GoogleのAngular 2フレームワークがいよいよベータへ…今やES5よりもTypeScriptが人気

angular2

モバイルアプリとWebアプリケーションをHTMLとJavaScriptで作るためのGoogle製のフレームワークAngular 2が、ベータに入った。

GoogleがAngular 2を最初に発表したのは2014年の9月で、そのときはAngular 1と激しく違うことが論争になった。それから、アルファとデベロッパプレビューを経過した。Angular 2に‘ベータ’のラベルが付いたことは、そろそろ本格的なアプリケーション開発に使える、という意味だろう。Google自身はすでに、AdWordsやGoogle Fiber、社内的なCRMシステムGreenTeaなどのプロジェクトでAngular 2を使っている。

angular-2-code

Angular 2は今でもメインの用途はWebアプリケーションの開発だが、しかしNativeScriptとReact Nativeにより、AndroidとiOSのクロスプラットホームなネイティブアプリも作れる。

もうひとつGoogleが力を入れたのが、スピードだ。Googleによると、Webページのアップデートの表示はAngular 1の7倍速い。

本番リリースまでに、まだやるべきことが二つある、とGoogleは言っている。ひとつは、このフレームワークのバイナリサイズを縮小すること。もうひとつは国際化のサポートを改善しアノテーションをサポートすることだ。これらのほかにも、ドキュメンテーションや、起動時およびランタイムのパフォーマンス、Material Designのコンポーネント、などの部分でも今後さらに改良や充実化が行われる。

担当ディレクターのBrad Greenによると、ベータ以前の段階でも小さな変更がいろいろ加えられた。“最近の大きな変化としては、ケバブケースの成分名をキャメルケースに統一し、JavaScriptと同じ名前を使えるようにしたことだ”、と彼は述べる。“また、最近のJavaScriptはいろいろなツールやプロセスを使うので遅くなりがち、ということも学んだ…トランスパイラ(transpiler, ソースコード変換)、ビルドツール、ミニファイヤ(minifier, 圧縮)、継続的インテグレーションのスクリプト、デプロイメント、最小限でもこんだけあるね”。

Greenによると、Angular 2をMicrosoft作のTypeScriptで書くという決定はデベロッパたちに歓迎されたし、今ではAngular 2によるアプリケーションをTypeScriptで書くデベロッパが増えているようだ。“まだES5で仕事を続けたいデベロッパが多いはず、とわれわれは想定した。だからTypeScript派が多いことは、意外だった”。

彼のチームは最近、いろんなツールをコマンドラインから使えるためのAngular CLIというプロジェクトを立ち上げたそうだ。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Apple TVの登録アプリ、早くも2600本―最大のジャンルはゲーム

2015-12-11-apple-tv-pacman1

今日(米国時間12/10)発表された最新レポートによれば、スタートしてからわずか1月と少しでApple TVのApp Storeは、すでに2624本のアプリが登録されているという。このペースで新規登録が続けば1月後に5000本、来年初頭に1万本の大台に乗ることも十分可能なようだ。

このデータを収集したのはApple TVのアプリ・モニターのパイオニアのひとつ、appFiguresだ。発表されたレポートにはカテゴリー別の内訳も掲載されている。予想されたことながら、もっとも人気の高いカテゴリーはゲームだった。登録本数は1002本で全アプリの38%を占める。

  1. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-50-pm.png

  2. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-41-pm.png

  3. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-34-pm.png

  4. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-26-pm.png

appFiguresによれば、ゲームとエンタテイメントという当初からのカテゴリーに加えて、Appleがストアのオープン後に追加したカテゴリーでは教育、ライフスタイル、音楽、健康とフィットネス、写真、ニュースとスポーツが人気が高い。一見して奇妙に思えるのはユーティリティ、音楽、写真分野の登録本数がニュースとスポーツより多いことだ。今後サブカテゴリーが設けられば事情はもう少しはっきりしてくるのだろう。

appFiguresはまたApple TVのアプリのビジネスモデルも分析しており、39%が有料アプリだという。大半は月額2.99ドル以下だ。一部のデベロッパーは9.99ドル以上で、中には59.99も課金するアプリもある。【略】

このレポートを分析すると、少なくとも今のところ、ユーザーは「お気に入りの番組をストリーミングするのに便利なデバイス」としてApple TVに魅力を感じているようだ。エンタテイメント・アプリはトップ50位のうち28本を占めている。登録本数からいえばもっとも人気の高いゲーム・カテゴリーのゲーム分野で50位以内に入ったのは8本に過ぎなかった。

とはいえ、現在のApple TVが最近スタートしたばかりのサービスであることに変わりはない。ストアには毎週447本の新アプリが登録されているという。このスピードで拡大しているのであれば、上述のトレンドがいつ大きく変化しても不思議はないだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

速報:Apple、 Swiftプログラミング言語をオープンソース化

2015-12-04-swift2

Appleの OS XとiOSプラットフォーム向けプログラミング言語、Swiftはオープンソース化された。利用にはApache Licenseが適用される。つまり、Swift言語を利用して開発を行った場合、アプリのパッケージ・マネージャーを含むすべてのソースコードが公開され、自由に編集、コンパイルできなければならない。ただ新しいプログラムにアトリビューションを付加する必要はない。

AppleではSwift言語の今後の利用に関してさまざまなプランを用意しており、新しく作られた swift.orgで順次公開中だ(ただしこのサイトは現在ダウンしているようだ)〔日本の環境からは時間はかかるもののオープンできた〕。

言語の開発者、Chris Lattnerは、2010年からSwiftに取り組んでいた。Appleが一般公開したのは2014年のデベロッパー・カンファレンスの場だった。 Lattnerは当初の開発のヒントを「Objective-C、Rust、Haskell、Ruby、Python、C#、CLU、その他ここには挙げきれない多数の言語に負っている」と述べている。デベロッパーはSwiftを用いてデスクトップだけでなくiOSアプリも作成できる。オープンソース版は従来通り、Linuxバイナリーが含まれる。またファイルやフォルダーを指定してプログラムを走らせるためのコマンドライ・ツールも用意されている。

Swift言語は今日(米国時間12/3)から利用可能になった。誰でも、どんなプラットフォームを用いてもよい。Appleとしてはおおいに興味深いオープンソース化の動きだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AtlassianのBitbucketでは進行中の開発を支えるコード管理システムから直接、AWSなどへのデプロイができる…継続的インテグレーションに朗報

atlassian-white-blue

IPOを準備しているAtlassianが今日(米国時間12/2)、Gitベースのチーム開発支援&コード管理サービスBitbucketのアップデートを行い、デベロッパたちが、できあがったコードをAWSなど主なクラウドプラットホーム上に容易にデプロイできるようにした。

AtlassianのプロダクトマーケティングマネージャAmber Frauenholtzはこう説明する: “今日のローンチで、デベロッパはBitbucketの中から直接、そのUIを使ってAmazonやMicrosoft、DigitalOceanなどにデプロイできる。従来のように、Bitbucketの外でスクリプトを使ってデプロイする必要がないので、時間を節約し生産性を上げられる”。

この機能を支えている統合化ツールBitbucket Connectは、サードパーティが書いたBitbucket用アドオンをBitbucketのユーザインタフェイスから動かすことができる。今回のこのアップデートでは、その‘サードパーティ’はAtlassian自身だったが。

今日のリリースの声明文の中でMicrosoftのAzure Application Platform担当VP Bill Staplesがこう述べている: “Connectの統合化機能により、開発チームはAzure App Serviceに直接、Bitbucketのリポジトリからシームレスにデプロイできる。継続的インテグレーションではチームが頻繁にデプロイを行うことになるが、Bitbucketではそれがとても容易にできる。だからAtlassianとのパートナーシップを、今後も維持したい”。

統合といえば、その継続的インテグレーション(continuous integration, CI)でも、Atlassian製のCIとデリバリのツールBambooがBitbucketに統合された。デベロッパはBitbucketのインタフェイスから、Bambooでビルドのステートを見ることができる。今サポートされているのはBambooのクラウドサービスだが、近くオンプレミスのサーバもサポートされる。

また、サードパーティのCIサービスWerckerも、同様に統合できる。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

これは驚き! ―新しいRaspberry Pi Zeroはなんと価格5ドルだ

2015-11-27-rasberrypizero

シングルボードコンピュータの価格競争ではなんといってもRaspberry Piファウンデーションがトップを走っている。そのRaspberry Piがファミリー向けマイクロプロセッサーのシリーズに有力な新製品を発表した。Pi Zeroは価格が5ドルだ。外国からの購入者にはプレミアムが上乗せされるのは間違いない。それにしても機能完備したコンピューターの価格が5ドルなのだから驚く。

ではこのPi Zeroのターゲットはどういう層だろう? ロボットやモジュール式のガジェットなどコンピューターを利用するさまざまな製品のメーカーはまず最初に行列に並んだ方がよい。しかし5ドルなら一般ユーザーが衝動買いしても大丈夫だ。実際、Pi Zeroはファウンデーションが発行しているMagPiという雑誌の表紙にオマケとして無料でついてくる。

Pi Zero

Raspberry PiでZeroの次に安いモデルはModel A+で、こちらは20ドルだ。Raspberry Piには最近ライバル(クローン?)が現れてOrange Piを15ドルで売っている。いずれにせよ低価格コンピューターはますますわれわれの手が届きやすい価格になっていく。

ではこの5ドルのPiで何ができるのか見てみよう。 ハードウェアだが、コアは1GHzのチップだ。実はオリジナルRaspberry Piに使われていたのと同じものだ。ただしクロックがわずかに速められ、それに応じて能力も若干アップしている。ボードにはこれに加えて512MBのRAM、micro-SDカード・スロット、mini-HDMI端子、micro-USBポートx2が装備される。〔詳細スペックは原文参照〕

このボードに載っていないものは、と眺めてみると、まずEthernetとWi-Fi接続機能だ。こういうパーツを用意するのは5ドルでは無理なのだろう。Wi-Fiが欲しければmicro-USBポートにドングル形式でパーツを接続することになる。

ボード自体のサイズは65mm x 30mm x 5mmときわめてコンパクトだ。接続パーツはボードの一方の側に手際よく並べられている。使い勝手もよさそうだが、コスト削減にも役立っているのだろう。なんといってもRaspberry Piはこの数年で500万台以上も製造されている。ただしPiファウンデーションは非営利団体だ。

ファウンデーションは子供向けのプログラミングの課外講習を行う組織、Code Clubと最近、合併した。「世界のあらゆるコミュニティー」にプログラミング教室を拡大するのが使命だという。今月初めにチームを取材したときにこの話を聞いたが、そのときはあまりにも野心的な目標ではないかと驚いた。しかし5ドルのコンピューターが発売されたのを見ると、この目標も実現性は高いのかもしれない。

私はこのときRaspberry Piファウンデーションの共同ファウンダー、Eben Uptonと話した。Pi Zeroが普及しそうかどうか尋ねると、Uptonは「Pi ZeroにはTV向け〔HDMI〕出力が装備されている。これは特に途上国で古いデジタルTVを手に入れてコンピューターを作ろうとするユーザーにたいへん便利だ」と述べて自信を見せた。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、スター・ウォーズで使われた表情キャプチャーソフトのスタートアップ、Faceshiftを買収

2015-11-26-faceshift

VR(仮想現実)テクノロジーの市場が拡張を続ける中、Appleがこの分野で興味深い動きを見せた。TechCrunchはスイスのチューリッヒを本拠とするモーション・キャプチャーのソフトウェア企業、FaceshiftをAppleが買収したことを確認した。Faceshiftは人間の表情をビデオカメラでキャプチャーし、アニメーションで動作するアバターの顔にリアルタイムで移し替えることを専門とするスタートアップだ。

実は今年初めにもAppleがFaceshiftを買収しようとしているという情報が流れたが、当時はしっかりした証拠を得ることはできなかった。もちろんその間Appleは沈黙していた。

しかしわれわれはその後も調査を続け、信頼できる情報源や決定的なリンクを発見し、この買収が事実であるという確信を得た。結局、今日(米国時間11/25)、Appleは簡単な声明を発表してFaceshiftを買収した事実を認めた。

Faceshiftチームの一部のエンジニアは現在はヨーロッパを離れて、クパチーノApple本社で働いているようだ。

AppleがFaceshiftの表情テクノロジーを具体的にどのように利用するかわれわれはまだつかんでいないが、利用できる局面は多数考えられる。Faceshiftは数多くのデモを公開している。

たとえばゲームでは、プレイヤーが実際に体験する内容によってアバターの表情が変わることは普通だ。Faceshiftテクノロジーを利用すればプレイヤーの表情の反映がリアルタイム化し、もっと精巧にになるだろう。映画製作の過程では登場する俳優の表情をFaceshiftでキャプチャーしキャラクターのアニメーションの高度化に活かせることはもちろんだ。これまでFaceshiftはスタートアップであったために応用分野にも限りがあったが、Appleの一部となればエンタープライズ向けテクノロジーの開発も含めて可能性は大きく拡大する。たとえば高度なセキュリティーをクリアする身元確認のための顔認識などが可能になるかもしれない。

Screen Shot 2015-11-25 at 01.21.42

現在のテクノロジーでは、ゲームや映画製作における表情アニメーションの導入はコストの高い困難なプロセスになっている。Faceshiiftはこの分野に大変革を呼び起こす可能性がある。同社は「Faceshiftは表情アニメーションに革命を起こしており、どんなデスクトップからでも実行可能になる」と公式ブログで述べている。

Faceshiftテクノロジーは後期のスター・ウォーズ・シリーズの人間とはかけ離れたデザインのキャラクターの表情をアニメーションするために用いられた(上の画像とこの動画の0:41あたり)。

Appleはすでに表情のモーション・キャプチャー、キャラクターの表情処理とこれらの拡張現実への応用に関して広汎な特許を取得している。これはPrimeSensePolar RoseMetaioというヨーロッパの3つのスタートアップの買収によるところが大きい。Faceshiftはこの方面のAppleのテクノロジーを大きく強化しそうだ。

Faceshiftはもともとチューリッヒでローザンヌ工科大学(École Polytechnique Fédérale de Lausanne)の Computer GraphicsとGeometry Laboratoryと提携して研究していた若いエンジニア、Thibaut Weise、Brian
Amberg、Sofien Bouazizがスピンオフして創立したものだ。Faceshiftの表情アニメーションに関する基本特許のうち2つ(これこれ)を大学が所有していたが、今年の8月に権利がFaceshiftに移された。この直後、Faceshiftは知的財産の管理をAppleと関係が深いことで知られている会社に移管している。

Faceshiftは最近オフィスをアメリカ西海岸などに設けた。映画製作とゲームに経験の深いDoug Griffin(現在はFaceshiftを離れている)がロンドンからこの部門の初代の責任者を務めた。現在ロンドン支社の責任者は特殊効果の専門家で多数の有名映画にかかわらったNico Scapelが就任している。 .

Faceshiftの初期のサイトの様子はこちらで見られる( Wayback Machine)。

YouTubeにも何本かFaceshiftのデモビデオがアップされている。IntelがRealSense 3Dカメラをプロモーションするために制作したビデオに Faceshift SDKも登場する。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

デザイナーとデベロッパの口論をなくして仕事の流れをスムーズにするZeplinが$1.2Mを調達、トルコから合衆国へ伸展

dashboard

Pelin Kenezと彼女の協同ファウンダが前にいた会社では、デザイナーとデベロッパのあいだで多くのファイルが行き来していた。その場合、デザインが記述されたファイルからデベロッパが手作業で成分を取り出すとき、両者の口論が絶えなかった。

そこで二人はデザイナーとデベロッパ間のファイルの移動を改善するソフトウェアZeplinを作り、スタートアップを立ち上げた。同社はElad GilとMike Maples、および数名のトルコの投資家たちから、120万ドルを調達した。

“前にいた会社はモバイルのアプリを作っていたけど、何かをデザインしてそれをデベロッパに渡すとき、いつも同じ問題が起きていた”、とKenezは語る。“デザイナーがデザインを仕上げると、それをデベロッパに手渡す。デベロッパはデザイナーから渡されたPNGの画像やPDFファイルに書かれた注記を見ながら、コードを作る。Zeplinは、そのプロセスを自動化する”。

目標は、デザイナーとエンジニアとのあいだのギクシャクをなくし、工程をスムーズにすることだ。デザイナーとデベロッパは、基本的には一つのワークスペースを共有し、サイズや距離、フォント、アイコンなどの成分(〜要素)がそのスペースの中をスムーズに流れる。そのとき、デザイナーが大量の注記を記入した大きなデザインファイルをデベロッパに渡さなくてもすむようにするのが、Zeplinの仕事だ。Zeplinの料金はプロジェクトの数次第だが、最大の月額100ドルでは、プロジェクト数は無制限になる。

Zeplinを使った場合、デザイナーがエンジニアにファイルを送ると、エンジニアはそこから自動的にさまざまな成分を取り出して、コードに入れることができる。カラーコードの指定なども、自動化される。エンジニアが楽になるだけでなく、デザイナーもデベロッパに読ませるためのこまかい注記を書かないから、仕事が楽になる。仕事全体が速くなり、納期に十分間に合う。Zeplinは、iOSとAndroidの、必要な成分の違いも判断できる。

イスタンブール出身の彼らは、Y Combinatorの最近のクラスに入学した。ユーザの多くが合衆国なので、彼らは合衆国のアクセラレータを探していた。それに彼らは、以前から、YCのトップPaul Grahamのエッセイに感銘を受けていた。

資金は主に、既存チームの成長と、サンフランシスコに新たなチームを作ることに充てられる。イスタンブールとサンフランシスコの両方を維持するか、サンフランシスコに一本化するか、まだ決めかねている。でも複数の国にまたがるやり方としては、Talkdeskのような成功例も過去にある。

“トルコではシードラウンドで2〜3か月かかるけど、サンフランシスコはとても早い。トルコは投資とかスタートアップシーンが、まだとても若い”、とKenezは語る。

今後はたとえば、デザインツールを作っているAdobeのような企業がZeplin的なツールを出すかもしれないし、InVisionのような企業もZeplinのコンペティタになるかもしれない。Zeplinが今後好調なら、新しいスタートアップの参入もあるだろう。今Zeplinのユーザ数は85000、有料ユーザは1800名/社だ。すでにSlackやPinterestもZeplinを使っている。今想像されるZeplinの将来は、前途洋々でもあり、前途多難でもある。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

WordPress.comがオープンソース化して過去最大のアップデート―Macアプリも公開

2015-11-25-wordpress

昨日米国時間11/23)、WordPressのウェブホスト版のWordPress.comが過去最大のアップデートを受けた。親会社のAutomatticがCalypsoと名付けた今回のアップデートで、WordPress.comは事実上、ゼロから作り直された。まず最大の変化から紹介していこう。

第一に、 WordPress.comは、WordPressコアから完全に独立した。 WordPress.comはウェブサイトの管理者向けインターフェイスとなり、WordPressコアだけでなく、他のサードパーティのアプリのウェブサービスやアプリもコントロールできるようになった。WordPress.comは投稿の取得、新規投稿、写真のアップロード、その他あらゆる処理をREST APIを通じて処理する。

第二に、WordPress.comチームはまったく新しい開発環境に乗り換えた。これまではPHPとMySQLを使っていたが、新しいスタックは全面的にJavaScriptとAPI呼び出しが採用された。つまりユーザーがウェブサイトを訪問すると、サーバーは即座に大部分がブラウザ内で作動するWordPressクライアントを割り当ててくれる。

新しいWordPress.comはシングルページ・アプリケーションだ。このインターフェイスにはローディングしなければならないスクリーンがほんのわずかしかない。したがってパソコンだけでなく画面の小さいスマートフォンや非力なタブレットでも十分軽快に作動する。もし現在、ユーザーがWordPressの管理者バックエンドを使っているなら、これからも直接そのバックエンドにアクセスできる。しかし同時に、WordPress.comを使うことも可能になった。WordPress.com、ジェットパック・プラグインを使ったセルフサービス・ブログ、またはWordPressのVIPサイト(TechCrunchはこれだ)のいずれかを使っているならこのオプションが利用できる。

最後に、新しいサイトは完全にオープンソース化され、 ソースコードはGitHubから手に入ることを付け加えおく必要がある。ユーザーはソースコードを調べて必要に応じてフォークさせ、再利用することができる(当然だがGNU GPL v2に示された条件を守る必要がある)。

開発チームはさらに、WordPress.comにアクセスするための新しいMacアプリも提供している。いろいろな意味でこのMacアプリはSlackのデスクトップ・アプリに似ている。最新のウェブ・テクノロジーとデスクトップのいいことを合わせ持っており、WordPress.comのウェブサイトでできることはほぼ全部できる上に通知など付加機能もある。Windows版、Linux版のアプリは開発中だ。

私はMacアプリをダンロードして短時間だが試してみた。WordPress.comに馴染みがあれば、アプリを開いただけで操作方法はすっかり分かってしまうだろう。実際そっくりなインターフェイスだ。それでもMacのドックにアプリのアイコンが表示されるのは安心感をさそうものがある。

WordPress.comの親会社であるAutomatticがこれほど膨大な手間のかかる作業に取り組むことにした理由は使ってみればわかる。新しいWordPress.comはローカルで作動する最新のウェブ・アプリのように感じる。つまり新興のライバルであるMediumのように軽快なのだ。

私はTechCrunchの一部のライターのような WordPressのパワーユーザーではないが、それでも新しいWordPress.comがクリーンで効率的な記事執筆のプラットフォームだということは見てとれた。インターフェイスは現在ウェブ上で記事を書いている人々の大部分に魅力的だろう。

現在、世界のウェブサイトの25%はWordPressで動いているという。これは決してささいな数ではない。 WordPressはもはや最近生まれた元気いっぱいのスタートアップではなく、ウェブの巨人だ。しかし今日のアップデートでAutomatticは依然として環境の変化とライバルの動向に敏感であることを示した。WordPressの将来にとってこれはよいことだ。

  1. screen-shot-2015-11-23-at-19-49-04.png

  2. screen-shot-2015-11-23-at-19-49-44.png

  3. screen-shot-2015-11-23-at-19-49-561.png

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Android Studio 2.0がリリース、エミュレータの改良でビルド〜デプロイ過程を大幅に高速化

android-work

Googleが今日(米国時間11/23)、同社のモバイルオペレーティングシステムAndroidのアプリを書くための統合開発環境(integrated development environment, IDE)Android Studioの、バージョン2.0をリリースした。

既製の人気IDE IntelliJをベースとするAndroid Studioは2013年に登場し、1年前にベータを脱した。‘統合’の名のとおり、そこにはコードエディタやコード分析ツール、GoogleのすべてのAndroidプラットホームのエミュレータなど、デベロッパがアプリを作るために必要なものがすべて含まれている。

ニューバージョンは現在、Android StudioのCanary(先行)リリースチャネルでプレビューを入手できる。

GoogleのAndroid StudioのプロダクトマネージャStephanie Cuthbertsonによると、2.0を作るときの基本方針は、これまでの二年間で築かれた現状を基盤としつつ、とくにスピードアップに力を入れる、だった。“使うことが楽しいIDEは、ただ安定しているだけでなく、すばらしく安定していなければならない”、と彼女は語る。しかし高度な安定性は、これまでのリリースで達成された、とチームは感じていた。

AndroidStudio2.0_InstantRun

今回のアップデートでは、たとえばデプロイのスピードを大幅に挙げた。Cuthbertsonによると、フルビルドの場合スピードはこれまでより2倍ないし2.5倍速いという。デベロッパにとってそれはもちろん嬉しいことだが、今度のバージョンでもっと嬉しいのは、”Instant Run”という新しい機能が加わったことだろう。HTMLの場合は、エディットしてブラウザで読みこめばすぐに結果が分かるが、”Instant Run”はそれと同じ即時性をAndroidで目指している。ただしモバイルアプリの場合は、いくらビルドのスピードが上がったといっても、そのロードはHTML + ブラウザほど速くはない。

しかしInstant Runを使うと、エミュレータの上でも物理デバイスの上でも、アプリのビルドとデプロイを一度にできる。そして、コードの一部を変えて再デプロイすると、エミュレータでも実機でも数秒(2〜3秒)以内に、新しいアプリが動いている様子を見られる。この機能は、AndroidのIce Cream Sandwich以降のバージョンで使える。Instant Runの内部的な仕組みについては、今後詳しいドキュメンテーションを出すからそれまで待ってくれ、ということだ。

Androidのエコシステムはとても大きいから、デベロッパが自分のアプリを人気機種のすべてで開発の初期からテストしていくことは、ほとんど不可能だ。XamarinのTest CloudAWSのDevice Farm、あるいはGoogle自身のTest Labなどを利用すれば、完成間近のアプリをいろんなオプションでテストできるが、開発途上のアプリはエミュレータでテストすることが多い。Googleがこれまで提供していたエミュレータは、必ずしも、最速で使いやすいとは言いがたい(だからMicrosoftは自社製品をリリースした)。

AndroidStudio2_Emulator

しかし今回のアップデートで一新されたエミュレータは、今の最新のハードウェアの上なら、どんな物理デバイスよりも速い。インタフェイスも改良されたから、カメラで写真を撮るなど、モバイル上のいろんなアクションを、前よりも簡単に起動できる。ネットワークのさまざまな条件やGPSもエミュレートできる(後者では既製のパスも提供される)。エミュレータから、Google Playの各種サービスにアクセスできる。さらに便利なのは、想定する実機の画面サイズに合わせて、エミュレータのウィンドウのサイズを変えられることだ。

ゲームなどグラフィクスの多いアプリを作るデベロッパのために、GPUプロファイラというものが提供される。それは、画面に新しい画像や映像を描くときのパフォーマンスを調べるツールで、現時点ではまだプレビューバージョンだ。

AndroidStudio2.0_GPUProfiler_Preview

最近Googleは、アプリのインデクシングに力を入れている。それは、従来のように単なる静的コンテンツだけでなく、さまざまなアプリからの出力も検索の対象にしてしまうためだ。Android Studioのチームも検索のチームと密接に協働して、この機能を新しいアプリでより有効にしやすいようにした。そこで今度のエミュレータは、Google Search(検索)のためのディープリンクを生成する。

Android Studioを出す前のGoogleは、Eclipse IDEのためのツールをたくさん提供していた。でも今年になってGoogleは、そのやり方は今年限りでやめる、と発表した。今回プロマネのCuthbertsonも、この‘脱Eclipse’をとくに強調した。

今でも古いツールを使ってAndroidアプリを作っているデベロッパは少なからずいると思われるが、でも今ではGoogleの公式ツールの方が、IntelliJのアップデートをその都度すべて取り込むなどにより、断然良くなっているはずだ。とくにAndroid Studioの今回のアップデートではビルドシステムが大幅に改良されたから、Android用のほぼベストのIDE、と言えるのではないか。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Google、Gmailへの古いメールのインポート・ツール2種類をオープンソース化してGitHubに公開

2015-11-18-gmail

Gmail以外のメールを使っているユーザーが、Gmailに乗り換えようと思い立ったとする。このとき他のサービスに保存されているメールをすべてGmailにインポートする作業はおそろしく面倒なものになりがちだ。たとえばAppleのクライアントは独自のメール・アカウントに固く結びつけられている。

そこで今日(米国時間11/18)、Googleはメールアカウントの移動がはるかに簡単になるようなオープンソースのツール、2種類を発表した。

Googleの開発チームは今日のブログ記事でこう説明している。:

皆さんは昔のメールアカウントからダウンロードした古いThunderbirdのメール・アーカイブを持っていたりするだろうか? そういう古いメッセージをGmailのアカウントに移せば便利になる。他の作業をしながらGmailアプリから電話もかけられる。それならわれわれのメール・インポーター(mail importer)を試していただきたい。このプロジェクトはさまざまなコンピューターのメールボックスに溜まっているメールを簡単にGmailアカウントに移し替えるためのものだ。ただし、このツールはまだ開発途上なのでGUIが完成しておらず、コマンドラインしかサポートされていない。

あるいは読者はGoogle Appsの管理者で、ユーザーのすべての古いメールを Google Appsに移して使えるようにしたいと考えているかもしれない。その場合は「すべてのメールボックスをGmailにインポートする"import-mailbox-to-gmail"」を利用するのがよいだろう。こちらはPythonのスクリプトで、大量の既存のメールボックスを複数のGmailアカウントにそれぞれ振り分けてインポートする。これは管理者用ツールなので個々のユーザーは何もする必要がない。さまざまな形式のアーカイブやサーバーから Google Appsへのマイグレートの方法についてはヘルプ・センターを参照のこと。

この2種類のツール、mail-importerimport-mailbox-to-gmailは GitHubから無料でダウンロードできる。.

ブログ記事にも断ってあるように、これらのツールは開発のごく初期の段階なので便利なGUIは付属していない。コマンドラインを扱えるユーザー向きだ。もちろん本人がギークでなくてもIT部門の専門家に助力を頼むという手はある。

もし読者が大量の古い形式のメールを大量に抱えており、Gmailにインポートできさえできればさまざまな利用法があるのだが、と思っているなら、上記リンクを知り合いの専門家に送ってみてはどうだろう? あなたに代わってGmailへのインポート処理をしてくれるかもしれない。

画像:: Cairo/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Xamarinが4.0に進化、主要ツールを本体に統合化して、すべてIDEの中から簡単に呼び出せるように単純化

10479036_698837306832259_4288080742853947146_o

C#によるクロスプラットフォームなモバイルアプリ開発プラットホームXamarinが今日(米国時間11/17)、そのサービスのバージョン4を公開した。モバイルアプリをテストしたり分析するためのフレームワークとエミュレータなど、多くの新しい機能を導入している。

Xamarinのプロダクト担当VP Keith Ballingerによると、新しい機能はとても多いけれども、全体としてのテーマはサービスの単純化であり、いろんなツールやサービスを取っ替え引っ替え使わなくても、いろんなものが最初から統合化されている開発環境の提供だ。

その例としてたとえば、Xamarin StudioやVisual Studioのユーザは、これからはIDEの中から直接、Xamarin Test Cloudを呼び出してテストができる。またアプリのパフォーマンスに関する問題やクラッシュの原因を調べるモニタリングサービスXamarin Insightsは、プロジェクトのテンプレートに統合化された。結果的にInsightsが一般公開されたことになる。

xamarin_3

またこれからは、WindowsマシンをMac上のXamarin Mac Agentに接続して、そのiOSアプリをVisual Studioから作る、という芸当ができる。そのためには、Macを立ち上げてリモートログインをセットアップするだけだ。

Test Cloudは今、2000機種あまりのスマートフォンやタブレットをサポートしているが、今回、月額99ドル(支払い形式は年額)という廉価版を設けた。また、新たに、デベロッパとアプリとの対話的行為をすべて記録して、テストスクリプトを作りやすくするためのサービスを開始した。このTest Rcorderと呼ばれるサービス(現在はプレビュー段階)を利用すると、テキストエディタではなく、GUIからスクリプトを作れる。

xamarin_forms

またクロスプラットフォームなユーザインタフェイス作成ツールXamarin Formsがv.2.0にアップデートされ、iOS 9とAndroid Marshmallowがサポートされる。

ほかにも新しい機能はたくさんあるが、全体的なテーマは明らかだ: 開発体験を単純化してXamarin環境を利用するデベロッパの負担を減らすこと。それはXamarinの元々からのモットーだったはずだが、ツールが成長し、単なるIDEではなくなると共に、最近では必然的に、ややごちゃごちゃしていたのだ。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

やられた: Apple曰く、画面輝度アプリf.luxはデベロッパ合意に違反している

sideload-donotenter

画面の輝度を変える人気iOSアプリf.luxが、Apple App Storeを通さない非正規バージョンをリリースしてからちょうど24時間後に、Appleはそのデベロッパに対して、彼らが同社のデベロッパ規約合意に違反している、と通告した。

f.luxが使っているAPIはApp Storeでは許されていない非公開APIなので、デベロッパはユーザにアプリのソースコードをダウンロードさせ、Apple IDの持ち主なら誰でもXcodeから自分のiOSデバイスにアプリをロードできることを、利用しようとした。

今デベロッパたちは、そのソフトウェアのダウンロードリンクを取り下げ、その迂回方法が適法でないとの連絡をAppleからもらった、と述べている:

Applegがわれわれにコンタクトしてきて、このページから提供していたf.lux for iOSのダウンロードは同社のデベロッパ規約合意に違反していると言ったため、このインストール方法は今後提供されない。

Xcodeの新しい契約ではそのような利用ができる、とわれわれは理解していたが、しかしAppleは、これが継続しないことを示した。 – f.lux

たぶんAppleとしては、Xcode 7からのアプリの非正規ロードはこれからもよろしいけど、問題のアプリが非公開APIを使っていることに異議を唱えたのだ。

f.luxのデベロッパたちによると、ダウンロードリンクのあるサイトは掲載後24時間でビジター数が20万を超え、f.luxのデスクトップバージョンは1500万回以上ダウンロードされた。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Atlassianがデベロッパのための多機能チームメッセージングプラットホームHipChat をローンチ

hipchat-screenshot11-4

Atlassianが2012年に買収したチームチャットプラットホームHipChatでは、デベロッパがそのインタフェイスの中で直接に動くアプリケーションを作れる。

それまでは、インバウンドメッセージをHipChatにプッシュする場合、そのAPIを使ってカスタムのスラッシュコマンドを作っていた。HipChatのコンペティタSlackが、まさにそのやり方だ。しかし今度新装ローンチしたHipChat Connectは、もっと進んでいる。

HipChatのゼネラルマネージャSteve Goldsmithがこう説明する: “HipChat Connectは、アプリケーションやWebやモバイル、(テレ)プレゼンス、チームメッセージングなどの様々なコンテキストをすべて受け入れて、複数のアプリケーション間で切り替えることなく、どんなアクションでも直接受け付けるので、仕事がすごく楽になる。HipChat Connectを使ってデベロッパは、会話の中から直接アクションを取り出す完全なアプリケーション体験を構築できる”。

すでにMeekanやNew Relic、PagerDuty、StatusPage.io、Zendeskなどが、アプリケーションのHipChat Connectバージョンを作っている。

Goldsmithによると、これらのアプリケーションはデスクトップとモバイルの両方で使える。“モバイルとデスクトップの両方にまたがって、HipChat内で直接、リッチなアプリケーション体験を作りたいデベロッパのために、そのために必要な面倒な処理をすべてHipChat Connectが引き受けている。今回われわれが作ったのはコンテキストを認識できるシステムなので、ユーザが今モバイルとデスクトップのどっちにいるか、そのプレゼンスはどうか、どのチームに今いるかなど、いろんな状況〜コンテキストを理解する。今後は位置やビデオなども認識できるようにしたい”。

デベロッパは自分のアプリケーションをAtlassian Marketplaceで売ることができる。今そのマーケットプレースには、約2000のアドオンがあり、3年前の立ち上げから今日までで1億ドル以上を売り上げた、という。

チーム内チャットというと、今はSlackの人気が突出して大きいが、HipChatもかなり良さそうだ。今ではAmerican ExpressやMarriott、Whole Foodsなども利用している。同プラットホーム上を行き交うメッセージの数は、2015年年初の40億から、今では80億と倍増している。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

クラウドIDE Codeanywhereがバージョンアップしてスピードを4倍増へ

editor

デベロッパサービスの分野はこのところ、AtlassianのIPOが近いことや、GitHubがもうすぐユニコーンになる、といった話題が賑やかだが、新進のスタートアップの中ではKodingやNitrous.ioなどが今やMicrosoft、SAP、それにOracleとさえ張り合うほどの勢いだ。でも、これらのクラウドベースのIDEには、スピードという大きな問題がある。そこで、5月の本誌主催Disrupt New Yorkに登場したCodeanywhereは、そのCloud IDEのコードを完全に書きなおして、この問題を解決しようとしている。

ユーザ数が50万を超えたCodeanywhereは、自らを“デベロッパのためのGoogle Docs”と呼び、クラウドを従来のデスクトップ上のコーディングに近づけようとしている。

Codeanywhereの協同ファウンダIvan Burazinによると、今度のニューバージョンには新しい機能が山盛りで、UIも一新し、複数のファイル間のジャンプや検索、GitHub/Bitbucketのコマンド、リポジトリのインポートなどが加わった。しかしなんといっても最大の目玉は、スピードが従来の4倍になったことだ。それはとても、すばらしい。

2012年に創業されたCodeanywhereはパロアルトにオフィスを置き、2014年秋のTechstars Bostonや昨年のTechCrunch Disrupt Startup Battlefield New Yorkに参加した。

すでにシリーズAの資金を調達しており、月間アクティブユーザが15万、登録ユーザ数50万に達している。

Codeanywhereはフリーミアムで、有料プランはユーザ一人あたり月額3ドルから50ドルまでだ。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Oculusファウンダー、「仮想現実の普及の最大の障害はインターネットのケーブル接続」と警告

2015-11-03-oculus

一見奇異な発言に思えるかもしれない。しかしよく考えてみれば当然の警告だ。読者の母親はインターネットに(煩わしく、時に危険でさえある)有線で接続している間は仮想現実の世界に飛び込むことはしないだろう。

Oculusのファウンダー、パーマー・ラッキー(Palmer Luckey)は仮想現実(VR)に関するSamsungとの提携のイベントでそのことを警告した。つまりモバイル化がVR普及のカギになるという。

Oculusから発表された最新のガジェットは好評で、TechCrunchのJosh Constine記者はこう書いた。

新しいOculus Gear VRは従来より22%軽く、装着感もずっと良い。ヘッドセットのトラックパッドはこめかみ辺りに来るが、これも位置が適切だ。ユーザーが自然に指を伸ばすとトラックパッドにタッチすることができる。

Oculusのファウンダー、Palmer Luckeyは今日(米国時間11/1)、 伝統的パソコン対モバイルVRの問題について:こう述べている。

〔今後長期間にわたり、ケーブル接続はVRビジネスにとって普及の最大の障害になる。パソコンがモバイル接続にならなければモバイルVRの成功もない。〕

〔VRのソフト、ハードを開発するときは、ユーザー行動の限界を認識することが必須だ。本当のユーザーはケーブル接続を楽にしてくれる都合のいい奴隷など持っていない。〕

〔長年にわたって奴隷となってケーブルをさばき、VRの実現に努めてきた私が言うのだから間違いない!〕

実は私〔Olanoff記者〕はこの問題に関して仮想現実ビジネスのリーダーたちと幾度も話し合ってきたが、これは全員一致の意見だ。VRをメインストリームに持ち込もうとしてGoogleは段ボール製のVRセットを配ったり、SamsungはGear VRを製作したりしている。パソコンに有線接続されたVRは無線接続の場合より強力だ。しかしGear VRを利用した体験からしても VRはモバイル接続の方がはるかに快適だ。私はOculus devkit以外のデバイスでVRを体験しようとは思わない。

もちろん私は熱狂的なゲームファンではない。ゲームに関してはソニーが開発中のPlaystation VRが重要だろう。このあたりは古典的な「ニワトリが先かタマゴが先か」問題となっている。

しかし仮想現実がメインストリームに受け入れられるためには、モバイル化はやはりカギだ。現状では一般ユーザーはVRヘッドセットを装着してみて「おお、いいね」などと感心するものの、5分も経てばデモの体験は忘れられてしまう。こうした反応を示すのがLuckeyの言う「本当のユーザー」だ。VRはこういうユーザーが自発的に戻ってきて継続的に利用してくれるようにならなけれいけない。

デベロッパー、投資家ともにLuckeyが指摘した点が、VRデバイスをデザインする上でも大量生産の立ち上げに投資する上でも重要だということを認識する必要がある。この無線化をリードするのは、個人的にはLuckeyが創業し、今やFacebookの傘下にある Oculusではないかと考えている。

画像: n/a/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、「Chrome OSの開発続行」を明言―むしろマネタイズ強化を目指す

2015-11-03-chromebook2

読者の多くはすでに、GoogleがChrome OSの開発を中止し、Androidに統合する(ただしChromebookという名前は残る)というWall Street Journal発の情報をご存知だろう。今日(米国時間11/2)、 Googleは公式ブログへの投稿でこの報道内容を否定した。

GoogleのAndroid、Chrome OS、Chromecast担当上級副社長、ヒロシ・ロックハイマー(Hiroshi Lockheimer)は「われわれは双方〔Chrome OSとAndroid OS〕の良いところを統合する方法を開発しているところだ。 Chrome OSの開発を中止するなどということはない」と書いている。

GoogleがChrome OSにAndroidの機能の一部を追加しつつあることは別に秘密ではない。実際、一部のAndroidアプリはChromebookで作動することが確認されている。

ロックハイマーは今日のブログ記事の大半を費やしてChrome OSにいかに勢いがあるかを説明している。たとえば、アメリカでは学校が開いている1日ごとに3万台の教育用Chromebookが導入されている。またNetflixやStarbucksのような大企業が社員用にカスタマイズされた
Chromebookを多数利用しているという。

つまりChrome OSは今後も(少なくとも当分の間)存在を続けるということだ。 ここ数年でChrome OSの中身ががらりと変わるという可能性はあるだろうか? それは十分あり得る。Googleは「Chrome OSにユーザーが手を加えなくてもほとんどのAndroidアプリが作動する」ことを目標にしている。しかしChrome OSは最近のGoogleとしては驚くべきビジネス上の成功を収めている製品なので、いきなり開発を中止するということは考えにくい。ChromebookがAndroidより多額の売上をGoogleにもたらしていることを考えれば特にそうだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MicrosoftはWindows 10のアップグレードを強制してくる?

2015-05-12-windows10

決算発表の季節に突入してしまい、Microsoftが誇る新OS、Windows 10の影がいささか薄くなってしまったのが残念だ。そこで週末の時間を利用してWindow 10に関する新しいニュースをご紹介しておきたい。

まず第一に、MicrosoftはWindows 7とWindow 8のユーザーにアップグレードを奨励する(アップグレードに追い込む?)方法について詳しく述べている。Windos 10の責任者を務めるテリー・マイヤーソン上級副社長のブログによれば、具体的にはこうだ[強調はTechCrunch]。

Microsoftは近くWindows 7と8のすべてのユーザーに対し、Windows 10への「アップグレード・オプション」を公開する。 このWindowsアップグレードはこれまでのアップグレードの中でもっとも重要なものであり、論理的に見つけやすく絶対的に信頼性も高い場所で公開される。これにより対象となるユーザーは誰でも容易にWindows 10アップグレードにアクセスできるようになる。

来年初めに、Windows 10は「推奨されるアップグレード」に位置づけられる。 ユーザーのWindowsアップグレード設定によるが、 一部のユーザーの場合、これによってアップグレードのプロセスが自動的に開始される。ただしOSの更新に先立ってユーザーはプロセスを継続するか中止するかはっきりした可否の入力を求められる。もし継続した場合(これがMicrosoftの推奨だが)、Windows 10が気に入らないユーザーは、以後30日間にわたって以前のOSにロールバックすることが可能だ。

記憶力のいいユーザーはMicrosoftがHotmailを Outlook.comに「アップグレード」したときの経緯を覚えているかもしれない。当初アップグレードは「任意の自発的な行為」のはずだったが、時間ととともに「推奨」は次第に厳しくなっていった。Microsoftはユーザーにアップグレードを文字通りの意味で強制はしないだろう。しかしMicrosoftにはユーザーをアップグレードの方向に追い立てるためのありとあらゆる兵器がある。

ぜがひでも新しいOSを使わせようというMicrosoftの試みは残念ながらすべてのユーザーに支持されているわけではないようだ。

Screen Shot 2015-10-31 at 11.37.36 AM

〔来年MSFTはWindows 10のアップグレードを自動化して強制してくるに違いない。Vista以来最悪の発明だ。〕

なおWinBetaによると、Windows 10はすでに1億2000万台のパソコンをアップグレードしているという。この数字は少し前まで1億1000万台だった。このサイトの調査はやや手軽だが、Windows 10の導入グラフが手軽に引用できるので(私も含めて)メディアに重宝されている。

この数字が口からでまかせないなら、正式リリース後3ヶ月で1億2000万台というWindows 10の成績は、事前に私が予想した数字をやや上回っている。いずれにせよまだ初期段階ではある。数字についてはMicrosoftの公式発表を待ちたい。

それからご承知でもあろうが、Microsoftは先週、Surface BookとSurface Pro 4という大いに興味ある製品を発表した。時間があれば私の記事(Surface BookSurface Pro 4)をご覧いただきたい。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

TwitterのCEO Jack DorseyがFlightカンファレンスでデベロッパに謝罪、関係改善を呼びかける

22364025185_7e368fa3d8_b-1

数年前に起きたTwitterとデベロッパとの大喧嘩は、同社の波瀾の歴史の中でも大きな傷のひとつだ。そこで、CEOにJack Dorseyを迎えてリブートしようとしているTwitterは、今日盛大に行われたデベロッパイベントのスローガンを、Twitterの過去の振る舞いの謝罪と改善のお約束、にせざるをえなかった。

Twitterが一部の機能を削ったりして徐々にデベロッパ無視に傾いていった過程についてDorseyは、“デベロッパとの関係が混乱し、不安定になっていった。今日はみなさまに、当時の混乱をお詫びしたい”、と語った。

では、これからはデベロッパはTwitterを信用できるのか?

(ありがとう、@Selviano)

Dorseyは続けて、生まれ変わったTwitterは、“デベロッパとのすばらしい関係を築きたい。そのニーズを満たし奉仕していきたい。デベロッパコミュニティとの良質な会話を築く必要がある。一人では何もできない。みなさんのお力が必要である”、と述べた。

もちろん今のTwitterはかつてのように絶好調ではない。まさに今日、Morgan StanleyはTwitterの評価ランクを下げて、エンゲージメントとユーザ数の増加が少ないことと、同社の広告ビジネスへの懸念を理由として挙げた。ダウングレードによって同社の午前の株価は、7%近く下がった。

Dorseyが、デベロッパに支持されて成長していた古き良き日を取り戻したいと願うのも、無理からぬ話だ。

同社によると、今後はデベロッパとのコミュニケーションを改善していく。“デベロッパとのすばらしい関係を確実に築いていきたい。デベロッパのみなさまとの、オープンで誠実な関係を”、と彼は言った。

彼は、問題の原因となったアプリケーションの名前を、具体的に挙げることすらした。

“Politwoopsのような透明性の実現を求める企業を、支持し勇気づける責任がわれわれにはある”。…Twitterは、政治家たちの削除されたツイートを追跡するこのアカウントを、ToS違反として閉鎖したことがある。そのことを、今Dorseyは詫びている。

彼はこう締めくくった: “Twitterでは、お好きなことを何でもツイートしてください。Twitterに対する改善要望のようなツイートは、ハッシュタグ#helloworldでツイートしてください。私たちはそれらを真剣に検討し、このプラットホームを、ユーザのみなさまが誇りに思えるサイト、もっともっと利用したくなるサイトに、していきたいと思います”。

“それは一晩では実現しませんが、これからの私たちが正しい意思決定をしていくことを、確信いたします”。

Twitterの実行力を、見守ろう。

Twitter Flight Developer Conference

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

IngressのNianticラボ、新ゲームPokémon GOを開発―(株)ポケモン、任天堂、Googleから2000万ドルを調達

2015-10-16-niantic-nintendo

現在コンピューティング・ナードの諸氏に大人気のゲーム、Ingressを作っているNiantic Labsが本体のGoogleからスピンアウトしたのはほんの2ヶ月前のことだ。先月、新生Niantic, Inc.はPokémon GOといいうプロジェクトに取りかかったことを発表した。

そして今日(米国時間10/15)、NianticはシリーズAラウンドで2000万ドルの資金調達に成功したことも公表した。投資家は株式会社ポケモン、任天堂、そして旧親会社のGoogleだ。Nianticが今後所定の条件をクリアすればさらに1000万ドルの追加資金が提供されるという(残念ながらその条件は明らかにされていない)。

Screen Shot 2015-10-14 at 11.13.41 PM

新会社が取り組んでいるPokémon GOはまだ完成していないが、未公開の「所定の条件」はおそらくこのプロジェクトの成否に関連しているのだろう。Pokémon GOが完成した段階で残る1000万ドルの支出が検討されるものと思われる。

ゲーム・スタートアップにとってはかなりの資金ではあるが、Nianticのファウンダー、CEOのJohn Hankeには驚くほどの金額ではないかもしれない。Hankeは、2001年に衛星画像処理システムKeyholeを開発し、これが後にGoogleに買収されてGoogle EarthのベースとなったHankeは引き続きGoogleで地図情報グループの指揮を取り、いわばその副産物としてIngressとNiantic Labsを現実化したわけだ。

Nianticへの投資について株式会社ポケモンのCEO、石原恒和社長は次のようにコメントしている。

PokémonがNianticに戦略的投資を行ったのは、ソーシャルかつモバイルな体験の普及に道を開くための絶好のチャンスと見たためだ。われわれPokémon Companyは今後もNianticやこれと同様のコミュニティーとイノベーションにコミットする精神に溢れた企業と提携していく。

正確に言えば、Nianticは新規に再編されたAlphabetからのスピンアウトではなかったが、現在は小さなスタートアップとしては驚くほどの特権を保持しており、優秀なゲーム・デベロッパーをコミュニティー・マネージャーを採用中だ。近い将来、没入的ゲームという新しいジャンルのパワーハウスとなる可能性は十分だ。

私はJohn Hanke〔JH〕に直接取材して独立企業としてのNianticの進路などについて詳しい話を聞く機会があった。

12926c4

TC: Googleからのスピンアウトについて詳しく聞かせて欲しい。
JH: 私はGoolgeで長年ジオ( Geo)グループにいた。それでNianticをスタートさせることができたわけだが、 Googleの友人たちが私にNianticを企業としてインキュベーションする機会を与えてくれた。当時われわれは位置情報とモバイル・テクノロジーを組み合わせて、足でリアルタイムで現実世界を動きまわる新しいアドベンチャー・ゲームの構築に取り組んでおり、新会社を作ることはたいへん理にかなっていると思えた。この夏になって、Ingressのコミュニティーには外部からのパートナーが参加することなり、プラットフォームの規模拡大の道筋が見えてきた。それで〔新会社は〕ますます理にかなっていることとなった。

TC: スピンアウトでいっしょにGoogleを出たメンバーはどのくらい?
JH: 相当の人数がいっしょに来た。現在われわれの会社には35人の社員がいるが、さらにサンフランシスコ、シアトル、ロサンゼルスで求人を行っている。.

われわれはIngressを「友達と足で歩いて体験する新しいアドベンチャー」と呼んでいる

— John Hanke


TC: その間、Googleはどのような援助を行ったのか?

JH: Googleは大きな助けになってくれた。特にリソーの提供の面だ。オフィスのスペース、Googleのさまざまな部門へのアクセス、コンピュータ・テクノロジー、それに人事管理まで全面的に援助してくれた。加えてGoogleの優秀な頭脳がさまざまな助言をしてくれた。それに長年慣れ親しんだ位置情報グループからスムーズに新会社に転換できたことは大きなメリットだった。

TC: Googleから独立した企業になったわけだが、新会社は今後どこに向かうのか?
JH: 独立企業になったことで、取締役会とのコミュンケーションを含め新会社の意思決定は迅速化される。仕事の進め方がまったく変わってくる。新しいプロダクトを作り出し、プラットフォームのスケール化、それにふさわしい販売チャンネルの構築を試みているとき、この意義は大きい。

【後略:原文参照】

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

デベロッパが自分のアプリを簡単に宣伝できる簡易広告プロダクトをGoogleがローンチ、広告効果のレポートも提供

e02104585-adventure-duck-ad_all_aug15_v05

デベロッパが自分のアプリを簡単に宣伝できるための広告プロダクトUniversal App Campaignsを、Googleは今年5月のデベロッパカンファレンスI/Oで発表した。ほぼ半年経った今日からは、このサービスをGoogle Playのデベロッパコンソールで実際に利用できるようになった。同時にデベロッパは今後、Play Store上のアプリの順位や、プロモーションの効果を見ることができる。

Universal App CampaignsがGoogleのそのほかの広告プロダクトと違うのは、使い方が簡単なことだ(細かいコントロールを犠牲にして)。広告キャンペーンはGoogle PlayやGoogle Search(検索)に出るほか、YouTubeや、もっと広いGoogle Displayネットワークにも現れる。

Google PlayのプロダクトマネージャEllie Powersが最初の発表のときに、デベロッパがキャンペーンの予算総額とユーザ一人あたりの広告費予算を提示すると、あとはGoogleが広告の出稿をよろしくやってくれる、と説明した。

広告に利用する画像やビデオや説明は、Play Store上のものを流用する。それらの情報に基づいて、さまざまなフォーマットの広告が作られる。キャンペーンはデベロッパができるだけ多くのダウンロードとインストールが得られるよう、出稿先などを自動的に最適化される。

user_acquisition_tab (1)

この新しい広告キャンペーンサービスと並行して、ユーザ獲得パフォーマンスのレポートも今日から提供される。デベロッパはGoogle Analyticsを使わなくても、デベロッパコンソールでPlay Storeにおけるアプリの順位の変化などを調べられる。

ほかに、リスティングページのビジター数や、そのうち何人がアプリをインストールし購入したかも、このレポートで分かる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。