Appleの株価急落の原因を検討する

SAN FRANCISCO, CA - OCTOBER 22:  Apple CEO Tim Cook speaks during an Apple announcement at the Yerba Buena Center for the Arts on October 22, 2013 in San Francisco, California.  The tech giant announced its new iPad Air, a new iPad mini with Retina display, OS X Mavericks and highlighted its Mac Pro.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

昨日(米国時間4/26)、Appleが第2四半期の決算を発表した後、時価総額は400億ドル減少した。これは深刻な事態だ。時間外取引でAppleの株価は最大で8%もダウンした。

事態は考えられる限り最悪のコースをたどった。まずAppleは売上と利益で予想を達成できなかった。iPhoneの売上はとうとう対前年比で崖から転落したように減少した。Appleが発表した第3四半期のガイダンスはきわめて生温いものだっった。簡単にいえば、良い四半期だったとはいえない。Appleはこの点について比較の対象となる昨年の四半期の業績が好調過ぎたことと世界経済のマクロな問題を指摘している。

まずは発表された数値をまとめておこう。

  • 売上:506億ドル。 昨年同期は580億ドル。アナリストは520億ドルを予想していた。
  • 利益:一株あたり1.90ドル。アナリストの予測は2ドル。
  • ガイダンス:第3四半期の売上予測は410億ドル、利益は43億ドル。前年同期は496億ドルでアナリストの予想は474億ドル。
  • iPhone販売:5120万台はアナリストの予測、5070万台を上回ったが、昨年同期の6120万台を下回った。
  • iPad販売:1030万台。アナリスト予測は940万台。昨年同期の実績1260万台に届かなかった。
  • Mac販売: 400万台はアナリスト予測の440万台、前年同期の実績460万台をいずれも下回った。
  • 中国本土:これまできわめて強い成長を遂げてきた地域だが、売上は125億ドルで昨年同期の実績、168億ドルを大きく下回った。

アナリストの予測を上回った点が多少はあったが、売上実績とガイダンスは低調で、市場の反応はAppleに大きな打撃となった。一日で8%の株価急落というのは同社として初めてのことだ。なるほどAppleは昨年1年で20%の下落を経験しているが、これほどドラマティックな株価の変動は過去になかった。ドラマティックな演出はAppleの得意分野だが、これはそれとは異質だった。

さまざまな数字に株式市場は反応する。プラスに働くのはまず利益だ。アナリスト予測の達成は良いニュースで、予測を上回るならなおさら良い。しかしApple、Twitter、Facebook、Alphabet(Google)のような大企業となると、成長性が株価の動きに占める割合がおそろしく大きくなる。Appleは過去13年で初めて売上の前年同期割れを発表しただけでなく、次の四半期の見通しも同様に暗いことを認めた。

同日に決算を発表したTwitterと比較してみよう。Twitterは売上でアナリスト予測を上回ることに成功した。さらにユーザーベースも意味ある成長を達成していた。Twitterの今期の月間アクティブ・ユーザーは3億1000万で、前年同期の3億500万を上回った。しかしTwitterの発表によれば、ガイダンスの売上予測は5億9000万ドルから6億1000万ドルの間で、アナリストの第3四半期の売上予測、6億7800万ドルを大きく下回った。着実に売上を伸ばしているものの、ユーザーベースの拡大が歯がゆいほど遅い(ときおり減少する)企業としてはまことに不本意な決算となった。

では別の企業と比較してみる。Alphabetはアナリストの予想をドラマティックに上回り、一時、時価総額でAppleを上回った。 クリックあたり単価(要するに1クリックの価値)が連続的に低下しているにもかかわらず、売上が健全な成長を見せたからだ。ところがAlphabetはc売上でも利益でもまったく弱気」であることが発表されて株価はただちに5%も下落した。

そこで話はAppleに戻る。前四半期、Appleの成績は業界関係者の期待に届かなかった。関係者は皆これが一時のことなのか、将来も続くのかいぶかった。その結果はやはり下落傾向が続いた。Appleは2期連続でウォールストリートの予測を下回った。これまでAppleの株価は健全な成長をもっとも長く続けてきた。単にIT分野の話ではなく、世界を通じてそうだった。もしAppleの株価が期待どおりアップしないなら、テクノロジー業界全体に(為替変動など)何か問題があるはずだと考えられていた。しかし最近の四半期では、Appleの成長の核心であるiPhoneに陰りがみられることがはっきりしてきた。

公開企業であることは一般投資家の意思に株価が左右される可能性を意味する。一般投資家は独自の利害にもとづいて行動する。 つまりカール・アイカーンのような「もの言う株主」はApple株を大量に取得することによって、一般投資家の利害を背景にAppleに強い圧力をかけけて不本意な行動を取らせることが可能となる。 なるほどAppleは群を抜いて巨大な企業だが、独自の戦略のみで行動することはできない。〔株式を公開している以上〕Appleはウォールストリートをハッピーにしておく必要がある。

ウォールストリート側からいえば、AppleにはもっとiPhoneやiPadsを売り、さらに新しいビジネス分野を発見してもらいたい。これに対してAppleはiPhoneとiPadをアップデートし、iPad ProやiPhone SEといった新製品を投入してきた。またサービス面でもApple Musicをスタートさせた。これは期待どおりに成長すれば売上の新しい柱のひとつなり得る。同社の発表ではApple Musicにはすでに1300万の有料ユーザーがおり、今期の売上は60億ドルに達したという。全体の売上からすればまだごく一部だが、すくなくとも新しい成長の可能性は見せたことになる。

今回の株価の下落はもうひとつ、人材の獲得という面でも問題となる。Appleのような企業に就職した場合、報酬のかなりの部分がストック・オプションで支払われ、いわば半凍結状態となるのが普通だ。株価が下落すれば、報酬は当初の期待を下回る。現実に報酬の目減りを経験している社員はAppleよりもっと安定した成長した成長が見込める企業への転職を考えるようになる―たとえばFacebookだ。あるいは成功すれば巨額のリターンが期待できる起業という道を選びたくなるかもしれない。Appleが今後も成長していくためにはきわめてイノベーティブな人材が必要だ。そうした人材を獲得し、保持するためには十分な報酬を支払えなくてはならない(Appleは貯めこんだ巨額のキャッシュに当面手を付けるつもりはなさそうだが)。

Appleにはウォールストリートを満足させるために打つ手がいつくかある。利益を株主に還元する、あるいは自社株買いによって株価をアップするのがその一つだ。しかし株価を投資に見合うレベルに引き上げるためにはAppleは本業で成長を続けなければならない。一株当たり利益のアップや自社株買いはたしかに役立つが、それは投資家の利益を真剣に考えていることを市場に向けてアピールするという効果が大半を占める。問題はAppleの成長であり、成長が続くかぎりウォールストリートは満足し、Appleもフリーハンドを得る。

