ダウンロード数500万、プレイ回数10億回のDots、AndroidおよびKindle Fire版も提供中

10年ほど前、Nokiaのフィーチャーフォン上でプレイするSnakeというゲームが大流行したことがあった。最近、スマートフォン上でDotsが大流行し、ひと昔前のことをいろいろと思い出したりもする。Dotsは非常にシンプルありながら中毒性をもつゲームだ。iOS上で非常な人気を集めてきたが、つい先日からAndroid版の提供もはじまっている。

betaworksも出資するPlaydots, Inc.の提供するこのゲームは3ヵ月半前に登場してきて大人気を博している。ダウンロード数は500万件に達し、ゲームは10億回ほどもプレイされているのだそうだ。App Storeのチャートでも、15ヵ国以上で首位を獲得している。

betaworksのプロダクト部門SVP兼Dotsの共同ファウンダーであるPaul Murphy曰く、iOS版とAndroid版を同時期にリリースできるような仕組みを実装するために、Android版のリリースに時間がかかったのだそうだ。一般的なAndroidスマートフォンおよびKindle Fireでも利用できるようになった。

また、一般的な遊び方には飽きたという人のために、別の遊び方も用意されている。すなわち60秒間でのハイスコアを競うのではなく、タイムリミットなしに30回の動作で高いスコアをゲットしようというモードが用意されているのだ。時間を気にせず、最善の動きを研究して高得点をゲットしようというモードだ。

これでAndroid利用者もマルチプレイヤーモードの練習ができるようになった。iPad版も登場してますます人気が高まるなか、Android利用者もついにブームに身を委ねることができるようになったわけだ。

多言語対応も進んでおり、ドイツ語、スペイン語、フランス語、中国語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、およびアラビア語でプレイすることができる。

Dotsチームは開発者を加えて規模を拡大しつつある。さらに新しく面白いゲームモードを提供できないかと頭を捻っているところなのだそうだ。モルジブにサテライトオフィスも開設して、新たな仕組みを考案中だとのこと。Murphyは明言しなかったが、どうやらこれまでに数十億ドルの利益をあげているようだ。

情報開示」AOL VenturesはDotsを作成しているbetaworksに出資している。AOL Venturesの親会社はAOLであり、同社はTechCrunchの親会社でもある。

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(翻訳:Maeda, H)


子供のアート作品をクラウドに残せば、Kiipを使った「ご褒美」を受け取れるるCanvsly

iPhone用に、Canvslyというアプリケーションが登場してきた。これは、子供の「アート作品」を写真に撮って保存およびシェアしようという目的に利用するアプリケーションだ。既にママブロガーたちの注目を集めつつあるArtkiveと、直接の競合となるサービスだ。しかしサービスの内容をよく見ると、大きく異なる部分もあることがわかる。子供アート作品を登録していって、一定のマイルストーンに達する度にリアルないしバーチャルな「ご褒美」(リワード)がもらえるのだ。

そもそもの発想はArtkiveと同じだと言ってよかろう。子供の「作品」を捨ててしまうことに罪悪感やもったいなさを感じる人は多いが、そういう人たちにデジタルアルバムで思い出を残してもらおうとしているわけだ。Artkive同様に子供ごとにプロフィールページを作成して、そこにお気に入りの作品を登録していって、ギャラリーを作成することができるようになっている。

スタートアップ企業の技術コンサルタントとしての経歴ももつファウンダーのAmit Murumkarは、子供時代に自分でいろいろな「作品」を生み出していた経験から、このアプリケーションを考えだしたのだそうだ。「学校の発表会レベルではありますが、何度も賞をもらいました。ただその頃の『作品』は何も残っていないのです」とのこと。

大人になってみて、そうした子供時代の「作品」をすべてとっておくことは不可能なのだと理解した。しかし3歳の子供の父親として、娘の思い出を一瞬のものとして消してしまいたくはないと考えるようにもなった。

そうして立ち上げたCanvslyには、同じようなターゲットを狙うArtkiveとは大きく異なる点がある。たとえばCanvslyは「ソーシャル」面により重点を置いている。シェアすることで家族や友人の注目を集める仕掛けに力点が置かれ、コメント機能や「いいね」機能(Canvslyでは「high-five」という名前になっている)も実装されている。

また、長く使い続ける中でさまざまな「ご褒美」獲得の機会も用意されている(最もたくさん投稿した人や、最も多く「high-five」と獲得した人には「artist of the month」の称号が与えられる)。「ご褒美」には、アプリケーションの世界に存在する「バッジ」のようなものもあるし、またKiipを使った「リアル」世界で通用するものもある。実のところCanvslyは2013 Kiip Build Fund Creationアワードも獲得している(Kiipをご存じない方のために説明しておくと、無料の製品サンプルなどをご褒美としてアプリケーションの利用者に対して提供する仕組みを構築するサービスだ。提供しているプロダクトにはギフトカード、MP3のダウンロード権など。何らかを「達成」するためのアプリケーションにおいて、褒賞システムとして多く利用されている)。

尚、Artkiveの方はフォトブック機能も実装するようになった。Canvslyは、今のところはフォトブック機能を提供していない。その代わりに写真を使った25種類に及ぶ小物類の提供を行っている。マグネット、マウスパッド、コーヒーマグ、ウォーターボトル、ポストカードなどといったものに「作品」写真を貼り付けて提供しているのだ。

アプリケーションが登場してきたのは1週間ほど前のことだ。宣伝もFacebookを使ってほんの少しだけ行なったにすぎない。したがって、まださほど多くの注目を集めるにはいたっていない。しかし地元の幼稚園や絵画教室などで紹介するといった地道な活動を通じて、口コミによる利用者拡大をはかろうとしているところだ。

私自身、3歳の子供の親である立場から、双方のアプリケーションを使ってみた。ただ、以前ArtKiveを試したときに感じたのと同じ不満をCanvslyに対しても感じてしまった。双方ともに、「作品」の登録に手間が掛かり過ぎるのだ。

たとえば、Canvslyでは登録作品にタイトルを付けることが必須となっている。ときに、子供の作品がいったい何を描いたものなのかわからず、タイトルに困ることもある。これは改善点ではなかろうか。また、双方ともに過去の写真を登録して、それをタイムスタンプにしたがって整理するという使い方ができない。

現在では、子供の「作品」とっておこうと考えるママ(ないしパパ)は、まずスマートフォンで写真を撮っておき、しかる後にFacebook、Google+、Flickr、Shutterflyといった一般的なクラウド環境に保存しておくというのが一般的スタイルになっている。こうしたソーシャルサイトが簡単に使える中、Canvslyのような「ニッチ」サービスが生き残っていくためには、「ご褒美」の仕組み以外にも、利用者を惹きつけるアイデアがより多く必要になってくると思う。

Canvslyはニュージャージー州プリンストンにて、個人提供のサービスとして成長を目指しているところだ。試してみようという方はこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H)


GIF大好きな人にとっての必携ツール、Gif.Meという名前のChrome拡張機能が登場

Gif.meというのは新しくリリースされたChromeの拡張機能だ。インターネットで見つけたGIFを右クリックひとつで保存して共有することができる。

とても便利だ。

ウェブで発見したGIFの上で右クリックしてGIFME THISを選ぶと、画面右に表示されるGIF MEフォルダに保存され、いつでも確認することができるようになる。GIFへのリンクをコピーするのもクリックひとつで行うことができる。さらにはタグを付けてGIF MEライブラリを管理しておくこともできる。

GIFの保存管理のためのツールというのは誰もが必要とするものではないだろう。但し、少なくとも私のような(GIFおたく的)存在にはなくてはならないツールだ。

多くの人は、GIFを見たくなったらおそらくネットから探してくるというのが一般的だろう(Giphyのようなサービスを使うことが多いだろうか)。あるいは面白いものを見つけたときにブックマークしておいて、それを時々見なおしたりするだろうか。人によってはファイルをダウンロードしておくという人もいるかもしれない。

おたくな人々は、マクロを組んでおいて、思いついたときに必要なGIFを呼び出せるようにしている人も多い。

そうした振る舞いをしている人(ないし、そこまでいかなくても、ちゃんと整理しておきたいと思う人)にとっては、このGif.me拡張機能が必携ツールとなるのではないだろうか。さまざまな苦労が右クリック一発で解決することとなる。

また、ファイルのURLはそのままで変更されることはない。これも著作権的に好ましいことだろう(訳注:但し、ファイルへの直接リンク形式です)。

試してみたいと思う方はこちらからインストールすることができる。

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(翻訳:Maeda, H)


Google、Windows PhoneのYouTubeアプリをアク禁―「HTML5で書け」とMicrosoftに要求

今朝(米国時間8/15)、GoogleはMicrosoftのYouTubeのWindows Phoneアプリをアクセス禁止 にしたことを認めた。これはアプリが発表されてから50時間後の決定だった。Windows Phoneユーザーは当然ながら失望している。

いったいどういう事情があったのか? ここ数時間、私が状況を調べてみたところ、以下のようなことがわかった。

Microsoftが新しいYouTubeアプリをWindows Phone向けに最初に発表したのは5月だった。 Googleはこれに不満を抱いた。このアプリはGoogleの配信する広告を正常に表示せず、ビデオのダウンロードが許されていた他、Googleブランドの表示もGoogleが望むような仕様になっていなかった。Microsoftはいったんアプリを引っ込め、両者はアプリの修正に向けて協力していくことで合意した。

それなのに修正されたはずの新アプリが再度、アク禁となってしまったわけだ。問題の原因は、GoogleがアプリがHTML5で開発するよう要求したのに対し、Microsoftは機能面ではGoogleの3つの要求を容れたものの、Windows Phoneプラットフォームの技術的な制約のために不可能だとして、あくまでネーティブ・コードで開発を続行した点にある。

MicrosoftはまたGoogleに対して「将来、Windows Phone側の準備が整い次第HTML5に移行する」ことを約束した(つまりMicrosoftはWindows Phoneのメジャー・バージョンアップに取り組んでいる)。

しかしこの点に関して両者の合意ができないまま、Microsoftはアプリを公開してしまった。当然Googleは不快になり、YouTubeへのアクセス権を剥奪した。またMicrosoftはGoogle自身が利用しているモバイル広告APIへのアクセスを要求していたが、Googleはこれも却下した。

Googleは「YouTubeアプリの開発者は全員が同一のガイドラインに従うべきだ」というコメントを発表した。つまり全員がHTML5で開発せよということだ。それは理にかなっているように聞こえるが、全員というのはGoogleには適用されない。Google自身のiOS向けとAndroidのYouTubeアプリはネーティブ・コードで記述されている。

しかしそのぐらいでGoogleはたじろがず、Microsoftに「そいつをHTML5で書け」と要求した。そこでMicrosoftは困難な立場に立たされた。Windows PhoneにきちんとしたYouTubeアプリが必要なのはもちろんだが、Windows Phoneがアップデートされるまで正常に動作するYouTubeアプリはHTML5で書けない。そこでMicrosoftはGoogleにアク禁にされる可能性が十分あるのを知りながらネーティブ・コードのアプリを一方的に発表するという少々図々しい戦術を取った。で、予想どおりGoogleはアク禁にした。

テクノロジー界隈では「事実は小説より奇なりだ」。

いい迷惑なのは何百万人もWindows Phoneユーザーだ。もちろん、モバイル版Internet Explorerを使えばWindows PhoneでYouTubeを閲覧するのは可能だ。今後どう決着がつくか予想はできない。ともあれ今後もGoogleとMicrosoftは小競り合いを続けていくことになるだろう。

アップデート: MicrosoftはHTML5問題を詳しくブログ記事で説明している。

[画像:Flickr]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


イベント管理のPeaTiX、イベント主催者のフォロー機能など機能強化

イベントページの作成やチケッティングなど、イベント主催者にとって面倒なイベント管理の負荷を軽減するサービスを提供するPeaTiXが今日、フォロー機能など機能追加を発表した。新機能は5つある。

1つは「フォロー機能」。これはイベント参加者が主催者をフォローできる機能だ。主催者が新たにイベントページを立ち上げたとき、この主催者をフォローしているユーザーはメールやアプリ内の「おすすめイベント」上で通知を受け取ることができる。これは、継続的にイベントを開催する主催者とそれを利用したいユーザー向けの機能だ。

2つ目は、割引コードを主催者が任意に設定できる機能。特定コードを入れることで割引を適用をするような販売方式で、これまではコードの発行はPeaTiXが個別イベントごとに行なっていた。主催者が任意に設定できるようになったことで、主催者自ら「全額オフの招待チケット」の発行や、「友人の紹介割引」といった柔軟な割引販売ができるようになる。

3つ目の機能は、ユーザー間でのチケットの転送機能だ。この機能を使うと誰か1人がチケットを複数枚まとめて買って、それを友人にプレゼントするようなことができる。

4つ目はメッセージ機能の強化。イベント参加者へメッセージを送付する場合に、「チケットの種類」、「支払い状況」など、ステータスに応じて送付メッセージを変えられるようになった。例えば、コンビニ決済の未払い者へ支払期限を通知することで歩留まりを上げたり(コンビニ決済を選択した参加者が未払いのまま期限を迎えるケースは一般に3割程度にのぼるそうだ)、参加者だけに会場案内などのメッセージを送ることができるという。

5つ目はセールス状況の管理機能。これまで参加者単位でしか見れなかった販売状況などが、セールス単位で管理できるようになった。

チケット販売課金モデルから脱皮して目指すもの

チケッティングを始めとするイベント管理業務の手間を軽減するサービスは日本でも海外でも数多く登場している。英語圏ではEventBrightevite、日本国内ではPeaTiXのほかにも、eventATNDEventRegistDoorkeepereverevoWazoo.jpZusaarwazooなどがある。

激戦区とも言えるイベント管理サービス市場。それぞれ利用料や対象イベントの種別や規模などで力点は異なるが、ほぼ共通しているのは、これらが有料イベントにおけるチケット販売の6〜8%程度を課金するマネタイズモデルを採用していることだ。この点、PeaTiXは異なるマネタイズ手法を目指しているそうだ。

PeaTiXは今年2月に大幅な値下げを行い、それまで手数料としてチケット代金の6%を課金していたものを「チケット販売手数料2.9%+70円(注文ごと)」と競合サービスの中でも最低レベルに引き下げた。Orinoco Peatix取締役の藤田祐司氏によれば、これは単に安くしたというよりも、決済で発生する原価近くにまで抑えた数字だそうだ。これはトランザクションに対する課金でマネタイズするというモデルからの脱却を目指した結果という。手数料を最安とすることで、競合に対してイベントの取り扱い量で一気に差をつけて、代わりにイベント関連のビジネスのほうでマネタイズするモデルを目指す。例えば、イベントとスポンサー企業、あるいはイベントスペース提供者をマッチングするとか、イベント開催地周辺の店舗の割引クーポンを提供し、クーポン利用による売り上げの一部をイベント主催者とPeaTiXとで折半するといったO2Oモデルもあるという。何らかの商材をプロモーションしたい企業は、イベント参加者の属性などから親和性の高いイベントを選んでデジタルクーポンを配布するようなこともできる。

PeaTiXは、こうしたイベント周辺ビジネスへと収益源の軸足を移しつつあるというわけだ。

PeaTiXは2011年5月にスタートし、これまでに勉強会、セミナー、音楽ライブ、スポーツ、忘年会、結婚式、同窓会など1万以上のイベントに利用されてきたという。500 StartupsやDG Incubation、伊藤忠テクノロジー・ベンチャーズ、フィデリティ・ジャパンなどから3度のラウンドで計470万ドルの資金を調達している。


Facebook、サードパーティー・サービスの支払情報の自動補完機能をテスト中(AllThingsDの「PayPal的サービス」というのは誤報)

Facebookがテスト中の新しい機能はPayPalのライバルになるようなものではなく、ユーザーの支払情報を自動的に補完入力して買い物を便利にする機能だと判明した。

今日(米国時間8/15)、AllThingsDは「Facebookはサードパーティー・アプリ向けに新機能をテストしている。これはPayPalのライバルになるようなサービスだ」と報じたが、詳細は明らかにしなかった。

現在テストされている機能は、ユーザがサードパーティーのモバイル・アプリ内で買い物をするといにクレジットカード情報、住所などの情報を自動的に入力してくれるというものだ。この情報はFacebookないでGifts機能やゲーム内購入などの機能を利用して支払いをしたときにユーザーが入力したものを利用する。この機能の利用を許可した後は数クリックで買い物が完了できる。いらいらさせられるモバイル・デバイス上での入力をしないですむ。

Facebook自身が支払いを仲介処理するわけではないのでPayPalのライバルになるというのは誤報だった。 この機能を使っても実際の支払いはPayPal、Braintree、Stripeその他、既存のサービスを経由する。この機能の利用は無料。

Facebookの狙いは、Facebook広告がクリックされた際に実際に購入行動に結びついたかどうかについて情報を得ることだ。これによってFacebookは広告主に対していっそう正確な費用対効果を示すことができる。

さらに詳細な情報は Facebook PaymentのテストはPayPalのライバルではなく入力情報の自動入力というわれわれの記事を参照。

われわれはFacebookに取材中なので、新しい情報が入り次第アップデートする。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Flipboard、iOS版もGIFに対応するアップデートをリリース

GIFのないインターネットなど、とても耐えられない。多くの人に同意していただけるものと思う。しかしiOS版Flipboardは、ながらく利用者にGIFなしの世界を強いてきた。しかしそれもようやく終わる。Android版にならって、ついにiOS版でもGIFがサポートされることになったのだ。

今回のアップデートにより、ニュースフィード内でもGIFが楽しめるようになったし、“Just GIF It”(猫中心に関連画像など)、“GIF Pop”(ちょっと怖面白い画像コレクション)、あるいは“GIF Me A Break”(アーティスティックなGIF集)といった、GIFを集めたマガジンも楽しめるようになっている。

また、最新版では他にもいろいろなアップデートが行われている。最も目立つのは「トップストーリー」だろう。News、Sports、Tech、およびBusinessといった「セクション」を購読している場合、自動的に新しいものないし人気のコンテンツが上の方に一覧表示される機能だ(訳注:たとえば「海外版」→「セクション」→「Business」を選ぶと表示されますが、表示されないものもあり、どういう場合に表示されるのか、今のところちょっとよくわかりません)。

また、マガジンを10ページ以上分フリップすると、自動的に共有プロンプトが表示されるようにもなっている。また、3つ以上のマガジンを作成している人には、自動的にプロフィールページが作成されるようにもなっている。GIFをサポートしたことに比べれば大したことはないかもしれないが、それでも便利に感じる人もいるだろう(少々押し付けがましい感じがする人もいるかもしれない)。

インターネット上でGIF人気はますます高まっている。Tumblr、Cinemagram、そしてVine(これはちょっと種類が違うか)などのビッグネームも、ループアニメーションの楽しさを訴えている。生まれたばかりのスタートアップも含めれば、非常に多くがGIFアニメをフィーチャーするサービスを提供している。

たとえば5月にスタートしたStillyも、ワンクリックで動画GIFを作成できる。Tumblerは6月から、ウェブカメラを使ってGIFが作成できるようになった。また、GIF風の短い音楽ビデオの作成サービスであるCoubも、同月に100万ドルの資金を調達している。

さらに、ViberやWhatsAppの競合にあたるPingerも数日前からGIFメッセージをサポートするようになっている。

騒々しさを増すインターネットにて、Flipboardも利用者が求めて止まないコンテンツを提供するようになったと言うことができるかもしれない。

アップデート版はこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Playの売上、ここ半年で67%アップ―日本と韓国の貢献が大

GoogleのAndroidアプリのマーケット、Google Playの売上が今年に入って急増している。特に日本と韓国で人気が高い。今日(米国時間8/12)、調査会社のDistimoが発表した新しい調査結果によれば、Google Playの売上は過去6ヵ月で 67%上昇したという。これに対し、AppleのApp Storeの売上は同期間に15%の上昇にとどまった。

この急増はAndroidが世界的に圧倒的なシェアを獲得したことを反映するものだが、アプリ業界を全体として見ると、AppleのApp Storeの市場シェアが依然として最大であり、売上もGoogle Playの2倍あるという。

ただし、App Storeの統計に関しては違う数字も報告されていた。ライバルの調査会社、App Annieが4月に発表したところでは、直前の四半期ではAppleのApp StoreはGoogle Playの2.6倍の売上があったという。ただし両者の調査方法には違いがある。Distimoの調査は、過去6ヶ月間で主要18カ国が対象であるのに対して、App Annieの調査は前述したように直前四半期だ。

いずれにせよ、Google Playの売上の伸びが急であることは間違いない。両プラットフォーム合計のうち、Google Playは今年2月には25%のシェアだったのに対して7月には8%ポイントも上昇して33%となった。

Google Playの急成長を支えたのは日本と韓国での人気

Google Playの売上の国別シェアのトップは依然アメリカだ。日本、韓国が2位と3位につけ、この3カ国がGoogle Playの売上の大半を占めている。この後に、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、ロシア、イタリーが続く。ひとつ興味あるのは、ロシアではApp Storeでの売上がiPhone向けよりiPad向けの方が多いという現象が起きている。

先月の売上トップのアプリを見ると、日本と韓国の貢献が顕著であることがはっきり分かる。King.comのCandy Crush Sagaが依然1位を占めるものの、2位は日本のパズル&ドラゴンズで、3位、5位は韓国のKakaoのアプリ、そして4位が日本のLINEとなっている。

一方、App Storeの売上げベストアプリはCandy Crush、Clash of Clans、Hay Day、パズル&ドラゴンズ、TheHobbit: Kingdoms of Middle-Earthとなっている。

有料アプリのトップランクを見ると、App StoreではWhatsAppが4位に入っているのを例外として残りはゲームが占めている。これに対してGoogle Playではゲームとユーティリティ(キーボード、バックアップ、ランチャー等)が混じっている。

トップ・パブリッシャーや無料アプリのランクなど詳しい情報はこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


現場ジャーナリストの常備武器となったVideolicious, Washington Postらが$2.25Mを投資

携帯上で簡単に(作品として完成した)ビデオを作れるアプリVideoliciousが、企業利用の拡大をねらっている。たとえばこれまでは不動産企業の社員教育に利用されていたが、まだまだいろんな業界でお役に立つはずだ。

新たな成長に活を入れるためにVideoliciousはこのほど、Washington Post Company、Amazon.com、Knight Foundationなどから225万ドルの資金を調達した。この投資ラウンドを仕切ったのはVenture51 とSocial Leverageで、既存の投資家Joanne Wilson、Trestle Ventures、それにQuotidian Venturesらも参加した。同社の資金調達総額は、これで400万ドルあまりになる。

Washington Postなどが投資者として名を連ねているのは、このところジャーナリストがVideoliciousを利用する例が増えているからだ。そのことが同社の今後の業績に大きく貢献するだろう。過去数か月で100社を超える新聞、雑誌、テレビ局などが登録会員となり、彼らが抱えるジャーナリストたちに現場で手早く“ビデオ記事”を作らせている。初期のユーザの一例であるWashington Postでは今、30名の記者がこのアプリを使っている。

このアプリでは、写真やビデオを縫い合わせる作業や、その上に音声を重ね録りする作業が、とても簡単にできる。だから記者たちは、印刷媒体のジャーナリストでも、フォトジャーナリストでも、あるいはビデオジャーナリストでも、速報ニュースに関するビデオを迅速かつ効率的に社に送れる。もはや、重い機材を担いだビデオクルーや、ビデオ編集スタッフは要らない。

Videoliciousがマスメディアの現場で広く使われるようになった理由は、それだけではない。同社が最近リリースしたいくつかのプロ級のツールにより、既存のCMSの上でVideoliciousおよびその上で作ったビデオをシームレスに扱えるようになったのだ。つまり、ビデオを迅速に作れるだけでなく、メディア企業は現場で作られたビデオを、今後いろんなコンテンツで多面的に利用し、お金を稼げるようにもなったのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


編集済みビデオの投稿ができるようになったInstagram。素人ビデオ投稿者はどこへ行く?

Instagramを使って、上手に写真を撮れる人はかなりいるようだ。ただ、面白い動画を撮るとなると、また別の話になる。しかしこれまでは、誰もがInstagramを使って動画撮影をする必要があった。そのおかげで動画はみなお遊びレベルのものであるという前提もあったわけだ。ところが先日公開されたInstagram 4.1からは、ビデオのアップロードができるようになった。つまり、プロフェッショナルが高性能カメラで撮影して、高価格な機材を用いて編集し、それを投稿するということもできるようになったわけだ。「お遊び」で許される時代は終りを迎えることになる。

リリースされたのはiOS版およびAndroid版で、Android 4.0 Ice Cream Sandwichに対応したり、ビデオの傾きを修正したりする機能が追加された。しかし多くの人の興味をひいたのは、やはりビデオアップロード機能だろう。競合サービスを展開しているVineでは一部ブランドなどに編集ビデオのアップロードを許可してはいるようだが、一般利用者はVineを使ってビデオを作成する必要がある。

アップロード機能の提供により、Instagram Videoには面白みだけではなく、完成度が求められるようになるかもしれない。これまではInstagramでもVineでも、さまざまな編集技法を駆使した思い通りの作品をアップロードするということはできなかった。しかしこれからは、秒数さえ15秒以下であるならば、思う存分に編集作業を加えたものを投稿できるようになる。過去の作品から良いところを抜き出すというのもありだろうし、またプロモーションビデオのようなものを作ることもできるだろうし、またYouTubeビデオのリミックスなども作成できる。

また、編集作品をアップロードできるようになったことで、ブランドの参入も増加していくだろう。多くの場合、手をあまりかけていないチープな感じのするビデオで、ブランド紹介をすることは忌避される傾向にあるからだ。これからはInstagram用のブランドビデオでも大手エージェンシーに作成を依頼するようなこともできる。15秒という時間は、短いテレビコマーシャルと同じ時間であり、双方で流用するような動きも生まれるかもしれない。つまりInstagramやFacebookの広告プログラムを利用せずとも、Instagram上でテレビCMを流したりもできるわけだ。

広告はともかく、Instagram上で美しいビデオ作品を見ることができるようになるのだろうか。それは間違いなかろう。それは良いことかもしれないが、そうした「高品質」ビデオが増える中で、アマチュアは従来のような「素人ビデオ」の投稿を続けるだろうか。投稿をやめてしまう人も出てくるかもしれない。

Instagramはもともと「簡単さ」(simplicity)を強調してサービスの提供を行なってきた。しかし決して「シンプル」ではない各種編集作業を受け入れることにより、築き上げてきたコミュニティを2つに割ってしまうことになり、そして素人衆をVine世界に追いやってしまうという危険性もあるかもしれない。

[Image Credit: AP Photo/Marcio Jose Sanchez]

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(翻訳:Maeda, H)


なくしてしまった鍵のコピーを作成するKeyMe。ハードウェアとの連動で業界を革新?!

将来的には、さまざまな「鍵」は虹彩や指紋認証に置き換えられていくのだろう。しかし今のところはまだ、たとえば真鍮製の鍵などを持ち歩いていることが多い。ということはすなわち、鍵をなくして閉めだされてしまうこともあるわけだ。

この「締め出される不幸」を解決しようとするのが、ニューヨークのKeyMeだ。KeyMeは安全性を担保したクラウド型キーホルダーを提供しようとするサービスだ。但し、キーホルダーに保管されるのは鍵そのものではなく、鍵屋が鍵の複製に利用するための情報だ。この情報を持って錠前屋に行けば、簡単に鍵を複製してもらえる。iOSアプリケーション(日本では公開されていません)を利用して、鍵をスキャンして複製のための情報を保存しておくようになっている。

サービスのスタートは2012年で、Battery Venturesなどから230万ドルをシードラウンドにて調達している。またCoinstarのファウンダーであるJens Molbak(KeyMeの取締役にも就任している)などの投資家も出資している。ファウンダー兼CEOのGreg Marshによれば、今のところ、追加の資金調達の予定はないとのこと。

KeyMeの仕組みは、実のところ非常にシンプルなものだ。鍵を白い紙の上に置いて、表側と裏側を1度ずつスキャンする。するとアプリケーション側でデータを解析して鍵のタイプを判別し、削り出すための数値情報を記録する。この情報がデジタル・キーホルダーに保存される。鍵をなくしてしまった際には、9ドル99セントでこの情報を引き出し、そして錠前屋にデータを渡すことが出来るようになっている。

「錠前屋に特別な準備やソフトウェアなどは必要ありません。ただアプリケーションの画面を提示すればOKなのです。そこに表示される種別情報および数字群が、錠前屋にとっての共通言語として機能するのです。錠前屋にとっては普段の作業と何も変わること無く、機械を使って鍵を削り出すことができるようになります」。Marshはこのように説明している。

アプリケーションは無料で、登録したアカウントにいくつでも鍵情報を登録しておくことができる。

データの取り出しに費用がかかるわけだが、これは錠前屋を呼んで、データを取ってもらい、そして鍵を削りだしてもらうという手間とのバランスで考えるべきものだ。そうした作業を依頼すると、数時間の時間と、ときによっては150ドルほどの費用が請求されるのだそうだ。ちなみにこの情報は、Marshのフィアンセが経験によって教えてくれたものなのだそうだ。頻繁に鍵をなくしてしまう人で、それがためにMarshはスタートアップの設立を思い立ったのだという。

ニューヨーク在住の方は、あるいは既にKeyMeを目にしたことがあるかもしれない。マンハッタンのセブン-イレブン5件にはセルフサービス型のKeyMe搭載デバイスが設置されているのだそうだ。この機械では、鍵の複製もできるし、また将来に備えてデータを採っておくこともできるのだそうだ。この機械は既に数千回利用されたとのことだが、正確な数字については教えてもらえなかった。

KeyMeはネット型サービスであるので、友だちや家族とも鍵データを共有しておくことが出来る。友だちがやってきて家に泊まることになっているけれど、何かの都合で鍵を渡しておくことができないような場合にも、鍵のコピーを簡単に作ることができるわけだ。もちろん鍵のコピーが生まれれば、それに伴ってリスクも増えることにはなるだろう。ただ、信頼出来る相手となら情報共有をしておく利便性が上回るケースもあるに違いない。

StickNFindTileは、Bluetoothを使って鍵をなくさないようにするサービスを提供している。KeyMeは別の角度から鍵紛失問題に取り組み、なくしてしまった場合の対処法を提供しているわけだ。

利用が広がっていくかどうかについて、Marshはとくに心配していないようだ。と、いうか、かなりの需要があると見込んでいるようだ。

「こうしたサービスを必要としている人は、家屋に居住する人のほぼ全員であるというのが大きな強みです。鍵をスキャンしておくだけで、なくしてしまったときのコストをものすごく安価に抑えることができるようになるのです。わざわざうちに錠前屋に来てもらう必要もなくなります。鍵を間違って紛失してしまっても、ただちに対処できるようになるわけです」。

セブン-イレブンに設置した自動機械は、さらに設置場所を拡大する予定であるとのことだ。アプリケーションのみならず、削り出すためのハードウェアも統合することにより、一層簡単かつ便利に使ってもらおうと考えているわけだ。プライバシー面で不安を感じる人もいることだろう。しかしこのKeyMeが安全なものであると認知されるならば、家庭用錠前サービスの仕組みが大きく変わることにもなるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)


YouTubeの共同ファウンダーが作ったMixBitは多数のクリップをつないでストーリーが作れるモバイル・ビデオ・プラットフォーム

YouTubeの共同ファウンダーの2人が作ったMixBitはまったく新しいビデオ・プラットフォームだ。最近の他のビデオ・アプリとは異なり、MixBitの目的は複数のビデオ・クリップを編集して中くらいの長さのビデオ作品を作るところにある。

MixBitではユーザーは最長16秒のビデオを撮影してデバイスに保存できる。編集後のビデオは最長68分までとなる。さらにユーザーは他のユーザーのビデオを再利用して自分自身のビデオを新たに編集することもできる。

MixBitでは撮影した短いビデオ・クリップを並べ替え、つなぎ合わせて意味のあるビデオ作品が作れる。最大256本のクリップが処理できる。完成した作品はTwitter、Facebook、GooglePlus、MixBitで共有できる。

ビデオの下にはタイムラインに添って素材に使ったビデオ・クリップが並べられ、クリックすると単独で再生できる。また他のユーザーが素材を再利用できるのも大きな特徴だ。このリミックス機能が広く受け入れられるかどうかはもう少し様子を見ないとわからない。

MixBitはVineや Instagramとはタイプが全く異なるプラットフォームだ

MixBitはVineやInstagramとは全く異なる。共通点といえばモバイル・アプリだという点くらいだ。VineやInstagramのユーザーはなにか興味のあるシーンを撮影するや否や公開ボタンを押す。それで終わりだ。しかしMixBitではこれと違い、意味のあるストーリーになるように編集してから公開することになる。

スタート画面もInstagram、Vineとは違う。ビデオの自動再生はない。ほとんどのビデオは1分以上の長さだ。もっとずっと長い作品も珍しくない。雰囲気としてYouTubeアプリに近い。タイトルとサムネールがタイル状に表示されるので、興味を引かれたビデオをクリックして再生する。YouTubeとの違いは、こちらは100%がユーザー撮影のビデオだという点だ。

MixBitは現在iOS版が公開されているが、数週間後にはAndroid版も完成するという。

開発元のAVOSはYouTubeの共同ファウンダー、Chad HurleyとSteve Chenの会社だ。同社はブックマーク・サービスのDeliciousを2011年にYahooから買収して運営している。

〔日本版:こちらは寝転がってごろごろいっている大きなクロネコ

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Narratoは完全にプライベートな日記アプリ―日本ですでに人気

恋する14歳の乙女やサミュエル・ピープスのように熱心に日記をつける人間はそう多くない。しかしNarratoを使えば人生の記録をつける習慣が意外に簡単に身につくかもしれない。

Wayra出身のロンドンのチームが作ったこのアプリは、テキストを入力し、写真を撮り、その時の気分を記録できる。このシステムは完全にプライベートなのでうっかりインターネットに内容を公開してしまう心配がない。どんな内心の告白でも安心して記入できる。データをデスクトップにエクスポートすることはできる。

このアプリはすでに日本で人気があるらしい。日本ではすでに多くのユーザーがこのアプリでモバイル日記をつけているようだ。Narratoは現在iPhone版のみだが、近くiPadとAndroid版もリリースされる。

このシステムには2つのセクションがある。日記ページは完全にプライベートで、日時、場所、天気が自動入力される。ライフストリーム・ページにはツイートや写真その他のソーシャル・メディアへのアップデートが記録される。ユーザーはソーシャル・アップデートを日記ページに取り込むことができる。

アプリの値段3.99ドルで、2年目から年間4.99ドルの利用料金がかかる。データのエクスポートはJSON互換ファイルで出力される。複数の日記を作ることもできるし、アカウントを完全に削除することもできる。

私自身が使うかとえば、多分ノーだ(使うとしても公表はしない)。しかし着眼点がいいことはよく分かる。始めから完全にプライベートな記録なので他人の目を気にして心にもないことを書く必要がない―つまりそれが日記というものだ。しかもインターフェイスは非常に使いやすく、デザインも美しい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Glassを究極の観光ガイドに変えるプロジェクト、Tourism RadioがKickstarterに登場

Google Glassのもっとも本質的な能力は外出先でいちいちポケットからスマートフォンを取り出さずにユーザーが置かれたコンテクストに応じた適切な情報を提供できるところにある。南アメリカの旅行ソフトウェア開発のスタートアップ、Tourism Radioが、Glassのこの特長を生かしたプロダクトをKickstarterプロジェクトに登録している。これは観光のポケットガイドをポケットから取り出してGlassに移植しようというもので、大いに理にかなっている。

Tourism RadioはすでにiOSとAndroidデバイス向けにいくつもの観光案内アプリをリリースしている。対象は南アフリカを中心とする世界の20都市で、多数の言語がサポートされている。このスタートアップはルノーとランドローバーと提携し、音声で観光案内をする車載のデバイスも提供している。つまりTourism Radioは位置情報と連動した観光案内作成については十分な経験を積んでおり、コンテンツの蓄積もあるわけだ。そのコンテンツをGoogle Glassに適したアプリケーションにするのが技術的な課題だ。

Tourism Radioのプロジェクト・リーダーのChris Goldswainはイギリスで15年のIT系プロジェクト・マネジメントの経験を積んでいる。 ファウンダー、CEO Mark Allewellは元ジャーナリストだ。2人ともGlassには旅行、観光業への応用に大きな可能性があると信じている。

現在、Kickstarterで3万5000ドルの資金調達を試みており、支援者は20都市の案内アプリを得られる。リリース時期は2014年4月を予定しているが、これはもちろんGlassそのものの発売開始時期によって変わる可能性がある。

私自身はGoogle Glassがマス市場を捉えられるかまだいささか懐疑的だが、少なくとも観光情報の提供というシチュエーションでは独自の価値があることは認めないわけにいかない。

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LinkedInのモバイル・アプリから直接求人に応募できるようになった―履歴書はプロフィールで代用

先月、LinkedInはiOSとAndroidアプリから求人を検索できるようにした。これに続いて、今日(米国時間8/5)、ユーザーは関心ある求人に対してモバイル・アプリから実際に応募ができるようになった。この場合、LinkedInのプロフィールを履歴書代わりに使うことができる。LinkedInではこの新機能は今日から全世界に公開されるという(ただし現在は英語版のみ)。

個別に履歴書を作成せずに求人に応募できるというのは興味ある進展だ。LinkedInのモバイル・プロダクト・マネージャー、Vaibhav Goelは「これまでモバイル・デバイスから応募しようとすると、小さなスクリーンで履歴書を編集してアップロードする手間が面倒だった」と語った。

LinkedInの新しい求人応募サービスにはいくつかの役割がある。ひとつはLinkedInの既存のプロフィールを履歴書に利用できることだ。しかしさらに重要な側面は、プロフィールがより魅力的な履歴書になるよう、ユーザーがLinkedInのプロフィールに自分に関する情報をあらいざらい掲載するよう動機づけられることかもしれない。LinkedInで求人する企業は従来どおり、応募のための企業自身の専用ページを訪問するようリンクを張ることもできる。しかしモバイル・アプリから直接応募ができる機能を追加したことで、今後はLinkedInプラットフォーム上での求職活動が増えることは間違いないだろう。

LinkedInのモバイル・アプリの中で求職機能が最近、ごく短期間で大きな人気を集めるようになった。そのためLinkedInでは4月にメジャー・アップデートをリリースした。すでに求人検索はモバイル・アプリの全トラフィックの30%を占めている(ちなみにLinkedInの全トラフィックのうち、モバイル・アプリからのものがやはり30%)だという。「デスクトップからは一切アクセスせず、もっぱらモバイル・アプリで求人を検索するメンバーも増えている」とGoelは言う。

LinkedInではモバイル・アプリからの求人への応募方法を紹介するページを公開している。

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モバイルアプリを”Web化”, ディープリンクの導入でQuixeyが標準技術AppURLを提唱

【抄訳】

モバイルアプリを検索するQuixeyが今日(米国時間8/2)、モバイルアプリにWebサイトのような機能を持たせるためのAppURLという規格を提唱した。個々のアプリがスタンドアローンで孤立するのではなく、あるアプリから別のアプリやコンテンツにナビゲートできる、という仕組みだ。ニュースアプリなら別の記事へ行けたり、Yelpのレストランリストなら関心あるレストランのアプリをインストール/立ち上げたり、ソーシャルアプリなら友だちのプロフィールに飛べたり…。

このようなコンセプトはディープリンク/ディープリンキングと呼ばれていて、かなり前からある。ディープリンクURLを作るCellogicのDeeplink.meのようなサービスも最近はある(モバイルアプリのディープリンクのためのbit.lyのようなサービスだ)。さらにその前には、iOSアプリのそれぞれ独自のURL方式をオープンソース化しようとするデータベースOneMillionAppSchemes.com(本当に100万種類もあるか!)や、アプリをリンクして複数の写真編集アプリを一か所で使っちゃおうというPhotoAppLinkなんかもあった(ちなみに私も個人的には、アプリのディープリンクには大賛成である)。

Quixeyの協同ファウンダでCEOのTomer Kaganも、“ディープリンクという考え方は必ずしも新しくはない”、と認める。“たとえばTwitterにはカードがある”。つまりTwitterが今力を入れているのは、一つのツイートを多面的なメディアにするための追加的なHTMLをWebページに置かせる、という方式だ。“ほかにも、いろんなサイトが独自の方式でディープリンクの拡大をねらっているが、モバイルアプリ上のそれは、やり方が統一・標準化されてもよいのではないか。この際、アプリ間に妙な格差ができないためにも”。

デベロッパコミュニティの取り組みに任せずにQuixeyという一企業が乗り出してきた理由についてKaganは、これまで誰も取り組まなかったし、放置されていた時間がもはや長すぎる、と言った。

“うちのCTOのLiron Shapiraと一緒に3年あまり前にQuixeyを始めたとき、すでにAppURLのようなコンセプトが二人の間で話題になっていた。‘そういうものがあればいいのにね’と二人で言っていた”。Kaganはそう説明するが、その実現のために動き出すことはなかった。そのうちできる、と考えていたからだ。“うちがやらなきゃ、ほかの誰もしない、とは当時は考えなかった”。

CelllogicのDeeplink.meの場合がそうだったように、AppURLの発想も、ほかの仕事がきっかけで生まれた。それは、同社のアプリ検索だ。今ではパートナーのAsk.comやMicrosoft、Sprint、NokiaなどがQuixeyをもとにそれぞれ独自のアプリ検索を提供しているが、Deeplink.meの場合と違ってQuixeyは、AppURLを自社のビジネスにする気はなかった。

“ディープリンクはモバイルアプリのエコシステム全体にとって重要だ。私企業が保有して収益源とすべきものではない”、とKaganは言う。そこでQuixeyは、AppURLがやっていることを一般公開して、デベロッパたちから今後寄せられるモアベターなアイデアに期待することにした。そうすれば、コミュニティの全員が同意する標準規格が出来上がるだろう。

そのやり方

AppURLのやり方は、三段階から成る:

1)アプリのデベロッパは自分のアプリ用のURL形式を選ぶ。

2)アプリがURLを扱う部分を書く。

3)appurl.jsonファイルをパブリッシュする(機械可読なドキュメンテーションで、アプリからHTTP Webへの接続方式を記述)。

それによって、システムがディープリンクを有効にし、検索エンジンがアプリ内リンクをクロールできるようになる。アプリ内にあるURLへのリクエストを検索エンジンからできたり、そこからの情報をインデクシングしたりする。(したがって、AppURLがスタンダートとして広く採用されれば、アプリ検索をメインのビジネスとするQuixeyにとっても、より良い検索ができることになる。)

【後略】
—-以下、リダイレクトの方法など—-

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


お客さんの目の前で臨機応変なセールストークを演出できる営業マンの秘密兵器Kraams

[筆者: Eliza Brooke]

KraamsというiPadアプリは、いつもお客さんと面談でセールストークをしなければならない営業の人にとって、便利なツールだ。今日ローンチしたこのアプリのキモは、目の前のお客さん(~見込み客)にプレゼンをやっているときに、その途中で、いろんな話の転変に合わせてプレゼンのストーリーを自由自在に変えられることだ。しかも、途中でプレゼンの方向性を完全に変えてしまうこともできるから、Aが売れなきゃBという多面的なスタイルの営業も可能だ。

ポーランドで広告業界に長年いた人たちが2年前に作ったこのアプリは、顧客の信頼を勝ち取るには相手に合わせたピッチ(pitch, 売り込みトーク)しかない、という信念に基づいている。このアプリでは、製品などの写真や画像を収めたカードが複数枚あり、それを現場の営業はお客さんの反応を敏感に感じ取りながら、各瞬間にもっとも適切なカードを見せていく。関連カードのグループ化もできる。前に見せたカードをスワイプしながらその下の新しいカードを「ではこんなのもございますが」と見せていくこともできる(順序の決まっているプレゼンではそれは不可能)。いろんな反応を示し、いろんな意見を言うお客さんの数が、それほど多くないときには、このアプリの最大の特長である“即席対応型の提示”が効果的に使える。

PowerPointやKeynoteも一応はKraamsの競合製品だが、このような個別顧客対応のできるセールスアプリShowpadStoryDeskが、むしろ近い敵だ。協同ファウンダのAdam Smilowskiによると、でもほかの製品は大企業向けで、営業過程の全体をカバーするが、より簡便なKraamsは中小企業や個人企業に向いている。

同社はまだ自己資金だけだが、ビジネスモデルはフリーミアムだ。無料バージョンでは、ワンセットのカード集を1インスタンスのKraamsの上で使えるだけだ。カードの枚数にも制限がある。優良版では、それらの制限がなく、また営業チームがカードのライブラリを共有することができる。だから、小企業だけでなく、大企業でも十分に利用できる。

Smilowskiは、こういうフリーカード方式をeコマースのプラットホームにすることも考えている。各カードに製品の写真や説明、ショップのリンクなどがあれば、消費者は複数のサイトを訪ねて買いまわりをしなくてもすむ。消費者はお気に入りのショップに会員登録しておくだけで、あとはいろんな新商品のカードが随時送られてくる。

ネットショッピングを、今のような個々の“店主体”のあり方から、各消費者の関心や欲求主体にがらっと180度変えていく。Kraamsはこのeコマース大革命の契機になるはずだ、と彼は言う。

でっかい構想だが、Kraamsは営業ツールで既存製品に勝つことが第一の関門だ。eコマースの大革命は、その次の段階だろう。まず、世界中の営業マンに気に入られることを、目指してもらいたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


一般ユーザーもガレージをVR空間に変えて飛んだり走ったりできる―Atlas Rift 3Dゴーグル用のiPhoneアプリ、Kickstarterで予約受け付け中

以前われわれは没入型VRゲーム用ゴーグル、Oculus Rift〔日本でも発売へ〕のデベロッパー向けバージョンを紹介した。

開発元のProtagonistの消費者向け低価格VRゲーム・システムの概要はこうだ。まずある程度広い場所が必要だ。楽にピンポンができるくらい居間が広ければそれでもよいが、まあガレージのほうがいいだろう。バスケット・コートや空き倉庫ならもっとよい。次に専用の位置マーカーを配置する。ファイルをダウンロードすればプリントアウトできるが、Protagonistではビニール製で床に吸い付くマーカーを提供する予定だ。ユーザーはOculus Rift VRゴーグルを頭に付け、 iPhoneを取り付けたAtlasチェスト・マウントを胸に装着する。Razer Hydra照準器を装着した銃や剣を携えてゲーム開始だ。

OculusゴーグルとAtlasのiPhoneアプリを起動すると、そこはもう未来の世界だ。特許出願中のAtlasの位置認識システムが床のマーカーを読み取り、iPhoneの加速度計とジャイロスコープの情報と照合し、ゴーグルに拡張現実を3Dでレンダリングする。ユーザーが一歩前に出るとゲーム中のアバターも一歩前に出る。後ろを向けば後ろを向き、ジャンプすれば飛び上がる。ジムでダンベルを振り回す代わりにエイリアンやドラゴンと戦うのが未来の有酸素運動になるかもしれない。

Atlas ProtagonistのファウンダーAaron Rasmussenは小さいときからスタートレックのホロデッキに憧れていたのだという。RasmussenがSFのガジェットを実際に作ってしまった経験はこれが始めてではない。大学時代にBBガンとビデオカメラを組み合わせ、映像認識ソフトウェアを開発してサバイバルゲームの陣地を自動で防衛するシステムを作り上げたことがある。「すると軍の関係者が寮の部屋にやって来た。そんなことは映画の中だけの話だと思っていたから驚いた」とRasmussenは言う。それ以後、さまざまなロボット・システムの開発を続けてUSMechatronics社を創立して売却した。最近はゴースト探知機を開発している(残念ながらまだ1回も探知に成功していない)。

現実没入型のVRシステムはかなり以前から実用化されているが、これまでは軍隊や航空会社などにおける巨額の費用がかかるシステムだった。ユーザーの動作に遅れなしに作動するヘッドマウント・ディスプレイは最低でも5万ドルした。Rasmussenまずこの問題に取り組み、消費者向け価格帯のOculus Riftの開発に成功した。AtlasはVirtuix Omni VRのようにトレッドミル歩行器の上を歩くだけではない。 走ったり飛んだり振り向いたり伏せたり自由にできる。

現在RasmussenはAtlasのただ1人の常勤社員だが、キックスターターで12万5000ドルの資金が首尾よく調達できれば常勤社員を増やしてソフトの改良に当たらせるという。

Atlasのシステムは将来、現在のゲーム・コンソールに並ぶような独自のゲーム・ジャンルになるはず」とRasmussenは自信を見せる。

Kickstarterのプロジェクトはこちら。今回募集しているのはiPhoneアプリとiPhoneを胸に固定するチェストマウントおよび付属品だ。

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居間の大画面に動画をストリーミングできるGoogle Chromecast―試用してみたが、圧倒的にオススメだ

「十分に進歩したテクノロジーは魔法と見分けがつかない」というアーサー・C・クラークの名言を思い出した。

GoogleのChromecastの使い方はこの上なんく簡単だ。テレビのHDMI端子に挿しこむだけでよい。すると手持ちの各種スマートフォン、タブレット、パソコンからビデオや音楽をストリーミング再生できる。Chromecastには専用リモコンはない。何であれストリーミングできるデバイスならすべてリモコンとしても利用できる。Chromecastには独自のユーザー・インタフェースさえない。ユーザー・インタフェースもストリーミングを開始したデバイスに任されている。ChromecastはテレビをWiFi経由でクラウドのコンテンツに接続させるポータルに過ぎない。

驚きが詰まった小さなデバイス:

これほどいろいろな意味で驚かされたデバイスは最近記憶にない。

値段が驚きだ。わずか35ドルである。冗談だろう? Googleによれば、これでも赤字販売ではないという。 WiFiチップ、CPU、2GBのフラッシュメモリ、RAM、HDMIライセンス料、組立て、包装、送料等々を支払ってもまだ利益が出るのだそうだ。もちろん利益といっての4セントかそこらだろうが、ともかく35ドルでも赤字ではないそうだ。

設定? HDMI端子に挿す。あとはパソコン、スマートフォンのChromecastアプリからWiFiに接続させるだけ。 以上で終了。これも驚きのシンプルさだ。

アプリがサポートするコンテンツの幅も驚くほど広い。YouTubeやNetflixがすでにサポートされている。しかもいちいち個別のアプリを起動したり、設定したりする必要がない。スマートフォンでYouTubeを訪問するとすでにChromecastボタンが表示されているので、押すだけだ。

Chromecastの発表自体、なかなか驚きの演出だった。Googleは発表のまさにその瞬間までほぼ完全にChromecastの秘密を守ることに成功した。Googleの開発チームに加えてNetflix、Pandora、OEMメーカーなど数多くのサードパーティが加わっているのに見事な情報管理だ。

もちろんChromecastはまだ完全な製品ではない。しかしほとんどは容易に修正可能だろう。それに35ドルでは機能に多少の限定があっても強い批判の対象にはなるまい。

良い点、悪い点:

ストリーミングの画質は良い。少なくともXbox 360やApple TVに劣ることはない。Chromecastに最適化されているNetflix、Youtube、GooglePlayのコンテンツについては非常に良い。再生、停止などはストリーミングを開始したデバイスだけでなくChromecastアプリをインストールしたあらゆるデバイスから自由にできる。

ただし、パソコンのChromeブラウザにChromecastエクステンションをインストールしてHuluやHBOGOのようなChromecastに最適化されていないチャンネルを再生すると画質はかなり落ちる。これはYoutubeなどの場合、サイト側でChromecast向けに直接ストリーミングを行うのに対して、Huluなどの場合、パソコンでChromecast向けにエンコードし直してストリーミングを行わねばならないためだ。パソコンが間に入るため、その能力によって画質に大きな差が出ることなる。

Chromeエクステンションの話が出たついでに紹介しておくと、 パソコンにローカルに保存されたコンテンツをこのエクステンションを通じてChromecastにストリーミングすることもできる。AVI、MOV、MKVなどのフォーマットを試してみたがうまくいった(ただし2012年のMac Book Airと802.11nではかなりフレームレートが落ちた)。

さらに改善されるはず:

AppleTV、正確にいえばAppleTVのAirPlayストリーミング機能と比較してChromecastの最大のセールスポイントはクロスプラットフォームの互換性だ。AirPlayが基本的にiOS、Mac、WindowsのiTunesに限定されるのに対してChromecastアプリはiOS、Android、Mac、Windowsのすべてで作動する。いまのところChromecastのCastプロトコルはAirPlayほどサードパーティのメーカーに広まっていない(なにしろ今登場したばかりだ)が、状況はすぐに変わるだろう。スマートテレビへの内蔵、スピーカーその他のガジェットのサポートなどが近く実現しそうだ。そうなればAirPlayの有力なライバルとなる。

結論:

これほど自信をもって推薦できるデバイスも珍しい。多少でも興味を持ったらともかく買ってみるようお勧めする。35ドル以上の価値があることは保証する。またその機能は近いうちに大きく改良、拡張されるはずだ。多少のバグもすぐに修正されるだろう。

[情報開示:GoogleはChomecastを1台評価用に貸してくれた。この記事を書き終わったら返却しなければならない。大いに気に入ったので私は1台注文ずみだ。]

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Android 4.3に隠し機能を発見。アプリケーション毎に細かなパーミッション設定が可能

大方の予想通り、Googleは水曜日に行われたイベントにて、AndroidのチーフであるSundar PichaiよりAndroid 4.3の発表を行った。カメラインタフェースの改善、Bluetooth Low Energyのサポート、アニメーションの円滑化などのパフォーマンス改善、制限付きマルチユーザーアカウントの導入などが行われた。ただ、そうしたものがアップデートの全てではなかった。Googleは公にしていなかったが、Android Policeが隠し機能をスクープした。その隠し機能とは、アプリケーション毎に特定パーミッションをオン・オフする設定機能だ。

この機能はApp Opsと呼ばれる。アプリケーション毎に、位置情報や通知機能の利用といったパーミッション設定を細かく行うことができるようになっている。Android Policeでも報じているように、このApp Opsのフロントエンドとして利用できるアプリケーションも既にGoogle Playに登録されている(Android 4.3が必要となる)。

App Opsの目的は、Android利用者に、アプリケーション毎のパーミッション設定を柔軟に行なってもらえるようにすることだ。バッテリーの浪費をやめさせたり、あるいは絶え間ない通知をオフにするような機能を提供する。App Opsにわかりやすいインタフェースを与えるなら、セキュリティないしプライバシーの面から言っても非常に便利なものとなるに違いない。利用者は細かなところまで意識しつつ、細かくセキュリティ設定を行うことができるようになるのだ。

インストールするのを躊躇していたようなアプリケーションについても、利用者のこだわりに応じて設定することができるようになれば、インストールしてみようと考えるようになるかもしれない。そうなれば開発者にとっても良い話となり得る。

但し、Android Policeの言うように、App Opsは確かに目的に応じた動作はするものの、まだ完璧というわけにはいかないようだ。たとえばFacebookアプリケーションを対象にテストしてみると、アプリケーションが特定の動作をした後にのみ、当該動作を許可するかどうかが表示されるようになるらしい。こうした混乱要素があるがゆえに、GoogleはこのApp Ops機能を公式にアナウンスしていないのだろう。機能をいつ頃までにチューニングして正式リリースする予定なのかについて、Googleに問い合わせているところだ。新しいことがわかったらぜひお伝えしようと思っている。

尚、利用者側から見ると、アプリケーションの一部機能が動作しないのが、設定をいじったからなのかどうかがわかりにくいという面もあるだろう。同様の問題は、通知トレイ内での設定が、着信音をならすかどうかなどのメイン設定を上書きしてしまう機種があることで既に顕在化している。アプリケーション毎の設定ができるようになれば、利用者側の混乱はきっと大きくなることだろう。Android Policeは、App Opsの設定によってアプリケーションの正常動作が妨げられている際には、システムレベルで通知できるようにすべきであるとしている。但し、パーミッションを厳しく設定すれば、そうした通知が溢れ出すことも想定される。するとせっかく通知機能を導入しても、利用者がオフにしてしまうということになるかもしれない。

あるいはこのApp Opsというのは、そもそも一般利用者に公開するために導入したものではなく、とりあえず制限付きマルチユーザーアカウントを導入するためのものとして作成されたものなのかもしれない。

モバイルプラットフォームでのマルウェアは、Android環境上に蔓延しているという話もある。Androidのセキュリティ機能に対する不安も広がりつつあり、GoogleとしてはApp Opsのような機能を導入しなければならない状況にあるとも言える。App Opsのようなものがあれば、勝手に音声通話を利用されたり、SMSマルウェアをインストールされてしまったりということが減るものと思われる。もし完全には防げないにしても、どのアプリケーションがあやしげな動作をしているのかを確認する手段ともなり得ると思われる。

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(翻訳:Maeda, H)