Facebook、コメントのチャットウィンドウ表示をテスト中

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Facebookのコメントは時としてチャット状態になる。そこでFacebookは対応策を考えた。一部のユーザーのところでは、デスクトップ版Facebookでコメントスレッドがチャットウィンドウとして常時表示されるようになった。メッセージアプリでよく見られる形式だ。

TechCrunch読者のRussell Smithがこのスクリーンショットを送ってくれた。Facebookは、少数のユーザーでこの新機能をテストしていることを認めた。

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Facebookのコメントが、メッセージのスレッド形式で表示されているところのスクリーンショット。名前と顔のぼかしはTechCrunchによる。

Facebookの広報担当者から以下のコメントが寄せられた:

「ニュースフィードを見ながら、会話に参加しやすくする方法が欲しいという要望をユーザーから受けている。そこで、自分の投稿にコメントが付いたり、コメントに返信やタグが付けられたときに、別ウィンドウがポップアップする新機能をテストしている。会話ウィンドウは投稿のドロップダウンメニューから、いつでも非表示にできる。

新たなポップアップがうるさくなりすぎないように、以前コメントしたスレッドに誰かがコメントを付けただけの場合は、コメントウィンドウが最小化表示され画面を占有しない。それでも、ニュースフィードの閲覧に専念したい人はうるさく感じるかもしれない。

一方で、この巧みなグロースハックによって、Facebookのライブ感が増しユーザーを引き付けるる効果が期待できる。チャットウィンドウなら次々とコメントしやすいので、その結果通知を送られた同じスレッドにいる友達も誘われてやってくる。この機能を使えばSMS等のメッセージングアプリを使っていないユーザーでも、Facebook Messengerと同じ形式の会話が可能になるため、チャット分野でのFacebookのポシションが強化されるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

車マニアをナンバープレートでつなげるアプリTread

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車好きのコミュニティでは、互いの車を褒め合うというのはよくあることだ。しかし、これまで赤の他人の車を褒めるには、すれ違いざまにサムズアップするか、停めてある車のフロントガラスにメモを残すくらいしか方法はなかった。それが2016年の今、変わろうとしている。本日ローンチされたTreadアプリを使えば、車マニアはナンバープレートを使ってお互いと交流できるようになる。

このようなアプリの話を聞くと、さまざまな疑問が浮かんでくる人もいるだろう。まず、このアプリはドライバーが運転中に利用することを想定しているのだろうか?「ドライバーの皆さんには、運転中に携帯電話は使わないでもらいたいです。私たちは、ユーザーが目の前にいるドライバーについてTread上で話すことを狙っているわけではありません」とTreadのCEO兼ファウンダーであるJason Bosnakは話す。つまり、もしも誰かが車に乗っていれば、同乗者にアプリを操作してもらうことをTreadは想定しているのだ。また、ドライバーしか車内にいない場合には、ドライバー自身が気に入った車のナンバーを覚えておくか、運転を終えた後に、ドライブレコーダーの画像からナンバーをみつけて、Treadを通じて所有者にコンタクトするという使い方も考えられる。

同アプリに関するメディア向けの資料には、ユーザーがメッセージ機能を使って他のユーザーに対してレースを申し込むことができると書かれているが、Bosnakはこの言い回しがまずかったと認めている。「ユーザーは似たような車を持っている人にコンタクトして、車のパーツや問題について尋ねられるほか、その人がレースをしているかどうかも聞くことができます。ただ、レースとは公道でのレースを指しているわけではなく、私たちは違法行為を促すつもりはありません」と彼は話す。

Treadは車好きの人に対して、特定の車メーカーやモデルに関する掲示板・Facebookファンページよりも、本アプリの方が効率的に交流ができると宣伝している。「車に関するコミュニティでは細分化が進んでいます」とBosnakは話す。もしもあなたが車好きであれば、自分の車のことを本当に愛しているとしても、恐らく他の車にも興味があるだろう。そのような人同士を結びつけ、イベント情報や路上でみつけたカッコいい車、バーチャルガレージなどを共有できる機能がTreadには備わっているのだ。

これまでにBosnakは、バーチャルガレージ、Faceook・Twitterとの連携機能などを備えたウェブサイトや、出先で使えるシンプルなアプリを開発してきた。Treadに関しては、現在はiOS版のみが配信されており、Android版は1、2ヶ月以内に公開される予定だ。同アプリは今後も無料で提供していくものの、Bosnakはユーザーをターゲットとした広告商品の販売を行っていきたいと考えている。「私たちはユーザーが運転している、もしくは興味を持っている車と広告主を結びつけることができるかもしれません」と彼は語る。例えば、ユーザーがTread上でフロントブレーキディスクを買い換えたいという投稿をすれば、ユーザーの住所の近くのAutoZoneでブレーキディスクがセールになったときに、アプリが自動的に通知を送ることができるかもしれないのだ。

最後の心配事がプライバシーで、これはBosnakも気にしている点だ。「情報管理はとても重要な問題で、かなりの時間をかけて対策を考えてきました」と彼は話す。さらにBosnakが弁護士と、プライバシーに関する無理のない期待についての議論を進めた結果、公道に停めてある車は問題ないだろうが、誰かの敷地内に停めてある車はプライバシー違反につながるだろうという話になった。「私たちはプライベートな情報が公開されてしまわないよう、車の所有者を保護したいと考えています。これはインターネット全体が抱えている問題でもあります」と彼は話す。なお、Treadのユーザーは自分たちの車に関する情報を全て管理できるようになっており、気に入らないポストは削除することができる。「Treadのネットワークをどのように管理していくかについて、まだまだ学ぶことがあるかと思いますが、私たちは何よりも、ユーザー全員が安全に楽しくTreadを利用できるような環境を作っていきたいと考えています」とBosnakは語った。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Jason Goldbergが次に仕掛けるソーシャル・アプリの「Pepo」がシードラウンドで235万ドルを調達

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人々から注目を浴びた数々のスタートアップ(Fab.comFabulisJobster)の創業、そして、事業の失敗やピボット(HemFab.comFabulisJobster)などで有名なJason Goldbergは、今年初めにPepoを創業してもう一度闘いの舞台に立つことになった。ソーシャル・メッセージングアプリのPepoでは、特定の興味に関する情報を掲載したり、その情報を読んでリアクションを残すことができる。そして今日(現地時間6日)、Pepoはシードラウンドで235万ドルを調達したと発表した。

起業家が一度でも失敗すれば、投資家に必ず悪い印象を残すことになると考えている読者がいれば、Goldbergのストーリーによく耳を傾けてみてほしい。

今回のラウンドに参加した投資家たちは、かつてGoldbergが創業したデザイン・マーケットプレイスのFab.comに、合計で約3億ドルもの資金を出資した者たちだ(Fab.comはその後PCHに投げ売りされることになる)。今回のラウンドでリード投資家を務めたのはTencentで、この他にもGreycroft、Vectr、Correlationなども本ラウンドに参加している。Goldberg自身も今回の出資に加わっている。

かつてFab.comに出資していた投資家や、同社の取締役だった者のなかで、今回のラウンドに参加しているのは、TencentのJames Mitchell、OrienteのGeoff Prentice(前職はAtomico)、Allen Morgan、David Bohnett、Howard Morgan、Nishith Shahなどの投資家たちだ。先週TechCrunchが実施した取材によれば、10名いたFab.comの元取締役のうち7名が今回のラウンドに参加していることになる。

彼らがもう一度Goldbergを支援しようと決断しただけでも驚くべきことだが、実際には、彼らから最初に提示された金額は、最終的に合意に達した金額よりも高かったそうだ。(Pepoのチームメンバーは、かつてGoldbergと共にFab.com、Jobster、Socialmedianなどのスタートアップを運営していた)。

「より大きな金額での出資も提案されましたが、ゆっくりとしたペースで進めていくことにしました」とGoldbergは話す ― 彼が今日登壇していたTechCrunch Disrupt Londonでの会話だ。同社がアプリを最初に公開したのは今年2月で、それ以降の運営資金はGoldberg自身が負担していたという。

なぜ投資家たちは、3億ドルもの資金を燃やし尽くした張本人であるGoldbergにもう一度賭けてみる気になったのだろうか。考えられる理由の1つは、逆境にも負けないGoldbergの精神力だろう。彼は、自分が犯した失敗をとてもフランクに、そしてオープンに語る人物だ。

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また、ソーシャルの要素を加えたデザイン・マーケットプレイスであるFab.comと、(少なくも今は)ソーシャルにEコマースの要素を少し加えたPepoは、まったく異なる分野のプロダクトだということも理由の1つとして考えられるだろう。

そして、少なくとも今のところはPepoが順当な成長を続けているというのが3つ目の理由だ。

Goldbergによれば、同社はマーケティング活動をほとんど行っていないにもかかわらず、「Cooking」カテゴリーでは1万2000ビュー、「food food food」では4000ビュー、「Global Gay Travelers」では1万8000ビューを記録しているという。Pepoを新しく利用するユーザーの50%が、その後毎週Pepoを利用するようになるそうだ。加えて彼は、多くのダウンロード数よりもエンゲージメントの方が重要なのだと語っている(多くの場合、ダウンロード数はユーザーからの興味を継続的に惹きつけていることを表す指標ではない)。

Pepoのコンテンツは数種類のカテゴリーに分けられている。Pepo側が設定したカテゴリーもあれば、ユーザーが作ったカテゴリーもある。

Pepoでは、観光地、ホテルに備え付けのジム(創業者のJason自身が作成)、料理、食べ物関連、ファッション、テクノロジーなど様々なカテゴリーがカバーされている。それぞれのカテゴリー内では、Pinterestのような形で、テーマに関連する写真や動画、リンクなどが流れてくる。ユーザーはアイコンなどを利用してコンテンツに反応したり、質問をすることができる仕組みだ。

アプリの完成度について聞かれれば、「まだアーリーステージの段階だ」と私は答えるだろう:料理カテゴリーを例にすると、アプリには様々なユーザーから投稿された料理の写真が並んでいるが、レシピや作り方についての情報はほとんどない。また、そのような情報をユーザーが簡単に加えられるようなツールも不足している。

このアプリにはPinterest、Facebook、Instagramなどの強力な競合がおり、特定のグループ向けのコミュニケーションツールを構築して失敗した企業もいる(Snapguideの失敗は、そのような例のほんの一部だ)。それについてGoldbergは、Pepoは「自分が情熱を捧げるプロジェクト」なのだと話す。何か新しいことに挑戦するための理由付けは数多くあるが、そのどれにも劣らない強力な理由だ。

Goldbergは技術的な挑戦やチャンスへの対応の仕方に関して、人情味にあふれる意見を持っている。Pepoを創業したきっかけについて聞かれた彼は、自分のお気に入りのスナックを見つけようとインターネットで検索したときの経験がきっかけだったと話す。

「Pepoのアイデアは、私が情熱を捧げるものの1つを追い求めていた時に生まれました。アボカドトーストです」と彼は語る。

「昨年のクリスマス、私は夫と一緒にシドニーに旅行に行きました。その時、私たちはアボカドトーストが食べたくて仕方がありませんでした。Googleで検索してみましたが、そこで見つけたスタティックな情報に私たちは満足することができませんでした。Facebookでも美味しいアボカドトーストを食べられる場所を教えてほしいという投稿をしましたが、投稿はどんどん下に流れていってしまい、情報を知っている人にそのポストがリーチすることはありませんでした。その経験から私が思ったのは、自分たちと同じようにアボカドトーストが大好きな人と即座につながることができ、世界中にいるアボカドトースト愛好者とメッセージのやり取りもできるような場所があるべきだということでした。つまり、自分の友達や、そのまた友達、近くにいる人たち、ユニークなものに対する情熱や専門知識を持つ人たちなどと、即座につながることができ、情報が消えることがなく、いつでも検索可能なメッセージング・プラットフォームです。そのようなサービスにおいて、美味しいアボカドトーストを探すことは、無数に存在する使い方の1つでしかないのです」。

今後、無料アプリのPepoはスポンサーチャンネルを開設したり、「ネイティブ広告」などを利用したマネタイズ方法を検討していく。Pepoのスポンサーチャンネルを開設するため、Goldbergは様々なブランドと話を進めている最中であり(ブランド名は明かさなかった)、これが実現すればPepoのコンテンツ強化につながるだろう。また、Pinterestなどと同様に、ブランドにモバイルメディアへ露出する機会を提供することにもなる。

Goldbergが好んで話に取り上げるのが、Twitterの共同創業者がローンチしたMediumだ。「Mediumはパブリッシャーやライターたちにフォーカスしており、それが上手くいっているおかげで、パブリッシング分野においてはFacebookなどの動向を気にする必要がありません」と彼は話す。「私たちは、ユーザーが特定の分野に関わるコンテンツを書いたり、写真を投稿したりすることができるベストな場所を提供していきます。特定の話題について話したり、ユーザーが情熱を捧げるものについて話しあったりする際に、ユーザーから最も選ばれるプラットフォームになりたいと思っています」。

彼がDisrupt Londonに登壇したときの様子は、この動画で観ることができる:

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Niantic、「新しいポケモンがやって来る」と確認―週明けに新キャラ多数追加へ

Pokemon figures are seen at the International Tokyo Toy Show 2016 in Tokyo, Japan June 10, 2016. (Photo by Hitoshi Yamada/NurPhoto via Getty Images)

膨大なユーザーを抱えるスマートフォン・ゲーム、ポケモンGOを開発したNianticは来週月曜日に新しいゲーム・キャラクターが登場することを明らかにした。

「12月12日にはソーシャルメディアのニュースに注意を払うことをお勧めする。われわれはポケモンGOの新キャラクターを紹介することを予定している」と Nianticは声明に書いていてる

この拡張現実ゲームではユーザーは現実世界に隠れているポケモン・キャラを発見し、捕獲することがでる。7月に登場すると即座にiTunesで1位のアプリとなった。 その後、同じキャラばかり捕まえるのに少々飽きたかしてユーザー数は下降ぎみになっていた。新しいキャラクターのリリースはファンを喜ばせ、ゲームを再活性化させそうだ.

アメリカのキャリヤ、Sprintは水曜日に同社の1万500箇所のショップ等をポケストップとポケジムにするとを発表している。これによって多くのユーザーがSprintの店先に足を止めてくれることを狙っているようだ。このニュースを受けてSprintの株価は7%アップした。

カフェのStarbucksもポケモンと同様の提携を結ぶのではないかと話題になっっている。Starbucksはすでにポケモン提携のドリンクを販売している。

Nianticはハロウィンと感謝祭にもこうした休日にふさわしいテーマをあしらったプロモーションを大々的に展開した。われわれは新キャラのDitto〔メタモン〕の追加を紹介している。

ポケモンGOは今年のTechCrunchのCrunchies賞のファイナリストにも選ばれた。

情報開示:TechCrunchの親会社はVerizonでSprintとは競争関係にある。

画像: Hitoshi Yamada/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、モバイル用検索アプリをアップデート。パーソナル化されたフィードがメイン画面に

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今日(米国時間12/6)Googleの看板モバイルアプリに大きな改訂があった。知っているべきこと ― 約束のフライトの時間等 ― と、興味のあること ― ニュース、スポーツ、エンターテイメント等 ― が区別しやすくなった。これまでのカード型デザインは変わらないが、2つのセクションに分けてコンテンツを整理した。自分専用のフィードと、upcoming(これからの予定)セクションだ。

upcomingセクションは、右下のアイコンをタップすると現れる。スケジュール、通勤の電車時刻、宅配便の通知、フライト、塔乗券などの情報が表示される。これは知的アシスタントのGoogle Nowが何年も前から提供しているものと同じ種類の情報で、Gmail、カレンダー、Googleマップ等、他のGoogleサービスのデータを利用している。

Googleが、個人の予定を表示する upcoming ではなく、ニュースフィードをデフォルトにしたことは興味深い。改訂されたアプリでは、このパーソナルフィードがアプリのメインセクションになり、好きなスポーツチームや気になる人物、音楽、ニュース記事等が満載される。これは、不可欠な重要情報が他のフィードに埋もれる心配がなくなることを意味しているが、通常は見えないという意味でもある。見るためには upcomingフィードを表示させる必要があり、この設定は変えられそうにない。

このフィードは以前と同じくアプリの設定画面でカスタマイズが可能だ。どの株を追いかけるか、どのスポーツチームが好きか等々。さらにGoogleは、このフィードを使い続けるとさらにパーソナライズされ、意味のある情報が載るようになると言っている。Googleやこのアプリを使えば使うほど。

狙いは明らかで、フィードの整理をよくして最重要情報が散乱した情報に紛れないようにすることだ。2つのセクションを切り替えるのは簡単だが、ニュースフィードをデフォルトにした選択には疑問が残る。

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Googleのアプリは、広大なウェブに飛び出していくことに長けていて、移動の計画やスケジュールの確認にはとても便利だが、ユーザーが気にかけていることを知るパーソナルアシスタントではあまり成功していない。

設定画面で明示しない限り(株式、好きなチーム等)、アプリがニュース記事を選ぶ基準は、それまでにユーザーがGoogle検索した履履に頼りすぎていると感じる。

今回の改訂でGoogleは、interests[関心事]セクションを前面中心に据え、ユーザーと自社コンテンツとの接触を増やそうとしている。そうすることで、フィードのパーソナル化を進め、関連度を高めることが可能になる。これまでは過去の検索を反復するだけだった。

さらにGoogleは、フィードをカスタマイズするための新機能も公開する。

まず米国からだが、読みたい記事や情報の話題を選べるカードがフィード内に表示される。これは、アプリをあまり使っていなかったり、Googleで関連性の高い検索をしていないユーザーの「コールドスタート」問題の解決に役立つだろう。

AndroidおよびiOS版Googleアプリのアップデートは今日から公開される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NetflixのiOSアプリが、App Storeの売上トップランキングで第1位を獲得

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1年以上前、NetflixはiOSアプリから直接の会員登録ができるオプションを導入した。それにより同社は、ストリーミングサービスの会員数を伸ばすことに成功し、App Storeの「売上トップ」ランキングに仲間入りすることができた。Netflixのアプリが売上トップ・ランキングに初めて姿を表したのは、昨年11月のことだ。当時の順位は9位だった。そして今日、Netflixはもう1つの偉業を成し遂げた。Netflixアプリが米国App Storeの売上No.1アプリとなったのだ

同アプリが売上No.1となったことに最初に気づいたのは、アプリ調査会社のSensor Towerだ。彼らはNetflixが昨年秋にアプリ内からの会員登録オプションを追加して以降、同アプリの動向を追っていた。Sensor Towerが発行したレポートによれば、アプリ内会員登録が可能となって以降、当時は5万ドル程度だったNetflixアプリの週次売上高は、現在では290万ドルにまで増加しているという。

またSonsor Towerは、Netflixアプリがこれまでにも売上トップ・ランキング第1位の座に近づいていた時期もあると話す。2016年11月14日、同アプリはそれまでの最高記録である第2位にランクインしている。これを言っても仕方がないかもしれないが、Sensor Towerのライバル会社であるApp Annieでは、Netflixが第2位に到達したことを記録しておらず、彼らの記録では、2016年11月8日に同アプリが売上トップ・ランキングの第3位となった時が同社の最高記録ということになっている。

この矛盾は、この2社のアプリデータの記録の仕方の違いによるものだが、どちらにしろ、この2つの調査会社によってNetflixアプリがランキング第1位を達成したと認められたのは、今回が初めてのことだ。

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Netflixがランキングで第1位を達成できたことは、彼らにとって非常に意味のあることだ。飽和状態に近づいているとささやかれる米国市場において、同社が顧客ベースを順調に伸ばせていることを表しているからだ。Netflixの第3四半期決算を見ると分かるように、彼らは米国市場の成長鈍化をすでに乗り越えている ― オリジナル・コンテンツを充実させたことが、この成長に寄与したと言われている。

「Fuller House」や「Gilmore Girls」など、視聴者を懐かしくさせるようなオリジナル・コンテンツもあるなかで(調査会社によれば、この2つの番組はそれぞれ、Netflixのオリジナル番組の人気ナンバー1とナンバー3だ)、Netflixはより幅広い視聴者から受け入れられるようなオリジナル・コンテンツも製作している。

その例として、多くの人々に受け入れられた政治ドラマの「House of Cards」や、SFシリーズの「Stranger Things」、コメディーの「Unbreakable Kimmy Schmidt」や「Orange is the New Black」、麻薬捜査官を主人公にしたドキュメンタリー・ドラマの「Narcos」、マーベル・コミックに登場するキャラクターが主人公の「Daredevil」、「Jessica Jones」、「Luke Cage」などが挙げられるだろう。

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Netflixがストリーミング・サービスであることの利点とは、シリーズを継続するために毎回視聴率の高いコンテンツを生み出さなければならないテレビ局とは違い、Netflixではすべての番組が大ウケする必要はないということだ。その代わりに彼らはニッチな視聴者の要望に答えることができ、それが結局は同社の利益拡大につながるのだ。

Netflixは今後もオリジナル・コンテンツを強化して、新しい顧客の獲得を目指していく ― 2017年は今年に比べ、コンテンツの長さにして2倍以上のオリジナル・コンテンツを製作する見通しだ。同社は現地時間5日、トークショーなどの台本のないオリジナル番組を来年に20本以上製作することを発表している。

Netflixが米国のApp Storeで売上トップ・ランキングの第1位を達成したのは今回が初めてだが、外国ではすでにランキング1位を獲得している市場もある。NetflixのiOSアプリは現在、インド、メキシコ、コロンビアの売上トップ・ランキングで第1位を獲得している。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Instagram、誹謗中傷対策としてコメントをオフにする機能を追加

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Instagramは本日、今四半期第3弾となる安全機能をリリースした。Twitterの誹謗中傷対策は後手に回っているが、それをさらに遅く見せる素早さだ。Instagramは今朝、Instagramのユーザーがサービス内でどのように他のユーザーと関わるかやアカウントをより適切に管理するための新機能を3つ発表した。個別投稿へのコメントをオフにする機能、プライベートアカウントのフォロワーを解除する機能、そしてコメントに「いいね」が付けられる機能だ。

最も目立つ変更は、コメントをオフにする機能だろう。

ウェブでは多くのパブリッシャーが、記事の題材や主張内容に誹謗中傷や不適切なコメントが付く懸念がある場合、コメント機能をオフにしている。これにより批判や攻撃的な意見を他のコメントと同等に扱うことを避け、大きなプラットフォームを悪用する人を抑えることができる。

Instagramでも同じように、注目が集まる投稿者のアカウントのコメント欄が荒れることがある。セレブの場合、その荒れ具合にInstagramのアカウントごと削除した人もいる。今後は、コメントをオフする対策が取れるようになる。

コメントのオフ機能は、Instagramが以前リリースしたキーワードでコメントにフィルターをかける機能の追加に続くものだ。これは会話を健全な状態に保つのに重要なステップであったものの、コメント欄は時にコメントを許容できないほど荒れる場合もある。

コメントのオフ機能は、すでにいくつかのアカウントで利用可能になっているとInstagramは言う。数週間内には全員が利用できるようになる予定だ。

この機能を使うには、写真を投稿する前に「詳細設定」をタップして、「コメントをオフにする」を選ぶ。投稿後、「…」メニューからコメント機能を再びオンにすることも可能だ。

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また近々、健全なコメントを促進するため、コメントに「いいね」をつけることができるようになる。Instagramは、この機能はコメントを評価するものではないという。「いいね」の付いたコメントが最初に表示され、中傷的、あるいは品質の低いコメントは下に表示するといった機能ではない。ただ、将来的にそのように変更することも検討しているそうだ。

3つ目の機能はプライベートアカウントでは、フォロワーをブロックする代わりに、フォローを解除することができる機能が付く。アカウントを作成した時、公開アカウントと設定したものの、途中から友人や家族とだけ共有したいプライベートアカウントに変更したいと思った時に使える機能だ。これまで途中で設定を変え、フィードを今後表示させたくないユーザーを静かに解除する簡単な方法はなかった。

「…」メニューのフォロワー一覧からフォロワーを解除することができる。ユーザー名の隣にあるボタンで解除でき、解除されたことが相手に通知されることはない。

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またInstagramは本日、自傷行為を匿名で報告することができるようになると発表した。フォローしている誰かが自殺や自傷のリスクにある場合、声を上げやすくなる。ただ、この機能はすでに今年の秋、発表していたものだ。Instagramはサービスをより安全でユーザーが安心して使用できるようになるための長期目標の一環として再びこの機能に言及している。

Twitterと比べると、Instagramでの誹謗中傷対策は遥かに進んでいる。だが、Instagramはこれらのアップデートは始まりであり、今後も対策を行っていく計画だと伝えた。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

GoogleのTrusted Contactsアプリは緊急時にその人(たとえば高齢者)の位置を共有する

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Googleが今日(米国時間12/5)、事故や危害に遭ったとき、知ってる誰かに通報できるAndroidアプリTrusted Contactsローンチした

このアプリを使うためにはまず、家族など信頼できる連絡先のリストを定義する。するとユーザーが緊急の通報を送ったとき、その人たちだけがそれを見ることができる。また、それらの連絡先のうち、今回はAさんとBさんには自分が今いる位置を知らせたくないときは、位置の共有を拒否できる。ただし拒否の指定を5分以内にやらないと、アプリは自動的にユーザーの位置を共有してしまう。オフラインのときは、接続を切る/切られる前の最後に記録された位置情報が共有される。

危害に遭っているときは、そんなときのために選んでおいた連絡先、または先ほどの、信頼できる連絡先として定義しリストアップした者全員、どちらかに決めて位置を共有できる。

そうやって自分が特別に決めた者、あるいは定義リスト上の信頼できる連絡先、どちらと位置を共有する設定にしていても、共有機能はいつでもoffにできる。offにしないと、その送付先リスト情報は次の24時間、生き続ける。

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使い始めるのは簡単だ。アプリをダウンロードする。信頼できる連絡先を選ぶ。そうすると彼ら全員に、サービスにサインアップして、任務に必要なすべての情報を得よ、というメールが行く。

ぼくなんかは、スマホ上の警報類を見落とすことが多いので、‘信頼できる相手’としてはぼくのような人間を除き、もっと厳しく選別すべきだろう。そうでないと、あなたの位置が思わぬ相手に共有されることもありえる。でも、自分の子どもたちや高齢者家族のスマートフォンに、このアプリをインストールしておきたい人は、絶対に多いだろうね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

仕事のデータを一瞬にしてモバイルアプリに換えて、コラボレーションを効率化するサービスOpen As App

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クラウドコンピューティングによって同僚たちとのコラボレーションはかつてなく容易になったが、でも出先にいる人たちも含めると、必ずしも生産性が上がったとは言いがたい。Open As Appは、この状態〔モバイルからのクラウド利用が遅れている状態〕を変えようとする。

今日(米国時間12/5)のTC Disrupt LondonのStartup Battlefieldに登場したOpen As App offersは、データを即座にアプリに変えてしまうサービスだ。

ExcelのスプレッドシートやGoogle Docs/Sheetsをアップロードすると、Open As Appがそれらを自動的に、複数のプラットホーム(iOS, Android, Windows Phone, Windows 10, web)向けのコンテンナ・アプリにする。

またスプレッドシートのファンクションなど、データではなくアクションの部分も、データからアプリに変換されたコードが実行できる。それらは、電話の呼び出し、ナビゲーション、さまざまな基準によるフィルタリング、詳細ダイアログ、BIのインサイトなどだ。

Open As Appによってアプリに変換されたデータは、保存、シンク、そして対話が可能だ。たとえば、特定の価格帯の商品を検索したり、割引額を計算するなどが、Open As Appのアプリの中でできる。

サービスの料金は、月額会費制だ。ただし5人ぐらいのチームによる短期の試用は、無料だ。プランは、最低がBusiness Pro(25名まで)の月額79ドル、最高のBusiness Enterpriseは月額1499ドルで、使用する社員は1000名まで。また、たとえば100名の社員が使うのなら、 Business Proが4つ、という計算になる。

Open As Appはこれまで95万ユーロを、主にドイツのエンジェル集団Impact51から調達している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

The Emotion Journalは日々の出来事から、ユーザーの感情をリアルタイムで分析する

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サンフランシスコに住むアプリ開発者のAndrew Greensteinは、数カ月前から日記をつけ始めていた。毎日5分間、日記をつけることを習慣づけようとしたが、そのための時間を割くのは難しかった。それでも彼は日記をつけることがストレスを発散することにつながり、目標を達成する手助けとなると書かれた本を信じ、これを習慣づけようと努力している。

Greensteinは彼のチームメイトと共に、Disrupt London HackathonでThe Emotion Journalを開発した。ユーザーの感情をリアルタイムで分析し、その分析結果を時系列で表示するボイス日記だ。(ここで、ちょっとした注意事項:The Emotion JournalのWebサイトを訪れてみると、セキュリティ警告が表示されるだろう。その理由は、このWebサイトはhttpsコネクションを利用しているが、彼らはまだhttps証明書の支払いを終えていないからだ)

Greensteinは日中の間、デジタル広告代理店のSF AppWorksのCEOとして働いている。しかし、彼と共同創業者のDarius Zagareanは最近になって人工知能に夢中になり、その技術をメンタルヘルスの分野に応用できないかと考えていた。

「今後もこの分野に取り組んでいきたいと思います。なぜなら、人間とコンピューターをつなげるこの分野は、私にとって非常に魅力的なものだからです」とGreensteinは話す。

AIをメンタルヘルス分野に応用するというアイデアが最初に生まれたのは、AppWorks内部で開催したハッカソンでのことだ。そのハッカソンに出場したあるチームが、不安を生じさせる状況を人工的につくりだすアプリを開発し、そのような状況に対するユーザーの反応を向上させるという試みをしたことがきっかけだ。「できるだけAIの技術を身につけておきたいと思っていました。この世界が向かう方向が、AIに向いていることは明らかだからです。感情というファクターをもつこのアプリは、私の心を鷲掴みにしました」とGreensteinは説明する。

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人工知能と感情の交わりを探求していこうと決心した彼は、リアルタイムの感情分析のためにIBM Watsonを利用したThe Emotion JournalをLondon Hackathonの舞台で創りあげた。ユーザーが1日の出来事をThe Emotion Journalに話しかけると、ユーザーの感情に合わせて画面の色が変化する。

The Emotion Journalはその感情の色を時系列で記録する。そのため、ユーザーは自分の感情を分析したサマリーをひと目で確認することができる。「索引可能で、検索可能な日記の必要性について頻繁に話し合ってきました。私たちは過去の出来事から何かを学ぶことができるかもしれないのです」とGreensteinは話す。

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AIと日記を融合することにより、ユーザーに彼らのメンタルヘルスについて多くを教えるThe Emotion Journalだが、このアプリケーションが利用できる期間は限られているかもしれない — Greensteinは、このプロジェクトをデモ版のままにしておくことを望んでいる。だから、このプロジェクトを利用できる今のうちに、ぜひチェックしてもらいたい。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

My Brick Onlineは、レゴにスマートフォンを載せて新しい楽しみのを生みだす

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レゴ!レゴ!レゴ! レゴが嫌いな人などいるだろか? TechCrunch Disrupt Londonのハッカソンの中でも注目を浴びたこのエントリーは、スマートフォンを利用してあの愛しのレゴブロックをもっと楽しくする。

My Bricks Onlineを使えば、子供が ― 大人も ― スマートフォンを使って作品に音楽やサウンドを加えられる。子供たちにiPadを横に置いて昔ながらのおもちゃで遊ぶ強い理由を与えよう、というアイデアだが、皮肉にもスマートフォンを利用する。

Filip DenkerとPeter Pappから成るチームは、昨年のイベントでSuonoScopeを作り、Fooropaというスタートアップを運営している。今回のデモには車を使っている。サウンドと相性がよく、作るのが簡単で、子供たちの人気者だからだ。ただしこのプロジェクトはどんなタイプのレゴでも使える、とふたりは説明している。

Pappは、メカで遊べるレゴテクニックは高価で、買える場所も限られているので、My Bricks Onlineは普通のスマートフォンを使ってもっと利用しやすくしたと話した。

このしくみを実現するために、ふたりはPubNubのAPIを使い、端末のカメラに映った色に応じてアクションの引き金を引く ― つまりサービスの色によって異なる音を出す ― HTMLページにはチームが作ったレーストラックのラップタイムが表示される。家にスマート電球があれば、IFTTTのアクションを使って点灯させることもできる。

というわけで、これはテクノロジーが古いオモチャに新たな命を吹き込むことの証だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

チャットボットやカスタマサポートエージェントに感情理解能力を持たせるEmotibot、中国語対応の一般アプリとしてPR中

情動知能(emotional intelligence, 感情を理解する能力)は、人間自身においてすら難しい。ロボットとなると、なおさらだ。チャットボットには、さらに難しいだろう。拾い上げることのできる感情の指標が、ごく限られているからだ。

中国のEmotibotは、パーソナルアシスタントやチャットボットや、カスタマサポートの仮想係員などが、対応する人間の気持ちを正しく理解できるようにする。カスタマサービスのどんな対話でも、係の人が相手の気持ちを尊重してくれたら、すごく良質なサービスだ、という印象を与え、その噂が広まる。

今のボットは、感情に関してはかなり未発達だ。冗談を言えたり、あらかじめプログラミングされている寸言を言えることもあるが、相手が今、冗談を聞く気分でないことや、もっと思いやりのある対応を求めていることを、理解できるボットはほとんどない。

Emotibotはそんな顧客が求めるもの、すなわち気配りのあるチャットボットを提供する。そんな社交性を持つためにEmotibotは、入力のテキストやオーディオ、それにカメラからの映像をフルに利用する。

今のところEmotibotは、WeChatとAndroidで使える一般向けのアプリを提供している。それはいわば、そのチャットボットにできることのデモだ。しかし同社の本来のビジネスは、個々の企業向け製品向けに個別のソリューションを作り、感情を理解するチャットボットやカスタマサポートを実現することだ。その対象はメッセージングアプリや、スマートスピーカー、ネット接続車など、何でもよい。

Emotibotは、中国における感情の正しい検出率が95.63%だ、と言っている。それは、これまでで最高だ。感情検出というシステムは当然ながらローカライゼーションが必須だが、同社はすでの、その人材を揃えている、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iHeartRadioが月額4.99ドルの定額制オンデマンド音楽サービスをローンチ

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iHeartRadioは数カ月前、オンデマンド音楽の定額制サービスを開始する予定だと発表していた。現地時間1日、同社はそのプランの詳細を明かすとともに、同サービスのベータ版をローンチした。

iHeartRadioを運営するiHeartMediaの起源は、従来型のラジオ会社だ(現在でも858チャンネルを運営している)。これまでの同社のアプリは、PCやモバイル端末でラジオを聴取するためのものだった。iHeartRadioプレジデントのDarren Davisは、今回ローンチした新サービスは「Spotifyや他の類似サービスと同じようなものではなく、生放送のラジオを聴取する体験を加速するものだ」と語る。

月額4.99ドルのiHeartRadio Plusと呼ばれる安価版のプランを契約すれば、これまでのラジオ体験に新しい機能を加えることができる。このプランの会員になれば、ラジオを聴取している間に気になる音楽が流れてきた時に、その音楽をすぐにもう一度再生する機能を利用できる。その音楽が本当に気に入れば、ユーザーはその音楽をアプリに保存することも可能だ。保存した音楽は「My Music」と呼ばれるアプリ内のセクションで後から再生することができる。聴きたくない音楽をスキップできる回数は無制限だ(Pandoraも月額4.99ドルの定額制サービスを提供している。このサービスでは広告なしで音楽を聴くことができ、追加のスキップ回数が付与される)。

「好きな音楽を見つけて保存する機能と、ラジオのパーソナリティの力を組み合わせることができる企業は当社だけです」とDavisは語る。

ラジオと共に育った読者は、ラジオを聴いている最中に知らない音楽が流れてきて、「あの音楽は誰の曲だろう」と思う瞬間を覚えていることだろう。これまでは、その曲がもう一度流れてくることを期待するしかなかったのだ。

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あるユーザーがApple MusicやSpotifyの会員になっていたとしても、彼らが新しい音楽を見つける場所は未だにラジオであることが多いとDavisは語る。だからこそiHeartRadio Plusは、音楽を聴くことと、その音楽を自分用に保存することを直接つなぎ合わせたのだ — 子供の頃、ラジオから流れてくる音楽を自分で録音していたテープの新しい形が、このサービスなのだと考えれば分かりやすいだろう。

この機能に加えて、iHeartRadio Plusの会員は他のオンデマンドサービスと同じように、何百万曲ものライブラリの中から音楽を検索して再生することもできる。

Davisによれば、アメリカ国内のラジオ聴取者のほとんどは、音楽の会員制のサービスに加入していない人々だという。そのような人々は、月額9.99ドルのiHeartRadio All Accessと呼ばれる上位プランに加入しても良いだろう。このプランではPlusの機能に加えて、オフラインでラジオを聴ける機能や、曲のライブラリからプレイリストを作成する機能などを利用できる。iHeartRadioは、このAll AccessプランをNapsterと協力してつくり上げた — だから、このプランの正式名称は「iHeartRadio All Access powered by Napster」だ。

同社は本日からPlusとAll Accessのベータ版をiOS及びAndroid向けにリリースする一方で、正式配布版のリリースは1月を予定している。そのリリースにあわせて、同サービスのデスクトップ版やその他のデバイス版もリリースされる見通しだ。

また、同社はそれと同時に大規模なプロモーション活動を開始する予定でもある。Davisによれば、iHeartRadioは他のオンデマンド音楽サービスとは違い、プロモーションに何百万ドルもの資金を費やすつもりはないという。なぜなら、同社が運営するラジオ番組こそ「音楽好きに向けた、アメリカ最大のメガホン」だからだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

震動検知モバイルアプリのMyShakeは、地震データの世界ネットワークを作る

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去る2月、UCバークレーの地震学者グループが、MyShakeというアプリを発表した。地震活動を受動的に監視するシステムで、地震を記録すると共に、発生している最中には人々に警告する。アプリは開発者の予想を超え、発表後数ヵ月間に10ヵ国以上で200回以上の地震を検出した。

すでに20万回以上ダウンロードされているが、同時に動いている数はわずかだ。正確に測定するために、アプリはスマートフォンが静止するのを待って動作する。それでも最初の6ヵ月間で、このセンサー・ネットワークが極めて有効であることを証明した。

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地震発生地(星印)と近くのデータポイント。

「MyShakeが大きな地震だけでなく、不可能だと思っていた小さな地震も検知できることがわかった」とアプリ開発者の一人、Qingkai KongNew Scientist誌に話した。

初期の結果を報告した論文は、Geophysical Research Lettersで公開されている ― アプリ成功の概要が論文の要旨に書かれている。

通常1日に約8000台の端末から加速度波形データがMyShakeに送られてくる。端末アプリはP波の初動を検出し、マグニチュード2.5以上の地震を記録する。これまでに一回の地震から得られたデータが一番多かったのは、南カリフォルニアのボレゴプリングスで起きたM5.2の地震で、MyShakeは有効な3種類の波形データを103件収集した。Google Playストアでは毎日アプリが新たにダウンロードされているので、ネットワークは拡大を続けており、地震が続けて起きた時等人々の関心が高まった時には、急速に増えている。

スマートフォン等の携帯端末の加速度計が驚くほど役立つことは科学者やエンジニアが報告している。何十何百もの端末が、震源地からの距離と高度が様々な場所に置かれていることは、地震学者にとって計り知れない価値がある。また地震の多い地域では、事前に警告を発することで、避難の準備や声をかけあう時間を少しでも増やして安全性を高められる。

MyShakeは世界中で最近起きた地震のサマリーも提供していて、自分の住む地域で過去にどんな地震が起きたかを知ることができる。私もインストールしたので、シアトルに大きい地震が来たときに誰よりも早く行動できるが、もちろんその過程で科学コミュニティーに貢献できれば光栄だ。

アプリはAndroid用のみ。無料でここからダウンロードできるので、ワールドワイドネットワークの構築に協力しよう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

月経周期を予測するClueがNokia Growth Partnersなどから2000万ドルを調達

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機械学習を応用して女性の月経周期を予測するClueは現地時間11月30日、シリーズBで2000万ドルを調達したことを発表した。

本ラウンドにはヘルスケア分野にフォーカスする投資家の数々が参加し、リード投資家はNokia Growth Partners(NGP)が務めている。この他にも、既存投資家のUnion Square Ventures、Mosaic Ventures、Brigitte Mohn、Christophe Maireも本ラウンドに参加した。また、本ラウンドからGiving WingsとFabriceも同社に資本参加している。

ベルリンを拠点とするClueは2013年に創業し、月経周期を予測できるアプリを開発している。その後同社は順調に成長を続け、現在のユーザー数は500万人となっている。現バージョンでは、女性の機嫌や彼女らが「その気」であるかどうかまでトラッキングすることが可能だ。

Max Levchinが所有するEveや、Cycles、Life、My Calenderなどのアプリと同じく、Clueは月経周期のトラッキングという成長セクターに属するアプリだ。また、先日にはついにiPhoneにも月経周期のトラッキング機能が追加されている。

Clueを利用することで、ユーザーは前回の生理日を確認したり、ホルモンバランスの変化によって起きる体調の変化を調べたりすることができる。また、同アプリでは生理日を予測するカレンダー機能も提供されている。

Clueは今回調達した資金を利用して、アプリにさらなる改良を加えていくとしている。新機能の詳細については明らかにされていないものの、創業者のIda Tinは今年9月に開催したDisrupt SFに登壇した際、「ウェアラブル端末やスマートフォンが、病気の予測において技術的により高度な機能を提供できる日が来ることを楽しみにしている」と話している。

それと同じ頃、Clueはユーザーが自分の生理データを他のユーザーとプライベートに共有できる機能を発表している。同社によれば、現在190カ国以上の女性が自分の月経周期や「妊娠の窓」、そして月経前症候群(PMS)を正確に予測し、そのデータを友達やパートナーと共有しているという。

NGPのWaltr Masalinは、今回の投資に踏み切るための重要なファクターとなったのは同社が持つデータだと話し、Clueはモバイル・ヘルスケアに「変化をもたらす」プレイヤーの1つだと語る。

その意見にTinは同意し、彼女はTechCrunchへの返答の中でこのように話している。「Clueのミッションとは、女性の健康とその改善をグローバル・アジェンダの再優先課題に置くことなのだと、今改めて強く感じています」。

「私たちのビジョンに共感する一流の投資家とパートナーシップを結ぶことができたことに、感激しています」とTinは話す。「世界人口の半分が女性だということを考えれば、このマーケットのポテンシャルとFemtech企業がもつチャンスの大きさに気がつくことでしょう」。

今回のラウンドを含めた同社の合計調達金額は3000万ドルだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

独自の「ビジュアルストーリー」でニュースを伝えるHardbound

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ゲームやFacebookばかりで、空き時間を無駄に使ってしまったと感じる人も多いようだ。そんな人に使ってもらいたいと生み出されたのがHardboundだ。単なる時間つぶしでなく、空き時間を利用して、面白い情報を入手できるようにしようとするアプリケーションだ。リリースされて1ヵ月ほどとなるこのアプリケーションは、スマートフォン上でビジュアルを重視したインタラクティブコンテンツを提示し、それにより科学、歴史、テクノロジー、ビジネスなどのトピックスについての記事を読むことができるのだ。最新版では、人気のストーリーがわかりやすく表示されるようにもなった。

アプリケーションでは、複雑な物事もできるだけシンプルに伝えることを重視しているようだ。

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たとえば最近、「How the Electoral College Became a Thing」(選挙人制度の仕組み)という記事が公開された。詳しい知識を得る機会がなかったが、今回の選挙をきっかけに調べてみようかと思う人に向けたコンテンツだ。

Hardboundは登場以来、上に記したような5分ほどで学習できるTipsを提供することを目的としている。コンテンツは写真、イラスト、および文書から構成されている。毎週木曜日に新しいコンテンツが通知されるようになっている。過去記事も読んでみたいという場合には、アプリケーション内購入で、購読申し込みをすることができる。

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このアプリケーションのアイデアを思いついたのは共同ファウンダーのNathan Bashawだ。Ryan HooverやJoe NguyenとともにProduct Huntを生み出した人物で、General AssemblyでiOSエンジニアを務めていた経験があり、またHollerbackの共同ファウンダーでもある。

Full Tilt Capital、Betaworks、Maveron、およびエンジェル投資家からのシード資金を集め、そして今回のアプリケーションリリースにつながったそうだ。現在の読者数は、ウェブ版およびモバイルアプリケーション版をあわせて10万を数え、500万「ページ」が閲覧されたのだとのこと。

使ってみると、たしかにHardboundが提供するさまざまな情報は興味深いものばかりだ。ただ、週に一度、新規情報追加の通知を伝えるだけでは、多くの人の興味をかきたてるまでには至っていなかった。

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そこで登場したのがHardbound 2.0だ。新着通知に伴って、「The Nightcap」と題して注目記事の要約なども通知するようにしたのだ。

通知は月曜日から木曜日の夜8時頃に送られ、注目記事のわかりやすいまとめが送信されるようになった。

注目記事のセレクションに独自性を持たせており、たとえばトランプ次期大統領の公約についてや、投票結果の再集計についての記事もあれば、マウスの脳をワイヤレスで制御する神経科学についての記事などが取り上げられる。切り口としては、「必須の情報」ではないものの、知っておくと「面白い情報」をメインに据えている様子。

さまざまなニュースを扱い、重大とは言わないまでも面白そうなニュースを提供するということに力を注いでいるようだ。

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Nightcapのセクションにはいくつかメインのストーリーがあり、そして「おすすめ」記事や、簡単なハイライトなどが掲載されることもある。記事の内容はさまざまなメディアやブログ記事などを元にしたものが多い。

Nightcapの記事をいろいろと眺めてみるのは、SnapchatやTwitter Momentの楽しみ方と似ていると言えるかもしれない。そのおかげで、最初から親しみを感じる利用者も多いことだろう。ただ、それだけに他のアプリケーションでなくHardboundに注目してもらうということに難しさもある。

提供コンテンツのキュレーションについては、まだまだ試行錯誤の段階であるとのこと。記事自体は短いものの、簡単な内容を回りくどく記しているように感じられてしまうコンテンツもある。記事を短くするよりも、わかりやすさを重視することに着目すべきなのかもしれない。また「our take」と名付けたおすすめ記事についても、ただ機械的にコンテンツを列挙しているように見えるものもある。

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さまざまなニュース情報を短くまとめるということは、当然ながら難しいものだ。

そんな中、The Skimmなどは日々のニュースをニュースレターやアプリケーションにまとめて提供して、多くの読者を集めている。また、今のところ情報提供の観点からみると不満は多いものの、SnapchatのStoriesを活用しているパブリッシャーも多い。また、新しく参入してきたZoltなども注目を集めている。しかしYahooなどの大企業規模にて成功したニュースダイジェスト・サービスというのは未だ存在しないのだ。

そのような中にあっても、BashawはHardboundの可能性を信じているのだとのこと。

「私たちは”visual stories”というものを提供しており、こうしたコンテンツ提供の形を広く広げていきたいと考えがえているのです。たとえば過去5年のうちに、数多くの人々がポッドキャストを活用するようになりました。そのような広がりを目指したいと考えているのです」と述べている。

「私たちの提供するビジュアルなストーリーテリングは、読者のひととより密接なつながりを実現できると考えています。読者の人々も、より簡単に、かつわかりやすく身の回りのできごとを理解できるようになると思うのです。これまでのところは、そうした将来に向けた可能性を探っているところなのだと理解していただければと思います」。

コンテンツはすべてを内製するのではなく、パートナーに任せることにより規模の拡大を目指したいとのこと。コンテンツ自体よりも、コンテンツのフォーマットの方をウリにして、ビジネスを拡大していきたい考えだ。さらには情報の提供形式を広告にも使って行きたいという考えもある様子。

HardboundはiTunes App Storeより無料でダウンロードすることができるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H

スマートセキュリティカメラCanaryの映像を自宅のApple TV(大画面)で見られる

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セキュリティカメラのCanary が今日(米国時間11/29)、顧客の不満のひとつを解消した。これまでは、カメラの像をテレビの大画面で見たくても見れなかったのだ。今日からはCanaryのアプリの新バージョンにより、Apple TVがサポートされた。これで、カメラが捉えるリアルタイムの映像や、録画されていた記録をテレビで見ることができる。

これでCanaryはさらに便利になる。それまでは、カメラが捉える映像をスマートフォンでリモートで見れることが、同製品の魅力だった。もちろんそれも便利だが、たとえば子どもが庭で遊んでいるときなどのように、自宅で単純にモニタしていたい場合もある。あるいはパーティーを主催したときには、誰の車がどこに駐車しているかが分かるだろう。

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Canaryのカメラが一台だけのユーザーには、今度の新しいApple TVアプリはいきなりダッシュボード画面を立ち上げる。そこでは、ライブの映像を見るか、タイムラインにアクセスするかを選択できる。複数台使っている人の場合は、ロケーション画面から、どれかの場所を選ぶ。

そして、見たい映像のサムネイルをクリックすると、それが大写しになる。またApple TVのメニューボタンをタップしてひとつの映像を見たら、タイムラインからそのイベントを消したり、あるいはブックマークしておける。

“Related Videos”(関連ビデオ)のところでは、タイムライン内の‘次’や‘前’のイベントに行ける。

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Canaryは199ドルの家庭用セキュリティカメラだ。その最新製品には、Canary Flexというワイヤレス接続タイプもある。同社はIndiegogoでスタートしたが、その後は4100万ドルあまりのベンチャー資金を調達している。同社のWebサイトのほかに、今ではAmazon, Best Buy, Home Depot, Walmart, Apple, Verizonなどでも買える。

消費者にアッピールした理由は、手頃な価格と使いやすさだ。セットアップは簡単だし、モバイルアプリも単純で使いやすいから日常的な利用はさらに一層簡単だ。

Canaryのアプリのニューバージョン(v2.0.2)は、Apple TVのサポートと並んで、タブレットがサポートされる(iPadとAndroid)。そしてAndroid Wearも。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ビデオプロダクションの共有化を志向したBemeをCNNが買収してデジタルメディア部門の充実を目指す

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ユーチューバー(YouTuber)のCasey Neistatが創ったソーシャルアプリBemeをCNNが買収した。BemeはCNN傘下の独自のメディアブランドになり、Varietyによれば、その11名チームをNeistatがエクゼキュティブプロデューサーとして率いる。

Bemeのファウンダーたちの同社設立動機は、撮影したビデオをすぐに、“編集して作品にする”前の段階で素早く簡単に共有したい、というものだ。YouTubeのビデオは作品指向、一方ライブのストリーミングにはビデオの共有という概念がない。このギャップを填めることを志向したのが、Bemeだ。NeistatはDisrupt New York 2016でBemeの創立ビジョンや財政状況を語ったが、そのとき彼は、わずかな資金を有効に使うために彼自身は同社からの給与がない、と述べた。

Bemeはソーシャルアプリとして2015年の夏にローンチし、最初のうちは、ダウンロード数50万、アップロードされたビデオ100万本と好調だったが、その後無風状態になり、ローンチから1年後にはNeistatがYouTubeビデオで、不調について説明した。そのあと5月には、アプリはベータを脱し、多くのバグフィクスと機能の調整が行われた。

結局Bemeは今でも、SnapchatやMusical.lyがソーシャルビデオアプリとして享受している成功とは、縁遠いところにいる。しかしCNNは、アプリよりもそのチームが欲しかったものと思われる。Bemeのプロデューサーもデベロッパーもコンテンツクリエイターも全員がCNNに雇用され、今後はミレニアル世代のオーディエンスに焦点を絞った新しいブランドとプロダクトを作っていく、とVarietyは報じている。

CNNがデジタルメディア部門の充実のために買収を行うのは、これが初めてではない。2011年にはFlipboardと競合していたZiteを買収したが、その後2014年には、そのZiteをFlipboard自身が買ってしまった。

Neistatは前に、彼が相当前からやっていた日刊のヴログ(vlog, ビデオによるブログ)をやめる、と発表したことがある。それは、今日のCNNへの参加のことを言っていたのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ペーストリーの生地づくりで二度とパニックにならないぞ、Alexaがレシピーを教えてくれる、何度でも

ぼくが料理をすると、キッチンは大混乱になり、人が食べられるものができあがるのは、2回に1回ぐらいだ。今後は、Alexaが助けてくれるとよいのだけど。Amazonの遊離した霊が黒い筒の中に住んでいる(上図)。そしてその中のいろんなプラスチックの小人(こびと)たちが、いろんなことをしてくれる。その中に料理のスキルがあっても、おかしくないだろ。そして今度のAllrecipes(オールレシピーズ)スキルでAlexaは、まさにそれをやってくれる(The Vergeより)。

Echo Dotがすでにキッチンにあって、タイマーのセットや、今日は何日何曜日?、量目単位の変換などはやってくれる。だからレシピーへ行くのは、自然な流れだ。Allrecipesは、レシピーを教えてくれるだけでなく、そのセットアップも自分でやる。

料理に要する時間など、いろんな指定はできるが、それも面倒というお忙しいユーザーには、一発勝負のメニュー提案をしてくれる。その前に、使う材料、料理のタイプなど二三の質問をする。

途方に暮れている料理人の、本当の助けになるのは、iPadの画面に出るテキストと画像かもしれない。でもAlexaとEchoなら、手をまったく使わない。答を、何度でもリピートできる。人間のシェフが教えてくれる場合は、答を何度も聞き返したら機嫌が悪くなるだけだ。Amazonの黒い筒は、まったく怒らない。

さて、Alexaちゃん、次はキッチンの掃除をしてよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ユーザーの貯蓄を促すファイナンスアプリのAlbertが250万ドルを調達

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貯蓄口座にお金を預けたり、支出を記録したり、借金を減らしたり、公共料金を節約したり、うまく投資をしたりと、誰でも個人の財政状態を改善するための基本的な方法を知っているはずだ。しかし本当に難しいのは、このような知識を今すぐ実践できるようなアクションへと変換することだ。Albertというアプリがその問題を解決しようとしている。最近行われたシードラウンドで250万ドルの資金を調達したAlbertのアプリを使えば、ユーザーは簡単に収支をトラックできると共に、ひとりひとりに合った財政上のアドバイスを受けることができる。

Bessemer Ventures PartnersやCFSI(Center for Financial Services Innovation)、500 Startups、500 Fintechなどが参加した前述のラウンドが開催されたのは、今年の夏にアプリがローンチされてからすぐのことだった。

Albertは、金融サービス業界での勤務経験を持ち、大学時代の友人同士であるYinon RavidとAndrzej Baraniakによって共同設立された。

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若いモバイルユーザーをメインのターゲットとしているAlbertは、Simpleのようなモバイルバンキングアプリではない。このアプリは、例えるならばMintのように、銀行口座やクレジットカード、不動産、ローン、投資のように、各サービスに散らばったファイナンスに関するデータを一か所に集めるサービスを提供している。

しかし、Mintのようなサービスと違って、Albertはユーザーに対して財政上のアドバイスを行い、ユーザーの行動に変化を起こすことにフォーカスしていると共に、日頃の収支を追うためのサポートも行っている。

そして、実際にユーザーに行動を起こさせるため、Albertは少々強引にアドバイスを行うようにつくられている。

アドバイスの一例として、Albertはユーザーに貯蓄口座を作るように勧めることがある。

「20~40歳の人のほとんどが貯蓄をしておらず、実は彼らの過去3ヶ月間の支出は同じ期間の収入を上回っているんです。そのため、私たちからの最初のアドバイスのひとつは、緊急時のために少しずつでも貯金をするということです」とRavidは説明する。

その後Albertは、実際に貯蓄を作るために、ユーザーの銀行口座からAlbert Savingsへ自動送金を設定するサポートを行う。なおAlbert Savingsとは、アプリ上に存在する、FDIC(連邦預金保険公社)によって保護された貯蓄口座のことを指している。

自動送金は、貯蓄アプリのDigitやQapital、投資アプリのStash InvestやAcornsといった、もっと広い意味でのフィンテックサービスでも採用されている機能で、Albertはそのほかにも、Level MoneyやProsper Dailyのような、ユーザーの財政状態を俯瞰するための機能も備えている。さらに、ユーザーが自分でお金の管理をするためのパーソナルアドバイスサービスは、Albert以外にもLearnVestが提供している。

しかしAlbertは、このような複数の機能を一か所にまとめることで、ユーザーの心をつかもうとしているのだ。

貯蓄以外についても、Albertは、クレジットカード上の負債を支払うために利率の低いローンの借入を促したり、自動車保険の料金を下げるために保険会社の変更を勧めたり、投資を提案したりと、さまざまなアドバイスをしてくれる。

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上記のようなアドバイスをするために、Albertは外部企業と提携しており、そこがこのサービスのマネタイズのポイントでもある。Albertは、ローン見積もりを行う金融業者や、投資に関するアドバイスを行うBetterment、保険見積もりを行うCoverHoundと協力し、彼らから受け取る紹介料を収入源としているのだ。そのため、ユーザーは無料でAlbertのサービスを利用することができる。

これはつまり、ユーザーへのアドバイスに関し、Albertは手間がかかる箇所の大部分をアウトソースしていることになるが、そのおかげでアドバイスの公平さが保たれているとRavidは話す。

「ユーザーにアドバスをして、彼らの財政状態を改善する上で、私たちがとても重要だと考えていることのひとつが、オススメするサービスから一定の距離を保って客観的であり続けるということです」と彼は語る。

アドバイス以外にも、当座貸越の費用が発生したときや、公共料金の支払期限が近づいたときなど、Albertはユーザーのお金に関する重要な情報を通知する機能も備えている。その他にも、Albertには、支出や請求書、収入などを確認するためのツールなど、ユーザーがAlbertのアドバイスにもとづいてアクションをとった後も、継続的にアプリを利用するきっかけになるような機能が搭載されている。

Ravidは、Albertアプリのユーザー数については明かさなかったが、現在iTunes App Storeのファイナンスカテゴリーで、同アプリは84位にランクインしており、Appleも最近Albertアプリを人気アプリとして取り上げている。またRavidによれば、Albertがトラックしている情報量は増加傾向にあり、現時点では5000万件以上の決済情報を追っている。

ロサンゼルスを拠点とし、4人のメンバーで構成されているAlbertは、Android版のリリースを待たずして、最近iOSアプリのバージョン2.0をリリースした。同アプリはApp Storeから無料でダウンロードできる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter