動画広告市場は2020年に2000億円を突破、YouTuber市場も2022年に579億円へ——YouTube総研

 

YouTubeなどインターネットマーケティングに関するコラムやニュースの配信、トレンドや実態調査を含むマーケットリサーチを行うYouTube総研は3月2日、動画広告市場に関するレポートを公開した。

動画広告市場は2020年に2000億円を突破、5年で4倍の規模へ

サイバーエージェントとデジタルインファクトが共同で実施した調査によると、2017年の動画広告市場は1093億円、2020年には2,000億円を突破する勢いで成長するとされている。2015年の市場規模は506億円のため、5年で約4倍というスピードだ。

特に成長著しいスマートフォン市場。若年層のテレビ離れもあり、スマートフォンによるユーザーの動画視聴時間は引き続き増加中で、今後もこの傾向が続くと予想されている。

YouTuber市場規模は2022年に579億円へ

CA Young Labとデジタルインファクトが実施した国内YouTuber市場動向調査では、2017年の国内YouTuber市場規模を219億円と推計している。

これは「YouTube広告収入」「タイアップ広告収入」「イベント・グッズ収入」というYouTuberの3つの収益源の年間総額を集計し、市場規模として割り出したものだ。

人気YouTuberはもちろん、次々とYouTuberが生まれることによって動画コンテンツの再生回数が増加。今後もYouTube広告を軸に市場規模の拡大が見込まれていて、2019年には約2倍の400億円、2022年には約2.6倍、579億円規模に達すると予測されている。

YouTuber市場規模の拡大に合わせて、2017年8月にはYouTuberのマネジメントを手がけるUUUMがマザーズに上場。同業のVAZも総額約11.5億円の資金調達を本日発表するなど、関連するスタートアップも盛り上がってきている。

モバイルで写真やビデオの背景を変えて楽しめるGoogleのAIツールがYouTube Storiesに装備

Googleの研究者たちは、人びとが他人を騙(だま)して、今自分は月にいる、と思わせたり、今は昼ではなくて夜だと見せかけることが好きだ、と知っている。しかしそんな楽しいいたずらは、映画のスタジオへでも行って、グリーンのスクリーンの前で撮影しないと実現は難しい。そこで2018年の優秀なプログラマーたちは、自分たちにできることをした: ニューラルネットワークを利用してそれをやるのだ。

その、“ビデオセグメンテーション”(ビデオ切り出し)と呼ばれるツールは、モバイル上のYouTube Storiesで今日(米国時間3/1)から一部のユーザーに展開される。画面上にこのオプションがある方は、おめでとう、あなたはベータテスターだ。

この機能には、さまざまな工夫が盛り込まれているようだ。前景(被写体本体)と背景の境界を見つけなければならないが、それはiPhone Xの前面カメラ配列のような深さ(z軸方向)を感知するカメラと、大量の処理時間と、電池よりも長時間使える電源があれば、朝飯前だ。そう、デスクトップコンピューターを使えばよい。

でも、モバイルでしかもふつうのRGB画像(深さ情報がない)となると、そう簡単ではない。スチルの画像でも難しいのに、ビデオとなるとなおさらだ。コンピューターは、背景検出のための計算を、少なくとも毎秒30回やらなければならない。

そう、Googleの技術者たちも、それをチャレンジと捉えた。畳み込みニューラルネットワークをセットアップし、それを数千のラベル付き画像(その例が右図)で訓練した。

そのニューラルネットワークは、人の頭と肩のような、よくある特徴を検出できるように訓練され、一連の最適化によって、正確な検出のために必要なデータの量を減らしていった。また、前の計算の結果(頭の切り抜きなど)を次のための素材として使うという、一種のコンピューター騙しによって、計算負荷をさらに下げた。

その結果、高速でしかも比較的正確なセグメンテーションエンジンが得られ、ビデオに対しても使えるほどの速度を達成した。GoogleのPixel 2スマートフォンの上では40fps、そしてiPhone 7では100fpsを超えた(!)。

これは多くの人たちにとってビッグニュースだ。背景をなくしたり、入れ替えたりすることは、ツールボックスに常備したい楽しいツールだし、しかも、とても容易にそれができる。そして願わくば、短時間で電池を空にしませんように!。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YouTube Liveに自動字幕とチャットリプレー機能がついた

今日(米国時間2/26)YouTubeは、ライブストリーミングを作成者、視聴者両方にとって使いやすくするための新機能を発表した。中でも注目すべきは、ライブストリーミングが終わったあとにライブチャットのリプレーとライブ自動字幕機能だ。

YouTubeは2009年から自動字幕起こし機能を提供しており、それ以来10億本のビデオに字幕を付加してきたと同社は言っている。ライブビデオにリアルタイムで字幕をつけるのはさらに複雑な作業だが、音声認識技術の進歩によりこうした機能が実現した(今日スタートしたOtterというアプリも、会議や会話の文字起こしを行う。これも音声技術の発展のおかげだ)。

YouTubeはこのライブ自動音声認識(LASR)技術を活用して、専門家の作る字幕を使えない場合にもライブストリーミングに字幕を付ける選択肢を提供している。LASRによる字幕は完璧ではないがエラー率や遅延時間は業界標準に近いとYouTubeは言っている。この機能追加によって、YouTubeはライブ字幕起こし機能を提供する最初の主要ビデオプラットフォームになった。

新機能は数週間のうちにYouTube Liveで公開される。サービス開始後も引き続き遅延と字幕の精度の改善に努める。

同じく新たに加わった機能により、ビデオ終了後にライブチャットを公開できるようになった。これでストリーミングが終わったあとも、ライブ中継を見ているような気分になれる。

また、今日からYouTubeクリエイターは、ライブストリームやビデオに位置情報タグを付加してからアップロードできようになった。クリックすると、視聴者は同じ場所で録画されたビデオを探すことができる。この機能はTwitterのPeriscopeをはじめとする他のライブストリーミングサービスや、Facebook、Instagramなどのソーシャルネットワークが、ビデオを場所で探せるようにしているのに対抗するものだ。

検索結果ページは位置情報でフィルターできるとYouTubeは言っている。

Super Chatは、チャットストリームで自分のメッセージをハイライトさせて注意を引く機能で、このたびIFTTTと連動するようになった。Super Chatを照明やペットフィーダーや紙吹雪マシンなどとつないで自動的にスタートさせようというものものだ。IFTTTに対応することで、600種類以上のインターネット接続デバイスやサービスをSuper Chatから動かすことができる。

Super Chat機能現在Androidとデスクトップで利用可能。iOS版は今日から対応する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

この先YouTubeは、不快なビデオを投稿するチャネルの広告を剥奪し発見性を低下させる

本日(米国時間2月11日)の早い時間に、Logan Paulのビデオチャンネルへの広告表示を停止したことに続き、YouTubeはより厳密で幅広い制裁措置を、視聴者、YouTubeのコミュニティ、あるいは広告主たちに対して有害なビデオを投稿するクリエイターたちに適用する準備を整えたことを公表した

Paulへ対して措置を行った際に(今や対象は2つになった)、YouTubeはビデオに対するマネタイズオプション、特にアドバタイジングプログラムへのアクセスを禁止すると発表した。しかし、さらにその上に、多くのビデオの人気が発見可能性に依存することを考慮して、さらに影響のあるヒネリも加えられた。

「私たちは特定のチャンネルがYouTube上で推奨される資格の剥奪も考えています。たとえば私たちのホームページ上に表示されること、トレンドタブ、次はこちらなどから取り除くということです」と語るのはYouTubeの製品管理担当副社長のAriel Bardinである。

YouTubeが概説した制裁手段の完全なリストは以下の通り:
  1. プレミアムマネタイズプログラム、ならびにプロモーションとコンテンツ開発パートナーシップ:Google Preferred(Google推奨)からチャンネルを削除し、作成者のYouTube Originalを一時停止、キャンセル、削除することがある。
  2. マネタイズとクリエイター支援特典:YouTubeは、チャンネルの広告配信機能、収益の獲得機能、YouTube Partner Programからのチャンネル削除を行う可能性がある、またその中にはクリエイターサポートやYouTube Spacesへのアクセス禁止も含まれる。
  3. ビデオ推奨:YouTubeは、YouTubeのホームページ、トレンドタブ、または次はこちらなどの、YouTubeで推奨される資格を、チャンネルから剥奪する可能性がある。

この変更は、苦しいクリエイターたちに実際に打撃を与えるだけでなく、プラットフォームの性格を変えてしまうという意味でも重要である。長い間YouTubeは、コメディーや表現の自由の名の下に作られた、悪ふざけや潜在的に不快なコンテンツで満たされた、尖ったビデオの宝庫として知られていた。

現在、YouTubeは心機一転を目指して、大規模な人間のキュレーターとAIを動員し、投稿されるコンテンツを追跡している。そしてビデオがYouTubeの広告ガイドラインに抵触したり、広いコミュニティに脅威を与える場合には、YouTubeの規則に反したものとして排除される。

「ある1人のクリエイターが、特に露骨なことをした場合、例えば人びとが傷つくような悪質な悪戯を仕掛けたり、特定のグループに向かって暴力や憎悪を煽ったり、残酷さを見せつけたり、オーディエンスやサブスクリプションを得るために他者の痛みをセンセーショナルに扱うなどのことをしたりした場合、その行為はコミュニティ、視聴者、クリエイター、そして世界に癒えない傷を残します」とBardinは述べる。「その傷は現実世界にも影響を及ぼし、ユーザーだけではなく、他のクリエイターたちの創作の機会の喪失、収益の喪失、そして生活そのものにも重大な害が及ぶ可能性があります。だからこそ、チャンネルを使ってファンとつながったり、繁盛するビジネスを構築しようとする99.9%の人びとに、わずかな人間が影響を及ぼさないようにすることが重要なのなのです」。

こうした動きは、毎日何百万人もの人が投稿し、共有し、視聴しているYouTube全体の質を高めようとする、同社のより一層の協調的努力から生まれているものだ。これまでに多くの好ましからざる連中が告発されてきた。例えば人びとの投票行動に影響を与える政治的宣伝活動を行う輩や、子供向けの有害コンテンツを投稿する輩、そして単純に残酷で、不愉快で、常軌を逸したビデオをコメディの名の下に投稿するような連中だ。

この問題は、Paulの件で山場を迎えたようだ。彼は1月に、日本で自殺者の遺体をとりあげたビデオを投稿した、そしてその後も、より疑わしいコンテンツを、無害な楽しみとして投稿したのだ。

本日の早い時間の記事でも指摘したように、たとえ彼が広告を通して何十万ドルを稼いでいたとしても(正確な金額は不明。これは複数の分析会社による予想である)、広告手段を取り上げてもその制裁は部分的なものに留まる。何故ならPaulは他の手段(例えば商品販売)などでも収益を挙げているからだ。なので、YouTubeが、クリエイターの口コミ伝播力に影響を与えるような、より細やかなクリエイター制裁の手段を追加することは興味深い。

Paulのケースでもみられたように、YouTubeは、そのプラットフォーム上のクリエイターの大多数が、本日の発表の影響を受けないことを強調している。なぜなら、その大部分のコンテンツは許容範囲に収まっているからだ。YouTubeによれば、このような制裁は最後の手段として適用され、恒久的なものでもない場合がほとんどだが、クリエイターがコンテンツを削除したり変更したりするまでは続くということだ。これがプラットフォーム全体でのビデオコンテンツに、どのように影響するかは注目していく価値がある。

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(翻訳:sako)

YouTubeモバイルアプリにダークモード導入――動画を非表示にして画面を黒くできる

昨年春にYouTubeはデスクトップ版を大幅にアップデートした。これには新しいデザイン、パフォーマンスが改良されたフレームワークに加えて画面を黒くして動画を表示しないダークモード(ダークテーマ)機能が含まれていた。このダークモードがYouTubeのモバイルアプリにも導入され始めたようだ。

このアップデートはReddit経由でまずMacRumorsで報じられたが、その後YouTubeモバイルアプリの最新バージョン(13.0.1)のユーザーからも報告が相次いでいる。

現在のところ、モバイルアプリにダークモードのオプションが提供されているユーザーの範囲は明らかでないが、Redditのオリジナル投稿を見ると、大勢のユーザーが「自分のところにもこの機能が来た」とコメントしている。

この機能が提供されている場合、オプション(「ダークテーマ」)は「制限付きモード」オプションのすぐ上に表示されるはずだ。この画面はアプリ右上隅のユーザーアイコンを開き、設定、全般と進めばよい。

Redditのユーザーの1人は「アプリを強制終了して再起動したところダークモードが利用できるようになった」としているが、これは単なる偶然だった可能性がある。われわれのテストではこのステップでダークモードを有効にすることはできなかった。

別のユーザーは設定メニューではなく、ポップアップ・メッセージでダークモードを試すよう勧められたという。

ダークテーマのスクリーンショット。via Reddit ユーザー OustedHoChiMinh

これ自体はさほど大きな変更ではないが、YouTubeのユーザーからの要望件数ではダークモードの導入はトップを占めていた。 ユーザーによって理由はさまざまなだが、ダークモードがスタイリッシュだからだという点も大きかった。長時間YouTubeを再生している場合、ダークモードは目を疲れさせないし、コントロールへの面倒な設定の必要もない。一部のデバイスの場合、バッテリー駆動時間を伸ばす効果もあったという。YouTubeのユーザーの半数以上がモバイルデバイスで再生していることを考えればこれはメリットだ。統計によれば、ユーザーは平均して毎日1時間以上モバイルデバイスでビデオを見ているという。

当初ダークモードをデスクトップに導入した際、YouTubeはこれをモバイルを含めた他のプラットフォームに拡大するかどうか明らかにしなかった。YouTubeは「ダークモードを大勢のユーザーが利用するかどうかモニターする」と述べ、プラットフォームを拡大するために十分な人気があるかどうかをまずチェックするとしていた。

今回のモバイル版ダークモードもテストにすぎない可能性もあるが、デスクトップのダークモードがそれなりのユーザーを集めていたことが裏付けられたかもしれない。

ただしYouTubeはダークモードを利用する最初のアプリというわけではない。Twitterはすでに導入しているし、ポッドキャスト・プレイヤーのOvercastやRedditクライアントのApollo、TwitterクライアントのTwitterificにもこの機能がある。

われわれはYouTubeにダークモードに関してコメントを求めているがまだ回答がない。 なにか分かればアップデートする。

画像: nevodka/iStock Editorial

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

YouTubeが残酷ビデオに関してやっと発言、しかし謝罪も経緯の説明もなし

YouTubeがやっと、Logan Paulのあのひどいビデオ*に関して応答した。一連のツイート(下図)でTwitterは、“このチャンネル[Logan Paul]はTwitterのコミュニティガイドラインに違反しているので、然るべき対応をとり、今後の経過を見守っている”、と述べている。〔*: ひどいビデオ, 自殺者を撮ったビデオ。〕

それは5つのツイートから成り、再発防止策については後日明らかにする、と言っている。しかし本稿を書いている時点では、Logan PaulのチャンネルはまだYouTubeにある。だから、あれだよ…。

先週は、YouTubeがLogan Paulを売り物にしているというニュースに対し、当然ながら、インターネットじゅうに怒りが渦巻いた。彼のチャンネルの登録会員は1500万おり、YouTubeのRedサービスにも含まれているが、彼は日本の“自殺の森”で自殺者を撮影した長いビデオを公開し、その後削除した。

Paulはネット上に怒りが氾濫してから24時間以内にビデオを削除したが、それまでに約600万人がそれを見た。そしてそれは、YouTubeの検査チームがそのビデオをOKしたからだった。

YouTubeのガイドラインは、“ショッキングであることや、センセーショナルであること、不敬であることをねらった、暴力的または残虐なコンテンツをポストすることは許容しない”、と言っている。

その後Paulは二度目の謝罪をしたが、今では問題は、YouTubeがなぜどうやって、そのビデオを削除しなかったのか、へ移っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AmazonはFire TVのYouTubeアプリをアップデートしてユーザーをWebブラウザーに誘導

AmazonとGoogleの確執はしつこく続いている。今日(米国時間12/28)は、もともとGoogleが、YouTubeを取り去るのは2018年の1月だと言っていたFire TVから、早くもYouTubeが消えた。しかしFire TVのオーナーの多くが気づいたと思うが、今日そのYouTubeアプリを立ち上げようとすると、Webブラウザーを使えば“YouTubeやそのほかの何百万ものWebサイト”を見ることを選べる、というお知らせが出る(下図)。そしてボタンをクリックすれば、AmazonのSilkブラウザーかまたはFirefoxのどちらかを選べる。

消費者に迷惑をかけている両社間の不和は、数年前にさかのぼる。

Googleは、Amazonの反競争的な性格が気に入らない。Amazonは、スマートスピーカーやメディアプレーヤーなど、自社製品と競合するハードウェアをAmazonのネットショップ上で売ってくれないのだ。つまり、自社製品と競合するデバイスは、1台たりとも在庫を持とうとしない。それらは、Apple TV, Chromecast, Google Home,などなどだ。Amazonは、自社のEchoスピーカーやFire TVを売りたいからだ。

ただしAmazonとAppleは最近協議して、Apple TVをAmazonに復帰させ、そしてAmazonのPrime VideoアプリをApple TVに載せた

一方AmazonとGoogleの議論は今月初めに快方に向かい、ChromecastとChromecast Ultraが Amazon.comに再登場した。が、それもまた、今では降ろされている。

ほかにも今係争中の問題としては、Amazonが同社のEcho ShowデバイスにAmazon独自のYouTubeプレイヤーを搭載し、Googleに無断でその主な機能のいくつかを省略した。この件での両社のやり合いとしては、まずGoogleがそのプレイヤーからのYouTubeアクセスを拒否し、するとAmazonはひそかに、YouTubeのWebバージョンをEcho Showに載せた

これに対してGoogleは今月、Fire TVも含むAmazonのハードウェア製品から全面的にYouTubeへのアクセスができないようにする、と宣言した。Echo Showのその新しいプレーヤーはただちにYouTubeアクセスが不能になったが、しかしFire TVは2017年年内にかぎりYouTubeの視聴が許された。

しかし今日みたいに、Googleが自分が決めた締め切りすら守らないのは異常だ。どうやら、ユーザーにはYouTubeをWebブラウザーから見てもらう、という変化は、Googleの主導というより、Amazon自身が率先したようだ。

そのことを傍証するかのように、AFTVNews.comの記事やRedditのコメントによると、今Fire TVにYouTubeアプリをロードしようとすると、相変わらず警告メッセージが表示される(下図)。

