ニュースをソーシャルネットワークから得ている人は新型コロナに関する誤解が多い

Pew Research Centerが行った最近のアンケート調査によると、新型コロナウイルス(COVID-19)に関する情報は、それを主にソーシャルネットワークから入手する人ともっと伝統的なニュースソースから得る人の2派に分かれる。

Pewは3月10日から1週間、8914人の成人の米国人を調査し、彼らを政治や選挙のニュース得る主な手段で分類した。そして、多くのニュースをソーシャルメディアから得ると答えた人の中では、現在の科学者たちの合意事項である新型コロナウイルスのワクチンは1年以上後に利用できるようになると答えた人がわずか37%だった。そのほかの回答者分類グループは、地元のテレビを見る人を除き、どのグループも正答率が50%を超えた。ソーシャルメディアからニュースを得る人の3分の1は、ワクチンの利用可能時期に関してわからないと答えた。

また、主にソーシャルメディアからニュースを得る人の57%が「完全にでっち上げと思われる新型コロナウイルス情報を見た」と答えている。ニュースを主に印刷媒体から得る人では、その比率が37%だった。

もっと怖いのは、ニュースを主にソーシャルメディアから得る人が、新型コロナウイルスの脅威を誇張されていると感じていることだ。これらの人が45%がメディアは新型コロナウイルスの危険性を誇張しすぎていると答えている。主にラジオからニュースを得ている人も、44%がメディアはウイルスの脅威を大きく誇張していると答えている。印刷媒体派の人、つまりたぶんニュースにお金を払っている人は、そのように思っている人がわずか26%だ。

完全な調査結果は、PewのElection News Pathwaysプロジェクトに含まれている。それは、米国人の選挙関連ニュースの消費形態を調べている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型コロナ検査の「自己綿棒拭き取り」は医師による検体採取と同等の結果

今週、米国食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス検査の自己検体採取を認めるガイドラインを改訂すると発表した。これは患者が自分で綿棒を使って鼻から検体を採取し、医療従事者に渡して検査するものだ。米国時間3月25日、UnitedHealth Group(ユナイテッドヘルス・グループ)は、大規模な相互監視研究の結果を発表し、この侵襲性の低い検体採取方法に切り替えることの科学的根拠を示した。

ただし自己拭き取りプロセスはFDA認可検査を行うことのできる場所を変えるわけではない。このガイドライン拡大は採取方法にのみ適用される。つまり多くのスタートアップが市場参入を期待している自宅における綿棒によるPCR検査は未だに保留されている。

この最新研究は、自己拭き取り方式が、新型コロナ感染者から医療従事者にウイルスを伝搬させる可能性を減らすだけでなく、医療専門家が患者の鼻孔の奥深くから検体を採取した場合と同等の効果があることを示している。ユナイテッドヘルスはBill & Melinda Gates Foundation(ビル&メリンダ・ゲイツ財団)、Quest Diagnostics(クエスト・ダイアグノスティクス)およびワシントン大学と共同でこの研究を実施し、ワシントン州のOptumCare(オプタムケア)診療施設で検査を受けた約500名の患者を対象とした。

自己拭き取り採取方法にはほかの利点もある。特別に訓練を受けた医療専門家が診療現場で検査に立ち会う必要がなくなることがその一つだ。これは要因不足による積み残しを解消するはずだが、検査を希望する患者の増加にともなう物資や検査機関の不足は今後も避けられないだろう。

画像クレジット:MIGUEL MEDINA / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フランスが新型コロナで打撃を受けるスタートアップ救済に約4780億円注入

フランスのデジタル経済担当国務長官であるCédric O(セドリック・オ)氏と公的投資銀行のBpifranceは3月25日、スタートアップ向けの包括的な支援計画を発表した。フランスの一部のスタートアップは今後数カ月のうちに売上高や資金調達の問題に直面することが予想される。

フランス政府は、借り換えや流動性で一時的に橋渡しを行うべく、43億ドル(約4780億円)の予算を組んだ。「スタートアップは経済成長を担っている。雇用という点では特にそうだ」とオ氏は声明で述べた。「スタートアップはまた、遠隔診察アポイントメントやリモートワークのソリューション・デリバリーなど、(新型コロナウイルス感染拡大による)ロックダウン時に特に役立つ刷新的なプロダクトやサービスに取り組んでいる」。

フランス政府ははすでに広範な経済支援策を発表している。売上高減の企業は納税や家賃、公共料金の支払いをスキップできる。そして流動性支援に3200億ドル(約36兆円)をあてる。この中で企業は国の支援のもとにローンを組みやすくなる。

さらに重要なことに、もしスタートアップが操業停止を余儀なくされた場合、国は解雇を回避するために短時間労働制度を用意している。従業員の給料の84%を国が補填するというものだ。

そうでなくてもスタートアップは常に破産と隣り合わせている。だからこそフランス政府はスタートアップに照準を当てた追加のサポート策に踏み込んだ。

その策とは第1に、新たな資金調達ラウンドの最中だったスタートアップは、BpifranceのPIAを通じて橋渡しの資金を調達できる。一部のVCは契約内容を撤回するかもしれず、また別のVCは投資ペースを緩やかにするかもしれない。この対策としてBpifranceは8670万ドル(約96億円)を注入する。プライベート投資家も同額を共同投資する。

第2に、政府はスタートアップ向けの流動性支援も用意している。他の企業と同じく、スタートアップも3200億ドルの流動性スキームの中で借入ができる。借入可能な額はフランスで雇用している従業員の給与2年分もしくは年間売上高の25%のいずれか多い方となる。この総費用として22億ドル(約2445億円)を見込む。

第3に、スタートアップは付加価値税の還付と研究開発投資の税還付を早く受けられる。総額は16億ドル(約1780億円)を想定している。

第4に、Bpifranceは公的支援の支払いを素早く実施する。スケジュール前倒しで2億7000万ドル(約300億円)を支払う予定だ。

画像クレジット:Ludovic Marin / AFP / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

米ユナイテッド航空が新型コロナの影響で国内便を52%削減へ

United Airlines(ユナイテッド航空)は、すでに国内線・国際線の大幅な運休を発表していたが、米国時間3月25日、さらに思い切った運航中止を発表した。同社は当初国内便の42%運休を計画していたが、新型コロナの影響による需要減少が続いたためその数字は52%へと増えた。全体ではユナイテッドの国内・国際線の便数は4月と比べて68%減になる。

改訂されたスケジュールはユナイテッド航空の ウェブサイトに本日掲載される予定だ。同社が最初の運休計画を発表したときは、これまで運航していた都市への便をなくすことはないと強調していたが、今もそうなのかは不明となっている。TechCrunchはユナイテッド航空に詳細を問い合わせいてるので追加情報が入り次第続報する予定だ。

アップデート:ユナイテッド航空は、追加の運休が実施された後も、米国のいずれかの都市への運航を中止することはないと語った。

同社は他の米国航空会社と同じく、ほとんどの国際便をすでに運休している。そして事実上世界中の航空会社と同様、現在の利用低迷は、通常なら定期的な増便さえしている需要の高まる時期に深刻な打撃を与えている。

ユナイテッドでは、これも他社と同じく無乗客の旅客機を使って貨物輸送を行っている。同社のスターアライアンス・パートナーであるLufthansa(ルフトハンザ航空)も同様であり、さらに座席と荷物棚にも貨物を積載しようとしている。しかしほとんどの場合、航空会社は機体を格納し、スケジュールを縮小してパンデミックの終わりと需要再開を待っている。航空各社は政府の大規模な支援を受ける可能性もあるが詳細は未定だ。

画像クレジット:FREDERIC J. BROWN/AFP / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新型コロナの影響で減便・運航停止ラッシュの中でカタール航空は提供座席を1万席増

国内、国際航空便を飛ばす多くの航空会社が、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、何千ものフライトをキャンセルしている一方、カタール航空は異なるアプローチをとっている。同航空は一部従業員の解雇を発表したものの、一部の路線でフライトを増やして提供する座席数を1万席増やした。

この輸送量の増加は、同航空のハブ空港があるドーハからパリ、パース、ダブリンへの臨時便運航、そしてフランクフルト、ロンドン・ヒースロー、パース便でのA380活用によるものだ。加えて、米国やアジアから欧州へのチャーター便も飛ばしている。

他の航空会社と異なり、カタール航空は米国を含む75都市へのフライトをまだ続けている。もっとも、各国が規制を強化する中で状況が急変しうることは認識している。

多くの点でカタール航空の決断は理解しにくい。中東における競合相手であるエミレーツ航空がほとんどの便の運航を取りやめ、米国の航空会社はいまやほんの一握りの国際便のみを運航しているといった状況を考えた時、特にそうだ。しかしカタール航空は、現在のミッションは「立ち往生している乗客を愛する家族や友人と再会させること」と主張する。同航空のデータがこれを裏付けている。「英国、フランス、ドイツへのフライトは提供座席の80%が売れたが、帰りの便の座席占有率はわずか36%だった。同航空は過去7日間で乗客10万人を運んだ」としている。

ここで見られる需要は明らかに自国に帰ろうとする乗客のものだ。そしてこの需要はおそらく長続きするものではなく、同航空もまた他の航空会社と同じく多くの路線の運航を取りやめることになる。しかし当面は上記のルートの多くでフライトをまだ提供する、数少ない航空会社の1つだ。これは同航空のドーハのハブがトランジット客向けにまだ営業しているために可能となっている。たとえば、エミレーツ航空とエティハド航空は飛行機を飛ばしたいはずだが、両航空会社のハブ空港は現在閉鎖され、シンガポールや香港といったメジャーなハブ空港は全トランジットを禁止している。

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(翻訳:Mizoguchi

Y Combinatorが新型コロナウイルスと戦うスタートアップを急募

Y Combinatorは、スタートアップのアクセラレータとして新型コロナウイルス(COVID-19)と戦うチームを優先的に支援し、危機の解決に役立ちたいと考えている。そうしたスタートアップに迅速にベンチャー投資が行われるような環境が整備される。

Y Combinatorの最新のバッチ、2020年の冬学期のクラスのプレゼンは新型コロナウイルスの感染拡大が始まった時期にあたっていたため、急きょオンラインに切り替えられて先週実施された。 その後わずか1週間で、状況はさらに深刻化した。YCでは「パンデミックに関連する課題に取り組むスタートアップによる新しいクラスを導入する考えだ」と述べている。

YCは、特にリソースを割くべき分野をいくつか公表した。 これには、新型コロナウイルスの検査、診断、治療、ワクチン、医療設備、モニターとデータインフラストラクチャーなどが含まれる。例示された分野を目指すスタートアップは、Y Combinatorのファーストトラック(最優先コース)に乗せらる。つまり即座にリモートクラスへの加入が認められ、資金の提供が行われる。YCのCEO、 Michael Seibel(マイケル・サイベル)氏は次のようにツイートしている。

Y Combinatorの新型コロナウイルス対処を以下に公開

YCは「我々は今回の危機に役立つスタートアップを求めているが、同時に危機が一段落した後も維持可能なビジネスに投資したい」として、サイトに次のように書いている。

「現在の危機に立ち向かおうとするスタートアップがなんらかの影響を与えることに成功するためには人が可能だと考えるよりも速く動かねばならない。 創業者はその領域の専門的知識をあらかじめ持っている必要があると同時に、短期間でグローバルに大きな影響を与える方法についての準備と計画も用意されなければならない。また危機後も持続可能なビジネスへの道筋も必要だ。

Y Combinatorはスタートアップへの資金提供の詳細を説明すると同時に、すでにポートフォリオに含まれている企業の新型コロナウイルス問題への取り組みを支援するためのハブとなるサイトを開設した。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

中国テンセントが新型コロナ対策に約110億円のファンドを立ち上げ

Tencent(テンセント)は今週、新型コロナウイルス(COVID-19)の壊滅的な蔓延を抑えるための、1億ドル(約110億円)の取り組みである「Global Anti-Pandemic Fund」を立ち上げたと発表した。このニュースは、Netflix(ネットフリックス)やFacebook(フェイスブック)といった他のテック企業による1億ドルの基金の立ち上げに続くものだ。

深センを拠点とするテンセントの場合、当初この資金は病院や医療機関の救急隊員のための防護服やその他の製品を含む、実用的で極めて重要な医療品の寄付に当てられる。

テンセントは、この取り組みは同社にとって最新のものにすぎないと述べている。テンセントは以前、中国本土の医療従事者を支援するためにパンデミック対策基金を設立し、その取り組みの一環として約2億1100万ドル(約230億円)が割り当てられている。

「新型コロナウイルスは世界中の人々に大きな影響を与えている」と、テンセント社長のMarin Lau(マリン・ラウ)氏はプレスリリースで述べた。「我々は共にこの課題に直面しており、テンセントは国際的な緊急対応を支援することを約束する。中国での経験と世界中の病院から集められたフィードバックに基づき、特にパンデミックの発生時には、従来の供給ルートでは突然のニーズに対応できない場合、PPEやその他の医薬品への緊急のニーズがあることを認識している」。

今のところ、最も適切な寄付は間違いなく医療用品であり、世界中でマスクや人工呼吸器などの重要な機器が大量に不足している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

英国はWhatsAppを利用し新型コロナウイルス情報を共有する

3年前、英政府はデフォルトでエンドツーエンドの暗号化を有効にしたとして、WhatsAppを非難した。そして米国時間3月25日、新型コロナウイルスのパンデミックに関する情報を共有するための重要なサービスとして、同国政府はこの暗号化されたメッセージングアプリに頼ることになる。

英政府が提供するこの新しいチャットボットは、新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックに関する公式なアドバイスを誰でも購読できるようにすることで、国の保健システムへの負担を軽減することが期待されている。

WhatsAppを使って07860 064422(海外からは+44 7860 064422)に「hi」と送ると、更新情報の受信が始まる。

英政府の公式WhatsAppアカウントは、新型コロナウイルスのパンデミックに関する情報を共有するために使用される

英政府によると、このサービスでは必要に応じて購読しているすべてのユーザーにメッセージを送信することも可能だという。

現在英国には米国とは異なり、事件や緊急事態を国民に一斉に知らせる国家による非常警報システムがない。一方で韓国は最新の緊急警報を市民に送ることで、病院の負担を軽減し感染率を低下させ、ウイルス感染の「ピークを平坦化」したとして専門家に称賛された。

英国のBoris Johnson(ボリス・ジョンソン)首相は、3月24日に国家のロックダウンを宣言し、パンデミックの拡大と戦うために市民と住民の不要な移動を禁じ、自宅に滞在するよう命じた。

英国の当局は早期に自宅待機命令を出さなかったことで、批判を受けていた。イタリアやニューヨークなど感染率が急上昇している国や都市では、自宅にとどまるよう市民に命令している。

3月25日の時点で、世界中で43万8000人以上の新型コロナウイルスの感染が確認され、1万9000人の死亡が記録された。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

223兆円の景気刺激策を米上院と米政府が合意、新型コロナの経済的影響を軽減

上院のリーダーとトランプ政権の5日間の交渉を経て、ホワイトハウスは米国時間3月25日の早朝、上院院内総務とトランプ政権がCOVID-19の経済的影響を救済する2兆ドル(約222兆5000億円円)の経済刺激策パッケージで合意に達したと発表した。

Washington Post(ワシントン・ポスト)によると午前1時にホワイトハウスの法制部長であるEric Ueland(エリック・ウエランド)氏は記者たちに「みなさん終わりました。私たちは合意に達しました」と告げたという。

上院の多数党院内総務を務めるMitch McConnell(ミッチ・マコーネル)氏と少数党院内総務を務めるChuck Schumer(チャック・シューマー)氏は、ウエランド氏や財務長官のSteven Mnuchin(スティーブン・ムヌチン)氏らと交渉し、その結果は近く上院で議論される。

合意は上院と下院の承認を要するが、しかし3月24日の火曜日に株式市場は合意が近いという報道で上がり、ダウ平均株価は2100ポイントすなわち11.4% 増加した。

関連記事: Wall Street roars on news of potential stimulus deal, Trump hints at opening economy(経済刺激策合意の可能性でウォール街が吠える、未訳)

この1週間で経済刺激策パッケージのサイズも膨らみ、トランプ政権が最初に提示した8500億ドル(約95兆5000億円)から現在の2兆ドル(約223兆円)になった。

政策パッケージの中には失業保険の増額や、病院の助成金1300億ドル(約14兆5000億円)、国民1人当たり1200ドル(約13万3000円)の援助、中小企業への3670億ドル(約40兆8000億円)の融資などが含まれている。

The New York Times紙の記者Alan Rappeport(アラン・ラペポート)氏によると、合意にはシューマー氏の主張により大統領と副大統領、国会議員および連邦省庁の長が支配する企業を国庫からの融資や投資の対象にしないという項目がある。

ドナルド・トランプ大統領は今週、公衆衛生の専門家たちの提案よりも早く緊急事態宣言を解除したいと提案した。米国時間3月24日にトランプ氏は、新型コロナウイルスの拡散を封じ込めるためにはさらに時間が必要だとする公衆衛生の専門家たちの警告にもかかわらず記者たちに、「イースターまでには国の閉塞状態を終わらせたい、どうしてもそうしたくてうずうずしている」と語っている。

ジョンズホプキンス大学のデータによると、米国のCOVID-19の患者は5万5200名あまりで、死者は801名に達している。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Google Travelで目的地のアクティブな旅行情報や航空会社のキャンセルポリシーが強調表示に

Google(グーグル)は米国時間3月24日、モバイルとデスクトップの両方のGoogle Travelに小さいが重要な機能を追加したと発表した。

Google Travelでフライトやホテル、アクティビティを検索すると、目的地のアクティブな旅行情報がハイライト表示されるようになった。さらに、現在のCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、ほとんどの航空会社がフライトの変更やキャンセルのポリシーを変更しているため、Googleはフライト結果ページに航空会社のポリシーへのダイレクトリンクを追加した。

これらは小さな変更だが、残念ながら必要なものだ。誰もが現在の米国務省によるレベル4の「旅行すべきでない」という勧告を知っているだろうが、今後数カ月の間にいくつか地域でポリシーが変更され、あるいは他の地域では変更されないだろう。

航空会社については、新型コロナウイルスのパンデミックへの対応がまだ流動的であることは、注目に値する。例えば多くの会社は現在、5月に予約されたすべての便をキャンセルできるように、キャンセルポリシーを延長している。またほとんどの航空会社が当面の間、限定的なフライトスケジュールで運航しているが、航空業界がこの危機の影響に対処しようとする今後数週間のうちに、この状況は容易に変わる可能性がある。

航空会社間のポリシー変更に対応するため、Googleはヘルプセンターで新しい文書を公開し、ほとんどの主要航空会社のポリシーへのリンクを掲載している。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

家に閉じこもる今、ポッドキャストを始めるためのヒント

もう過去5年以上ポッドキャストをしてきたが、これまではゲストと直接顔を会わせてインタビューできない場合、オファーを断ってきた。リモートで優れたポッドキャストを行う人々は大勢おり、私自身も何回か(そこそこのレベルで)番組に出たことがある。しかし直接、会ってインタビューすることの代わりにはならない。動画や音声がクラウドを通過する間にあまりに多くのニュアンスが失われてしまうからだ。

しかしこの数週間、そういう贅沢は言っていられないことになった。ゲストと直接対話して配信するというオプションは当面使えない。そこで自他の安全を確保しつつ高品質のポッドキャストを作るために、かなりの時間を費やしてハード、ソフトを研究してみた。長めの記事だが、自宅でポッドキャストを始めようと考えている大勢の人々のヒントになれば幸いだ。

ただしいくつかの注意点がある。まずはデマや未確認情報を拡散するなというCDCの警告だ。新型コロナウイルスの影響は広汎で職場、私生活をはじめとして社会生活全般に及ぶ。そうした変化に不用意に触れることはCDCの警告を無視することになる。また退屈した人間が他の人間を退屈に巻き込むつもりなのか、YouTubeにはくだらないポッドキャストが山ほど投稿されている。私は以前から多数のポッドキャストが生まれるのは良いことだと主張してきたが、パンデミックはその主張を検証してくれるものになるでしょう。

2番目の注意点は、これは他のハウツー記事でも同様だが、あくまで現在の状況で私個人にとって最適な解だという点だ。何が最適なのかは、人や状況によって異なる。

ポッドキャストを配信していて気づいた点の1つは視聴者は寛容だということだ。CNNを見ているときと不安定なSkypeを介して専門家の意見を聞いているときでは期待のレベルが違う。ウェブカメラの質が悪いことなどポッドキャストの視聴者は気にしない。そうであっても利用できるリソースで可能なかぎり最高の品質を配信したいと考えるのは当然だ。

私はジャーナリストという職業がら、多数のハードウェアをテストできた。そこで高価なスタジオをレンタルしなくても現在市場に出まわっているUSBマイクに十分な能力があることが確認できた。

BlueのYetiといったマイクはポッドキャストやリモートインタビュー用として十分な品質があると一般に認められている。しかしポッドキャスト、YouTubeチャンネルの利用が拡大するにつれて多数のメーカーがこの分野に参入している。

現在、AKGのLyra(写真左)を使っているが、音質に十分満足している。価格はBlueのYetiと同程度、Yeti Pro(写真右)より100ドル(約1万1100円)ほど安い。Lyraのデザインは非常にスマートだが、私の環境ではやや浮いて見える。Lyraには4つ集音パターン(フロント、フロント&バック、タイトステレオ、ワイドステレオ)があり、どれに設定されているか前面のランプでひと目でわかる。コントロールは非常にシンプルでわかりやすい。せっかく定評あるUSBマイクを使いながら大勢のユーチューバーがマイクの設定を間違えて非常に品質の悪い音声を配信していることを考えるとこれはこの点は大きなプラスだ。

もうひとつ、マイク用のウィンドスクリーンを買っておくことを強く勧める。上の写真でLyraにクリップで取り付けてあるのはEJT Upgraded Microphone Pop Filterだ。サイドに幅を調整できる万力タイプのグリップがあり、さまざまなマイクに取り付けることができる。10ドル(約1100円)以下の買い物だが安いウィンドスクリーンでも音質に大きな違いが出る。ポッドキャストを編集してみれば、不愉快な息継ぎ音や風音を除く手間が格段に減っていることに驚くはずだ。

次点にRodeのNT-USB Miniを挙げておく必要がある。ミニサイズなのに強力でサウンドは驚くほど良い。もっともRodeの製品だから当然かもしれないが、99ドル(約1万1000円)という低価格はやはりすばらしい。Blue Raspberryと並んで携帯性が高い低価格マイクの定番だ。また旅行が可能になったら出先に持っていくマイクにはこれを選ぼうと思っている。マイクは付属のデスクトップスタンドに磁石で吸着するようになっており、外してアームや別のスタンドに取り付けるのが非常に簡単だ。

ただし私がどうしても手放せない重要なBlueのプロダクトが1つある。私はポッドキャストの録音では耳をすっぽり覆うタイプのヘッドフォンを使う。BlueのMo-Fiは大型で頑丈でまさにこの目的に理想的だ。着け心地のいい大型のイヤーパッドは環境雑音をきれいにブロックしてくれる(私はニューヨークのアパートメントビルに住んでいる)。たいていの場合、手近にあるヘッドフォンで用が足りはずだが、これから本格的にポッドキャストを始めるのであれば良質のヘッドフォンに投資することを考えてもいいだろう。

ポッドキャスト用のカメラはMac内蔵のウェブカメラを使っている。上でも言ったように視聴者は画質には寛容だ。それでもポッドキャストを制作したら公開する前にカメラのテストをしておくことを強く勧める。まずフレーム内に何が写っているかを確認する。カメラアングルを変えることができるなら、いろいろ動かして最適な背景を探してみよう。ただしカメラアングル以上に重要なのは照明だ。

正直、私自身まだ照明のセットアップに納得できていない。現状は……「間にあわせ」に近いかもしれない。

Macの上の天井のソケットに取り付けた小さいベッドサイドランプだ。ビデオで私の眼鏡に反射するのが見えるだろう。

ソフトウェアではいくつかのオプションを使っている。オーディオのみのポッドキャストならZencastrがやはり優れている。ポッドキャスト用に最適化されており、複数トラックを個別、同時にクラウドへアップできる。同社は今回のパンデミックに対応して無料枠を大幅に拡大し、ポッドキャスティングの普及を図っている。

現在製作中で未発表の分も含めてビデオポッドキャストの場合、録音はAudacityでローカルに行いSkypeを使ってアップロードしている。Zencasterは優れたアプリだが、共同ホストの1人に接続問題を起こすのでもっと伝統的なやり方をしているわけだ。

パンデミックになってビデオポッドキャストのオプションをあれこれ試しているが、今のところ気に入っているのはZoomとYouTube Liveの組み合わせだ。しかしZoomからYouTubeまたはFacebookでダイレクトにストリーミングするには、有料のアカウントを取得する必要がある。最も安いプランが月額14ドル(日本では2000円/月)だ。私は少なくとも新型コロナウイルスの流行がひと段落するまで有料プランにしておくつもりだ。

Zoomの良い点は参加者がログインすべき時間を指定できる点だ。プレミアムメンバーになれば参加者はダイアルアップでオーディオだけの参加もできる。世界に向けてライブ配信する前に、テストビデオを非公開で配信しすべてが正常に稼働していることを確認しておくことを強くお勧めしておきたい。予定されているゲストには開始時刻の少なくとも数分前に参加をしてもらいデバイス、ソフトなどの動作を確認するようにしよう。

