Facebook、全モバイルユーザーにMessengerアプリのダウンロードを強制、メインアプリからチャットを削除へ

Facebookは今日(米国時間4/9)、そのスタンドアロンアプリ戦略を、新たな極限へと推し進めた。iOSおよびAndroidのユーザーは、Facebookアプリでメッセージを送受信する選択肢がなくなり、モバイルでチャットするにはFacebook Messengerをダウンロードしなければならなくなる、という通知を開始した。

Facebookのメインアプリには、メッセージングの全機能を備えたタブが常に存在していた。しかし数ヵ月前、FacebookのスタンドアロンMessengerアプリをインストールしているユーザーは、メインアプリのチャットタブが、Messengerアプリへのリンクに置き換えられた。しかし、これはオプションだった。iOSやAndroidのFacebookアプリ内でメッセージをやりとりしたい人は、Messengerをダウンロードしなければよかった。それがもはや選択肢ではなくなる。

近々、iOSおよびAndroidのFacebookアプリユーザー全員は、下端にあるメッセージタブをタップするとMessengerアプリが開くようになる。

変更に関する通知は、今日からヨーロッパの一部ユーザーに対して送られる。Messengerのダウンロードが必須になるまでには2週間の猶予があり、それまで複数回警告が表示される。最終的には、全Facebookユーザーが新しい方式に移行される。そして、怒るユーザーが現れること請合いだ。

この移行から逃がれるには、OSが古すぎてMessengerが動作しないローエンドのAndroid機を使うか、Facebookのウェブサイトを使うか、あるいはFacebookのスタンドアロン・コンテンツリーダーアプリ、Paperを使うかしか方法はない。

私が11月にMark Zuckerbergと壇上で話した時、CEOはこの変更の事情を披露したのだが、今日Facebook広報チームが私に招介したのがそれだった。

「Messengerに関してもう一つわれわれがやっているのは、Messengerアプリを持っているユーザーのFacebookアプリからメッセージ機能を外すことだ。それをする理由は、Facebookアプリの中にこの機能を二級品として残しておくことは、メッセージの返信に余計な摩擦を生むだけなので、もっと特化したアプリを使ってもらう方がいいと気付いたからだ」

事実上Facebookは、メインアプリ内のメッセージング機能を、遅くて、忘れられた、概して標準以下の存在であると見ている。恐らく同社の統計データは、より多くのユーザーがスタンドアロンMessengerアプリを使い、より良い体験をしていることを示しているのだろう。

しかし、ユーザーに新しいメッセージング体験を強制することは、非常に不評を買う恐れがある。誰もが複数のFacebookアプリをホーム画面に置いたりフォルダーに入れておきたいわけではない。Facebookユーザーの中には、シンプルに1つのアプリでFacebookのすべてをこなしたいと思う人もいる。たとえ、それがスローでメッセージを送までのタップ回数を増やすことになっても。

Facebookは、メインアプリの肥大化を批判されてきたが、この発表はいささか過剰反応であり、機能毎に専用アプリを作ろうかという勢いだ。モバイルチャットを一種類だけ維持すればいいというメリットは明らかだ。新機能を早く取り込め安定性も増す。そしてひとたびユーザーがMessengerをセットアップする労をとりそのスタイルに馴じめば、それまで以上に喜ぶかもしれない。個人的には、Messengerの簡潔なルック&フィールや遊び心のあるサウンドは好きだし性能も良い。

本誌のMessengerのハンズオンと、デザイナーたちのインタビューのビデオを下に貼った。

しかしこうした一方的な強制移行は、まさしくFacebookが嫌うタイプの変更であり、いっそう多くの疑心暗鬼を生むだけだ。もっとゆっくりとした「いずれ全員に変更してもらうので、今のうちに変更した方がいいですよ」的アプローチの方が、「あなたの親しんだチャットインターフェースは好むと好まざるによらず2週間で消滅します」よりも良い結果を生んだかもしれない。

この急激な変化に対する唯一の説明は、極端な事態には極端な対応、ということだ。Facebookは、海を越えてメッセージング戦争を戦っている。WhatsAppを190億ドルで買ったものの、依然としてスタンドアロンのメッセージングアプリ、WeChat、Kik、KakaoTalk、Lineらと戦わなくてはならない。強制されない限り、ユーザーはFacebookアプリの古いメッセージングインターフェースにしがみついたまま、ライバルとの競争力の高いものがあることに気付かないままでいるかもしれない。しかし、だからといってこの変更が受け入れやすくなるわけではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、インドで1億ユーザーを突破、米国を抜き世界一へ

インドが、米国のFacebook世界最大市場の座に着々と迫っている。少なくともアクティブユーザー数においては。

3月31日時点で1億人以上のユーザーを持つインドは、Facebookが10億ユーザーを目指すことのできる唯一の国である。これはインターネットユーザー数(現在約2億人)の増加、および同国人口12.3億人における携帯電話普及率の上昇による。。

インドEconomic Times紙のインタビューに答えて、Facebookの成長・分析担当副社長、Javier Olivanは、この国で10億ユーザーを獲得することは、また全く別の挑戦になるだろうと語った。

インドは、今年中にユーザー数におけるFacebook最大市場になると予想されるが、それをすぐにパロアルト拠点企業の広告収入に換算することは、未だに難しい。実際、FacebookやTwitterのような企業にとってこれは新しい問題ではない ― ユーザー数最大の市場(主に米国以外)は、必ずしも最大の収入源ではない。

Facebookとしても、米国外市場のユーザー当たり売上の増加には積極的に取組んでいる。1月に発表された第4四半期決算で、Facebookはユーザー当たり売上が2.14ドルへと伸び、これはヨーロッパで33%、 アジアで17%上昇した結果であると言った。

Facebookが2010年に最初のインド事務所をハイデラバードに開いた時、ユーザー数はわずか1000万人以下だった。現在1億人を越えるインドユーザーのうち、8400万人近くが携帯電話から利用している。

写真提供:SHUTTERSTOCK

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


VR社員教育のプラットフォームとしてOculus Riftに賭けている会社がある

Oculus RiftとそのメーカーであるOculus VRはFacebookに買収され、それが原因で、MinecraftのデベロッパーMojangのように、同プラットフォームでの開発を見直す人々がいる。しかし、Oculusへの賭け金を倍増する人々もいる。社員教育ソフトウェア開発のTechnology Transfer Services(TTS)もそんな一社だ。

これもまた、エイプリルフールの早出しではないことを確認する必要のあるニュースだったが、そうではないことをTTSのJohn Hooverが保証してくれた。同社は本当に「没頭型学習環境」を開発中で、「バーチャルワールド、インストラクター主導教育、現場固有教育、カスタムEラーニング、およびシミュレーションを組み合わせることによって、社員を効率的に教育する」ものであると、TTS CEOのLou Riveraがメールによるリリースに書いている。

では具体的にそれは何を意味しているのか? 例えば、劣化ウランを処理する工場で働いている人が、危険物を正しく廃棄する方法を学びたかったら、手足や命を危険に曝す代わりに、安全なバーチャル環境で行うことができる。TTSはすでに、発電所シミュレーションのプロトタイプを作って運用しており、新入社員たちは、数百万人の命を危うくすることなく、経験を積むことができている。

もう一つ可能性のある用途:オフィスで動く人たちが、ドアやキャビネット、イス、鉛筆、くずかごなどの危険に、実際遭遇する前に備えるのに役立つかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Oculus RiftをVRからARに変える音楽トリップ実験

個人デベロッパでも自由にいじれるし、比較的安いOculus Riftは、これまでの企業級/ヘビー級のVRヘッドセットにできなかったことを成し遂げた。それは、気軽に実験ができることだ。

手元に350ドルとプログラミングの能力とおもしろいアイデアを持ち合わせている人なら、誰でも何かができる。10年前のVR製品は、お粗末で低能なヘッドセットに何万ドルもライセンス料を払わないと、触ることすらできなかった。

ここでご紹介するクレイジーな拡張現実(augmented reality, AR)の感覚実験はどうだろう? それもたぶん、ありえなかっただろうね。

(警告: 画面の揺れや色の変化、光の点滅などが激しいので、ある種の障害や病気の人は要注意!)

Mediated Perceptions, 作者: Terence Broad; from Vimeo.

Riftの前面にカメラを2台くくりつけて、リアルタイムのビデオのフィードをで操作すると、びっくりするようなARが映し出される。

曲に合わせてビューを変化させる実験なので、音の高低に合わせて部屋中のものが揺れ動く。ドラッグがなくても、音楽だけでトリップできるのだ。

このような実験を見ると、Riftの最終製品もぜひカメラ内蔵にしてAR対応にしていただきたい、と思う。Oculusのファウンダたちは、最近Facebookに買収されたことによって、どんな贅沢な機能でも盛り込めるようになった、と言っているから、楽しみに待とう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebook、「あとで読む」機能を実装する「Save」ボタンを(再び)テスト中

かつて新聞が果たしてきた役割を担いたいと、Facebookはさまざまな作戦を展開中だ。複数のニュースフィードもそのひとつだし、スタンドアロンのPaperアプリケーションもそうだ。Paper app, 人気の話題(Trending)の提供も、もちろんその一環であるといえる。しかし、流れる情報が増えてきたなか、いつでもやっていることを中断してFacebookに時間を割くということができるわけでもない。Facebookはその点にも対応しようと、どうやら「あとで読む」ための「Save」ボタンをテスト中であるようだ。さまざまなニュースフィードを「Save」しておいて、あとでまとめて読めるようになる。

この話題で思い起こされるのは、2年ほど前に行われたSpoolに対する人材目的の買収(acqui-hire)だ。Spoolは記事やビデオなどをキャッシュしておいて、あとで時間のできたときに閲覧することを可能にする「あとで読む」用アプリケーションだった。飛行機の中など、インターネットに接続していなくてもコンテンツを閲覧することができた。買収から少しして、モバイルアプリケーション上で自前の「Save」ボタンをテストしていたが、結局は採用されずに終わってしまった。MyTechSkoolによると、2013年11月にも実験が行われたようだが、このときもまた、正式版に採用されることはなかった。

そしてこの度、アントレプレナーのDan Birdwhistell氏より、「Save」ボタンがテスト中であるスクリーンショットが送られてきた。Facebookとしてはまだあまり公にしたい機能ではないようで、コメントを求めた所では「私たちは常に新しい機能をいろいろとテストしているのです。今のところとくにお伝えすることはありません」というお決まりの文言が返ってきただけだった。

しかしテスト中の「Save」ボタンについては動作の様子もキャプチャされているので紹介しておこう。外部リンクのプレビューウィンドウの下、「Like」ボタンの右上に「Save」ボタンがある。クリックすると記事はタイムライン中の「Saved」セクションに保存される。「Saved」セクションへのリンクは左側のナビゲーションバーに表示されるようになる。「Saved」セクションにジャンプすればヘッドライン、リンク、サムネール画像、オリジナルの投稿者名、およびシェアボタンが表示される。

「Save」ボタンを実装することで、Facebookはステータスアップデートや写真投稿以外の面での魅力を大きくすることを狙っている。友だち間でのリアルタイムフィードに加え、さまざまなニュースなども効率的なスタイルで提供していきたいと考えているのだ。記事を保存しておけるようになれば、時間がなかったり、あるいはフィードを見て回っているのを邪魔されたくないようなときにも、気になる記事をそのまま放置せずに済むようになる。投稿記事からのリファラルトラフィックも増えることに繋がり、ニュース提供者としてもFacebookにコンテンツを流すことを、より重要視し始めることになるだろう。

Facebookが「Save」機能を実装すれば、ニュースフィードに力点を置いているTwitterとますます直接的に争っていくことになる。Twitterの方は、既にPocketInstapaper、あるいはSafari Reading Listなど、サードパーティー製の「あとで読む」アプリケーションに記事を送ることができるようになっている。Facebookに「Save」が実装されれば、Twitterでの「あとで読む」と同様の使い方ができるようになるわけだ。今のところは、「あとで読む」対象としたい記事があれば、別タブでコンテンツを開いて、そしてPocketのChrome拡張機能などを使って保存していた人も多いことだろう。ネイティブの「Save」ボタンが登場すれば、こうした手間も必要なくなるわけだ(Pocketの買収も自然な流れであるようには思えるが、世界中のゲーマーたちがOculusの買収に不満の声をあげているように、やはりいろんな利用者を刺激してしまうことにもなってしまうのだろう)。

「Save」ボタンを有効に機能させるためには、きちんと読んでもらうための仕組みも考える必要があるだろう。「Saved」へのナビゲーションメニューの追加も、もちろん一案ではある。しかしアピールが弱い気もする。おそらくはPaperこそが、保存記事のためのポータルとして有効に機能するものとなるのではないだろうか。Paper内に保存記事専用のセクションを設ければ、かなり有効に機能するのではないかと思う。ちなみにPaperでは記事をPocketやInstapaper、Reading ListやPinboardに飛ばせるようにはなっている。しかしオリジナルの「Save」ボタンの実装で、いろいろと新しい機能も考えられるようになってくるだろう。あるいはPaperを生み出したチームによって、他でも利用することのできる「あとで読む」用のアプリケーションの提供を始めるようなこともあるかもしれない。

「Save」機能はまだあくまでもテスト中のものだ。しかしFacebookが、利用者間のみならず社会との関わりも深め、その中で「井戸端」的機能を提供しようと考えるのであれば、コンテンツの「あとで読む」化を真剣に考えなければならないことは間違いないはずだ。

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(翻訳:Maeda, H


Oculus買収の動機を探る―Facebookが買ったのは来るべきバーチャル世界だ

Facebookが拡張現実のハードウェア・メーカー、Oculus VRを買収するという意外な展開に驚きの声が上がっている。Oculusがこれほど早い時期に買収されたことに対する嫉妬の混じった反感から、Facebookがバーチャル・リアリティーを使っていったい何をするつもりなのかという不機嫌なコメントまで反応はさまざまだ。

しかし最初に確認しておかねばならないが、Facebookのニュースフィードがバーチャル空間に展開されるなどというのはあまりに近視眼的な考えだ。誰かがニュースフィードをOculusで表示する仕組みを作るかもしれないが、そんなことはFacebookのビジョンとは無関係だ。Facebookの最終目的はゲームへの利用ですらない。もちろんOculusをめぐる当初の動きはゲームが中心となるだろう。Oculusがゲームへの応用を考えないとしたらその方がおかしい。

しかし、いかに巨大な市場であるにせよ、ゲームは最終目的ではない。Oculus Riftを中心としたプラットフォームを作ろうとしているのだというのは正しいが、それでもビジョンの半分にすぎない。

Facebookが最初にスタートした当時、現在のコンピューティング環境はまだその片鱗すら見せていなかった。当時のFacebookのコンピューティング環境とはデスクトップ上のウェブ世界であり、Facebookはその世界でいかようにも自由に振る舞うことができた。

そこにモバイル化の波が押し寄せ、大混乱が始まった。当初Facebookは対応にもたついたものの、大慌てでiOS版、Android版の開発にとりかかり、数年でかなり良いものを作ることに成功した。しかしモバイル化の地殻変動に対応するにはスマートフォンやタブレット使いやすいアプリを作るだけでは十分ではないことが明らかとなってきた。この地殻変動を起こしているのはインターネットの巨人―Apple、Microsoft、Amazon、Google―であって、その中にはFacbookは入っていなかった。

Facebookがインターネットのメジャー・プレイヤーでありたいならば(マーク・ザッカーバーグはもちろんそう望んでいるだろう)、Facebookに欠けているのはユーザーに直接つながるチャンネルだった。

AppleにはiOS、GoogleにはAndroid、Amazonには独自にカスタマイズしたAndroidであるFireOS、MicrosoftにはWindowsPhoneがある。

だがFacebookには? 

世界最大のソーシャルネットワークであり、世界でもっとも価値のある会社の一つであるFacebookが、その10億人のユーザーと会話するために他人の支配するチャンネルを使わねばならない。

タッチ・インターフェイスをメインとするモバイル環境はすでに成熟段階を迎えているので、後発プレイヤーがまったく新たなOSを作って割り込む余地はほとんどない(Samsungのように巧みに抜け穴を通ってAndroidを改造する余地は残っているにせよ)。

Facebookはモバイル世界によく順応して、十分な利益を上げている。しかしOculusを20億ドルで買収した真の動機は、没入的ゲームでもなければ友だちとバーチャル空間でチャットできるようにすることでもない。

Facebookのビジョンは、ハードウェア、OS、インターフェイスを総合したFacebook独自の次世代チャンネルの確立にある。

多くの専門家が予測するとおり、拡張現実は次世代のマン・マシン・インターフェイスの中核となるだろう。そして今度はFacebookはそこから閉めだされることはない。Facebookはいわばこの世界への「早期特別入場券」を入手したことになる。バーチャル・リアリティー・コンピューティングの波が押し寄せたとき、Facebookはその先頭に立っていたいのだ。

私の推測では、Facebookはモバイル、デスクトップを含めてすべての既存OSと互換性のあるバーチャル・リアリティー・チャンネルを作り上げるつもりだろう。どの既存OSからでもFacebookのVR世界にアクセスできるようになれば、逆に既存OSの重要性は薄れる。

人々がデスクトップを使う時間よりモバイルを使う時間の方が多くなったことにわれわれは驚いているが、Facebookは人々が現実の現実で過ごす時間より拡張現実で過ごす時間の方が長くなる時代に備えている。

最新のOculus Riftヘッドセットはモバイル・デバイスで使われているのとほぼ同様のハードウェアに大型のバーチャル・ディスプレイを組み合わせている。これほど高機能のハードウェアがこれほど小型化、軽量化されるとはわずか10年前には想像すら不可能だった。ではネットワークに接続したVRディスプレイが10年後にどれほど進歩を遂げているか考えてみるとよい。またクラウド・コンピューティングの発達も目覚ましいものがある。これらが結びついたとき、インターネットのユーザー体験は根本的に変わるはずだ。

われわれが仕事、交友、余暇の大きな部分をバーチャル世界で過ごすようになったらどうなるだろう? そんな生活は想像できない、いや、まっぴらだと感じる人も多いだろう。しかしこれは空想ではない。大いに有り得る未来なのだ。もちろん数年で実現はしないだろう。何十年も続く変化かもしれない。しかしそういう長期的なビジョンこそGoogleにGlassを作らせ、不老不死を研究させているものだ。Oculus買収はザッカーバーグもそうした遠大なビジョンに賭けるリーダーの一人であることを示したといえるだろう。

コンピューティングの次の革命が、ヘッドセットをかけたり外したりすることによってバーチャル世界に自由に出入りすることを可能にするものであるなら、Facebookは安い買い物をしたことになる。

画像: Shutterstock graphic

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebookはモバイルゲームで敗北した。だから自前のバーチャルリアリティーを持つためにOculusを買った。ゲームだけではない

Facebookは、ウェブ上のゲーミング・キャンバスで莫大な成功を収めたが、モバイルゲームの収益に関しては、プラットフォームオーナーのApple(iOS)とGoogle(Android)に締め出されている。次のビッグなゲーミングプラットフォームを逃がすまいと、Facebookは今日、バーチャルリアリティー(VR)ヘッドセット、RiftのメーカーであるOculus VRを現金および株式20億ドルで買収すると発表した。そして同社は、長期的にVRをゲームに留まらずリアルな人間同志の対面のシミュレーションに使うことを考えている。

もしAppleかGoogleにOculusを買われていれば、モバイルゲーミングの大失敗をまたまた繰り返すところだった。

ウェブでは、FacebookのキャンバスはZyngaをはじめとする大物デベロッパーを大量に引き込んだ。同社の個人データと成長の機会が魅力だったからだ。見返りとして、Facebookはデベロッパーがアプリ内購入で得た収益の30%を税金として徴収することができた。

しかしモバイルでは、AppleとGoogleがアプリストアを支配してる。30%の税金を得るのは彼らだった。Facebookは、HTML 5ゲーミング・プラットフォームの提供を試みたが失敗に終った。ウェブゲームがネイティブゲームに比べて大きく見劣りしたためだ。結局Facebookは、「ソーシャルレイヤー」へと追いやられ、ログイン、シェア、および広告を、ゲームデベロッパーに提供している。同社はParseを買収して、〈サービスとしてのモバイルバックエンド〉も選択肢に加えた。しかし、支配するのはやはりiOSとAndroidだった。

Oculusを買収したことによって、立場は逆転するかもしれない。バーチャルリアリティー機器向けに開発をしたいテベロッパーは、Facebookのドアを叩かなくてはならず、今度はAppleとGoogleが置いてきぼりを食うかもしれない。

アップデート:Facebookが具体的にどうOculusを収益化するかについて、CEO Mark Zuckerbergは投資家向けの会見でこう言った。「われわれがハードウェア会社でないことは明らかだ。ハードウェアで利益を上げるつもりは長期的にはない・・・しかし、もしわれわれがこれを、人々がコミュニケーションをとり、バーチャルズッズを買うネットワークにして、いずれ広告を出すことも考えられれば・・・それがビジネスの基盤になるだろう」]

当面Facebookは、Oculusの運営を独立にしてゲームに集中させる。それによって、この買収がFacebookのミッションである世界をよりオープンでつながったものにすることと、無関係に感じる人々もいるだろう。おそらくそれが、Facebookの株価を下げている理由だ。しかしZuckerbergは、将来的にVRがもっとはるかに広く使われると信じている。

「ゲームの後、われわれはOculusを様々な体験のプラットフォームにするつもりだ。試合のコートサイドで楽しむ人々や、世界中の教室で生徒と先生が勉強したり、医者と対面して問診を受けているところを想像してほしい ― 自宅でゴーグルを着けるだけで。これこそが新しいコミュニケーション・プラットフォームだ。心から楽しむことによって、実生活で無限の空間と体験を人々と共有できる。友達とオンラインで、ある瞬間を共有するだけでなく、体験や冒険そのものを共有するのだ」

アップデート:Zuckerbergは投資家向け会見でこう語った、「Oculusは、史上最もソーシャルなプラットフォームになる可能性を持っている」。さらに彼は、Facebookは人々がバーチャルリアリティーを喜んで使うようになり、人々の生活の重要な部分として次の重要なコンピューティング・プラットフォームになることを期待していると言った。]

いずれの発言も、Oculusが、人々をできるだけ生き生きとつなげるというFacebook長期戦略の中心となり得ることを表している。しばしば同サービスに向けられる批判に、Facebookは人々をつなげるのではなく実際には狐立させている、というものがある。ニュースフィードをスクロールしていくことは、友達と顔を合わせて話したり笑ったりするのと同じではない。しかしOculusによって、いつかFacebookは、あなたに愛する人が隣にいるように感じさせてくれるかもしれない ― たとえどんなに離れていても。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook株、Oculus Rift買収発表後の時間外取引で下落

ウォール街は気に入らなかったようだ。Facebookがバーチャルリアリティーのスタートアップ、Oculus Riftの買収を発表した後、同社の株価(NASDAQ:FB)は下がっている。現在株価は始値の64.25ドルを下回り、時価総額で15~18億ドル相当を失った。

この下げ幅は、FacebookがWhatsAppの買収を発表した時よりも、明らかに大きいく

今日(米国時間3/24)の株式市場終了から約1時間半後、FacebookはOculus Riftを20億ドルで買収する計画を発表した。世界をよりオープンでつながれたものにするという目標を掲げるFacebookは今、次世代プラットフォームに焦点を当てる位置についた。Oculus Riftは、次の世代を担う可能性を持つバーチャルリアリティーの最前線にいる。

Facebookはモバイル・テクノロジーの導入で遅れをとった。VRが大物になるようなら、これを逃がすわけにはいかない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


速報:Facebookが話題のVRヘッドセット、Riftのメーカー、Oculusを20億ドルで買収

Facebookは拡張現実ヘッドセットRiftのメーカー、Oculus VRを買収することを発表した。価格は約20億ドルで4億ドルのキャッシュと2310万株のFacebook株式によって支払われる。さらにOculusが今後一定の成績を収めた場合には3億ドルのアーンアウト(成功報酬)が支払われる(その条件は不明)。

今日(米国時間3/25)、Facebookのファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグは「バーチャル・リアリティー・テクノロジーのリーダーであるOculusVRと買収に関して合意に至ったことはたいへんに嬉しい」とする声明を発表した。その中で、次のように述べている。

われわれの使命はよりオープンかつ密接に結び付けられた世界を作ることがわれわれの使命だ。この目的にむかってここ数年われわれはモバイル・アプリの開発に取り組んできた。このぶんやでなすべきことはまだ数多くあるものの、われわれは一層楽しく、有用なユーザー体験をもたらような次のプラットフォームについて研究する時期に来ていると感じた。

そこでわれわれはOculusに注目した。同社はOculus Riftに代表されるような優れたVRテクノロジーによって知られている。Riftを装着すればコンピュータによって生成された新しい没入的な空間を体験できる。ゲーム、映画、あるいは遠く離れた場所を驚くべきリアリティーで体験できる信じがたいテクノロジーだ。われわれはここにいながら他の場所で他の人々と体験を共有できる。Riftを試した人々は皆「生まれて初めてのまったく新しい体験だった」と驚きを口にしている。

ザッカーバーグは「Oculusは今後もゲームへの応用を第一にしていく。またFacebookとは独立の組織として運営される。しかしゲームへの後は他のさまざまな方面への展開を考えている」と述べた。

家にいながらにして、特別席でスポーツの試合を見たり、世界の大学で他の学生たちと教室にいるようにして授業を受けられたり、1対1で医師の診察を受けられたりできるようになったら素晴らしいだろう。これはまったく新しいコミュニケーションのプラットフォームになり得る。この高度な拡張現実を利用すれば無制限の空間を手に入れることができる。友だちとオンライン体験を共有するだけでなく、実世界と同様の生活と冒険を共有できるようになるだろう。

買収手続きは2014第2四半期中に完了する予定だ。Oculusは現在7500台のRiftヘッドセットの注文を受けいる。これらはRift向けにアプリケーションを開発することに関心を持っているデベロッパー向けの開発キットだ。最新のCrystal Cove’プロトタイプをベースにしたモデルは1080Pのフルハイビジョン・ディスプレイと奥行きを感知するをセンサーを備え、さらにリアルな体験が可能になっている。

Oculusはこれまでに9340万ドルのベンチャー資金をSpark、Matrix、Founders Fund、Formation 8、BIG Ventures、Andreessen Horowitzから調達している。 Oculusは最近、3Dゲームの父と呼ばれるJohn CarmackをID SoftwareからCTOに迎え、大いに会社としての格を高めた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


シェリル・サンドバーグ:FacebookはGoogleとの引き抜き防止協定を拒んだ

IT企業間における従業員の引き抜きを阻止することによって、当該労働者たちの公正な市場給与額を制限してきた大々的な共謀に、今日新たな趣向が加えられた。Facebookは協力を拒否していた。そして本誌はそれに関する文書を入手した。

今日広く報じられた提出書類には、Facebook COO Sheryl Sandbergの逸話が含まれ、かつてGoogleが、両社間の緊張緩和を提案するために彼女に接触してきたことが書かれている。Sandbergが当時を次のように語っている。

「2008年8月頃、私は当時GoogleにいたJonathan Rosenbergから連絡を受けた。Rosenberg氏は、FacebookがGoogle従業員を雇う際の、彼が言うところの想定レートについて説明した。同時期、私は同じような話題についてOmid Kordestaniとも話した。同氏もGoogleの人間だった。当時私は、FacebookによるGoogle従業員の募集あるいは雇用を制限することを拒んだ。それ以降も、同様の協定をFacebookとGoogleの間で交わしたことはない」

要するに、他の会社がAppleのいじめにあったり、互いに人材を引き抜くのをやめたりしていた時、Facebookは協力しようとしなかった。

2008年のFacebookが太陽よりも熱かったことは言っておくべきだろう。つまり、他社からの採用を続けていたのは、同社の市場におけるポジションを反映していたのもしれない。引き抜きをしている時に、武器を捨てる理由はない。

Googleは、Facebookに社員を奪われることに、どれほどイライラしていたのだろう。別の提出書類より:

【画像抄訳:Googleの人事責任者は、サイト信頼性技術(SRE)チームに対してFacebookが勧誘していることを知り、Sandbergに引き抜きをやめ、引き抜き防止協定の結ぶよう提案したが拒否された。SREメンバーの脱落を防ぐためにインセンティブを検討し、ついには相手の会社に立ち入り社員を追いかける案まででた。

2008年8月、ある社員をFacebookに引き抜かれた後、Googleのコミュニケーション担当VPは、Google経営委員会およびBill Campbell(Intuit 取締役会会長、Apple副筆頭取締役、Googleアドバイザー)にメールを送り、Facebookによる引き抜きへの懸念と共に、当該従業員に対して配置替えやGoogleにおける将来について話したが、昇給、昇進などチーム内に重大な問題を起こしかねない約束はしなかったことを伝えた。Bill Campbellは「誰がSandbergに接触して火を消すべきなのか? われわれには休戦が必要だ」と返信した。】

ともあれ、Sandbergは応じなかった。上の話はSandberg自身の物語を裏付けているように見える。

そして、次に起きたことは、企業が自社従業員の公正な給与を偽るために共謀しない時、起こるべきことそのものだった。

以下に、その部分を引用する。

【画像抄訳:FacebookはGoogle社員の引き抜きを続けた。例えば2010年、Facebookの新規従業員のうちxx名が、Googleから引き抜かれた。このためGoogleはFacebookの勧誘戦略を研究した。1ヵ月後、Googleは「ビッグバン」を発表し、定額給従業員全員の基本給を10%増加し、全従業員に一時ボーナスとして現金1000ドルを支給した。】

というわけだ。

要点は単純だ。従業員が働く場所を選ぶ権利を縮小することによって給与を抑制しようとする大型IT企業の試みは、極めて身勝手であるだけでなく、そもそもそれらの企業を成功させた市場原理そのものに反している。

好きな時間だけ市場を自由にすることはできない。Facebookがこの不正に関与しなくて本当によかった。

IMAGE BY FLICKR USER Financial Times UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、フランク・ゲーリー設計の樹木に囲まれた新キャンパスの最新デザインを公開

Facebookか建設予定の木々に囲まれた新キャンパスの外観をご覧あれ。カリフォルニア州パロアルトの22エーカーの土地に広がる43万5000平方フィートの複合施設は、著名な建築家フランク・ゲーリーの設計による。この完成予想の最新画像では、派手さを抑えたFacebook本社部分に変更が加えられた。

デザインは、最後に写真が公開された時から進化を遂げている。片側から突き出していた蛇行する少々奇異なスカイウォークが消えた。建物の両側を覆う目立った壁の窓からはパティオと繁茂する公園が見渡せる。しかし、Business Insiderが報じたモデルによると、Zuckerbergが以前宣言した通り、そこには世界最大の開かれた間取りとなる大きな部屋ができるようだ。

樹木に覆われた屋根は今も設計図にある。それは企業のオフィスパークというよりも、公園のようだ。もちろん、それがデザインの意図である。

複合施設は、1階部分の駐車スペース上に建てられ木々に囲まれている。屋上の多数の樹木と合わせて、Facebookはアマゾン熱帯雨林で失われた分を取り戻すだけの樹木を植えたかのように思える。

この建築物は、同社のメンロパーク施設と、ベイフロント・エクスプレスウェイの下を通る地下トンネルでつながっている。Facebeookは、2011年に前Sun Microsystems本社に移転した時に、この22エーカーの土地と地下の権利を購入しており、当時からこのアイデアを持っていたことは明らかだ。

Facebookは2015年春に移転する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


海外のBtoB企業から学ぶ!Facebookページのカバー写真デザイン5選

BtoBでも見込み顧客獲得のためにソーシャルメディアを活用したい、という企業が増えています。 コーポレートサイトだけでなく、ソーシャルメディアのアカウトも企業としてのメッセージを伝え、見込み顧客と繋がっていくための大切な [...]

Facebook、15秒のビデオ広告いよいよ導入へ―ミュート状態で自動再生される

Facebookは昨年秋からテスト中だったビデオ広告の正式運用を開始すると発表した。.

公式ブログによると、 現在Facebookはビデオ広告については少数の広告主をパートナーとしており、ここ数ヶ月かけて順次広告の対象ユーザーを拡大していくという。ビデオ広告は15秒で、音声はミュートされた状態で自動再生される。ユーザーがクリックすると表示が拡大され、ミュートが解除される。

ビデオ広告の出稿プロセスは(他の広告についてはFacebookは広告の種類のシンプル化を進めているが)、テレビCMの場合とほぼ同様だ。特定のオーディエンスに対して比較的短期間に限って広告を表示し、表示回数等のパフォーマンスはNielsen Online Campaign Ratingsによって測定される。

ビデオ広告(それも自動再生)が多くのユーザーに気に入られるとは思えないが、Facebookの幹部は「ユーザー体験への影響は限定的、ないし無視しうる程度だ」と述べた。

FacebookはまたCMビデオの質が高い水準で保たれることを強調している。自動再生されることを念頭において、ビデオの品質管理を行うということのようだ。Facebookによれば、ビデオ広告はニュースフィードに公開される前に、 広告コンサルタントのAce Metrix,によるユーザー効果テストが実施されるという。Facebookは次のように述べている。

プレミアム・ビデオ広告によってブランドはFacebookユーザーに強い印象を与える新しい手段を獲得する。われわれはプレミアム・ビデオ広告についてはユーザーの反応を確かめながら慎重かつ段階的に公開している。限定されたユーザーに対し少数の広告主による高品質のビデオを公開する試験を進めることにより、最高のユーザー体験を維持するよう務めている。

ビデオ広告のテストをしているというわれわれの記事。 サンプルビデオ入りのFacebookの発表はこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android版Instagramの最新版はパフォーマンスを向上してマルチデバイス対応を強化

新たにリリースされたInstagramの最新版(バージョン5.1)は既に試してみただろうか。パフォーマンスが大幅に改善し、かなり軽いアプリケーションとなっているようだ。オフィシャルブログの記事によると、たとえばプロフィールページはこれまでの半分ほどの時間で開くことが出来るようになった。アプリケーションのサイズも半分ほどになったのだそうだ。

デザイン面でも新しくなり、ビジュアルはシンプルになっているとのこと。使い方もシンプルになって、これまで以上に便利に使えるようになったそうだ。全体的にいえば、Android本体やOEMメーカーなどが推進しているフラットデザイン化が進んだと言うことができよう。

デザイン変更は見栄えや動作の軽快化のみを目指したものではない。ローエンドのスマートフォン(Instagramブログの表現を借りればAndroidを搭載したフィーチャーフォン)から、ますます広がりを見せつつあるファブレットの大画面にてもより快適に使えるようにとの配慮がなされている。

Instagramの最新版はこちらよりダウンロードすることができる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


誰が(ソーシャルの)世界を動かしているか?, 女子だ

グレートなソーシャルメディアプラットホームは例外なくどれも、何百万ものグレートな女性たちが支えている。そして、おやまあ、彼女たちの多くがスマートフォンの熱烈なユーザなのだ。

FinanceOnlineが行った調査によると(その元ネタはPEWやNielsen、Burst Mediaなどだが)、女性は男性よりも頻繁に、かつ、より多様な使い方で、ソーシャルメディアを利用している。Facebook、Tumblr、Pinterest、Instagram、Twitterなどはすべて、男性よりも女性ユーザの方が多い。

Pinterestは元々、女子力でブレークしたサイトだが、今ではインターネットを利用する成人女性の33%がPinterestのユーザ、男性ユーザは成人男性インターネットユーザの8%にすぎず、女性上位が激化している。一方LinkedInはその逆で、成人男性の24%が利用しているのに対し、女性は19%だ。

しかも女性の多くがもっぱら、モバイルでソーシャルメディアを利用している。すなわち、スマートフォンでソーシャルメディアを利用する人は女性の46%、対して男性は43%だ。

タブレットも同様で、女性の32%がタブレットでソーシャルメディアを利用、男性は20%だ。

ここからが、いちばんおいしい部分:

この調査によると、ソーシャルメディアを利用してブランドと対話することが多いのは、男性よりも女性だ。女性の半数以上が、ソーシャルメディアからブランドの企画(特典サービスなど)にアクセスしている。男性でこのようなソーシャルメディア利用をするのは、半数に満たない。

また、ソーシャルメディアを利用してブランドの最新情報を知ったり、好きなブランドに関してコメントを書き送ったりするのも、男性より女性に多い。

さらに、おもしろいニュースネタを仕入れるのも、女性はソーシャルメディアからが多い。女性の58%がFacebookから最新ニュースを知るのに対し、男性でFacebookのNewsfeedをニュース源としているのは43%にすぎない。

ソーシャルメディア上で女性の方が男性よりもアクティブである、という事実は、最近の発見ではない。少なくとも5年ぐらい前から、そんな傾向がある。でもソーシャルメディアに関して、デスクトップからモバイルへの移行を女性がリードしていることはなかなか興味深い。ソーシャルサイトは今後数年間、このことを強く意識せざるをえないだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebook、ニュースフィードの新デザインを公開開始―フォントが変わり、左カラムがシンプル化

Facebookはこれまでに何度も変身を遂げ、その間、ユーザー体験と広告ビジネスの間でバランスを取ろうとして成長の痛みを経験してきた。今日(米国時間3/6)からFacebookは再び新たな章を開く。昨年予告されたニュースフィードのメジャーアップデートが全ユーザーに順次公開される。

今日から公開が始まった新バージョンではデザインが一新された。記事本文のフォントが変更(MacはHelvetica、WindowsはArial)され、画像が目立つように配置された。

左カラムからは要素が取り除かれてシンプルになった。このアップデートでデスクトップ版のデザインはモバイル版にかなり近づいた。新バージョンは今後数週間かけて全ユーザーに提供されるという。

念のために付け加えれば、今回のアップデートはすべてUIの変更で、広告や表示するコンテンツを選択するアルゴリズムには一切手は加えられていない。広告主が何か対応する必要はまったくない。私がインタビューしたFacebookのプロダクト・マネージャー、Greg Marraによれば、コンテンツ表示のアルゴリズムはこれと別に随時更新されているので、興味があればNews Feed FYIブログを参照せよということだった。

今回のアップデートの背景だが、昨年ニュースフィードの変更の計画が発表されたものの、その後いっこうに実施に移されなかった。

Marraによると、Facebookは新デザインについて慎重に考える時間が欲しかったのだという。“「昨年、われわれは時間をかけてユーザーのデザインに関する意見を聞いた。大勢のユーザーにインタビューして、効果的なのはどの部分か、そうでないのはどの部分かを理解しようと努めた。過去にわれわれが行ったデザインの変更の一部はFacebookの利用体験を妨げていることも分かった」とMarraは言う。

記事本文にHelveticaとArialを採用したのは、Facebookの雰囲気をOSのデフォールトになるべく近づけたかったからだそうだ。全体として狙ったのはシンプル化だという。これまでは共有記事の種類をインデントで区別していた、新デザインではデザインではっきり区分する。

同様に、添付コンテンツもそれぞれ独自の場所が与えられる。リンクのタイトルのフォントはGeorgia(セリフつきフォント)となる。アップロードされた写真は横幅いっぱいに表示される。複数の写真の場合はコラージュになる。

もうひとつ現行デザインとの大きな違いは左カラムだ。ここは大きく簡素化された。

Marraは「狭いスペースにさまざまなナビゲーション情報が押し込まれていたため、多くのユーザー、特にノートパソコンのような小さなスクリーンで表示するユーザーには使いにくいものになっていた。スペースがないので頻繁にスクロールする必要あった」と説明する。Marraによれば新デザインはスクリーンのサイズによらず同じ数のリンクが表示され、必要な機能が探しやすくなったはずだという。”

今回のアップデートの意図についてMarraは「われわれはユーザーの反応を注意深く評価している。ユーザーがどのようにサイトを使うか、どんな記事を読むか、どんなグループ、アプリを利用するかを見守っている。今回はユーザーからの質的な評価を詳しく聞き取りたい。われわれは事前にユーザビリティを繰り返しテストしているが、それでも何が評判がよく、何が評判が悪いか事前に予測するのは難しい」と語った。”

たとえば私が試したバージョンではチャット・ウィンドウは左下に移動していたが、これはやはり現行の右下のほうが使いやすいことがテストで判明した(スクリーンショットにはチャット・ウィンドウや広告が写っていないが、これら従来どおり右カラムに表示されるという)。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、太陽光発電で成層圏に滞空するドローンを買収か―50億人に安いネットアクセスの提供を狙う

Facebookは、インターネットの利用が未だに自由にできない世界の50億人の人々に対して安価なアクセスを提供しようというInternet.orgイニシアチブの主要な後援者だ。TechCrunchが得た情報によると、この努力を大きく前進させるために、Facebookは太陽光発電を動力として大気圏上層に長期間滞空できるドローンを開発しているTitan Aerospaceと買収交渉に入っているという。われわれの情報源によると買収額は6000万ドル程度だという(*)。

このドローンは5年間無着陸で飛行を続けることができるという。Facebookは長期間の滞空能力を生かしてアフリカなどに存在するインターネット・アクセスの空白地帯を追放していこうとするのだろう。FacebookはTitan“のSolara 60ドローンを手始めに1万1000機調達する計画だという。

TitanのUAVは昨年、YouTubeで最初に紹介された。このビデオにもあるとおり、Titanはいわば「大気圏内衛星」で、コミュニケーション、気象観測、資源探査など衛星の役割の多くをはるかに安価かつ柔軟な運用で代替することが目的だ。Facebookはもちろんコミュニケーションの能力の活用を図ろうとしているわけだ。

Solara 50、Solara 60モデルは夜間に内蔵バッテリーのパワーで離陸し、太陽が昇ると太陽光発電を開始して、地上20kmの成層圏まで上昇し、そこに5年間無着陸、無補給で留まることができる。こうした特長は局地インターネット中継ステーションとして理想的だ(さらに詳しく知りたい読者はArs Technicaの記事を参照)。

Titan Aerospaceは非公開企業で、ニューメキシコに研究開発施設がある。シード資金とシリーズA、A-1のラウンドによる資金調達を行っているが、金額は不明だ。2013年にシリーズBのラウンドを実施する計画を発表している

TitanのCEOのVern Raburnは、Eclipse Aviationのファウンダー、元CEOで、2012年に現CTOのMax Yaneyによって創立された。

20kmという目標高度には重要な意味がある。これはFAA(連邦航空局)の規制対象外になるためだ。昨夏、Fortuneが指摘したように、アメリカにおけるクラスA空域の最高高度は6万フィート(18.28km)で、これより上はアメリカでは法的規制の対象にならない。唯一規制が及ぶのは、そこまで上昇する間だけだ。世界の他の国ではもちろん規制はまちまちだが、Titanが利用されるような途上国ではおそらくそれほど厳しい規制は行われないだろう。

WhatsAppの190億ドルに比べればTitanの6000万ドルは安すぎ?

Internet.orgのプロジェクトに対して、GoogleはLoonという独自のプロジェクトを研究中だ。こちらは飛行機ではなく気球を利用する。以前、TechCrunchはFacebookにもLoonに相当するプロジェクトがあると聞いた。Titan買収の動きはこのプロジェクトの一環かもしれない。

50億人にインターネットを提供するテクノロジーを提供する会社の買収額6000万ドルでWhatsAppが190億ドルというのは奇妙に思えるかもしれない。しかしインターネットの利用をより広げるという点でFacebookの観点からみれば同じことなのかもしれない。

しかし一方で、現在インターネットの利用を阻まれている地域の住民の購買力は極めて低く、大きな売上を得られる見込みは低いのに、なぜFacebookはそうした途上国のインターネット・アクセス拡大に力を入れているのか不審に思う声をよく聞く。Internet.orgを動かしているのは理想主義かもしれないが、Facebookはビジネスを非常に長期的に考えている。スマートフォン経由でインターネットを安価に利用できるようになれば、そうした人々もやがて「知識経済」に組み込まれ、全体として大きな購買力を持つようになると期待している。

Facebookが運用するTitanのドローンを通じて初めてインターネットに参加した人々はFacebookのエコシステムにしっかりと組み込まれ、終生Faqcebookに売上をもたらすだろうというわけだ。

*われわれの最初の情報源は両社の部外者で、情報に正当なアクセス権をもたない人物だった。しかしその後、われわれは買収交渉が事実であることを別途確認することができた。われわれはTitanの取締役、AsherDelung,に(情報源については明かさないまま)インタビューした。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ブログをリニューアルしたので、デザイン感などをお話してみたいと思います。

Room402ReDisign201402

ご覧の通り、ブログのデザインを大幅に変更致しました。 それに伴って裏側もかなりメンテナンスして設計しなおしています。 今日は、このブログで利用している技術や私の考える「デザインについて」などを簡単にお話出来ればと思ってい…

WhatsAppのダウン後24時間でLineの新規登録ユーザ数(アメリカ/ヨーロッパ)が200万(通常の5倍)を記録

【抄訳】

最大のライバルがFacebookに190億ドルで売れたら、そいつを踏み台にしてでも、騒ぎに乗じて自分を売り出す好機だ。

モバイルメッセージングのプラットホームLineは、WhatsAppのライバルでとくに日本で人気があるが、こちらもグローバルな成長をねらっている。同社の主張によると、最近のWhatsAppの210分のサービス停止の直後24時間で、新たな登録ユーザが200万に達した。

WhatsApp自身も、買収のニュースの直後に新規ユーザが急増してダウンしたのだが、それに対しLINE Euro-AmericasのCEO Jeanie Hanは次のような、WhatsAppへの批判も込めた声明を発表した: “弊社の成長戦略には、ネットワークトラフィックの計画外かつ予想外の増加にも対応できる強力なネットワークを提供することがつねに含まれている”。

“弊社は安全でセキュアなプラットホームを、ユーザがそれをもっとも必要とするときに稼働できる形で提供できることを、誇りとする”、と彼女は敵の不幸を当てこするかのように述べている。

Lineによると、主要市場であるアジアを除いた北米、南米、およびヨーロッパ地区では、一日の新規登録ユーザ数200万は、通常ペース(約40万/日)の約5倍である。

Lineが11月に発表した数字によると、グローバルな登録ユーザ数は3億、今年の達成目標は5億である。最新の登録ユーザ数は3.6億だが、いわゆる月間アクティブユーザ数をLineはこれまで公表していない。対してWhatsAppは最近の月間アクティブユーザ数が4.65億で、一日のアクティブユーザ数は3.3億である。FacebookのMark Zuckerbergは、先日のMobile World Congressにおけるキーノートで、このサービスのアクティブユーザ数は遠からず10億に達する、と述べた。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


@facebook.comメールアドレスの終焉(おそらく何も変わらない)

Facebookは、@facebook.comメールプロジェクトに引導を渡した。これはあなたの生活がおそらく以前と全く変わらないことを意味している。念のため申し上げておくと、私へのメールを darrell.etherington@facebook.com 宛に送らないでほしい。返事が欲しくない場合を除き。もっともこの発表以前にも全く同じことが起きていたと思う。

facebook.comメールを捨てる理由は極めて明快だ。使う人が殆どいないから、とFacebookは言っている。使っていたわずかな人たちのために、システム変更が実施される3月以降、Facebookメール宛に送られたメールは、自動的に登録メールアドレスに転送される。これはデフォルト設定なので、もし持っていることさえ忘れているアドレス宛のメールを読みたくなければ、Facebookの設定で転送をオフにすることもできる。

これは、Facebookが2012に起こした行動と正反対だ。彼らは、当時最新だったiOS 6の連絡先同期機能の下では、Facebookメール以外の全アドレスを非表示にした。その結果多くの人々が、手動で設定を変更しなければならなかった。今回の変更によって、これまで気付かずにいたメールの嵐が決して来ることのないようにするために、手動操作が必要になるのと同じように。

これが一般ユーザーにとって悪い結果を招くことはまずないだろうが、結構喜んでいる人はいるかもしれない。聞くところによると、一部のFacebook社員は2010年の変更の際、一般ユーザーに解放するために自分の@facebook.comアドレスを明け渡さなくてはならなかったらしい。よって、今回めでたくアドレスが戻ってくるスタッフがいるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook