Apple TVにAmazonビデオがやってくる(Recode報道)

今日午前(米国時間5/5)のRecodeの記事によると、AppleとAmazonは、AmazonビデオアプリをApple TVに載せることで合意した。アプリは2017年第3四半期に公開予定で、Amazonビデオの購読者はApple TVでAirPlayを使う必要がなくなり簡単にコンテンツを見られるようになる。

AmazonとAppleは長年対立を続けている。どちらも自社のハードウェアとサービスを通じて、ビデオコンテンツの鑑賞や購入をしてほしいからだ。かねてからAmazonは、インターネット小売業トップの地位を利してきた。たとえば2015年秋には同社サイトでのApple TVとGoogleのChromecastの販売を禁止した。代わりにFire TVを薦めようという狙いだ。

一方でAmazonビデオのアプリはApple TVプラットフォームに載っていない ―― 開発は進められている。Apple TVがAmazon.comから排除された直後、あるAmazon利用者がフィードバックを送ったところカスタマーサービスから、Amazonの開発チームがApple TVアプリを開発中というメールが送られてきたという。

しかし、両社はビジネス条件で合意に達しなかったとBezosは説明している。昨年のCodeカンファレンスで彼は、AmazonビデオをApple TVに載せたいとは思っているが、条件が「受け入れ可能」である場合に限る、と明言していた。

AmazonビデオアプリがApple TVにないことは、2社間の抱える数々の問題の一つにすぎない。残念なことに両社の様々な不一致は、多くの消費者がAppleとAmazon両方の機器やサービスを使っている今、それぞれのユーザーに影響を与えている。たとえば、現在iOSにあるAmazonビデオアプリではビデオの購入やレンタルができず、ユーザーはAmazonのウェブサイトへ行って手続きしなくてはならない。

もしAppleとAmazonの取引がついに成立するとすれば、おそらくTim CookとJeff Bezosの両CEOという高いレベルで行われるに違いない。どのような契約条件なのか、またAmazon.comでのApple TVの販売や、アプリ内購入といった他の分野にも拡大されるのかは現時点ではわかっていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

レポート:スマートフォンでのアプリケーション利用本数は9本/日、30本/月

App Annieの新しいレポートによれば、スマートフォン利用者は、1年前にくらべてより多くの時間をアプリケーション上で過ごすようになっているようだ。利用するアプリケーション数は、月間30本以上なのだとのこと。インストールしているアプリケーションの3分の1ないし2分の1を使っている計算になるのだそうだ。アプリケーションを利用するのは日々の行動としてすっかり定着しているようで、1日平均でも9本のアプリケーションを利用しているのだとのこと。

アプリケーションの利用が多い国はインド、ブラジル、中国、韓国、アメリカ、フランス、日本、そしてメキシコとなっている(下図参照)。

iPhone利用者は、Android利用者より多くのアプリケーションを利用する傾向もあるようだ。但しゲームについては、Android利用者の方が30%以上多く利用しているのだとのこと。

ところで、ここまでの内容をみて、1日に10本程度のアプリケーションを利用するとは、以前にくらべて多くなったと思う人もいることだろう。 2015年のForrester Researchのレポートによると、アプリケーションストアからダウンロードした「ノンネイティブ」のアプリケーション利用数は5本程度とのことだった(ここでいう「ノンネイティブ」とは、メールやカレンダー、テキストメッセージなどのように、スマートフォンに最初からインストールされていたもの以外のこと)。

ここで注意すべきは、このForresterのレポートからは、プレインストールされているアプリケーションが除外されていることだ。今回のApp Annieのレポートでは、そうしたプレインストールアプリケーションも数に入っている。App Annieのレポートでは、iPhoneではユーティリティ、Androidではツールのジャンルが月間で最も利用されているが、こうしたジャンルで大きな割合を占めるのは、iPhoneではSafari、AndroidではGoogleアプリであるそうだ。

すなわち、App Annieのレポートからプレインストールアプリケーションを除けば、利用アプリケーション数については、かつてのForresterレポートと同様の数値になるというわけだ。

Nielsenのレポートでもいっていたが、すくなくとも今のところは利用するアプリケーション数になんらかのリミットがあるようにも思われる。Nielsenのレポートが出されたのは2015年のことだったが、月間のアプリケーション利用数を26ないし27本としていた。App Annieの最新レポートでは30本程度ということだが、数は大きく変化していないとみることもできる。

こうしたアプリケーション利用本数については「30:10ルール」などという名前も付けられている。すなわち月間利用本数が30本で、1日の利用本数が10本程度になっていることを示すものだ。

ユーティリティやツールについで人気のカテゴリーとしては、ソーシャル・ネットワーク(iOS)、コミュニケーション(Android)、仕事効率化(iOSおよびAndroid)、そしてソーシャル(Android)となっている。デート関連および仕事効率化のアプリケーションが、立ち上げられる頻度が高くなっている。1日あたりの利用回数(セッション数)が4回となっている。

アプリケーションの利用時間は、この2年で伸びている。アメリカにおいては、平均で1日に2時間15分の利用時間となっている。年間でトータルすれば1ヵ月以上の時間をアプリケーション上で過ごす計算になる。韓国、ブラジル、メキシコ、および日本での利用時間はアメリカをさらに上回っている。1日の利用時間が、平均で3時間にも達しているのだ。

ちなみにブラジルおよびメキシコでは、利用時間の半分はソーシャルおよびコミュニケーションジャンルのアプリケーションで締められている。一方で韓国および日本では利用時間の25%がゲームとなっている。

今回の調査によれば、ほとんどの国において利用時間の80%以上はナンバーワン・アプリケーション以外で費やされているとのこと。WhatsAppやFacebookの存在は確かに大きなものではある。しかし新たなアプリケーションで利用時間を獲得することも、まだまだ可能であるようだ。

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(翻訳:Maeda, H

米国有料ケーブルテレビの契約数、史上最悪の激減

MoffettNathansonのレポートによれば、2017年第1四半期にて有料ケーブルテレビの契約数が762,000件も減ったのだとのこと。ちなみに昨年の第1四半期における減少数は141,000件だった。

アナリストのCraig Moffettは「有料テレビの契約者数は過去最悪の減少傾向(-2.4%)を示している」と述べている。2013年からみると、「コードカッター」(cord-cutter:有料テレビの契約をやめた件数)および「コードネバー」(cord-never:有料テレビ契約を行ったことのない視聴者)のひとたちが650万件増加しているのだそうだ。

こうした傾向が示すのはなにか。まずは有料テレビの契約解除(cord cutting)が、一般的な風潮となってきていることを意味する。多くのテレビプログラムがストリーミングで提供されるようになったこともあり、面白い番組を発見して楽しむ、という視聴スタイルも減ってきた。ネットワーク局としては、コンテンツを視聴者に届けるまでのハードルが非常に高くなっているわけだ。NetflixやHuluなどが、見たい番組を見るというスタイルを強調して、有料テレビから視聴者を奪ったという側面もある。スポーツや海外番組などはストリーミングで提供されるのが一般的となり、今後もますますこの傾向が強まると考えられている。

こうした動きの中、もちろんケーブルテレビ会社も手をこまねいているわけではない。また、Huluなどへの契約者流出は一時的なものであるという人もいる。しかしMoffettは、その主張を否定している。

「理由がなんであるにせよ、現在が最悪の時期であると考えるのは甘いように思える。むしろ、ここがスタートだと認識すべきだろう」と、Moffettは述べている

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(翻訳:Maeda, H

Appleがアナリティクスサービスをアップデートしてアプリの発見のされ方を知るための新しい測度を追加

Appleは昨日(米国時間5/3)、iTunes Connect上の、モバイルアプリデベロッパーのためのApp Analyticsサービスをアップデートした。それにより、ユーザーがどうやってアプリを見つけているかに関する情報…App Storeでの閲覧や検索、ほかのアプリやWebサイトから知らされたなど…がより詳しくなった。またキーワードの変更がApp Store上の検索ランキングに与える影響や、検索よりもチャートで上位にランクされた方がベターか、などを理解できるようになった。

App Analyticsが初めて導入されたのは2年前で、今でもあらゆるサイズのデベロッパーに、技術を要しない方法で、重要な情報へのアクセスを与えている。それらは、ユーザーのエンゲージメント、マーケティングキャンペーンの効果、収益化の動向などの情報だ。このサービスは、Apple Developer Programの会員になると無料で利用できる。

このような測度はサードパーティの統合により、もっと詳細に得られることもあるが、AppleのApp Analyticsのアドバンテージはサードパーティでなくファーストパーティーが測定するソリューションであるところにある。つまりデータがAppleとApp Storeから直接来るので、信頼性が高い。

今週行われたアップデートで、次のようなソースタイプが導入された: App Store Browse, App Store Search, App Referrer, Web Referrer。〔AppStoreを閲覧、〃検索、アプリから知った、Webから〃〕

上記のBrowseでデベロッパーが分かるのは、顧客がアプリを見つけた経路がApp StoreのFeaturedからか、Categoriesからか、Top Chartsからか、という情報だ。一方Searchでは、顧客がアプリを検索のクェリ入力で見つけたことが分かる。

App Referrerでは、どのマーケティング関係が他より好結果だったかが分かるので、そういう、アプリのダウンロードの多いパブリッシャーを今後選べるようになる。

Web Referrer(以前のTop Websites)では、アプリをiOS上のSafariで見たWebサイト上で見つけた顧客が分かる。

これらの変更はAppleが小さなデベロッパーのニーズに応えるようになった最近の傾向の一環だ。昨年はデベロッパー向けWebサイトを改装して情報やビデオを増やしたし、今年はApp Store上でインディーのデベロッパーを優遇する措置を講じた。また最近では、デベロッパーが顧客のレビューに応答でき、ユーザーがいちいちApp Storeへ行かなくてもアプリ内でApp Storeのランキングができるなど、デベロッパーフレンドリーな機能を展開している。

WWDCでApp Storeの改造が発表されると思われるが、それによってアプリ発見における検索やランキングが果たす役割が変わる前に、これらの測度の展開は行われるだろう。つまりそういう変化の前に、アップデートされたアナリティクスサービスをデベロッパーの手に渡したいのだ。

(画像提供: トップ, Sensor Tower; そのほか, Incipia.co)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、予測をわずかに下回るQ2決算に株価は微減

Appleは第2四半期に小さな壁にぶつかり、ウォール街の期待をわずかに下回った ―― その結果、昨年大きく上昇した株価をわずかに下げた。

同社は売上529億ドル、1株あたり利益2.10ドルを記録した。ウォール街の予測は、それぞれ530億ドルと2.02ドルだった。iPhoneの販売台数は5080万台で、アナリスト予測は5140万台だった。いくつかの指標で目標に達していないが、全体構想にとっては大きなことではない。ただし予想外のつまづきは、果たしてAppleが成長を続けられるのかという議論に波紋を投げかけたと言えるかもしれない。

今日の取引終了時、Appleの株価は過去52週の最高値を記録し、この一年間非常に安定した上昇をみせた。これは、主力のiPhoneがもはやAppleの株価を押し上げる推進力ではなくなる、という大きな懸念がある中での出来事だ。代わりに、ほかの製品群(特にサービス部門)が安定成長の兆候を見せ始めている。つまりAppleの天井は、四半期毎のiPhone売上新記録達成だけに頼っていた時よりも高くなっている可能性がある。

驚くに当たらないが、Appleのサービス売上は再び成長した。Appleはサービス事業で70億ドルを稼ぎ、昨年同期の60億ドルから上昇した。これはiPhoneほどの推進力ではないものの、順調な伸びだ。売上の減少を食い止めているこうした傾向は、結果よりも重要かもしれない。

実際、下に貼った昨年のグラフを見ると、Appleの株価は50%以上上がっている。

前の四半期に、Appleは予想以上のサービス売上を記録してウォール街を驚かせた。同社幹部はこれだけで今年のFortune 100企業並みの規模だと再三口にした。そしてこれが成長エンジンiPhoneの停滞を補完した。この一見健全な収入源の多様化のおかげで、Appleは下降に向かう(少なくとも上限に達した)と見られていた収益を再び成長させることができた。

大きなホリデーシーズンが終わったあとで、製品への欲求は低い時期だ。しかし、第2四半期のAppleのハードウェア売上がiPhone、iPadともに下がっている今、売り上げの多様性は益々重要になってくる。Macはある程度強さを見せているが、新しい何かが成長するのを見せることは重要だ。

すべてがAppleの株価は上がり続けることを意味し、それはいくつの理由により決定的に重要だ。例えば今後も人材を集め続けなくてはならず、株価が値上がりする期待は雇用のインセンティブになる。アクティビスト投資家を排除するためでもある。Appleの会社規模では可能性は低いものの、Carl Icahnのようなアクティビストが会社を追求した前例はある。

もちろんAppleの株価が1%下がるだけで(決算報告後に実際起きた)、会社の時価総額(現在7500億ドル)数十億ドルが数分間で消滅する。しかし、改めて上のグラフを見ると、Appleが収益源を多様化しただけでなく、ストーリーをウォール街に売り込む術も会得し始めたことがよくわかる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bluetoothデバイスのスマート化を狙うTempow

フランス発スタートアップであるTempowが、Bluetoothスピーカーをより便利に活用する仕組みを開発した。複数のBluetooth機器を同時に使うための、新しいBluetoothプロトコルを実現したのだ。

Bluetoothスピーカーは、プレゼントとしても人気で、コンシューマーエレクトロニクス製品の中でも人気のプロダクトとなっている。複数のBluetoothスピーカーやヘッドフォンを使っている人も多い。ケーブルがいらない点で非常に便利なのだが、同時には1台としか繋げられないという点が不満の種だった。

WiFiを使ったり、Spotify Connectのように独自プロトコルを使って、この不便さを解消しようとするメーカーないしプロダクトも出てきている。Sonosなども、音楽を複数のスピーカーで同時に鳴らせることを売りのひとつとしている。しかし既に手に入れているBluetoothスピーカーを有効に活用するということができなかった。

Tempowが注目したのはその点だ。スマートフォンのBluetoothドライバーを改造することで、同時に複数のBluetoothデバイスを利用することができるようになるのだ。従来のBluetoothチップセットないしBluetooth機器に対応している。

ハードウェアよりの部分における改造を必要とするため、対応しているのはAndroidデバイスのみとなってはいる。ちなみにAppleは独自のBluetoothチップセットをAirPodで採用しており、他のデバイスもこの方向に進化していくものと考えられる。

Tempowを導入したスマートデバイスとBluetooth機器をペアリングすると、1台1台別々にアクティベートすることができる。左右のスピーカーの音源・音量を別々に設定することもできる。Bluetoothスピーカーが、Sonosと同様の機能を持つようになるということになる。

Tempowは、スマートフォンメーカーにこの技術を販売したい考えだ。現在、いろいろな企業とライセンス契約についての話を進めているところなのだとのこと。

こうした機能を持つチップセット開発を行なっている企業は他にもある。たとえばSamsungのGalaxy S8も、2つのBluetoothデバイスで同時に音楽を再生することができる。これはTempowの技術とは異なるアプローチにより実現したものだ。

こうした世の中の動きをみるに、Tempowの目の付け所は時流に乗ったものということができそうだ。スマートフォンメーカーとのライセンス契約を結ぶことができるのかどうかに注目しておきたい。個人的にはスマートフォンメーカーにとってもメリットのある話のように見える。

ちなみにTempowでは、Bluetooth技術に関わる研究開発を、他にも広く行なっているところなのだそうだ。デジタルライフの中心にスマートフォンが位置する中、Bluetooth技術がますます重要なポジションを占めることになるはずだと考えているわけだ。

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(翻訳:Maeda, H

Ballzに楽しくハマって苦戦中

私はほどほどの時間をiPhoneゲームに費やしているが、なかには私の心と生活を鷲掴みにするものも僅かながら出て来る。Ballzのように。

Ketchappの作ったBallzは呆れるほどシンプルだ。古いゲームのPong(卓球ゲーム)と、Threesを組み合わせたようなものと言えば良いだろうか。

ゲームを始めると、画面の1番下にボール(Ballz)が1つ現れ、同時にいくつかのブロックも現れる。ブロックのそれぞれには数字が書かれていて、画面の上の方に散らばっている。ボールを指で引っ張って離し、お望みの角度で放つと、ボールはブロックに当たって最後にはそれらを打ち砕いて行く。

ブロック上の数字は、ブロックが消えるまでにボールがヒットする必要のある回数を示している。

各ターン毎に画面を降りてくるブロックの間には、小さな白い丸が散りばめられている。あなたのBallzがこの白い丸をヒットすると、使えるボールが1つ増える。

ブロックが画面を降りてくるにつれ、その上の数字は大きくなる。ブロックを粉砕しながら、ゲームのペースに合わせて新しいBallzを獲得するのがユーザーのミッションだ。

Ballzについて私がとても興味をそそられる点は、第2ラウンドでも第157ラウンドと同じくらい難しいということだ。そしてもし間に合わずに、画面が大きな数字のブロックで埋まってしまったとしても、簡単に画面をクリアして最初からやり直すことができる。

さて今日は(米国時間の)土曜日だ。あなたがまだ気がついていない場合に備えて、私はこのApp Storeのヒットゲームをあなたの視界に置くことにした。そしてもしあなたが私のハイスコア158を上回ったら、Twitterでスクリーンショットと共にアドバイスを添えて私にメンションを投げて欲しい(私は完全に手詰まりになった!)

BallzはiOSAndroidで利用できる。

では良い週末を!。

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(翻訳:Sako)

AppleがApple Payにピアツーピア決済(個人間支払い)の機能を持たせるかもしれない

この噂は数年前からあるが、でも2017年は、ピアツーピアのApple Payの年かもしれない。Recodeの最新の記事によると、Appleが今年後半にローンチするApple Payの新しい機能により、人から人への送金ができるようになるようだ。

アメリカなどでiPhoneを持ってる人ならApple Payを使ったことがあると思うが、それはもっぱら、オンラインで小売店に支払う手段だった。同社は、ピアツーピア決済という大きくておいしい市場を逃(のが)していた。VenmoやSquare Cashの成功は、それを証明している。

このサービスは、二つのiPhone間で使える。Recodeの記事は使い方を書いていないが、たぶんiMessageを使うのではないだろうか。

さらに、Apple Payのウォレットからの支払いにVisaのプリペイドカードを使えるようになるようだ。誰かがあなたにApple Payでお金を送ったら、その額をカードで使える。つまり、銀行口座から引き出して数日待つ、という手間が要らない。

そして競合他社がそうであるように、Appleもこのサービスには課金しないだろう。それはApple Payを宣伝する方法であり、しかもiPhoneにカードを加えられるようになるのだ。

噂では、Apple Payの利用は思ったほど伸びていない。この機能がiOS 11に載り、6月のWWDCで発表されるか、見守ろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Instagram、成長速度を上げてMAU7億人を突破

Instagramが、2年間で利用者を倍増させ、月間アクティブユーザー数7億を達成した。「ストーリー」やウェブからのサインアップ機能、加えてローエンドのAndroidスマートフォンでも動作する汎用性などが人気を支えているのだろう。また、成長を続けているだけでなく、成長速度もアップしている。アクティブユーザー数が6億を超えたのは12月のことだった。それから4ヵ月で7億を突破しているわけだが、5億から6億に増えるには6ヵ月を要していた。

アクティブユーザー数が1億人増えるのに要した期間をまとめておこう。

  • 2010年6月、サービス開始
  • 2013年2月26日に1億人突破(28ヵ月)
  • 2014年3月25日に2億人突破(13ヵ月)
  • 2014年12月10日に3億人突破(9ヵ月)
  • 2015年9月22日に4億人達成(9ヵ月)
  • 2016年6月21日に5億人を突破(9ヵ月)
  • 2016年12月15日に6億人を突破(6ヵ月)
  • 2017年4月26日に7億人を突破(4ヵ月)

参考までに記しておくと、Instagramのアクティブユーザー数はTwitterの2倍以上となっている。アクティブユーザー数12億を超えるFacebook傘下のWhatsAppやMessenger、および18億のFacebook本体とならんで、「ビリオンクラブ」の一員となる日も近づいているようにみえる。

SnapchatクローンのInstagram Stories(ストーリー)を導入したことが成長に寄与したのかという質問をうけ、スポークスパーソンは「継続して利用する人が増え、さらに多くの人が利用するようになっている」と述べている。Instagram Storiesのデイリーアクティブユーザーは2億人を超え、本家ともいえるSnapchatが前回アナウンスした1億6100万を上回っている。消滅型メッセージと通常のメッセージングをあわせたDirect(こちらもSnapchatが先にサービスを提供し始めた機能だ)も、月間利用者数が3億7500万人となっている。

Instagramの成長は、Snapchatの成長を横取りする形で成し遂げたものともいえる。InstagramがSnapchatのクローン機能であるStoriesを8月にリリースして以来、Snapchatの成長が82%低下しているのだ。Snapchatは最初の収益報告を来月に控えており、関係者の注目を集めているところでもある。

Snapchatが海外市場ないし広告にさほど注力していないように見える中、Instagramは全世界規模での成長を目指している。「Instagramは途上国市場も重要視しています」とはスポークスパーソンの言葉だ。「アメリカが最大規模の市場ではありますが、ブラジルも長らく第二位の規模として存在感を示してきました(4500万ユーザー)。英国や日本が大きな市場であることに間違いはないのですが、インドネシア、インド、トルコなども大きなプレゼンスを示しています」とのこと。現在のところ、Instagram利用者の80%は、アメリカ国外の利用者であるそうだ。

そうした海外市場を見据えて、Instagramはデータ量の低減などにも気を使っている。Android版にはオフラインモードもあるし、データ量低減のために、モバイルウェブでの利用にも力を入れているのだとのことだ。

「成長を続けているのには、さまざまな理由があります。人とのつながりを便利に保ちやすいという要素もそのひとつでしょう」と、スポークスパーソンは語っている。「サインアップの手間もできる限り少なくして、簡単に使い始められるようにも心配っています」。

利用者数の拡大は、当然ながら広告業界からの注目を集めることにも繋がる。以前にも報じた通り、広告主数は100万を突破している。広告主にさまざまなオプションを提供できるようになったことで、9月の50万から倍増している。

ソーシャル・ネットワークの人気が6年半の長きにわたって続くのはなかなか珍しいことだ。Facebookですら6年半も経つ頃には人気に陰りが見えることもあった。新たな魅力を加えつつも、そもそもの立ち位置を見失わず、Instagramは成長を続けているというわけだ。

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(翻訳:Maeda, H

Twitter、待望の収益予想越えで株価が10%急騰

今日午前Twitterは、予想外かつ待望の明るい四半期決算を報告した ― そして、ようやく株価が上昇した。

これは今後に向けて重要だ。なぜなら同社はウォール街に対して、独立を守りながら人材を呼び込めることを示す必要があるからだ。これまで再三見てきたように、Twitterの決算報告には株式に基づく報酬の膨大な出費が記載されている ― ただし今期は昨年同時期よりも減っている。株価は過去3か月にわたる下落のあと時間外取引で最大12%上昇した。Twitterにとって最後の「明るい話題」と言えば、買収のうわさが浮上したときといったよいだろう。そして話が立ち消えた後、Twitterの株価は現実に戻った。

Twitterの収益は今も下落しているが、落ちる速さは投資家たちの予想よりもゆっくりだった。さらに、評論家の予想よりも多くの新規ユーザーを獲得した。ユーザー成長の鈍化は同社にとって永遠の問題だ。最近サービス内容を変更したり嫌がらせ行為を抑制することで新規ユーザーにとっての魅力を高める努力をしてきたと同社は決算報告書で言っている。それが直接ユーザー成長につながっているのかどうかは定かでないが、正しい方向への一歩ではある。

Twitterは物言う投資家らに干渉させないことが課題のひとつだ。彼らは株価が下がり続けているTwitterを安易なターゲットだと思っているかもしれない。CEO Jack Dorseyは、今後もSquareとTwitterの両方を経営していくと語った。もし事業の不調が続けば、そのことがウォール街の不満を引き起こし、投資家が上層部の変更を要求するきっかけになるかもしれない。

SnapのIPO成功を受け、Twitterはさらに厳しい監視の目に曝される可能性が高い。ビジネスは依然として低調だが、第一四半期のサプライズは、会社にとって決定的に重要な時期にやってきた。Facebookは前進を続け、Snapは膨張するコストの懸念をよそに巨大なユーザー基盤を誇っている。Twitterが広告主だけでなくウォール街に対しても優位にたつためには、こうしたヒットを続けていく必要がある。

Twitterの予測を上回る第1四半期決算の詳細はこちら

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、外部リンクを開く前に関連記事とファクトチェックを表示(テスト中)

Facebookはユーザーに、記事を読む前にまずその見出しが真実なのかをよく考え、その話題のついての別の視点も見て欲しいと考えている。偽ニュース対策の次のステップとして、今日からFacebookは、通常は外部リンクからニュースフィードに戻った時に表示される「関連記事」ウィジェットの新しいバージョンのテストを開始する。さらにFacebookは、関連記事を表示する際多くの人が話題にしている記事にはサードパーティのファクトチェッカーを併せて表示する。

「これでユーザーは、サードパーティーによるファクトチェックを含め、異なる視点と情報を手に入れやすくなる」とFacebookは言っている。

要するに、ある記事が誇張であったり、偏見が強かったり、まったくのウソかも知れないということを、読んだ後に説得するのではなく、ユーザーにはウソや脚色に洗脳される前に疑いを持ってほしいとFacebookは考えている。この機能は、人々が情報フィルターに囲まれた世界に深入りする前に抜け出すきっかけを与えてくれるかもしれない。

例えば「チョコレートでがんが治る」という無名のブログ記事へのリンクがあると、クリックする前に関連記事ボックスが表示され、New York Timesや医学専門誌の、チョコレートにはがんのリスクを減らす抗酸化能力はあるが治療はしないという説明が現れる。Snopesなどのファクトチェック機構が元記事のウソを暴いていれば、それも関連記事に出てくる。

Facebookは、これは単なるテストであり有効性が実証されなければ一般公開するとは限らないと言っている。また、Facebookページのニュースフィードへのリーチに大きな変化はないとも指摘している。関連記事欄に広告が入ることはない。

Facebookは、関連記事を2013年にスタートし、記事を読んだ直後に関連する興味のありそうなリンクを表示するようになった。しかし、2016年の米国大統領選挙で偽ニュースを容認したと批判されて以来、 第三者ファクトチェッカー の協力を得て、議論のある記事には警告を付加している。

後にMark Zuckerbergは、人道主義宣言の中で、この問題と戦う一つの方法は人々の視野を広げることだと語った。「さまざまな視点を紹介し、自分の考えが全体でどの位置にあるかを知ることは、効果の高い方法だ。いずれユーザーたちは、どの情報源が幅広い視点を提供してコンテンツをもっと自然なかたちで表示するようにするかを見極めるだろう」。

パブリッシャーによっては、関連記事を通じて著名なライバルが読者を奪うことを喜ばないかもしれない。しかし、Facebookが自ら真実の裁定者になることなく偽ニュースの害と戦うためには、話題について幅広い意見を提示することで、突飛な(かつバイラルな)ものに読む価値があるとは限らないことを人々に理解させるのが最善の方法なのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フィード型アプリなら、このPinterestの機能を皆真似るべし

これはソーシャルアプリに久々に現れた素晴らしい新機能だ。Twitterはこれを真似すべきだし、Instagramもこれをコピーする必要がある。Facebookはきっと既にコピーしている最中だ。

私が話しているのは、Pinterestが2月にテストを開始した「インスタント・アイデア」ボタンについてのことだ。徐々に多くの人たちも使えるようになっているようだ。それをタップするや否や、私はその虜(とりこ)になった。

要するにそれは、エレガントな「このようなものをもっと表示」ボタンなのだが、それはフィードの中に直接展開されるようにデザインされていて、他のタブを生成したりしない。このボタンはPinterestのホーム画面上のすべての画像の上に表示される。そのボタンをタップすると、すぐに半ダースほどの似たコンテンツが直下に展開される。

「Pinterestの新しい『もっと』ボタン」「タップすると関連した投稿が挿入される」「もう一度タップすると更に関連した投稿が挿入される」

例えば、現在フィードにパスタのレシピが表示されているとしよう、あるいは1足の靴、家の装飾、アート&クラフトプロジェクトでも良い。パスタの右下に表示されたサークルボタンをタップするとすぐに、さらに6つのパスタの投稿が同じビューの中にスライドして現れる。もう1度タップすると、さらに6つが挿入されてくる。タップする度に、複数の似たようなコンテンツが追加される。

しかし本当に巧妙な部分はここだ:残りのフィードはまだそのまま読まれるのを待っているのだ。あなたが呼び出した似たようなコンテンツを、スクロールで通り過ぎれば、再びさまざまな投稿が表示される。戻るボタンを押したり、元のタブを選択したり、何らかの設定を取り消したりする必要はないのだ。少しばかり親指でフリックするだけで、元のフィードが戻ってくる。単にパスタのレシピをもっと見たいと思ったからといって、別にずっと麺だけに興味があるわけではない。

その結果、私たちが好んできた、一直線で、無限に続き、アルゴリズムで並べられたフィードのスクロールと同時に、これまでにないレベルの選択と使い易さが実現された。これはICYMI(”In case you missed it.”:見逃した人用まとめ)に続く、パーソナライゼーションの進歩だ。このボタンは、ウサギの穴に迷い込むことなくトピックを掘り下げる、軽量でリアルタイムな1つの方法なのだ。すべてのアプリにこのボタンが必要だ。

もしTwitterの上で、同じリンクやハッシュタグや同じ著者のtweetを、同じようにいくつか簡単に見ることができたらどうだろうと想像して欲しい。そして少しスクロールすれば、元のタイムラインに戻ることができる。Facebookでは、このボタンで同じキーワード、同じ場所またはイベント、または同じ種類のコンテンツ(ビデオやステータス更新)などを引き込むことができるだろう。Instagramでは、同じような色使いの写真や、日没や食事といった内容の類似した写真をさらに表示することができる。

収益化のチャンスもある。まずこのボタンは、エンゲージメントを深め、ブラウジング時間を引き伸ばすことができる。第2に、ユーザーの意図や関心に関するデータを生成することができる。そして最後に、タップされた投稿に関連する広告を、有機的なコンテンツと一緒にフィード内に注入することができる。

私たちは、(TwitterやFacebook、そしてInstagramなどの)フィードアプリをスクロールするために膨大な時間を費やしている。しかし現在、私たちができることは、最終的に同じ傾向のフィードが現れることを期待して、ある種の投稿に「いいね!」をつけること位が関の山だ。しかし、ニュース速報、美しい場所、大きなイベントが目を引くときは、その場ですぐに、似たようなものをもっと召喚できるようになっているべきだ。アプリには「引き下げて更新」(pull-to-refresh)に加えて「タップして挿入」を(tap-to-insert-more)。

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(翻訳:Sako)

Google検索とマップ、自動翻訳でローカルレビューへのアクセスがお手軽に

Googleは本日(米国時間24日)、自動翻訳を実行することで、旅行中にビジネスレビューを読むことを簡単にできるようにすると発表した。つまり、Google検索の結果とGoogleマップに表示されるユーザーレビューが、自分のデバイスで設定した言語に翻訳されるため、自分の言語で読むことができるようになるということだ。このことで、調べたいビジネスや、レストラン、バー、お店、アトラクションなどの、訪問を考えている場所の情報を、他の人のクチコミを通して得やすくなる。

以前は、そうしたレビューを他の翻訳アプリ、例えばGoogle Translateなどに、コピーする必要があり、面倒だった。

この機能は、Googleのますます強力になって来た言語翻訳プラットフォームを活用しているが、このプラットフォームはAI技術の利用により拡張が続いている。たとえば先月には、ロシア語、ヒンディー語、ベトナム語などの、より多くの言語に対してAI支援翻訳が拡張された。これらは、以前からサポートされていた、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、日本語、韓国語、トルコ語に追加されたものだ。

この技術によって、プラットフォームが言語を理解する能力が向上する。つまり人びとが本当に話しているような方法で行い、文の中を部分的に1つずつ翻訳するのではなく、文全体を見るということだ。

Googleは、この新しい翻訳機能が、検索と地図のGoogleプロダクトで利用できるようになること、そして多くのユーザーに対して、翻訳されたレビューを元の言語で書かれたオリジナルレビューと一緒に提供すると発表している。

この機能は、壮大な計画の中では比較的小さなものかもしれないが、この先ユーザーたちはローカルレビューを提供する他のアプリよりも、Google検索を優先して使うようになって行く可能性がある。

この追加はまた、Facebookがそのアプリを旅行コンパニオンアプリに向けて一歩進めたタイミングと同時にやって来たものでもある。Facebookは最近「City Guides」と呼ばれる旅行プランニングセクションを開始していて、そこでFacebookのユーザーたちは、友人たちが訪れた場所や書いたレビューを読むことができる。

この分野におけるGoogleの強みは、ソーシャルネットワーキングからのデータ以上のものを保有していることだ。何年にも渡ってユーザーたちに、レビューの投稿、編集、修正機能を提供して、レビューやレーティング、そして写真のアップロードなどを促し続けてきた。その結果、ビジネス情報にアクセスするための、相当堅牢なプロダクトとはなっていたものの、今回の変更が行われるまでは、旅行時には使いにくいものだった。

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(翻訳:Sako)

App Storeアフィリエイト手数料が7%から2.5%に――Apple、大幅改革を準備か?

AppleはさきほどApp Storeのアフィリエイト・プログラムのメンバーにメールを送り、App Storeから支払われるコミッションが7%から2.5%に減額され、5月1日から実施されると伝えた。64%という大幅な減額だ。この変更はユーザー側には直接関係しないものの、App Storeのエコシステムに大きな影響をもたらす可能性がある。

Appleコミュニティーの多くのサイトがダウンロードによる手数料を得るため、ユニーク・レフェラルIDを得てApp Storeにリンクを張っている。ユーザーがこのリンクを利用してアプリないしアプリ内のアイテムを購入するとAppleはリンクを張ったパートナーに少額の手数料を支払う仕組だ。パートナーがこのインセンティブを得てもデベロッパーは通常どおり売上の70%を得る。

1ドルのアプリがダウンロードされた場合、アフィリエイト料金はどのみち数セントにしかならない。しかし真剣なオーディエンスを持つサイトの場合は結局かなりの金額になる。これについては私自身経験があるのでよく知っている。

2009年にApp Storeがスタートして数ヶ月後、私は友達とiAppstore.eu(ひどい名前だった!)というサイトを立ち上げた。これはアプリのディレクトリで、優秀と思われるアプリを評価して推薦するものだった。独創的なアイディアではなかったが、このサイトはApp Storeのアプリに興味のあるユーザーの時間とお金を節約できるだろうとわれわれは考えた。

当時のiPhoneは遅くて重く、App Storeも始まったばかりだったが、全体として非常にエキサイティングだった。Appleは一夜にしてまったく新しいビジネスを出現させた。当時はInstagramもSnapchatもWhatsAppもUberもなかった。インディーのデベロッパーがいろいろな実験をしていた。アプリの半分くらいはどこかしらが動かなかった。App Storeそのものがごく小さな存在だった。

われわれのウェブサイトには毎月1万5000人くらいの訪問者があった。われわれは最初の数ヶ月でアフィリエイト手数料とページ下部のGoogle広告で数百ユーロを稼いだ。とりたてて言うほどの金額ではないが、夏休みに汗水たらしてバイトをしたくない若者にはありがたい収入だった。実はこれが私がインターネットはビジネスになること発見した最初だった。後年、TechCrunchの記者に応募したのもこれがきっかけだったと思う。

その後すぐに大型のサイトがApp Storeを真剣に取り上げるようになり、同時に有料アプリの価格も急激に下がったためわれわれのサイトはいつとはなしに消えた。App Storeからアフィリエイトを得るというのはあまり有利なビジネスモデルではないし、個人的にいえば、私が早々に退出したのは正解だったと思う。しかし現在でもApp Storeに依存する大小のサイトが数多く存在する。

Appleがアフィリエイト料率を大幅にカットすれば、こういうサイトの書き手は疎外されたと感じ、数も減っていくだろう。しかしこれはAppleがApp Storeに何か大きな改革を準備しており、近々発表される前触れかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

中国当局、ライブストリーミングアプリ問題でAppleを召喚

Appleは、中国におけるiOSアプリの基準を厳格化するよう同国インターネット規制当局から圧力をかけられている。

国営通信社新華社の報道によると、Appleはストリーミングサービス3社 ― toutiao.com、Houshanzhibo.com、juajiao.com ― が「インターネット情報サービスに関連する4種類の規制に違反する」のを容認している疑いで召喚された。当局は、調査の結果これらのサービスにはライブ中継の管理上「重大な抜け穴」があることがわかったと付け加えた。具体的には、アプリはコンテンツ、ユーザー区分、および個人認証の管理に問題があると指摘されているが、どの問題が当局の行動のきっかけになったのかは明らかにされていない。

この一年でライブストリーミングは中国全土に広まった。この現象については本誌でも昨年詳しく紹介した。そして今年になってライブストリーミングは、デートアプリMomoの記録的成長を後押しし、Tencentは大手ストリーミングアプリに3.5億ドルという巨額を投資をした。

しかし本格的に普及するにつれ監視は強まる。中国やロシアのような国では、App Storeがインターネット検閲の新たなフロンティアになっていると批判する向きもある。しかしAppleが当地でビジネスを続けるためには政府の命令に逆らうことはできないのが現実だ。例えばAppleは、中国版iOS App StoreからNew York Timesアプリを削除することを強いられた。また、iTunes MoviesおよびiBooksのサービスは開始後わずか6か月で中止に追いやられた。

今日の問題とは一件関連なさそうだが、AppleはiOS版WeChatアプリで人気のチップ機能を禁止した。Bloombergによると、チップの支払がサードパーティー支払いおよびアプリ内購入システムに関するAppleのポリシーに違反しているとされている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS版Googleマップにもタイムラインがやってきた

Googleはソーシャルネットワークを作ることに関して輝かしい歴史を持たないが、Googleマップのタイムラインは多くのソーシャルサービスの主要部分に驚くほどよく似ている。そして、A地点からB地点へ移動することにほぼ集中しているアプリにとって非常に興味深い付加機能だ。今日からiOSユーザーは、Androidユーザーが2015年から享受してきたこのタイムライン機能を体験できることになった。

タイムラインとは何か?要するにブラウザーの閲覧履歴のようなものだが、実生活の移動に基づいている。Googleはこれを、最後の休暇に行ったあのレストランが素晴らしかったことを思い出したり、ドライクリーニングに出したのが何日だったかを正確に思い出す便利な方法だと考えている。タイムラインはAndroidユーザーとデスクトップにはかなり以前から提供されているが、iOSユーザーは今日初めて触れる機会を得た。そしてGoogleは忠実なiPhoneユーザーを歓迎すべく少しだけ機能を追加した。

新たに加わったのは、タイムラインに何を表示して何を表示させないかを簡単に設定する機能と、自動的にタグ付けされた場所や行動が正しくない時に正確な情報を入力する機能だ。タイムラインの表示も簡単になり、過去に行ったことのある場所をタップするとポップアップする場所カードから表示できる。そこには、最後に訪れた日時が表示される(見ることができるのは本人がログインしている時だけ)。過去30日間の移動履歴のサマリーがメールで送られてくる機能もある。

もちろん自分の行動がどこまでGoogleマップに捕捉されているのか心配になるユーザーがいることは間違いない。位置情報の履歴をGoogleに預けるのが不安な人はいつでも停止できる。機能やサービスと引き換えにプライバシーを提供する永遠の取引はデジタルエイジの夜明け以来続いている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google Earthの最新版が登場。ガイド付きツアーや「発見」機能を強化

情報が既に流れていた通り、Googleが新しいGoogle Earthをリリースした。ご存じない方はいないと思うが、衛星写真や地図、および3Dデータを融合して作った全地球規模のマップとなっている。最新版は現在徐々に提供開始しているところで、ウェブ版およびAndroid版アプリケーションが先行配信されることになっている。2年の開発期間を経て、ガイド付きツアー(guided tour)機能が追加され、ナレッジカードにも対応した。Googleらしく「I’m feeling lucky」ボタンも追加された。意識してもいない魅力的なロケーションを発見するためだ。

Google Earth版のガイド付きツアーはVoyagerという名前だ。「世界中の著名なストーリーテラー、科学者、NPOなどの協力を得て生まれたものです」とアナウンスしている。

たとえばこのVoyagerにはNatural Treasuresというメニューがあるが、これはBBCによるもので、世界中の山やジャングルなどをめぐって、動物たちの生息環境などを見ることができる。タンザニアのGombe National Parkを案内してくれるのはジェーン・グドール(Jane Goodall)で、チンパンジーの研究や保護活動について教えてくれる。セサミストリートによるGirl Muppets Around the Worldと題されたツアーも用意されている。NASAもGoogle Earthに協力しているのだとのこと。

このガイド付きツアーも、360度ビデオ、Google Mapのストリートビュー機能などを統合して作られている。

なお、Google Earth版のI’m Feeling Luckyボタンは、ランダムなターゲットにジャンプするわけではない。探検する価値があると思われる2万カ所のうちから、特定の場所にジャンプさせるようになっているのだ。遠くの街で行われる有名なアトラクションにジャンプすることになるかもしれないし、あるいは不思議な風景を科学的に探索することになるかもしれない。こうしてジャンプする場所ではナレッジカードも使えるようになっていて、より詳細な情報や歴史的背景を教えてくれる。

ただ眺めていても楽しいものだが、あるいは世界のどこかに旅をしてみたいと思って使う人にも良いヒントを与えてくれるのかもしれない。見て楽しむだけでなく、現実的な役に立たせることもできるわけだ。トラベルプランナーのGoogle Tripsや、そのウェブ版であるGoogle Destinations、ないしフライト予約を行うGoogle Flightsなどのサービスと同趣旨のものとして受け取ることもできるかもしれない。

また、2Dと3Dを切替えるためのボタンも新たに加えられた。3D機能を使えば、グランド・キャニオンを好きな角度から眺めたり、あるいは500年の歴史を誇るフランスはロワール渓谷のシャンポール城(Château de Chambord)を眺めることができる。

Google Earthのアップデートは今週中にもGoogle Chrome版ないしAndroid版で利用できるようになる予定だ。iOS版は開発中であるそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

GoogleのペアレンタルコントロールFamily LinkをiPhoneからも使えるようになった

3月にGoogleは、Android機を使っている子どもたちの親が使うペアレンタルコントロール(parental control, 親による管理)のソフトウェアFamily Linkを導入した。ただしそのときは、親と子の両方がAndroidを使ってないと、“管理”はできないのだった。それが今日(米国時間4/14)から変わり、親が子どものデバイスを構成したりモニタするアプリがiOSデバイスにもやってきた。

つまりママやパパがiPhoneを使っていても、Androidを使っている子どもの一回の使用時間や、一日の使用時間の上限、“もう寝なさい時間”、などを管理できる。

今アメリカでは、使われているスマートフォンの42%がiOSだから、これでFamily Linkの可利用範囲が大きく拡大する。

このペアレンタルコントロールのためのプラットホームは、まだテスト中だ。先月Googleがこのソフトウェアを披露したとき、親はまず招待をリクエストしてから、このプログラムに参加するのだ、と説明された。それはアーリーアダプターからのフィードバックで細かい問題を直してから、一般公開に踏み切りたい、という意図だ。

Family Linkは親が、子どものAndroidスマートフォンの使い方に制限を設けるためのソフトウェアだ。たとえばiCloudのFamily Sharingの“Ask”機能のように、ダウンロードするアプリを承認/非承認したり、すでにダウンロードされているアプリをブロックしたりする。

さらに親は、子どもがどのアプリで各週/各月過ごしているか、という統計を見たり、スケジュールを決めて子どものデバイスをリモートでロックできる(デバイスの就寝時刻)。また毎日のスマホ使用時間も設定できる。

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木曜日(米国時間4/13)にリリースされたiOSバージョンは、機能的にはAndroidバージョンとまったく同じだ。というか、単純にAppleのプラットホームへ移植しただけだ。

注意すべき点としては、子どものAndroid機はAndroid 7.0(Nougat)以上であること。ひとつ前の6.0(Marshmallow)のデバイスも、以下の機種ならOKだ(リストはFamily LinkのFAQページにある):

  • Alcatel Dawn

  • Alcatel Fierce 4

  • Alcatel Pixi Unite

  • LG K3

  • LG Stylo 2 Plus

  • LG X Power

  • Samsung Galaxy Luna

  • Samsung Galaxy Tab A

  • Sony Xperia X

そして、まだテスト中のソフトウェアなので、バグに遭遇する可能性もある。

iOS用のFamily LinkはiOS 9以上で使える。AppStoreからのダウンロードは無料だ

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Slackでステータスの設定が可能になった(ミーティング中、休暇中、移動中、etc)

AFK(Away From Keyboard:ちょっとキーボードの前を離れています)、BRB(Be Right Back:すぐに戻ります)、コーヒーミーティング中、などなど。すぐに流れ去って行くコミュニケーションの中で、Slackへの書き込みは、恐らく離席メッセージや現在ステータスといった、「あなたの状況」を人びとに知らせるための第1の場所ではなかっただろう。

そうした目的にあなたが使うのは、おそらくページの最上位に陣取ったり、簡単に検索のできるようなスレッド付き内部コミュニケーションプロダクトだ。これは、企業がより大きくなって、コミュニケーションチャネルがさらに手を付けられなくなって来たときに、特に当てはまる。しかしSlackは、メッセージ(あるいはチャネルで禁止されていないならGIF)ストリームの中で迷子にならないやり方で、素早くメッセージの混乱の中に割り込むことのできる、その種の従業員間のステータス共有手段を、何らかの方法でプロダクトの中に取り込みたいと思っていた。

そしてこれを実現するために、Slackは独自のステータス表示と離席メッセージを追加した。ユーザーは、名前の横にある絵文字の上にマウスを置くことで、相手が何をしているかを知ることができる。例えば歯医者で歯を削っているとか、退社したといったステータスだ。メッセージに応答できない理由(Wi-Fiが使えない飛行機に搭乗中とか、その他の理由)を100文字以内で絵文字と共に追加することもできる。

おそらくこのアップデートでさらに興味深いのは、Slackがこの機能をサードパーティの開発者にも開放して、自動的にステータスを設定可能にしたことだ。Slackのブログ投稿によれば、人事システムのZenefitsを使って休暇申請を行った場合、Zenefitsが自動的に離席メッセージをセットするということだ。これは開発者たちに、シリコンバレーでは徐々にホットなものになって来ているプラットフォームへの、また別の入口を与えることになるが、従来の社内コミュニケーションチャネルにこだわる大企業の実世界では、まだまだ攻め込んで行く余地がある。

Skackは今年の初めに、ある種の会話に対して、Slackをより永続的で情報保存ができる場所にしようと、スレッド付きメッセージを導入した。ステータス更新は、ある意味、それほど風変わりなものではない。ある従業員の現在の状況を静的な表現で同僚たちに伝えるための、コミュニケーションのための半永久的な場所として存在している。Slackはどうやら、メッセージングクライアントではなくて、より内部コミュニケーションのためのホームページになろうとしているようにも見える。それはこの先、既存のプロダクトから離れようと人びとを引き止めるするためには、重要なことになる。

時折プロダクトの更新に及び腰のように見えることもあるSlackは、ここ数週間の間には相当量の機能追加を行ったようだ。今週の初めにはさらに、Slackボットをドロップダウンメニューでもっとインタラクティブにするためのツールを、開発者に対して公開している。

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(翻訳:Sako)

Instagram Storiesのユーザー、2億人に―ARスタンプのコピーで本家Snapchatを抜く

最近のFacebookのモットーは「素早く動いてぶち壊せ」ではなく、「最後に動いて頂いてしまえ」になっているらしい。

Facebook傘下のInstagram Storiesは1日当りアクティブ・ユーザー2億人を達成した。このサービスはSnapchatのクローンだが、今やユーザー数はSnapchatが株式上場の際に明らかにした1億6100万人を大きく上回る。

Instagram Storiesは昨年8月にスタートし、10月には1億人、1月には2億人を記録している。そして今回2億人だから、規模が拡大しても成長は鈍化していない。この間、InstagramはSnapchatのもっとも進歩したテクノロジーを遠慮なくコピーしてiOSとAndroidアプリのアップデートを通じて世界に公開してきた。

ちょうど1年前、SnapchatはAR〔拡張現実〕テクノロジーを用いた3D Stickerを公開した。動画内の対象にテキストを貼り付けると、対象の動きにつれて拡大されたり縮んだりする。これに対抗して、今日(米国時間4/13)、InstagramはPinning〔ピンする〕と呼ばれるクローン機能を追加した。動画中に3Dで自由にスタンプ〔ステッカー〕やテキストを貼り付けられるほかに、タイムラインをスクラブしてビデオの画像を前後に動かし、スタンプなどをピンする位置を正確に決めることができる。ビデオでそのやり方をデモしている。

SnapchatはARスタンプ機能を1年前に公開。Instagramも今日この機能を追加。

Instagramは私の取材に答えて、Pinningは「ビデオにおける標準的なリージョン・トラッキング・テクノロジーを用いている。われわれはユーザーの多くが頻繁にビデオで生活のさまざまな場面を共有していることに気付いた。そこで以前から好評なスタンプ機能をビデオにも拡張しようと考えた。これによってビデオで撮影された場面にさまざまな個性を加えることができるはず」と述べた。

InstagramにはSnapchatのScissorsとほぼ同様の機能もある。昨年12月にInstagramに追加されたこの機能は画像の一部を切り抜いてカスタム・スタンプに利用できるようにするものだ。InstagramのSelfie StickersはStickersのタブからカメラを開きセルフィーを撮り、ぼかしや縁取りを選んで自分の顔を貼り付ければよい。ただし既存の画像からは切り抜きができないで注意。

Instagramはまた地理情報を簡単にペーストできるGeostickers〔ジオステッカー〕のカバー地域を東京、マドリッド、ロンドン、シカゴに拡張した。この機能もSnapchatのコピーだが、先月ニューヨークとジャカルタを対象に公開されていた。 Snapchatと同様、最近利用したスタンプがトレイのトップに表示される。またInstagramがとうとうハンズフリー録画機能をサポートした。録画ボタンを押し続けている必要がなくなった。カウンターに秒数が表示されるのでどの時点でVサインを出せばいいかも判断できるのだろう。

Instagram、カスタム・スタンプ多数を追加

InstagramがSnapchatをコピーするスピードはますます速くなっているようだ。

  • Stories:Snapchatは2013年10月、Instagramは2016年8月(2年10ヶ月後)
  • 位置情報:Snapchatは2014年6月、Instagramは2016年3月(1年9ヶ月後)
  • ARスタンプ:Snapchatは2016年4月、Instagramは2017年4月(1年後)
  • カスタム・スタンプ:Snapchatは2016年12月、Instagramは2017年4月(4ヶ月後)

現在SnapchatにあってInstagramにない大きな機能はアニメ化されて動くマスクだが、MSQRDの買収によりFacebook Messengerはすでにこの機能を備えている。一方、Instagram StoriesはSnapchat全体よりも多くのユーザーを集めていることが明らかになったので大規模なキャンペーンを考えている広告主にとっていっそう魅力的な媒体となったはずだ。

木曜日にInstagramがSnap風の自動的に消えるダイレクト・メッセージ機能をリリースしたとき、Snapの株価はわずかに下がった。今日、Instagram StoriesがSnapを規模で追い越したというニュースが伝えられるとSnapの株価は1.25%下がった。

Snapchatの成長率はInstagram Storiesがスタートしたときに82%ダウンした。上場以後最初の四半期決算の発表を来月に控えるSnapに対して、ユーザーの拡大を取り戻せるかどうかに投資家の注目が集まっている。新しい情報共有プラットフォームとしてSnapchatが生き延びてInstagramとの競争を続けることがでるかどうかは成長率にかかっている。これが低いままだとウォールストリートの懸念は一気に高まるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+