運転中に前を見ているままでスマホの画面と路面の両方が見られるヘッドアップディスプレイHUDWAYは49ドルとお買い得

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HUDWAYは、どんなスマートフォンでも車のヘッドアップディスプレーになる、という小さなガラス製品だ。ダッシュボードの上、フロントグラスの手前にこのデバイスをマウントしておくと、その薄い曲面ガラスに、ナビやメッセージなど、スマートフォンからの情報が投射される。

運転中にいつもテキスティングしていたり、スマホの画面を見ていたりして命を失う気の毒な馬鹿者の話をよく聞く。HUDWAYのディスプレイは、路面を見ている目線の上にあるから、スマートフォンを見るために下を向くことがない。運転中にスマホを見るときの、すべての人に共通する問題から、すべての人の命を救う、と同社は主張している。

このデバイスはナビで使うことがいちばん多いと思われるが、これなら暗くても画面がよく見えるし、視界不良でも道路の状態はよく分かる。HUDWAYのメーカーは、スマートフォンを見ずに路面をずっと見ていたおかげで命が助かったユーザの、実例を紹介している。

HUDWAYがあれば、ナビだけでなく、運転中にテキストメッセージやツイートを読み、ビデオを見ることもできるが、ただしHUDWAYの説明書には、それらは“確実に駐車してからやれ”と書いてある…それは正しい。

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フロントグラスにつけるヘッドアップディスプレイは、前からある。GarminのNavigonも、これと似たデバイスだ。一部の車種、Chevrolet StingrayAudi S6ラグジャリーセダンなどには、標準装備で、AR(拡張現実, augmented reality)を利用するナビがある。

でもこれらはすべて、49ドルのHUDWAYに比べると高い。たとえば、よく似たガラス製のヘッドアップディスプレイデバイスNavdyは、一見、HUDWAYと同じ機能のようだが、$299ドルもする。

よそ見をする運転者はだいたい若者だから、気軽に買えるお値段は重要だ。お金持ちの子でなくっても、今やスマートフォンは持ってるからね。

取り付けもやさしい。デバイスをダッシュボードにつけて、アプリを使うだけだ。行き先を入力するとその情報がディスプレイのガラスに表示される。

万が一、物をつけられないダッシュボードだったり、急ブレーキで外れそうに思えたら、固定のための何らかの工夫が必要だ。HUDWAYは接着剤を使うことと、取り付け角度の調節を推奨している。

HUDWAYは今Kickstarterに出ており、そこで予約購入ができる。目標額10万ドルに対し、すでに40万ドル近くが集まっている(日本時間10/31/18:00)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Googleとプログラマ教育のGeneral Assemblyが組んでAndroidデベロッパ量産のための特訓コースを展開

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全世界で‘卒業生’が25000名いる、プログラマを育てる教育スタートアップGeneral Assemblyは、先日7000万ドルという巨額を調達したばかりだが、このほどGoogleとパートナーして、Android開発の特訓コースを立ち上げた。

この、12週間、朝から晩までのコースは、来年1月にニューヨーク、2月にサンフランシスコで開校し、その後ほかの都市にも広げていく。学費は13500ドルだが、融資もある。これはGAにとってニュープロダクトであるだけでなく、Googleにとっては、Google流で育てられた有能なAndroidプログラマが一挙に大量に出現し、グローバルに活躍していく、というメリットがある。

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GAのCEO Jake Schwartzは曰く、アプリのデベロッパは“需要がものすごく大きく”て、“Googleとのパートナーシップでこのコースを開けたことは、すぐに仕事ができる実用技能を持った生徒が育つことを意味する。つまり、有能なデベロッパを企業の喫緊の需要に即応して提供できる。もちろんAlphabetやGoogle自身も、優秀な新社員の確保に苦労しなくなるだろう”。

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[9:30am UIコンポーネント入門/12pm ゲストのお話を聴きながら昼食/1pm レイアウト体験学習/4pm 本日の復習/5pm クラス会,ハッカソン](日本語)

Androidのユーザは全世界で10億を超え、新しくておもしろいアプリへの需要はつねにある。iOS用に作ったアプリをAndroidにポートしたい企業も、これから実際にプロダクトを作っていくスタートアップも、このコースが大いに役に立つ。

このコースでは、Java(Androidのプログラミング言語)、XML(Androidアプリの構成言語)、ユーザインタフェイスの開発、そしてGoogleのデザインフレームワークMaterial Designについて学ぶ。またコースにはキャリア準備サービスへのアクセスとサポート、ワークショップ、ネットワーキングイベント、そして個人指導が含まれる。ただし生徒の方も、気合を入れて長時間勉強すること。

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Schwartzが言うように、アプリのデベロッパは“需要がものすごく大きい”が、優秀なデベロッパの需要はさらにさらに大きい。この事業から、後者がたくさん生まれることを期待したい。そうでなければ、やった意味がないもんね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Nexus 6P、ハンズオン詳細レビュー―これこそ待ちに待ったデバイスだ

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先月、Sundar Pichaiは新生GoogleのCEOとして最初のプレゼンを行い、多数のハードウェアを紹介した。その一つがGoogleのAndroidスマートフォンのプラグシップとなるuawe製のNexus 6Pだった。新しいハードにはいつもわくわくさせられる。Nexus6Pを手にとってチェックすることができたので、さっそく報告しよう。

なお、私は先月のイベントでGoogleのインダストリアルデザイン・マネージャーのJeff Hoeferから話をを聞き、大いに参考になった。

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私にとってNexus 6PはAndoroidデバイスの「王冠の宝石」だ。 Googleの上級副社長、 Bradley Horowitzが語ったところによれば、6Pは「これこそわれわれが長年待ちに待ったデバイス」」だという。

Nexus 6Pにはもちろん欠点もあるが、全体としてきわめてよくできたスマートフォンであり、 最新のOS、 Marshmallowを搭載したAndroidとして最良のものだ。見た目も豪華であり、頑丈で動きも速い。価格は32GBが499ドルからだ。販売はGoogle Playストアから行われる。.

スペック

まずスペックからみていこう。:

ディスプレイ
5.7インチの WQHD (2560 x 1440) AMOLEDディスプレイは非常に美しい。Gorilla Glass 4が採用され、Googleによれば「指紋や汚れがつきにくいコーティング」になっているという。残念ながら私がテストしたモデルはすぐに指紋だらけになった。私の指が不必要に脂症なのかもしれない。.

カメラ
カメラは特筆すべきものだ。リアカメラは1230万画素、赤外線レーザー補助光を採用したオートフォーカスだ。毎秒30フレームで4Kビデオが撮影できる。フラッシュも優れもので、被写体を白っぽく飛ばしたりしにくい。フロントカメラは800万画素だが、十分きれいなHDビデオが撮れる。

CPU、メモリ、ストレージ
このマシンは速い。CPUはQualcommの最新のSnapdragon 810で、 3GBの高速LPDDR4 RAM.に助けられている。メモリは32GB、 64GB、128GBから選べる8。Appleがいまだにリストアップしている16GBモデルは存在しない。.

その他
筐体には陽極酸化アルミが用いられており、手触りが良い。正面向きにステレオ・スピーカーを備えており、サウンドは素晴らしい。部屋の向こう側においてビデオ再生を楽しめる。3個のマイクが装備されてノイズキャンセリング機構が作動する。.

バッテリーも優れもののようだ。私はまだ丸一日しか使っていないが、充電の必要は感じなかった。このデバイスのUSB Type-Cの接続は通常よりずっと速い充電が可能だ。専用プラグを持ち歩く必要があるとはいえ、充電5%から20%まで数分でチャージできるという。

【中略】

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筐体のバリエーションについては、アルミ、グラファイト、フロストの各仕上げから選べる。私は黒っぽい色が好きだが、これは個人の好みだろう。イベントで3色すべて見たがどれを選んでも失敗ということはない。メタルのタッチは特にゴージャスだ。これに引き換え、Nexus 5Xのプラスティック筐体は少々チープに見えた

撮影実例

Googleは今年のNexusモデルのカメラの改良には全力を挙げたようだ。5Xと6Pは同一のリアカメラを共有する。撮影例をご覧になれば納得できるだろうが、プロ級の写真が撮れる。画素数、シャッター速度とも申し分ない。

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私は写真で身を立てているわけではないが、これまで何年も写真撮影に関して真剣に勉強してきた。私は普段ニコンのデジタル一眼を携帯して記事に挿入する写真を撮影してきた。今回のNexus 6Pはニコンのデジイチに匹敵する写真を撮る。画質はクリスプでズームが効いている。ズーム機能をオンにしても気になるほど画質が落ちることはない。

4Kビデオも美しい。

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【中略】

tl;dr(長すぎな文章を要約)

読者が現にNexus 6を所有しているなら、Craigslistに「売りたし」の広告を掲載したくなるだろう。新しいNexusの素晴らしい点はアンロックされていることだ。つまりキャリアに縛られずにすむ。運よく招待されていれば、もっぱらGoogle Fiを利用してすませることもできる。

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読者がiPhone愛好家なら、どんなスマートフォンが登場してそれを変えるのは不可能だろうが、それにいちばん近いのは新しいNexus 6Pだろう。デザインはソリッドでしっかりしており、ハードもソフトも信頼できる。価格は32GBモデルが499ドルからで、必要に応じてストレージを追加できる。CPUも強力で最新のAndroid OSの威力を十二分に味わえるだろう。

だが、来年はどうなるだろうか? 私としてGoogleには独自スマートフォンを製造して欲しい。Googleにはその能力がある。Googleが独自スマートフォンの製造に乗り出せば、Appleに対して巨大なマーケティング上の優位を得られると思う。今のところ、iPhonを手に取ると、世界中のどのメーカーもこれに近いモデルさえ作るのは無理だろうと思わざるを得ない。だからこそここではGoogleに期待したい。Googleが自ら製造、販売に乗り出せば市場にスラムダンク級の衝撃を与えることだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

電波を使ってSiriに音声コマンドを送り込む方法が発見された

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巧妙なハックによってSiriコマンドに望まれないコマンドを送ることができる。方法は、iPhoneのシールドされていないイヤホンに向けて電波を送るだけ。このハックは不必要に複雑だが ― イヤホンのところへ行ってボタンを手で押せばいい ― 興味深い侵入方法だ。

フランスのセキュリティー団体ANSSIの研究者らは、iOSまたはAndroid端末につながれたマイクロホンに電波を送信する方法を発見した。電波は音ボタンを起動して、例えばSiriを立ち上げてボイスコマンドを発行できる。端末が起動すれば、ハッカーはコマンドを送り込んでメッセージを送ったりアプリをアクセスしたりウォレットを開くことができる。

彼らの発見は、電磁両立性に関する論文に掲載されている。

「われわれは電磁妨害を意識的に賢く利用することによって、長年否定されてきた効果ではなく、情報システムに対して好影響を与えることができた。その結果に基づき、最新スマートフォンにおける新しい無声リモート音声コマンド送信方法を紹介する」と研究員のJosé Lopes EstevesとChaouki Kasmiは書いた。

繰り返すが、これは複雑な攻撃方法であり殆どの人にとって心配無用だ。それでも侵入を妨ぎたければ、iOSの設定→Touch IDとパスコード→ロック中にアクセスを許可、でSiriをオフにすればよい。IMG_0096

研究員らは、メーカーがイヤホンをもっと積極的にシールドして電波妨害を防ぐことを推奨している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、”Move to iOS” アプリでAndroidからの移行を簡単に

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ご存じない方のために言うと、iOS 9は公開され、今すぐダウンロードできる。ダウンロードしている間、この詳しいレビュー隠し機能の数々について読むといいだろう。

そして……Androidからの乗り換えについて。

そう、AppleはAndroidからiOSへ、超簡単(かつ安全)でスムーズに乗り換えるためのアプリをGoogle Play Storeに投入した。これはGoogle Play初のApple製アプリだ(買収されたBeatsを除く)。同アプリの存在は、iOS 9発表の一環として初めて公表された

Appleはあの先行するAndroidの市場シェアに何とかして食い込む必要がある。これはなかなか良いスタートだ。そのための完璧な日に。

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全部のアプリを移行することはできないが、もしできたらスゴイことだったろう。ただし、連絡先、メッセージ履歴、写真、ビデオ、ブックマーク、メールアカウント、およびカレンダーは移動できる。これだけ大きな切換には十分すぎるほどだ。

AppleがGoogle Play Storeに載せたこのすてきなコピーに、少なくとも何人かのGoogle民は不平を漏らしていることだろう。

iOSに関するあらゆるものごとは簡単に作られています。そこへ移行することも含めて。わずか数ステップで、あなたのコンテンツは自動的かつ安全に、お使いのAndroid端末から”Move to iOS”アプリを使って移動できます。Androidから乗換える前にどこかにデータを保存する必要はありません。Move to iOSアプリがあらゆるコンテンツをあなたに代って安全に移動します。

そして、私の好きな部分が…

エンジョイ。

そして、次に気に入っているのがこのコメント…

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AndroidからiOSに移行する準備ができると、アプリはプライベートなWi-Fiネットワークを構成し、Android端末からピカピカのiOS端末を見つけられるようになる。セキュリティーコードを打ち込めばデータの引っ越しが始まる。これはマジックだ!

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple WatchとiPhoneの双方を、同時に充電できるPod Pro

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身の回りにテック・ガジェットが増え続けていく中、すべてを充電しておくことが難しくなりつつある。Apple Watchの購入をためらっている人の中には、充電が面倒だからと考えている人も多そうだ。しかし、そうした問題を解決してくれるプロダクトも出てきつつある。

このたびNomadがアナウンスしたのがPod Proというバッテリーパックだ。Apple WatchとiPhoneの双方を、同時に充電することができる。「世界初」のものであるとのことで、デザインもなかなかおしゃれだ。どうやっても格好良くはならない充電ケーブルはポッドの中にしまう形になっている。そしてそのポッド自体はApple Watchを充電するパワーマットとなっているのだ。

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これがあれば旅行に行くのにApple Watchの充電器を別にもっていく必要もなくなる。充電が切れてApple Watchが単なる腕輪になってしまうこともなくなるというわけだ。スマートフォンとスマートウォッチの双方に使うものなので、持っていくのを忘れる可能性も低くなるだろう。

Pod Proの容量は6000mAhで、これでiPhoneおよびApple Watchを2回ずつ充電することができる。先日のAppleの発表を受けて、ストラップなどのサードパーティー製品がいろいろと登場してきているところだ。Apple Watchの人気はまだまだ衰えていないとのことで、またWatchOS 2にも期待が集まっている。

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Pod Proの価格は99ドル99セントとなっている。但し現在は79ドル99セントでのプレオーダーを受け付け中だ。出荷予定は10月30日となっている。またBest Buyの店舗でも取り扱うそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

Android WearのスマートウォッチがiOSをサポート?、この予約ページを眉に唾して見よう

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Apple Watchが嫌なら、これはどう? Huawei WatchのAmazonの予約ページには、 このデバイスがiOSをサポートしている、とある。現時点では誤報なのか未公開情報なのかよく分からないが、後者ならおもしろい。

今のところ、iPhone互換のスマートウォッチは意外と種類が少ない。Apple WatchとPebbleの製品ぐらいだ。一方、Android Wearのスマートウォッチはすでに何十種類もあり、それぞれ独自のデザインや機能で差別化に努力している。Android WearのウォッチがiOS互換にもなったら、iPhoneを持ってる人には突如として、スマートウォッチの選択肢がどっと増えるのだ。

このHuawei Watchは、豪華ではないが洗練されたデザインで、明らかに高級品ふうだ。ステンレスのケース+革バンドだと349ドル、最高は800ドルまで。1.4インチの円形AMOLED ディスプレイで、iOS 8.2互換をうたっている。予約者への出荷は、9月2日からになる。

今、AmazonとHuaweiの両方に、問い合わせているところだ。

〔訳注: 日本時間08/29 11:00現在、このHuawei Watchのページは存在しない。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Chromecastが自動再生、キューイング、第二画面、マルチプレーヤーゲームなどを新たにサポート…革命的なユーザインタフェイスへ

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GoogleのChromecastは、この検索の巨人を秘かに本格的なホームエンタテイメント企業に変えてしまいそうな、かわいらしい外見にパワーを秘めたメディアエンジンだ。このおちびエンジンに対応しているアプリケーション(もっとも典型的にはYouTube)のユーザが画面上の小さなボタンを押すと、コンテンツをテレビの大画面で楽しめる。この“Castボタン”はこれまで、合衆国だけでも15億回押された。そしてChromecastは、Googleのほかの船も浮上させている…たとえばYouTubeでは、Chromecastユーザの総視聴時間が従来より45%増加した。

Chromecastやその対応デバイス(Nexus Player、Nvidia Shieldなど)は、今年のI/Oカンファレンスで発表されるいくつかの新しい機能により、さらにパワーアップする。一言で言うと、これまでの単純なストリーミングマシンから、本格的なメディアデバイスに変身し、Chromecastとその操作デバイス(スマホなど)は、近未来のホームシアターやメディアルームの基本装備になる。Chromecast向けの開発をやっているデベロッパや、一般ユーザは、期待をふくらませて待つ価値があるだろう。

オートプレイとキューイング

ストリーミングTVがふつうのTVらしくなるためには、長時間の連続視聴が可能でないといけない。たとえばNetflixのようなWebアプリケーションでは、とくにユーザが操作しなくても複数のコンテンツを次々と‘上映’することができる。今度からChromecastでも、それができる、しかも、どんなコンテンツでも。

これをデベロッパのボキャブラリで言うと、最初のビデオが再生されているときに次のビデオをバッファリングしてキューを作り、一つのコンテンツが終るたびに次のコンテンストをユーザが指定する、という手間をなくす。しかもユーザはキューをコントロールして並び順を変えたり、新しいコンテンツを途中に入れたりもできる。これだけ高度なキューイングは、今のNetflixでもできませぬ。

今このAPIを導入しているアプリケーションは、NBA Game TimeとRed Bull TVぐらいだが、ほかのメディアアプリケーションも視聴者を長時間釘付けにするために当然導入するだろう。

ゲームマネージャAPI(マルチデバイス/マルチプレーヤーを簡単に)

複数のユーザが複数のデバイスを使ってChromecast対応のゲームを楽しめることは、元々この製品の大きな売りの一つだったが、これまでは乗り気でないデベロッパが多かったため、各人のスマートフォンをコントローラにしてTVに映しだされるゲームをシェアする遊び方は、あまり盛り上がらなかった。

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しかし今度からはGame Manager APIというものが導入されるので、デベロッパにとって仕事がすごく簡単になる。ゲームに参加するデバイスはiOS、Android、Chromecast対応デバイスなど何でもよく、デベロッパはそういうマルチプレーヤー体験を容易に作れる。ローンチタイトルとして提供されるCatch Phraseは、よくあるパーティーゲームだが、この機能の活用例としては好適だ。

“マルチデバイス/マルチプレーヤは機能は最初から好評だったけど、それをもっと、デベロッパにとって使いやすくしたい、と考えた”、Chromecast担当VP Rishi Chandraはこう語る。“今では、モバイルゲームのデベロッパのほぼ全員が、このユーザ体験を作り出そうとしている”。

そこでGoogleは、TV画面上で共有されるスコアボードなど、共通的な機能を管理できるようにし、また個々のプレーヤーとデバイスのレベルでの、正しいセッション管理ができるようにもした。こうしてついに、Game Manager APIが誕生した。

ぼくはいつも感じていたんだけど、モバイルゲームも一人プレイはもう古い、マルチデバイス/マルチプレーヤには、未開拓の大きな可能性がある。これまでは、開発の難度と、参加〜プレイの容易化単純化正確化がネックだった。でもこの二つの大きな難点を、このAPIは克服できる。

リモートディスプレイAPI(iOSとAndroid)

スクリーンの二重化(デュアルスクリーン…ゲーム画面はTV、コントローラ画面はスマホ)はもちろんゲームにとって大きな意義があるが、Chromecastおよび対応ハードウェアを操作するAndroidとiOSアプリのための(ゲームに限らない)ジェネリックなAPI、Remote Display APIは、デュアルスクリーンの意義をさらに大きくする。これによりたとえば、TV(+Chromecast、〜対応デバイス)の画面にカーレースが映っていて、スマホ上では仮想ステアリングホイールを操作する、ということができる。あるいはTVの大画面を利用して写真の編集〜修正をやっていて、その細かい操作をスマホ上のUIでやる、といった“適材適所”の役割分担ができる。

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このAPIの初期のバージョンを実際に使っているのが、Autodesk Pixlrだが、これを見るとまさに、マルチディスプレイが新しいタイプのユーザインタフェイスだ、ってことを実感できる。Chromecastはこの、コンピュータシステムの歴史上かつてなかった、斬新な利用インタフェイスを支えるのだ。クリエイティブアプリ/アプリケーションはもとより、世界中のユーザ数がもっとも多い生産性アプリ/アプリケーションにとっても、これは朗報だ。それに、デスクトップアプリケーションがもっと多様な状況でモバイルにリプレースされるためにも、こんなインタフェイスがその基盤に必要なのだ。対象を見る画面は大(&高精細)、手による操作は手元の小型デバイス、という理想の仕事環境が、今後、社会の至るところで普及するだろう。

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Parrotの消費者向けドローンは売上額が1年で6倍増…製品企画の勝利

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Parrotは、2015年第一四半期でドローンの売上が急増し、前年同期比では売上額で356%の増(約4.5倍)となり、消費者向けドローンだけでは483%の増(約6倍)となった。農業用のParrot eBee Agなどプロ向けのドローンは、164%の売上増(約2.5倍)を達成した。

今脚光を浴びている製品ではあるけれども、それにしてもすごい伸びだ。今Amazonが配達にドローンを使うためのテストをしているし、Skycatchなどがドローンの商用利用の制約を緩めてもらう努力を継続しているから、今後はドローンが商用分野でも伸びていくだろう。

また商用ドローンがあちこち飛び回るようになれば、消費者の関心もさらに一層刺激される。ドローンの製造にも新規参入企業が増え、ParrotやDJIなど既存企業は新製品リリースの頻度を増やすだろうから、競争は激化する。

Parrotの実際の売上高は、消費者部門で、2014Q1の760万ユーロに対して2015Q1が3460万ユーロだ。スマートフォンの世界的トップ企業と比べられるような額ではないけれども、とにかく伸び率のパーセンテージはすごい。その世界的トップ企業も、1年でこれほどの大きな売上増加率を経験したことはない。このまま行けば消費者向けドローンはもうすぐ、HDビデオカメラやスマホなどと並ぶメジャーな製品カテゴリになるだろう。

同社の消費者指向は、低価格の入門機Parrot Rolling SumoやJumping Spiderを出すなど、意図的だった。同社は今日の決算報告の中で、今後もこの分野のR&D努力を加速して、ますます競争が激しくなってくる市場機会に乗ずるとともに、競争力を高めたい、と言っている。同社は、昨年遅くのBebopのローンチを、売上増の最大の要因としている。

Parrotの、ローエンドをターゲットにできる能力、そのユニークな機能集合、そして同社製品が事実上の、消費者向けドローンの標準フォームファクタになっていること、この三者が相まって、同社を文字通り‘群を抜く’企業にしている。

出典: Stuffi

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

サムスン電子、Q1売上ダウン予測も復活の構え

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先ほどSamsung Electronicsは第1四半期の売上予測を発表し、激化する競争によるスマートフォン売上低迷を受け、再び経常利益の下落を予測していると語った。

Samsungは、2015年Q1の経常利益を5兆9000万ウォン(約54億ドル)、対前年比30%減と予測していると話した。これは同社の過去18ヵ月における売上下落を取り戻すものではないが、少なくともDow Jonesがまとめたアナリスト予測の35%減よりはよい。

またSamsung Electroncsは、売上予測を47兆ウォン(約433億ドル)、前年比12.4%ダウンと発表した。

Xiaomi等の会社が台頭するにつれ、Samsungのスマートフォン売上は落ち込んだ。同社は2014年Q4の決算報告でモバイルが昨年の営業利益のわずか58%を占めていることを公表した。2013年の70%から大幅な減少だ。さらに同社は当期のスマートフォン売上も引き続き下落すると予測していることも語った。

Samsungはスマートフォン市場のトップ返り咲きを果たすべく(あるいは多少でも遅れを取り戻すために)、Galaxy S6およびGalaxy S6 edgeを必死に売り込んでいる。同社が旗艦スマートフォンを2機種同時に発売するのは初めてのことだ

両機種ともガラスと金属で作られており、これはプラスチック製だったSamsungの前機種が、魅力に欠け安っぽいという激しい批判を浴びたのを受け、使用を決めた材料だ。

同社はこの四半期スマートフォン事業強化にあたって自己防衛的に行動している兆候が見られる。例えば、昨日Samsungは、保証延長業者のSquareTradeによるSamsung製スマートフォンの耐久性を批判するYouTubeビデオに答えて、自らも自社を擁護する詳細なビデオを公開した

さらにSamsungは、2015年Q1の収支に関するプレス説明会を先週行い、これは四半期予測に関してめったにコメントしない同社にとって極めて異例なことだった。

説明の中で、Samsungの未来戦略室広報責任者のLee Joonは、記者団にこう伝えた、「Samsung Electronicsの収益予測について多くの記事が書かれている。1~3月期決算では利益が改善されたことを報告するつもりであると言ってもよいだろう」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、iPhone 6効果で2014年Q4スマートフォン販売台数がSamsungを上回る


2014年をスマートフォン売上が10億の大台を超えた年とするなら(正確には12億台、携帯電話全体では19億台)、第4四半期は、Samsungが2011年以来初めて部門世界1位の座を奪われた四半期として記憶されるだろう。本日(米国時間3/2)Gartnerは、2014年通年および第4四半期のスマートフォン売上データを公開し、時の王者がAppleであることを示した。

Q4のスマートフォン総売上台数3.675億台の中で、iPhoneは7500万台を売り、Samsungの7300万台を上回った。両者の差はさほど大きくないように感じるが ― 割合にして0.5%の違い ― 二社が逆転したことの意味は大きい。

1年前、SamsungはAndroidベースのGalaxyラインを筆頭に8300万台を売ったのに対し、Appleはわずか5000万台だった。Samsungの市場シェアはこの1年で10ポイント下がった。そしてiPhone 6の発売で様相は変わった。

2014年Q4世界スマートフォン販売台数/メーカー別(×1000台)

