Facebook、Lyftらと提携して危機支援機能を強化

FacebookはCommunity Help(社会支援)の取組み強化の一環として、Lyft、Chase、International Medical Corps、Save the Childerらの企業、団体と協力して、危機に瀕している人たちに食料、輸送、住居などの情報を容易に提供できる手段を提供する。

「われわれの優先課題は、人々の安全を守るためのしくみを作り、危機からの復旧復興に必要な支援を提供することだ」とFacebookの社会的利益プロダクト責任者、Asha Sharmaがブログに書いた。

Lyftなどの企業と組むことで、危機に陥っている人々が、Lyftの無料利用や、非営利団体Direct Reliefの支援物資についての情報を得ることができる。現在ほかに、Chase、Feeding America、International Medical Corps、The California Department of Forestry and Fireなどの組織が参加している。「数週間以内」には、他の企業に関する社会的支援の投稿もできるようにする、とFacebookは言っている。

「Lyftでは、安全で信頼性の高い移動手段を容易に利用できるようにすることに力を入れてきた」とLyftの社会的影響活動の責任者、Mike Massermanが声明で語った。「FacebookのCommunity Helpのしくみを利用して、危機の最中に支援を必要とする人々に輸送手段を提供し、地域社会の復興を支援する」

Facebookが社会的支援プロジェクトを立ち上げたのは昨年2月で、自然災害とビル火災の後に人々の日々の生活を支援することを目標に掲げた。自然災害とビル火災は、安否確認のためのSafety Check機能が発動する可能性のもっとも高い2種類の災害だ。

Safety Checkは2014年に導入され、災害が起きたとき、その地域にいる家族や有人の安否を簡単、迅速に伝えるために作られた。Safety Checkの一機能としてCommunity Help(社会的支援)をスタートして以来、約500件の危機に関して75万回以上の投稿、コメント、メッセージがあった。

community-help

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramがストーリーのスクリーンショット通知機能をテスト中

Instagramは、他の誰かが自分のストーリーのスクリーンショットを撮ったときに、ユーザーに通知する機能をテストしている。テスト対象になっているユーザーたちは、以下のように「次に友人のストーリーのスクリーンショットを撮ったら、友人はそれを知ることができる」と警告を受けている。

インスタのストーリーのスクリーンショットを撮る自由はおしまい    インスタさん警告してくれてありがとう

そしてテストに参加しているユーザーは、誰が自分のストーリーのスクリーンショットを撮ったかを、ストーリー視聴者のリスト上の名前の横にある、カメラシャッターロゴで知ることができる。はっきりさせておくと、誰かがスクリーンショットを撮ったからといって明示的な通知が行われるわけではない。単にストーリー視聴者のリスト上に現れるだけだ。

お知らせ:誰かがストーリーのスクリーンショットを撮った時に知らされる方法

InstagramがTechCrunchに送って来た声明文によれば、彼らはテストの実施を認めた上で、以下のように述べている「私たちはInstagram体験を向上させる方法、そして皆さまにとって重要な人たちと、どのような瞬間でも共有しやすいようにする方法を、いつでもテストしています」。

Instagramは、機能がすべてのユーザーにロールアウトされるかどうかを決定する前に、エンゲージメントに顕著な影響があるかどうかをこのテストを通して確認する筈だ。例えば、作成者に通知せずにスクリーンショットを撮る機能がないと、やがてストーリーを見なくなっていってしまうユーザーもいるだろう。

このテスト以前にInstagramが提供していた、唯一のスクリーンショット通知は、誰かがプライベートダイレクトメッセージのスクリーンショットを撮ったときに限られていた。それ以外は作成者に知らせずに、他者の写真やストーリーのスクリーンショットを撮ることができたのだ。特に、ユーザーは24時間以内であればストーリーを好きなだけ見直すことができ、作成者はある人が何回ストーリーを見たのかを、正確に把握することはできない。

もしロールアウトされれば、この機能はプラットフォームがスクリーンショットをどのように扱うかという点に関して、InstagramはSnapchatと肩を並べることになる。ダイレクトメッセージのスクリーンショットは送信者へ通知されるが、ストーリーのスクリーンショットは視聴者分析タブの名前の一覧の横にマークが現れるだけだ。

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(翻訳:sako)

Twitter、時価総額でSnapを一時追い越す――決算の結果はどちらも好調

すでにいろいろと意外なことが起きている2018年だが、今やTwitterが時価総額でSnapchatを運営するSnapを追い越した。 発表された決算は両社とも好調だったが、Twitterがついに利益を出し始めたことが株価に反映された。

Twitterは四半期決算を発表し、とうとうGAAPベースで利益を出した。これを受けて今朝(米国時間2/8)の株価はロケットのように25%も急上昇した。どちらも苦闘しているソーシャルメディア企業であるもの、 2017年にはSnapの方が時価総額で高く評価されていた。しかしTwitterの時価総額は250億ドル台となり、Snapは240億ドル台にとどまった。僅差には違いないが、それでもTwitterが上回ったのは大きい。

そこでグラフを見てみよう。この1年ほどのTwitterの値動きだ。

こちらはSnap。

Snapも今週、第4四半期の決算を発表したが、十分に好成績だった。これによりSnapの株価も上昇した。そこで最初の疑問に戻る。四半期決算で示された好調な広告売上は今後もFacebookやGoogleと対抗していける内実を備えているのだろうか? これはまだ試されていない。しかしFacebookやGoogleとは異なる独自の特長を備えた広告プロダクトを開発することができるというストーリーが実現することを期待したい。

TwitterとSnapの2社は2017年の暮にはほぼ同サイズだった。Snapは2017年にいささか花々しさに欠けるもののそこそこ成功した新規上場を行い、これを追い風として多数の会社が上場するきっかけを作った。ところが今回の決算発表後、市場が開くとSnapの株価は7%以上ダウンし、Twitterに追い越されてしまった。Twitterの株価は20%(ある時点では25%以上)上昇した。

今日の両社は時価総額で抜きつ抜かれつの競争を続けている。現在のところTwitterが優位だが、明日は(あるいは夕方にも)逆転しているかもしれない。その先となればまったく分からない。ただしこうした日々の値動きは別として、ソーシャルメディア企業のパフォーマンスを長期的に測るものは規模の拡大と広告ビジネスの成長の可能性だというのは間違いない。

〔日本版〕記事にもあるとおり、営業終了時点での時価総額はSnapがわずかに逆転し、Twitterが224.18億ドル、Snapが233.51億ドルとなっている(Google検索とYahoo! Financeでは数字に若干違いがあるがいずれもSnapが上回った)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookは選挙広告に関する市の条例に違反したとシアトルが主張

シアトルの選挙管理委員によると、Facebookは市の条例に違反して、選挙戦のときの広告費の出所を公表しなかった。Reutersの記事は、シアトルの倫理および選挙管理委員会の事務局長Wayne Barnettが、Facebookは昨年の市の選挙の広告支出の情報を明らかにすべきであり、それをしなければ広告の購入一件につき5000ドルの罰金を課せられると述べた、と報じている。

Facebook, TwitterおよびGoogleは上院における証言を要求され、大統領選をロシアが妨害するためにソーシャルメディアをどのように利用したかを明かすよう求められてきた。昨年の秋にFacebookは、同プラットホーム上の政治的広告に関する透明性を高めると約束し、広告費をどこが払ったかユーザーに分かるためのツールなどを用意した。その前にFacebookは、2016年の大統領選に関連した3000あまりの広告が、ロシアと関連のあるバイヤーによって買われた、と認めた。

FacebookのVP Will CastleberryがReutersに語ったところによると、同社は“政治的広告の透明性を強力に支持している。シアトルの選挙管理委員会からの求めに応じて、適切な情報を提供した”、という。しかしBarnettによると、Facebookは市の職員に会って部分的な支出データを彼らに与えたものの、あれでは“公共の義務を満たすレベルにはほど遠い”、という。

Facebookは、選挙戦時の広告支出に関するもっと詳しい情報を提供する、と誓っているが、それをFacebookに強制した自治体はシアトルが初めてかもしれない。問題の核心は、ラジオやテレビやケーブル企業などが政治的広告を扱う場合のやり方、たとえば、どの候補にも平等に放送時間を配分し局の政治委員会は広告支出を公表すべし、といったことを定めている国や地方の法律がすべて、ソーシャルメディアの勃興以前に書かれたものであることにある。その結果、Facebookのようなオンラインのプラットホームに法を適用しようとすると、多くの混乱が生ずるのだ。

本誌TechCrunchは今、シアトルの倫理および選挙管理委員会とFacebookにコメントを求めている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook、ニュースフィードでローカルニュースを優先表示へ

Facebookは、論争を呼んでいるニュース配信問題の新たな取組みとして、ローカルニュースを優先する。今日(米国時間1/29)ソーシャルメディアの巨人は、友達のコンテンツや「質が高い」と指定された情報源のコンテンツを浮上させる方針に加え、ローカルニュースをフィードの上位に配置することをブログで発表した。

この機能追加は、限られた地域の層を対象にした情報源のコンテンツを優先し、対立的あるいは政治的であることの多い全国ニュースを脇に追いやろうとする試みだ

新機能によって上位に来るのは、ごく限られた地域のユーザーがクリックしたニュースやその地域に拠点をおくニュースソースのコンテンツだ。ユーザーが特定の出版物の記事をフォローあるいはシェアすることによっても優先度は変わる。

Mark Zuckerbergは、自身のページを通じてこの変更に言及し、新機能の基礎とするべく全米を回った事実調査視察の結果を報告した。

「多くの人たちから、対立的な話題を減らして地域の具体的な問題に集中した方が建設的だと言われた」とFacebookのファウンダーは書いた。「ローカルニュースはコミュニティーづくりに役立つ —— オンラインでもオフラインでも。これは、Facebookで過ごす時間を価値あるものにするための重要な要素だ」。

この機能はまず米国内で展開される。同社は新機能がまだ仕掛中であることを認めており、問題点を修正しながら進めていくことになると言っている。つまるところ、超ローカルで非中央集権バージョンのニュースフィードは、視野の広い全国ニュースとのバランスをとらなければ、偏向したニュース源になりかねない。

このアップデートによって、小さなニュースやニッチなニュースを全部取り込むことはできないかもしれないが、時間とともに精度を高め対象を広げていきたい」と同社は言っている。「偽ニュース、誤情報、釣りタイトル、センセーショナリズム、あるいは偽アカウントを減らす努力は今後も続けていく」。

最後のひと言は、Facebookのニュースフィードの変更によるリーチ減少を懸念するパブリッシャーにとって多少の慰めでもある。ちなみにGoogleも、ローカルニュースに関する独自の取組みを進めており、ローカルニュースの記事をクラウドソーシングする、Bulletin というアプリを公開した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ニュースフィードの新たな改訂で信頼できる情報源を優先へ

Facebookは、ユーザーが信頼している情報源のニュースコンテンツを優先しようとしている。Facebookのニュースフィード責任者、Adam Mosserは、同社が米国の「多様かつ代表的標本」を対象に、様々なニュースソースに対する認知度と信頼度を調査したことをブログで報告した

このデータは、ニュースフィードのランキング決定に使用されるとMosserriは言った。全世界に展開する前にまず米国内で実施する計画だ。つもり、来週から「Facebookを使っている人から信頼されている記事は配信が増えるかもしれない」とMosseriは書いている。「コミュニティーから信用されていない記事は露出が減少する可能性がある」。

Facebookは、現在も実施中の品質調査の一環として、ユーザーに対してそれぞれのニュースソースをよく知っているか、信用しているかを尋ねている。Facebook CEO Mark Zuckerbergは、本件についてさらに詳しい説明を投稿している。

「ニュース会社の中には、継続的な読者とウォッチャーにのみ信頼されているものと、直接の読者ではない人たちからも広く信頼されているものとがある、というのが基本となる考えだ」とZuckerbergは書いた。(特定のニュースソースをよく知らないユーザーは統計から除外しているため、計算結果は、そのニュースソースをよく知っている人の中で信頼している人の比率を表している)」。

信頼できる出版社のニュースを優先するという考えは、「家族や友達との意味のあるソーシャルなやりとりを受動的ニュース消費よりも促進する」というFacebookのニュースフィード改訂への大きな取組みの一環だ、とZuckerbergは書いた。先週、Facebookはニュースフィードの大幅な改訂を発表し、ニュースやブランドによるつまらない広告などの公共コンテンツを減らした。

Facebookは、ニュースフィードのコンテンツに占めるニュースの比率が現在の約5%から4%に変わると予想していると Zuckerbergは言った。しかしZuckerbergは、この改訂によって「ユーザーが目にするニュースの量は変わらない」とも言っている。

「表示されるニュースの比率が、コミュニティーに信頼されているニュースソース側にシフトされるだけ」だとZuckerbergは言う。「私の望みは、信頼されているニュースに関するこの改訂と、意義のある交流に関する先週の改訂によって、人々がFacebookで過ごす時間の価値を高めることだ。人との関わりを強め、受動的な消費より能動的な会話を優先すること、またニュースは、質の高い信頼できる情報源によるものを確実に読めるようにしたい」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook Messengerのキーボードがクラッシュする――iOSアプリのバグをFacebookも確認

iPhoneでFacebook Messengerを利用するとキーボードがクラッシュするバグに悩まされているユーザーが相当いるようだ。

この不愉快な現象はiPhoneのMessengerアプリで会話をタイプしようとすると発生する。一部のiOSデバイスの場合、チャットの吹き出しに数語タイプした後アプリがフリーズする。しかし正常に動作するデバイスも多い。この問題はMessengerで会話することを非常に困難にしている。

TechCrunchのJosh Constine記者もこのバグの影響を受けた一人だ。Joshによれば「アプリを再起動しても治らない」という。アプリを削除して再インストールしたユーザーもいるが、やはり効果がなく、バグは再現した。

TechCrunchの取材に対してFacebookは「調べているところだ」と問題が起きていることを確認した。しかし今のところFacebookから¥公式な発表はなく、原因やバグフィックスが提供される時期などは不明だ。

Messengerは世界でもっともポピュラーなアプリの一つで、アクティブ・ユーザーは10億人以上いる。バグが発生するのは一部のユーザーのiOSデバイスだけのようだが、これだけメインストリームのアプリではTwitterでユーザーが強い不満を訴える騒ぎになるには十分だった。

今夜、Facebook Messengerが問題を起こしている。数語タイプするとそれ以上何もタイプできなくなる。スマートフォンを再起動したりアプリを再インストールしたりしてみたが効果がなかった

Messengerのユーザーの伸びはめざましく、すでに10億以上だが、複雑になりすぎたという批判を受けて今年はシンプル化を目指すとしている。Messenger担当のチーフ、David Marcusは今週、Messengerには機能を詰め込み過ぎたと認め、サービスから余計なものを取り除いてスリム化するためにチームを作ったと述べている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleのセルフィーと名画マッチング機能が大人気――ただし当面アメリカのみの実験

GoogleのArts & Cultureアプリがリリースされたのは1年半くらい前になる。Googleはこのアプリにセルフィーと名画をマッチングさせる機能を追加した。バイラルな興味を引こうという目論見が当たったか、この週末以来、大喜びから強い不満までひきもきらず興奮したツイートが投稿されている。多くのユーザーが名画中に自分のドッペルゲンガーを見つけたようだ。虚栄とはかくも強いものらしい。

一部のユーザーはアプリが似た画像を見つけてくれないことに不満なようだ(欧米中心主義の弊害か?)。また性別や年齢を取り違えたマッチングの例をある。しかしTwitterでいちばん多く投稿された不満は、そもそもこの機能にアクセスできないということだった。

実はこのセルフィー・マッチングは地域限定の実験的試みで、今のところアメリカのみのサービスとなっている。

アメリカのTwitterユーザーの投稿から判断すると、アメリカ国内でも全員に公開されているわけではないようだ。われわれは一般公開の計画に関して取材したが、Googleはコメントを避けた。アメリカ国外のユーザーがどうしてもこの機能を試してみたければ(セキュリティーが信頼できる)VPN回線を利用してアメリカのノードにアクセスして地域ブロックを回避するしかなそうだ。

これと別に、セルフィーを名画っぽく加工してくれるアプリがいつか出ている。

しかしArts & Cultureアプリ(iOSAndroid)はセルフィー・マッチング機能がなくても十分に楽しめる。有名な美術館のバーチャル・ツアー、名画の背景、付近の美術館やアート・イベントに関する情報が得られる。また興味をひかれたアートの写真を撮影するとアプリが人口知能によってそれを認識し、どんな作品であるかを教えてくれる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Netflixが初めての トークショー番組を開始、最初のゲストBarack Obamaはソーシャルメディアの“バブル”を警告

30年あまりという超長寿命の芸歴と人気を誇るお笑いタレント兼番組ホストのDavid Letterman(70歳)がなんと、Netflixに新番組を持った。そしてその初回の最初のコーナー“紹介する必要のないゲスト”に招かれたのは、前アメリカ合衆国大統領Barack Obamaだ。

二人のトークにも、お笑いは多かった。ObamaはLettermanの、聖書の中の人物のようなあごひげをからかった。まじめな政治的話題もあった。ステージ上のインタビューだけでなく、Lettermanがアラバマ州セルマの有名な橋Edmund Pettus BridgeをJohn Lewis上院議員と一緒に渡っていくときも、そうだった。

というかLettermanは、今度の新番組を、自分のスタイルを変える機会にしたいようだった。毒舌で笑いを取るいつものパターンをやめて、もっとまじめにやりたいようだ。インタビューの最後にObamaにこう言った: “疑問も疑いもなく、あなたは私が本当に心から尊敬する初めての大統領です”。

テクノロジーに関しては、Obamaは、イギリスのハリー王子によるBBCのインタビュー番組で述べた主張を繰り返した。民主主義の危機について問われたObamaは、“あなたが得るすべての情報がスマートフォンにアルゴリズムが送ってくるものだけであってはならない”、と警告した。

彼は自分の政治家としての成功はソーシャルメディアに負うところが大きい、と認め、そのおかげで“結果的に現代の政治史におけるもっとも効果的な政治活動を展開できた”、と述べた。そこで彼は最初のうちはテクノロジーに対して“きわめて楽観的な感触”を持っていたが、しかし、と彼は言う、“私たちが見落としていたのは、権力の座にある人びとや圧力団体、外国の政府等々が、それを著しく操作したり、プロパガンダに利用したりし得ることだ”。

そしてObamaは、ある科学的実験について語った(曰く: “大きな科学的実験ではなくて、エジプトで革命が起きていたときに誰かがやった実験だ”)。リベラルの人と、保守派の人と、そしていわゆる“中道”の人にそれぞれ、“Egypt”で検索してもらう。するとGoogleは、それぞれに対してまったく異なる検索結果*を与えた。〔*: 異なる検索結果, 個人化、パーソナライゼーションによる結果。〕

“あなたが何に傾斜している人であれ、結果はそれをベースに送られてくる。そして時とともにそれは、一層強化されていく”、と彼は語る。“それがまさに、Facebookのページでも起きていることであり、しかも最近はニュースをFacebookで得る人がどんどん増えている。そうなるとやがてあなたは、泡(バブル)の中だけで生きるようになる。それが、私たちの政治が今、非常に分極化している理由の一部だ”。

しかしObamaはつねに、希望をとてもだいじにする政治家なので、楽観的な部分も述べた: “それは解決可能な問題だ、と私は思う。しかしそれは、私たちが多くの時間を費やして考えなければならない問題だ、と私は思う”。

Facebookやそのほかの大手プラットホームは、少なくともこの問題に対応しようとしているように見える。たとえば昨日(米国時間1/11)FacebookのMark Zuckerbergは、今後はニュースやパブリッシャーのコンテンツよりも“有意義な社会的対話”を優先する、と発表した。〔そのためFacebookの株価が下がった(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YouTubeが残酷ビデオに関してやっと発言、しかし謝罪も経緯の説明もなし

YouTubeがやっと、Logan Paulのあのひどいビデオ*に関して応答した。一連のツイート(下図)でTwitterは、“このチャンネル[Logan Paul]はTwitterのコミュニティガイドラインに違反しているので、然るべき対応をとり、今後の経過を見守っている”、と述べている。〔*: ひどいビデオ, 自殺者を撮ったビデオ。〕

それは5つのツイートから成り、再発防止策については後日明らかにする、と言っている。しかし本稿を書いている時点では、Logan PaulのチャンネルはまだYouTubeにある。だから、あれだよ…。

先週は、YouTubeがLogan Paulを売り物にしているというニュースに対し、当然ながら、インターネットじゅうに怒りが渦巻いた。彼のチャンネルの登録会員は1500万おり、YouTubeのRedサービスにも含まれているが、彼は日本の“自殺の森”で自殺者を撮影した長いビデオを公開し、その後削除した。

Paulはネット上に怒りが氾濫してから24時間以内にビデオを削除したが、それまでに約600万人がそれを見た。そしてそれは、YouTubeの検査チームがそのビデオをOKしたからだった。

YouTubeのガイドラインは、“ショッキングであることや、センセーショナルであること、不敬であることをねらった、暴力的または残虐なコンテンツをポストすることは許容しない”、と言っている。

その後Paulは二度目の謝罪をしたが、今では問題は、YouTubeがなぜどうやって、そのビデオを削除しなかったのか、へ移っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Twitterのツイートスレッドを読みやすいテキストに変えるボットThread Reader App

Twitterというプラットホームは、人によって好き嫌いが激しいが、しかし愛が激しくても憎が激しくても、それらがときどき、Twitterの上にホットでリアルで有意義な議論が展開されるきっかけになる。Twitterの上で時間と人生を消耗することが多いのも、そんな議論が気になってしまうからだ。

ブログは、どうだったか? そこでは、ソーシャルメディア上の痙攣と発作の連鎖ではなくて、センテンス(文)とパラグラフ(段落)で考えを述べる。それが、昔はありえたのだ。そしてここでご紹介するものも、それに近い。

そのThread Reader App(@threadreaderapp)と呼ばれるTwitterボットは、読みづらいTwitter上の暴言怒号の連鎖をふつうのテキストに変えて、簡素でノーマルなページに載せる。以下のツイートは、このアプリの取扱説明書だ。

ツイートの嵐をブログ形式にするためには、@threadreaderappにキーワード“unroll”でリプライする。ツイート数の多いスレッドは扱いにくいものだが、それらがテキストの塊になると、とても読みやすくなる。

このボットにはChromeの拡張機能があって、テキストへの変換作業を一連のクリックでできる。ぼくはまだ実際に試してないが、気に入ったら作者に寄付をしよう

でもTwitterは、良いスレッドとくだらないスレッドが1対100ぐらいだ。それに、200人以上もの人たちが、まったく同じことをオウム返ししているスレッドもある。Thread Reader Appのトレンドページによると、選挙時に、虚偽とデマに基づくヒラリーの悪評をTwitterで広めたフェイクニュース集団Pizzagateも、ツイートの嵐を読みやすいブログ形式に変えることが好きだったそうだ。

しかし、illuminatiによる世界制覇説*を信じてないぼくらでも、Twitterのスレッドがもっと読みやすくなることは歓迎だね。〔*: Twitter上には自称illuminatiがたくさんいる。小説/映画『ダ・ヴィンチ・コード』で大衆的に有名になった。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

前大統領オバマがソーシャルメディアの現状を孤立化を助長し分断的と警告

前大統領バラク・オバマが今週、イギリスのハリー王子と共に、BBCの話題が多岐にわたる長時間のインタビュー番組に出て、彼のソーシャルメディア観を語った。

ソーシャルメディアは、いろんな話題の中に一つにすぎなかったが、彼はとくに、国のリーダーの地位にある者が、インターネット上に共通のスペースを築くことを妨げるようなやり方でそれを使うことを戒めた。名前こそ挙げなかったがそれは、ドナルド・トランプと彼のTwitterの使い方を暗に指しているのだろう。その、おそらく意図的に国民同士の対立を煽るようなやり方を。

BBCによると、オバマは王子にこう語った: “インターネットが危険なのは、人びとが互いにまったく異なった現実を持ってしまうことだ。彼らはそれぞれの情報の繭の中に閉じ込められ、それまで持っていた偏見を〔相対化とは逆に〕強化される”。

オバマはトランプを名指しはしなかったが、彼は、“複数の声が存在を許されるような方向でこの技術を利用すべき”、と語り、BBCの書き起こしによると、“社会のBalkanisationに導くのではなくてね”、と述べた。〔バルカン半島化==分断分裂激化の比喩〕

アメリカの前大統領は、ソーシャルメディアを完全に否定することはしなかった。むしろ彼はそれが、“共通の関心を持つ人びとを召集して互いに知り合い結びつけることのできる、実に強力なツールだ”、と定義した。しかし同時に彼は、人びとがそれをもっと発展させて、お互いが公共的空間で出会い、親しくなり、相互理解を深めるべきだ、とも述べた。

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Instagramのフィードに「おすすめの投稿」表示へ

InstagramのフィードにはRecommended for You〔あなたへおすすめ〕が表示されるようになる。今月初めInstagramがこの機能をテストしていることが報告されていたが、特に大掛かりな発表もなしに本番運用となったようだ。Instagramヘルプセンターの記事〔日本語未訳〕によれば、「おすすめ」はユーザーがフォローしている相手につけた「いいね!」の状況をベースに選択されるとのこと。

「あなたへのおすすめ」ははっきりそのように表示されるので、自分がフォローしている相手の投稿と紛れることはない。このセクションには3本から5本の投稿がふくまれるという。

Instagramが「おすすめ」を表示する試みはこれが初めてではない。しかしたとえば「おすすめの動画」の場合、ユーザーは「検索」セクションに出向く必要があった。ユーザー側で何もしいなのにホームフィードに挿入されるわけではない。フォローしている相手のセクションに飛べば、友達がどんな投稿に「いいね!」しているか知ることもできる。

しかしホームフィードに「おすすめ」をプッシュしてくるというのはInstagramのユーザー体験にとって大きな変更だ。当初、投稿時間ベースでフィードが表示されていたのをアルゴリズムによる表示に変えたことや、広告をプッシュ表示し始めたことに続くメジャーアップデートといえるかもしれない。

ユーザーがホームフィードをスクロールしていくと、直接フォローしている相手の投稿と広告に加えて「おすすめ」セクションも見ることになる。直接フォローの相手以外の広いネットワークからの投稿が表示されるというのはFacebookに追加された「発見フィード」によく似ている。

今回のアップデートはユーザーが直接フォローしている相手以外にソーシャルネットワークを拡大しようとする別の試みに引き続いて行われた。今月初めにInstagramはハッシュタグをフォローする機能を追加した〔本人のページを開き「フォロー中」をクリック〕。つまりユーザーは特定のアカウントをフォローするのではなく、関心を持つテーマをフォローすることができるようになった。

しかし「ハッシュタグのフォロー」はオプトインであり、ユーザー自身が明示的にあるハッシュタグをフォローするのでなければホームフィードに表示されることはんばい。ところが今回のホームフィードへの「おすすめ」の表示は無効にする方法がない。

Instagramのヘルプ記事には「おすすめ」セクションを一時的に非表示にする方法が説明されている。投稿上部の「…」メニューを開き、 “Hide”をタップすればよい。

しかし「おすすめ」は友達の投稿を排除して表示されれるわけではないというのはグッドニュースだ。 Instagramの広報担当はTechCrunch.の問い合わせに対してこの機能が一般公開されたことを確認すると同時に、「おすすめセクションはユーザーがフォローしている相手の投稿を表示し終わった後に表示される」と説明してくれた。

しかしそうであっても一部のユーザーにとっては新機能は評判が悪い。以前の「時間順」表示に戻すことを望んでいるユーザーもいる。

ノー、Instagramのフィードに「おすすめ」を表示しないでもらいたい。誰かをフォローするのはそうする理由があってのこと。

Instagramによると新機能はiOS、Android双方で用意されており、現在順次公開中だという。ただしInstagramでは全ユーザーに公開が完了する日時については明らかにしなかった。

画像: Jaap Arriens/NurPhoto/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アメリカの議会図書館がすべてのツイートの保存をやめて今後は選ばれたツイートのみ

アメリカの議会図書館(Library of Congress)が今日(米国時間12/26)、7年前に意欲的な試みとして始まったすべての公開ツイートの文書館への保存をやめる、と発表した。その理由として挙げているのは、このところツイートの量が前よりも大幅に多くなっていることと、Twitterの決定により文字数制限が140から280に倍増したことだ。1月1日より同図書館は、保存するツイートを選ぶ、と白書で述べている。

その説明によると、“今後は、選挙や特定の政策など、一定のテーマやイベント、国民の関心事に関連しているツイートを保存していく”そうだ。トランプ大統領のツイートはたぶんすべて保存されるけど、あなたの朝食の写真はだめでしょうね。

2010年に、同図書館はすべての公開ツイートの保存を開始した。“それは、そのほかの素材を収集するのと同じ理由、すなわち、議会およびアメリカ国民のために知識と創造性の記録を取得し保存するためだ”、と今日の発表は言っている。Twitterから同図書館への寄贈により、それにはTwitterがローンチした2006年からのすべての公開ツイートのバックログも含まれる。

しかし今やツイートは量が膨大で、しかも今後はより長くなるから、ひとつ残らずの悉皆的な収集は無理になった。しかも同図書館が保存するのは今後もテキストだけなので、画像やビデオやリンクの多い最近のツイートは、同図書館的にはあまり価値がない。

“本図書館は一般的に、網羅的な収集は行わない”、とも述べられている。“文書館への寄贈が最初に企画されたときはソーシャルメディアの方向性が定かではなかったので、公開ツイートだけを例外として取り上げた。今やソーシャルメディアは一般的に定着しているので、本図書館の収集方針〔==網羅的でない〕に合った収集の実践を行うべきである”。

同図書館がふつうの人びとの体験や記憶を史料として記録している例として、ほかにAmerican Folklife Centerが挙げられる。ここはVeterans History Projectの実行主体として、主に方言の記録を収集している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook上でロシアのトロルアカウントにやられたか分かるツールがやっとリリース

今年の秋は、Facebookの上でロシアのトロルアカウントに接触されたと思われる人の数がどんどん増えて、ついに1億5000万近くに達した。今日Facebookは、先月約束していたツールをやっとリリースし、ユーザーが「いいね!」したりフォローしたものが、怪しげな大衆操作のためにネット上にばらまかれた大量のページやコンテンツではないか、チェックできるようにした。

Facebookはそのツールのリリースを大声で発表することはせず、クリスマスの前の金曜日という、気づかれたくないものを公開するのにふさわしいゴミ箱のような日を待った。そしてそのツールを、ヘルプページの奥の方へ突っ込んだ。うまいやり方だね。

しかしそのツール自体は、とてもシンプルで使いやすい。このページへ行けば、あなたがいいね!したりフォローしたかもしれない、ロシアのInternet Research Agencyが作ったアカウントが一覧表示される。Instagramの自分のアカウントにログインしても、同じ情報が表示される。

あなたが怪しげなアカウントのどれかをフォローしていたら、こんなものが表示される:

このボックスが空なら、あなたは問題のアカウントに接触していないし、それに関与〔クリックなど〕していない。しかしそれでもあなたは、幸運な〔皮肉〕1億4600万人のひとりかもしれない。Facebookにもそれは分からないが、でも人びとに直接告げるこのやり方には感心しない。みんな、そのスクリーンショットを取って、“WTF!”(すげえ!)とか“OMG Facebook is broken!”(Facebookがぶっ壊れたよ!)などのキャプションをつけてポストするだろう。

選挙のとき、これと同様の干渉を受けたそのほかのサイトも、このようなツールを発表してほしいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebookとユニバーサルミュージックの提携によって、利用者は動画内で許諾された音楽を使うことができるようになった

Facebookは本日(米国時間12月21日)、ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)との間で、Facebook、Instagram、Oculusなどのユーザーたちがアップロードしてシェアする動画の中に、ユニバーサルミュージックの音楽を利用することができようにする、というライセンス契約を結んだことを発表した。また今回の提携により、FacebookはMessengerも含むプラットフォーム間で新しい「音楽を使った製品」を提供できるようになるという。

契約条件は明らかにされていないが、大手音楽会社がFacebook上でビデオやその他のソーシャル機能に対して、そのカタログをライセンスするのは初めてのことだ。

これにより、Facebookはユニバーサルミュージックグループと協力して、アーティストの作品が、Facebookとその関連プラットフォーム上でで保護され、補償されることになる。これは、さまざまな方法で行われる。私たちの理解では、そこにはFacebookが、この先実験的なソーシャルミュージックの機能を立ち上げていく権利も含まれているようだ。

「音楽とコミュニティービルディングの間には引き合う関係があります。私たちはそれをUMGと協力して、Facebook、Instagram、Oculus、そしてMessengerの中に取り込むことができる機会に興奮しています。音楽愛好家、アーティスト、そしてライターたちは、私たちが音楽と動画を通して創造性、つながり、そしてイノベーションを開放することで、とても居心地よく感じて貰えるようになるでしょう」と語るのは、FacebookのMusic Business Development and Partnershipsの責任者Tamara Hrivnakである。

「FacebookとUMGは、共に、音楽会社とソーシャルプラットフォーム間の協力のためのダイナミックな新しいモデルを作り出して行きます。こうすることで、ファンのための音楽のソーシャル体験を向上させながら、レコーディングアーティストやソングライターたちの関心を高めることができます」と、ユニバーサル・ミュージック・グループのデジタル戦略副社長のMichael Nashは付け加えた。「この提携は、イノベーションと音楽クリエイターへの公正な報酬が、相補的であること、共に繁栄することができることを示すための、最初の重要なステップなのです。私たちは、Facebookが、アーティストたち、ファンたち、そして世界に偉大な音楽を届けるために投資するすべての人たちに恩恵を与えてくれる、健全な音楽生態系に対する重要な貢献者になってくれることを期待しています」。

同社は、この取引の結果、どのような「音楽を使った」製品が登場するのかに関しては詳しくは述べていないが、その動きは主に、アーティストがファンたちとのつながりを深めることに重点を置いているように見える。特にファンたちにお気に入りの音楽を自分たちの動画に使わせたり、お気に入りの音楽をシェアさせたりすることがその中心となる。アーティストたちはまた、他の方法で音楽を使って、コミュニティに関わり育てていくこともできる。

この契約がFacebookのビデオ活動にどのように役立つかを想像するのは簡単だ。今年は動画のための専用ポータルFacebook Watchが登場し、動画に対するさらなる注力が行われた。

このパートナーシップは、音楽とソーシャル空間を統合して活動する他のハイテク企業たちに、Facebookが挑戦するのにも役立つ。例えばライバルの1つはSpotifyだ。同社は今年、ストリーミングサービス上でのプレゼンスを管理し、リリースをトラックしファンたちと繋がるための一連の新しいツールを提供した。またMusical.lyも同様のライバルだ。自分自身の口パクミュージックビデオが作れることで多数の若いファンを引きつけたこのサービスは、中国の大手ソーシャルメディアBytedanceに8億ドル以上で売却された

今回の買収により、Facebookは、 新しく立ち上げられた”Sound Collection”の内容を、クリエイター向けに、有名な曲で埋めることもできるようになった。

ユニバーサル・ミュージック・グループは既に、SpotifyやYouTubeなどの他の企業と協力しているため、ソーシャル企業と協力することは前例のない話ではない。(Varietyには契約に関するUMGからの内部メモが掲載されているが、その中にはプレスリリース以上の詳しい情報は含まれていない。これは主にパートナーシップを鼓舞するためのものだ)。

私たちの問い合わせに対して、Facebookは、新しいソーシャル機能の計画についての、より詳細な情報を共有することは拒否した。

同社は、新しい野心をもって、これからも似たようなパートナーシップを結ぶ計画を温めていることだろう。ユニバーサル・ミュージック・グループのライブラリーを宣伝することで、音楽販売、商品販売、コンサートチケット売上などを増やすことができることを示せたならば、新たなパートナーシップも結びやすくなるだろう。

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(翻訳:sako)

Facebookから不快な友達リクエスト防止ツール――いじめ、ハラスメント防止に努力中

Facebookその他のソーシャルメディアではいじめやハラスメントが常に問題となってきた。ある種のハラスメントの被害を局限するためにFacebookでは望まない友達リクエストやメッセージが表示されないようにするツールを実装する。

Facebookの Global Head of Safety、Antigone Davisは「誰かをブロックしてもすぐその相手が身元を変えて別のアカウントから嫌がらせを受けた、という話を繰り返し聞いている。こうした望ましくない出会いを防止する一助として、Facebookではフェイクないし不適切な身元を排除するテクノロジーをベースにしたツールを開発している」と書いている。

ハラスメントをしてくる相手をブロックしたとしよう。その相手はすぐに身元を変えて新しいアカウントを作り、再びつきまとってくるかもしれない。しかしFacebookの新しいツールはこうした事態を防止する。Facebookはこうした場合でも相手の身元を見抜き、友達リクエストやメッセージ送信をブロックできる。このテクノロジーはIPアドレスなど多数の「シグナル」を総合してあるアカウントが真正な身元を用いておらず、別のアカウントと同一のユーザーが開設したものだと判定する。…新たに設置されたアカウントと会話するためには、最初のユーザー側が明示的にコンタクトを行う必要がある。

Facebookはまた特定のメッセージを無視する機能を設置した。指定されたメッセージは以降、通知ボタンに表示されず、自動的にフィルターされて「フィルターされたメッセージ」のフォルダに入れられる。

「フィルターされたメッセージ」に保管されたメッセージは送信者にメッセージを開いたことを知られずに内容を読むことができる。現在この機能は1対1のメッセージで有効だがFacebookのブログによれば、近くグループメッセージにも拡張されるという。

Facebookによれば、多くの分野の専門家と協力してユーザーの安全を守るためのさまざまな機能の提供に努めているという。ブログ記事でDavisはFacebookはNational Network to End Domestic Violenceと協力しており、多くのジャーナリストからハラスメントについて詳しい情報を集めていると述べている。

今月に入ってFacebookはハラスメントやいじめに対処する部内規則を明らかにした。またこうしたハラスメントやいじめの報告を受けた場合に取られる調査や対処に関するプロセスも発表した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、恥知らずな「釣り」記事の取り締まりを強化

Facebookには山ほどのゴミが散乱しているが、もうすぐ少し減るかもしれない。Facebookは恥知らずなクリック乞食を罰する行動にでる。

今日(米国時間12/17)ソーシャルネットワークの巨人は、ユーザーに「いいね!」やコメントをつけさせたり、コメント欄で友達をタグ付けさせることで、コンテンツを広めようとする「釣り」記事に走るFacebookページオーナーと個人ユーザーに罰を与えることを明らかにした。

「友達とシェアして無料で旅行をプレゼント」や「牡羊座の人はいいね!をして」などといったインセンティブを使ってコンテンツをシェアさせて、その友達のニュースフィードに登場することで、最終的にページオーナーやユーザーのリーチを広げようという魂胆だ。

もうそうはいかない。ニュースフィードのアルゴリズムに手が加えられ、「釣り」戦術を利用するページや個人に対して「厳格な格下げ」が行われるようになる。数週間のうちに、ユーザーのアクションを要求したりエサをまくようなコンテンツのオーナーは、記事の総リーチ数が減らされる。違反をくりかえせば、さらに厳しい措置が待っている。

しかしFacebookは、少なくとも最初は、救いの手もさしのべる。クリック乞食たちは、よい行いを見せれば元のリーチを取り戻せる。つまり、全体でゴミを減らして「よりよい」コンテンツを増やせということだ。

Facebookが示した「釣り」の例

Facebookはこの取り締まりの例外をいくつか示した。行方不明の子供の届け出や、慈善活動の募金、旅行のアドバイス、企業発表の引用などだ。

取り締まり自体は、機械学習モデルに基づいて行われる。「数十万件の投稿」を入力にして様々な釣り記事の検出を学習したと同社は言っている。

Facebookはほかにも同サービスが世界中に与えている影響について困難な問題に答えなければならない。ロシアが米国総選挙英国EU離脱国民投票に関与した件に加え、最近では元Facebook幹部から「社会のしくみを破壊している」と指摘された

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが「スヌーズ」ボタンを提供。ユーザー/ページ/グループを30日間ミュート可能に

今日(米国時間12/17)Facebookは、ニュースフィードに表示されるコンテンツを制御するための新機能を提供開始した。それは「スヌーズ」ボタン。このオプションは、記事の右上にあるドロップダウンメニューから選ぶことが可能で、個人、facebookページ、またはグループからのコンテンツを30日間表示されないようにするものだ。

この新機能は、フォローをやめたり友達を解除したりすることなく、見たくないコンテンツの出現頻度を調整する手段を提供する。

たとえば、誰かの政治的不平や赤ん坊の写真に飽き飽きしたとき、一時的にニュースフィードで見る機会を減らすことができる。あるいは、近況アップデートの連続でフィードを散らかす特におしゃべりなFacebook友達を見えなくなることもできる。

このオプションは、別れた相手とのつきあいにも有効かもしれない。社会的には繋がりが続いているが、元彼/女の近況を定期的に聞かされたくないというようなケースだ。これは過去にもFacebookが探求した領域で、2015年には昔のパートナーからの通知を減らすツールを提供した。しかし、ほとんどの人がこの機能の存在に気づかなかった。それと比べてスヌーズはずっと目立っている。

Facebookページやグループからみると、スヌーズボタンは比較的アクティブではないユーザーを維持しやすくなる効果が見込まれる。そうでなければ、コンテンツを見ないで済むように「いいね!」を取り消したりグループを退会していたかもしれないからだ。

TechCrunchが最初にスヌーズを見つけたのは9月のことで、当時は様々な長さの停止時間が提供されていた。今日の発表では、ミュート期間は1カ月が適当だということで落ち着いたようだ。

スヌーズは、フォローをやめる非表示にする報告するトップに表示などのニュースフィードのコンテンツを制御する機能の一環として、それぞれの体験をカスタマイズする新たな方法として提供されるとFacebookは言っている。

この一見些細にみえるアップデートは、多くの人々 —— たとえばFacebook初期の幹部 —— が、ソーシャルメディアは人々や社会全体に悪影響を与えているのではないか、という疑問を呈している時期に公開された。人が見たいと思うものに〈過度に〉最適化された内容をアルゴリズムを使って提供するネットワークは、中毒症状をまねき、異なる人や意見と接する能力を奪うのではないかという懸念だ。

今回のスヌーズをはじめとする高度なパーソナル化を可能にするツール群は、Facebookのネットワークが人々にとって心地よすぎる場になる恐れがある、という負の面をもっている。そこでは、誰もが自分のことを好きで、同じことを喜び、似たようなニュースや話題を投稿する世界に自分を安置することができる。しかしこれは、人々の意見が大きく異なる現実の世界とは〈違う〉。こうした引きこもり状態は、新しいアイデアと接する機会を減らし、利益を共有しない人々に対する耐性を弱める。

その意味でスヌーズは、ユーザーに力を与えるツールではなく、政治、宗教、文化などに関して異なる視点をもつ友達との距離を、ただ見たくないという理由だけで遠ざけさせてしまう結果につながりかねない。

それでもスヌーズの強制冷却期間は少なくとも、そんな視点の異なる人たちを友達解除するのを思い止まらせる効果はあるだろう。

Facebookは、スヌーズ期間が終了間近になるとそのことを通知すると言っている。再度スヌーズする必要を考慮しているとおもわれる。またスヌーズはいつでも解除できることも同社は明記している。

スヌーズボタンはFacebook全体で今日から提供開始される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ハッシュタグのフォロー機能が追加されて、Instagramは関心ネットワークになる

Instagramはずっと、友人やクリエイターたちをフォローするためのソーシャルネットワークだったが、本日(米国時間12月12日)付けで、ハッシュタグをフォローするという新しい機能を追加した。これによってホームページ上で、人気のある投稿や、あるトピックに関するストーリーを見ることができるようになる。コンテンツをわざわざ検索画面から掘り起こすのではなく、最高の#Slime動画や#FloralNailsチュートリアル動画を、誰が投稿したかにかかわらず見ることができる。

本日の変更が行われたことで、不快なコンテンツやスパムが、ハッシュタグをフォローすることで配信されないように、Instagramはスマートなフィルタリングを行う必要がある。とはいえ、今回の新機能によって、ユーザーたちはそのソーシャルグラフの範囲を超えて、興味のあるニッチなコミュニティにリーチできる可能性が出てくる。そうすることでInstagramの楽しみがさらに広がることになるのだ。結局のところ、ハッシュタグを使用することで、アプリにもっと強力な広告ターゲティングデータを与えることになり、ストーリーの間により多くの広告を差し挟むチャンスが得られることになる。しかし同社は現時点ではそれは行わないと述べている。

Instagramがハッシュタグのテストをしていることに、先月最初に気が付いたのは Pippa AkramThe Next Webだった。 本日この機能はすべてのユーザーに公開され、検索する、もしくはタグの1つをクリックすることで移動するハッシュタグページに、「フォローする」というボタンが表示されるようになった。

私たちはInstagramに、ハッシュタグのフォロワーたちに表示する投稿をどのように選択するのかを尋ねたが、Instagramからの回答は、投稿時間の新しさと品質に基きアルゴリズムを使って選んでいるということだった。つまり、誰かが人気のあるハッシュタグを山ほど自分の投稿に打ち込んだとしても、それが素晴らしいものでなければ、他のユーザーに表示されるとは限らないということだ。また、右上にあるドロップダウンメニューを使って、ハッシュタグの中で見たくない投稿に対して効果的に減点投票を行うことが可能だ。

スパムや好ましくないコンテンツを排除するために、Instagramは自動または手動で、不適切な投稿にフラグを立てて投稿者をブロックしている。コミュニティ運営チームの何百人もの人々が、ユーザーと自動化されたレポートを監視して、24時間365日休まずにコンテンツをレビューしている。同社は、ハッシュタグページの上に表示されるものが安全であることを保証するために、ハッシュタグのコンテンツを取り込み優先順位をつける方法を過去数ヶ月の間に改善してきたこと、またハッシュタグの傾向を分析するために大規模なチームを抱えていることなどを公表している。

Instagramのハッシュタグは、「世界をもっと近づける」というFacebookの新しい重要な使命を、別のやり方で表現したものだ。Facebookのグループと同様に、ハッシュタグを使用することで、ユーザーは自分のソーシャルバブル(ソーシャルグラフで直接つながっている範囲)の外側を探索することができるようになる。友人たちがあなたとは異なる趣味を持っていたり、単に自撮りや夕暮れの写真に飽きてしまったとしても、ハッシュタグをフォローすることで、Instagramをあなたの関心のあることへ開かれた窓にすることができるのだ。

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(翻訳:sako)