メモ・ドキュメント・wiki・プロジェクト管理などオールインワンのワークスペース「Notion」が日本語ベータ版提供開始

メモ・ドキュメント・wiki・プロジェクト管理などオールインワンのワークスペース「Notion」が日本語ベータ版提供開始

メモ、ドキュメント、wiki、タスク管理、プロジェクト管理などの作業を統合したオールインワンのソフトウエア「Notion」(ノーション)の日本語ベータ版が、10月13日にリリースされた。サンフランシスコを拠点とするNotion Labsが2018年に公式リリースした製品だが、全世界で利用され、日本でもすでに大手企業の他、1000社以上のスタートアップが導入している。日本語化によって、日本のユーザーサポートを強化されるという。

Notionは、さまざまな機能の組合せをカスタマイズして、企業などのチームのワークフローに即した環境を構築できる。「すべての情報や知識を一箇所に集約することで、より効果的なチーム連携を可能にします」とNotion Labsでは話している。

日本語化されるのは、ホームページ、ブラウザー利用、デスクトップアプリ、モバイルアプリ、ヘルプページ、ガイド、テンプレート、サポートとなっている。デスクトップアプリとモバイルアプリの日本語化は、今後数週間で順次展開される予定。

現在、Notionは、約80%が米国外のユーザーに利用されている。2020年8月から2021年8月までの1年間で、日本を含む世界中でデイリーユーザー数は4倍に増えた。また日本国内には6つの地域コミュニティーがあり、1200人以上が参加しているという。

ちなみに、Notion Labs共同創業者のアイバン・ザオ氏(CEO)とサイモン・ラスト氏は、このソフトを開発中に京都に滞在したことがある。そこで、「職人の細部へのこだわりや日本のホスピタリティー」に感銘を受けた。Notionの製品とサービスには、京都で得たインスピレーションが活かされているとのことだ。

Tinderも導入したバーチャルコワーキングのSoWorkが17億円を調達

SoWork(ソーワーク)の共同創業者でCEOのVishal Punwani(ビシャール・プンワニ)氏は、偶然思いついた予感をもとにビジネスを構築している。

バーチャルコワーキングのスタートアップであるSoWorkは、プンワニ氏とその共同創業者が機械学習のEdTech企業を立ち上げると決めた後に始まった。その創業中のちょうど17年前、皮肉にも「World of Warcraft」をプレイしているときに出会った同氏のチームは、より良いコミュニケーションの方法を必要としていた。何かを作ることとゲームをすることが好きだった彼らは、バーチャルな世界にヒントを得て社内コミュニケーション製品を作り上げた。

彼らのチームの内部コミュニケーションツールは、外部向けのEdTechツールよりも急速に成長し始めた。このスタートアップは、最終的にSophya(ソフィア)という社名に変更し、転換した。同社は、すべての雇用主がいずれ、バーチャルな仕事体験に投資しなければならないというプレッシャーを感じるだろうという予感から始まった。従業員はそうした環境で、文化を修復したり、気候変動と戦うわけだ。

その予感は、このアーリーステージのスタートアップに投資すべきだと投資家を確信させるのに十分だった。SoWorkは現地時間10月12日、シードラウンドで1500万ドル(約17億円)を調達したと発表した。ラウンドは、英国を拠点とし、日常的にアーリーステージのスタートアップに小切手を切っているTalis Capitalがリードした。資金は採用や研究開発に使用する。SoWorkは、100社が参加するプライベートベータ版に1社の大きな顧客を迎えた。Tinder(ティンダー)だ。

Tinderは、バーチャルスペースを導入し、新旧の分散した社員に、コラボレーションルームからハッカソンなどの全社的なバーチャルイベントに至る同社のワークカルチャーを見せようとしている。オフィスのリニューアル計画が遅れたことが、同社がバーチャルスペースに興味を持つきっかけだったのかもしれないが、同社はこのテクノロジーが今後の鍵になると考えているようだ。

画像クレジット:SoWork

「従業員の働き方の未来を考える上で、Tinderのカルチャーを物理的な空間とバーチャルな空間のハイブリッドに拡張する、より永続的な方法を見つけることが非常に重要でした」とTinderのカルチャー&DE&I担当副社長であるNicole Senior(ニコル・シニア)氏は声明で述べた。

どんなバーチャルオフィスであっても、永続性は部屋の中の象のようなものだ。SoWorkは、TeamflowWithGatherといったバーチャルオフィスプラットフォームの列に加わる。バーチャルオフィスビジネスの最大の課題の1つは、雇用主、特に成長段階にある雇用主が、対面式のオフィスで十分なのに、成長中のチームをメタバースに移すことが現実的かということだ。また、Slack(スラック)が、すでに定着している同社のサービスにさらなる投資を行い、より自然な感じやハドルミーティングなどを持ち込もうとしているように、バーチャルオフィスサービスのスタートアップは、顧客が、特にゲームとともに育ったような人たちではない場合、オンラインの世界で生活や仕事をしたいと思っているのか検証する必要がある。

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「問題を認識していないのであれば構いません。しかしいずれ、SoWorkにせよ他のプラットフォームにせよ、そこに拠点を置く企業が増え、プラットフォームでのメリットが積み重なっていくでしょう。そのうち、ある日突然、雇用主にとって他では得られないメリットが現れるのです」とプンワニ氏は話す。「Twitter(ツイッター)のようなものです。最初は、『Twitterは欠かせない』という企業はありませんでした。しかし、Twitterがランダムなノイズを生む場所になると、企業は『関わりを持っておきたいから、Twitterを利用したい』というようになりました」。

Sophyaには、近接ベースのオーディオ(近くにいる人の声だけが聞こえる)や高品質のビデオ、アバターの自己表現、カスタマイズ可能なオフィス、自分の周りにいる人の視覚化など、体験を深めるための機能が数多く搭載されている。また、従業員がオフィスを飛び出してSoWorkのエコシステムに参加し、他社の従業員とネットワークを築いたり、コミュニティイベントに参加したりする方法も開発した。プンワニ氏によると、チームは週に25〜40時間、非同期のキャッチアップやリアルタイムのミーティングのために、バーチャルオフィスで仕事をしている。

画像クレジット:SoWork

それでも、このスタートアップの最大の差別化ポイントは、気候変動に対するチームの考え方かもしれない。市場に出回る多くのバーチャルオフィスとは異なり、SoWorkは、雇用主にオフィスではなくバーチャルで会社を成長させる方法を提供することで、気候変動に対処するという使命を声高に主張している。同社は、オフィスではなくSoWorkに入居した企業が、どれだけ二酸化炭素の排出量や通勤時間を削減できたかを試算して発表する予定だ。また、同社のカナダ法人では、化石燃料から100%脱却した銀行を選び、米国法人でも同じようにしようとしていると、同社の共同創業者は述べた。

「気候問題は、私たちが最も力を入れている問題です。だからこそ、私たちのキャッチフレーズは、『職場を地球からクラウドへ』です」とプンワニ氏は話す。「気候変動への影響を想像してみてください。二酸化炭素排出量、通勤、小規模な出張、そして無意味なビルや駐車場の建設が減るのです」。

また、競合他社と比較しても、チームの多様性は際立っている。プンワニ氏の他に、Emma Giles(エマ・ジャイルス氏)とMark Liu(マーク・リュー)氏という2人の共同創業者がおり、SoWorkのオペレーション、マーケティング、グロース、プロダクト、リサーチなど主要6チームのうち、5チームを女性が率いる。

SoWorkは、11月の第1週にプライベートベータ版を一般公開する。すでに1000社以上、人数にして30万人以上がウェイティングリストに登録している。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nariko Mizoguchi

非同期コミュニケーションに特化したSlack対抗アプリ「Twist」をDoistが全面改訂

Todoist(トゥードゥーイスト)とTwist(ツイスト)を販売するDoist(ドゥイスト)は、社内コミュニケーションツールのTwistを改訂した。筆者が初めてTwistを取り上げた時、それは気を散らされないSlack(スラック)のようだった。そして米国時間10月12日の改訂で、同社はそのアイデアをさらに強化した。その結果、組織内の会話のための、集中を高めチームの軌道を正しく保つ頑固なツールになった。

DoistがTwistに取り組み始めたのは新型コロナのパンデミックよりずっと前のことだが、今はTwistがこれまでになく重要に感じられる。この数年、多くの人々が初めてリモートワークを始めた。Microsoft 365のサブスクリプションがある会社はMicrosoft Teamsを使い始め、他の会社は「多くの」時間をZoom会議で過ごしている。

Doistの創業者であるAmir Salihefendic(アミール・サリへフェンディック)氏は、今あるツールではうまくいかないと思った。彼は非同期コミュニケーションを何年も前から推奨してきた。SlackやMicrosoft Teamsは、通知やチャットメッセージで頻繁に割り込んでくる。ついていくのは大変で、他のメンバーと違う時間帯で働いている場合は特にそうだ。同じチャンネルで同じ時間に2つの会話をすることもできない。

TwistのSlackに対する最大の差別化要因は今もそこにある。Twistではあらゆる会話がスレッドだ。会話を始めたい人は、#design、#ios、#support などのチャンネルをクリックして、タイトルと何か本文を書いてスレッドを開始する。新しいスレッドを投稿したあとは、他のユーザーがコメントしたり絵文字で反応することができて、人をタグ付けすることもできる。

画像クレジット:Twist

すぐにフィードバックを返したり、特定の相手に質問したり、プライベートな会話をしたい時は、ダイレクトメッセージを送ることもできる。ただし、これはテキストメッセージを送るのと同じなので、重要な仕事の会話をするためではない。

インターフェースは全面的に刷新された。見た目がすっきりして、現在、見ていることに集中しやすい。3つのカラムのレイアウトで左にチャンネル、何中にスレッドのリスト、右に今開いているスレッドを見せる代わりに、Doistは2カラムのレイアウトを採用して現在のスレッドに集中させる。

