個人間でドレスの貸し借りできる「dress box」がリリース――価格は2980円から

7月31日、SENSETIONは個人間ファッションレンタルサービスの「dress box」のオープンベータ版をリリースしたと発表した。

dress boxはデートや結婚式などに着ていくドレスやワンピースを個人間で貸し借りできるサービスだ。

ドレスを借りるユーザーがサービス上で着たいドレスを選ぶと、自宅にそのドレスを届けてくれる。価格は2980円、4980円、6980円、9980円の4段階が用意されており、レンタル価格はドレスを貸すユーザーが選択する。一度レンタルすれば、2週間継続して借りることができる。

着終わったドレスを返却するためには、付属の返却BOXにドレスを入れて返送するだけでいい。クリーニングの必要はない。

dress boxに掲載されたドレスの例

dress boxで借りることができるドレスは、他のユーザーが同サービスに預けたものだ(ただし、サービス開始当初はSENSETIONがドレスを用意)。ユーザーはクローゼットに眠ったままになっているドレスをdress boxに預けることができるだけでなく、もしそれが貸し出しされれば、レンタル料の50%を得ることができる。

預けたドレスはユーザーが好きなタイミングで返却してもらうこともできる。なので、dress boxを貸し倉庫サービスの代わりに利用するのもいいかもしれない。

SENSETION代表の有吉洋平氏

「サービスのアイデアが生まれたのは、当時の交際相手のクローゼットを見た時でした。彼女のクローゼットにはいくつものドレスが眠ったままになっていたにも関わらず、『前回の結婚式と同じだから、次には着ていけない』と話していました。それを聞いたとき、この眠ったドレスを有効活用できるはずだと思ったのです」(SENSETION代表の有吉洋平氏)

現在、サービス上にはchloe、kate spade new york、Chestyなどのブランドから約100着のドレスが掲載されている。

日本にはすでに、dress boxと似たファッション・レンタルサービスがいくつか存在する。airClosetメチャカリなどがその例だ。

有吉氏はそれらのサービスとの差別化について、「他のサービスは日常で使う服の取り扱いが多いが、dress boxでは記念日デートなどの特別な日の服を、必要なときにだけ借りることができる。また、個人間のレンタルなので、『おしゃれなあの人から借りる』など、人を軸にした服選びができることは新たな価値だと思う」と語った。

どんなに汗をかいてもさらっと乾いているウェアを微小流体工学の技術で開発するAtacama、すでに多方面から引き合い

激しいスポーツでどんなに汗をかいてもそのスポーツウェアは乾いているし、それだけでなく発汗がデザインの要素になる。世界でもっとも乾燥した砂漠の名前を借用したAtacamaは、微小流体工学の技術を利用して、まさにそんなテキスタイルを作った。National Science Foundationの補助金をもらっているAtacamaは、アパレルや自動車産業、ヘルスケアなど、さまざまな分野における、その技術の応用製品も探求している。スポーツウェアは、そのひとつの例だ。

医療の世界で微小流体工学が使われ始めたのは、1980年代の“lab-on-a-chip”デバイス(チップの上の実験室)からだ。それによって、血液などの液体の、非常に小さなサンプルを用いる研究が可能になった。微小流体工学のテキスタイルへの応用を考案したAtacamaは、それにより織物や編み物のほとんどすべてが乾燥状態を保つので、きわめて快適に感じる運動着などを作れる。今市場化されている水分を逃がすファブリックの多くは、汗を衣類の表面に引き出して早く蒸発させるが、微小流体工学は水分を小さな三次元のチャネル(channels, 水路)へ導き、液体の方向性をコントロールすることによって、それらを特定箇所に集めたり、テキスタイルから落としたりする。どこでその現象を起こさせるかは、製造者が決められる。

Atacamaの技術はカリフォルニア大学デイヴィス校の研究グループが作り、メンバーの一人だったSiyuan (Alex) Xingが現在のAtacamaのチーフサイエンティストだ。彼によると、直面した最大の難題は、微小流体デバイスを作るために使われている微小製造工程の多くが、フォトリソグラフィーでもレーザー切断でも、シリコンウェファーやガラスなどの剛体用に開発されたものであることだった。したがってそれらでは、ファブリックの上にチャネルを作るのが難しい。結局彼らが悟ったのは、“ソリューションはファブリック側から得られるものでなければならない”、ということだった。

チームはテキスタイルの製造方法を学習し、どの方法なら低コストで微小流体工学的なチャネルを作れるかを検討した。刺繍、織物、プリント、ニットなどあらゆる方法を調べ、またそれらのテクニックのために使われている最新の製造機械も調べた。

“たとえばニットなら、ジャカードというという一種の型紙を使ってさまざまなパターンをファブリックの表や裏に作り出している。パターンの解像度は一ループにまで小さくできる。それはほぼ100ミクロンぐらいで、しかも3Dだ”、とXingは語る。“刺繍では、針が一本の糸をファブリックの基質を通しながら操作するがそれは、微小流体工学チップの上の‘スルーホール’と似ている。テキスタイルの製造方法をどうやれば微小製造工程の代替になりえるか理解したので、テキスタイル中に微小構造体とそのパターンを作る出せる、と確信した”。

これらの発見についてXingらが書いたペーパーが、防衛産業やヘルスケア、自動車などの分野のメーカーに注目され、その後、友人が彼を、Men’s WearhouseやGymboreeでチームリーダーだったSusan Nealに紹介した。Xingは、企業顧客開拓のためにAtacamaの取締役になるよう、彼女に求めた。NealはAtacamaの技術のデモを見たあと、CEOを引き受ける決心をした。

“取締役会議で、彼らが開発したプロトタイプのシャツを見た。その実際の機能を見たとき、これはすごい!と感じた”、とNealは語る。

“それは、水分がファブリックの表面を移動するとき、その方向をコントロールできた。まず何よりも、私はそれまで、そんなものを一度も見たことがなかった。私はビクラムヨガをやり、その教室も開いているから、みんな、水分を逃すファブリックについてはよく知っている。汗を吸い取って拡散する素材だ。しかしAlexがデモしたのは、水分が皮膚からシャツの外へ移動するときの方向をコントロールし、その水分をシャツから外す(落とす)技術だ。シャツ本体は完全に乾燥していて、それはこれまでまったく見たことのないものだった”。

Atacamaの技術はこれまで、ポリエステルやナイロンのような化学繊維に適用されていたが、今は木綿やメリノウールのような天然繊維でもテストしている。その技術を使った消費者製品はまだ市場にないが、Nealによると、今数社とパートナーしてプロトタイプを開発している。液体がファブリックの表面のチャネルを流れるよう操作するAtacamaの技術は、アパレルのデザインに含めることができ、上で見たように、スポーツウェアのブランドの強力なセールスポイントになる。

いちばん分かりやすい用途はトレーニングウェアや、ドレスシャツなどのアパレルだが(袖の脇の下部分に汗がしみない)、応用分野はもっと数えきれないほどある。たとえば、保護着、高性能おむつ、包帯や帯布、ギプス、病院用各種リンネル(布帛類)などに使える。

“今、車のシートへの応用研究を求められている。とくに自動運転車に使われいる電子回路から水分や、こぼしたドリンクの被害を防ぐことに、関心が集まっているようだ”、とNealは語る。

“すごく新しい技術なので、科学者たちとの対話の内容もすごい。彼らはあちこちで、これはできるか、あれはできるか、と聞かれ、ラボに帰ると、さらにそれら以外の有益なアイデアを考えだそうとしている”、と彼女は述べる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleはファッションの画像検索をPinterestふうにする…お得意の機械学習技術を駆使

