Moto Gの発表でMotorolaはついに手頃な価格でトップクラスのパフォーマンスのAndroidスマートフォンの提供に成功した。Moto Gは高価なMoto Xの弟分だが、どちらにも全身にGoogleの刻印が打たれている。Moto Gの良いところは値段以上の価値があることだ。以下に詳しくレビューする。
概要
- 4.5インチ、1280×720, 326ppiディスプレイ
- 8GBまたは16GBのストレージ
- 5MPリアカメラ、1.3MPフロントカメラ
- 802.11n Wi-Fi
- Pentaband HSDPAをサポート
- Bluetooth 4.0
- メーカー希望小売価格179ドル/199ドル、アンロック、キャリヤ契約なし
- 製品情報ページ
メリット
- 驚くべき低価格
- この価格でこれだけの性能のスマートフォンは世界中にMoto G以外ない
デメリット
- コストパフォーマンスは極めて高いが、性能には若干の妥協がある
デザイン
Moto Gはややまるっこいデザインだが、慣れれば持ちやすく快適だ。マット仕上げのケースはグリップがいいが、痛みが目立ちやすい。全体としてiPhone3G、3GSを思い起こさせる。Moto Gのデザインはスマートフォンが「携帯電話」だったころの性格を残しており、私は気に入っている。ただしこのデザインは裏蓋を開けるのが難しい。
機能
Moto Gはユーザーにとって役立つ機能以外の余分な機能を全廃し、出来る限り低価格で販売できるようにするという方針で開発が進められたようだ。Moto CareはMotorolaのサポートにインスタント・メッセージまたは音声通話で直接アクセスできる機能で、 Assistは「運転」、「会議」、「就寝」の3状況に合わせてワンタップでデバイスの動作モードを変える機能だ。Motorola Migrateを利用すればデバイスを乗り換えたときに旧デバイスの設定、IM、通話履歴などをコピーできる。
こうした地味だが便利な機能は他のAndroidメーカーのこけおどしで邪魔になるばかりのプレインストール・アプリとは対照的だ。Moto Gには初めてスマートフォンを利用するユーザーも多いだろうからますます適切なサービスだ。
パフォーマンス
Moto Gのパフォーマンスを600ドル以上のフラグシップ製品と比べるのは無理がある。しかし使用していてハイエンド・モデルとの差を感じることはほとんどない。たとえばGoogleNowのカード表示はスムーズだし、音声認識の精度もずっと高価なモデルと変わりない。文字の鮮明さは特筆ものだ。ブラウザで画像が多い重いページを読み込むと若干もたつき気味になることがたまにある。
Moto Gのカメラはすばらしいというほどではないが十分役に立つ。
ディスプレイ
私はめったに手放しで称賛はしないが、Moto Gのスクリーンにはそうしてもいい。私は以前のMotorolaのスクリーンは彩度が高すぎてあまり好みではなかった。しかし今回Motorolaはカラーマネジメントでも大いに進歩を見せただけではなくはるかに高価なiPhone5sなみの高解像度(326ppiという数字に注目した読者も多いだろう)を実現した。Androidのトップ製品とは違ってフルHDではないが、この価格帯では群を抜いた画質だ。.
バッテリー
バッテリーはMoto Gの中でも屈指の長所だ。Motorolaでは終日持つと言っているが嘘ではない。ヘビーな使い方ではなかったとはいえ、私の場合、1回の充電で3日ももったことがある。
これだけのバッテリー駆動時間があれば、Moto Gは「カバンに放り込んでそのまま忘れてしまう」という使い方ができる初めてのスマートになれるだろう。省電力モードでの待ち受け時間は1週間にもなるという。動画などでヘビーな使い方をした場合は現行の他機種とそう変わらなくなるが、それで上位に位置するのは間違いない。この価格でこれだけのバッテリー駆動時間は驚異だ。
結論
Moto Gはきわめて優秀な製品だ。一見すると今年派手に登場したMoto Xの地味な弟分と思われるだろうが、コストパフォーマンスの優秀さを考えるとこちらの方がはるかに重要な製品だ。念のために断っておけば、私個人はやはり高価なトップエンド機を今後も日常使い続けるだろう。しかし私がテクノロジー・ライターを職業としていなかったら、あるいは私に十分な収入がなかったら、私は毎日喜んでMotoGを使うだろう。
〔日本版:元記事にはデバイスの細部がわかるスライドショーあり〕
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)