上図: 警告画面; 画像提供 – AFTVNews.com

Googleのスケジュールに先駆けてYouTubeユーザーをWebブラウザーにリダイレクトするAmazonの方針が、全ユーザーに行き渡ったのか、それは分からない。Cord Cutter Newsの記事によると、ブラウザーをFire TVにインストールしている人しかブラウザー選択(Silk/Firefox)画面(下図)は出ない、という。しかしアプリのコードをデコンパイルした人によると、ブラウザーをインストールしていなくてもWebブラウザーが指示されるようになったそうだ。

本誌編集部には新旧両世代のFire TVが計2台あるが、ブラウザー選択画面は今日初めて見た。世界中のユーザーの多くが、同じことをツイートしている:

AmazonとGoogleにコメントを求めたが、Googleは無言、Amazonはこんな声明をくれた:

“FirefoxやSilkのようなWebブラウザーを使ってYouTubeとそのほかの何百万ものWebサイトにアクセスできることを、確言できます”。

アメリカではRokuが、ストリーミングデバイスのトップセラーだ。こんなややこしい話は、Rokuにはないからね。

競合する二社の、リーズナブルな解をいつまでも見つけられない、この時間的に長過ぎる無能ぶりに、消費者が翻弄されるのはもうたくさんだ。疎外されっぱなしの顧客の多くは、いずれRokuの方へ行っちゃうだろうから、両社の係争は彼ら自身を傷つけているだけだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YouTubeアプリがiOSデバイスのバッテリーを空にするバグ、Googleが修正を確認

GoogleはiOS版YouTubeアプリのバグを修正したと確認した。これはYouTubeアプリがたとえバックグラウンドでアイドル状態であってもiOSデバイスのバッテリーを過早に消耗させてしまうという問題だ。一部のユーザーの場合、デバイス自体が過熱状態になったという。ただしこれはすべてのユーザーで観察された現象ではない。

報告からするとこの現象はiOSとYouTubeの特定のバージョンの相性の悪さに起因するらしいが、正確な範囲は不明だ。ある報告では、15分のビデオクリップを再生したところ、バッテリーの10%を使ってしまったという。別の例では、iPhone Xで30分のビデオを見たところバッテリーの20%を消費したという。いずれにせよ多くのユーザーがYouTubeアプリはバッテリーを使いすぎるとTwitterやRedditで苦情を言っていた。

しかしTechCrunch編集長のMatthew PanzarinoはiPhone Xの長文のレビューでYouTubeを長時間再生しているが、そうした現象は経験していない。

われわれの調査ではYouTube 12.42と12.43の場合、iOSのバージョンによらず問題が起きている。つまりiOS 11にアップデートしたデバイスに限って起きる問題ではない。またiPhone X特有の問題でもない。

ユーザーの不満に対して、YouTubeは今月初めに対策を講じているとツイートしていた。

YouTubeアプリの12.44がバグ修正版で、これは今月14日にリリースされていた。しかしGoogleではバグ修正について触れず、今日(米国時間11/27)発表されたバージョン12.45で正式にバグ修正を確認した(そのため、バッテリーのバグの修正記事になったのは今日となった)。

スマートフォンの利用法の中でもビデオ視聴はポピュラーなものだ。影響を受けたユーザーには大いに苛立たしい経験となったことだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

YouTubeが子ども向け/子どもが登場する悪質ビデオの排除基準をより具体化

YouTubeは、Web上の最良のコンテンツと最悪のコンテンツのごった煮にようなサイトだが、これからは子ども向けビデオにおける虐待や間違いを厳しく取り締まる気だ。おふざけビデオや倫理的にいかがわしいビデオで子どもをターゲットにしたり、利用したりしている連中は、ビューを稼ぎお金を稼ぐことが難しくなるだろう。

子どもたちはYouTubeのアルゴリズムが提案/推薦するビデオをよく見ているから、一部のユウチューバーたちは自分のコンテンツをそういう子ども向けストリームに忍び込ませようとする。たとえば自作のビデオにPeppa Pigを登場させれば、YouTubeのアルゴリズムはそれを、フレンドリーな架空の動物が現れる子ども向けビデオだ、と認識する。するとそのPeppa Pigは、屠殺場へ連れて行かれるのだ。退屈しているティーンにとっては笑えるかもしれないが、スポンサーを失いかねないYouTubeの広告部門にとっては、嬉しくない。

子どもが登場するけど子ども向けでないコンテンツも、厄介だ。血だらけの真っ赤な口をした小さな女の子が二分間泣き続けるビデオに、なぜ1億5000万ものビューワーがいるのか、ぼくには理解できないが、理解したくもない。でも、自分の子どもが見るビデオのキュー〔自動再生〜次の動画、など〕にそれが入っていたら、嬉しい親はいないだろう。

この“上昇中のトレンド”と戦うためにGoogleは、子ども向けコンテンツにいくつかの制約を設けた:

  • コントロールの強化 こんな警告: “未成年者が登場するが、それがアップロード者の意図ではなかったとしても、子どもを危険にさらすおそれがある”…これは血だらけの口のケースだ。そして、“ファミリー向けのキャラクターが登場するが、テーマやユーモアは大人向けである”。

  • いかがわしい子ども向けビデオは広告料無払い Peppa Pigがハムになるビデオは広告料がもらえない。
  • 悪質なコメントの監視と排除 YouTubeのコメント欄は、Penny Arcadeに言わせると、“樽の底にまた樽があり、その樽の底にも樽があり〜〜、それらの樽の中には病気の鼠が大量にいて、腐った下水の中へ次々と飛び込んでいる”。登場(出演)している子どもに対する不適切で忌まわしいコメントのあるビデオは、コメントだけでなくビデオごと消去される。
  • コンテキストを正しく理解する たとえば、Rick & Mortyは漫画だから子どもが見てもよい、とは言えない。同様に、本来は子ども向けのDora the Explorerが、(なぜか?)セクシーなコスプレになっていたら教育コンテンツではないだろう。

以上、YouTubeは、“監視を手伝ってくれるエキスパートを増員し、また、悪質ビデオの報告協力者(Trusted Flaggers)の数も増やして”、 摘発を強化していく、と言っている。

これで親たちが自分の子どもに、屠殺のやり方を質問されたり、なぜバナナにハンモックが必要か聞かれたりすることが、なくなるといいけどね。〔banana hammcok, 男性用Tバック下着のこと〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YouTube TVがピクチャー・イン・ピクチャーに対応

GoogleのYouTube TVに、最新のアップデートでピクチャー・イン・ピクチャー機能が追加された。AndroidのNougatまたはOreoが動作している機種で利用できる。

Googleは今年の2月にYouTube TVを発表し、4月に米国主要5都市でサービスを開始したYouTube TVは、ケーブルTVを倒すことを目標にABC、Fox、CBS、CW、NBC、Disney、ESPNほか40以上の人気チャンネルを月額わずか35ドルで提供している。チャンネルは最大6アカウントで利用可能で、デバイス3台まで同時にストリーミングできる。

公開以来、Googleはサービス地域を拡大し、現在米国世帯の50%をカバーしている。専用アプリはスマートTV、ゲーム機、およびストリーミングデバイス向けに用意されている。

ピクチャー・イン・ピクチャーがAndroid 8.0の主要な特徴の一つであることを考えると、PIPがYouTube TVに入るのは自然な流れだ。

使い方は簡単だ。番組放映中にホームボタンを押すとプレーヤーウィンドウが小さくなって、別のことができるようになる。PIPを使っている間も、巻き戻し、早送り、一時停止、全画面に戻る、などの制御が可能だ。

PIPに興味のない人は設定メニューで無効にできる。

[via Android Police]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ラスベガス乱射事件を受けて、YouTubeが連射装置解説ビデオを禁止

YouTubeは、今月始めにラスベガスで起きた、58人が死亡し489人が負傷した乱射事件を受けて、「バンプストック(bump stock)」と呼ばれる装置を使ってライフルをより致命的なものにする方法を教える、ビデオチュートリアルの削除を始めている

そうしたビデオが紹介するのは、連続発射を可能にする手段だ。銃の反動を利用して引き金を素早く動作させることにより、セミオートマチックの武器をフルオートマチックのように使うことができるようになる。この技法は、現在連邦法によっては禁止されていない。しかし、ラスベガス事件の犯人であるStephen Paddockが、それを使ってMandalay Bayから群衆に何百発もの弾を撃ったことが分かってからは、この技法はより強い監視の対象になっている。

この乱射は、1人の個人が行ったものとしては、米国史上最悪の死者数を数えることになった。カリフォルニア州のDiane Feinstein上院議員は、この技法を禁止する法律の必要性を公言しているNRAはこれに対し、全面禁止ではなく、銃自身を統制するものと同様の規制強化を求めたいと応じた。

YouTubeは、TechCrunchに送ってきた声明の中で、この禁止措置を認めている。同社の広報担当者は「私たちは、有害で危険なコンテンツを禁止するポリシーを、これまでもずっと保持しています」と述べている。「最近起きたラスベガスの悲劇を受けて、私たちは銃器をより早く発射させる方法を示したビデオを精査し、既存のポリシーを拡大してそれらのビデオを禁止するようにしました」。

広報担当者が語るように、こうした禁止は完全に新しいものではなく、むしろ既存のルールを拡大したものだ。バンプストックに対する新たな禁止は、すでに銃器やバンプストックの販売へのリンクが禁止されている現行のガイドラインに加わる。サイトのコミュニティガイドラインに違反していると思われる動画は、一般視聴者によって削除相当と報告される可能性がある。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

GoogleがAmazonのEcho ShowからYouTubeを突然取り去る、サービス規約への違反だそうだ

今日(米国時間9/26)はAmazonのディスプレイ付き音声アシスタントEcho ShowでYouTubeが上映中止になった。

Googleは今日の午後、このスマートスピーカー製品から同社のビデオサービス(YouTube)を取り去った。Amazonは、嬉しくないだろう。Echo Showのオーナーたちは、事前の通知を受け取らなかった。

Amazonのスポークスパーソンは、次のような声明文で、サービスが取り去られたことを確認した。彼らにとっても意外だったことを、にじませている:

Googleは本日午後3時ごろ、ある変更を行った。YouTubeはこれまで、Echo Showの共有顧客にとって可利用であった。本日午後をもってGoogleは、顧客への説明や通知なく、YouTubeをEcho Show上でこれ以上可利用にしないことを選んだ。その決定に技術的理由はないので、弊社と弊社の顧客の双方を幻滅させ、傷つけている。

削除を最初に報じたThe Vergeへの声明で、GoogleはAmazonの声明に異を唱え、同社はAmazonと折衝中である、と述べている。そしてしかし、Echo Show上のYouTubeの実装は、YouTubeのToSに違反している、と言っている:

弊社はAmazonと長期間にわたり折衝し、合意を模索してきた。その合意は、両プラットホームの顧客に最良のユーザー体験を提供するものでなければならない。Echo Showの上のAmazonによるYouTubeの実装は、弊社のサービス規約に違反しており、そのユーザー体験には欠陥がある。これらの問題に関し、早急に合意に達し、問題が解決することを望んでいる。

本誌は今、Googleに詳しい情報を求めている。

今のところ両社のメッセージはかなり相反しているが、Googleの声明は、AmazonがGoogleの望む変更を為したならYouTubeはEcho Showに復帰する、と言っているようだ。YouTubeを失うことは、同社の唯一の画面付きスマートスピーカーにとって大打撃だろうから、AmazonとしてはGoogleの言い分を聞く他に選択肢はあまりないだろう。

両社のサービスは今や誰にとっても必須だから、AmazonとGoogleの戦争が激化することは誰の利益にもならない。しかし両社には、互いに依存している面もあるので、抗争の深刻化はありえないだろう。

〔Windows PhoneやRokuのときには、広告が削除されたことが問題だったが。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeがHDRビデオの再生を一部のAndroidスマートフォンでサポート

昨年11月にYouTubeは、そのビデオをテレビで見たい人たちのためにHDRのサポートを開始した。今日(米国時間9/8)同社は、そのサポートをモバイルにも広げる、と発表した。当初は一部のAndroid機のみで、iOSはまだだ。HDRがサポートされると、ビデオは画質が良くなり、コントラストは高く、暗い画面でも生き生きとした色を見られる。

最初、YouTubeのモバイルアプリがHDRをサポートする機種は、Pixel, LG V30, Samsung Galaxy S8, 同Note8, そしてSony Experia XZ Premiumだ。

同社によると、今後パートナーを増やす努力を続け、HDRを再生できる機種を徐々に増やしていくそうだ。

YouTubeが最初にHDRをローンチしたときは、MysteryGuitarMan, Jacob + Katie Schwarz, Abandon Visualsなど、ごく一部のYouTubeチャネルが使っていたにすぎない。

今でも‘広く普及した’とは言い難(がた)いが、今日のYouTubeはHDR品質のビデオを見られるチャネルやビデオをいくつか紹介している。それらは: Youtube.com/4K, HDR shelf, Venice Carnival(4K HDR 60P(UHD)), The Redwoods(Epic-W, HELIUM 8K S35 Sensor, 8K HDR), Peru(8K HDR 60FPS(FUHD))などだ。

HDRはテレビではまだ今後の技術だ。HDRテレビはたくさん出回っているが、まだテレビの買い替え需要に結びついていない。4KやHDRは、大衆的な普及が始まるのは数年後以降だろう。

今のところHDRテレビの方が4Kより人気があり、2022年には2億4500万台に達すると言われている。

でも、今回モバイルがHDRをサポートしたことによって、普及は早まるかもしれない。スマートフォンは多くの‘個人’が持っているし、買い替えサイクルもテレビより短いからね。

HDRをローンチしてからYouTubeは、この技術を利用してみたいと思っているクリエイターたちと協働してきた。ニューヨークやロサンゼルスなど一部のYouTube Spacesでは、HDR録画機を使えるようにした。

Googleもその流れに乗って、Chromecast UltraでHDRコンテンツをテレビにストリーミングできるようにした。

YouTubeによるHDRのモバイルサポートは、すでに上記の機種で利用できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeアプリが動画共有とチャット機能公開――メッセンジャーに進化

今日(米国時間8/7)、YouTubeはこれまで一部のユーザーを対象にテストをしてきたモバイルアプリにおける共有機能を一般公開する。この新機能はユーザーがモバイル・アプリ内の新しいタブから動画を他のユーザーと共有してチャットができるようにするものだ。これによりYouTubeは一種の動画のメッセンジャーの役割を果たすようになる。

YouTubeは昨年半ばからこの機能のテスト」を始めており、2017年に入るとカナダのユーザーに公開していた。YouTubeによれば、対象はその後アメリカのユーザーの一部にも拡大されていたという。

この長期にわたるベータテストから得られたフィードバックによりYouTubeは一般公開に踏み切る準備ができたと考えたようだ。動画メッセンジャー機能の公開は今日からスタートするが、世界の全ユーザーに行き渡るには数日を必要とする。つまり読者のYouTubeアプリで動画共有機能が有効になっていない場合でもあわてる必要はない。何日か待てばよいだけだ。

テストを始めて以後、チャット機能を開いたとき、下にスクロールしてもビデオが画面トップに固定されるなどYouTubeではユーザー・インタフェースや共有機能に少しずつ変更を加えてきた。またユーザーがビデオを見ている途中でチャットを始めたり答えたりできるようにした。これによりリアルタイム感が増したという。ただしYouTube Uptimeという実験で導入されているビデオを共同視聴したり絵文字を投稿したりする機能は今回は追加されていない。

しかしYouTubeでは「今後も新しい機能の追加を続ける」としている。

今回の新機能の追加はYouTubeビデオをテーマに他のソーシャルメディアで交換されているやりとりの一部をYouTube内に取り戻そうとする試みだ。他のメッセージアプリ上でYouTubeにビデオのリンクを共有したりそれに関してチャットしたりすることが盛んだが、YouTubeではそうした活動の一部をYouTube内に取り戻そうと考えている。これが目論見どおりに成功するかどうかは注目だ。それぞれのユーザーのソーシャルグラフのあり方に応じてお気に入りのメッセンジャーはすでに固定している傾向が強い。YouTubeの試みが成功するためには、友達や家族を含むソーシャル・ネットワークをYouTube上でゼロから作る必要がある。

新機能自体の使い方は簡単だが、少しオープン過ぎるかもしれない。YouTubeはチャットや共有の相手を電話帳の連絡先リストから選択できるようにしてる。しかし現在、ここで検索されないようにすることができない。つまりよく知らない相手からのチャットのリクエストを目立たないようにブロックする方法がない。もちろんリクエストを拒否することはできるが、名前やアドレスが簡単に探せてしまうのは問題だろう。私はベータテスト中にこの機能を利用する機会があったが、知らない相手からのチャット・リクエストが殺到した。ベータ中でもそうだったから本番公開後はもっとひどくなるに違いない。

ビデオの共有とチャット機能に加えて、YouTubeユーザーは共有されたビデオに対して別のビデオで回答することができる。また最高30人までのグループに対してビデオを共有することができる。

新機能はiOSとAndroidで世界のユーザーに公開される。

https://www.youtube.com/watch?v=feBF_IY-HI8

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スペイン語の曲‘Despacito’が最多視聴の王座を短期間で奪い、YouTubeプラットホームのグローバル化を象徴

Luis Fonsiの“Despacito ft. Daddy Yankee”は、これまででもっとも多くストリーミングされた曲であるだけでなく、YouTubeの最多視聴記録を更新して、視聴数30億回を超えた。

これまでのトップWiz Khalifaの“See You Again”は、わずか3週間で王座を追われた。しかし短期間で最上位に登りつめたDespacitoは、もっと長い王位を享受するのではないだろうか。

このスペイン語の音楽ビデオは、誰もが驚くビュー数に、7か月弱で達した。Wiz Khalifaの曲は、Psyの“Gangnam Style”を追い抜くまでに26か月あまりを要している。Despacitoはリリースが1月12日だったから、これまでの一日の平均視聴数は1500万弱、毎秒170回だ。Justin Bieberが登場するリミックスバージョンは、5億近くのビューを稼いでいる。

スペイン語のビデオが過去最高のビューを稼いだことは、YouTubeがいよいよますますグローバルになっていることを示す。YouTubeのこの夏の発表によると、現在の月間ログインユーザーは15億以上、モバイルビデオの一日あたり平均視聴時間は1時間だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Alphabet、EU制裁金27億ドルをよそに売り上げは好調

Alphabetの広告ビジネスは、EUから課せられた巨額の制裁金をよそに恐ろしいペースで成長を続けている ―― しかし、兆候のすべてがGoogleの完璧な未来を指しているわけではない。

EUは、 Googleのショッピング比較検索が反トラスト法に違反しているとして、6月末に27億ドルの制裁金を課した。Googleは今日の第2四半期決算にそれを盛り込んでいるが、売上は前年比20%増で「有償クリック数」も52%跳ね上がった ―― 基本的に有償クリックはGoogle広告を見る人口だ。利益以外の部門は予測を上回った。

しかしGoogleの決算報告には見過ごされがちなものがある。「トラフィック獲得コスト」(TAC)がGoogleの売上に占める割合は前年より増えている。昨年第2四半期は広告売上の21%だったが、今年は22%だ。わずかな違いに思えるかもしれないが、TACの増加は良くない兆候でありウォール街に対するネガティブな信号になりかねない。

決算報告が発表された後すぐ株価は最大3%下落した。同社株は今日1000ドルを越えたが、今後伸びていくためにはこうした課題を解決するシナリオが必要だ。先月は多少困難があったにもかかわらず、今年に入ってGoogleの株価は25%以上値上がりしている。

TACの増加は徐々にではあってもGoogleの今後にとってリスクになりうる。たとえ有償クリック数が増え続けたとしても、コスト増はバランスシートを圧迫する要因だ。Nestなどの新事業による「その他の賭け」(Other Bets)を追求する今も、Alphabetを推進するのはGoogle本体だ。Googleは今、副次的プロジェクトの無駄を省き、真のビジネスへの転換をはかっている。

Googleの第2四半期の経費は昨年の81億ドルから100億ドル以上へと膨れ上がった。売上は21%伸びたものの、コストがそれ以上に増えている。いずれも小さな兆候だが、Googleの未来を適切に見積ろうとするウォール街が見逃すことはない。

それでもGoogleはEUの制裁金を利益に織り込むことで将来予測を確定したかった。ウォール街はそのレンズを通して今日のGoogleの決算報告を見ている。同社の1株当たり利益は5.01ドル、売り上げは260億ドルで、アナリストの予測はそれぞれ4.46ドルと209億ドルだった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeがISIS志願者を説得反論するビデオツールRedirect Methodを立ち上げ…広告のターゲティング技術を応用

テロにデジタル技術で対抗するGoogleのビッグな実験が今日から始まる。この実験は同じAlphabet傘下のシンクタンクJigsawと協力して、YouTube上のISIS関連のプロパガンダを葬り去ろうとする。これからは、ISIS志願者が特定のキーワードを使って既知の過激派のコンテンツを検索すると、テロリスト集団を批判し彼らに対抗するビデオへリダイレクトされる。このプロジェクトは、Redirect Methodと名付けられている。

Redirect Methodのホームページにはこんな説明がある:

“Redirect Methodは、Adwordsのターゲティングツールと、厳選されたYouTubeビデオを使って、ネット上の過激主義に対抗する。それらのビデオは、世界中の人びとからアップロードされたものだ。その主な対象は、ISISのメッセージに感化されやすい一部のオーディエンスで、彼らを、ISISの誘い言葉の嘘をあばく厳選されたYouTubeビデオへリダイレクトする。このオープンな方法はISISの離脱者たちへのインタビューに基づいて開発され、ユーザーのプライバシーを尊重し、そのほかのタイプの暴力組織の募兵談話対策にも利用できる。”

Redirect Methodはこれまでの8週間のパイロット事業で32万のビューワーに対応し、ISIS志願者が検索する事柄や、プロパガンダへの反論として有効/無効な語り口等に関し、重要なインサイトが得られた。たとえば、ドキュメンタリービデオや市民ジャーナリズムの作品は、ISISを称揚する説話を打ち砕く効果が大きく、また宗教をめぐるディベートや、ISISの離脱者たちが登場するビデオも効果があった。

リダイレクトされるきっかけとなる検索キーワードは、“Baqiyah wa Tatamadad (“留(とど)まれ、そして広がれ”)や、尊敬と名誉を意味する“Al Dawla Al Islameyah”など、信仰精神を鼓舞するものが多い。

Googleの本質は本来、巨大広告企業なので、ISISの志願者に到達するためのターゲティングなんか、お手のものだ。消費者へのターゲティングと、方法は変わらない。

Jigsawから孵化したRedirect Methodは、オープンな青写真として一般公開されているから、Google以外の企業や団体が過激派対策に利用してもよい。

イスラム(と名乗る)過激派以外の、もっと多様なタイプのテロや暴力賞賛行為への応用性について、今Googleに問い合わせているから、コメントが得られ次第この記事をアップデートしよう。〔Redirect Methodのホームページに答はある。〕

YouTubeのチームはブログにこう書いている: “Redirect Methodの実際の効果は、コンテンツへのエンゲージメントの大きさで分かるだろう。近くその結果を発表する予定なので、お楽しみに。”

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Wiz KhalifaのSee You AgainがPsyのGangnam Styleを抜いてYouTube上の最多視聴ビデオの王座に

Wiz KhalifaのFurious 7へのオマージュ、See You Againが、YouTubeのもっとも多く見られたビデオのタイトルをPsyのGangnam Styleから奪った。

この音楽ビデオは、故Paul Walkerへの弔意も込めて、これまでのFast and the Furiousシリーズの彼の登場シーンが散りばめられている。今日まで(米国時間7/11まで)のビュー数は2,897,575,000(28億9757万5000)だ。ビデオがリリースされたのは2015年の4月。

Gangnam Styleはタイトルを5年近く保持し、2012年の6月15日にリリースされてからわずか数か月で10億ビューを突破したのも、YouTube史上初めてだった。Khalifa がこれから5年もタイトルを保持するとは考えられない。Luis FonsiのDespacito (Bieberのいないバージョン)はわずか5か月で25億近くだから、わりと早く、See You Againを抜くのではないか。

YouTubeの最近の発表によると、モバイルだけで月間ログインユーザーは15億、彼らは平均して、1日あたり1時間あまりのビデオを見ている。繰り返すと、モバイルだけで。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeによる、友人たちとビデオを同時視聴するための実験アプリUptimeが、誰でも使えるようになった

友達と一緒にビデオを見ながらリアクションしたりコメントをしたりすることのできる、YouTubeの実験的アプリUptimeが、全てのユーザーに開放された。このアプリは、よりインタラクティブでソーシャルなYouTubeの視聴方法をテストする手段として、今年3月にGoogleの内部インキュベーターであるArea 120から公開されていた

しかし、それを使用するためには招待状が必要だった。その要件が数日前に無くなったのだ。

自分だけでYouTubeのビデオを見たあと、お気に入りのリンクをチャットやソーシャルネットワークで共有する代わりに、Uptimeを使えば友だちとビデオを、アプリの中で直接視聴することができる。友人たちはリアルタイムであなたと一緒に鑑賞することができる。あるいは後ほど参加しても、ビデオに対するそのときのリアクションも一緒に再生されるので、たとえ1人だけで視ているときにも、Uptimeは生き生きとしてインタラクティブな感覚を与えてくれる。

ビデオを見ながらタップする絵文字による反応は、例えばFacebook LiveやTwitterのPeriscopeといった、他のライブストリーミングビデオサービスからインスピレーションを受けている。笑った顔、驚いた顔、目がハートになった顔、怒っている顔、しかめっ面、泣き顔が用意されている。また、ビデオをタップして「キラキラ」を表示することもできるが、これはあなたと一緒にリアルタイムで視聴している人にのみ表示される。

今年初めに開始して以来、Uptimeは、Facebookフレンド発見機能、ミュージックビデオの視聴サポート、そして見るべきものを見つけやすくするためのホーム画面の改良など、新しい機能を追加してきた。

しかし、共同視聴体験を提供するアイデアは、Uptimeに固有のものではない。TumblrのCabanaLet’s Watch ItFamなどを含む、多くのアプリがこのスペースに入って来ている。現在ホットなアイデアなのだ。Skypeでさえも、YouTubeのサポートから始めて、今後導入する予定の機能だと言っている

Uptimeの実験は、GoogleのArea120から登場したいくつかのものの1つだ。Area 120は起業家精神を持つGoogle社員たちが新しいアイデアを試すことを可能にするプログラムである。このプログラムからは既に、個人的なスタイリストアプリTailor、音声メッセンジャーSupersonic、プログラミング学習アプリケーション Grasshopperが公開されている。Appointmentsと呼ばれている美容院予約アプリはまだ公開されていない。

しかし、Area 120のアプリは、App StoreではGoogleの名前でブランド化されておらず、Googleもプロモーションという意味ではほとんど手助けをしていない。その代わりに、これらのアプリは概ね、公式発表以外の場所で、記者たちによって発見されて来た[リンク1][リンク2]

このような事情から、Uptimeはまだ多くのユーザーを獲得できていない、これまでは試すにも招待状が必要だったから尚更だ。先週特に発表もなく、招待コードは不要になった。つまり現在は誰でもアプリをダウンロードして利用することができるようになった。これらの障害物にも関わらず、アプリはApp Storeのチャート上で一瞬上昇することができた。もう既に落ちてはいるものの、エンターテイメントカテゴリで最高403位まで上昇したのだ。それだけ聞くと印象的ではないように思えるが、正式開始前の状態で、一般公開されていないアプリにとっては、ランクに入ったこと自体が価値あることだ。

Uptimeは、iOS App Storeから無料でダウンロードできる。

(日本版:残念ながらUptimeは6月27日午後の時点では日本のストアでは利用できない)

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(翻訳:Sako)

YouTubeが従来の360度ビデオを半分に切った、新しいVR180フォーマットをサポート

YouTubeは、VRを試してみたいと思いつつも、ハードウェアと制作上の課題にフルコミットすることを躊躇(ためら)うクリエイターたちのために、新しいファイルフォーマットの提供を始めた。これはVR180と呼ばれるもので、従来の球面ビデオの半分だけを提供するものだ。

それは単純な進化だが、従来のVR視聴者たちに新しい利点をもたらす、ある意味画期的妥協でもある。

最近のブログ記事でGoogleは、360度ビデオユーザーの75%が、ビデオ開始後は前方の四分弧(円周の4分の1)の部分しか見ていないことを話題として取り上げた。この原因の一部は、そもそも多くの人たちが、回転する椅子には座っていないことに起因するものだ。そしてそれ以外の原因としては、クリエイターたちが今だに360度カメラをどのように活かせば良いかを知らないということも挙げられる。周りを取り囲む雑多な情報にも関わらず、360度フォーマットはまだあまり探求されていないのだ。

要するに、360度ビデオはまだ生きていてサイト上で運用されており、YouTubeはそのサポートから離れる訳でもないが、このVR180フォーマットはクリエイターたちに、全面的なコミットをすることなく試行をすることを、やや容易にしてくれるものだ。VR180を使用することで、クリエイターたちはVRのコンテンツを作りつつも、伝統的なビデオ制作の技を駆使する自由も十分に手にすることができる。「クリエイターたちは制作技術を変える必要はありません」と、YouTubeの主任VRプロダクトマネージャーであるErin Teagueは語る。

クリエイターたちにとっての、新しいフォーマットの最大の特長は、CardboardやDaydreamのようなモバイルヘッドセットを使用しているユーザーたちに対して、通常のビデオに少々手を加えたようなコンテンツでも共有しやすくなるということだ。興味深いことに、YouTubeは、1月に発売されたPlayStation VRのYouTubeアプリでもビデオを見ることができるようにした。

VR180はライブストリーミングもサポートする。

球の半分を同じ4Kの解像度で表示するだけで、すべてが大幅にシャープになり、立体視による3Dが、単に物珍しいものから価値のあるものへと変化する。一方、アプリ内のビューは、一般に360度で見られるような、ピクセル的なウィンドウではなく、実際の視聴に耐え得るものになる。

この動きはYouTubeとGoogleのDaydreamモバイルVR部門の連携によるものだ。Daydreamは、LGやLenovoなどのカメラメーカーと協力して、コンパクトでデュアルレンズを持つコンパクトカメラサイズのデバイスで、VR180の保証を行おうとしている。こうしたカメラは今年の冬以降に発売が開始される。新しいカメラの登場を待ちきれないビデオロガー(vlogger:ヴロガー)たちのために、YouTubeはクリエイターたちが貸与を申し込むことのできるカメラを、何台か用意する予定だ。

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(翻訳:Sako)