Instagramのフォロワーも巻き込む、出会い系Facebook Datingが米国でスタート

米国人は、人との出会いの機会まで、Facebookを信頼するつもりなのだろうか?米国連邦取引委員会が、プライバシー保護に関する過失に対して、Facebookに記録的な50億ドル(約5345億円)の罰金を科し、ユーザーのプライバシーを扱う際の判断について、より重い責任を負うよう、企業としての構造改革までを課してから、まだほんの1カ月ちょっとしか経っていないというのに。このような歴史的なできごとに引き続いて、Facebookはまったく新たな出会い系サービスを全米で開始した。同社が保有しているユーザーの個人データを利用して分析することで、Tinder、Bumble、Matchなどといったライバルの出会い系アプリよりも、適切なマッチングを提案できるとされている。

今回米国で利用可能になったこのFacebook Datingでは、Instagramの投稿を出会い用のプロフィールに組み入れたり、Facebookの友達やInstagramのフォロワーを「Secret Crush」(秘密のパーティ)リストに追加できるようになった。

年末までに、Facebook Datingのユーザーは、自分でFacebookやInstagramストーリーを選んで、出会い用のプロフィールに追加できるようになる。

自分に合う人をFacebookに見つけてもらう

Facebook Datingにとって、米国は20番目の市場だが、このサービスにとって最も重要な国の1つには違いない。ちなみにFacebook Dating自体は、昨年のF8デベロッパーカンファレンスで初めて発表されたもの。

この新しいサービスは、Facebookを友達や家族ではない人とつながるためのツールにするための重要な一歩となる。

同社は今、この分野に多大な金額を投資している。毎月10億人が使用しているFacebookグループのサービスが、関連するグループとも連携して、似通った趣味を持っていたり、地理的に近いといった条件で、ユーザーを結び付ける。同社は数年前にもFacebook at Workを立ち上げ、企業がFacebookのインフラを利用して、独自のネットワークを構築できるようにしていた。

こうした取り組みはどれも、ユーザーのFacebookデータをすべて公開してしまうことに比べれば、さほどの信用を必要とするものではないのは確かだろう。そもそもFacebookは、ユーザーデータの不適切な利用で知られている会社なのだし、それで愛が見つけられるのなら安いものだ。

もちろんFacebookも、このようなサービスには潜在的なプライバシーの落とし穴があることは十分にわかっている。そこで同社は、Facebook Datingの機能を完全に隔離してしまうための対策も、いくつか用意している。家族や友達、あるいは会社の同僚や、仕事上の付き合いのある人、もっと言えば配偶者や伴侶にうっかりバレないようにするためだ。

まず、Facebookで友達になっている人は、Facebook Datingに表示されない。さらに、Facebook Datingに表示される人を、共通の友達がいない人だけに限定するような設定も可能だ。他にも保護機能はある。ユーザーは、自分のFacebook Datingのプロフィールが、特定の人からは見られないよう、先手を打ってブロックすることもできる。たとえば分かれた相手のプロフィールは絶対に表示されないようにしたり、逆にそうした相手から自分のプロフィールが見られないようにすることが可能だ。

そしてもちろん、Facebook Datingは明示的に希望した人だけが利用できるサービスだ。

ユーザーの出会い用プロフィールは、友達になっている人や、Facebook Datingに参加していない人からはけっして見えない。ニュースフィードにも表示されない。新たに利用可能となったInstagram統合機能でも、ユーザーの写真だけが表示され、Instagramのユーザーネームは表示されない。

ただし、Facebookの友人を「Secret Crush」に追加する方法は残されている。これは互いの関心が一致した場合にだけ表示される。利用可能な「Crush」は9個までに限られている。この機能の悪用を防ぐためだ。米国での公開に伴い、このようなポリシーはInstagramのフォロワーについても適用されるようになった。

Facebook Datingのサービスは、メインのFacebookアプリに組み込まれている。同じイベントに参加している人や、同じグループのメンバーになっている人ともつながることが可能だが、いずれの機能も初期状態ではオフに設定されていて、個別にオンにすることができる。

それ以外でも、Facebook Datingは、共通の友達がいるとか(その機能がオンの場合)、同じグループに入っているとか(その機能がオンの場合)、学校が同じとか、あるいはその他不明の要因によって、選ばれた人のプロフィールを提示する。

ここから先はちょっとビミョーな話になる。

そもそもFacebookは、友達を推薦するのに、不気味なほど的確なことがあるのは、みんな気付いている。そのため、何らかのスパイ的な機能があるのではないかと疑う人もいる。結局のところFacebookは、ユーザーが誰とつながりを持っているのか、ユーザー自身が気付いているよりも多くを知っているということなのだ。

Facebook Datingの推奨機能に関しては、ユーザーも知らないどんなデータをFacebookが利用するのか、まったくわからない。

公式には、Facebookは、マッチングの提案は「ユーザーの好み、興味を持っていること、またユーザーのFacebook上での行動」に基づくものだとしている。

Facebook Datingのプロダクト責任者、Nathan Sharp(ネイサン・シャープ)氏は、実のところFacebookは、どのようにしてプロフィールのマッチングをランク付けするか尋ねられたものの、システムの詳細について話すことはできないと述べた。

「私が言えるのは、プライバシーについては、あなたが見かけたり出会ったりした人は、どのような情報も漏らすことはないということです」と彼は説明する。「あなたと、テイラーという人が同じ大学に通っていたとして、あなたはそのことを出会い用のプロフィールに書いてなかったとしましょう。それを人に知られたくなかったとします。その場合、テイラーさんは、あなたがどの大学に行ったのかを知ることはないし、テイラーさんがどの大学に行ったのか、あなたが知ることもないでしょう」とシャープ氏は言う。

シャープ氏は、むしろFacebook Datingのチャット機能を使った会話を通じて、例えば母校が同じといった共通点を、自然に発見していくものだと述べている。

出会い系アプリのメーカーが、秘密のレシピについて口を閉ざすのは珍しいことではないが、Facebookがこの機能のために利用できるデータの量は、競合に比べて有利に働くだろう。ただそれだけに、Facebookが見えないところで扱っているプロフィールデータについて、ユーザーがどこまでコントロールできるのか、疑念を持たれる可能性もある。

例えばTinderでは、「ハイキングが大好き」と自分で書くことができるが、Facebookでは、ユーザーが実際にハイキング関連のグループやイベントに参加したかどうか、そしてその頻度までが考慮されるだろう。本当はもっと多くのことを知っているかもしれない。ユーザーがハイキングの場所にチェックインしたこと、山が写っている写真を投稿したこと、「ハイキング」というキーワードを含むコメントを書いたこと、ハイキングに関連するFacebookのページに「いいね」を付けたことなど、みんな筒抜けだろう。しかしFacebookは、この種のデータが使用されるかどうか、だとしたらどのように使われるのか、一切明らかにしない。

もしユーザーが、自身の個人データをFacebookがどのように使おうと構わないというのなら、このようなサービスのメリットはいくらでも挙げることができる。ただし、それは米国市場では、あまりありそうもないことだが。

Facebook Datingの大きな目標は、出会い系のサービスを、パーソナルなものと感じられるようにすることにある。つまり、表示されるプロフィールの背後には、現実の人がいることを意識させること目指している。そしてその出会いを、ゲームとして扱うことは意図していない。これは、出会い系アプリにはうんざりしているのに、使わずにはいられないという人にとっては、差別化の要因となるかもしれない。

これまでの出会い系アプリには、いろいろなつながりを築くために、長く使い続けようという気にさせるものが欠けているという問題があった。結局のところ、相手を見つけることができると、人は出会い系のサービスの利用を止めてしまうのだ。これは、アプリの収益にとって最悪だ。それでは、ユーザーが使い続けてくれるようにするためには、どうすればいいのだろうか?例えば、Tinderがやっているように、「独り暮らし」というライフスタイルを推奨すればいいのだろうか?

Facebookの場合、ユーザーが離れてしまうことは、それほど心配していない。なにしろFacebookには月間24億人のユーザーがいる。出会い系の機能を、単なるおまけとみなすだけの懐の深さがあるのだ。またその膨大なユーザー数は、出会い系アプリを使おうなどとは考えたこともない人を含めて、出会いの対象となりうる人の潜在的な予備軍を大量に抱えていることを意味する。

またFacebookは、魅力的なユーザー体験を構築する方法を知る企業であるという点でも優位に立っている。出来栄えの良さは、Facebook Datingの随所に見て取れる。たとえばセットアップの際に、性別を設定する画面にスムーズに移行するところとか、最初のデートの際に、安全のため、Messengerを使って信頼できる友達に現在の居場所を簡単に通知する機能など、よくできている。

さらにFacebook Datingでは、一般の出会い系アプリで問題になっている、勝手に写真を送りつけてきたりすることや、ポルノ系ボットによるスパムの送信を、厳重に禁止している。チャットを、テキストとGIFのやり取りのみに制限しているのだ。つまり、URL、写真、支払い要求、動画などをメッセージで共有することはできない。

また、年末までにストーリーも統合されることになっているので、出会い候補の飾らない投稿をチェックすることが、一種の流行になるかもしれない。

最後に言えるのは、これは少なくとも今のところ、出会い系の機能そのものを収益化するために存在しているわけではない。メッセージングや、以前にうっかり削除してしまったプロフィールに戻るなど、本格的な機能を備えたものながら、Facebookは無料で使えるサービスとして提供することができる。そのため、ユーザーからお金を搾り取ろうとするアプリに見られるような制限とは無縁でいられる。

とはいえ、Facebook Datingが、Tinderからあれこれ影響を受けることは避けられないようだ。たとえば、角の丸い「好き」「嫌い」のボタン(なぜそれ以外の選択肢がないのか?)、遺伝的に恵まれた人に有利な写真中心のプロフィール、プライベートなチャット機能、そしてInstagarmの統合といったものだ。

米国に加えて、Facebook Datingはすでにアルゼンチン、ボリビア、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、エクアドル、ガイアナ、ラオス、マレーシア、メキシコ、パラグアイ、ペルー、フィリピン、シンガポール、スリナム、タイ、ウルグアイ、ベトナムでも利用可能となっている。2020年初頭までにヨーロッパでも使えるようになる。

同社は、Facebook Datingに参加しているユーザーの数については明かすつもりはなさそうだが、今のところ「そこそこうまくいっている」とだけ述べている。

Facebook Datingは、米国時間9月5日から米国内で18歳以上のユーザーに公開された。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

TileとGoogleアシスタントの統合で忘れ物を探せるようになる

アップルが忘れ物タグを出すようだと噂されている中、米国時間9月6日、TileGoogleと協力し、AndroidデバイスなどでGoogleアシスタントから簡単に忘れ物を見つけられるようにすると発表した。初心者でも簡単に使えるTileは、鍵や財布、バッグなどに付ける小さなハードウェアアクセサリで、Bluetoothテクノロジーと、スマートフォンのTileアプリを利用するユーザーのネットワークで場所を追跡することができる。

今回発表されたGoogleアシスタントとの統合で、ユーザーは紛失したものに付けてあったTileを音声コマンドで鳴らせるようになる。Tileの「ダイレクトリング」テクノロジーにより、紛失したアイテムと直接接続し、音を鳴らせるという。

Googleアシスタントとの統合は、スマートホームのアクションと似たものになる予定だ。Tileは、この機能を年末までに提供するとしている。

TileのCEOであるCJ Prober(CJプロバー)氏は発表の中で「これはTileのお客様にとってビッグニュースだ。財布やリモコン、バッグなどが行方不明になったら、シンプルな音声コマンドでGoogleが捜索隊に参加してくれる」と述べた。

このタイミングでTileがGoogleアシスタントとの統合を発表したことは興味深い。

米国時間9月10日にiPhoneのイベントを開催するアップルがTileの競合製品を開発中であることがわかっている。最近、iOS 13の「探す」アプリに「アイテム」という新しいタブを参照するコードがあることも発見され、今後の登場を示唆している。

アップルがこうしたハードウェアをいつ公開するかは、もちろん不明だ。しかしTileは、アップルの発表に先駆けて、AndroidとGoogleアシスタントユーザーに向けて今回の発表をしたと思われる。

TileはBluetoothを利用する忘れ物タグのトップメーカーのひとつに成長している。2018年には2200万個を販売し、世界中の230の国と地域で毎日500万件を超える紛失物が探されている。

TileはBLEチップメーカーなどと協力して、さらに多くのコンシューマ向けデバイスを探せるようにと手を広げている。

そのうちの1社、ゼンハイザーは米国時間9月6日、ベルリンで開催されているIFA 2019でMOMENTUM ワイヤレスヘッドフォン(399ユーロ、約4万7000円)を発表した。このヘッドフォンにはTileのCommunity Fineテクノロジーが内蔵され、ユーザーはヘッドホンが見当たらなくなったときに探すことができる。

Tileによれば、ゼンハイザー以外にも20社以上と提携しているという。

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(翻訳:Kaori Koyama)

米国の音楽ストリーミングサービス有料購読者数が6000万人の大台に

音楽ストリーミング購読が依然として米国の音楽産業の売上成長を支えている。米国レコード協会(RIAA、Recording Industry Association of America)が今週発表した新たなレポートで明らかになった。RIAAによると、2019年上半期の音楽産業の総売上は18%増の54億ドル(約5800億円)となり、そのうちの80%はストリーミングによるものだった。レポートではまた、米国の有料購読者数が初めて6000万人を超えたとしている。

同期のストリーミング売上高は26%増の43億ドル(約4600億円)だった。

この数字には、Spotify、Apple Music、Amazon Musicといった有料購読バージョンに加え、Pandora、Sirius XM、他のインターネットラジオなどのデジタルラジオサービス、そしてYouTube、Vevo、有料でないSpotifyなど広告を流すストリーミングのものが反映されている。

一方、有料購読ストリーミングも成長を続けている。対前年比で有料購読は31%増えて33億ドルに達し、音楽産業の売上高の最大の成長要因となっている。

2019年上半期には、米国における音楽産業の売上高の62%を、音楽ストリーミング売上高の77%を有料購読が占めた。

フルのオンデマンドストリーミングサービスを受ける有料購読者の数は今年上期に30%伸びて6110万人になった。これは平均して1カ月に100万人が新たに購読しているというペースだ。

ここには、たとえばPandora Plusや、Echoだけで利用できるAmazon Musicのような限定サービス「Limited Tier」は含まれていない。限定サービスではカタログ全てへのアクセスが制限されたり、特定のオンデマンド機能が利用できなかったりする。このカテゴリーの売上高は前年比39%増の4億8200万ドル(約515億円)だった。

こうした数字について、「急成長、デジタルダウンロードのわずかな落ち込み、新たな物理的売上のおかげで、ストリーミングはいまや音楽産業の売上高の80%を占めている。そして音楽ファンの好きな曲やアーティストの探し方、共有方法、聴く方法を一新した」とRIAAの会長兼CEOのMitch Glazier(ミッチ・グレイジャー)氏は書いている。

広告を流すオンデマンドサービスは対前年で25%伸びて4億2700万ドルとなった一方で、デジタルラジオサービスは5%増の5億5200万ドルだった。

しかしながらストリーミングサービスでの伸びはデジタルダウンロードの落ち込みで若干相殺された、ともGlazier氏は指摘している。

このカテゴリーの売上高は18%減の4億6200万ドルで、デジタルトラックの売上高は対前年比16%減、デジタルアルバム売上高にいたっては23%減だった。全体として、デジタルダウンロードは総売上高の8.6%にすぎなかった。

今年上半期の物理的プロダクトの売上高は5%増の4億8500万ドルで、これは今後減少に転じるとRIAAはみている。

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(翻訳:Mizoguchi)

グーグル検索で映画やテレビ番組を調べると個人化されたお勧めが出る

これからはGoogle(グーグル)の検索が、次のお楽しみを見つける手助けをしてくれる。同社の米国時間9月5日朝の発表によると、お勧め作品を個人化するその新しい機能は、テレビ番組とムービーの両方を対象とし、そのコンテンツを見られる場所を教える。

今でもGoogleのウェブ検索には、テレビ番組や映画に関する情報のありかを教える機能があるが、今回はその拡張だ。

すでにGoogle検索でテレビ番組や映画のタイトルを検索すると、検索結果の上部に「Knowledge Panel」(知識パネル)というボックスが出てその概要や格付け、レビュー、キャストなどを見られた。そして2017年の春には、それらの作品がストリーミングされているところや、購入できるところを教えてくれるようになった。

でも今度のお勧め機能は、特に見たいものが決まってないユーザーが、検索欄に「面白いテレビ番組」などとタイプするユーザーが対象だ。それから「Top picks for you」(お勧め作品集)のカルーセルでスタートボタンを押し、お気に入りのテレビ番組や映画を格付けすると、Googleはあなたの好みを理解する。

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また、今自分が会員になっているサブスクリプションを指定すると、お勧めをさらにカスタマイズできる。それらは、Netflix、Hulu、HBO GO、HBO NOW、Prime Video、Showtime、Showtime Anytime、CBS All Access、Starzなどなどのサブスクリプションサービスだ。

米国の場合は、ケーブルテレビや衛星放送のサブスクリプションも指定できる。また番組や映画をiTunesやPrime Video、Google Play Movies & TV、そしてVuduなどのマーケットプレースや、ABC、Freeform、Lifetime、CBS、Comedy Central、A&E、Historyなどのネットワークアプリでレンタル、購入、または無料ストリーミングできることもわかる。

各作品の格付け評価は、デートアプリのTinderみたいにスワイプで行う。左スワイプは「好き」、右なら「嫌い」だ。どちらも指定しなかったら、知らないとか、意見があるなどの意味になる。

そうやってGoogleにあなたの好みに関するデータを与えたら、次の検索からは自分の好みに合ったお勧めが提供される。

Googleは「この情報はお勧め機能だけが利用し、広告主に渡されることはない。あくまでも人びとが求める情報を提供することが、Googleの究極の目標である」とコメントしている。

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さらにまた、「80年代のホラー映画」とか「登山に関する冒険アドベンチャー」といった具体的なリクエストもできる。内容はわかっているけど題名を思い出せない映画を、ばっちり見られるだろう。

検索の結果は最初は提案作品のリストだが、どれかを指定すると、それをどこで見られるか買えるかなどが分かる。

映画やテレビ番組を見つけるためにGoogle検索を利用する人がとても多いことを、同社は検索の上位項目のデータからよく理解している。今度から同社は、各個人の好みまで知ることになる。

この新しいお勧め機能は、米国のモバイルユーザーを皮切りに本日から提供される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Apple Musicがウェブ版の公開ベータを開始

Apple Musicがウェブにやってくる。米国時間9月5日にApple(アップル)は、人気ストリーミングサービスのウェブバージョンの公開ベータを開始する。世界中のApple Music登録ユーザーが利用できる。Apple Musicが公式にウェブ上で提供されるのはこれが初めてだが、この数ヶ月間に非公式のサイトが 数十万人のユーザーを集めて注目を浴びていた。

同サービスのウェブバージョンに対する抑圧された要望が存在していたことは間違いない。

Apple Musicの登録ユーザーがウェブバージョンを使うには、beta.music.apple.comに行ってApple IDを使ってサインインすればいい。

新サービスには、Apple Musicカタログや自分のライブラリー(同期している場合)の楽曲の検索と再生、プレイリストなど多くの基本機能が利用できる。

Apple Musicアプリのライブラリ、見つける、For You、ラジオなどの主要メニューも利用できる。その他の機能は今後追加されていく予定だ。

ベータテスト期間中、Appleはユーザーのフィードバックを受け付けており、サービスの改善やバグの修正に役立てる。

後日、新規ユーザーも同ウェブサイトを通じてApple Musicにサインアップできるようになるが、現在はほかの場所でサインアップした登録ユーザーのみが利用できる。

Apple Musicのウェブバージョンは、同社が音楽サービスをプラットフォームを超えて普及させようという方策の一環だ。

Apple MusicはすでにiPhone、iPad、Apple TV、Apple Watch、およびMacで利用できる。そして今年のWWDC 2019イベントで、AppleはMacのiTunesアプリを解体し、MusicというスタンドアロンアプリでライブラリーやApple Musicのストリーミングサービスなどを利用できるようにする計画を発表した。

Apple Musicは、Apple以外のプラットフォームでも、Android、Window、Sonos、Amazon Echoなどに提供されている。

クロスプラットフォームのサポートは今日のストリーミングサービス市場では必須だ。Apple Musicは、Spotify、Pandora/SiriusXM、Amazon Music、YouTube Music、およびその他のローカルサービスと競合している。

最新データによると、Spotifyの4〜6月の四半期時点の有料登録者は1億800万人で、対するApple Musicは6月末に6000万ユーザーを突破した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spotifyが2人用サブスクPremium Duoプランをラテンアメリカへ拡大

Spotifyの最新の2人用有料サブスクリプションであるPremium Duoプランは、今年3月にパイロット版としてアイルランド、コロンビア、チリ、デンマーク、ポーランドで開始された。米国時間9月4日、同社はこのプランをラテンアメリカの14カ国に拡大すると発表した。

新たに利用できるようになるのは、アルゼンチン、ボリビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ。

Duoプランは主にカップルを対象にしているが、ルームメイトなど自宅住所が同じ2人で利用できる。

価格は、1人用のPremiumサブスクリプションよりは高いが、2アカウントに制限されるためFamily Planよりは安い。Premiumを2アカウントよりもDuoのほうが安い。

メリットはFamily Planと似ている。各ユーザーの音楽の好みは別々に保存され、お勧めはそれぞれ異なる。Family Planでは8月に追加された機能で曲を追加して作ったオリジナルのミックスを家族のほかの人も楽しめるが、これと同じように、DuoのサブスクリプションにもDuo Mixという共有プレイリストがある。これは2人が簡単にプレイリストのライブラリをお互いに共有できるものだ。

これで19カ国で展開されることになったが、SpotifyはPremium Duoプランをいまだに「パイロット版」と説明している。パイロット版といえば一般には、その企業がサービスを全ユーザーに提供すると完全にコミットしているわけではないことを表す。この呼び方はたいてい、企業が新しいサービスの影響を評価中であるという意味だ。

Spotifyの場合、3月に開始したPremium Duoはサブスクリプションの大幅な増加にはまだつながっていない。Spotifyは2019年第2四半期の収益報告で、その四半期の新規サブスクリプションは800万人で、予想の850万人を下回ったと発表した。同社の現在の月間ユーザーは2億3200万人、有料サブスクリプションのユーザーは1億800万人だ。

やはり、Duoのようなプランが有料ユーザーの数に大きな影響を与える米国などの重要な市場に、Spotifyはまだリーチできていない。

Duoが提供されている国に住んでいてPremiumプランに加入しているユーザーは、Spotifyのウェブサイトでアカウントページを開き、パートナーを追加してアップグレードできる。Duoの2人の自宅住所が同じであることが必要だ。

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(翻訳:Kaori Koyama)

AmazonがスマートテレビコントローラーFire TV Cubeの第2世代を発表

9月6日にドイツ・ベルリンで開幕したヨーロッパ版CESともいえるコンシューマーエレクトロニクス展であるIFA 2019で、Amazon(アマゾン)はFire TV関連プロダクトを20種類以上発表した。最大の注目は第2世代のFire TV Cubeだろう。これはAlexa搭載のスマートテレビコントローラーで、米国、英国、日本ではすでに予約注文受け付け中だ。

一方、Fire TV EditionをOSとして搭載したプロダクトも15種類発表された。なかでもAnkerのFire TV Editionサウンドバーが注目を集めている。Editionを搭載した製品にはOLEDスクリーンのスマートテレビも含まれる。

今回の発表は、AmazonがFire TVのハードを大幅に強化するものだが、この背景にはアメリカのスマートテレビ市場ではAmazonを抑えてRokuがマーケットリーダーとなっているという事情がある。

ただしAmazonの発表によれば、 各種Fire TVデバイスには世界で3700万人の月間アクティブユーザーがいるという。これはRokuが第2四半期の決算で発表した3050万人より多い。スマートテレビは家族で利用することが多いが、ストリーミングのためには両社とも1家族は1アカウントしか取得できないので比較的正確な比較になっているはずだ。

本日ベルリンで発表されたFire TV Cubeは、現行製品に比べて大幅なアップデートとなっており、Alexaを搭載リモコンが付属することで初のハンズフリーFire TVを実現している。

All new Fire TV Cube side

Amazonによれば、新世代Fire TV Cubeは6コアのCPUを搭載しており、パフォーマンスは現行モデルの2倍で、Dolby Visionと4K Ultra HDコンテンツをレイテンシーなしに最高60fpsの速度で再生できる。またLocal Voice Controlを搭載し、「Alexa、右にスクロール」といった日常よく使われる音声コマンドの実行速度が最高4倍にスピードアップしている。新しいCubeには遠隔音声認識機能が搭載され、部屋に大勢の人がいて騒がしい場合でもユーザーの声を正しく聞き分けられるという。

今回、Cube互換プロダクトとして、スマートテレビ、サウンドバー、動画・音声のレシーバー、衛星放送チューナーなど関連製品多数が披露された。【中略】

Fire TV Cube Couch

Amazonはサードパーティのプロダクトに搭載するOS、Fire TV Editionの拡大にも力を入れており、Skyworth、Arcelik、TPV、CompalなどがEdition搭載の製品15種類を発表した。中でも注目はJVCのUltra HD、HDR対応のFire TV Edition搭載4Kスマートテレビだろう。英国では349ポンドで発売されることになっているが米国など他の市場での扱いについては情報がない。

Grundig OLED Fire TV Edition display

スマートテレビ以外での注目Edition搭載プロダクトはAnkerから発表されたNebulaサウンドバーだ。これはFire TV EditionをOSとして組み込んだスマートスピーカーで、スマートテレビのインターフェイス、4K Ultra HD、NFCによるAlexa音声コマンド、Dolby Visionなどをサポートする。

Nebula Soundbar – Fire TV Edition 4

Ankerのサウンドバーは米国では229.99で予約を開始している。その他カナダ、英国、ドイツでも販売されるが、他地域でどうなるかはまだ情報がない。

米国市場におけるスマートテレビへの組み込みOSのシェアでは、Roku OSがトップだ。米国のスマートテレビの3台に1台以上はRoku OSを採用している。今回、IFA 2019でAmazonがEdition OSの普及に力を入れてきたのは、Rokuに対抗する意味合いが強い。Amazonの国際市場におけるネットワークはRokuよりはるかに強力だ。Amazonは今後、Fire TV Editionの国際展開に全力を挙げるものと予想される。

【Japan編集部追記】日本での発売は2019年11月5日から、価格は1万4980円で予約受け付けはこちら。ページ左上に「互換性確認」のポップアップがある。テレビ、A/Vレシーバー、サウンドバーについてブランド別に互換性の有無を確認できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

NFLが複数年の提携でTikTokに参入

米国時間9月3日、NFLとソーシャルビデオアプリのTikTokは、複数年にわたる提携を発表した。NFL100周年の第1戦が9月5日に開催されるのを目前にして、NFLのコンテンツを世界中のファンに届け始めている。この提携には、TikTokのNFL公式アカウントの開設のほか、ハッシュタグチャレンジなどNFLのコンテンツに関するブランドマーケティングが含まれる。

最初のハッシュタグチャレンジは米国時間9月3〜5日に実施され、ファンは「#WeReady」のハッシュタグでお気に入りチームを応援できる。このチャレンジには人気のTikTokクリエイターとNFLのクラブも参加する。

TikTokは9月5日にシカゴのソルジャーフィールドで開催される開幕戦にも参加する。ファンはNFLをテーマにしたビデオを作り、チームや選手への思いを表現する。

TikTokのNFL公式アカウントには、舞台裏やハイライトから、楽しいミームコンテンツやぐっとくるものなど、開設時にすでにビデオが数本共有されていた。

TikTokのグローバルパートナーシップ担当、Mayan Scharf(マヤン・シャーフ)氏は「スポーツ界の巨人であるNFLとの提携に興奮している。この提携はスポーツエンターテインメントの体験にこれまでになかった活力と新鮮な視点をもたらす。TikTokは、ファンがチームの一員であると感じられる目的地だ。我々は、エキサイティングで本格的で驚きのあるNFLのコンテンツをTikTokのコミュニティに紹介できることを楽しみにしている」と語る。

TikTokはミームコンテンツ、リップシンクをフィーチャーしたショートビデオ、ダンスなどの才能の披露、コスプレ、コメディ、アートなどで知られているが、同社によればスポーツのコンテンツも人気のカテゴリーだという。

一方のNFLは、新しいプラットフォームにいち早く乗り出すことに抵抗がないようだ。Twitterのライブストリーミング、スポーツリーグとして初のSnapchat DiscoverAlexaボイスアプリの公開などをすでに手がけている。

さらにNFLは、ゲームのハイライトとまとめをFacebookで配信するなど、海外のファンにもリーチしようとしている。これはスポーツリーグにとって、視聴率低下が懸念される中では特に重要なことだ。昨シーズンはここ数年の低迷からはようやく回復したものの、米国以外のファンを引きつけるためにもこうした取り組みが有効であるとNFLは考えている。

NFLのデジタルメディアビジネス開発担当バイスプレジデント、Blake Stuchin氏は発表の中で次のように述べている。「TikTokとの提携は、我々のメディア戦略においては自然な拡張だ。TikTokのプラットフォームは、急速に増える世界中のNFLファン、そしてこれからファンになる人々にリーチできる。NFLのプログラムとハッシュタグチャレンジは、NFL100周年の幕開けにまさにふさわしい。TikTokならではの方法で、新たな楽しいコンテンツを発信してファンを楽しませ、ファンであることを誇れる体験を提供する」。

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(翻訳:Kaori Koyama)

YouTubeのヘイトコンテンツ削除件数がQ2に大幅増

YouTubeは、白人至上主義やヘイトに満ちたコンテンツを禁止する6月のコンテンツポリシーのアップデート以降に進めてきた、プラットフォームからの有害コンテンツの排除において目覚ましい進展があったと発表した。第2四半期にビデオ10万本超を削除し、ヘイトスピーチのための1万7000件ものチャンネルを追放したとのことだ。この数は第1四半期の5倍だという。また、ヘイトスピートの削除に伴い、Q1の倍近くとなる5億ものコメントも削除した。

しかしながらYouTubeは、ヘイトを含んだコンテンツと言論の自由の間に手当たり次第に線を引こうとしている。その結果、米国の名誉毀損防止同盟(ADL)は最新のレポートで、今年6月のコンテンツポリシー変更後、反ユダヤ主義で白人至上主義のコンテンツを広めている「かなりの数」のチャンネルがオンライン上に放置されていると指摘した。

YouTubeのCEOであるSusan Wojcicki(スーザン・ウォシッキー)氏はその後すぐに、YouTubeクリエイターブログでオープンプラットフォームを維持することの意義を訴え、この問題に関する同社の姿勢を弁護した。

「プラットフォームが開かれていることに関する責任は簡単なものではない。時にはこれは、本流ではなく、物議を醸し、または攻撃的なコンテンツを残すことを意味する」とウォシッキー氏は書いている。「しかし、幅広い考え方に耳を傾けることが、より強固で情報化された社会につながると確信している。たとえそうした考え方の一部に同感しなくてもだ」。

ADLがリストアップしたビデオの中には、反ユダヤ主義のもの、反LGBTQを訴えるもの、ホロコーストを否定するもの、白人至上主義コンテンツを特集したものなどがあった。ADLが取り上げたチャンネルの5つ合計で8100万回の視聴があった。

YouTubeはそれでも、この手のコンテンツをどのように扱うべきか決めかねているようだ。こうしたビデオはおそらくヘイトスピーチだと考えられれながらも、オンライン上に残ったままだ。YouTubeはまた、先週に白人至上主義を信奉するヨーロッパ拠点の極右YouTubeクリエイター2人のチャンネルを削除し、そしてすぐに復活させた。

ヘイトスピーチの削除についてだけでなく、YouTubeは今日、コンテンツのレビューで活用しているメソロジーについても語った。

YouTubeは、公開される前に禁止されたコンテンツのコピーを自動的に把握するために、頻繁にハッシュ(デジタルフィンガープリント)を活用する。これはプラットフォームが児童性的虐待の写真やテロリストをリクルートするビデオを削除する一般的なやり方だ。新しいプラクティスではなく、今日のレポートでの言及は、ヘイトに満ちたコンテンツやそれに関する問題から注意をそらすためかもしれない。

2017年、YouTubeは削除されたコンテンツと似通ったものを見つけるのに機械学習の活用を増やす、と語った。これはスパムやアダルトコンテンツとの戦いでは有効だ。いくつかの例ではヘイトスピーチを見つけるのにも役立つ。しかし機械はコンテンツを理解しないため、ニュアンスを判断するためには人間によるレビューがまだ必要だ。

スパム対策は最近では当然のことで、今回、削除対象の大半をスパムが占めた。第2四半期では、削除されたビデオの67%がスパムやスキャムだった。

また、第2四半期に削除された計900万ものビデオの87%超は自動システムにより削除された、とYouTubeは話した。スパムをとらえるシステムが同期にアップグレードされ、スパム規則違反で閉鎖されたチャンネル数は50%超増えた、ともしている。

YouTubeはまた、第2四半期に自動システムにひっかかったビデオの80%超は1度も閲覧されることなく削除された、と語った。そして、ガイドラインに反していないか、コンテンツをレビューしたり削除したりする業務を行う人がGoogle全体で1万人超にのぼることも明らかにした。

繰り返しになるが、80%超という数字は主にYouTubeがスパムやポルノを削除するための自動システムを活用したことによる。

今後、YouTubeは4月に発表したクリエイター同士のハラスメントを防ぐことを目的としたハラスメントポリシーのアップデートを間もなく発表する、としている。

加えてYouTubeはコンテンツポリシーの指標と関連するプロダクトの展開を記したタイムラインを公開した。

子供プライバシー法に違反したとしてFTC(連邦取引委員会)との和解金が2億ドルになると報道されているこの困難な時期に今回のアップデートは報告された。罰金は、こうしたヘイトスピーチに満ちたビデオを視聴するのは極端論のコンテンツをに関心があったり、議論に加わっている大人だけでなく、YouTubeから情報を得る何百万もの子供も含まれていることを思い出させるものとなっている。

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(翻訳:Mizoguchi)

FacebookのMessenger用ビジネスツールが登場

米国時間8月29日、FacebookはMessengerを活用している4000万社のための新しいツールを正式に公開した。今年4月30日〜5月1日に開催されたデベロッパーカンファレンスのF8で発表されたとおり、アポイントメントの予約やリードジェネレーションなどのツールがある。この変更に関連して、同社はMessengerの「発見」タブの削除も開始した。この「発見」タブは昨年秋のデザイン変更でゲームと企業の両方のホームとして使われてきた。

Facebookは今後数カ月かけてMessengerアプリから「発見」タブを削除していくという。その代わりにユーザーがMessengerで企業とやり取りできるようにしていく。

Facebookは「発見」機能を削除する決定について「ユーザーがつながりを持ちたいとすでに考えている企業に対して、Messengerでもっとシームレスに連絡できるようにしたい。m.meのリンクウェブのプラグイン、Facebook関連のアプリ全般にわたるさまざまなエントリーポイント、そして広告プロダクトなど、ユーザーと企業がつながりMessengerに誘導するためのツールにさらに投資していく」と説明している。

新しいビジネスツールについては、リードジェネレーションのためのプロダクトをMessengerのテンプレートとしてFacebook Ads Manager内で公開する。このテンプレートでエクスペリエンスを自動化してMessengerで見込み客を判断し、アプリ内で会話を続けたり、既存のCRMツールと統合して見込み客を追跡したりすることができる。この機能はF8以降ベータ版として公開されていたが、今後は正式版になる。

アポイントメントの予約もF8で発表されたが、現時点では一部の開発者と企業に対してベータ版が公開されている状態だ。企業はMessengerを使ってこの機能でアポイントメントのリクエストを受け付け、リアルタイムで予約できる。既存のカレンダー予約ソフトと統合したり、Messengerでの会話を来店のトラフィックに誘導したり、オンラインや電話のアポイントメントに使ったりすることもできる。こちらは年内に世界中の全開発者に公開される予定だ。

今回発表された新しい情報としてもうひとつ、年内にMessengerのイベントレポートを改善する計画がある。この機能を使って企業はMessengerの会話のレポートや追跡をすることができる。

さらにFacebookは企業向けの標準メッセージングの対応時間(顧客からの問い合わせに対応しなければならない時間)を24時間にする。これはWhatsAppの対応時間と同様だ。

24時間後も、企業はスポンサー付きメッセージで顧客とメッセージタグを再度エンゲージすることができる。たとえば購入に関する最新情報、イベントのリマインダー、アカウントの変更などに利用できる。また現在はクローズドベータの「ヒューマンエージェント」もある。これは標準のメッセージングの対応時間が終わった後にエージェントが問題に対応するものだ。

一方、Messengerのサブスクリプションメッセージングのベータプログラムも変更される。

こちらは「確認済みのニュース媒体」に限定される。これは一部の企業がこの機能をFacebookのガイドラインに違反して使用しているためだと、同社は明らかにした。この機能は購読者に対して定期的に最新ニュースを送るために設計された。このタイミングで変更されることは興味深い。Facebookがトップニュースのストーリーを再開しようとしているからだ。今回はジャーナリストが吟味し、Facebookが費用を負担してコンテンツを掲載する。ニュースプロダクトとサブスクリプション/アップデートが両立する余地はあるが、今後どうなるかは明らかになっていない。

F8で発表されたMessenger関連の最大のニュースはMacとPC用のデスクトップアプリだったが、これはまだ登場していない。年内には登場すると見られる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Skypeが下書きなどメッセージング機能を拡充

Skypeはビデオ電話のアプリとして最もよく知られているが、対照的にメッセージングの機能はやや未熟だ。米国時間8月30日、同社はそんな企業イメージを一掃すべく、チャット機能に一連の改善を導入し、ライバルとの差別化を強化しようとしている。

それらの中でもっとも便利なのは、メッセージのドラフト(下書き)だろう。

メールの場合と同様にSkypeでも、書いたけどまだ送ってないメッセージを「draft」(下書き)タグを付けて保存できる。あとでそのメッセージを仕上げてから送ればいい。Skype new features 1b

今のビジネスとパーソナルのコミュニケーションはどちらも、メール以外がとても増えているから、ほかのメッセージングアプリも絶対に下書き機能を導入すべきだ。

iMessageでも人々は長年、下書きと送信スケジューリング機能を求めている。一部の頭のいいデベロッパーは、消費者のニーズに答えてアプリごとの工夫を編み出している。その中にはなんと、メッセージのテキストをNotpadに書いておいて、送るべき時に送るという素朴なやり方もある。

これまたメールの真似のようだが、今度のSkypeには重要なメッセージのブックマークがある。モバイルではメッセージを長押しし、デスクトップでは右クリックして、それから「Add Bookmark」(ブックマークを加える)をタップまたはクリックする。そうするとメッセージはBookmarksの画面に加えられ、容易に取り出せる。Skype new features 2

写真やビデオ、ファイルなどは、メッセージで送る前にプレビューできる。有意義な改良だが、革新的というよりほかのコミュニケーションアプリへの追随だろう。Skype new features 4

大量の写真やビデオを一度に送るときは、それらをソーシャルメディアで行われているようにグループ化できる。実際に表示されるのはごくわずかで、プラスボタン「+」をクリックすると残りを次々と見られる。Skype new features 3b

Windows 10ではすでにサポートされていたが、これからはすべてのバージョンのWindowsとMacそしてLinuxで分割ウィンドウがサポートされる。

今でもまだ使われているメッセージングアプリの古顔だが、Skypeはもはや最大でも人気最高でもない。例えば公表している月間アクティブユーザー3億人は、WhatsAppの15億人に遠くおよばない。

でも今なお、こうやってきめ細かい親切な消費者対応を図っているのは偉い。昔やったSnapchatのモノマネはあっさり引っ込めて本当によかった。今でもSkypeを使っている人は、その使いやすさと仕事に便利であることを買っている。今回のアップデートも、その方向を意識している。

Skypeによると、上述の分割ウィンドウの拡張サポート以外では、すべての新しい機能がSkypeのあるすべてのプラットホームに一斉に展開される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

SpotifyからFacebookのストーリーに音楽を共有できる

Spotifyは米国時間8月30日、友達と、あるいはアーティストがファンに対して、音楽を共有する新しい方法を発表した。Facebookのストーリーと統合し、15秒間の試聴を共有できる。これを見た人はストーリーにある「Spotifyで再生」ボタンをタップしてSpotifyアプリに移動し、曲をもっと聴くこともできる。

この機能は主にアーティストとそのチームがFacebookのソーシャルネットワークで新曲をプロモーションする新しい方法として設計された。ミュージシャンやマネージャーは、Spotifyアプリの共有機能を使って、コンテンツをInstagram、Twitter、WhatsAppなどのソーシャルメディアに投稿していることが多い。

2018年にSpotifyは、アルバム、曲、プレイリストをInstagramのストーリーに共有する方法を導入した。これは、Facebookが他社のアプリからFacebookやInstagramのストーリーに共有する機能を公開すると発表したことを受けたものだった。

その時点でSpotifyは、Facebookのストーリーとの統合もまもなく開始すると発表していた。

Instagramとの統合を開始して以来、共有機能はSpotifyとInstagramの双方にとって有効なものとなった。音楽を見つけようとしてSpotifyアプリに戻ってくるトラフィックが増え、ユーザーのストーリーもより魅力的なものになるからだ。

しかしFacebookのストーリーへの共有は、それほど需要がないかもしれない。

15秒間のクリップをFacebookのストーリーに共有するには、Spotifyアプリで共有ボタンをタップし、共有先としてFacebookを選択する。

補足しておくと、現時点ではSpotifyが公表し上のツイートの動画にもあるニュースフィードへの共有は表示されない。「Facebook」をタップするとすぐにストーリーのインターフェイスが表示される。

この後はふだんと同じようにストーリーを編集して投稿する。これを見た人は15秒間のクリップを試聴でき、タップしてSpotifyに移動してもっと聴くこともできる。

Spotifyは過去にもFacebookのストーリーへの共有機能を提供していたが、その後、利用できなくなっていた。

曲の試聴は、1曲だけをストーリーに共有した場合に限られる。Spotifyによれば、アルバムやプレイリスト、アーティストのプロフィールページといったコンテンツを共有した場合、それを見た人はコンテンツをタップすることはできるが、試聴はできない。

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(翻訳:Kaori Koyama)

ウェブ版YouTube Kidsが公開された

子供向けのYouTubeコンテンツ専用のウェブサイト、youtubekids.comが誕生した。このウェブサイトは、既存のYouTube Kidsモバイルアプリと同様の体験を提供する。このアプリを使うと、親が年齢にふさわしい動画に子供を誘導したり、子供の視聴履歴を追跡したり、YouTubeのフィルターが見逃したコンテンツを報告したりすることができる。ローンチ時には、サイトでのサインインオプションは提供されないが、後日公開されることが発表されている。

ウェブサイトがもうすぐ公開されることは、今週YouTubeによって控え目に発表された。またこれは、米国の子供のプライバシー法(COPPA)に対する違反に対して、Googleが所有するビデオプラットフォームに課された数億円に達する罰金を含むと言われているFTCとの和解の公式発表に先立って行われたものだ。

こうしたFTCの裁定には、先例がないわけではない。

規制当局は今年初め、Musical.ly(現在のTikTok)に過去最高の570万ドル(約6億円)の罰金を科し、アプリに年齢制限を設けさせた。

FTCのYouTube裁定も、同様の年齢制限が要求されるだろう。それは13歳未満の子供を、親の同意なしに子供の個人情報が収集されることはない、子供にとって安全なCOPPA準拠のYouTubeウェブサイトにリダイレクトするようにデザインされたものになるのだ。

今回の新しいウェブサイトは、FTCの発表に先立ち、YouTubeが最近行ったいくつかの変更の1つに過ぎない。

同社また、YouTube Kidsに、これまでの5歳から7歳向けの「小学校1〜2年生向け」、そして8歳から12歳向けの「小学校3〜6年生向け」に加えて、4歳以下の「未就学児向け」の新しい年齢グループを追加する変更を今週行った

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YouTube Kids(8〜12歳向けグループ)

そして先週、同社は子供の安全に関するポリシーを拡張し、以前のようにただ制限するだけでなく、「子供たちとその家族を対象とした動画の中で、誤解を招くおそれのあるファミリーコンテンツ、例えば性的なテーマ、暴力、猥褻、または若い視聴者にふさわしくない成熟したテーマなどを含んだもの」はすべて削除する、とした。

YouTubeはキーワードとYouTubeアルゴリズムを使用して子供をターゲットにした多くの奇妙で不穏なビデオをホストした件で、2017年に激しく非難された

例えば、子供たちが人気漫画キャラクターのペッパピッグ(Peppa Pig)の動画を探すと、ペッパピッグが漂白剤を飲んだり、歯を乱暴に引き抜かれたりする動画が見つかったりしていた。実際、この種の問題は何年もの間続いていたが、YouTubeがやっと腰を上げて、ビデオに年齢制限をかけ状況に対処したのは、報道によって大きな注目が集まってからだった。また同社は一部の動画の収益化も遮断した

しかし、消費者保護団体が主張しているように、YouTubeのより大きな問題は、YouTubeが子供にとって不適切な可能性があるだけではなく、実際に法律に違反しているということなのだ。

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YouTube Kids(4歳以下向けグループ)

Campaign for a Commercial-Free Childhood(CCFC、商業主義に無縁な子供時代を実現する運動)や、Center for Digital Democracy (CDD、デジタル民主主義センター)といった組織は、FTCにYouTubeの調査を依頼している。同社が長年にわたって2500万人近くの米国の子供たちから個人情報を収集しており、また「非常に洗練されたマーケティング手法」の中で同社がそのデータを使っていると主張しているのだ。

グループは、YouTubeはその利用規約を盾に逃げていると主張している。利用規約はサイトが13歳以上向けのものであると述べているのにもかかわらず、若いユーザーがアクセスしないようにするための策をなにも講じていないからだ(そして、より若いユーザーがYouTubeにいることは明らかだ。結局それこそがYouTubeがコンテンツのサブセットを、まず自身のYouTube Kidsアプリへと分離できた理由なのだ)。

YouTube Kidsのウェブサイトの準備は整った。あとはFTCの公式裁定を待つだけだ。

ワシントン・ポストは、その裁定の詳細が確定し、数百万ドルの罰金が含まれていると指摘している。本日のPoliticoのレポートによれば、罰金は最大2億ドル(約210億円)になる可能性があると言われている。また、ブルームバーグによれば、YouTubeは子供向け動画のターゲット広告を終了するという。

しかし、新しいウェブサイトからリンクされているYouTubeの既存のYouTube Kidsプライバシーポリシーをみる限り、それはまだ実現されていない。

また、子供向けの安全なコンテンツが実際にYouTube.comから引き出されてYouTube Kidsだけに掲載されるかどうかも、まだわからない。

なぜYouTubeが、公式YouTubeブログではなく、YouTubeのヘルプフォーラム上で、メディアに警告することなく、子供向けコンテンツポリシーの変更、Kidsウェブサイトの事前発表、年齢フィルタへの変更、そしてウェブサイトのローンチのニュースなどを発表したのかは不明だ。

とはいえ、確かにYouTubeはそのユーザーにKidsプロダクトの存在を周知しようとしている。大きなポップアップバナーがYouTube.comを開くたびに表示され、それは子供を持たないユーザーをイライラさせている(なお訳者の使っている日本語版の環境ではこのポップアップバナーは現在表示されないようだ)。

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新しいKids Webサイト自体に関しては、報告することはそれほど多くない。コンテンツはアプリ同様に、「アニメ・ドラマ」「おんがく」「はっけん」「ゲーム」などのカテゴリに整理されている。親は、自分のパスコードを設定して、子供が設定に入ることができないようにできる。ただし、プロファイル、ホワイトリスト、タイマーといった、アプリにあるより高度な機能の一部がまだ欠落している。それらはおそらく時間をかけて展開されるだろう。

「私たちは子供たちが興味と好奇心を探求できるより安全な環境を作るために、YouTube Kidsを構築しました。同時に保護者の方には子供たちの体験をカスタマイズするためのツールをご用意しています。保護者の方々や専門家の皆さまからのフィードバックに基づいて、アプリの改善を続けています」とYouTubeは述べている

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(翻訳:sako)

米小売大手Targetが「車に乗ったまま商品受け取り」サービスを全米展開

Targetは米国時間8月29日、注文したものをカーブサイド(道路脇)で同日にピックアップできるサービス「Drive Up」が全米50州で利用できるようになったと発表した。このサービスでは、消費者はオンラインで買い物したあと地元の実在店舗に行って決められた場所に車を停めると、購入したものをTargetのスタッフが車まで持ってきてくれる。

技術的な要件、インフラ、オンライン注文に早急に対応するために必要な運用の変更などを考えたとき、Drive Upはかなり速いペースで拡大してきた。

同社は2018年4月に初めて、同社の本拠地マーケットである米国ミネアポリス・セントポール近くの店舗でDrive Upを導入した。そこでは2017年10月からテストが行われていた。正式なサービス開始で、Drive Upはすぐさまフロリダやテキサス、南東エリアの約270店舗で利用できるようになった。計画では2018年末までに1000店舗で展開するとしていたが、夏までに800店舗を超えた。

そして2018年10月に1000店舗というマイルストーンを達成した。

いま、学校が始まる前の買い物時期だが、Drive Upは1500店舗超で利用できるようになっている。

直近では、アラスカ、ハワイ、ワシントン、オレゴン、アイダホ、ノースダコタ、サウスダコタ、モンタナ、ワイオミングでの提供が開始し、今日のサービス拡大発表時点では、Drive Upの利用が可能な店は1750店舗に達した。店舗でこのサービスを新たに開始するときには、初めて利用する客におまけとして製品サンプルを配り、またの利用を促している。

店内には入らないとしても、総じてDrive Upは店舗に消費者を連れてくるのに貢献しているようだ。

導入から2年もかからずして、Drive UpはTargetの最も人気のサービスとなった。直近の決算でTargetは、Drive Upのオーダー件数が今年上半期だけで500万件近くにのぼり、これは2018年の総数の倍以上となる、と記している。

Targetは最近、第2四半期に同日ピックアップをオーダーした客のおおよそ5人に1人がTargetでの注文は初めてだったとも述べた。

Drive Upのバックエンド、そしてカーブサイドでの注文品のピックアップや引き渡しも、時間とともに改善しつつある。

立ち上げ当初、TargetはDrive Up注文を2時間以内に用意することができるとしていた。しかし今では1時間でできると話す。

今年のクリスマス商戦シーズンまでにTargetは、米国にある店舗1855店のほとんどでDrive Upサービスを提供するとしている。

「我々は顧客からはっきりとしたメッセージを受け取った。買うものが家庭用品だろうが、ドライブのスナックだろうが、はたまた赤ちゃん用品だろうが、客は絶対的にDrive Upの手軽さと便利さを好む」と、同社の上級副社長Dawn Block(ドーン・ブロック)氏は同サービスの全国拡大についての発表文で述べた。「なので、我々のチームは導入から2年もたたずして全50州に拡大すべく、懸命に取り組んだ。この取り組みはまだ終わっていない。チームはこのサービスがさらに良いものになるよう模索している」。

しかしながらこのサービスに競合するものがないわけではない。

Walmart(ウォルマート)は、車に乗ったまま商品が受け取れるサービスを2500店舗超で提供している。Sam’s Club(サムズ・クラブ)は全国での同日ピックアップを7月に発表した。これまで実在店舗を持っていなかったAmazonは車での商品受け取りの脅威に素早く反応してきた。最近では、Rite Aid(ライト・エイド)との新たな提携を発表した。この提携では、年末までに1500店舗となることが予想されるRite Aidの店で商品ピックアップができるという、無料の Counterサービスが始まる(AmazonはまたいくつかのWhole Foodsでグローサリーピックアップを提供している)。

だが、店舗での商品ピックアップはカーブサイドサービスほどに便利ではない。特にカーブサイドをよく利用する親、中でも小さな子供を持つ人にとってはそうだ。例えば、TargetのDrive Upのベストセラー商品はおむつやお尻拭き、粉ミルクだったりする。

Drive UpはTargetがAmazonに対抗する策のひとつだ。Targetはまた、同日配達サービスShiptや、オンライン注文のピックアップ、日用品の購読サービス、Prime Pantryに対抗する翌日配達サービスのTarget Restockを展開している。

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(翻訳:Mizoguchi)

インスタはIGTVのビデオをFacebookに配信する機能をテスト中

Instagram(インスタグラム)の創立者が会社を去ってからというもの、Facebookは、InstagramとFacebook本体をより緊密に統合する方向で作業を進めている。すでにInstagramの隣にFacebookというブランド名を表示するようにしたり、両者のメッセージ機能で相互にやり取りできるようにするための開発も進めている。そしてさらにFacebookは、InstagramのIGTVビデオを、Facebookのビデオサイト、Facebook Watchに配信する機能を試作中だ。IGTVは、Instagramが開発したスタンドアロンのビデオアプリだ。

有名なリバースエンジニア、Jane Manchun Wong(ジェーン・マンチン・ワン)氏が新たに発見したところによれば、IGTVのコンテンツを投稿する際にユーザーがスイッチの設定によって、、Instagramにプレビューとして、またはFacebook本体とFacebook Watchに、あるいはそれら両方を選べるようにする機能を、Instagramが開発中だという。後者のスイッチには「Make Visible on Facebook(Facebook上でも見えるようにする)」というラベルが付いている。

ワン氏は、この機能はまだプロトタイプであり、スイッチも機能していないと報告している。

このような機能が実現すれば、より多くのビデオクリエーターに対してIGTVの利用を促す効果を持つ。Facebookからも直接観られるようになれば、IGTVに投稿した作品の配信先を拡大することになるからだ。ワン氏は、こうしたビデオは、エピソードのシリーズに含めることもできるのではないかと見ている。

これは結局、独立したビデオのプラットフォームとしてはなかなかブレークしないIGTVを支援することになるだろう。今のところIGTVは、TikTokやSnapchatの縦長ビデオから大いにヒントを得ている。その目的は、より縦に長いポートレートモードのビデオコンテンツによって、Instagram本体と独立したIGTVアプリの両方で、Instagramユーザーの注目を集めること。しかしIGTVでは、ウェブ上にあるビデオを適当にトリミングして、安易に縦長にしただけのようなコンテンツが多く目に付き、最初からIGTVを意識して作成されたものは少ないのが現状だ。

またIGTVのアプリは、本家のInstagramとは違ってアプリストアのランキングの上位に食い込むほどの人気を得ることができていない。今見てみると、IGTVは、App Storeの「写真/ビデオ」のカテゴリーで159位となっているが、総合のランキングには含まれていない。

クリエイターが不満を漏らしていたいくつかの問題に対処するため、Instagramは今週、IGTVのアップロードの操作方法に若干の変更を加えた。たとえば、クリエーターのプロフィールのカバー写真用に、IGTVサムネイルを1対1の縦横比でトリミングしたり、フィード内のIGTVビデオの5対4のセクションを編集できるようにする機能を追加した。

また、IGTVのタイトルと説明に、Instagramのハンドルとタグを自動入力できるようにもなった。さらに、モバイルデバイスから、より長尺のビデオをアップロードできるようになった。その結果、モバイルからのアップロードするビデオの最小時間を1分に、最長を15分に変更した。

Instagramは、IGTVのコンテンツがFacebookやFacebook Watchに配信される可能性について、コメントを拒否した。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

トップチャートに入るには?ダウンロード数で見るストアアプリ人気の国際的傾向

Apple(アップル)は、2017年秋のApp Storeの大きなリニューアル以降、消費者の注目を、トップチャートからお勧めのコンテンツに移そうとしてきた。しかし、アプリのデベロッパーは、相変わらずNo.1になることを目指している。アプリストアの調査会社、Sensor Towerによる新たな調査結果によれば、ここ数年で、ゲーム以外のアプリについては、ランキングトップになることが以前よりも易しくなっているように見える。

具体的に言うと、米国のiPhoneのApp Storeでは、ゲーム以外のアプリが1位になるのに必要な1日のダウンロード数の中央値は、2018年の間に13万6000から9万へと約34%減少した。その後、今年になってからは、それが9万4000となり4%ほど増加している。

同時期に、米国のApp Storeでのゲーム以外のアプリのインストール数は、2016年の第1四半期から2019年の第1四半期の間に33%増加している。

こうしたSensor Towerによる調査結果を見れば、米国市場では、上位のソーシャルアプリやメッセージングアプリは、すでに飽和状態になっていることがわかる。FacebookやMessengerのダウンロード数は、むしろ徐々に減り続けているのだ。さらに、SnapchatやBitmojiが、2016年から2017年にかけて達成したのと同じレベルの成功を収めたアプリは他にないことも、そのレポートが示している。

例えばMessengerは、2016年11月に米国のApp Storeでの1カ月間のインストール件数が500万に達した。BitmojiとSnapchatは、それぞれ2016年8月と2017年3月に、やはり500万件のインストールを達成している。そして2017年3月以降、ゲーム以外のアプリが、1か月で350万件のインストールを超えたことはない。

一方、Google Playで1位を獲得するために必要なダウンロード数の減少は、さらに大きなものだった。ゲーム以外の上位アプリの1日あたりのダウンロード数の中央値は、2016年の20万9000件から、2019年のこれまでの7万4000件へと、65%も減少している。

やはりGoogle Playでも、Messenger、Facebook、Snapchat、Pandora、Instagramなど、トップアプリのインストール数は減少した。例えば、Messengerの年間インストール数は、2016年には約8000万件もあったが、2018年には2600万件へと68%減少している。

ゲームの場合

ただし、モバイルゲームに関しては2つのアプリストアで状況が異なっている。

AppleのApp Storeの場合、2019年にはゲームのランキングのトップに達するには、1日のダウンロード数が17万4000件必要となっている。これは、ゲーム以外のアプリがチャートのトップに達するのに必要な9万4000件より85%も多い。

Sensor Towerによれば、この数字は、2016年にチャートのトップに立つために必要だった1日のダウロード数の中央値、11万8000件よりも47%多くなっている。

ある部分では、このような傾向は、ハイパーカジュアルゲームの台頭によるもの。2019年になってから今日まで、米国のApp Storeで1位になったゲームは28本ある。その中で、4本を除く残りすべてが、ハイパーカジュアルゲームなのだ。そしてその4本のうち、1日以上に渡ってチャートのトップに留まったのは「ハリー・ポッター:魔法同盟」だけ。その一方で、「aquapark.io」や「Color Bump 3D」といったハイパーカジュアルゲームは、それぞれ1位を25日と30日の間維持している。

Google Playの場合、1位を獲得するための1日あたりのインストール数の中央値は、2017年には7万件だったものが、2019年のこれまでのところでは11万6000件に増加している。上げ幅は66%だ。ただし、ゲーム全体のダウンロード数は、2017年第1四半期には6億4600万件だったものが、2019年第1四半期には5億4400万件になり16%減少している。

やはり同じように、今年トップの座を獲得した23本のゲームのうち、21本がハイパーカジュアルのタイトルだった。たとえば「Words Story」や「Traffic Run!」のようなものだ。

トップ10に入るには

ここ数年の傾向として、ゲーム以外のアプリがチャートのトップに立つことは、だんだん容易になってきているものの、逆にトップ10に入るのは難しくなっている。ゲーム以外の無料アプリで10位になるために必要な1日のダウンロード数の中央値は、米国のApp Storeで2016年には4万4000件だったが2019年には4万9000件になり11%の増加が見られる。

一方のGoogle Playでは、ゲーム以外のアプリが10位になるための1日のインストール数の中央値は、2016年の5万5000件から、2019年には3万1000件と50%近くも減少している。

ゲームの場合、まずApp Storeでは10位になるための1日あたりのインストール数の中央値は、2016年の2万5000件が2019年のこれまででは4万3000件になり72%も増加している。これがGoogle Playでは、2万7000件から3万4000件へと26%の増加にとどまる。

トップ10に入るのが難しいカテゴリ

トップ10に入る難しさをカテゴリ別に見てみると、App Storeでは「写真/ビデオ」がもっとも敷居が高い。このカテゴリには、YouTube、Instagram、TikTok、さらにSnapchatなどが常駐していることもあり、10位に入るだけでも、1日のダウンロード数の中央値が1万6000を超える必要がある。

その次が「ショッピング」で、10位のアプリのダウンロード数が1万5300、さらに「ソーシャルネットワーキング」の同1万4500、「エンターテインメント」の同1万2600、「仕事効率化」の同1万2400と続く。

一方のGoogle Playでは、Hulu、Netflix、Bitmojiなどが入る「エンタメ」カテゴリでは、米国で10位に入るためには1日あたり約1万7100件のインストールが必要となる。これに続くのが、「ショッピング」の1万800件、「ソーシャルネットワーク」の9100件、「音楽&オーディオ」の8200件、そして「ファイナンス」の8000件となっている。

米国以外では

米国以外の市場にも目を向けてみよう。ゲーム以外のアプリでは、中国のApp Storeでトップ10に入るためには、約9万1000のダウンロードが必要となる。これは、米国でトップ10に入るために必要な4万9000よりもずっと多い。 ただしゲームに関しては、トップ10に入るのは、米国がもっとも難しく、1日あたりのダウンロードの中央値で4万3000が必要となっている。

Google Playの場合には、トップ10に入るのに最もハードルが高い国はインドだ。一般のアプリでは、1日あたり25万6000件、ゲームでは11万7000件のダウンロードを必要とする。

もちろん、App Storeのランキングのアルゴリズムは、アプリのダウンロード数のみに依存しているわけではない。Google Playでもそれは同様だ。Appleでは、ドキュメント化されているわけではないものの、ダウンロード数とともに増加の速度を考慮しているようだ。Google Playでも似たような方式だと考えられる。

しかし最近では、デベロッパーはチャートのトップになるよりも、ストアの検索結果で上位に表示されることを目指している。そのためには、ダウンロード数以外にも、かなり多くの要素が絡んでくる。例えば、キーワード、説明、ユーザーのエンゲージメント、アプリの品質、その他多くの要因を考慮しなければならない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

コワーキングのWeWorkがライバルのSpaciousを買収

現在The We Companyとして知られるWeWorkは米国時間8/27、ライバルのコワーキングSpaciousの買収を発表した。ニューヨークに拠点を置く設立3年のSpaciousは日中使用しないレストランをコワーキングスペースに変えるスタートアップで、Convene、Knotel、Industrious、The Yard、The Wing、Alleyのようなニッチなコワーキングスタートアップの1社だ。

Spaciousは、商業用不動産を専門としていたCEOのPreston Pesek(プレストン・ペセック)氏によって2016年に設立された。同社のゴールは、放置された小売店や使用していないレストランを含む未活用の都市スペースを、コワーキングスペースを求めている人のために有効活用することだった。以来、同社はニューヨークとサンフランシスコの何十ものレストランをウィークデイの作業スペースに変えた。

顧客は1日20ドルのパスか、月129ドルの年間メンバーシップでこうしたスペースを利用できる。

レストランの方はこの新たな活用方法で収入を得ることになり、同時にSpaciousのメンバーを客として惹きつけるチャンスを得る。コーヒーショップで作業をしていたかもしれない顧客はSpaciousを好んで使っていた。というのも、WeWorkよりもリーズナブルな価格だったからだ。レストランは夕方になると開店しなければならないので、一部の人は1日の労働の終わりが明確なのを好んでいたかもしれない。

SpaciousチームとワークスペースのラインナップはWeWorkに移る、としている。

「Spaciousのチームと不動産、運営の専門家は、WeWorkが我々のユーザーに働きたい場所を必要な時に提供し続けるのを手伝う」とWeWorkのプロダクト責任者Chris Hill(クリス・ヒル)氏は語った。「WeWorkにSpaciousを迎え入れることを楽しみにしている」と声明文で述べている。

買収の詳細は明らかにされていない。Crunchbaseのデータによると、Baseline Ventures、Redpoint、Lerer Hippeau、August Capital、MetaProp NYC、そしてBoxGroupを含む投資家からSpaciousはこれまでに900万ドル超を調達している。

SpaciousのCEO、Pesek氏のコメントは次の通りだ。

我々がWeWorkファミリーに加わるというニュースをSpaciousコミュニティにお知らせすることを嬉しく思う。

スペースや建物、都市とかかわるかという点に改革をもたらしているテクノロジー面での変化への対応として、初めからSpaciousは物理的な空間の再活性と再プログラム化を模索してきた。

WeWorkとは、仕事、テクノロジー、物理的空間で多くの共通点を見出した。Spaciousのメンバーのために、WeWorkというさらに大きなコミュニティの一部としてサービスを提供し続けられることにワクワクしている。

Spaciousのサービスはウォークインのネットワーク、オンデマンドのワークスペースをスタイリッシュな待遇で提供する。WeWorkに加わることで、世界中のオンデマンドワークプレイスに簡単にアクセスできるようにする。
Spaciousの構築に携わってくれた人に深く感謝したい。素晴らしいチーム、そして利用してくれた顧客、パイオニア的スペース・不動産パートナー、そしてリスクを顧みなかった投資家のみなさん、どうもありがとう。WeWorkとのビッグニュースを共に祝ってもらえると幸いだ。

かしこ

Preston Pesek

Spacious CEO

画像クレジット:Spacious

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(翻訳:Mizoguchi)

世界のスマートスピーカー市場でグーグルはバイドゥに抜かれて3位に後退

Canalysの最新の調査報告書によると、世界のスマートスピーカーの市場は今年の第2四半期に55.4%成長し、2610万台が出荷された。トップは変わらずAmazon(アマゾン)で、この四半期に660万台を出荷した。しかしGoogle(グーグル)は、中国のBaidu(バイドゥ)に抜かれて3位に後退した。BaiduのQ2の成長率は3700%と大きく、450万台を出荷してGoogleの430万台を抜いた。

中国の市場は全体として倍増し、同四半期に1260万台が出荷され、アメリカの合計610万台の2倍になった。米国市場は全体として前四半期よりも2.4%とわずかに減少した。

Baiduの同四半期の成長は、積極的なマーケティングと売出しキャンペーンに依るところが大きい。中でもとくにスマートディスプレイの人気が高く、全売上の45%を占めた。

CanalysのリサーチアナリストCynthia Chen(シンシア・チェン)氏はこう述べている。「ローカルネットワークのオペレーターたちが最近この種のデバイスに強い関心を持つようになっている。スマートディスプレイで競合他社の少ないBaiduにとってこのことが大きく幸いし、オペレーターたちの市場をほぼ独占した」。

一方、GoogleはQ2にNestのブランド変更をしたことがマイナス要因になった、とCanalysは言っている。

Googleが消費者の関心を再燃させるためにはスマートスピーカー製品群の刷新が必要、とこの調査報告書は示唆している。そういえばGoogle Homeデバイスはローンチ以来一度もアップデートされず、2016年当時の空気清浄機のようなスタイルに今でも満足している。そしてGoogle Home miniは、色が変わったことが話題になった程度だ。

むしろGoogleの最近の関心は、デバイスのメーカーによるGoogle Assistantの技術の統合より容易にすることに向けられ、またスマートディスプレイへのフォーカスが増していた。

対してAmazonはEcho系列のスピーカーをこれまで何度もアップデートし、Alexa対応デバイスをEcho SpotやEcho Showなど画面のあるデバイスにも拡張し、また従来からの声だけの製品もEcho Plus、Echo Dot、Echo Autoなどと多様化してきた。時計や電子レンジにもEchoが載った。まるでそれは、音声コンピューティングの公開実験みたいだ。

それでもAmazonとGoogleはどちらも、Q2には焦点を米国以外の市場に移してきた、と報告書は言っている。たしかに、Amazonのスマートスピーカーの出荷は50%がアメリカ以外であり、それは前年同期に比べて32%増えている。Googleはアメリカ以外への出荷が全体の55%で、前年同期比42%の増だ。

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3位までを占めるAmazonとBaiduとGoogle以外でトップ5に残るのは、Alibabaの410万台とXiaomiの280万台だ。そしてApple(アップル)のHomePodを含むその他大勢は計370万台だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

IMDb TVの無料ストリーミングサービスがモバイル端末にやってきた

IMDb TVは、今年はじめにAmazon傘下のIMDbが開始した広告支援型無料ストリーミングサービスだ(当初はFreediveと呼ばれていた)。このほど同サービスがモバイル端末で利用可能になった。iOSとAndroidのIMDbアプリがアップデートされ、ユーザーは今も増え続ける映画やテレビシリーズのライブラリをストリーミングできる。

IMDb TVを公開する前、同サイトはトレーラー、著名人のインタビュー、短編シリーズなどでビデオコンテンツを実験してきた。しかし今日の消費者は、定額サービスを契約するよりも一流コンテンツを無料で見ることへの関心が強い。IMDb TVのライバルであるWalmart(ウォルマート)傘下のVuduの「Movies on Us」やTubi、The Roku Channelなどがすでに無料サービスを提供している。

IMDb TVはサービス開始時点で「Fringe)(フリンジ)、「Heroes」「The Bachelor」「FBI 失踪者を追え!」などのテレビシリーズや、ハリウッド映画の「アウェイクニング」「フォックスキャッチャー」「メメント」「モンスター」「ラン・ローラ・ラン」「イリュージョニスト」「ラストサムライ」「トゥルー・ロマンス」などを提供した

この夏には、ワーナー・ブラザース、ソニー・ピクチャーズ、MGMスタジオなどと新たな契約を結んで作品ラインアップを拡大した。

その結果、「はじまりへの旅」「ラ・ラ・ランド」などの作品がサービスに加わった。後者はこの夏同サービスで最も多くストリーミングされた映画のひとつになった。ほかに追加された人気タイトルには、「ザ・エージェント」「プラクティカル・マジック」「ROCK YOU!」「ドライヴ」「マックス」「ミートボール&キャシー」「Mr.ズーキーパーの婚活動物園」「ネバーエンディング・ストーリー」などがある。。

さらに最近ではパラマウントやLionsgate Televisionとの契約によって、「世界にひとつのプレイブック」「アデライン、100年目の恋」「白鯨との闘い」、テレビシリーズの「ザ・ミドル 中流家族のフツーの幸せ」などがIMDb TVにやってきた。

IMDb TVのユーザー数は公表されていないが、Amazon Fire TVとの統合による恩恵を受けている。

今年、Fire TV担当副社長のMarc Whitten(マーク・ウィットン)氏は、Fire TVユーザーによる無料広告支援型サービスの利用は前年比300%以上増えたと語った。IMDb TVは、Fire TV画面の「アプリとチャンネル」欄にアイコンが置かれ、Prime Videoアプリの無料チャンネルとしても利用できることで、今後も利用が伸びていくことを期待している。

アップデートされたiOSおよびAndroidのIMDBアプリは、今日から公開される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

キュレーターが作品を推薦するコレクションズ機能をNetflixがテスト

Netflixは、ユーザーが観たいであろうテレビ番組や映画を推薦する新しい方法としてCollections(コレクションズ)機能のテストを開始した。現在はiOSデバイスでテストが行われている。すでにNetflixでは、視聴履歴をもとにしたテーマ別の推薦を行っているが、コレクションズはテーマだけに縛られない。Netflixによると、社内のクリエイティブ部門に属する専門家によって作品がキュレーションされ、ジャンル、雰囲気、ストリー、キャラクターの特徴など、類似の要素をもとにコレクションズに分類されるという。

人間によるキュレーションは、Netflixがこれまで行ってきた推薦方法とは違う。この配信サービスは、アクション、ドラマ、SF、ロマンスといった大まかなグループ分けを超えた、何百ものニッチなカテゴリーを有する高度な分類システムで知られているが、さらに絞り込んだサブカテゴリーによって、より正確にターゲットを絞った推薦が可能になる。

またNetflixは、サービス全体で人気の高い、または流行っているタイトルを常に追いかけ、他の人たちが何を視ているのかがわかるようにする。

この新しいコレクションズ機能は、最初にジェフ・ヒギンズ(Jeff Higgins)氏が発見し、この新機能のスクリーンショットを何点かツイートした。

コレクションズを試してみたい方は、アプリのホームページ右上に現れるオプションを選択して欲しい。これまでMy Listがあった場所だ。

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NetflixのCollectionsは、視たいものを探す新しい方法だ。しかも早く。

推薦作品は、“Let’s Keep It Light”(軽くいこう)、“Dark & Devious TV Shows”(暗くて悪辣なテレビ番組)、“Prizewinning Movie Picks”(賞を取った映画)、“Watch, Gasp, Repeat”(視て、息をのんで、その繰り返し)、“Women Who Rule the Screen”(画面を支配する女たち)などなど、数々の編集グループに分類される。

メインの画面からそのコレクションをフォローできる。タップすれば、このグループの作品をさらに調べることができる。

「好きなテレビ番組や映画が見つかる簡単な方法」

興味のあるコレクションをタップすると、画面が滑らかに切り替わり、コレクションの内容を説明するヘッダーの下に作品のサムネールが現れる。ここでそのコレクションをフォローしてもよい。すると、おそらくNetflixの通知システムとリンクされる。

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Netflix Collectionsで画面が滑らかに切り替わるところ。

この新機能にアクセスした人は、アプリのホームからもコレクションが選べるようになる。

「私たちは、私たちのファンと、みなさんが気に入るであろう作品とを結びつける新しい方法を常に模索していますが、そのひとつとして、Netflixの作品をキュレーションしてコレクションズにまとめるという新しい方法をiOSアプリで試しています」とNetflixの広報担当者はTechCrunchに話してくれた。「私たちのテストは、どれだけ続けるか、どの国で実施するかは毎回異なり、私たちのサービスの恒久的な機能になることもあれば、ならないこともあります」。

Netflixがコレクションズとして推薦作品の分類をあれこれ試すのは、これが初めてではない。同社のDVDサービス(そう、まだあったのです)は、その専用モバイルアプリにこれとよく似たコレクションズ機能を導入した。

今回のテストは、間もなく登場するDisney+やApple+といったライバルを含む競合サービスの増加を見込んで、現在の契約者を囲い込むための機能を開発する中で実施された。その関連で、先日発表された機能には、新タイトルや近く公開されるタイトルを常に把握できるというものがある。常に次の作品へ楽しみをつないでもらうための戦略だ。

Netflixによると、コレクションズはiOSのみの対応とのこと。テストなので、すべてのユーザーに提供されるわけではない。

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(翻訳:金井哲夫)