AppleがiOSの招待制ベータをローンチ

9to5Macによると、AppleはiOSのベータテストを開始した。メッセージフィルタなども含む最新のビルド、iOS 8.3が最初のシードとなる。今回は拡張ベータとして、ノンデベロッパでも申しこめば自分のデバイスにそのリリース前のソフトウェアを受け取ることができる。Appleは彼らに、バグへの忍耐とその修正要望の報告を求めている。

OS Xの公開ベータは昨年7月にローンチし、OS X 10.10またの名Yosemiteの公式リリース前の初期バージョンが(Appleの発表によると)100万名のユーザに提供された。今回のベータではプレローンチビルド(複数)がApp Storeにおける一般リリースよりも前に提供されるが、デベロッパオンリーのシードに比べると間隔は長い。それは、最終安定バージョンにより近い、ということだろう。

OS Xのテストプログラムは、フィードバックを得ることと、平均的な消費者、すなわち最終的なエンドユーザに近い人びとのグループによる実用試験が目的だった。OS Xは、ベータテストへの一般参加の試験台としても、見なされていたと思われる。ユーザ数がグローバルに膨大なiOSでいきなりやる、という冒険をAppleは避けたのだ。

iOSのベータにノンデベロッパが参加することの意味は、ローンチ前にできるだけ多くのバグを見つけて雨漏りの穴をふさいでおきたい、ということだ。そしてもちろん、新しい機能も公式ローンチ前に完成度を高めておきたい。またこれまでは、デベロッパのアカウントでベータにサインアップした者が、そのプレビュー版のソフトウェアに有料でアクセスさせるという灰色商法があったが、Apple自身が一般アクセスを提供すれば、その商法は成り立たなくなる。そういうねらいも、あるものと思われる。

ただし今のところは、Appleが予め選んだメンバーだけが、ベータに参加できる。選ばれた人には、セットアップのやり方などに関するインストラクションがAppleから送られてくる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


AppleのiOS 9は安定性向上とバグ一掃が主眼―ユーザーには機能追加よりずっとありがたい

いつも信頼できる情報を流す9to5Macの最新の記事によれば、Appleの次世代OS、iOS 9は安定性の向上とバグの一掃が主たる開発目標となっているという。

2015年にはiPhone、iPad、iPod TouchのOSのメジャー・アップデートが予定されているが、これまでのような大量の新機能の追加から一歩退いて、既存の機能がさらに効率的かつ安定して作動する改良を加えるという方向になった。Appleはこれまでもこうした方針を採用したことがある。デスクトップのOS X Leopardの後継としてリリースされたSnow Leopardはまさに安定性の向上を主眼としていた。

Appleの全プラットフォームを通じて、iOS 8はもっとも大胆なアップデートだった。デベロッパー向けにまったく新しいツールが多数追加され、開発の自由度が大きく高まった。またクロスプラットフォームの基礎が提供された。Continuity機能によってMacとの連携が可能になり、Apple Pay、Apple Watchなどへの互換性が確保された。これまでのアップデートと異なり、こうした根本的に新しい機能の追加は、OSのもっとも基礎となる部分にまで改変を及ぼした。

iOS 7もビジュアルなルック&フィールを一新するという大きなアップデートだった。Appleのすべてのモバイルのほとんどのユーザー・インターフェイスが影響を受けるた。つまりこの2年間、Appleの全精力は新機能の開発に向けられていたわけで、こうした数々の新機能を最適化する時間がほとんどなかったことになる。

9to5Macによれば、iOS 9では全般的なパフォーマンスのチューニングに加えてバグの修整が大きな目的となっている。またOS自体のサイズのコンパクト化に加えて、16GBデバイスでもアップデートが可能となるよう、必要なストレージの空き容量の最小化にも取り組んでいるという。もちろん新機能も発表されるが、次回のアップデートの主眼は安定性の向上だというのが9to5Macの見方だ。

iOS 8のローンチ直後からApple専門家やメディアは一致して安定性の向上が必要だと強く主張してきた。画期的新機能を求めるプレッシャーがあれほど強くなければ、Appleはもっと安定した快適なユーザー体験を提供できただろう。またアプリのデベロッパーも安心して新機能を利用できただろうし、エンド・ユーザーもその恩恵にあずかったはずだ。

Appleは向こう1年程度、新機能提供レースに関してAndroidその他のライバルの動向を気にする必要はないはずだ。過去2回のメジャー・アップデートでiOSはライバルに対して十分なリードを得ることができた。さらにフラグメンテーションのためにAndroid陣営ではほとんどのユーザーがいまだに古いOSを使うことを余儀なくされている。Appleの成功の大きな要因を占めてきたユーザー満足度のさらなる向上のためにも、安定性向上に集中することは賢明な戦略とえるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、iOS 8.1.3をリリース―アップデート時の空きメモリ必要量が大幅減、検索のバグ修正

ApplegがiOS 8.1.3をリリースした。このアップデートでは、いくつかのバグ修正に加えてiOSのアップデート時にデバイスに必要とされる空き容量が軽減された(このアップデート自体はわずか247MB)。iOS 8のローンチ後、多くのユーザーがデバイスに空き容量が足りないためアップデートを見送っていた。

バグフィックスとしてはSpotlightの検索の不具合が修正された。

またメッセージとFacetimeを利用する際、一部のユーザーがApple IDのパスワードを入力できない問題とiPadでの3本指、4本指のジェスチャーの不具合が解決された。

われわれはiPhone 6 Plusにこのアップデートを適用してみたが、特に問題は発見されなかった。おそらく安全だろうと思われる。

〔日本版〕トップの画像中のテキストを翻訳しておく。

  • アップデートv時に必要とされる空き容量の減少
  • メッセージとFacetimeを利用する際、一部のユーザーがApple IDのパスワードを入力できない問題の修正
  • Spotlightでアプリの検索結果が正常に表示されない問題の修正
  • iPadでマルチタスク・ジェスチャーが正常に作動しない問題の修正
  • 〔アメリカの〕標準学力テストに対応するコンフィグレーション・オプションの新設

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Copyfeedはコピー&ペーストを時系列ですべて記録するiOS版便利アプリ

iOS 8でAppleは写真、テキストその他のデータをアプリ間でやりとりするのを簡単にする機能を付け加えた。

Copyfeedは、この機能を利用してユーザーがコピー&ペーストしたデータを記録するiOSアプリだ。ユーザーがコピーしたリンクやテキストの一部などを時系列で保存し、後で利用できるようにしてくれる。またオプションのウィジェットを使えば、iOSの通知センターに表示させることもできる。

多くの場合、コピー&ペーストというのは一回きりの作業だ。しかし、例えばアドレス帳からコピーした多数のアドレス宛に会議開催のメッセージを送った後で、同僚がそれらのメールアドレスを欲しがるなどという場合があり得る。メッセージ・アプリから送り先を調べていちいちコピーし直すというのは非常に苛立たしい作業だ。

Copyfeedを使っていれば即座にメールアドレスの一覧が手に入る。タップしてクリップボードにコピーするだけでよい。もし部外秘のデータをコピーした場合は、アプリを開いてそのデータを削除することができる。

このアプリは広告入りで無料だ。アプリ内購入で0.99ドルを支払うと広告が消え、画像が記録できるようになる。後で使う写真ならデバイス内に保存すればいいかもしれないが、広告が表示されなくなるなら1ドル払う価値はあるだろう。

コピー内容を記録するというニッチ・アプリは他にもいろいろ出ている。これまで私が愛用していたのはHeapoだ。このアプリ/ウィジェットも機能は似たようなものだが、エクステンションを通じてコピー内容をChromeに送信できる。私はあまり利用しない機能だが、モバイルとパソコンのデータをできるかぎり同期させておこうとするユーザーも多い。そういうユーザーにはHeapoは便利だろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple Watchはカスタマイズの宝庫。専用アプリの画像が大量リーク

来たるべきApple Watch専用アプリに関する新たなリーク情報によると、今年新ウェアラブルが発売される暁にはいくつか未発表の機能が期待できそうだ。9to5Macに掲載されたアプリ設定画面のスクリーンショットを見ると、ウォッチがアクティビティー、アクセサビリティー、メッセージ、モーション、フィットネスなどをどう扱うかをユーザーが微調整できるようになってる他、ウォッチにどんな情報が通知されるかを細かくカスタマイズできるオプションもある。

山ほどある画像を探ってみると、ユーザーは時計の文字盤に1~4文字のイニシャルを表示したり、ワールドクロックの「コンプリケーション」で使われる都市設定をカスタマイズしたりできることがわかる。コンプリケーションとは、様々な時計機能の説明全般に使われる言葉で、機械式腕時計の製造において、ゼンマイ駆動力メーター、ワールドタイム、クロノグラフ等の基本的な計時〈以外〉の機能を指す用語を借用したものだ。

コンプリケーションの一つには文字盤に追加できる株価モニターもあり、iPhoneで追跡している銘柄の現在価格、変化のパーセンテージ、時価総額などが常時ライブ更新される。

メッセージは、iPhoneの設定を引きつぐことも別途設定することも可能で、例えば相手に既読通知を送ることができる。返信は音声録音あるいは音声認識したテキストを選べる。


パスコードロックを有効にするとApple Payが使用できるようになるが、、ウォッチを腕に付けた上でパスコードを入力しなければならないので、iPhoneのTouch ID(指紋認証)を使う時と同じレベルのセキュリティーが確保できる。一旦Apple Watchを腕から外すと、再度装着してコードを入力するまでApple Payは無効になる。同様に、ユーザーがApple Watchをアンロックするには、接続されたiPhoneをアンロックするだけでよいが、それはウォッチが腕に着けられている時に限られるので、これも不正なアクセスを防ぐのに役立つ。

コンパニオンアプリには、活動リマインダー機能もあり、持ち主が50分間連続で立っていると通知が送られる(一日を通じて継続的に立っていると健康が促進されると、多くの医療専門家が言っている)。ユーザーが目標を設定して、4、6、8時間毎に活動状況の通知を受け取ることもできる。心拍数と歩数を組み合わせてカロリー消費をモニターする機能もある。

9to5Macの全スクリーンショットを見れば、Apple Watchのコンパニオンアプリの詳細がさらにわかるが、設定項目の多くは既にiPhoneやiPadで見たものとよく似ている。重要なのは、AppleはユーザーがApple Watchで見るものを、iPhoneとは独立に、フルコントロールできることを重要視する一方で、手間をかけたくないユーザーのために、設定をiPhoneから簡単にインポートする手段も用意していることだ。

Apple WatchにおけるAppleの戦略は、ハードウェアに関してユーザーによる大幅なカスタマイズを可能にすることに賭けているようなので、これは同じ戦略のソフトウェア版と考えられる。ただし、Apple Watchの情報はまだ確定にはほど遠いので、ソフトウェアに関する今後のAppleの正式発表を待たなくてはならない。3月と噂される発売時期に向けて本誌の追加情報に注目されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


昨年秋(9-11月)はiPhone 6/6 Plusの爆発的な売れ行きがAndroidのシェアを食った

【抄訳】

Appleのいちばん新しいiPhone、iPhone 6と6 Plusは、昨年秋のiOSスマートフォンの売上を押し上げ、ライバルのAndroidプラットホームのシェアにやや傷をつけた。市場調査企業Kantar Worldpanel ComTechの報告書が、そう述べている。

Kantarの最近12週間のスマートフォン売上データは、2014年の9、10、11の三か月が対象で、そこではAndroidが2013年9月以来初めて、合衆国におけるシェアを失っている。

Appleの初めての大型機iPhone 6と6 Plusが出たのは9月だから、その数字はそれほど意外でもない。Androidにはファブレットと呼ばれる大型機が前からあるが、この時期にはAndroidユーザの一部もiPhoneの初めての大型機に‘浮気’したのだろう。

Appleの新製品発表サイクルはかなり長いから、やっと新製品が出たときの消費者の欲求の爆発が大きい、とも言える。つまりAndroid機の売上が横ばいないし微増であっても、Apple製品のこの新製品爆発期にはiPhone新型機の売上台数が異常に大きくなり、したがってシェアの計算ではAndroidがやや落ち込む、という結果かもしれない。もちろん、新型iPhoneを待ち焦がれていた人たちが、この時期にAndroidに乗り換えることはありえないから、Androidのシェアを押し上げることはない。

Kantarによると、AndroidからiOSへの乗り換えは一貫してほぼ18%に安定している。だからこの時期、AndroidからiPhoneへの乗り換えが新製品ブームでとくに大きくスパイクしたわけではない。

Kantarの数字では、Androidは合衆国市場でも依然として支配的ではあるが、そのシェアは前年同期比で2%落ち込んでいる(50.4%→48.4%)。そして、iPhone 6/6 Plus新発売時期のこの時期においてiOSのシェアは4.3%伸びて47.4%に増えている。AndroidだけでなくWindows PhoneやBlackberryのシェアも同じ時期に微減しているので、新型iPhoneの新発売時期における爆発的売上の、インパクトの大きさがそこからもうかがわれる。

【後略】(ヨーロッパでも同傾向)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleがApple TVからiOSデバイスへの逆AirPlayストリーミングの特許を取得

今日(米国時間12/23)、Appleは米国特許商標局から新しい特許を承認された(AppleInsider)。これは一種の逆AirPlayで、コンテンツをApple TVから各種のiOSデバイスにストリーミングするものだ。

特許概要によれば、「コンテンツを固定デバイスとポータブル・デバイスの双方に同期してストリーミングするシステム」で、これにより、Apple TVが受け取ったインターネット上のコンテンツを、iOSデバイスで同時に表示することが可能となる。またApple TVのユーザー・インタフェースをiOSデバイスに表示することもできる。最近Apple TVのインタフェースが大幅にアップデートされたのはiPhoneなどのiOSデバイスで表示されることを考えた対策だったようだ。

Appleの特許は、パーティーなどでApple TVまたはそれに類する据置型のメイン・デバイスを中心にして多人数が同一のコンテンツを視聴する場合を例にこのシステムのユースケースを説明している。ここで一人のユーザーがその場を離れた場合、メインのストリーミングを停止してそのユーザーが帰ってくるのを待つのではなく、そのユーザーのモバイル・デバイスに同期ストリーミングして、他の場所で続きが見られるようにできるという。

Apple TVがストリーミングするコンテンツをiOSデバイスで表示する場合、パスワードの入力などは特に必要なく、ゲストとして参加できる。

この特許はApple TVに便利な機能を追加するものであることは間違いないが、実装に当たってはコンテンツ所有者から承認を得る必要があるだろう。単一のユーザーによる視聴を前提としているのに、限定的とはいえ、他のユーザーのデバイスでも視聴できるというのは著作権や広告の面で問題が生じる。

Appleはもちろん知財上の問題は認識しているだろう。Apple TVからiOSデバイスの逆ストリーミングはあるいはより広範囲に影響を及ぼす次世代ストリーミング・システムへの準備の一環なのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Android 5.0、現在の普及率は0.1%以下


Googleが最近リリースしたAndroid 5.0 モバイルOSは、現在全Android端末の0.1%以下でしか動いていない。同社が公表したデータによる。この新OSはコードネームを ‘Lollipop’ といい、11月12日に一般公開された。現在キャリア各社はそれぞれのスケジュールに合わせて、Lollipopを展開している。

Android第5版の浸透の遅れは、モバイル世界に広がる問題を浮き彫りにしている。例えば、Windows Phone 8.1は50%のシェアになるまでに半年近くかかった。また、Wiredが指摘するように、Appleの最新OS、iOS 8への移行も一部が予測していたよりも遅かった。

最新レポートによると、LollipopのアップデートはWiFi経由が増えているため、シェアは急速に伸びるかもしれない。Googleは、現在のLillipopの数字について、まだコメントを寄せていない。

しかし、Lollipopが年末に向けてAndroidインストール基盤でのシェアを増やすことができたとしても、天井に突き当たる可能性が高い。現在最も普及しているAndroidのバージョンはKitKat/Android 4.4だ。これが33.9%を占めている。ちなみに現在Androidには、7%以上のシェアを持つバージョンが6種類ある。これを踏まえると、Lollipopが単独で30%を越えることは、何らかのエコシステムの変化がない限り、考えにくい。

過去と比較するために、現在のLollipopとKitKatのリリース時を見てみよう。最初にKitKatがランク入りした時のシェアは0.01%だった。翌月それが1.11%に微増した。その翌月は2.94%だった。Androidの新ビルドに関して、初期の増加は緩やかなようだ。

OSの断片化は、デベロッパーの負担を増やす。開発ターゲットの端末が、画面サイズだけでなくファームウェアにも数多くのバリエーションを持っていれば、大多数のユーザーが使えるアプリを作ることは難しくなる。もちろんこれは、全3プラットフォームに当てはまることだ。

情報提供:Quartz

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


FirefoxがiOSにやってくるかもしれない


この一年Mozillaは、iOS版Firefoxは作らない、なぜならAppleはiOS上でMozillaのウェブエンジンを使うことを許さないからだと断言してきた。しかし新たなCEOを迎え、Mozillaの立場は変わりつつあるようだ。今日(米国時間12/2)オレゴン州ポートランドで行われたMozillaの社内イベントで、同社は自社ブラウザーをiOSに載せる必要があると語った。

「われわれは、われわれのユーザーがいる所にいるべきだ」とFirefoxのリリースマネージャー、Lukas Blakkが今日Twitterに書いた(MozillaのFirefox担当VP、Jonathan Nightingaleを引用したものと思われる)。「だからFirefoxをiOSで動かす」。

Appleは自社プラットフォーム上でサードパーティー製ブラウザーエンジンを動かすことに関して、ことごとく厳格である。例えば、現在ChromeやOpera等のサードパーティー製iOSブラウザーがiOS上で動作できるのは、Apple製のJavaScriptとレンダリングエンジンを使っているからだ ― あるいはOperaの場合は、サーバー上でレンダリングを行った後端末に送っている。

MozillaがどのようにFirefoxをiOSに持ち込むつもりなのかは不明だが、Appleがプラットフォームをサードパーティー製ブラウザーエンジンに開放するとは考えにくいので、Appleの技術を使うことになる可能性が高い。その場合でも、Firefoxアカウントやブックマーク同期ツール等、現在Android版Firefoxで提供している機能をサポートすることはできる。

来年はForefoxにとって重要な年になる ― そして同社のブラウザーをいくらかでも復興させたい年に。今どきのユーザーは、あらゆるデバイス上で同じブラウザーを使いたがる。そうすることによって、ブックマークやパスワードの同期が非常に簡単になる。一時MozillaがiOS用にFirefox Homeを提供していたのも正にこの理由からだったが、2年前にプロジェクトは終了した

本誌ではMozillaにコメントを求めているので、情報が入り次第この記事を更新する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


「悟り」が生まれるかもしれないDesert Golfing(iPhone / Android用ゴルフゲーム)

感謝祭のご馳走を消化し切れず、動くのが億劫だと感じている人も多いことだろう。そんなときに必要なのはコンナモノだろう。ほとんど頭を使わずに、それでいてつい夢中になってしまうのだ。

何の話かと言えばDesert Golfingのことだ。iOSおよびAndroidの双方に対応した(Amazonのアプリケーションストアにも登録されている)シンプルなゴルフゲームだ。このゲームについてはIsometricのPodcastに登場したSteve Lubitzの話で初めて知った。Lubitzも、このミニマリストタイプのゴルフシミュレーターにすっかり夢中であるとのことだ。

ゲームの目的は画面左側に配置されるスタート地点から、右側に表示されるカップまでボールを打ち進めることだ。ショットするには、Angry Birdsでトリたちを打ち出すのと同様に、スワイプで方向や強さを指示して行うようになっている。スタート地点からカップまではすべて砂漠の設定で、打ち過ぎるとボールは開始地点に戻される。

ストローク数がカウントされるが、このゲームではホールが無限に続き、一所懸命数えてみても何の意味もない。最初の数ダースのホールをプレイするうちは打数が気になったりするかもしれない。しかし何十ホールもプレイするうち、打数などは気にならなくなることだろう。砂漠の傾斜を使ってボールを反射させてカップインさせるといった、瞬間瞬間の楽しみに、すっかり没入していくことになるだろう。

このゲームはいずれのプラットフォームでも2ドルの価格設定となっている。いくつホールをプレイしても広告は表示されないし、また追加のアプリケーション内購入なども必要ない。ずっと家に閉じこもっていたり、あるいは長い時間を飛行機などで過ごすときは、隣の席の人と交代でプレイしても良いだろう。1ホールのクリアには30秒程度しかかからず、下手な人と一緒にプレイしていてもいらいらと待ち続けるようなことにはならないはずだ。

訳者追記:プレイの様子を収録したYouTubeビデオがあるので掲載しておこう。

もうひとつ、「禅修行」になりそうなものも貼っておく。。

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(翻訳:Maeda, H


ヨーロッパでWindows Phone一人負け―日本ではAndroidがiOSのシェアを大幅に奪う

Kantar Worldpanel ComTechが9月までの3ヶ月のスマートフォンの販売台数のOS別シェアのデータを発表した。この中で注目すべき動向は、Windows Phoneのそれでなくても小さいシェアがヨーロッパでさらに減ったという点だ。ヨーロッパの主要5市場(イギリス、フランス、スペイン、イタリー、ドイツ)のすべてでAndroidとiOSがいずれもシェアを伸ばす中、 Windows Phoneは5カ国合計で0.3%ポイントの減少となった。

市場ごとの内訳を見ると、イタリーだけはWindows Phoneのシェアが対前年同期比で増加している(1.5ポイント)。Windows Phoneのイタリーでのシェアは15.2%で、Androidの71.8%に次いで2位だ。しかしWindows Phoneが好調なのはイタリーだけだ。他の3市場では微減、ドイツでは8.5%から7.1%と1.4ポイントの大幅減となっている

対象となった3ヶ月はAppleがiPhone 6と6 Plusをリリースした時期にあたっているため、Kantarの統計にはヨーロッパでiOSシェアの増加が見られる。このためヨーロッパ5カ国の合計ではiOSは1.5%ポイント増加し、Androidの1.4%ポイント増加をわずかに上まわった。

〔日本版〕Kantor Worldwideの統計によれば、日本ではこの期間にAndroidのシェアが14.5%ポイント増加し、iOSがほぼそれに見合う分、15.9%ポイント減少している。

Kanterの統計で10%ポイント以上の大幅なシェアの変化があったのは日本だけだ。これによってAndroidのシェアは64.5%となり、アメリカの61.8%とほぼ同様の水準となった。iOSは日本の他にアメリカでもシェアを3.3%ポイント落としている。こちらに地域別のインタラクティブ・グラフが掲載されている。これまでiOSが優勢だった2大市場で、しかもiPhoneの新シリーズが投入された時期の変化だけに注目される傾向だ。

ただ、Kantor Worldwideの元記事はヨーロッパでのiOSの好調を紹介する一方、これまで必ず触れてきた日本の動向について一切触れていない点が気になる。この点についてはさらにフォローしてみたい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


街でApple Payを試してみた

AppleがiOS 8.1をリリースした。これよりiPhone 6および6 PlusでApple Payが利用できるようになった。近くの店舗にでかけて、実際にAppleのNFCを利用したモバイルでの支払いシステムを試してみることとした。出かけたのはWalgreensとMcDonaldだ。

6 PlusでApple Payが使えるようにする準備には1分もかからない。Passbookアプリケーションを開いて「Add」ボタンをタップする。そしてiOS 8.1になって登場した「Credit / Debit Card」メニューを選ぶ。そこにカード番号や有効期限、そしてセキュリティコードを入力する。カード情報についてはカメラを使って情報をスキャンさせる方法もあり、実際にはこちらの方法を試してみた。スキャンにかかる時間は1秒ほどで、あとはカード裏面にあるセキュリティコードを入力してセットアップは完了だ。ちなみにApple Payを使う際にPassbookを開く必要はない。上のビデオではPassbookを開いているが、これは動作の様子を見るためにやってみたことだ。

Walgreensでの買い物についていえば、Apple Payを使う時間よりも、商品を選ぶ方に時間がかかってしまった。支払い準備が整ったら、iPhoneを支払い端末にかざし、Touch IDを親指(他の指で登録したのならもちろんその指)でタップして完了だ。

支払い端末で支払いをするのには、WalgreensでもMcDonaldでも1秒足らずしかかからない。但し、これが支払いシーンを全く変えてしまうというわけでもない。ドラッグストアでの買い物をしたときには、やはりサインを求められる。またファストフード店でオーダーした品物を受け取る際には、支払い時に受け取ったレシートを見せる必要がある。

試してみた2店舗では、店員の方もApple Payについては知っていて、戸惑うようなことはなかった。もちろんそうした店ばかりではないという話も耳にした。しかしApple Pay対応の店舗では、徐々に従業員も仕組みに慣れていくことだろう。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、iOS 8.0.1アップデートの公開を中止。iPhone 6/6 Plusに重大障害が発生

アップデートAppleはiOS 8.0.1アップデートの公開を中止し、近々修正版が出る模様。現時点では、iPhone 6およびiPhone 6 Plusユーザーのみが影響を受けているようだ。Apple広報担当者から以下の声明を受け取った。

「iOS 8.0.1アップデートに問題があるという報告を受けた。現在鋭意調査中であり、できるだけ早く情報を提供する予定。iOS 8.0.1アップデートの公開は中止した。

問題のアップデートで被害に遭った人は、iTunes経由で、iOS 8.0ファームウェアを復帰されると修正できるようだ。コンピューター環境のない人には、Apple Storeが支援してくれるはずだ ― 本誌のSarah Perezが現在地元のストアで、何人かの影響を受けたユーザーにこの修正が施されているのを見た。

警告! 多くのiPhone 6および6 Plusユーザー(私を含む)が、このアップデート適用後に携帯電話サービスが使用不能になり、Touch IDも認識されていないようだ。これは、WiFi経由のアップデートに特有な現象である可能性もあり、iTunes経由でアップデートしたユーザーで正常に動作しているという報告もある。安全を期して、どのiPhoneモデルのユーザーも、状況が確認されるまでこのアップデートの適用控えるべきだ。

Appleは、iOS 8の公開から間もなく新バージョンを提供した。8.0.1アップデートは、いくつかのバグを修正したが、最も重要だったのは、ヘルスキットアプリが立ち上がらないバグの修正だ。サードパーティー製ソフトウェアキーボードでもいくつかのバグが修正された。

下の画像(英文)にあるように、Appleは他にも、フォトライブラリーで一部の写真が表示されない問題や、iPhone 6、6 Plusのホームボタンをダブルタッチして片手操作をしやすくする機能、その他いくつかの細かいバグ修正を行っていた。

このアップデートで、ヘルスキットアプリが動作するようになるはずだ。アプリのデータが、どうヘルスアプリに入力され、Appleがどのようにアプリ間でデータを共有されるのかを見られることになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


iOS 8レビュー:洗練されてユーザー体験は大きく進化―制限緩和はデベロッパーのチャンス

AppleからiOS 8が公開された。 昨年のiOS 7へのアップデートほど劇的ではないが、それでも大幅な改良であり、追加された新機能も多い。新しいiPhone 6でiOS 8を利用するとその真価がよく理解できる。Appleが制限のいくつかを緩和したことはサードパーティーのアプリ・デベロッパーにとって大きなチャンスを開くものだ。iOS 8でもたらされた自由化と新機能は今後iOSエコシステム全体に大きな変革をもたらす可能性がある。以下、カテゴリーごとに紹介していこう。

メッセージ

iOS 8のAppleメッセージ・アプリは他の人気のあるメッセージ・サービスによく似たものになっている。いちいち新しいメッセージアプリをインストールし、登録しなくても今流行の機能がデフォールトで使えるのだから便利だ。

新しいAppleメッセージでは、タップとスワイプで画像、音声、動画が送れる。私が一番気に入った機能は、グループを選択して「ミュート」し、一時的に非表示にできることだ。これはAppleがグループ・メッセージ機能を導入したときから必要だと強く思っていた。私の家族はAppleメッセージの大の愛用者で、仕事中には少々邪魔になるのだ。

また特定のスレッドに自分の位置情報を付加するのも簡単になった。友達や家族の間で居場所を教えあうのがずっと簡単になった。単独アプリのFind My Friendsを使うより便利だ。

写真

写真で特筆すべきなのは検索機能の充実だ。iOS 8では写真やビデオを日時、場所、アルバム名で検索できる。また高度なコンテキスト検索機能が利用できるようになり、たとえば「ある場所で撮ったすべての写真」を検索して表示できる。編集能力も強化され、露光、明るさ、ハイライト/シャドウ別調整などをマニュアルで操作できるようになった。今や写真編集能力はApertureのような単独アプリなみの水準となった。

しかも機能が豊富になっても、複雑なオプションで初心者を迷わせるようなことはない。デフォールトでは高度な編集機能は隠され、自動補正のオン/オフのボタンだけが表示される。自動補正の傾きの補正機能はアマチュアの写真の多くを救ってくれるだろう。

ひとつだけ私を面食らわせたのは、iCloudでの共有はすべてのデバイスの写真を統合してしまうので、どの写真がローカルにあるのかクラウドにあるのかを判別することができないことだ。もちろんこれによってユーザー体験がシンプルになっているわけだが、 iPadとiPhoneで別々のライブラリを管理できないのはちょっと不便な場合もある。

QuickType

Appleのモバイル用ソフトウェア・キーボードはこれまでiPhone登場の当初からほとんど変わっていなかった。今回初めて予測変換機能を取り入れるなど大幅な改良が図られた。予測変換はあまりに便利で、いままでこれなしにどうやっていたのだろうと思うほどだ。メッセージなどの入力の場合、過去の履歴を参照して相手ごとに最適な予測候補を表示するようになっている。本当のところこの機能はもっと早く実装して欲しかった。

サードパーティー・キーボード

ソフトウェア・キーボード関連ではもうひとつ、Appleがサードパーティーにシステム全般で利用できる独自のキーボードの開発を許した点も見逃せない。残念ながらAppleはその手順を「設定」の奥に隠しているため、サードパーティーのソフトキーボードをインストールするのはあまり簡単ではない。もっともAppleはこれによって知識のない初心者がうっかり新しいキーボードをインストールしてまごつくことを防ごうとしているのかもしれない。

いずれにせよ、この機能は大歓迎だ。〔これにともなってジャストシステムはiOS版ATOKのリリースを予告している。〕

ヘルスケア

Appleのヘルスケア・アプリはiPhone自体のモーションセンサー(5sのM7、6/6 PlusのM8)」から取得されるデータも含め、さまざまなデバイスからアップロードされる健康とフィットネス関連のデータを集中管理するハブとなる。またそれらのデータをアプリを通じて特定の相手と共有することもできる。

今のところ私自身はヘルス関連のデータを記録するデバイスをたくさん使っているわけではないが、 それでもサードパーティーのヘルス関連アプリをインストールしたり、データの種類ごとにあれこれアプリを移動したりする必要をなくしてくれた。Apple Watchが登場すれば、ヘルスケア関連のデータは飛躍的に拡充されるだろう。

デベロッパーは収集されたデータを一般ユーザーにわかりやすく表示するアプリを開発するチャンスだ。

ファミリー共有

iOS 8では6人までの家族が単一のiTunesアカウントを共有できるようになった。メインのユーザーはApple IDを使って家族をファミリー共有機能に登録できる。すると登録された家族メンバーは他のメンバーが購入、ダウンロードしたiTunesの音楽やiBookの本、App Storeのコンテンツを自由に利用できる。子供のために特別のApple IDを作ることもでき、両親のクレジットカードが使える。ただし子どもたちの購入には親の承認が必要になる。

またファミリー共有では家族のメンバー全員が写真、カレンダーなどを共有、同期して利用できる。ファミリーといっても別にDNAで親子関係を鑑定するわけではないから、親しい友だちとファミリー共有のグループを作ることも可能だ。その他、ファミリー・メンバーの間で位置を共有したり、「iPhoneを探す」で協力して位置がわからなくなったデバイスを探したりできる。

iCloud Drive

iCloudも強化され、iOS 8のiCloud DriveはDropboxやGoogleドライブに近づいてきた。ドキュメント、ファイルをクラウドに保管するだけでなく、デバイス間での同期も自動的に実行される。つまりあるデバイスで編集した結果が即時に他のデバイスにも反映されるようになった。また同じファイルを目的によって異なるアプリで開くこともできる。

連携

新しい「連携」機能によってデバイス間での作業の連携がより緊密になった。メールを書き、メッセージを読み、ウェブをブラウズするというような作業はiOSデバイスとMacの間でシームレスに実行できる。ただしMac側でこの機能が完全に実現するためにはYosemiteの登場を待つ必要がある(おそらく来月一般公開となるもよう)。しかしHandoffはiOS 8デバイス同士の連携を実現しているので、iPhone 6で書きかけた文書をiOS 8にアップデートしたiPad Airで開いて作業を続けるといったことはすでに可能だ。

Instant HotspotはiPhoneが自動的にホットスポットとなってiPadとMacにWi-Fiを提供する。iPad、Mac側ではWiFiが届かなくなるといちいち接続操作を行わなくてもiPhoneのホットスポットに切り替わる。

Spotlight

Spotlightを利用すると多様な情報源を横断的に検索して答えが得られる。Wikipediaからの結果がすぐに得られるのは特に便利だ。その他App Storeの関連あるコンテンツ、最新ニュース、周辺の位置情報なども検索される。

一見ささいな追加に思えるかもしれないが、iOS 8の有用な新機能のひとつだ。これでiPhoneがモバイル検索ポータルとして大幅に価値を増した。Spotlightはホーム画面の上部からプルダウンするだけで使える。いちいち検索やApp Storeなどのアプリを開く必要がなくなった。

通知と拡張

iOSデバイスの通知センターは必要な情報を見落とさずにすむ便利な機能だが、iOS 8では、メール、カレンダー始めサードパーティー・アプリからの通知に対してもいちいちアプリを開かずに通知センターから直接返信ができるようになった。私の場合、これはたいへんな時間の節約をもたらしている。ロック画面をスワイプしてアプリを開くとInstagram/Twitter/Facebookという魔のバミューダ・トライアングルにはまりんで、とんでもなく時間を無駄しがちだが、通知センターからの返信機能のおかげで、その回数が大幅に減った。

拡張機能はサードパーティーのデベロッパーが、たとえば、ロック画面で下にスワイプするだけでフィリップスのスマート照明を操作するショートカットを作るなど、さまざまな可能性を開くものだ。

音声認識

音声認識はiOS 8で大きく改良された。ユーザーの頭の中を読み取っているのではないかと思うほど正確に音声を認識してテキスト化してくれる。

さらなる成長への期待

iOS 8にはこれ以外にも無数のアップデートが含まれている。上でも述べたとおり、AppleはiOS 8でソフトウェア・キーボードを始めいくつかの重要な領域で制限を緩和した。またApple Payがアメリカでリリースされた。これらはデベロッパーにとっては大きなチャンスであり、今後エコシステムの多方面に影響が出てくるだろう。また来月のYosemiteの公開で「連携」がMacから利用できるようになることも重要だ。

現在iOS 8のアップロードは始まったばかりで、サーバーへの負荷などのため、やや待ち時間がかかっているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


MicrosoftがiOS/Android/Windows対応のユニバーサルキーボードを発売…Officeを使いやすくするため

Microsoftが作ったユニバーサルキーボードは、‘ユニバーサル’(universal, 普遍的)の名のとおり、モバイルの世界を事実上支配している三大オペレーティングシステム…iOS、Android、Windows…のどれでも使用できる。この、’Universal Mobile Keyboard’と呼ばれる金物は、10月に発売される。

この製品は、同社のクロスプラットホーム指向がいまだに継続していることの表れだが、ただしOfficeスゥイートのようなソフトウェアではなくて、ハードウェアだ。iPadで使えるキーボードを作ることは、OfficeをAndroidタブレットに持ち込むこととやや違う。

このBluetooth対応のキーボードは三種類のデバイスで使用でき、同梱のツールにより三種のオペレーティングシステムを切り替える。ホームキーは、どのデバイスでも機能する。

しかし一体、いかなる神の名においてMicrosoftはこんなものを作ったのか? その答えは意外と簡単だ。Officeを真にクロスプラットホームにするためには、ユーザにとってそのソフトをいちばん使いやすい環境を保証してあげなければならない。大好きなiPadの上に大好きなOfficeがあっても、良いキーボードがなければあまり意味がない。逆に、環境を整えてあげれば、Officeの売上も伸びるだろう。

MicrosoftがOffice 365をサービスしている三つのオペレーティングシステムは、Android、iOS、そしてWindowsだ。この79ドル95セントのキーボードが使えるオペレーティングシステムは、右に同じだ。わかりやすすぎて、ミステリーにはならない。

Surfaceのキーボードアタッチメントは、新製品が出るたびに良くなっているから、その技術がユニバーサルキーボードにもきっと反映しているだろう。だからOfficeを使わないぼくも、ちょっと試してみたい気持ちになっている。

ただし現状では、このキーボードにはタッチパッドがない。ちょいと、考えなおしてほしいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple Watchに触ってみた…その第一印象

Appleのウェアラブル戦略が見えてきたが、その、自己を‘その他大勢’から差別化する要因は、1)スムーズでずば抜けて使いやすいインタフェイス、2)ユニークなコントロールの仕組み、3)通知機能にとどまらない多様なアプリや機能が可能、4)小さな画面のデバイスによくフィット、といったあたりだ。そのApple Watchは、ほかにも、モバイル決済(支払)やNFCにも対応し、またAppleの新技術である’Secure Element’で決済情報を保存するなど、高度な機能を盛り込んでいる。

つまりApple Watchでは、それが対話するデバイス(iPhone 5以降)の上でのApple Payを利用できる。ただし今回のプレリリースバージョンでは、デモの内容も含め、自分の手首の上でチェックできたのは基本機能だけで、しかしAppleの社員たちがステージの上で操作してみせたのには、もっと高度な機能があった。

いろんな機能を正当に評価できるほどの十分な時間はなかったが、でも通知とクイックリプライはおもしろくて便利そうだ。しかしAppleがデモした二者間通信(二人のあいだで手書きのメッセージや、スマイリーのアニメ、心拍などを共有)は、やや奇異な感じがした。ただし今回Appleはその機能の目新しさをもっぱら伝えたかったようだから、実際にユーザの日常に定着するかどうかは、これからの問題だ。




〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

これらのメッセージが来たときの”Taptic”フィードバック(手首に軽い振動を与える)や、そのほかの通知機能はたしかに快適だ。つまり、相手の人が実際に自分の手首をタップしたような感触がある。Android Wearのうるさい振動音に比べれば、断然、しゃれている。必ず気がつくけど、全然うるさくはない。ぼくの短時間の経験では、38mmのApple Watchの方が42mmのバージョンよりTaptic通知は快適だが、その差は微差だ。

でも全体として、38mmの方がぼく好みだ。ぼくはウォッチファンでもあるので、小さい方がウォッチらしくて親しみを覚える。ぼくの大きな手首に巻いても、違和感はない。女性向けにデザインされているわけではないが、でも男女を問わず人気機種になるのはこっちの方(画面が小さい方)ではないか、とぼくは感じた。

レザーバンドも良くできていて、快適だ。スポーツ用バンドも、運動時に使えばきっと快適だろう、と思わせる。着脱型でサイズも変えられるリンクブレスレットはすばらしいイノベーションだけど、今回はスマートウォッチ用だけだ(下のビデオの4:40あたり)。ボタン類は、とても細心にデザインされているし、時計のいわゆる竜頭が回転する感じも、インタフェイスの要素としてなかなか楽しい。

ウォッチ上のいろんなインタフェイスをナビゲートする使い方と、単純に情報や通知を受け取るだけの使い方、どっちが主流になるか、まだなんとも言えないけど、とにかくAppleはこの新製品に本物のイノベーションを山盛りにした。ユーザがウェアラブルに求めるであろう、求めるかもしれない、機能をここまで深く考え探求したスマートウォッチメーカーは、今のところApple以外にない。

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今のアプリビジネスは、その大多数が持続不可能だ

アプリストアの店頭に並ぶモバイルアプリケーションは、衰えを知らぬ勢いでますます増え続けている。しかし実際には、その多くが、持続可能なビジネスではない。今朝(米国時間7/21)発表された報告書によると、iOSデベロッパの半分(50%)とAndroidデベロッパの半分以上(64%)が、“アプリの貧困ライン”以下で操業している。アプリの貧困ラインとは、アプリの月間の売上が500ドルであることだ。

この、VisionMobileの2014Q3 Developer Economics(デベロッパ経済)報告書は、モバイルアプリのデベロッパに対する大量のオンラインアンケートと面接調査の結果をまとめたもので、全体としての調査対象数は世界137か国の10000名以上のデベロッパ、調査機関は4月と5月にまたがる5週間だった。

モバイルアプリのデベロッパにとって、自分のアプリを見つけてもらい、ダウンロードしてもらい、実際に使ってもらうことが、まず難関だ。そのことは前からよく知られているが、それを表す数字を実際に見ると、その厳しい状況がより一層分かる。“1%”という微量な数値は、経済全般を語るときだけでなく、アプリストアの経済を語るときにも重要な役を演ずるのだ。

まず、この報告書によると、1か月に50万ドル以上を売り上げるデベロッパは全デベロッパの1.6%にすぎない。この1.6%が、残る98.4%の合計稼ぎ高の数倍を稼いでいる(下図)。この報告書は、合衆国など先進国の貧困現象になぞらえて“アプリデベロッパにおける中間階級の消滅”を指摘している。そして全世界で約290万のモバイルアプリデベロッパは、

・持たざる者(have-nothings)
・貧困にあえぐ者(poverty-stricken)
・ぎりぎり苦労している者(strugglers)
・持てる者(haves)

の4階級に分類されるのだ。つまり、“持てる者”を除く、ほとんど全員が“何らかの貧困”だ。

持たざる者

上図の円グラフで、濃い赤の24%は、お金を儲けたいけど一銭も儲けていな人たちである。そして明るい赤の23%は、月の売上が100ドルに満たない人たち。この24+23=47%が、持たざる者(have-nothings)と分類されている。

しかしそれでも、iOSを優先するデベロッパが多い。上図円グラフの右にある棒グラフを見るとお分かりのように、持たざる者の比率は、Android 49%に対し、iOSは35%と低い。だから多くのデベロッパが、とりあえずiOSを目指すのだ。

なお、お金を儲けたいと思っていないデベロッパも一部にいて、報告書は彼らを“ホビイスト”とか“探究者”と呼んでいる。

貧困にあえぐ者/ぎりぎり苦労している者

月間のアプリの売上が100ドル以上1000ドル未満の22%(オレンジ色)を、”貧困にあえぐ者(poverty stricken)”と分類している。これが企業の売上なら、デベロッパに給与を払えないだろう。彼らを小分類すると、 100-500ドルが15%、500-1000ドルが7%だ。

持たざる者の47%に100-500ドルの15%を足した62%が、“アプリの貧困ライン”以下の層となり、さらに500-1000ドルの7%を足した計69%が、デベロッパを本業として持続できない層である。

“ぎりぎり苦労している者(strugglers)”は、上図円グラフで草色の部分、すなわち19%の層だ。彼らの月間売上は、1000ドル以上10000ドル未満である。副収入としてまあまあ、もしくは、完全に本業として成り立つ、という人たちだ。ただしこのレベルのアプリは、開発コストと、サーバなどの運用コストが高いものが多いと思われる。

勝者が総取り: 持てる者

アプリの月間売上が10000ドル以上を、“持てる者(haves)”と分類している。iOSデベロッパでは17%、Androidでは9%がこの層である。アプリストアにおける10000ドルの意味を理解していただくために、次の挿話を述べておこう: 合衆国のiOSアプリストアで上位100位までの有料ゲーム(アプリ内購入を含む)は、どれも一日の売上が10000ドル以上である。

ただしこの報告書によると、月間の売上が50万ドル以上のデベロッパは、全体の1.6%にすぎない。しかもその中には、月商数千万ドルという水準のデベロッパもいる。その次の、10万-50万ドルの層は全体の2%だが、彼らの月商の合計は、残る96.4%のデベロッパの全月商を合わせた額よりも大きい。

報告書は、こう述べている: “アプリビジネスの50%以上は、現在の売上では持続不可能である。この50%以上の中に、持続を志向しないパートタイムデベロッパは含まれていない。長期的には60-70%のデベロッパが持続不可能と思われ、需要の多いスキルを持つデベロッパは、モバイルアプリ以外の、より将来性のある分野へ移動していくだろう”。

モバイルアプリは消耗品か?

これらの数字に見られるのは、モバイルアプリが大きく売れることの難しさだけではなく、モバイルアプリが消費者だけでなくデベロッパにとっても消耗品であることだ。つまりそれは、長期的に取り組む本格的なビジネスとは、みなされていない。

今日では、モバイルアプリのスタートアップの多くがデベロッパの履歴書のようなもので、買収やM&Aのあとには忘れ去られてしまう。次々とイグジット(出口)があり、毎日のように新しいローンチがあり、中になローンチする前に拾われてイグジットするスタートアップもある。したがってモバイルアプリが作り出す消費者ユーザベースは、アプリをすぐに消え去るものと見なすようになる(Facebookは違うかもしれないが)。

今日のユーザの多くが、アプリを、まるで自分の家のような永住性のある、親しい、そして重要な、コミュニケーションの場とはみなさなくなっている。企業向けのメッセージングクライアントも、さまざまな写真保存アプリも、そしてゲームも、寿命がとても短い。次々と新作が登場し、次々と消えていく。

でも、今の若い消費者には、その前のジェネレーションXやYの世代にない特徴がある。彼らは、恒久性永続性のない、つかの間のメッセージに満足している。自分のソーシャルメディアのアカウントを削除しても平気だ。データの喪失も、それほど気にしない。このグループの消費者たちは、モバイルアプリがますます帯びつつある消耗品的な性格と、しっくりフィットしている。少なくとも現在の消費者アプリのゴールドラッシュが、続いているかぎりは。

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Appleがプログラミング言語Swiftに関する一般公開のブログを開設

時代は変わる(Times, they are a-changin’)*だね: Appleが、同社の新しいプログラミング言語Swiftに関するブログを立ち上げた。それは、この言語による、iOSMac OS Xのためのアプリケーション開発を、普及促進するためだ。〔*: The Times They Are A Changin’、ボブ・ディランの初期の(大)ヒット曲の一つ。〕

分厚い壁で自らを囲い込んだ巨大企業として有名だったAppleが、オープン性と呼ばれる新時代に向けて舵を切った。それは、ライバルのGoogleがよくやるような、発売にまだこぎつけていない新製品を派手に見せびらかすのとは違って、Appleは、同社製品の重要な差別化要因であるアプリケーションを作ってくれるデベロッパを、西も東も分からない暗闇の中に置き続けるわけにいかない、と認識しているからだ。

オープンにすべきものがいろいろある中でAppleが最初にSwiftを取り上げたのは、たぶん、A)Objective-CからSwifitへの移行をできるだけ大規模かつ迅速に進めたい、B)言語自体がまだ開発中なので、オープンにすることによって言語の設計に関するより多くのフィードバックを得たい、からだろう。

デベロッパたちはTwitterの上で、Appleのやり方が変わったことに対する意外感を率直に述べている:

・[Appleの技術者たちが自分の仕事を公開の場で語るなんて。マーケティングや法務の連中が何か言ったのかな。]
・[時代は変わるね。しかもすごい変化だ。]
・[これはSwiftのニュースではなくて、Appleが公開ブログを設けたことがニュースなのだ。]
・[何?何?何だって? Swiftのブログだって? しかもAppleが?!?]

そのブログの記事は、今のところ一つしかない。その記事は、iOSやMac OS Xのデベロッパが実際の開発業務でSwiftを使おうとするときに抱(いだ)くであろう、言語の将来性に対する不安に応えている。

ただしそれは、Appleにとってはまったく問題ではないようだ:

簡単に申し上げると、あなたが今日書いたSwiftのアプリケーションを、iOS 8とOS X Yosemiteがリリースされるこの秋にApp Storeに提出されたならば、そのアプリケーションが未来においても完動することを信用できます。それだけでなく、同じアプリケーションをOS X MavericksやiOS 7の上で動かすこともできます。それが可能なのは、Xcodeが小さなSwifitランタイムライブラリをあなたのアプリケーションのバンドル内に埋め込むからです。そのライブラリが埋め込まれていれば、あなたのアプリケーションのひとつのバージョンが、過去と現在と未来のOSリリースの上で動きます。

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Microsoft、Androidタブレット版Officeをベータテスト中

「そうと聞いても驚かない」ニュースがまた一つ飛び込んできた。MicrosoftはOffice生産性スイートをAndroidタブレットに移植しようとしている。

The Vergeによれば、Microsoftは現在OfficeのAndroidタブレット版のプライベート・ベータをテスト中だという。このニュースの掲載後、登録ページは削除されたもようだ。

フル機能のOfficeがAndroidにもやって来るというのはサンフランシスコの朝の霧くらい予測可能な動きだ。今年に入ってMicrosoft自身が開発中であることを認めたし、タッチ操作に最適化されたOfficeはWindows版より先にAndroid版がリリースされそうだという噂も流れている

そういう事情なのでMicrosoftがベータテストを始めたことに驚きがないのも当然だろう。

Office for iPadはMicrosoftにとって大きな成功だった。業界ではiOS版はすでに遅すぎるのではないか、Office 365関連の制限のためにユーザーはiPad版を使わないのではないかと疑問視する声があったが、iOS版はうまく行った。Androidがうまく行かないだろうという理由もまた見当たらない。

ただ私が理解できないのはタッチ優先のWindows版Officeのリリースがなんでこうも遅れているのかだ。

おそらくはこれも最近のMicrosoftのモバイル優先、クラウド優先の大方針の現れなのだろう。Officeは今ではMicrosoft独自のクラウド・ストレージ、OneDriveに大きく依存している。Office for Androidに対する市場の反応がiOS版に匹敵するものになるかどうか注目だ。iOS版Officeは46日間で2700万回ダウンロードされたという。.

今回のニュースに関してMicrosoftはコメントを避けた。

画像:FLICKR USER KENNETH LU CC BY-SA 2.0ライセンス(画像は編集ずみ)

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Google: Androidマルウェア漬け説に対し、iOSはこんなに後れてると反撃

AppleのTim Cookは、今月の初めに行われたWWDCで、“Androidはマルウェアだらけの市場を支配している”、と述べて Googleを辱めた。そのとき彼は、分裂状態のオープンオペレーティングシステムは“ さまざまま脆弱性の有毒なごった煮だ”、と書いているZDNet誌の記事を引用した。Googleは今朝のI/Oカンファレンスでこれに反撃し、AndroidとChromeを担当するSVP Sundar Pichaiが、Androidの進歩の軌跡を示すスライドを映写してこう言った: “そのほかのプラットホームが今やってること、ウィジェットやカスタムキーボードなどなどは、Androidには4〜5年前からある”。

Googleのファンボーイズとファンガールズたちは、熱狂した。


Pichaiは一言もAppleという言葉を口にしなかったが、もちろんiOS 8にウィジェットやカスタムキーボードが導入されるという最近の発表を指している。また一方でPichaiは守備にもまわり、AndroidではあらゆるセキュリティアップデートをGoogle Playで強制しているから、ハッカーたちが無防備な犠牲者にマルウェアをいきなり送り込むことはできない、と述べた。

これまで、モバイルをめぐるAppleとGoogleのファイトといえば、iOS=美 vs. Android=パワー、がその枠組みだった。でもこのところAppleはデベロッパに対する柔軟性を拡大しているし、一方Androidは、クロスプラットホームなデザイン言語“Material”でデザインを刷新しようとしている。しかしこの二大オペレーティングシステムは、両社近づけば近づくほど、戦いはダーティーになってくるようだ。“Androidはロボット用だ!”、“iOSは幼児用だ!”、などと。

そしてあの気の毒なWindows Phoneは、ぼくも誰かがからかってくれないかな、と願うのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))