Googleには、Pinterestの野望に検索を乗っ取られる気はない。同社は最近、モバイルのWebとAndroidアプリで“類似アイテム”(Similar Items)機能をローンチして、ユーザーが自分の好きな製品をもっとたくさん見れるようにした。ハンドバッグでもサングラスでも靴でも、何でもだ。そして今日(米国時間4/13)はそのアイテムを、小物だけでなくアパレルにも広げた。それには“スタイルのアイデア”(Style Ideas)という新しい機能があって、ファッションアイテムをあこがれのライフスタイル的な画像で見せるのだ。

でもこの“あこがれの”というやつは、Pinterestが何年も前からやっている。ファッションアイテムに、ほかの製品を組み合わあせたりして、あわよくば、そっちも買わせたいのだ。しかもP社はビジュアル検索という技術まで発明して、画像中の製品や、ユーザーのカメラのファインダーに今映っているもので、検索できるようにした(類似品や関連製品を)。

こういう、買い物のための品物探しの検索を、Googleなどの一般的な検索エンジンから取り上げて自分のものにしたい、というP社の野望があった。たとえば、黒いブーツが欲しいなと思ったら、Pinterestへ行けば画像で検索できる。そして、いいのが見つかったら、もうGoogleに用はない。そのまま、お店のリンクをクリックすればよいのだ。

そこで、Googleはあわてる。その前にはGoogleは、一般消費者のモバイル化にも悩まされた。Google検索の、‘デスクトップのWebで検索する’というパターンが、もはや優勢ではなくなった。次は、検索でもP社に負けるのか…。

対策のひとつとして出てきたのが、今度の“スタイルのアイデア”という機能だ。

Googleの説明では、AndroidアプリやモバイルWebでファッション製品の画像を閲覧していたら、画像検索の画面がアップデートされて、その製品を実生活の中でかっこ良く見せる画像が表示される。たとえばハイヒールの写真を見ていたら、モデルがその靴を履いているファッション写真が表示されるだろう。

ファッション製品の検索では、検索結果の中に、似たようなアイテムや、実際にそれを身に着けている合成画像や実写画像が表示される、とGoogleは言っている。

そういう、“スタイルのアイデア”の画像は、人間が介入せずにアルゴリズムが選ぶが、ここでGoogleお得意の機械学習技術が、類似物(ときには同一物)の発見で活躍する。

また、一般的にアパレルの画像検索では、類似アイテムのカルーセルが大きくなった(多品目になった)。2か月前には、財布とサングラスと靴だったが、今では、アウターウェア、ドレス、シャツ、パンツ、スカート、ショーツが加わった。これらは、自分の好きなデザインのが選べるだけでなく、価格の安いものも見つかる。

Googleによると、スタイルのアイデアと、類似アイテムのどちらも、アルゴリズムが画像にランクをつける。そして製品の特徴がはっきり分かる画像や、完全な着こなしになってる画像、そして権威あるファッションサイトの画像、などが上位にランクされる。

GoogleがPinterest対抗策をやるのは、これが初めてではない。2015年には画像検索に“コレクション”(collections)機能を加えて、ユーザーが検索結果の気に入った画像をまとめて保存できるPinterestの機能に対抗した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Adidasが新たな3DプリントスニーカーFuturecraft 4Dを発表

Adidasが最新の3Dプリントスニーカー、Futurecraft 4Dを先週木曜日に公開した。先日発表された3Dプリント・ランニングシューズは、製品というよりもコンセプトモデルに近かったが、Futurecraft 4Dでは様々な部分が大幅に改良されている。

さらに今回発表されたスニーカーは大量生産にも向いており、Adidasはまず今年の秋に5000足を販売した後、2018年中に生産数を10万足以上までスケールアップする予定だ。価格はまだ発表されていないが、おそらく最初の5000足は限定モデルのような価格水準になるだろう。なお、同社初の3Dプリントスニーカーの小売価格は333ドルだったが、中古品にはその何倍もの値段がついている。

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AdidasはFuturecraft 4Dの設計にあたって、以前TechCrunchでも紹介した、シリコンバレーに拠点を置く3Dプリント企業のCarbonとタッグを組んだ。Sequoia Capital、GV、Yuri Milnerなどから、2億ドル以上を調達している同社は、3Dプリント技術を様々な分野における大規模生産の手段のひとつとして普及させようとしている。

プロトタイプ製作だけに使える目新しい技術と考えられがちな3Dプリント技術が、実際の製造現場で使われるようになるためのカギが、スピードだ。そして製造スピードこそCarbonの強みなのだ。

Digital Light Synthesis(デジタルライト合成)と呼ばれる手法を使い、同社の3Dプリンターは既存のものと比べて10倍以上の速さで”印刷物”を作ることができる。何が違うかというと、Carbonの3Dプリンターは、これまでの3Dプリンターのように上から素材のレイヤーを重ねていく積層造形法ではなく、印刷面から上に向かって連続的にプリントしていく手法をとっているのだ。

さらに素材に液体樹脂を使うことで、従来の3Dプリンターと比べて、より柔軟性のある製品を作ることができる。

Carbonのマシンには、印刷面の下部にデジタルライトが搭載されており、液体樹脂にライトが照射されることで固まるようになっている。そのため、印刷物(この場合はスニーカーのミッドソール)は、印刷面から上に引っ張り上げられるような感じで成形される。

下の画像を見れば、その様子がわかるだろう。

なお、印刷物は印刷面に触れることはないので、印刷されたものがマシンの表面にくっついてしまうこともない。というのも、印刷面はデジタルライトと酸素を透過し、印刷面と印刷物の間には極めて薄い空気の層が作られるようになっているのだ。

完成したミッドソールは、その後従来の製造方法で作られたアッパーに取り付けられる。

製造工程はご覧の通り複雑だが、AdidasはCarbonの技術を利用することで、3Dプリント物を大量生産できるようになる。これこそ、Adidasの狙いなのだ。

同社にとってのメリットはスピード以外にもある。Adidasは3Dプリント技術を使うことで、フォーム素材では不可能だった機能向上につながるデザインの改善をすることができるのだ。

では、エンドユーザーにはどんなメリットがあるのだろうか?

アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するためには、つま先やかかとは他の箇所に比べて固くなければいけないなど、ミッドソールの各箇所に応じて密度を変化させる必要があることをAdidasは理解している。従来のスニーカーの素材・製造方法でこれを実現するためには、密度の異なるさまざまなフォーム素材を貼り合わせてひとつのミッドソールを作らなければならない。

しかしCarbonの3Dプリンターであれば、ミッドソールの格子構造の配列を変更するたけで、各箇所をより固くしたり、より柔らかくしたりできる。

つまり、ミッドソールの格子構造が変われば密度や履き心地が変わってくるのだ。例えば下の画像のミッドソールを見てみると、全体を通して密度が変化しているのがわかる。

こうして作られたスニーカーの履き心地は素晴らしく、弾力がありながらもしっかりとしている。まさにAdidasが作ろうとしていたスニーカーだ。そして各スニーカーは、3Dプリンターを使って作られているため、個々のスニーカーの弾力性を上げたり、安定性を上げたりしたい際には、ファイルに少し変更を加えるだけでいい。

Adidasにとっての第一ステップは大量生産でありながらも、最終的に同社は、好みに合わせてカスタマイズされたミッドソールを使った3Dプリントスニーカーを、誰でも購入できるようにしようとしている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

AI開発の「カラフル・ボード」が新たに8億円調達、アパレル企業のDM個人化で来店6割増も


カラフル・ボード
は人工知能でスタイリングを提案するアプリ「SENSY」などを手がけているが、今度はアパレル企業と組み、ファッションアイテムの需要予測やマーケティングを支援するという。カラフル・ボードは本日総額8億円の第三者割当増資を発表した。引受先は、はるやまホールディングスTSIホールディングスVINXの3社で、調達額8億円のうち1億円は日本政策金融公庫からのデットファイナンスだ。また、この3社とは戦略パートナーとして業務提携も締結している。

カラフル・ボードは2011年11月に設立した慶応大発のAIベンチャーで、ユーザーの好みにあったファッションアイテムやコーデを提案するSENSYアプリなどを提供している。2015年5月にはACAから総額1.4億円を調達し、2016年10月には慶應イノベーション・イニシアティブから5000万円を調達した。

法人向けサービスとしては三越伊勢丹ホールディングスと「人工知能接客サービス」プロジェクトを立ち上げたほか、ECサイト向けにユーザーのファッションの好みに合わせて商品を提案するレコメンドエンジンなども提供している。ファッション以外の分野では三菱食品と提携し、個人の食品の好みを解析する「グルメ人工知能」の開発も行っている。

今回の調達ラウンドに参加したはるやまホールディングス、TSI、VINXともアパレルに関連した企業で、各社とは以前より新たな人工知能サービスの提供に向けて取り組みを行っていたという。それらの成果が出てきたことから今回の出資につながったとカラフルボードの代表取締役CEOを務める渡辺祐樹氏は説明する。

はるやまホールディングスはスーツをはじめとする紳士服を扱う企業で、SENSYとはユーザーの好みを解析し、その好みを反映したDMを送付する「パーソナライズDM」の取り組みを実施した。2016年11月に4万4000枚のパーソナライズDMを送付した結果、来店数は通常のDMを送付した時よりも58.7%多く、売上としては2000万円以上の増加に貢献したという。

パーソナライズDMのサンプル。カスタマーごとに表示する商品や並び順が異なる。

TSIは「ナノ・ユニバース」など37のブランドを持ち、約1400店舗とECサイトを運営しているアパレル企業だ。アパレルのビジネスではトレンドを捉えた上で商品の需要を予測し、最適な量の商品を仕入れるのが大事だ。過剰に仕入れれば不良在庫になり、足りなければ販売機会を失う。カラフル・ボードは人工知能でこれまでの販売データを解析し、細かく需要予測を算出するソリューションを提供したい考えだ。

最後にVINXだが、彼らは店舗向けのPOSシステムなどを提供している。カラフル・ボードは彼らのPOSシステムから得られる購買履歴のデータを活用して、接客や販売に役立てるサービスを提供するという。

「アパレル業界で展開している各ソリューションを本格的にグロースさせるタイミングに来ました」と渡辺氏は説明する。調達した資金は、各ソリューションの拡充に力を入れていく予定だ。ゆくゆくはそれぞれのソリューションを連携させ、より正確な接客販売時の提案、需要予測、マーケティングを実現していくと話している。

スタートトゥディが子会社を立ち上げ、東南アジアでの投資を強化

日本でファッションEC大手に上り詰めたスタートトゥディが次に狙うのは東南アジア市場のようだ。ファッションECサイト「ZOZOTOWN」やコーディネートアプリ「WEARを運営するスタートトゥデイは本日、ケイマン諸島に拠点を置くSTV FUND, LPに出資し、特定子会社としたことを発表した。STV FUND, LPは海外のファッション関連企業に投資するファンドで、スタートトゥデイは1000万米ドルを上限に出資する。

今回の出資は新興国のファッション領域における事業会社との連携強化を図る取り組みの一環で、このファンドを通して、主に東南アジア地域で機動的にファッションEC関連企業に出資や支援を提供していく計画だという。

スタートトゥディはこれまでも海外のファッション関連サービスに投資を行ってきた。20163月には、アメリカでハイブランドのファッションアイテムの買い取りサービスを展開する「Material WrldとマレーシアのファッションECプラットフォーム 「FashionValet.com」に出資している。

StockXが600万ドルを調達―、株式市場のようなスニーカーのマーケットプレイス

COPENHAGEN, DENMARK - FEBRUARY 01: Ida Camilla Pedersen wearing Yeezy Sply 350 sneaker at the Copenhagen Fashion Week Autumn/Winter 17 on February 1, 2017 in Copenhagen, Denmark. (Photo by Christian Vierig/Getty Images)

スニーカーのマーケットプレイスを運営しているStockXが、Mark WahlbergやScooter Braun、Waleといった著名投資家が参加したラウンドで600万ドルを調達したと発表した。なお、以前のラウンドには、EminemやSV Angel、Detroit Venture Partnersらが参加していた。

スニーカーの中古市場はこれまでにないほど盛り上がっている。この分野を牽引しているGOATは、モバイル限定のマーケットプレイスを運営しており、ここ半年で3000万ドルを調達したほか、150万人のユーザー数を誇っている。オンラインと店舗の両方でスニーカーを委託販売しているStadium Goodsも、最近460万ドルの資金を調達したばかりだ。

しかし、StockXの仕組みには競合他社とは少し違った点がある。彼らは自分たちのことを「モノの株式市場」と呼んでおり、本物の株式市場のように「売値/買値」のメカニズムを利用して、売り主と買い主を結びつけているのだ。

例えば、買い主がある靴に650ドルの買値をつけたとして、売り主はその靴を680ドルで売ろうとしている場合、最終的に両社の希望価格がマッチした段階で、実際の取引が行われるようになっている。

このモデルの主な利点は取引の透明性だ。買い主は自分の希望価格にあとどのくらいの金額を足せば、売値を満たすことができるのかハッキリとわかり、売り主も自分が売ろうとしている靴を、どのくらいの価格であれば買いたいと考えている人がいるのかリアルタイムで把握できる。

さらに売値/買値モデルによって、他のユーザーと競り合いたくない人は、そのときの売値もしくは買値で即座にスニーカーを売買することもできる。

またStockXは、このリアルタイムの価格情報を利用して、バーチャル「ポートフォリオ」を作るサービスも提供している。ユーザーが自分の持っている靴をリストアップすると、それぞれの市場価格がリアルタイムで反映されるので、ユーザーはコレクションの合計価格(≒時価総額)をトラックすることができる。

品質管理に関しては、競合他社と同じようにStockXも鑑定プロセスを設けている。そのため、売り主はまず商品をStockXに送り、そこでスニーカーが本物だと認定された後に、買い主のもとへ商品が送られるようになっている。

StockXは今回調達した資金を使って、スニーカービジネスを拡大する以外にも、別のコレクター品を扱っていこうとしている、と共同ファウンダー兼CEOのJosh Luberは説明し、具体的に時計とハンドバッグをその候補に挙げていた。中古市場の規模が大きく、鑑定プロセスが必要になりそうなものであれば、StockXはどんな商品でも扱っていくのかもしれない。

新たな商品群以外にも、StockXはアメリカ国外に住む人が同社のプラットフォーム上で商品を販売できるように準備を進めていくと話している。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

億万長者のWarren Buffettが確信するウェアラブルの明るい未来とは

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このところ、ウェアラブルの状況は厳しい。Fitbitのような専業企業は苦境だし、大手Jawboneは消費者向け以外の分野に活路を見出そうとしている。そして老舗のPebbleは、もはや自力では生き残れない。でも、億万長者のWarren Buffettは今でも、ウェアラブルに未来はある、と確信しているようだ。

BuffettがCEOを務める務める世界最大の持株会社Berkshire Hathaway傘下の、いかにもそれらしい名前のRichline Groupが、今年後半に、ウェアラブルなジュエリーのブランドEla(Elegant Lifestyle Accessories)を立ち上げる予定だが、億万長者の彼の信念によれば、最近の下降傾向とは逆に、長期的にはテクノロジーは、ジュエリー業界が進むべき正しい道だ。

“ジュエリーは何世紀も続いているビジネスであり、今後も引き続き健在だ。だからそれは、安全な投資先である”、とBuffettはCNBCで語っている。“それにテクノロジーが加われば、それはみんながすでによく知っているものをアップデートするだけのことであり、現代という時代に良くフィットしていることが、好まれるだろう”。

彼のジュエリーはBluetoothを内蔵してモバイルのアプリと対話し、フィットネスの通知など、ウェアラブルとしての標準的な機能一式を実装するようだ。ZDNETの記事によると、音楽や写真などと並んで、“思い出”も共有できるのだそうだ。

ただしもちろん、ジュエリーとテクノロジーの結合自体は、かねてから難しいテーマだ。同社は利益率の高さを自慢しているが、テクノロジーのアップグレードサイクルと、高級ファッションへの高額な支出とは、必ずしも相性がよろしくない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GOATが新たに2500万ドルを調達ー成長を続けるスニーカー専用マーケットプレイス

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コレクター向けスニーカーの中古市場は引き続き成長を続けており、主要投資家もスニーカーヘッズ(熱狂的なスニーカーファン)向けサービスへの投資を加速させている。このトレンドにのって、ロサンゼルス発のGOATが新たに2500万ドルを調達した。Accel Partnersがリードインベスターとなった今回のラウンドで調達した資金は、人員の増強と流通網の拡大に充てられる予定だ。

GOATは、コレクター向けスニーカーの売買ができる、モバイル限定のマーケットプレイスだ。これまでにあったマーケットプレイスとは違い、GOATはユーザーにYeezyの偽物を掴ませないよう、商品の鑑定に特に力を入れている。さらに同社は、ユーザーのもとにボロボロのジョーダンが届いてしまわないよう、スニーカーの状態もしっかりとチェックしている。

GOATは昨年8月に、Matrix PartnersUpfront VenturesWebb Investment Networkなどから500万ドルを調達したばかりだ。しかし目覚ましいスピードで成長している同社には、投資を希望する企業からの問合せが後を絶たない。

今回GOATがAccelからの出資を受け入れた理由のひとつは、AccelがこれまでにもEC企業を大きく成長させてきた実績を持っているということだった。そしてもうひとつの理由が、パートナーのRyan Sweeney自身もスニーカーヘッドで、GOATのビジネスを本質的に理解しているということだ。

これまでにBraintreeやGroupon、Lightspeed、VSCOといった企業に出資し、おびただしい数の靴を持っているSweeneyは、今後GOATの取締役を務める予定だ。

しかしCEOのEddy Lu自身が「昨年の春に調達した500万ドルにもほとんど手をつけていません」と言っている通り、ここで大事な問いは、誰が出資したかというよりも、なぜ今なのかということだろう。それについてLuは、前回の資金調達以後ユーザー数が150万人へと増加し、取引総額(GMV)も当時の10倍に増えたと話す。

その結果、GOATは人員不足に陥り、現在カルバーシティに抱える3つの倉庫ではオペレーションが追いつかなくなってしまったのだ。

「もともとは2500平方フィートの倉庫からスタートして、昨年の中旬にスペースが足りなくなりました」とLuは話す。それからGOATは、道を挟んで向かい側にあった4000平方フィートの倉庫を追加し、その後さらに近くの7000平方フィートの倉庫が追加された。今回の調達資金を使って、GOATは再び全ての在庫を一か所におけるようなスペースをみつけたいと考えている。

もっと重要なのが商品の配達までのスピードで、GOATは東海岸に新しく流通センターを設置し、オペレーションを加速させようとしている。現在のところ、全ての商品の鑑定はロサンゼルスの拠点で行われているため、例えばニューヨークシティにいる売り主や買い主には余計な時間がかかってしまう。しかし「将来的にはどの地域へも2日で配送を完了させたい」とLuは話す。

さらにGOATは、2017年中にモバイルアプリのアップデートも行おうとしており、売り主がもっと簡単に商品をアップできるような仕組みを検討している。「GOATのようなマーケットプレイスでは、商品の流動性がカギになってきます」とLuは言う。つまり同社は売り主側の仕組みを改良することで、買い主が探しているスニーカーがいつでもみつかるような環境をつくろうとしているのだ。

GOAT以外にも、スニーカー市場に目を付け、最近資金調達を行ったスタートアップがいる。ニューヨークに拠点を置くStaduim Goodsだ。同社もオンラインでスニーカーを販売しており、最近Forerunner VenturesやThe Chernin Group、Mark Cubanから460万ドルを調達していた。しかしLuは、Stadium GoodsのことをGOATのサービスを補完するような存在だと考えている。

Luによれば、GOATはマーケットプレイス型のサービスにフォーカスしている一方、Stadium Goodsはオムニチャンネルのアプローチをとっており、実店舗やオンラインでの販売にに加えて、GOATのようなマーケットプレイスを通じての販売も行っているのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

このロボットアームで途上国の労働搾取がなくなるかもしれない

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SewboのファウンダーJon Zornowは、昨年9月に世界で初めて、人間の手助け無しにTシャルを縫い合わせることができるロボットを完成させたとして話題をよんだ。下のビデオのようにロボットアームと自動ミシンが、予めプログラムされた動きに沿って、入念に準備された材料を縫い合わせていくと……

Tシャツが出来上がる。

この一見単純なプロセスには、とてつもなく重要な意味がある。平等や未来の仕事に関する議論が深まる中、昨年9月の時点では面白くて可愛いだけだったこのロボットが、今ではひとつの重要な論点となっているのだ。途上国経済や低賃金と関連付けられることの多い仕事が、自動化によってさらに減少したらどうなるのだろうか?ロボットが今の低賃金労働者を代替して食費や住居もなしに仕事をこなすことで、企業が途上国に製造拠点を置く必要がなくなったら何が起きるのだろうか?

人間で溢れかえったスウェットショップ(劣悪な労働環境で貧困層を搾取する工場)という概念は、長距離トラックやタクシー、さらには配達トラックなどと一緒に、そのうち過去の遺物となるかもしれない。人間が操作するミシンの最後の1台がその役目を終え、全ての服をロボットが作るようになったらどうなるのだろうか?ハンドメイド品にはプレミアムがつくようになるのだろうか?人間が作ったジーンズをはくというのが、ファッションステートメントとして扱われるようになるのだろうか?

しかし、ロボットを使ってTシャツを縫い合わせるというのは難しい作業だ。端的に表現すると、人間はロボットよりも生地の扱いがうまい。ロボットの専門家でさえ、洗濯物たたみ機の開発に10年もかかり、まだ実物は販売されていないのだ。腕の部分に何かを縫い付けたり、裾上げしたりという作業を考えると、裁縫はまだまだ人間の手を離れていかないような気がする。

「Sewboは、現在私が設立中のスタートアップで、自動裁縫技術の開発および商業化を目指しています。5000億ドルもの市場規模を誇る衣料業界ですが、製造面では今でも完全に手作業に頼りきっており、主要産業の中では大幅な自動化の余地が残っている最後の業界だと言えます」とZornowは話す。「1番のハードルは技術障壁です。特にこれまでは、生地の扱いという複雑な問題と、同じくらい複雑な機械の問題をいっぺんに解決しようとしていて、思ったような成果がでていませんでした」

そこでZornowは、それまでとは違うアプローチをとることにした。柔らかい生地の代わりに、硬いシートを使うことにしたのだ。そしてその決断が功を奏した。

「私たちは、水に溶ける熱可塑性プラスチックを使って、一時的に生地を硬めることにしたんです。既製品の産業用ロボットと、プラスチックやダンボール、金属製のシートを扱うためのツールを組合せることで、硬くなった生地を正確に裁つことができ、生地も裁断後に勝手に成型するようになっているんです。その後は、生地を縫い合わせてお湯で洗い流せば、服が完成します」と彼は説明する。

まだ会社の規模は小さく、現在Zornowは社員とシード投資家を探しているところだ。彼らのミッションはもちろん、衣料の製造現場から手作業を無くすことだ。これは何千もの職を消滅させてしまうかもしれない、本当の意味でのディスラプションだ。ニューヨーク、シカゴ、ロンドン以西の全ての都市で服を作っていた人は、グローバリゼーションの結果、職を失った。今度は彼らの仕事を奪った人たちが、ロボットアームと水溶性の熱可塑性プラスチックによって、職を奪われることになるかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Lensabl、オンラインで手軽にメガネのレンズ交換

お気に入りの古いメガネやサングラスを使おうと思っても、レンズだけ交換するというのはなかなか難しい。特にサングラスだ!というかサングラスのレンズを交換する人なんて、そもそもいるのだろうか?さらにメガネ店でレンズを替えようとすると、新しくフレームごと買うより高くつくこともある。サングラスならなおさらだ。

Lensablという、カリフォルニア州ウェストウッド発のスタートアップが、そんな問題を解決しようとしている。古いレンズが傷ついてしまったり、視力が変わったり、さらにはレンズの色を変えたいと思ったときにも、Lensablに頼めばレンズだけ交換してくれる。

実際にレンズを交換するときは、Lensablのウェブサイトで、度の強さ、読書用や普段使いか、色、偏光・調光・ミラーレンズかなど、どんなレンズが欲しいかしっかりと伝えなければいけない。カスタマイズが終わったら、両目の視力や瞳孔間距離など、処方箋の情報をサイト上のフォームを通じて送信する。マニュアルで情報を入力することもできるが、不安な人は眼科でもらった処方箋のコピーをそのままアップロードしてもOK。

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注文後にLensablから箱が届くので、ユーザーはレンズを交換したいフレームをその中に入れて返送する。なお、送られてくる箱には、ちゃんとメガネの本数分の出荷ラベルが同封されている(Lensablが配送料を負担してくれる)。TechCrunchでもこのサービスを試してみようと、一度に数本のメガネを送ってみたところ、2週間くらいでヴィンテージフレームに自分で選んだレンズがはめ込まれて戻ってきた。品質は普通のメガネ店と比べても遜色ない。

Lensablはどんな形のフレームにも対応している。Spectaclesの色が付いた奇抜なレンズが気に入らなければ、Lensablに頼んでレンズだけ替えてもらえばいい。Spectaclesのレンズを色付きの調光レンズにすれば、暗いところではクリアに見えて、太陽が出ているところではサングラス代わりになってと、もっと頻繁にSpectaclesが使えるようになり、場所を問わずに「スナップ」できるようになること請け合いだ。

Lensabl lets users replace original lenses with any tint they want including mirrored.Lensablではミラーレンズを含め、もともとの取り付けられているレンズをどんな色のレンズにでも取り替えられる。

Lensabl共同ファウンダーのAndy BilinskyとMike Rahimzadehによれば、同社は2016年11月に静かにサービスを開始し、最近ではファッション業界から注目を集めている。現在はオンライン・オフラインを問わず、さまざまなブランドや小売店とのパートナーシップを結ぼうとしており、将来的には顧客がフレームを購入するときにLensablのサービスを使ってレンズを選べるような仕組みをつくろうとしている。

My producer rocking a vintage pair of Lensabl glasses.

Lensablでレンズを交換したヴィンテージフレームでキメるTechCrunchのFelicia Williams

実店舗型で処方箋なしのサングラス店を経営しているChilliBeansとは、既にパートナーシップを結んでおり、ChilliBeansでフレームを買ったお客さんは、Lensablでレンズを選べるようになっている。そのため、Costco OpticalやLensCraftersなど、全国に店舗を持つメガネ店がLensablの主な競合相手となる。

Lensablのレンズの価格は77〜397ドルに設定されており、今のところはアメリカ国内でだけ同社のサービスを利用できる。「遠近両用で琥珀色の薄い調光レンズ」のように複雑なオーダーは、単純なものや処方箋のいらない遮光レンズよりもちょっと高くつく。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

女子のトレンド発信源にーーC Channelがリアルイベント「SUPER C CHANNEL」を今春開催

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スマホで情報がすぐ手に入るようになったが、実際に手に触れたり、体験したりすることで楽しめるものも多いだろう。10代や20代女子向けにファッションやメイク情報などを発信するC Channelも、オフラインで「体験」を提供する場を用意するようだ。C Channelは4月1日、2日に東京国際フォーラムで「SUPER C CHANNEL」を開催する。

ご存知の方も多いかと思うが、C ChannelはLINE元代表取締役の森川亮氏が立ち上げた動画ファッションマガジンだ。C Channelの動画はアプリの他に、FacebookやLINE、Instagramなどでも配信する分散型メディアの形を取っている。現在C Channelは、台湾、タイ、インドネシア、韓国、中国にも進出し、月間の動画視聴者数は約2億5000人、月間再生数は5億回に上るという。

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「SUPER C CHANNEL」は、C Channelで流行ったコンテンツをユーザーが実際に体験できるイベントと森川氏は説明する。イベントでは、C Channelで動画を配信している個人ユーザーの「クリッパー」やタレントと直接会えたり、ヘアメイクを体験したり、恋愛講座を受けたり、企業の最新商品などを試したりできる体験型のコンテンツを多数用意している。

イベントに先駆け、C Channelのアプリにはイベントでも使用できるポイント機能を追加する予定と森川氏は話す。ユーザーはブースを訪れたりすることでポイントを集めることができ、そのポイントを他のコンテンツを視聴したり、体験したりするのに利用できる。例えば、ポイントで視聴できるイケメン動画やオリジナルドラマなどを準備しているそうだ。また、C Channelからスターとなる人材を発掘し、応援できるコンテンツも用意し、4月のイベントではそうしたC Channel発のスターが登場するステージなども企画しているという。

またC Channelは、企業にとってもオンラインとオフラインの双方で、10代や20代女子との接点になるプラットフォームを目指すという。これまで多くの企業は、10代や20代女子にリーチするのにテレビや雑誌広告を使用してきたが、C Channelではこのデモグラフィックに向けた的確なターゲティングが可能という。C Channelでは企業に動画広告とコマースの商品を提供しているが、そのどちらも順調に伸びていると森川氏は説明する。C Channelの動画広告は、YouTubeのように見たい動画の前に広告が流れるというのではなく、広告自体をコンテンツとして楽しめるため回遊率が高く、ブランドリフトの効果があるという。すでに50社近くの動画広告を手がけたそうだ。また、昨年末から「ショッピング」の専用カテゴリー内で商品を動画で紹介し、購入から決済までがアプリ内で完結するコマースの仕組みを取り入れた。このコマースも、事業の柱として確立しつつあるという。

イベントでは企業と協力し、ブースやワークショップを用意すると森川氏は話す。企業は出展することで10代、20代女子に商品を訴求したり、テストマーケティングを行って意見を取り入れることができる。「これまではアナログからデジタルに行くという流れでしたが、今は、デジタルで先に知って、そこからアナログな場で、より深く浸透するという流れに変わってきています」と森川氏は話す。イベントはそうしたユーザーがアナログに企業のサービスやプロダクトを「体験」できる場にしたい考えだ。

イベントの様子はC Channelでも配信する。「C Channelの動画を見て、イベントで実際に体験し、それをまたC Channelで配信して楽しむという流れが生まれるよう準備しています」と森川氏は話す。C Channelはオンラインにとどまらず、オフラインでも新たなトレンドやムーブメントの発信源となることを目指すと森川氏は話している。

[ポッドキャスト]ポケットだらけのベストSCOTTeVESTを作ったScott Jordanがファッションの未来を語る

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Scott Jordanは、服を作るつもりではなかった。彼は弁護士だったが、自分のウォークマンがいつもドアノブにひっかかるのを、なんとかしたかった。いろいろ試作した結果として彼は、SCOTTeVESTを発明した。ポケットがものすごく多いベストで、ヘッドフォンやその他もろもろのケーブルのための秘密の通路があちこちにあった。それを商業化してから10年あまり経った今の彼は、服は今後ますますハイテクになるように見えても、われわれ人類が身にまとう布切れのルック&フィールは未来永劫同じだろう、と考えている。

彼の考えでは、ウェアラブルは服に統合されない。自分でもいろいろ試作してみた結果彼は、センサーは服に縫いこむよりも肌に密着させる方がずっと容易だ、と気づいた。次の世紀になっても人類は、Metroidのようなスマートスーツを着て走り回ってはいないだろう。服はずっと無脳のままで、ガジェットはヒトの皮膚上や体内へと消えるだろう。彼はそう考えている。

Scottが最近立ち上げたOTG Jacket、はそのガジェットとケーブル類を大量に収納できて、しかもふつうのジャケットにしか見えない。ガジェットが消え去る遠未来ではなく近未来には、服というものはこうなるだろう、と彼は考えている。

このポッドキャストはStitcheriTunesから。あるいはMP3をここでダウンロードできる。

原文上には、直接聴取できるインタフェイスがあります。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Stadium Goodsが460万ドルを調達、コレクター向けアパレル商品の販売を拡大

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Stadium Goodsが2015年にニューヨークのソーホー地区にオープンした店舗は、本物のコレクター向けスニーカーやストリートウェアを求める男性にウケそうな、Appleストア風委託販売店という雰囲気を持っていた。

ローンチから間もなく、Stadium Goodsは”本物と認証済み”のスニーカーを扱うオンラインブランドへと進化を遂げ、アメリカのeBayから中国のT-mallや自社のオンラインマーケットプレイスまで、世界中にその名を広めている。同社はさらに、GOATのような新進気鋭のスニーカー専門マーケットプレイスにも在庫を供給している。

共同ファウンダーのJed StillerとJohn McPhetersが、小売店舗を素晴らしいオンラインストアに進化させていくというのはある意味予測できたことだ。StillerはStadium Goods設立前、2014年にGrouponに買収されたSwarm Mobileという小売分析企業に投資していた。またMcPhetersは、以前ビンテージ風スニーカーを扱う人気ショップFlight Clubのビジネス開発担当ディレクターを務めていた

ふたりの才能が融合して生まれたStaduim Goodsは、次のアマゾンになるべく、この度460万ドルの資金調達を行った。Forerunner VenturesがリードインベスターとなったこのシリーズAには、The Chernin GroupやStadium Goodsのアドバイザーを務めるMark Cubanのほかにも、匿名希望の投資家が参加した。

Dollar Shave ClubやGlossier、Bonobosといった企業にも投資しているForerunner VenturesのファウンダーであるKirsten Greenによれば、投資家はStadium Goodsを単なるファッションのマーケットプレイスとしては見ていない。同社は例えば、小売向けのSaaSを開発・販売する企業へと成長する可能性も持っているのだ。しかしこの点に関しては深掘りしないでおこう。リセール市場自体の規模もバカにすることはできない。

Dun & Bradstreet傘下のFirst ResearchとNational Association of Resale Professionalsのデータによると、アンティークショップや慈善団体が経営する店舗を除いたリセール市場の年間売上は、アメリカだけで94億2000万ドルに達する。新品と中古のフットウェア市場を合わせて考えると、その市場規模はさらに大きくなる。NPD Groupの調査によれば、2015年のアメリカにおける新品のスポーツ用フットウェア市場の規模は172億ドルだったのだ。

「小売業界は今大きな変化のときを迎えていて、新たなリーダーが生まれたり既存のブランドが生まれ変わったりする可能性があります。Stadium Goodsのユニークな点は、世界中でスニーカーの売り主・買い主とのコネクションをもっているため、フットウェアのエコシステムで何が起きているかを知り尽くしているということです」とGreenは話す。

さらに彼女は、共同ファウンダーであるふたりの専門性のおかげで、Stadium Goodsがフットウェア販売で優位に立っていると考えている。「熱狂的なファンがいる分野では、顧客側・販売側のどちらの視点で考えても、信用に値する本物の人間が必要になってきます」

Stillerは今回の調達資金が、人員増強やマーケティング、広告キャンペーンのほか、新たな店舗やコレクター向けフットウェア・アパレルの認証や受け入れを行う施設の建設にあてられることになると話す。新しい店舗の場所については明らかになっていないが、スニーカーを探している人はニューヨークの店舗かStadiumGoods.comを訪れれば、45ドルのNike Dunk Low プレミアム SB QSから2万3000ドルのEminem Air Jordan 4レトロまでさまざまなスニーカーを購入することができる。

編集者注:記載されている価格は誤りではなく、2万3000ドルもするスニーカーは実在する。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

子どもが描いたクレヨン画をドレスにプリントしてくれるPicture This Clothing

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人間は、おかしな世界に住んでいる。クレヨンの鮮やかな色で描かれた絵も、端の折れた画用紙の上の二次元の世界では長生きできないが、今度やっと、それにふさわしい人生が与えられたのだ。グロテスクでかわいいぬいぐるみ人形を作るか、または、これからご紹介する新しいサービスでは、すばらしいドレスを作ってもらうのだ。

Picture This Clothingは、MartianCraftのJaimee Newberryが立ち上げたスタートアップだ。彼女は今朝それを、Twitterのツイートで発表している

もちろん、CafePressでシャツをオーダーすれば何でもプリントしてもらえる。でもはっきり言って、そんなのは全然おもしろくない。シャツよりドレスだよ! 膝から肩まで、全面プリントだよ! 背中にも、同じ絵がプリントされるんだ。

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まず、サイズを指定する。それからテンプレートをダウンロードしてプリントする。そして絵を描く。絵が完成したらその写真をアップロードする。そうすると、二週間後にドレスが送られてくる。とくにこの、猫がスクーターに乗ってる絵はいいね(右図、写真の右上部にあるのがオリジナルの絵を描いたテンプレート)。ロックを鳴らして、猫と一緒に踊りたくなってきたよ。

人間(主にその絵を描いた子ども)だけでなく、BarbieやKenなど、お人形用のドレスも作ってくれる。ふつうの形のドレスなら、なんでもOKだ。ただしMattelなんかの関連企業ではないから、ご安心を。

ファウンダーのNewberryは、ドレスがうまくいったら、ほかの物にも広げる、と言っている。その子専用のプラスチックコップとか、ね。

彼女は曰く、“まだこれは概念実証の段階である。今は2〜12歳の女の子のドレスだけだけど、でもこれが好評なら、もっといろんなものに手を広げていきたい。今朝立ち上げたばかりだけど、反響はとっても良い!”。

あなたの子がドレスに関心がなければ、おもちゃに絵をプリントしてくれるBudsiesImaginablesもある。包装紙や旗、などなどをプリントしてくれるサイトもあるよね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ファッション雑誌さながらのアプリ「TOPLOG」が新たに2億円を調達

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トップモデル、トップスタイリスト、トップブランドを起用

ファッション誌が嫌いになったわけではないが、読んだ後に置き場に困る雑誌はめっきり買わなくなってしまった。スマホでファッション情報を見ようと思っても、ファッションアプリと謳うサービスの多くはファッション誌のようなクオリティーには及ばず、個人的には物足りなく感じている。今年3月にローンチした「TOPLOG」は、ファッション誌と同等のクオリティーを提供するファッションに特化したメディアアプリだ。実際のファッション誌で活躍する日本のトップモデル、トップスタイリストを起用した記事を提供し、TOPLOGはローンチから約4ヶ月で30万ダウンロードを達成している。本日TOPLOGは、2回目の資金調達で2億円をジャフコから調達したことを発表した。

TOPLOG_appTOPLOGの特徴はなんといってもコンテンツだろう。ファッション誌で人気のモデルを起用し、トップスタイリストによる企画が充実している。例えば、流行のファッションアイテムのコーディネートを紹介する記事やヘアアレンジ術を紹介する記事などがある。キュレーションメディアなどで多くみられるような文章が多めで、写真はフリー素材といった記事ではなく、それぞれの記事の企画からレイアウト、写真までこだわりが感じられる内容だ。コンテンツの制作にあたっては、実際にファッション誌の企画を手がけている制作会社やフリーで活躍するプロに依頼しているという。

また、TOPLOGのもう一つ特徴は、ファッション誌によくある読者へのプレゼント企画もあることだ。ユーザーは記事を読む度にチケットを入手でき、チケットを一定数集めると、その時々のプレゼントに応募することができる。この仕掛けでユーザーのエンゲージメントを促すことが期待できるだろう。自社コンテンツ以外にもLOVE、LIFE STYLE、GOURMET、ENTERTAINMENTといったタブでは提携メディアの記事をキュレートしている。

TOPLOGはブランドとのタイアップ記事でマネタイズを行う方針だとTOPLOGは説明する。タイアップ記事では、ブランドの商品のスタイリングを提供し、記事から直接そのブランドのECサイトへの誘導をかける形式だ。下記の画像はタイアップ記事の一つで、確かにタイアップしているブランドのアイテムしか出てこない。けれども、ユーザーが比較的簡単に真似できそうなコーディネートが提案されていて、読んでいても嫌味がなくコンテンツとして楽しめる印象だ。

TOPLOG_PR

TOPLOGのタイアップ記事

大手アパレル会社で感じた課題からスタートアップに挑戦

TOPLOGの代表取締役の亀山隆広氏は、大手アパレル会社の立ち上げに関わり、同社の取締役を務めた人物だ。亀山氏は、ファッションブランドがファッション誌やウェブメディアへのプロモーションを行おうとしても、思うような費用対効果は得られづらいと話す。ユーザー自身がコーディネートを投稿して楽しむWEARiQONなどのアプリ、あるいは女性向けに多様な記事をキュレーションするMERYなどのメディアはあるが、ブランドの世界観を崩さずにウェブ上でプロモーショーンできる場所はほとんどないと前職で感じたことがTOPLOGを創業するきっかけになったという。TOPLOGではその課題を解決し、ユーザーにとってもファッション誌と遜色ないクオリティーでファッション情報を分かりやすく伝えることに重点を置いたメディアを目指すという。

TOPLOGは2014年10月に設立し、2016年2月に最初の資金調達でジャフコから2億円を調達している。これで累計調達額は4億円となった。前回の資金調達では、アプリの垂直立ち上げを狙ったプロモーションを重点に置いたが、今回はユーザーのデータベースも増えたことで、ユーザーが望むアプリの機能やコンテンツ開発に注力し、オーガニックな成長を目指す計画だという。TOPLOGは現在12名のチームで、その半数は開発人員だそうだ。ファッションに特化したコンテンツ制作を担うアパレルの専門家と開発を行うIT部門には、それぞれの専門性が違うためにコミュニケーション面での課題もあるが、そこを上手く融合していけるように注力していくと亀山氏は話す。TOPLOGは来年3月までに100万ダウンロードを目標としているという。アプリで購買意欲の高い層にリーチし、アパレル業界全体を元気にしていきたいと亀山氏は話す。

アプリはiOSAndroidの両方で展開している。

アディダスとカニエ・ウェストのコラボに進展、新ラインやYeezyを販売する新たな店舗展開へ

(L-R) adidas CMO Eric Liedtke and Kanye West at Milk Studios on June 28, 2016 in Hollywood, California. adidas and Kanye West announce the future of their partnership: adidas + KANYE WEST

カニエ・ウェストとアディダスは、Yeezyではじまったコラボが、本格的なパートナーシップ契約へと発展予定だと発表した

アディダスが「スポーツブランドと非アスリートの間で今まで結ばれたパートナーシップの中でもっとも重要なもの」と評する今回の契約で、ナイキがジョーダンブランドをつくり上げたように、今後アディダス内で新たなビジネスユニットが誕生する予定だ。

新たなビジネスユニットは、カニエと共にシューズやアパレル、アクセサリーの新ラインを展開する予定で、スポーツ用品だけでなくストリートウェアの製造も行う。これは、現在のYeezy 350と750にとどまる両者の協業を考えると、大きなステップアップといえる。Yeezy 350・750は、数量限定で販売されているスニーカーで、200〜350ドルの小売価格にも関わらず、流通市場では未だ1,000ドル超の高値をつけている。

同スニーカーに対するカニエファンの飽くなき憧れが高値の背景にあり、数量限定というアディダスのYeezyシリーズに関する方針と消費者の思いは噛み合っていない。スニーカー、アパレル、アクセサリーというフルラインナップの登場によって、現在問題となっている数量不足が解消されるかもしれない。

結局のところ、流通市場でいくら数千ドルの高値をつけていたとしても、アディダスとカニエの懐には小売価格の200ドルか350ドルしか入ってこず、その数量も限られている。今回の新たなパートナーシップ契約で、両者の働きがようやく報われるかもしれない。

アディダスはさらに興味深いことに、新しいパートナーシップ契約の一環として、「アディダスとカニエのコラボ商品専用の特別なハブとなる」店舗を展開する予定だと語った。実際の店舗がどのような姿になるのかについては未だ不明だが、今回のパートナーシップ契約によって専用の店舗が作られるということは、単独である程度ビジネスが成り立つくらい、新しい製品ラインは拡張性をもっている可能性がある。

しかし、テック業界への感心が高い者として、なぜ私たちはカニエの新たなビジネスについて知る必要があるのだろうか?

その理由として、2016年の現在、ファションや音楽、ポップカルチャーやテクノロジーが本質的にひとつに集約されているということが挙げられる。私たちは、新しいアルバムが発表されると、アルバムそのものと同じくらい、そのアルバムがどのストリーミングプラットフォームで発表されるのかということを気にかけているし、スニーカーやストリートウェアの流通市場をサポートするためのアプリを制作している企業も存在する。さらには、TwitterやFacebookなどのプラットフォームが、有名人とファン間の交流の形を再定義しつつあるのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

熊本発「シタテル」はアパレルの低価格・小ロット生産を実現する、全国の縫製工場と提携で

消費者の趣味が細分化する中、アパレル業に求められるのは多品種・少量生産。そんな時流に乗って、アパレルからじわりと熱視線を集めるサービスがある。オリジナル商品を作りたいアパレルブランドやデザイナーと、中小・零細の縫製工場とマッチングする「SITATERU(シタテル)」だ。

利用しているのは、個人デザイナーだけでなく、ビームスやユナイテッドアローズといった有名セレクトショップに商品を卸すブランド、パリコレに参加するハイブランドまで。会員登録数は前年比300%の約1800事業者と急増し、流通総額は5億円に上る。

中小・零細の繊維工場をネットワーク化

シタテルは全国120以上の縫製工場と提携し、これまで難しかった15〜100枚単位の発注を可能にした。アパレル事業者にとって小ロットの発注は単価が高くつくため、数百枚単位で発注するのが通例だった。

アパレル事業者は、電話かチャットで作りたい服を伝えると、目安の料金がわかる。生地が決まるとシタテル側でパターン(型紙)を作成。その後、サンプルを送ってもらい、問題がなければ本生産に移る流れだ。

アトリエは「マイ・アトリエ」という会員サイトを通じてシタテルとやりとりをする

アパレル事業者は「マイ・アトリエ」という会員サイトを通じてシタテルとやりとりをする

工場とのマッチングは独自アルゴリズムを使う。

データベース上には縫製レベル、対応可能アイテム、料金、リードタイム(発注から納品までの期間)、稼働状況といった情報があり、アパレル事業者の要望に応じて最適な工場をマッチングする。

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ここで気になるのが、縫製品質。メイドインジャパンの縫製技術は海外に比べると高いと言われるが、実際のところはどうなのだろう。この疑問についてシタテルの河野秀和社長はこう答える。

「総じて品質は高いが、工場ごとに差があるのも事実。そのため、工場に提出してもらうサンプルを元に、シタテルが5段階で評価している。これによって、縫製技術の難易度に応じた工場をマッチングできるようにした」

シタテル社内には、アパレル事業者の要望を聞くコンシュルジュや、デザインをCADでデータ化するパタンナーも在籍。すぐに稼働できる工場も把握していることから、通常3カ月かかるリードタイムを最短6日に短縮しているという。

シタテルのメンバー(右から2番目が河野社長)。お揃いのコートはもちろん、シタテルで作ったものだ。おしゃれ感が漂う

シタテルのメンバー(右から2番目が河野社長)。お揃いのコートはもちろん、シタテルで作ったものだ

工場の代わりに新規開拓

大手アパレルが海外に生産拠点を移したことで、国内の縫製工場は仕事が激減。特に営業力がない零細・中小の工場は新たな仕事の受注ができず、苦境にあえいでる。「国内の縫製工場は15年前の1万5000から、5000ほどに減ってしまった」と河野氏は言う。

「最近の円安傾向と中国の人件費高騰で、国内工場への回帰も進んだ。とはいえ、工場には繁忙期と閑散期があり、すべての工場が1年中稼働しているわけではない」

稼働していないなら小ロットでも受注すればいいと思うかもしれないが、工場側からすると効率が悪く、旨味のある仕事ではない。そこでシタテルは、工場が受注時に経由する卸売や企画会社を迂回することで、小ロット生産でも利益を確保できるようにした。

提携工場の中には、ふだんはレディース専門の縫製しかやっていなかったが、その技術をメンズ商品で生かすようなケースが少なくない。営業力のない工場にとってシタテルは、非稼働の時間を埋めるだけでなく、新規顧客を開拓してくれる存在ともいえる。

ディオールやコム・デ・ギャルソンといったハイブランド、有名セレクトショップに卸すブランドが発注する縫製工場とも提携する

ディオールやコム・デ・ギャルソンといったハイブランド、有名セレクトショップに卸すブランドが発注する縫製工場とも提携する

震災復興を後押しする熊本発スタートアップ

シタテルは2014年3月に創業した熊本県のスタートアップだ。

河野氏は熊本出身。前職は地元企業の相談に乗る経営コンサルタントだった。そこで気づいたのが、小ロットで商品を作りたいアパレル事業者が多いにもかかわらず、需要に応える工場がなかったこと。

この構造を変えようと、アパレルと縫製工場をつなぐ、現在のビジネスモデルにたどり着く。創業当初は地元の工場と提携し、全国から注文を受けては縫製を依頼。現在も熊本県内34の縫製工場と提携している。

4月の熊本地震直後は、県内で多くの提携工場が操業を停止したが、徐々に生産を再開。パリコレに参加する世界的な国産ブランド「アンリアレイジ」が県内の縫製工場に依頼するなど、復興を後押ししている。

アンリアレイジがシタテルで作ったコート。生地にはコード(!)が埋め込まれていて、ドットや市松模様、花柄やらが浮かび上がるそうだ。すごい

アンリアレイジがシタテルで作ったコート。生地にはコード(!)が埋め込まれていて、ドットや市松模様、花柄やらが浮かび上がるそうだ。すごい

シリーズA調達でアパレル・工場向けアプリ開発へ

6月17日にはオプトベンチャーズと三菱UFJキャピタルを引受先として、シリーズAとなる第三者割当増資を実施。金額は非公表だが、数億円程度と見られる。

調達した資金では、アパレルと工場が必要事項を入力する専用アプリの開発、双方がやりとりするクラウドプラットフォームの強化などにあてる。

シタテルは2014年10月にも、三菱UFJキャピタル、日本ベンチャーキャピタル、リブセンスから資金調達を実施。リブセンスとクックパッドがスタートアップを支援するプログラム「STARTUP50」の第一号のファンディング先でもある。

100億以上のシャツや靴があなたのスマートフォンに語りかける–アパレルメーカーAvery Dennisonの巨大なIoTプロジェクト

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Fortune 500社のAvery DennisonとIoTのスタートアップEVRYTHNGが、アパレル産業に活を入れるためのでっかい契約を結んだ。今後3年間で作られる100億点以上のアパレルやフットウェアに、ユニークなデジタルIDとデータプロフィールを付けるのだ。

両社の主張によると、これは、一つの契約でIoTによりインターネットに接続される製品の数としては、最大である。EVRYTHNGはこれまでの3回のラウンドで1450万ドルを調達している。投資家はAtomico, Dawn Capital, Ciscoなど計6社だ。

これは、物のインターネットが巨大化するとこうなる、という最初の例だ。

しかし、それが一体どういう意味を持つのか? その意味とは、世界最大のファッションや実用アパレルのブランドの100億の製品がユーザー(消費者)のスマートフォンに接続して、アプリやサービス動かす、ということだ。

それによって企業は顧客により深くエンゲージできる(関われる)だけでなく、消費者が自分の製品と対話して個人化されたデジタルのコンテンツやサービスを開き、そこからさまざまな景品(サードパーティ製アプリなど)や特典等々をもらえる。

企業側に豊富な可能性が開けるだけでなく、これからはシャツ一枚買うことが、これまでよりもちょっとおもしろくなる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ネット上のブラ・コンサルタントBrayolaが$2.5Mを調達、提案品を実際に買えるようにマーケットプレースを開設

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自分にぴったり合ったブラを見つけたい女性のためのサービスBrayolaが今日(米国時間4/21)、シリーズAで250万ドルを調達したことを発表した。投資家はHDS CapitalのHaim DabahとFirstTime CapitalのJonathan Benartziだ。

併せて同社は、同社自身のマーケットプレースを披露した。パートナー企業の在庫を利用して、女性が正しいブラを見つけられるだけでなく、それをBrayolaのWebサイトから買えるようにもする。

Brayolaのやり方は、分かりやすいけど実行は難しい。ユーザーは自分の好きなブラを付けた胸の写真をアップロードする。するとほかのユーザーたちがそれらの写真(顔は見せない)を見て、ブラがその人に合ってる・合ってないを投票する。

投票が終わると、“ブラ・エキスパート”が登場して結論を下す。これまでで分かっているのは、よく合ってないブラをつけている人が圧倒的に多いだけでなく、そもそも“合ってる”とはどういう状態のことを言うのか、知らない人が多い。投票によってユーザーは、もっと合ったブラをしなければならないことと、どこがどう合うべきかを、自覚する。

投票以外にも、自分の好きなブラのメーカーや型番などをアップロードして、Brayolaにもっと良いブラを提案してもらう機能もある。

そしてその提案が気に入ったら、Brayolaのマーケットプレースが役に立つ。

ファウンダーでCEOのOrit Hashayによると、Brayolaのコンバージョンレートは約5.5%で、Amazon Primeと同じぐらい高い。しかも、返品率は8%未満だそうだ。

Brayolaについて詳しく知りたい人は、ここへ

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))