UberがAPIを公開―TripAdvisor、UAなど外部アプリ内からUberが呼べるようになった

先週、われわれのJosh Constineは「Uberはサードパーティーのアプリ内からUberの車を呼べるようにAPIを公開する準備をしている」という記事を書いた。今日(米国時間8/20)、Uberは11社のサードパーティーのパートナーに対してAPIを提供したことを発表した

APIの公開はUberにとって多くの新しい潜在顧客の目に触れるチャンスを増やすことが期待できる。同社は現在50カ国の150都市でサービスを展開中だが、サービス地域でまだUberの存在を知らない人々の数は膨大だろう。多くの人々がすでにインストールしている人気アプリ内に「Uberを呼ぶ」ボタンが表示されればプロモーション効果は絶大だ。

5月にはGoogleマップ・アプリにUberが統合され、マップからUberが呼べるようになっている。しかし今回のAPIの公開は多数のサードパーティー・アプリを対象にしている点ではるかに野心的なビジョンだ。

最終的にはUberはクリエーティブな方法でUberのサービスをエンベッドしたいと望むデベロッパー全てにAPIを提供していく計画だ。ユーザーは開いているアプリを離れることなく、Uberに行き先を告げ、Uberはそれに対して料金概算と待ち時間を返す。一部のパートナーの場合、ユーザーはUberアプリを開く必要がない。

今回のAPIのローンチでパートナーとなったのは、Expensify、Hinge、Hyatt Hotels & Resorts、Momento、OpenTable、Starbucks、Tempo、Time Out、TripAdvisor、TripCase、United Airlinesの各社だ。

私の電話インタビューに対して「これはすごいことだ」とUberのビジネス担当上級副社長のEmil Michaelは繰り返した。

Michaelによれば、Uber APIを利用した新しいアプリは合計2億回程度ダウンロードされたはずという。またUberはサードパーティーのアプリからUberに新たなサインアップしたユーザーに対して30ドル分のクーポンをプレゼントしている。

パートナーによってユースケースはさまざまだ。OpenTableアプリでレストランを予約したユーザーは店までの送り迎えにUberを使うだろう。UAで飛ぶ旅行者は空港からホテルまでのUberを予約するだろう。あるいはHyattホテルを予約するとき同時にUberも予約するかもしれない。スマートカレンダーのTempoの場合、会議の時間に合わせてUberを手配しておけば遅刻せずにすむ。

170億ドルの評価額で12億ドルの資金を調達したUberはできるかぎり急速にユーザーを増やそうとしている。そのためには人々がすでに使っているアプリにUber呼び出しボタンをエンベッドさせるのがもっとも効率的だ。Uberはできるかぎり多くのアプリをパートナーとするために努力を惜しまないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Windowsの権威、メアリー・ジョー・フォーリー、9月か10月に9のプレビュー版公開と予測

Microsoft情報の権威、Mary Jo Foleyによれば、Windows 9のプレビュー版は9月か10月にも公開されるという。このスケジュールなら、Thresholdというコードネームで開発が進んでいるWindows 9は、2015年早々にも製品版が出荷されることになりそうだ。

先週末、私はWindows 9の登場が迫っていると考えて、グッド・バイ、Windows 8という記事を書いた。Windowsの開発の内情に詳しいFoleyがWindows 9の主要部分が来月にも公開されると断言する以上、Windows 8の時代は終わったも同然だ。 デベロッパーはもちろん、多くの先進的ユーザーも(あまり致命的なバグがないようであれば)Win 9プレビュー版に飛びつくだろう。

もっとも単に「Windows 8は終わりだ」と言ってしまっては不公平かもしれない。製品としてのWindows 8はもうじきWindows 9に置き換えられるだろうが、MicrosoftがWindows 8でコンピューティングに導入した多くの要素はそのまま残る。私は以前、こう書いた

Windows 8はOffice 2007に似ている。このバージョンでMicrosoftはパラダイムを大きく変えた。個々の変化の中には見当外れなものもあったが、新機能の大部分はOffice 2010に受け継がれ、大成功を収めた。Microsoftは今回もWindows 8の良い部分を残しつつ、デスクトップについてはもう一度その特性を生かしてさらに使いやすくする形でWindows 9に統合していくのではないか。そうであればWindows 9も使い勝手のよいOSになるだろう。

もちろんこれは多分に希望的観測だ。

しかしFoleyの情報を吟味すると、Windows 9はいわゆる未来的な実験ではなく、もっと地に足のついた実用的な製品であるらしい。プレビューがお目見えすのは8ないし10週間後とみてよさそうだ。

Windows 8は結局どのくらい普及したのだろう? Windows 8とWindows 8.1は合計すると12%以上の市場シェアを獲得した。言い換えれば、世界のパソコンの8台に1台はWin 8が搭載されていることになる。 Windows 8.1はWindows 8より評判が良いが、8は依然として6%のシェアを握っている。

Windows 9がどれくらいWindows 8のシェアを代替できるか、またそのスピードはどれほどか、大いに注目される。Windows 7の代替速度に関してはWindows 8は概ね失敗だったといってよいだろう。

Windows 7、Windows8、Windows 8.1のTechCrunch読者のユーザーは、それぞれどのくらいの割合でWindows 9への乗り換えを考えているのか知りたいものだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


マイクロソフトは、IEの名称変更を検討していた!

RedditのAMA(何でも聞いてください)セッションで、Internet Explorerチームが、ブラウザーの再ブランド化を検討していたことを暴露した。Internet Explorerが世間から悪いイメージで見られているのでは、という質問に答えたコメントの中で語られた。

公正を期して言うなら、ここ数年Internet Explorerは急速に改善されている。しかし、そのブランドは後れを取っている。Microsoftは、Internet Explorerのイメージ問題と戦う広告まで作った。

Redditのコメントスレッドのスクリーンショットを貼っておく。

いくつか注目すべき点がある。まず、Microsoftが議論したというアイデア自体が興味深い。おそらくこれは、レドモンドがかつて思われていたほど世界から疎外されていないことを暗示するものだ。さらに興味深いのは、そのアイデアが成功しなかったこと。

実現しなかったことに驚きはない ー あまりにも多くの非テク系の人々にとって、Internte Explorerはブラウザーではない。それは「ザ」インターネットだ。つまり、大多数の人たちにとって、ブラウザーとは交換できるようなものではない。それが “the Google” という名前でないことに気づかないのと同じくらい。そして、デジタル弱者たちからその敷物を剥ぎ取ると、物事は厄介になる。

議論されたのが、ついこの夏のことだったというのも注目に値する。Microsoftは ー 少なくともある程度 ー Internet Explorerの現在のブランドポジションに満足していなかったことを示している。それも驚きではない。Chromeは、最近市場シェアでInternet Explorerを抜いた。これは ー たとえ以前から予想されていたとしても ー 社内に大きな衝撃を与えたはずだ。

もしInternet Explorerでなければ、Microsoftはなんと呼んだのだろうか? Redditスレッドのある社員がかなりいい線を行く提案をしていた:
“Windows Internet Ubber Browser 2014 SP1 Ex+”。

お願いしますよ、Microsoftさん。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Visual Studio 2013の三度目のアップデートではGitベースの開発をより優遇、Azureの統合も充実

MicrosoftVisual Studioは、だいたい二年ごとにニューバージョン、あいだにサービスパック、というパターンを守ってきたが、しかしVisual Studio 2013以降は、アップデートのペースが早くなった。そして今日Microsoftは、Visual StudioとTeam Foundation Server 2013の三度目のアップデートリリースした。前回のアップデートはVisual Studioのクロスプラットホームな開発機能の強化が中心だったが、今日のローンチはIDE本体の機能に力が向けられたようだ。

このリリースでデベロッパに喜ばれそうな機能は、CodeLensがGitのリポジトリをサポートしたことだろう(Visual Studio Ultimateのユーザの場合)。MicrosoftはこのところGitとVisual Studioの統合に邁進してきたが、これもまたその一つだ。CodeLensはIDEの中で、目の前のコードに関する情報(この関数はほかにどこで使われたか?最後にそれをエディットしたのは誰か?などなど)を見せてくれる。これまでそれは、MicrosoftのTeam Foundation Serverと一緒でないと使えなかったが、今度からはGitベースのシステムを使っているときでも、そんな情報が得られる。


Visual Studioのこの三度目のアップデートでは、診断ツールの充実も図られた。たとえば、アプリケーションのCPUとメモリ利用を追跡するツールがアップデートされた。また、すでに展開されているアプリケーションをモニタリングするための新しいツールApplication InsightsがVisual Studio本体に組み込まれ、ユーザが今何をやっているかを見ながらコードの問題を診断できるようになった。

Azureの機能…Push Notifications(プッシュ通知)やAzure Mobile Serviceなどを使うためのツールも提供される。たとえばプッシュ通知のアップデートにより、Visual Studioの中からデバイスの登録を管理できるようになった。これはとくに、開発フェーズにおいて重宝するだろう。

プロジェクトでAzure Mobile Serviceを利用することも、容易になった。そのほかのAzure関連のアップデートとしては、32ビットの仮想マシンをリモートでデバッグする、ストレージのアクティビティログをチェックする、Azure上のストレージをリードオンリーに設定するなどを、アップデートされたAzure SDKによりVisual Studioからできるようになった。

例によって、今回のアップデートも機能山盛りで、新たなdevopsツール、ASP.NETのアップデート、ハイブリッドアプリケーションを書くデベロッパのための新機能、などなどもある。機能の完全なリストは、ここにある。

おっと、それから、Visual Studio 2013ではすべてのメニューが大文字なのが嫌だった人、あなたの苦悩もやっと終わりだ。この三度目のアップデートでは、メニューにタイトル書体を使えるようになった。人によっては、これだけでもアップデートする十分な動機になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


もうすぐWindows版Chomeのフォントがきれいになる

Googleは今日(米国時間7/17)Chromeブラウザーの最新ベータ版を公開した。そして、もしあなたがWindowsユーザーで、少なくともVista以降を使っているなら、画面フォントの見映えがよくなる。これは、Chrome 37 Betaが、MicrosoftのDirectWrite APIをサポートしたため ― 最近のスクリーン上でフォントの見え方を改善するテクノロジーだ。

実に長い間、Googleはこれをサポートせず、代わりにWindowsのグラフィック・デバイス・インターフェース(GDI)を使用してきた ― 1980年代半ばのテクノロジーで、液晶ディスプレイはまだはるか彼方で、コンピューターもずっと遅い時代だった。

ユーザーは以前からこれを切り換えるようGoogleに要求してきたが、、「大幅なアーキテクチャー変更と、Chromeのフォントレンダリングエンジンの改訂が必要だった」ため、開発チームにとって最優先課題ではなかったのだろう。

新バージョンは、サブピクセル・フォントスケーリングもサポートしてフォントサイズ間のスムーズなアニメーションを可能にした他、超高解像度ディスプレイでのタッチイベントの対応も改善された。

新しいフォントレンタリングシステムがこのリリースの目玉だが、GoogleはHTML5の <dialog>要素も追加し、デベロッパーはウェブアプリ内でダイアログボックスを作れるようになった。他にも、Web Cryptography JavaScript API ― デベロッパーはセキュアなウェブアプリを作りやすくなる ― や、CPUのコア数、ユーザーの優先言語を知る方法等、いくつかの開発機能が追加された。

さらにGoogleは、嬉しいことに最も厄介なHTML機能の一つを無効化した。showModalDialogだ。使っているサイトは殆どないが、ユーザーがダイアログを操作するまで画面を独占し続ける代物だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Microsoft、Red Hat、IBM等がGoogleのDockerコンテナ管理ツール、Kubernetesサポートで団結

今日(米国時間7/10)、MicrosoftRed HatIBMDockerMesosphere、 CoreOS、 SaltStackの各社はGoogleが開発したDockerコンテナのオープンソース管理ツール、Kubernetes プロジェクトに対する支持を発表した。

Dockerコンテナは最近、分散アプリケーションの開発と運営における標準的なテクノロジーになってきた。ここ数ヶ月で有力なクラウド・ベンダーがこぞってDockerをサポートしている。Docker.io自身もシリーズBのラウンドで1500万ドルを調達し、Dockerプラットフォームの拡充に務めている。

それでもDockerコンテナの利用にはかなりの困難が伴う場合がある。そこで1ヶ月前にGoogleはその巨大データセンターのインフラ上でDockerコンテナをサポートするKubernetesプロジェクトをローンチした。今日の発表に加わった各社は、それぞれ得意分野のテクノロジーでこのプロジェクトに貢献することを約束した。

「各社はそれぞれユニークなテクノロジー上の強みを持っている。Kubernetesが強力なオープンソースのコンテナ管理フレームワークになり、どんなクラウドでも、あるいはプライベート・クラウドやハイブリッド・クラウドでも作動するようわれわれは協力していく」とGoogle上級副社長、ウルス・ヘルツルは今日の発表で述べた。

コンテナはデベロッパーがさまざまな異なる環境のサーバや異なるクラウドににアプリケーションをインストールし、運用することを容易にするためのテクノロジーだ。そこでMicrosoftは、正確には、 Microsoft Open TechnologiesはLinux版KubernetesをAzureプラットフォームで提供していくことを約束した。Microsoftはまた別のDockerプロジェクトであるlibswarmもAzureでサポートする。

Red HatはKubernetesを自社のハイブリッド・クラウドでサポートする。IBMはコードを提供する他、Dockerエコシステム全般を支援し、「こうしたコンテナがエンタープライズ・レベルの適合性を持つことを確認し、Dockerコミュニティーがオープンな組織として機能することを助ける」という。

MesoSphere、CoreOS、SaltStackはそれぞれ自社のテクノロジーにKubernetesを組み込む。MesoSphereは昨年末にDockerのサポートを開始しているが、そのスケジューリングと管理機能をKubernetesのユーザーにも提供していく。私の取材に対してCoreOSチームが答えたところによれば、KubernetesにすでにはCoreOSのクラスタのバックボーンとなるetcdキーバリューストアが用いられているという。

全体として今回の発表はDockerプロジェクトにはこの上ない朗報となった。参加した各企業はすでに何らかの形でKubernetesを支援していたが、こうした形で公式にグループが結成され、エコシステムの構築に向けて協力が約束されたことはDockerの普及に大きな弾みをつけることになるだろう(同時にライバルのバーチャル化テクノロジーにとっては手強いライバルの出現を意味する)。

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DropboxのOBらが次世代メールのプラットフォーム、Inboxを発表―Gmail APIに似ているが汎用

MIT出身で元Dropboxのエンジニアらのスタートアップ、Inboxはこれまでステルスモードで開発を続けてきたが、今朝(米国時間7/7)、次世代のメール・プラットフォームともなるべきInboxを公開した。最近発表されたGmail APIに似て、Inboxはユーザーのメールの受信トレイにアクセスする最新のテクノロジーを提供する。Gmail APIの対象がGmailに限られるのに対して、InboxはGmail、Yahoo、Microsoft Exchangeなど主要なメールサービスをサポートしているという。

またInboxはウェブサイトで「Inboxはeメール専門企業です。Googleは広告企業です。われわれはInboxにすべての力を集中しており、ある日突然サービスを廃止するようなことはありません」とGoogleに皮肉を効かせている。

Google I/Oデベロッパー・カンファレンスで発表されたGmail APIはユーザーのGoolgleアカウントのすべてアクセスする権限を必要とせず、Gmail受信トレイのメッセージ、スレッド、ラベルなど必要な部分にアクセスすることを可能にし、デベロッパーがメール・アプリケーションを開発することを助ける新しいツールだ。この狙いは、IMAPのようなメールクライアントを動作させるための古いテクノロジーに頼らず、ユーザーに対して一定時間後にメールを再表示したり、ユーザーに代わってメールを送信したりするなどの限定的な機能を提供することだ。

Inboxの目的もこれに似ており、「古臭いプロトコルやフォーマットをアップグレードしてデベロッパーがメールを・アプリを開発する手助けをする」と主張している。Inboxの機能は非常に広範囲で、シンプルなメールアプリの開発に役立つのはもちろん、フル機能のメール・クライアントの開発も可能だという。

このスタートアップはMIT出身でDropboxのエンジニア、NestのデザイナーだったMichael Grinich、Ksplice (Oracleが買収)でLinuxのカーネルを開発していたChristine Spangが創業した。Inboxの開発チームの中心にはさらに数人のMIT卒業生が加わっている。またMIT CSAIL(MITコンピュータ科学およびAIラボ)の並列分散OSグループの出身者も含まれている。

GrinichはInboxを開発の狙いについて、「私はMITでメールのツールについて論文を書いたときにメール・アプリの開発がいかに難しいか気づいた。その根本的な原因は、IMAP、MIME、文字のエンコードといったインフラにあった。Inboxはそうした問題をデベロッパーに代わって解決する」と説明している。

しかしInboxの最終的な目標は単にデベロッパー向けのツールの開発にとどまらず、次世代のメールの標準を作り出すことにある。 Grinichによれば「Inboxはメール・サービスのインフラをオープンソースのパッケージで提供する」という。

「われわれのメール同期エンジンはGitHubから無料で入手できる。質問や機能の提案なども歓迎する。この同期エンジンは現在GmailとYahooメールをサポートしているが、将来はすべてのIMAPメールに拡張される。Microsoft Exchangeのエンタープライズ・ユーザーはInbox Developer Programにアクセスを求めて欲しい。こちらはActive Syncをサポートしておりプライベート・ベータテスト中だ」とGrinichは語った。

すでにInbox SDK(JavaScript版iOS版)を利用したデモ・アプリがいくつかGitHubで公開されている。 現在デベロッパーはInboxエンジン、アカウント同期をダウンロードし、そのプラットフォームを利用してローカル環境で開発を開始することができる。将来はInboxがホスティングするサービスを提供していく計画だという。

サンフランシスコに本拠を置くInboxへの投資家は、Fuel Capital、SV Angel、CrunchFund(情報開示:TechCrunchのファウンダー、Micheal Arringtonがファウンダー)、Data Collective、Betaworksその他だ。出資額などの詳細は明らかにされていない。

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Amazon、超低価格のEC2インスタンス、T2をリリース―Google Compute Engineに対抗

今日(米国時間7/1)、Amazon はEC2クラウド・コンピューティングにこれまでで最も低料金のインスタンスを追加した。このT2インスタンスはオンデマンドの場合、1時間あたり0.013ドル(月極なら9.50ドル)で、予約インスタンスの場合はさらに安い。ただし若干の注意事項がある。

まずこのインスタンスの処理能力はかなり限定されている。いちばん小さいt2.microインスタンスのデフォールト(Amazonはベースライン・パフォーマンスと呼んでいる)は最大CPU能力の10%となる。ただしユーザーには毎日一定のクレジット・ポイントが与えられ、一定時間に限ってインスタンスをフルパワーで作動させることができる。

たとえばt2.microインスタンスの場合、利用1時間ごとに6CPUクレジット・ポイントが与えられる(t2.small、t2.mediumの場合、それぞれ12ポイント、24ポイント)。使用されなかったポイントは24時間に限って蓄積でき、1ポイントでCPUを1分間フルパワーで作動させるために使える。

たとえばt2.microのユーザーがベースライン・パフォーマンスでインスタンスを起動したまま10時間にわたってCPUを使わなかった場合、CPUを1時間フルパワーで作動させることができる(10時間x6ポイント=60ポイント)。

Amazonの他のインスタンスと違って、T2の料金体系はシンプルなので予測がしやすく、またクレジット・ポイントを蓄積することによって、短時間なら大きなパワーを得ることができる。0.013ドル/時というのはGoogle Computeエンジンのローエンドのインスタンスとほぼ同じレベルの料金だ。

AWSのチーフ・エバンジェリストのJeff Barrは「このようなインスタンスはトラフィック量の比較的少ないウェブサイトのホスティングの他に実験的なプロジェクトを開発しているデベロッパーにも好適だ」と述べた。

つまりT2が主なターゲットとしているのは〔ポイントを貯めておいて〕日に何度かプロジェクトを走らせることができるホスティング能力を完備したサーバーを必要としているようなデベロッパーだろう。このような場合、Amazonの通常のインスタンスは高価すぎ、クライアントはこれまでもっと低料金のLinodeDigital Oceanなどのプライベート・バーチャル・サーバーに流れていたただろう。

新インスタンスは現在ほとんどのリージョンで利用可能だ(北カリフォルニア、中国、AWS GoveCloudの各リージョンでは利用できない)。

〔日本版〕Amazonによれば、CPUは2.5 GHz Xeon、Asia Pacific (Tokyo)リージョンから利用可能。

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Google I/O:デザインでもAppleに対抗へ―ユニバーサル・デザイン言語、Material Design発表

Googleは昨日(米国時間6/26)のGoogle I/Oカンファレンスで、Material Designという新しいユニバーサル・デザイン言語を発表した。これは次世代のAndroid OS、“L”シリーズの重要な部分となる。Googleによれば、このデザインは「モバイル、タブレット、デスクトップ、そしてそれ以上」のデバイスに統一的なルックアンドフィールを与えるという。

「われわれは、ピクセルが色だけでなく奥行きも持っていたらどうなるか想像してみた。また状況に応じてテクスチャーを変えられるような素材があったらどうだろうと考えてみた。これがMaterial Designを開発するきっかけになった」とAndroid OSのユーザー体験の責任者、Matias Durateは語った。

新デザインにはシステムフォント、Robotoのアップデート版、大胆なカラースキーム、滑らかなアニメーションなども含まれている。

DurateはI/Oキーノートで概要を説明したが、詳細はgoogle.com/designで公開されている。Googleのプラットフォームで開発を行うデベロッパーはすべてこのフレームワークを利用することを求められる。これによってアプリは作動するデバイスを問わずすべて統一感のあるルックアンドフィールを持つことになる。この役割はAppleがMacとiOSのデベロッパーに課しているガイドラインに似ている。

Google自身が率先してこの新デザインを用い、モバイルとデスクトップの双方でGmailやカレンダーなどフラグシップ・アプリのアップデートに取り組んでいる。先月、Gmaiの開発中の新デザインが一部のブログでリークされたことを覚えている読者もいるだろう。シンプルでクリアなあのデザインがMaterial Designを用いたものだった。

オープンソースのフレームワーク、Polymer去年のGoogle I/Oで登場したが、今回もデベロッパーがMaterial Designと共に利用すべきツールとして紹介された。Polymerは 対話性に優れたウェブサイトを素早く構築できるプロトタイピング・ツールで、カスタマイズ可能なさまざまなエレメントがライブラリーとして用意されている。GoogleがQuantum Paperというコードネームで準備している包括的なデザインのアップデートについてはわれわれもこの記事で詳しく紹介している。

Google Designのウェブサイトによれば、Material Designの目的は以下のようなものだ。

  • 古典的なビジュアルなグッドデザインとテクノロジーのイノベーションを統合する
  • プラットフォームの種類、デバイスのサイズにかかわらず統一的なUIシステムを構築する。モバイル対応はもっとも重要な要素だが、タッチ、音声、マウス、キーボードなども主要入力手段して包含される。

Googleは新デザイン「紙とインクのデザインの優れた前例を参考としながら最新のテクノロジーを応用し、想像力を働かせて魔法に近づける」ものだとしている。

Material Designの各要素は「印刷ベースのタイポグラフィーの伝統に従い、慎重に計算されたカラースキーム、画面をいっぱいの裁ち落としの画像、多様なフォント、意図的に残された空白などを用い、ユーザーに強い印象を与える没入的な視覚インターフェイスを構築する」のだという。

もう一つの重要な要素はアニメーションだが、Googleはその利用にあたっては、「アニメーションは適切な場面ではっきりした意味を持つように用いられ、ユーザーの注意を引きつけ、ストーリーの連続性を確保するために役立てられる」べきだとしている。

Appleは以前からデベロッパーに対して厳格なデザインガイドラインを課し、消費者にAppleは優れたデザインを提供するというイメージを強く植え付けるのに成功している。今後GoogleはAppleとデザインの品質でも競争していこうとするのだろう。

Appleは逆にクラウドなどGoogleの優勢な分野の強化を図っている。情報源によればGoogleは自分たちのインフラ面での優勢よりAppleのデザイン面での優勢の方が大きいのではないかと考えてこうしたAppleの動きに神経を尖らせているという。Material DesignでGoogleがデザインの抜本的改良に乗り出した背景にはこういう事情もありそうだ。

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I/O 2014開催近づく―Googleデベロッパー・カンファレンスのテーマはデザインとウェアラブル

今年もGoogleの大掛かりなデベロッパー・イベントの開催が近づいてきた。多くの読者がこの2日にわたるイベント〔日本時間6/26-6/27〕で何が発表されるのか興味をお持ちだろう。

今年のGoogleはアプリのデベロッパーだけでなく、デザイナーやマーケッターにもGoogleの戦略に関する詳細な情報を伝えようと力を入れているようだ。しかし一般エンド・ユーザーに直接関連する発表も数多く用意されているらしい。

Android Wear

事情に通じた情報源によれば、今年のI/Oの重要なテーマの一つはGoogleが今年3月に発表したAndroid Wearだという。このプラットフォームはスマートウォッチなどウェラブル・デバイスのためのAndroid OSの拡張機能だ。

メーカー数社がAndroid Wearを利用したスマートウォッチをデビューさせようとしている。なかでもMotorolaとLGはこの夏にMoto360 とLG G Watchをそれぞれローンチさせると発表している。暦の上ではすでに夏だから、I/Oでこれらのプロダクトが正式にお披露目されるのはまず間違いない。同時にAndroidWearの詳細についても多くのことを知ることになりそうだ。

Android車載システム

Appleは今年に入ってiOSの車載システム、CarPlayの普及に大いに力を入れている。当然、Googleも独自の車載モバイル・システムでAppleにに対抗してくるはずだ。1月に概要が発表され、GM、Audi、Hyundaiと提携しているものの、Android車載システムについてはまだ具体的な情報がほとんどない。しかし今年中にいくつかの新車種に搭載されるという。

GoogleはこのAndroid車載システムについて近く大規模なプレスイベントを計画しているらしい。

Android TV、ホームAndroid

今年、GoogleはIoT〔モノのインターネット〕などを通じてAndroidを通常のモバイル・デバイス以外の分野に拡張することに全力を挙げている。Goolge TVなどがその一例だが、Android TVプロジェクトも進行中といわれる。これもI/Oで発表されるかもしれない。

Android TVはGoogle TVとは異なりアプリ自身の機能よりもコンテンツに主題があると言われている。ただし具体的な内容はまったく分かっていない。Googleは最近子会社のNestを通じてDropcamを買収した。Nestは急速にホーム・オートメーションのハブに成長しつつある。Nest関連の発表もあるだろう。同時にGoogleのプラットフォームを利用したサードパーティーのプロダクトの紹介もあるかもしれない。

Android 5.0

Androidの新バージョンが今回のカンファレンスで発表される可能性は低いかもしれないが、それがどんなものになりそうかヒントがつかめるかもしれない。最近報じられたQuantum PaperはAndroidアプリに新しい統一的UIを導入しようとする野心的なプロジェクトで、Polymerは再利用可能なそのインターフェイス要素だという。

Quantum PaperとPolymerはAndroidアプリばかりでなく、iOSやGoogle独自のハードウェアも含めたさまざまなデバイスのインターフェイスの新しいデザイン・ガイドラインとなるようだ。今年、Googleはデザインの改良と統一化に全力を挙げるものとみられる。

デベロッパーの再定義

当然ながらソフトウェアのデベロッパーを中心とするものの、Googleは今年のI/Oではターゲットしてデザイナーやマーケッターにも重点が置かれるようだ。つまりアプリを開発して流通させるプロセスに関わる人々全てを対象とするということらしい。

われわれは現地取材を行い、ライブ・ブログも含めて報告する予定だ。

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Google、I/Oカンファレンスを控えてマルチプラットフォーム・ウェブアプリのテンプレート、Web Starter Kitを発表

Googleは以前からデベロッパー向けに最新のウェブテクノロジーを利用したベスト・ケースのサンプルを提供してきた。今日(米国時間6/19)、Googleはさらに一歩を進めて、HTML5 Boilerplateに似たWeb Starter Kitリリースした。これはマルチプラットフォームのウェブアプリを作成するためのテンプレートとツールを集めた開発キットだ。

Googleによれば、ここに収められたテンプレートはマルチプラットフォームでのパフォーマンスやレイアウトが最適化されておりデベロッパーがすばやくアプリを開発するのを助けるという。簡単に言えば、これまでGoogleが推奨してきた開発方針を実際に作動するコード化し。、必要なツールを加えたパッケージだ。ただしWeb Starter Kitはユーザーの環境にNode、Ruby、Ruby Sass gem、ストリーミング・ビルドシステムのGulp.jsがインストールされていることを前提としている。Gulpの利用は必須ではないが、これを使えばLiveReload、自動的な画像最適化、HTMLのミニファイなどの機能が利用できるようになる。

Starter KitはChromeの最新版はもちろん、IE10と11、Firefox 30と31を含め主要なブラウザ、モバイル・ブラウザをサポートしている。

Starter KitはTwitter BootstrapやZURBのFoundationともいくぶん重なるところがあるが、 Starter Kitは極めて使いやすく、こうした他のプロジェクトのスタイルも簡単に利用できる。

Bootstrapなどのプロジェクトとは異なり、GoogleのキットにはUI要素のようなコンポネントはあまり含まれていない。Googleが今後、そうしたコンポネントを追加していくのかどうか不明だが、Googleのエンジニア、Addy Osmaniは今日、「Starter KitはUIコンポネントの面でBootstrapと競争する意図はない」とHacker Newsに書いた。Osmaniはまた「BootstrapやFoundationなどのライブラリーはプロトタイピングを始めるにあたってすばらしい出発点となるが、こうしたライブラリーを利用する上での最大の問題はアプリにひとたびそのスタイルやルックアンドフィールを適用すると、そのアプリでは永久にその適用を続けなければならない点だ」と付け加えている。 Web Starter Kitはこれと異なり、デベロッパーがアプリの目的に合わせて独自のスタイルを開発して適用することを望んでいるのだという。

BootstrapやFoundationと同様、Starter Kitもレイアウトに関しては可変グリッド(fluid grid)を提供しているが、Googleのソリューションの方がやや柔軟性が高いように思われる。

このプロジェクトはまったくのベータ版だ。GoogleがI/Oデベロッパー・カンファレンスのサンフランシスコでの開催を1週間後に控えたタイミングでStarter Kitを公開したことをは少々意外だ。しかしこれはI/Oで詳細を紹介する前にデベロッパーに実際にStarter Kitを試しておいてもらいたいということなのかもしれない。

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Amazon、 独自スマートフォンFireを発表―3Dヘッドトラッキング機能を備えて199ドルから

今朝(米国時間6/18)、Amazonの最初のスマートフォン、Fireが登場した。ジェフ・ベゾスはプレスイベントで「これはAmazonプライムの会員向けのスマートフォンだ」と述べた。

FireはAT&Tの独占販売で2年間の契約で199ドルから。今日から予約を受け付ける。またFireには無料で1年間のAmazonプライム会員となれる特典が付く。現在、プライム会費は年間99ドルなのでこれは相当に魅力的な価格だ。

一見したところではFireは現在市場に出まわっている無数のスマートフォンと変わりはないように見える。しかし、Fireにはユーザーの顔の位置を認識する秘密の機能がある。Fireの表側の四隅にはそれぞれ赤外線カメラが埋め込まれており、ユーザーの顔位置に応じて前代未聞の3D効果を生み出す。ただし3Dといっても画像が飛び出して見えるという普通の意味の立体視ではない。

ヘッドトラッキング・テクノロジーによってユーザーの顔とFireとの相対的位置関係に応じた画面が表示される。つまりFireのスクリーンという窓を通して現実の空間を眺めているようなイリュージョンが生じる。この3D効果がAmazon Fireに注意を引くための単なるギミックで終わるのか、スマートフォンの次世代UIになるのかは今後を見なければならない。

Fireは4.7インチのIPS液晶ディスプレイ、手ブレ防止、f2.0レンズ付き13メガピクセルのリアカメラ、クアドコア2.2GHzチップ、Adreno330グラフィックス、2GBのRAMを備える。最新のAndroidフラグシップモデルほどのスペックではないが、快適に利用するには十分な能力がありそうだ。

Amazonはヘッドトラッキング3DシステムをDynamic Perspectiveと呼んでいる。毎秒60フレームのスピードで3D画像が再描画される。3D表示されるレイヤーは他のレイヤーの下に表示される。ユーザーはアイコンの下に3D画像を見る。4台のカメラは極めて広角のレンズを備えている。赤外線カメラなので非常に暗い場所でも空間認識は機能する。

Dynamic Perspectiveは単に3D表示ができるだけでなく、Fireを傾けるジェスチャーによって自動的に表示をスクロールさせることもできる。

以前にわれわれが報じたとおり、Amazonはデベロッパーに対してDynamic Perspective向けのSDKを用意している。われわれが取材したAmazon社員によると、Amazonはデベロッパーがこのテクノロジーを利用してアプリを作るようになることを熱望しているという。

AmazonがFireをプライム会員のために作ったというのは文字通りの意味だ。Fire TVと同様、Fireスマートフォンもプライム会員になった際に登録したユーザー情報が予め入力された状態でユーザーに対して発送される。結局のところFireの狙いはAmazonの上得意により多くの商品を買ってもらうことだ。Kindle Fireと同様、ユーザー個人向にカスタマイズされたサポート・サービス、MaydayがFireスマートフォンにも用意される。

さらにFireにはFireflyというオリジナル機能がある。これはカメラで電話番号、映画、本、ゲーム、CD、食品などを撮影すると、その商品が何であるか認識するシステムだ。Fireスマートフォンのユーザーは現実世界で目にしたものをカメラで撮影するだけで即座にAmazonから買うことができる。AmazonにとってFireflyは非常に強力なマーケティング・ツールとなりそうだ。

Fireスマートフォンは側面のボリューム・コントロールの下にFirefly専用のボタンを備えている。

Fireflyは芸術作品を見るとWikipediaで情報を検索してくれる。音楽を聞くと音楽アプリを起動してその音楽を再生する。テレビ番組を見ると、Amazonでそのシーンを探し出す。ベゾスは「Fireflyは1億種類のアイテムを認識できる」と豪語した。Fireflyのデベロッパー向けSDKも公開される予定だ。

またFireのユーザーはAmazonのクラウド・ドライブに容量無制限で写真をバックアップできる。 高性能なカメラとあいまって、Amazonは写真好きなユーザーの取り込みを狙っているようだ。

またFireにはPandora、Spotify、iHeartRadioその他人気のある音楽ストリーミング・アプリがプレロードされている。ユーザーはAmazon Prime Musicの現在のところ貧弱なライブラリーに我慢する必要はないわけだ。

TechCrunchではAmazonoの独自スマートフォンについて9ヶ月前から多くの情報を得てきた。ヘッドトラッキング機能ユーザー向け独自機能についてもスクープしている。われわれは3Dヘッドトラッキング機能がOmronのOkao Vison顔認識テクノロジーを利用していることも突き止めた。またAT&Tがキャリヤとして独占販売権を手に入れたことも報じている。今回のAmazonの発表の内容の大部分はTechCrunchがすでにつかんでいたといえる。

〔日本版:「信頼を生む方法: 1. 困難なことをきちんとやり遂げる。2. それを繰り返す。」というお気に入りのモットーを説くベゾス。イベントのライブ・ブログに写真多数。〕

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Appleの新プログラミング言語Swiftは、4年前の1人プロジェクトから始まった

月曜日(米国時間6/2)のWWDCで、AppleはiOSおよびMacデベロッパーコミュニティーに新風を巻き起こした。発表された新プログラミング言語Swiftは、同社の開発ツールチームによって一から設計された。

言語自体が、Appleデベロッパーが現在使用しているObjective-Cのコンパイラー、ランタイム,およびライブラリーの上に構築されている。つまり、iOSやMacのアプリ開発に慣れた人たちは、わずかな文法を覚えるだけで、既存のコードベースにSwiftコードを組み込むことができる。なにしろ、Swiftを使ってFlappy Birdクローンをわずか9時間― 休憩時間を含む ― で作ったという野心的プログラマーもいる 。

Appleの開発ツール責任者、Chris Lattnerによると、Swift言語の開発は2010年7月に始まった。彼は自身の個人ブログに、この言語が個人プロジェクトとしてスタートし、「存在を知っていたのはわずかな人々だけだった」と書いている。2011年の終りに、数人の精鋭エンジニアがプロジェクトに加わり、Apple開発ツールチームの主要目標になったのは、2013年7月になってからだったという。

AppleはSwiftの開発理由を、「ほら、こっちの方がObjective-Cよりいいだろう」とだけ言うこともできただろうが(Objective-Cランタイムチームのメンバーが発したツイートを参照)、Lattnerはこのプロジェクトに対する彼の動機付け、もっとずっと大きい視野を見据えたものだったと言う。

プログラミングをもっと取っつきやすく楽しくすることが、次世代のプログラマーたちにアピールし、コンピューターサイエンスの教え方を変えるきっかけになることを願っている。

Lattnerのページには、Swiftが受けた影響も暗示されている。外部の人々の多くは、1983年に作られたObjective-Cを、長期的に置換えるためだと想像している。

彼によると、言語の文法と構造を設計する際参考にしたのは、Objective-C、Rust、Haskell、Ruby、Python、C#、 CLU等の言語であり、SwiftのXcode “Playground” 機能は、プログラミングを「学びやすく」するというBret Victorの理論、および2012年にKickstarterで30万ドル以上を集めた拡張可能なインタラクティブ・プログラミング環境、Light Tableにインスパイアされた。

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Apple、新プログラミング言語 Swift を、iOSおよびOS Xアプリ開発用に提供

今日のWWDCデベロッパーイベントで、Appleは新しいプログラミング言語、Swiftを発表して満場の開発者たちを驚かせた。この新言語は、Appleプラットフォームの主要プログラミング言語として、Objective-Cを置き換えるものと思われる。

Swiftは、AppleのObjective-C実装と同じLLVMコンパイラーとランタイムを使用するため、SwiftとObjective-Cのコードは同じアプリ内で共存できる。新言語は、現在Objective-Cで使用しているCocoaおよびCocoa Touch機能をすべて利用できる。

すでにObjective-Cに慣れている人には親しみやすいだろう、とAppleは言っており、「手続き部分とオブジェクト指向部分の統合」を狙いとしている。しかし、Objective-Cからの分化は文法だけではない。タプルやオプショナルタイプといった変数タイプが導入されている。また、浮動小数点演算で余りを求める等、Objective-Cには見られない演算子も含まれている。

Appleが発表した新言語のハイライト:

  • Closure(C、Objective-Cのブロックに類似)。関数ポインターを統合
  • タプルおよび複数戻り値
  • Generic
  • rangeまたはcollectionにおける高速で簡潔な反復
  • 構造体でメソッド、エクステンション、プロトコルをサポート
  • 関数型プログラミングパターン。マップ、フィルター等

その他Appleは、変数は使用前に初期化が必須、配列と整数のオーバーフローチェック、自動メモリー管理など、同言語が安全を重視して設計されていることを強調した。

Swiftのサポートは、もちろんAppleの最新Xcode IDEに深く統合される。インタラクティブな “Playground” では、コードの編集や、変更のアプリへの影響をリアルタイムで確認することができる。Xcodeのデバッグコンソールも、Swiftの文法のネイティブにサポートする。

Appleによると、Swiftはデベロッパーに数多くの高速化を提供する。例えば、complex objectのソートは、同じアルゴリズムのPythonプログラムよりも3.9倍速い。つまりPythonの2.8倍速いObjective-Cより速いことになる。

新プログラミング言語の詳細および他の言語との関係については、よく見なければわからない。Appleは、ドキュメントを今日、iBookおよび同社デベロッパーサイトで公開した。

Objective-Cは、新しいデベロッパーにとって取っつきにくい言語であると言われ続けてきた。SwiftがAppleプラットフォームでのアプリ開発をスタートしやすくするのかどうかは注目だが、ドキュメントを初めて見た印象は、明らかにObective-Cよりも使いやすそうだった。

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Apple、iOS 8をデベロッパー向けに即時公開―一般ユーザー向けリリースはこの秋

今日(米国時間6/2)の午前中のWWDCイベントで、Appleが発表した次期のモバイルOS、iOS 8が一般ユーザー向けにリリースされるのはこの秋となる。

一方デベロッパーは今日からさっそくダウンロードが可能だ。また新しいデスクトップ版OS、OS X Yosemiteも公開された。Appleが一般公開に先立ってOSのベータ版を公開するのはこれが初めてだ。

iOS 8に盛り込まれた数多くの新機能についてはこちらを参照。またiOS 8にアップデート可能なデバイスは下の写真のとおり。

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Facebook、Paperアプリの中核テクノロジーをオープンソース化

Facebookは今日(米国時間4/30) F8デベロッパー・カンファレンスで、同社のiOSアプリ、Paperのテクノロジーをオープンソース化すると発表した。数週間のうちに、DisplayNodeのコードをGitHubにアップロードする。DisplayNodeは、同社がPaperのために開発した非同期ユーザーインターフェースの技術で、アプリの速度低下を招くことなく、画面上で大量のオブジェクトをレンダリングすることができる。

Facebookは、このコードにはまだ多少テストが必要だが、近々ベータ版を公開すると言っている。

このツールは、デベロッパーが、一貫してスムーズなパフォーマンスを提供できるユーザーインターフェースを作るのを助けることを目的としてる。タッチジェスチャーを多用したり、バウンスやスプリング効果などのリアルなアニメーションを使うアプリには特に重要だと同社は言っている。

アプリのメインスレッドが停滞することは、基本的アプリならともかく物理的UIを使っている場合、その種の停滞は直ちにユーザーに発覚するとFacebookは言う。

レイアウト、テキストや画像の表示、システムオブジェクトの処理等は、Paperのような複雑なアプリではたちまち大きな問題になる。従来のiOS 6スタイルのアプリでは、アプリのタッチへの反応が少々遅れても平気だったが、今はアプリのビジュアル化が進み、ユーザーはより高い性能を求めている。

DisplayNodeに先立ち、同社はPaperの他の部品6種を最近オープンソース化している。例えば今週Facebookがオープンソース化したPopは、Paperのユーザーインターフェースで使われている部品の多くを動かすアニメーションライブラリーだ。

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今年のGoogle I/O申込みは4月8~10日:あなたに運が向きますように

Googleは2014 I/Oデベロッパー・カンファレンスで、いつもと違うことをやっている。今年は先着順受付を行っていない。それは過去に異常な押し合いとサーバーエラーを引き起こしてきた。代わりに2日間の受付期間が設けられ、その間は誰でも登録が可能で、後にGoogleが応募者全員からランダムに選択する。

それではちょっと運に頼りすぎると感じたあなたは、Googleが作ったこのステキなI/O ウェブサイトを見て元気をだそう。そこにはインタラクティブな「実験」があり、それはかなり単純な筋書きだが、今年のショウの焦点を暗示しているのかもしれない。機械学習はテーマの一つである可能性が高い。そして太陽系外惑星探索もそうかもしれないが、後者は多くのデベロッパーセッションの話題の中心ではないかもしれない。

もしI/Oでプレイする人物に選ばれなくても、Googleはキーノートとセッションのライブストリーミング・ビデオを提供する。また、人間味を感じたいけれでもサンフランシスコは遠いという人たちのために、世界各地でI/O拡大イベントが行われる。詳細は近々公開するとGoogleは言っている。

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サイトにパスワードを保存する必要なし― Microsoft、Google等がユーザー認証の新規格、OpenID Connectをサポート

ユーザーをウェブサイトやモバイル・アプリにサインインさせること自体は特に難しくない。しかしログイン情報を安全に保つテクノロジーはこれまでセキュリティー専門家が扱うものとされてきた。

今日(米国時間2/26)、OpenID財団がローンチしたOpenID Connectは分散IDシステムに基づくユーザー認証の新しい規格だ。これに対してMicrosoft、Google、Salesforce、Deutsche Telekom、AOL(TechCrunchの親会社)など有力テクノロジー企業と電話キャリヤ多数がサポートを表明している。

デベロッパーはこの規格を利用して簡単なコードを書くだけでサインインのプロセスをMicrosoftやGoogleなどのIDプロバイダににアウトソースすることができる。つまり.OpenIDdを利用すればデベロッパーは自らのサーバにパスワードを保管する必要がなくなる。

OpenID財団は、この新規格によってデベロッパーはユーザーのログイン情報の安全な保管という重荷から解放されるとしている。デベロッパーに代わって、大規模なインフラと高度な技術力を持ち、セキュリティーに対する侵害について常に最新の情報が得られるIDプロバイダがログイン情報を安全に保つ責任を負うことになる

OpenID財団の以前のログイン規格とは異なり、OpenID ConnectはSSL接続に加えてOAuthによるユーザー認証を採用している。以前の規格はXMLと独自のメッセージ・シグナチャーを利用していたため、デベロッパーが実装するためには相当の技術力を必要とした。新バージョンでは、OAuth 2.0が安全な接続とデータ交換を処理する。

それではなぜOAuthだけでなく、その上にさらに別のレイヤを必要とするのだろうか? OpenID財団の崎村夏彦理事長は「OAuthはアクセス許可のプロトコルだが、ユーザーの身元を確認するプロトコルではない」という(ビデオで崎村理事長が自ら説明している)。そのためOAuthにはなりすましを許しやすいなどの弱点がある。FacebookもOAuthを利用してサードパーティーのサインインを助けている。 Facebookのsigned requestsはFacebookの独自規格であるという点を除けばその機能はOpenID Connectと非常によく似ている

Googleのアイデンティティー・プロダクトのグループ・マネージャー、Eric Sachsは私のインタビューに対して「ほとんどのデベロッパーはOAuthの処理に慣れている。このプロトコルの主要部分は、多くのデベロッパーがAPIにアクセスするためにすでに利用したことがあるテクノロジーだ」とConnectを使う利点を強調した。Sachsによれば、GoogleはOpenID ConnectをGoogle+のサイイン・ライブラリに採用するのを始めとしてその普及に全力で取り組むという。

Googleはサードパティーに提供するサインイン機能をすべてOpenID Connect規格にアップデートし、現在のOpenIDは来年にもサポートを打ち切る予定だ。Sachsは「デベロッパーはできるだけ速やかにOpenID Connectに切り替えるべきだ」と言う。

しかしOpenID Connectにとって普及に向けての大きな勝利は、今週、今回の規格の正式発表に先立って、 バルセロナで開催されたモバイル・ワールド・コングレスの主催者であり800社以上のモバイル・ネットワークが参加する団体、GSMAが新しい安全なモバイル接続におけるユーザー認証の規格としてMobile Connectを制定したことだ。モバイル・ネットワーク各社はOpenID Connectの採用によって、ネットワーク間の安全な相互運用性が確保されることを期待している。

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Microsoft、コード・スニペットをStack Overflowなどからスマート検索できるアドオンをVisual Studioに追加

初心者だろうとベテランだろうと、プログラマーであればうまく再利用できるコード・スニペットを探してStack Overflowその他のサイトで長い時間を過ごしているはずだ。よく言われるように「車輪を再発明する」ほど無駄な努力はない。

今回、マサチューセッツ州ケンブリッジのMicrosoft Researchのチームがスニペット検索のプロセスを効率化してIDEに統合してくれた。Microsoftは今日(米国時間2/17)、Bing Code Searchアドオン公開した。これはC#(他の言語も今後サポートされる)のコード・スニペット検索機能をVisual Studioに組み込むものだ。

ここで重要なのは、単なる標準的な検索機能ではなく、自然言語を利用したスマート検索がサポートされているという点だ。たとえば、「ファイルを1行ずつ読む(read files line by line)」というような条件で検索ができる。このツールの検索機能はBingが受け持ち、サービス自体はWindows Azure上で走る。

検索対象となるのはStack OverflowMSDNDotnetperlsCSharp411の各サイトだ。すべてのスニペットはコンパイル可能かどうか自動的に検証される。また検索アルゴリズムはそのスニペットに対するコミュニティーの投票など各種の価値づけ情報を考慮して表示順位を決定する。

もうひとつ大変に便利な機能は、単にスニペットをコピー・ペーストするのではなく、ユーザーの既存ソースコードに合わせて変数名を調整してくれることだ。

もしVisual Studioをインストールしていなくてもウェブ版がこちらから使える(インターフェイスは若干異なる)。

私の取材に対して、 開発チームの上級研究員、Youssef Hamadiとポスドク研究員のYi Weiは「プログラマーなら誰でも実感すると思うが、変数名をユーザーが使っているものに変換することはソースコードを非常に読みやすくする」と語った。

Hamadiはまた「このツールで、初心者はコードの書き方が学習できるしベテランはその目的にもっとも適切なスニペットすぐに選び出せるので、どんなレベルのプログラマーにも有益だろう」と語った。

Microsoftの社内テストではこのBingコード検索を利用すると問題解決に要する時間が60%早くなったという。

提携サイトの一つであるStack Overflowのエンジニアリング 担当副社長David Fullertonは「この提携でわれわれのサイトへのトラフィックが減るとは予想していない。検索結果にはオリジナルのソースへのリンクが表示される。多くのユーザーはわれわれのサイトを訪問して詳しく調べたいと思うだろう」と語った。

Microsoftがこの方向をどう発展させていくか楽しみだ。極端にいえば、将来は自然言語検索を繰り返すだけでプログラミングができるようになるのかもしれない。Hamadiは「われわれはこのテクノロジーをベースにしたプロダクトをさらに用意している」と語った。

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Chromeboxでデジタル・サイネージも―Google、Chromebookの成功でChromeboxに力を入れる

ChromeOSといえば最初に頭に浮かぶのはChromebookノートパソコンだろう。しかし2012年以降、GoogleとそのハードウェアのパートナーはChromeboxeを静かに売ってきた。Chromebookがノートパソコンなのに対してChromeboxはいわばデスクトップ版だ。

最近の統計によればChromebookの売れ行きは良く、Chromebookは市場に確固とした地位を築いた。そこでGoogleは次にChromeboxというコンセプトに改めて光を当て、伝統的なデスクトップ・コンピューティングのイノベーションに乗り出す考えのようだ。

今日(米国時間2/12)、ラスベガスで開催されているデジタル・サイネージ・エキスポでGoogleはChromeboxがデジタル・サイネージに利用できることを力説した。

今回紹介されたのはGoogleが以前からサポートしているキオスク・モードを拡張した比較的シンプルなやり方だ。デベロッパーはChrome OSが起動すると同時に任意のChrome Appを走らせることができる。

つまりサイネージ企業はChromeboxをディスプレイ(標準グラフィック入力を備えた道路脇の広告スクリーンなど)に接続するだけで広告を表示することができる。あるいはファーストフード店ではタッチスクリーンにメニューを表示して注文を受けたりできる。タッチスクリーンを使えば、広告を対話的にすることも可能だ。現在、多くのサイネージ企業は独自のシステムを使っているが、時折、死のブルースクリーンを見かけることでも分かるように古いWindows OSを使っている会社もある。

Chromeboxをこうした方面に使うことはこれまでも可能だったが、Googleがプロモーションに力を入れ始めたのは最近だ。

全画面のキオスクモードで実行するには、アプリに数行のコードを追加するだけでよい。 アプリのインストール、アップデートなどはChromebookのマネージメント・コンソールからリモートで実行する。キオスクモードで実行中のアプリはあらかじめ決められた動作以外できないので、公共の場所に設置しても安全だ。一部の学校ではすでに授業に利用しているChromebookのChromeOSを一時的にキオスクモードに切り替えて専用アプリを実行し、試験に利用している

先週Googleはビデオ会議用のChromebox for Meetingsを発表した。これはビデオ会議用アプリをキオスクモードで実行するChromeboxで、管理はやはりChromebookからリモートで行う。

これまで市販されているChromeboxeはSamsungの製品のみ(329ドルから)だったが、Chromebox for MeetingsのメーカーはDell、HP、ASUSでそれぞれ独自バージョンを近く発売する。CESではLGがChrome OSベースのデスクトップを披露したが、こちらは伝統的なオールインワンで21インチのディスプレイつきだ。

ChromeboxのハードウェアもこれまでのCeleronからCore i7 CPUに格上げされグラフィックスも強化されたので、デベロッパーは複雑なアプリをデスクトップで走らせることができるようになった。ネーティブ・クライアントのおかげでゲームその他リアルタイムで高速なグラフィック処理が必要なアプリケーションにも対応可能だ。

Chromebox for Meetingsを始めとする新しいChromeOSハードウェアがいよいよ市場に出る時期にGoogleがデジタル・サイネージのような新たなユースケースを紹介するのは理にかなっている。AsusのChromeboxはわずか180ドルと極めて安い。しかしそれより重要なのはリモートで容易に管理できることと、ほとんどクラッシュしない堅牢さだろう。またChrome OSアプリは要するにウェブ・アプリなのでデベロッパーが専用アプリを開発するのも簡単だ。

GoogleはChromeboxをはっきりプラットフォームとして位置づけた。今後GoogleはChromeboxベースのニッチなプロダクトを開発してくるだろう。たとえば居間の大画面をコントロールするテレビ的なChromeboxが発表されるかもしれない。

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