この30ドルの装置で、車やガレージの鍵を開けられる

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ハッカー、Samy Kamkarは、無線信号を記録・再生してガレージや車のドア開けることのできる巧妙なシステムを作った。価格は30ドルで、これは今われわれの熊手やランドローバーを守っている、笑えるほど安全でないシステムに引導を渡すかもしれない。

Rolljamと呼ばれるこのプロジェクトは、リモコンから送られてきた信号を一旦ブロックし、ユーザーが2度目にボタンを押した時に信号を記録する準備をする。なぜか?それはメーカーが「ローリングコード」と呼ばれるものをリモコンが押されるたびに生成しているからだ。

コードが正しい順番で送られてこないと鍵は開かないが、一度ブロックして次を捕獲することで必ず新鮮なコードを得られる。自動車メーカーはこの種の行為を防止するためのシステムを実装しているが、今出回っている多くの車は攻撃の対象になる。

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DEF CONの講演概要より:

この講演では、無線で制御されているゲート、ガレージ、自動車などに関する最新の研究および実際の攻撃方法を紹介する。現在多くの車がモバイル端末からGSM経由で制御され、さらに多くの車がリモコンのRF信号経由で解錠やエンジンの始動が可能だ。それら全部が、低価格なツール(RTL-SDR、GNU Radio、HackRF、Arduino、さらにはMatel のおもちゃでも)による攻撃の対象になる。

これは、今すぐ新しい車を買いに行くべきだという意味だろうか?おそらくそうではない。テクノロジーが容易に入手可能になった今、メーカーは必死で回避方法や改善方法を市場に送り出し、必然的に起きる集団訴訟を防ごうと全力を尽くすに違いない。

しかし、あなたの古いガレージドアオープナーがソフトウェアアップデートを受けることは期待しないほうがいい。つまり、大切な自転車やスノーブロワーにはしっかり鍵をかけておいたほうがいい。

via Engadget

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Microsoft、ハードウェアを捨てていないことをアピール

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あのばつの悪い、数十億ドルの減損処理とそれに伴う大量解雇に続き、Microsoftはまだハードウェアを諦めていないことを知らしめようとしている。

考慮に値する最近の観測が3つある。Microsoftは今日の午前、Windows 10が動くLumia端末を近々発売すること、タブレットハイブリッド機Surfaceシリーズの販売チャネルを拡大していること、およびウォールコンピューター、Surface Hubを増産していることを話した。

それぞれについて、画面サイズの逆順に取り上げていこう。まずはスマートフォンから。

現在行われているパートナーカンファレンスで、MicrosftのTerry Myersonは次のように語った:「先週当社はLumia製品群に集中すると発表したが、はっきりさせておきたいことがある:まもなくWindows 10向けにデザインされた最新Lumiaシリーズが出る」

たしかにはっきりしているが、驚きではない。Microsoftに携帯電話を作るのをやめる余裕はない ― それはWindows Phone自身を完全に消滅させてしまうことになる。現在売られているWindows Phone端末のほぼ全部をMicrosoftが製造しているのだから。会社が新たなパートナーを見つけ、そのパートナーが新しい電話を作れるようになるまで、Microsoftは電話機ゲームを抜けられない。

Surfaceに移ろう。Mary Jo Foleyが耳よりのネタを持っている

Microsoftは、現在「数百」の認定Surfaces販売代理店リストを、全世界で数千へと拡大する〈中略〉拡大されたSurfaceディストリビューションプログラムには誰でも登録できるが、扱い高に応じて資格審査がある。

つまり、人々がSurface Pro 4になるだろうと想定しているものに先立ち、Microsoftは、そのデバイスを売るためのパートナーネットワークを拡大しようとしている。縮小どころではなく、撤退などとんでもない。

そして最後はSurface Hub、みんな大好きな壁に留められたSurfaceは、よく売れているようだ。Paul Thurrottがこう言っている:「Microsoftによると、今やSurface Hubの需要は発売時の製品台数を確保するために、生産能力を増加させなくてはならないほどだ」。Surface Hubが1万ドルもすることを考えると、これはちょっとした意味を持つ話だ。

(私は当面Xboxを無視しているが、上記デバイスと別のカテゴリーにあることには誰もが同意できるだろう)

というわけで、ある意味3打数3安打だが、この会社の携帯電話が生命維持状態にあることは明白だ。詳細は決算報告時にわかるだろう。

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メイソンジャーの中にファイルをバックアップする、Raspberry Preserveベースのサーバー

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DropboxやBoxのようなバックアップサービスの概念は好きだけど、自分のデータのコントロールは放棄したくない?そんなあなたのために、自宅のパントリーでファイルを安全に保存できるシステムができた ― フルーツや野裁の入った瓶のすぐ隣に。

ひとりの革新的DIYマニアが、BitTorrent Syncの走るRaspberry Piを伝統的メイソンジャーの中に巧みに組み込んだ。出来あがったのは、持っているデバイス全部のファイルを同期するホームメードのサービスだ。

個々に必要なソフトウェアのセットアップは、Raspberry PiとSSHでつなぎ、BitTorrent SyncのRaspberry Piバージョン(その名もふさわしいRaspberry Preserve[ラズべリージャム])とNode.js他いくつかのパッケージをインストールすることだけだ。PiにオプションでLEDをつなぎ、データの受信状態に応じて点滅、点灯させることもできる。

原作者は、メイソンジャーを木製の台に固定しているが、デバイスの美的センスにどこまで力を入れるかはあなた次第だ。

BitTorrent Syncは、BitTorrentを作った同じグループによって開発された。このシステムを簡単に説明するなら、BitTorrentと同じピアツーピアネットワークだが、ピアは全部自分のデバイス、というシステムだ。つまり、ノートパソコンの同期フォルダーにファイルを置くと、それがメイソンジャーの中のPiに置かれたノードホストと同期し、そこからスマホ、デスクトップ等々とシェアされる。

ソリューション全体がPiベースなので、プロジェクトは基本的にどんなレベルにもアップグレードできる。例えば、ハードディスクを追加してジャーそのものの中に大容量ストレージを統合することもできるし、USB WiFiアダプターをつなげばジャーをEthernetケーブルから解放させられる。

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Reserve Strapは、Apple Watchのバッテリー寿命を30時間延ばすことを約束する

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Reserve Strapは、同社製Apple Watchバッテリーバンドの最終仕様をつい先ほど発表し、バッテリー寿命を30時間延長することを謳っている。Reserve Strapは11月初めに出荷予定で、価格はかなり驚きの249.99ドルだ。

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Reserve Strap

「特殊熱硬化性弾性シリコンバンド」(笑)は、Apple Watchと同等の防水能力を有し、ホワイト、グレイ、ブラックの3色がある。38 mmおよび42 mmいずれのWatch用ベルトも、バッテリー寿命を「48時間機能する」よう拡張する。

Reserve Strapは、Apple Watch用に作られた初めてのバッテリーバンドであり、多くのユーザーが挙げるバッテリー寿命に関する懸念、特に1回の充電で1日以上使用できない点に答えるものだ。

Reserve Strapは、Appleのバンドデザイン・ガイドラインに完全準拠しており、Apple Watchの保証にも違反しない。ストラップはApple Watchの隠し診断ポートを利用して、時計とバンド両方のシームレスな充電を可能にしている。ただし残念ながら、両方同時に充電するためには、バンドのMicro USBポートを使う必要があり、Watchのマグネット式充電器は使えない。

Appleは、サードパーティー製ベルトをオープンにサポートすることを発表してユーザーを驚かせたが、Reserve StrapのようにApple Watchの隠し診断ポートを活用するデバイスメーカーに対する反応は未だになく、同社のデザインガイドラインでも具体的に使用を許可していない。

そのなせる仕事を考えると、Reserve Strapは驚くほど高価であるが、最高1万ドルにもなるデバイスのバッテリー寿命を大幅に延ばすためなら、大枚をはたく価値があるユーザーもいるかもしれない。

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Amazonの「つながったスピーカー」Echo、全米で一般予約開始、価格は180ドル

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Amazonは、〈つながったスピーカー転じてバーチャルアシスタント〉Echoを、いよいよ米国で一般販売する。これまでは招待者限定だった。スピーカーの予約は一般に開放され、価格は180ドル+送料で7月14日出荷予定。Echoは、未だに米国内でのみ入手可能。

Eコマースの巨獣がEchoを初披露したのは昨年11月で、Alexaと呼ばれるボイスアシスタントが360度スピーカー/リスニングポストに内蔵され、音楽の再生、ラジオ、ニュースの音声命令や、地元の天気予報などの問い合わせに答える。Echoには独自のアプリもある。

以来AmazonはEchoの能力を強化し続けている ― 他の〈つながったホームテバイス〉の制御、例えばPhilips Hue等、あるいはIFTTTレシピのサポート、Goolgeカレンダー、スポーツのスコア、交通情報、Pandoraラジオ等のアクセス機能が加わった。Amazonは、ボイスアシスタントAlexaの無料SDKのプライベートベータも公開した ― そして「新たなスキルと能力」が今年中に公開されることも名記している。

5月には、音声コマンドでAmazon.comの商品を購入する機能も加えたが、これはPrimeメンバーシップの料金を払っている人に限られる。自社サイトのEコマース促進は、AmazonがEchoを推す重要なビジネス要素の一つであることは明らかだ。さらに ― より一般的には ― 自社のエコシステムの中で消費者が行動する(そして支払う)新たな動機付けを与えることも目的だ。

「PrimeメンバーはPrime Musicを通じて、何百もの広告のないパーソナライズされたストリーミング音楽ステーションを、Echoにプレイさせることができる」と今日のリリース文は言い、同社が自社サービスとEchoをいかに密接に統合し、連携プロモーションを行っているかを強調した。「Prime Musicカタログの中から曲を発見する際、ユーザーは好きなだけの曲に対して「いいね!」「よくない」あるいは「スキップ」を自由に指定できる」。

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Googleの新しい医療用ウェアラブルは、患者データを常時監視する

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ウェアブルテクノロジー分野を考えるとき、われわれはFitbitの類やApple Watch等消費者向けの一般的デバイスを想像しがちだ。Googleはしかし、特定の分野の本格的利用に向けた新しいニッチデバイスを披露した。健康に焦点を当てたリストバンドで、医学的研究や臨床試験で被験者の医療情報を定常的に提供する。

Bloombergの記事によると、新デバイスは検索の巨人の実験的グループで、Google Glassや無人運転車、Project Loon等の “moon shot” プロジェクトの開発でよく知られるGoogle Xの製品だ。この健康リストバンドは、脈拍、心調律、皮膚温、照射量、および騒音レベルを測定可能で、患者だけでなくその周囲に関しても有益なデータを提供する。

このニッチなウェアラブルが、一般的な消費者市場向け製品と異なっているのは、主としてその精度だ。測定される値は現在出回っているAndroid Wearベースのデバイスよりも科学的に厳密であり、今日発表されたこの専用医療ウェアラブルは、情報を常時監視、報告することで研究者や医療専門家たちがリアルタイムに行動するのに役立つデータを提供する。

Googleによると医療バンドのテストをこの夏に開始する予定で、学術機関や製薬会社と協力して規制当局の認可取得に向けて努力していく、とBloombergは伝えている。

これは、Googleにとって初めての医療ハードウェア開発ではない。Google Xは、糖尿病等の症状を制御するための血糖値を監視するコンタクトレンズも開発している。ライバルたちも医療研究界への貢献に意欲的だ ― 例えばAppleはResearchKitを発表し、iPhoneやiPadを使って研究者が広い範囲のユーザー基盤から参加者データを収集できるよう進めている。

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Fitbit、ウォール街の初日(インタビュービデオあり)

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の入口に掲げられた “Wall Street Is Getting Fit”[ウォール街は健康になる]の横断幕が示すように、アクティビティートラッキング会社、Fitbitが本日上場した。株価はすぐにIPO価格から50%以上高値を付け、終日安定していた。

われわれはNYSEのフロアで取引の開始を見届けた(残念ながら、ランチタイムに行われたセレブのワークアウトまでは居られなかった)。さらにわれわれは、Fitbitの初期投資家であるSoftTech VCのJeff Clavier(彼はいくつかの大きな出資に成功しているが、ポートフォリオ企業が上場したのはこれが初めて)およびNYSEのシリコンバレー担当責任者、Doug Chuをインタビューした。

現在ハードウェアスタートアップ周辺には大きなエコシステムが出来上がっているが、ClavierはFitbitが「ハードウェア投資の暗黒時代」にいた頃を思い出してこう言った。

「ハードウェアは間違いなくスーパーハードだ。山ほどのデザイン、契約、製造品質等の問題があり、ソフトウェアとは全く別の世界だ。非常に率直に言って、私がFitbitに投資した時、それがどれほどハードになるか見当もつかなかった。だから、今日NYSEに上場できたことを本当に本当に幸運だと思っている」と彼は語った。

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Google傘下のホームシステムNestがカメラを発売:Nest Cam

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NestがDropcamを買ったのを覚えているだろうか?あの買収の初めての果実が今日ようやく実った。つい先ほどNestは、Nest Camを発表した。実にDropcamライクなセキュリティーソリューションだ。

一見、Nest Camは私たちの知っているDropcamに似ている。もう一度見てみると…それは…やはりDropcamに似ている。わずかにスリムで曲線がきつくなっている ― それでも基本的アイデアは同じ:超シンプルでプラグアンドプレーのWiFiセキュリティーカメラだ。

しかし、中はどうなっているのか?

現在わかっていること:

  • 1080pビデオ(最後のDropcamは720p)
  • 三脚用マウント内蔵
  • ベースはマグネット付で冷蔵庫にも設置できる
  • 暗視用赤外線LEDを8基塔載
  • Dropcam同様、Nest CamもクラウドベースのDVRを使ってビデオを保存する。悲しいかな、これもDropcamと同じく、これがビデオを録画する〈唯一の〉方法(今のところ)らしい ― つまりビデオを録画して保存したければ(ストリーミングだけでなく)、デバイスの価格に加えて年間100~300ドルを払うことになる。10日間分のビデオアーカイブは月額10ドル、30日間は月額30ドル。
  • Nest Camと旧Dropcamを一家に共存させることは可能。どちらも改訂されたiOSおよびAndroidのNestアプリに現れる。

Nest Camは来週発売で価格は199ドル。

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任天堂、Star Fox Zero[零]を発表、Wii Uのゲームパッドで狙いを定める

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任天堂はE3 2015カンファレンスのスペシャル「デジタルイベント」で、Star Fox Zero[零]のプレビューを披露した。同社の人気ドッグファイトゲームをベースにしたSF戦闘ゲームだ。オリジナルのStar Foxは、去る1993年にスーパーファミコン用として販売され、その主要キャラクターはその後も続編ゲームや大乱闘スーパースマッシュブラザーズ等他のゲームにも登場した。


Star Fox Zeroは、初めてのWii U向けStar Foxゲームで、コントロール方式には、Wii Uゲームパッドを動かすことによって宇宙船を操作する、ジャイロスコープコントロールが採用されている。GamePadの小さな画面にはコックピット視点の世界が表示され、プレーヤーは武器の照準を定める。メインのテレビ画面には第3者視点の宇宙船が写し出される。

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任天堂は昨年のE3カンファレンスで、新しいStar Foxゲームの登場を予告していたが、ゲーム名やプレビュー、実際のプレイ方法等は今回初めて公開された。複数機によるプレイも可能。

ゲームの見た目は、リアリズムを追及した次世代グラフィクス等ではなく、粗いポリゴンを使ってオリジナルを彷彿させている。なお任天堂はStar Foxパペットを使ったゲームも発表しており、こちらもすばらしい。

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新しいOculus Riftとタッチコントローラーを近くで見てきた

本日(米国時間6/11)本誌は、ついに公開されたOculus Riftの消費者向けVRヘッドセットを間近で見る機会を得た。さらに、仮想環境とのやりとりをずっと簡単にする、Oculus自身の設計による独自の入力装置、Oculusタッチコントローラーも初めて見ることができた。

報道陣は新ハードウェアを使うことはおろか触れることさえできなかったが、ぎりぎりまで近づいて、同社がこの最終デザインに何を盛り込んだのかを詳しく見てきた。外観に派手さはなく、これはデベロッパーモデルを購入したりKickstarterで支援した熱狂的ファン以外に向けて販売することを意識したものだろう。

Oculusはイベントの中で、布地で覆われた外観、手にも頭にも軽く感じられる本体、ヘッドセットおよびコントローラーのエルゴノミクス的配慮等、より大衆向けにデザインされたと見られるハードウェア要素を強調した。装着の方法でさえ、誰でも知っている野球帽の被ぶり方を模倣した取っつきやすいデザインになっている。

上のビデオで、今日発表されたばかりのヘッドセットやコントローラーの詳しい解説をご覧あれ。

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Apple Watch、2週間以内に店頭販売を開始

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AppleはApple Watchの一部モデルを2週間以内に店頭で販売開始すると、今日のプレスリリースで発表した。また6月26日から新たにイタリア、メキシコ、シンガポール、韓国、スペイン、スイス、および台湾の7ヵ国でApple Watchが発売される。

また5月に発行されたApple Watchの全注文分も、2週間以内に顧客の元に届けられる ― 但し42 mm スペースブラック・ステンレスモデルは除かれ、同機種はこれまでも予約客に届くのが最も遅かった。Appleのオペレーション担当SVP、Jeff Williamsはリリース文で、同社は既存注文の多数の未処理分をようやく捌き始めたと説明しており、おそらくそれが販売国の拡大を可能にしたのだろう。

Appleが「一部」モデルのみ2週間以内に小売店鋪で販売すると言っていることから、おそらくスペースブラックを近々見ることはないだろうが、果たしてどのモデルを試着して持ち帰れるのかは気になるところだ。

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日本発のKisai Linkは、ギーク風味を消したBluetoothウェアラブルだ

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ファッションの奴隷である私は、常に格好よくいる必要がある。しかし、こう多くのウェアラブルを身に付けなくてはならない今、いったいどうすればいいのか。ファッションとエレクトロニクスは両立しない。幸いなことに、Tokyoflashがまさにそのための商品を作った。Kisai Linkは小さなBluetoothデバイスで、手首に着けて使用する。電話やメッセージの着信を、LEDの様々な点滅とバイブレーションのパターンで知らせてくれる。画面はないので1回の充電で5日間使え、複数のファッショナブルなスタイルが用意されている。

Tokyoflashは、その明らかに奇妙なファッションウォッチで最もよく知られており、本誌でも過去数年間に何度も取り上げた。しかしこのLinkは違う。過去のデバイスの異常なオタク的スタイリングをほぼ完全に排除し、より流行に敏感な人たちをターゲットにしている。Linkは見た目がふつうのブレスレットなので、サイボーグのように見られずに「つながって」いられる。

Linkは79ドルで発売中。ファッショナブルな男女に向けたスタイルがいくつも用意されている。

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Appleの「iPhone 6で撮影」キャンペーンに、ユーザー作成ビデオが加わった

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Appleの ‘Shot on iPhone 6’[iPhone 6で撮影]キャンペーンのことは、恐らくみなさんよくご存じだろう。iPhone 6ユーザーが撮った写真を使って作られた広告が、ポスター、紙媒体、車内あらゆるところに遍在しているからだ。しかし、まだあまり目にしていないと思われるのは、今日拡大されたiPhoneワールドギャラリーに載っている、iPhone 6ビデオカメラで(追加のアプリやアクセサリーの助けも借りて)撮影された作品の数々だ。

今、選ばれた7本のビデオがテレビ、劇場、リッチメディアウェブ広告、そしてApple.comのiPhoneワールドギャリーに登場した。それぞれのビデオクリップは短いが、スローモーション、タイムラプス、そして三脚や派手で高価な安定装置がなくてもスムーズなビデオ撮影を可能にするためにAppleが開発した、内蔵ビデオ安定機能等を使って何ができるかが表現されている。


例えばシカゴの「L」鉄道を記録した上の動画のように、InstagramのHyperlapse等のサードパーティーアプリを使って効果を実現しているものもある、スズメが撮影者の手からエサを食べている下のビデオは、スローモーション等iPhone 6内蔵の機能だけを使っている。


InstagramユーザーのCielo de la Pazによるこの作品は、Olloclipアドオンマクロレンズを使用している。これは私も個人的iPhone写真でよく使うツールだ。重要なのは、Apple製ハードウェアだけでなく、それを取り巻くソフトウェアとアクセサリーのエコシステムが、クリエイティブなモバイル撮影を追求するためには不可欠だということだ。


その他のビデオは、6 Plus、iMovie、およびFinal Cut Pro Xを内蔵カメラアプリと組み合わせたもので、様々な物が記録されている。以下で全部を見られる。





このキャンペーン全体が、同デバイスの核となる強味の一つを強調するすばらしい仕事をしているだけでなく、表れる空間を美しく飾り、実際のユーザーが作った高品質な画像とビデオを披露することで、ディスプレイ広告やデジタル広告を悩ませる不可視性と苛立たしさの問題を排除している。

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Peekはスマホカメラと3Dプリント部品で網膜写真を撮影し、途上国の眼疾患を診断するアプリ

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“Peek”(Portable Eye Examination Kit)は、目の病気を診断するためのスマートフォンベースシステムだ。3Dプリントされたカメラ用アドオンを使うことで眼科医は屋外でも詳細かつ完全な目の検査を行うことができる。英国の眼科医らが開発したこのシステムは、最近Indiegogoで13万0475ポンドを集め、現在医師からの予約注文を受け付けている。


Peekはスマートフォンの高精度カメラを使って網膜を見て、白内障の診断、視力、色覚、コントラスト等の検査を行う。プロジェクトを率いるのはDr. Andrew BatawrousとStewart Jordanで、デザインはKate TarlingとDr. Mario Giardiniが行った。同システムは、基本的眼科検診を受ける機会のない世界3900万人の人々を助ける目的で作られた。TED TalkでDr. Bastawrousは、白内障手術や処方レンズによる視力回復等、途上地域における目の健康維持を助ける彼の研究について話した。Peekで撮影した医療画像は、遠方の医師に送信され、患者の診断や治療の提案を行うことができる。

作者らによると、世界中の失明の80%は予防可能だが、眼疾患の検出に必要な器具は重く複雑で操作が難しい。安価なスマートフォンとプラスチック部品を組み合わせることによって、眼科医は世界中の眼疾患に対応することが可能になる。同システムには、画面に文字や図形を徐々に小さく表示していくことで視力検査をする興味深い機能もある。同様の方法によって色覚異常も検出できる。

これは明らかに消費者向けではないが、医師や訓練を受けた人材が、現地で本物のの有用な目の検査を行うことを可能にする。眼科診療室の器具をポケットに入れることによって、非常にシンプルかつ安価な方法で目の中の写真を撮影できるようになり、医師は必要な地域を訪れたりリアルタイムで人々を助けることができる。プロジェクトは目標金額を達成したので、アプリと3Dプリント部品は近日中に出荷されるはずだ。

via 3DPrint

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GoogleのダンボールVRがiPhoneでも(非常に快適に)使えるようになった

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GoogleのCardboard VRアプリは昨年のI/O 2014で初めて登場したが、初期バージョンはサポート端末が限られていた。今年公開された新バージョンは画面サイズ最大6インチの端末をサポートしているが、多くの人々にとってもっと嬉しいニュースは、iPhoneでも使えるようになったことだ。

新たに登場したCardboard for iOSアプリは、米国のApp Storeで公開中で、同じデモアプリが含まれ、同じQRコードベースのペアリング手順で使用ヘッドセットの世代に最適化する。Cardboard for iOSは無料、iPhone 5以降で使用できる。

新しいVRヘッドセットでは、内蔵された「ボタン」を使って表示されたコンテンツを操作することが可能で、その際にバイブレーションでフィードバックされる。

iPhone 6 Plusでアプリを使用したところ非常に快適な体験を得られた。実際、Nexus 5とNexus 6を含め、他のどの端末のCardboard VR体験よりも良かった。画面解像度のためなのか端末の能力なのか、新ヘッドセットとの相性なのかわからないが、何かがiPhoneとCardboardキットの関係を最適に調整している。

試してみたいiPhoneユーザーは、Googleのこのページに入手方法あるいは自分で作る方法がある。

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Google、ダンボールVRキットを100万台出荷

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Googleは今日(米国時間5/28)、ダンボール製キットのCardboardが静かにVRプラットフォームのリーダー(数においては)になっていることを発表した ― これまでに100万台のCardboard製品が出荷され、昨年12月発表時の50万台から100%増加した。

Cardboardの発展は、迫真性と高価格で高度なハードウェアよりシンプルさと低い参入障壁を優先するGoogleのアプローチを証明するものだ。Googleは昨年のI/Oイベントで初めてCardboardを発表した。Facebookによる巨額なOculus VR買収直後のことだった。

急速に拡大するユーザーベースは、ユーザーが何をVR体験に求めているかを知りたいデベロッパーにとって朗報であり、VRを広く低価格な製品に適用する方法を探る絶好の機会だ。

Cardboardおよびサードパーティー製の同等品は、現時点で消費者向けVR市場の圧倒的リーダーだが、そのためにGoogleがしたのはクールで安価な工作キットを作ったことだけだ。

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Amazon、子供用Kindleセットを99ドルで発売

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Amazonは親たちが子供のためにKindleを買ってほしいと思っている。そして今日、ディスカウント価格の”Kindle for Kids Bundle“を発売してそれを推進する。新しいパッケージには、Kindle Eリーダー、カバー、および水濡れや落下に対する延長保証が含まれている。セットは99ドルで販売され、3つを別々に買うより39.98ドル安くなるとAmazonは説明している。

Kindle Eリーダーは本を読むためのものであり、Kindleタブレットのようにアプリやゲームを使うことはできない。ストレージは4GBで、数千冊の書籍を保存することができ、充電は最大4週間持続する(1日30分の読書、WiFiオフの場合)。親は、現在25万種類あるKindleのタイトルをAmazonから買えるほか、公立図書館から電子書籍を借りて、この端末で読むことができる。

広告のないこのKindleには “Kindle FreeTime” も含まれていて、読書の進み具合を測定し、達成度によって様々な目標に応じた完了バッジをもらえる。他のKindle端末、例えばKindle Fireでは、親がFreeTimeの制御機能を使って、子供が読書をしてからでないとゲームをプレイできないようにできる。これはFreeTimeの親による設定のオプションとして提供され、親は端末の表示時間や非教育コンテンツの利用時間等を制限できる。

feature-goals3._V303302179_さらに、FreeTimeを使うと、子供がウェブサイトやソーシャルメディアをアクセスしたり、Kindleストアで買い物したりするのを禁止できる。子供の読む本は親が選べる。

学期末の時期に合わせて、Amazonは子供たちの夏休み中の読書計画を立てたい親たちをターゲットにした。この発表と共に、Amazonは夏休み推薦図書を、年齢に応じて作成し、名作、人気図書のリストも提供している。

Kids Bundleに付いてくるEリーダーカバーは新製品だ。軽量で色は5種類(ブラック、ダークブルー、グリーン、レッド、パープル)あり傷やわずかな落下から端末を保護する。

セットにはAmazonの元パートナーSquareTradeが提供する2年間の事故保証が付いている。この保証は単体では19.99ドルで販売されている。

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スマートウォッチのPebble、2000万ドルを集めながら破綻の噂

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スマートウォッチメーカーのPebbleにトラブルが起きているらしい。会社に近い筋によると、同社は成長を維持する上で困難に遭遇し、Sillicon Valley銀行に500万ドルの融資および500万ドルの与信枠を要望した。シリコンバレーのベンチャーキャピタルらは、同社からの新たな資金調達要求を却下している。

PebbleのCEO Eric Migicovskyはコメントしていない。

同社は最近驚異的に成功したKickstarterキャンペーンで2000万ドルを集め、現在150人の従業員を抱えさらに雇用している。クラウドファンディングによる資金注入 ― 手数料差引後約1800万ドル ― にもかかわらず、会社は成長を維持するためにVC資金を求め、今度は「沈まないために」銀行融資に頼った。

情報源によると、多くの従業員が、Apple、Androidその他のライバルに直面するにつれ、会社の方向性に不満を感じているという。例えば、Olio watchが発売されれば、Pebbleのインディー・スマートウォッチの看板を奪われるかもしれない。Pebbleは最近、フラグシップ機の99ドル白黒Eペーパーウォッチの後継として、Pebble Timeを発表した。新機種はカラーEペーパー画面を採用し、内蔵マイクロホンを持つ。

しかし、会社はすべてを失ってはいない ― 今のところ。私が話した匿名の社員は、慎重ながらも楽観的だった。しかしGlassdoorの3月の記事によると、彼らの雇用プロセスは ― 元Appleハンチョーで法務顧門のJeff Hymanが運営している ― 評判が悪い。

「うちは若い会社だ。Pebbleの前途は非常に明るい。これまでの道のりは素晴らしかった」と匿名を希望する現従業員は言った。

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私が今もApple Watchを使っている理由

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私はTechCrunchの常駐腕時計オタクとして、今使っているオメガやセイコーやJLCをApple Watchに代えるつもりがあるかどうか、しょっちゅう尋ねられる。

そして私は、代えた。本当に。私はApple Watchを手に入れて以来毎日これを着用し、次に機械式を身につけるのがいつなのかわからない。長年、どのスマートウォッチも良くできているが必要ではない、と言い続けてきた私にとって、これはこの世で一番言いたくないことだが、ついに私はこのピカピカの安物に屈服した。理由はいくつかある。

通知の扱いが適切

私はいくつかのAndroid WearやPebbleを使ってみた。MartianやGeak等のデバイスも試したが、どれもスマートウォッチのなすべきことができていない。私が行動することも無視することもできる通知をよこすことだ。Pebbleはそのゴールに一番近かったが(そして私はあの会社が大好きなのでカラーPebbleを予約した)、SaumsungやAppleのスマートウォッチの優れている点の殆どを欠いていた ― ワークアウトのモニターや単純な「アプリ」等。

だったら、なぜFitbitやSppedmasterを持たないのか?それは、Apple Watchは、その両方の目的を一つのパッケージに収め、Speedmaster並みの仕事をするからだ。

美しい

私は腕時計がどうやって作られているかを知っている。いくつか機械式時計を修理したこともあるし、時計工場も何度か見学した。数多くのスイス企業がモンラッシェを飲みながら、Appleがいかにうまくやったかを語り合っているに違いない。Appleはスチール製のケースに曲面とクリスタルを加え、スイスのどの工場よりはるかに安い価格で作ることに成功した。
大変人気のあるレッセンスType 3を思い浮かべてほしい。これと2500ドルのスイスアーミー・アルピナッハ・オートマチック・クロノグラフ(恐らくオモチャ以外の機械式クロノグラフで最も安い)との違いは、ケースと文字盤だ。あのケースを作るためには多くの高給な人々と多くの時間が必要だったが、Appleエンジニアほど高給な人はいなかったと私は思う。

要するに、3万4000ドルのレッセンス最大のセールスポイント ― 柔らかく有機的にさえ感じるケースと文字盤のスタイル ― が、携帯電話を作っている会社によって改善され量産されているのだ。私は、正真正銘の芸術作品であるレッセンスをApple Watchと比べるつもりなど毛頭ないが、製造という観点から見て違いは殆どない。

ちなみに、Apple Watchのバンド交換システムはそれほど斬新だと思わない。ジャガー・ルクルトやカルティエは同じ押しボタン方式を何年も前から使っている。Appleが盗んだのだ!

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私の他のウェアラブルを置き換える ― そしてスマートフォンを

上に書いたように、Apple Watchは私のFitbitに取って替わった。歩数計を身に付けるなど無駄だと主張する向きも多いが、私は自分が一日中動き回り楽しんだことを知りたいのだ。しかも、私への通知やヘルスデータがスマホではなく手首で見られるこは驚くべき利便性だ。

確実な通知のおかげで、私は携帯電話を取り出すより腕を見るようになり、思っていたのと違うメールを見るためにアプリを操作することもなく、前を向いている時間が長くなった。

私はクロノグラフ文字盤を使っているが、私の興味を引きつけておくのに十分な日々の情報を与えてくれる。今やApple Watchを着けていないと寂しさを感じ、気がつくとベル&ロスの文字盤をスライドしている自分がいる。

新しい

腕時計は欲望をかき立てる。本気でコレクションしていた2004~2006年頃、私は常に60台の腕時計を持っていた。時計コレクターは、ほぼ無限に新しい時計を探し続けるという欲望を持っている。そんな新しもの好き癖は決して健全ではなく、多くの場合、長くは続かない。

多くの時計コレクターは20台くらいに落ち着き ― 経験からわかる ― 新たに追加するために時計を売買する。しかし、Apple Watchはそんな新し物好き欲を長時間満足させだろう。時計とは、所有者から永遠に称賛されるアイテムだ。

かつて私は、時計を分解し隅々まで部品やしくみを観察したり、ガラス裏ブタの向こうでテンプが往復するのに合わせて秒針が動くところを見て感動したことを覚えている。Apple Watchは、あの同じ感動をソフトウェアを通じて与えてくれる。これは新しいもの中毒患者にとって明らかに危検だ。

いつか機械式に戻るかって? かもしれない。私は信頼できる機械式時計の価値を知っているし、時計作りの歴史や起源も知っている。私はかつて時計が人類最高の偉績であったことを知っているが、テクノロジーがこの百年だけでも複数回にわたって時計業界に打撃を加えたことも知っている。

偉大なるメーカーたち ― ロレックス、オメガ、ブレゲ ― は1970年代終りまで裕福なバブルの中に存在していたが、セイコー、カシオ、テキサスインスツルメントらによる極めて現実的手段によって殆ど破壊された。最初のクォーツ時計は車1台くらいの値段だったが、電子メーカーが部品の量産に成功して以来、価格はドル、いやセント単位にまで下がった。スイスの時計産業は高級品へと移行することによって対抗し、その結果多くの人々にとってスイス腕時計はホビーを超える価格になった。

スイスはどうなっているのか?

今私はスイスを心配しているか? イエスでありノーだ。スイスは長年その栄誉を拠りどころにして平均的消費者を無視してきた。私が2004年にWristWatchReviewというサイトを開いたのは、困惑を感じたからだった。GQやEsquire等のページを開くと、モデルがプラダのジャケット(900ドル、ゼンガのシャツ(400ドル)、ブライトリングの時計(2万ドル)等を身に着けていた。ジャケットに900ドル払う人が裕福すぎることは暗に理解できたが、腕時計が当時デトロイトの好地で家一軒買えるほどの値段であることは理解できなかった。

時計メーカーが決して教えなかった ― そして今も教えない ― こと、それは21世紀の時計作りが、四輪馬車を作ったり、ゼラチンシルバープロセスで写真を現像するのと同じくらい道理にかなっていることだ。とはいえ、月の光の下で馬車に乗ることや、生まれたばかりの赤ん坊の美しくプリントされた写真より素晴らしいものなどあるだろうか?

テクノロジーは、時計作り技術の大部分をハンダ付けロボットと低賃金工場労働者で置き換えた。だからこそ、私は時計愛好家として、時計作りの歴史、尊厳、そして大切さを世界と共有することが重要だと考えるようになった。

しかしスイスはそれを理解していない。例えば、Speedmaster Professional。スイスはこれを初めて月へ行った時計として宣伝している。しかし、この名高いSpeedmaster Proが重要なのは月へ一度行ったからではなく、現存する最も読みやすく信頼性の高い機械式クロノグラフの一つだからだ。

1950年代60年代の偉人たちはそれを身に着けていた。われわれには初期のクロノグラフの作者や使用者たちに対して、情報時代を切り拓いてもらった恩がある。それは独自のデザインと機械技術の時代に作られた、驚くべき作品である。

スイスは死んだ馬を見つけては鞭を入れ続けている。私の愛する時計メーカーの一つ、ウブロは、事実上1種類の時計を並べ替えながら売っている。ロレックスは前世紀から殆ど変わっていない(ただしロレックスおたくにこれを言ってはいけない)― 価格を除いて。この退屈で鈍感な倫理は何十年も彼らの間で通用している ― クオーツ危機が起きた後でさえ。一種類の時計とその微妙なバリエーションを繰り返し作り続け、値札に際限なくゼロを加え続ける、なぜならコレクターがそれを払うから。これは正気な消費者に対する侮辱であり、いわゆる「良い」時計は、魅力よりも非常識さを感じさせる。

「ヴィンテージ時計はアナログ時代の最も優れた化石である。一つひとつが小さな世界であり、小さく機能的なメカニズムは微小で謎めいた動く部品の集まりだ。動く部品!その結果これらの時計は、ある意味で、生きている。彼らには鼓動がある」とウィリアム・ギブソンは15年前に書いている。「彼らは、タマゴッチのように、『愛』に反応し、通常それは特別な専門技術者による高価な仕事を通じてなされる。まるで古代の蒸気機関トラクターやヴィンセントのバイクのように、時計は事実上どんな崩壊状態からでも苦労して復元される」

私は彼に全面的に賛成する。純機械的なものには魔法のようなものが漂い、それは専門家が習得に一生かかるほど複雑である。この量産ハードウェアと容易な対話の時代に、それは何かを意味している。

しかしサイバネティック予言者のギブソンでさえ、もう一つの、はるかに心引かれるタマゴッチを予見することはできなかった。Apple Watchは同じようには愛に反応しないが ― それは冷たく、計算されている ― デザインと欲求、テクノロジーとファッション、単一性とつながり等の奇妙な融合を通じて愛を生み出す。そしてそれらの融合こそ、スイスが警戒すべき理由なのである。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのHomeKit用アプリ”Home”には、バーチャルルームとApple TVハブが入るらしい

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AppleはHomeKitを近々、おそらく来月のWWDCまでに公開すべく準備を進めているようだ。このiOSデバイス向けソフトウェアを使うと、Appleの要求を満たす〈つながった〉ホームデバイスを制御し、”Home”と呼ばれるであろう中央制御アプリを通じて様々なデベロッパーツールを使用することができると、 9to5Macは報じている。これはHomeKitのユーザーインターフェースに関して、Siriを通じて対応ハードウェアを制御できること以外に得られた初めての情報だ。

HomeKit機能を制御する”Home” と呼ばれるユーザー向けアプリが存在することに加えて、9to5Macは同アプリの機能をいくつか紹介している。それによると現在iOSデバイスで動くAirPortアプリに似ているが、ネットワークに接続されたアクセサリーをより直接的に制御できるらしい。

アプリはローカルのHomeKitデバイスをワイヤレスで発見したり、バーチャルルームに基づいてアレンジする機能を提供するという。これは同社ウェブサイトの公式資料に書かれていた、ユーザー定義による「グループ」経由でデバイスを制御する機能に近いものと思われる。”Home” (仮称)アプリには、全HomeKitデバイスのハブとして働くと言われているApple TVを経由して制御する機能も含まれるようだ。

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Apple Watchアプリと同じく、Homeアプリは発見ツールとしても働き、HomeKitフレームワークに対応したハードウェアとアプリを一覧できるページがある。

HomeKitは、どちらかというと地味にゆっくりと立ち上がっていく機能だ。Appleは、公式提供が「今秋」にずれ込むのではという報道を受け、最初のいくつかのHomeKit対応デバイスは来月市場に出ると公表した。それでも、製品や機能が出揃うには時間がかかるだろう ― たとえHomeKitのためのハブ機能を持つApple TVが来月のWWDCで発表されたとしても。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook