ソニーが新型コロナで影響を受けるゲーム開発者の救済基金に11億円拠出

多くの人が外出禁止のために家にこもってPCやゲーミングコンソールを手にしているが、インディーゲームデベロッパーにとっては厳しい状況だ。彼らは往々にして、タイトルの宣伝や投資の呼び込み、契約の発表などをゲームカンファレンスに頼っている。

Sony(ソニー)は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで影響を受けているインディーゲームデベロッパーをサポートするための基金に1000万ドル(約11億円)を拠出したと発表した。2020年4月初めソニーは新型コロナウイルス救済のための1億ドル(約107億円)の基金を立ち上げたと明らかにしていたが、その基金はどちらかというとヘルスケアワーカーや遠隔教育にフォーカスしたものだった。

ソニーは基金の詳細について、間もなく発表するとしか述べていない。また今回の発表ではPlayStationユーザーに自宅に留まってもらうように、2つの「UNCHARTED: The Nathan Drake Collection(アンチャーテッド コレクション PlayStation Hits)」と「Journey(風ノ旅ビト)」をデジタルストアで無料ダウンロードできるようにしたことも明らかにした。この2つの小さなニュースはPlayStationが提唱する「Play at Home」イニシアチブのベースとなっている。

2つのタイトルは4月15日から5月5日まで無料でダウンロードできる。

画像クレジット: Kevork Djansezian / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

回線混雑緩和のためゲームのダウンロードに速度制限

新型コロナ感染抑制の世界的取り組みのために自宅で釘付けにされている数十億の人々にとって、ゲームはうってつけの逃避方法だ。しかしゲームは巨大だ。Microsoft(マイクロソフト)、Sony(ソニー)をはじめとするゲーム各社は、巨大なゲームをダウンロードする何百万人もの人たちが帯域幅を独占しないよう対策を始めている。でも心配無用、あなたのゲームプレイには影響しない。

コンテンツ配信ネットワークのAkamai(アカマイ)のブログ記事で、インターネットのインフラが直面している津波のようなトラフィックを軽減するために同社が行っていることをいくつか説明している。もちろんビデオストリーミングは最大要因の1つだが、ゲームも連続的ではないもののネットワークにとって大きな負担だ。

Akamaiは「主要ソフトウェア配信業者、特にゲーム業界についてはマイクロソフトやソニーと協力して、ピーク利用時の混雑緩和に取り組んでいる。アップデートが公開された時に大量のトラフィックを生むゲームソフトのダウンロードは非常に重要だ」と記事は書いている。

例えば最新のバトルロイヤルゲーム 「Call of Duty: Warzone」が先週無料で公開され、大きな人気を呼んでいる。ご存じない方のために書くと、Call of Dutyシリーズの最新タイトルであるWarzoneは80GB以上のダウンロードサイズでNetflixの映画数十本分に相当する。さらにいうと、その80GBは自宅のネット接続の最大帯域幅でダウンロードされる可能性が高い。ストリーミングビデオは、数Mbに抑えられているので、接続を独占する心配はない。

関連記事:Netflixが新型コロナによる通信量増加で欧州でのストリーミング画質を30日間抑制へ

Warzoneだけではない。ほかにも山ほどの人気ゲームが、ゲーム以外することのない多くの人たちが家にいる時期にリリースされた。PCゲームプラットフォームのSteamは先日2000万同時ユーザーを記録し、あるアナリストはゲームのトラフィックが400% 増えたと言っている。つまり、ゲームはかつてないほど多くプレイされていて、ゲームのサイズはかつてないほど大きい。

そういうわけで、ゲームのダウンロードは近いうちに帯域幅を絞られる可能性がある。少なくとも一部の分野では。「プレーヤーはゲームのダウンロードが多少遅く感じるかもしれない」とSony Interactive Entertainment(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)CEOのJim Ryan(ジム・ライアン)氏はブログ記事に書いている。TechCrunchはマイクロソフトとNintendo(任天堂)、Valve(バルブ)にも各社のやり方を質問している。

重要なことだが、これはダウンロード以外のゲームプレイには影響しない。ゲームのダウンロードと異なり、ゲームプレイで使用する帯域幅はおどろくほど小さい。プレイのタイミングを維持するために、パケットを高速でやりとりすることは重要だが、データ量は低解像度のストリーミングビデオと比べても少ない。

ゲームのダウンロードは夜間に行うのがベストだ。地域のネットワークインフラは多くの人が寝ている間の方が混雑が少ないからだ。昼間にダウンロードやアップデートするときは、いつもより時間がかかったり、待たされることになっても驚かないように。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