会社名 2014年Q4台数 シェア (%) 2013年Q4台数 シェア (%)
Apple 74,832 20.4 50,224 17.8
Samsung 73,032 19.9 83,317 29.5
Lenovo* 24,300 6.6 16,465 5.8
Huawei 21,038 5.7 16,057 5.7
Xiaomi 18,582 5.1 5,598 2.0
その他 155,701.6 42.4 111,204.3 39.3
合計 367,484.5 100.0 282,866.2 100.0

Source: Gartner (March 2015) *Lenovoの数値には、LenovoおよびMotorolaの携帯電話が含まれる。

「Samsungはスマートフォンシェアの維持に苦闘を続けており、2013年の第3四半期が絶頂だった。この下降傾向は、Samsungの利幅の大きい高級スマートフォンユーザーのシェアに大きな圧力がかかっていることを示している」とGartnerの主席アナリスト、Anshul Guptaは書いている。

事実、利益は携帯端末メーカーの業績を測る重要な指標だ。Strategy Analyticsの分析によると、AppleはQ4のスマートフォン利益の90%近くを占めている。

同四半期、他に大きな動きを見せたのはLenovo、Huawei、およびXiamiだ。Xiaomiは前年同期から売上台数を3倍以上に伸ばし、Q4の1860万台は、Huaweiの2100万、Lenovoの2400万台に迫る勢いだ。しかし、3社を合わせても、SamsungやAppleのシェアに及ばない。

2014年通年のデータを見ると、Samsungの問題が、Appleの2つのiPhone 6モデル発売の打撃を受けた直後に始まっていることがわかる。Samsungは年間3.076億台の端末を売り24.7%のシェアを確保したのに対し、Appleは1.914億台、15.4%だった。

2014年世界スマートフォン販売台数/メーカー別(×1000台)

会社名 2014年台数 シェア (%) 2013年台数 シェア (%)
Samsung 307,597 24.7 299,795 30.9
Apple 191,426 15.4 150,786 15.5
Lenovo* 81,416 6.5 57,424 5.9
Huawei 68,081 5.5 46,609 4.8
LG Electronics 57,661 4.6 46,432 4.8
その他 538,710 43.3 368,675 38.0
合計 1,244,890 100.0 969,721 100.0

Source: Gartner (March 2015) *Results for Lenovo include sales of mobile phones by Lenovo and Motorola.

ではSamsungが再び逆転するためにはどうすればよいか。Gartnerは、より独自なアプローチが必要だという。それはAppleや、Xiaomiのように改変Android端末に取り組んでいるOEMと同様だ。

「Appleが高級機市場を支配し、中国メーカーが益々質の高いハードウェアを低価格で提供する中、Samsungがユーザーを引きつけ、ハイエンド市場で長期的差別化をはかるとすれば、Samsung独自のアプリ、コンテンツ、およびサービスのエコシステムを強化するしかない」とGartnerの調査責任者、Roberta Cozzaは書いている。

もちろん、これはもう聞き飽きた話だ。何年も前からSamsungやHTC等のOEMは、Androidの “mee-too” 製品ではなく差別化した体験を提供する必要があると言われてきた。しかし、Tizenや企業向けセキュリティーシステムのKnoxなどを開発したものの、Samsungがまだこの種の戦略に本気で取り組んでいないと思われることは、Galaxyラインが未だにスマートフォン戦略の中心にあることからもわかる。

これは市場にけるAndroidの牽引力が非常に強いことも理由だ。2014年、AndroidのOS別端末台数のシェアは80%を越え、10億台以上に達した(他のアナリストのデータとも一致している)。

これは、消費者の間でAndroid OSの定着率や親密度を高めるだけでなく、Androidアプリのエコシステム全体が、Google PlayストアやGoogle自身が開発するネイティブサービスに依存していることを意味している。GoogleのAndroid実装から離れれば、それらのサービスからも離れることになる ― 克服不可能ではなくても多大な努力と時間を必要とする挑戦だ。

他のオペレーティングシステムをAndroidと比較すると、成長しながらもシェアは縮小している。AppleとWindowsは、台数ではそれぞれ1.91億台と3500万台へと増えているもののシェアは落ちている。BlackBerryは減少を続け、ついにスマートフォン全体のわずか0.6%、800万台となった ― 前年は1000万台だった。

2014年世界スマートフォン販売台数/OS別(×1000台)

OS 2014年台数 シェア (%) 2013年台数 シェア (%)
Android 1,004,675 80.7 761,288 78.5
iOS 191,426 15.4 150,786 15.5
Windows 35,133 2.8 30,714 3.2
BlackBerry 7,911 0.6 18,606 1.9
その他 OS 5,745 0.5 8,327 0.9
合計 1,244,890 100.0 969,721 100.0

Source: Gartner (March 2015)

Appleの実績を地域別に見ると、中国の売上は56%増、ようやく大画面ファンを取り込んだ米国では88%増だった。

「Appleの強力なエコシステムと新しいiPhone 6/6 Plusは、iOS内での買い換えを強く促進した。加えて、大画面を望む新規ユーザーに対してはAndroidの強力な代替を提供した」とGartnerは書いている。

携帯電話市場全体を見ると、別の興味深いトレンドが見られる。現在スマートフォンが年間12億台販売されている一方で、多機能電話(フィーチャーフォン)市場も依然として大きく、2014年には7億台が販売された。そして、Samsung、Apple、およびMicrosoft(Nokiaの多機能電話を含む)を別にすると、他の端末メーカーはほほ横一線に並んでいる。

そして「その他」が全販売台数の33.5%を占め、最大のカテゴリーとなっている ― この業界のロングテールぶりを明確に示している。「2014年に伸びていない地域は、日本とヨーロッパ西部だけで、それぞれ2.8%および9.1%減少した」とGartnerは指摘している。

2014年世界携帯電話販売台数/メーカー別(×1000台)

会社名 2014年台数 シェア (%) 2013年台数 シェア (%)
Samsung 392,546 20.9 444,472 24.6
Apple 191,426 10.2 150,786 8.3
Microsoft 185,660 9.9 250,835 13.9
Lenovo* 84,029 4.5 66,463 3.7
LG Electronics 76,096 4.0 69,094 3.8
Huawei 70,499 3.8 53,296 2.9
TCL Communication 64,026 3.4 49,538 2.7
Xiaomi 56,529 3.0 13,423 0.7
ZTE 53,910 2.9 59,903 3.3
Sony 37,791 2.0 37,596 2.1
Micromax 37,094 2.0 25,431 1.4
その他 629,360 33.5 587,764 32.5
合計 1,878,968 100.0 1,808,600 100.0

Source: Gartner (March 2015) *Results for Lenovo include sales of mobile phones by Lenovo and Motorola.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


IDCレポート:インドにおけるスマートフォン出荷台数が前四半期比で初めて減少

インドはアジアのスマートフォン市場の中で、もっとも急速に伸びているマーケットであると言えるだろう。ただ、そのインドにおけるスマートフォンの四半期ベースでの出荷台数が、はじめて前の四半期を下回ることとなったようだ。IDCのレポートによると、10月および11月の祝祭日期間の中、販売店での在庫量がかさんだことが四半期ベースでの低迷に繋がったようだ。

2014年第4四半期におけるスマートフォンの出荷台数は4%の下落となった。但しフィーチャーフォンの方は14%の下落となっており、スマートフォンへのシフトは進んでいると見ることもできる。フィーチャーフォンの出荷台数は、SamsungやMicromaxの安価なスマートフォンに押されて、2013年頃から低下傾向にある。

IDCからの最新の数字が示すように、減少率がそれほど大きいというわけではないものの、フィーチャーフォンは明らかにスマートフォンへと移り変わりつつある。2014年第4四半期に出荷された携帯電話のうち、35%がスマートフォンであったとのこと。1年前が13%であったことを考えれば、かなりの伸びであると言えるだろう。

ちなみに余剰在庫の影響から、2015年第1四半期においても、スマートフォンの出荷台数は低く抑えられることとなっただろうというのがIDCの見込みだ。

そのような中、4G対応を行なっているスマートフォンベンダーは、それほどの落ち込みを経験せずに済んでいるようでもある。通信会社側の方でも、4G LTEサービスの投入を準備してきている。利用者側も不安定な3G回線には不満を抱いていて、4Gに対応した端末およびデータプランへの乗り換えをいまかいまかと待ち受けている。中国のXiaomi(小米科技)やHuawei(ファーフェイ)などは、既にインドに対して安価な4Gスマートフォンを投入している。

2014年第4四半期の状況をメーカー毎にも見ておこう。Samsungが22%のシェアを握り、変わらずにトップに立っている。但しiPhoneや他のスマートフォンの成長をうけて、そのシェアは減少傾向にある。第2位に位置しているのはMicromaxで、シェアは18%となっている。それに続いて3位はIntex(シェアは8%)、そしてLavaが7%でXiaomiが4%と続いている。

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(翻訳:Maeda, H


2014年のスマホ販売総数は13億、Androidがシェア81%で初の10億の大台乗せ

SamsungとAppleというスマートフォン・メーカーの2強が四半期決算を発表したことを受け、有力調査会社のStrategy Analyticsが2014年通年のスマートフォン統計をまとめた。それによると2014年にはいくつか節目になる数字が達成されたようだ。世界のスマートフォンの出荷総数が初めて10億台を超え、12.8億台となった。

同時にAndroid OSを搭載したスマートフォンの合計販売台数も10億台の大台に載せ、シェアは81%となった。これに対してAppleは1社単独で15%を占め、1億9300万台を販売した。

Strategy AnalyticsはAppleを除いてメーカー別出荷台数の内訳を明らかにしていないが、別の調査レポートによると、SamsungとAppleの販売台数はほぼ等しいという。2014年第4四半期にAppleは7450万台を売り、19.6%のシェアを獲得し、対前年同期比46%の増加となった。この急成長は新モデルの投入と同時に旧モデルの値下げによるものだ。

IDCが発表した調査レポートでもSamsung7510万台、Appleが7450万台とほとんど等しい。これにLenovo、Huawei、Xiaomiが続いてトップ5を構成する。その中でSamsungだけがシェアを減少させていることが注目される。

Strategy Analyticsの調査によれば、2014年のAndroidのシェアは対前年比で3%ポイント上昇した。これに対してAppleのシェアの減少は0.5%ポイントにとどまった。

一方Microsoftのシェアは3%代のままほとんど変化しなかった。台数ベースではWindowsのモバイルデバイスは2014年に約3900万台が売れ、前年に比べて300万アップした。

利益率は常識外れに高く、180億400万ドルの新記録を達成した。Apple第4四半期(Appleの会計年度では第1四半期)の販売台数、7450万台は前年同期に比べて2350万台も増加している。

Strategy Analyticsのエグゼクティブ・ディレクター、Neil Mawstonは「AppleのiOSは依然として[Androidの]唯一の実質的競争相手だ。Appleは2014年に1億9270万台のiOスマートフォンを販売し、15%のシェアを獲得した。新たに投入された大画面モデル、iPhone 6と6 Plusは高収入のユーザー層に即座に受け入れられ、Appleの成長を再加速することに寄与した」と書いている。

ただしマーケット自体の成長は主として途上国におけるものだ。アメリカ、イギリスなどの成熟市場は飽和状態に近く、成長速度は鈍っている。これに対してブラジルやアジアのような新興市場に注目があつまっている。

「2013年に10億台だった世界のスマートフォン市場は一挙に30%成長し、2014年には13億台となった。この成長は主として中国、インドネシアなどの新興市場が支えた。この傾向は2015にも続くだろう」とStrategy Analyticsのディレクター、Linda Suiは述べている。

「MicrosoftのWindowsプラットフォームは長年にわたってパソコン市場を制覇してきたが、スマートフォンでは苦闘が続いている。MicrosoftはWindows Phoneを製造するパートナーの大手メーカーを得ることに成功していない。またMicrosoftは中国のような新興市場では消費者へのプレゼンスも小さいままだ」と同社の別のディレクター、Woody Ohは書いている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Samsungは弱気の2014Q4収益予想を発表、今年は本来のコンポーネントメーカーとして業績回復に?

昨年はSamsung Electronicsにとって厳しい年だったが、2015年が好転の年だとも思えない。今日同社は2014Q4の収益予想を発表し、5.2兆ウォン(約47億4000万ドル)の営業利益を掲げた。それにより通年の利益は25兆ウォンとなり、過去3年間で最低となる。

Samsungのスマートフォンのマーケットシェアは2012年に急増した。それは主にSamsung Galaxy SIIIとGalaxy Note IIのおかげだったが、その後、売上は激しい競合の中で低迷した。欧米市場の消費者は今、Samsungがその市場を作ったとも言える大型スマートフォン、いわゆるファブレットを選好しているが、そこにはすでに、AppleのiPhone 6 Plusを初めとする強力な競合機種がひしめいている。

一方、大きな成長市場である中国とインドでは、Xiaomiなどのメーカーによる安くて高性能なスマートフォンが幅を利かせている。そのためXiaomiは2014年に世界第三位のスマートフォンメーカーになっただけでなく、好調な資金調達により、テクノロジ系スタートアップとしてはもっとも評価額の高い企業になった

しかしSamsung Electronicsは単なるスマートフォンメーカーではなく、多彩な製品群を擁するエレクトロニクス企業であり、とくにAppleなどそのほかのスマートフォンメーカーにも納品しているメモリチップは、今年の同社の収益を再び上向きに転じさせる救世主になるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


親指タイプは人間の脳を変える

スマートフォンは人間を変えつつある、と少なくともチューリッヒ大学の神経情報科学研究所の研究者たちは言っている。Blackberryやフィーチャーフォンのようなボタンのある携帯電話から、画面を頻繁にタイプする今のスマートフォンに移行するに伴い、脳の、親指に結びついている部分が変わっていく、というのだ。

研究者たちの所見によると、スマートフォンを使っているときは、脳の、親指に結びついている部分がより活発になる。意外なことではないと思うが、この反応はタッチスクリーンタイプの電話機を使っているユーザにしか起きない。彼らの発表から引用しよう:

Ghoshがさらに見せたのは、スマートフォンの使用頻度が皮質の活動に影響することだ。過去10日間スマートフォンを多く使用した人ほど、脳内の信号は大きい。この相関性は、親指を表している領域で最強であった。

彼らは“37名の右利きの人を調べ、内26名はタッチスクリーンタイプのスマートフォン、11名は古い携帯電話を使っている”。そして彼らは、大脳皮質の、親指のコントロールに結びついている領域の活動が、タッチスクリーンのユーザでは高いことを発見した。実はこれと同様のことが、ヴァイオリニストでも発見されている。その楽器の演奏に熟達するにつれて、脳が変わるのだ。

ということは、iPhoneを毎日大量にタップしていると、天才的な脳になるのだろうか? それはないと思うが、タップすることが思考に影響を与えていることは、確かなようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


タブレットの売上は先進国市場で早くも横ばいへ、騒がれたわりには…

IDCによると、北米とヨーロッパ市場におけるタブレットの今年の売上は横ばいになるという。同社の前の予測では、“本年第二四半期で需要は期待はずれの軟調”、となっていた。

IDCの分類ではタブレットとツーインワン機を合わせて全世界の成長率はわずかに6.5%となっている。2014年の売上予測は、両タイプ合わせて約2億3300万台である。

上記から、いろんなことが言える: タブレットの売上はこれからも当分、PCに追いつかない。PCの年間売上は3億台代で安定しているから、今の2億台代の、しかも成長が横ばいになりつつあるタブレットが簡単に追いつけるものではない。

もうひとつ見ておくべきは、スマートフォンの四半期売上の方がタブレットの年間売上よりも相当大きいことだ。しかもその差は開きつつある。PCとタブレットとスマートフォンという三馬の中で、売上はタブレットが最小だ。元気に成長しているのはスマートフォンだけだから、この三者の順位は当分変わらないだろう。

タブレットは今後、成熟市場において年間売上が減っていくのか? もしそうなると、タブレットは新興市場に活路を見出すしかない。ただし、それら途上国市場での売上増が、成熟市場における減少や停滞を補ってあまりあるか、それはまだ分からない。

みんながタブレットに殺到していた2013年半ばごろに、PCの売上はすぐに安定するとか、タブレットの成長は意外に早く鈍化する、なんて言ったら笑われただろう。タブレットは消費者向けハードウェア市場の大きな一角を占めてはいるものの、みんなが当初期待したような大スターというよりも、どちらかというとマイナーな選手だったようだ。

ところで、スマートフォンの売上は、いつ、頭打ちになるのだろう?

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AmazonのFire Phoneを使ってみた…まさにeコマース王Amazonのためのスマホだ

先月発表されたAmazonのFire Phoneは、同社初のモバイルハードウェアだ。従兄弟(いとこ)のKindle Fireタブレットと同様、OSはAndroidの独自フォークを使用、 Amazonの大きな、どんどん成長しているコンテンツライブラリのすべてに、簡便にアクセスできる。

外見的には高級品っぽくて、AppleやHTC、Samsungなどの代表的機種と比べても見劣りしない。iPhone4や4Sに似て、前面と背面がガラス、そして縁(ふち)を構成する曲面状のプラスチックは、AmazonのeリーダーKindle Paperwhiteのような、スムースでしっかりした印象を与える。

Kindle Fireのインタフェイスに慣れている人は、Fire Phoneのカルーセル状のホーム画面にすぐ親しめるだろう。ユーザは自分が最近使ったアプリやコンテンツを、簡単にスクロールできる。カルーセルの下には、通知が表示されたり、あるいはAmazonのストアにある関連コンテンツのリンクがある。また、下の方からスワイプすると、アプリをグリッド状に並べた‘ふつうの’ホーム画面のレイアウトになる。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

Fire PhoneのDynamic Perspective(動的パースペクティブ)機能は、デバイスの前面にある4基の赤外線カメラを使用して、まるで3Dのような、奥行きのある物や画面を表示する…もちろんユーザの視線の角度に応じて立体像は変わる*。これをいちばん多く使うのはロック画面で、いろいろなシーンのセレクトをアニメのジオラマのような感覚で行える。また本機をユーザが手に持ったときの角度(傾斜)に応じて表示内容が自動的に変わる、“peek”(覗き)と呼ばれる機能もある。ただし、この動的パースペクティブ機能を巧みに使いこなしているサードパーティアプリは、まだあまりないようだ。〔*: 余計な訳注…3Dで上から下から横から物を見られる=表示する機能は、何よりもeコマースで生きる!〕

Amazon Fire Phoneのもうひとつの目立つ機能が、Fireflyだ。これはボリュームロッカーの横にある専用カメラ用のボタンを押して起動する。ざっと試してみたが、カメラがとらえた、ほとんどどんな製品でも、それをAmazonで買うといくらで買えるか、を表示してくれる。ぼくが試したのは、本各種、DVD各種、CD各種、歯磨き、オフィス用電話機、手を消毒するスプレー、…これらすべてが、すぐに認識された。ただしこれらはどれも、表面にその商品のラベルがある。まちを歩いている人を撮って、その人が着ている服の値段を調べるのは、まず無理だろう。でも、それすら、数か月後には可能になるかもしれない。なぜならFireflyのSDKがやがて、サードパーティのデベロッパに提供されるからだ。

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iPhoneは今も最高のスマートフォン

ここTechCrunch編集部では、多くのスマートフォンを見る機会があり、その品質の平均的水準の高さは、つい5年前と比較しても実に印象的だ。その間のAndroidの成熟度合にも驚かされる ― しかし、当初圧倒的リードを保っていたライバルiPhoneとの差を縮めるための、Android OEM各社による様々な努力にもかかわらず、今もApple製スマートフォンが最高であることを疑う余地はない。

なぜ今この時期にこの懐しい話題を持ちだすのかって? 主要Androidメーカーの新機種がほぼ出揃ったことが一つ。そして別の要因がある。ガールフレンドがSamsungへの短い旅からiPhoneに戻ってきたこと、そして、父が旅行にカメラを持っていくのをやめ、iPhone 5sだけを使うようになったこと。生涯にわたる写真マニアにとってこれは一大事だ。

iPhoneのカメラは、今もライバルに対する定量化の難しい優位点の一つだ ― スペックで上回っているAndroidカメラは少なくないが、モバイル端末カメラマンの最高傑作は一貫してiPhoneから生まれており、撮影者の不満も最少限だ。

他にも新たなライバルたちに対するiPhoneの優位性として、体験の一貫性(Androidに様々な外観や変更があることは、使う端末によって振舞いが異なることを意味している)、端末の持ち運びやすさ(巨大画面は使っている時は魅力的だが、大部分の時間あなたの電話機はポケットの中にある)、製造品質等がある。そしてiPhone 5sは昨年秋に発売されたにもかかわらず、最新のソフトウェアやウェブテクノロジーを扱う上で性能に何の問題もない。

この意見に多くの反論があることを私は信じているが、乗換えた人たちの中に、心の奥底では私が正しいと秘かに認めている人たちがいることも、同様に信じている。そして今後魅力ある新機種や新機能が出てきても、Appleのスマートフォン技術が、ライバルたちのはるか上を行くであろうことも。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Kantar調査:Windows Phone、Android価格戦争の中を「つっかえつつ前進」。iPhone 5sはAppleの緩衝材

先週金曜日(米国時間4/25)、MicrosoftがついにNokia端末事業の新オーナーとなったが、モバイル端末メーカーとしての新しいポジションは、Nokiaがここ数年間続けてきた挑戦と変わらず厳しい。

Kantar Worldpanel ComTechによる最近12週間の調査結果によると、Windows Phoneはヨーロッパ上位5ヵ国(英国、フランス、スペイン、イタリア、ドイツ)のスマートフォン販売の8.1%を占め、Androidが70.7%、iOSが19.2%だった。

現時点でヨーロッパはWindows Phoneにとって最良の市場のようだ。米国ではWindows Phoneは5.3%、オーストラリアでは6%弱、中国では1%、そして日本では1%に満たない。

何が起きているのか。簡単に言えば、Nokia等の端末で動いているWindows Phone OSは、ヨーロッパ、米国、およびアジアのスマートフォン販売における、遠く離れた第3位だということだ。

KantarのDominic Sunneboディレクターによると、Windows Phoneにとって大きな課題は、主要OEMであるNokiaが、新しいスマートフォンユーザーにエントリリーレベル端末を売り込む戦略に出ていることにあるという。問題はこれらの機種がAndroid勢と十分戦えていないことだ。

「Nokiaのエントリー機は、Motorola、LG、SamsungのローエンドAndroidスマートフォンとの厳しい戦いに晒されている。低価格市場において、Motorola(Moto G)やSamsung(大きく値引きされたS3およびミニ)がNokiaの領域に食い込み始めている」

「ハイエンドとローエンドの差異は非常に小さくなっている。これはNokia(優れたエントリー機を作っている)にとって有利に働くが、優れたスペックを中低価格で提供しているのはNokiaだけではない」

Appleが依然としてハイエンド機でAndroid勢力と戦っているのは興味深い。Sunneboによると、ヨーロッパ、日本、オーストラリアでは最上位機種の5Sモデルが「好調」で反撃に転じているという。

しかし「反撃」や「好調」というのは相対的な話であり、AndroidとiOSとの差は開き続け、Androidの販売はKantarが調査した内5つの市場で70%以上を占めている。

ただし、AppleがAnroidを圧倒している特別な市場もある。日本ではAppleが依然としてスマートフォンのブランドを支配しており、57%を占めている。具体的には、NTT Docomoのスマートフォンのうち42%、KDDI AUの59%、Softbankの81%がそれぞれiPhoneだ。

なぜか? Appleのデザイン、4G通信、および信頼性が日本の消費者に共鳴したからだろう。「日本のAppleに対する熱愛ぶりは劣えを見せない」とSunneboは言う。さらに、iPadへの波及効果も指摘しており、日本のiPhoneユーザーの1/4近くがApple製タブレットも持っている。

しかし、AppleがiPadとiPhoneの間にかなり大きな空間をあけているのに対して、アジアで起きているのは両者の中間サイズの人気上昇だ。中国では、5インチ以上の画面サイズがスマートフォンの40%を占めている。

「ファブレットは中国消費者のスマートフォン利用形態を変えつつある。ファブレットユーザーの5人に1人以上が毎日モバイルテレビを見ており、半数が月に1度は見ている。これは4Gが普及していない状況でのことだ。中国で4Gが広まれば、キャリアーはデータ通信による売上増を期待できるだろう」

Appleは、事実上旧モデルと低ストレージ機で新スマートフォンユーザーにアプローチする戦略を取っているが、果たして今後は別の方法を取るのか、あるいはiPhabletで市場に飛び込むのか興味深い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Ubuntuスマートフォンがbq(スペイン)とMeizu(中国)から年内発売へ

UbuntuのCanonical社が、Ubuntu Linuxを載せたスマートフォンをついに発売する。昨年、Ubuntu Edgeと名づけた派手なクラウドファンディングキャンペーンに失敗したにもかかわらず。そのスマートフォンを今年おそくに発売する計画の詳細がTheNextWebに載っているが、それによると発売元は同社のハードウェアパートナー、スペインのbqと中国のMeizuになるようだ。

まだ詳しい仕様は発表されていないが、同社の声明によると最初の製品は“ハイエンド寄りのミッドレンジ”となるらしい。つまり今後の過密なスマートフォン市場で競争力が期待される低価格機ではない。最初に発表されたEdgeが、出資者割引価格でも600ドルという超高級機だったから、今さら初心者向けの安価なスマートフォンを出したって、意味がないだろう。

Canonicalがモバイル市場で自己の一角を築く気なら、それは苦戦という生易しい言葉では表現できない歩みになる。たとえばFirefox OSは低価格入門機で市場に参入しながら、今だに足取りはふらついている。Canonicalが低価格機を指向しなかったのも、そのせいだろうが。

Canonicalの差別化戦略は、従来のスマートフォンのようにいろんなコンテンツやサービスを個々のアプリの中へばらばらに閉じ込めずに、それらをUIそのものにしてしまうことだ。Canonicalは、発売時にはEvernote、Grooveshark、Weather Channelなどおよそ50のアプリがUIから直接使える状態にしたい、と言っている(個々にアプリをインストールしたり立ち上げたりしない)。またEdgeのキャンペーンのときに同社が組織化したCarrier Advisory Group(Vodafone、EE、T-Mobile、Verizon、Deutsche Telecomなどなど)の協力も、求めていくつもりだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))