アマゾンの最新型配達ドローンはヘリと飛行機のハイブリッド式

本日(現地時間6月6日)、ラスベガスで開かれている第1回re:Marsカンファレンスにて、アマゾンが最新の完全電動式配達ドローンを初めて披露した。ドローンと聞いて思い浮かべる形とは、ずいぶん違うと感じられるのではないだろうか。しかしこれは、画期的な六角形のハイブリッドデザインだ。可動部分が非常に少なく、ブレードを保護するシュラウドは、ヘリコプターのように垂直に離陸したあと、飛行機のように飛ぶための翼にもなる。

アマゾンによれば、これらのドローンは、正確な時期はまだわからないものの、数カ月以内に配達を開始するという。

しかし、もっとも重要な点は、このドローンにはセンサーがぎっしり埋め込まれていて、複数のコンピューターモジュールからなるシステムが、さまざまな機械学習モデルを実行してドローンの安全性を保つというところにある。今回の発表では、アマゾンが内部で開発した視覚、温度、超音波センサーについて、そしてそれらを使ってどのようにして自律飛行システムがドローンを着陸地点へ導くかについて、初めて一般に明かされた。開発の最大の焦点は、できる限り安全なドローンを作ることであり、独力で安全を保てる能力を持たせることだった。ネットワークの接続が途絶えた状態で未知の状況に遭遇しても、適切に安全に対処できる。

飛行機モードの姿は、ちょっとTIEファイターに似ている。中心の胴体部分にすべてのセンサーと航行技術が埋め込まれ、ここに荷物も格納される。この新型ドローンの最大航続距離は15マイル(約24キロメートル)、最大積載重量は5ポンド(約2.27キログラム)となっている。

今回の新型モデルのデザインは、初期のものから大きく変化している。私は、今日の発表に先立って前のデザインを見る機会があったのだが、正直言って、もっとそれに近いデザインになるものと想像していた。ひとつ前のバージョンを洗練させた、ほぼソリのような形だ。

アマゾンのひとつ前の世代のドローン。ずいぶん形が違う。

想像を少しばかり上回る要素に加えて、アマゾンが、今回、本当に強調したがっていたのは、このドローンのために独自開発した一連のセンサーと安全機能だ。

この発表の前に、私はアマゾンの「Prime Air」プロジェクト部長Gur Kimchiに会い、ここ数年間のアマゾンの進歩の様子と、この新型ドローンのどこが特別なのかを聞いた。

「私たちの感知と回避の技術により、このドローンの自律的な安全性が実現しました」と彼は話してくれた。「自律的安全性とわざわざ呼ぶのは、機体の外に安全機能を持たせるアプローチと区別するためです。我々の場合、安全機能は機体に搭載されています」

Kimchiはまた、ドローンのソフトウェアとハードウェアのスタックは、実質的にすべてアマゾン内部で開発したことを力説していた。「原材料からハードウェア、ソフトウェア、構成、工場、サプライチェーン、果ては配達に至るまで、この飛行機のテクノロジーをすべて私たちが管理しているのです」と彼は言う。「そしてついに、飛行機自体が自己の管理能力を備え、外の世界に対処する力を持つに至りました。そこがユニークなところです」

(JORDAN STEAD / Amazon)

ひとつ明らかなのは、開発チームができる限りシンプルな操縦翼面を目指したことだ。ドローンには、飛行機の基本的な操縦翼面が4つと、6つのローターがある。それだけだ。やはりアマゾンが内部で開発した、すべてのセンサーのデータを評価するオートパイロットは、6自由度の機構をあやつり機体を目的地に導く。中央に斜めに取り付けられた箱には、このドローンのほとんどの頭脳が収まり、配達する荷物が搭載されるが、回転することはなく、機体に固定されている。

どれくらいの騒音を発するかは不明だ。Kimchiはただ、安全基準以内であり、重要なのはノイズプロファイルだと繰り返すだけだった。彼はそれを、歯医者のドリルとクラシック音楽の違いに例えていた。いずれにせよ、家の庭に近づけばすぐに気付くほどの音は立てるのだろうと思われる。

ドローンの周囲の状況を把握するために、この新型ドローンには数多くのセンサーと複数の機械学習モデルが使われている。それらはすべて独立して機能し、ドローンの飛行エンベロープ(その独特な形状と操縦翼面のおかげで、通常のドローンよりもずっと柔軟性が高い)と環境を常に監視する。これには、周囲の状況を知るための通常のカメラと赤外線カメラの映像も含まれる。機体のすべての側面にはいくつものセンサーが備えられていて、遠くの物体も認識できる。たとえば、接近してくる航空機や、着陸時に近くにある障害物などだ。

このドローンは、多様な機械学習モデルも多数使用している。たとえば周囲の航空機の飛行状況を検知して適切に対処するためのモデルや、着陸ゾーンの中に人がいることを感知したり、そこに引かれた線を確認するモデルなどだ(線の検知は往々にして困難な傾向にあるため、この問題は本当に難しい)。それを解決するために、開発チームは写真測量モデル、分割モデル、そしてニューラルネットワークを使用している。「おそらく私たちは、この分野でもっとも先端的なアルゴリズムを有しています」とKimchiは主張していた。

着陸ゾーンに障害物や人を検知すると、当然、ドローンは配達を中止、または延期する。

「この飛行機の機能でとってもっとも重要なものは、一度もプログラムされたことのない想定外の出来事に遭遇したときに、的確で安全な判断ができることです」とKimchiは言う。

開発チームはまた、VSLAM(視覚的に自己位置推定と環境地図作成を同時に行う技術)で、事前にその地域の情報を受けていなくても、またGPSの情報が一切得られない状況でも、ドローンが現在の周囲の地図を作ることを助けている。

「そうした知覚力とアルゴリズムの多様性の組み合わせが、私たちのシステムに他に類を見ない安全性を与えていると考えています」とKimchi。ドローンが配達先まで飛行し、また倉庫に戻ってくるまでの間、すべてのセンサーとアルゴリズムが常に合意している必要がある。そのうちのひとつでも問題を検知したなら、ドローンはミッションを中止する。「進んでも大丈夫だと、システムのあらゆる部分が合意していなければなりません」とKimchiは話していた。

私たちの会話の中で、Kimchiが再三力説していたのは、アマゾンのアプローチは冗長性を超えているということだった。同じハードウェアのインスタンスをひとつのボードに複数搭載するという冗長性は、航空の世界ではきわめて当たり前のコンセプトだ。Kimchiによれば、互いに完全に独立した多様なセンサーを備えることも、また重要であるとのこと。たとえば、このドローンには迎え角センサーがひとつしか付いていないが、別の方式で同等の値を取得できるものがいくつも搭載されている。

しかし、そのハードウェアが実際にどのようなものかを詳細に公開する気は、まだアマゾンにはないようだ。ただ、Kimchiが私に話してくれたところによれば、使われているオペレーションシステムもCPUアーキテクチャーも、単独ではないという。

それらすべてのセンサー、AIの知性、ドローンの設計そのものが統合されて、全体のユニットが機能する。ところが、物事がうまく運ばなくなることもある。ローターがひとつ停止した程度のことは簡単に対処できる。今ではごく当たり前の機能だ。しかしこのドローンは、2つのローターが停止した場合にも対処できる。通常のドローンと異なり、必要な場合は、飛行機のように滑空できるからだ。着陸地点を探す段になると、AIが働いて、人や物から遠く離れた安全に着陸できる場所を探す。周囲の環境について事前の知識がなくても、そのように行動することになっている。

その着陸地点を特定するために、開発チームでは、実際にAIシステムを使って5万件以上の設定を評価した。コンピューターによる流体力学シミュレーションだけでもAWS(アマゾンウェブサービス)の演算時間にして3000万時間も費やした(画期的な高度に最適化されたドローンの開発に、大規模な自前のクラウドが使えるのは得なことだ)。もちろん、すべてのセンサーについて数え切れないほどのシミュレーションを行い、センサーの位置や感知範囲の可能性を探り(カメラのレンズもいろいろ試し)、最適なソリューションを割り出した。「最適化とは、多様なセンサーの組み合わせと、機体への取り付け方のどれが正しいかを見極めることです」とKimchiは説明した。「そこには常に、冗長性と多様性とがあり、そのどちらにも、物理的な領域(音響対光子)とアルゴリズムの領域とがあります」

また開発チームは、HILシミュレーションを何千回も実行し、あらゆる飛行機能が動作し、シミュレートされた環境をすべてのセンサーが感知しているかを確認した。ここでもKimchiは、それを可能にした秘密の情報を明かしてはくれなかった。

さらに彼らは、当然のことながら、モデルの評価のための現実の飛行テストも行っている。「分析用モデルやコンピューター内のモデルも、細部に至るまで大変によく出来ていますが、現実世界に適合するよう調整されてはいません。現実世界は、究極のランダムイベント発生装置ですからね」と彼は言う。

このドローンが最初にどこで運用されるかは、まだ明らかにされていない。それも、アマゾンが公表を差し控えている秘密のひとつだ。だが、数カ月以内には発表されるだろう。アマゾンは、少し前からイギリスでのドローン配達を開始している。それは当然の選択だ。しかし、アマゾンがアメリカ以外の国を敢えて選ぶ理由も見あたらない。規制の問題がまだ流動的なアメリカが候補になる可能性は低いとは言え、それまでに解決されることも考えられる。いずれにせよ、一時はブラックフライデー商戦の見世物のようにも思えたこれが、自宅の庭に着陸する日は意外に近いかも知れない。

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(翻訳:金井哲夫)

Amazonが自社製配達ロボットをテスト中

Amazonが配達ロボットを採用するのはもちろん時間の問題だった。世間の注目は倉庫の物流管理に集まっていたが、同社には何年も前からロボティクス部門がある。そして今日(米国時間1/23)、Scoutのベールが剥がされた。

この6輪ロボットは、すでに世界中の歩道をテスト走行しているいくつかの配達ロボットとよく似ている。しかし、これはAmazonの社内で開発されたようだ。同社の発表によると、大きさはビーチ用のクーラーボックス程度で、人が歩くくらいの速さで走行する。

ボットのパイロットテストは、ワシントン州シアトルのあるキング郡に隣接するスノホミッシュ郡で行われる。同社としては、ふだん静かな近隣を巡回する小さな青いロボットに住民が困惑する前に告知したかったことは間違いない。さらにはしゃれた音楽の入った広告まで作って怖がる必要がないことを人々に訴えている。

パイロットプログラムは6台のScoutでスタートする。ロボットは無人で目的地に到着するように作られているが、これらの初期モデルにはAmazon社員が同行してすべてが計画通りに進むことを確認する。AmazonがScoutをもっと広く展開することになれば、いずれはUPS、FedEx、USPSなどの運送会社の「ラストワンマイル」を補完することができるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ドローンが初めて臓器移植用の腎臓を運び結果は良好

ドローンを使う配送に実用性があるのは、二つの分野だけではないだろうか: テイクアウトと臓器移植だ。どちらも、荷重が比較的軽いし、しかも時間要件がきわめて厳しい。そして確かに、冷蔵ボックスに収めた腎臓を運ぶボルチモアでの実験は、うまくいった。このぶんでは、良質な装具に収めたあなたの昼食のパッタイも、無事に早く届くだろう。

このテスト飛行を行ったのは、外科医のJoseph Scaleaが指揮するメリーランド大学の研究者たちだ。Scaleaは、空輸では十分な柔軟性が得られないことに不満を感じていた。そして、そのいわゆる‘最後の1マイル問題’の当然のようなソリューションが、ドローンだと思った。

Scaleaと彼の同僚たちはDJI M600ドローンを改造して冷蔵ボックスを運べるようにし、飛行中の臓器の状態をモニタするためのバイオセンサーを設計した。

数か月待って、彼らの研究に腎臓が与えられた。それは、テスト用には十分だが、移植用には使えない、という状態のものだ。チームは、ボルチモアに到着したそれをコンテナに収め、距離と条件がさまざまに異なる14の旅程ミッションを実行した。最長は、病院までの距離が3マイル(約5キロメートル)、最高速度は時速67.6キロメートル(42マイル)だった。

腎臓の生検は飛行の前後に行われ、また小型の航空機による参照飛行のあとにも行われた。小型航空機は、中距離の臓器輸送によく使われている。

画像クレジット: Joseph Scalea

結果は良好だった。風や、ドローンのモーターの熱などが心配されたが、モーターと回転翼が離れているドローンを選ぶなどで対応し、ボックスの温度は冷凍よりやや高い摂氏2.5度が維持された。ドローンの振動や機動によるダメージは、見受けられなかった。

ドローンにも、そして臓器の輸送方法にも規制があるので。このような配送方法が近日中に実用化されることはないだろう。しかしこのような研究が、規制の改定の契機になると思われる。リスクが定量化されれば、腎臓や肝臓、血液などの組織や、そのほかの重要な医療用品を、この方法で輸送できるようになる。多くの場合、一分一秒を争う状況で。

とくに有益なのが、災害現場だろう。航空機はもちろん、陸上車両もそこへ行けない状況がありうる。そんなとき、ドローンは必要な品物を届けられるだろう。しかしそうなる前には、飛行によって血液が凝固しないなど、実用化に向けての十分な研究が必要だ。

この研究の詳細は、IEEE Journal of Translational Engineering in Health and Medicineに載ったペーパーに書かれている。

画像クレジット: Joseph Scalea/メリーランド大学ボルチモア校

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

CommonSense Robotics、最初の超小型自動出荷センターを開設

イスラエルのスタートアップ、CommonSense Roboticsは、初めての全自動マイクロ出荷センターをテルアビブに開設した。6000平方フィート(557平米)の小さな倉庫には床から天井まで製品が積まれている。製品の配送が決まったらあとはロボットが重労働を引き受ける。。

TechCrunchはCommonSense Roboticsのテスト用配送センターのビデオを撮影した。今日の新しい倉庫はこれよりもずっと大きいが、Amazonの倉庫よりはずっと小さい。同社初の顧客はイスラエル最大の薬局チェーン、Superpharmだ。

CommonSense Roboticsは、都市部の食料雑貨小売業者に対して、注文から1時間以内で配送できると売り込んでいる。現在の小売業者は、店舗を活用するか、郊外に巨大な倉庫を持つかのどちらかだ。

CommonSense Roboticsを利用すれば、都市内のそう遠くない場所に小さな配送センターを複数配置することが考えられる。注文が入るとロボットがすぐに倉庫内の棚を移動して商品を取り出す。中央サーバーが全ロボットをリアルタイムに制御して経路を最適化する。こうすることで人間はスキャニングステーションに居て、自分は移動することなく注文をさばくことができる。

CommonSense Roboticsは出荷センターの仕事を受け持つ。Eコマース小売業者は同社に料金を払って出荷センターの開設と管理を依頼する。こうして小売業者は在庫管理と配送のラストワンマイル(最終区間)に集中することができる。

すでに同社は、イスラエルの食料雑貨小売業者、Rami Levyと12箇所の配送センターを作る契約を結んでいる。さらに、2019年には米国でも複数のセンター設立を計画している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instacart、米国全世帯の70%が利用できるように

2017年の終わり、Instacartは米国最大の食品小売の一つ、Krogerと提携を結んだ。それは、KrogerのチェーンRalphsとの契約という小さなものだった。

しかし今回Instacartは、Krogerとの提携を拡大する。新たにKrogerの75ものマーケットでInstacartのデリバリーが使えるようになり、これによりKrogerでのInstacart利用は全米で50%増えることが予想される。提携拡大は10月末までに完了し、Krogerの1600店舗超で利用可能となる。

こうした動きはAlbertsons、Aldi、Sam’s Club、そしてLoblawとの提携という、Instacartの勢いに乗ったものだ。

結果的に現在、全米世帯の70%がInstacartを利用できる状態にある。昨年、Instacartは2018年末までに全米世帯の80%に利用してもらえる状態にもっていきたいと抱負を語っていたが、最近の資金調達はこのスタートアップを目標達成に向けバックアップしているようだ。

2月、InstacartはCoatue ManagementやGlade Brook Capital Partners、そして既存の出資者から2億ドルを調達。これによりInstacartの企業価値は42億ドルとなった。

AmazonがWhole Foodsを買収して以来、Instacartはそれにチャレンジするという構図だった。しかし、多くの意味で、そのチャレンジは好機につながった。140億ドル近くの買収は、食品小売業界における急速な変化に拍車をかけた。オンラインでの食品購入とAmazonの配達に太刀打つために既存の小売に残されたのは、独自の配達プラットフォームを取得(または構築)するか、Instacartと提携するかという選択だった

Targetのようないくつかの小売は独自のプラットフォームを購入した。しかしAlbertsonsやSam’s Clubといった他の大手小売はWhole Foodsの買収後、Instacartとの提携に傾いた。

一連の動きを受け、結果的にInstacartの提携先は300以上にものぼり、Instacartを利用しての買い物客は今年、最高の5万人となった。

こうした成長が続けば、今後はInstacartがサービスの質をいかに維持するかが課題となる。しかし、Instacartはプラットフォームのテコ入れに向けて確実に手を打っている。サンフランシスコでピーク時の配達をPostmatesに手伝ってもらうという試みを始めた。

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(翻訳:Mizoguchi)

郵便とAmazonの関係を非難したTrumpは米郵政公社の徹底調査を命令

大統領は昨晩(米国時間4/12)おそく、郵政公社(U.S. Postal Service, USPS)の評価を目的とする大統領令を発行した。その命令は、郵便サービスを“財政的に持続不可能”、と呼び、“特別調査団によるUSPSの財務と運営の徹底的な評価”を求めている。

Trumpはかねてから、郵便を標的にしてきた。その最初の攻撃的ツイートは2013年にさかのぼり、そのとき彼は、土曜日の郵便配達を廃止する計画を嘆いた。しかし最近では、郵便サービスは彼のAmazonに対するひたすらな攻撃の砲火を浴びてきたようだ。

12月にTrumpは、再びUSPSをTwitterで攻撃し、“1年に数十億ドルを失っているのに、Amazonなどに請求する荷物の送料があまりにも安く、Amazonをより裕福にし、郵便局をますます貧しく無力にしている”、と述べた。

ただしもちろん、AmazonとUSPSの関係は、それほど単純明快ではない

The New York Times言っているように、この大統領令はAmazonを名指ししてはいないが、しかしTrumpはこれまで、このオンラインリテールの巨人への攻撃を日に日に強めてきた。その怒りの多くはファウンダーのJeff Bezosに当てられたもののようで、彼はたまたまThe Washington Post紙のオーナーでもある。同紙はこれまで、大統領をおだてるような記事をあまり書いていない。

6月に彼は、Bezosをやっつけるときの二つのお気に入りの標的をくっつけたキャメルケース*のハッシュタグを作り、こう書いた: “ときどき、インターネット税を払わない(払うべきだ)Amazonの守護神と呼ばれる#AmazonWashingtonPostは、フェイクニュースだ!”。〔*: camel-case, 大文字小文字が入り混じって駱駝の背のこぶのようになっている綴り。〕

率直に言って、例をもっとたくさん挙げることは可能だが、でも先日本誌でTaylor Hatmakerが書いた記事のリンクをここに載せる方が簡単だ。この記事はTrumpのJeff Bezos攻撃ツイートを、すべて集めている。長いリストだから、のんびりくつろいでいるときにお読みいただきたい。ところで、大統領令の全文はここにある

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Shopifyのお店が配達に宅配だけでなく郵便(UPS)の特別料金制を選べるようになった

誰でもネットショップを開けるサービスの大手で老舗Shopifyが、UPS(合衆国郵便公社)と提携して、これまで大企業だけの郵便サービスだった特別料金制を、同社のお店(‘マーチャント’と呼ぶ)に提供することになった。お客がそれらのお店で買い物をすると、郵便による配達配送、課金、追跡などが自動的に処理される。

特別料金制の事前指定型国内および国際料金では、翌日航空便や地上便も含めて送料が安くなり、またお客に提供するオプション…配達の早さや料金…をお店が選べる。それはまるで、数量のない数量割引だが、大手eコマースと競合する小規模店には便利なサービスだ。

今この特別料金制が発表される理由は、もうすぐホリデーシーズンだからだ。UPSが送料の特別料金と荷造り素材を提供してくれるだけでなく、今月末までは毎日、配達に関するご相談電話を設ける。

ShopifyのサイトにはUPSのダッシュボードがあるので、各お店はそこで配達オプションを選んで指定できる。Shopifyは宅配のDHL Expressの事前指定型特別料金も提供しており、今回のUPSとの提携で各お店の配達や送料のオプションが増える。またUPSのアクセスポイント(荷物受け取り場所)や日時指定を利用できるようになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

オンデマンドの避妊ピル配達サービス「Nurx」がUnion Square Venturesから530万ドルを調達

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避妊ピルが切れたって?Nurxは避妊ピルをものの数時間で自宅まで届けてくれるWebプラットフォームだ。その同社は今回、Union Square VentureからシリーズAで530万ドルを調達したことを発表している。

2014年に創業のNurxを利用すれば、避妊ピルが無くなっても新しい処方箋を待つ必要がなくなる。今年初めにはHIV予防薬のPrEPの取り扱いも開始し、LabCorpとパートナシップを結ぶことで、検査結果の入手するプロセスを簡易化し、HIV予防薬を効率的に配達することができるようになった。

避妊ピルを入手する方法はとてもシンプルだ。まず、Webアプリにログインして、いくつかの質問に答えて情報を打ち込んでいく。すると、その情報が同社のネットワークに加入している医師の元に送られ、すぐにその医師が処方箋を用意する。そしてNurxが避妊薬をユーザーの元に届けるというわけだ。親しみやすい配達員が自宅のドアまで届けてくれる。薬局に行く必要もなければ、医師のオフィスで待ちぼうけを食らうこともない。

Nurxの競合にはPillPackZipdrugなどの医薬品の配達サービスがある。他にもL.Condomsなどがあり、この企業は名前の通りの製品を配達するサービスだ。しかし、避妊薬という分野ではNurxは群を抜く存在だ。

「ヘルスケアの分野には、どんな研究よりも人々が求めているものがあることに気づいたのです。避妊薬は確実にそのうちの1つです」と共同創業者のHans GangeskerはTechCrunchとのインタビューで語る。「どの人に話を聞いても、友達の友達が緊急で避妊ピルが必要になったというようなエピソードを聞かせてくれたのです」。

避妊薬だけにフォーカスすることで、Nurxはこれまで着実なペースで成長することができたと彼は話す。しかし、今後は苦しい戦いが待っているかもしれない。数百万人の女性を対象に行った調査によって、避妊薬がうつ病を引き起こす可能性があることが分かったのだ。しかし、Nurxでは避妊ピルの代わりに利用できるNuva Ringやパッチなども扱っており、どれを使うかはユーザーの好み次第だ。

そのどれを使うにしろ、Nurxのビジネスモデルは優れており、簡単に他の処方箋薬向けにもビジネスを拡大することができる。彼らがPrEPを取り扱い始めたのがその例だ。結局のところ、人々は毎月のように処方箋を必要としていて、どこかに取りに行くよりも家まで届けてくれた方が便利であることは間違いない。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Postmatesが1億4000万ドルを調達、バリュエーションは6億ドル

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私たちが先月報じたように、オンデマンドの配達アプリを展開するPostmatesが追加の資金調達を完了したことを発表した。リード投資家はFounders Fundで、既存投資家も本ラウンドに参加している。同社は今回のラウンドで1億4000万ドルを調達したことを発表し、資金調達後のバリュエーションは6億ドルとなる。また、同社の取締役会にFounders FundのBrian Singermanが加わることも同時に発表している。

かつてはホットな投資カテゴリーだったオンデマンド分野だが、最近ではその分野に対するVCの視線は冷たくなった。オンデマンド分野のスタートアップの多くが利益をあげることができていないからだ。特にPostmatesに対するVCの態度は非常に厳しいものだった。

しかし今年の初旬ごろ、私たちはPostmatesの売り上げが加速していること、そして彼らのビジネスが十分な粗利益率をもっていることを伝えるプレゼン資料を手に入れた。配達料金以外のマネタイズの方法を見つけたからこそ達成できた数字だ。Postmatesに登録している店舗は追加料金を払うことで、アプリの中のより有利な位置に店舗情報を表示できるだけでなく、25ドル以上の買い物で配達料が無料になるという会員制サービスのPostmates Plus Unlimitedで自分の店舗を特集してもらうことができる。現在約6000の店舗がこの制度を利用しているという。また、AppleやStarbucksなどの企業からはPostmatesのAPIを彼らの注文プラットフォームに統合するための料金を受け取っている。

「私たちのビジネスモデルはとてもユニークなものであり、そのおかげで利益率を犠牲にせずにビジネスを急速に成長させることが可能なのです」とLehmannは私たちに話してくれた。

現在、同アプリは月間で150万件の配達実績をもっており、Postmatesで成長戦略部門のバイスプレジデントを務めるKristin Schaeferによれば、彼らが「望みさえすれば」来年にも黒字化を達成できる見込みだ。しかし、今回調達した資金に関しては、エンジニアの強化や新マーケットへの拡大のために利用する予定だと彼女は話す。Amazon Primeとの競合関係についてSchaeferは、「Unlimitedは私たちがもっとも期待を寄せているプロダクトです」と話し、UnlimitedはAmazon Primeにも負けないサービスだということを強調した。

しかし、競合はAmazonだけではない。今ではDoorDashやGrubHubなど無数の配達アプリが存在するだけでなく、Uber EatsをリリースしたUberも強敵だ。

「マーケットの主導権を握るために、そして、それを守っていくために私たちは今後アグレッシブな戦略をとっていきます」とLehmannは語る。

Postmatesが買収によるエグジットを検討しているという噂もあったが、それに関しては同社はコメントを控えている。

IPOについては、「私たちが検討している選択肢であることは間違いない」とSchaeferは話しながら、それは少なくとも2年後になるのではと示唆していた。

Lehmannは、「IPOは1つのオプションだが、2017年に上場することは考えていない」と話している。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

 

フードデリバリーのDeliverooがイギリスでお酒の配達も開始

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今年4月の成功に終わった試みに続いて、レストランデリバリー・スタートアップのDeliverooがアルコールの配達に業務を拡大する。ロンドンに本社を置くこの会社は、Majestic Wines、BrewDow、全国にある数多くの個人事業主やその他のワイン商店と提携し、UKでワインとビールのデリバリーサービスをローンチした。

私たちが聞いたところによると、新しいプロダクトは、Deliverooの既存のレストランフードデリバリーサービスと同じ方法を用いている。提携したアルコール飲料の販売主は、タブレットコンピューターとDeliverooのアプリを提供される。そのアプリ上で、販売主が注文の受注や処理を行い、注文商品をピックアップし、近くのDeliverooメンバーのバイクや自転車により商品が配達される。平均配達時間は20分と公約している。

このような、スタートアップの既存のフードデリバリーサービスにアルコールデリバリーを追加する動きは、既存の車両や配送基盤を存分に活用するという面もありつつも、手近に利益を得られる施策を取っているという感覚が大いにある。ことのほか、Deliverooの投資家たち(既存および将来の支援者)は継続的な(そして飛躍的な)成長を要求しているのだろうから。

もしくは単に、最近のUberによる競合サービスUberEatsのロンドンでのレストランデリバリーサービスのローンチ、もしくは噂されているAmazonのUK進出に対して祝杯をあげるうってつけの方法であるのかもしれない。

これはもちろん冷やかしである。ただ、タバコや夜更かし用のお菓子と一緒に様々なアルコール飲料が注文でき、対象地域に1時間以内で配達する「お酒のUber」と言えるロンドンの Bevyは、ほぼ確実に歓迎していないであろう。

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(翻訳:Shino Shimizu)