スレッドを開くと、ほぼ画面いっぱいに広がるので会話をフォローしやすくなる。他のスレッドのリストは見えないので、別スレッドのコメントに邪魔されることがない。

画像クレジット:Twist

Inboxビューはデザイン変更され、Twistを見なかったために見逃したものを見つけやすくなった。このビューから、自分がフォローしているスレッドの新しいコンテンツを見ることができる。それらのスレッドは読んだり、コメントを付けたりできる。1つのスレッドでやり取りが終わったと思ったら、完了マークをつけることができる。TwistはそのスレッドをInboxから「Done」ビューへと移動する。

本日、リリースされた他の新機能には、スレッドからスレッドへ移動するための新しいショートカットキーやよくなった検索機能がある。アプリの使用料金は年間契約を結んだ場合1人1カ月当たり5ドル(約570円)。無料で試してみることもできるが、コメントとメッセージは1カ月分しか見ることができない。

画像クレジット:Twist

画像クレジット:Jason Leung / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Nob Takahashi / facebook

共同作業プラットフォームNotionが全世界のスタートアップに有料プラン用クレジットを無料で提供、AWS・Stripeとも連携

共同作業プラットフォームのNotionは2019年に多くのアクセラレーターやインキュベーターの協力を得て、その投資先のスタートアップがNotionプラットフォームを無料で使えるクレジットを提供した。今度はもっと積極的に、同様のプログラムをすべてのスタートアップを対象に展開する。

Notionは米国時間9月28日にスタートアップ向けの新たなプログラムを開始し、全世界のスタートアップに500ドル(約5万5000円)以上のクレジットを提供して同社製品を無料で試用できるようにした。スタートアップの規模や資金調達の状況は問わない。チームの規模に応じて、スタートアップはこのクレジットでNotionの有料機能を無料で最長1年間利用できる。

Notionの最高執行責任者であるAkshay Kothari(アクシェイ・コサリ)氏はTechCrunchの取材に応じ、同社がこのプログラムを最初に始めたときは「Notionが世界中のスタートアップに受け入れられること」を試していたと述べた。

この2年間で同社の状況は劇的に変化した。直近の資金調達ラウンドで20億ドル(約2200億円)のバリュエーションとなり、多くのスタートアップ(ごくわずかだが例を挙げればFigma、Substack、Modern Health、Mixpanel、Buffer、Headspaceなど)や開発者、クリエイター、デザイナーなどに選ばれる生産性スイートとして頭角を表している。

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世界中の企業がリモートワークを取り入れたことから、Notionを利用するスタートアップの数はこの1年間で4倍に急増したと同社は説明する。Yコンビネーターに直近で参加したスタートアップの半数以上がNotionのワークスペースを利用し、Forbesが発表したクラウド企業トップ100のうち90社がNotionのチーム向けワークスペースを持ち、Crunchbaseに掲載され100万ドル(約1億1000万円)以上を調達した全世界のスタートアップのおよそ28%がNotionのプラットフォームを使っている。

Notionがそれほど重視していなかった市場であるインドの起業家の間でもNotionはかなり一般的になり、作成したピッチの資料をNotionに保存して潜在的な投資家に公開している。多くのスタートアップがNotionに発表を掲載し、Notionのページでノートを書いてチームで共有している。

コサリ氏は新たな展開の1つとして、Notionはこのようなユースケースでのフリクションを取り除く新しいテンプレートも開発していると述べた。さらにスタートアップ向けのスターターパックも公開した。これはガイド、チュートリアル、ライブストリームのイベント、カスタマーストーリー、FAQを集めたものだ。

同氏は「我々のゴールは、Notionを世界中のスタートアップが意識せずに使えるツールにすることです」と語る。

その規模に到達することを目指して、Notionはスタートアップの多くが高く評価するインフラ大手2社とも連携する。AWSとStripeだ。コタリ氏によれば、両社は今後、自社プログラムを利用する数十万のスタートアップに対してNotionの有料プランで利用できる一定のクレジットを提供する。

AWSとStripeがスタートアップにとって重要な存在になったのと同様に「NotionはAWSやStripeと協力することで情報のインフラになれると考えています」とコタリ氏はいう。さらに同氏は「この連携をスタートしたので、今後も引き続きさらなるパートナーシップを構築する機会を検討していきます」と述べた。

Stripeのスタートアップビジネス責任者であるKrithika Muthukumar(クリティカ・ムスクマール)氏は発表の中で「NotionはStripe Atlasコミュニティに恩恵をもたらし、あらゆる規模の企業が重要なマイルストーンを通じてまとまり、意識を合わせ、従業員同士の距離を縮めるのに役立っています。我々はNotionをAtlasのプログラムに迎え、コミュニティをともに支える新たな方法を探っていくことをうれしく思います」と述べた。AWSは発表の中で、同社の顧客はNotionを「絶賛」し、Notionと戦略的に協業する方法をさらに調査すると述べている。

画像クレジット:Notion

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(文:Manish Singh、翻訳:Kaori Koyama)

リモートワーク可能な勤務特化の求人サイト・情報メディア「テレラボ」を展開するDraftyが4500万円の資金調達

リモートワーク可能な勤務特化の求人サイト・情報メディア「テレラボ」を展開するDraftyが4500万円の資金調達

リモートワーク特化の求人サイト・情報メディア「テレラボ」を展開するDrafty(ドラフティー)は9月27日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による総額4500万円の資金調達を発表した。引受先はEast Ventures、個人投資家5名。調達した資金は、さらなる顧客企業の獲得、カスタマーユーザビリティの向上、プロダクト開発のスピード化、マーケティングの推進などにあてる。

2020年6月設立のDraftyは、東京大学在学中の城戸一稀氏(同社CEO)と、東京工業大学在学中の沖村昂志氏(COO)を共同創業者とするスタートアップ。2020年11月リリースのテレラボでは、リモートワーク求人を中心に掲載し、リモートワークに関する情報の発信を行なっている。リリースから10カ月後には、求人掲載企業数が35社を超えたという。

Draftyによると、従来の求人サイトでは、リモートワークをしようと考えている求職者にとっては「リモートワークの詳細な条件で検索することが難しい」(リモート頻度、福利厚生、勤務可能地域など)、「リモートワークだからこそ気になる社内環境や社内文化、詳細な福利厚生などが不明瞭」、リモートワークに関する正しく正確な情報が手に入らない」点などが課題となっているという。

また、リモートワークを導入している企業の課題として「応募者と企業側のミスマッチ」「リモートワークを含む社内体制の発信が十分にできていない」「Afterコロナに寄り添った働き方としてリモートワークを導入することにより採用を拡大したい」があるとしている。

これら課題に対して同社のテレラボでは、以下の解決策により、「企業側・求職者側双方にとって満足のいくリモートワーク転職」を実現しているという。

  • 詳細なリモートワークの条件による検索機能
  • 社内インタビュー記事による社内文化や事業への取り組みの可視化
  • SEOに長けたコラム記事の公開による良質なリモートワーク情報の発信
  • 求職者のデータやリモートワーク適性を可視化することによる企業と求職者のミスマッチの軽減

ポストコロナ時代に向けDenizenが1人で仕事に集中できるハイテクなオフィスポッドを開発

タイニーハウス(小さな家)と呼ばれるムーブメントは、新型コロナウイルスが流行してから輝きを失ったかもしれないが、リモートワークの未来を改めて想像してみると、タイニーオフィスの必要性が浮かび上がってくる。

Denizen(デニズン)を創業したNick Foley(ニック・フォーリー)CEOによると、人々は最近、落ち着いて考え事ができる空間を求めており、そのためには喜んでお金を払うという。

フォーリー氏は、2018年にUber(ウーバー)が2億ドル(約220億円)で買収したレンタル自転車サービス企業「Jump Bikes(ジャンプ・バイクス)」の元チーフプロダクトオフィサー兼インダストリアルデザイン担当ディレクターを務めていた人物だ。同氏はDenizenで、ある疑問に答えることを目指している。それは「1人の人間が完璧な就業日を過ごすための驚異的な体験を提供する製品として、オフィス空間を構築することができるか?」というものだ。

フォーリー氏は、コワーキングスペース企業のWeWork(ウィーワーク)が仕事環境を最適化する方法に関して、いくつかの点で間違っていたと考えている。多くの人がコワーキングの社会的メリットを享受する一方で、異なるプロジェクトに集中しているワーカーで賑わう環境は、ある種の仕事に必要とされる精神的集中に有害となる可能性がある。

画像クレジット:Nick Foley and David Krawczyk

Denizenの考え出したソリューションは、10平方メールに満たないスペースに、コンセント、USBプラグ、カメラ(ビデオ会議用)、スピーカー、ルーター、ホワイトボードウォールなどがあらかじめ組み込まれた、小さな独立型オフィスの小部隊を作ることだ。Denizenのオフィスポッドは美しくデザインされており、プライバシーを守るために数秒で不透明にできる窓、リサイクル可能な素材、そして建築デザイン雑誌「Dwell(ドウェル)」に掲載されているような美的感覚を備えている(実際にDwellに掲載されたばかりだ)。

「天井はとても高く、ガラスが周りを取り囲んでいて、とにかく広々としていて巨大な感じがします」というフォーリー氏は、Denizenが人々に「インスピレーションを得て、生産的な仕事時間を過ごす」ために必要なツールを提供することを目的としていると付け加えた。彼らは単に美しいコンセプトイメージを見せただけではない。NASAのジェット推進研究所に勤めるフォーリー氏の友人が、Denizenで作られた自分のマイクロワークスペースのバーチャルツアーを披露してくれたのだ。

Denizenは当初、プレハブ式のオフィスポッドを企業に提供し、企業がそれらを月極めでレンタルできるようにする形を構想していた。しかし、自宅で仕事することに行き詰まっている人々からの要望が非常に多かったため、現在では個人向けに、自宅敷地内に設置できる車輪付きの独立型オフィスとして販売することを計画している。Denizenの美しくハイテクな小型オフィスは、個人で購入すると約5万5000ドル(約608万円)ほどの金額になる。

フォーリー氏は、Denizenのモデルが、新型コロナウイルス時代における企業の不動産計画に合致すると考えている。オフィスに通勤してくる従業員の数が減るにつれて、企業はこれまで長いこと「会社」というものを定義づけていた高価でむやみに広大な社屋を縮小し、未来の仕事のあり方に合った、より柔軟で専用に設計された選択肢を模索している。フォーリー氏によれば、企業が一括して契約する場合、スマートポッドのレンタル料は1台あたり月額1000ドル(約11万円)程度になると予想されるという。

画像クレジット:Nick Foley and David Krawczyk

このポッドは、従来のオフィスを補完し、刺激的な1人用のオフィス環境を提供するが、フォーリー氏は、いつか企業や市政府がDenizenのオフィスポッドを緑地に設置し、1日単位で予約できるようにしたいと考えている。

「本当の夢は、正直なところJump Bikesとよく似ています。本当にすばらしい共用施設を作るためには、近隣レベルでどのように協力し合えるかを考えることです」と、フォーリー氏はいう。

同社は現在、シードラウンドの資金調達を行っており、2022年初頭に複数ユニットのテストを開始するために、ベイエリアおよびカリフォルニア州内の企業と契約を結んでいるところだ。ゆっくりと規模を拡大していく方針で、来年には100台程度の販売を目指す一方、その間にも製品の製造工程を効率化していくという。

Denizenはこのスマートポッドを車輪付きにすることで、チームが泥沼にはまるような許認可の問題を賢く回避している。Jump Bikesでキオスクや駐車場を設置した経験を持つフォーリー氏は「それがどれほどビジネスモデルを複雑にするかを理解しています」と語る。

迷路のような地域の規制に入り込むことなく、約3.6メートル×2.3メートルほどのスペースと資金に余裕があれば、誰でもこの小さなポッドオフィスに入って仕事をすることができる。つまり規制の観点からは、基本的には美しい小さなRV車に、配管を施したものということになるわけだ。

フォーリー氏は、自分のビジョンが未来の仕事のスタイルにどのように適合するかということに興奮しているようだが、同時にDenizenの小さなオフィスがどのように組み立てられるかということにも興奮している。このポッドオフィスの製造には、大規模な自動制御CNC、3Dプリント、洗練されたプロダクトデザインが融合されており、西海岸の初期の顧客には、車輪も含め工場組み立て済みの状態で、そのまま出荷できる製品となっている。

画像クレジット:Nick Foley and David Krawczyk

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

リモートワークが当然のものになる中、一等地のプレミアムな長期賃貸物件を提供するUkioが約9.9億円調達

多くのスタートアップ企業がこの10年間、Airbnb(エアービーアンドビー)に似た、思いつく限りあらゆるバリエーションのサービスを提供しようとしてきた。しかし「Ukio(ウキォウ)」は、リモートワークが一般的になってきた今、増え続ける賃貸住宅の競合他社と規制当局の間をすり抜ける方法を見つけたと考えている。

Ukioは、地元の不動産オーナーと協力して、都市の一等地でターンキー方式(すぐに入居できる出来上がり物件)のプレミアム体験を提供し、1カ月以上のレンタルサービスを提供している。初期の結果は期待できる。

スペインのバルセロナを拠点とするこの会社は、2020年初めに設立され、現在、バルセロナとマドリッドの間に100戸以上のアパートメントを所有し、95%の稼働率を維持している。

米国時間9月23日、ヨーロッパのトップ投資家から900万ドル(約9億9300万円)の大規模なシードラウンドを発表し、2022年には大陸の6つの首都に700以上のアパートメントを展開する計画だ。まずは次にリスボンに展開し、続いてロンドン、ベルリンがその候補地となる。

共同設立者でCEOのStanley Fourteau(スタンレー・フォーチュ)氏によると、Ukioのこれまでのゲストは、2種類のユースケースにほぼ均等に分けられるという。1つは、現地で仕事を見つけ、最終的には永住目的の住宅へ移る予定の長期滞在者だ。今のところ、このグループは6カ月以上滞在する傾向にある。

Airbnbで長年ディレクターを務めたフォーチュ氏によると、リモートワークや分散型の仕事が主流になったことで、短期賃貸以上のものを求めるデジタルノマドタイプのグループも増えてきたという。もう半数のこのユーザーグループは、これまで2〜3カ月程度の滞在が多い傾向にある。

その市場機会を示すために、彼はGartner(ガートナー)のレポートを引用し、リモートワーカー層が2021年末までに全労働者の31%にまで拡大する可能性があると述べている。しかし、TechCrunchの読者はこの数字を少し控えめだと感じるかもしれない。例えば、私が3月にExtra Crunchのために調査したプロップテックの投資家たちは、将来的にはオフィススペースは贅沢なものになり、より多くのワーカーが好きな場所に住み、ヨーロッパの多くの都市で知られているような、娯楽やコミュニティのための楽しい「第3の居場所」がある拠点に住むようになると述べている。

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Ukioは、このような人口動態の変化に対応しようとする唯一のスタートアップというわけではない。「Blueground(ブルーグラウンド)」「Sonder(ソンダー)」「Sentinel(センチネル)」「Zeus(ゼウス)」など、数多くの著名なスタートアップが存在する。では、Ukioは何が違うのだろうか?

「Ukioは、物件のレンタル、家具の設置、管理を行い、ゲストの体験全体を監督しています。私たちの垂直統合型アプローチにより、Airbnb(ピアツーピア・マーケットプレイス)のようなプラットフォームへの供給を専門化させることができます。これは、グローバルなホテルチェーンがBooking.comへの供給を専門化させるのと同様です」とフォーチュ氏は説明している。

このアイデアは、Airbnbに在籍していた時に、長期レンタルに対するユーザーのニーズが同社のプラットフォームモデルに合わなかったことから生まれた。「Airbnbでは、ホストコミュニティとの関係を強化し、そのコミュニティを成長させることに重点を置いています」と同氏は語る。もしAirbnbがUkioのような垂直統合型の賃貸事業を作るとしたら「既存のコミュニティと競合することになり、彼らとの関係が損なわれる可能性がある」という。

今日では、都市で最も魅力的な長期賃貸物件は、Airbnbに掲載される前に借りられてしまったり、需要が満たされる前にプラットフォームから取り上げられてしまったりするそうだ。一方、Ukioが運営するアパートメントは「今後もずっとそのコミュニティの一部であり続けるでしょう」と述べている。

Ukioは、不動産オーナーとの関係も、重要な拠点に堀を作るための手段だと考えている。「私たちは、7年から10年の賃貸契約を結び、テナントを完全に管理します。これらの契約は、空室率を回避し、管理コストを削減することで、オーナーの収益を最適化します。また、Ukioは利回りを保証し、煩わしさのないソリューションを提供しています。ビジネスとしては、ターゲットを絞った働きかけよりも、Ukioとの提携を希望する家主からのインバウンドリクエストの方が多く、来年の成長に向けた強力な供給パイプラインを持っています」と語る。

ここで、彼が長期的な差別化につながると考えている点について、より詳細に説明しよう(簡潔に言い換える)。Ukioは、200項目におよぶプロセスを経て候補となるマンションを選び、一等地にある最高のマンションオーナーとのみ取引を行っている。その多くはシングルユニットで、Sentinelのようにビル全体を利用するスタートアップよりも、都市全体でより多く組み合わせ展開が可能になる。また、Bluegroundなどのようなテンプレート化されたアプローチではなく、各ユニットが独自のデザインを採用している。多くの競合他社は、ホストが自分のユニットを提供・管理するプラットフォームが中心だが、Ukioはすべての物件を管理する社内チームを持っている。また、Zeusのような最も直接的な競合他社の多くが米国に焦点を当てているのに対し、Ukioはヨーロッパに焦点を当ててスタートしている。

技術面では、供給獲得ツールに加えて、高い稼働率を維持するためのダイナミックな価格設定モデルや、設置や導入のコストを削減するための社内設計システムとカタログを使用している。Ukio製品に特化した共同設立者であるスタンリー氏の弟、Jeremy(ジェレミー)氏は、Zynga(ジンガ)、EA、Headspace(ヘッドスペース)、そして最近ではKnotel(ノッテル)での重要な役割を担ってきた過去10年の経験を持っている。

物理的な製品を中核とする企業として、Ukioは、新型コロナ関連の規制だけでなく、現地の規制強化のリスクに直面している。フォーチュ(スタンリー)氏は、この問題を認めながらも、Ukioの会社の特殊なモデルは、長期滞在の地元の人々に多用されているため、対処するのに適していると主張している。この段階で大きな問題となるのは、Ukio社の他にも資金力のある競合他社がいることだ。彼らは将来のリモートワーカーを惹きつけるために、何度もビジネスモデルを調整するに違いない。

このように、迅速なスケールアップの必要性が、今回の大規模なシードラウンドの背景にある。このラウンドには、フランスのベンチャー企業Breega(ブリーが)がリードし、Heartcore(ハートコア)とPartech(パーテック)が参加し、エンジェル投資家としてCoverwallet(カバーウォレット)の創業者であるIñaki Berenguer(イニャキ・ベレンゲール)氏やTravelperk(トラベルパーク)の創業者であるAvi Meir(アヴィ・メイル)氏などが参加した。

画像クレジット:Ukio

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(文:Eric Eldon、翻訳:Akihito Mizukoshi)

クラウドベースのドキュメントエディターを開発するAlmanacが37億円調達、リモートワーク普及が背景

企業のオフィスへの復帰は遅れ続け、一時的なリモートワーク制度が恒久的なものになりつつあるなかで、リモートワークファーストの文化のためのツールを開発するスタートアップが、際限ない顧客の供給を目の当たりにしているように見える。

「企業は、リモートワークへの移行が新型コロナウイルスによる一過性の異常な出来事ではないことに気づいています」とAlmanac(アルマナック)のCEOであるAdam Nathan(アダム・ネイサン)氏はTechCrunchに語った。「ここ数カ月、爆発的な収益の伸びを見せています」。

Almanacはドキュメントエディターを開発しており、GitHubのような開発者向けプラットフォームからバージョン管理などの機能を取り入れている。リモートワークへの移行を捉え、オープンソースのオフィスドキュメントライブラリ「Core」を通じて新規顧客を獲得するとともに、オンラインで企業のハンドブックを作成するような、オンボーディングを容易にする機能を展開している。

ここ数年、急成長しているスタートアップ企業の資金調達期間が短くなっている。Almanacは2020年、Floodgateがリードした900万ドル(約10億円)のシードラウンドを発表した。この度発表した3400万ドル(約37億円)のシリーズAでは、パンデミックの間、スタートアップへの投資に最も積極的だったTiger Globalがリードした。このシリーズAには、General Catalystや多くのエンジェルとともにFloodgateも参加した。

Floodgateは、この共同作業型ドキュメントエディターを、より多くの企業がオンライン生産性ソフトウェアを本格的に導入する方法としたいと考えている。ローカルファーストのドキュメントエディターをゴミ箱行きにする動きだ。オフィス生産性スイートの世界では、Alphabet(アルファベット)のG Suiteが台頭しつつあるが、依然としてMicrosoft Officeが市場を支配している。

「私たちは、Microsoft Officeに対する世代を超えた挑戦者であると考えています」とネイサン氏は話す。「Microsoft Officeは古いプロダクトであるだけでなく、私たちが現在行っていることからすると、完全に時代遅れのプロダクトなのです」。

投資家らはパンデミック時代のトレンドを背景に多数のスタートアップに投資したが、そのトレンドはすでに消滅したように見える。オフィス文化やハイブリッド文化から完全なリモートワークへの移行が進んでいることは、従業員が柔軟なリモートワーク制度がある仕事を重視していることからも明らかになっている。

Facebook(フェイスブック)のような大手テック企業では、リモートで仕事が可能な従業員のために、フルリモートワークに向けた制度を徐々に整備している。一方、Apple(アップル)の積極的なオフィス復帰プランは、同社の従業員から公開・非公開を問わず珍しいほどの批判が殺到している。ネイサン氏は、多くの企業が変化する現実を把握するにつれ、この対立が加速すると予想している。

「個人的には、ハイブリッドというものが存在するとは思っていません」と同氏はいう。「オフィス文化かクラウド文化か、どちらかを選ばなければなりません」。

画像クレジット:Almanac

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(文:Lucas Matney、翻訳:Nariko Mizoguchi

ポストコロナに向けて、分散型ワークの実現に向けPatchはコワーキングスペースを英国の小さな町や郊外に広める

パンデミックは働く環境に多大な影響を与えたといえるが、他の変化がすでに進行している中での出来事でもあった。電子商取引の拡大による街頭での買い物の減少は、さらに拍車がかかっているし、リモートワークへの移行も急速に進んでいる。人々はもはや8時から6時までの通勤を望んでいない。しかし、私たちは、在宅勤務が評判ほどいいものではないことに気づきもした。その上、もし地域に似たサービスがあれば簡単にいけるのに、WeWorkのようなところで共同作業をするためだけに大都市に通勤することに意味を見いだすこともできない。問題は、特に郊外や小さな町に、地域のコワーキングスペースがほとんどないということだ。

自宅で仕事をするのではなく、家の近くで仕事をすることができれば、よりバランスのとれたライフスタイルを手に入れることができるだけでなく、多くの人(特に家族)が望んでいる仕事と家庭の分離も実現することができるのではないだろうか。

今回、英国のスタートアップが「Decentralized workspace(分散型ワークスペース)」のアイデアを発表し、英国全土での展開を計画している。

Patchは、従来の通勤者を対象とした「Work Near Home(家の近くで働く)」という提案とともに、地元の大通りの空き店舗を「共同文化スペース」に変える。英国には600万人の知識労働者がいると推定されており、Patchはこの会員からの月額利用料で運営される。

現在、Patchは110万ドル(約1億2000万円)の創業資金を複数のエンジェル投資家から調達している。例えば、LocalGlobeの共同創業者Robin Klein(ロビン・クライン)氏、Entrepreneur Firstの共同創業者Matt Clifford(マット・クリフォード)氏、Charlie Songhurst(チャーリー・ソンハースト)氏、Episode 1のSimon Murdoch(サイモン・マードック)氏、元Jack WillsのCEOでGreat Portland EstatesのNEDであるWendy Becker(ウェンディ・ベッカー)氏、サステナブル投資家Eka Venturesの創業パートナーのCamilla Dolan(カミラ・ドラン)氏、米国投資会社SequoiaのタレントディレクターであるZoe Jervier(ゾーイ・ジャービア)氏、Grabyoの創業者でアーリーステージの投資家Will Neale(ウィル・ニール)氏などだ。

「家の近くで働く」というアイデアは、ポストコロナの「ハイブリッドワーキング」の動きに対応したもので、Patchは「起業家精神、テクノロジー、文化的なプログラムに焦点を当てた」公共の場を作ることを計画している。

Patchの各拠点では、プライベートオフィス、コワーキングスタジオ「利用しやすい低コストのオプション」、無料の学問のための場所などを提供する。

Patchの最初の拠点は、11月初旬にエセックス州チェルムスフォードにオープンする予定で、2022年にはさらに複数の拠点が計画されている。また、チェスター、セント・オールバンズ、ウィカム、シュルーズベリー、ヨービル、ベリー、キングストン・アポン・テムズの人々からも要望が寄せられているという。

Patchの創始者であるFreddie Fforde(フレディ・ファード)氏は次のように語った。「働く場所と住む場所は、伝統的に異なる環境と見なされてきた。そのため、平日の大通りは空洞化し、オフィス街も同様に廃れてしまった。私たちは、人々が家の近くで仕事をすることを可能にし、仕事、市民、文化の交流が混在する新しい環境を作り出せるテクノロジーがこの状況を根本的に変えると考えている」。

ファード氏は、Entrepreneur Firstの元創設者であり、ロンドンやサンフランシスコのアーリーステージのテック企業でさまざまな役割を担ってきた社員でもある。プロダクト部門の責任者には、2015年にターナー賞を受賞したデザインスタジオAssembleの元共同設立者であるPaloma Strelitz(パロマ・ストレリッツ)氏が就任する。

Entrepreneur FirstおよびCode First Girlsのクリフォード氏は、次のようにコメントしている。「テクノロジーは、私たちが組織化し、ともに働く方法を常に変えてきた。Patchは、住んでいる場所に制約されることなく、才能のある人たちが自分自身の能力に基づいて働く機会を解放するだろう。私たちは、高スキルの仕事がどこでもできる国にいたいと思っており、Patchはその環境の実現ための重要な部分を担っている」。

Patchは、主要都市の中心部ではなく、町や小都市の住宅地をターゲットにしており、町の中心部にある利用されていないランドマーク的な建物を探すとしている。例えば、チェルムスフォードでは、ビクトリア朝の醸造所を最初のスペースとして利用する予定だ。

Grays Yard

経済開発・中小企業担当の副内閣メンバーであり、BID委員会の代表でもあるチェルムスフォード市のSimon Goldman(サイモン・ゴールドマン)評議員は、次のように述べている。「グレイズヤードに新しいコワーキングスペースが導入されることは、この街にとって本当にポジティブな計画だ。住民に地元で働く選択肢を提供することで、通勤時間が短縮され、ワーク・ライフ・バランスの向上につながることが期待される。家の近くで働くことは、個人やその家族だけでなく、環境や地域経済にも多くのメリットをもたらす」。

また、Patchはイベントスペースのピーク時の20%を、地元や全国の「公益に役立っている」コミュニティサービスの提供者に寄付する「ギビングバック」モデルも実施するとしている。初期の国内パートナーには、技術サービスを提供するCode First Girlsや、Raspberry Pi Foundationが運営するCoder Dojoなどがある。

画像クレジット:Patch workspace

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(文:Mike Butcher、翻訳:Yuta Kaminishi)

テレワーク・イベントなど対応のバーチャル空間を提供するoViceが18億円調達、海外進出やハイブリッドワーク対応加速

テレワーク・イベントなど対応のバーチャル空間を提供するoViceが18億円調達、海外進出やハイブリッドワーク対応強化

ちょっとした会話・雑談も行え、自由に動いて自由に話しかけられるバーチャル空間「oVice」(オヴィス)を手がけるoViceは9月15日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による18億円の資金調達を発表した。引受先は、リード投資家のEight Roads Ventures Japan、既存株主のOne Capital、MIRAISE、DGベンチャーズおよびDGインキュベーション、新規投資家のJAFCO。ファーストクローズとなる今回は14億円を調達し、セカンドクロージングも合わせると総額18億円になる予定。調達した資金により、海外への展開を加速させるとともに、アフターコロナのハイブリッドワークでも快適にoViceを使用できるよう開発を進める。

調達の目的と今後の展開

  • 海外市場への積極的な展開:海外でのテレワークやオンラインイベントの需要の高まりから、日本以外での販売も徐々に増加していることを受け、今後はさらに積極的に海外市場に展開。特に韓国など新たな市場に参入、定着を図る
  • ハイブリッドワーク対応に向けた技術開発:アフターコロナで増加するであろうハイブリッドワークに対応するべく、技術開発や他社との提携を引き続き行う。例えば他社の開発している360度カメラとoViceを連携させ、リモートワーク・テレワークでオンラインで勤務する人と実オフィスに出社している人がシームレスにコミュニケーションができるような環境構築などを行う
  • 他ツールとの連携強化:ビデオ会議システムやチャットツールなど、様々なテレワーク関連ツールと連携することで、ユーザーがより快適にoViceを利用できる環境を構築する

2020年2月設立のoViceは、「人々の生活から物理的制約をなくす」ことをミッションに掲げ、バーチャル空間「oVice」を開発・提供。oViceは、ウェブサイト上で自分のアバターを自由に動かし、相手のアバターに近づけることで話しかけられる2次元のバーチャル空間となっており、自分のアバターに近い声は大きく、遠い声は小さく聞こえ、現実の空間で話しているような感覚を体験できる。また偶然聞こえてきた雑談・会話にも参加でき、会話する中で生まれた新たなアイデアを形にしやすい環境を整えている。テレワーク・イベントなど対応のバーチャル空間を提供するoViceが18億円調達、海外進出やハイブリッドワーク対応強化

2020年8月のサービス開始から9000件以上利用されており、テレワークにおけるバーチャルオフィスとして、また展示からネットワーキングまで自由にできるオンライン展示会、自由に席替えができるオンライン飲み会など、さまざまな場面での活用が進んでいるそうだ。

 

マイクロソフトが米国内オフィス再開の無期限延期を発表、リモートワークやハイブリッドワークの可能性と課題を提示

マイクロソフトが米国内オフィス再開を無期限延期と発表、リモートワークやハイブリッドワークの可能性と課題を提示

Stephen Brashear via Getty Images

米Microsoftは9月9日(現地時間)、従業員の米国内オフィスへの出社再開を無期限に延期すると発表しました。もともとは10月4日からの再開を予定していましたが、感染力の強いデルタ株の出現など、新型コロナウイルスの不確実性が増しているため、新しい日付は設定せず、公衆衛生上の指針に基づき安全に再開できるようになった時点で再開するとのこと。

再開を決定した際は、30日間の移行期間を設け、従業員が準備できるようにするとともに、データを確認しつつ、引き続き機敏で柔軟な対応ができるようするとしています。The New York Timesによると、米Microsoftはすべての従業員、ベンダー、ゲストがオフィスに入る際には、ワクチン接種証明書の提示が必要になります。

Microsoftによると、今年は世界中でMicrosoft社員16万人が自宅で仕事をし、2万5000人の新入社員がリモートで入社しましたが、Microsoftに仲間がいると感じるとアンケートに答えた人は過去最高の90%を記録。一緒にいると感じるために、物理的に一緒にいる必要はないことを示していると、リモートワークやハイブリッドワークの可能性を感じている様子。ただし、この前向きな傾向が継続するという保証はないともしています。従業員アンケートによると、ワークライフバランスやチームのつながりに対する満足度は、引き続き課題となっているとのことです。

なお、オフィス再開を延期したのはMicrosoftだけではなく、GoogleAmazonは2022年1月まで延期、Twitterは再開時期を未定としています。

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

Google Workspaceにいつでも会話の履歴、内容などすべてを確認できるSpaces、withコロナのハイブリッドワーク環境に対応

オフィスに戻る人もいれば、リモートで働く人もいて、スタッフの勤務地は昨今、少し複雑なことになっている。このようなハイブリッド環境に対応するため、Google(グーグル)はGoogle Workspaceにさらなる変更を加え、すべてのユーザーにGoogle Chatの中でSpacesを提供開始した。

Spacesはカレンダー、ドライブ、ドキュメントなどのWorkspaceツールと統合され、ユーザーがどこにいても、会話の履歴、内容、文脈をすべて確認できる、よりハイブリッドなワークエクスペリエンスを提供する。

関連記事:G SuiteがGoogle Workspaceにリブランド、チャットルームでドキュメント作成コラボも可能に

Googleの製品管理担当シニアディレクターであるSanaz Ahari(サナズ・アハリ)氏は、米国時間9月8日のブログ記事で、同社の顧客はSpacesを「リアルタイムおよび非同期コラボレーションのためのセントラルハブのようなものにすることを望んでいました」と書いている。「Eメールチェーンを始めたり、ビデオ会議をスケジュールする代わりに、チームはSpacesを使い直接集まってプロジェクトやトピックを進めることができます」とも。

以下は、Spacesで使えるようになった新機能の一部だ。

  • 受信トレイ、チャット、Spaces、ミーティングなど、すべてを1つのインターフェイスで管理できる
  • Spacesとそこに含まれるコンテンツは、人々が見つけて会話に参加できるように発見可能にすることができる
  • チームのナレッジベース内での検索性が向上
  • Spaces内のすべてのメッセージに返信することができる
  • コミュニケーションをモニタリングするためのセキュリティおよび管理ツールの強化

従業員は、カレンダー上の特定の日に、バーチャルと対面のどちらでコラボレーションを行うかを指定できるようになった。また補完的にGoogle Meetでは、モバイルとデスクトップデバイスの両方で同僚と通話できる。

画像クレジット:Google

また11月には、すべてのWorkspaceユーザーがGoogle Meetのコンパニオンモードを利用して、個人デバイスからミーティングに参加し、会議室内のオーディオやビデオを利用できるようになる。また、2021年後半には、英語からフランス語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語へのライブ翻訳キャプションが利用できるようになり、今後さらに多くの言語が追加される予定だ。

さらにGoogleは、Google Meetのハードウェアポートフォリオを拡充し、2つの新しいオールインワン型ビデオ会議デバイス、サードパーティ製デバイス(Logitechのビデオバー、Appcessoriのモバイルデバイス用スピーカードック)を加え、CiscoのWebexとの相互運用性を提供する。

また、Googleはこれらのニュースにあわせ、5つの一般的なハイブリッド会議に関するベストプラクティスが掲載されているワークスペースハンドブックを発表した。

画像クレジット:Nicolas Economou / Getty Images

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(文:Christine Hall、翻訳:Aya Nakazato)

所有する家具を活用しプロが部屋をバーチャルでデザインしてくれるPancakeが約3800万円調達

すでに家にある家具を活用し、デザイナーの新鮮な目で空間をデザインするホームデザインプラットフォームを開発するPancake(パンケーキ)が、35万ドル(約3800万円)のシードラウンドを獲得した。

コスタリカ出身のMaria Jose Castro(マリア・ホセ・カストロ)氏、Roberto Meza(ロベルト・メザ)氏、Alfred Enciso(アルフレド・エンシソ)の3人は、在宅勤務に移行して部屋の空間を飾る必要に迫られた自分たちの経験をもとに、2020年に会社を立ち上げた。デザインサービスは高額であるため、誰もが利用できるものではなかった。

Pancakeは、部屋をデザインするインテリアデザイナーとユーザーの関わり方を再構築しており、ユーザーは自分の部屋のスペースのレンダリング画像を手に入れることができる。ユーザーは、ウェブサイト上でデザイナーとのオンラインセッションを予約し、部屋の寸法と写真を提供する。

 

次にデザイナーが、空間のレンダリングと、デザインとその方法を説明する資料を用意する。また、持っていない塗料や家具が必要な場合は、Pancakeがユーザーに購入できる場所を教えてくれる。このサイトの将来的な機能として、家具販売業者との連携も予定していると、カストロ氏はTechCrunchに語っている。

メザ氏はこの会社を「ファニチャー・アズ・ア・サービス(サービスとしての家具)」と呼び、すでにあるものを再利用して、そこで働き、住み、楽しむことができるような健康的で持続可能な空間づくりを主眼としている。それは一見難しいことのように思えるかもしれないが、世界的なパンデミックでみんなが突然同じ空間で一緒に過ごすようになると、人間関係というのは、好きな空間にいるときの方がより良くなるものだと彼はいう。

「私は建築におけるウェルネスを仕事にしていますが、Pancakeではそれを実現したかったのです。些細なことが余裕を生み、気分を良くしたり、もしくは悪くしたりすることがあるのです」。と彼は付け加えた。

Pancakeは今回の資金調達により、プラットフォームをさらに発展させ、エコロジカルフットプリント計算機などの新機能を追加して、顧客が自分のデザインがどれだけサスティナブルなのかを確認できるようにする予定だ。また、同社は透明性の高い価格設定を誇りとしている。デザイナーとの平均的な2時間のセッションは199ドル(約2万1800円)で、ペンキや新しい家具などのアイテムが必要な場合は、デザイナーがそこに予算を追加する。

今回のシードラウンドでは、OkCupid(オーケーキューピッド)の共同設立者であるChristian Rudder(クリスチャン・ラダー)氏がリードインベスターを務めている。同氏は、通常、シード段階での投資は行わないが、Pancakeが短期間で成し遂げた進歩に感銘を受けたと述べている。この中には、ソーシャルメディアプラットフォームでのマーケティングテストも含まれており、立派な投資効果が得られたと付け加えた。

一方、Pancakeはこれまでに100回以上のデザイナーセッションを行い、紹介や家の中の別の部屋のデザインも希望するリピーターが増えてきているという。パンデミックで4カ月間中断したにもかかわらず、前月比で平均200%の収益増を達成したとメザ氏はいう。今後は、2022年のシリーズAラウンドに向けて、ブランドと収益モデルの構築を進めていく予定だ。

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画像クレジット:Pancake

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(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)

デジタル化、リモート化が進むビジネスオペレーションをモダナイズするRattle、就業時間短縮で好評

テクノロジー企業の従業員たちは、いつも消費者向けのすばらしいアプリを開発しているが、社内におけるお互いのコミュニケーションは、使いにくいアプリで困っていることが多い。

中規模から大規模ほどの企業では、社員たちは1日の時間の4分の1もしくは3分の1を社内コミュニケーションに費やしているため、これは深刻な問題だ。

現在、サンフランシスコに本社を置くあるスタートアップが、ビジネスサービスをより便利に利用できるソフトを構築しようとしている。

Rattleは、現代の記録管理や情報プラットフォームのサイロ化した性質を対応するために、リアルタイムで協力的な「接続性のある組織」を構築していると、同名スタートアップの共同創業者兼最高経営責任者Sahil Aggarwal(サヒール・アガーワル)氏は、TechCrunchのインタビューで語っています。

「Salesforceを例にとると、Salesforceにデータを書き込むことと、Salesforceからデータを取り出すことの2つを行っています」とアガーワル氏は説明する。「Rattleは、Salesforceからのすべてのインサイトをメッセージングプラットフォームに送信し、メッセージングサービス内のデータをSalesforceに書き戻すことを可能にします」。

画像クレジット:Rattle

 

Rattleのユースケースは、もっといろいろなサービスで可能だ。たとえば電話の通話を認識して個人にそれをログするよう促し、そこから生ずる商機をSlackで追えるようにするようにもできる。

「SlackとSalesforceの統合から初めましたが、その買収によってその真価は実証されました。それは企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を急速に進めるでしょう」とアガーワル氏はいう。彼がこのスタートアップを思いついたのは、以前の企業で社内チームのために作ったアプリケーションが大好評だったからだ。

関連記事:SalesforceがSlackを約2.9兆円で買収、買収前の企業評価額は2.6兆円強だった

3月にローンチしたそのスタートアップは、すでに試用した企業の70%ほどが正規ユーザーになっている。顧客は50社を超え、その中にはTerminusやOlive、Litmus、Imply、Parse.lyなどがある。

Rattleの導入後、「導入部分の応答時間(リードレスポンスタイム)が75%、主要なプロセスが数日から数分に短縮されました」とLogDNAのGTM Ops ManagerであるJeff Ronaldi(ジェフ・ロナウディ)氏はいう。

Rattleは米国時間8月31日に、LightspeedとSequoia Capital Indiaからの280万ドル(約3億1000万円)のシードラウンドを発表した。Ciscoの執行副社長でDisneyの取締役Amy Chang(エイミー・チャン)氏と、Outreachの初期の投資家Ellen Levy(エレン・レヴィ)氏、Brex & Cartaの初期の投資家Jake Seid(ジェイク・セイド)氏、ユニコーンのSaaSであるChargebeeの創業者Krish & Raman(クリシュ&ラマン)氏らが参加している。

LightspeedのパートナーであるHemant Mohapatra(ヘマント・モハパトラ)氏は声明で次のように述べている。「世界中の企業は、営業、マーケティング、人事、ITなど、さまざまなプロセスに縛られています。デジタル化やリモートワークの増加にともない、プロセスやその遵守状況は時間の経過とともに乖離していきます。Rattleのチームが、このパズルの最も重要なピースである、プロセスに巻き込まれた人々に絶え間なくフォーカスしていることに感銘を受けました。これほどまでに顧客から愛されている企業は稀であり、Rattleと一緒にこの旅に出られることを光栄に思います」。

同社のサービスの利用料金は、社員1人あたり月額20ドル(約2200円)から30ドル(約3300円)となる。同社は今回の資金をプロダクトの拡張と、より多くのエンタープライズアプリケーションの統合に当てる計画だ。

画像クレジット:Rattle

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(文:Manish Singh、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ラクスルが第4の新規事業発表、ITデバイスとSaaSを統合管理し情シスを支援する「ジョーシス」

ネット印刷で有名なラクスルだが、他にも事業を展開していることをご存知だろうか。同社は「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げて、デジタル化が進んでいない伝統的産業の構造を変え続けている。

同社は印刷系事業の「ラクスル」の他に、物流のプラットフォーム「ハコベル」、広告のプラットフォーム「ノバセル」(タクシー内などでこちらのCMを目にする人も多いだろう)を展開しているが、本日9月1日、4つ目の事業として、ITデバイス&SaaSの統合管理クラウド「ジョーシス」の正式リリースを発表した。コロナ禍でテレワークが進み、負担が増える情報システム部門を支援すべく、パソコンなどの備品購入から、キッティング(購入端末の初期設定)、入退社にともなうSaaSアカウント管理などを自動化するプラットフォームを提供する。

ラクスル自身が感じた課題をサービス化

本質的な業務が存在するのにも関わらず、突発的な事象の対応に追われ、業務推進が滞るのはどこの部署でもあること。ラクスル代表取締役社長の松本恭攝氏によれば、ジョーシスは、ラクスル自身の悩みから生まれたという。「新型コロナウイルス影響でクライアントのマーケティングコスト削減が起こり、ラクスルの売上は減少。他方、自社においてもテレワークやSaaSの導入が急速に進み、制度設計からライセンス管理まで、情報システム部門の業務は肥大化しました。他社も同様の状況になっているのではと調査したところ、IT管理業務関与者は相対的に離職率が高く、結果的に外注への依存度が高まっていることがわかり、ジョーシスの立ち上げを決めました」と語る。開発には、シリコンバレーでの活躍も目覚ましいインドを主体としたグローバルチーム体制を敷いている。

人事系SaaSと連携し、従業員ごとにデバイスとSaaSを一元管理

ジョーシスでは、人事労務サービスと連携し、従業員ごとにITデバイスやSaaSの登録状況が管理できる。テレワーク推進以降、退職者のアカウント解除が甘かったことが原因で情報漏洩する事例などもあり、これを防ぐため、人事にともなうアカウントの管理漏れ防止機能も整備。接続サービスは現在約40程度、年内で100を目指すという。オンプレシステムについても、項目を追加し管理していく機能により、ジョーシスでの管理一本化を図っていく。

また、オンラインストアでは、創業から100年以上、B2B市場におけるデバイス販売とアフターサービスでは約40年という長い歴史を持つTooと提携しており、業界最安値クラスでITデバイスの購入が可能だ。その後の納品、倉庫保管までフォローされ、ジョーシス以外で購入したデバイスについてもクラウドで管理することができる。

本サービスは、社員100名以上の管理コストが高いレイヤーをターゲットにしている。一方で、多くの企業に取り入れてもらえるようにと、スタンダードプランでは従業員50名以下であれば無料で使えるとのこと。アドバンスプランでは基本機能に加えてオンライン棚卸しとチケット管理(ヘルプデスク)を追加。スタンダードプラン、アドバンスプランともに料金はいずれも個別見積もりとなっている。キッティングは1台あたり5000円から、保管は1日1台あたり20円からとのこと。

「ウィズコロナにおいても出勤とリモートワークのハイブリッド勤務は継続するでしょう。デバイス管理の必要性はますます増えていくと考えられ、ジョーシスも普及していくと思います」と松本氏は語る。コロナ時代のDXに奔走する情シスたちの、救世主になるか。

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ワークスペースシェアのテレスペが従量課金制と使い放題プランを組み合わせた「All Free」プランを提供開始

ワークスペースシェアのテレスペが従量課金制と使い放題プランを組み合わせた「All Free」プランを提供開始

ワークスペースのシェアリングサービス「テレスペ」を運営するテレワーク・テクノロジーズは8月30日、新プラン「All Free」の提供開始を発表した。従来の使い放題プランと従量課金制を組み合わせたプランとなっている。月間29時間未満の利用時は1人あたり基本料金0円+1時間あたり990円(税込)の従量課金制を採用。月間29時間以上利用した場合は1人あたり基本料月額2万4800円(税込)+1時間あたり110円(税込)の使い放題プランに自動的に切り替わる。

例えば、社員1人に1アカウントを発行し、利用しなかった者のアカウントの場合は家賃を0円に、また29時間以上利用した月には使い放題プランに自動的に切り替えることで、企業におけるニューノーマルのオフィスコスト削減をサポートするとしている。ワークスペースシェアのテレスペが従量課金制と使い放題プランを組み合わせた「All Free」プランを提供開始

同社は、2021年6月8日より、都内の個室が使い放題になるサブスクリプション型プランを提供していたものの、月額会員制サービスの場合、スポーツジムなどに代表されるように、時間の経過とともに実際には利用しない幽霊会員や、月間10時間程度しか利用しない例も見受けられるようになったという。

一方、使い放題ではない1時間990円(税込)の従量課金プランでは、社員が例えば週5回8時間、月間160時間利用すると15万8400円となることから、一般的な都内のオフィスコスト(1人あたり6万円)と比較しても高額になってしまっていたという。

そこでAll Freeでは、月額2万4800円(利用時に110円/時)の使い放題プランを基に、利用がなかった月に関しては2万4800円の月額会費を徴収しないプランとして提供する。1人のアカウントで月間29時間未満の利用時には1時間990円で料金を請求し、月間29時間以上利用の場合には月額2万4800円(+利用時に110円/時)の使い放題プランで料金を請求する。

利用可能なスペースは、電源とWi-Fiが完備された1人用のテレワーク個室となる。都内を中心に約30拠点最大300部屋を用意しているほか、各拠点に1部屋から30部屋を拡張できるため、大人数の契約にも対応可能という。また、利用企業の社員在住マップがあれば、新たにスペースを追加していくとしている。ワークスペースシェアのテレスペが従量課金制と使い放題プランを組み合わせた「All Free」プランを提供開始

新プラン「All Free」の概要

  • いつでも解約可能:前月末日までに申し出ると、当月末日での解約となる
  • 月間29時間未満の利用時は従量課金制:月間29時間未満の利用の場合は、1人あたり基本料金0円+1時間あたり990円(税込)の従量課金制。この際は、初期費用や月額の管理費などは請求しない。例えば社員10人にアカウントを発行し10人とも利用がなかった月は、請求額は0円となる
  • 月間29時間以上利用時は自動的に使い放題プランに切り替え:月間29時間以上利用の場合は自動的に使い放題プランへ切り替え。使い放題プランの料金は、1人あたり基本料月額2万4800円(税込)+1時間あたり110円(税込)。1人の社員がオフィス代わりに週5回8時間(160時間)利用した場合、従量課金制の場合1時間あたり990円×160時間=15万8400円(税込)となるが、使い放題プランでは2万4800円+110円×160時間=4万2400円(税込)の請求となる

リモートワークに関する議論はすでにスタートアップ企業の勝利で決着がついている

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター「The TechCrunch Exchange」へようこそ。

リモートワーク、オフィスカルチャー、分散したスタッフのチームをどう管理するかなどの議論は尽きない。新型コロナウイルス(COVID-19)のデルタ株は、多くの企業でオフィスへの復帰日を遅らせているが、未来の仕事がどうなるかについては、まだ健全な議論が続いている。

しかし、大企業が態度を決めかねている間に、この論争はほぼ収束し、スタートアップが勝利したというのが私の見立てだ。

新型コロナの出現以来、スタートアップの創業者たちと膨大な数の通話を行ってきたが、ここ数四半期はアーリーステージの企業と話をすると、ほぼ毎回、遠隔地に分散したチームを持っているように思われた。こうしたスタートアップの中には、文字通り新型コロナの時代に設立されたものもあるため、それも納得だ。しかし、こうした傾向はそうした新しい企業だけでなく、より広い範囲に及んでいる。

スタートアップ市場に限って考えてみると、現在スタートアップにとってサーバーラックを購入し、設置費用を支払うことに資本を使うことが奇妙なことであることと同じように、やがて家賃に費やすために資本を使うことは奇妙な概念になるだろう。今では私たちはAWSやAzureを手にしているし、オフィスに関してはリモートワークがあるのだ。なぜ、床面積のために資金を使うのか?

ある程度単純化して考えているものの、シードやシリーズAの資金を家賃に充ててしまうと、少なくとも、成功するスタートアップにとっては初期のオフィススペースは世界で最も高価な不動産の1つになってしまう。目鼻が利く人なら税金を回避するだろう。

理由はそれだけにとどまらない。現在、多くの重要な職務に対して、人材市場は非常に厳しい状況にある。機械学習の人材を採用しようとしている人に聞いてみると良い。あるいは、上級の開発職でも、もしくは、マーケティングチームのリーダーでも良い。リストはまだ続く。スタートアップ企業が求める人材は、不足しているしコストもかさむ。

新興のハイテク企業にとってさらに悪いことに、ビッグテック企業はかつてないほど裕福になっている。では、若い会社はどうすればいいのだろうか?大手が嫌がるような、リモート指向の仕事を提供するのだ。これにより、スタートアップ企業が大手ハイテク企業から、優れた才能をもった人材を引き抜くことも可能になる。

個人的には、やがて人事担当者の流動性が高まることで、職場に対する柔軟性がどの会社でも高まるのではないかと考えている。また、現在リモートで活動している多くのスタートアップ企業は、このモデルを固持しながら規模を拡大し、完全なリモートチームを持つ明日の大企業になるだろう。そのため、リモートワークか高額なオフィススペースに戻るべきかの会話はまだ続いているものの、それは本当の議論というよりも、沈没しようとしている船の上でデッキチェアをどう並べれば良いかを議論しているように思える。

オフィスでヘッドフォンをつけて集中できるように、本当にクルマや公共交通機関を使った通勤に戻りたいだろうか?どうだろう。私はお断りだ。

ボストンについて

The Exchangeは、世界のさまざまなスタートアップハブの調査に時間を費やしているが、その中でも特に時間を割く価値のある米国市場のいくつかに焦点を当てている。たとえばシカゴ、そして最近ではボストンも見てきた。

ボストンの記事が公開された後、いくつかのコメントが寄せられた。それらのキーポイントをかみ砕いてみよう。

Glasswing VenturesのRudina Seseri(ルディナ・セセリ)氏はボストンの近い将来の展望について「市場に出てくる企業や新しい調達ラウンドを行う企業の数は多く、それらの企業は経営的にも強いものです。なので、市場の調整が行われない限り(それはボストンよりもはるかに広い範囲で行われると思いますが)、資金調達の意欲は失われないでしょう」と語った。

このような状況が続くと、ボストンではスタートアップベンチャーの活動がさらに活発になる可能性がある。セセリ氏はメールでThe Exchangeに対して「プレシードやシードステージの企業の数は劇的に増えています。実際に、資金調達のための高度な資格を持つ人の数は、(前年比で)2倍に増加しています」という。

彼女の見解では、ボストンが生み出しているきちんとしたスタートアップの量は「アーリーテックの起業家精神と、新型コロナウイルスが初めて加速もさせた市場機会の証」だという。

最後に、ニューイングランドベンチャーキャピタル協会のAri Glantz(アリ・グランツ)氏は「2020年上半期に一旦減速した後、パンデミック時代のシフトによって新たなニーズや機会が生まれたことで、創業者も資金提供者も歴史的な資金の流れを目の当たりにしたのです」と語り、そして「企業とその支援者が適応を続けているおかげで、先行きは明るいままです」と続けた。

最後の言葉は、ほぼすべての場所に当てはまるので入れておいた。スタートアップ企業にとって、これ以上良い言葉はない!

ではまた来週。

画像クレジット:Nigel Sussman

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)

Otter.aiの自動文字起こし機能がMicrosoft Teams、Google Meet、Cisco Webexにも対応

AIを利用して音声の書き起こしをするサービスOtter.aiが、そのOtter Assistantプロダクトの機能をMicrosoft TeamsとGoogle Meet、そしてCisco Webex向けに拡張する。当初、5月にはZoomのユーザー向けのプロダクトだったが、今後はいろいろなプラットフォームに参加して会議の書き起こしができる。会議にOtterのユーザーがいなくてもよい。

関連記事:Zoomの会議を自動で文字起こしできるOtter.aiの新しいアシスタント機能

Otter Assistantはカレンダー上の会議に自動的に参加して書き起こしを行い、会議の参加者に共有する。会議に出られなかった人も、後でその内容がわかる。複数の会議が重なっているときや、長い会議のごく一部を知りたいときなどにも、Otter Assistantは便利だ。

この最新のツールを利用するためには、まず自分のカレンダーとOtter Assistantのサービスを同期させる。そうするとAssistantは自動的に今後のすべての会議に参加する。透明性を確保するために、会議ではAssistantも1人の参加者として記録される。

Otter.aiの共同創業者でCEOのSam Liang(サム・リャン)氏が声明で「自宅やモバイルなどのリモートを併用するハイブリッドの仕事スタイルがますます普及しているため、Otterはチームのコミュニケーションとコラボレーションを改善するツールとして重宝されています。しかもこれからは、いろいろな人がいろいろなやり方で会議に参加していてもOtterは簡単確実に対応できるため、すごく便利になったと思います」と述べている。

今回の統合により、1つの会議にいろいろな人がさまざまなプラットフォームから参加していても、Otter Assistantは1カ所で十分に内容を記録できる。Otter Assistantを使えるのは、Otter.ai Businessのユーザーだ。その料金は月額20ドル(約2200円)からで、二要素認証や高度な検索、音声のインポート、ボキャブラリーのカスタム化、共有している発話者の識別などの機能がある。

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画像クレジット:Otter

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

アフターコロナでもバーチャルオフィス業界で独自の地位を確立しようとするNooks

分散したチームをターゲットにしたバーチャルワークスペースの空間を提供するNooksは、1年間のベータ運用を経て、数千人のユーザーを魅了し、ベンチャーキャピタルから数百万ドル(約数億円)の資金を引き寄せてきた。スタンフォード大学の学生が率いるこの有望なスタートアップがこのたび、シードラウンドでの500万ドル(約5億5000万円)を調達している。ラウンドを主導したのはTola Capitalで、出資者にはFloodgateの他、EventbriteのCEOであるJulia Hartz(ジュリア・ハーツ)氏と同会長のKevin Hartz(ケヴィン・ハーツ)氏、Awesome People Venturesの創業者Julia Lipton(ジュリア・リプトン)氏が名を連ねている。

この資金調達は「バーチャルオフィス」の領域で事業展開する企業に賭ける投資家のさらなる中核グループの兆候を示している。つまり、分散した従業員たちがZoomを卒業し、生産性とゲーミフィケーションを念頭に置いて作られた「メタバース」へと進む準備ができていると考える、スタートアップ数十社を含むコホートだ。ケヴィン・ハーツ氏が仮想HQ事業に投資したのは今回が2度目で、最初はGatherへの投資だった。現時点では、Sequoia Capital、Andreessen Horowitz、Menlo、Battery Ventures、Index Ventures、Y Combinator、Homebrew、Floodgateの各社が、それぞれ別のバーチャルオフィススタートアップに出資している。

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言い換えれば、投資家が資金を投入していてもなお、Nooksは資金調達に対して難しい仕事を抱えているということだ。

Nooksは2020年5月、スタンフォード大学の学生Daniel Lee(ダニエル・リー)氏、Rohan Suri(ローハン・スーリ)氏、Nikhil Cheerla(ニキル・チェルラ)氏、そしてRensselaer Polytechnic Institute(レンセラー工科大学)のAndrew Qu(アンドリュー・クー)氏によって設立された。予期せずにリモートワークの世界に飛び込んできた他の大半の人々と同様に、スタンフォードの学生3人組は学校や授業でZoomがもたらす疲労を体験した。彼らはほどなく、よりパフォーマンスの高いチームや同じ考えを持つコミュニティが一緒に仕事を楽しむことができる空間を作る必要性を感じた。

共同創業者たちは最初に、Nooksをスタンフォード大学内で試験運用し、夏のバーチャル授業の魅力的なレイヤーとして教員支援用に提供した。Nooksの初期のユースケースは、オフィスでの時間や宿題パーティーの様相を呈していた、とリー氏は語っている。学校で試験運用を行っていたNooksはその後、分散したチームの業務支援に注力するようになったが、その精神は一貫している。

「会議のような束の間の空間ではなく、より自然発生的なつながりを作ることができる場所を提供する、永続的な空間が必要です」とリー氏は語る。

Nooksの求心力の要素

ユーザーがNooksにアクセスすると、Slack風のインターフェイスが表示される。ただし、左側にあるチャンネルのパネルの代わりに、従業員は「スペース」への参加に招待される。各スペースの用途は、デスク周りのモックアップからビーチでのくつろぎ、企画や考案のハドルにいたるまで、さまざまだ。また、コードに現れるバグを取り除くための専用スペースが設けられている。プラットフォームへの最初の参入時点で、NooksのUXは他の競合他社とは一線を画していた。BranchやGatherのような企業は、生産性要素を備えたビデオゲームのような印象だが、Nooksはアバターのような雰囲気をまったく感じさせず、TeamflowTandemに近づいている。同社はビデオAPIを利用して、各ユーザーが小さなスペースを利用できるようにしている他、Googleドキュメント、YouTube、Asana、GitHubなどのプラットフォームとの統合も追加している。

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画像クレジット:Nooks

共同創業者であるスーリ氏によると、同社は会話の促進を図るために、クリック数を増やすことなく、よりシンプルな美意識を追求するようにしたという。

「誰かと話をするにあたって、ビデオゲーマーになる必要があるとは、私たちは考えていません。自分のアバターが周囲に存在し、会話をする相手に歩み寄るようなものです」とスーリ氏はいう。「部屋の中にいる彼らを見つけて、その部屋に入るのと同じくらい簡単であるべきです」。

画像クレジット:Nooks

当然のことながら、同社はそのシンプルさと魅力的な環境のバランスを取ることに力を入れており、スペースやBGMのカスタマイズもその一環だ。プレゼンテーションの最中に仲間同士が会話できる「ささやき機能」や、Nooksがトップセラーのリーダーボードを作成するバーチャルセールスフロア、アイデアの相互交流を促進するコワーキングスペースなどがある。

シンプルさは、自発性を犠牲にしてしまうこともある。他のバーチャルオフィスプラットフォームが空間的広がりのあるオーディオを使って「一過性」の感覚(他の同僚の近くにいるときは主張の声が大きくなり、離れているときは寡黙になる)を作り出しているのに対して、Nooksは、そのシンプルさを常に「ワンクリックで誰とでも話ができる」という目的で創出することで、即興のコラボレーションとカジュアルな会話を促進している、とリー氏はいう。

摩擦のないコミュニケーションは重要な機能だが、Nooksの唯一の求心力要素ではないようだ。SlackやHangouts、さらにはTwitterのDMのようなプラットフォームでは、ユーザーが誰かとコミュニケーションするのに必要なのはワンクリック(最大でも2クリック)だけである。いうまでもなく、Slackは自発性とライブコミュニケーションを中心とした一連のコミュニケーションツールをリリースしている。

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それでもNooksには現在、スタンフォード、Embroker、Workatoなどのチームや組織による、毎週何千人ものアクティブユーザーが存在する。同社によると、Nooksを利用するチームは1日平均6時間をNooksのプラットフォームに費やしているという。

ハイブリッドワークのバーチャル成長の難しさ

世界各地でパンデミックが収束するにつれ、Nooksのようなスタートアップは、リモートワーク中心の長い期間に及ぶ対応を経て、ハイブリッドチームの復帰に適応する方法を見つける必要があるだろう。これらのスタートアップにとっての新たな課題は、新しい仕事の文化にうまく組み込むためにどのように自らを位置づけるかである。

そして、近接性バイアスによってそれが難しくなる可能性もある

近接性バイアスとは、バーチャルで働く従業員よりも、対面で働く従業員の方が高く評価されるという考え方だ。ハイブリッドが大規模に成功するのを難しくしている現実の1つは、従業員のグループがオフィスに出向くことができるという理由だけで、より重要な存在として位置づけられたり、高く評価されたりすると、公平性が損なわれることだ。

バーチャルワークスペースのスタートアップ、特に職場の文化をオンライン化したいスタートアップは、在宅勤務者とオンサイト勤務者を誤って分断してしまう可能性がある。分断化は、少数民族や女性を含む、歴史的に見過ごされてきた個人に不相応な影響を与えてしまう。顕著なことに、現在のバーチャルオフィスのほとんどが男性によって構築、運営、資金提供されている。

近接性バイアスへの対処方法について尋ねると、リー氏は「リモートの従業員とより頻繁に、流動的でカジュアルな会話をすることで、チームの他のメンバーとより強い絆を築くことができます」と説明した。当然のことながら、バーチャルオフィススタートアップの多くは、オフィスにいる全員を同じデジタル世界に連れてくることを通して近接性バイアスの解消に乗り出したものだ、という主張もあるだろう。

最終的には、プレイフィールドを平等にするには積極的な意図が必要になる。スタートアップはどうすれば、会議室Aでの自然発生的な対面でのスタンドアップミーティングにバーチャルオフィスの従業員がアクセスできるようにすることができるだろうか。プラットフォームはどのようにして従業員に、場所に関係なく、意見を出したり、反対意見を述べたり、会議後の冗談を共有したりする機会を与えるだろうか。アバターは、拍手や親指を立てる以外にも、物理的なヒントを与え始めることができるだろうか。

私はこれらの機能が、長期的に見てバーチャルオフィススタートアップのムーンショットであり、サバイバルハックであると確信している。

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Dragonfly)

フェイスブックがVRコラボ・ミーティングツール「Horizon Workrooms」オープンベータ開始

バーチャルリアリティ(VR)の普及に向けたFacebook(フェイスブック)の道のりは長く、紆余曲折を経てきたが、VRのより幅広いユーザーを獲得することには部分的にしか成功していないものの、その過程で非常に優れたハードウェアを構築することができた。皮肉なことに、FacebookはOculusデバイスのハードウェアとOSの改良には成功したが、VR用の優れたアプリを実際に作るという面では長年にわたって最も苦労してきた。

同社はこれまでに数多くのソーシャルVRアプリをリリースしてきたが、どのアプリも何かしらの工夫を凝らしてはいるものの、提供終了をまぬがれるだけの出来栄えではなかった。大多数のVRユーザーはVRヘッドセットを持っている友人をたくさん持っていないという事実はさておき、これらのソーシャルアプリの最大の問題は、ユーザーにとってそのアプリを使う大きな理由がないということだった。360度動画を見たり、友達とボードゲームをするのはおもしろいギミックだったが、VRでは「ソーシャル」専用アプリはあまり意味がないのと同時に、ユーザーはスタンドアロンソーシャルアプリを求めているのではなく、ソーシャルダイナミクスによって向上する魅力的な体験を求めているのだということを、Facebookが理解するのに非常に多くの時間がかかった。

ここで、今週Facebookがデモを見せてくれた「Horizon Workrooms」というワークプレイスアプリの話をしよう。このアプリは、Quest 2のユーザーを対象に、米国時間8月19日からオープンベータを開始する。

このアプリは在宅勤務の従業員向けに、その中でコラボレーションを行う仮想空間を提供するものだ。ユーザーは自分のMacやPCをワークルームに接続し、デスクトップをアプリにライブストリーミングできる一方で、Quest 2のパススルーカメラを利用して、手元にある物理的なキーボードを通じ入力することができる。また、ユーザー同士がアバターでチャットしたり、写真やファイルを共有したり、バーチャルホワイトボードにアイデアを書き留めることも可能。このアプリはもう少し早くパンデミックの初期に発売されていれば、Quest 2プラットフォームにとってもっと大きな利益をもたらしただろう。しかし同アプリは、リモート環境での有意義なコラボレーションを支援する技術的なソリューションを見つけるという、 テクノロジーに精通したオフィスでいまだに大きな問題となっている課題に挑んでいる。

Horizon Workroomsはソーシャルアプリではないが、VRでのソーシャルコミュニケーションへの取り組み方は、これ以前にFacebookが世に送り出した他のファーストパーティのソーシャルVRアプリよりも思慮深いものとなっている。空間的な要素は、他のVRアプリに比べて大げさでなく、ウケ狙いでもなく、単に優れた機能的な体験を高めるだけで、時に通常のビデオ通話よりも生産的でエンゲージメントが向上したように感じられた。

画像クレジット:Facebook

これはMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOが最近、Facebookは「メタバース企業」へと移行していると宣言したことと繋がる。

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さて、メタバースとは何なのか。ザッカーバーグ氏の言葉を借りれば、こういうことになる。「デジタル空間で人々と一緒にいることができる仮想環境です。見ているだけではなく、自分がその中にいるような感覚になれるインターネットのようなものです」。これは、AR / VRを同社のモバイルアプリ群とは完全に別ものとして扱ってきたFacebookにとって、かなり重要な再調整のように聞こえる。デスクトップユーザーとVRユーザーは、長年にわたって事実上、お互いにサイロ化されてきた。

概してFacebookは、Oculus(オキュラス)を次のスマートフォンを作るかのようにスケールアップし、ネイティブアプリのパラダイムを核としてヘッドセットを構築してきた。一方、ザッカーバーグ氏のいう未来志向の「メタバース」は、Facebookがこれまで実際に開発してきたものよりも、Roblox(ロブロックス)が目指してきたものに近い。「Horizon Workrooms」は、Facebookのこれからのメタバースの動きのベースになると思われるHorizonブランドの下で運営されている。興味深いことに、このVRソーシャルプラットフォームは、2年近く前に発表された後、まだクローズドベータ版である。もしFacebookがHorizonのビジョンを実現することに成功すれば、Robloxのようにユーザーが作成したゲーム、アクティビティ、グループのハブに成長し、ネイティブアプリのモバイルダイナミクスをより柔軟性のあるソーシャルエクスペリエンスに置き換えることができるだろう。

Workroomsの洗練されたデザインが、これからのFacebookの方向性を示す有望な兆候であることは間違いない。

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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)