知識データベースのGoldenが約15.3億円調達、最新技術に関してWikipediaより強いと主張

知識ベースのGoldenが、シリーズAで1450万ドル(約15億3000万円)を調達したことを明らかにした。このラウンドをリードしたのは既存投資家Andreessen Horowitzで、そのトップであるMarc Andreessen(マーク・アンドリーセン)氏がGoldenの取締役会に加わった。

Goldenが昨年ローンチしたとき、創業者でCEOのJude Gomila(ジュード・ゴミラ)氏は「目標はWikipediaが弱い分野、特に最新技術とスタートアップに関する知識ベースを作ること」だと語った。

今週ゴミラ氏は「企業とテクノロジーと、これらの分野の人々」に関してはGoldenはいまでも強い、と述べた。その意味では、Crunchbaseと競合するかと思われるが、しかし企業や人に関する基本データを集めるだけでなく、量子コンピューティング新型コロナウイルスのような重要な話題は、説明と情報の「クラスタリング」(多様な情報の集積)に力を入れている。ところで、TechCrunchこの記事の筆者の私もGoldenにプロフィールページがあるが、特に後者は空っぽで悲しい。

ゴミラ氏によると、コミュニティのエディターに依存しているWikipediaと違って、Goldenは人工知能と自然言語処理を利用してデータの多くを集めている。そのAIは、ニュースやウェブサイト、公開データベースなどから情報を取り出している。

それを人間のスタッフが補うが、外部から間違いやより新しい情報があることを指摘してもいい。なお、以前TechCrunchの編集部にいたHolden Pageホールデンページ)氏がGoldenの調査チームを率いている。このような、人力にも頼る編集工程の例としてゴミラ氏は、誰かが記事のリンクをペーストしたら、自動的にその記事の要約を作るツールを挙げた。

同氏氏は「今後できるだけ多くを自動化していきたいと考えていますが、現状ではこのハイブリッド方式が最も効果的な方法です」と語る。

Goldenは、有料顧客との共同事業も開始した。提携の対象はプライベートエクイティ企業やヘッジファンド、VC、バイオテクノロジー企業、企業のイノベーション推進部門、政府の省庁などだ。同社によると実際に今年は、米空軍と100万ドル(約1億500万円)の契約を結んだ。有料顧客は同社のQuery Toolなど、Goldenのリサーチエンジンを利用でき、また同社に特定の話題に関する調査をリクエストできる。

同社はこれまでに1950万ドル(20億5600万円)を調達した。今回の投資にはDCVCやHarpoon Ventures、Gigafundなどが参加している。

アンドリーセン氏は声明で「Goldenの知識データベースとリサーチエンジンは、最新技術とその背後の企業や投資家、製作者に関する情報を集積しています。人間と機械知能の協働により、Goldenのプラットホームは人々に意思決定のための最先端の知識を与え、不確定性の海を正しく航行できるようにしています」とコメントしている。

関連記事:ウィキペディアの弱点を補完するGoldenは最新技術やスタートアップに強い

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

シムシティを手本に新しい都市開発ツールを目指すUrbanFootprint

何十年間にもわたって、最高の都市計画シミュレーションは、都市計画の専門家にはまったくシミュレーションとして役に立たないものだった。しかし、幅広い人気を誇る街作りゲーム「シムシティ」は違うと、この分野の専門家でありUrbanFootprint(アーバンフットプリント)の共同創業者でもあるPeter Calthorpe(ピーター・カルソープ)氏は言う。

カルソープ氏は、都市プランナー、都市デザイナーとしてのキャリアを1970年代後半からスタートさせ、80年代中ごろには、著名な建築家でデザイナーのSim Van der Ryn(シム・バン・デル・リン)氏とともに持続可能なコミュニティーに関する本を著している。

ポートランド、ソルトレークシティー、ロサンゼルス、そして(私の故郷)ルイジアナ南部のデザインと開発計画に携わったカルソープ氏は、気候の影響からの回復力と持続性というレンズを通して都市デザインを考えてきた。その間ずっと、後にUrbanFootprintとなるツール群を開発していた。

「活動する中で、私たちはすべてのデータをひとまとめにでき、知的な質問ができるツールのことを考えるようになりました」。

【中略】

「質問ができてシナリオを構築できるものです」とカルソープ氏はインタビューの中で話している。

そのツールがUrbanFootprintのベースになった。これを使えば、特定の開発計画を視覚化でき、ひとつのデザイン上の決断を実行した場合に何が起きるかをソフトウェアでモデル化できると同氏は言う。

「都市は非常に複雑で、あらゆる次元で相互関係があるため、複数の結果を同時に見ることが、起こりうる結果を考えるうえで最も健全で最良の方法となるのです」と同氏。突き詰めれば、シムシティとそう変わらない。

このプロジェクトでカルソープ氏のパートナーを務めるのはJoe DiStefano(ジョー・ディステファーノ)氏。同社の最高責任者であり、自身の名前を冠した都市計画会社のCalthorpe(昨年5月にインフラ開発の大手 HDRに売却)でカルソープ氏とともに長年働いてきた同僚だ。

UrbanFootprintは、3年ほど前にCalthorpeから独立した会社であり、現在はベンチャー投資会社からの1150万ドル(約12億6000万円)という資金のおかげで拡大を計画している。この投資には、以前の投資会社Social Capitalと、新しくValo VenturesRadicle Impactが加わっている。

「すべての主要産業の企業は、都市で成功するためには都市を理解しなければならないと気づき始めています」とディステファーノ氏は声明の中で述べている。「基本計画のデータや分析結果の利用を簡便化することで、UrbanFootprintは、街や都市の市場に集中して効率性と持続性を高めたいと考えているすべての企業に、新しいソリューションを提供します」。

同社のソフトウェアは、行政機関の公開データや商業的に集められたデータセットなどを含むデータセットのクレンジングとキュレートを行い、アメリカ全体の土地活用のスーパー・スキーマを生成すると、ディステファーノ氏は言う。そして、UrbanFootprintがデータを持つすべての土地のあらゆる区画の現状を、クエリに基づいて提示する。

都市のインフラと、気候やその他の災害がインフラに与える潜在的リスクの分析結果を提示するUrbanFootprintのデータとツールセット

現在、都市には地球人口のおよそ半数が暮らしていて、その数は、数十年後には世界の男性、女性、子どもの70%に達すると言われている。「私たちは大きな問題にすべて対処しなければなりません」。

【中略】

「それらすべてが、私たちが都市を形作るときに関わってきますが、それをひとつにまとめて検討させてくれるツールがありません」とカルソープ氏。「私たちは、人々に都市そのものを理解してもらうためのプラットフォームなのです」。

都市を理解することは、都市計画や建築だけに留まらず、製造業から医療関係まで幅広い企業にとっても大きな価値がある。

米国結核予防会は、都市の密度と大気汚染が呼吸器系疾患と健康全般に与える影響を理解するために、UrbanFootprintのツールを利用している。

これはほんの一例に過ぎない。グローバル戦略と都市デザインのコンサルタント企業Gahlは、UrbanFootprintのソフトウェアを使って、マイクロモビリティー企業が街の中の自転車や電動キックボードの最適な配置場所と、それが通勤や地域の快適さにどう影響するかをを分析している。

また、北カリフォルニアに電気とガスを供給するパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー(PG&E)は、何かと評判を落としているが、熱波がそのインフラとガス電気の供給網にどのように影響を与えるかをUrbanFootprintで研究していると声明で述べている。

「PG&Eのクライメート・レジリエンス(気候変動による影響からの回復)チームは、気候変動のリスクが高まる中で、利用者への安全で安価で信頼性の高いエネルギーの供給を維持する回復システムが構築できるよう努力しています」と、PG&Eクライメート・レジリエンス責任者のHeather Rock(ヘザー・ロック)氏は話す。「その実現のために私たちは、どのように計画を立て、どのようにインフラ、従業員、顧客、私たちが奉仕するコミュニティーを守るかに関する適切な情報を、将来を見通したデータから得ています。UrbanFootprintは、そうしたリスクを慎重に見極め軽減するためのデータとツールを求める私たちにとって、大切なパートナーです」。

Social Capitalの長年のパートナーであるJay Zaveri(ジェイ・ザベリ)氏など投資家は、UrbanFootprintを、数を増しつつある、都市環境のための開発ツールに取り組む技術系企業のひとつと見ている。

「都市は、文化、ライフスタイル、願望、幸福の上部構造物であり、私たちの生活の中の現実版ソーシャルネットワークです」とザベリ氏は声明の中で述べている。「2018年以来、UrbanFootprintは民間と行政の都市計画立案者、交通とエネルギーの企業に協力して、米国の700都市超で4000近いプロジェクトを実施し、時間単位の複雑なシナリオへの答を提供してきました。都市住民が70億人に達すると言われる2050年に向けて、この10年のうちに都市システムの回復力と備えを緊急に整える必要がある中で、これは非常に重要な取り組みです」

画像クレジット:Ratnakorn Piyasirisorost / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

法人営業を効率化する企業情報DBのBaseconnectが18億円調達、導入企業は3万社を突破

法人営業を支援する企業情報データベース「Musubu」開発元のBaseconnectは2月4日、複数の投資家を引受先とした第三者割当増資と金融機関からの融資により、総額18億円を調達したことを明らかにした。

2018年4月にスタートしたMusubu(旧Baseconnect LIST)は現在までに3万社以上が活用。調達した資金を活用し、データベースの拡充とともに法人営業をワンストップで支援する新機能の開発や、マーケティングへの投資などを行っていく。

なお同社では2018年11月に実施したプレシリーズAラウンド(4.3億円調達)を含め、これまで4回に渡って累計で約6.4億円を調達済み。今回はそれに続くシリーズAラウンドの位置付けで、既存投資家でもあるYJキャピタルをリードインベスターとして複数の投資家から出資を受けている。

  • YJキャピタル(既存投資家)
  • イーストベンチャーズ(既存投資家)
  • みずほキャピタル(既存投資家)
  • ユーザベース(既存投資家)
  • キャナルベンチャーズ(既存投資家)
  • 京銀リース・キャピタル(既存投資家)
  • ジャフコ
  • オリエントコーポレーション
  • 京信イノベーションCファンド
  • 京都銀行・三井住友銀行・日本政策金融公庫 他(融資)

数百〜数千社もの営業リストをオンライン上でサクッと作成

Musubuは2018年4月にBaseconnect LISTとしてリリースされた企業情報データベースだ。

100万社を超えるデータの中から、売上や従業員数、設立年月など25以上の軸で企業を絞り込み、自社の要件に合ったリストを作ることが可能。従来は手作業で膨大な工数をかけて作成していた営業リストを「ぽちぽちクリックしてるだけで、簡単に何百社分も作れる」のが大きな特徴だ。

過去のアプローチ履歴や成約企業のデータなどを取り込んでおけば、成約の可能性が高い見込み顧客を人工知能が提案してくれる仕組みも搭載。2019年11月にはリストアップした企業への営業状況や進捗を管理できる営業管理機能も加わった。

Baseconnect代表取締役の國重侑輝氏の話では、ITや人材、コンサルなどを中心に幅広い業界で使われているそう。多くの企業には法人営業担当者が在籍しているため、彼ら彼女らの営業リスト作成や企業情報収集、市場調査を支援する「法人営業向けのホリゾンタルな検索エンジン」として拡大してきた。

「MAやSFAをゴリゴリ使いこなしている会社やインバウンドマーケティングが中心の会社というよりは、アウトバウンドな営業を軸としていて、そのやり方に課題や危機感を感じている企業に使ってもらっている。膨大な時間をかけて闇雲に営業先を探すのではなく、既存取引先のデータなども踏まえてしっかりとターゲットを定め、もっと効率的にアプローチできる手段へのニーズが高い」(國重氏)

データ拡充で導入企業は3万社超え

冒頭でも触れた通り、2020年1月にMusubuの累計導入企業数は3万社を突破した。2018年11月の取材時は5000社を突破した直後だったので、そこから1年強で2万5000社増えたことになる。

國重氏がその要因にあげるのがデータの拡充だ。前回はまず100万社まで企業データ数を拡大したいという話をしていたけれど、その目標は達成。今は次のステップとして事業所(支社、営業所、工場など)データや人物データの整備にも取り組み始めている。この事業所データが充実してきたことで「支社や営業所、工場などが存在する地方の顧客」にとっても使い勝手が良くなった。

Baseconnectのビジネスは人力とテクノロジーによる自動化を組み合わせて膨大な情報を整備し、それをデータベースという形で顧客に提供するモデル。國重氏は「質の高いデータを作って提供する」という意味で自社を製造業として捉えているそうで、「データマニュファクチュアリングカンパニー」という表現を使っていた。

当然今後のBaseconnectにおいても核となるのはデータの部分。継続的なデータ更新体制の構築やニュース性のあるデータ(社長交代を含む人事異動やオフィス移転、新規の求人、資金調達など)の拡充に力を入れるほか、店舗データや製品データなど構造化されていない情報の整備も進めていく予定だ。

「純粋なSaaSへの進化」へ、データ拡充と機能拡張に投資

Baseconnectのメンバー。ちなみに同社は京都発のスタートアップで現在も京都市内にオフィスを構えている

データ整備以外の領域では案件管理や取引先管理といった新機能をMusubuに搭載していく計画で、そこにも投資をする。

従来のMusubuはあくまでデータベースとしての色が強く、同サービスを使ってダウンロードした企業データを、営業管理ツールやマーケティングツールにインポートして活用していた企業も多かった。要はデータを有効活用するには複数のツールを行き来する必要があり、顧客からすれば面倒だったわけだ。

Musubuではすでにリリースしている営業管理機能に加えて、法人営業の業務プロセスを一貫して支援するために必要となる機能を順次投入することによって「やりたいことが一箇所で実現できるオールインワンサービス」を目指していく。

これはBaseconnectにとって「Musubuを純粋なSaaSへと進化させる挑戦」でもある。Musubuはデータベースという性質上、必ずしも継続的に使われる類のプロダクトではない。「数ヶ月契約して一旦解約し、また必要になったタイミングで再契約する」といった使い方をする企業もいて、お手本となるようなSaaSプロダクトに比べるとチャーン(解約率)も高いという。

結局のところ「現時点ではシンプルな企業情報のデータベースサービスになっている」(國重氏)ことがその理由であり、これを日々の業務で継続的に使ってもらえるSaaSへ変えていくことが今年から来年にかけての大きなテーマだ。

また少し先の話にはなるが、構築してきたデータの新たな活用方法としてパートナーシップ事業も強化する計画。すでに「SPEEDA」や「Sansan」、「 Eight」へのデータ提供を始めていて、今年はプラットフォーマーや大手企業との連携・提携にも力を入れていくという。

AI構築のサプリメント安全性データベースが無料で登場

栄養サプリメントは、役に立つかどうかの証拠が乏しいときがあっても、多くの人たちによって使われている。だが、他のサプリメントや薬物との間の有害な相互作用の可能性に関する文書も不足している。Supp.aiと呼ばれる新しいツールが、長年にわたる健康研究論文を調査して、他のどこにも記載されていないような潜在的な競合問題を抽出してくれる。

だが、それは恐怖を利用する反サプリメント運動のようなものではない。単純な事実としては、サプリメントは同じ規制でコントロールされておらず、厳密に研究されてもおらず、処方薬に比べて医学的な文書化が不足しているのだ。そのことは、あまり知られていないサプリメントが一般的に服用されていない薬物に対して持つ、危険な相互作用への扉を開けてしまうという恐ろしい状況につながる。

一部の人たちには知られているかもしれない、避けるべきひと握りの共通相互作用があっても、その多くは医療業界の有償情報として隠され、おそらくまったく報告もされていない。しかし、それらが簡単に報告として読めないからといって、そうしたものがかつて発見されなかったというわけではない。その情報は、手に入るおびただしい量の論文のどこかに埋もれているだけなのだ。それをどうやって見つければいいだろう?

幸いなことに、Allen Institute(アレン研究所)のAI部門(AI2)の研究者たちは、すでにその作業の大部分を、Semantic Scholar(セマンティ・スカラー、意味+学者)というシステムを開発することで済ませている。Semantic Scholarは膨大な数の論文を取り込み、キーワード、結果、その他の側面を特定する自然言語処理システムであり、それらを簡単に検索したり相互参照できるようにする。

関連記事:Allen Institute for AIの科学文献インデクサーSemantic Scholarにバイオメディカルの論文数千万点が加わる

チームはこの成果の一部を再利用して、調整と拡張を行い、サプリメントと他の薬との間の相互作用の証拠を発見して、それを単一の検索可能なデータベースとしてまとめた。それがSupp.aiである。

「サプリメントと薬物はどちらも薬理学的実体です、その区別は機能の違いというよりもマーケティングと社会的圧力に由来するものです」と、新しいシステムについて説明した論文の研究者は述べている。「そして、そのやや恣意的な区別のために、サプリメントの情報は薬学実体に関するデータベースの中に十分に反映されていませんし、それらの相互作用に関する情報もあまり公にはされていません。私たちの仕事は、このギャップを埋めようとする試みなのです」。

例えば、糖尿病の人口の断面を見るいくつかの論文の奥深くには、グルコサミンのサプリメントを摂取している人は血流へのインシュリンの取り込みが遅くなっていることを示す文章があるかもしれない。実際、ツールの上でグリコサミンを検索したときに、私は数十件のそのような文章を発見した。

gluco suppai

Supp.AIは、検索用語とGlcNなどの略語を認識できるほど十分に賢く、証拠の文を柔軟に解釈するので、必要以上に文章を集めてしまう。インタラクションは大きいかもしれないし小さいかもしれない。あるいは有用かもしれないし有害かもしれない。だが大切なことはそれが文書化されていて、ユーザーがその文書を意識できるようなっていることだ。

断片が論文から抜き出されているが、その内容は自分の飲んでいるサプリメントに関する情報を探している一般人にとっては理解することが難しい。しかし、ここでの意図はこうした潜在的な相互作用への認識を高めて、ユーザーが医師に尋ねたり、心配される可能性のある特定の組み合わせを検索したりできるようにすることだ。

「現在、消費者がサプリメントが他の薬と相互作用するかどうかを判断するための、包括的なツールはありません。サプリメント企業がラベルにサプリメントと薬物の相互作用を明記することを義務付ける法律はないため、この情報は特に重要なのです」とハーバードのPieter Cohen(ピーター・コーエン)氏は述べている。彼はこの問題に以前取り組み、今回AI2がその論文のレビューを依頼した人物だ。

彼は、「Supp.aiが『消費者にとって不可欠なリソース』になることを示唆し、特定の相互作用をより深く掘り下げるために薬物=サプリメントまたはサプリメント=サプリメントのペアを選択できるようになることは自然な方向だ」と語った。

Supp.aiは無料で使用でき、新しい論文がデータベースに追加されるたびに「定期的に」新しい情報で更新されるはずだ。そしてサービスを構築するために使われたデータも自由に利用できることから、利用者が自分自身のバージョンを作成したり、コーパスを自身で調査したくなったりもするだろう。

画像クレジット:Palau (opens in a new window)Shutterstock

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(翻訳:sako)

YouTubeで開発されたDBaaSにアンドリーセン・ホロウィッツなどが24億円超を投資

PlanetScaleの共同ファウンダーは元YouTubeのエンジニアで、このサービスの巨大化を助けたVitessデータベースシステムの開発者だ。現在2人が創業したスタートアップは大規模なデータに迅速にアクセスすると同時にセキュリティーも確保したい企業にVitessを販売している。

Vitessは稼働中に簡単にデータベースのレプリケーションができるのが大きな特徴だ。 この機能はEUのGDPR(一般データ保護規則)の遵守を容易にする。GDPRではユーザーデータをそのユーザーが居住する国に保存しなければならないことが要求され、これが企業にとって大きな負担となっている。

PlanetSacaleはAmazonのAWSのライバルであり、同時に補完関係にある。またコンピューティング全般のインフラとなる可能性があることを考えれば、シリーズAで2200万ドル(約24億円)という巨額の資金調達に成功したことも不思議ではない。ラウンドをリードしたのはAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)で、長年Googleのスパム対策のトップを務めたことで知られるマット・カッツ(先月、大統領直属のUSデジタル・サービス責任者に就任)や以前からの投資家であるSignalFireが加わっている。1年前にPlanetScaleが調達したシード資金は300万ドルに過ぎなかったことを考えれば一大飛躍だ。

今回の投資を機会にAndreessen Horowitzのジェネラル・パートナーであるPeter Levine氏がPlanetScaleの取締役に就任し、エンタープライズ向け事業に関するノウハウによってスタートアップを助ける。

PlanetScaleの共同ファウンダー、左から Jitendra Vaidya氏、Sugu Sougoumarane氏

CEOのJitendra Vaidya氏は次のように述べている。

以前我々はAWSやRDBをホスティングするサービスをライバルと考えていたが、むしろパートナーだということに気づいた。われわれのサービスはAWSなどのデータベースホスティングサービスのフロントエンドとして大きな需要がある。PlanetScaleは順調に成長中だ。

ライバルのデータベーススタートアップも巨額の資金調達を行っているのでPlanetScaleも対抗する必要があった。Andreessen Horowitzと関係を作れたことは大きな成果だ。テクノロジーとして見ると、VitessはGoogleが開発したKubernetesの先行者にあたり、MySQのミドルウェアとなってデータベースの水平的規模拡張を助けるプロダクトだ。Vitessは信頼性とパフォーマンスを損なうことなく大規模データベースのメモリー効率を高めるプロダクトとしてまずYouTubeのバックボーンに採用された。2014年にSugu Sougoumarane氏自身が下のビデオでVitessの仕組みを説明している。

PlanetScaleのVitessの販売は4つのチャンネルに分かれている。一つは自社サーバーを利用したデータベース・アズ・ア・サービス(DBaaS)、 次はクライアントがオンプレミスないし他のクラウドで利用するためのテクノロジーのライセンス、 3番目はデータベース専門家に対するVitess利用の教育、4番目がオープンソース版Vitessを利用するユーザーに対するオンデマンド・サポートだ。PlanetScaleには現在18社と契約して有料サービスを提供しているが、近くサビスを一般公開する計画だ。【略】

PlanetScaleは充分な資金を得たため人員を現在の20人から倍増させ、サポート、セールス、マーケティング部門を強化する計画だという。CEOのJitendra Vaidya氏は「我々共同ファウンダーは2人ともエンジニアなので、技術面に関しては心配していない。しかしエンタープライズ向け市場に参入するための戦略が必要だ」と説明する。

Andreessen Horowitzのような有力ベンチャーキャピタルがリードするシリーズAで2200万ドルを調達できたのはどんなスタートアップであれビッグニュースだが、PlanetScaleの場合はテクノロジーエコシステム全体に対する影響が大きい。EUのGDPRは巨大テクノロジー企業の行動を抑制することを目的としているが、実態としては大小あらゆる企業にコンプライアンス・コストを強いるものとなっている。皮肉なことに、このコスト負担はリソースに余裕のある大企業より中小のビジネスに重くのしかかるものとなっている。

「データの保存場所をユーザーの居住国にローカライズせよ」というGDPRの要求はスタートアップにとって耐え難い負担となる。PlanetScaleのVitessは単にデータベースの運用を省力化、効率化するだけでなく、GDPRを遵守することを可能にする。PlanetSclaleのサービスを利用することで、スタートアップは新しいサービスを提供するという本来の目的に専念できるようになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ファーウェイがエンタープライズ顧客をターゲットにしたAI利用データベースを発表

中国のファーウェイ(Huawei、華為)は、新しいデータベース管理システム(DBMS)製品を発表し、エンタープライズビジネス市場に真剣に取り組み始めた。このことでIBM、Oracle、そしてMicrosoftといった強固な面々と真正面から戦うことになる。

深圳(シンセン)に拠点を置くスマートフォンと通信機器の製造でよく知られる同社は、その新しく誕生したデータベースが、チューニング性能を改善するために人工知能を用いていると主張している。従来のチューニングプロセスは人間の管理者を必要としていた。人工知能によるチューニングの性能向上は60%以上に達するという。

GaussDBという名のこのデータベースは、パブリックおよびプライベートクラウド環境で動作するだけでなく、ローカル環境でも動作する。ファーウェイの提供するクラウド上で実行しているときには、GaussDBは、金融、物流、教育から自動車産業にいたるまで、全ての顧客に対してデータウェアハウスサービスを提供する。

このデータベースの誕生は、米国時間5月10日に、まずThe Information上でレポートされた。引用された情報ソースによれば、このデータベースは同社の秘密のデータベース研究グループのGaussによって設計され、当初は中国国内市場に焦点を当てるのだという。

この発表は、ファーウェイの中核となるテレコムビジネスが、噂される中国政府との関わりに起因して、西側から監視を受けている最中に行われた。株式未公開会社であるファーウェイがリリースした財務詳細によれば、テレコム部門は2018年のファーウェイの総収入の40.8%を占めている。

そして急成長しているスマートフォンとデバイスの売上に牽引されているファーウェイの消費者部門は、同社の年間売上高のほぼ半分を占めている。現在エンタープライズ事業による収益は4分の1以下であるが、ファーウェイのデータベース管理システムへの新規参入は、このビジネス領域に新しい燃料を注ぐことになるだろう。

一方、Oracleが最近900人以上の従業員(その大部分は1600人のスタッフを抱える中国国内の研究開発センターに居た)を解雇したことを、複数のメディアが今月始めにレポートしている。

Boss Zhipin(BOSS直聘)からTechCrunchに提供されたデータから、レイオフの手がかりを得ることができる。この中国の求人プラットフォームでは最近Oracle中国で働いていた人の登録が一時的に増えたようだ。とはいえ、米国の巨人は現在Bossを通じて、クラウドコンピューティングに関連する多数のポジションを含む100以上のポジションを募集しているため、新しい採用はまだ行われている最中である。

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(翻訳:sako)

Cockroach Labsが複数のクラウドにまたがるデータベースCockroachDBのマネージドサービスを開始

Cockroach LabのオープンソースのSQLデータベースCockroachDBは、昨年の立ち上げ以来徐々に伸びているが、しかしオープンソースの技術が成熟して市場により深く浸透するためには、アーリーアダプターを超えたもっと一般的なオーディエンスに採用されていく必要がある。そのために同社は今日(米国時間10/30)、CockroachDBのマネージドサービスを発表した。

このサービスはクラウドを特定しないが、手始めとしてAmazon Web ServicesとGoogle Cloud Platformで利用できる。2015年にローンチしたCockroachはつねに自分を、Oracleや、さらにAmazonのAuroraデータベースなどをも代替する現代的なクラウドデータベースと位置づけている。

CEOのSpencer Kimballによると、それらの先輩データベースたちは、ベンダーロックインが強すぎて彼の趣味ではない。それに対抗するオープンなデータベースとして立ち上げたのが、Cockroachだ。“Cockroachのクラスターは、クラウドAからクラウドBへダウンタイムなしで移行できる”、と彼は言う。

そのような柔軟性は、他のベンダーが提供しているものと比べて、大きなアドバンテージがある、と彼は信じている。そして今日の発表は、そのアドバンテージをさらに大きくする。データベースと関連インフラストラクチャのセットアップや管理という重い仕事を、これからはサービスとしてのCockroachDBが代わってやってくれる。

Kimballの認識では、このやり方により同社の市場も拡大するだろう。“これまでにもOracleやAWS Aurora、Cassandraからのマイグレーションが相当あったが、これからは、それをためらっていたような企業もManaged CockroachDBにより容易にマイグレーションできるから、うちの市場はより快調に大きくなるだろう”、という趣旨をKimballは声明文で述べている。

そのデータベース本体には、自己回復力の強さというアドバンテージもある。いろんな条件下で安定的に動くから、これまでのデータベースに比べて有利だ、という。大きなアップタイムをレプリケーションによって保証し、ひとつのインスタンスがダウンしたら、すぐに身代わりが動き出す。

これまではエンタープライズ向けの商用バージョンが収益源で、それは通常のオープンソース版にないバックアップやサポートなどのサービスを提供していた。しかしこれからは、“Datbase as a Service”の契約会費収入が主な収益源になる。

1年前に同社は、CockroachDBのバージョン1.0をリリースし、シリーズBで2700万ドルを調達した。そのラウンドはRedpoinがリードし、Benchmark, GV, Index Ventures, そしてFirstMarkが参加した。そのお金が有効に使われた結果、今日発表のマネージドサービスが完成したのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

MongoDBがそのコードのオープンソースライセンスを改定、オープンソースの“食い逃げ”に むかつく

MongoDBは一部の、とりわけアジアの、クラウドプロバイダーのやり方にムカついている。彼らはそのオープンソースのコードを利用して、同社のデータベースの商用バージョンを、オープンソースのルールを無視してユーザーにホストしている。これと戦うためにMongoDBは今日(米国時間10/16)、Server Side Public License(SSPL)と名付けた新しいソフトウェアライセンスを発行した。それは同社のMongoDB Community Serverのすべての新しリリースに適用され、前のバージョンの新しいパッチに対しても適用される。

これまでMongoDBはGNU AGPLv3ライセンスを使ってきたが、今度はSSPLをOpen Source Initiativeに申請して承認を待っている。

現在コミュニティサーバーを使っている通常のユーザーは全員、新しいライセンスが適用されないので何も変らない。むしろこれは、MongoDBがAGPLv3ライセンスの誤用とみなしているものへの対策だ。MongoDBはこう説明している: “MongoDBはこれまで、GNU AGPLv3でライセンスされていた。したがってMongoDBを一般公開サービスとして動かしたい企業は、自分たちのソフトウェアをオープンソースにするか、またはMongoDBから商用ライセンスを入手しなければならない。しかしながらMongoDBの人気のゆえに、一部の企業はGNU AGPLv3の許容限界を試そうとしている”。

つまり、SSPLはGNU GPLv3とそれほど異なるライセンスではない。GPLとほぼ同じ言葉で、コードの利用、変更、再配布の自由が明記され、しかしSSPLが明示的に声明しているのは、MongoDB(やSSPL下のそのほかのソフトウェア)をサービスとして提供しようとする者は何人(なんぴと)たりとも、商用ライセンスを得るか、またはサービスをオープンソースにしてコミュニティに還元しなければならない、という点だ。

MongoDBのCTOで協同ファウンダーのEliot Horowitzは、声明の中でこう述べている: “市場はますます、ソフトウェアをサービスとして消費しており、そこに、オープンソースの優れたサーバーサイドソフトウェアのニューウェーブが生まれ育つすばらしい機会が作られている。しかし残念ながら、一度オープンソースプロジェクトの味をしめたクラウドベンダーはあまりにも安易に、それが自分が開発したソフトウェアではないにもかかわらず、その価値のすべてを取り込み、コミュニティに何も寄与貢献しなくなっている。われわれはオープンソースに大きく貢献し、大きな恩恵を受けている。そういう企業としてわれわれは、多くの企業に影響を及ぼす問題で先頭に立つべき、独自の立ち位置にある。これが今後さらに多くのプロジェクトを刺激して、オープンソースのイノベーションが守られることを望みたい”。

この動きが、一部の人びとの反感を招くことも確実だ。オープンソースのライセンスについて語るときには、その運動の本質をめぐって宗教的な口調にどうしてもなりがちだ。そしてMongoDBはそのソフトウェアの背後にいる商業的実体であり、コードへの外部からのコントリビューションを管理しているから、たとえば大きなオープンソースのファウンデーションなどが管理するプロジェクトと違って、コードに対する一社の権限や態度が実質的にきわめて強い。だからMongoDBがオープンソースの何たるべきかを語るのはお門違い、と見るむきもある。オープンソースはソフトウェアを開発するための実用的な方法にすぎない、という考えもある。

しかしいずれにしてもこれは、私企業とその企業のオープンソースプロジェクトの管理との関係はどうあるべきかをめぐる議論の、契機になると思われる。自分のコードの使われ方に関して、MongoDBのような企業は、どれだけのコントロールを及ぼしうるのか? 今日のHacker Newsを読むのが、楽しみだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

特許出願の前に先行技術を調べるためのデータベースをMIT/Google/Cisco/米特許局などが共同ローンチ

パテントのシステムは破綻している。破綻の様相は実際に、いろんなやり方でリストアップできる。それらのリストの中には、先行技術(prior art)をめぐる問題も必ずあるだろう。そこで、著名な企業や団体から成るチームが協力して、先行技術を調べるためのデータベースPrior Art Archiveを作ろうとしている。

このデータベースのためのコラボレーションに加わったのは、MITのMedia Lab(メディアラボ), Google, Cisco, そして米政府のPatent and Trademark Office(特許商標局, PTO)だ。とくにPTOにとって、利用価値が大きいだろう。このアーカイブはMITがホストし、特許を出願しようとする者は、先行技術の例やそのほかの参考技術情報に容易にアクセスできる。

“パテントを審査するプロセスは、古い、または自明の技術に対してパテントが発行されることを防ぐものでなければならない”、とMITは書いている。“しかし残念ながら、それが古い技術だからといって、検査官が容易に見つけることができるとは限らない。とくにコンピューターの分野では、多くの先行技術が古いマニュアルやドキュメンテーション、Webサイトなどに拡散しており、今日までそれらは、総合的な検索がほぼ不可能だった”。

Googleもこのアーカイブにおける自己の役割…主に検索…についてブログ記事に詳説している。Googleは、検索のためのAIとML技術も、特製して提供している。同社曰く、“この目的のために最近、オープンなエコシステムGoogle Patents Public Datasetsを作った。それは、一般向けの公共政策や、経済、機械学習の研究などの分野が大きなデータベースにアクセスできるようにするためだ”。

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センサーデータのリアルタイムデータベースを提供するModeが$3Mを調達(上田学氏談話あり)

企業が、センサーのデータに瞬時にアクセスできるためのリアルタイムデータベースを提供しているModeが、True Venturesの率いるラウンドにより300万ドルを調達した。GigaOm(テクノロジーブログの老舗)のファウンダーでTrue VenturesのパートナーOm Malikが、このラウンドの一環としてModeの取締役会に加わった。

今では多くの企業で、車や携帯電話、各種器具・機器、医療器具、そのほかの機械類などからのセンサーデータがたくさん集まってくる。しかしこれらのセンサーをデプロイしている企業に、データの意味を〔時系列や統計分析などで〕理解するためのバックエンドデータベースがない場合が多い。

サンマテオに拠を置くModeは、企業が大量のデータをクラウドに置いて、彼らのデバイスをもっとよく理解し、次にやるべきことが分かるようにする。今Modeの顧客は、ソーラー、医療、製造業などの業種が多い。

Modeの協同ファウンダーでTwitterの技術部長だったGaku Uedaは語る: “データの収集にフォーカスするのは、共通的なインフラの問題をわれわれが担当して、顧客企業はデータの有効利用に専念してもらうためだ”。

Uedaと、同じく協同ファウンダーでゲーム企業50Cubesの技術部長だったEthan Kanは、長年の友だちだ。True VenturesのMalikによると、彼が投資家として同社に惹かれた理由の一つが、それだった。

そのMalikは言う: “企業は直線ではない。上がり下がりがある。でも、良い協同ファウンダーに恵まれていたら、何でも切り抜けられる”。

今回の資金調達でModeの調達総額は500万ドルになる。Kleiner Perkins, Compound.vc, Fujitsuなども同社に投資している。今回のシリーズAの資金は、クラウドにつなぐセンサーをもっと増やし、チームを拡張するために使われる。

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Hasuraがサーバーレスの開発を単純化するオープンソースのイベントシステムを発表

主にPostgresデータベースまわりのデベロッパーツールを作っているHasuraが今日、新しいプロダクトを公開アルファで披露した。それは、プログラマーがサーバーレスのアプリケーションを迅速かつ効率的に作れるためのツールだ。

それは、Postgres上のオープンソースのイベントシステムにより、ファンクションをより簡単に書けるようにする。そのイベントシステムは、データベースが特定の条件に達したらイベントをトリガする。それにより、何かを動かすために大量のコードを書く必要がなくなり、またシステムのスケーラビリティも増す。

プログラマーは通常、一連のAPIコールをつなぎ合わせてサービスを呼び出し、決済や通信ゲートウェイなど、アプリケーションの各部を動かしていく。これによりプログラマーは、さまざまな部分をスクラッチで書くことから免れる。しかし問題は、一連の呼び出しの途中で何かがおかしくなったら、システムはダウンし、再スタートすることになりがちだ。

しかしサーバーレスのアーキテクチャでは、サーバーレスのメリットとしてよく挙げられるように、インフラのことをプログラマー側が気にする必要がなくなるので全体のプロセスがもっと簡単になり、きわめてシンプルなイベントドリブン方式のコードを書ける。そのため、アプリケーションのいろんな部分を呼び出してもダウンするおそれが少ない。

同社は4月に、160万ドルのシードラウンドを調達した。同社はKubernetesのソリューションを提供していたが、今回の発表で、このところデベロッパーに人気のあるサーバーレスにも手を広げた。

上記の資金調達のとき、CEOで協同ファウンダーのTanmai Gopalは、本誌にこう述べた: “われわれのフォーカスは最初から、アプリケーションの開発を超速くすることだった。そのやり方は、われわれのAPIをPostgresデータベースの上に置いて、どんなコードでもそのレベルでデプロイすることだ”。

この最新のプロダクトも、この哲学の延長で、デベロッパーがクラウドネイティブなアプローチを取れるようにする。そしてデベロッパーに、サーバーレスのアドバンテージを、オープンソースで特定のベンダーに縛られないやり方で生かせるツールを与える。

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VMwareがその顧客元実装上にAWSのRelational Database Serviceを導入

ちょっと意外なニュースだ。Amazonのクラウドコンピューティング部門であるAWSが、今日(米国時間8/27)の発表によると、同社のRelational Database Service(RDS)をVMwareに持ち込む。それはAWS上のVMware Cloudと、企業が自分のデータセンターでプライベートに動かすVMwareの両方だ。

AWSのコンペティターの一部は、かなり前から、こういうハイブリッドなクラウドのデプロイにも力を入れてきたが、AWSはそれほどでもなかった。でも今や、それが変わろうとしている。それはたぶん、Microsoftなどの競合他社がこの分野で好調だからだろう。

AWSのCEO Andy Jassyはこう述べている: “データベースは、その管理にも運用にも、泥沼のように面倒で厄介な側面がある。だからこそ何十万もの顧客がAmazon RDSを信頼して、大規模なデータベースの管理を任せているのだ。この、オペレーションの現場で鍛えられた同じサービスを、オンプレミスやハイブリッド環境の顧客にご提供していけるのは、とてもすばらしいことだ。それによって、エンタープライズのデータベース管理が容易になるだけでなく、データベースをクラウドに移行する作業も、より単純になる”。

Amazon RDSがVMwareに来たことによって、エンタープライズは、AWSの技術を利用してMicrosoft SQL ServerやOracle, PostgreSQL, MySQL, MariaDBなどのデータベースを利用できる。たとえば、どこでデータをホストするにしてもデータベースのセットアップと管理が楽になる。…そして将来的には、AWSへの移行も容易になるだろう。

この新しいサービスは目下非公開プレビューなので、その詳細や料金などはまだ分からないが、ユーザー体験はクラウドの場合とほぼ同じだろうし、VMware上のRDSもアップデートやパッチを自動的に行なうことになるのだろう。

今日の発表は、AWS上のVMware Cloudのローンチから約2年後になる。それは今日の発表の真逆で、VMwareがAWSに来る、というものだった。VMwareのデプロイを動かしているエンタープライズは、それをそのまま、AWSへ移せるのだ。

関連記事: VMwareがついにクラウドサービスを提供、しかもAWSとのパートナーシップのもとで

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GoogleのBigQueryの中で機械学習のモデルを作れるBigQuery ML…データの移動が要らない

機械学習のモデルの構築にはまだ多くの障害があり、その一つが、データのあるところからモデルを構築するところへ、大量のデータを移動することだ。Googleはその工程を少しでも容易にするために、データウェアハウスBigQueryの中でモデルを作れる機能、 BigQuery MLを立ち上げた。

BigQuery MLを使うと、モデルをファインチューニングするためにデータを行ったり来たりさせることなく、データウェアハウスの中で線形回帰やロジスティック回帰を使ってモデルを構築できる。しかも、モデルを構築して予測を得るためにやるべきことは、少量のSQLを書くことだけだ。

データの移動がそんなに大きな問題だとは、ふつうの人には思えないかもしれないが、単なる物理的な移動ではなくて選択や整形などの処理が必要だから、かなりの時間を要する。そのぶん、モデルの構築に投じるべき時間がしわ寄せされる。

BigQuery MLでは、機械学習の経験の浅い者でも、容易にモデルを構築できる。まず、SQLの変種のようなもので、作りたいモデルの種類と、入力データを指定する。するとBigQueryMLがモデルの構築を開始し、そこから直ちに予測が得られるようになる。 RやPythonでコードを書く必要はない。

BigQuery MLは、今ベータを利用できる。

[若者の失業の解決、アルツハイマー病の検出、ほか]

画像クレジット: TechCrunch

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MongoDBのGlobal Clustersを利用するとデータの地理的配置が楽にできる

MongoDBAtlasは、クラウド上のマネージドデータベースサービスだ。マネージド(managed, 管理つき)というのは、データベースのセットアップやメンテナンスは全部Mongoが面倒見るので、デベロッパーがそのレベルで苦労する必要はない、という意味だ。今日(米国時間6/27)同社は、このやり方をさらに一歩前進させて、顧客がデータの所在(地理的配置)を細粒度でコントロールできる、Global Clustersと呼ばれる機能を発表した。

これによりユーザー企業はクラウドプロバイダーを自由に選び、そしてAtlasが動くMongoDBのデータベースからは世界のデータのどの位置にも移動できるようになる〔後述〕。MongoDBのCTOで協同ファウンダーのEliot Horowitzの説明によると、クラウドプロバイダーはどこの誰であってもよい。データの位置ポリシーを設定し、クラウドベンダーとデータセンターの場所を選び、その結果をグラフィカルな世界地図(下図)の上で見ることができる。それでOKなら、Mongoがバックグラウンドで自動的にデータを移動し、そのときシャットダウンは不要だ。

Global Clustersのインタフェイス。スクリーンショット提供: MongoDB

今月発効したEUのGDPRに見られるように、多くの国がデータ主権(data sovereignty)の証拠を求める。でも企業がそのような規則に自力でコンプライアンスすることは、難題である。Horowitzによると、彼はAtlasのための地理的パーティションを作ったが、それは技術的にものすごい苦労だった。しかしそれをこのようなサービスとして提供することによって、データのマイグレーションを小企業でもできるようになり、彼らは最初から(データに関し)地理的な粒度を持てることになる。

彼曰く: “圧倒的に数が多いのは小企業だが、彼らも今では、大型のWebサイトと互角に競争できると感じているし、最初からレベルの高いサービスを提供できる。しかもそのために、エンジニアのチームを雇う必要もない”。

Mongoから見てこのやり方が優れているのは、ユーザー企業自身が全世界的なデータセンターを構築しなくてもよいことだ。AWS, Microsoft, Googleなどメジャーなパブリッククラウドプロバイダーがグローバルなロケーションを持っているから、それに乗っかるだけでよい。

“データセンターはクラウドプロバイダーが持ってる、というところがクールだね。ユーザーが必要とするリージョンを持ってるクラウドプロバイダーを、選べばよいのだ”、と彼は言う。

Atlasのユーザーは今日からこの機能を利用できる。

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AWSのグラフデータベースNeptuneが一般公開、既存の主要なグラフAPIもサポート

AWSが昨年のre:Inventカンファレンスで紹介したグラフデータベースNeptuneが、今日(米国時間5/30)から一般公開された。それはあのとき発表された数十ものプロジェクトのひとつだから、思い出せない人がいても不思議ではない。

NeptuneはTinkerPop GremlinSPARQLのグラフAPIをサポートしているので、いろいろなアプリケーションと互換性がある。AWSによるとこのサービスはエラーから30秒以内に復旧し、99.99%の可利用性を約束する。

AWSでデータベースとアナリティクスと機械学習を担当しているVP Raju Gulabaniは次のように語る: “世界がますます接続された世界になるに伴い、互いに接続された大きなデータセットをナビゲートするアプリケーションが顧客にとってますます重要になる。そういう時期に、スタンダードなAPIを使って何十億もの関係性を数ミリ秒でクェリできる高性能なグラフデータベースサービスを提供できることは、たいへん喜ばしい。これにより多くのデベロッパーが、高度に接続されたデータセットを扱うアプリケーションを容易に作って動かせるようになるだろう”。

Neptuneに好適なアプリケーションといえば、ソーシャルネットワーク、リコメンデーションエンジン、不正行為検出ツール、エンタープライズのインフラストラクチャの複雑なトポロジーを表現しなければならないネットワーキングアプリケーションなどだ。

Neptuneにはすでに、有名企業のユーザーがいる。それらは、Samsung, AstraZeneca, Intuit, Siemens, Person, Thomson Reuters, そしてAmazon自身のAlexaチームなどだ。AlexaのディレクターDavid Hardcastleが、Neptuneの発表声明の中でこう述べている: “Amazon Neptuneは、Alexaの数千万の顧客のためにAlexaの知識グラフを継続的に拡張していくための欠かせないツールキットだ。今日はその正式スタートの日だが、これからもAWSのチームと協力してさらに良いユーザー体験を顧客に提供していきたい”。

今このサービスは、AWSのU.S. East(N. Virginia), U.S. East(Ohio), U.S. West(Oregon), EU(Ireland)の各リージョンで利用できる。そのほかのリージョンでも、今後随時提供されていく予定だ。

・関連記事: Amazon、re:inventカンファレンスでグラフDB、Neptune発表

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GUNはオープンソースのP2Pデータベース――ノードがオフラインでも機能する

GUNはオープンソースの分散データベース・システムでデベロッパーは簡単にP2Pネットワークで作動するアプリを開発できる。しかもこのネットワークでは一部のノードがオフラインであっても作動する。今日(米国時間5/23)、このデータベースを開発した会社(ピストルのロゴと社名は一考の要があるかも)はDraper Associatesがリードしたラウンドで150万ドルのシード資金の調達に成功してことを発表した。今回のラウンドにはSalesforceのマーク・べニオフのAloha Angels、Boost VC、CRCM Venturesなどのエンジェル投資家が加わっている。

GUN のファウンダー、Mark Nadalは私の取材に答えて、「データベースに取り組み始めてから4年になる。きっかけは、私の初期のプロジェクトでの失敗のほぼすべてがデータベースが原因だったからかだ」と語った。データベースがダウンすればサービスはすべてダウンする。そこでリアルタイムでアップデートしても整合性が保たれる分散データベース・システムの開発を始めたたのだという。

GUNはマルチマスタ・レプリケーションによるP2Pデータベースであり、クラウド・サーバーはネットワークの一つのピア・ノードに過ぎない(もちろんユーザー側ブラウザに比べてはるかに大量のリソースをを持ち、信頼性もはるかに高い)。GUNユーザーにはアップデートにおけるコンフリクト解消などのデータベース運用上必須のツールが標準で提供される。データは自動的にピアに拡散、同期される。ユーザーがオフラインになるとデータはローカルにキャッシュされ、再度オンラインになったときにネットワークに書き戻される。

Nadalは2014年にFirebase、MySQL、MongoDB、CassandraをベースにGUNの最初のプロトタイプを開発した。これはかなりつぎはぎの仕事だったが、引き続きこのアイディアを追求するに足るだけのデベロッパーの関心を集めることができた。

現在GUNを利用してRedditのクローン から分散版のYouTubeのコピーまでさまざまなデータベースが実験されている。

Nadalはまた一部の現行データベースに比べてこのシステムはスピードの点でも大きな優位性があるとしている。「予備的なテストの結果ではわれわれのキャッシュはRedis、MongoDBなどに比べて28倍速いと判明した。GUNは現在、ゲーム、IoT、VR、分散的機械学習などの分野におけるパイオニア企業と提携を進めている」という。

オランダ海軍はすでに艦上のIoTサービスの一部にGUNを採用している。AI/機械学習分野で利用しているグループも多い。Nadalはこのデータベースはブロックチェーン・テクノロジーとの適合性が高いとして、この分野のデベロッパーもGUNに注意を払うべきだと考えている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

複数のデータベースの統一クェリインタフェイスを提供するPrismaが$4.5Mのシードを獲得

ベルリンとサンフランシスコに拠を置くPrismaは、データクェリ言語GraphQLに大きく賭けている。それは最初Facebookが、アプリケーションのサーバーと対話するフロントエンドのコードを容易に書けるようにするために開発したシステムだ。それ専門で行こうと決めたPrismaはこのほど、450万ドルのシード資金を獲得した。

シリコンバレーのKleiner Perkinsがそのラウンドをリードし、多くのエンジェル投資家たちが参加した(後述)。その多くはデベロッパーやオープンソースの世界の人びとで、GraphQLそのものを作ったNick Schrockもその中に含まれる。

本誌TechCrunchが、KleinerがPrisma(元Graphcool)への投資を検討していることを知ったのは3月だった。そのときはまだ、契約は完結していなかった。昨日(米国時間5/14)になってPrismaの協同ファウンダーでCEOのJohannes Schicklingが投資を確認し、オープンソースをよく理解しているヨーロッパのVCよりもアメリカウェストコーストのVCと投資家を選んだ、と説明した。そして彼は、より広いデベロッパーコミュニティに製品が採用されるためには、ユーザーベースの拡大も資金調達もボトムアップ方式が重要だ、と述べた。

そのためにPrismaも、最初のより狭いBackend-as-a-Service(BaaS)のモデルからオープンソースに転向し、中核的製品として“Prisma 1.0”を世に問うた。それは、Apache 2のオープンソースライセンスに基づくスタンドアロンのインフラストラクチャコンポーネントとしてリリースされた。

同社の主力製品/サービスは、すべてのデータベースにGraphQLのデータレイヤを導入することだ。そのベースとなる基本認識は、現代のバックエンドが、Postgres, Elasticsearch, Redis, Neo4jなどなど、機能が専門化された複数のデータベースの組み合わせならびに相互接続であることだ。この構造はそれらのデータベースに対する複雑な“マッピングロジック”を必要とし、それは、Prismaのような専門サービスを必要とする難題になる。Prismaは、それら多様なデータベースの集合に、GraphQLの単一のクェリでアクセスできるようにしてくれる。

Schicklingによると、今回の資金はチームの増員に充てられる。今のベルリンに加えて、サンフランシスコにオフィスを開く。プロダクトのロードマップとしては、サポートするデータベースをもっと増やす。現在のPrismaはMySQLとPostgresに接続するが、今後はMongoDB, Elastic, Cassandraなども加えていきたい。

現状では、従来からのオープンソース製品に加えて、セキュリティを強化したPrisma Enterprise(コンプライアンス、アクセスコントロール、オーディットロギングなど)と、コラボレーションでデータベース管理を容易にするPrisma Cloudがある。

さきほど名前を挙げなかったPrismaのシード投資家は、Robin Vasan(HashiCorp, Couchbase, InfluxDataの取締役), John Komkov(Fathom Capital), Augusto Marietti(KongのCEO), Guillermo Rauch(ZeitのCEO), Spencer Kimball(CockroachDBのCEO), Nicholas Dessaigne(AlgoliaのCEO)などだ。

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リアルタイムデータベースのMemSQLが$30Mを調達、毎秒1兆レコードののスキャンを誇る

リアルタイムデータベースのMemSQLが今日、シリーズDで3000万ドルを調達したことを発表した。これで同社の調達総額は1億1000万ドルになる。このラウンドをリードしたのはGV(元Google Ventures)とGlynn Capitalで、これまでの投資家Accell, Caffeinated Capital, Data Collective, およびIA Venturesも参加した。

MemSQLデータベースは分散リレーショナルデータベースで、標準的なSQLドライバーとクェリを実装し、それらによるトランザクションとアナリティクスをサポートしている。それは、データの取り入れ技術がとくに優れているとされ、1日に数百万のイベントをプッシュできると同時に、レコードをリアルタイムでクェリできる。同社が最近示したところによると、12のサーバーにまたがるクラスター上の1兆あまりの列を1秒でスキャンできた。

このデータベースは、大手のパブリッククラウド上やオンプレミスでデプロイできる。

MemSQLの最近の発表によると、今期第四四半期の登録ユーザー数は前年同期比で200%増加した。これは投資家を喜ばせる数字だが、しかしこの市場は競争が厳しく、多数の強力な古顔たちのほかに、スタートアップやオープンソースのプロジェクトも少なくない。現在のMemSQLのユーザーには、Uber, Akamai, Pinterest, Dell EMC, Comcastなどがいる。

GVのゼネラルパートナーAdam Ghobarahは、今日(米国時間5/15)の発表声明でこう述べている: “MemSQLは大規模かつ高速なオペレーショナルアナリシスを提供でき、動的でインテリジェントなアプリケーションを作れるため、エンタープライズ系のユーザーが増えている。同社はエンタープライズ顧客の増加とともに、数字で明確に表せるほどの成功を収めつつあり、継続的にスケールしている同社に投資できることは喜ばしい”。

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AWSのデータベースサービスAuroraにアンドゥ機能が誕生、72時間の遡及可能

AWSの‘マネージドMySQL/PostgreSQL’データベースサービスに、アンドゥ機能がつく。今日の同社の発表によると、そのAurora Backtrack機能により、ユーザーは“時間を逆行できる”。今それはMySQLのみだが、この機能を有効にするとそれ以降新たに作られるデータベースクラスターとバックアップからリストアされたクラスターに対し、アンドゥができるようになる。それまであったデータベースは、ノーだ。

この機能を有効にすると、AWSは最大72時間ぶんのトランザクションのログを取る。本番のデータベースに不正なテーブルを入れた、などの間違いに気づいたら、アプリケーションをポーズして、どこまで戻りたいか、時間(時刻)を指定する。するとAuroraはデータベースもポーズして、開いているすべての接続を閉じ、まだコミットしてないものをすべて落としてから、指定された時点までロールバックする。

もちろん、トランザクションの逆行はAWSが初めてではない。MySQLも含め、多くのデータベースシステムが、すでに何らかの形で実装している。ただしそれらの多くは、今日AWSが発表したものに比べると範囲が狭い。

AWSのチーフエヴァンジェリスト(Chief Evangelist) Jeff Barrが今日の発表で言っているが、それは災害復旧だけが目的ではない。彼はこう書いている: “あなたも、このクールな新しい機能の、クリエイティブで奇抜な使い方を、きっと思いつくだろう。たとえば、本番データベースでいろんなテストをして、そのテストの痕跡をすべて掃除することもできる。復旧の指示は、APIまたはCLI(コマンドライン)からできるから、この機能を既存のテストフレームワークに統合するのも容易だ”。

Aurora Backtrackは今、すべてのデベロッパーが使える。料金は、アメリカリージョンではレコードの書き換え100万文字につき約0.012ドルだ。ヨーロッパとアジアでは、やや高くなる。

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Google Cloudのマネージドデータベースサービスがクラウドサービスとしての機能を充実

Googleがクラウドから提供しているデータベースが今日(米国時間4/25)、アップデートされた。画期的な新製品に生まれ変わったわけではないけど、それらのアップデートはすべて、企業がクラウドへ移行するときに経験するさまざまな痛点に対処している。

Googleのプロダクト管理のディレクターDominic Preussによると、Googleは長年、データベースの世界における思想のリーダーを自負している。思想のリーダーとは言ってもこれまでは、Bigtableに関するペーパーなどが主で、実際の製品で示す思想ではなかった。しかし最近では、グローバル分散データベースCloud Spannerが示すように、市場でもその姿が目立つようになった。

Preussによると、Googleのエンタープライズユーザーは彼らの既存のワークロードをクラウドへ移すことから始めるところが多い。しかしそれが一巡したら、新しいアプリケーションをクラウドに載せようとする。そしてそのとき求めるのが、クラウドのプロバイダーがアプリケーションやインフラの管理を肩代わりしてくれる、いわゆるマネージドサービスだ。

今日の発表も、エンタープライズに、彼らが求めるある種のマネージドデータベースサービスを提供していくことがメインのテーマだ。

まずそれは、ベータでローンチされるCloud Memorystore for Redisだ。これは完全に管理されるインメモリのデータストアで、大きなバッファリングをインメモリのキャッシュでやりたい、などのニーズに応える。

ビッグデータワークロード用のNoSQLデータベースサービスCloud Bigtableに、新しい機能が加わった。その、いずれregional replication(リージョナルレプリケーション)という正式名で呼ばれることになる機能は、オンプレミスのワークロードにApache Cassandraを使っていたエンタープライズに、Google Cloudにおけるその代替系を与える。そして、この、異なるゾーンにまたがるレプリケーションにより、Google Cloudに保存するデータの可用性と耐久性が高くなる。

今回のアップデートには、Cloud SQL for PostgreSQLのSLAにおける可用性を99.95%にすることも含まれる。またCloud Spannerには、コミットのタイムスタンプがつく。

Googleのクラウドデータベース周辺には、今後どんな新メンバーが登場するのか。Preussはその答を言わないが、今同社はエンタープライズができるだけ多くのワークロードをクラウドへ移行できるようにしたい、と考えているそうだ。つまり、マネージドサービスが今後も増える、ということだろう。

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