それが実現できない場合、Appleは戦略の練り直しを必要とするだろう。さもなければ、ここ数年、Appleの実績に不満の声を上げてきた株式市場との危険な対決に踏み込むことになる。

〔日本版〕Appleの株価はこのページなどに掲載されている。4月28日早朝(JST)のAppleの株価は97.82ドル、時価総額は5386億ドルなどとなっている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Jony Iveがチャリティオークションのために一台かぎりのiPad Proをデザイン…‘デザインの美術館’のためだ

00_apple-inc

テクノロジーのコミュニティの中で生活している者にとって、本当に自慢できる物ってなんだろう? なんでそんなことを聞くの? とにかく、見せびらかして人の注目を集めたいという欲求がある人、それを健全な欲求と思える人、そして、とにかく本当に自慢できる物が欲しい、という人は、Jony Iveが特別にデザインしたこの、iPad Proに入札するとよい。それは、ある立派な目的のためだ。…少なくとも、あなたがそう思えるならば。

ロンドンのDesign Museumが、移築のための資金を募集している。今年中に、今のKensingtonから、テームズ河畔、Tower Bridgeの東側の、歴史的地区に移りたいのだ。

そのiPadはPro 12.9″タイプで、表面は陽極酸化により黄色い特殊染料の皮膜が覆っている。コバルトブルー色の革製スマートカバーもある。スエードを特製のマイクロファイバーで縫ったやつだ。Apple Pencilも必要だから、そいつは炎のようなオレンジ色の革製ケースに入っている。

iPadの裏には、レーザーで”Edition 1 of 1″と彫ってある。それが、本物の証明になる。レーザーによるエッチングは誰にでもできるが、その表面を本体と同じイエローにするのは至難だ。

せりは4月28日から始まる。主催当局は、落札価格10000〜15000ユーロ(約15000〜20000ドル)ぐらいを予想している。

黄色いiPadよりも、すばらしいビンテージの自転車や、前世紀半ばの可愛らしい寝椅子などの方がいい人は、今すでに行われているネットオークションを覗いてみよう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ディスプレイのエキスパートRaymond SoneiraがiPad Proの画面を世界最高とべた褒め

ipadpro2016

タブレットなど手持ち型のデバイスのディスプレイの品質や性能が気になる方は、DisplayMateのレビューを読んだことがおありだろう。そしてそこの社長Ray Soneiraが最近評価したのは、iPadの新型機iPad Pro 9.7″だ。

お忙しい方のために、その結論だけを: “これまでにテストしたモバイルの液晶ディスプレイの中ではずばぬけて圧倒的に高性能”。

タブレットをあまり使わない方でも、あるいはAppleという企業を好きでない方でも、iPadに使われているディスプレイのクォリティーを批判するのは難しい。それは、最初のXGAのころから良い。iPad Pro 9.7″もその例外ではないが、それだけではなくて、最高のそのまた最高なのだ。

色の精度は“本物と区別できない”し、色域は標準のsRGBと新しくてより広いDCI-P3(4Kテレビ用)をどちらも完全にサポート。iPadの上で、色の再現性が重要な研究者やプロの人たちでも仕事ができる。スケッチやお絵かき用にも、SurfaceやWacom的タブレットよりこちらを好む人がいるのも理解できる。だからアーチストにとっても嬉しいデバイスだろう。

Gamut_35

この図は、iPadがサポートしている二種類の色域規格を示す。通常、ディスプレイの実際の三角形は、理論的な色域とこれほど完全には合致しない。この図では規格とiPad Pro 9.7の実際が完全に一致しているから、図が見づらい。ディスプレイのクォリティーが最高、ということ。

画面の反射は、ぼくのいちばんの苦手で、iPadの鏡のようなスクリーンもぼくの目の敵だが、iPad Pro 9.7″では大幅に改善されている。明るい環境光は、画像に悪影響を与えないために、効果的に拡散しなくてはならない。この新しいiPadはそれを、今出回っているどんなタブレットやスマートフォンよりもずっと上手にやる。

最高明度は、そのほかのiPadよりも20%高い。環境光が多いところで便利だが、ディスプレイをほぼ常時、やや暗くして、電池寿命を稼げる副作用もある。ただし電力効率はiPad Air 2と変わらない。

白色点とカラーバランスを環境光に応じて調整できる機能に対して、Soneiraは、反対はしていないが、好みの効果に調整できる能力がユーザーに必要だ、と言っている。でも、ぼく自身は反対だ。トーンカーブや色の暖かさが途中で変わるようなディスプレイは、頭にくる。だからぼくは最初に、それをoffにする。

DisplayMateの本文記事を読めば、テストのセットアップや応答曲線について、詳しいことが分かる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

オフィスの雑用を全部やってくれるManaged By QがシリーズBで$25Mを調達

screen-shot-2016-04-01-at-11-41-10-am

巨額なシリーズAから1年足らずで、オフィス管理サービスのManaged By Qは今日(米国時間4/1)、GVとKapor VenturesからのシリーズBで2500万ドルを調達したことを発表した。以前、本誌TechCrunchのライターだったMG Sieglerが、このラウンドの一環としてQの取締役会に加わる。

Managed By Qは、オフィスの雑用をすべて引き受ける。トイレットペーパーや石けんの補充から、壁の塗り替えまで、Managed By Qの現場作業員がすべてやってくれる。発注は、iPadの画面を数回タップするだけだ。

そのiPadは、新規の顧客にQが支給する。もちろんそこには、Qのソフトウェアが載っている。そのタブレットをオフィスの壁に吊るしておけば、誰もが仕事をオーダーできる。

Qの現場作業員は個々の仕事単位で給与をもらい(年に一度源泉徴収票あり)、定期的な掃除やITのサポート、会議室のプロジェクターのセットアップなど、ありとあらゆる作業をする。

Managed By Qは、上記のようないわゆるW2タイプの雇用形式を採用した初期のオンデマンドプラットホームの一つであり、今ではそういう雇用者全員に会社の株の5%を持たせている。

ニューヨークでローンチした同社は、その後サンフランシスコとロサンゼルス、シカゴに進出し、最近ではEdenなどのコンペティターが出現している(EdenもW2雇用)。

今度の資金調達でManaged By Qの総調達額は424万3000ドルになる。

Managed By Qについて詳しく知りたい人は、同社のホームページへ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleがMLBと契約、今年は各チームがダッグアウトでiPadを使用

14387649210_0da6a0fa03_k

MLBはNFLのやり方に倣って今年のシーズンから、ゲーム中にタブレットを使用することになった。

ただしそれはMicrosoftのSurfaceタブレットではなく、MLBはAppleとの契約により30の傘下チームすべてにiPad Proを支給する。

そのiPadを使ってチームの監督は、過去のゲームのデータやビデオを見たり、またピッチャーとバッターの相性をシミュレーションする、などのことができる、とWSJは報じている

注目すべきは、各チームのiPad上のデータがチーム固有のもので、リーグ全体用のデータベースから得られるものではないことだ。したがって、どんなデータを集めて、それらをどのように分析するかも、各チームの競争的アドバンテージを決することになる。情報へのより容易で対話的なアクセスの方法についてのみ、Appleは彼らをお助けする。

支給されるデバイスは大型12.9インチのiPad Proで、各チームのロゴ入り特注ケースに収められる。

メインのアプリとしては、 MLBのAdvance Media DivisionがAppleのデベロッパーからの協力のもとに作ったカスタムアプリMLB Dugoutが使われる。

契約の形はNFL-Microsoftのそれと似ていて、デバイスは監督用の正規のツールであると同時に、広告も表示される。

NFLは紙からデジタルツールへの移行でさまざまな成長痛を経験したようだが、MLBも同じ経験を味わうかもしれない。というか、Appleによれば、NFLチームのほとんどが、人に見られないところでiPadを使っている、という。Surfaceは、彼らにとって技術的に難しいのだそうだ。

Appleは本誌TechCrunchに、この契約を確認した。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

9.7インチiPad Proは12.9インチiPad Proよりわずかに遅い

ipad-pro-9-7-smart-keyboard-3

Appleはスペックについて語りたがらない。しかし、実は私のボスMatthew Panzarinoは、新しいiPad ProとiPhone SEのレビュー機を既に持っている。だから、この新デバイス上でわれわれがGeekbenchを走られせることを誰も止めることはできない。結果はいずれも、興味深く驚きのないものだった。9.7インチiPad Proは兄貴分と同じA9Xチップを塔載しているが、クロックはわずかに遅い。

下のGeekbenchの画面にあるように、チップ上のシステムは2.16GHzで動作している。一方12.9インチiPad ProのA9Xは2.24GHzで動いているため、Geekbenchスコアで上回っている。Appleが自社製プロセッサーをアンダークロックしたのはこれが初めてではない。例えばiPad miniではよくやっている。小さなiPad Proはバッテリーも小さいので、プロセッサーのクロックを遅くするのはバッテリー節約の良い方法だ。

RAMに関しては、9.7インチiPad ProのRAMが2GBで、大きいiPad Proの4GBより少ないのにはちょっと驚いた。iPad Air 2は既に2GB RAMを積んでいて、マルチタスクを多く使ったりSafariで複数のタブを開いている時等に感じることがある。他に細かい点では、9.7インチiPad ProのLightningポートはUSB 3のスピードに対応していない。標準のLightningケーブルはUSB 2ケーブルだが、カメラアダプターを使って大きなビデオデータをLightning経由で移動したい人には、12.9インチiPad Proの方が良い選択肢だ。

ただしこれは、9.7インチiPad Proが大きいiPad Proより悪いiPadだと言っているのではない。良いカメラと、良いディスプレーと、統合されたApple SIMが入っている。12メガピクセルのカメラは、iPhone 6sと同じもののようだ。Live Photoや4Kビデオを撮影できる。自撮りカメラも良くなっている。

多くの人たちが、テーブルに9.7インチiPad Proを平らに置けるかどうか心配していた。カメラの出っぱりがあるからだ。答は:大丈夫。がたついたりしない。

ディスプレイには新しい4チャンネル周辺光センサーが付き、周囲の明るさを正確に測ってホワイトバランスを調整する。また、iPad Air 2よりも25%明るく、40%反射が少なく、色域が広い。500 nitsはiPadの画面で最も明るい。そしてLTEバージョンの9.7インチiPad Proには、Apple SIMが内蔵されているので、旅行の際にはデータプランを契約できる。nano SIMカードスロットもまだ付いている。

そして、ソフトウェアキーボードはiPad Air 2と同じだ — Appleは12.9インチiPad Proにある追加キーを付けなかった。

iPhone SEは、RAM 2GBでiPhone 6sと同じだ。つまりAppleはこの小さなiPhoneでケチらなかった。ただし、高速のTouchIDセンサーではない ― iPhone 5sや6のと同じTouchIDセンサーだ。

iPhone SEは驚くほど有能なデバイスのようだが、iPad Proのラインアップは少々混乱を招く。ある面では9.7インチiPad Proの方がパワフルで、別の面では12.9インチモデルの方が優れている。12.9インチiPad Proの方が9.7インチより明らかに大きいので、結局は何をするか次第だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

小さくなったiPad Proをさっそく使ってみた(ビデオ)

既存プロダクトの改良版についての話が主だったこともあり、本日のAppleイベントについて少々さびしく感じた人はいるかもしれない。しかし、いろいろなプロダクトが小型化するという噂はまさに本当だった。もっとも多くの注目を集めたのはiPhone SEだったかもしれない(ファーストインプレッションはこちら)が、デザイナーやアーチスト、ないしApple Pencilの可能性に興味を持つ人たちにとっては、新しくなって小さくなったiPad Proこそ、もっとも注目したくなるデバイスだっただろう。

O92A1521

イベントのさなか、TechCrunchの編集長であるMatthew Panzarinoがさっそく新iPad Proを使ってみたので紹介しておきたい。動作の様子については冒頭のビデオを見ていただくこととして、特徴的なスペックについて列挙しておこう。

  • 画面サイズは12.9インチから9.7インチとなった。
  • 内部パーツについては従来のiPad Proをもとに、新しいものも若干加えられている。
  • 4つのセンサーを備えたTrue Toneディスプレイを搭載していて、周囲の状況に応じたカラー調整が行われる。
  • これまでで画面反射がもっとも低く抑えられていると同人に、もっとも明るいディスプレイとなっている。
  • 「Hey Siri」機能に対応するとともに、もちろんApple Pencilにも対応している。
  • キーボードなどとの接続にはSmart Connectorを採用。
  • 小型化して、高い携帯性をもたせることでコンピューティングの未来を切り開く(Appleの発表より)。
  • カラーバリエーションはシルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドの4色。
  • 価格は599ドルからで、新しく用意された256GB版は899ドルとなっている。

iPad Pro 9.7 - Smart Keyboard - 3

上のビデオで、小型iPad Proの使い勝手を多少なりとも感じてもらえるとおもう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

iPad Airの後継機は9.7インチiPad Pro―Appleの考えるコンピューターの未来

2016-03-22-ipadpro97

Appleはさきほどクパチーノの本社キャンパスで開催された.プレスイベントでiPad Air 2の新しい後継機を発表した。この機種の内容はiPad Airの発展というより小型版のiPad Proであり、Appleもそのとおり、iPad Proと名づけている〔iPadは今回iPad Proの12.9インチと9.7インチの2モデルに再編された〕。

フィル・シラー上級副社長が新しいiPadを発表するのに先立ってCEOのティム・クックは「iPadはコンピューティングの未来を体現するものとして完璧だとわれわれは確信している」と語った。

現行iPad Air 2の発表は2014年10月だったから、今回の新しい iPadはメジャー・アップデートとなる。 ディスプレイが9.7インチである点は現行モデルと変わらないが、それ以外はゼロから作りなおされている。

新しいディスプレイは光の反射が40%も削減され、25%も明るい。カラーの発色も改良されている。 500Nit〔cd/m2〕のディスプレイはこれまでのiPadでもっとも明るい。小型版のiPad ProはiOS 9.3で新設されたNight Shiftにことに良く適合している。日が沈む頃になると自動的にディスプレイは黄色みを帯びた暖色系の表示になる。新iPad Proには4チャンネルのアンビエント光センサーが設けられ、これまでより正確に周囲の光を分析してモニターのホワイト・バランスを調整する。

  1. ipadpro10-applepencil_pr-print.jpg

  2. ipadpro10-smartkeyboard_pr-print.jpg

12.9インチ版と同様、新しいiPad Proは大きな音響空間を備えたスピーカー4基を内蔵しており、音量、音質ともに良くなっている。この陰にはiPad ProがA9Xチップの採用がある。これによりLTE、802.11ac Wi-Fiの接続も高速化された。iPhon 6sと同じ12メガピクセルのカメラを搭載し、4kビデオを撮影する能力がある。この点では現行の大型版iPad Proを上回る性能となっている。ということは残念ながらボディーの平面からやや出っ張るということだ。

また新iPad用に大型版に似たスマート・キーボードカバーも発表された。現行大型版に比べるとキーはやや小ぶりになっているが、大型版と同じスマート・コネクターが採用されているのでいちいちペアリングしたり重電したりする手間は省ける。

  1. 0062.jpg

  2. 0063.jpg

  3. 0065.jpg

  4. 0066.jpg

  5. 0068.jpg

  6. 0071.jpg

今日のイベントで、新しいiPad ProはApple Pencilをサポートすることが判明した。またUSBカメラやカード・リーダーなどのLightningアクセサリを接続して写真を転送することもできる。9.7インチ版のiPad Proにはシルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドの4色がある。厚さは6.1mm、重量はWi-Fi + Cellularモデルが444g。

新モデルは価格がやや高くなっており、599ドルからだ。これは最安のiPad Air 2より100ドル高い。しかしメモリーは16GBではなく32GBが搭載される。749ドルで128GBのストレージとなる。今回初めてiOSデバイスに256GBモデルが登場したが、こちらは899ドルだ。これらはいずれもWiFiモデルで、LTE接続モデルの価格については不明だ。iPad Air 2のエントリーモデルの場合399ドルだ。12.9インチのiPad Proでも256GBのモデルが選べるようになった。 9.7インチiPad Proの出荷は4月上旬からだという。

iPad Pro

「〔9.7インチは〕当初からもっとも人気の高いiPadのサイズだった」とフィル・シラーは語った。Appleは9.7インチのiPadをこれまでに2億台売っている。iPad AirをiPad Proと改名することによりAppleはより多くのユーザーに新モデルへ買い替えてもらいたいようだ。

今回AppleがiPadのようなメインストリームの製品を値上げしたのは微妙な戦略といえる。直近の四半期にiPadの売上は前年同期比で25%ダウンしている。Appleが新製品をiPad Airとしなかったのは対前年比で大幅に低下した数字をいつまでも公表したくなかったからではないかという疑いも残る。しかしタブレット製品の頭打ち感はAppleに限った現象ではなく、トレンドというべきものだ。

AppleiPadを独自のカテゴリーと独自のエコシステムの製品にしようと努力している。またiPhoneとiPadの差異を収入源としたい。今回のiPad Proの発表でApple はiPadこそ今回の未来なのだというはっきりしたメッセージを市場に向けて発した。新iPadはこの流れに基いてデザインされた製品であるのは間違いない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新しいiPadに心の準備をしよう

ipad-air-2-71

噂ではAppleは、来週のプレスカンファレンスでiPad Air 2の後継機を発表する。9to5macのMark Gurmanによると、そのデバイスにはエントリレベルの499ドルの機種がなくて、画面9.7インチ、ストレージ32GBの機種599ドルが最安だそうだ。

Appleが高価なiPadを出す理由は、いくつかある。第一に、Gurmanの初期の噂によると、AppleはiPad Air 3をリリースしない。今度の9.7インチのiPadは、小型のiPad Proと考えるべきだ。デバイスは前の機種よりも相当速くて、iPad Proのアクセサリをサポートする。

そうすると今度のiPadではApple Pencilが使えるのだろう。キーボードもスマートコネクタのアドバンテージを利用できる、Apple自身のSmart Keyboardも。まだ分からないのは、このデバイスをAppleがなんと呼ぶかだ。

AppleがiPad Proを発表したとき、同社はiPad Airをアップデートしなかった。iPad Air 2は2004年の10月にリリースされ、スペックのアップに乗ずることができた…とりわけ、マルチタスクと分割画面だ。そしてご存知のように、499ドルのiPad Air 2は16GBのみだ。

今年のこの新しいiPadで、Appleは32GBに切り替え、値上げの印象を多少やわらげる。LTEと120GBを装備した高価なオプションもある。前のiPad Air 2は存続するだろう。そして値下げもあるのか、それはまだ分からない。

最新の“噂ニュース”を整理すると、上記のようになる。Gurmanはいつも正しいけど、Appleの手の内は月曜にならないと分からない。

それでも、ちょっとおもしろいのは、AppleがメインストリームのiPadの値上げを選んでいることだ。もっとも最新の四半期では、iPadの売上は前年比で25%ダウンした。おそらく、AppleはiPad Airをアップデートしなかった。それをすると、売上がまた減になるから。でもその傾向は、すでに2年も続いているのだ。

AppleはiPadを単独の製品ジャンルにしようとしている。‘大きなiPhone’でもなく、実質的に同じバージョンのiOSが載ってるのでもなく、iPadを単にiPadとして差別化してきた。それはiOS 9のiPhoneとも、iPad Proとそのアクセサリとも違うものだ。…Appleは、そう位置づけたい。

今やiPadの能力はアップしているから、このような差別化を有意義に利用できる。唯一残る疑問は、こういう種類のデバイスに果たして市場はあるのか、だ。iPad Proで、Appleは明確な声明を述べた…iPadはコンピュータの未来だ、と。これから同社は新しいことをいろいろ積極的にトライしてみて、人びとがこのビジョンに乗ってくれるか試したいのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleから3/22〔日本では3/22〕のプレスイベントの招待状―新iPadと小型iPhoneが発表されるはず

2016-03-11-appleinvitation

さきほどAppleからクパチーノのApple本社で開催が予定されているプレスイベントの招待状が届いた。このイベントは今月の後半、3月21日(月)〔日本時間3月22日(火)〕に開催が予定されている。招待状には例によって謎いめいたひとこと、“Let us loop you in.”だけが書かれていた。

このイベントはすでに数週間前から大きな話題になっている。われわれは何が発表されるかについてもいくつか情報を得ている。ともかく噂によれば、Appleはこのところ新しいiPhoneの開発を行ってきた。新iPhoneはiPhone 5sと同じサイズの4インチのディスプレイを装備するが、チップとカメラは新しいものになるといいう。

iPhone 5se(special editionの頭文字)になるのか、大文字のiPhone SEか、またその他なのか、名称に関してははっきりした情報がない。ただしiPhone 6s/6s Plusのシリーズに加わることはなさそうだ。

iPhoneの次に用意されているのが新iPad Airだ。昨年の秋、AppleはiPad miniをアップデートし、大型のiPad Proを発表した。このときにはiPad Air関連のアップデートはなかった。9.7インチ・ディスプレイのタブレットのアップデートにはもう少し時間がかかるようだった。

ただし注意すべきなのは、今回発表されるはずの新iPadはApple Pencil、キーボード・カバーと連動するスマート・コネクターをサポートするはずだという点だ。つまりiPad Air 3というよりiPad Proの9.7インチ版という性格となるだろう。

そして問題のApple Watchだ。“Let us loop you in”という招待状のメッセージはどうもApple Watchを示唆しているように思える。しかしわれわれの編集長、Matthew Panzarinoは今回はApple Watch 2の発表はないと主張している。Appleは少なくとも、新しい時計バンドは発表できるだろうし、有名なファッション・ハウスとの提携も発表されるだろう。

もうひとつ何かあっただろうか? これはその場にならなければわからない。TechCrunchとしては次回のイベントに取材チームを送りやすくなったのは助かる。Appleはこの種のプレスイベントをいつも火曜日に開催してきたが、3月21日は月曜日だ〔前日が日曜日のため月曜はニュースの本数が少ない〕。Appleが月曜を選んだのは22日の火曜にはApple対FBIの訴訟でf最初の口頭弁論が予定されているからだ。

〔日本版〕プレスイベントが従来通り現地朝の開幕であれば、日本時間では22日の明け方となる。Let us loop you in.は「あなたを内輪のサークルに入れるお手伝いができます」というような意味。ただしloopには文字どおり「輪」という意味もあり、これは手首に巻く腕時計をイメージさせる。ただしPanzarino編集長はリンク先記事にもあるように、このプレスイベントでApple Watchがアップデートされるという可能性には否定的。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Mailboxの後継をねらうメールアプリSparkがiPadにも上陸

unnamed-17

Sparkは、相変わらず広く使われているけど、今や死に体のMailboxに代わって使われることを期待している、新しいメールアプリだ。それがこのほど、iPadとiPad Proにもやってきたので、メールのパワーユーザーには嬉しいだろう。

このアプリには、「あとで読む」や「メールボックスの整理」など、人気の機能がいくつかある。でもこのシステムには、「読みました」(読了証)を作ったり、「顔文字」の返事を送ったりする機能もある。

9つの言語をサポートし、Watch OSでも使える。今回、UX(ユーザー体験)もアップデートした。チームは立ち上げのタイミングを、もうすぐ訪れるMailboxの死に合わせたかったようだ。後者は、“スヌージング”(休眠メール)のできる人気のメールアプリだった。

Macバージョンも、もうすぐ出る。アプリのダウンロードは、ここから。

参考ページ

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

タブレットは死んだ、でも蘇生は可能だ

tablet-graveyard

2010年には、次の大物はタブレットだと思われていた。Appleが最初のiPadをリリース、SamsungはGalaxy Tabを準備していたし、数えきれないほど多くの企業が市場をAndroidタブレットの洪水にしようとしていた。それから6年後の今、バルセロナで行われたMobile World Congress(MWC)には、タブレットの姿が見えない。企業も消費者も前へ進み、タブレットは取り残された。

よく目を凝らして見れば、一つや二つのAndroidタブレットが、会場の隅っこにあったかもしれない。でもタブレットのトップ企業Appleは、MWCに来なかった。もはや、SamsungやLGのような消費者電子製品のメーカーにとって、タブレットは企業の未来を託せる製品ではない。

というより、SamsungもSonyもHTCもLGも、今年はタブレットの新機種を発表していない。カンファレンスの期間中、彼らがタブレットを話題にしたことは一度もない。消費者のタブレットへの関心が薄れただけでなく、大手のエレクトロニクス企業自身に、このジャンルの新製品を出す気がもはやない。

Nexus 7が出たときは、すごい騒ぎだった。

たしかに、Lenovoは低価格のAndroidタブレットを発売したが、誰も気づかなかったようだ。HuaweiはMateBookを発表したが、これは厳密に言うとタブレットではない…Surface Proのようなデバイスで、ラップトップ用のWindows 10が載っている。

しかしそれでも、最初からこうだったわけではない。Nexus 7が出たときは、すごい騒ぎだった。

今は、各社のAndroidタブレットの主力機種がどれなのか、それすらよく分からない。いろいろ検索してみると、SamsungはGalaxy Tab S2、LGはPad II、そしてSonyはXperia Z4 Tabletらしい。どれも、発売は昨年だ。

では、どれがベストか? ぼくは知らない。

タブレットの人気が衰えた理由はいくつかある。まず、タブレットはコモディティになってしまった。完全に良品のタブレットが10機種以上はあり、どれも200ドル未満だ。それだけ機種の多いAndroidタブレットでありながら、お互いのあいだに明確な差別化要因がない。その結果、各社にとって、タブレットは利益の出ない製品になっている。

次に、今やほとんどの消費者の家にタブレットがあり、十分良好に使えている。別の機種にアップグレードする理由がない。NetflixもFacebookもKindleアプリも、今あるタブレットで十分だ。ブラウザーもあるし、メールもできる。買い替えサイクルが長いから、目の前のぴかぴかの新機種に関心が向かわない。

第三に、スマートフォンが大きくなった。今年のMobile World Congressで発表された、おもしろそうなスマートフォン主力機種は、LGのG5(5.3インチディスプレイ)とSamsungのGalaxy S7(5.1インチディスプレイ)だった。最初のSamsung Galaxy Noteは、ディスプレイが5.3インチだった。当時はそれを、ファブレットと呼んだ。今ならそれは、ふつうのスマートフォンだ。大型スマホが新たな規準になり、ほかの人たちとの対話はもちろん、そのほかの、タブレットでやっていたこともすべて、スマートフォンでできる。

たとえばぼくの場合は、iPadはいつも手を伸ばせば届く場所にあるけど、スマートフォンを使うことが多くなっている。二つのデバイスを使い分けるよりも、一つで間に合う方が簡単だ。何かを読むのも、iPhoneで読むことがとても多い。小さなキーボードも、使い慣れれば、こうやってブログの記事だって十分に書ける。

そろそろ、現実を直視すべきだろう。タブレットはよく走ったが、もう先頭集団にはいない。iPadは今でもよく売れているけど、AppleはiPadとiPhone両者の差別化にあまり熱心でない。ラップトップをリプレースするという、タブレットの未来に関するコンセプトを、撤回したようだ。

iPadは、ここで挙げたどのAndroidタブレットよりも優れたタブレットだろう。GoogleのPixel Cもルックスは良いが、Play Storeにタブレットに合ったアプリはそれほど多くない。iPadの強みのひとつは、アプリが豊富なことだ。

タブレットの人気が盛り返す可能性が、ないわけではない。しかしそのためには、ラップトップのリプレースとしてさらに進化するか、アーチストのためのデジタルキャンバスになるか、そういった“何か”が必要だ。早急に変わるべき部分もある。現状のタブレットには、スマートフォンを大きく凌(しの)ぐ独自の魅力がない。

イラスト提供: Bryce Durbin

参考記事(1)(タブレットの市場動向)、参考記事(2)(デスクトップPCをねらうAndroid)〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、3月15日〔日本時間16日〕にイベントを開催―iPad、小型iPhoneなど発表予定

2016-02-03-appleevent315

1月中旬に私は「新型Apple Watchはいつ出るのだろうか?」という記事をTechCrunchに載せた。現在でもその答えはやはりノーだと思う。 しかし記事ではAppleは3月に関連イベントを開催するかもしれないと書いている。発表されるのはおそらく新世代のiPadと小型のiPhoneだろう。ただし、いくつかの情報源から聞いたところではイベントの中身はまだ流動的だ。これはハードウェアの開発状況次第ということになる、と付け加えている。

さて、情報源によると、イベントの開催日は3月15日で確定したようだ。また4インチのiPhoneと新iPadが発表されるのはほぼ確実になってきた。

今日(米国時間2/2)、9to5MacBuzzfeed NewsもAppleイベントの日付と発表されるであろうプロダクトを報じている。TechCrunch記事で私は「すっかり新しくデザインされたApple Watchのハードウェアは第1四半期のイベントには登場しないだろう。ただし新しいアクセサリーはいくつか発表されるかもしれない」と書いた。 BuzzfeedのJohn Paczkowskiは新しい腕時計バンドがストアに並ぶと書き、 9to5MacのMark Gurmanはミラネーゼ・ループの黒いバンド(これは私も欲しい)、新しいスポーツ・バンドやエルメス・バンドが発表されるだろうとしている。

4インチiPhoneと新iPadについてはだいぶ前から情報が流れており、記事も書かれている。 Intelの最新プロセッサSkylakeを搭載したMacbookの噂も出ているが、まだ発表の日取りを決められるような開発段階にはないと聞いている。これについてはあとしばらく待つ必要があるようだ。

Appleにコンタクトしてみたが、答えはいつも通りの「われわれは噂や推測にはコメントしません」だった。

画像: Sebastian Horndasch/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、Q1のiPhoneは前年比わずか0.4%増の7500万台

A customer tries out the new Apple iPhone 6S at an Apple store on Chicago's Magnificent Mile, Friday, Sept. 25, 2015, in Chicago. (AP Photo/Kiichiro Sato)

Appleは今日(米国時間1/26)のQ1決算発表で、iPhone 7480万台、iPad 1610万台、Mac 530万台を販売したことを報告した。

Appleの第1四半期は2015年12月末締めで、ホリデーシーズンを含んでいる。これは同社にとって年間最高の四半期になるはずであることを意味している。加えて、iPhone 6sとiPhone 6s Plus9月25日に発売されたことから、Appleの次世代旗艦端末が同四半期フルに販売されたことになる。

昨年の同時期、Appleは7500万台近くのiPhoneを売り、対前年比57%の売上成長を示した。今期のiPhone販売7480万台は、年間売上成長でわずか1%、販売台数ではわずか0.4%の成長だった。

対前四半期比でみると、Appleは前期の4800万台より56%多くのiPhoneを販売した。

Appleは第1四半期に7500万台以上のiPhoneを売ると予測されていた。これは四半期中アナリストらが特に注目してきた数字だった。多くの人々は、8年近い連続成長を続けてきた iPhoneがついに下り始めることを恐れていた。

一方、AppleはiPad製品ラインの育成ではさらに苦労している。同社は第1四半期に1610万台のiPadを販売し、対前年比25%減だったが、前四半期からは63%増だった。

ちなみにAppleは新製品のiPad Proを11月11日に発売しており、四半期の約半分の期間販売された。

Appleのタブレット端末の販売は下降が続いている ― 昨年同期、AppleはiPadを2100万台販売しており、対前年比18%の減少だった。

今はPC業界全体が下降を続けているが、Appleも例外ではない。

Macの販売台数は530万台で、前年から4%減少した。

今期のiPhoneは絶好調とは言えなかったが、Appleの財務状況は依然として卓越しており、単一四半期で760億ドルの売上を記録した

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、iPad Pro最初のCMは、画面分割とPencilに焦点

ipad-pro

AppleはiPad Proのマーケティングを、今夜のマンデーナイトフットボール放送中のCMでキックオフした。このスポットCMには、9月のiPad Proイベントで見たものと似た宇宙のテーマが使われていて、2つの目玉機能に焦点を当てている。2つのiPadアプリを並べて実行できる機能、およびPencilスタイラスだ。

今後iPad Proの別の部分を見せる広告も出てくるに違いないが、まずクリエイティブな使い方に焦点を当てたことは、Appleがこのデバイスをどう売ろうとしているかを明確に示している。これらのCMは、少人数のグループがPixar等の会社でテストしているところや、様々なトレードショウの場面等、これまでのAppleの新製品紹介とはやや異なっている。発表から発売までの期間がこれを可能にしたのはもちろんだが、Appleが発売前にiPad Proを、全力でクリエイティブ層に広めようとした意図が感じられる。

Adobeチャンネルで今日公開されたビデオでは、アーティストがiPad ProでCreative Cloudアプリを使った印象を話し、同じようなパターンが使われている。

キーボードや企業アプリ(スプレッドシートと写真アプリを並べて)を中心としたCMが今後でてくるであろうことは否定しないが、この第一弾はクリエイター一色だ。iPadの歴史的戦いが消費者プラットフォーム以外の何物でもなかったことを思うと、印象深い。

iPad Proは「大きなiPad」だが、独自のカテゴリーを形成しようとしている。今週水曜日(米国時間)から予約が始まる新発売の行方に注目だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 9はリリース後24時間ではやくも12%の普及率(iOS 8を上回る速度)

ios9

情報分析事業を展開するMixpanelによると、iOS 9は順調に受け入れられつつある模様だ。更新についてトラブルのあったユーザーもいたようだが、なかなかのペースで広まりつつあるらしい。

Mixpanelによると、リリース後24時間にも達しないうちに、iOS 9は12%の普及率(adoption)を示したとのこと。これはiOS 8よりも速いペースであるとMixpanelのCEOであるSuhail Doshiは述べている。これは、Appleとして始めて一般利用者向けにベータ版を公開して、新しい機能に慣れてもらいつつ、リリーススケジュールを調整した成果のひとつといえるだろう。

またDoshiは、Androidの普及ペースとも比較しつつ、次のようにも述べている。

iOS 9は24時間で12%の普及率(adoption)を示しました。昨年のiOS 8の際と同様な状況を示していると言えます。AndroidではのLollipopについていえば、同様の普及率を達成するのに5ヶ月を要しています。Appleの成功の理由のひとつとして、アップデートモジュールのサイズ(前回のアップデートモジュールよりも3.5倍も小さくなっている)を挙げることもできるでしょう。iPhoneの記憶容量がほとんど残っていないような利用者にも配慮しているともいえるわけです。ただし、サーバー側で一部不具合があったこともあってかiOS 7と比べると普及の速度は大きく遅れてはいるようです。

各OSの割合は次のようになっている。

Screen Shot 2015-09-17 at 10.04.43 AM

上の図から明らかなように、iOS 9はすでに「8以前のOS」よりも多くインストールされているようだ。

iOS 8にくらべて3.5倍も小さいというのが、やはり大きく寄与しているようだ。対応機種をもつひとは、即座にアップデートしようとすることが多い様子。現在も猛烈な速度でiOS 9が増えているようだ。

(なお、タコスの絵文字は9.1からの対応となっている)。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Apple、iPad Proを発表

0051

Appleの最新最大のタブレット、iPad Proの登場だ。Appleは長らく噂されていたデバイスを今日の秋イベントで紹介した。予想された通り、それは巨大な12.9インチ画面に加え、他のiPadラインアップにはない機能をいくつか備えている。

Apple CEO Tim Cookはこれを、「iPadにとってiPad以来最大のニュース」と呼んだ。iPad Proは、iPad Airアプリを2つ並べて実行できる。

iPad Proは誰にでも向く製品ではない ― 名前の通り。しかし、iPadが大好きで毎日使っている人にとって、それは夢の実現だ。

ルック&フィールは大きくなったiPad Airで、アルミニウム製ケースと薄いベゼルと曲面エッジを持つ。ディスプレイは2732 x 2048ピクセルで多くのものを表示できる。例えば、最近発表された画面分割・マルチタスキング機能を使えば、2つのアプリを並べて、殆ど妥協することなく実行できる。iOS 9のピクチャー・イン・ピクチャー・ビデオの再生にも最適だ。

その大型ディスプレイから、このデバイスを12インチRetina MacBookと比べる人も多いだろう。しかし、大きな違いはこの2つのデバイスが大きく異なるオペレーティングシステムを走らせることだ ― OS XとiOS。

iPad Proには前面および背面カメラがあり、スピーカーはデバイスの上と下に付いている。そしてもちろん、Lightningポート、ヘッドフォンジャック、3つのサイドボタン、Bluetooth、Wi-Fiを内蔵している。オプションとして、LTE携帯無線モデルを買うこともできる。MacBookには携帯チップがないので、これもAppleのノートパソコンと差別化する要因だ。

iPad ProはA9Xチップを塔載している。これはAppleの第3世代64ビットチップで2GBメモリと高速フラッシュストレージを内蔵している。Appleは、最近12ヵ月間に発売されたポータブルPCの80%よりも速い、と言っている。それでも10時間のバッテリー持続時間を持ち、厚さは6.9 mmとiPad Airの6.1 mmよりわずかに厚い。重量は1.57ポンド。

Appleは新しいアクセサリー、スマートキーボードも発表し、これはSurfaceのキーボードカバーとよく似ている。iPad Proとは新しい側面のスマートコネクターを介してつながる。スタイラスのApple Pencilも発表された。

iPad Proは11月に発売される ― 32GBモデルが799ドル、64GBが949ドル、128GBが1079ドル。1079ドル機には携帯無線が付く。キーボードは169ドル、スタイラスは99ドル ― 魔法は安くない。

  1. 0049.jpg

  2. 0052.jpg

  3. 0055.jpg

  4. 0056.jpg

  5. 0058.jpg

  6. 0060.jpg

  7. 0061.jpg

  8. 0065.jpg

  9. 0067.jpg

  10. 0068.jpg

  11. 0066.jpg

  12. 0071.jpg

  13. 0070.jpg

  14. 0072.jpg

  15. 0073.jpg

  16. 0074.jpg

  17. 0077.jpg

  18. 0079.jpg

  19. 0081.jpg

  20. 0087.jpg

  21. 0089.jpg

  22. 0085.jpg

  23. 0095.jpg

  24. 0097.jpg

  25. 0107.jpg

  26. 0106.jpg

  27. 0105.jpg

  28. 0103.jpg

  29. 0102.jpg

  30. 0101.jpg

  31. 0109.jpg

  32. 0110.jpg

  33. 01031.jpg

  34. 0127.jpg

  35. 0129.jpg

  36. 0137.jpg

  37. 0136.jpg

  38. 0135.jpg

  39. 0134.jpg

  40. 0133.jpg

  41. 0131.jpg

  42. 0139.jpg

  43. 0140.jpg

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのiPhone発表イベント“Hey Siri”の実況ブログを行います

hint

ついにその日が来ました! 何週間も気をもませた挙句、今日こそ、Appleがサンフランシスコの大会場Bill Graham Civic Auditoriumを占拠して、大量の発表を行う日だ! あちこちから聞こえてくる噂によると、今日は新型iPhoneからiOS 9のリリースに関する詳しい情報、さらにApple TVの大改良バージョンまで発表されるらしい。

イベントは9月9日太平洋時間午前10時〔日本時間10日午前2時〕に始まる(東部時間午後1時、ハワイ午前7時、ロンドン午後6時、北京10日の午前1時)。本誌TechCrunchのGreg KumparakとMatthew Panzarinoが会場からリアルタイムでニュースを伝える。イベント開始の少なくとも30分前から、写真やコメントで実況する。だから、早めにご参加を!

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

明日のAppleイベントではいったい何が起きるのか?…主要アップグレードをご紹介

apple-wwdc-20150029

明日(米国時間9/9)のAppleのイベントは巨大な怪獣だ。San Franciscoの会場Bill Graham Civic Auditoriumは7000名収容、しかも噂では複数の製品が紹介される…iPhoneだけでなく、Apple TVもiPadもApple Watchも。それぞれ、何を期待すべきだろうか。

iPhone 6sはカメラのセンサの性能がアップ

iPhone 6 Rear 01

サプライ・チェーンからのリークによると、iPhone 6sはデザインの大幅な変更はないけど、内部はほとんど何もかもアップグレードされる。その主役はもちろん、より高速なA9チップと2GBのRAMだ。

Appleがとくに強調しようとしているのが、カメラのセンサだ。容量12メガピクセルとなり、iPhoneとして初めて4K対応になる。今では、iPhoneを自分の唯一のカメラとして使っている人が多いから、カメラのアップグレードは重要だ。フロントカメラも、もちろんアップグレードされるだろう。

9to5macによると、iPhone 6sはApple Watchで導入されたForce Touch(感圧タッチ)を実装する。これからのデベロッパはiPhoneの上で、タップとプレスと押し下げプレス(deeper press)の計3種類の入力を判別できるようになる。

ケースは軽量強靭な7000シリーズのアルミを使用し、カラーは新たにローズゴールドが加わる。

WWDCでAppleは、16GB iPhoneのためのiOS 9の重要な機能をたくさん紹介した。でもiOSのアップデートはそのときよりも小さくなり、アプリのメモリ所要量もより少なくなる。その意図は、16GBのエントリモデルをiPhone 6sに限定したいのだ。新しいiPhoneの形状については、先日の記事をご覧いただきたい。

Apple TVとApp Store

apple-tv-pacman1

Apple TVのアップデートは大きい。本誌のMatthew Panzarinoによると、リモコンがタッチスクリーン方式になり、マイクロフォンと指定センサがつく。これまでのリモコンに比べると、ゲームなどにおいて、テレビとの対話がずっとやりやすくなるだろう。

映画の検索は、複数のサービスに対して一気に、そして自動的にできる。ネイティブSDKが提供され、Apple TV専用のアプリストアもある。Apple TVでFlappy Birdをプレイできるのも、もうすぐだ。

BuzzFeedによると、チップはA8チップをデュアルコア構成で使用する。

コードカッター(ケーブルテレビの契約を切った人)のための会費制のコンテンツサービスは、まだローンチしない。サービスの開始は、数か月後になるらしい。それまでApple TVの発表を待つ、ということはしないのだ。新しいApple TVに関してはまだリーク情報も少ないから、早期の発表は大歓迎だ。

さあiPad Proだ、心の準備はできてるかな?

ipad-air-2-6

Appleは今、iPadの微妙な立場を感じている。iPhoneで何でもできるようになったから、iPhoneとiPadの両方を持ってる人は、iPadがデスクの上でほこりをかぶっているのだ。アップグレードも忘れている。だからAppleとしては、iPhoneやMacのユーザにとってiPadをもっと強力なものにする必要があった。

まず、iPad miniがアップグレードされてやや薄くなり、チップもA8以上にアップしてマルチウィンドウのマルチタスクが可能になる。iPad Airも、仕様がアップするかもしれない。

そして、iPad Proだ。それは、相当前から噂されていた12.9インチのデバイスで、スタイラスを使える。つまり、指では無理なこともできる。画面が大きいからマルチスクリーンにも無理がない。今後、正規品としてのキーボードケースやそのほかのアクセサリが、続々登場するかもしれない。

Apple Watchのバンド、OS X El Capitan、iOS 9のリリース予定日

2 El Capitan

Macのアップグレードはないが、OS X El Capitanはもうすぐだ。この新しいオペレーティングシステムについては、リリース日の発表ぐらいは、あるかもしれない。同じく、iPhone 6sはiOS 9と一緒の発売だ。それらのリリース予定日の発表もあるだろう。

Apple Watchに関しては、Sportバンドの色数が増える。watchOS 2のリリース日程も、発表されるかも。

明日のキーノートでいちばん重要なニュースは、なんと言っても、Apple Watchみたいなモーションウォールペーパー(動く壁紙)の発表だ。そう思わない?

本誌TechCrunchは明日(米国時間9/9)の、西部時間午前10時/東部時間午後1時から、このイベントのライブブログを行う。ロックスター級のブロガーを多数起用して、その、生々しいコーフンをお届けしよう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

9月9日のAppleイベント、iPad Pro、iPad Mini 4などが登場するとの噂

ipad-mini-3

9月9日にAppleのイベントが行われる。流布する噂から判断する限り、このイベントはどうやら長時間のものとなりそうだ。

9to5MacのMark Gurmanによると、iPhoneおよび新しい(そしてモニター周りの世界を一変させるかもしれないApple TV 4に加え、長らく噂されていたiPad Proおよび新しいiPad miniが登場することになりそうなのだ。

iPad Proというのは、MacBookサイズのタブレットだ。デバイスが大きくなっても問題となりにくい、法人利用を想定するデバイスだ。AppleはCiscoやIBMとのパートナーシップを発表していて、そのような中で、いよいよiPad Proが登場してくるのだろうと噂されている。

iPad ProはFourceTouchに対応したスタイラス入力インタフェースを備え、よりパワフルなスピーカーを備えているとされる。

Gurmanの情報ソースによれば、iPad Proのプレオーダーは10月末あたりにはじまり、11月に販売開始されるだろうとのことらしい。

そして消費者向けにはiPad miniも登場してくるだろうと噂されている。iPad mini 4はより強力なCPUを備え、そして薄くなっているだろうとの話。画面を分割して利用できるようにもなっているだろうと言われている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H