近年最強クラスのバズワードとして君臨するキーワードの1つであるビッグデータ、定義も限りなく緩いことから人・会社都合で多種多様な解釈がされ様々な自称関連サービスが登場しています。実際にビッグデータを意味ある・効果ある情報として活用できるのか、という点ではまだまだ懐疑的な意見も多いようですが、今回は既に起きている身近なビッグデータ活用事例を幾つか紹介します。 — SEO Japan
ビッグデータは、私たちが自由にアップロードしたり、共有したり生成したりしている大量のデータの流れを処理し、ユーザーに関する情報を集め分析するための広く認められた手法としての地位を確立している。高性能の分析と組み合わさって、組織や調査グループが、データそのものから推測される実際のユーザーパターンに基づいて製品またはサービスを改善することを可能にする。また、それは、デジタルテクノロジー全般において最速で成長している分野の1つでもある。もしあなたがデータアナリストならば、あなたが求めるどんな役職にも足を踏み入れることができる。
これが、第三世界諸国における食料価格の高騰を追跡する能力や、インフルエンザ流行の予測のような、企業分野の外での画期的な仕事につながっている中、もっともっと身近に起きているビッグデータの革命がある。私たちは、パーソナルデータの高性能な追跡と分析によって自分自身についてもっと知ることを推進するムーブメントであるQuantified Selfグループのような人達によって導かれた‘セルフ・トラッキング’現象の台頭を目撃している。
これは、日々の生活の実状にとっては余計なことのように聞こえるかもしれないが、その逆も言えるのだ。私たちが効果的に自分自身と日々の習慣を追跡して、生活の特定の側面や、睡眠パターンや、運動能力や、さらにはセントラルヒーティングをどれくらい消費するかさえも改善することを可能にするアプリやガジェットで市場は溢れかえっている。ビッグデータは、革新的なサービスを提供するために膨大なデータを集めるサービスから、私たちが自分自身のデータを分析&照合する方法まで、私たちの生活において必然的に(大きな)役割を果たすことになるのだ。
自己分析のためのデータ
この分野はすでにNike Run Plusのようなモバイルアプリと共に確立している。このシンプルなモバイルアプリは、地形や天気などの外部要因を考慮しながら自分の平均ペースや燃焼カロリーを表示し、ランニング界に革命を起こした。ユーザーの負担は最小限に抑えられている:走り始めと走り終わりにタップして、自分のヒストリを完成させるだけで、自分の向上を記録することが可能なのだ。
この自己分析のテーマを拡大したMood Pandaは、あなたが特に喜んだり落ち込んだりしたときなどのパターンにスポットを当てて、気分を追跡することができる。基本的に、これはスマートデータを使用して、あなたをハッピーにする手助けをする。気分ダイアリーの取り組みによって、Mood Pandaが実際に成し遂げたことは、日記というアイディアを用いてそれをスマートフォン用に簡単にアップデートし、そこであなたはより詳細な洞察を手に入れることができるというものだ。
他のこういった製品と同様、それはあなたが実際にデータを使用する場合に限ってとても役に立つ。つまり、もしあなたが日曜日(恐らく、夜遊びをした次の日)に落ち込むことがよくあることに気が付いたなら、もしくは運動をしている時に特にハッピーであることに気が付いたなら、悪いものを除外して良いものだけを取り入れることができるのだ。
お金の節約
家計に関するお金を節約するためにデータを使用するというのはどうだろうか?OPowerはこれの良い例であり、未来の賢い家庭を垣間見せている。それは本質的には、あなたが供給するデータに反応するWiFiサーモスタットだ。従来の方法(例えば、冬になったら始まるようにセットすると再度変更しない)でサーモスタットのタイマーをセットする代わりに、それが自分の実際の生活習慣に反応するように設定することができるのだ。
夜外出することを決めた場合にヒーターをオンにするのではなく、このアプリを使用して何時に家に着くのかや何時に起きるのかをサーモスタットに知らせることができ、それが自動的に調整してくれるのだ。あなた自身に関するデータを共有することによって、あなたは自分のラジエーターとの関係を築いたということだ。
これは、不必要な暖房を防ぐことによって効率的にお金を節約することを可能にし、また、お金を節約するという考え方が、多くの人達にスマートデータに興味を持たせるだろう。Mintは、2009年にIntuitに買収される前の2006年からこれを実施しており、このサービスの正当性の証になっている。収入、支払い、予期される支出などのあなたが供給するデータを使用することによって、あなたが節約できる分野を提案するのだ。
実際のデータを介してお金を節約するのはどうだろうか?Onavo Countは、スマートフォン上でのデータ使用を追跡して、どのアプリがあなたのデータを消耗していたり不必要にデータを使用しているかを教えてくれる。また、このアプリは、あなたが請求書の月のデータ利用を超えようとしている時には警告もしてくれる。
実際のデータ追跡をするスマートアプリを介して、Onavo Countはあなたの利用に基づいて一番ぴったりなデータプランを推奨するため、お金の節約にも役立つのだ。OnavoアプリはiPhoneとAndroidで手に入れることができる。
スマートなモノ
市場に出ている優れたアプリと同じく、あなたのために考えてくれる‘モノのインターネット(Internet of Things)’にも大きなイノベーションがある。自分の気分に対して睡眠パターンを入力すると寝るのに最適な時間を見つけてくれる睡眠アプリがしばらくの間人気だったが、ある会社が、スマートパジャマを用いてこれをさらに先へと進めた。
Rest Devicesの製品、SleepShirtは、呼吸パターンを基にあなたの睡眠パターンを分析する。集められたデータは自動的にサーバーにアップロードされて、あなたはオンラインでアクセスすることができる。そこでどの晩が最も落ち着かないもしくは眼が冴えているかの洞察を得ることによって、いつ寝るべきかを決めることができるのだ。ここでは、あなたが認識できない寝ている時に生成しているデータにアクセスすることができる。
ビッグデータは個人的な使用に本当に役立つことから、私たちは日々の生活のシームレスな部分になったモノにますます頼るようになる。Pebbleは、あなたに出先でデータ分析をもたらすことを目標をとしているKickstarterプロジェクトだ。Pebble時計は、あなたがSMSや電話を受けた時などに情報を伝えることから始まったが、アプリを通じて機能が開発されてきた。あなたは今、Pebbleがあなたのためにコンスタントに分析できるように常にデータを生成している時計を出先で使用することができるのだ。
これは、手動によるデータ入力や、自分自身でそれを分析することを必要とせずに、あなたのために照合作業や分析をやってくれるモノの可能性を示している。ビッグデータにおけるエキサイティングな進歩だ。もちろん、私たちのために考えてくれる‘モノ’に対しては異論もあるが、日常生活を向上し効率的に改善することに一役を買うデジタルテクノロジーの可能性は、あまりにも大きすぎて無視できない。
この記事は、デジタルマーケティングエージェンシー、SimplyZestyと共同で書かれた。
画像クレジット:Jim Watson/Getty Images、The Noun Project: Smartphone by Christopher McDonnell/Money by Hakan Yalcin/Suit by Jon Trillana/Laptop by Daxx Longaphie/Piggy Bank by Marie Poumeyrol/Watch by Simon Child
この記事は、The Next Webに掲載された「Big data made real: Technologies to help improve your life」を翻訳した内容です。
それがビッグデータか!という意見はあるかもしれませんが、何でも否定から入っていてはイノベーションは生まれません。実際、どれも理由はともかくこれまで無かった種類のデータ活用サービスであることは事実です。まだまだ発展過程のビッグデータ活用ですが、さて今後どんな新しいサービスが生まれてくるのでしょうか? — SEO Japan [
G+]