロジェクトだ。Pebble時計は、あなたがSMSや電話を受けた時などに情報を伝えることから始まったが、アプリを通じて機能が開発されてきた。あなたは今、Pebbleがあなたのためにコンスタントに分析できるように常にデータを生成している時計を出先で使用することができるのだ。

これは、手動によるデータ入力や、自分自身でそれを分析することを必要とせずに、あなたのために照合作業や分析をやってくれるモノの可能性を示している。ビッグデータにおけるエキサイティングな進歩だ。もちろん、私たちのために考えてくれる‘モノ’に対しては異論もあるが、日常生活を向上し効率的に改善することに一役を買うデジタルテクノロジーの可能性は、あまりにも大きすぎて無視できない。

この記事は、デジタルマーケティングエージェンシーSimplyZestyと共同で書かれた。

画像クレジット:Jim Watson/Getty Images、The Noun Project: Smartphone by Christopher McDonnell/Money by Hakan Yalcin/Suit by Jon Trillana/Laptop by Daxx Longaphie/Piggy Bank by Marie Poumeyrol/Watch by Simon Child


この記事は、The Next Webに掲載された「Big data made real: Technologies to help improve your life」を翻訳した内容です。

それがビッグデータか!という意見はあるかもしれませんが、何でも否定から入っていてはイノベーションは生まれません。実際、どれも理由はともかくこれまで無かった種類のデータ活用サービスであることは事実です。まだまだ発展過程のビッグデータ活用ですが、さて今後どんな新しいサービスが生まれてくるのでしょうか? — SEO Japan [G+]

プレゼン用ウェブアプリ、Bunkrは優れもの―HTML5出力でどんなデバイスでもブラウザだけでスライドが再生可能

フランスのスタートアップ、BunkrはPowerPointキラーになろうという野望を抱いている。

このウェブ・アプリを使うユーザーはビジュアルなコンテンツをさまざまな場所から収集、編集してスライドに仕上げることができる。UIはよく考えられており、デザインも美しい。スライドショーはHTML5ファイルで出力されるので、パソコンでもタブレットでもスマートフォンでも自由に再生できる。またPDF、PPT形式でも出力できる。

共同ファウンダーで最高マーケティング責任者のÉdouard Petitは私の取材に対して「われわれは役立つ情報を収集、分析してクライアントのために戦略を立案するのに使う以上の労力を美しいPowerPointプレゼンを準備するために費やすという本末転倒に陥っている。そこでBunkrではどうやったら最小限の時間でわかりやすいスライドが制作でくるかを追求した」と語った。

その回答はこのプロダクトの2つの側面、情報の収集とプレゼンの制作に現れている。PowerPointでは役に立つ画像や動画をウェブで検索し、ダウンロードして、スライドに体裁よく配置することに非常に長い時間がかかる。また情報の収集と保存にはEvernoteのような別のアプリを使わねばならない。

これに対してBunkrはこのプロセスをすべて引き受ける。 単なるスライド制作ツールではなく、Evernote的なクリッピングと整理のツールでもある。ウェブで役に立ちそうな情報を発見したらブックマークレットでチェックするだけで、Bunkrのアカウントに保存される。ユーザーは画像、ビデオ、ウェブページ、ノート、引用などをこうして処理できる。

Bunkrは伝統的スライドショーを枠組みを守りながらあらゆるデバイスのあらゆるブラウザで自由に再生できる能力を加えた

その結果はテーマごとにPinterest風のグラフィカルなデータベースに保存される。毎日なんらかのプレゼンをしなければならないようなエグゼクティブ―つまりPowerPointのパワー・ユーザーにとっては非常に魅力的な機能yだ。

Petitは「“共同ファウンダーと私は以前、広告代理店に勤務しており、毎日の大半の時間をプレゼンの準備に使っていた。それがBunkrの開発を思い立った理由だ」と語った。

ただしプレゼンの構造に関してはBunkrはたとえば、Preziのように過激に新しくはない。これはPowerPointユーザーには安心できる要素だ。しかしPreziなどのライバルとの最大の違いはBunkrがフルHTML5出力をサポートしている点だ。Flashプログインを必要とせずにブラウザなどのデバイスで再生できるl.スマートフォンで再生するにも専用アプリをインストールする必要がない。ユーザーはプレゼンへのリンクを送るだけで、相手はどんなデバイスのどんなブラウザでも再生できる。またYouTubeのエンベッドも簡単だ。

Google Driveのプレゼンテーション・ウェブアプリと同様、複数のユーザーが同時にスライドを同時に編集できる。サービスを使い始めるのは無料だが、HTML5ファイルやPPTフォーマットでダウンロードせずにオンラインで同時に3つ以上のプレゼンを保存しようとすると、月額2.50ユーロ(日本からは3ドル/月)の利用料金がかかる。現在、7000ユーザーのうち200人が有料契約をしているという。

Bunkrはフランスのルーアンに本拠を置くTheFamilyアクセラレータ参加のスタートアップで、年内にもシード資金調達のラウンドを行う予定だ。しかしプロダクトはすでに完成しており、出来は非常に良い。これだけのデザイン力と技術力があればBunkerが有力なPowerPointのライバルに成長できる可能性は十分ある。まずは試してみることをお勧めする。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


近隣住民のためのソーシャルネットワークを運営するNextdoor、iOS版の成功に続きAndroid版もリリース

隣近所の人のみがアクセスできるプライベートなソーシャルネットワークを提供するNextdoorAndroid版のアプリケーションをリリースしている。

Nextdoor CEOのNirav ToliaはTechCrunch TVにて、提供している「ソーシャルネットワーク」の状況について説明してくれた。またNextdoor for Androidの簡単な説明もしてくれた。そのときの様子は上に掲載したビデオに収録されている。

今回のAndroid版デビューはiPhone版に遅れること3ヵ月ほどとなった。ToliaによるとNextdoorに投稿されるコンテンツの20%以上がiOSアプリケーションからのものとなっており、アプリケーション投入は成功したと評価できるとのこと。当時の利用者にはiPhone利用者が圧倒的に多く、そのためにまずiPhoneアプリケーションを投入したのだそうだ。その選択のせいもあって、まずはNextdoorの活動拠点でもあるシリコンバレー近辺で人気を集めたのだろうとToliaは分析している。

もちろん利用者層を広げていくにはAndroid版の有無がキーとなる。Androidのシェアはますます広がりつつある。そのような状況のもと、Android版アプリケーションもリリースすることでNextdoorはアメリカ中のスマートフォン利用者のうち91%をカバーすることとなったわけだ。年内には海外進出も考慮にいれたいと考えている。そして都会でも田舎でも、富裕層にも貧困層にも利用者層を広げたいと考えているそうだ。そのような考えであれば、メジャーなデバイスをサポートするのはもちろん大切なことだ。

現在の状況についてみておこう。この3ヵ月で1万7800人がネットワークに参加し、これはすなわち50%近い増加率を示している。また、私自身参加しているサンフランシスコ近辺でのNextdoorネットワークを見ると、確かに利用率ないし利用者層が拡大しているらしいと感じさせてくれる。ガーデンパーティーの案内から迷子のペット、あるいは近くで起きた犯罪の話まで、ほとんどあらゆる分野の話がNextdoorに投稿されているのだ。

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(翻訳:Maeda, H)


迷子ペットの識別に顔認識技術を使うPiP

飼い犬や飼い猫を迷い犬/迷い猫にしてしまって、そのまま失ってしまうというのはトラウマに成りかねないほどの衝撃をうける出来事だろう。またもし誰かが迷子のペットを見つけてくれても、どうやって飼い主を見つけられるのかと途方にくれてしまってお終いになってしまうこともよくある。そして収容施設に送られて安楽死させられてしまうことすらあるのだ。PiP(The Pet Recognition Company)CEOのPhilip Rooyakkersは、これをなんとかしたいと思った。そして、ICタグの現状を研究しつつ、迷子になってしまったペットを見つけるシステムを有効に動作させるために、顔認識技術を使うことができないかと考えたのだった。

PiPはIndiegogoにおけるキャンペーンを立ち上げてもいる。目標はアプリケーションを市場に出すために必要な資金のうち、現在のところ不足している10万ドルの資金を調達することだ。

先週バンクーバーで行われたGROWカンファレンスでRooyakkersに話も聞いた。話によると、アプリケーションで利用するシステムは画像認識のエキスパートであるDaesik Jang博士が開発したものであるとのことだ。このシステムにより98%の犬や猫を識別できるのだという。ここにメタデータ(品種、大きさ、体重、性別、色)を加えれば、実際的にはすべてのペットをきちんと認識できるのだとしている。

アプリケーション動作の仕組みを記しておこう。まず、飼い主がPiPにペットの写真をアップロードする。そしてシステム側でペットの顔つきなどの情報を整理して、データベースに情報を登録しておくわけだ。

迷子のペットを見つけた人は、ペットの情報を参照するのにアプリケーションをダウンロードして利用することができる。アプリケーションを通じて、見つけた迷子ペットの写真をシステム側にアップロードするのだ。買主側の方はサブスクリプション方式でアプリケーションを利用する(月額費用1ドル49セントで、収益の2%はペットレスキュー基金に寄付することにしたいとのこと)。ペットがいなくなってしまったとき、PiPは地元の動物保護組織、獣医、そしてソーシャルメディアなどにアラートを流す。

この「Amber Alert」(緊急迷子報告のようなもの)がサービスの肝となる部分だ。他には、どこかで迷子ペットを保護しているという情報があがっていないかを、ソーシャルメディア上で検索したりもする。「迷子ペットの情報をソーシャルメディアに流すだけではありません。アプリケーションをインストールしている(近隣地区の)人には、アラートもポップアップするようになっています。また飼い主との直接的コンタクトも取り情報を収集し、可及的速やかに情報収集・提供を行えるようにします」と、Rooyakkersは述べている。

迷子ペットの発見情報がシステムに寄せられた場合には、送られてきた写真を顔認識技術にてデータ化して、システムに登録されているペットに該当するものがいないかを検索する。ちなみにこの際、誤認識を防ぐために、認識手順を完全には自動化せず、必ず人力でメタデータの確認を行うことにしているとのこと。

もちろんペットの個体識別を行う技術は他にもある。たとえばIDタグや埋込み型マイクロチップなどだ。しかしマイクロチップに記録する情報についてはいろいろなスタンダードがあり、施設によっては情報をスキャンできない場合もあるのだ(訳注:日本の場合に当てはまるのかどうかは不明です)。顔認識は、迷子らしきペットを保護した人の誰もが、特殊な機材なしに情報提供できるのがメリットだとのこと。この手軽さにより、飼い主とペットの再開までの時間を短くしたいというのがサービスの狙いだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Y Combinatorデモ・デー―TechCrunchが選ぶ今年の夏学期の有望スタートアップ8チーム

今日(米国時間8/20)、Y Combinatorの2013年夏学期のデモ・デーが開催され、45のスタートアップがそれぞれ全力で売り込みのプレゼンを行った。われわれTechCrunchチームは25人の著名なベンチャーキャピタリストの意見も聞きながら、もっとも有望そうな8チームを選んだ。今回、普段よりもわれわれの意見が一致したので選ぶのが楽だった。

全45チームのそれぞれについての紹介はBatch 1Batch 2Batch 3の各記事を参照されたい。以下、順不同でわれわれの推薦チームを簡単に紹介する。

SpoonRocketオンデマンドのオーガニック料理宅配サービス

SpoonRocketのデモではフードサービス2.0とか料理のUber とかいったバズワードが飛び交った。しかしこのスタートアップのこれまでの実績を検討するとそれも誇張ではないと思える。このサービスはオーガニック素材の一般向け料理と菜食主義者向け料理を作って宅配する。一種類が6ドルだ。最速10分で配達できるという。その秘密は、まず毎日2種類の料理しか用意しないところになる。これによってコストを大幅に削減できる。配達車は保温装置つきだ。SpoonRocketによれば、通年換算で200万ドル相当の売上実績があり、毎週112%も成長しているという。現在はカリフォルニアのバークレーで営業しているが、学生が夏休みだというのにこの好調ぶりはすばらしい。将来は全米の大都市圏に展開する計画だ。

SpoonRocketについてのわれわれの記事

Panorama Education: 学校のデータ処理

Panoramaには大きな野心がある。生徒、教師、両親から得たビッグ・データを分析して全米の学校jすべてに提供しようというのだ。

ただしスタートはささやかなプロジェクトだった。3人の共同ファウンダーがYale大学の1年生だったときに、地元のニューヘイブン地区の公立学校のデータ分析を手がけたのがきっかけだったという。この5月にファウンダーたちがYaleを卒業したとき、Panoramaはずっと大規模なサービスに成長しており、合計50万ドルの売上を得ていた。現在全米の3600の学校がPanorama Educationにデータ処理を依頼している。Panoramaでは全米から収集したデータを提供することであらゆる学校が教育の質を向上させるのを助けられると期待している。

われわれの記事

Amulyte: お年寄りの安全モニタ

アメリカには2000万人のお年寄りがいる。Amulyteではお年寄りの安全を図るためにペンダント型のオンライン・デバイスを提供しようと試みている。このデバイスはGPS、Wi-Fi、加速度計を利用してユーザーの行動をモニタし、異常を検知した場合は携帯電話網を経由して家族などに急報される。

ペンダントは149ドルで安全モニタ・サービスは月額29ドルだ。現在年金生活者の居住施設と提携して実験を行いサービスの改良を図っている。こうした老人介護ビジネスはアメリカだけで100億ドル市場だ。

AmulyteについてのTechCrunch記事はこちら

Buttercoin: Bitcoinを利用した迅速、低料金の国際送金

国際送金は年間5000億ドルにも上る巨大ビジネスだ。同時に手数料が高額であることで悪名高い。

Buttercoinはbitcoinを利用することで、国際送金を迅速かつ低料金で合法的に実現しようというサービスだ。 Bitcoinを使う新しいテクノロジーのおかげでライバルより20万倍も迅速な送金が可能だという。また各地の免許を持った金融機関と提携することですべての取引が完全に合法的なものになっている。

Buttercoinはbitcoinによる国際送金自体からは手数料を徴収しない。ユーザーが他の通貨とbitcoinと交換する際に少額の手数料を課する。

Buttercoinに詳しい説明はこちら

True Link: お年寄り向けクレジットカード

True Link Financialは認知力に障害のあるお年寄りユーザー向けの支払い手段を提供しようとしている。こうしたユーザーは詐欺やいかがわしい売り込みにひっかかる危険性がある。

True LinkはVisaのネットワークを通じてこのクレジットカードを利用した取引を逐一モニタし、不審な点がないか、ブラックリストに載っている業者との取引がないかをチェックする。アメリカにおける高齢者のクレジットカード利用額は年間19億ドルにもなるという。

詳しい紹介記事はこちら

EasyPost: 発送を効率化する

テクノロジー系企業にとってはUPS、USPS、FedExなどの古臭いレガシーな運送システムは頭痛の種だ。EasyPostは運送業者とテクノロジー企業の間に立って独自のRESTful JSON APIを提供することによってこの問題を解決しようとしている。テクノロジー企業は最も有利な料金を素早く見つけ出せるし、発送した商品のトラッキング情報などもリアルタイムで得られる。料金は1個あたり5セントだが、260億個という膨大な運送商品数の相当部分を取り込もうという野心を抱いている。事実、このサービスは毎月179%の急成長ぶりだ。すでに7万個のトラッキングを実施して、SVAngelを含む投資家から85万ドルを調達している。ライバルにはPostmasterShipHawkなどというサービスがある。

EasyPostについての以前の記事。.

Standard Treasury: 一般銀行向けAPI

Standard Treasuryは一般銀行に対して口座間資金移動のような処理を簡単にするためのAPIを提供しようとしている。現在、アメリカ最大の5行を含む16の銀行と交渉中だという。交渉がまとまれば、200万ドルから1500万ドルの収入となる。

Standard Treasuryについての記事。.

7 Cups Of Tea: 「聞いてあげる」サービス

誰でも一生のうちにはどうして人に悩みを聞いてもらいたいという苦しい状況をに落ち込むものだ。離婚、家族の病気、将来への不安等々だ。このとき選ぶ道は2つある。家族と友だちは無料で話を聞いてくれるが、その忍耐力には限度がある。心理セラピーは効果的かもしれないが料金も敷居も高い。7 Cups of Teaはこの2つの中間のオプションを狙っている。訓練を受けたボランティアの聞き手を見つけることができるオンラインマーケットだ。 料金は無料ないし寸志のお礼でよい。7 Cups自身はやりとりされる料金の40%の分配を受ける。ローンチは8週間前だが、これまで着実な成長を示している。現在活動中の「悩みの聞き手」は160人で毎週1800回ものセッションをこなしているという。

7 Cupsについての記事

この3ヶ月かそれ以上サービスの立ち上げに努力してきたファウンダーたちに健闘を祈る。

この記事の執筆にはColleen Taylor、Kim-Mai Cutler、Ryan Lawler、Jordan Crookが協力した。

〔日本版:Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール(TechCrunch Japanの滑川、高橋共訳)にはY Combinatorの歴史と内幕が詳しく描写されている。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Instagram、関連アプリ名に”Insta”と “Gram” を禁止―打撃を受けるアプリ多数

〔この記事の執筆者はMatthew Panzarino〕

Instagramがブランド・ガイドラインを改訂し、関連アプリ名にInstaないしGram;を使うことを禁止した。それらの単語を含む既存のアプリに対しては「合理的な期間内に改名する」よう要求するメールが送られている。