PlayStation 5は5GB/秒超で容量825GBのSSD搭載、GPUはAMDのRDNA 2アーキテクチャ

ソニーが1月のCESで発表したのはPlayStation 5という名前だけだった。 同社はサンフランシスコで開催されるはずだったGDC(Game Developers Conference)で盛大なプレゼンを計画していたが、新型コロナウィルス(COVID-19)問題が発生してしまった。そこでイベントをライブストリーミングで実施することとした。このビデオが次世代ゲーム・コンソールについて現在最も広汎で確実な情報となる。

ビデオではPlayStationのリード・システムアーキテクトを務めるMark Cerny(マーク・サーニー)氏がカメラに向かって地味なプレゼンを始める。カンファレンスがこうしたライブストリーミングになったのは新型コロナウィルスの拡大を防止するためには対人接触をできるかぎり避けるのが有効と判明したためだ。

サーニー氏は冒頭、PS5に5GB/秒の速度のSSDが搭載することを発表した。 これはデベロッパーからの要望のナンバーワン事項だったという。SSD化にともないPS5のI/Oは現行PS4と比較して最大100倍速くなっているという。

ソニーはまた、XboxシリーズXなみの高速化を実現するためにPS5にどのようなテクノロジーが搭載されるか詳しく説明した。PS5ではウルトラ・ハイスピードのSDDとともに、レイトレーシングが可能なカスタムのAMD製GPUを搭載する。3Dオーディオはソニーのマルチメディアホームエンターテインメントを改良して利用している。Xbox同様下位互換性があり、特にPS4との互換性を確保している。

CPUは3.5GHz、8コアのAMD Zen 2だ。GPUはAMDのRDNA 2アーキテクチャを利用しており、36 CU(Compute Unit)で10.28TFLOPSを発揮する。メモリは16GB、SSDは825GBが搭載される。システムの電力消費と発熱を抑えるよう設計された新しいブースト機能がある。

サーニー氏によれば、PS5は熱を抑えるために「温度そのものではなくGPUとCPUが実行しているタスクを監視する」。この情報に基づいてクロック周波数を上下させる。システム冷却の仕様の詳細は、今後行われるシステムの「徹底解説」で明らかにすることを約束している。

3Dオーディオは「新しい夢を発見する」というセクションで説明された。サーニー氏は「グラフィックスを主体とするシステムでは往々にしてオーディオは後付けにされてしまう。残念ながらPS4ではそうだった」と述べた。しかしPS5でははPSVRの没入型オーディオを利用した新しいバージョンが導入され、ゲーム機オーディオにプレゼンスや位置定位などの機能に焦点を当てた。ソニーではユーザーが利用するデバイスがさほど高度でないホームステレオシステムやヘッドフォンであってもバーチャル・サラウンドサウンドを提供する能力が大きく改善されたとしている。

Xboxの新シリーズ同様、PS5の発売も今年末になるはずだ。今回、ソニーはほんの表面を説明しただけだろう。クリスマスまでまだ相当の間があり、今後完成される要素も多いはずだ。

さてゲームに付き合ってくれる人は誰かいるかな?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ソニーも新型コロナウイルス感染拡大懸念でMWC出展取り止め

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、Mobile World Congress(モバイルワールドコングレス、MWC)への出展を取りやめる企業が相次ぐ中、Sony(ソニー)が同様の措置を取ることになった。

「お客様、ビジネスパートナー、メディアのみなさまそして社員の安全を最優先し、スペイン・バルセロナで開催されるMWC Barcelona 2020の出展と参加の取り止めるを決定しました」というプレスリリースをソニーは出した。

MWCは2月24日から27日にバルセロナで開催されることになっている。

予定していたプレスカンファレンスは2月24日午前8時30分(中央ヨーロッパ時間)にYouTubeのXperia公式チャネルを通じてリモートで開催する、とソニーは発表している。

「この困難な時期、みなさまのご理解とサポートに感謝しております」とも付け加えた。

ここ数日、Amazon、Ericsson、LG、NVIDIA、ZTEといった多くの企業が新型コロナウイルス感染拡大の懸念からMWC出展・参加を取り止めると発表した。

世界保健機関(WHO)は2020年1月、国際的に新型コロナウイルス感染拡大が懸念されるとして公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

この記事執筆時点で、ウイルス感染と死亡のほとんどは、ウイルスが最初に確認された中国国内でおこっている。湖北省武漢市で最初に症例が報告された。

ZTEXiaomi(シャオミ)を含むいくつかの中国テック企業は、新型コロナウイルス感染の懸念からMWC参加に際して、中国からの社員移動を制限し、参加前の一定期間、社員が自己隔離を実施するといった変更を加える、と明らかにしていた。

2月9日、MWC主催者のGSMAもまた出席者を守るために厳しいルールを発表した。湖北省からの参加は禁止し、中国からの参加者はMWCの14日前に中国外に滞在していたことを証明する必要がある、というものだ。

また、参加者は新型コロナウイルスの影響を受けた人と接触していないことを自己証明する必要がある、とGSMAは述べた。

2019年のMWCには198カ国から11万人が参加した。

GSMAは「さらなる対策も検討中で、我々は今後も状況を注視し、場合によっては追加措置もあり得る。我々はすばやい対応が求められる、刻一刻と変わる状況と戦っている」とも語った。

MWC参加者数はここ数年10万人を超えていたが、2020年のMWCではこれまで参加してきた企業が移動を再考せざるを得ない状況に直面しており、参加者数の減少が予想されている。

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(翻訳:Mizoguchi

PlayStation 5が2020年のホリデーシーズンに発売

ソニーにはまだ、CESでの記者会見に1つや2つのサプライズを用意する力がある。そのひとつが、PlayStation 5が2020年のホリデーシーズンに登場するという発表だ。

次世代コンソールについての詳細な話はなかったが、基本的な機能として、ソニーだから当然3Dオーディオを搭載し、触覚的でアダプティブなトリガーや超高速SDD、ハードウェアによるレイトレーシング、そしてブルーレイ(物理メディア)に対応する。

[^ロゴは新しくない。グラフィクスのクオリティーに対する反省もない。]

発表の1カ月近く前には、PS5に対抗するXbox Series Xが発表された。発売時期はほぼ同じだから、2020年の年末には、また激しいコンソール戦争が勃発するだろう。

発売まで1年を切っているにも関わらず、PS5とXbox Series Xの両方とも、わからないことが多すぎる。CESよりもクレージーなE3やGamescomなどの数カ月後に行われるゲーム専門のカンファレンスを待つことにしよう。

CES 2020 coverage - TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ソニーが自動車を発表!

米国時間1月6日、CES 2020でソニーが自動車を発表した。現時点において、このSony Vision-Sセダンの詳細はほとんどわかっていない。会場で見ることができたら続報する予定だ。

報道によると、ソニーは業界のリーダーらと協力してこのプロトタイプを作ったといい、Bosche、Continental、Genetex、Nvidia、Magnaなどの名前が挙がっている。

このクルマはちょっとした驚きではあるものの、現在のソニーの戦略にフィットしている。近年、ソニーはサプライヤーとしてキーテクノロジーの開発および販売を始めていた。同社のカメラセンサーは、多くの著名スマートフォンで使用されており、最新のiPhone 11 Proもそのひとつだ。しかし、iPhoneに提供する以前、ソニーは同様のスマートフォン向けセンサーを搭載した独自スマートフォンであるXperiaを長年販売してきた。

Vision-Sセダンでも、iPhoneとXperiaに似たような関係が見られるかもしれない。このコンセプトカーは、ソニーのコンポーネントを売るためにデザインされていることが明らかだ。ソニーは自動車製造をやりたいわけではない。TechCrunchはソニーに山ほどの質問をぶつけて答えをお届けする予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

PS4の操作性を向上させるDUALSHOCK 4用の公式「背面ボタンアタッチメント」

PS4のコントローラーで操作する際、多くの人が主に親指と人さし指を使っているが、怠けているほかの指も使えたら操作性はアップするはずだ。というわけで、ソニーから登場したのがDUALSHOCK 4の背面に2つのボタンを追加するアタッチメントだ。

背面ボタンアタッチメントという製品名はベタなものだと思うが、PS4の公式アクセサリとなり。ワイヤレス・コントローラー、DUALSHOCK 4の背面ポートに取り付ける。2つのパドルボタンは中指で操作しやすい位置にあり、合計16種類の操作を割り当てることができるという。

アタッチメントの表面には小さなOLEDスクリーンがあり、ボタンの割り当てが「リアルタイムで表示される」とのこと。常に知りたい情報でもないと思うが、設定を切り替えたり、編集したりできるタッチスクリーンになっているのだそうだ。

さすがソニー、天才的?いやいや、リアボタンというアイデアは以前から存在し、Scuf、Astroなどのサードパーティからからプロダクトが販売されていた。これらのメーカーのカスタマイズ可能なスティックやボタンは、プロゲーマーのお気に入りだ。ちなみにコントローラーの背面に点字で情報を表示する技術はMicrosoft(マイクロソフト)が特許を取得している。

パフォーマンス志向のゲーマーが全員、サードパーティのギアを使っている状況は、ソニーにとっては好ましくないものだが、PS5が準備されている中でDualShock 4.5といった新しいコントローラーをリリースしてもあまり意味がない。アタッチメントの発売は、なかなか賢明な判断だ。それにパススルーで使える3.5mmのヘッドフォンジャックがあるので、手持ちのヘッドフォンも使用できる。

価格も税別2980円と手ごろなので、ScufやAstroのコントローラーを買うほどでもないカジュアルなプレイヤーの衝動買いも期待できる。残念ながら、背面ボタンアタッチメントはクリスマスには間に合わない。発売は年明け(日本では2020年1月16日予定)になるが、1月7日からラスベガスで開催されるCES 2020には展示されるはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ソニーの次期ゲーム機はPlayStation 5、2020年ホリデーシーズンに発売

いくらかの人は、PlayStation UnicornやPlayStation Trebuchet(投石機)など、より派手な名称を好むかもしれない。しかし、一貫性も大事だ。そして、ソニーの次世代ゲーミングコンソールの名称が「PlayStation 5」になることが発表された。

米国時間10月9日朝の発表では特に驚くような内容はなく、さらなる追加情報が発表されることだろう。システムの詳細を伝えられるゲームショーと時間はまだまだある。SIE(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)社長兼CEOのJim Ryan(ジム・ライアン)氏は、「これらのアップデートはそれほど驚くようなものではないかもしれない」と伝えている。「しかし、我々は次世代に関するビジョンのさらなる詳細を明かし始めており、それをPlayStationファンのために確認したかった」。

なお、一部の詳細情報も明かされている。ライアン氏は次期システムのコントローラを強調した。これまでのガタガタ振動する技術に代わり、新しい触覚フィードバックが搭載される。これにより、ゲームプレイ中のシミュレーション体験をより身近に感じられるはずだ。

また、新規にL2ボタンとR2ボタンに「アダプティブ(適応)トリガー」が追加される。これについて、ライアン氏は以下のように語っている。

開発者は弓を引いたり、岩の多い地形でオフロード車を加速したりする触覚を感じられるように、トリガーの抵抗をプログラムできる。そして触覚と組みあわせることで、さまざまなアクションをより適切に再現できるようになる。ゲームクリエイターには新しいコントローラの初期バージョンが提供されており、彼らの想像力がこれらの新機能を使いこなすところを見るのが待ちきれない。

PlayStation 5は2020年のホリデーシーズン(年末)に間に合うように発売される。また近いうちに、より多くの情報が公開されることだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ソニーの新ワイヤレスイヤフォンは優れたノイキャン性能とバッテリー駆動時間を実現

私は16時間のフライトを1週間後に控えているので、その前にレビューユニットが届くことを期待している。今のところ、WF-1000XM3を使ったのは会議室での数分間のみだったが気に入っている。ソニーの新しい完全ワイヤレスイヤホンの音はシャープで、ノイズキャンセリングもイヤフォンであることを考えれば素晴らしい。

正直なところ、これは長時間フライトを想定してカスタムビルドされているようだ。キャリングケースが同梱され、ノイズキャンセリングを使用して24時間の連続使用が可能だ。オフにすれば、36時間利用できる。正直キャリングケースは巨大だが、この性能を考えれば許されるだろう。

ただし、ワークアウト用には設計されていない。つまり、これはAirPodsというよりもPowerBeatsの競合機種だろう。汗などの防水基準は示されておらず、またランニング中に耳に固定される形状でもない。イヤホン業界は、旅行用とエクササイズ用のイヤホンを別々のカテゴリに分けて満足しているようだ。

ソニーは、熱心な旅行者をターゲットにしている。このような顧客は、これまではBose(ボーズ)のQCシリーズやソニーのオーバーイヤーヘッドホンを購入していた。230ドル(約2万5000円)という価格はAirPodsよりも高いが、タップすることで音量を下げ、周囲の音を取り込むクイックアテンション機能など、十分に差別化できている。

全体的に見て(ソニー製品の命名規則はわかりにくいのだが)、WF-1000XM3は競合相手の多いBluetoothイヤホン業界にて、魅力的なハイエンド製品のようだ。製品は現在予約を受け付けており、来月に出荷される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

任天堂、マイクロソフト、ソニーが3社連名でトランプ関税の「害」を訴える

業界で最大のライバル3社が力を合わせて、政府の行動を非難するのはそうそうあることではない。もちろん、トランプ大統領がこうした行動を誘発したのはこれが初めてではない。

任天堂、マイクロソフト、ソニーというゲーム界の「ビッグスリー」として知られているの3社は共同声明を発信し、トランプ政権の中国に対する関税によって業界が直面している損害を訴えた。米国通商代表部のJoseph Barloon(ジョセフ・バールーン)法律顧問宛てに送られた書簡は、現在の関税対象項目の変更を求めている。

「米国の知的財産を保護し、米国の先端技術におけるリーダーシップを維持しようとする政権の努力には敬意を表するが」という外交辞令に続き、「これらの関税が米国の消費者および企業に与える著しい損害は、そうした目的の達成を遅らせるこそすれ促進しない」と指摘した。

3社は、同法が最終的に引き起こすであろうさまざまな連鎖的影響を強調した。

  • 消費者、ビデオゲーム開発者、小売業者、およびゲーム機メーカーを苦しめる
  • 米国内の高価値、高収入の職が危機にさらされる
  • 本業界だけでなくさまざまな分野のイノベーションが抑制される

関税の影響はすでにさまざまな分野に打撃を与えており、アップルのTim Cook(ティム・クック)氏を始め、複数のリーダーが個人的にトランプ大統領に例外を要求している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

E3 2019のベストはProject Scarlettか?Gooigiか?

今年のE3の記事はどれもソニーの不在で始まるけど、これもまさにそうだ。ゲームの「ビッグスリー」のひとつが欠けていることはこの催し全体に大きな影を落とし、展示会場の空間感覚も何かがおかしい。

XboxのチーフPhil Spencer氏も同社の最大のコンペティターの不在を嘆き、ライブのストリーミングでは「ソニーがいないのは悲しいね」と言った

でもショウは滞りなく行われ、まるで大きなビーチのように、ゲーム産業の大小さまざまな波が打ち寄せ、そして引いた。ソニーも次世代コンテンツの隠し玉をたくさん用意していることは確実だから、その健康を疑う者は一人もいない。

一方、マイクロソフト(Microsoft)は元気はつらつ。膨大な量のゲームを披露し、トレーラーは全部で数十篇もあった。重要なニュースが二つあったはずだが、何もかもその盛大なゲームの発表に飲み込まれてしまい、肝心の次世代8KコンソールProject Scarlettや、同社のストリーミングサービスProject xCloudは時間が足りなくなった。

結局、そのサービスの詳細は週の後半になり、同社のコンソールへのストリーミングは無料で、より広範なxCloudの提供物ではないことになった。

マイクロソフトはいろいろ気にして(時間も足りなくて)xCloudやGame Passをステージで詳しく紹介しなかったが、しかしE3全体では明らかにストリーミングが最大の話題だった。その原因の一部は、Google(グーグル)が予定外の記者発表を行ってStadiaのトレーラーを見せたせいでもあるだろう。

任天堂の役員は取材に対して、ストリーミングは研究中と言ったが、具体的な話は何もなかった。任天堂がストリーミングを気にしていることは確実だが、E3では最新のどうぶつの森を見せ、次のゼルダのちょい見せをした。ちょっとした驚きはルイージのクローンとしてグーイジが登場したこと。でも個人的に興奮したのは、夢をみる島のリマスターが決まったことだ。

スクウェア・エニックスのビッグイベントはあまりパっとしなかったが、アベンジャーズのプレビューを見た。Ubisoft(ユービーアイソフト)はデモがクールで、「Watch Dogs: Legion」(ウォッチドッグス レギオン)や、「Assassin’s Creed」(アサシン クリード)のストーリーモードなどがあった。Ubisofotは、独自のストリーミングサービスをGoogle Stadiaの助けを借りてやるらしい。一方Bethesda(ベゼスダ)はFallout 76の新しいモードでバトロワ商戦に参戦するようだ。Fall Guysのほうがずっとかわいいが。

そのほか、Razerのエナジードリンク、Operaのゲーム用ブラウザーあり、ゲーム・オブ・スローンズ原作者の新しいゲームあり、It’s Always Sunnyのスターの登場もあり、そして任天堂Wiiのダンスゲームもあった。SwitchでもWii Uでもない、ただのWiiだ。まあまあだったかもしれない、E3 2019は。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

任天堂とソニーはE3を前にして新製品への期待を打ち消す

E3(Electronic Entertainment Expo)があと1カ月あまりに迫ってきたが、いつものようにこの時期のニュースからは、この巨大ゲーム見本市の会場では聞けないような内部情報が漏れてくる。昨年おそくにはソニーが、例年の大規模なプレスカンファレンスはやらないと発表した。それはこのほぼ四半世紀の中で初めて、このゲーム大手の大きな不在を示すものになり、代わりに同社は「2019年における我が社のコミュニティに関わるための新しくて親しみやすい方法を探求する」そうだ。

ゲーム業界をフォローしている人たちにとっては、このような感情はすでにおなじみのはずだ。数年前には任天堂が同じ動きを見せ、記者たちが実際に集まるプレスカンファレンスを避けてオンラインのNintendo Direct “Treehouse”で新しいトレーラー(予告編)を披露した。それ以降ずっと、任天堂はこのやり方だ。

ソニーが使わなくなったゴールデンアワー的な時間枠にはスクエア・エニックスがうれしそうに滑りこみ、今回のロサンゼルスのイベントではマイクロソフトが3大コンソール(ゲーム機)中で唯一生き残って、プレスカンファレンスをやることになった。もちろん、E3のようなビッグショウの死は毎年、大げさに言われている。こういうことには周期性があり、誇大に言われることの多くはとくに、新しいシステムの発表に結びついている。

マイクロソフトは今月、光学式ディスクを使わないXbox One S “All-Digital Edition”を発表し、ではいったい6月には何を発表する気か、とみんなが不思議に思った。一方ソニーは今週初めに、PlayStation 5がもうすぐ出るという話を打ち消した。詳細は例によってあいまいだが、同社によると次世代コンソールが今後の6カ月以内に出ることはない。

また任天堂の決算報告では同様に、Switchの廉価版が出るという噂を打ち消した。このコンソールは直前のWii Uの失敗でめげていた同社にとって狂喜の大成功になったが、売れ行きの鈍化は任天堂の長年の伝統である改良版ハードウェアの登場を示唆した。噂の多くは、ポータブルモードだけでプレイできる廉価版のSwitchを指していた。

というわけでここまでの話には新製品のプレビューがまったく出てこない。企業は通常、そうやって記者たちの関心をそそるのが好きだが、でも今回ビッグスリーは、ショウへの期待感を静めている。そうなると当然、ほかの選手たちがやる気を出す。E3は長年、ビッグスリーに支配されていた。開会前の今広まっている噂の中には、NVIDIAのゲーム用2-in-1(ツーインワン)タブレットがある。

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ソニー最新スマホ「Xperia 1」の画面は21:9の超縦長

2年前、話題の中心はアスペクト比だった。最近は5Gと折りたたみ一辺倒だが、ソニーはフラグシップ機のXperia 1に21:9ディスプレイを搭載して長さを追求した。

狙いは、6.5インチのスマートフォン画面をできるだけシスマサイズに近づけて、映画製作者の撮影を再現することだ。スクリーンは4K HDR OLEDで、ソニーが映画用に開発した色再現方式Master Monitorを使用している。

これは、カメラの革新で特徴を出してきたソニーにとって大きな変化だ。もちろん、カメラについても言うべきことはある。この端末は21:9サイズの4K HDRビデオを24 FPSで撮影可能だ。現時点でこのアスペクト比は必ずしも一般的ではないことからユーザーはいつでも別のフォーマットに帰ることができる。

コンテンツに関してソニーはいくつかのプロバイダーと組んでカスタマイズしている。ビデオではNetflix、Amaxon Prime、YouTube、ゲームではGameloft、10 CentのほかFortniteを開発したEpicなど。

発売は春の終わりを予定している、価格は未定。

SonyはXperia 10およびXperia 10 Plusという中級機種も同時に発表した。いずれも21:9画面でサイズはそれぞれ6.0インチと6.5インチ。価格は359ドルと430ドル。米国では3月18日に発売予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソニー、留守でも生活支援サービス業者が開錠できる「MANOMA Entrance」を提供開始

eng-logo-2015ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するスマートホームサービスMANOMAが、不在時でもサービス業者が家のスマートロックを解除し、家事代行などのサービスを受けられる「MANOMA Entrance」を3月1日より開始します。

MANOMAは、ソニーネットワークコミュニケーションズが2018年10月に発表したスマートホームサービス。Alexaに対応したAIホームゲートウェイを中心に、室内カメラや開閉センサーなどを組み合わせ、留守中の家の様子を確認したり、留守時に開閉センサーが作動すると警報を鳴らし、オプションでセコムが駆け付けるなど、セキュリティに強いのが特徴です。

関連記事:
SONY、スマートホームをより身近にするプラットフォーム「MANOMA」を発表

あらたに提供されるMANOMA Entranceは、予約した日時にサービス提供業者が自宅を訪問し、適切なスタッフであることを認証したうえで玄関の鍵を開錠します。あらかじめ鍵を預けておいたり、時間になったら自分で遠隔操作をする手間がないのが特徴です。

室内カメラを使って作業スタッフの様子を確認でき、必要なら直接スタッフとの会話も可能とのこと。

3月から開始するのは、家事代行のダスキン メリーメイドとベアーズ、ハウスクリーニングのおそうじ本舗、ペットシッターの麻生PETの4サービス。2月15日から順次、各サービスの申込受付を開始します。

なお、サービスを受けるには、MANOMAを利用しており、かつQrio LockとQrio HubをMANOMAに登録していることが条件となります。

今後、対応サービスとして、介護やヘルスケア、宅配、ECなどとの連携も検討しているとのこと。宅配業者と連携できるようになると、宅配ボックスも不要で配達員が家の中に荷物を置く、米AmazonのKeyのようなサービスが実現できるかもしれません。

関連記事:
アマゾン、配達員が自宅ドアを解錠する「Amazon Key」発表。留守中でも荷物が届く

Engadget 日本版からの転載。

Sonyは音楽事業で記録的な四半期決算、ゲーム事業は停滞

Sonyは音楽事業が好調なため今週は記録的な四半期決算報告を発表した。音楽業界の、とどまるところのない整理統合ブームの中でSonyは、EMIを23億ドルで買収した。そのことが、決算の数字にも反映している。

このエレクトロニクス大手の今四半期の営業利益は34億6000ドルで、前年同期の32億1000万ドルから増加し、同社の過去最大の四半期利益になった。しかし、ゲーム方面はあまり明るくない。とくにPS4の市場が成熟期に来ているため、ホリデーシーズンを含む四半期でありながらハードウェアの売上は落ち込んだ。

PS4の今四半期売上は810万台で、6歳になったPlayStation最新機に関して、同社自身もこの程度、と予測していたそうだ。待望のMarvelのSpider-Manはヒットしたが、ハードウェアの売上減少を補うほどではなかった。ゲーム部門の利益は、前年同期比で14%減少した。

同じ時期にPS4より若くて安いNintendo Switchは依然活発に売れているが、しかしNintendo自身は今年の売上予測を2000万台から1700万台に下方修正した。Sonyはまた、スマートフォンが全世界的に不調なためモバイルの画像関連の需要低迷の影響も受けている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ソニーのロボット犬、Aiboがアップデートで賢くなった

Aiboが出たときは大いに期待した。犬もロボットも大好きなのだ。しかし実際にテストしてみると、3000ドルもするわりに機能は限定的だった。ロボット犬が本当に家族の一員になるのはだいぶ遠いようだとため息をついたものだ。

それから数ヶ月、ソニーはいくつかのアップデートを実施した。これでまた私の関心が呼び覚まされた。われわれの姉妹メディア、engadgetによればAiboの「チョコ・エディション」は焦げ茶と茶色の塗装のおかげで見ためが今までより犬らしくなった。現行の白バージョンと価格は変わらない。

しかしもっと重要なのはAiboに新しい芸が用意されたことだろう。当面一番役に立ちそうな芸のパッケージは内蔵センサーを利用した見守り機能だ。「aiboのおまわりさん」はソニーが以前から準備していたものだが、ロボット犬の顔認識と3Dマッピング・テクノロジーをセキュリティー監視に利用している。
日本では大手警備保障会社のSecomと提携したパッケージの提供も検討しているという。「おまわりさん」その他のaiboの新しい芸の利用は有料で、月額1480円のプレミアムプランのサブスクリプションが必要だ。またサードパーティーが利用できる開発プラットフォームも夏までに公開されるという。

本体価格を考えると、これで購入者が殺到するようになるかどうかわからないが、少なくともソニーがロボット犬のサポートに力を入れていく姿勢がはっきりしたのはグッド・ニュースだ。

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滑川海彦@Facebook Google+

aiboが「操作できるロボット」に、ソフトウェアAPI公開へ

eng-logo-2015ソニーは、ペットロボット「aibo」の開発環境を2019年夏を目処に公開すると発表しました。

aiboの開発環境は、Web APIとして公開され、開発者やユーザー(aiboオーナー)が無償で利用できるようになる予定。開発環境を通して、aiboをロボットとして操作できます。23日に実施された発表会では、ビジュアルプログラミング言語「Scratch」と連携してアイボにティッシュペーパーを引き抜かせるデモンストレーションが披露されました。

aiboは犬のように自由に動き回って、触れ合いによって性格が変わっていくペットロボット。今回のAPI公開はそのコンセプトに反しているようにも思えますが、たとえば「玄関ベルの音を効くと玄関に駆けていく」といった動きはオーナーがプログラミングした方が手っ取り早く実現できるかもしれません。

なお、aiboはユーザーの顔を撮影したり、家の間取りを地図化したりする機能を備えていますが、Web APIではそのデータそのものにはアクセスできないようにするとしています。

ソニーでは今後、企業や団体、教育機関向けに連携機能のライセンス提供を行うとしています。

Engadget 日本版からの転載。

SonyのPS4は5年経った今も絶好調

ホリデーシーズンで快勝したSonyのPlayStation 4が、すごい途中到達点に近づいている。

同社の月曜日(米国時間1/7)の発表によると、ホリデーシーズンに売れたPS4は全世界で560万台あまり、これまでの累計は9160万台だ。もうすぐ億のオーダーに乗る。発売から5年経つのに、まだ人気絶頂だ。

Microsoftはコンソールウォー(console wars, ゲーム機戦争)で終始負け組だから、数字を自慢することもないが、推計ではXbox Oneの累計売上はPS4の約半分だ。Nintendoは2017年晩くにローンチしたSwitchがアメリカで売上最速のゲーム機を記録したが、総売上台数ではそれより相当古いPS4の足元にも及ばない。

関連記事: Nintendo Switch、2019年に販売台数でPS4を上回るとの予測(Strategy Analytics)

一方ソフトウェアは、これまで売れた総タイトル数が5000万、専属タイトルのSpidermanは900万部売れた。同じく部数(本数)で言うなら、PS4の売れたゲームはこれまでに8億7600万という驚異的な数だ。10億が目の前。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

SonyのノイズキャンセリングヘッドホンがAlexaを導入、声で音楽再生をコントロール

ノイズキャンセリングヘッドホンにスマートアシスタントがないことを想像してみよう。それは、2017年へのタイムスリップだろうか? でもありがたいことにSonyは、今日(米国時間1/7)のCESのプレスカンファレンスで、ついに人気製品WH-1000XM3にAlexaなかったことを解決した。

このヘッドホンは今年の第一四半期のどこかで、ファームウェアを改造してAmazonのスマートアシスタントを載せる。ボタンをタップするとAlexaに命令でき、音楽再生のあれこれを指示できる。スマートホームデバイスのコントロールなど、ふつうのAlexaの仕事もできる。

ファームウェアのアップデートはWH-1000XM3と並行して旧モデルWH-1000XM2と、インイヤモデルのWH-1000Xでも行われる。長年わが国の最大の悪夢であった、まだAlexaがあらゆるデバイスにはないという病弊が、快癒に一歩近づいた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Nintendo Switch、2019年に販売台数でPS4を上回るとの予測(Strategy Analytics)

NintendoのSwitchは、あらゆる意味で怪物ヒット商品だ。この2ウェイコンソールは、Wii Uの失敗とスマートフォン参入の遅れで数年間苦闘にあえいでいた同社にとって真の成功といえる。

Strategy Analyticsの予測はさらに明るく、Nintendoは来年ゲームコンソールの販売でSonyを超えるという。その差はごく僅かで、NintendoがSwitchを1730万台売り、SonyがPS4/PS4 Proを1710万台売るという予想(Microsoftは大きく離れた3位で1000万台) だが、印象的な出来事であることに違いない。

Nintendoにとってトップに立つのは10年ぶりでWii/PS3/Xbox 360の日々以来だ。同社はこのゲームコンソール最大のタイトル発売を準備している。新作のSuper Smash Bros.[大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL]は来週発売予定で、2019年にハードウェア改訂の噂もある。Nintendoにとってはごく標準的な流れだ。

こうした販売状況はNintendoをトップに押し上げる力になっているが、ユーザーベース全体では依然としてSonyが大きくリードしており、現在のゲーム機ユーザーの約半数を占めている——その84%がPS4だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook