ANAのスターウォーズ・シリーズにC-3POモデルが登場

飛行機のカスタムペインティングは、多くの航空会社が行なっている。しかしもっとも本気なのはどこかといえば、それは日本のANAであると考える人も多いのではなかろうか。最近はスターウォーズ・シリーズを展開している。シリーズ最新モデルは、金色に輝くドロイドであるC-3POだ。機体はもちろん、内装や小物もC-3PO風になっている。

この、ANAによるスターウォーズ・シリーズでは、これまでにR2-D2モデルやBB-8モデルが公開されている。それらについては、本体の形と機体の形に類似性もあったことで比較的かんたんに機体をデザインできたが、人間型ロボットであるC-3POについては苦労も多かったはずだ。C-3POの特徴のひとつであるワイヤ配線や円盤パーツを表現したモデルとなっている。ドロイドとしての特徴を、巨大ジェット機上になかなか上手に表現しているように思える。

  1. 479a969551627278697513dc836a2b16.jpg

  2. c10ae1768a7fc8431c7df2934e5ecb63.jpg

  3. d9f83deab6142c51adac5a85cd18eefc.jpg

  4. a48ffdab700c5c8c4b84b6caf1107f3b.jpg

  5. 7b4f494b59e8c863365087696e1658fc.jpg

  6. e480df9908e72f1ad8f5a6fc67eb3e31.jpg

  7. a7d7b0acbdb4aa305d28b8143058bec1.jpg

  8. 0a645aeb2926d5a6b2f7f1111c3569ff.jpg

  9. 22bbd82b2e2ec1cf6a001c08c7b27f48.jpg

  10. e560f5fa072cb3ab87fd4da90822174e.jpg

飛行機の内部に入れば、座席のヘッドカバーや、紙コップなどもC-3POモデルとなっている。もちろん搭乗券も特別版となっている。さらにはアンソニー・ダニエルズがキャプテンとして搭乗し、CAにはR2-D2も控えている。

もちろん最後の2つは冗談だ。しかしアンソニー・ダニエルズはお披露目に臨席し、飛行機内部にサインも残した。すっかりドロイド化したかと思われたアンソニー・ダニエルズだが、サインは人間らしいものとなっている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

あなたの車をハックできる小さなArduinoボードMacchinaがKickstarterで資金募集中

IKEAの家具も、ユーザーがハックして改造できる。ビデオゲームも、ハックして友だちに自慢できる。そして今Kickstarterに出ているMacchinaを使えば、自分の車にいろんなトリックを教えられる。たぶん、法に触れない範囲でね。

大きさが分かるためにバナナを置いた

Macchinaは、車に挿入する小さなデバイスだ。そのこと自体は、別に新しくもない。Automaticが、前からやっている。でも、Macchinaが産んだちっちゃな神童は、車のECUの読み書きができる。だから、ボンネットの下の暗い神秘の空間で起きていることが分かるだけでなく、何かを変えることもできる。ただし、車に関して無知な人が数値をいじることだけは、絶対におすすめできないけど。

MacchinaはArduino Dueを使っている。だからコードのサンプルはたくさんある。

“これは初心者とプロフェッショナルの両方にとって、すばらしい開発プラットホームだ”、とMacchinaは言っているけど、上で述べたように、何かを大きく変えるためには、事前に十分な知識が必要だ。なお、ハードウェアもソフトウェアもオープンソースで提供されている。

このデバイスは総合的なプラットホームとして設計されており、いろんなペリフェラルに接続できる。ブレークアウト基板を使ってBluetoothやWi-Fi、Ethernet、セルネットワークなどにも対応できる。

車の周辺装置を完全にカスタマイズできるという点では、これはとってもエキサイティングなプロジェクトだ。お値段もそんなに高くはない。Kickstarterではすでに、目標額25000ドルの5倍近く集まっている。だから、きっとうまくいくだろう。Kickstarterのハードウェアプロジェクトは当たり外れがあるけど、でもこれは気になるプロジェクトだよね。

〔訳注: 日本の道交法等では問題になる可能性もありえます。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

自動運転車をめぐるGoogleとUberの法廷闘争が過熱、問題の技術者の一人が行方不明

自動運転車の開発をめぐるGoogleのUberに対する法廷闘争が、すでに最初から醜い様相を呈している。両社の弁護士はこれまでの二日間、Uberへ移った元社員〔複数形〕に盗まれたとGoogleが主張する企業秘密の閲覧許可に関して、激しく言い争った。そして今日、Uberの弁護士は法廷で、それらの技術者の一人を見つけることができなかった、と述べた。

Googleの自動運転車部門〔Waymo社〕は、自動化車両の開発で第一級のエンジニアだったAnthony LevandowskiがGoogleから企業秘密を盗み、その後唐突に退社した、としてUberを訴訟した。直後に彼は自分自身の自動運転トラックの会社Ottoを創り、それをUberが6億8000万ドルで買収した

原告企業のWaymoは、Googleの親会社Alphabet傘下の自動運転車企業だ。同社の主張では、2016年の1月にLevandowskiは、セキュリティ対策の施されているリポジトリから14000件の機密文書を無断でダウンロードし、その直後に退社した。同社は、ほかに二人のエンジニア、Radu RadutaとSameet Kshirsagarを、いくつかの文書を無断で持ちだしてから、同じくUberに雇用された、として告訴している。

Radutaは、すでにUberにいない、とUberの弁護士Arturo Gonzalezは法廷で語り、Uberは彼の所在を見つけられなかった、と言った。Waymoの主張によるとRadutaは、同社のメカニカルエンジニアだったが、Uberへ移る直前の昨年7月に、自動運転車関連の文書数件をダウンロードした。

Gonzalezは記者たちに、今後Uberは、この件はすべてGoogleとLevandowskiとの間(あいだ)の問題である、と主張していくつもりだ、と述べた。Gonzalezは、Levandowskiと彼の元雇用主〔Google〕との契約を、引証した。

Uberはまた、同社の社内弁護士の誰一人として、Googleの企業秘密が含まれている法廷提出文書の、元の完全な形を見ることが許されなかった、とWaymoを反撃した。そして両社は、Uberの社内弁護士Nicole Bartow一人だけが、その文書の閲覧を許される、という合意に落着した。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

SpotifyとWazeのAndroidアプリが連携―カーナビと音楽ストリーミングがシームレスに作動する

車を運転しているときに音楽を聞く人は非常に多い。音楽ストリーミング・アプリのSpotifyとカーナビ・アプリのWazeがインターネット時代にふさわしく連携、シームレスに動作するようになった。Wazeアプリ内からSpotifyのプレイリストが再生できる。またSpotifyのアプリ内でWazeのカーナビ案内が聞ける。この提携でWazeアプリ内からSpotifyのプレイリストを切り替えることもできる(ただし車が完全に停止しているときのみ)。

新機能は全世界で利用可能だ。ただしAndroid版のみで、iOS版についてはコメントが得られなかった。

この提携はいろいろな意味で興味深いが、まず使い勝手から検討してみよう。

これまでカーナビ・アプリを利用中にSpotifyで音楽を聞こうとしたユーザーならよく知っているとおり、両者の関係には問題があった。

カーナビが音声案内をすると曲が飛んだりした。私のiPhoneではAppleのMusicプレイヤーがデフォールトになることもあった。“Waze and Spotify”というキーワードでGoogle検索するとユーザーが各種の問題で悩んでいることが分かる。両アプリの連携はこうした使い勝手の悪さを大きく軽減するという。

また画面表示も改善された。Spotifyアプリを立ち上げているときはナビの案内は短いバージョンが表示されるし、Wazeアプリにいるときは再生中の曲の紹介が短いバージョンになる。いちいちSpotifyアプリに移動しなくても曲をスキップしたり別のプレイリストに切り替えたりできる。.

Waze側からすると、ナビとの統合の相手方としてSpotifyを選んだところが重要だ。

Wazeの親会社はGoogleで2013年にWazeを11億ドルで買収している。Googleには独自の音楽サービスがある。しかし有料音楽サービスとしてSpotifyは世界的なリーダーだ。ユーザーは1億人以上、うち5000万人が有料契約者だという。つまりWazeから見るとこの連携が実際に利用される可能性がいちばん大きい相手ということになる。

Wazeに取材したところでは、Spotifyはこうしたアプリレベルでの提携では最初の相手だという。今後Wazeが提携の相手をさらに広げていくのかどうか注目される。

音楽ストリーミング・アプリにはPandora、Apple Music、Tidal…いやGoogle Playもある。カーナビと同時に利用されるアプリとして音楽ストリーミングはまず最初に思いつくが、車両の位置情報を利用するアプリは多数ある。たとえばどこかでランチを取ろうとすればFoursquareとかYelpを検索するだろう。こうしたアプリとの提携は便利に違いない。

しかし当面Wazeは他の面で存在の拡大に専念するようだ。

昨年、WazeはTransport APIプログラムをスタートさせた。これはクラウドソーシングと高度なアルゴリズムによって決定されるWazeのナビゲーションをサードパーティーの運輸系アプリにフィードするものだ。オンデマンド配車サービスのLyftとの提携の場合、ドライバーがLyftアプリを利用しているときにWazeによるルート案内が利用できるようになった。またWazeは新しいカープールの方式を別のレイヤーのサービスとして徐々に構築しつつある。

Spotifyにとっても、アプリ自身の改良とは別に、Wazeとの提携は注目すべきものだ。このプロジェクトは使い勝手を改善し、Spotifyアプリの利用を増やす効果が期待できるだろう。Spotifyでプレイリストが再生されるのは車内が一番多いはずだ。ドライバーは運転に集中しなければならないので、いちいち選曲できない。そこでプレイリスト再生とナビゲーションとのギャップを埋めるこうした連携は大いに歓迎されるはずだ。遅すぎたくらいかもしれない。

この機能を利用するためにはAndroidスマートフォン上に双方のアプリがインストールされている必要がある。どちらかのアプリの設定を開けば連携を実行できる。

Wazeから得た情報によって記事をアップデートした。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

救助活動用に赤十字が特注したLand Rover Discoveryはドローンを標準装備して視界を拡大

Land Rover Discoveryの捜索救助専用車‘Project Discovery’は、実際にオーストリアの赤十字が採用していて、走行時でもこのSUVの屋根から離着陸する四回転翼ドローンを標準装備している。任務のないときはドローンは磁石で固定されているが、捜索救助を助けるときには、赤十字の人間スタッフが車や徒歩で入り込めないところを探索する。

この車はJaguar Land RoverのSpecial Vehicle Operations(SVO, 特殊車両作戦)部門が設計した。チームの名前もクールだ。Land Roverは赤十字とこれまで63年の長きにわたってパートナーしており、この車もそのパートナーシップの一環としてのカスタムメイドだ。ドローンを標準装備したDiscoveryは、その長いパートナーシップの中でも、技術的には最も高度な成果だろう。

そのドローンは撮像をリアルタイムで、車にいる救助隊に送り、彼らに遭難者を探索するための鳥瞰的な視野を与える。また地震や雪崩、山火事、台風などのときは、地形の変化状況を伝える。緊急時に、刻々と状況が変化するようなとき、ドローンが提供する視界は大いに助かるだろう。

  1. image-6.jpg

  2. image-5.jpg

  3. image-4.jpg

  4. image-3.jpg

  5. image-2-2.jpg

  6. image-1.jpg

ほかに‘Project Hero’と名付けられたプロジェクトもあり、そのためのLand Rover Discoveryには、緊急時の作業スペースとしてスライド式の床パネルがある。ドローンの装着点が車体上に複数あり、夜間用にLED照明がついている。また、国際標準規格のプラグを使っている各種デバイスのための、電源供給ポイントもある。

プロジェクトの最初のデプロイは、鉱山で有名なエルツベルグにある、オーストリア赤十字の訓練センターで行われる。最初の訓練期間は2017年6月からの12か月で、ドローンを使う救助活動のシミュレーションも、チームにそのための技術力をつけさせるために行われる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Toyotaの自律走行テストカー二代目は改造を凝らしたLexusだ、運転の「安全」と「自動」の両輪で研究は進む

tri_platform_pr_still_2

Toyota Research Institute(TRI)は同社のもっとも意欲的な未来志向のプロジェクトをいくつか抱えており、金曜日(米国時間3/3)にはそのR&D部門が同社の、自律的安全性技術(autonomous safety technology)の第二世代の研究車両を初お目見えさせた。その車は、カリフォルニア州ソノウマで行われたPrius Challengeイベントで披露された。

その新しい車は、初めての、完全にTRI製の自動運転テスト車でもあり、その目的は、さまざまな安全性機能と自動運転技術をテストすることだ。テスト対象は、従来の機械式ではない電動式の制御インタフェイス、ライダーとレーダーとカメラの層状実装によるマップ依存の軽減などだ。また全体としてモジュール的な設計なので、そのとき入手できるパーツに合わせて各部位を個別に改良アップグレードできる。

Toyotaのテスト車がデビューしたのは2013年のCESだから、これまでかなりの改良期間があったと言える。このテスト車のベースはLexus LS 600hLだが、それも変わったことの一つだ。この車を使ってTRIは、今後のChauffeur、Guardian両システムの開発を続ける。Chauffeur(‘お抱え運転手’)は完全自動のLevel 5/Level 4を目指し、Guardian(‘守護者’)はきわめて高度なドライバー補助機能を目指す。

Guardianの目標は、自分が介入すべき状況を判断してそれをドライバーに知らせることだ。ほとんどの時間、運転は人間ドライバーが行うが、積極的な監視は怠らない。Guardianの方が早く実用化される予定だが、TRIの上級研究員Gill Prattによると、今後は緊急救命機能をさらに充実することによって、Chauffeurのような完全自動運転の、本格的な実用化を支えるものにもなる。

〔訳注: 初期のトヨタは、うちは自動運転車は目指さない、無事故車を目指す、と言っていた。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Waymoが企業秘密の窃盗でUberとOttoを訴訟、元社員が14000件のファイルを無断ダウンロード

ottotruck_ta-1024x768

Googleの自動運転車プロジェクトがAlphabet傘下の独立企業になったWaymo社が今日(米国時間2/23)、自動運転トラックのOttoとその親会社Uberを訴訟した。Waymoによると、Uberは同社の企業秘密を“悪用し”、同社が保有する特許を侵害した。具体的には、Waymoが見つけた証拠によると、OttoとUberは、同社が今年初めに発表した同社独自開発によるライダー(LiDAR)センサーに関連した、自動運転技術のいくつかの要素を、使っていた。

訴状でWaymoは、同社は、いくつかのユニークなレーザーシステムの組み合わせにより、完全な自動運転車の操縦のための重要な情報を得ているが、それをOttoのファウンダーAnthony Levandowskiが奪った、と言っている。彼は以前、Waymoに勤務するマネージャーだった。Levandowskiは14000あまりの、機密性の高い、企業に私権のあるファイルを、社を去る前にダウンロードした。その中には、企業秘密とされているLiDARの回路基板の設計図もあった。そしてWaymoの驚くべき指摘によると、同社がこれら一連の事件を発見したきっかけは、あるサプライヤーからのメールに、そのサプライヤーがUberとOttoに宛てたメールのコピーが、うかつにもあったことだ。そこには、そのライドシェア企業〔==Uber〕から送られてきた回路基板の設計図もあり、しかもその図面はまさしくUber自身のものとされていた。

Waymoによると、この窃盗行為が行われたのは2015年の12月だ。その直後にLevandowskiはWaymoを去り、自分の会社を始めた。それが、2016年1月にOttoになった。訴状によるとLevandowskiは、Waymoを去る前に自分のベンチャー企業を設立していた。

訴状はLevandowski以外の元Waymo社員も訴えており、彼らも後にOttoとなる企業に参加し、その前には、サプライヤーリストや技術的ドキュメントなどの企業秘密をWaymoからダウンロードした、としている。

Waymoが訴状で引用しているBusiness Insider誌上のBiz Carsonの記事によると、Ottoが独自のLiDAR技術を内部開発できたことが、Uberによる買収の中心的動機であり、したがってLevandowskiとOttoはこの窃盗行為から直接、5億ドルあまりを獲得したことになり、またUber自身も、それまで行き詰っていた自動運転車の取り組みを蘇らせて、その計画的な悪事に基づいてWaymoと再び競合できるようになった、と訴状は言っている。

当然ながらこれは、Uberにとって大きな打撃だ。今は元社員が被ったいわゆるセクハラ事件が明るみに出て、内部的にも対外的にももめている時期だけに、大きな火に多量の油を注ぐ形になった。

今、Uberにはコメントを求めている。得られ次第、この記事をアップデートしよう。

〔参考記事: ライダーとは何か

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ニューヨーク市などの賃借車両4500台にMobileyeの衝突回避システムを搭載

A driver displays Uber and Lyft ride sharing signs in his car windscreen in Santa Monica, California, U.S., May 23, 2016.  About a half dozen ride-hailing firms have rushed into Texas tech hub Austin after market leaders Uber and Lyft left the city a little over a monthago in a huff over municipal requirements that they fingerprint drivers.    REUTERS/Lucy Nicholson/Files

Mobileyeのメイン・ビジネスは自動運転技術の研究開発と供給だが、その技術の中には今すぐ役立つものもある。高度な衝突回避システムも、その一つだ。同社は金曜日(米国時間2/17)に、UberとLyftとニューヨーク市が賃借で使っている車両4500台に、同社の事故防止技術をインストールした、と発表した。これは、保険会社Atlas Financial Holdingsとのパートナーシップ事業の一環でもある。

このシステムが搭載している“高解像度視界センサー”と車載コンピューティングが協働して、道路の危険予兆をリアルタイムで分析する。そして実際に事故になるよりも前に、ドライバーにアラートする。しかしこのシステムは、イスラエルのPointer Telocation社の技術により、事故時のドライバーのビヘイビアを接写して記録するから、ドライバーは歓迎しないかもしれない。

でもそれは、ドライバーに補助的機能や警報を提供するこの種のコネクテッド車両には避けられない側面だ。それらと反比例的に、言い訳は減るだろう。この技術をインストールしたことによって、賃借車両の事故発生数がどれだけ減ったか、それを一年後に知りたいね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

複数のトラックが互いに通信し隊列を組んで燃費を節約するPeloton Technologyの車上システム

screen-shot-2016-02-08-at-8-35-36-pm-1-1024x640

セミトラックは隊列で走った方が良い、とかねてから言われている。燃料効率が良いし、安全だし、運転も楽だ。そしてこれからは、そんな隊列が至るところで見られるようになるかもしれない。運航自動化ソフトウェアのPeloton Technologyが、車両管理サービスのOmnitracsとパートナーして、今年からその隊列化技術を提供する。

Pelotonはまず同社の、最大級(Class 8)のトラック用の隊列化システムの予約を年内にこなしていく。それによって2台のセミトラックが、車両間通信とレーダーを使って隊列化し、一台が他の後ろを走る形になる(上図)。そのシステムは、レーダーを使った巡航システムの強化バージョンのようで、トラック自身が位置や運転に関する基本的な情報を共有する。

ただしそれは、いわゆる自動運転技術ではない。運転は100%、人間運転手が行い、路面路上の状況にも注意を払わなければならない。このシステムは適応型巡航コントロールシステムのように、緊急時の自動ブレーキ機能はあるが、しかし車両間通信により、前のトラックのブレーキが踏まれると、1/10秒位内に後ろのトラックのブレーキも自動的に入る。Peloton Technologyによると、これはSAEの定義によるLevel 1の自動化基準を満たしている。

隊列は今のところ2台のみなので、長蛇のように何マイルも連なる大隊列に出会うことはない。またPletonのシステムはクラウドサービスなので、特別に指定された条件の良い道路でしか使われない。今の多くの準自動化システムがそうであるように、面倒な状況では人間が完全にコントロールを握る。

Peloton Technologyの計算によると、いちばん顕著な利点は燃費だ。この2台の隊列では、先行のトラックの燃料費は4.5%節約され、後続車は10%節約される。Omnitracsを利用している運送会社でトラックにPelotonのシステムを搭載しているところは、そのシステムを利用できる指定道路をなるべく走るようにしている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ホンダが、イスラエルのテル・アビブに新しく開設されたスタートアップハブDRIVEと提携

2016 Honda Civic Sedan

ホンダはそのXceleratorプログラムを使ったスタートアップたちとのパートナーシップを、水曜日にイスラエルのテル・アビブに開設された新しいスタートアップハブであるDRIVEを通して、更に拡大しようとしている。DRIVEは、特に輸送と自動運転ソリューションを含む、スマート移動テクノロジーに注力する施設だ。今回のパートナーシップは、ホンダのシリコンバレー研究所の成果と直接つながっていて、「専門技術、資金提供、そして素早いプロトタイプ作成の機会」を参加企業に提供する。将来的にはそれらの関係が「更なるビジネス関係へと進化する」ことが期待されている。

Hondaは新しいDRIVEセンターの唯一のボードメンバーではない。更にHertzレンタカーやVolvoといったパートナーも加わっている。Mayer Groupによるこの施設の立ち上げは、テクノロジーセクターによる興味が、自動運転革命だけでなく、都市の交通や自動輸送一般に向けて成長しようとしている現在、そうした動きへ出資するという意味で、完璧なタイミングでなされたものだ。

ホンダは、スタートアップコミュニティとの協業に熱心であり、そうしたパートナーシップを実際の製品開発の駆動力として利用してきた。例えばスタートアップのVocalZoomとのタイアップで 、ホンダは今年のCESにおいて、より優れた音声認識を提供するための光学センサの利用のコンセプトを紹介した。これらのセンサーは話者の顔を認識し、マイクロフォンから集められたデータを補完する。

有望なスタートアップと提携し育成を行うことは、スマートな戦略だ。ホンダの国際研究開発活動の責任者である松本宜之が、1月のCESで筆者に対して語ったことは、それこそが、内部での開発や、外部との協力、あるいは買収といった手段を問わず、あらゆる問題に対して最善の解を見出すための、同社の基本アプローチの一部なのだということだ。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

ドバイ、この夏にも空飛ぶドローン・タクシー導入へ―ビデオからすると本気らしい

2017-02-15-ehang-drone-compressor

ドローンを利用した空飛ぶ無人タクシーという新しい乗客輸送の可能性に多くの会社が興味を持ち始めている。これは地上の渋滞を避けて高速で移動するために非常に優れた方法だ。アラブ首長国連邦の首都、ドバイは実際に乗客を空輸する新しいドローン・システムを、早ければこの夏にもスタートさせるという。

Uber、Airbusその他ほとんどの企業が貨物の輸送からドローンの実験を始めようとしている中、Mashableによれば、ドバイの道路運輸局は同市で開催されたWorld Government Summitカンファレンスで「空飛ぶタクシー」の計画を明らかにした。ドバイ市は一定のルートに沿って乗客を空輸するサービスを早ければこの月にもスタートさせるという。用いられる機体はEhang 184という電気モーター利用のドローン・クアドコプターだ。

Ehang 184は乗客定員1名、最大重量は100kgのドローンで、1回の充電で50km飛べる。最高速度は時速160kmだ。これだけあれば都市で忙しいビジネスパーソンを短距離移動させるのに十分実用になるだろう。ドローンの飛行はドバイ市の担当者がリモートで常時モニターする。すべてのドローンはドバイ市のコマンドセンターから集中管理される。ドバイ市よれば、すでにテスト飛行を開始しているというので、単なる話題作りのプロジェクトではないようだ。

ドバイは先進的な輸送テクノロジーをいち早く実験しようとする人々にチャンスを提供してきたことで有名だ。イーロン・マスクが提唱した真空チューブ輸送のHyperloop Oneも実際の輸送がアブダビ、ドバイ間で近く始まる。またドバイ市では自動運転のシャトルの実験がいくつも行われている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Lucidの電気自動車Airの冬季テストのビデオを見ると、雪って最高だねと思ってしまう

LucidのAirは、エンジン出力1000馬力の夢のEVで、まだ初期の実地試験をしている段階だが、すでに相当数の熱心なファンがいる。このたび同社は、ミネソタ州で撮影したビデオで、その冬季条件試験の様子を見せたが、それを見ると、州の観光局などがこれまでにマーケティングのために作ったどんなビデオよりも、この州が魅力的に見える。

このビデオには、コンピューターによるシミュレーションで得られた結果を、雪と氷で覆われた実際の道路条件下で実証しようとする映像が含まれている。そのときの気温は華氏-18度(摂氏-28度)で、ぼくが住んでいるカナダの亜北極地域よりも寒い。

雪道の運転を頻繁にやる人なら誰もが知っていることだが、終始もっとも気をつけるのは、Fast and Furiousに見られるような最大に大きなドリフトアーク〔ハンドルを使わずドリフトの大きな弧による方向変え〕を、できるかぎりいつも達成することだ。近くの食料品店に買い物に行くときや、毎日の通勤のときでもだ。

というより、なにしろこのビデオは超楽しい。しかも、運転技術は最高だ。Lucidが言ってるAirのキャッチフレーズは、“ドライバーのために作られた車”だが、まさにそのとおり。Airの発売予定は最初と変わらず2018年とされているが、お値段は10万ドルぐらいだろう。この、冬の勇士をどうしても欲しい人は、今から貯金に励む必要があるね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

新築のワールド・トレード・センターのモールにFordが交通の未来をテーマに展示スペースをオープン

Fordが、新しいワールド・トレード・センターのショッピング・モール、Westfield World Trade Centerに、FordHubと呼ばれる区画をオープンした。でもそこでは、車を一台も買えない。

その代わりこの区画には、ニューヨークの観光名所へ行くためのいろんな方法(自転車、地下鉄、ほか)を紹介する巨大なスクリーンや、交通渋滞の発生原因を説明する簡単な力学モデル、未来の交通を表すいくつかのコンセプトの展示などがある。なんと、未来には、道路が自分で自分を修復するのだ。

Fordのかんじんのビジネスである自動車に関しては、このハブの壁に5000台のミニチュア・モデルが埋め込まれているだけだ。FordのAndrew Birkicによると、この展示施設は“消費者と接するための機会”であり、“自動車会社から自動車と移動に関する企業への”Fordの変身を強調することが目的だ。

たしかに、とくにニューヨークのような大都市では、移動手段は車だけではない。そしてFordは、交通のそのほかの形でも、役割を発揮したいのだ。たとえば昨年の秋には、Ford Smart MobilityがシャトルとライドシェアのスタートアップChariotを買収した

Birkicによると、FordHubはほかの都市にも開設したい。次は、サンフランシスコが候補だ。ではとりあえず、上のビデオでその概要をご覧いただこう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

車のシャシーとショックアブソーバーをソフトウェア駆動のアクチュエータに代えて車内安定性を高めるClearMotionが$100Mを調達

clearmotion-glide

ClearMotionは、自動車メーカーのために代替シャシーを作っている。それは、従来の物理的なショックアブソーバーに代わって、ソフトウェアが駆動するデジタルの適応型アクチュエータだ。同社はこのほどシリーズCで1億ドルを調達したが、主な投資者はJ.P. Morganの資産管理部門のアドバイスによるクライアントのグループで、それにNEA, Qualcomm Venturesなども参加した。

同社は“世界初のデジタルシャシーを作った”と主張するが、それは従来のショックアブソーバーとは全然違い、また一部のハイエンドのスポーツカーに見られるドライバーが調節できるサスペンションシステムとも違って、自動車が道路の状態をモニタしてリアルタイムで適応することによって、最適な快適性と走行性能を提供する。ClearMotionによると、それを実現するアルゴリズムは同社独自のもので、使用する車載システムは自動運転や運転者支援システムと、直接の関係はない。

しかしClearMotionの技術は、自動運転機能にとっても便利かもしれない。同社によると、その技術は、自動運転車の乗車体験をより楽しくする、という目標の実現に役立つだろう。また車の中で仕事をしても、道路の凸凹の影響が及ばないので、生産性が向上する、という。

昔ながらの物理的サスペンションにも、ソフトウェアのバグがないなどの利点はあるが、でもClearMotionの技術は、車内の安定性がより重視される未来には重宝されるだろう。車内の空間というものが、今後はますます、ふつうの生活空間の延長と見なされるようになるし、それだけでなく、運転中に大好きなホットコーヒーを飲もうとして、自分の膝をびしょ濡れにしたくはないからね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Waymoの自動運転技術は2016年に大きく進歩、人間の介入機会が極少に

waymo_fca_fully-self-driving-chrysler-pacifica-hybrid-3

Waymo(元Google自動運転車部門)の自動運転ソフトウェアは、2016年に、2015年よりもはるかに長い距離を走行したにもかかわらず、解除される機会がずっと少なかった。カリフォルニア州自動車局の発表によると、Waymoの最新の解除報告では、解除(テスト車の自動運転をoffにする機会)の多くは、事故や軽い接触などではなく、ソフトウェアのなにかを調整したりバグを潰したりするための一時的なポーズ(小休止)だった。

これは、Waymoの技術による自動運転車の商用化に向けての、大きなニュースだ。技術陣のリーダーDmitri Dolgovがこの進歩を祝うブログ記事で、1000マイルあたりの平均解除件数で前年(2015)比4倍の進歩だ、と説明している(下図)。すなわち2015年には0.8件だったが、2016年にはそれが0.2件に減少している。しかもその多くが、事故ではない。

screen-shot-2017-01-25-at-11-28-02-am

Dolgovの説明によると、この走行距離は都市と郊外の両方を含み、とくに一般商用化に向けてWaymoが力を入れている最も複雑な運転状況、ドアツードア・サービスのテストが多く含まれている。またDolgovによると、この数少ない、間隔の長い解除は、システムに貴重な学習機会を提供し、最終的にはソフトウェア自身が、自分をしばらく運転から解除すべき状況を判断できるようになる。もうひとつは、保守的な運転状況で解除するとそれをエラーにする、という調整も行っている。これらのことを勘案すると、2016年の低い解除率はすばらしいと言える。

WaymoのCEO John Krafcikは、自動運転車用のセンサーを今後は自社で作る、と発表したときに、解除率の4倍の向上に言及している。具体的な数字で言うと、解除件数は2016年が124件、2015年が341件、2016年のテスト走行の総走行距離は63万5863マイルだった。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Tesla Motors, Inc.は正式にTesla, Inc.となった―ビジネス拡大で社名も変更

PALO ALTO, CA - NOVEMBER 05:  A sign is posted at a Tesla showroom on November 5, 2013 in Palo Alto, California. Tesla will report third quarter earnings today after the closing bell.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

今日(米国時間1/31)、Teslaの社名が変更された。正式社名は従来のTesla Motors, Inc. からTesla, Inc.となる。この社名変更はTeslaの事業分野の拡大によるものだろう。今やTeslaは産業向け、消費者向け双方の太陽光利用バッテリーを生産するSolarCityを傘下に収めている。Teslaのファウンダー、CEOのイーロン・マスクは「われわれのビジネスにおけるこの〔合併の〕重要性は今後ますます明らかになる」と語っている。

Tesla, Inc.は2016後半に SolarCityと合併した。この会社はマスクの従兄弟がファウンダーで、マスク自身も会長を務めていた。Teslaは家庭用電力源として第2世代のPowerwallバッテリー・パックをリリースしている。また商用電源としてPowerpack 2.0太陽光エネルギー・システムも発表した。Teslaでは通常の屋根用タイルそっくりのソーラーパネルを開発しており、今年後半に消費者向けに出荷が始まる予定だ。

Teslaは昨年末ウェブサイトのURLをTeslamotors.comからTesla.comに変えていた。同社はウェブサイトのaboutセクションで「単に自動車メーカーであるだけではなく、エネルギーのイノベーションの分野におけるメーカーでありテクノロジーとデザインの企業だ」と名乗っている。社名自体の変更はいささか遅すぎたくらいだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アマチュアHyperloopデザイナーたちが、この週末にSpaceXの試験軌道上で対決

誰かの本気度を測るのは難しいが、おそらくこの場でSpaceXが本物のHyperloopのデザインと製造に興味を持っているわけではないだろう。とはいえ同社が、この興味深いエンジニアリングの課題に対して腕試しをしたい、若くて勇敢なエンジニアたちを応援することに意欲的であることには間違いない。この週末(米国時間29日)に、Hyperloop Podコンペティションのメインイベントが開催され、世界中から30チームが参加する。カリフォルニアに敷設された1マイルの試験軌道上で、実物大のモデルを用いてテストが行われる。

コンペは2015年に始まり、当初1200チームが参加した。デザインを評価することで、2016年の早い時期にそれらは120に絞り込まれ、この週末の軌道試験のために、さらに30チームへと選抜された。

トップ30の1つは、ワシントン大学の学生運営チームだ。先週彼らは、シアトルのイベントで4分の1スケールのポッドを披露した。エンジニアたちとデザイナーたちが次々に、ポッドの様々な機能を実現するために行ったプロセスを、興奮気味に説明してくれた。

大きな予算には欠け、企業からの指導や資金提供も望んでいないため、このチームは弱小と呼んでも良いだろう。現在のプロトタイプのコストは2万7000ドル以下で、多くの競争相手よりも遥かに安い、しかしともあれ何よりも割安だ。慎重に形成されたカーボン複合材がシャーシの大部分を覆い、これによってコンパクトな永久磁石浮上と、加速、減速、そして安全対策が実現されている。筆者は、すべてを軌道上に保っておくための、巧妙な受動機構に特に感銘を受けた。

  1. 2017-01-19-20-35-36.jpg

  2. 2017-01-19-19-46-45.jpg

  3. 2017-01-19-19-49-08.jpg

  4. 2017-01-19-20-16-04.jpg

とはいえ30のチームはそれぞれ、多種多様のアプローチをとっている。あるものは車輪を使い、あるものは磁気を使い、あるものは大きく、または小さく、筒状のものもあれば、車のような形状のものもある。Business Insiderが、それら全てを1つのページに掲載しているので、もし興味があればそちらを見ると良いだろう。

コンペでは、各ポッドはアルミ製のI型の梁に沿って、SpaceXのブースト車によって加速が行われ、リリース後は自力での走行が継続される。うまくいけば、加速または速度維持が行われて、最後は正しい制御の下に停止される筈だ。決して本物と同じではないが、速度は時速100マイルを超え、ポッドの重量は数100ポンドに及ぶ。これは冗談レベルの話ではないのだ。

私が話したワシントン大学チームのメンバーは、トップ30に選ばれたことをとても喜んでいて、真のエンジニアの姿勢を見せていた。どのような状況においても全てがデザインしたように動作するようにと気を配っていたのだ。彼らはタフな競争相手になる可能性のある者として、ウィスコンシン大学マディソン校のチームや、この種のエンジニアリングでヘビー級のオランダのデルフト工科大学の名前を挙げた。

このコンペティションで、どんな面白いものが見られるかに目を光らせておくとしよう。しかも、この週末でお楽しみはお終いというわけではない。この夏にはまた別のコンペが控えていて、そちらでは単純に最高速度が競われるのだ。それが見学に値するものになることは請け合いだ。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

オーストラリアはバイオメトリクスのスキャンで空港におけるパスポートチェックを廃止へ

Front cover of an Australian passport that is sitting on a timber table.

旅が多い人の誇りの勲章、よれよれのパスポートも、過去の遺物になるかもしれない。高度なテクノロジーが、旅行者を同定する新しい方法になりそうだからだ。

オーストラリアは今、顔や虹彩、指紋などを旅客各人がセルフサービスでスキャンする方法により、空港などにおける入出国管理を簡素化しようとしている。しかしそれは、人間の介入を減らせるけど、新しいタイプのプライバシーの問題もありそうだ。

この国は、全国の空港にそれらのステーションを配備する工事を今年から開始した。2020年には旅客の90%をテクノロジーが処理し、人間を不要にすることが目標だ。その新しいシステムは、10年前に導入された今の電子パスポートシステムも置換する。

Australian Strategic Policy Instituteの国境保安担当部長John CoyneがSydney Morning Herald紙に語っているところによると、このSeamless Travelerプロジェクトでは旅客は、国内便専用空港と同じように、“ごくふつうに歩いて行くだけだ”。このプロジェクトは最初は首都キャンベラの空港、次いで11月にはシドニーかメルボルンに展開される。

オーストラリアでは2015年に、政府が国民や旅行者、そして未成年者からバイオメトリック情報を集めてもよい、という法律が制定され、議論を喚(よ)んだ。このプロジェクトは、その法律に基づいている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

自動車保険も将来はAIになる…Liberty MutualがAPIポータルを開設

solaria-labs-api

Liberty Mutual Insurance傘下のテクノロジーインキュベーターSolaria Labsが、デベロッパーが同社のAPIにアクセスするためのポータルを作り、そこでは一般公開されているデータと独自の保険情報を併用して、ユーザーにより安全なルートを教えたり、万一の事故時の損害を見積もる。

そのAPIのAIは、事故後の修理費を見積もる。Liberty Mutual InnovationのアシスタントVP Ted Kwartlerがメールにこう書いている: “自動被害見積もりアプリのAIは、匿名化された請求写真で訓練されている”。ユーザーが事故に遭ったら、たとえば折れ曲がったフェンダーの写真を撮ってアプリにアップロードする。するとAIはそれを何千もの写真と比較して、それとよく似たパターンを見つけ、スマホを持って現場にいるユーザーに修理費の見積もりを伝える。

APIはまた、車の盗難、駐車情報、事故などに関する一般公開情報を集めて、ユーザーに安全なルートや駐車スペースを教える。さらに、独自の保険情報により、ユーザーにとってより役に立つ情報を提供する。“保険の専門知識と消費者情報を合わせて、利用できるサービスやデータの整理の仕方などをガイドする”、とKwartlerは述べる。

写真は匿名化されてAIの訓練に利用され、ルートを判断するために使うデータは一般的に公開されている。“Liberty Mutualは同社が集めた、個人を同定できるデータを、法律で定められた機関以外のサードパーティにシェアしない”、とKwartlerは付言している。

このAPIを使ってみたいデベロッパーはSolaria LabsのWebサイトで登録すれば、今後のアップデートも受け取れる。なお、APIの一般供用は数か月後からだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Hyperloop Transportation Technologiesが欧州での建設を検討、手始めはチェコ

MINOLTA DIGITAL CAMERA

Hyperloop Transportation Technologies(HTT)はライバルのHyperloop Oneよりは一步出遅れているかもしれないが、独自の国際展開を進めている。本日(米国時間18日)HTTは、スロバキアとチェコをつなぐHypeloop接続の検討を行う合意文書に署名した。

HTTは既にスロバキアのブラチスラヴァ市との間でhyperloop建築の合意文書を取り交わしているが、この新しい合意はチェコ共和国のブルノとブラチスラヴァの間の80マイルをつなぎ、さらにチェコの首都プラハまでの建設を行うことの意義を検討させるものだ。

HTTはまた、アブダビとの契約を締結したこと、そしてオーストラリアのメルボルンでの建設に向けた予備的な引合いも受けたことを発表した。

HTTシステムは、ブルノ、チェコ共和国でどのように見えるかのレンダリング。

チェコ共和国ブルノにおけるHTTシステム想像図

Hyperloop OneとHTTの両者とも、世界中の政府指導者とのつながりを深めており、それぞれのシステムを建設するための資金を調達し、関係を作り上げている。これらのつながりの多くは、アラブ首長国連邦と東欧を中心に行われているようだ。これは新しく実績のないシステムに対する認可が、表向きは米国政府よりも簡単に下りるからだ。

最近HTTは、その動きを速めるために1億ドルを調達したと発表した。とはいえその大部分は、ボランティア労働や外部企業からのサービス提供といった現物支給なのだが。実際の現金としてHTTが調達したのはおよそ3100万ドルだ。

今やそれぞれのスタートアップに共通する課題は、ひたすら挑戦し、ゴールにいち早く到着することだ。

「技術的な課題はすべて解決したので、今は世界中の政府と協力することが、一番重要です」と、HTTのCEOであるDirk Ahlbornは声明で述べた。「この段階で規制当局と直接作業することはHyperloopにとって重要です。スロバキア、アラブ首長国連邦、その他の国々での建設を始めるに際して、新しいルールとフレームワークが書かれる必要があるのです」。

今回のチェコの合意は、実現可能性の判定と建設の決定にある程度の時間がかかるものの、理論的にはブルノの鉄道システムの混雑を緩和できる筈である。同駅はチェコで最も古い駅であり(世界で最も古い駅の1つでもある)、Wikipediaによれば、毎日5万人以上の乗客が往復している。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)