このメールはこの他、Instagram Brand Guidelinesの改訂部分として、ロゴやInstagramというフル名称を使うことにも制限を設けている。たとえば、 Luxogramの開発チームに送られたメールには以下のようにある(強調は編集部)。

Instagramで写真を共有することを助けるアプリの開発に興味をもっていただき感謝しています。デベロッパーにすばらしいアプリを作ってもらいたいと願う一方で、ユーザーがInstagramとなんらかの公式の関係にかのように誤解するような名称をサードパーティーのアプリに使用することをわれわれは許可できません。

Instagramにとって広く知られたわれわれの商標を保護することが重要なのは理解していだけるでしょう。従来からわれわれは“Instagram”と紛らわしい名称の使用やルック&フィールのコピーは禁止しています。われわれは新しいガイドラインでこの点をさらに明確化し、“INSTA”および“GRAM”をInstagramと連動して作動するアプリの名称に用いることはInstagramブランドの保護に有害であると判断しています。約款によって許可された場合を除きデベロッパーはInstagramに紛らわしい商標を利用することはできないので、独自の名称を採用してください。

もちろんこれまでもInstagramという名称は商標として、またAPIガイドラインによって保護されてきたが、InstaとGramについては特に規定はなかった。それどころか、その使用はAPIドキュメント中でむしろ奨励されていた。つまりInstaまたはGramを使うことはできるが、同時に両方を使ってはならないとされていた。

Instagram(あるいは結局Facebook)はAPIを利用しないアプリについてはこの新しい制限を強制することはできない。しかしAPIを使おうとする限りデベロッパーはこの制限に服すしかないわけだ。われわれはこの件でFacebookにコメントを求めている。

この禁止によって影響を受けるアプリは、StatigramLuxogramWebstagramGramfeedInstadropInstagallery始め多数に上る。StatigramはInstagram自体では分からないようなユーザーのアカウントの統計を提供してくれる非常に便利なアプリだ。

しかもこれらはニッチなアプリではない。Luxogramの月間ユーザーは100万人に上る。Statigramも有望なビジネスだった。Luxogramのデベロッパーは「Instagramの要求をすべて受け入れれば事業の継続は不可能だ。おそらくサイトを閉鎖することになるだろう」と述べた。他のアプリも事情は似ている。

Facebookがブランドを保護することを責めるわけにはいかないのだろう。しかし明らかにInstagramの態度は関連アプリを歓迎した初期の頃とはまったく違ったものになっている。いまやInstagramは成長に他人の助けを必要としない。 すこしでも紛らわしい印象を与えるアプリは断固として取り締まるという方針に転じたようだ。

Twitterの態度の変化を思い出させないでもない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android版YouTubeで大改造を実施。検索中も(最小化画面にて)ビデオ再生を継続

Googleは一部利用者に対してAndroid版YouTube最新版の提供を開始した。これまでの更新履歴を振り返っても最大級のもののひとつだといえそうだ。いわゆるアプリケーション内マルチタスキングをサポートしているのだ。どのようなものかといえばすなわち、チャネル内を閲覧していたり、あるいは検索中には、再生中のビデオを最小化して表示するというものだ。また、Googleが提唱する「カード」インタフェースもサポートするようになった。

これまでは別のビデオを探したりする際には、閲覧中のビデオを停止する必要があった。新しいバージョンでは再生中のビデオは右下隅に表示されるようになり、再生は継続されるようになる。最小化状態からフルスクリーンには簡単に戻ることができる。あるいは左右にスワイプすれば再生中のビデオは停止する。

他の動作をしているときにビデオ再生をストップしないというのが、新リリースの目玉であることは間違いない。しかし他にもいろいろな新機能が搭載されている。たとえばビデオを連続して閲覧できるようなプレイリストの検索が、一層簡単に行えるようになっているのだ。

Google Chromecastのリリースなどもあり、YouTubeアプリケーションに利便性向上は当たり前のことと言えるのかもしれない。Chromecastや、スマートTVでビデオを再生していても、他の作業を行いつつプレビュー画面を見ることができるようになるわけだ。ビデオを次々に再生していくのに必要な機能が実装されつつあると言えるだろう。

今回のアップデートが、いつiOS版に反映されるのかについて正式なアナウンスはない。しかしGoogleによれば、すぐにも全プラットフォームに対応する予定なのだそうだ。

Android版は部分的なリリースから始まっているが、まもなくすべての人に公開されるようになりそうだ。公式リリースが待てないという人のためには、Android PoliceがAPKへのリンクを公開している。

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(翻訳:Maeda, H)