Zoomがユーザーの YouTubeアカウントに接続するために少なくとも24時間は必要だ。トラブルシューティングの時間も考えててライブ配信の始める数日前にZoomの設定を済ませておく。

ライブになってからは配信状況のモニターはYouTube Studioを利用する。視聴者からコメントの処理なども簡単だ。私はポッドキャストの時間を通してギャラリーモードに設定している。これは参加者全員が常時ディスプレイに表示されているので面倒な操作が不要だ。アーティストがゲストで音楽のパフォーマンスがある場合は単一カメラモードとし、その参加者のカメラに切り替えている。もっと高額のプランに切り替えると画面に透かしロゴが入るが、機能に問題はない。サービスには基本的なエディターが含まれており、配信の開始、終了部分トリミングすることができる。

さらに洗練された手法もあるのだろうが、前にも述べたようにポッドキャストであれば視聴者はあまり細かい点は気にしない。例えオンラインにせよ、誰かが仲間になって楽しく時間が過ごせればそれだけで喜んでくれる視聴者も大勢いるのだ。

最近公開したポッドキャスト:

I’m Listening’s Anita Flores
Let’s Talk About Cats’ Mary Phillips-Sandy and Lizzie Jacobs
Broken Record’s Justin Richmond
Criminal/This Is Love’s Lauren Spohrer
Jeffrey Cranor of Welcome to Night Vale
Jesse Thorn of Bullseye
Ben Lindbergh of Effectively Wild
My own podcast, RiYL

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ボルボは完全電気自動車Polestar 2を中国で生産開始

Polestar(ポールスター)は、COVID-19のパンデミックで自動車産業が大打撃を受け、世界中に自動車工場の閉鎖の波が広がる中、完全電気自動車Polestar 2の生産を中国の工場で開始した。

Polestar 2の生産開始は、Volvo Group(ボルボ・グループ)傘下の独立した高性能電気自動車ブランドであるPolestarにとって重要な一歩となる。それは、世界が新型コロナウイルスが引き起こす感染症COVID-19による大騒動の真っ只中に開始したというだけの理由ではない。ちょうど3年前、新たな使命を帯びて再出発したボルボの名前で売り出される初の完全電気自動車だからだ。

かつてPolestarは、Volvo Cars(ボルボ・カーズ)の高性能車のブランドだった。2017年に同社は、エキサイティングで運転が楽しい電気自動車の製造を目指すブランドとして再編成された。そこはTesla(テスラ)が最初に製品を投入して以来、独占状態が続いているニッチな市場だ。Polestarは、Volvo Carsと中国の浙江吉利控股集団が共同で保有する企業だ。2010年に、Volvoはこの吉利に買収されている。

COVID-19は、Polestarとその親会社の事業に影響を及ぼした。世界で最初にこの感染症が猛威を振るった中国で工場閉鎖が始まった。現在、COVID-19の流行の中心が欧州と北米に移り、中国の工場は再開されている。だが欧州と北米の自動車メーカーは、ほとんどが生産を見合わせている。

PolestarのCEO、Thomas Ingenlath(トーマス・インゲンラス)氏は、従業員の健康と安全にしっかりと配慮した上で、この厳しい状況の中で生産を開始したと話している。また、中国の路橋区の工場は、同社がいかにしてその親会社の専門性を活用しているかを表す好例だと言う。

集団感染に対処すべく、頻繁な職場の消毒や従業員のマスク着用と定期的な体温測定の義務付けといった特別な感染予防対策が施されているという。こうした取り組みの結果、中国人従業員にはCOVID-19の検査で陽性になった者はいないとPolestarは話している。

COVID-19は、Polestarのスケジュールにも影響を及ぼした。同社はオンラインでのみ車の販売を行い、車両のサブスクリプションも提供することに決めた。以前は客が車に触れ、予約すれば試乗もできる「ポールスター・スペース」というショールームの開設予定を公表していた。これは、既存のVolvo販売店の中に併設されるのではなく、独立したショールームだ。Polestarでは2020年までにオスロ、ロサンゼルス、上海など60カ所にオープンすることにしていた。

そのショールームのオープン予定が、COVID-19によって延期させられてしまった。しかし状況が改善すれば、直ちに仮設の販売店を開設し、現在まだ建設中の恒久的なショールームができるまでの間、人々に実車を見て知ってもらおうと同社は計画しているとのことだ。

Polestar 2が何台生産されるかは、明らかになっていない。PolestarがTechCrunchに話したところによると、年間「数万台」が計画されているという。その数はPolestar 2の需要と、同じ工場で生産される他のモデルとの兼ね合いでも変わってくる。

画像クレジット:Screenshot/Polestar

またPolestarは、出荷を開始するまで正確な予約台数は公表しない。出荷はヨーロッパでは今夏、中国と北米がそれに続くことになっている。予約台数は5桁だと、同社はTechCrunchに明言した。

Polestar 2が初お目見えしたのは2019年2月。テスラのModel 3に対抗する車という位置づけだった(初代のPolestar 1はプラグインハイブリッドで、モーターを2基、34kWhのバッテリーパックを3基、ターボとスーパーチャージャーを備えた直列4気筒のガソリンエンジンを搭載していた)。

だが、2020年から2021年にかけてVolkswagen(フォルクスワーゲン)、GM、Ford(フォード)それにLucid Motorsなどのスタートアップ、さらにオフロードに特化したRivianといった他メーカーから販売される新型電気自動車とも競合することになりそうだ。

出力408馬力、トルク487ft·lb(約660Nm)、78kWhのバッテリーパック1基を搭載し、航続距離は欧州のWLTPモードで292mi(約470km)というこのファストバックスタイルの車の技術と性能が人々を魅了するものと、ポールスターは期待している。

Polestar 2の情報システムは、Android OSで管理されるため、結果としてGoogleアシスタント、Googleマップ、Google Play StoreといったGoogleのサービスが車内で利用できるようになる。Android Autoと混乱することはない。Android AutoはOSの上層に位置する二次的なインターフェイスだからだ。Android OSは、Linux上で走るオープンソースのモバイル用オペレーティングシステムを元に作られているが、スマートフォンやタブレットではなく、自動車の中で使うように作り変えられている

画像クレジット:Screenshot/Polestar

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(翻訳:金井哲夫)

Ford、3M、GEが新型コロナ用の人工呼吸器やフェイスシールド製造へ

Ford(フォード)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の医療現場で働くスタッフや患者が必要としている医療機器の製造に関する最新の情報を発表した。ここには、3Mとの提携による電動ファン付き呼吸用保護具(PAPR)製造が含まれる。保護具の性能を確保し、増産に対応できるよう、両社が手がける既存のパーツを使用する新たなデザインとなっている。

Fordはまた、同社の3D印刷能力を活用してフェイスシールドも製造するとしていて、週10万枚の生産を見込んでいる。フェイスシールドは、最前線で働くヘルスケアスタッフが患者の咳やくしゃみを通じて広がるウイルスを含んだ飛沫から、自らを保護するためになくてはならない重要な保護用具だ。Fordは新たなフェイスシールドをデザインし、その性能を評価するために最初の1000ユニットを今週、デトロイト・マーシー大学、ヘンリー・フォード・ヘルス・システムズ、そしてミシガンのDMCサイナイグレース病院でテストする予定だ。想定通りの性能が確認できれば、今週末までに7万5000ユニットを製造し、来週以降はミシガン州プリマスにある生産施設の1つで週10万ユニットの製造を見込む。

さらにFordは、GEヘルスケア人工呼吸器の生産能力アップでGEと協業することにしている。この呼吸器のデザインは簡素化されたもので、大量生産が可能だ。こうした取り組みはヘルスケア必需品をめぐる米政府の要望に応えるためのもの、と同社は述べた。米国にフォーカスしたGEとの人工呼吸器プロジェクトに加え、Fordはまた英政府からの要請に基づき同国でも人工呼吸器の製造に取り組んでいる。そして、2020年初めに同社が米国から中国に送ったN95マスク16万5000枚を米国に送り返している。米国での需要が大きいからだと同社は説明。加えて、中国の状況は改善している。

週末にトランプ大統領はFord、GM、Tesla(テスラ)といった米国の自動車メーカーに、人工呼吸器や他のプロダクトをなるだけ早く生産するよう「ゴーサイン」を出したとツイートした。

「我々は米国と英国の政府と事前協議を行い、実現可能性について調べた」とFordの広報担当Rachel McCleery(レイチェル・マッククリーリー)氏はTechCrunchに述べた。「危機に立ち向かうため、皆がこれまで以上に力を合わせて国をサポートすることが必要だ」。

今回のアップデートに基づくと、Fordは貢献できる部分にかなり素早く取り組んでいる。同社は多くの需要がある医療備品を生産するために自前の施設、そしてパートナー企業の施設も使用するつもりだと24日の電話会見で述べた。そしてまた、生産能力と生産量をアップするために既存のパーツや設備を活用する。

例えばFordが生産するPAPRは同社のF-150トラックの冷却シート用の部品や3Mの既存のHEPAフィルターを使っている。こうしたPAPRはバッテリーで動く。1つのバッテリーで8時間駆動して空気中のウイルス微小物質をフィルターで除去できるため、N95マスクよりもかなりの利点がある。交換できる独立型のバッテリーパックは腰につける。生産のタイムラインや能力についてはというと、3MのグローバルテクニカルディレクターのMike Kesti(マイク・ケスティ)氏は、まだそれを確かめているところであり、特に新バージョンの生産に入る前にFordが既存のPAPRの生産をどれだけ補強できるかを精査している、と話した。

「Fordは我々の既存のユニットの生産能力拡大をサポートしてくれている」とケスティ氏は述べた。「今後数日から数週間で既存の製品の増産という形で成果が現れるだろう。しかし我々はFordが保有する部品、そしてNIOSH(米国立労働安全衛生研究所)の規格をクリアした弊社フィルターの活用でも緊密に連携している。可能な限り早期の生産拡大を目指す」。

Fordはまた、既存のN95マスクの生産拡大でもM3をサポートしている、とも同氏は述べている。

FordもGEも、現在取り組んでいる新しいタイプの人工呼吸器のタイムラインや予想される生産能力などは示していない。しかしGEヘルスケア副社長で品質責任者のTom Westrick(トム・ウェストリック)氏によると、発表できるよう鋭意進めているとのことだ。

「新たな人工呼吸器のでデザインやリリースに関する具体的なタイムライン、数字は持ち合わせていない。しかし明らかにこれはGE、そしてFordにとって最重要のものだ」と同氏は述べている。

画像クレジット: Ford

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(翻訳:Mizoguchi

有給休暇の要求で団結したAmazonの倉庫従業員を新型コロナが後押し

Amazonは、その倉庫での労働条件がいかにすばらしいかを公言してやまないが、世の常として、当の従業員の話は少し違っている。シカゴの倉庫に勤める従業員たちは、非正規従業員に約束していた有給休暇や休みの提供を渋りつづけるAmazonに業を煮やしていた。彼らは団結したがAmazonは反発。ところが、新型コロナウイルスがその均衡を破ることになった。

これは、企業に搾取され待遇を変えさせたいと奮闘する従業員から直接聞いた話として、とても興味深い。搾取とは、仕事が辛く給与が安いという意味ではない。それも事実なのだが、従業員の健康と幸福を大切にすると主張している企業から当たり前の配慮と待遇を得るために戦わなければならない状況を意味している。

関連記事:Report alleges Amazon worked with Indiana to downplay warehouse worker’s death and safety concerns

この従業員グループは組合ではないが、ずっと昔に労働組合が巻いた種ではある。共通の不満を持つ従業員が団結して、雇用主側を交渉のテーブルに引きずり出すというものだ。そもそもこのグループは、きれいな飲料水を要求するために組織されたものだ。そう、読んで字のごとし。個人的に訴えても聞き入れられなかったため、150人が嘆願書に署名し提出したところ、すぐにボトル入りの飲み水が大量に届けられ、新しいウォーターサーバーも設置された。

このことから、改善が必要な場合には、みんなで組織的に行動を起こすことが大切だと学びました。その後も、解決すべきばからしい問題は山ほどあるため、私たちは再び集まり、何度かブレインストーミングを行い、自らをDCH1 Amazonians United(DCH1アマゾニアンズ・ユナイテッド)と名乗ることに決めました。組合や非営利団体のバックアップもない、ただの従業員の集まりですが、威厳を忘れず、なんとか生活を保とうと努力しています。私たちは、使えるはずの有給休暇をAmazonが使わせないことを知ったとき、それに対処する態勢が整っていました。

Amazonは、週20時間以上勤務している従業員には有給休暇と休みをとる権利があると書面で伝えているが、そのとおりになっていない。なぜか倉庫の従業員は特別扱いで、週20時間以上働いても有給休暇や休みを取る権利が与えられていないのだ。どうにかして改善されるべき問題だ。

有給休暇を求める嘆願書に251名の署名を集めた彼らは、地区担当のマネージャーと交渉の席を設けた。それは、各シフトが管理者側の説明が聞けるよう、個別に3回行われた。その結果、1人のマネージャーは嘆願書を受理し、後の2人は拒絶した。管理者側は従業員の孤立化を図るようになった。グループでは会わず、個人面談なら受け付けるというのだ。ちなみにこれは、労働者の組織化を潰す初歩的な手法だ。

彼らは、サクラメントの倉庫で同様のグループがストライキを決行したことを聞いた。組織的な活動に神経質になった管理者側が、組織潰しに出たのは明らかだ。Amazonの従業員による国際会議も開かれ、情報や活動方法などが交換された。

関連記事:ニューヨークの倉庫で働くAmazon従業員が新型コロナ陽性

そこへ新型コロナウイルスが襲ってきた。いくつものAmazonの従業員グループから感染予防対策、危険手当と育児補助金の増額を求める嘆願書が提出され、Amazonは病欠を有給扱いに切り替えた。

こうした取り組みの高まりを受け、Amazonは週20時間以上勤務する者全員に有給休暇を与える決断を下した。

画像クレジット:DHC1 Amazonians United

TechCrunchに送られた声明には、Amazonは「前例のないパンデミックに対応し、私たちの業務と物流ネットワークに携わる従業員のための福利厚生を、新しく大幅に改善しました」と述べられていた。またこの決定は、アマゾニアンズ・ユナイテッドまたはいかなるグループからの圧力によるものではないという。だがこれはAmazonを説得するには、世界中のグループが団結して会社の方針に抗議しなければならないと言っているようにも聞こえる。そもそもなぜ有給休暇が与えられなかったのか、私はその理由を尋ねたが、まだ返事が来ない。

シカゴのグループは、窮地に際して決して孤独ではなかったが、必要な改善を勝ち取るための勇気と手段を手にするには、組織とコミュニケーションが必要だった。Amazonは新たに10万人を雇用する予定だが、このグループが勝ち取った恩恵を彼らも同様に受けられることを願う。

関連記事:在宅人口の急増で宅配の需要が増えAmazonは10万名の倉庫労働者を緊急雇用

画像クレジット:Johannes EISELE / AFP / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:金井哲夫)

Fordが新型コロナによる北米工場の閉鎖継続を発表

Ford(フォード)は24日、米国、カナダ、メキシコの工場について当初予定していた3月30日の操業再開を見合わせると発表した。

同社は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大のために北米工場での生産を中止していた。各国の政府が国民に外出禁止や在宅勤務を命じていることを受け、同社は操業再開しないことを決めた、とFord北米社長のKumar Galhotra(クマール・ガルホトラ)氏は声明で述べている。

「私たちは、労働者の健康福祉を最優先に考えながら、車両生産再開の適切なタイミングについてさまざまな選択肢を検討している。全米自動車労働組合(UAW)やカナダの労働組合Uniforなど労組リーダーと共に取り組んでいる」とガルホトラ氏は付け加えた。

今回の北米工場の閉鎖継続は、ドイツのケルンとザールルイ、ルーマニアのクラヨバにある工場の閉鎖に続くものだ。今週初め、同社はオフサイトでは作業できない重要な役割を担う人を除く全従業員に、案内するまでリモートワークするよう呼び掛けていた。

3月15日、UAWそしてGM(ゼネラル・モーターズ)、Ford、Fiat Chrysler Automobiles(FCA、フィアット・クライスラー・オートモビルズ)は労働者を新型コロナウイルスから守り、感染拡大を抑制するための専属チームを結成した。

GMとFCAも先週操業を取りやめたが、3月30日に再開するかどうかは明らかにしていない。

画像クレジット: Bill Pugliano / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

Computexも新型コロナ懸念で9月下旬に延期

6月初旬に台北で開催予定だったComputex(コンピューテックス)は、ここ数十年で世界最大級のテクノロジー見本市の1つとなっている。また、COVID-19こと新型コロナウイルス感染症のパンデミックに伴い、世界中のイベントがキャンセルされたり延期されたりしている中、最後に残った大きな展示会となっていた。

今週初めには、多くのメーカーがイベントの延期を求めて公開抗議を行った。そしてComputexの主催者はついに譲歩し、米国時間3月24日のプレスリリースで、40周年記念となるイベントを9月28日〜30日へと延期すると発表した。

以下はリリース文である。

Computex主催者であるTAITRAの社長兼CEOのWalter Yeh(ウォルター・イェ)氏と、TCA事務局長のEnoch Du(エノク・ドゥ)氏は共同で、出展者と来場者の健康と安全、展示会の有効性、そしてComputexのブランドイメージを維持するために、6月2日〜6日に開催されるComputexを9月に延期することを発表した。

TechCrunchはイベントの主催者に、さらなるコメントを求めている。またこのニュースは、台湾で新型コロナウイルスが再燃し始めている中で発表された。今週の政府発表によると、新たに20件、感染拡大が始まって以来で累計215件の新型コロナウイルスの症例が発生している。

当局によると、新たな症例はすべて海外から台湾に持ち込まれたもので、毎年約12万人が参加するComputexにおいて、ウイルスの拡散がさらに悪化することが確実視されていた。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

Mesa Biotechのわずか30分で結果が出る新型コロナ用迅速検査をFDAが緊急承認

米国食品医薬品局(FDA)は緊急使用許可(EUA)の権限を利用して、米国内で利用可能なCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症の検査資源を拡大しているが、ついにわずか30分で結果が得られる別の迅速検査を追加することになる。Mesa Biotechの検査は診療所や病院を含む医療の最前線で使用できるほど小型で、かつ複数の検査を並行して実行できる。

Mesaの迅速検査は、米国時間3月23日の月曜日に承認されたCepheidに続くものだ。どちらもPCRベースの分子検査で、患者の粘液サンプル中のウイルスDNAの存在を識別する。これらのテストは、実験室レベルの結果が提供でき、より迅速でサンプルを収集し現場から離れた検査施設へと輸送せずに実施できるので、新型コロナウイルスの感染と戦うための重要な技術資源の分散を防ぐことができる。

現場での検査は、利便性と迅速な結果が得られるという点でメリットがあるだけでなく、医療従事者がウイルスにさらされる可能性を制限するという利点もある。現場でテストすることは、物流や配送に関わる人だけでなく、ラボの技術者や専用の診断担当者を含むより多くの人々が、ウイルス感染の可能性を心配しなくていいいことを意味する。

