iMessageの写真、ビデオ、ファイルの暗号化が解読されるセキュリティホールが見つかる

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暗号化は猫と鼠のゲームだ。Johns Hopkins University(ジョンズホプキンス大学)の研究者たちが、そのことを証明するすごい方法を見つけた。彼らが Washington Postにシェアした研究によると、iMessageで送った写真やビデオやファイルの中身を見られてしまう、深刻なセキュリティホールが見つかったのだ。

iMessageは最初から、暗号化されたメッセージングプロトコルだ。ユーザーがiMessageを送ると、デバイスはAppleのサーバーとのセキュアな接続を開く。メッセージはユーザーのスマートフォン上で秘密鍵を用いて暗号化され、Appleのサーバーへ送られ、相手に届く。そして彼/彼女のスマートフォン上で、メッセージは解読される。

したがってユーザーのメッセージはAppleのサーバー上では解読不能な寝言の集まりだ。Apple自身は、メッセージを解読するための鍵を持っていない。

しかしJohns Hopkins Universityの研究者たちは、ホールを見つけた。メッセージは解読できないが、写真やビデオやファイルを横取りする方法を見つけたのだ。

ファイルは、64ビットの暗号鍵による弱い暗号化方法を使ってきた。研究者たちは、Appleのサーバーのふりをして暗号化されているファイルを横取りするサーバーを開発した。そしてAppleは失敗回数を制限していないので、彼らは何千もの鍵を試した。この力づくのやり方で研究者たちは、誰にも気づかれずに、Appleのサーバーからのファイルを解読できた。

Washington Postによると、すでにiOS 9以降では、デバイスから来るファイルを解読することは困難になっている。しかしそれでも、NSAなどなら解読できるだろう。政府機関やハッカーが、この方法を実際に使っているかは、不明だ。

幸いにもAppleはすでに対策を開発し、今日(米国時間3/21)リリースされるiOS 9.3にはそれが実装されている。ハッキングのやり方は公表されていないし、Appleがそのセキュリティホールを閉じたら研究チームはホワイトペーパーを共有する予定だ。

このハックは、暗号化が完全ではありえないことを、あらためて証明している。セキュリティホールはつねにあり、ハッカーたちはそれを見つける。そしてAppleのような大きなソフトウェアメーカーは、ホールを塞いでハッカー鼠たちを追い払おうとする。だから、ご自分のデバイスにパッチをインストールすることは、とても重要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

社会的企業、Apple

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今日のAppleの記者会見は異例の始まり方だった。通常同社は、いくつか自慢の数値を発表する ― iOS製品の販売台数や、App Storeのアプリ数、iOS普及率等 ― ことから始める。しかし今日は違った。Appleは、基調講演の約1/3を費して、プライバシー環境、およびResearchKitとCareKitについて話した。メッセージは明快だ ― Appleは善人である。

企業の社会的責任に関して、社会的企業[social enterprise]とは、事業と関係の薄いミッションを遂行するために利益を再投資する営利企業のことを言う。Appleは毎年数十億ドルの利益を上げており、社会的企業からはほど遠い。

そしてAppleは、利益の一部をResearchKitのような物に再投資する〈必要がない〉。

上記3つのミッションは、Appleにとって時宜を得たものだ。多くの人々は、iPhoneアンロック問題で自分がAppleとIBMどちらの側につくべきかを知らない。同社が新しいiPhoneiPadを最初に発表するではなく、それらの問題に力を注いだ理由はそこにあるのだろう。

ではこれは、マーケティング戦術の一つなのか、それともAppleは真にこれらのミッションを信じているのか。その疑問は実は重要ではない、なぜならAppleの取り組みは医療研究や優れたリサイクル運動に対して、実際に好影響を与えているからだ。

最終的に〈全員〉が良い状態になる。私はこうした問題についてもっと多くの企業が、もっと真剣に取り組み、オープンに語ることを願っている。たしかにAppleは世界最大級の企業だ。ビジネスがうまくいっていれば、こういう問題に気を配ることも比較的容易だ。しかし、これらの問題は、最も利益を上げている会社だけでなく、多くの会社の利益に影響を与える可能性を持っている。

かつてGreenpeaceがAppleを、危険な材料を使用し、会社の環境戦略を明らかにしていないと非難したことを思い出す。10年以内の間に、Appleは環境に関して開かれた会社になり、今やGreenpeace自身の環境に関する調査結果でトップに立っている。

プライバシーに関して、Appleは何年にも渡り小さな一歩を繰り返している。まずAppleはFaceTimeを暗号化通信プロトコルとして設計した。iMessageがそれに続き、みんな気付く前に、iOS 8以降が走るすべてのiPhoneは暗号化されていた。6年以内のうちに、Appleはプライバシーの代表的存在となり、IT企業は今、Appleの側に立っている

一方、ResearchKitはかなり新しい。昨年公開されたこのフレームワークは、医療研究者が非常に短い時間で研究を実施することを可能にし、iPhoneやApple Watchのあらゆる特殊センサーを活用できるようにした。ResearchKitが5年10年のうちに与える影響を想像してほしい。

Apple製品を好きになることも嫌いになることもできるが、こうしたミッションについてAppleを攻撃することは難しい。Appleは、還元することに関して新たな標準を作ろうとしている。他の会社も耳を傾けていることを願う。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

3分で分かるアップル発表:iPhone SEやiPad Pro 9.7型、Watch値下げなど

アップルは米国時間3月21日10時(日本では22日午前2時)からイベントを開催。iPhoneの最新版である「iPhone SE」をはじめとした新製品を発表した。ここでは今回発表された内容を、翻訳記事を中心にまとめてご紹介する。これだけ読んでいればひとまず今回の発表の概要は理解することができるだろう。

新型iPhoneは5/5sサイズに6sのスペックを詰め込んだ「iPhone SE」

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かねてからのうわさ通り、今回発表された「iPhone SE」は、iPhone 5/5sをベースとしたデザインで、4インチ(1136×640ピクセル、326ppi)のスクリーン、12メガピクセルのカメラを持つ。ボディサイズはiPhone 5/5sと同じながら、iPhone 6sとほぼ同等の処理速度を持つ。

3D Touchには対応しないが、写真の撮影前後の動きを保存する「Live Photos」などに対応。カラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドの4色。容量は16Gバイトと64Gバイトの2種類。価格は399ドルと499ドル(日本ではそれぞれ5万2800円、6万4800円)。発売は3月31日から。

詳細:お待ちかねのiPhone SEが発表、昔みたいに手に収まる4インチ

9.7インチのiPad Air 2は「iPad Pro」に

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2014年から「iPad Air 2」として販売されていた9.7インチ(2048×1536ピクセル)のタブレットの後継機種として「iPad Pro」を発表している。これにより、iPad Proは9.7インチと12.9インチの2種類がラインアップされる。

サイズこそ旧製品と同じだが、ディスプレイは光の反射を40%削減。発色も改良したほか、これまでのiPadシリーズで最大の明るさを実現。スピーカーは4基内蔵。LTEやWi-Fiの接続も高速化。4K撮影可能な12メガピクセルのカメラも搭載する。

詳細:iPad Airの後継機は9.7インチiPad Pro―Appleの考えるコンピューターの未来

Apple Watchは価格改定、春モデルの交換用バンドも

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スマートウォッチ「Apple Watch」については、38mmケースとスポーツバンドの組み合わせて4万2800円からだった価格を3万6800円からに改定。さらに、今春モデルとして新素材「ウーブンナイロン」製の交換用バンドが発表された。

詳細:Apple、新しいApple Watch用バンドを披露。ウーブンナイロン製も

リユース向けのリサイクルロボット「Liam」

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イベントのキーノートでは、リユース(再使用)、リデュース(削減)、リサイクル(資源の再利用)への取り組みが紹介されていたが、その取り組みの一環として発表されたのがリサイクルロボットの「Liam」。スクリーンを一瞬にしてはがす様子を動画で紹介する。

詳細:これが古いiPhoneを解体するAppleのリサイクルロボ「Liam」の全貌だ

iOS9.3は本日から利用可能

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イベントに合わせて、最新版となるOS「iOS 9.3」への無償アップデートもスタートした。アップルのGreg Joswiakによれば「小数点〔現行9.2から9.3へ〕のアップデートとしては過去最大級のリリース」だそう。

ブルーライトカットや色温度の暖色系への変更などを行う「Night Shiftモード」の搭載のほか、メモアプリのパスコード/TouchIDによる保護機能、ニュースや音楽、地図アプリなどさまざまなアップデートが行われている。
詳細:iOS 9.3、今日からダウンロード可能―夜間モード追加、ヘルス、CarPlayなど強化

Apple TVにも新機能。対応アプリは5000個以上に

Apple TVについても発表がされている。フォルダーや音声入力機能が追加されたほか、iCloudフォトライブラリーのLive Photo対応、App StoreのSiri対応などが行われた。Apple CEOのTim Cook氏によると、Apple TVで利用できるアプリの数は5000個以上になっているという。

詳細:Apple TVにフォルダー、音声入力、Live Photo機能がアップデート

【今回のAppleの発表関連記事】

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iPad Airの後継機は9.7インチiPad Pro―Appleの考えるコンピューターの未来

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Appleはさきほどクパチーノの本社キャンパスで開催された.プレスイベントでiPad Air 2の新しい後継機を発表した。この機種の内容はiPad Airの発展というより小型版のiPad Proであり、Appleもそのとおり、iPad Proと名づけている〔iPadは今回iPad Proの12.9インチと9.7インチの2モデルに再編された〕。

フィル・シラー上級副社長が新しいiPadを発表するのに先立ってCEOのティム・クックは「iPadはコンピューティングの未来を体現するものとして完璧だとわれわれは確信している」と語った。

現行iPad Air 2の発表は2014年10月だったから、今回の新しい iPadはメジャー・アップデートとなる。 ディスプレイが9.7インチである点は現行モデルと変わらないが、それ以外はゼロから作りなおされている。

新しいディスプレイは光の反射が40%も削減され、25%も明るい。カラーの発色も改良されている。 500Nit〔cd/m2〕のディスプレイはこれまでのiPadでもっとも明るい。小型版のiPad ProはiOS 9.3で新設されたNight Shiftにことに良く適合している。日が沈む頃になると自動的にディスプレイは黄色みを帯びた暖色系の表示になる。新iPad Proには4チャンネルのアンビエント光センサーが設けられ、これまでより正確に周囲の光を分析してモニターのホワイト・バランスを調整する。

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12.9インチ版と同様、新しいiPad Proは大きな音響空間を備えたスピーカー4基を内蔵しており、音量、音質ともに良くなっている。この陰にはiPad ProがA9Xチップの採用がある。これによりLTE、802.11ac Wi-Fiの接続も高速化された。iPhon 6sと同じ12メガピクセルのカメラを搭載し、4kビデオを撮影する能力がある。この点では現行の大型版iPad Proを上回る性能となっている。ということは残念ながらボディーの平面からやや出っ張るということだ。

また新iPad用に大型版に似たスマート・キーボードカバーも発表された。現行大型版に比べるとキーはやや小ぶりになっているが、大型版と同じスマート・コネクターが採用されているのでいちいちペアリングしたり重電したりする手間は省ける。

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今日のイベントで、新しいiPad ProはApple Pencilをサポートすることが判明した。またUSBカメラやカード・リーダーなどのLightningアクセサリを接続して写真を転送することもできる。9.7インチ版のiPad Proにはシルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドの4色がある。厚さは6.1mm、重量はWi-Fi + Cellularモデルが444g。

新モデルは価格がやや高くなっており、599ドルからだ。これは最安のiPad Air 2より100ドル高い。しかしメモリーは16GBではなく32GBが搭載される。749ドルで128GBのストレージとなる。今回初めてiOSデバイスに256GBモデルが登場したが、こちらは899ドルだ。これらはいずれもWiFiモデルで、LTE接続モデルの価格については不明だ。iPad Air 2のエントリーモデルの場合399ドルだ。12.9インチのiPad Proでも256GBのモデルが選べるようになった。 9.7インチiPad Proの出荷は4月上旬からだという。

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「〔9.7インチは〕当初からもっとも人気の高いiPadのサイズだった」とフィル・シラーは語った。Appleは9.7インチのiPadをこれまでに2億台売っている。iPad AirをiPad Proと改名することによりAppleはより多くのユーザーに新モデルへ買い替えてもらいたいようだ。

今回AppleがiPadのようなメインストリームの製品を値上げしたのは微妙な戦略といえる。直近の四半期にiPadの売上は前年同期比で25%ダウンしている。Appleが新製品をiPad Airとしなかったのは対前年比で大幅に低下した数字をいつまでも公表したくなかったからではないかという疑いも残る。しかしタブレット製品の頭打ち感はAppleに限った現象ではなく、トレンドというべきものだ。

AppleiPadを独自のカテゴリーと独自のエコシステムの製品にしようと努力している。またiPhoneとiPadの差異を収入源としたい。今回のiPad Proの発表でApple はiPadこそ今回の未来なのだというはっきりしたメッセージを市場に向けて発した。新iPadはこの流れに基いてデザインされた製品であるのは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、新しいApple Watch用バンドを披露。ウーブンナイロン製も

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Apple CEO、Tim Cookは今日(米国時間3/21)、Apple Watch用バンドの新作春モデルを披露した。またApple Watchの購売層を広げるべく価格を299ドルに下げた。Sportタイプと皮バンドのカラーバリエーションを増やした他、Appleは新しいウーブンナイロンバンドと、噂されていたスペースブラックのミラネーゼループバンドも発表した。

他が既存ラインアップの拡張なのに対して、新しい”NATO”スタイルのナイロンバンドは、Apple Watchでは初めてのタイプだ。このウォッチバンドは「独自の4層構造」で作られている、とCookが概要説明で言った。ファッション的には、カジュアルな ― しかしSportバンドほどスポーティーではない ― バンドを求める人々にぴったりだ。

Cookは、これらの交換可能なハンドの多様性が重要であることを強調し、「Apple Watchユーザーの約1/3が定期的にバンドを交換している」と話した。

ステージでは新しいバンドの詳細は語られなかったが、復活したAppleオンラインストアを見ると、ウーブンナイロンバンドは価格がSportバンドと同じ49ドルで、カラーは、ゴールド/ロイヤルブルー、ロイヤルブルー、ゴールド/レッド、ピンク、パール、スキューバブルー、ブラックの7色が用意されている。

以前から噂されていた一方ブラックのミラネーゼループは、ラインアップへの追加を大きく期待されていたものだ。エルメスのバンドも噂されていたが、発表はなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのiOS 9.3、今日からダウンロード可能―夜間モード追加、ヘルス、CarPlayなど強化

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Appleはさきほど開催されたプレス・イベントで“Let us loop you in”〔あなたをループに入れよう〕という謎めいた招待状のタネ明かしをした。AppleのGreg Joswiakによれば、そのひとつはiOS 9.3だった。この新しいOSは今日からダウンロードが可能になるという。アップデートは無償だ。

Joswiakはこのアップデートを「小数点〔現行9.2から9.3へ〕のアップデートとしては過去最大級のリリース」と紹介した。

iOS 9.3には新たにNight Shiftモードが設けられ、夜間のiOSデバイスが目に優しくなった。今回発表されたその他の機能として、メモ・アプリにパスコードまたはTouchIDによる保護が加えられた他、教育関係機能の充実、ニュースへのAppleが選んだトップ記事表示、音楽と地図のアップデート、CarPlay、ヘルスケア・アプリの強化などが挙げられる。

このイベント以前にわれわれわはiOS 9.3の内容については詳しく知っていたが、最大の秘密はリリースの日付だった。それが今日だと判明した。こちらはTechCrunchのiOS 9.3プレビュー版の紹介

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新しいiPadに心の準備をしよう

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噂ではAppleは、来週のプレスカンファレンスでiPad Air 2の後継機を発表する。9to5macのMark Gurmanによると、そのデバイスにはエントリレベルの499ドルの機種がなくて、画面9.7インチ、ストレージ32GBの機種599ドルが最安だそうだ。

Appleが高価なiPadを出す理由は、いくつかある。第一に、Gurmanの初期の噂によると、AppleはiPad Air 3をリリースしない。今度の9.7インチのiPadは、小型のiPad Proと考えるべきだ。デバイスは前の機種よりも相当速くて、iPad Proのアクセサリをサポートする。

そうすると今度のiPadではApple Pencilが使えるのだろう。キーボードもスマートコネクタのアドバンテージを利用できる、Apple自身のSmart Keyboardも。まだ分からないのは、このデバイスをAppleがなんと呼ぶかだ。

AppleがiPad Proを発表したとき、同社はiPad Airをアップデートしなかった。iPad Air 2は2004年の10月にリリースされ、スペックのアップに乗ずることができた…とりわけ、マルチタスクと分割画面だ。そしてご存知のように、499ドルのiPad Air 2は16GBのみだ。

今年のこの新しいiPadで、Appleは32GBに切り替え、値上げの印象を多少やわらげる。LTEと120GBを装備した高価なオプションもある。前のiPad Air 2は存続するだろう。そして値下げもあるのか、それはまだ分からない。

最新の“噂ニュース”を整理すると、上記のようになる。Gurmanはいつも正しいけど、Appleの手の内は月曜にならないと分からない。

それでも、ちょっとおもしろいのは、AppleがメインストリームのiPadの値上げを選んでいることだ。もっとも最新の四半期では、iPadの売上は前年比で25%ダウンした。おそらく、AppleはiPad Airをアップデートしなかった。それをすると、売上がまた減になるから。でもその傾向は、すでに2年も続いているのだ。

AppleはiPadを単独の製品ジャンルにしようとしている。‘大きなiPhone’でもなく、実質的に同じバージョンのiOSが載ってるのでもなく、iPadを単にiPadとして差別化してきた。それはiOS 9のiPhoneとも、iPad Proとそのアクセサリとも違うものだ。…Appleは、そう位置づけたい。

今やiPadの能力はアップしているから、このような差別化を有意義に利用できる。唯一残る疑問は、こういう種類のデバイスに果たして市場はあるのか、だ。iPad Proで、Appleは明確な声明を述べた…iPadはコンピュータの未来だ、と。これから同社は新しいことをいろいろ積極的にトライしてみて、人びとがこのビジョンに乗ってくれるか試したいのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ドイツの裁判所がAppleはOpenTVのビデオストリーミング特許を侵犯と裁定

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【抄訳】
ドイツの裁判所が、2014年にスイスの企業KudelskiのOpenTV部門が起こしたビデオのストリーミングに関する特許訴訟で、Appleの敗訴を裁定した。

Reutersの報道によるとその裁定は、ドイツで売られるApple製品は、OpenTVの特許に抵触するストリーミングソフトウェアを使ってはならない、と述べている。“その主張は概ね有効であり根拠も明白である”、と裁判所は裁定した。

このドイツの訴訟は2014年5月にデュッセルドルフの地裁に提起され、OpenTVとその姉妹企業Nagraが保有する3つの特許に関連していた。大量のApple製品とサービスが、そのビデオストリーミングの特許に抵触する、とされた。それらには、iOSのモバイルデバイスやApple TV、App Store、OS-Xを使用するパーソナルコンピュータが含まれる。

この裁定にAppleが従うか、あるいは控訴するかは、現時点で不明である。今本誌は同社のコメントを求めているので、得られ次第この記事をアップデートしよう。

Appleに対するKudelskiの訴訟はこれだけはなく、同じく2014年に提起された、スマートフォンやコンピュータ上の対話的コンテンツへのアクセスをめぐる特許侵犯の裁判も、今進行中だ。さらにKudelskiの訴訟対象はAppleだけでなく、Netflix、Verizon、Cisco、Google、Disneyと華々しく、その一部(Netflixの一部事案)は被告の勝訴、他は多くが、ライセンス合意あるいはクロスライセンス合意に達している。同社によると、今同社が権利を保有している特許とその応用技術は4500件あまりに達する。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、iOSのNewsアプリを全パブリッシャーに公開

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Appleの全iOSデバイス(*)にインストールされているNewsアプリが、全パブリッシャーに開放される。2015年秋の公開時、Newsアプリの配信ツールは、AppleのパートナーであるConde Nast、New York Times、CNN等の主要メディアのみに提供された。これからは誰でも、つつましいブロガーでも、サインアップしてコンテンツを収益化できる。[* 日本語版注:日本では未サポート]

ただし、Newsアプリは完全自由化されるわけではない。コンテンツ制作者が配信ツールを利用するためには、Appleの承認を得る必要がある。

同社はApple News FormatというNewsコンテンツ用文書フォーマットを制定し、パブリッシャーはこれに沿ってコンテンツをカスタマイズしたり、テキスト、フォトギャラリー、ビデオ、アニメーション等をNewアプリ用に追加できる。Apple News Formatに関わりたくない制作者はRSSフィードを、News PublisherというiCloudアプリケーションに送れば、記事をNewsアプリにプッシュ送信してくれる。その後パブリッシャーは、News Publisherの分析ツールでトラフィックを監視したり、Appleの広告プラットフォーム、iAdでコンテンツに広告を差し込んだりできる。

Apple Newsは全iPhoneおよびiPadに塔載されているが、パブリッシャーが実際どれだけ収益を得られるのかは不明だ。例えば、Apple Newsにはライバルが既に山ほどいる。Flipboardが最有力だが、Facebook Instant ArticlesSnapchat Discover等のサービスも読者獲得を争っている。

さらに、Wall Street Journalが2ヵ月前に報じたところによると、Appleはアプリを利用している読者数を過少に評価し、配信パートナーに不正確な情報を提供していた。Appleのインターネットソフトウェア&サービス担当上級副社長、Eddy CueはWall Street Journalに対して、正確な数字をパートナーに渡すべく問題解決に努めていると言ったが、もちろんこれは、優れたコンテンツ制作者を集め、維持していくためには不可欠だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのPhil Schiller、App Storeでスパムアプリが紹介されている問題への対応を約束

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AppleのApp Store責任者、Phil Shillerは先週末、App Storeの一部カテゴリーの “New” および “What’s Hot” セクションに、スパムや粗悪アプリが紹介されているとの苦情に回答した。残念ながらこれは、Appleのサードパーティーアプリ用マーケットプレイスで長年の問題となっており、ここ数年デベロッパーの不満が高まっていた。昨年12月にApp Storeの管理責任をEddy Cueから引き継いだShillerは、この問題はあってはならないことであり、詳しく調査することをTwitterで約束した。

この問題はApp Storeのアルゴリズムに関わる。新しいアプリやゲームを紹介する際、新規リリースやApp Storeのトレンドに基づいて選ぶ。しかし、優れた有望なアプリではなく、アルゴリズムは人気の “2048” ゲームを模倣したアプリを数多く選ぶ結果になっていた。事実、App Storeの “Puzzle” セクションはそうした粗悪品が満載であり、怒りのツイートを招いた。

この問題は、ある古いバグに起因するもので、Appleが過去に修正したとされていた。同じ問題は米国以外のApp Storeでさらに顕著のようだ。

App Storeにこの手の低品質クローンが許されていることだけでも問題だが、Appleがそれを特集してエンドユーザーに推奨することは次元の違う問題だ。デベロッパーの反感を呼んどいるのもそれが理由だ。

もしこれが個別に起きた問題であれば、ただバグを修正すればよいとデベロッパーも寛容だっただろう。しかし、App Storeはアプリのランキングや発見されやすさに関する問題に長年苦しめられており、サードパーティーデベロッパーらは、Appleが過去数年、適切な対応を行っていないと感じていた。

このため、Shillerが公の場でこの問題を認め、対応を約束したことは有望であり注目に値する。

SchillerのTwitterでの発言は、Screenshot++のデベロッパー、Wesley Dysonのツイートに返信したもので、DysonはMozillaのLisa Brewsterがこの問題について、「今この問題はあなたが責任者だと信じている。粗悪アプリをAppleが推奨すべきではない」とコメントしたツイートを取り上げていた。

(情報提供:9to5Mac

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

合衆国司法長官がテレビのトークショウ番組でAppleに対するFBIの姿勢を擁護…ユーザーの求めには応じよと

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iPhoneをアンロックする/しないの一件はますます過熱しているが、昨夜のテレビ番組に出演した合衆国司法長官Loretta Lynchは、連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation, FBI)の姿勢を擁護した。

彼女の省は今朝発表した声明書の中で、当のテクノロジー企業の主張を‘腐敗的’で‘間違っている’と非難している。しかしその夜のThe Late Show with Stephen Colbert登場したLynchによると、彼女は“プライバシーの問題についてTim Cookと何度も有意義な議論を交わした”、という。

“それについて私から言えるのは、それが誰にとっても重要であると私も理解していること、なぜならプライバシーは誰にとっても重要な問題だから”、と彼女は話を続けた。“しかしそれは、司法長官としての私にとっても重要だし、一市民としての私にとっても重要だ”。

問題の中心は、本誌記事でも取り上げたように、議論の対象がカリフォルニア州サンバナディーノで14人を殺した二人の銃撃犯の一人Syed Rizwan Farookが使っていたiPhoneであることだ。

Appleは現在、法執行機関がそのデバイスをアンロックできるために特殊なソフトウェアを作れ、という政府の裁判所命令を拒否している。同社によると、それはiPhoneの全ユーザーのセキュリティを危険にさらすだけでなく、市民的自由にとって危険な前例を作る。Google, Facebook,Microsoftなど多くのテクノロジー企業は、Appleの側に立つことを公(おおやけ)にしている

LynchはColbertに、問題のiPhoneはすでに政府の所有物であり、一私人のものではない、なぜならFarookはSan Bernardino County〔の郡役所〕に雇われ、それを仕事用の電話機として支給されていたからだ、と語った。

Colbertはそれに対し、AppleのCEO Cookが、“そのバックドアを作ることは危険な状況を作り出し、セキュリティを損壊し、誰もがあらゆることに使えるようになり、あなたのiPhoneを誰かが盗んであなたをスパイすることすらありえる、と言っている”、と述べた。

Lynchはこう応じた: “まず第一に、われわれはバックドアを求めていないし、誰もが何でもできて誰でもスパイできることを求めてもいない。われわれは彼ら〔Apple〕に、彼らの顧客が望んでいることをしてくれ、と頼んでいるだけだ。その電話機の本当のオーナーは郡であり、死亡したテロリストの一人の雇用主である”。

“われわれが彼らに求めているのは、パスワード消去機能を無効にできるようにしてくれ、ということだ。その機能が生きていると、不正なパスワードを10回トライすると電話機〔のデータ〕が消去されてしまうからだ。われわれは、われわれが得た非常に限定的な裁判所命令に基づいて、その電話機から証拠を取り出したいだけだ”。

Apple vs FBI

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

誰かがあなたのiPhoneをこんなに簡単にハックしてるかもしれない

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FBI vs. Appleの論戦はいよいよ盛り上がっているが、意外にも、iPhoneをハックするのは簡単なのだ。SkycureのCEO Adi Sharabaniが私のiPhoneを取り上げて、それに他人が簡単にアクセスできることを見せてくれた。ただし彼は、自分のスマートフォンのセキュリティを維持するためのコツも、教えてくれた。

 
 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleから3/22〔日本では3/22〕のプレスイベントの招待状―新iPadと小型iPhoneが発表されるはず

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さきほどAppleからクパチーノのApple本社で開催が予定されているプレスイベントの招待状が届いた。このイベントは今月の後半、3月21日(月)〔日本時間3月22日(火)〕に開催が予定されている。招待状には例によって謎いめいたひとこと、“Let us loop you in.”だけが書かれていた。

このイベントはすでに数週間前から大きな話題になっている。われわれは何が発表されるかについてもいくつか情報を得ている。ともかく噂によれば、Appleはこのところ新しいiPhoneの開発を行ってきた。新iPhoneはiPhone 5sと同じサイズの4インチのディスプレイを装備するが、チップとカメラは新しいものになるといいう。

iPhone 5se(special editionの頭文字)になるのか、大文字のiPhone SEか、またその他なのか、名称に関してははっきりした情報がない。ただしiPhone 6s/6s Plusのシリーズに加わることはなさそうだ。

iPhoneの次に用意されているのが新iPad Airだ。昨年の秋、AppleはiPad miniをアップデートし、大型のiPad Proを発表した。このときにはiPad Air関連のアップデートはなかった。9.7インチ・ディスプレイのタブレットのアップデートにはもう少し時間がかかるようだった。

ただし注意すべきなのは、今回発表されるはずの新iPadはApple Pencil、キーボード・カバーと連動するスマート・コネクターをサポートするはずだという点だ。つまりiPad Air 3というよりiPad Proの9.7インチ版という性格となるだろう。

そして問題のApple Watchだ。“Let us loop you in”という招待状のメッセージはどうもApple Watchを示唆しているように思える。しかしわれわれの編集長、Matthew Panzarinoは今回はApple Watch 2の発表はないと主張している。Appleは少なくとも、新しい時計バンドは発表できるだろうし、有名なファッション・ハウスとの提携も発表されるだろう。

もうひとつ何かあっただろうか? これはその場にならなければわからない。TechCrunchとしては次回のイベントに取材チームを送りやすくなったのは助かる。Appleはこの種のプレスイベントをいつも火曜日に開催してきたが、3月21日は月曜日だ〔前日が日曜日のため月曜はニュースの本数が少ない〕。Appleが月曜を選んだのは22日の火曜にはApple対FBIの訴訟でf最初の口頭弁論が予定されているからだ。

〔日本版〕プレスイベントが従来通り現地朝の開幕であれば、日本時間では22日の明け方となる。Let us loop you in.は「あなたを内輪のサークルに入れるお手伝いができます」というような意味。ただしloopには文字どおり「輪」という意味もあり、これは手首に巻く腕時計をイメージさせる。ただしPanzarino編集長はリンク先記事にもあるように、このプレスイベントでApple Watchがアップデートされるという可能性には否定的。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

SMX West 2016-App IndexingとApple検索。

今回の記事は、それぞれ別のセッションからのピックアップとなります。前半はGoogleのマリヤさんによるプレゼンテーションで、App Indexingの概要をまとめてくれています。後半は、MobileDevHQ社のイアンさんによるプレゼンテーションで、Apple検索についてのデータなどを披露しています。SEOにおいても無視できない領域であるため、この辺りもしっかり押さえておきたいところです。– SEO Japan

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Moderator:Barry Schwartz(News Editor, Search Engine Land, RustyBrick, @rustybrick)
Speakers:Mariya Moeva(Webmaster Trends Analyst, Google)

多くの時間がスマホで過ごされている、多くのアプリが落とされているが、アクティブなアプリは少ない。今日はApp Indexingの実装におけるメリットを中心にお話しする。

リッチスニペットと検索画面
検索結果画面のリッチスニペットで目立つことができ、インプレッションの増加が期待できる。また、検索結果からアプリへの直接向かうリンクを設置できる。大きめのロゴと一緒に表示。

サジェストに表示される
クエリとコンテンツに関連性があれば、サジェスト表示される。

ディープリンク(Now on Tap)
スマートフォンのあらゆる場所からアプリへのディープリンクを張ることができる。チャットの会話中にお店の話題が出て、そこからアプリへ導く、ということも。

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インストールカード
アプリを探していると強く思われるクエリには、カードとして表示される。

ストリーミング
検索結果画面から直接アプリのトライアルができる。(注:米国で一部のパートナーのみ)

アプリファーストコンテンツ
Webコンテンツでクエリとマッチしないものがあれば、アプリのコンテンツが検索結果に表示されるように。(アプリ内のみのコンテンツも表示)

AliExpressの場合
検索でのインプレッションが80-90%増加。また、関連性のある検索におけるクリック率が、30-40%増加した。また、すでにアプリをインストールしているロイヤルカスタマーは、コンバージョン率が高まった。

サーチコンソール
インデックスされているアプリのページ数を確認。クリック数やインプレッションも。Webサイトのように。また、インストールボタンのクリック数も。どのくらいインストールボタンが表示され、どのくらいインストールされたか、など。Webサイトと同様、サーチコンソールでアプリを認証しましょう。

Fetch as Google
Googleから見たアプリの表示を確認。

フィードバックは?
App Indexingについてのハングアウト(オフィスアワー)を開催している。また、リリースノートも公開している。

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まとめ

  • アプリのコンテンツを検索結果に組み込む
  • サーチコンソールを使用してROIを確認
  • 実装方法などの資料はこちら

Q&A

スパム対策
偽のレビューやダウンロードなどのスパムとGoogle Playは戦っている。ただし、App Indexingを用いたスパム例は多く見かけない。

Android Studio
App Indexingを実装した際、不備があれば指摘してくれる。

コンテンツミスマッチ
App Indexinの実装のエラーでコンテンツミスマッチが多い。

アプリストアSEO
アプリストアは全く別のもの。説明文、スクリーンショット、プレビューなどを良くすること。

MariyaさんがTwitterを再開!
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Appleは次の検索のキングとなるのか?

Ian Sefferman(CEO, MobileDevHQ, @iseff)

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iOSの3つの検索

  • iOS SpotLight(一般的な目的)
  • iOS ユニバーサルリンク(Webをアプリへマッピング)
  • Google App Indexing(アプリをGoogleへインデックス)

AppleはGoogleのテクノロジーをうまく使っている。

SpotLight
自身のスマートフォン内のデータなど、パーソナルな検索。例えばGettという、タクシーサービスのアプリの場合。一回使って、その後SpotLightでGettと検索すると、複数のGettが表示。過去に行った場所の記録が表示される。

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普及率
SpotLightの普及率は伸びている。カテゴリごとでは、生産的なアプリ(ドキュメントの共有や修正のアプリなど)や旅行系などが多い。ゲームや画像などはテキストのインデックスが難しいので適していない。アプリストアのTOPチャートの35%がスポットライト。

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ユニバーサルリンク
次世代のディープリンク。アプリをインストールしていれば、Webではなく、アプリに行く。

カテゴリごとのデータ
フード、ライフスタイル、ショッピングなどが多い。画像、ソーシャル、スポーツなどは低い。アプリストアのTOPチャートの27%がユニバーサルリンク。

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ローンチ後のエンゲージメント
ローンチ後着実に伸びている。青色のバーは、ユニバーサルリンク経由のアプリを開いた数。

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SpotLightの測定
下記のコードを追加することで、SpotLight検索経由からアプリを開いた数を測定できる。

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ユニバーサルリンクの測定
下記のパラメータを追加することで、ユニバーサルリンクのリファラを測定できる。

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App Indexingはまだ公式に公開されてから、1年半ほど経ちましたが、着々と進化しているイメージがあります。今後も検索とアプリの融合は進んでいくと思われます。また、Appleに関しても、検索に力を入れている気配が伺えます。Googleとはプロダクトに対する哲学がかなり異なるため、今後の進化が気になりますね。どちらかと言えば、ざっくりとした内容のセッションではありましたが、こうした情報を契機により深い学習をするのも良いのではないでしょうか?– SEO Japan

Kantar、世界のモバイルOSの四半期のシェア発表―中国でのiOS成長はやや減速

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Kantar Worldpanel Comtechは恒例の世界のモバイルOS市場の調査結果を発表した。これによると、対象期間である今年1月を終期とする四半期で、中国都市部におけるスマートフォン市場でのiOSのシェア拡大は減速している。

KantarはAppleのOSの成長減速について、価格に敏感になってきた中国の消費者が〔大規模なバーゲンが行われる〕2月の旧正月を目前してして購入を手控えているのも一因だと分析している。

前回成長が減速したのは2014年の後半だったが、Appleは現在でも中国のスマートフォン売上の25%を占め〔Android各機種の合計が73.9%〕、依然としてもっとも人気の高いスマートフォンのブランドだ。

Kantarによれば、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 6は中国都市部でもっとも売れている機種だという。

l昨年のこの時期に、専門家は四半期の世界最大のスマートフォン・メーカーはAppleであることを報告した。そのため中国のモバイル市場が全体としてやや成長を減速させる中でもAppleは市場シェアを守ることに成功した。この成長の減速に関して、昨夏、Gartnerのアナリストは中国市場に飽和の兆候があると述べている。

一方、中国で売上2位のHuawei〔華為〕はAppleとの差を縮めつつある。Kantarによれば、Appleと同時期にHuaweiは24.3%のシェアを獲得することに成功している。昨年度中に8000万台を販売するという大胆な目標を掲げていた3位のXiaom〔小米〕は10.2ポイントもシェアを落としている。

Kantarによれば、Huaweiはヨーロッパでも好調で、Androidで2位となり、シェアを昨年同期の5%から今期は14%に伸ばした。Huaweiは来月、スマートフォンのフラグシップ機種を発表する予定だ。

〔日本版〕Kantarの調査によれば、世界の大市場でAppleのiOSのシェアが高いのはアメリカ(39.1%で2位)、イギリス(38.6%で2位)、日本(50.3%で1位)。逆にブラジルではAndroidのシェアが92.4%と高い。Kantarの世界地図に表示されたアイコンをクリックするとその国でのシェアが表示される。画面下部のスライダーを動かすと時系列で以前の統計を見ることができる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Appleが一般的なサポートのチャネルをTwitter上に開設、質問受付だけでなく使い方のコツなども提供

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AppleがTwitter上のプレゼンスを拡大して、英語による一般的なサポートのためのチャネル、その名も単純な@AppleSupportを開設した。同社によるとそれは、ちょっとした使い方のコツなどをツイートすると同時に、ユーザーからのApple関連の質問にも答える。

[歓迎あいさつ]

“ここに私たちが登場したのは、いろんなアドバイスや秘訣、コツなど、お役に立つ情報を、みなさまの必要に応じてご提供するとともに、みなさまからの質問があれば、それらにもお答えしていくためです”、と@AppleSupport Twitterのブログが言っている(トップ画像左部分)。

私がこの記事を書いてる時点で、開設からまだ3時間しか経っていないが、すでにフォロワーは35000人を超えており、Twitterユーザーからの大量の質問に答えている。カレンダーに記入した項目が消えるのはなぜか、MacBookのケーブルが弱い、iCloudのバックアップがやりにくい、などなど。今後の新製品に関する質問には、“将来の製品についてはコメントいたしません”、という丁寧なお答えが返っている。

このアカウントがツイートした最初のチップ(tip, コツ, 秘訣)は、Notesアプリの‘ハウツー’の写真入り案内で、標準のリストをアクティブなチェックリストに変える方法だ:

Appleが公式のサポートにTwitterを使うのは、これが初めてではない。たとえばすでに、Apple Music Helpアカウントがある。App Storeの公式アカウントは、2009年の秋ごろからある。Beats by Dr DreブランドにもTwitterのサポートアカウント2012年からある。Appleが同社を買収する前からだ。

でもAppleが、どんな質問でも受け付ける総合的なTwitterサポートアカウントを作っていることは、これまでの特定のサービスに限定されたサポートアカウントより重要かもしれない。Appleが暗号化とiOSのセキュリティをめぐってFBIとの法的闘争を激化させていることと、こうやって大衆的な露出度を拡大していることは、関係があるのだろうか?

それとも、Twitterは、各社製品への不満が多く投稿される場だから、カスタマサポートを拡張するための場としてもふさわしい、と考えたのか。

Appleは高級ブランドを訴求する手段の一つとして、かねてからカスタマーサポートを重視してきた。だから今回のように大衆的なサポートチャネルを増やすことは、売った後のサポートが良い、というブランドイメージを、さらに高めるだろう。製品の問題を公開的な場で議論するのは、ややAppleらしくないかもしれないけど、Tim CookのAppleになってからは、なんでもオープンにしていこう、という姿勢が目立つ。それは、前のAppleとの大きな違いの一つだ。

ほぼ確実なのは、Apple Supportがその両足をTwitterの上に乗せたからといって、それは、近くAppleがTwitterを買収する兆候ではない、ということ。もちろん、あなたの妄想は自由だけどね。

Twitterを一般的総合的なサポートチャネルとして選んだことのねらいなどを、今Appleに問い合わせているので、答が得られ次第この記事をアップデートしよう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AppleがSnowdenが愛用したセキュアなチャットアプリSignalの開発に関わったデベロッパーを雇用

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【抄訳】
Appleは年間を通じて多くのインターンを雇用しているが、今週はその中の一人が特別な関心を招(よ)んだ。それは、San Bernardinoの銃撃犯の一人が使っていたiPhoneにFBIがアクセスできるようにせよ、という問題の多い命令に今同社が反対している状況との、関係を匂わせるからだ。

スイスのデベロッパーFrederic Jacobsは、セキュアなメッセージングアプリSignalの開発に参加した。このコミュニケーションアプリは、NSAの内部告発者Edward Snowdenのお気に入りだった。Jacobsは今日(米国時間2/25)、クパチーノの企業にこの夏加わり、同社のCoreOSのセキュリティチームで仕事をする、と発表した。彼はSignalを作ったWhisper Systemsに二年半いて、今年初めに退社した。

[この夏AppleでCoreOSのセキュリティチームと仕事をするというオファーを、受諾したことをここに発表できることは嬉しい。]

Signalはその堅牢性が、サイバーセキュリティのコミュニティで好評だった。その一人Snowdenは、それを毎日使っている、と語った。それは、EFFの調査でセキュリティに関し高得点を上げた数少ないアプリの一つだ。AppleのFBIとの闘争でよく名前が出てくるセキュリティ研究家Jonathan Ździarskiは、各種のデータ発掘ツールで苛酷な試験をしても、ほとんど何も明かさない、とSignalを称賛している

JacobsのAppleでの役割はまだ不明だが、でも彼の雇用は同社が大きな圧力を受けているときに行われた。AppleはiOSのセキュリティを版を追うごとに強化しているが、しかし昨日のニュースでは、今あるパスコードの要らないリカバリオプションを、今後のiPhoneからはなくす、という。またiCloud上のiPhoneのバックアップは、暗号化したい意向のようだ。

なぜそうするのか? 同社は、iPhoneに保存されているデータにFBIがアクセスできるためのソフトウェアを作れ、と命令されたが、上のような措置が実行されたら、それが不可能になる。実質的に同社は、セキュリティのウィークポイントになりうるのは同社自身であることを認識した。それは、FBIが同社にデータの開示を強要できたことが証明している。FBIの要求に応じうる能力を、自分自身から取り去れば、リスクを軽減できるだろう。あるいは少なくとも、FBIは、デバイスの内部を見るための別の方法を見つけざるをえなくなるだろう。

【後略】
(以下…上の2パラグラフも含め…JacobsともCoreOSともSignalとも関係のない、Apple vs. FBIの旧聞情報のみ。)

Apple vs FBI

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleは自社のサイトのコードを変えて“click”が誤読されないようにした

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上の図をよーく見ると、”click”という単語の表示がおかしいことに気づくだろう。でもこの件では、Appleはあまりにも生真面目(きまじめ)すぎる。だから、新しいオペレーティングシステムEl Capitanのキャッチフレーズを”There’s more to love with every click”(どのクリックももっと愛せる)にしたとき(上図)、同社はこのWebサイトのCSSコードに、ちょっとした笑える工夫を講じた。

“click”という語の各文字のあいだに、よけいなスペースを入れることによって、それが”dick“と誤読されないようにしたのだ。

誤読されたら、いちばん下(上図)の[Upgrade Now]がまったく違う意味になってしまう。ときどき、あなたのブランドと‘dick’のあいだにある唯一のものは、小さなkemingなのだ。〔keming、正しくは’kerning’(空白)。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple CEO Tim CookがABCテレビの独占インタビューに応じる: FBIのiPhone開示命令に従うことの危険性を強調

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【抄訳】
AppleのCEO Tim Cookが非常に厳しい口調で、San BernardinoのテロリストSyed Farookが使っていたiPhoneを開けろというFBIの命令を同社が拒否する理由を説明した。

Cookはこれまでにも二度、Appleの姿勢を詳細に説明している。ひとつは顧客宛の書簡、そしてもうひとつは、一般に公開された社員宛のメモだ。テクノロジー業界の名士たちも、その多くがそれらを支持したが、FBIのディレクターJames Comeyが、バックドアが目的ではないと語り、それに続いてPewの調査が、アメリカ人の多くはAppleが命令に従うべきと思っている、と示唆した。そこであらためてCookは、この件に関するiPhoneのメーカーとしての立場を明らかにすることになった。

その機会が、ABCのDavid Muirによる独占インタビューだ。その席でCookは、iPhoneへのバックドアアクセスを可能にすることに対する彼自身の危惧の念を説明し、それは“ソフトウェアの癌に等しい”と述べ、それは未来への危険な前例を作り、世界中の何億というAppleの顧客のプライバシーと安全を危険にさらす、と語った。

“テロリストには同情しない”、とCookは語る。“恐ろしいことをしようと決断した時点で、彼らは権利を捨てている。私たちは彼らのプライバシーを守ろうとしているのではなく、そのほかの人たち全員の権利と安全を守りたいのだ”。

“[iPhone上でロックされているデータにアクセスするソフトウェアを作れば]、全員を危険にさらすことになる。そんなソフトウェアには、ほかのiPhoneをアンロックする能力があるだろう。そのことが、問題なのだ”。

Cookによると、彼はAppleの姿勢を支持するメールを何千通ももらったが、発信者の職業分類でいちばん多かったのが、“私たちの自由のために戦っている”アメリカの軍人軍属(American service men and women)だった。Cook曰く、そのことは、銀行口座や人間関係や子どもの居場所など、人びとが自分のスマートフォンに保存している内密でプライベートな情報を露呈し、公共の安全を損なうことに利用されうる鍵が、作られてしまう可能性を物語っている。

【後略】
(以下の趣旨)
・何億ものロックを開けうるマスターキーを作るのは、それが悪者に盗まれることもありえるから危険。
・犯人の通信履歴は通信企業(キャリア)などから得られる。
・Appleは一般市民の自由の味方である。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

家の中にワイヤレスのメッシュネットワークを作る新タイプのルータeeroを試してみる…確かに改善効果あり

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スマートなワイヤレスルーティングシステムeeroが今日やっと、25000名あまりの予約購入者に発送されるが、ユーザーの家全体における、もっと良い、もっと速い、もっと強力なインターネット、という約束を、それは満たしているだろうか? 本誌は早速テストしてみた。

eeroは予約購入者に昨年の終わりごろ送られるはずだったが、製造時のトラブルのため、今日へとずれ込んだ。

しかし同社は、(たとえば)Netflixの大好きな番組の次の回がロードされるのをじっと待つ、という苦痛をなくすために、1年あまり努力してきた。同社のやり方は、ユーザーのスマートホームの中にWi-Fiのメッシュネットワークを段階的に張りめぐらす、というものだ。得られる結果は、すべてがうまくいけば、この小さな正方形のルーター(上図)がユーザーの家の各部屋により強力な信号を送ることによって実現する、より高速なインターネットだ。

どんなインターネット?

これまでのように、家の中心あたりにルーターが一個あるのではなくて、eeroでは各部屋にその小さなデバイスを置く。標準市販品のキットにはeeroデバイスが三個、箱に入っている。その一つ々々が、壁を通して40フィートの範囲内に信号を送る。たとえば(私の場合のように)リビングルームにルーターがあって、そこでは信号が強いけど、キッチンや寝室などほかの部屋では弱い(遅い)、という場合は、この小さな正方形をそれらの部屋に置けば、速い接続が可能になる。

このデバイスのルックスは、AppleのAirport Expressルーターに似ている。eeroのデザインには曲線の部分があるが、どちらも白い正方形で、上部がつやつや、2.4GHzと5GHzを同時に送信できる。Airportもeeroも802.11a/b/g/nをサポートし、1GHzのデュアルコアプロセッサーを使っている。eeroは、一台にRAM 512MBと、1GBのフラッシュストレージがある。

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一夫多妻のルーティング

家の中のネットワークの調子が悪い理由は、さまざまだ。自分にはなんにもできない、外部的な理由のこともある。でもeeroの協同ファウンダーNick Weaverはこう言う: “リビングでは信号が強くて寝室でだめなら、たぶん原因はルーターだ。アメリカ人の半分が毎晩Netflixをストリーミングしている。良いルーターが絶対に必要だ”。

Comcastも同意するだろう。カスタマサービスの第一声はいつも、ルーターをリセットせよ、だからね。

でも、800平方フィートぐらいの小さな家でも、一台だけですべての部屋に強力な信号を送れるルータはあまりない。Weaverは曰く、“家の中にアクセスポイントが必要なんだよ。大きなビルなんかは、たいていそんなセットアップだ。一般の人も、たぶんそうすべきだね”。私なんか、家の中のセットアップと言われても何も分からないし、調子が悪ければカスタマサービスに電話をするだけ、という女子だったのだ。

では試してみよう

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eeroは、セットアップは簡単、と言っている。ケーブルも必要ないし、誰かに電話をして助けてもらう必要もない。同社のクラウドサービスがユーザーのデータを家中に“インテリジェントに”ルーティングする。Weaverはスマホの画面でボタンをいくつか押すだけ、と私に確約してくれたが、まさにそのとおりだった。

標準キットにはeeroデバイスが3つ入っている。先頭にするデバイスをモデムのEthernetポートにつなぐ。アプリが、セットアップのやり方を一歩々々ガイドしてくれる。ほかの二つをどこに置くか、決める。

私は先頭デバイスをリビングにあるモデムの横に置いた。ほかの二つは、キッチンと寝室にした。さらにほかの部屋や場所に置きたければ、eeroデバイスを買い足せばよい。

ご注意: どのデバイスも、側面が青白く光って作動中であることを示す。その光に睡眠の邪魔をされたくなかったら、ベッドから遠いところに置こう。

デバイスがスマホ(上のアプリ)と対話できるようになるまで1分。家中のシステムが完動状態になるまでに、まる一日かかった(こういうことに慣れてない人はあらかじめ覚悟しておこう)。でも頑張ったおかげで、私のアパート全体のWi-Fiはずっと良くなった。インターネットのスピードは場所によっても、プロバイダによっても違うから、私の例がすべてではないが、でもアプリはダウンロードとアップロードのスピードをリアルタイムで教えてくれるので、あなたのところのパフォーマンスを経時的に測定することはできる。

eeroの素敵な機能は、eeroのオーナー同士なら、eero(とそのスマホアプリ)を介して簡単にテキスティングできることだ。いわば自分のネットワークに、友だちを加える感じだね。

全体として私のeero体験は快適だったし、YouTubeという兎の穴に落ちていって、何も気にせずにひたすら、ビデオに没入できた。eeroの約束は、少なくとも私に対しては満たされた、と言える。

でも、三台セットで499ドル、というお値段はどうだろう? 一台なら199ドルだが、Airport Expressは99ドル、Airport Extremeは同じ199ドルだ。ルーターとしてはちょっと高いと思うが、あなたの家のインターネットが、場所や部屋によっては息切れすることがあるなら、お値段ぶんの価値はあるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa