GitHubにプロジェクトのロードマップ追跡管理を統合したZenHub

GitHubを統合した人気の高いプロジェクト管理ツールであるZenHubは米国時間11月6日、新しいプロダクトとしてRoadmapsを発表した。その名のとおりロードマップを作成して管理する機能で、チームがプロジェクトを前もって良質に計画し、そのステータスを視覚化する。そしてそのすべてを、GitHubの中から操作できる。

ZenHubの共同創業者であるAaron Upright(アーロン・アップライト)氏は「これはまったく新しいカテゴリーのプロダクトだから超エキサイティングだった。従来のように、ソフトウェアの開発チームが将来のことを考えながらプロジェクトを管理するのではなくて、具体的にいつ何をするかを前もって計画するんだ。これをZenHubを進化させる機会として生かし、プロダクトのロードマッピングという新しい世界への入り口を提供したい」と語る。

このプロダクトそのものは、かなり単純明快だ。デフォルトでは、チームがすでに定義している既存のプロジェクトや作品を対象とし、タイムラインに沿ってそれらを視覚化する。そこには、まだ残っている未解決の問題に関するデータも含める。このツールの現在のバージョンはかなり基本的なものしかないが、将来はブロッキングなどの高度な機能も入れる予定だ。アップライト氏が言ったように、目標がチームの計画を助けることだから現状で十分役に立つが、ZenHubが望むのは「プロジェクトのステートの概要が30000フィートと超長くても、GitHubやJiraの中で個々の問題をクリックしまくらなくてもいい」という理想的な計画管理の状態だ。

アップライト氏によると、既存のソリューションはチームが本当に必要とすることに対応していない。彼によると「しかもそれらのツールは高すぎて10名から20数名程度のチームには手が出せない。またロードマップを追跡するのにExcelのファイルやGoogleのスプレッドシートを使っているところが多い。スプレッドシートは、その毎日毎時間のアップデートが大変で、それ専門のフルタイムの人間を必要とする」とのこと。

手ごろな価格のツールでは、そのツールとGitHubの間で同期できないので、肝心のGitHubの最新状態を維持できない。ZenHubはGitHubの中にいるから、そんな問題はそもそもない。

ZenHub Roadmapsはすでにすべてのユーザーが利用できる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

グーグルがセキュアチップのオープンソースプロジェクト 「OpenTitan」 を公開

Google(グーグル)は、安全なチップ設計の新オープンソースプロジェクト 「OpenTitan」 の開発と構築のため、複数のテクノロジー企業と提携した。この提携の目的は、データセンターやストレージ、およびコンピューター周辺機器に使用される、信頼性の高いチップ設計を構築することにあり、これらはオープンで透明性が高く、誰でもハードウェアのセキュリティの脆弱性やバックドアを検査できるようになっている。

現在ハイテク企業大手や政府は、敵対する国家が長期的な監視やスパイ活動を実施するために、サプライチェーンに侵入し工作しようとしていることに気づきだしている。

OpenTitanは、Google独自のカスタムチップ 「Titan」 に基づいて開発され、マルチファクター認証キーや独自ブランドのPixelスマートフォンに搭載されている。チップの成功にとって重要なのは、チップが改ざんされていないことを暗号で保証するRoot-of-Trust技術だ。Root-of-Trustは、チップ上で実行されるOSとアプリケーションに強固な安全性を提供する。

同社によると、OpenTitanはNPOのLowRiscが運営し、ETH ZurichやG+D Mobile Security、Nuvoton Technology、Western Digitalといったパートナーがプロジェクトをサポートするという。さらに、OpenTitanはプラットフォームに依存せず、ほぼすべてのデバイスやソフトウェアに対応できるそうだ。

セキュアなチップ設計に特化したプロジェクトは、これが初めてではない。Facebook(フェイスブック)、Intel(インテル)、グーグルが支援するOpen Compute Projectは、データセンター運用の効率化を目標とする取り組みの一環として、コア・インフラストラクチャ・サーバのオープンソースデザインとして創設された。

Apple(アップル)も独占的ではあるが、最新MacBookに搭載されている独自のセキュリティチップ 「Apple T2」 を所有しており、デバイスのセキュリティ機能を制御したり、ユーザーのパスワードや暗号化キーを保存したりするために使用されている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Googleマップの匿名モードがAndroidユーザーから実装始まる

しばらく前から、Googleマップマップには「匿名モード」があった。そのモードでは、検索やルート探しをしても、そのことがユーザーのアカウントの履歴に残らない。そのオプションを探して見つからなくても、あなたが悪いのではない。5月にGoogle I/Oで発表されたその機能は、Googleによるとようやく今展開を始めたのだ。

展開の情報はGoogleマップマップのサポートページにあり、それをAndroidPoliceが最初に見つけた。段階的な展開なので、最新バージョンのマップになくてもガッカリしないように。展開はAndroidユーザーから始めるようだ。Androidユーザー全員に行き渡るのは「数日後」とGoogleは説明している。

あなたのアカウントにそれが載ったら、プロフィールの画像をタップして匿名モードを有効/無効に切り替えられる。

何のために匿名モードはあるのか?5月にも書いたように、子供のためのクリスマスのギフトをあちこち探したけど、そのお店を内緒にしたいとか、あるお医者に通ってるけどそれをスマホを友人に貸したときに知られたくないなど。床にパンくずをあまり残したくない理由は、ほかにもたくさんある。

ただしマップの利用履歴が人に見られなくなっても、Googleでの記録には残る。今月のWired誌に同社が語っているところによると、匿名モードのマップ使用セッションはアカウント情報としては残らなくても、セッションを特定するIDによりGoogleのログには残る。そのIDは毎回の使用セッションごとに変わるとのこと

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GoogleがFitbitを約2300億円で買収

噂は本当だった。Google(グーグル)がFitbit(フィットビット)の買収を計画しているという噂が流れた1週間後、Googleのデバイス担当シニアバイスプレジデントのRick Osterloh(リック・オスターロー)氏のブログ投稿の中で、両社はこの買収を認めた。この合意は最終的に双方にとって有益となる可能性がある。Googleはウェアラブル分野でシェアを獲得するのに苦戦しており、同社は腕時計メーカーのFossil(フォッシル)から数多くの知的財産を4000万ドル(約43億円)で購入していた。

Fitbitもここ数年、成長を維持するのに苦労している。同社は手首に装着するヘルストラッカー市場を開拓し、その後大きなシェアを得たが、最終的に市場を支配するスマートウォッチ市場の成長とともに苦戦していた。この分野への参入は遅かったがFitbitはPebble、Vector、Coinを買収したことでVersaスマートウォッチで成功を収め、現在はヘルスケア分野に注力している。

Fitbitは、一株当たり7.35ドルの評価で約21億ドル(約2300億円)にて買収されることを認めた。同社の株価は変化する市場とともに大きく変動しており、2015年夏には過去最高の51.9ドルを記録した。

「12年以上前、私たちは世界中のすべての人々をより健康にするという、大胆な企業ビジョンを設定した」と、FitbitでCEOを務めるJames Park(ジェームス・パーク)氏は声明で述べた。「本日、私はその目標に向けて我々が成し遂げたことを信じられないほど誇りに思う。我々は、より健康的で活発な生活を送るために、我々の製品を利用している世界中の2800万人以上のアクティブユーザーをサポートする、信頼できるブランドを構築した。Googleは、我々の使命を前進させる理想的なパートナーだ。Googleのリソースとグローバルプラットフォームを利用し、Fitbitはウェアラブル分野の革新を加速し、拡大し、誰もがより健康になる手伝いをする。これ以上に興奮することはない」。

オスターロー氏は次のように付け加えている。「ここ数年、GoogleはWear OSとGoogle Fitによってこの分野のパートナーと進歩を遂げてきたが、我々はWear OSへとさらに投資し、Made by Googleのウェアラブルデバイスを市場に投入する機会を見出している。Fitbitは業界の真のパイオニアであり、魅力的な製品、体験、そして活気あるユーザーコミュニティを生み出してきた。Fitbitの専門家によるチームと緊密に協力し、最高のAI(人工知能)、ソフトウェア、ハードウェアを組み合わせることで、我々はウェアラブル分野でのイノベーションを加速し、世界中のより多くの人々に恩恵をもたらす製品を作ることができる」。

スマートウォッチのVersa Liteの販売が期待外れだったことをうけ、Fitbitは同社製品が収集した情報に関するより多くの洞察をユーザーに提供するプレミアムサービスを今年発表した。FitbitはApple Watchの成功を受けて、本格的なヘルスケア製品として認知されるべく努力してきた。また、同社は複数のヘルスケア会社との提携を発表していた。

同氏はまた、Googleがユーザーの健康情報を収集している企業を買収することについて、プライバシー上の懸念へとあらかじめ対処することも表明した。「我々は個人情報を誰にも販売しない」と、オスターロー氏は記している。「Fitbitの健康およびウェルネスのデータは、Googleの広告には使用されない。Fitbitのユーザーはデータをレビューしたり、あるいは移動したり削除したりする選択肢が提供される」。この買収が両社にどのような影響を与えるかについては、今のところ明らかにされていないが、GoogleによるNestの買収のように、Fitbitも開発中の製品を今後もリリースし続ける、段階的な買収かもしれない。FitbitはAmazon(アマゾン)と提携し、ウェアラブル製品としては初めてAlexaを搭載したVersa 2をリリースした。しかしAlexaの競合製品をGoogleが開発していることから、将来のバージョンにはGoogleアシスタントが搭載されると予想される。

またそれ以上に、FitbitのIPとFossilの知財の買収は、Wear OSを必要とするウェアラブル製品における重要な転換点となるかもしれない。GoogleがHTCのモバイル部門の一部を買収し、Pixelデバイスを構築したことは、今回の買収が最終的に同社のハードウェアをどう形成し、前進させるかを示す一例である。Googleは家庭やモバイル製品と同じくらい強固なWear OSシステムを構築しようとしていることから、Pixel Watchの登場は避けられないように思われる。

注目すべきは、これらすべてが買収の結果(NestもHTCも)であり、また社内での有機的な成長でもあることだ。買収手続きは、規制当局と株主による承認を経て、来年中に完了する見込みだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Googleの機械学習フレームワークTensorFlowのエンタープライズ版が登場、長期サポートとマネージドサービスを提供

Google(グーグル)は2015年に機械学習フレームワークのTensorFlowをオープンソース化し、瞬く間に同種のプラットフォームの中で最も人気のあるフレームワークの機械学習フレームワークつとなった。しかしTensorFlowを使用したい企業は、サードパーティと協力するか自社で行う必要があった。これらの企業を支援し、もうかる市場の一部を獲得するために、Googleは実践的なエンタープライズグレードのサポートとGoogle Cloud上で最適化されたマネージドサービスを含むTensorFlow Enterpriseをローンチした。

TensorFlow Enterpriseの最も重要な特徴の1つは、長期的なサポートを提供することだ。フレームワークの一部のバージョンでは、Googleは最大3年間のパッチを提供する。これは追加コストのようにみえるが、GoogleはAIモデルを構築している企業に対して、Google CloudとTensorFlowチームによるエンジニアリング支援も提供する予定だ。

もちろんこれらは、すべてGoogleのクラウドサービスと深く統合されている。「GoogleはTensorFlowを開発しオープンソース化しているため、Google CloudはTensorFlowチームからの直接のサポートや洞察を提供できるユニークな立場にある」と同社は今日の発表で述べている。「AI(人工知能)と機械学習における深い専門知識と組み合わせることで、TensorFlow EnterpriseはTensorFlowを動作させる最良の方法になる」。

GoogleはまたTensorFlowを導入しやすくするために、Deep Learning VMとDeep Learning Containerを用意し、エンタープライズ版のNvidia GPUとGoogleのCloud TPUを最適化した。

今日のローンチはGoogle Cloudが企業に焦点を当てている別のケースで、GoogleがThomas Kurian(トーマス・キュリアン)氏をクラウド事業の運営に雇ったことでその動きは加速した。何年にもわたって企業をほとんど無視してきた同社は現在、企業が何に苦労しているのか自社製品をどのように企業に適応させられるのかを明確に検討している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ストリーミングラジオのSiriusXMがGoogle Nestデバイスでの音声操作をサポート

衛星ラジオファンに朗報だ。ストリーミングラジオのSiriusXMにおける、Google HomeデバイスやNest Miniスピーカーからのコントロールが改善された。SiriusXMにGoogleアシスタントのサポートがついに追加され、「ヘイグーグル、90s on 9を再生して」などといえば、音楽が流れる。

SiriusXMは、技術的には以前からこれらのスマートスピーカーと互換性があったが、再生するにはモバイルアプリを操作し、Chromecast経由で希望のラジオ局を指定する必要があった。今回のアップデートにより音声コマンドだけで再生できる。

Google(グーグル)によると、SiriusXMの機能は今週から順次ロールアウトされる。まずは米国とカナダで展開され、最初は英語、後にカナダでのフランス語がサポートされる。

もちろん、この機能の利用にはSiriusXMの購読が必要だ。Googleによると、Nestのすべてのスマートスピーカーとディスプレイには、SiriusXMの3カ月の利用権利が付属するという。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Pixelbook GoはChromebookの存在意義を拡張する

Chromebookが、K-8(幼稚園から中2まで)カテゴリを完全に支配すると予想した人は、ほとんどいなかった。もちろん後から考えれば、なぜChromebookがそんなに成功したのか、容易に分かるような気もする。価格も安く、大規模なソフトウェアの展開や利用制限も容易なので、教室で使うにはぴったりだっというわけだ。2018年だけで1500万台のChromebookが売れたが、その主な推進役となったのは、やはり学校だった。

しかしChromebookのメーカーは、このカテゴリーの製品の将来性を、教室の外に見出そうとしている。Google(グーグル)は、Microsoft(マイクロソフト)がサポートする激安PCとの競争の激化に直面している。また、すでにこのシステムを導入した学校には、まだ更新の時期が来ていない。そのためもあり、メーカーの多くが、学校外の一般的な用途をターゲットにするにつれて、Chromebookの平均価格の上昇が予想されているのも当然だろう。

一方、教室の外でChromebookを販売するのも、楽な仕事ではない。今や2019年なのだから、手頃な価格で処理能力も高いPCはいくらでもある。それも、オリジナルのPixelbookを異質な存在にした理由の1つだ。999ドル(約11万円)という価格は、そのデバイスを高級ラップトップのカテゴリに分類するものだった。そしてChrome OSが、過去数年間で大幅に進化してきたのは確かだとしても、その製品が、いったい誰をターゲットにしたものなのか、ずっと明確になっていなかった。

まったく同じことが、Pixel Slateにも言える。どちらも、十分に優れたハードウェアであり、高級ラップトップのカテゴリにもChrome OSが通用する領域があることを主張できるものだった。Googleは、実際に製品が多く売れることを期待していたのかどうか、疑問にさえ思えてくる。それよりも、Pixelシリーズを生み出すことになった一種のリファレンスデザインを確立することに固執していたのではないか。

Googleの最近のハードウェアイベントは、Chromebookに関する国民投票のようなものだったのかもしれない。オリジナルのPixelbookは、まだ現行製品だが、発売から2年が経過しても、一度もアップデートされていない。それを言い出せば、問題の多いPixel Budsにさえ、後継機が発表されても、なお執行猶予が与えられ、生き延びている。一方、Pixelbookには、Goが登場した。

この新モデルは、少なくともオリジナルのPixelbookの後継機ではない。今年はじめに大幅な値引きを実施していたことからも分かるように、GoogleはオリジナルのPixelbookの在庫を売り切ろうとしている。むしろGoの登場は、Googleが最初の2回では、ちょっと上を狙いすぎたことを、暗に認めているようなものだろう。

Goの649ドル(約7万1000円)からという価格は、人がこのカテゴリーに期待するものと、だいたい一致している。私が以前の記事で、前任機と比較してGoは「低予算」で買える製品だと表現したことについて、反感を買ったことは認める。確かに、低価格と言えるかどうかの基準は、Chromebookと、その他のカテゴリとでは大きく異なるだろう。Googleとしては、そうした概念を無視したいところだろうが、常に価格が、購入を決定する際の重要な要素となっているのは確かだ。

Chromebookでは、製品の価格が200ドル(約2万2000円)を下回ることも珍しくないので、Pixelbook Goは、それでもハイエンドに近い領域のものとなる。そして、あれこれオプションを選択していくと、価格は、そこからどんどん跳ね上がる。実際、現在のGoogleのサイトでは、最高のオプションを指定すると、1399ドル(約15万2000円)にもなる。これは、ほとんどのユーザーにとって、高級ラップトップの領域に踏み込むものだろう。これは、正直なところ、Googleのスマホの戦略とは、まったく合致していない。スマホでは、Samsung(サムスン)やApple(アップル)のようなフラグシップ専門のメーカーに対して、相変わらず低い価格で差別化を図っている。

それはともかくとして、価格だけを比べても、Pixelbook Goは、オリジナルのPixelbookよりも訴求力のある製品だ。しかし、このカテゴリーで何をすべきか確信している会社に、何らかのメッセージを送るようなデバイスではない。Acer(エイサー)のような企業が、教室の外に活路を見出そうとしている中、せいぜいGoは、そうした中間クラスのデバイスにも未来があるという、Googleの自信を誇示するものに過ぎない。

Googleがどこで手を抜いたかは、一目瞭然だ。この製品には、オリジナルが醸し出していたようなプレミアム感が欠如している。オリジナルのPixelbookについても、言いたいことはいろいろある、という人がいるだろう。しかし、それは見栄えのするデバイスだった。しかしGoは、少なくともぱっと見には、他社のChromebookとそれほど違うようには感じられない。高級感のあるガラスとアルミニウムは姿を消し、代わりにつや消しのマグネシウム合金が使われている。仕上げは、かなりプラスチックっぽく見える。

本体の色としては、Googleが独自に名付けた2色が用意されている。「Just Black」と「Not Pink」だ。Googleはレビュー用に前者の色を送ってきた。言ってみれば、ただの黒だ。正直なところ、蓋の角の部分にある白い小さな「G」というロゴによって、多少は救われている感がある。サーモンのような「Not Pink」なら、もうちょっとポップな感じだろう。Googleも、昔のiBookを見習って、もっと多くの色を取り揃えるべきだったのではないかと思う。

このマシンは、たしかにポータブルだ。重量は、フルHDモデルで2.3ポンド(約1kg)、4KウルトラHDモデルで2.4ポンド(約1.1kg)となっていて、オリジナルより少し軽い。その反面、厚さは13.4mmで、オリジナルの10.3mmよりだいぶ厚くなった。数日間、バックパックに入れて持ち歩いてみたが、普段入れている15インチのMacBook Proよりは、背中もずっと楽だった。立体的なストライプのような底面の感触もいい。片手で楽に持ち運ぶことができる。

見た目の問題はさておき、低価格を実現するために、他にも削らなければならなかった部分がある。中でも、もっとも大きなものは、360度ヒンジがなくなったこと。これはかなりコストがかかるものであることが明らかになった。オリジナルのPixelbookの価格を押し上げていた、大きな要因の1つでもある。私自身の用途では、正直なところ、これは大きな損失ではない。オリジナルのPixelbookをテストした際にも、標準的なラップトップとしての使い方以外は、ほとんど出番はなかった。

ただし、クリエイティブなアプリのためにChromebookを購入しようと考えている人は、ペン入力機能の省略と合わせて、この360度ヒンジがなくなったことで不自由を感じるかもしれない。もう少し目立たない省略は、パームレストの前端から後端までカバーしていたトラックパッドが、ベゼルのある普通のトラックパッドになったこと。これにも、製造コストがかかっていたようだ。キーボードは、私から見れば改善されている。宣伝通り、確かに静かだ。キータッチは、かなり柔らかめ。特にMacBook Proなどと比べると、遥かにソフトに感じられる。ストロークも、ラップトップとしては深めで良好だ。

画面サイズは、オリジナルのPixelbookよりも大きくなり、ちょうど1インチ増えて13.3インチとなった。ただし、デフォルトの解像度は、1920×1080(166ppi)となっていて、オリジナルの2400×1600(235ppi)よりも荒くなっている。とはいえ、1399ドル(約15万2000円)出せば、3840×2160(331ppi)の4Kディスプレイのモデルが入手できる。繰り返しになるが、それだけの価格のマシンが、いったい誰を対象としたものなのかは謎だ。

Goも、相変わらず2つのUSB-Cポートを装備する。これは、オリジナルのPixelbookでも批判の的となった部分だったが、Googleはこれについては主張を改めていない。おそらく私は、このマシンの主なターゲット層からは外れるのだろうが、ポートは4つくらいあってもいいと思っている。特に、仕事用に外部モニターや、その他の周辺機器をつないで使いたいと考えているような人にとっては、そうだろう。

プロセッサは、第7世代から第8世代のIntel Coreにアップグレードされた。オリジナルから2年が経過しているのだから当然だろう。ただし、ベースレベルのシステムが採用するのは、i5ではなくm3だ。オプションで、i5、またはi7が選べる。他のすべてのものと同様、アップグレードが用意されている。RAMについても同様。8GBまたは16GBのどちらかを選ぶ。ストレージは、ベースレベルでは、オリジナルの128GBから64GBに縮小されている。最大は256GBだ。クラウドストレージを多用している人にとっては、ストレージ容量の数字はあまり意味がないかもしれない。

Chrome OSには、まだ制約が多い。レビューするたびに、それを前提としなくても済む日が来るのを楽しみにしているが、残念ながら、まだそうなってはいない。教育用としては困ることもないのだろうが、WindowsやmacOSから乗り換えるのは、多くの人にとって茨の道だ。Google Playが利用可能となったことで、使えるアプリはかなり増えた。しかし、スマホ用の画面サイズに限定されずに動くアプリは、まだわずかしかない。

しかも、Chromebook用が存在しないアプリもある。私は、今度の中国への旅に、これを持っていこうかと検討してきた。セキュリティ機能と、12時間持続するバッテリー寿命は、その旅に申し分ない。しかし、Audacityの代わりになるアプリが見つからない。私はいつも飛行機の中で、ポッドキャストを編集しているのだ。これについては、もしお勧めがあれば、読者に提案していただきたいと考えている。

オリジナルのPixelbookがそうだったように、このGoも、自らの存在意義を探求しているデバイスのように思われる。価格が300ドル下がったのは、正しい方向への第1歩だが、Googleははるかに安いサードパーティの製品と競合することになる。私自身、教室の外でChromebookを使うことを推奨する理由を思いつくのに苦労している。手頃な価格のWindowsマシンが、ごろごろしているからだ。おそらく、出張用のセカンドマシンには適しているかもしれない。ただ、そうだとしても、Chromebook特有のユースケースを必要とする人が、どれくらいいるのだろう。

明らかにGoは、教室の外にChromebookの活路を見つけようとしているメーカーを、Googleがリードしようという試みだ。ハードウェア的には魅力的な部分もあるが、Chrome OSが本当に必要としている革命や啓示をもたらすものではなさそうだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

グーグルの検索結果からFlashを使っているサイトが消える

Flash(フラッシュ)の死が言われるようになってから長い年月が経つ。今でもまだそれは生きている。もう存在しないという説もあるが、最近の1カ月で迷子のようなFlashビデオやウィジェットをまったく見なかった人はいないだろう。その終わりを早めたいGoogle(グーグル)はこのたび、当然のような手段に出た。それは「ないふりをする」ことだ。

Googleは年内に、Flashを使っているコンテンツを検索結果に出すのを止めることを明らかにした。まともなサイト管理者なら誰もがそれを使わなくなってから何年も経つのに、今さらなんでそんなことをするのだろうと思うかもしれない。その答えは「昔のコンテンツがまだたくさん健在だから」だ。おそらくGoogleはウェブのロングテールに、その長い尻尾を巻き上げる機会を与えたいのだ。

Flashが検索に表示されなくなると、Flashを使っているサイトは完全に無視される。Flashを使っている店舗やビデオ、ゲームなどはすべて、Googleのクローラーがスキップする。それでも頑張ってFlashを使ってるサイトは、検索結果で下位に表示されるだろう。

関連記事:Adobe、2020年末でFlashのサポートを終了と発表

とはいえ、Flashを使っているサイトは最近少ないから何も気づかない人が多いかもしれない。それにメジャーなブラウザーはすべてデフォルトでFlashをブロックする。Flash本家のAdobeでさえ、見限った。

本当に良質なゲームがFlashを使っていて、どうしてもそれをプレイしたければ、それらを直接検索すればいい。そんなゲームを集めているようなサイトは、Googleの検索でも目立つように努力しているからだ。例えば「cool old flash games」(クールな昔のFlashゲーム)などで検索すれば上位に出てくるだろう。

これでやっとFlashも終わりか?そんなことはないだろうけど、今や生きてるとは言えない。でもFlashの墓の画像は、まだあと何度か使われるかもしれない。

画像クレジット: Bryce Durbin

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleが新文書を作成する「new」ショートカットをマイクロソフトやSpotifyなどに公開

ちょうど1年前、文書、スライド、表計算など各種Googleドキュメントを簡単に作成できる新しいショートカットがリリースされた。このショートカットの実体はTLD(トップレベルドメイン)であり、検索窓にdoc.newと入力するだけで即座に新しいGoogleドキュメント文書が作れる。スプレッドシートが必要ならsheet.newでいい。

米国時間10月29日、 Googleはこのショートカットをサードパーティに公開したことを発表した。企業や組織は自社サービス用にnewドメインを登録すればアプリ内で「.new」ショートカットを利用できる。一部の企業はすでに登録を完了しており、Microsoftはアプリ内でword.newと入力すると新しいWord文書、Spotifyはplaylist.newで新しいプレイリストを作成できるようになる。

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通常あるサービスで新しい文書を作るにはまずサービスを訪問し、ログインし、メニューを開き、「作成」などのオプションを選択する必要がある。「.new」はこの一連の動作を一挙に実行する。

Google自身の「.new」は極めてスムーズに作動するが、一部のサードパーティのドメンの場合、まだ多少ぎくしゃくする。Googleドキュメントの場合、ユーザーはGoogleにログインしているのが普通なのでショートカットは期待どおりに作動する。

しかしサービスにログインしていない場合はひと手間増えることになる。 Mediumの場合、story.newと入力しても即座に新しいストーリー(ブログ記事)が作成されない。まずMediumにログインする必要がある。 もしメンバーでない場合は「Join Medium」という登録ページが表示されるだろう。この場合、新しいショートカットは新記事作成の手間を大きく省くことにならない。

こうした場合、専用の臨時アカウントを用意してすぐに新しい記事を書き始められるようにしたほうがいい。記事を公開する際にMediumに登録あるいはログインするよう求めたほうがユースケースの体験は向上するはずだ。

一方、Microsoft(マイクロソフト)のword.newはGoogleドキュメントの直接のライバルになるはずだが実はまだ機能していない。Googleでは「一部のショートカットはまだ稼働していない。近々運用が開始される」としている。

現在判明しているショートカットには、eBayのsell.new、Canvaのcanva.newとdesign.new、OpenTableのreservation.new、Cisco WebExのcreationwebex.newと letsmeet.new、Bit.lyのlink.new、 Stripeのinvoice.new、RunKitのNode.js APIでのapi.newとlaunch new、CodaのCoda.new、OVO Soundのmusic.new、GitHubのrepo.newなどがある。

Spotifyにはプレイリストを作るplaylist.newの他にAnchorを開始するpodcast.newを用意している。

こうしたサービスのラインアップをみると、「new」ドメインの登録はほかのトップレベルドメインの登録時ほどのゴールドラッシュ的騒動を起こしてはいないようだ。Spotifyのプレイリストを作る機能やマイクロソフトの(今後作動するようになる)のword.newなどは実用的価値が大いにありそうだが、ユーザーが常時ログインしているのでないサービスの場合はユーザー体験の改善にそれほど寄与しないかもしれない。

一部のnewは単に「取れるものは取っておいた」という程度だ。Drakeの運営するレコードレーベル、Ovo Soundのmusic.newなどがそうだ。面白いことにGoogle自身の音楽ストリーミングサービス、YouTube Musicはまだnewショートカットを取っていない。

Screen Shot 2019 10 29 at 10.31.11 AM

GoogleではHTTPSで安全にアクセス可能なドメインであれば登録の申し込みができるとしている。手続きは .app、.page、.devなどのTLD取得の場合に準じる。来月12月2日からLimited Registration Periodが開始されので2020年1月14日まで登録商標の所有者はその商標によってnewドメインを登録できる。

【Japan編集部追記】作動中のGoogleドキュメント向けnewショートカットは、doc.new、 sheet.new、slide.new、site.new、form.new。複数形などのバリエーションも有効。newドメイン登録規約はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

GoogleがヘルスウェアラブルFitbitの買収を交渉中か?

Googleの親会社であるAlphabetは、ウェアラブルデバイス大手の上場企業のFitbitと買収交渉を進めているとReuters(ロイター)が報じた。

報道によれば、交渉は現在も進行中でありすべて白紙に戻る可能性もあるという。しかしFitbit買収が実現すればウェアラブル市場におけるGoogleの立場が大きく強化されるのは間違いない。スマートウォッチ向けWear OSなどをリリースしてきたものの、Googleはこの分野で苦戦している。

GoogleのWear OSはあくまでスマートウォッチ市場向けであり、サードパーティやGoogle自身のGoogle Fitアプリによるヘルスモニター機能を内蔵しているものの、スマートウォッチはかなり高価なデバイスとなる。フィットネストラッキングに特化した専用の(かつ安い)デバイスには大きな市場がある。一方、Fitbitは非Wear OSのVersaシリーズでスマートウォッチ市場にも参入している。

Googleは今やPixelシリーズのスマートフォン、Google Hubなどのスマートホームデバイスをプロダクトに加えており、FitbitをGoogleグループ化できればこうしたハードウェア戦略が強化されるのはもちろんだ。2018年にGoogleはHTCのデザイン部門のかなりの部分の買収を完了させている。Googleは今のところ独自のスマートウォッチをリリースしていないが、Pixelシリーズのスマートウォッチを開発中だという噂をこのところよく聞く。

買収交渉の情報が流れるととFitbitの株価は一瞬で30%近くアップした。 2015年に上場した直後に48ドルの高値をつけたものの続落、2017年以降は6ドル前後となり、今年8月には3ドルの安値をつけていた。買収の報道を受けて現在は5.20ドルとなっている(日本時間10月29日朝時点では5.64ドル)。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

GoogleのPixel 4は進化したカメラで勝負する

Google(グーグル)の純正スマホのシェアは、世界規模で見れば、これまでずっと取るに足らないものに過ぎなかった。Pixelシリーズは、米国および西ヨーロッパではトップ5に割り込んだものの、市場全体で見れば、シェアは1%に満たない。もちろんGoogleは、スマホのハードウェアメーカーとしては後発だ。だいぶ長いこと、Samsung(サムスン)やHuawei(ファーウェイ)といった企業が、何百万台ものAndroidデバイスを出荷するのを、横目で眺めていただけだった。

今年の初めにGoogleは、減速しつつあるスマホ市場のさらなる縮小を認識していることを認めた。もちろん、それは業界全体の問題だ。Alphabet(アルファベット)の第1四半期の決算報告で、CEOのサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏は、ハードウェアの売上が落ち込んでいるのは「高級スマホ業界の苦悩」を反映したものだと説明していた。

Google I/Oで発表されたPixel 3aは、比較的低価格帯のデバイスを導入することで、期待はずれが続いていた販売台数を増大させる試みだった。販売価格は399ドル(日本では4万8600円)からに設定され、狙い通りの売れ行きを示した。より多くのキャリアパートナーも獲得でき、Pixelシリーズの前年比の売上を実質的に2倍にすることに成功した。これらを考え合わせると、新しいPixelと、その数字に「a」を付けたモデルを、半年ごとに出していくという戦略が、今後も継続するのはほぼ確実と見ていいだろう。

もちろん、ミッドレンジのモデルを追加したことで、フラグシップのモデルを差別化するためのメーカーとしての負担は増えた。Pixel 4の799ドル(日本では8万9980円)から、という価格は、現在のフラグシップとしては、けっして高い方ではない。しかしGoogleとしては、両者の間の400ドル(日本では4万1380円)という価格差を正当化するのに十分な機能の違いを明示する必要があった。特に同社は、フラグシップモデルに導入したソフトウェアのアップグレードを、安価なモデルにも順次適用するという方針を明らかにしているのだから、なおさらだ。

事前の噂も多く、頻繁に情報がリークされてきたPixel 4には、当然ながらこれまでとは一線を画する特徴が盛り込まれている。Googleは、Pixel 4にも同XLにも、ついにデュアルカメラ構成を採用してきた。またディスプレイのリフレッシュレートは、最大90Hzとなり、顔認識によるロック解除、レーダーチップを利用したジェスチャー認識、その他ソフトウェアによって実現可能なさまざまな機能を実現している。

実のところ、これまでのPixelは、スマホ業界では常にちょっと特殊な位置を占めてきた。Googleが色々なハードウェアメーカーと提携した作っていたNexusの後継シリーズとして、Pixelは、Androidデバイスの最も魅力的な機能のショーケースと見なすことができる。ただし、OSの最新バージョンを優先的に搭載して、他をリードするという役割は過去のものとなった。すでに、OnePlusのデバイスにAndroid 10が搭載されているという事実は、手頃な価格で高品質なデバイスを実現している他のメーカーとGoogleが、正面からやり合う状況となっていることを意味する。

Pixelシリーズは、「a」の付くモデルと付かないモデルを区別するために、デザインでも差別化を図っている。これまでのGoogleのスマホは、SamsungやApple(アップル)の製品とは異なり、それほどデザインに凝ったものではなかった。それは今回のモデルでもそうなのだが、新たに採用した両面がガラス(両面ともGorilla Glass 5)で金属製のバンドを挟むような構成は、じゃっかんのプレミアム感を醸し出している。また4は、3よりも実際にやや重く、厚みもあるため、デバイスにある種の貫禄も感じられるようになった。

現状では3色が用意されている。黒、白、そして「Oh So Orange」と呼ばれるポップなオレンジだ。オレンジは「限定エディション」となっていて、数量が限られている。色の付いた電源ボタンは、相変わらず優れた操作感で、そのままでは地味な黒や白のモデルにもアクセントを与えている。ディスプレイは、素晴らしい90HzのOLEDにアップグレードされた。Googleは、相変わらずノッチやパンチホールは取り入れていない。そのため、それなりの幅のベゼルが上端と下端にある。

Pixel 4では、画面サイズも同3の5.5インチから5.7インチに増加している。解像度は443ppiから444ppiへと、わずか1ppiだけ増加した。一方、Pixel 4 XLの画面サイズは6.3インチで、同3 XLと変わっていない。ただし、解像度は523ppiから537ppiに増加し、より繊細な表示が可能となっている。Pixel 3に特徴的だったデュアルフロントカメラは、Pixel 4では廃止された。代わりに同3aのものと同様の、シングルの8メガピクセルカメラを装備する。

ストレージについては変更されておらず、Pixel 4および同XLの両方とも、64GBまたはと128GBが選択できる。RAMは、同3の4GBから6GBに増強された。プロセッサもアップグレードされ、Qualcomm製のSnapdragon 845から、最新かつ最高のバージョン、同855になった。面白いことに、バッテリー容量はPixel 4ではダウングレードしているのに対し、同XLでは増加している。

Pixel 3および同XLでは、それぞれ2915、3430mAhだったものが、同4および同4 XLでは、それぞれ2800、3700mAhとなっているのだ。バッテリーの持続時間は、Android 10から導入された新しいバッテリー節約機能によって、多少は延長されるはずだが、それでもPixel 4のバッテリー容量が減っているのには納得できないという人もいるだろう。

カメラは、素晴らしいの一言に尽きる。実を言えば、先週このスマホを手に入れてから、私はそれを使って、TechCrunchの記事のための写真を撮影してきた。Google Nest MiniのレビューAmazon Echoのレビュー、それにVirgin Galacticの宇宙服のニュースの写真は、すべてPixel 4で撮影したもの。もちろん、このスマホのカメラは、まだ「デジイチを家に置いて行こう」と提案できるレベルのものではないが、必ずしも理想的ではない状況で、専用の照明を用意したりせず、設定をあれこれいじったりすることもなく、間違いなく素晴らしい写真を撮ることができる。

これが、Googleの哲学において、小さいながら重要な変化を反映したものであるのは間違いない。画像処理に関して、もっとも重要なのは、ソフトウェアによるソリューションだということを、Googleは何世代ものモデルを通して主張してきた。しかし結局は、苦渋の決断によって2つめのカメラを採用するに至った。前に進むために、過去の姿勢を破棄しなければならないことは、珍しいことではない。以前にもGoogleは、ヘッドフォンジャックを装備することに固執しているように見えながら、その翌年にはあっさりと廃止したのを憶えているだろう。

セカンドカメラを追加するのも、小さな変化ではなかった。当然、それに気付かない人はいないだろう。Googleは、デバイスの背面に、見慣れた正方形の枠を配置する方法を採用した。これは、現在のスマホのトレンドの1つのようだ。正方形の中には、2つのレンズが水平に並び、上にセンサー、下にフラッシュが配置されている。真面目な話、集合体恐怖症の人でも、これならすぐに慣れるので大丈夫だろう。製品の発表会では、説明者が半分冗談で、「フラッシュは懐中電灯として使っていただきたいと考えています」と言っていた。

もちろん、それはPixelの低照度での定評ある撮影能力を踏まえた上での発言だ。ほとんどのスマホユーザーが、むやみにフラッシュを使うことで、写真をダメなものにしてしまう状況を考えると、これは歓迎すべき機能だ。低照度の撮影能力がさらに向上すれば、フラッシュを使いたい衝動に駆られる人も、やがてはいなくなるかもしれないが、そこまで行くのはなかなか難しいような気もする。身についた習慣は断ち切り難いのだ。

Pixel 4と同4 XLのカメラ構成は同じ。前任機から引き継いだ12.2Mピクセルの広角レンズ(ただしF値は異なる)カメラに加えて、16Mピクセルの望遠カメラを装備した。こうした構成について、私はすでにこれまでに、ある種の感慨を表現してきた。もちろん、2台のカメラという構成自体が、特筆に値するからではない。なにしろ、周囲を見渡せば、すでに、3台、4台、さらには5台のカメラを備えたフラッグシップモデルがごろごろしている世界なのだ。その感慨とは、これらの新モデルに至るまで、数世代に渡ってGoogleが築き上げてきた基盤についてのものだ。

つまり、こういうことだ。まず、Googleがソフトウェアと機械学習によって、シングルカメラという構成で成し遂げたことに注目しよう。そこに、2つ目のカメラとして、望遠を追加した。これまでも言われてきたとおり、「超解像ズーム」機能は非常に印象的なものだ。とはいえ、その処理によって画像を劣化させることなく、さらにシャープなピントの写真が撮れるようにしたいのなら、光学ズームを採用するしかないだろう。

Pixel 4のカメラは、このクラスで最高のもの、という強い意見があるのもうなずける。写真の品質は、それ自体が物語る。すでに述べたTechCrunchの記事のショットは、手動の調整や後処理を、ほぼまったく加えていないもの。Googleは、デュアル露出コントロールのような、画面上での調整機能を新たに実現している。これにより、全体の明るさと、シャドウ部の明るさを、それぞれその場で手動で調整できる。しかし、正直に言って、スマホのカメラをテストする最良の方法は、ほとんどのユーザーがそうしているように、ただ被写体に向けてシャッターを押すだけだと、私も信じている。

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実際問題として、このようなスマホを購入した人の大部分は、あまり設定をいじったりはしないものだ。そこでメーカーとしては、たとえどんな条件でも、デフォルトの設定で最高の写真を確実に撮影できるようにしなければならない。そのため、やはりソフトウェアの働きが重要になってくる。超解像ズームは、新しいレンズとの組み合わせでうまく動作する。また「ライブHDR+」は、画像が最終的に完全に処理されたらどう見えるかを、その場で近似的に見せてくれる。ポートレートモードの撮影では、素晴らしい結果が得られる。しかも、深度はあまり気にする必要がない。つまり、被写体からの距離には関係なく、素晴らしい人工的なボケ味が得られるのだ。

編集部のビデオプロデューサー、Veanne(ビアン)は、私などとてもかなわない優れた写真家だ。週末にカメラをテストしてもらった。

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Veanneは、Pixel 4のカメラと写真編集機能には、大いに感心したというが、以下のような大きな不満も3つほど指摘した。

「デジタルズームはゴミだ」。

「暗い環境では、雰囲気が失われる。土曜の夜の、くつろいだ、温かみのある明かりで照らされた夕食が、カフェテリアの食事のように見えてしまう」。

「暗い環境でも明るく写るので、動いている物体にも焦点が合っているという印象を受けるが、本当はそうではない」。

その他の機能としては、頻繁に撮影する被写体の顔を学習する「よく撮影する人」といった機能もある。これについてもGoogleがはっきりと示しているのは、この機能はデフォルトではオフになっていて、オンにした場合も、すべての処理がデバイス内で実行されるということ。この機能をオフにすると、それまでに保存した学習情報も、すべて削除される。その一方で、SNS関連の機能は強化され、SnapchatやInstagramといったサードパーティのプラットフォームにも、簡単にアクセスできるようになった。

Googleは「レンズ」も進化させ続けている。最近では、言語の翻訳、ドキュメントのスキャン、テキストのコピー&ペーストといった処理が、簡単なタップで操作できるようになった。現状では、言語の翻訳にはまだ少し制約があり、英語、スペイン語、ドイツ語、ヒンディ語、日本語のみをサポートしている。同社によれば、他の言語についても「近いうちに実現します」という。

ジェスチャーは、ちょっと異色な機能だ。私も、このような機能をGoogleが早い段階で試してくると、まったく考えていなかったわけではない。最近では、LGのG8 ThinQが、ジェスチャーを実現して差別化しようとしている目立った例となっている。これまで、私はこの技術がうまく実装された例を見たことがない。私自身が、日常的に使えるような実装に出会ったことがないのだ。

実際、どんなに興味深く、革新的な機能でも、それが能書き通りに動作しなければ、使う人はいない。LGの実装は、かなり大きな失望だった。

ひとことで言えば、Pixelのジェスチャーは、それとは違う。とにかく、ほぼ能書き通りに動くのだ。その点では優れている。採用している技術が異なるからだ。他のシステムのようにカメラを利用するではなく、PixelではProject Soliを採用した。だいぶ以前から定評のあるシステムで、小型のレーダーチップを利用して、動きをかなり正確に検出できるもの。

Soliは実用になるが、ユーザーごとに検出精度がかなり異なる可能性がある。それに、単に動きを検出するだけでは不十分なのだ。Soliによって、ユーザーの意図を理解する必要がある。このシステムは、ユーザーがスマホの周りで絶えず動いていることによる偶発的なジェスチャーを排除するように設計しなければならない。そのため、よりはっきりした、意図的な動きを念頭に調整されることになる。

たとえば、再生トラックを進めるような動作を検出するのは、ちょっとやっかいだろう。実際、オビワン・ケノービのようにデバイスの周りで手を動かす方が、画面に触れて操作するよりも大幅に時間と労力を節約できるような例が、それほど多くあるとは考えにくい。ただしGoogleが、やがて機械学習を利用して、個人ごとに検出動作をカスタマイズできるようになれば、ジェスチャーも本当に便利な機能になるはずだ。

その上で、ようやく次の重要なポイント、機能性について議論できる段階となる。とりあえず、スマホの中に貼り付けられた、小さくて巧妙な新しい小型レーダーが手に入った。それが低消費電力で、プライバシーの点でもカメラより優れている。素晴らしい! さて、これを使って何ができるのだろうか?

現状では、主な用途として、次の3つが考えられる。

  • 音楽再生
  • アラームの停止
  • ポケモンに手を振る

最初の2つが便利なのは分かるだろう。私が思いつく主なユースケースは、たとえば、ユーザーが机の前に座っていて、その机の上にスマホが乗っているような場合に有効だ。実際に今、私はそういう状況にある。ここで、デバイスの10センチほど上を、左から右にスワイプすれば、再生トラックが次に進む。逆に右から左にスワイプすれば、前のトラックに戻る。手の移動は、デバイスの端から端まで、確実に動かす必要がある。

そしてもう1つは、「Pokémon Wave Hello」の登場だ。Google Playからダウンロードできるアプリだが、ゲームではない。これは、Pixel 4のモーションセンス機能を試用するようなものに過ぎないが、それにしては非常に楽しいアプリだ。

先日の基調講演で、見た人もいるかもしれない。ほんのわずかな時間だけ登場していた。突然、まるで野生のカビゴンのように、ピカチュウがどこからともなく登場して、聴衆に手を振る。そして、あっという間にいなくなってしまう。

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このアプリは、ジェスチャー機能を見せびらかすため以外の何ものでもない。ピカチュウから始まって、順に登場する5種類のポケモンは、ユーザーが手を動かしてコミュニケーションできるようになっている。シンプルでくだらないものだし、3分もあればすべて終わってしまう。しかし、そんなことは問題ではない。Pokémon Wave Helloの存在意義は、以下のようなところにある。

  1. ユーザーをジェスチャーに慣れさせる
  2. 標準的なもの以外の機能をデモする。ゲームやARといったものは、最終的にSoliを活用する楽しく革新的な方法を開拓することになる

今のところ、残念ながら用途はかなり限られている。手の動きに反応する動的な壁紙など、ちょっとした楽しい機能は考えられる。ジェスチャーを検出すると、画面は微妙に光る。アシスタントの反応にも見られるような、気の利いた工夫だ。

最も実用的なのは、たぶんユーザーがスマホに近づいたときに、それを検出しアンロックのプロセスを開始するというものだろう。それにより、すでに高速な新しい「フェイスアンロック」を、さらに高速にできるはずだ。今回Googleは、指紋センサーを廃止し、身体センサーも画面内指紋リーダーも採用しなかった。特に画面内指紋リーダーについては、先週英国の女性が、たまたま数百円の画面保護フィルムをデバイスに貼ったところ、他人の指紋でもアンロックできてしまったという、目立つセキュリティ上の災難がSamsungを襲ったばかりだ。それを考えると採用しなくて正解だった。

Pixel 4のロック機能には、いくつか優れたセキュリティ上の配慮が盛り込まれている。中でももっとも重要なのは、アンロックが、完全にデバイス上で実行されること。アンロックに必要な情報は、すべて内蔵のTitan Mチップに保存され、処理される。つまり、クラウドに送信されることはない。それにより、高速な処理が可能になるのはもちろん、Googleがユーザーの顔のデータを、他のサービスと共有したりしない、というメリットも生まれる。この事実は、Googleが声高に主張したいと考えるのも当然だ。

少なくとも私たちの中には、Recorderアプリが正真正銘のゲームチェンジャーだと感じている人もいる。その使いやすさと実用性を見れば、Otter.aiのようなスタートアップを震え上がらせるのに十分なポテンシャルを備えていることがわかる。もしGoogleが、この機能を一般のAndroidやiOSデバイスにも提供するようなことになれば、なおさらだ。

最初に先週の発表会で試してみたときは、それほど大したものだとは感じなかった。ノイズの多い環境では、音声を抽出するのがうまくいかないことがある。ソフトウェアだけでなく、ハードウェアによる制約もあるのだろう。自分一人で直接話しかけるようにすれば、はるかにうまく動く。また、コンピュータからオーディオを入力するような場合には、もう少し改善の余地があるようだ。

アプリを開いて録音ボタンを押すと、波形がポップアップ表示される。人の声を検出すると波形の線は青になり、その他の音の場合は灰色になる。Transcript(文字起こし)ボタンをタップすると、聞き取ったテキストがリアルタイムでページに表示される。それにタイトルを付けて保存する際には、位置情報も付加される。

このアプリでは、自動的にキーワードを抽出してタグを付け、簡単に検索できるようにしてくれる。すでに最初のバージョンで、完全にAppleのボイスメモなどのはるか上を行っている。実際、比べるべくもない。まったくジャンルの異なるアプリだ。私が長年愛用してきた「Voice Record」などのアプリも、もはや蚊帳の外だ。

製品として評価すれば、まだ認識は運任せといった部分もある。まだ完璧ではないが、現状のAIはそんなものだ。とはいえ、かなり使える。もちろん、生成されたテキストを何かに利用する前には、もう一度確認した方がいいだろう。Otterや、その他の音声入力アプリと同様に、音声の再生中には単語がハイライトされる。カラオケスのタイルだ。

テキストはGoogleドライブに保存できるものの、まだこのアプリ自体では編集できない。オーディオだけをエクスポートすることは可能だが、テキストと結合したファイルとしてはできない。句読点の付加についても、課題として残っている。またRecorderは、まだ個人の声を区別してくれない。こうした機能は、すでにウェブベースのサービスでも、スタンドアロンのアプリでも実現されている。というわけで、そうした企業が、今すぐに廃業を余儀なくされるわけではない。しかし、もし私がそうした会社の経営者なら、もはや危機感を抱かざるを得ないだろう。

インタビューを1つの仕事にしている人間として、このアプリの持つ潜在能力には大きな期待を持っている。Recorderが、私が仕事で最もよく使うアプリの1つになることは間違いない。上で述べたような、いくつかの不備が、次のバージョンで解消されれば、もう文句はない。仕事でインタビューをすることのない人の場合、このアプリが便利だと感じられる場面は限られているかもしれない。しかし、たとえば学校の授業の記録など、インタビュー以外の用途も、いろいろ考えられるだろう。

Pixelシリーズは、ソフトウェアの進化とカメラ機能の向上によって、差別化を実現し続けてきた。6か月前の3aと比べても、より洗練されたデザインや、90Hzのディスプレイなど、全体的に大きく進化した部分がある。フラグシップとしてのスペックを実現しながら799ドル(日本では8万9980円)という価格は、SamsungやAppleのような競合に比べて、大きなメリットと言える。

Pixel 4は、Googleが将来的にPixelをこうしたい、という方向に必ずしも沿ったものではない。Pixel 3aは、ユーザーがもっとずっと安価な製品を欲しているということを確認するためのものだった。それに対してPixel 4は、OnePlusなどの素晴らしいデバイスを上回る価格に設定された。それでも、この製品は、デザイン的に見ても、本当にプレミアムなものとは言えない。

Googleは変化し続けるスマホ環境に対応するよう取り組んでいるため、将来がどのようになるのかは不透明だ。ただ当面の間は、カメラのイメージング技術についての未来は明るいと思われる。Googleは、その分野の推進力であり続けている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Googleがここ数年で最大の検索アルゴリズム更新、ニューラルネットのBERTテクノロジー投入

米国時間10月25日、Google(グーグル)は検索エンジンのアルゴリズムをアップデートしたことを発表した。ここ数年で最大で、検索者の意図の推測精度を改善するためにニューラルネットワークを利用する。

Googleでは「検索10回のうち1回の精度をアップさせた」としている。このアップデートは当面米国における英語の検索が対象だが、ほかの地域、他の言語も近くサポートされる。検索時に表示されるスニペットについてはすでに世界でアップデート済みだ。

検索エンジンの世界では、アルゴリズムの改善というのは地味で目立たないものが多いが、検索の10%にも影響するというのは驚くべき数字だ。世界中のSEO専門家はここしばらく徹夜が続くだろう。

Googleではこのアップデートは長く会話的な検索の場合に特に威力を発揮すると考えている。実はGoogleはユーザーがなるべく会話的、説明的に検索テキストを入力することを望んでいる。そのほうが単なるキーワードの羅列より検索意図を理解しやすいからだ。

2019 10 25 0945 1 ニューラルネットを利用した新しいアルゴリズムは双方向エンコーダーによる変形生成、「Bidirectional Encoder Representations from Transformers」あるいは、セサミストリートの有名なキャラにかけて頭文字でBERT(バート)と呼ばれる。同社は昨年BERTによるモデル化の実装をオープンソース化して公開している。 変形生成(Transformers)というはもっと最近開発された機械学習テクノロジーで、データ要素間にシーケンシャルな関連がある場合に特に有効だという。自然言語による質問を解析する場合に効果があることは当然だ。

また今回のBERTアップデートはGoogleが最新のTPUチップを検索に活用した最初の例だ。

このアップデートにより、Google検索はユーザーが何を探しているかを理解し、もっともふさわしい結果をページないしスニペットとして表示してくれるようになるはずだ。アップデートはすでに公開が始まっている。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アドウェア感染した多数のAndroidアプリが数百万回ダウンロードされる

セキュリティ研究者らは、Google Playにて被害者に金銭目的で広告を配信するAndroidアプリを多数発見した。ESETの研究者らは、アドウェアを含む42のアプリを発見し、それらが2018年7月に最初に登録されてから800万回以上ダウンロードされたと述べている。

これらのアプリは見た目は普通だが巧妙に動作する。ユーザーがアドウェアに感染したアプリをインストールすると、アプリはデバイスのディスプレイに半ランダムに全画面広告を表示する。アプリはショートカットアイコンを削除してしまうこともあり、削除しにくい。アドウェアに感染したアプリは、Facebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)のアプリに擬態して広告配信アプリだという疑惑を回避し、可能な限り長くデバイスにとどまるように設計されている。

そしてバックグラウンドでは、特定のアプリがインストールされているかどうか、あるいはさらなるマルウェア感染したアプリをデバイスに導入可能な非公式ストアからのアプリがインストールできるかどうかなど、ユーザーのデバイスに関するデータも送信されていた。

「分析したすべてのアプリのアドウェアに関するの機能は同じだ」と、ESETのセキュリティ研究者の一人であるLukas Stefanko(ルーカス・ステファンコ)氏は述べた。

研究者らはまた、アプリが影響を受けたデバイスがGoogleのサーバに接続されているかどうかをチェックし、検出されるのを防いでいることも発見した。アプリがマルウェアを防ぐGoogle Playのセキュリティメカニズムによってテストされていることを検知した場合、アドウェアの機能はオンにならない。

報告されたアプリの中には、500万回ダウンロードされたVideo Downloader Masterも存在する。その他には、Ringtone Maker Pro、SaveInsta、Tank Classicがそれぞれ50万件ダウンロードされていた。

研究者らは、ベトナムの大学生がこのアドウェアの制作に関わっている可能性があると述べている。

Googleは問題のアプリをすべて削除したが、サードパーティーのアプリストアにはまだ多くが存在し入手できると、研究者らは警告した。同社のスポークスパーソンもこれらのアプリがすべて削除されていることを認めたが、通常アプリの削除に関する詳細については情報を明かさない。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

ビットコイン急落の原因はFacebookか?Googleか?

 画像クレジット:Blablo101/Shutterstock(画像の一部を改変)

Bitcoin(ビットコイン)と他の暗号通貨の価格は、米国時間10月23日に暴落した。ここ数カ月、Bitcoinの価値は徐々に下落しており、年初には1万ドルを超えていたものが、昨日までに2000ドル以上も下げていた。

投資家は今回の急落の原因について依然として推測を巡らせているが、昨日までは当面の底値は8000ドルくらいだろうと楽観的に考える強気の投資家もいた。

早くもその期待は覆された。今日になってBitcoinの価格は、早朝にほぼ8000ドルだったものが一気に7448.75ドルまで下落した。

今回の暴落の原因がどこにあるのか、投資家はいまだ確信が持てていない状態だ。しかしBitcoinに詳しい識者は、疑わしい2つの要因を指摘している。

1つは、Facebookの最高経営責任者であるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏の議会での証言がぱっとしなかったからというもの。これは、同社が推し進めようとしている暗号通貨Libra(リブラ)に関するものだった。

しかし、ザッカーバーグ氏の弱気な態度や、Libra自体の命運については、暗号通貨の純粋主義者はもとから冷笑していた。おそらく世界中のBitcoinに関わる人にとって、Google(グーグル)の量子コンピュータの研究室で起こったことに比べれば、大した問題ではなかったろう。

今朝Googleは、スーパーコンピュータで解くのに何年もかかる問題を量子コンピュータを使って解くことができたことを示し、量子コンピュータにおける優位を宣言した。これは理論物理学者や量子コンピュータの熱烈な支持者にとっては、確かに素晴らしいニュースだった。しかし、コンピュータの能力では解読できないのを前提として価値を保っている記録システムを信奉し、そこに何十億ドルもつぎ込んできた投資家にとってはいいニュースとは言えないものだった。

Googleの研究成果に関するニュースがFinancial Timesによるレポートなどによって、9月下旬から少しずつ漏れ伝わってきたとき、Bitcoinの専門家はそれが暗号通貨に対して問題を引き起こすという考えを否定していた。

「量子コンピュータを実用レベルにまで引き上げられるかどうか、まだわかっていません。量子ビットを追加していくには、天文学的なコストがかかるのは、まず間違いないでしょう」と、初期のBitcoinの開発者Peter Todd(ピーター・トッド)氏はTwitterに投稿した。

CoinTelegraphが取り上げたコメントによれば、Bitcoinの暗号を解読するための経済的なコストは、Alphabet(Googleの親会社アルファベット)の数十億ドルという潤沢な予算さえも、はるかに超えるものと思われる。

それはともかく、年初までは、ほぼ一年を通して着実に上昇し続けてきた暗号通貨にとって、この数カ月は暗い期間だった。もちろん、Bitcoinや近年IT業界に出回っているような暗号によって保護された他のトランザクション方式が、生き永らえられるかどうかは、そうしたオープンアーキテクチャを利用して誰もが実現可能な製品を作ることができるかどうかにかかっている。

線香花火的な流行を別とすれば、今後何が起こるのか、予断を許さない状況が続いている。

このような不確実性が影響を及ぼすのはBitcoinだけではない。実際、Coindeskの価格表が示すように、他の市場も同様に下落している。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Googleが通知スパムを受信箱に放り込むアプリなど複数の実験アプリを公開

Google(グーグル)は昨年のデベロッパーカンファレンスであるGoogle I/OでAndroid用のデジタルウェルビーイングツールを発表したが、その後さらに機能の拡張に努めて子供のいる家族のためのFocusモードやペアレンタルコントロールの改良などを導入した。そして、今回また新しいことをやろうとしている。今回のは「実験的な」アプリの集まりと呼ばれ、ユーザーが自分のデバイスの使われ方をよく知り、そのスクリーンタイムを減らすことが目的だ。

それらのアプリはDigital Wellbeing Experimentsと呼ばれる新たなプラットホームに属し、これまでの標準的なスクリーンタイムのコントロールとは大きく異なっている。「すべてオープンソースのプロジェクトで、型にはまらない考え方をユーザーに促す」となっているが必須のツールとはいえない。

それらの実験の1つであるUnlock Clockは、スマートフォンをアンロックする頻度を数える。

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そしてWe Flipは、友だちのグループや家族などの全員をテクノロジーから切り離し、しかし誰かが自分のスマートフォンをアンロックすると全員のその状態が終わる。スクリーンタイムが、家族の対戦スポーツになるみたいだ。

一方Desert IslandMorphは、アプリを軸にしてスクリーンタイムの減少を目指す。Desert Islandは本当に必要なアプリだけで1日を過ごすようにし、Morphは1日の各時間に合ったアプリだけを使えるようにする。

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そんなアイデアは何年も前からAndroid用のランチャーのCoverEverythingMeAviateなどにもあった。それらの場合は、どの時間にユーザーが何をしているかによって、ホーム画面の構成やウィジェットが変わった。しかしそれでもスマートフォンの状態をニーズに合わせて個人化するという考え方は、あまり普及しなかった。「同じことがiOSではできないから」だったかもしれない。Apple(アップル)は、ユーザーによるカスタマイズをかなり制限している。

Post Boxはかなり面白い。それは通知を特定の時間になるまで消さずに保持する。

通知スパムは、スマートフォンのユーザーになることがうっとおしい最大の理由のひとつだ。あまりにもひどいので、アップルもグーグルもOSのレベルでユーザーが再通知をコントロールできるようにした。

今年の早い時期にアップルのCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏は「自分のiPhoneの通知機能を無効にした」とさえ言った。iPhoneにはそんな奇跡のようなこともできるという自慢だったが、実際にはアップルの通知システムの設計に欠陥がある。デベロッパーは、しつこくて無意味な割り込みを繰り返し何度でもかけられるようなアプリを平気で作れてしまうのだ。

通知を唐突で無礼な割り込みからメールの受信箱(Post Box)のようなものに変えてしまうPost Boxアプリの実験はもっと前からあってもいいような機能だが、それがあるとスマホのアプリが今ほど増加しなかったかもしれない。そして今回の発表の中では最も奇抜な実験がPaper Phoneアプリだ。

このアプリは、その日の重要な情報や、必要なときすぐ見つけたいコンタクト、地図、会議のスケジュール、仕事の締め切り、天気予報などなどをプリンターでプリントして小冊子にしてくれる。

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つまりスマートフォンのスクリーンタイムがゼロ、スマホにまったく触らないで、重要な情報にアクセスできる。スマホ以前の世代にとっては過去へのタイムトラベルみたいだし、スマホ依存症の世代には、ちょっとした自由時間をプレゼントする。

このDigital Wellbeing Experimentsプラットホームは誰でも作品を提供できる。テクノロジーに過度に依存しない生活のための知恵や工夫をどんどん投稿しよう。

グーグルは「これらの実験がデベロッパーやデザイナーを啓発して、テクノロジーを構築するときにはデジタルのウェルビーイングが頭の中で常に最優先されるようにしたい。このプラットホームに参加する人が増えれば増えるほど、みんなにとってもっといいテクノロジーを誰もが作れるようになるだろう」とコメントしている。

その気になった人は、ガイドブック「Hack Pack」とオープンソースのコードをこの実験のウェブサイトからダウンロードできる。また、実験アプリはAndroidのみでGoogle Play Storeからダウンロードできる。

この実験はグーグルの既存のプロダクトの改良というより、お楽しみの要素が強いが、グーグルにはほかにも、スクリーンタイムとウェルビーイングの仕組みがある。それらは、Android本体のウェルビーイング機能や、YouTubeの「休憩」のおすすめ、そのほかのスクリーンタイムコントロール、Google アシスタントの息抜きルーチン、自動リプライや後で送るのGmail機能、Google Family Link(ファミリー リンク)などだ。

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

グーグルはG Suite責任者に元マイクロソフトのバイスプレジデントを指名

Google(グーグル)はGmailやHangouts、Google Drive、Docs、Sheetsといったビジネスツールを含む、プロダクティビティと共同作業のためのバンドルことG Suiteの責任者として、Microsoft(マイクロソフト)のCortana(コルタナ)部門とOutlook部門のバイスプレジデントを務めたJavier Soltero(ハビエル・ソルテロ)氏を迎えた。

ソルテロ氏は米国時間10月21日に、「チームと協力して、世界中の人々の生活に大きな影響を与える製品を開発することは、本当に光栄だ」とツイートした。

ソルテロ氏は、5年前にMicrosoftがモバイルメールアプリケーションのAcompliを2億ドル(約220億円)で買収した後に移籍し、昨年末まで同社に在籍していた。彼のLinkedInのプロフィールは現在、2019年10月からG Suiteのバイスプレジデントに就任していると記載されている。

CNBCがGoogleからのメールとして報じた内容によると、ソルテロ氏はGoogle CloudでCEOを務めるThomas Kurian(トーマス・キュリアン)氏(Dianne Green:ダイアン・グリーン氏が昨年辞任し後任となった人物)の直属となる。

現在は広告&コマース担当シニアバイスプレジデントを務めるPrabhakar Raghavan(プラバカール・ラガヴァン)氏が、以前はプロダクティビティのバンドルを担当し、Google AppsとGoogle Cloud担当バイスプレジデントを務めていた。しかし、Googleは今回G Suite専用のバイスプレジデントの地位を用意した。おそらくは、ソルテロ氏を次の大きな業界の動きに呼び込み、マイクロソフトと直接競合することになるだろう。

この動きは、マイクロソフトがユーザーを製品の単体購入からOffice 365のようなサブスクリプションベースのクラウド版に移行させようとしていることに呼応し、同社への対抗を意図しているようだ。

今年の夏、GoogleでCEOを務めるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏はクラウド事業部門の年間収益予想が80億ドル(約8700億円)で、2018年初めの40億ドル(約4300億円)から上昇したと発表した。しかし、マイクロソフトのAzureクラウドには遅れをとっている。

ピチャイ氏は、Googleが今後数年間でクラウド製品の販売規模を3倍にする計画だと付け加えた。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

AIスマートカメラ「Googleクリップ」が姿を消す

Google(グーグル)が以下のような声明で、スマートカメラ「Google Clips」(Googleクリップ)の廃止を認めた。

Pixel 3から、Photobooth機能にClipsを統合した。それによりユーザーは、自分たちの目がカメラを見ているとき、微笑んでいるとき、誰かが口をすぼめてキスしようとしているときなどを捉えることができた。Clipsの機能はそれだけだったが、その技術とユースケースの広がりは喜ばしいものだった。Clipsのユーザーは2021年の12月までサポートを受けられる。その後はデバイスのアップデートを一切リリースしない。今後は、Pixelデバイス上のPhotoboothが、GoogleのAIを使ったカメラ機能を試す最良の場所であり続ける。

多くのハードウェアがアップデートされていく中で、ClipsはGoogleのオンラインストアから消えていく。Clipsは、たぶん覚えていない人のほうが多いだろう。覚えていた人も、今回のことの成り行きは意外ではないだろう。

このすてきなデバイスが本当に終わりになるのか同社に問い合わせた。今言えるのは、評論家や、消費者や、Google自身の期待に反して、この製品には明るい未来がないことだ。それはもはや明確に、人生を記録するカメラではない。ではそれは何だったのか?その答えも難しい。

このデバイスは、同社のAI技術のデモでもあった。人びとがカメラをまったく意識していないとき、そしてユーザーがカメラを構えていないとき、決定的瞬間を自動的に撮る。レビューした私は、うちで飼っているうさぎのLucyの楽しいGIFを撮ることができた。

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確かに、得られたものもある。しかし249ドルは、高すぎたかもしれない。今週のPixelイベントの前に同僚の一人が「Clips 2の発表はあるかな」と冗談のように言った。その答がここにある。SensorTowerがTechCrunchに送ってくれたメールによると、Clipsアプリのインストール数は約1万5000件だそうだから、売り上げもわびしい。

これの前に同社は、VRヘッドセットであるDaydream Viewも廃版にした。いかにもGoogle的な処置だ。評判がぱっとしなかった初代のPixel Budsもストアから消えた。しかしPixel Budsの子孫は、まだ生きている

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleがマップアプリを強化、iOSからも事故や交通取締をレポート可能に

Googleマップの表示がさらにWazeに近づいた。 米国時間10月17日、GoogleはGoogleマップをアップデートし、新機能を追加すると発表した。ドライバーはiOS版でも、事故、交通取締、渋滞などの道路情報をマップにアップできるようになる。 この機能はAndroid版で人気があったが、今後はiOSでも同様の機能が利用できる。

またiOS、Androidともマップ・アプリのユーザーは道路工事、レーン閉鎖、故障車両、路上落下物など交通の障害となる可能性のある情報をアップして共有できる。こうした機能はすべて2013年にGoogleが買収したナビゲーション・アプリ、Wazeのセールスポイントだ。道路状況を共有できる機能が利用できることでマップよりWazeを好むドライバーも多かった。

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今回のアップデートはマップのWaze化が着々と進んでいることを裏付ける。

例えばこの5月に、Androidアプリのマップにはスピード制限区域を通報する機能が40カ国で追加された。 各種の道路上の障害を通報する機能も以前からテストされている。Googleマップはナビを利用中に案内を一時中断 したり、ルート付近のガソリン価格を調べるなどWazeの機能を移植してきた。

マップでナビモードを利用している場合、画面上の「+」アイコンをタップするとドロップダウンメニューが表示され、衝突事故、スピード違反取締、軽い渋滞、工事(以上の項目は日本のAndroidですでに利用可能)、レーン閉鎖、故障車、落下物をワンタッチで通報できる。

マップ本体のWaze化によって、Wazeを使わねばならない理由が次第に薄れている。

とはいえ、カレンダーと連動させて旅行の予定を立てたり、Facebookにイベントを投稿したりするにはWazeのソーシャル機能が便利だ。Wazeでは相乗り情報の設定も可能。これに対してGoogleマップはユーザーの通勤やショッピングなど日常の移動を助けることに重きを置いている。

マップを強化することによってWazeその他のアプリからユーザーを移動させることができればGoogleの他のプロダクトとの連携に有利だ。

Googleマップにおけるデータ収集はたとえばレストランなどの施設の待ち時間、混み具合、滞在時間などにおよんでいる。またマップはGoogleのマイビジネスへの参加を促す入り口としても役立っている。このプラットフォームはFacebookページのライバルに成長しており、マップのユーザーがひいきの店を登録して最新情報を受取ることを可能にしている。

Googleによれば新機能はAndroid版、iOS版とも今週中に世界に公開されるという。

【Japan編集部追記】道路情報のレポート追加のスクリーンショットは日本におけるAndroidアプリのもの。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Pixelbook Goは教育市場を狙わない、Google純正の低価格版Chromebook

Chromebookは、Googleにとってヒット商品となっている。少なくとも、Googleのハードウェアパートナーにとってはそうだ。低価格のデバイスが市場に溢れ、教育市場については、ほぼ完全に支配している。その一方で、Googleの純正マシンは、そうしたサードパーティの製品とは異なる、独自の路線を歩んできた。

これまでのPixelbookやPixel Slateといった製品には、1000ドルを超える価格が付けられていた。これはGoogleが、Chrome OSの高級路線での可能性を実証しようとしたものだった。それに対してPixelbook Goでは、クラウドベースのOSの長所を、これまでよりもずっと手軽な価格で引き出そうとしている。

関連記事:Googleから約7.5万円のChromebook最新版Pixelbook Goが登場

Goの価格は、649ドル(約7万500円)からで、Chrome OSの基本に立ち返ったような価格設定となっている。ただし、もっとも贅沢なオプションを選択すれば1400ドル(約15万2000円)にもなる。それはともかくGoは、Chromebookのユーザーが、もっと手軽な価格帯の製品を求めていることに目を向けた製品だ。ともあれ、Chromebookの存在意義は、最初からずっとそこにあったのではないだろうか。

もちろん、手頃な価格には妥協はつきものだ。デザインの観点からすれば、オリジナルのPixelbookを非常に興味深いものにしていた、いくつかの特徴を失うことを意味する。もっとも顕著なのは、ラップトップとしても、タブレットとしても使える、コンバーチブルなディスプレイ部分だ。もっと安価なシステムに採用された例もあるものの、なにしろ、360度開くヒンジは、かなりコストがかかる。そうしたヒンジを廃止したため、ペン入力機能は省略された。ただし、タッチ式のスクリーンは維持している。

オリジナルのPixelbookと同様、GoもUSB-Cポートは左右側面に1つずつ、2つしか装備しない。これによって、拡張性はかなり制限される。価格上の制約もあって、これ以上のポートは追加しないことを選択した。Googleから直接聞いたところによれば、Chromebookのコアユーザーのほとんどが、USB-Cポートは2つあれば十分だと言っているという。たぶん、大多数のユーザーにとっては、そうなのだろう。

それ以外の点では、デザインはなかなか凝っている。特に底面は、カラフルで、一面にリブが施されている。デバイスを片手で持ちやすいよう、考慮した設計だ。本体の軽量化もありがたい。気軽にバッグに入れて持ち運べるラップトップとなっている。

キーボードも改善されている。発表イベントの説明でも強調されていたように、音も静かだ。実際には、私はまだかなりうるさい環境でしか使っていないので、どれくらい静かなのかはよく分からない。キーのタッチは比較的ソフトだ。特に、タイルでも叩いているように硬いMacBookに比べれば、違いは大きく、なかなか良い感触を実現している。少なくともその点に関しては、これを自分のメインコンピューターにすることに、何の抵抗もない。

Chrome OS自体も、初期の頃から比べれば、大幅に進化している。特に、Androidアプリが使えるようになっているのが大きい。ただし、より専門的な作業には制限がある。低価格のGoは、その弱点を浮かび上がらせることになる。私の体験では、たとえばオーディオ編集をしようとした際に、問題に突き当たることがあった。

低価格帯を実現するために、エントリーモデルのスペックは低めに設定されている。プロセッサーはCore m3、RAMは8GBだ。CPUは、Core i5や同i7も選択でき、RAMも16GBまで実装できる。もちろん、その分価格は高くなる。そうこうしているうちに、オリジナルのPixelbookの価格帯に重なってしまうことになる。

ところで、オリジナルのモデルの販売も継続されている。2年も前の製品なのに、スペックは変更されていない。とはいえ、新製品も発表された今、いかにも賞味期限切れの感があるのは否めないだろう。

価格だけを考えても、Googleは、オリジナルのPixelbookより、かなり多くのGoを販売しようと考えているのは間違いないだろう。そこは、市場のおいしい部分であり、低価格帯の製品を求めている消費者を引き寄せる領域だ。Goは、すでにChromebookとして成功を収めている、教育市場に的を絞った製品というわけではないだろう。Googleによれば、この価格でも、K-8(幼稚園から中2)の生徒には高過ぎるという。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Googleのスマートスピーカー「Home Mini」は「Nest Mini」に改名

Google(グーグル)は、米国時間10月15日、待望のHome Miniの後継機を発表した。かなり広範囲の人気を誇るエントリーレベルのスマートスピーカーの最新バージョンの名前は、Nest Home Miniに変更された。これは、同社の他のスマートホーム製品のブランドのリフレッシュに合わせたもの。新しいバージョンは、外観こそ前モデルによく似ているものの、内部にはいくつかのアップグレードが施されている。

中でも重要なものとしては、音質の改善、機械学習機能の内蔵がある。これにより、デバイスは使用状況に応じて自動的に電力を調整する。また新バージョンは、インターホンや会議用スピーカーとしても利用できるようになった。Google Duoを使って、デバイスに直接電話をかけることも可能だ。

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さらに、壁掛け型として設置できるようになったのも便利だ。これまでは棚に置いていたデバイスを、壁に取り付けることができるので、家の中での配置の自由度も、かなり高くなるはずだ。Nest Miniも、これまでの製品同様、布地でカバーされている。これはリサイクルしたペットボトルから作られる。今回の発表イベントでも述べられたように、これはGoogleの持続可能性に対する関心の高まりを示すものだ。

新しいMiniは10月22日に発売される。価格は魅力的な49ドル(約5300円)で、好調な売上を記録した前任機と同じに据え置かれている。この価格であれば、まだまだ大量に販売できると、Googleは踏んでいるのだろう。新しいMiniに加えて、同社は新製品のNest Wifiにも、スマートスピーカー機能を搭載する。こちらは、来月初めに発売予定だ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)