これらの検査には、施設がMesaのAccula検査システムを導入している必要がある。しかしこの装置はインフルエンザの検査だけでなく、それほど深刻ではない他の検査にもすでに使用されており、以前のSARSを含む世界的なパンデミックと戦う最前線での使用に対処するために、特別に設計されたものだった。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

米通信キャリアは新型コロナを考慮し契約者のつなぎ止めプランを次々に導入 

米連邦通信委員会(FCC)は2020年3月、COVID-19こと新型コロナウイルス感染症が生活のあらゆる側面に深刻な影響を与え続けていることから、消費者の負担の一部を軽減することを目的とした新たな措置を発表した。

米国のほとんど、またはすべての主要なインターネット/ワイヤレスプロバイダーがこの誓約に署名し、延滞料の免除やサービスの解約を行わないなどの措置を取ることに同意した。そして現在、このパンデミックが収束するまでの間、資金不足の消費者を支援することを目的とした具体的な計画が、通信キャリアから出始めている。

T-Mobile(Tモバイル)は米国時間3月23日の朝、月額15ドル(約1670円)のMetroプランを発表した。これは、現在の最低価格プランの半額となる。この価格は60日間有効で、無制限の通話と2GBのデータ通信が利用できる。T-Mobileはまた、無料の8インチタブレット(リベートや細かい規約付き)を投入し、今後2カ月の間で他のデータプランも調整する予定だ。

Verizon(ベライゾン)は、必要に応じて携帯電話をモバイルホットスポットとして使用できるように、現在の消費者向けおよび中小企業向けのプランの15GBに4GBのデータ通信を追加すると発表した。また、同社は選択したFiOSプランから20ドル(約2230円)を割り引き、ルーターのレンタル料金も60日間免除する。

さらにAT&TはTechCrunchにあてたメッセージで、支払いができないことを理由に契約を解除することはないと伝えている。また3月13日までさかのぼってデータと通話、テキストの国内超過料金と遅延料金を免除する。

一方、Sprint(スプリント)は、3月18日から従量制プランの顧客に60日間無制限のデータ通信と、20GBのモバイルホットスポットデータを無料で提供する。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

Bandcampは1日分の収益を放棄して4.8億円を参加ミュージシャンの収入に

3月20日の金曜日、人気の音楽プラットフォームBandcampは、朝から24時間におけるすべての売り上げから自社の収益を放棄すると発表した。この取り組みは、ライブパフォーマンスがキャンセルされ、将来が見通せなくなった世界中にいる数多くのアーティストの生計を助けるために企画されたものだ。

この企画は成功した。

その金曜日は、11年間のBandcampの歴史で最大の売り上げを記録した日になった。アーティストは楽曲と関連商品の売り上げとして、24時間で430万ドル(約4億8000万円)を手にすることができた。これは、普段の金曜日におけるBandcampの売り上げの15倍以上に相当する額だ。サイトによれば、その日は1秒あたり11のアイテムが売れたという。全体として普段の4万7000程度であるのに対して、1日で合計80万のアイテムが売れた。

Bandcampが手数料を免除しただけでなくAnti-、Fat Possum、Merge、Polyvinyl、Saddle Creek、Sub Popといった数十のレーベルも、その金曜日は収益の100%をアーティストの取り分とした。

これは、クリエーターにとってうれしいニュースだろう。ただでさえ、多くのクリエイターは常に変化し続けるオンラインエコノミーに対応しきれないでいる。とはいえ、いつまで自宅に籠もっていればいいのかさえもわからないため、多くのアーティストは将来への不安は拭うことができない状況にある。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

フィアットが新型コロナ対応で月100万枚マスク生産へ

Fiat Chrysler Automobiles(FCA、フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は3月23日、数週間内にマスクの製造を開始し、救急隊員やヘルスケアワーカーに提供すると発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に対する自動車メーカーの対応としては最新の動きとなる。

FCAはTechCrunchに対し、中国にある工場の1つにマスク生産設備が設置され、主に米国、カナダ、メキシコに送られると明らかにした。1カ月にフェイスマスク100万枚を生産する計画だ。マスクはすべて警察、救急医療スタッフ、消防隊員、病院やヘルスケアクリニックの職員に提供される。

「警察や消防といったファーストレスポンダーやヘルスケアワーカーが今ほど重要なときはない」とFCAのCEOであるMike Manley(マイク・マンリー)氏は声明で述べた。「人工呼吸器の増産サポートに加えて、ヘルスケア業界に話を聞いて回ったところ、緊急かつ切実なフェイスマスクの需要が認められた。FCAグループ従業員に直ちにマスク生産のための設備設置と、新型コロナ感染を食い止めるために最も必要とされている人たちをサポートするよう命じた」

今回のFCAの動きは、建設会社に対しN95マスクの在庫を病院に寄贈するよう、Mike Pence(マイク・ペンス)副大統領の先週の呼び掛けを受けたものだ。建設会社はこの求めに応じたとペンス副大統領はその後の記者会見で述べている。そしてApple(アップル)やFacebook(フェイスブック)、IBM(アイビーエム)、Tesla(テスラ)など他の企業も同様にマスクを寄付している。

新型コロナウイルスが引き起こすCOVID-19により、N95マスクや手袋、ガウンなどが不足している。

ペンス副大統領は建設会社に対し、ストックとして蓄えているN95マスクを地元の病院に提供し、新たなマスク注文は当面控えるよう要求した。N95マスクは0.3ミクロンの微小物質の少なくとも95%をブロックできることからその名がつけられているが、かなり不足している事態を受けての要求だ。

GM(ゼネラル・モーターズ)、Ford(フォード)、VW(フォルクスワーゲン)、Teslaなどの自動車メーカーも人工呼吸器の製造という複雑な課題に取り組み始めた。人工呼吸器もまたCOVID-19で入院している患者にとって重要な医療機器だ。この病気は肺を攻撃し、急性呼吸窮迫症候群や肺炎を引き起こす。確立された治療法がないため、患者の呼吸や闘病は人工呼吸器に頼っている。米国には16万台の人工呼吸器があり、これとは別に国家戦略備品として1万2700台があるとニューヨークタイムズ紙は報じた。

GMは20日、人工呼吸器のような呼吸ケア機器の増産をサポートするためにVentec Life Systemsと協業していると明らかにした。一方、TeslaのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は先週、人工呼吸器についてMedtronicと話し合いを持ったと述べた。Medtronicも話し合いがあったことをツイッターで明らかにしている。マスク氏はこれより前に、SpaceXとTeslaが人工呼吸器の製造に取り組むとツイートしていたが、詳細は示していなかった。

画像クレジット: Joe Raedle / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi