インテルの最新RealSenseライダーカメラは在庫管理という巨大市場を目指す

Intel(インテル)は米国時間12月11日、同社のRealSenseシリーズに新製品を加えた。そのL515と呼ばれる製品はテニスボールぐらいの大きさで、もっぱら倉庫のロジスティクスで使われることを狙っている。それは世界中の商取引において、ものすごく重要で自動化がどんどん進んでいる分野だ。

この新しいカメラのそのほかのありえる利用分野としては、リテール、ヘルスケア、3Dのスキャンニング、ロボティクスなどが挙げられる。アイスホッケーのパックのようなこのデバイスは場面のスキャンができ、数百万のデプスポイント(奥行き点)から成る点群を1秒で作れるとインテルは語る。このサイズにしてはかなりすごいことだ。

インテルによると「L515は、それ自身が新しい独自の機種系列であり、0.25〜9mの範囲で高品質な映像を安定的に提供する。また2300万以上の正確なデプスピクセルを毎秒提供し、デプス(奥行き)の解像度は1024 x 768ドット、毎秒30コマとなる。このIntel RealSenseのライダーカメラの特徴は、内部にビジョンプロセッサーとブレ抑制機構があり、光子がデプスに達するまでのレイテンシーも短い。L515は軽量なので、消費電力が3.5W未満で電池寿命が長い。常に即使える状態を維持するL515は、較正の必要もなく、その全寿命においてデプスの精度を保つ。

このRealSense系新製品は、同様のカメラをドローンやロボティクス、あるいはAR、VRなどの消費者製品向けに作ってきた同社が、ロジスティクスという巨大な利益を上げられそうな市場に注力するようになったことの表れだ。

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カメラレンズが見えないスマホ初号機がOppoから出る

スマートフォンにノッチというものが加わって以来、すっかり洗脳されているうちの編集長以外の世界中の誰もが、それがなくなることを願った。そして、Oppo(オッポ)がその願いに応えた。というか、応えることができることを示した。それは上海で行われたMobile World Congressでのデモだった。Oppo(オポー)は発音がApple(アポー)に似ているから、iPhoneのユーザーは親しみを持つかもしれない。

OppoとXiaomiの両社はどちらも最近、画面の下に置いたカメラをリークしたが、ビデオによるリークと実働機の一般公開では信憑度が違う。Oppoは、確かに実機が上海にあった。

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でも残念ながら最初のデバイスは場外ホームランというより、犠牲フライ程度の出来栄えだ。接写写真やEngadget Chinaの印象では、カメラの機構を覆っている透明な液晶が、ほかの部分とはっきり違う。もちろん彼らは努力しているし、とくに意識して見ないかぎり、そんなに目立つ現象でもない。

カメラ本体は、光が液晶の層で邪魔されるのを補うために、画素サイズの大きい大型の画像センサーを使っている。そうすると解像度は落ちるから、それをいろんなアーティファクト(補正用エフェクト)で補正しなければならない。Oppoによると、画像はソフトウェアで補正しているそうだが、やれることには限界がある。サンプルの写真も、そんなにすごくはない。

だから、まだ世界中が飛びつくというものではないけど、ノッチがなくてカメラが目立たないスマートフォンに向かっての第一歩だ、と考えればよい。その意味で、ぼくはこれを支持する。発売する機種や発売日は、まだ発表されていない。おそらくXiaomiがこの機に乗じて、もうちょっと画像の細部のきれいな同型機を出すかもしれない。

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愛らしいデザインのセキュリティカメラUlo、監視しながらユーザーとも対話

家庭用のセキュリティカメラって、どれも味気ないよね。なにしろ、監視をするだけの道具だから。でも、ルクセンブルグのMu Designが作ったUloには、奇抜な楽しさがある。この、梟(ふくろう)の形をした監視カメラは、対話能力のある2つの液晶の目があなたの動きを追い、そしてその2つのレンズ、HDカメラとモーションセンサーのカメラは、嘴(くちばし)のところにこっそり隠れている。レンズはマジックミラーになっているけど、けっこう高精細の画像を捉える。

Mu DesignのファウンダーであるVivien Muller氏は今、台北のComputexでUloを展示している。彼曰く、「ペットのように人をハッピーにするセキュリティカメラを作りたかったんだ」。Uloの、大きくて表情豊かな目は、たしかに可愛い。Uloを動かしているのはQualcomm Snapdragon 212シリーズのプロセッサーで、Uloの内部にはマイクロフォンがある。電池は充電できるニッカド電池、microUSBの充電器つきだ。Wi-FiモデルとBluetoothモデルがあり、方向センサーもある。そして8GBのeMMCとmicroSDカードのスロットがある。

Uloは、iOSやAndroidのアプリでコントロールする。ほかのカメラと同じく、動きを検知したら画像をメールで送ったり、指定したデバイスに数分のビデオも送る。

このカメラは現在売り切れで、予約を受け付けている。お値段は199ユーロ、約220ドルだ。

画像クレジット: Mu Design

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ライカ、決定的瞬間のためのCLストリートキットを発売

Leicaの高価——だが魅力的——なCLは、中古のトヨタカローラ以上払うことなく手に入るオリジナルライカにいちばん近いカメラだ。昨年発売されたこのCLは、事実上Mシリーズの機能削減モデルで、この一年間レビューで激賞されている。そしてクリスマスシーズンの今、LeicaはCLとズミクロンTL 23 mm/F2 レンズをセットにしたStreet Kitを発売した。このフラットパンケーキ・レンズは「報道写真で実証済みの35 mm相当」レンズで、中央ヨーロッパの暗い路地をさまよいながら撮るストリートショットにも十分だ。

そして悪いニュース。Leicaは伝統的に最高の出来栄えのカメラ機器を最高の価格で提供してきたが、これも例外ではない。おそらく次のミレニアムまで使い続けられるであろうカメラを手に入れられる特権を、わずか4195ドルで買うことができる。これはMシリーズよりかなり安いが、あなたのスマホについているカメラと比べると相当高い。このパッケージはカメラとレンズを別々に買うよりも800ドル以上安い。

ともあれ、堅牢で念入りに仕上げられた美しいカメラのセットが、今も存在しているところを見るのは嬉しいものだ。それに、フォトグラフィックアートの創造には、この入場料を払う価値があると思わないだろうか? Leica愛好家のアンリ・カルティエ=ブレッソンはこう言っている、 “Au fond, ce n’est pas la photo en soi qui m’interesse. Ce que je veux c’est de capter une fraction de seconde du reel.”[つまるところ、私の興味は写真そのものにはない。やりたいのは現実の一瞬を切り取ることだ]。

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LightがSoftBankのリードで$121Mを調達、ユニークなカメラ技術をまずスマートフォンで実証へ

レンズが16あるカメラで独自の撮像技術に固執するLightが、SoftBankの大型ファンドVision FundからシリーズDで1億2100万ドルの巨額を調達することになった。

このラウンドをリードしたのがVision Fundで、およそ1億ドルをSoftBankが確保した。ほかに、カメラの名門Leica Camera AGが参加した。今日(米国時間7/18)の発表によると、Lightのこれまでの調達総額はほぼ1億8600万ドルになる。

Lightはその初めての製品L16を予価1950ドルで発表し、それを2017年に発売した。そのカメラは16個のレンズを使って52メガピクセルの画像を撮り、感動的な結果を作り出した。しかも、たぶんいちばんの注目は、L16がとても小さくてスマホなどの携帯端末やそのほかの携帯型の機器装置にぴったり便利であることだ。

サイズが小さいことと、スマートフォンの写真ブーム、両者が合わさるとこうなっても不思議ではない。製品の詳細は不明だが、Lightによると、同社のモバイル技術はOEMからのライセンスで、そこはLightのカメラを搭載したスマートフォンを9月に出す予定だ。

同社の声明は、こう言っている: “今の時代には、ポケットタイプの、インターネットに接続されたカメラが、世界を三次元の超人的な詳細さで再構築し、車はまわりの物をセンサー不要で感知でき、そしてロボットは針の小さな穴に自力で糸を通せる”。

今の、裏面に最大7つのカメラを載せられる同社のスマートフォンは、それが発売されたら“モバイル写真の概念を根底から揺るがす”そうだ。

そしてLeicaとのパートナーシップは、Lightの技術を利用した消費者向けカメラを共同開発するためだ。ただしこれについては、スマートフォンのカメラ以上に現状は漠然としている。

今度の新しい資金は、モバイルへ向かうものだろう。同社によると、最初は消費者製品に向けられた同社の技術は、今後セキュリティやロボット、自動車、航空機、工業画像技術などの分野に利用されていくだろう。

このような拡張意欲は、SoftBankのVision Fundのビジョンによく符合する。それは、世界のトップクラスのテクノロジー企業を糾合して、それらのシナジーを促進する、というビジョンだ。すでにチップメーカーのARMNvidiaもこのファンドに支援されているから、Lightもそういう集合体の仲間として多くの機会を望めるだろう。

下のビデオは、LightnのCEO Dave Grannanのインタビューだ。彼はCES 2016でL16を披露した。

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Amazon、開発者向けAIカメラ “DeepLens” を249ドルで販売開始

昨年11月のre:Inventカンファレンスで、Amazon AWSはDeepLensを発表した。これは開発者向けに作られたもので、視覚に特化した機会学習モデルの開発とプロトタイピングに利用される。同社は数ヶ月前にDeepLensの予約を開始し、今デベロッパーに向けて出荷が始まった。

今日の発売に先駆け、私はシアトルのワークショップでDeepLensのシニアプロダクトマネージャー、Jyothi Nookula、および AmazonのAI担当VP、Swami Sivasubramaniaとともにハードウェアとソフトウェアサービスを体験する機会を得た。

DeepLensは実質的にはUbuntu-/Intel Atomベースのカメラ付き小型コンピューターで、単体でビジュアル機械学習を実行できる能力をもっている。DeepLensは総合性能は約106 GFLPSだ。

ハードウェアは一般的な入出力ポート(Micro HDMI、USB 2.0、オーディオ出力など)を備え、カメラが裏庭でクマを見つけたら警告を送るおもちゃアプリから、工場のベルトコンベアーを監視する産業アプリまでさまざまなアプリのプロトタイプを作ることができる。4 Mピクセルのカメラは何か注目を浴びるものではないがほとんどの用途に十分適している。当然ながらDeepLensは他のAWSサービスと深く統合されている。AWSのIoTサービスであるGreengrassはDeepLensにモデルを配信する際に利用し、Amazonの機械学習モデル構築用最新ツールであるSageMakerとも連携する。

こうした連携は、非常に簡単にカメラを使い始められるのにも役立っている。あらかじめ用意されているモデルを使えば、10分足らずでDeepLensを設定しモデルを組み込んで利用できる。プロジェクトテンプレートの中には、20種類の物体を識別する別体検出モデルや、カメラ画像をゴッホ風に変換するスタイル変換モデルや顔認識モデル、猫と犬を区別するモデル、約30種類の動作(ギターを弾く、など)を認識できるモデルなどがある。DeepLensチームは、頭部の姿勢を追跡するモデルも開発中だ。そうそう、ホットドッグ検出モードもある。

それだけではない。開発チームはワークショップの中で、機械学習の経験がまったくないデベロッパーでも既存のテンプレートを簡単に拡張できることを強調していた。ひとつには、DeepLensプロジェクトが2つの部分からなっているためだろう。モデルおよびモデルの出力に基づいてモデルのインスタンスをアクションを実行するLambda機能だ。AWSは、ベースにあるインフラストラクチャーを管理することなくモデルを簡単に作るためのツールとしてSageMakerを提供している。

DeepLensのハードウェアは実質的に小さなコンピューターなので、それ自身でさまざまな開発が可能だが、おそらくもっと強力なマシンで開発してからAWSコンソールを使ってDeepLensに転送する方がいいだろう。それでもDeepLensを低性能デスクトップマシンとして使いたいという人のために、Ubuntu 16.04がプレインストールされている。

機械学習のフレームワークに慣れているデベロッパーなら、DeepLensを使うとCaffe、TensorFlow、MxNetなどほぼすべての人気ツールから簡単にモデルをインポートできる。またAWSチームはMXNetモデルをDeepLensデバイスでより効率よく動作するための最適化ツールも作ったことも報告しておく。

ではなぜAWSはDeepLensを開発したのだろうか? 「DeepLensカメラを作った理由は、われわれが自身に問いかけたある単純な疑問にあった:機械学習もデベロッパー全員の手に届けるにはどうすればよいか?」とSivasubramanianは言う。「ブレーンストーミングを重ねた結果、最も有望な発見は、デベロッパーは実際にデバイスに手を触れて開発するのが大好きだというアイデアだった」。しかしなぜAWSはパートナーと協力するのではなく独自にハードウェアを作ったのか?「われわれには具体的な顧客体験のアイデアがあり、すべての体験が本当に簡単であることを確かめたかったからだ」と彼は言った。「このハードウェアを買って、Amazonからこのツールをダウンロードして、などと言っていると環境が揃うの2~3日かかってしまう。それでは、ディープラーニングを学んで何か楽しいものを作ろうとワクワクしている人にとっては長すぎる」

そういうわけで、、これから機械学習を使ったプロジェクトを始めたい人は、DeepLensをAmazonから購入できる。249ドルは安くはないが、すでにAWSを使っていて——しかもすでにLambdaも使っていれば——おそらく簡単に機械学習アプリケーションを作り始めることができるだろう。

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大きさが1ミリ弱でエネルギーを光から得る撮像素子はカメラをどこにでも隠せるやばい発明

今の世界に、これだけ大量のカメラがあっても、まだ足りないと主張する研究者たちが、今度は顕微鏡的サイズで電力を自給できるカメラを作った。それは、どこにでも埋め込むことができて、しかも寿命は永久的だ。確かにクールな技術だが、これによりアルミ箔の売上が急増するかもしれない(後述)。

技術者たちはこれまで、カメラセンサーが自分に当たる光を動力源にする方法を研究してきた。必要なのは、光電池が持つ二つの機能、自分に光として降り注ぐエネルギーを保存する機能と、どれだけのエネルギーが得られたか記録する機能だ。

問題は、電池が一つのことをしているときは、他のことができないことだ。だから、一定サイズのセンサーが必要なら、面積の一部を電力収集用にするか、または高速に役割を交替するかだ。

ミシガン大学のEuisik YoonとポスドクのSung-Yun Parkは、そのどちらもしなくてすむ方法を思いついた。よく見ると、感光性ダイオードは完全に不透明ではない。むしろ、かなりの量の光が透過している。だから画像センサーの下にソーラーセルを置いても、光は十分得られる。

この天啓によって彼らの、“撮像とエネルギー収穫を同時に行う”センサーが生まれた。それは、アルミ箔の上で動作するのだ。

彼らが作ったプロトタイプのセンサーは、大きさが1平方ミリメートルより小さくて、太陽光の中では完全に自己発電できた。そして、15fpsで十分良質な画像を撮れた:

左のベンジャミン・フランクリンは7fps、右は15。

彼らが書いたペーパーには、センサーを改良すればもっと良い画質が得られる、とある。そしてParkがIEEE Spectrumに書いているところによると、消費電力もまだ最適化されていないから、今後はもっと暗いところで高いフレームレートで撮影できる、という。

究極的にはこのセンサーは、誰にも見つからないカメラとして利用でき、電池もワイヤレス送電も要らずに、永久に動き続ける。すごいね!。

もちろん隠しカメラを作るなら、ストレージや通信機能も要る。しかし、それらの顕微鏡的バージョンも今どこかで開発中だから、それら周辺装置を組み込むのも時間と努力の問題だ。

チームは彼らの成果を、今週のIEEE Electron Device Lettersに発表している。

画像クレジット: ミシガン大学

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スマートフォンの写真の人工的ぼけの上手下手を点数で評価するDxOMark

DxOMarkのピクセルピーパー(pixel-peeper, デジタルフォト技術者/マニア)たちが、スマートフォンの写真の人工的なぼけの質を判定するおもしろい測度とテクニックを紹介している。ぼけの評価自体も難しいが、彼らはそのやり方を体系化したのだ! 彼らのガイドはベテランの撮影者にも、計算機が作り出すぼけと、そのさまざまな違いについて、いろんなことを教えてくれるだろう。

ふつうこの効果は、良いレンズをつけたSLRの絞りをいっぱいに開いて撮ると得られる。背景がなめらかにぼけて、しかしライトポイント(光が当たってるところ)の形はよく分かる。

最近では各メーカーの主要機種にほとんど必ずある、背景の人工的なぼけの利点と不利は、デュアルカメラという技術に起因している。一つのシーンを二つのカメラで撮ると、その情報を使って深度マップを捉えることができ、そうすると一定の距離よりも向こうをぼかせられる。そしてSLRの撮影効果の、まあまあのシミュレーションが出来上がる。

背景のなめらかなぼけを見よ…撮影はぼくだ。

しかしもちろん、そのやり方には巧拙がある。この人工的な方法を採ったことの証拠がいくつかあり、DxOMarkのチームはそれらを見つけて評価に使っている。証拠のいくつかは当然あるもの。しかし、やや意外なのもある。彼らのクレージーなテストのセットアップは、それらの‘異状’をすべてあぶり出す。

たとえば、たぶんご存知と思うが、この人工的ぼけシステムは、ぼかしてはならないものをぼかすことがある。髪の毛やそのカール、植物の近くの手、など。それはもちろん的外れだが、しかし背景の本物のぼけは焦点の前後にかけてなめらかに大きくなり、焦点近くのものはわずかにぼける程度、そして遠くのライトは単なる円形のにじみになってしまう。

スマートフォンがそれをシミュレートするためには、シーン内のあらゆるものの深度マップを計算する必要がある。そしてそれに基づいて、漸進的にぼかしていく。しかしそんな処理は時間と電池を食うから、実際にそれをやっている機種はほとんどない。ではなぜその光学的現象を模倣するのか、というと、そうしないといけないトレンドだからだ。そしてDxOMarkは、その努力の結果を格付けする。

この記事では、ほんの少しのことしか書けなかったが、詳しくはこれを読んでいただきたい。そうすると次にこのサイトのレビューを見たとき、その点数の理由が分かるだろう。

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Sony、超小型アクションカメラ RX0を発表

Sonyは新しいカメラ、RX0を発表した。流行りの機能満載のカメラではなく、アクションカメラの形態に伝統的な撮影能力を組みあわせた超小型カメラだ。ちょっと変わった組み合わせだが、どこかひかれるものがある。

防水、耐衝撃性のRX0は、1インチ、15メガピクセル(21からトリミング)のセンサーと24 mm相当F/4のレンズを備え、これは超広角で比較的暗いレンズのGoProカメラとの差別化ポイントだ。ただし、ズームを始め、RX100等のコンパクトカメラのもつ数多くの機能はない。つまり、これは持ち歩いてスナップ写真を撮るためのカメラではない。

RX0は、GoProの頑丈さと万能さは必要だがもう少し自由度と解像度が欲しい、というビデオグラファー(ビデオ撮影者)のための、一種のモジュラーシステムという位置づけのようだ。複数のRX0を同期することや、スローモーション撮影(最大960 fps)なども可能

700ドルという価格は、自転車やサーフボードにカメラを付けたいだけの人には少々高すぎるが、GoProの代わりにRX0を、という人は山ほどいるだろう。

ちょっと奇妙で小さなマシンだが、考えれは考えるほど、非日常的な場面で使いたくなってくる。発売は10月から。

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LightのL16は16基のカメラモジュールを載せた1台のカメラ、DSLRキラーとなるか?

LightのL16が、2015年の10月に登場したときはラジカルなデザインだったが、その後そのコンセプトが現実になり、今では最初の生産ロットを予約のお客に発送している。最終デザインは当時のコンセプトとほとんど同じで、小さな変更はいくつかあるが、これまでの歩みが順調ではなかったにも関わらず、みんなこの革新的な“撮影機”の実物をを手にしてコーフンしていることだろう。

Light L16という名前は、カメラモジュールが16あることに由来している。そして複数のモジュールからの画像を一度に組み合わせて、深度も明るさも細部や色の再現も、このちょっと厚めのスマートフォンぐらいの大きさのカメラで撮ったとは思えないほど、超ハイクォリティの画像が得られる。L16のサンプル画像は被写界深度もピントのシャープさも、そんじょそこらのDSLRに大差をつけている。だいたいそもそも、これを得るために、1台のカメラをマルチモジュールの配列にしたのだからな。

そのためにLightは、独自のASICを作らざるを得なかった。70mmと150mmのカメラモジュールも、需要の圧倒的に多いスマホ用の広角レンズを作っているサプライヤーからは得られないので、自作だ。

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複数の画像を融合させるアルゴリズムも自家製だ。これにより、一見ばらばらな16の画像が一つにまとまる。しかも瞬間的に素早いオートフォーカスで。カメラを操作するためのAndroidアプリも、やはり自家製だ(同社のOSのベースがAndroidだ)。撮影後に被写界深度をコントロールするWindowsとMac用アプリケーションも、同社自身が作った。

同社は、新しい顧客のための品質保証がたいへん、と言っていたから、出荷は遅れると思っていた。でも一部の初期ユーザーはやっと自分の手でL16を握り、この新しい写真デバイスの印象を共有できるのだ。

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Snap、Spectaclesの次期バージョンを開発中。拡張現実が加わるか

今月Snapは、ビデオ録画機能付きメガネSpectaclesをヨーロッパでも販売開始したが、この会社はすでに次期バージョンも開発中で、情報筋によるとかなり大胆な仕様になるかもしれない。

初期バージョンのSpectaclesは昨年129.99ドルで発売された。ユーザーは写真またはビデオを撮影してSnapchatサービスに投稿することができる。このアイデアはさまざまなコンテンツを作成しシェアする方法をユーザーに提供した。

第2世代プロジェクトは厳重な社内秘に守られている ―― 1800人いるSnapの社員の中でも製品の詳細や出荷時期を知っているのはごくわずかだと別の情報筋が本誌に話した。われわれの理解は、次期バージョンが第1世代から「大きく変わる」ということだけで、具体的内容はわかっていない。

Spectacles IIに拡張現実機能が内蔵される可能性はかなり高い。重要なヒントは、Mashableが発見したARメガネに関するSnapの特許出願資料にある。2015年11月付の書類には、Snapが2枚のレンズ構成でユーザーの位置を検知し、デジタルコンテンツを周囲の空間に投影する計画が書かれていた。

Snapのアプリはすでにそんな計画に対応する準備ができている。同社は4月に最近拡張現実機能 ―― World Lenses という名称 ―― を公開し、ユーザーの周囲の物体をデジタルオブジェクトで置き換えることを可能にした。マスクやフィルターとは異なり、ユーザーはSnapchatアプリに現れる3Dオブジェクトのまわりを歩き回ることができる。

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Snapはメガネ以外にもさまざまなハードウェアにも長年取り組んできている。今回の特許申請が注目される理由もそこにもある。

出願書類には、「拡張現実ヘルメットおよび拡張現実サンバイザー」などの別製品への言及もある。さらにSnapは、Ctrl Meという小さな会社を買収して以来ドローンともつながりがあり、自社開発も検討した。360度カメラの販売計画についても本誌が以前報じた

こうした様々な種類のハードウェアが開発中である可能性がありながら、本誌の情報源は、少なくとも現在、SnapはSpectaclesの次期バージョン製品を作っていると考えている。

SnapがSpectaclesを最初に売ったのは昨年11月で、本拠地のカリフォルニア州ヴェニスで ‘Snapbot’ という1台の自動販売機を通じて販売した。その後Snapbotを拡大し、今年2月にはオンラインでも買えるようになった

Spectaclesは多くの人々のイマジネーションをとらえたが、Snapの収支に大きな影響を与えることはなかった。販売台数は公表されていないが、決算報告から推定すると、2016年Q4に約3万4600本、2017年1Qには6万3800本を売ったとみられる。これは、四半期あたりそれぞれ約450万ドルと830万ドルに相当する。Q1にSnapの売り上げが1.496億ドル(損失は22億ドル)だったことを考えると、大きな声で発表する話ではない。今はまだ。

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SONY、新型ミラーレスカメラα9を発表。20コマ/秒連続撮影が可能

つい先ほどSonyはミラーレス一眼カメラのフラグシップモデル、α9を発表した。新しいG Master望遠レンズも同時に発表された。α9の特長は、積層型2420万画素35 mmフルサイズCMOSセンサーで、20 fpsの連続撮影が可能だ。来月から米国では4500ドル、カナダでは5299ドルで発売される。[日本語版注:日本での発売は未発表]

このオールインカメラは、あらゆるビデオブロガーとプロ写真家の夢と言える。

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α9の主な特徴:

・20コマ/秒の連続撮影
・最速シャッタースピード 3万2000分の1秒
・693測定点AFセンサー
・ファインダー視野率93%
・14 ビット Rawデータ対応
・フルフレーム 4Kビデオ
・AF/AE計算60コマ/秒
・ブラックアウトなし撮影
・振動なしのサイレント撮影

サイレント撮影は、動物を驚かせずに写したり、ホワイトハウスのような場所で雰囲気を壊さないためなど様々な場面で有効だ。

このほか5軸ボディー内蔵手ぶれ補正、イーサーネットポート、UHS-II SDカードスロットも装備している。当然ながらA9の消費電力は増加するがバッテリーも強化された。Zバッテリーは従来のフラグシップ機α7R IIの2.2倍の容量を持つ。

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新しいG Master望遠レンズは、5月のA9に続いて7月に発売される。100 – 400 mm f/4.5 – 5.6のズームで、価格は米国で2499ドル、カナダで3399ドル。

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Lightのレンズが16あるカメラL16は口径を拡大、しかしまたまた発売を延期

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Lightの、レンズが16あるクレージーなカメラは、みんなが、最終的に本物なのか固唾を呑んで見守っている。でも、この、すでに遅れているガジェットは、さらにまた少し待たされるようだ。あえて明るいニュースと言えば、このカメラはその後の大幅な改良により、その多数のレンズの口径が大きくなった。

作者のブログ記事によると、最初の計画では、モジュールが16(28mmと70mmが各5、150mm相当が6)で、口径はF/2.4固定だった。今ではそれがF/2.0と大きく改良されたが、どれほど“大きく”なのかはまだ分からない。これまでのカメラとあれこれ比較しても、たぶん意味ないからだ。

しかしもちろん、F2.4が2.0になれば、画質と可用性は良くなるだろう。とくに、あまり明るくない場所などでは。この仕様変更の動機はよく分からないが、ブログ記事の最後の方の、やや苦(にが)い部分を包む、糖衣にはなるかもしれない。

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このL16は、ご存知のように最初はこの夏発売の予定だったが、それが秋に延期され、そして夏の終わり頃には“2017年の初め”へと再び延期された。上述の最新のブログ記事ではまた少々延びて、“L16の量産は2017年第二四半期の初め頃に開始する”、となった。

もはやこちらの考えすぎかもしれないが、第二四半期といえばそれはすでに、“2017年の初め”ではない。しかもそれは量産の開始とされているから、発売が始まるのは2017年の半ばぐらいだろう。Lightは詳しいことを何も言わないが、いちばん初めのロットを3月の終わり頃入手できる可能性もある。期待しない方がよいけど。

ブログ記事は、“詳しい生産スケジュール”は1月に分かる、と言っているから、待つしかない。しかし同社はベータテストを始めている(ここで参加申し込み)し、テスト機の高精細画像をこちらで公開している。ただしRAWではなくJPEGだ、残念(しかもちょっとノイズが多い気がする)。

そしてこの可愛らしいビデオは、なぜレンズの多いカメラが良いのかを2分で説明している。ぼくには、できないことだね。フルスクリーンで1080pで見ることを、おすすめする。作者は誰かわからないが、見事なビデオ作品だ。

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ライカがインスタントカメラを発表。セルフィーモードも

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Sofortは異端のカメラだ。高級カメラメーカーの作った300ドルのインスタントカメラは、Instagramロゴのリアルバージョンのように見える。価格は、同機が使用してるInstax技術を開発した日本のフジフィルム製品よりずっと高いが、何といってもLeicaなので、プレミアムな値付けには驚かない。

カメラは様々な撮影モードを備えている。中でも注目すべきはセルフポートレート(これはライカらしく気取った言い方にしたセルフィーのこと)で、セルフタイマー機能も内蔵している。カメラの正面には正方形の鏡があるので、自撮りする際に顔を見ることができる。他に、マクロ、アクション、人物、パーティー等のモードがある。

数々のオートモードに加えてマニュアル機能もあり、ピントや明るさを調整できる。LeicaはSofort用に自社ブランドのフィルムも販売するる。モノクロとカラーの2種類があり、「暖いクリーム色」のフレームは、伝統のPolaroid製品へのオマージュにちがいない。

カメラ、フィルムとも11月からLeicaストアおよびディーラーで販売される予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

あなたを自動的に追尾するカメラドローンLilyが予約販売で巨額$34Mを売り上げ

自動運転ドローンLilyは、まだ発売されてないのに、予約販売で6万台、3400万ドルもすでに売れている(2015末現在)。

初日で120万台売れたApple Watchの予約販売にはかなわないが、とにかくLilyがただ者ではないことをうかがわせるには、十分だ。

この小さな空飛ぶロボットはとてもかわいいデザインで、丸い体に付いている青いLEDが、目で微笑んでいる。直径10.29インチ高さ3.22インチの体躯に1080pのHDカメラを載せ、50フィートの上空を飛ぶ。

Lilyは、あなたをどこまでも追い続けるビデオカメラマンのロボットだ。空中に放り投げたときから撮影を開始し、被写体がプールに入ることもありえるから、防水だ。

小さな追跡装置がLilyを誘導し、特殊な技術でつねにベストショットを捉える。

しかし、Lilyをドローンと呼んではいけない。協同ファウンダでCEOのAntoine Balaresqueは、CESが行われているラスベガスのCourtyard Marriottホテルのロビーで、このドローンカメラのデモを見せてくれたが、そのとき彼は“これはカメラだよ”と言って、私の言葉を訂正した。それを聞いてFAAのお役人は、どんな顔をするだろうか? 無人の航空機であるこのデバイスは、やはりFAAの規制に従うべきだ(だってこれはドローンなんだもの)。

ドローンの、というか自動飛行カメラのLilyは、今でも800ドルという比較的リーズナブルなお値段で予約販売をしている。同じくカメラ内蔵の自動飛行ドローンHexo+は、1350ドルもする。Lilyも、この夏正式発売されると1000ドルになる。

Lilyのユニークな機能と、予約販売の大成功についてCEOに話を聞いたので、上のビデオをご覧いただきたい。この楽しい上空ホバリングカメラは、そのうち本誌TechCrunch TVの撮影クルーも使うかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

天然のランダム・イフェクト・カメラHolgaがデジタル化の波に抗しきれずついに廃業へ

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Holgaは中判でアナログ式(フィルム方式)のトイカメラ(toy camera)だが、1981年の発売以来、熱心なファン層が形成された。34年経った今、今でもそのカメラを作っていた企業がついに閉鎖し、製造設備もすべて売却することになった。同社は、“もう何もお売りするものがありません”、と言っている。

Freestyle Photographic Suppliesが、その死をブログ記事で発表している。

その記事によると: “Freestyle Photographicは今日(米国時間11/25)、Holgaカメラを作っていた工場が操業を停止し、そのカメラとアクセサリをもはや生産していないことを発表いたしました。Holgaは、そのほかの多くのカメラよりも長生きしましたが、われわれがここ数年、ほかの製品で見てまいりましたように、やはりデジタル時代には勝てませんでした”。

Holgaは最初、中国の消費者向けの安価なプラスチック製カメラだった。ローンチ直後からさまざまなコピー製品に悩まされ、廃業寸前まで追い込まれたが、熱心なファンに支えられて生き延び、ハイエンドの35mmカメラの対極にあるローファイ(lo-fi)カメラとして愛された。Holgaで撮った写真は、コントラストのずれや、奇妙なぼけなど、画像のさまざまな‘欠陥’に不思議な魅力があった。

出典: petapixel

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

文字通りウェアラブル(”着る”)なカメラNewViewWearなら撮(ってる/られてる)ことを意識しない

Elvis Costelloに、“Watching the Detectives”(探偵を見張る)というヒット曲がある。探偵を見張ることは実際には難しい。でも、いつでもonでいつでも撮影中のウェアラブルカメラNewViewWearなら、あなたはどんな凄腕の探偵でも”shoot, shoot, shoot”(撮る、撮る、撮る)できるし、彼がどこへ隠れようとしても “red dogs under illegal legs”(赤犬を連れた不法侵入者)であることがばれる*。〔*: これらは”Watching the Detectives”の歌詞の一部。〕

ライフキャスティングの人気がなくなったのは、それがちょっと気持ち悪いからだが、NewViewWarは無視できない。一見ただのシャツだが、中に常時onのカメラが隠れている。今Indiegogoで10万ドルを募集しており、出資すると小さなカメラと、撮影用の穴の開いたシャツをもらえる。カメラは、三回タップして目の前で起きた事象…5分間の過去…を記憶させたり、あるいは一日中撮りっぱなしにして、寝る前にその日一日をじっくり振り返ることもできる。

シャツとカメラのセットで199ドルだが、撮影モードは、連続撮影、ループ撮影、自動撮影から選ぶ。時間差撮影もできる。1080pのカメラとしては最小のサイズだし、一回の充電で数日使える。microSDカードでストレージを増量できる。

ビジネスでも私生活でも、人との対話を記録しておくことが今後重要になるにつれて、こんなデバイスの利用が増えるだろう。それはまるで、自分専用のInstagramが常時onになったようなものだが、いずれロシア人がダッシュボードカメラとして利用するようにもなりそうだ。でもそうなると、裸で運転は禁物です。冗談はさておき、これが今後どんな使われ方をするか、興味津々だ。自分が誰かに撮られていることがわかったら、あなたならどうするかな?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))